JP2012183391A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】停止制御に関するデータ量の増加を抑制することによって記憶容量の増大化を回避させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシンは、遊技を統括管理する主制御装置131を備えている。主制御装置131は、スタート検出センサ71aやストップ検出センサ72a〜74a等の各種センサから信号が入力されるようになっており、入力した信号に基づいてステッピングモータ61等の駆動制御を行う。また、主制御装置131は、少なくとも第1停止処理及び第2停止処理において、停止指令の発生していないリールに付された全図柄の判定値算出情報を作成し、その後に停止指令が発生した場合、先に作成した判定値算出情報に基づいてリールのスベリ数を決定する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入してスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にて役の抽選が行われると共に各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。このとき、各リールは、例えば役の抽選に当選した場合であれば、当選役と対応する当選図柄が予め設定された有効ライン上に停止し得るように、ストップスイッチの操作されたタイミングから所定図柄数分だけ回転させた後に停止させる等の停止制御が行われる。そして、全てのリールが回転を停止した際、有効ライン上に各リールの当選図柄が停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される等の特典が遊技者に付与されたり、遊技状態がビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲーム等の遊技者に有利なボーナスゲーム(特別遊技状態)に移行したりする。したがって、遊技者は、変動する図柄を見て、そして所定の図柄が有効ライン上に停止するようストップスイッチを操作することが一般的であり、換言すれば、遊技者が遊技に積極参加できることがスロットマシンの特徴であるといえる。
かかるスロットマシンには、前記停止制御として所謂テーブル制御を行うスロットマシンがある。テーブル制御を行うスロットマシンは、ストップスイッチが操作されたときに有効ライン上に到達している図柄と、実際に前記有効ライン上に停止させる図柄との関係を導出することが可能な停止テーブルを、当選役毎に備えている。そして、抽選結果と対応した停止テーブルを選択すると共に、この選択した停止テーブルに基づいて各リールの停止制御を行う(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、かかる構成においては、当選役に応じた停止テーブルを記憶させる必要があり、先に停止したリールの停止結果やストップスイッチの操作タイミングによって入賞が成立する有効ラインを変化させる構成とした場合、入賞を成立させる有効ライン上に当選図柄を停止させるための停止テーブルをそれぞれ用意する必要がある。つまり、表示窓から視認可能な範囲に停止する図柄配列(いわゆる停止出目)の多様化を図った場合、必要な停止テーブルの数が増加することとなる。したがって、リールの停止制御に必要なデータ量が多大なものとなり、記憶容量の増大化が懸念されている。
なお、以上の問題はスロットマシンに限らず、複数種の絵柄を変動表示させ、その後に停止操作手段の操作に基づいて絵柄の変動表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
特開2003−135666号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、停止制御に関するデータ量の増加を抑制することによって記憶容量の増大化を回避させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、複数種の絵柄が特定方向に循環表示される複数の循環表示手段を有する絵柄表示手段と、
前記各循環表示手段における絵柄の循環表示を視認可能とする表示部と、
前記各循環表示手段における絵柄の循環表示を開始させるべく操作される始動操作手段と、
前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各循環表示手段における循環表示を開始させるよう前記絵柄表示手段を開始制御する開始制御手段と、
前記各循環表示手段における循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する循環表示手段の循環表示を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選するとともに前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示部から視認できる有効位置に停止するように前記絵柄表示手段を停止制御する停止制御手段と、
前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段と
を備えた遊技機において、
前記各循環表示手段にて循環表示される循環表示情報をその循環表示方向にそれぞれ区画した複数の区画領域と各区画領域に設定された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段と、
前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する循環表示手段の各区画領域のうち、予め定めた規定位置に到達している到達区画領域を把握する到達区画領域把握手段と、
前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する循環表示手段の各区画領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域を決定する停止区画領域決定手段と、
前記停止区画領域が決定されていない循環表示手段の循環表示を停止させる場合に用いる停止情報を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段と、
前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段と、
を備え、
前記停止制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する循環表示手段を停止制御し、
前記停止情報導出手段は、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の循環表示手段について全区画領域の停止情報を導出することを特徴とする。
本発明によれば、停止制御に関するデータ量の増加を抑制することによって記憶容量の増大化を回避させることが可能となる。
第1の実施の形態におけるスロットマシンの正面図。 スロットマシンの斜視図。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉の背面図。 筐体の正面図。 左リールの組立斜視図。 各リールを構成する帯状ベルトの展開図。 メインライン及びサブラインを説明するための説明図。 入賞態様とメダル払出枚数との関係を示す説明図。 スロットマシンのブロック回路図。 ROMの構成を説明するための説明図。 RAMの構成を説明するための説明図。 NMI割込み処理を示すフローチャート。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 停電時処理を示すフローチャート。 メイン処理を示すフローチャート。 当選確率設定処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 リール回転処理を示すフローチャート。 抽選処理を示すフローチャート。 抽選テーブルの一例を示す図。 スベリテーブルの一例を示す図。 始動用割込み処理を示すフローチャート。 リール停止処理を示すフローチャート。 第1停止処理を示すフローチャート。 第1停止用スベリ数取得処理を示すフローチャート。 停止用割込み処理を示すフローチャート。 第2停止以降用優先順位情報作成処理を示すフローチャート。 (a)優先順位情報用バッファを説明するための説明図、(b)判定値算出情報用バッファを説明するための説明図。 判定値算出情報作成処理を示すフローチャート。 判定値算出情報作成処理の概略を説明するための説明図。 引込ビット情報設定処理を示すフローチャート。 引込ビット情報検索用バッファを説明するための説明図。 引込ビットテーブル取得処理を示すフローチャート。 引込ビットテーブルの一例を示す図。 入賞判定処理を示すフローチャート。 入賞判定処理を示すフローチャート。 ライン判定処理を示すフローチャート。 図柄対応テーブルを説明するための説明図。 役対応テーブルを説明するための説明図。 蹴飛ばし対応テーブルを説明するための説明図。 払出枚数取得処理を示すフローチャート。 引込ビット情報検索処理を示すフローチャート。 入賞判定処理の概略を説明するための説明図。 第2停止処理を示すフローチャート。 第2停止以降用スベリ数取得処理を示すフローチャート。 第2停止以降用スベリ数取得処理の概略を説明するための説明図。 優先ライン変更処理を示すフローチャート。 優先ライン変更処理の概略を説明するための説明図。 不当入賞判定処理を示すフローチャート。 第3停止処理を示すフローチャート。 変則押し用優先順位情報作成処理を示すフローチャート。 変則押し時の払出枚数取得処理の概略を説明するための説明図。 判定値算出情報用バッファに割り当てられた各ビットを説明するための説明図。 判定値算出情報用バッファに割り当てられた各ビットを説明するための説明図。 判定値算出情報用バッファに割り当てられた各ビットを説明するための説明図。 判定値算出情報用バッファに割り当てられた各ビットを説明するための説明図。 メダル払出処理を示すフローチャート。 ボーナスゲーム処理を示すフローチャート。 第2の実施の形態における判定値算出情報用バッファを説明するための説明図。 入賞判定処理を示すフローチャート。 入賞判定処理を示すフローチャート。 判定値算出情報用バッファに割り当てられた各ビットを説明するための説明図。 別の図柄配列におけるリールの停止制御を説明するための説明図。 別の図柄配列におけるリールの停止制御を説明するための説明図。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
先ず、有効な手段等の説明に先立って、当該有効な手段等において用いられる用語の補足説明を行う。
「入賞可能性判断手段の判断結果を示す入賞可能性情報」は、「入賞可能性判断手段の判断結果に対応した入賞可能性情報」としてもよい。すなわち、その入賞可能性情報によって結果的に入賞可能性判断手段の判断結果が示される構成であればよい。これは、「第1入賞可能性情報」及び「第2入賞可能性情報」においても同様である。
また、「回避判断手段の判断結果を示す回避判断情報」は、「回避判断手段の判断結果に対応した回避判断情報」としてもよい。すなわち、その回避判断情報によって結果的に回避判断手段の判断結果が示される構成であればよい。これは、「第1回避判断情報」及び「第2回避判断情報」においても同様である。
また、「優先度導出手段の導出結果を示す優先度情報」は、「優先度導出手段の導出結果に対応した優先度情報」としてもよい。すなわち、その優先度情報によって結果的に優先度導出手段の導出結果が示される構成であればよい。
また、「優先有効位置に第1区画領域又は所定第2区画領域に位置する絵柄が停止することを示す優先有効位置情報」は、「優先有効位置に第1区画領域又は所定第2区画領域に位置する絵柄が停止することに対応した優先有効位置情報」としてもよい。すなわち、その優先有効位置情報によって結果的に、優先有効位置に第1区画領域又は所定第2区画領域に位置する絵柄が停止することが示される構成であればよい。
また、「特典が付与されないことを示す数値情報」は、「特典が付与されないことに対応した数値情報」としてもよい。すなわち、その数値情報によって結果的に、特典が付与されないことが示される構成であればよい。
また、「到達区画領域把握手段」における「把握」には、検出センサを用いて周回体の回転位置を検出し、その検出結果に基づいて到達区画領域を特定する構成が含まれる。かかる構成についてより具体的には、1の検出センサにより周回体の所定箇所の通過を検出することで周回体が1周回したことを特定するよう構成する。そして、例えば、所定数のパルス信号を出力することにより規定位置に到達している区画領域を次の区画領域に切り替える遊技機においては、検出センサの検出結果とパルス信号の出力数により到達区画領域を特定する構成とする。また、当該構成以外にも、複数の検出センサの検出結果に基づいて周回体の回転位置を特定する構成も考えられる。
また、「到達絵柄把握手段」における「把握」には、対応関係記憶手段に記憶された情報を参照する構成が含まれる。
次に、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.周方向に周回すると共に、該周方向に複数種の絵柄(図柄)が付された複数の周回体(リール42L,42M,42R)と、
前記各周回体について各絵柄のうち一部の絵柄を視認可能とする表示窓(表示窓31L,31M,31R)と、
前記各周回体の周回を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理機能)と、
前記周回体毎に設けられ、該各周回体を周回させる駆動手段(ステッピングモータ61L,61M,61R)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各周回体の周回を開始させるよう前記各駆動手段を開始駆動制御する開始駆動制御手段(主制御装置131の始動用割込み処理機能)と、
前記各周回体の周回を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ72〜74)と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選すると共に前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示窓から視認できる有効位置(有効ライン)に停止するように前記各駆動手段を停止駆動制御する停止駆動制御手段(主制御装置131のリール停止処理機能)と、
前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段(主制御装置131のメダル払出処理等)と
を備えた遊技機において、
前記各周回体を周方向にそれぞれ区画した複数の区画領域(図柄番号)と、各区画領域に付された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段(主制御装置131のROM152)と、
前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する周回体の各区画領域のうち、予め定めた規定位置(下段)に到達している到達区画領域(到達図柄番号)を把握する到達区画領域把握手段(主制御装置131の到達図柄番号取得機能S1202,S2302)と、
前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する周回体の各区画領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域(停止図柄番号)を決定する停止区画領域決定手段(主制御装置131の停止位置設定処理機能S1205,S1208,S2202,2602)と、
前記停止区画領域が決定されていない周回体を停止させる場合に用いる停止情報(優先順位情報)を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段(主制御装置131の第2停止以降用優先順位情報作成処理機能)と、
前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段(判定値算出情報用バッファB)と
を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する駆動手段を停止駆動制御し、
前記停止情報導出手段は、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体について全区画領域の停止情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、各周回体はそれぞれ複数の区画領域に区画されており、各区画領域に付された絵柄との対応関係が記憶されている。そして、停止指令が発生した場合、対応する周回体の各区画領域のうち予め定めた規定位置に到達している到達区画領域が把握され、この規定位置に停止させる停止区画領域が決定された後に周回体の停止制御が行われる。また、停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体については、停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域に基づいて全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、次の停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて周回体の停止制御を行うことが可能となり、停止指令が発生したときに有効位置に到達している絵柄と、実際に前記有効位置に停止させる絵柄との関係を導出することが可能な停止テーブルが不要となる。故に、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
また、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域に基づいて全区画領域の停止情報を導出するため、停止区画領域の決定結果によってその後に停止させる周回体の停止結果を変化させることが可能となり、停止出目を多様化させることが可能となる。
加えて、停止情報の導出を行う周回体についてその全区画領域の停止情報を導出するため、いずれの区画領域が規定位置に到達している最中に停止指令が発生しても、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて停止区画領域を決定することができる。つまり、停止操作手段の操作タイミングに関わらず比較的容易に停止区画領域を決定することができる。
以上の結果、各周回体の停止制御に関するデータ量の増加を抑制することにより記憶容量の増大化を回避しつつ、停止区画領域を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
なお、「周回体を周方向に区画した区画領域」とは、当該区画領域を少なくとも遊技機内部で把握可能な構成であれば良い。例えば、所定の検出信号(リールインデックスセンサ55の検出信号)の入力に基づいて周回体を1周回させたと把握し、第1所定数(24)のパルス信号を出力することにより規定位置に到達している絵柄を次の絵柄に切り替える遊技機においては、前記所定の検出信号が入力されてからのパルス信号の出力数により区画領域を把握することができる。したがって、例えば遊技機外部から遊技者等が区画領域を把握可能な構成とする必要はない。以下も同様である。
また、「複数の周回体」における複数には、当然のことながら2つも含まれる。このように周回体の数が2つである構成においては、「前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない周回体」は1つのみとなる。以下も同様である。
また、「停止情報導出手段」が、「前記停止区画領域が決定されていない全ての周回体について全区画領域の停止情報を導出する」構成としてもよい。周回体を3つ以上備える遊技機においては、停止区画領域が決定された後に複数の周回体が周回している状況が生じるが、いずれの周回体と対応する停止指令が発生した場合であっても、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて停止区画領域を決定することができる。つまり、停止操作手段の操作順序に関わらず比較的容易に停止区画領域を決定することができる。以下も同様である。
手段2.上記手段1において、前記停止区画領域決定手段は、
前記停止情報記憶手段に記憶された前記到達区画領域の停止情報を用いて、対応する周回体を停止させるまでの停止態様を導出する停止態様導出手段(主制御装置131における判定用図柄番号の取得処理機能S2304、及び主制御装置131の比較判定処理機能S2306,S2307)と、
前記到達区画領域及び前記停止態様導出手段の導出した停止態様により前記停止区画領域を導出する停止区画領域導出手段(主制御装置131の停止区画領域導出機能S2308)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止指令が発生すると、到達区画領域の停止情報を用いて対応する周回体を停止させるまでの停止態様が導出され、当該停止態様と到達区画領域により停止区画領域が導出される。停止指令の発生前に停止情報を導出し、停止指令の発生後に停止態様と停止区画領域を導出する構成とすることにより、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。また、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出するにあたって、その周回体の停止区画領域までをも決める必要がないため、処理効率を高めることも可能となる。
手段3.上記手段2において、前記停止指令が発生した場合、そのまま周回体を停止させる停止態様と、前記到達区画領域が前記規定位置から所定の区画領域数分だけ移動した後に周回体を停止させる停止態様と、のうち複数の停止態様を有し、前記停止態様導出手段は、前記複数の停止態様から1の停止態様を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、複数の停止態様が設定されているため、停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに停止態様を停止情報として導出した場合、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出すると、処理時間が多大なものとなる可能性が懸念される。そこで、停止態様を停止指令の発生後に導出する構成とすることにより、停止情報を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
手段4.上記手段1において、前記停止区画領域決定手段は、
前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、予め定めた規定期間に前記規定位置に到達させることが可能な到達可能区画領域を把握する到達可能区画領域把握手段(主制御装置131における判定用図柄番号の取得処理機能S2304)と、
前記停止情報記憶手段に記憶された前記到達区画領域及び前記到達可能区画領域の全停止情報を比較判定する比較判定手段(主制御装置131の比較判定処理機能S2306,S2307)と、
前記比較判定手段の判定結果に基づいて、前記停止区画領域を導出する停止区画領域導出手段(主制御装置131の停止区画領域導出機能S2308)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止指令が発生すると、到達区画領域及び到達可能区画領域の全停止情報が比較判定され、当該判定結果に基づいて停止区画領域が導出される。かかる構成とすることにより、停止指令が発生してから規定期間が経過するまでに規定位置に到達させることが可能な区画領域のうち、停止させるべき又は停止させても支障のない区画領域を停止区画領域として導出することができる。つまり、有効位置に到達させることが可能な絵柄のうち、停止させるべき又は停止させても支障のない絵柄を有効位置に停止させることができる。故に、停止出目を多様化させることが可能となる。また、停止指令の発生前に停止情報を導出し、停止指令の発生後に停止区画領域を導出する構成とすることにより、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。さらに、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出するにあたって、その周回体の停止区画領域までをも決める必要がないため、処理効率を高めることも可能となる。
手段5.上記手段1乃至手段4のいずれかにおいて、前記周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報を導出する第2停止情報導出手段(主制御装置131の変則押し用優先順位情報作成処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、規定の周回体を最初に停止させる停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて規定の周回体の停止制御を行うことが可能となる。故に、規定の周回体に関する停止テーブルが不要となり、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
なお、「規定の周回体」は、少なくとも一の周回体であればよい。以下も同様である。
手段6.周方向に周回すると共に、該周方向に複数種の絵柄(図柄)が付された複数の周回体(リール42L,42M,42R)と、
前記各周回体について各絵柄のうち一部の絵柄を視認可能とする表示窓(表示窓31L,31M,31R)と、
前記各周回体の周回を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理機能)と、
前記周回体毎に設けられ、該各周回体を周回させる駆動手段(ステッピングモータ61L,61M,61R)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各周回体の周回を開始させるよう前記各駆動手段を開始駆動制御する開始駆動制御手段(主制御装置131の始動用割込み処理機能)と、
前記各周回体の周回を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ72〜74)と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選すると共に前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示窓から視認できる有効位置(有効ライン)に停止するように前記各駆動手段を停止駆動制御する停止駆動制御手段(主制御装置131のリール停止処理機能)と、
前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段(主制御装置131のメダル払出処理等)と
を備えた遊技機において、
前記各周回体を周方向にそれぞれ区画した複数の区画領域(図柄番号)と、各区画領域に付された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段(主制御装置131のROM152)と、
前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する周回体の各区画領域のうち、予め定めた規定位置(下段)に到達している到達区画領域(到達図柄番号)を把握する到達区画領域把握手段(主制御装置131の到達図柄番号取得機能S1202,S2302)と、
前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する周回体の各区画領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域(停止図柄番号)を決定する停止区画領域決定手段(主制御装置131の停止位置設定処理機能S1205,S1208,S2202,S2602)と、
前記停止区画領域が決定されていない周回体を停止させる場合に用いる停止情報(優先順位情報)を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段(主制御装置131の第2停止以降用優先順位情報作成処理機能)と、
前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段(判定値算出情報用バッファB)と
を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する駆動手段を停止駆動制御し、
前記停止情報導出手段は、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体について全区画領域の停止情報を区画領域毎に導出し、
前記停止区画領域決定手段は、
前記停止情報導出手段が前記停止情報を導出した後に停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、予め定めた規定期間に前記規定位置に到達させることが可能な到達可能区画領域を把握する到達可能区画領域把握手段(主制御装置131における判定用図柄番号の取得処理機能S2304)と、
前記停止情報記憶手段に記憶された前記到達区画領域及び前記到達可能区画領域の全停止情報を比較判定する比較判定手段(主制御装置131の比較判定処理機能S2306,S2307)と、
前記比較判定手段の判定結果に基づいて、前記停止区画領域を導出する停止区画領域導出手段(主制御装置131の停止区画領域導出機能S2308)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、各周回体はそれぞれ複数の区画領域に区画されており、各区画領域に付された絵柄との対応関係が記憶されている。そして、停止指令が発生した場合、対応する周回体の各区画領域のうち予め定めた規定位置に到達している到達区画領域が把握され、この規定位置に停止させる停止区画領域が決定された後に周回体の停止制御が行われる。また、停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体については、停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域と、区画領域が規定位置に到達した場合に有効位置に到達する到達絵柄とに基づいて全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、次の停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて対応する周回体の停止制御を行うことが可能となり、停止指令が発生したときに有効位置に到達している絵柄と、実際に前記有効位置に停止させる絵柄との関係を導出することが可能な停止テーブルが不要となる。故に、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
また、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域に基づいて全区画領域の停止情報を導出するため、停止区画領域の決定結果によってその後に停止させる周回体の停止結果を変化させることが可能となり、停止出目を多様化させることが可能となる。
加えて、停止情報の導出を行う周回体についてその全区画領域の停止情報を導出するため、いずれの区画領域が規定位置に到達している最中に停止指令が発生しても、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて停止区画領域を決定することができる。つまり、停止操作手段の操作タイミングに関わらず比較的容易に停止区画領域を決定することができる。
以上の結果、各周回体の停止制御に関するデータ量の増加を抑制することにより記憶容量の増大化を回避しつつ、停止区画領域を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
さらに、停止情報の導出後に停止指令が発生すると、到達区画領域及び到達可能区画領域の全停止情報が比較判定され、当該判定結果に基づいて停止区画領域が導出される。かかる構成とすることにより、停止指令が発生してから規定期間が経過するまでに規定位置に到達させることが可能な区画領域のうち、停止させるべき又は停止させても支障のない区画領域を停止区画領域として導出することができる。つまり、有効位置に到達させることが可能な絵柄のうち、停止させるべき又は停止させても支障のない絵柄を有効位置に停止させることができる。故に、停止出目を多様化させることが可能となる。また、停止指令の発生前に停止情報を導出し、停止指令の発生後に停止区画領域を導出する構成とすることにより、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。加えて、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出するにあたって、その周回体の停止区画領域までをも決める必要がないため、処理効率を高めることも可能となる。
手段7.上記手段6において、前記停止情報導出手段は、前記区画領域が前記規定位置に到達した場合に前記有効位置に到達する到達絵柄を区画領域毎に把握する到達絵柄把握手段(主制御装置131のライン判定処理機能)と、該到達絵柄把握手段の把握した到達絵柄と前記役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性を区画領域毎に判断する入賞可能性判断手段(主制御装置131の当選図柄成立判定処理機能S1812)とを備え、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性判断手段の判断結果を示す入賞可能性情報を記憶する入賞可能性記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける再遊技ビット,BB役ビット,小役ビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、区画領域が規定位置に到達した場合に有効位置に到達する到達絵柄が区画領域毎に把握され、当該到達絵柄と役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性が判断される。そして、その判断結果を示す入賞可能性情報が、停止情報記憶手段に設けられた入賞可能性記憶領域に記憶される。入賞成立の可能性の判断結果を含む停止情報を導出することにより、前記判断を停止指令の発生後に行う必要が無くなるため、当選した役と対応する絵柄を有効位置に停止させる必要がある場合であっても比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。
手段8.上記手段7において、前記役の種別として、当選した場合に複数の遊技回にわたって有効とされ得る持越し役種(BB役)と、当選した遊技回にのみ有効とされる非持ち越し役種(再遊技,小役)とを有し、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性記憶領域として少なくとも前記役種毎に異なる記憶領域を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞可能性記憶領域として少なくとも役種毎に異なる記憶領域を設けたため、役種の異なる複数の役に当選している場合であっても、停止情報を比較判定することで有効位置に優先的に停止させる絵柄を導出することができる。故に、比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。また、持ち越し役種と非持ち越し役種とで異なる記憶領域を設けることにより、停止情報の中で入賞を成立させる役種の優先順位を定めることができる。
手段9.上記手段8において、前記停止情報導出手段は、前記入賞可能性判断手段が入賞成立の可能性があると判断した場合、前記入賞成立時に付与される特典に対応する数値情報を導出する特典導出手段(主制御装置131の払出枚数取得処理機能)を備え、前記停止情報記憶手段には、前記特典導出手段の導出した数値情報を記憶する特典記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビット)を、前記入賞可能性記憶領域と別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞成立の可能性がある場合には、当該入賞成立時に付与される特典が把握されると共に対応する数値情報が導出される。そして、当該数値情報が、停止情報記憶手段に設けられた特典記憶領域に記憶される。かかる構成とすることにより、停止情報記憶手段の記憶容量が増大化することを抑制しつつ、同一役種に属する役を複数設定することが可能となる。故に、遊技機の内部仕様に関する設計自由度を高めることが可能となる。また、例えば付与される特典の異なる複数の役に当選し、いずれの役と対応する絵柄も有効位置に停止させることが可能なタイミングで停止指令が発生した場合等において、入賞成立時に有利度合いの大きな特典の付与される役と対応する絵柄が有効位置に停止するよう停止区画領域を導出することも可能となる。故に、遊技者の優位性を確保することも可能となる。
手段10.上記手段9において、前記有効位置を複数設定することが可能な有効位置設定手段(主制御装置131の有効ライン設定処理機能S602)を備え、前記入賞可能性判断手段は、前記有効位置設定手段の設定した各有効位置について入賞成立の可能性を順次判断し、前記特典導出手段は、前記入賞可能性判断手段が入賞成立の可能性があると判断する毎に前記数値情報を導出し、前記特典記憶領域には、前記特典導出手段の導出した数値情報が順次更新される構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、有効位置が複数設定された場合には、各有効位置について入賞成立の可能性が判断され、入賞成立の可能性がある場合には、特典記憶領域の数値情報が順次更新される。かかる構成とすることにより、例えば1の役に当選した場合等において、複数の有効位置にて入賞成立の可能性が残るよう停止区画領域を導出することが可能となる。故に、役の抽選に当選したにも関わらず入賞が成立しない取りこぼしの発生機会を低減させることが可能となり、遊技者の優位性を確保することが可能となる。
手段11.上記手段9又は手段10において、前記特典導出手段は、前記数値情報として入賞成立時に払い出す遊技媒体数に対応した情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、数値情報として入賞成立時に払い出される遊技媒体数が導出される。入賞成立時に払い出される遊技媒体数を定めたデータは特典付与に関するデータとして必須のデータであるため、数値情報として遊技媒体数に対応した情報を導出することにより、予め記憶させるデータ量の削減を図ることが可能となる。
手段12.上記手段8乃至手段11のいずれかにおいて、前記停止情報記憶手段をバイト単位で構成すると共に、前記比較判定手段をバイト単位で前記停止情報を比較判定する構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止情報記憶手段をバイト単位で構成すると共に、バイト単位で停止情報を比較判定する構成としたため、ビット単位で比較判定する構成と比して処理負荷を低減させることが可能となる。
手段13.上記手段12において、前記持ち越し役種と対応する入賞成立の可能性を示す第1入賞可能性情報を記憶する第1入賞可能性記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおけるBB役ビット)と、前記非持ち越し役種と対応する入賞成立の可能性を示す第2入賞可能性情報を記憶する第2入賞可能性記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける再遊技ビット,小役ビット)と、を1バイトに収めたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、各入賞可能性記憶領域を1バイトに収めたため、停止情報を比較判定する場合に、各入賞可能性情報を同時に比較判定することが可能となる。また、各入賞可能性記憶領域の配置によって、有効位置に優先的に停止させる絵柄、すなわち入賞を成立させる役種の優先順位を定めることができる。
手段14.上記手段12又は手段13において、前記停止区画領域導出手段を、前記比較判定手段が最も大きいと判定した停止情報と対応する区画領域を前記停止区画領域として導出する構成とし、前記入賞可能性記憶領域を、前記特典記憶領域より上位側に設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞可能性記憶領域を特典記憶領域より上位側に設けたため、入賞を成立させる役種の優先順位を入賞可能性記憶領域によって定めつつ、同一役種における優先順位を特典記憶領域によって定めることができる。また、入賞可能性記憶領域と特典記憶領域を1バイトに収めれば、各停止情報に含まれる入賞可能性情報と数値情報とを個別に比較判定するのではなく同時に比較判定することが可能となる。故に、処理負荷を低減させることも可能となる。
手段15.上記手段7において、前記役の種別として、入賞成立時に遊技媒体を払い出す特典が付与される払出役種(小役)と、入賞成立時に遊技媒体を払い出すことなく他の特典を付与する非払出役種(再遊技,BB役)とを有し、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性記憶領域として少なくとも前記役種毎に異なる記憶領域を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞可能性記憶領域として少なくとも役種毎に異なる記憶領域を設けたため、役種の異なる複数の役に当選している場合であっても、停止情報を比較判定することで有効位置に優先的に停止させる絵柄を導出することができる。故に、比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。また、払出役種と非払出役種とで異なる記憶領域を設けることにより、停止情報の中で入賞を成立させる役種の優先順位を定めることができる。
なお、本手段に手段8乃至手段14のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段16.上記手段7において、前記役の種別として、当選した場合に複数の遊技回にわたって有効とされ得る持ち越し役種(BB役)と、入賞成立時に再遊技の特典が付与される再遊技役種(再遊技)と、入賞成立時に遊技媒体を払い出す特典が付与される払出役種(小役)とを有し、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性記憶領域として少なくとも前記役種毎に異なる記憶領域を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞可能性記憶領域として少なくとも役種毎に異なる記憶領域を設けたため、役種の異なる複数の役に当選している場合であっても、停止情報を比較判定することで有効位置に優先的に停止させる絵柄を導出することができる。故に、比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。また、持ち越し役種と再遊技役種と払出役種とで異なる記憶領域を設けることにより、停止情報の中で入賞を成立させる役種の優先順位を定めることができる。
なお、本手段に手段8乃至手段14のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段17.上記手段6において、前記停止情報導出手段は、前記区画領域が前記規定位置に到達した場合に前記有効位置に到達する到達絵柄を区画領域毎に把握する到達絵柄把握手段(主制御装置131のライン判定処理機能)と、前記到達絵柄把握手段の把握した到達絵柄と前記役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性を区画領域毎に判断する入賞可能性判断手段(主制御装置131の当選図柄成立判定処理機能S1812)と、前記入賞可能性判断手段が入賞成立の可能性があると判断した場合、前記入賞成立時に付与される特典に対応する数値情報を導出する特典導出手段(主制御装置131の払出枚数取得処理機能)と、を備え、前記停止情報記憶手段には、前記特典導出手段の導出した数値情報を記憶する特典記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、区画領域が規定位置に到達した場合に有効位置に到達する到達絵柄が区画領域毎に把握され、当該到達絵柄と役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性が判断される。そして、入賞成立の可能性がある場合には、当該入賞成立時に付与される特典が把握されると共に対応する数値情報が導出され、当該数値情報が停止情報記憶手段に設けられた特典記憶領域に記憶される。かかる構成とすることにより、例えば付与される特典の異なる複数の役に当選し、いずれの役と対応する絵柄も有効位置に停止させることが可能なタイミングで停止指令が発生した場合等において、入賞成立時に有利度合いの大きな特典の付与される役と対応する絵柄が有効位置に停止するよう停止区画領域を導出することが可能となる。故に、遊技者の優位性を確保することが可能となる。また、上記各処理を停止指令の発生後に行う必要が無くなるため、当選した役と対応する絵柄を有効位置に停止させる必要がある場合であっても比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。
なお、本手段に手段10又は手段11を適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段18.上記手段6において、前記停止情報導出手段は、前記区画領域が前記規定位置に到達した場合に前記有効位置に到達する到達絵柄を区画領域毎に把握する到達絵柄把握手段(主制御装置131のライン判定処理機能)と、前記役の抽選結果に基づいて、前記到達絵柄把握手段の把握した到達絵柄が前記有効位置に停止することを回避させるか否かを区画領域毎に判断する回避判断手段(主制御装置131の不当入賞判定処理機能、主制御装置131の蹴飛ばし目出現判定処理機能S1828)とを備え、前記停止情報記憶手段には、前記回避判断手段の判断結果を示す回避判断情報を記憶する回避判断記憶領域(判定算出情報用バッファBにおける不当入賞判定ビット、蹴飛ばし判定ビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、区画領域が規定位置に到達した場合に有効位置に到達する到達絵柄が区画領域毎に把握され、役の抽選結果に基づいて到達絵柄が有効位置に停止することを回避させるか否かが区画領域毎に判断される。そして、その判断結果を示す回避判断情報が、停止情報記憶手段に設けられた回避判断記憶領域に記憶される。到達絵柄が有効位置に停止することを回避させるか否かの判断結果を含む停止情報を導出することにより、前記判断を停止指令の発生後に行う必要が無くなるため、比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。
手段19.上記手段18において、前記回避判断手段は、前記役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立するか否かを判断し、
該回避判断手段によって成立すると判断された場合にその判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、役の抽選に当選していないにも関わらず入賞が成立したり、役の抽選に当選した役と対応していない入賞が成立したりする不具合の発生を回避させることができる。
手段20.上記手段19において、前記回避判断手段は、前記停止区画領域を決定されていない周回体が1つである場合に限り、前記判断を行うことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止区画領域を決定されていない周回体が1つである場合に限って回避判断を行う構成としたため、停止情報を導出するために必要な処理時間の短縮化を図りつつ、停止出目の単調化を抑制することが可能となる。すなわち、停止区画領域を決定されていない周回体が複数ある状況下においては、これら周回体の全区画領域の停止情報を導出するため、回避判断を行うと処理時間の長大化に繋がるからである。また、前記状況下で役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立し得る場合に回避させると判断する構成とした場合、有効位置には役の抽選に当選した役と対応する絵柄のみが停止することとなり、停止出目が著しく限定されてしまうからである。
手段21.上記手段19又は手段20において、前記停止情報導出手段は、前記到達絵柄把握手段の把握した到達絵柄と前記役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性を区画領域毎に判断する入賞可能性判断手段(主制御装置131の当選図柄成立判定処理機能S1812)を備え、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性判断手段の判断結果を示す入賞可能性情報を記憶する入賞可能性記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける再遊技ビット,BB役ビット,小役ビット)を設け、
さらに、前記入賞可能性判断手段は、前記到達絵柄把握手段の把握した到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される場合、前記入賞成立の可能性を判断しないことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、到達絵柄と役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性が判断される。そして、その判断結果を示す入賞可能性情報が、停止情報記憶手段に設けられた入賞可能性記憶領域に記憶される。入賞成立の可能性の判断結果を含む停止情報を導出することにより、前記判断を停止指令の発生後に行う必要が無くなるため、当選した役と対応する絵柄を有効位置に停止させる必要がある場合であっても比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。また、到達絵柄が有効位置に停止することが回避される場合には入賞成立の可能性を判断しない構成とすることにより、停止情報を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることができる。
なお、本手段に上記手段8乃至手段17のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段22.上記手段18において、前記回避判断手段は、前記役の抽選結果が特定役当選であって特定役入賞が成立しない場合と同じ停止結果となるか否かを判断し、
該回避判断手段によって同じ停止結果となると判断された場合に、その判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、役の抽選結果が特定役当選であって特定役入賞が成立しない場合と同じ停止結果となる場合に、到達絵柄が有効位置に停止することが回避される。かかる構成とすることにより、停止出目を、特定役に当選すると共に特定役入賞が成立しない場合と、特定役に当選していない場合とで異なるものとすることが可能となる。故に、特定役に当選したことを周回体の停止結果を通じて遊技者に示唆することが可能となり、遊技の単調化を抑制することが可能となる。
手段23.上記手段22において、前記特定役は、前記役の抽選に当選した場合、複数の遊技回にわたって前記抽選結果が有効とされ得る役であることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、特定役は、役の抽選に当選すると複数の遊技回にわたって抽選結果が有効とされる場合がある。かかる特定役について上記構成を適用することにより、周回体の停止結果を通じて次遊技回に特定役入賞を成立させるよう促すことが可能となり、遊技者が不利益を被る機会を低減させることが可能となる。
手段24.上記手段18において、前記回避判断手段は、前記表示窓から視認可能であって前記有効位置と異なる位置に入賞成立となる所定の組合せが形成されるか否かを判断し、
該回避判断手段によって前記所定の組合せが形成されると判断された場合に、その判断対象となった到達絵柄が前記有効位置にて停止することが回避される構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、表示窓から視認可能であって有効位置と異なる位置に入賞成立となる所定の組合せが形成される場合に、到達絵柄が有効位置に停止することが回避される。かかる構成とすることにより、入賞が成立しているにも関わらず特典が付与されないと遊技者が誤解する不具合を回避することが可能となる。
なお、複数の遊技回にわたって抽選結果が有効とされ得る特定役に当選していない場合に前記回避判断を行うと共に、前記特定役に当選している場合に前記回避判断を行わない構成とすれば、周回体の停止結果を通じて次遊技回に特定役入賞を成立させるよう促すことが可能となり、遊技者が不利益を被る機会を低減させることが可能となる。
手段25.上記手段18において、前記回避判断手段は、前記役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立するか否かを判断する第1回避判断手段(主制御装置131の不当入賞判定処理機能)と、前記役の抽選結果が特定役当選であって特定役入賞が成立しない場合と同じ停止結果となるか否かを判断する第2回避判断手段(主制御装置131の蹴飛ばし目出現判定処理機能S1828)とを有し、
前記第1回避判断手段によって成立すると判断された場合にその判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成であるとともに、前記第2回避判断手段によって同じ停止結果となると判断された場合に、その判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成であって、
前記停止情報記憶手段には、前記回避判断記憶領域として、前記第1回避判断手段の判断結果を示す第1回避判断情報を記憶する第1回避判断記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける不当入賞判定ビット)と、前記第2回避判断手段の判断結果を示す第2回避判断情報を記憶する第2回避判断記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける蹴飛ばし判定ビット)と、を別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、役の抽選に当選していないにも関わらず入賞が成立したり、役の抽選に当選した役と対応していない入賞が成立したりする不具合の発生を回避させることができる。また、特定役に当選すると共に特定役入賞が成立しない場合と、特定役に当選していない場合とで停止出目を異なるものとすることが可能となる。故に、特定役に当選したことを周回体の停止結果を通じて遊技者に示唆することが可能となり、遊技の単調化を抑制することが可能となる。さらに、第1回避判断記憶領域と第2回避判断記憶領域とを別個に設けることにより、役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立する区画領域と、役の抽選結果が特定役当選であって特定役入賞が成立しない場合と同じ停止結果となる区画領域とが連続する場合であっても、これら区画領域の停止情報に差異を設けることが可能となり、役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立する不具合を回避することが可能となる。
なお、本手段に手段20,21,23のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段26.上記手段18において、前記回避判断手段は、前記役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立するか否かを判断する第1回避判断手段(主制御装置131の不当入賞判定処理機能)と、前記表示窓から視認可能であって前記有効位置と異なる位置に入賞成立となる所定の組合せが形成されるか否かを判断する第2回避判断手段(主制御装置131の蹴飛ばし目出現判定処理機能S1828)とを有し、
前記第1回避判断手段によって成立すると判断された場合にその判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成であるとともに、前記第2回避判断手段によって前記所定の組合せが形成されると判断された場合に、その判断対象となった到達絵柄が前記有効位置に停止することが回避される構成であって、
前記停止情報記憶手段には、前記回避判断記憶領域として、前記第1回避判断手段の判断結果を示す第1回避判断情報を記憶する第1回避判断記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける不当入賞判定ビット)と、前記第2回避判断手段の判断結果を示す第2回避判断情報を記憶する第2回避判断記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける蹴飛ばし判定ビット)と、を別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、役の抽選に当選していないにも関わらず入賞が成立したり、役の抽選に当選した役と対応していない入賞が成立したりする不具合の発生を回避させることができる。また、入賞が成立しているにも関わらず特典が付与されないと遊技者が誤解する不具合を回避することが可能となる。さらに、第1回避判断記憶領域と第2回避判断記憶領域とを別個に設けることにより、役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立する区画領域と、表示窓から視認可能であって有効位置と異なる位置に入賞成立となる所定の組合せが形成される区画領域とが連続する場合であっても、これら区画領域の停止情報に差異を設けることが可能となり、役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立する不具合を回避することが可能となる。
なお、本手段に手段20又は手段21を適用しても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段27.上記手段25又は手段26において、前記停止区画領域導出手段を、前記比較判定手段が最も大きいと判定した停止情報と対応する区画領域を前記停止区画領域として導出する構成とし、前記第1回避判断記憶領域を、前記第2回避判断記憶領域より上位側に設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、第1回避判断記憶領域を第2回避判断記憶領域より上位側に設けたため、役の抽選に当選していない役と対応する入賞が成立することを優先的に回避しつつ、役の抽選結果が特定役当選であって特定役入賞が成立しない場合と同じ停止結果となることを回避することや、表示窓から視認可能であって有効位置と異なる位置に入賞成立となる所定の組合せが形成されることを回避することが可能となる。
なお、上記手段18乃至手段27のいずれかに上記手段7乃至手段17のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果を期待できる。
また特に、手段25乃至手段27のいずれかに手段7乃至手段17のいずれかを適用する場合、第2回避判断記憶領域を入賞可能性記憶領域や特典記憶領域より下位側に設ける構成とすれば、有効位置に優先して入賞を成立させることができ、遊技者の優位性を確保することができる。さらに、付与される特典の異なる複数の役に当選している状況において、有利度合いの大きな特典の付与される役と対応する入賞を優先的に成立させることができ、遊技者の優位性を確保することができる。
手段28.上記手段6において、前記停止情報導出手段は、前記区画領域毎に優先度を導出する優先度導出手段(主制御装置131の引込ビット情報検索処理機能)を備え、前記停止情報記憶手段には、前記優先度導出手段の導出結果を示す優先度情報を記憶する優先度記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける引込ビット,第2優先ラインビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、区画領域毎に優先度が導出され、その導出結果を示す優先度情報が、停止情報記憶手段に設けられた優先度記憶領域に記憶される。かかる構成とすることにより、停止指令が発生した場合には到達区画領域及び到達可能区画領域について導出された優先度情報を含む停止情報を比較判定すればよく、比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。また、区画領域毎に優先度を導出することにより、停止出目を多様化させることが可能となる。
手段29.上記手段28において、前記優先度導出手段は、前記停止指令が所定のタイミングで発生した場合に限って入賞が成立する所定役に当選した場合に、前記優先度を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止指令が所定のタイミングで発生した場合に限って入賞が成立する所定役に当選した場合に優先度が導出されるため、例えば停止指令が前記所定のタイミングで発生せずに入賞が成立しない遊技回等において停止出目を多様化させることが可能となる。
手段30.上記手段28又は手段29において、前記優先度導出手段は、前記役の抽選結果が外れである場合に、前記優先度を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、外れの場合に優先度が導出されるため、かかる状況下における停止出目を多様化させることが可能となり、遊技の単調化を抑制することが可能となる。
手段31.上記手段28乃至手段30のいずれかにおいて、前記優先度を導出するための優先度準備情報を区画領域毎に定めた優先度準備情報群(主制御装置131のROM152の引込ビットテーブル群152b)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、優先度準備情報を区画領域毎に定めた優先度準備情報群を設けることにより、遊技機を設計する設計者の所望する停止出目となるように優先度を導出させることが可能となる。また、このように優先度を導出するための優先度情報を区画領域毎に定められた構成においては、各区画領域に定められた絵柄の種類のうち少なくとも一部についてその種類毎に優先度情報を定めることで、遊技機の設計段階で優先度準備情報群の設定を行い易くなる。
手段32.上記手段31において、前記優先度準備情報群を役と対応させて設けると共に、前記優先度準備情報群には、入賞を形成する絵柄の位置する第1区画領域の優先度準備情報を最も大きく、前記入賞を形成する絵柄が前記表示窓から視認できない位置に停止する第2区画領域のうち、所定第2区画領域の優先度準備情報を前記第1区画領域の優先度準備情報より小さく、前記第1区画領域及び前記所定第2区画領域以外の区画領域の優先度情報を前記所定第2区画領域の優先度準備情報より小さく定めたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、優先度準備情報群を役と対応させて設けたため、役の抽選結果と対応した停止出目とすることが可能となり、停止出目の多様化を図ることが可能となる。また、優先度準備情報群には、入賞を形成する絵柄の位置する第1区画領域の優先度準備情報を最も大きく、入賞を形成する絵柄が表示窓から視認できない位置に停止する第2区画領域のうち、所定第2区画領域の優先度準備情報を第1区画領域の優先度準備情報より小さく、第1区画領域及び所定第2区画領域以外の区画領域の優先度情報を所定第2区画領域の優先度準備情報より小さく定めた。これにより、入賞を形成する絵柄を有効位置に停止させることが可能なタイミングで停止指令が発生した場合を想定して、前記絵柄が優先的に有効位置に停止するよう優先度を導出し、前記絵柄を有効位置に停止させることが不可能なタイミングで停止指令が発生した場合を想定して、所定第2区画領域に位置する絵柄が優先的に有効位置に停止するよう優先度を導出することができる。
手段33.上記手段32において、前記有効位置を複数設定することが可能な有効位置設定手段(主制御装置131の有効ライン設定処理機能S602)と、前記第1区画領域又は前記所定第2区画領域に位置する絵柄を優先的に停止させる優先有効位置を定めた優先有効位置情報を記憶する優先有効位置情報記憶手段(主制御装置131のRAM153の優先ライン用バッファ186)と、を備え、前記優先度導出手段は、前記優先度準備情報群と前記優先有効位置情報を用いて各有効位置の優先度を順次導出し、前記停止情報記憶手段には、前記優先度記憶領域として、前記優先度導出手段の導出した最も大きな優先度を示す優先度情報が記憶される第1優先度記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける引込ビット)と、前記優先有効位置に前記第1区画領域又は前記所定第2区画領域に位置する絵柄が停止することを示す優先有効位置情報が記憶される第2優先度記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける第2優先ラインビット)とを設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、優先度準備情報群と優先有効位置情報を用いて各有効位置の優先度を順次導出し、停止情報記憶手段には、優先度記憶領域として、優先度導出手段の導出した最も大きな優先度を示す優先度情報が記憶される第1優先度記憶領域と、優先有効位置に第1区画領域又は所定第2区画領域に位置する絵柄が停止することを示す優先有効位置情報が記憶される第2優先度記憶領域とを設けたため、予め用意する優先度準備情報群の数を削減することが可能となる。
なお、上記手段28乃至手段33のいずれかに上記手段7乃至手段27のいずれかを適用しても良く、かかる場合には相乗効果を期待できる。また特に、上記手段31乃至手段33のいずれかに上記手段7乃至手段27のいずれかを適用すれば、停止操作手段の操作タイミングに関わらず入賞を成立させることができる役についての優先度準備情報群が不要となり、好適にデータ量の削減を図ることが可能となる。
手段34.上記手段6乃至手段33のいずれかにおいて、前記周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報を導出する第2停止情報導出手段(主制御装置131の変則押し用優先順位情報作成処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、規定の周回体を最初に停止させる停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて規定の周回体の停止制御を行うことが可能となる。故に、規定の周回体に関する停止テーブルが不要となり、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
手段35.上記手段34において、前記第2停止情報導出手段は、前記区画領域が前記規定位置に到達した場合に前記有効位置に到達する到達絵柄を区画領域毎に把握する到達絵柄把握手段(主制御装置131のライン判定処理機能)と、該到達絵柄把握手段の把握結果と前記役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性を区画領域毎に判断する入賞可能性判断手段(主制御装置131の当選図柄成立判定処理機能S1812)と、を備え、前記停止情報記憶手段には、前記入賞可能性判断手段の判断結果を示す入賞可能性情報を記憶する入賞可能性記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける再遊技ビット,BB役ビット,小役ビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、区画領域が規定位置に到達した場合に有効位置に到達する到達絵柄が区画領域毎に把握され、当該到達絵柄と役の抽選結果に基づいて入賞成立の可能性が判断される。そして、その判断結果を示す入賞可能性情報が、停止情報記憶手段に設けられた入賞可能性記憶領域に記憶される。入賞成立の可能性の判断結果を含む停止情報を導出することにより、前記判断を停止指令の発生後に行う必要が無くなるため、当選した役と対応する絵柄を有効位置に停止させる必要がある場合であっても比較的短時間で停止区画領域を導出することが可能となる。
手段36.上記手段35において、前記第2停止情報導出手段は、前記入賞可能性判断手段が入賞成立の可能性があると判断した場合、前記入賞成立時に付与される特典に対応する数値情報を導出する特典導出手段(主制御装置131の払出枚数取得処理機能)を備え、前記停止情報記憶手段には、前記特典導出手段の導出した数値情報を記憶する特典記憶領域(判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビット)を設けたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、入賞成立の可能性がある場合には、当該入賞成立時に付与される特典が把握されると共に対応する数値情報が導出される。そして、当該数値情報が、停止情報記憶手段に設けられた特典記憶領域に記憶される。かかる構成とすることにより、例えば付与される特典の異なる複数の役に当選し、いずれの役と対応する絵柄も有効位置に停止させることが可能なタイミングで停止指令が発生した場合等において、入賞成立時に有利度合いの大きな特典の付与される役と対応する絵柄が有効位置に停止するよう停止区画領域を導出することが可能となる。故に、遊技者の優位性を確保することが可能となる。
手段37.上記手段36において、前記有効位置を複数設定することが可能な有効位置設定手段(主制御装置131の有効ライン設定処理機能S602)を備え、前記入賞可能性判断手段は、前記有効位置設定手段の設定した各有効位置について入賞成立の可能性を順次判断し、前記特典導出手段は、前記入賞可能性判断手段が入賞成立の可能性があると判断する毎に前記数値情報を導出し、前記特典記憶領域には、前記特典導出手段の導出した数値情報が順次更新される構成としたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、有効位置が複数設定された場合には、各有効位置について入賞成立の可能性が判断され、入賞成立の可能性がある場合には、特典記憶領域の数値情報が順次更新される。かかる構成とすることにより、例えば1の役に当選した場合等において、複数の有効位置にて入賞成立の可能性が残るよう停止区画領域を導出することが可能となる。故に、役の抽選に当選したにも関わらず入賞が成立しない取りこぼしの発生機会を低減させることが可能となり、遊技者の優位性を確保することが可能となる。
手段38.上記手段37において、前記有効位置設定手段は、前記規定の周回体を前記表示窓から視認できる第1位置に前記有効位置を複数設定することが可能であり、前記特典導出手段は、前記入賞可能性判断手段が前記第1位置を含む1の有効位置にて入賞成立の可能性があると判断した場合、前記数値情報を導出し、前記入賞可能性判断手段が前記第1位置を含む他の有効位置にて入賞成立の可能性があると判断した場合、特典が付与されないことを示す数値情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、規定の周回体を表示窓から視認できる第1位置には複数の有効位置が設定される場合がある。そして、第1位置を含む1の有効位置にて入賞成立の可能性があると判断された場合には、入賞成立時に付与される特典と対応する数値情報が導出され、第1位置を含む他の有効位置にて入賞成立の可能性があると判断された場合には、特典が付与されないことを示す数値情報が導出される。かかる構成とすることにより、規定の周回体を最初に停止させる停止指令が発生した場合に、当選した役と対応する絵柄が第1位置に停止するよう停止区画領域が導出されて停止出目が単調化することを抑制することが可能となる。
手段39.上記手段38において、前記有効位置設定手段は、前記第1位置を含む有効位置を複数設定する場合、前記規定の周回体を前記表示窓から視認できる第2位置に1の有効位置を設定することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、第1位置を含む有効位置が複数設定される場合、規定の周回体を表示窓から視認できる第2位置に1の有効位置が設定される。かかる構成においては、役の抽選に当選し、当選した役と対応する絵柄が第1位置に到達している第1区画領域と、前記絵柄が第2位置に到達している第2区画領域とが到達可能区画領域に含まれる場合、付与される特典と対応する数値情報を各有効位置について順次更新すると、第1区画領域の特典記憶領域に記憶された数値情報の方が第2区画領域の特典記憶領域に記憶された数値情報より大きくなる。このため、停止区画領域として第1区画領域が導出されることとなる。つまり、当選した役と対応する絵柄を第1位置と第2位置のいずれにも停止させることが可能なタイミングで規定の周回体を最初に停止させる停止指令が発生した場合、第1位置に前記絵柄が停止することとなり、規定の周回体の停止出目が単調化する恐れが懸念される。そこで、第1位置を含む有効位置については1つの有効位置についてのみ付与される特典と対応する数値情報を導出することにより、上記懸念を回避することが可能となる。
なお、第2停止情報導出手段が上記手段11乃至手段33に示す各手段を備える構成としても良く、かかる場合には相乗効果を期待することができる。また、停止情報導出手段の導出した停止情報と、第2停止情報導出手段の導出した停止情報とを同じ記憶領域に記憶させる構成とすれば、停止情報記憶手段の記憶容量を小型化することができる。
手段40.上記手段34乃至手段39のいずれかにおいて、前記第2停止情報導出手段は、前記開始駆動制御手段が前記各駆動手段を開始駆動制御している最中に前記停止情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、各駆動手段が開始駆動制御されている最中に停止情報が導出されるため、各周回体が周回を開始してから最初の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。
手段41.上記手段34乃至手段40のいずれかにおいて、電源投入に伴って起動すると共に一連の第1処理(通常処理)を繰り返し行う第1処理実行手段(主制御装置131における通常処理機能)と、定期的に前記第1処理実行手段による処理に割り込んで一連の第2処理(タイマ割込み処理)を行う第2処理実行手段(主制御装置131におけるタイマ割込み処理機能)とを備え、前記第1処理実行手段が前記第2停止情報導出手段を含み、前記第2処理実行手段が前記開始駆動制御手段を含むことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、電源投入に伴って起動されると共に繰り返し行われる第1処理の中で停止情報が導出され、定期的に第1処理に割り込んで行われる第2処理の中で各駆動手段の開始駆動制御が行われる。かかる構成とすることにより、各周回体が周回を開始してから最初の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。また、各周回体を円滑に周回させつつ停止情報を導出することも可能となる。仮に、第1処理の中で各駆動手段の開始駆動制御を行うと共に第2処理の中で停止情報を導出する構成とした場合、停止情報の導出に長い時間を要すると第2処理が複数回連続して行われることとなり、開始駆動制御を行うタイミングが遅れて周回の不安定性をもたらす不具合が生じ得るからである。
手段42.上記手段6乃至手段41のいずれかにおいて、前記停止情報導出手段は、前記停止駆動制御手段が対応する駆動手段を停止駆動制御している最中に前記停止情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、対応する駆動手段が停止駆動制御されている最中に停止情報が導出されるため、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを好適に低減させることが可能となる。
手段43.上記手段6乃至手段42のいずれかにおいて、電源投入に伴って起動すると共に一連の第1処理(通常処理)を繰り返し行う第1処理実行手段(主制御装置131における通常処理機能)と、定期的に前記第1処理実行手段による処理に割り込んで一連の第2処理(タイマ割込み処理)を行う第2処理実行手段(主制御装置131におけるタイマ割込み処理機能)とを備え、前記第1処理実行手段が前記停止情報導出手段を含み、前記第2処理実行手段が前記停止駆動制御手段を含むことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、電源投入に伴って起動されると共に繰り返し行われる第1処理の中で停止情報が導出され、定期的に第1処理に割り込んで行われる第2処理の中で駆動手段の停止駆動制御が行われる。かかる構成とすることにより、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを好適に低減させることが可能となる。また、対応する周回体を円滑に停止させつつ停止情報を導出することも可能となる。仮に、第1処理の中で駆動手段の停止駆動制御を行うと共に第2処理の中で停止情報を導出する構成とした場合、停止情報の導出に長い時間を要すると第2処理が複数回連続して行われることとなり、停止駆動制御を行うタイミングが遅れて停止区画領域が規定位置からずれて停止する等の不具合が生じ得るからである。
手段44.上記手段6乃至手段43のいずれかにおいて、前記停止駆動制御手段は、前記停止指令が発生してから予め定めた規定期間が経過するまでに対応する周回体が停止するよう前記駆動手段を停止駆動制御するものであり、前記停止情報導出手段は、前記規定期間に前記停止情報の導出を終了させることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止指令が発生してから規定期間が経過するまでに、対応する周回体が停止すると共に停止情報の導出が終了する。かかる構成とすることにより、周回体を停止させるための期間として定めた規定期間を有効活用することが可能となる。
手段45.上記手段44において、少なくとも前記停止指令が発生してから前記規定期間が経過するまで前記停止操作手段の操作を無効化することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、少なくとも停止指令が発生してから規定期間が経過するまでは、停止操作手段の操作が無効化される。かかる構成とすることにより、停止指令が発生してから対応する周回体が停止するまでに要する時間に関わらず、次の停止指令を発生させることが可能となるタイミングを均一なものとすることができる。故に、次の停止指令を発生させることが可能となるタイミングが停止情報の導出に要する時間に依存し、遊技者が違和感を抱く不具合を回避することが可能となる。
手段46.上記手段6乃至手段45のいずれかにおいて、前記停止情報記憶手段を、前記各周回体の各区画領域と対応させてバイト単位で構成したことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止情報記憶手段は、各周回体の各区画領域と対応させてバイト単位で構成されている。このため、到達区画領域及び到達可能区画領域の停止情報を比較判定する場合に、各停止情報をバイト単位で比較判定すればよく、処理構成を簡略化することが可能となる。
手段47.上記手段6乃至手段46のいずれかにおいて、前記停止区画領域導出手段は、前記比較判定手段の判定結果が前記到達区画領域及び前記到達可能区画領域の全停止情報に差異がないことを示す判定結果である場合、前記到達区画領域を前記停止区画領域として導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、到達区画領域及び到達可能区画領域の全停止情報に差異がないがない場合、到達区画領域が停止区画領域として導出される。かかる構成に上記各手段の構成を適用することにより、到達区画領域及び到達可能区画領域の全停止情報に差異が生じない機会を低減させることが可能となり、停止指令が発生してから対応する周回体が停止するまでの停止態様が単調化することを抑制できる。
手段48.上記手段6乃至手段47のいずれかにおいて、前記停止情報導出手段は、読み出し専用の第1記憶装置に記憶された処理プログラムであり、前記停止情報記憶手段は、読み書き可能な第2記憶装置に設けられた記憶領域であることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止情報を導出する処理プログラムが読み出し専用の第1記憶装置に記憶されており、停止情報を記憶する記憶領域が読み書き可能な第2記憶装置に設けられている。かかる構成とすることにより、停止制御に関して第1記憶装置に記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。この結果、例えば遊技性に関わるデータ等を第1記憶装置に記憶させて遊技性の多様化を図ること等が可能となる。
なお、上記手段1乃至手段5のいずれかに上記手段6乃至手段48のいずれかを適宜組合せても良く、かかる場合には相乗効果が期待できる。
手段49.周方向に周回すると共に、該周方向に複数種の絵柄(図柄)が付された複数の周回体(リール42L,42M,42R)と、
前記各周回体について各絵柄のうち一部の絵柄を視認可能とする表示窓(表示窓31L,31M,31R)と、
前記各周回体の周回を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理機能)と、
前記周回体毎に設けられ、該各周回体を周回させる駆動手段(ステッピングモータ61L,61M,61R)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各周回体の周回を開始させるよう前記各駆動手段を開始駆動制御する開始駆動制御手段(主制御装置131の始動用割込み処理機能)と、
前記各周回体の周回を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ72〜74)と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選すると共に前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示窓から視認できる有効位置(有効ライン)に停止するように前記各駆動手段を停止駆動制御する停止駆動制御手段(主制御装置131のリール停止処理機能)と、
前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段(主制御装置131のメダル払出処理等)と
を備えた遊技機において、
前記各周回体を周方向にそれぞれ区画した複数の区画領域(図柄番号)と、各区画領域に付された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段(主制御装置131のROM152)と、
前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する周回体の各区画領域のうち、予め定めた規定位置(下段)に到達している到達区画領域(到達図柄番号)を把握する到達区画領域把握手段(主制御装置131の到達図柄番号取得機能S1202,S2302)と、
前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する周回体の各区画領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域(停止図柄番号)を決定する停止区画領域決定手段(主制御装置131の停止位置設定処理機能S1205,S1208,S2202,2602)と、
前記停止区画領域が決定されていない周回体を停止させる場合に用いる停止情報(優先順位情報)を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段(主制御装置131の第2停止以降用優先順位情報作成処理機能)と、
前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段(判定値算出情報用バッファB)と
を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する駆動手段を停止駆動制御し、
前記停止情報導出手段は、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体について全区画領域の停止情報を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、各周回体はそれぞれ複数の区画領域に区画されており、各区画領域に付された絵柄との対応関係が記憶されている。そして、停止指令が発生した場合、対応する周回体の各区画領域のうち予め定めた規定位置に到達している到達区画領域が把握され、この規定位置に停止させる停止区画領域が決定された後に周回体の停止制御が行われる。また、停止区画領域が決定されていない少なくとも一の周回体については、停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域に基づいて全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、次の停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて周回体の停止制御を行うことが可能となり、停止指令が発生したときに有効位置に到達している絵柄と、実際に前記有効位置に停止させる絵柄との関係を導出することが可能な停止テーブルが不要となる。故に、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
また、先の停止指令の発生により決定された停止区画領域に基づいて全区画領域の停止情報を導出するため、停止区画領域の決定結果によってその後に停止させる周回体の停止結果を変化させることが可能となり、停止出目を多様化させることが可能となる。
加えて、停止情報の導出を行う周回体についてその全区画領域の停止情報を導出するため、いずれの区画領域が規定位置に到達している最中に停止指令が発生しても、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて停止区画領域を決定することができる。つまり、停止操作手段の操作タイミングに関わらず比較的容易に停止区画領域を決定することができる。
以上の結果、各周回体の停止制御に関するデータ量の増加を抑制することにより記憶容量の増大化を回避しつつ、停止区画領域を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
手段50.上記手段49において、前記停止区画領域決定手段は、
前記停止情報記憶手段に記憶された前記到達区画領域の停止情報を用いて、対応する周回体を停止させるまでの停止態様を導出する停止態様導出手段(主制御装置131における判定用図柄番号の取得処理機能S2304、及び主制御装置131の比較判定処理機能S2306,S2307)と、
前記到達区画領域及び前記停止態様導出手段の導出した停止態様により前記停止区画領域を導出する停止区画領域導出手段(主制御装置131の停止区画領域導出機能S2308)と
を備えることを特徴とする遊技機。
本手段によれば、停止指令が発生すると、到達区画領域の停止情報を用いて対応する周回体を停止させるまでの停止態様が導出され、当該停止態様と到達区画領域により停止区画領域が導出される。停止指令の発生前に停止情報を導出し、停止指令の発生後に停止態様と停止区画領域を導出する構成とすることにより、1の周回体が停止してから次の停止指令を発生させることが可能となるまでに生じ得るタイムラグを低減させることが可能となる。また、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出するにあたって、その周回体の停止区画領域までをも決める必要がないため、処理効率を高めることも可能となる。
手段51.上記手段50において、前記停止指令が発生した場合、そのまま周回体を停止させる停止態様と、前記到達区画領域が前記規定位置から所定の区画領域数分だけ移動した後に周回体を停止させる停止態様と、のうち複数の停止態様を有し、前記停止態様導出手段は、前記複数の停止態様から1の停止態様を導出することを特徴とする遊技機。
本手段によれば、複数の停止態様が設定されているため、停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに停止態様を停止情報として導出した場合、停止区画領域が決定されていない周回体について全区画領域の停止情報を導出すると、処理時間が多大なものとなる可能性が懸念される。そこで、停止態様を停止指令の発生後に導出する構成とすることにより、停止情報を導出するために必要な処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
手段52.上記手段49乃至手段51のいずれかにおいて、前記周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報を導出する第2停止情報導出手段(主制御装置131の変則押し用優先順位情報作成処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本手段によれば、周回体の全てが周回を開始してから最初の停止指令が発生するまでに、規定の周回体について全区画領域の停止情報が導出され、当該停止情報が停止情報記憶手段に記憶される。かかる構成とすることにより、規定の周回体を最初に停止させる停止指令が発生した場合には、停止情報記憶手段に記憶された停止情報を用いて規定の周回体の停止制御を行うことが可能となる。故に、規定の周回体に関する停止テーブルが不要となり、各周回体の停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
なお、以上の各手段を適用し得る遊技機として、「複数の絵柄からなる絵柄列(具体的には図柄が付されたリール)を変動表示(具体的にはリールの回動)した後に絵柄列を最終停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して絵柄の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して絵柄の変動が停止され、その停止時の最終停止絵柄が特定絵柄である場合に遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)の発生等の特典を付与するようにし、さらに、球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。」といったスロットマシンとパチンコ機とが融合したタイプの遊技機なども挙げられる。
(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着剤等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面開閉扉としての前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11の左側板11dには、上下一対の支軸25a,25bが設けられている。支軸25a,25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。一方、前面扉12には、各支軸25a,25bに対応して当該支軸25a,25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具26a,26bが設けられている。そして、各支軸25a,25bの上方に支持金具26a,26bを配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具26a,26bの挿入孔に支軸25a,25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a,25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖することができるように構成されている。
前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能な施錠状態とされる。また、前面扉12の右端側上部には解錠操作部たるキーシリンダ20が設けられている。キーシリンダ20は施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。そこで、施錠装置を含むロック機構について概略を説明する。
前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の支持金具23に係止されて施錠状態となる。なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が下方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と支持金具23との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L,31M,31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取り付けられている。リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された周回体としての左リール42L,中リール42M,右リール42Rを備えている。なお、各リール42L,42M,42Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
図6は左リール42Lの組立斜視図である。同図に示すように、これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれが駆動手段としてのステッピングモータ61L,61M,61R(図6においては左リール用ステッピングモータ61Lのみ図示)に連結されており、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
左リール42Lは、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材50と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のベルトとを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、ベルトの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介して円筒骨格部材50に貼付されている。前記ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。円筒骨格部材50の中心部にはボス部51が形成されており、円盤状のボス補強板52を介して左リール用ステッピングモータ61Lの駆動軸に取り付けられている。従って、左リール用ステッピングモータ61Lの駆動軸が回転することによりその駆動軸を中心として円筒骨格部材50が自転するように回転され、左リール42Lが円環状のリール面に沿って周回するようになっている。
左リール用ステッピングモータ61Lは、リールユニット41(図3)内において起立状態に配置されたモータプレート53の側面にねじ54で固定されている。モータプレート53には、発光素子55aと受光素子55bとが所定間隔をおいて保持されたリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)55が設置されている。一方、左リール42Lと一体化されたボス補強板52には、半径方向に延びるセンサカットバン56の基端部56bがねじ57で固定されている。このセンサカットバン56の先端部56aは、略直角に屈曲されてリールインデックスセンサ55の両素子55a,55bの間を通過できるように位置合わせがなされている。そして、左リール42Lが1回転するごとにセンサカットバン56の先端部56aの通過をリールインデックスセンサ55が検出し、その検出の都度、後述する主制御装置131に検出信号が出力される。従って、主制御装置131はこの検出信号に基づいて左リール42Lの角度位置を1回転ごとに確認し補正できる。
ステッピングモータ61Lは例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータ61Lの回転位置、すなわち左リール42Lの回転位置が制御される。
各リール42L,42M,42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。かかる構成については、各リール42L,42M,42Rの各ベルトが21個の領域に区画されており、それら各区画領域に対して1個ずつ図柄が描かれているとも言える。当該構成においては、所定の位置にある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、リールインデックスセンサ55の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された図柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。換言すれば、各表示窓31L,31M,31Rを、上段、中段、下段の3個の図柄が視認可能な状態となるように形成したとも言える。このため、各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
ここで、各リール42L,42M,42Rに付される図柄について説明する。図7には、左リール42L,中リール42M,右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。また、各リール42L,42M,42Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置131が表示窓から視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左ベルト20番目)、「赤7」図柄(例えば、左ベルト18番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト17番目)、「スイカ」図柄(例えば、左ベルト16番目)、「ラッキー」図柄(例えば、左ベルト13番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト11番目)、「青年」図柄(例えば、左ベルト10番目)、「白7」図柄(例えば、左ベルト2番目)の8種類がある。そして、図7に示すように、各リール42L,42M,42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
上述したように各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。かかる構成において、図柄の組合せラインとして複数のメインラインML1〜ML4と1本のサブラインSL1とが設定されている。これらメインラインML1〜ML4及びサブラインSL1について図8を用いて説明する。
メインラインML1〜ML4は、「左リール42Lの上段の図柄,中リール42Mの中段の図柄,右リール42Rの下段の図柄」を結ぶ右下がり方向の第1メインラインML1と、「左リール42Lの上段の図柄,中リール42Mの上段の図柄,右リール42Rの上段の図柄」を結ぶ上段横方向の第2メインラインML2と、「左リール42Lの下段の図柄,中リール42Mの下段の図柄,右リール42Rの下段の図柄」を結ぶ下段横方向の第3メインラインML3と、「左リール42Lの下段の図柄,中リール42Mの中段の図柄,右リール42Rの上段の図柄」を結ぶ右上がり方向の第4メインラインML4とからなる。これら各メインラインML1〜ML4は、後述するメダルの投入に基づいて有効化される。そして、有効化されたメインラインML1〜ML4(以下、有効ラインともいう)上に所定の図柄又は所定の図柄の組合せが停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル数の払出処理や、特別遊技状態たるBBゲーム等のボーナスゲームへの移行処理などが実行される。
一方、サブラインSL1は、「左リール42Lの中段の図柄,中リール42Mの中段の図柄,右リール42Rの中段の図柄」を結ぶ中段横方向のラインとして設定されている。サブラインSL1はメダルが投入されたとしても有効化されることはなく、サブラインSL1上に前記所定の図柄又は所定の図柄の組合せが停止したとしても、上記払出処理や上記移行処理は行われない。すなわち、サブラインSL1は入賞の判定に関して無関係のラインであり、図柄の停止態様に基づく演出用として設定されている。
図9には、入賞となる前記所定の図柄及び前記所定の図柄の組合せと、入賞となった場合に払い出されるメダル払出枚数とが示されている。
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞と、ベル入賞と、チェリー入賞とがある。有効ライン上に左から「スイカ」図柄,「スイカ」図柄,「スイカ」図柄と並んで停止した場合、スイカ入賞として6枚のメダル払出、有効ライン上に左から「ベル」図柄,「ベル」図柄,「ベル」図柄と並んで停止した場合、ベル入賞として8枚のメダル払出が行われる。また、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、チェリー入賞として4枚のメダル払出が行われる。即ち、チェリー入賞の場合には、中リール42M及び右リール42Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。故に、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、各有効ライン上にてチェリー入賞が成立し、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われる。結果として、本実施形態では8枚のメダル払出が行われる。
また、遊技状態が移行する状態移行入賞としてBB入賞がある。有効ライン上に左から「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄と並んで停止した場合、「白7」図柄,「白7」図柄,「白7」図柄と並んで停止した場合、又は「青年」図柄,「青年」図柄,「青年」図柄と並んで停止した場合は、BB入賞として遊技状態が特別遊技状態たるBBゲームに移行する。但し、これら図柄の組合せが有効ライン上に停止したとしても、メダル払出は行われない。すなわち、「赤7」図柄、「白7」図柄、又は「青年」図柄のいずれかの組合せが有効ライン上に成立した際には、BBゲームに移行するのみである。換言すれば、「赤7」図柄、「白7」図柄、及び「青年」図柄は、遊技状態をBBゲームに移行させるための状態移行図柄であるといえる。
更に、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄と並んで停止した場合には、再遊技入賞となる。再遊技入賞が成立すると、メダル払出や状態移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。
加えて、遊技状態が後述するRBゲームである場合に限り、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「ベル」図柄と並んで停止した場合に、JAC入賞として15枚のメダル払出が行われる。
その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に上記した図柄の組合せが停止しなかった場合には、メダル払出や遊技状態の移行等は一切行われない。すなわち、各リール42L,42M,42Rの「ラッキー」図柄、及び中リール42Mと右リール42Rの「チェリー」図柄は、入賞と一切関与していない。換言すれば、上記各図柄は、遊技者に付与される特典と無関係な無特典図柄であると言える。このように、各リール42L,42M,42Rには、例えば「ベル」図柄等の入賞と関係する特典図柄と、例えば「ラッキー」図柄等の入賞と無関係な無特典図柄がそれぞれ付されている。なお、以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。
遊技パネル30の下方左側には、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ72が操作された場合には左リール42Lの回転が停止し、中ストップスイッチ73が操作された場合には中リール42Mの回転が停止し、右ストップスイッチ74が操作された場合には右リール42Rの回転が停止する。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72,73,74は、左リール42Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75は投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、投資価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口75から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。すなわち、セレクタ84にはメダル通路切替ソレノイド83が設けられ、そのメダル通路切替ソレノイド83の非励磁時には排出用通路82側とされ、励磁時には貯留用通路81側に切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91は、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方左側には、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78及び第3クレジット投入スイッチ79が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ79は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ77〜79は前記メダル投入口75とともに投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ77〜79は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
スタートレバー71の左側には、ボタン状の精算スイッチ80が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状態で精算スイッチ80が押下操作されることで、仮想メダルが現実のメダルとして払い出される。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
遊技パネル30の表示窓31L,31M,31R下方には、貯留記憶された仮想メダル数を表示するクレジット表示部35と、BBゲームが終了するまでに獲得できる残りのメダル数を表示する残獲得枚数表示部36と、入賞時に獲得したメダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1メインラインML1、第2メインラインML2、及び第3メインラインML3が有効化され、これら各ラインML1〜ML3が有効ラインとなる。また、2枚目、及び3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、残りの第4メインラインML4が有効化され、4本全てのメインラインML1〜ML4が有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときに貯留記憶されている仮想メダルが50枚未満であれば、スロットマシン内部に貯蓄されると共にクレジット表示部35の仮想メダル数が加算表示される。一方、仮想メダル数が50枚のとき又は50枚に達したときには、セレクタ84により貯留用通路81から排出用通路82への切替がなされ、メダル排出口17からメダル受け皿18へと余剰メダルが返却される。
また、クレジット表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。
第3クレジット投入スイッチ79が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が1つ減算され、第1メインラインML1、第2メインラインML2、及び第3メインラインML3が有効ラインとなる。第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが2枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が2つ減算され、全てのメインラインML1〜ML4が有効ラインとなる。第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が3つ減算され、全てのメインラインML1〜ML4が有効ラインとなる。
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えばクレジット表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、クレジット表示部35の数値が全て減算されて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。なお、上部ランプ13及びスピーカ14の位置や数は特に以上説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ123は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ123は、エラー状態をリセットする場合のほか、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット41の上方には、主制御装置131が筐体11の背板11cに取り付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要な情報を一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。なお、ボックスベースとボックスカバーとを鍵部材を用いて開封不能に連結する構成としてもよい。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78,79の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a,79a、精算スイッチ80の操作を検出する精算検出センサ80a、各リール42の回転位置(原点位置)を個別に検出するリールインデックスセンサ55、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセットスイッチ123の操作を検出するリセット検出センサ123a、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ124a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151へ出力されるようになっている。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路161bは、電源部161aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。
電源部161aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、クレジット表示部35、残獲得枚数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61(61L,61M,61R)、セレクタ84に設けられたメダル通路切替ソレノイド83、ホッパ装置91、表示制御装置111、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
表示制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、表示制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示部15を駆動制御する。従って、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。なお、各種表示部35〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値情報を記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種の情報を一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、情報送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成されている。
ROM152の構成について図11を用いて説明する。ROM152には、各リール42L,42M,42Rを停止させる処理を行う際などに使用するスベリテーブル群152a、引込ビットテーブル群152b、オフセット参照用テーブル群152c、払出枚数テーブル152d、役対応テーブル152e、蹴飛ばし対応テーブル152f、図柄対応テーブル群152g、及びマスク情報群152hなどが記憶されている。これらテーブル等の詳細については、後に説明する。また、ROM152には、上記以外にも、各リール42L,42M,42Rにおける「0〜20」の図柄番号と、各リール42L,42M,42Rのベルトにおける各図柄番号に対応した領域に付された図柄との対応関係が記憶されている。この対応関係を記憶している機能が、対応関係記憶手段に相当する。
RAM153の構成について図12を用いて説明する。RAM153には、各リール42L,42M,42Rを停止させる処理を行う際に使用する当選役判定用バッファ181、スベリテーブルアドレス用バッファ182、定常回転情報用バッファ183、停止リール特定用バッファ184、停止位置用バッファ185、優先ライン用バッファ186、引込ビットオフセット用バッファ187、停止完了情報用バッファ188、優先順位情報用バッファ189、対象リール情報用バッファ190、対象図柄用バッファ191、引込ビット情報検索用バッファ192、引込ビットテーブル用バッファ196、検索ライン用バッファ197、判定済み確認用バッファ198、成立判定用バッファ199、入賞役種別用バッファ200、設定スベリ数用バッファ201、書換えライン用バッファ202、第1確認情報用バッファ203、第2確認情報用バッファ204等といった各種の情報を一時的に記憶するための記憶エリアが設けられている。これら各バッファの詳細については、後に説明する。
また、RAM153には、バックアップエリア205が設けられている。バックアップエリア205は、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリア205の情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア205への書き込みは停電時処理(図15参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア205に書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図16参照)において実行される。
続いて、主制御装置131内のCPU151により実行される各制御処理を図13〜図59のフローチャート等を参照しながら説明する。かかるCPU151の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)における停電信号の受信により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにNMI割込み処理とタイマ割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
(NMI割込み処理)
図13はNMI割込み処理の一例を示すフローチャートである。停電の発生などによって電源が遮断されると、電源装置161の停電監視回路161bでは停電信号が生成され、主制御装置131に対して送信される。NMI端子を介して停電信号を受信した主制御装置131では、NMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理では、まずステップS101において、CPU151内に設けられた使用レジスタの情報をRAM153内に設けられたバックアップエリア205に退避させる。続いて、ステップS102では、停電情報をRAM153内に設けられた停電情報格納エリアに格納する。その後、ステップS103にてRAM153のバックアップエリア205に退避させた情報を再びCPU151の使用レジスタに復帰させる。この復帰処理でNMI割込み処理が終了する。なお、CPU151の使用レジスタの情報を破壊せずに停電情報の格納処理が可能な場合には、バックアップエリア205への退避および復帰処理を省くことができる。
(タイマ割込み処理)
図14は、主制御装置131で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置131のCPU151により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS201に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU151内の全レジスタの値をRAM153のバックアップエリア205に退避させる。ステップS202では停電情報が格納されているか否かを確認し、停電情報が格納されているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
(停電時処理)
ここで、停電時処理について図15を用いて説明する。この停電時処理は、タイマ割込み処理のうち特にレジスタ退避処理の直後に行われるため、その他の割込み処理を中断することなく実行できる。従って、例えば各種コマンドの送信処理中、スイッチの状態(オンオフ)の読み込み処理中などのように、それぞれの処理に割り込んでこの停電時処理が実行されることはなく、かかるタイミングで実行されることをも考慮した停電時処理のプログラムを作成する必要がなくなる。これにより停電時処理用の処理プログラムを簡略化してプログラム容量を削減できる。なお、このことは後述する復電時処理用の処理プログラムについても同様である。
ステップS301では、コマンド送信が終了しているか否かを判定する。送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンド送信を終了させる。このように停電時処理の初期段階でコマンドの送信が完了しているか否かを判断し、送信が未完であるときには送信処理を優先し、単位コマンドの送信処理終了後に停電時処理を実行する構成とすることにより、コマンドの送信途中で停電時処理が実行されることをも考慮した停電時処理プログラムを構築する必要がなくなる。その結果停電時処理プログラムを簡略化してROM152の小容量化を図ることができる実益を有する。
ステップS301がYES、すなわちコマンドの送信が完了している場合には、ステップS302に進み、CPU151のスタックポインタの値をRAM153内のバックアップエリア205に保存する。その後ステップS303では、制御停止処理として後述するRAM判定値をクリアすると共に入出力ポート155における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。ステップS304では、RAM判定値を算出し、バックアップエリア205に保存する。RAM判定値とは、具体的にはRAM153の作業領域アドレスにおけるチェックサムの2の補数である。RAM判定値をバックアップエリア205に保存することにより、RAM153のチェックサムは0となる。RAM153のチェックサムを0とすることにより、ステップS305においてそれ以後のRAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS202にて停電情報が格納されていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、CPU151自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール42L,42M,42Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータ61L〜61Rを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS207では、入出力ポート155に接続された各種センサ(図10参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払い出し枚数をカウントした結果を外部集中端子板171へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS210では、各種コマンドを表示制御装置111へ送信するコマンド送信処理を行う。ステップS211では、クレジット表示部35、残獲得枚数表示部36及び獲得枚数表示部37にそれぞれ表示されるセグメント情報を設定するセグメント情報設定処理を行う。ステップS212では、セグメント情報設定処理で設定されたセグメント情報を各表示部35〜37に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメント情報表示処理を行う。ステップS213では、入出力ポート155からI/O装置に対応する情報を出力するポート出力処理を行う。ステップS214では、先のステップS201にてバックアップエリア205に退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU151内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS215にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
(メイン処理)
図16は電源投入後に実行される主制御装置131でのメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ122のオン操作によって電源が投入された際に実行される。
先ずステップS401では、初期化処理として、スタックポインタの値をCPU151内に設定すると共に、割込み処理を許可する割込みモードを設定し、その後CPU151内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。
これらの初期化処理が終了すると、ステップS402では設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されてON操作されているか否か、より詳しくは設定キー検出センサ124aからON信号を受信しているか否かを判定する。設定キーのON操作がなされている場合にはステップS403に進み、強制的RAMクリア処理としてRAM153に記憶された情報を全てクリアする。続くステップS404では当選確率設定処理を行う。
(当選確率設定処理)
ここで、当選確率設定処理について図17を用いて説明する。スロットマシン10には、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、当選確率設定処理とは、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定するための処理である。
ステップS501では設定キーが挿入されてON操作されているか否かを判定し、ON操作されていない場合にはそのまま本処理を終了する。ON操作されている場合には、ステップS502にて次回のタイマ割込みを許可する。その後、ステップS503にて現在の設定値を読み込むと共に、ステップS504では現在の設定値をクレジット表示部35に表示する。但し、設定キーが挿入されてON操作された直後の処理では、先の強制的RAMクリア処理によりRAM153の情報がクリアされているため、クレジット表示部35に表示される設定値は「1」である。
ステップS505ではスタートレバー71が操作されたか否かを判定し、操作されていない場合にはステップS506〜ステップS507に示す設定更新処理を行う。ステップS506では、リセットスイッチ123が操作されたか否かを判定する。リセットスイッチ123が操作されていない場合にはそのままステップS504に戻り、操作された場合にはステップS507にて設定値を1更新した後にステップS504に戻る。つまり、設定更新処理では、リセットスイッチ123が操作される毎に設定値が1更新され、更新された設定値がクレジット表示部35に表示される。なお、設定値が「6」のときにリセットスイッチ123が操作された場合、設定値は「1」に更新される。
ステップS505にてスタートレバー71が操作された場合には、ステップS508にて設定キーのON操作が継続してなされているか否かを判定する。設定キーのON操作が継続してなされている場合にはそのまま待機し、ON操作が終了された場合にはステップS509にて次回のタイマ割込みを禁止する。その後、ステップS510にて設定値を保存し、ステップS511にてRAM153に記憶された設定値以外の情報をクリアして本処理を終了する。
メイン処理の説明に戻り、ステップS404にて当選確率設定処理を行った後には、ステップS405にて遊技に関わる主要な制御を行う通常処理を実行する。
一方、ステップS402にて設定キーが挿入されていない場合には、ステップS406以降に示す復電処理を行う。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させる処理である。従って、復電処理では先ずRAM153の情報が正常かどうかを確認する必要がある。
そこで、ステップS406では設定値が正常か否かを判定する。具体的には、設定値が1〜6のいずれかである場合に正常であると判定し、0又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、ステップS407にて停電情報が格納されているか否かを確認する。停電情報が格納されている場合には、さらにステップS408にてRAM判定値が正常であるか否かを確認する。具体的には、RAM153のチェックサムの値を調べ、その値が正常、つまりRAM判定値を加味したチェックサムの値が0か否かを確認する。RAM判定値を加味したチェックサムの値が0である場合、RAM153の情報は正常であると判定する。
ステップS408においてRAM判定値が正常であると判定した場合にはステップS409に進み、バックアップエリア205に保存されたスタックポインタの値をCPU151のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。次に、ステップS410において、復電処理の実行を伝える復電コマンドを表示制御装置111に送信する。その後、ステップS411にて遊技状態として打ち止め及び自動精算設定保存処理を行い、ステップS412にてスタート検出センサ71a等の各種センサの初期化を行う。以上の処理が終了した後、ステップS413にて停電情報をクリアし、電源遮断前の番地に戻る。具体的には、先に説明したタイマ割込み処理に復帰し、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS204)が実行されることとなる。
一方、ステップS406〜ステップS408のいずれかがNO、すなわち、設定値が異常である、電源遮断時にセットされる筈の停電情報が格納されていない、又はRAM判定値が異常である場合には、RAM153の情報が破壊された可能性が高い。このような場合には、ステップS414〜ステップS416に示す動作禁止処理を行う。動作禁止処理として、先ずステップS414にて次回のタイマ割込み処理を禁止し、ステップS415では入出力ポート155内の全ての出力ポートをクリアすることにより、入出力ポート155に接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御する。その後、ステップS416にてホール管理者等にエラーの発生を報知するエラー報知処理を行う。かかる動作禁止状態は、上述した当選確率設定処理が行われるまで維持される。
(通常処理)
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図18のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS601では、メダルがベットされているか否かを判定する。メダルがベットされているときには、続いてステップS602にて有効ライン設定処理を実行する。有効ライン設定処理では、ベットされたメダルの枚数に対応させてメインラインML1〜ML4の中から有効ラインを設定する。このベットされたメダルの枚数に対する有効ラインの設定態様については、既に説明したとおりであるため、ここでは説明を省略する。その後、ステップS603にてスタートレバー71が操作されたか否かを判定する。ステップS601,ステップS603が共にYESの場合には、ステップS604において各リール42L,42M,42Rの回転を開始させるリール回転処理を実行し、ステップS605において各リール42L,42M,42Rの回転を停止させるリール停止処理を実行し、ステップS606においてメダルの払出を行うメダル払出処理を実行し、ステップS607においてボーナスゲームの進行等を行うボーナスゲーム処理を実行し、ステップS601に戻る。一方、ステップS601にてメダルがベットされていない、又はステップS603にてスタートレバー71が操作されていない場合には、ステップS601に戻る。
ここで、本実施の形態では、ステップS604のリール回転処理、及びステップS605のリール停止処理について特徴的な構成を備えている。また、リール停止処理は、第1停止として左リール42Lが停止する場合と、他のリール42M,42Rが停止する場合とで処理態様が異なる。そこで、以下の説明では、先ず第1停止として左リール42Lが停止する場合を説明し、その後、第1停止として他のリール42M,42Rが停止する場合を説明する。また、以下では、メダルが2枚又は3枚ベットされて全てのメインラインML1〜ML4が有効ラインとなった場合について説明する。1枚ベットされた場合については、入賞を成立させるべき有効ラインが限定される点を除き2枚ベット又は3枚ベットの場合と同様のため、基本的に説明を省略する。
(リール回転処理)
ステップS604のリール回転処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。ステップS701では、抽選処理を実行する。ここで、抽選処理について図20のフローチャートに基づき説明する。
(抽選処理)
抽選処理では先ずステップS801にて、スロットマシン10の現在の設定状態やベットされたメダルの枚数等に基づき、当否決定用の抽選テーブルを選択する。ここで、スロットマシン10の設定状態は「設定1」〜「設定6」のいずれかであり、「設定1」のときにBB当選確率が最も低い抽選テーブルが選択され、「設定6」のときにBB当選確率が最も高い抽選テーブルが選択される。なお、設定状態と抽選テーブルとの関係はこれに限定されることはなく、設定値が大きいほどメダルの獲得期待値が高くなるように抽選テーブルが設定されていればよい。
また、ベットされるメダルの枚数は1〜3枚のいずれかであり、ベット枚数が多いほど役の当選確率が高くなるような抽選テーブルが選択される。例えば3枚ベットされたときの役の当選確率は、1枚ベットされたときの役の当選確率と比して3倍よりも高い確率となっている。なお、ベットされるメダルの枚数と抽選テーブルとの関係はこれに限定されることはなく、ベットされるメダルの枚数が多いほどメダルの獲得期待値が高くなるように抽選テーブルが設定されていればよい。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図21は、「設定1」の通常遊技状態下で3枚ベットされた場合に選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、抽選役の数と同数のインデックス値IVが設定されている。すなわち、通常遊技状態下では、再遊技、チェリー、チェリー及びスイカの複合役、スイカ、ベル、「赤7」図柄に基づくBB(以下、第1BB)、「白7」図柄に基づくBB(以下、第2BB)、及び「青年」図柄に基づくBB(以下、第3BB)の8種類の抽選役が設定されているため、1〜8の8つのインデックス値IVが設定されている。そして、各インデックス値IVには、抽選役がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、ポイント値PVが設定されている。なお、本スロットマシン10における各抽選テーブルでは、設定値が高い抽選テーブルほど各BB役と対応するポイント値PVが大きく設定されており、ベット枚数が多いほど各ポイント値PVが大きく設定されている。
ステップS802ではインデックス値IVを1とし、続くステップS803では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、スタートレバー71が操作されたときに乱数カウンタよりラッチした乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである「1」と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。ここで、乱数カウンタについて簡単に説明すると、本スロットマシン10では、8ビットのシフトレジスタを2つ用いて「0〜65535」の乱数を生成している。各シフトレジスタは定期的(例えば100ns毎)に「1」ずつ更新され、各シフトレジスタの上位ビットと下位ビットを入れ替えた値がCPU151に入力され、スタートレバー71が操作されたとき(すなわちスタート検出センサ71aのON信号を受信したとき)に入力されている値が乱数値としてラッチされる。これは初回の判定値設定処理にて用いられる乱数値を不規則なものとするための工夫であり、例えば各シフトレジスタのビットをランダムに入れ替えた値が乱数値としてラッチされる構成であってもよい。
その後、ステップS804ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定し、「65535」を超えた場合には、ステップS805にてそのときのインデックス値IVと対応する役の当選情報をRAM153の当選役判定用バッファ181に格納した後に本処理を終了する。ここで、当選役判定用バッファ181は1バイト単位で構成されており、初期値で「00000000」が格納されている。そして、当該ステップS805では、後述する役対応情報(図40)のうち、今回の抽選処理にて当選となった役の役対応情報を当選情報として当選役判定用バッファ181に格納する。なお、当選役判定用バッファ181は、複数の当選情報を同時に格納できるように、2バイト以上で構成されている。
ちなみに、当選情報が小役当選情報又は再遊技当選情報である場合、これら当選情報は、この当選情報が格納されたゲームの終了時に「0」クリアされる。一方、当選情報が第1BB当選情報〜第3BB当選情報のいずれかである場合、そのBB当選情報は対応するBB図柄の組合せが有効ライン上に成立したことを条件の1つとして「0」クリアされる。すなわち、第1〜第3BB当選情報は、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1〜第3BB当選情報を持ち越した次ゲーム以降における役の当否判定では、小役又は再遊技の当否判定は行うが、第1〜第3BB役に関する当否判定は行わない。
ステップS804にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS806にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS807ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき役があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき役がない場合には、本処理を終了する。当否判定すべき役がある場合にはステップS803に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS803では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS804では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。なお、抽選処理の構成は判定値DVを加算していくものに限定されることはなく、判定値DVに最大値(「65535」)をセットした後にそれを減算していく構成としてもよい。
図21に示した抽選テーブルが選択された場合、各BB当選確率は約900分の1であり、それらをまとめたBB当選確率は約300分の1である。一方、再遊技及び小役当選確率はBB当選確率よりも高く設定されており、再遊技当選確率は約7.3分の1、ベル当選確率は約7.0分の1、チェリー及びスイカの複合役でない場合の当選確率はそれぞれ256分の1、チェリー及びスイカの複合役の当選確率は256分の1である。
リール回転処理の説明に戻り、ステップS701にて抽選処理を行った後は、ステップS702にて、スベリテーブル取得処理を実行する。スベリテーブルとは、ストップスイッチが押されたタイミングからリールをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチが押された際に基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄番号と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄番号との関係が定められた停止情報群である。
スベリテーブルは、ROM152においてスベリテーブル群152aとして記憶されており、第1停止時に左リール42Lが停止操作される場合に対してのみ用意されている。つまり、第2停止時や第3停止時に左リール42Lが停止操作される場合に対してスベリテーブルは用意されておらず、さらに中リール42Mや右リール42Rについてはその停止順に関係なくスベリテーブルが用意されていない。これらスベリテーブルが用意されていない停止態様に対しては、後述する各優先順位情報作成処理において停止情報群としての優先順位情報が作成される。
スベリテーブルは、スロットマシン10の遊技状況に対応させて設定されており、さらに各遊技状況における各入賞役に対応させて設定されている。遊技状況について詳細には、上述したように当選役判定用バッファ181に第1〜第3BB当選情報のいずれかを持ち越した状態において小役又は再遊技の抽選が行われることがあり、本スロットマシン10は遊技状況として、当選役判定用バッファ181に第1〜第3BB当選情報のいずれもが格納されていないBB非当選状況と、当選役判定用バッファ181に第1〜第3BB当選情報のいずれかが格納されたBB当選状況とを有している。なお、このBB当選状況は、各BB当選情報に1対1で対応している。
スベリテーブルに関する構成について、図22における第1BB当選状況においてその他の役が当選となっていない場合を例にとって説明する。
図22に示すように、スベリテーブルにおいては21個の各図柄に1対1で対応させてスベリ数が設定されている。スベリ数は、左ストップスイッチ72が操作された場合に、到達図柄をそのまま停止させる場合(図22における「0」)、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも1図柄分滑らせた後に停止させる場合(図22における「1」)、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも2図柄分滑らせた後に停止させる場合(図22における「2」)、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも3図柄分滑らせた後に停止させる場合(図22における「3」)、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも4図柄分滑らせた後に停止させる場合(図22における「4」)の5パターンがリールの停止態様として用意されている。これは、遊技者が左ストップスイッチ72を操作するタイミングと、左表示窓32Lから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、「停止出目」と言う)とを密接に関連付けるための工夫である。つまり、左ストップスイッチ72が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでに左リール42Lを停止させることにより、遊技者の操作によってあたかも停止出目が決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることが可能となる。また、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、当選した役と対応する図柄又は図柄の組合せが有効ライン上に停止しない所謂取りこぼしの発生頻度を低減させることが可能となると共に、役の抽選に当選していないにも関わらず入賞図柄の組合せが有効ライン上に停止する不具合を回避することが可能となる。
スベリ数が「0」の図柄は、下段に実際に停止する図柄である。例えば、左リール42Lの18番図柄たる「赤7」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ72が押された場合、左リール42Lは滑ることなくそのまま停止する。また、スベリ数が「0」でない番号の図柄は、到達図柄をそのまま停止させる場合よりも記載された図柄数分だけリールが滑ることを意味する。例えば、左リール42Lの13番図柄たる「ラッキー」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ72が押された場合、スベリ数は「3」であるため、左リール42Lは3図柄分だけ滑り、16番図柄たる「スイカ」図柄が下段に停止し、18番図柄たる「赤7」図柄が上段に停止する。
なお、上記のようにスベリテーブルが取得された場合であっても、左ストップスイッチ72の押されたタイミングによっては「赤7」図柄が有効ライン上に停止せず、取りこぼしが発生することもある。これは、滑らせることのできる範囲をストップスイッチの押されたタイミングから190msec以内(最大4図柄分)と予め決めており、下段に到達した「赤7」図柄から次に下段に到達する「赤7」図柄までの間隔が5図柄分以上離れている区間を設定しているためである。本スロットマシン10では、「赤7」図柄の他、「スイカ」図柄、「チェリー」図柄、「青年」図柄、及び「白7」図柄についても5図柄分以上離れた区間を設定している。つまり、スイカ役、チェリー役、第1〜第3BB役については、抽選処理にて当選となったとしても、左ストップスイッチ72の押されたタイミングによって取りこぼしが発生し得る。
また、スベリテーブルにおいては21個の各図柄に1対1で対応させて、優先ライン及び引込ビットオフセットが設定されている。優先ライン及び引込ビットオフセットの各情報は、後述する第1停止用スベリ数取得処理において取得され、後述する各優先順位情報作成処理において停止情報群としての優先順位情報を作成する際などに使用される。これについては後に説明する。
ステップS702のスベリテーブル取得処理では、RAM153の当選役判定用バッファ181に格納された情報を参照することにより、今回のゲームにおける遊技状況と、小役や再遊技などの当選の有無を判定し、ROM152のスベリテーブル群152aのうちの上記判定結果に対応したスベリテーブルのアドレスを取得する。この取得したアドレスは、RAM153のスベリテーブルアドレス用バッファ182に格納される。その後、ステップS703では始動用割込み処理を許可する。
(始動用割込み処理)
始動用割込み処理について図23のフローチャートに基づいて説明する。始動用割込み処理は、上述したタイマ割込み処理(図14)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理の一部を構成する処理である。そして、リール回転処理におけるステップS703の処理が実行されることにより、ステッピングモータ制御処理における一連の処理の一部として始動用割込み処理が実行される。上述したように、タイマ割込み処理は、1.49msec周期で起動されるため、始動用割込み処理が許可されている間は当該始動用割込み処理も約1.49msec周期で起動される。
始動用割込み処理では、先ずステップS901にて、RAM153の定常回転情報用バッファ183に定常回転情報が格納されているか否かを判定する。定常回転情報が格納されている場合には、既に加速処理が終了していることを意味するため、そのまま始動用割込み処理を終了する。定常回転情報が格納されていない場合には、ステップS902にて加速処理中か否かを判定する。加速処理中である場合にはそのままステップS905に進む。
加速処理中でない場合には、ステップS903にてウエイト時間が経過したか否かを判定する。ウエイト時間とは、前回のゲームにおいてリールの回転を開始した時点から所定時間(例えば4.1秒)が経過するまで待機するために設定された時間である。ウエイト時間が経過していない場合には、そのまま始動用割込み処理を終了する。これにより、遊技者がメダルをベットしてスタートレバー71を操作したとしても、直ちに各リール42L,42M,42Rが回転を開始しない場合がある。ウエイト時間が経過している場合には、ステップS904にて加速処理を開始した後にステップS905に進む。これにより、各リール42L,42M,42Rの回転が開始される。なお、当該ステップS903におけるウエイト時間が経過するまで待機するための処理を、リール回転処理におけるステップS702とステップS703との間にて行う構成としてもよい。
ステップS905では、加速処理が終了し各リール42L,42M,42Rが定常回転となったか否かを判定する。定常回転となっていない場合にはそのまま始動用割込み処理を終了し、定常回転となっている場合にはステップS906にてRAM153の定常回転情報用バッファ183に定常回転情報を格納した後に始動用割込み処理を終了する。
リール回転処理の説明に戻り、ステップS703にて始動用割込み処理を許可した後は、ステップS704にて変則押し用優先順位情報作成処理を実行する。変則押し用優先順位情報作成処理は、第1停止時において中リール42M又は右リール42Rが停止操作される場合を想定して予め各リール42M,42Rに関して停止情報群を作成しておくための処理である。かかる変則押し用優先順位情報作成処理については、第1停止として左リール42L以外の各リール42M,42Rが停止操作される場合の通常処理の説明に際して合わせて説明するため、ここでは説明を省略する。
続くステップS705では、定常回転情報用バッファ183に定常回転情報が格納されているか否かを判定する。定常回転情報が格納されている場合には、ステップS706に進む。定常回転情報が格納されていない場合には、ステップS705の処理を繰り返し実行する。つまり、各リール42L,42M,42Rが定常回転となるまでステップS705において待機する。その後、始動用割込み処理にて定常回転情報が格納されることにより、ステップS705にて肯定判定をし、ステップS706に進む。ステップS706では、始動用割込み処理を禁止し、RAM153の定常回転情報用バッファ183から定常回転情報をクリアする。その後、リール回転処理を終了する。
(リール停止処理)
次に、ステップS605のリール停止処理について、図24のフローチャートに基づき説明する。ステップS1001では、ストップスイッチ72〜74のいずれかが操作されてリールの停止指令が発生したか否か、より具体的にはストップ検出センサ72a〜74aからのON信号を受信したか否かを判定し、停止指令が発生していない場合には停止指令が発生するまで待機する。ここで、本実施の形態では、各リール42L,42M,42Rが回転を開始してから所定の速度で定常回転するまでの期間を無効期間として設定しており、この無効期間内にストップスイッチ72〜74が操作されても、ストップ検出センサ72a〜74aからのON信号を無効化する。
続いて、ステップS1002では今回の停止指令が第1停止指令か否か、すなわち3つのリール全てが回転しているときにストップスイッチ72〜74が押下操作されたか否かを判定する。第1停止指令である場合には、ステップS1003に進み、第1停止処理を実行する。第1停止指令でない場合には、ステップS1004にて、今回の停止指令が第2停止指令か否か、すなわち3つのリール42L,42M,42Rのうち1つが停止し2つが回転しているときにストップスイッチが押下操作されたか否かを判定する。第2停止指令である場合には、ステップS1005に進み、第2停止処理を実行する。第2停止指令でない場合には、ステップS1006に進み、第3停止処理を実行する。
これら第1〜第3停止処理の後には、ステップS1007にて全リール42L,42M,42Rの回転が停止したか否かを判定する。全リール42L,42M,42Rの回転が停止していない場合にはステップS1001に戻り、回転が停止している場合には続くステップS1008にて払出判定処理を行った後、リール停止処理を終了する。
払出判定処理では、抽選の対象となっている役に対応した図柄又は図柄の組合せが有効ライン上に成立しているか否かを判定し、成立していないときにはRAM153の払出予定数格納エリアを「0」にクリアし、成立しているときには当選役判定用バッファ181を参照することにより、その役が当選した役と一致しているか否かを判定し、一致していないときには上部ランプ13等によりエラー表示を行うと共に払出予定数格納エリアを「0」にクリアする。一致しているときには、抽選の対象となっている役であって当選となっている役に入賞したことを意味するため、払出予定数格納エリアにその入賞役と対応する払出数を格納する。なお、払出判定処理においては、後述する図柄対応情報及び役対応情報を用いて、有効ライン上に抽選の対象となっている役に対応した図柄又は図柄の組合せが成立しているか否かを判定する。また、払出判定処理においては、後述する払出枚数テーブル152dを用いて、入賞役と対応する払出数を特定し、その払出数を払出予定数格納エリアに格納する。
ここで、本スロットマシン10では、第1停止操作に基づいて第1停止指令が発生してから所定の第1有効待機期間(例えば、200msec)が経過するまで、第2停止操作が有効化されることはなく第2停止指令が発生しない。そして、後述する第1停止処理は、この第1有効待機期間内で終了するように処理時間が設定されている。また、同様に、第2停止操作に基づいて第2停止指令が発生してから所定の第2有効待機期間(例えば、200msec)が経過するまで、第3停止操作が有効化されることはなく第3停止指令が発生しない。そして、後述する第2停止処理は、この第2有効待機期間内で終了するように処理時間が設定されている。このように第1,第2有効待機期間を設定することで、停止指令に対応したリールの停止が完了する前に次のリールの減速処理を開始させる必要がなくなる。例えば、停止指令に対応したリールの停止が完了する前に次のリールの減速処理を開始させる必要がある場合を想定すると、2つのリールの停止処理を並行して行う必要が生じ処理の複雑化を招くこととなるが、本スロットマシン10においてはかかる処理の複雑化を抑制することができる。なお、本スロットマシン10では、第1有効待機期間と第2有効待機期間とが同一の期間として設定されているが、両者の期間を異ならせてもよい。
(第1停止処理)
ここで、第1〜第3停止処理について説明する。先ず第1停止処理について図25のフローチャートに基づき説明する。ステップS1101では、第1停止用スベリ数取得処理を実行する。
(第1停止用スベリ数取得処理)
第1停止用スベリ数取得処理について図26のフローチャートに基づき説明する。第1停止用スベリ数取得処理では、先ずステップS1201にて、RAM153の停止リール特定用バッファ184に格納された停止リール情報が左リール42Lの情報か否かを判定する。この停止リール情報は、ストップ検出センサ72a〜74aから検出信号を受信した際に停止リール特定用バッファ184に格納される。また、停止リール特定用バッファ184は、第1停止リール特定用バッファ、第2停止リール特定用バッファ、及び第3停止リール特定用バッファを有しており、停止リール情報は停止指令の順番に対応したバッファに格納される。
停止リール情報が左リール42Lの情報である場合には、ステップS1202〜S1206のスベリテーブルに基づくスベリ数取得処理を実行する。一方、停止リール情報が左リール42Lの情報でない場合には、ステップS1207〜S1208の後述する優先順位情報に基づくスベリ数取得処理を実行する。換言すれば、本スロットマシン10では、第1停止に関しては、停止対象に応じてスベリテーブルに基づくスベリ数取得処理と優先順位情報に基づくスベリ数取得処理との一方を選択しているとも言える。上述したように第1停止として左リール42Lが停止する場合を説明しているので、ステップS1201にて肯定判定をし、ステップS1202〜S1206のスベリテーブルに基づくスベリ数取得処理を実行する。
ステップS1202では、第1停止指令を受信した際に、左表示窓31Lの下段に到達している図柄番号(以下、到達図柄番号という)を取得する(この到達図柄番号を取得する機能が到達区画領域把握手段を構成する)。続くステップS1203では、RAM153のスベリテーブルアドレス用バッファ182からスベリテーブルアドレスを取得する。このスベリテーブルアドレスは、上述したステップS702のスベリテーブル取得処理にてスベリテーブルアドレス用バッファ182に格納されている。その後、ステップS1204では、ステップS1202にて取得している到達図柄番号に対応したスベリ数を、上記アドレスのスベリテーブル(図22参照)から取得する。
続くステップS1205では、停止位置設定処理を実行する(当該処理を実行する機能が停止区画領域決定手段を構成する)。停止位置設定処理では、上記到達図柄番号に対してステップS1204にて取得したスベリ数を加算することで、実際に左表示窓31Lの下段に停止させる図柄の番号(以下、停止図柄番号という)を算出する。そして、この算出した停止図柄番号を停止位置情報としてRAM153の停止位置用バッファ185に格納する。
続くステップS1206では、上記到達図柄番号に対応した優先ラインを優先ライン情報としてRAM153の優先ライン用バッファ186に格納するとともに、上記到達図柄番号に対応した引込ビットオフセットの値を引込ビットオフセット情報としてRAM153の引込ビットオフセット用バッファ187に格納する。詳細には、上述したようにスベリテーブルには、図柄番号と1対1で対応させて優先ライン及び引込ビットオフセットが設定されているため、上記到達図柄番号に対応した優先ライン及び引込ビットオフセットを取得し、それらの各情報を対応するバッファ186,187に格納する。
ここで、優先ラインとは、複数存在するメインラインML1〜ML4のうち当選役に対応した図柄の組合せ等を優先して停止させるラインのことである。例えば、優先ラインが「ML1」の場合には、当選役に対応した図柄の組合せ等はメインラインML1に優先して停止される。また、引込ビットオフセットとは、後述する優先順位情報の作成に際して参照する引込ビットテーブルを特定するための情報である。
第1停止処理の説明に戻り、ステップS1101にて第1停止用スベリ数取得処理を実行した後はステップS1102にて停止用割込み処理を許可する。
(停止用割込み処理)
停止用割込み処理について図27のフローチャートに基づいて説明する。停止用割込み処理は、上述したタイマ割込み処理(図14)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理の一部を構成する処理である。そして、第1停止処理におけるステップS1102の処理が実行されることにより、ステッピングモータ制御処理における一連の処理の一部として停止用割込み処理が実行される。上述したように、タイマ割込み処理は、1.49msec周期で起動されるため、停止用割込み処理が許可されている間は当該停止用割込み処理も約1.49msec周期で起動される。
停止用割込み処理では、先ずステップS1301にて、RAM153の停止完了情報用バッファ188に停止完了情報が格納されているか否かを判定する。停止完了情報が格納されている場合には、既に減速処理が終了していることを意味するため、そのまま停止用割込み処理を終了する。停止完了情報が格納されていない場合には、ステップS1302にて減速処理中か否かを判定する。減速処理中である場合にはステップS1303及びステップS1304の処理を実行することなく、そのままステップS1305に進む。一方、減速処理中でない場合には、ステップS1303に進む。ステップS1303では、基点位置(本実施の形態では下段)に先の停止位置設定処理にて設定した停止図柄番号の図柄が到達しているか否かを判定する。停止図柄番号の図柄が到達していない場合には、そのままステップS1305に進む。停止図柄番号の図柄が到達している場合には、ステップS1304にて減速処理を開始した後にステップS1305に進む。これにより、RA153の停止位置用バッファ185に格納された停止位置情報に対応した停止図柄番号の図柄が第1停止対象リールの基点位置に停止する。
ステップS1305では、減速処理が終了し第1停止対象のリールが停止したか否かを判定する。停止してない場合にはそのまま停止用割込み処理を終了し、停止している場合にはステップS1306にてRAM153の停止完了情報用バッファ188に停止完了情報を格納した後に停止用割込み処理を終了する。
第1停止処理の説明に戻り、ステップS1102にて停止用割込み処理を許可した後は、ステップS1103にて、RAM153の停止リール特定用バッファ184に格納された停止リール情報が左リール42Lの情報か否かを判定する。停止リール情報が左リール42Lの情報でない場合にはステップS1104及びステップS1105の処理を実行した後にステップS1106に進み、停止リール情報が左リール42Lの情報である場合にはそのままステップS1106に進む。ここでは第1停止として左リール42Lが停止する場合を説明しているので、ステップS1103にて肯定判定をし、そのままステップS1106に進む。
ステップS1106では、第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行し、ステップS1107に進む。ステップS1107では、停止完了情報用バッファ188に停止完了情報が格納されているか否かを判定する。停止完了情報が格納されている場合には、ステップS1108に進む。停止完了情報が格納されていない場合には、ステップS1107の処理を繰り返し実行する。つまり、第1停止対象リールが停止するまでステップS1107において待機する。かかる場合、その後、停止用割込み処理にて停止完了情報が格納されることにより、ステップS1107において肯定判定をし、ステップS1108に進む。ステップS1108では、停止用割込み処理を禁止し、RAM153の停止完了情報用バッファ188から停止完了情報をクリアする。その後、第1停止処理を終了する。
(第2停止以降用優先順位情報作成処理)
第2停止以降用優先順位情報作成処理(当該処理を実行する機能が停止情報導出手段に該当する)について、図28のフローチャートに基づき説明する。詳細な説明に先立って概略を説明すると、上述したようにスベリテーブルは第1停止時に左リール42Lが停止操作される場合に対して用意されているが、第2停止時や第3停止時に中リール42Mや右リール42Rが停止操作される場合等に対しては用意されていない。これに対して、スベリテーブルが用意されていない停止態様に関しては、その停止態様に対応したリールの停止操作が可能となる前までに優先順位情報を作成する。
この優先順位情報は、対応するリールに関して基点位置(本実施の形態では、表示窓の下段)に停止させる図柄番号の優先順位を決定するための停止情報群であり、ストップスイッチが押された際に基点位置に到達している到達図柄番号と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄番号との関係が定められたスベリテーブルとは情報の性質が異なる。また、優先順位情報は、既に停止操作が実行されたリールの停止位置、スロットマシン10の上述した遊技状況、及び抽選処理における抽選結果等に基づいて作成される。この優先順位情報の作成に際しては、RAM153における各バッファが使用されるが、それらバッファのうち優先順位情報用バッファ189が特に重要となるため、この優先順位情報用バッファ189について説明する。図29は優先順位情報用バッファ189を説明するための説明図である。
優先順位情報用バッファ189は、図29(a)に示すように、多数の判定値算出情報用バッファB(停止情報記憶手段)から構成されている。判定値算出情報用バッファBは、各リール42L,42M,42Rの各図柄と1対1で対応させて設けられている。また、各リール42L,42M,42Rの各図柄にはそれぞれ図柄番号が設定されているため、判定値算出情報用バッファBは各図柄番号と1対1で対応させて設けられているとも言える。判定値算出情報用バッファBは各リール42L,42M,42Rにそれぞれ21個ずつ割り当てられているため、優先順位情報用バッファ189は合計で63個の判定値算出情報用バッファBを有する。
各判定値算出情報用バッファBは、図29(b)に示すように、上位情報用バッファとしての第1バッファB1と下位情報用バッファとしての第2バッファB2とから構成されている。第1バッファB1及び第2バッファB2は、それぞれ1バイトで構成されている。したがって、各判定値算出情報用バッファBはそれぞれ2バイトで構成されており、優先順位情報用バッファ189は合計126バイトで構成されている。
第1バッファB1及び第2バッファB2の各ビットは、個別に又は所定の組合せで、特有の判定用情報を格納するための機能を有する。詳細には、第1バッファB1については、最上位の第7ビットは不当入賞判定用情報を格納するための不当入賞判定ビットとしての機能を有し、第6ビットは再遊技情報を格納するための再遊技ビットとしての機能を有し、第5ビットはBB役情報を格納するためのBB役ビットとしての機能を有し、第4ビットは小役情報を格納するための小役ビットとしての機能を有し、第3〜第0ビットは獲得枚数情報を格納するための獲得枚数ビットとしての機能を有する。
なお、移行契機図柄の成立に基づいて移行する特別遊技状態として、BBゲーム以外の遊技状態を有する構成においては、BB役ビットは当該遊技状態に対応した役情報も格納する機能を有する構成としてもよい。かかる観点から、BB役ビットは、特別遊技状態役ビットと言える。当該構成についてより具体的に説明する。例えば、特別遊技状態として第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とが設定された構成においては、1ビットからなる特別遊技状態役ビットを判定値算出情報用バッファBに設定し、第1特別遊技状態役情報及び第2特別遊技状態役情報のいずれに関しても上記特別遊技状態役ビットに格納する構成としてもよい。また、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とが重複して当選する状況がある構成においては、特別遊技状態役ビットを第1特別遊技状態及び第2特別遊技状態のそれぞれに対応させて複数ビットで構成し、成立を優先させる特別遊技状態に対応した特別遊技状態役ビットをより上位側のビットとして設定する構成としてもよい。ちなみに、BBゲーム以外の特別遊技状態としては、1遊技回のみ継続することとなるSB(シングルボーナス)ゲームが考えられる。また、これ以外にも、所謂、RBゲーム、CBゲーム、又はCTゲームなどが考えられる。
また、第2バッファB2については、最上位の第7ビットは蹴飛ばし判定情報を格納するための蹴飛ばし判定ビットとしての機能を有し、第6ビットは第1優先ライン情報を格納するための第1優先ラインビットとしての機能を有し、第2〜第1ビットは引込ビット情報を格納するための引込ビットとしての機能を有し、第0ビットは第2優先ライン情報を格納するための第2優先ラインビットとしての機能を有する。なお、第2バッファB2の第5〜第3ビットはブランクとなっている。
これら第1バッファB1及び第2バッファB2の各ビットに基づいて判定値算出情報用バッファの集計値(優先順位判定値)が算出され、その集計値が上述した図柄を停止させる場合の優先順位となる。つまり、集計値が高い図柄番号ほど優先順位が高く、集計値が低い図柄番号ほど優先順位が低い。上記各ビットのうち、不当入賞判定ビットと蹴飛ばし判定ビットとは初期値が「1」となっており、その他のビットは初期値が「0」となっている。
第1停止として左リール42Lが停止する場合は、第2停止として中リール42Mが停止する場合と右リール42Rが停止する場合との2パターンが考えられるため、今回の第2停止以降用優先順位情報作成処理では、中リール42M用の優先順位情報と右リール42R用の優先順位情報とを作成する。これら優先順位情報の作成についてフローチャートに基づき具体的に説明する。
図28に示すように、第2停止以降用優先順位情報作成処理では、先ずステップS1401にて今回の第2停止以降用優先順位情報作成処理で優先順位情報の作成を行う対象リール数(具体的には「2」)をRAM153の対象リール用カウンタに格納するとともに、RAM153の対象リール情報用バッファ190に対象リール情報として左リール42Lの情報を格納する。
続くステップS1402では、対象リール情報用バッファ190及び停止リール特定用バッファ184を参照することで、対象リール情報が既に停止指令が発生しているリールの情報か否かを判定する。既に停止指令が発生しているリールの情報でない場合には、ステップS1403にて判定値算出情報作成処理を実行した後にステップS1404に進む。一方、既に停止指令が発生しているリールの情報である場合には、そのままステップS1404に進む。今回は第1停止として左リール42Lが停止する場合であるので、ステップS1402にて肯定判定をし、ステップS1404に進む。
ステップS1404では、対象リール用カウンタの値が「0」か否かを判定し、「0」である場合にはそのまま第2停止以降用優先順位情報作成処理を終了する。「0」でない場合には、ステップS1405にて、対象リール情報用バッファ190に格納する対象リール情報を更新するとともに、対象リール用カウンタの値を1減算した後に、ステップS1402に戻る。この対象リール情報の更新は、既に格納されている対象リール情報が左リール42Lの情報である場合には中リール42Mの対象リール情報に更新し、既に格納されている対象リール情報が中リール42Mの情報である場合には右リール42Rの対象リール情報に更新する。対象リール情報がまだ停止指令が発生していないリールの情報に更新されることにより、ステップS1402にて肯定判定をし、ステップS1403にて判定値算出情報作成処理を実行する。
(判定値算出情報作成処理)
判定値算出情報作成処理について、図30のフローチャートに基づき説明する。詳細な説明に先立って概略を説明すると、判定値算出情報作成処理では、対象リール情報に対応したリール(以下、対象リールという)において各図柄番号が基点位置(下段ラインであるメインラインML3上)に停止した場合を想定し、その想定した対象図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの各ビットに対して、種々の状態を考慮して「0」又は「1」の情報を格納する処理を行う。例えば、左リール42Lにおける下段に18番の「赤7」図柄が停止している状況において対象図柄番号が中リール42Mの0番である場合には、図31(a)に示す状況を想定して判定値算出情報用バッファBの各ビットに対して情報を格納する。また、判定値算出情報作成処理では、対象図柄番号を1つずつ更新し、各図柄番号に対して判定値算出情報用バッファBの作成を行う。したがって、中リール42Mの0番の図柄番号に対して判定値算出情報用バッファBの作成を行った後は、対象図柄番号が1番となり、図31(b)に示す状況を想定して判定値算出情報用バッファBの各ビットに対して情報を格納する。
図30に示すように、判定値算出情報作成処理では、先ずステップS1501にて、対象リールの判定値算出情報用バッファアドレスを取得する。すなわち、RAM153の対象リール情報用バッファ190に格納された対象リール情報に基づいて、優先順位情報を今回作成するリールを特定し、そのリールに対応した図柄数分(21個)の判定値算出情報用バッファBのアドレスを取得する。
続くステップS1502では、RAM153の対象図柄用バッファ191に格納された情報を初期化する、すなわち、「0」クリアする。これにより、0番が対象図柄番号となる。その後、ステップS1503の引込ビット情報設定処理、及びステップS1504の入賞判定処理を実行することにより、対象図柄番号の判定値算出情報用バッファBの各ビットに対して「0」又は「1」の情報を格納し、判定値算出情報を作成する。
続くステップS1505では、対象図柄用バッファ191の情報の更新を実行することで、対象図柄番号を現在設定されている図柄番号よりも1つ上の図柄番号に設定する。その後、ステップS1506にて、対象リールにおける全判定値算出情報を作成済みか否かを判定する。作成済みでない場合には、ステップS1503に戻る。これにより、対象リールにおける全判定値算出情報が作成されるまで、ステップS1503〜ステップS1505の処理が繰り返される。そして、全判定値算出情報が作成されることで、ステップS1506にて肯定判定をし、判定値算出情報作成処理を終了する。
ステップS1503の引込ビット情報設定処理、及びステップS1504の入賞判定処理について詳細に説明する。
(引込ビット情報設定処理)
先ず、引込ビット情報設定処理について図32のフローチャートに基づき説明する。ここで、引込ビットとは、上述したように判定値算出情報用バッファBにおける第2バッファB2の一部を構成する。かかる引込ビットに引込ビット情報を格納することにより、抽選処理にて何ら当選しなかった場合において図柄の停止態様の多様化を図ることができる。また、抽選処理にて何らかの役に当選した場合において、いわゆる取りこぼしが発生する場合には、それに対応した図柄の停止態様とすることが可能となる。特に、BB当選状況においては、いわゆるリーチ目(BB当選状況を教示可能な図柄の停止態様のことをいう。但し、BB非当選状況であっても不当入賞を避ける場合には出現し得る。)を好適に出現させることができる。このリーチ目としては、例えば、メインラインML1〜ML4、又はサブラインSL1のいずれかに、「赤7」図柄,「白7」図柄,「青年」図柄,「ラッキー」図柄が任意の並び順及び組合せで並ぶ態様や、サブラインSL1(非有効ライン)上に抽選の対象となっている役に対応した図柄又は図柄の組合せが停止する態様などがある。引込ビット情報設定処理では、かかる引込ビットの値を入賞判定処理にて取得するための準備を行う。
引込ビット情報設定処理では、図32に示すように、ステップS1601にて引込ビット情報展開前準備処理を実行する。引込ビット情報展開前準備処理では、先ずRAM153の引込ビット情報検索用バッファ192を初期化する。ここで、引込ビット情報検索用バッファ192とは、引込ビット情報を取得するために用意されたバッファであり、図33(a)に示すように、左リール用バッファ193、中リール用バッファ194、及び右リール用バッファ195を有し、さらに各リール用バッファ193,194,195はそれぞれ上段用バッファ193a,194a,195a、中段用バッファ193b,194b,195b、及び下段用バッファ193c,194c,195cを有する。つまり、引込ビット情報検索用バッファ192は、9つのバッファ193a〜193c,194a〜194c,195a〜195cから構成されている。そして、これら9つの各バッファ193a〜193c,194a〜194c,195a〜195cは1バイト構成となっている。引込ビット情報検索用バッファ192を初期化した状態では、図33(b)に示すように、各バッファ193a〜193c,194a〜194c,195a〜195cに「FF」が格納されている。
その後、既に停止指令が発生しているリールに対応したリール用バッファについて、優先ライン上にない2つのバッファの全ビットをクリアする。今回は、左リール42Lに対して既に停止指令が発生しているので、左リール用バッファ193の各バッファ193a〜193cが対象となる。そして、優先ラインをメインラインML4と仮定すると、図33(c)に示す状態となる。引込ビット情報設定処理において引込ビット情報展開前準備処理を実行した後は、ステップS1602にて引込ビットテーブル取得処理を実行する。
引込ビットテーブル取得処理では、既に取得している引込ビットオフセットに基づいて、ROM152の引込ビットテーブル群152bに記憶された多数の引込ビットテーブルから一の引込ビットテーブルを取得する処理を実行する。
(引込ビットテーブル取得処理)
詳細には、図34に示すように、先ずステップS1701にて、オフセット参照用テーブル取得処理を実行する。オフセット参照用テーブル取得処理では、今回のゲームにおける遊技状況、及び小役などの当選の有無に基づいて、オフセット参照用テーブルがある場合にはそのオフセット参照用テーブルを取得する。オフセット参照用テーブルは、ROM152のオフセット参照用テーブル群152cに予め記憶されており、既に取得している引込ビットオフセットに基づいて引込ビットテーブルを取得するための情報群である。但し、かかるオフセット参照用テーブルは、取りこぼしが発生しない役に当選している状況に対しては用意されていない。引込ビット情報とは上記のとおり、抽選処理にて何ら当選しなかった場合や、抽選処理にて何らかの役に当選した場合においていわゆる取りこぼしが発生する場合に、所定の図柄の停止態様とするためのものであり、取りこぼしが発生しない役に当選している状況に対しては引込ビット情報を判定値算出情報用バッファBの引込ビットに格納する必要はなく、それに伴って引込ビットテーブルを取得する必要もないからである。この場合としては、例えば、再遊技の役に当選している状況がある。
ここで、オフセット参照用テーブルについて具体的に説明する。オフセット参照用テーブルには、各引込ビットオフセットが記憶されているとともに、それら各引込ビットオフセットに対応させて引込ビットテーブルの番号が割り当てられている。より詳細には、各引込ビットオフセットに対しては、多数ある引込ビットテーブルの番号(例えば、100個)のうちから2つの引込ビットテーブルの番号が割り当てられている。第1停止として左リール42Lが停止する場合においては、一方の引込ビットテーブルの番号は中リール42M用であり、他方の引込ビットテーブルの番号は右リール42R用である。このように、一の引込ビットオフセットとオフセット参照用テーブルとに基づいて引込ビットテーブルの番号の特定を行う構成とすることで、引込ビットテーブルを取得する上でRAM153に記憶しておく情報量の削減を図ることができる。例えば、引込ビットオフセットを設けずに引込ビットテーブルの番号を直接記憶する構成とすると、中リール42M用の引込ビットテーブルの番号と右リール42R用の引込ビットテーブルの番号とを個別に記憶しておく必要があるからである。
続くステップS1702では、ステップS1701において取得すべきオフセット参照用テーブルがあったか否かを判定する。オフセット参照用テーブルがない場合には、ステップS1703にて引込ビットテーブル番号の情報を格納するための引込ビットテーブル用バッファ196をクリアした後に、引込ビットテーブル取得処理を終了する。一方、オフセット参照用テーブルがある場合には、ステップS1704にて、RAM153の引込ビットオフセット用バッファ187に格納された引込ビットオフセットが「0」でないか否かを判定する。
オフセット参照用テーブルにおいては、0番の引込ビットオフセットに対して引込ビットテーブルの番号が設定されていない。本スロットマシン10では、ベル役のように、左リール42Lを第1停止操作した場合には取りこぼしが発生しないが、中リール42M又は右リール42Rを第1停止操作した場合に取りこぼしが発生し得る役が存在する。すなわち、ベル役入賞を形成する「ベル」図柄は、中リール42M及び右リール42Rにおいてはリールの最大スベリ数の範囲内で全図柄間隔が設定されているが、左リール42Lにおいては「(最大スベリ数)+(左リール42Lにおいて停止する図柄数)−1」以下であって最大スベリ数を超える図柄間隔が設定されている。かかる役に関しては、オフセット参照用テーブルは予め用意されているが、左リール42Lを第1停止操作した場合には引込ビットオフセットを「0」に設定しておくことで、引込ビットテーブルの取得を行わないようにしている。今回のゲームは、左リール42Lが第1停止操作された場合であるので、抽選処理においてベル役に当選している場合には、引込ビットオフセットが「0」となっている。
引込ビットオフセットが「0」の場合には、ステップS1704にて否定判定をし、ステップS1703にて引込ビットテーブル用バッファ196をクリアした後に引込ビットテーブル取得処理を終了する。引込ビットオフセットが「0」でない場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705では、今回取得したオフセット参照用テーブルに対して既に取得している引込ビットオフセットを参照し、引込ビットテーブルの番号を取得する。そして、その取得した引込ビットテーブル番号の情報を引込ビットテーブル用バッファ196に格納する。その後、引込ビットテーブル取得処理を終了する。
引込ビット情報設定処理の説明に戻り、引込ビットテーブル取得処理を実行した後は、ステップS1603に進む。ステップS1603では、引込ビットテーブル用バッファ196に引込ビットテーブル番号の情報が格納されているか否かを判定する。引込ビットテーブル番号の情報が格納されていない場合、すなわち、「0」が格納されている場合には、ステップS1604にて今回の対象リールにおける各引込ビット情報検索用バッファ192にそれぞれ「00」を格納した後に、引込ビット情報設定処理を終了する。引込ビットテーブル番号の情報が格納されている場合には、ステップS1605に進む。
ステップS1605では、引込ビット情報取得処理を実行する。引込ビット情報取得処理では、引込ビットテーブル用バッファ196に格納された情報に基づいて引込ビットテーブルを特定し、当該引込ビットテーブルから対象図柄番号の引込ビット情報(以下、下段用引込ビット情報)、対象図柄番号に対して図柄番号が1つ上の図柄番号の引込ビット情報(以下、中段用引込ビット情報)、及び対象図柄番号に対して図柄番号が2つ上の図柄番号の引込ビット情報(以下、上段用引込ビット情報)を取得する。
ここで、引込ビットテーブルについて説明する。引込ビットテーブルは、BB当選状況、所定の小役(取りこぼしが発生し得る小役)の当選状況、抽選処理にて何れの役にも当選していない抽選外れ状況に対応させて用意されている。
また、引込ビットテーブルは、各リール42L,42M,42Rに対応させて用意されている。つまり、引込ビットテーブルは、各リール42L,42M,42Rごとに、上記各状況に対応させて用意されている。この場合、左リール42Lに関しては、当該左リール42Lが第2停止以降に停止操作される状況に対応させて用意されている。また、中リール42M及び右リール42Rに関しては、左リール42Lが第1停止操作される場合と、第1停止操作されない場合(つまり、変則押しされる場合)とに対応させて用意されている。このうち、左リール42Lが第1停止操作される場合であってBB当選状況及び抽選外れ状況に関しては、左リール42Lの停止図柄番号に対応させて引込ビットテーブルが用意されている(この停止図柄番号との対応は、1対1とは限らない)。
上記のように多数の引込ビットテーブルが用意された構成において、引込ビットテーブルはライン(メインラインML1〜ML4、サブラインSL1)に関しては対応させて設けられていない。これは、判定値算出情報用バッファBにおいて引込ビット以外の各種ビットが割り当てられており、引込ビットテーブルにおいてラインを考慮しなくても、所定のライン上に所望の図柄の組合せを停止させることができるからである。これに対して、従来のスロットマシンのようにスベリテーブルのみによってリール制御を行う構成においては、各停止ラインにそれぞれ対応させてスベリテーブルを用意しておく必要があった。かかる観点から、ROM152における引込ビットテーブル用の情報量は、従来のスロットマシンにおけるスベリテーブル用の情報量よりも少なくなっている。
さらにまた、従来のスロットマシンのようにスベリテーブルのみによってリール制御を行う構成においては、全ての小役の当選状況にそれぞれ対応させてスベリテーブルを用意しておく必要があった。これに対して、引込ビットテーブルは、入賞が成立しない場合の停止態様を決定するためのものであるため、全ての小役の当選状況にそれぞれ対応させて用意しておく必要がない。かかる観点からも、ROM152における引込ビットテーブル用の情報量は、従来のスロットマシンにおけるスベリテーブル用の情報量よりも少なくなっている。
図35には、引込ビットテーブルの一例を示す。引込ビットテーブルは、6バイトで構成されており、1バイト目に0番〜3番の図柄番号の引込ビット情報が格納されており、2バイト目に4番〜7番の図柄番号の引込ビット情報が格納されており、3バイト目に8番〜11番の図柄番号の引込ビット情報が格納されており、4バイト目に12番〜15番の図柄番号の引込ビット情報が格納されており、5バイト目に16番〜19番の図柄番号の引込ビット情報が格納されており、6バイト目に20番の図柄番号の引込ビット情報が格納されている。これら引込ビットテーブルに格納される引込ビット情報は、「00」,「01」,「10」,「11」のいずれかであり(つまり、引込ビット情報は複数種用意されており)、「00」→「01」→「10」→「11」の順で値が大きい引込ビット情報ということになる(各種の引込ビット情報は大小の識別が可能となっている)。この場合、引込ビットテーブルにおいては、該当する状況において優先度の高い図柄番号ほど大きい値の引込ビット情報が格納されている。
例えば、リーチ目を出現させる場合の状況に関しては、優先度の低いリーチ目を出現させる図柄番号に対して優先度の高いリーチ目を出現させる図柄番号の引込ビット情報は大きな値となっている。そして、この優先度は、上記のように引込ビット情報が複数種用意されているため、複数段階設定することができる。
引込ビット情報取得処理では、例えば、対象図柄番号が0番である場合には、下段用引込ビット情報として1バイト目の第0,第1ビットの値を取得し、中段用引込ビット情報として1バイト目の第2,第3ビットの値を取得し、上段用引込ビット情報として1バイト目の第4,第5ビットの値を取得する。
続くステップS1606では、引込ビット情報取得処理にて取得した各引込ビット情報を、該当する引込ビット情報検索用バッファ192に格納する。中リール42Mに対する引込ビット情報設定処理においては、中リール用バッファ194における下段用バッファ194cに下段用引込ビット情報を格納し、中段用バッファ194bに中段用引込ビット情報を格納し、上段用バッファ194aに上段用引込ビット情報を格納する。例えば、下段用引込ビット情報が「11」であり、中段用引込ビット情報が「00」であり、上段用引込ビット情報が「01」である場合には、引込ビット情報検索用バッファ192は図33(d)に示す状態となる。その後、引込ビット情報設定処理を終了する。
(入賞判定処理)
次に、入賞判定処理について図36及び図37のフローチャートに基づき説明する。詳細な説明に先立って概略を説明すると、入賞判定処理では、設定されている対象図柄番号に対して各有効ラインについて役の入賞判定及び引込ビット情報検索用バッファ192に格納した引込ビット情報の合成値判定を実行し、その判定結果に基づいて判定値算出情報用バッファBの各ビットに情報を格納する処理を順次実行する。
先ずステップS1801では、初期化処理を実行する。初期化処理では、RAM153における該当する判定値算出情報用バッファBの初期化を実行する。また、合わせてRAM153の検索ライン用バッファ197及び判定済み確認用バッファ198の初期化を実行する。検索ライン用バッファ197を初期化することにより、最初の検索対象がメインラインML1となる。
続くステップS1802では、ライン判定処理を実行する。ライン判定処理について図38のフローチャートを用いて説明する。
(ライン判定処理)
ライン判定処理では、先ずステップS1901にて、既に停止指令が発生しているリールについて検索ライン上の図柄番号を特定し、その図柄番号の図柄対応情報を把握する。ここで、図柄対応情報について図39を用いて詳細に説明する。
図柄対応情報は、ROM152における図柄対応テーブル群152gの各図柄対応テーブルに予め記憶されており、図柄対応テーブルは各リール42L,42M,42Rごとに用意されている。各図柄対応テーブルには、対応するリールに付された図柄種と図柄対応情報とが1対1で対応付けられている。
各図柄対応情報は、第1図柄対応情報と第2図柄対応情報とから構成されており、第1図柄対応情報及び第2図柄対応情報はそれぞれ1バイトで構成されている。つまり、各図柄対応情報は2バイトで構成されている。
第1図柄対応情報は、入賞に関する判定を行う上で使用される情報であり、役用図柄対応情報としての機能を有する。詳細には、図40に示すように、ROM152の役対応テーブル152eには、役に1対1で対応させて役対応情報が記憶されている。各役対応情報は、1バイトで構成されており、「1」が格納されるビットの位置がそれぞれ異なっている。すなわち、本スロットマシン10では、全ての遊技状態を総合すると8種類の役が設定されており、8個のビットにおいて「1」が格納される位置をそれぞれ異ならせることで、役対応情報が役に1対1で対応付けられている。そして、第1図柄対応情報は、役の図柄の組合せを構成する各図柄の第1図柄対応情報をAND処理した場合に、各役の役対応情報と一致するように設定されている。
例えば、第1BB役の役対応情報は、図40に示すように「00000010」となっている。これに対して、左リール42Lの「赤7」図柄の第1図柄対応情報は「00000010」となっており、中リール42M及び右リール42Rの「赤7」図柄の第1図柄対応情報は「01000010」となっている。そして、各リール42L,42M,42Rの「赤7」図柄の第1図柄対応情報をAND処理すると、「00000010」となり、第1BB役の役対応情報と一致する。ここで、図39に示すように、中リール42M及び右リール42Rについては、全ての図柄の第1図柄対応情報において同一のビットに「1」が格納されている。そして、このビットの位置は、左リール42Lの「チェリー」図柄の第1図柄対応情報において「1」が格納されたビットの位置と対応しており、さらにチェリー役の役対応情報において「1」が格納されたビットの位置と対応している。これは、チェリー役については、当選となっている場合に左リール42Lの有効ライン上に「チェリー」図柄が停止すれば入賞成立となり、中リール42M及び右リール42Rの停止図柄は任意だからである。
なお、本スロットマシン10と異なり全ての遊技状態を総合した役の種類が9種類以上設定されたスロットマシンにおいては、役対応情報の情報量は1バイトでは足りず2バイト以上とする必要が生じ、それに伴って第1図柄対応情報の情報量も2バイト以上とする必要がある。
第2図柄対応情報は、停止出目の蹴飛ばしに関する判定を行う上で使用される情報であり、蹴飛ばし用図柄対応情報としての機能を有する。詳細には、図41に示すように、ROM152の蹴飛ばし対応テーブル152fには、後述する蹴飛ばし目となり得る図柄の組合せに対応させて蹴飛ばし対応情報が記憶されている。この蹴飛ばし対応情報は、1バイトで構成されており、「1」が格納されるビットの位置がそれぞれ異なっている。そして、第2図柄対応情報は、上記蹴飛ばし目となり得る図柄の組合せを構成する各図柄の第2図柄対応情報をAND処理した場合に、各蹴飛ばし対応情報と一致するように設定されている。
但し、蹴飛ばし対応情報は役対応情報と異なり、各図柄の組合せに1対1で対応付けられておらず、所定の蹴飛ばし対応情報については複数パターンの図柄の組合せに対応している。例えば、「赤7」図柄,「白7」図柄,「青年」図柄,「ラッキー」図柄については、いずれのパターンの組合せであっても蹴飛ばし対応情報は「00000001」となっている。このように、一の蹴飛ばし対応情報に対して複数パターンの図柄の組合せを設定することにより、図柄の組合せに1対1で対応付けて蹴飛ばし対応情報を設定する構成に比べ、蹴飛ばし対応情報に関する記憶容量の削減が図られ、結果的にROM152の記憶容量の削減が図られる。
なお、蹴飛ばし目となり得る図柄の組合せのパターンが本スロットマシン10よりも多く設定された構成においては、蹴飛ばし対応情報の情報量は1バイトでは足りず2バイト以上とする必要が生じることがあり、それに伴って第2図柄対応情報の情報量も2バイト以上とする必要が生じることがある。
ライン判定処理の説明に戻り、ステップS1901にて把握した図柄対応情報はCPU151に設けられた図柄対応情報用レジスタに記憶される。この場合に、既に停止指令が発生しているリールが複数(2つ)ある場合には、各図柄対応情報が記憶される。なお、RAM153に図柄対応情報用バッファを設け、そこに上記把握した図柄対応情報を格納する構成としてもよい。
続くステップS1902では、今回の対象リールについて検索ライン上の図柄番号を特定し、その図柄番号の図柄対応情報を把握する。この把握された図柄対応情報もCPU151に設けられた図柄対応情報用レジスタに記憶される。
続くステップS1903では、上記把握した各図柄対応情報をAND処理する。具体的には、上記把握した各図柄対応情報の各第1図柄対応情報をAND処理するとともに、上記把握した各図柄対応情報の各第2図柄対応情報をAND処理する。そして、そのAND処理の結果を成立判定情報として、ステップS1904にてRAM153の成立判定用バッファ199に格納する。この成立判定用バッファ199は、第1図柄対応情報及び第2図柄対応情報のそれぞれに対応させて設定されており、第1図柄対応情報のAND処理の結果と第2図柄対応情報のAND処理の結果とがそれぞれ格納される(以下、成立判定情報のうち、第1図柄対応情報に対応する情報を第1成立判定情報といい、第2図柄対応情報に対応する情報を第2成立判定情報という)。本スロットマシン10では第1図柄対応情報及び第2図柄対応情報のそれぞれが1バイトで構成されているため、成立判定用バッファ199は2バイトで構成されている。ステップS1904の処理を行った後に本ライン判定処理を終了する。
入賞判定処理の説明に戻り、ステップS1803では、RAM153の対象リール情報用バッファ190を確認することにより、今回の対象リールが左リール42Lか否かを判定する。今回の対象リールが左リール42Lである場合には、そのままステップS1805に進む。今回の対象リールが左リール42Lでない場合には、ステップS1804にて第1成立判定情報の修正処理を実行する。具体的には、第1成立判定情報について、チェリー役の役対応情報において「1」が格納されているビットの値を「0」とする。ステップS1804の処理を行った後は、ステップS1805に進む。
ステップS1805では、RAM153の停止リール特定用バッファ184を参照することにより、停止指令が発生しているリールが2つか否かを判定する。2つの場合には、ステップS1807〜S1810の不当入賞用処理を実行する。2つでない場合には、ステップS1806に進む。今回は、第1停止処理における入賞判定処理であるので、停止指令が発生しているリールは1つであり、ステップS1805にて否定判定をし、ステップS1806に進む。
ステップS1806では、対象リール情報用バッファ190に格納された対象リール情報を確認することにより、今回の対象リールが左リール42Lか否かを判定するとともに、RAM153の成立判定用バッファ199に格納された第1成立判定情報に基づいて左リール42Lにおける今回の検索ライン上に「チェリー」図柄があるか否かを判定する。その結果、今回の対象リールが左リール42Lであり、左リール42Lにおける検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合には、ステップS1807〜ステップS1810の不当入賞用処理を実行する。今回の対象リールが左リール42Lでない、又は今回の検索ライン上に「チェリー」図柄がない場合には、そのままステップS1811に進む。今回は、左リール42Lが第1停止操作された場合の入賞判定処理であり、今回の対象リール情報として左リール42Lの情報が格納されていることはないため、ステップS1806にて否定判定をし、ステップS1811に進む。
ステップS1811では、RAM153の当選役判定用バッファ181を参照することにより、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、ステップS1812〜ステップS1824の処理を行うことなくステップS1825に進む。いずれかの役に当選している場合には、ステップS1812に進む。
ステップS1812では、当選図柄成立判定処理を実行する。当選図柄成立判定処理では、RAM153の成立判定用バッファ199に格納された成立判定情報のうちの第1成立判定情報(役に関する情報)と、RAM153の当選役判定用バッファ181に格納された当選情報とをAND処理し、その結果をCPU151に設けられた当否判定用レジスタに当否判定用情報として格納する。この当否判定用レジスタは1バイトで構成されている。なお、RAM153に当否判定用バッファを設け、当該バッファに当否判定用情報を格納する構成としてもよい。当否判定用情報は、第1成立判定情報と当選情報とが一致する場合には成立判定用バッファ199に格納された第1成立判定情報と一致し、第1成立判定情報と当選情報とが一致しない場合には「0」クリアされる(「00000000」が格納される)。
続くステップS1813では、CPU151の当否判定用レジスタを参照することにより、今回の検索ライン上にある各図柄が当選役に対応した図柄の組合せを構成しているか否かを判定する。構成していない場合には、ステップS1814〜ステップS1824の処理を行うことなくステップS1825に進む。構成している場合には、ステップS1814に進む。なお、検索ラインが有効ラインでない場合(少なくとも、検索ラインがサブラインSL1の場合にはこれに該当する)には上記図柄の組合せを構成している場合であっても、ステップS1813にて否定判定をする。有効ラインではないラインは入賞と関係ないからである。
ステップS1814では、RAM153の当選役判定用バッファ181を参照することにより、再遊技に当選しているか否かを判定する。再遊技に当選している場合にはステップS1815に進み、再遊技に当選していない場合にはステップS1815の処理を実行することなくステップS1816に進む。
ステップS1815では、CPU151の当否判定用レジスタに再遊技以外の当否判定用情報が格納されているか否かを判定する。すなわち、本スロットマシン10では、BB当選状況で再遊技当選となることがあるため、再遊技当選において検索ライン上にBB役入賞を構成する図柄の組合せが並び、当否判定用レジストにBB役に対応した当否判定用情報が格納されることがある。したがって、ステップS1805では、当否判定用レジスタに、BB役に対応した当否判定用情報が格納されているか否かを判定する。
再遊技以外の当否判定用情報が格納されていない場合には、ステップS1816に進む。再遊技以外の当否判定用情報が格納されている場合には、ステップS1816〜ステップS1824の処理を行うことなくステップS1825に進む。具体的には、BB当選状況で再遊技当選となり、当否判定用レジスタにBB役に対応した当否判定用情報が格納されている場合には、後述する払出枚数取得処理や判定値算出情報用バッファBのBB役ビットに「1」を格納する処理を実行しない。これは、ストップスイッチ72〜74の停止順序や停止操作タイミングがいかなる場合であったとしても、再遊技当選となっている状況下では当該再遊技入賞を最優先させるためである。
ステップS1816では、払出枚数取得処理を実行する。ここで、払出枚数取得処理について図42を用いて説明する。
(払出枚数取得処理)
払出枚数取得処理では、ステップS2001にてCPU151の当否判定用レジスタから当否判定用情報を取得する。続くステップS2002では、当否判定用情報の種別を判定し、RAM153の入賞役種別用バッファ200の対応するビットに「1」を格納する。入賞役種別用バッファ200は、1バイトで構成されており、再遊技及びBB役のそれぞれに対して1ビットずつ割り当てられている。
続くステップS2003では、RAM153の停止リール特定用バッファ184を参照することにより、停止指令が発生しているリールが1つでもあるか否かを判定する。1つもない場合には、ステップS2004に進み、1つでもある場合には、そのままステップS2005に進む。今回は、第1停止処理における入賞判定処理であるので、停止指令が発生しているリールは1つあり、ステップS2003にて肯定判定をし、ステップS2005に進む。
ステップS2005では、ROM152の払出枚数テーブル152dを取得する。払出枚数テーブル152dとは、入賞役とそれに対応するメダルの払出枚数が記憶されたテーブルであり、例えば、図9に示すような情報が記憶されている。続くステップS2006では、当否判定用情報に対応した払出枚数を払出枚数テーブル152dから取得し、その取得した払出枚数を獲得枚数情報として判定値算出情報用バッファBの獲得枚数ビットに加算する。その後、払出枚数取得処理を終了する。
入賞判定処理の説明に戻り、払出枚数取得処理を実行した後はステップS1817にて、CPU151の当否判定用レジスタに格納された当否判定用情報をRAM153の判定済み確認用バッファ198に判定済み確認用情報として格納する。判定済み確認用バッファ198は、1バイトで構成されている。
続くステップS1818では、入賞役種別用バッファ200を参照し、入賞の種別が再遊技情報か否かを判定する。再遊技情報である場合には、ステップS1819にて判定値算出情報用バッファBの再遊技ビットに「1」を格納した後に、ステップS1823に進む。再遊技情報でない場合には、ステップS1820に進む。
ステップS1820では、入賞役種別用バッファ200を参照し、入賞の種別がBB役情報か否かを判定する。BB役情報である場合には、ステップS1821にて判定値算出情報用バッファBのBB役ビットに「1」を格納した後に、ステップS1823に進む。BB役情報でない場合には、ステップS1822にて判定値算出情報用バッファBの小役ビットに「1」を格納した後に、ステップS1823に進む。
ステップS1823では、今回の検索ラインがRAM153の優先ライン用バッファ186に格納された優先ラインの情報と一致するか否かを判定する。一致する場合には、ステップS1824にて判定値算出情報用バッファBの第1優先ラインビットに「1」を格納した後に、ステップS1825に進む。一致しない場合には、そのままステップS1825に進む。
ステップS1825では、RAM153の停止リール特定用バッファ184を参照することにより、停止指令が発生しているリールが2つか否かを判定する。2つの場合には、ステップS1827〜ステップS1830の蹴飛ばし用処理を実行する。2つでない場合には、ステップS1826に進む。今回は、第1停止処理における入賞判定処理であるので、停止指令が発生しているリールは1つであり、ステップS1825にて否定判定をし、ステップS1826に進む。
ステップS1826では、対象リール情報用バッファ190に格納された対象リール情報を確認することにより、今回の対象リールが左リール42Lか否かを判定するとともに、RAM153の成立判定用バッファ199に格納された第1成立判定情報に基づいて左リール42Lにおける今回の検索ライン上に「チェリー」図柄があるか否かを判定する。その結果、今回の対象リールが左リール42Lであり、今回の検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合には、ステップS1827〜ステップS1830の蹴飛ばし用処理を実行する。今回の対象リールが左リール42Lでない、又は今回の検索ライン上に「チェリー」図柄がない場合には、そのままステップS1831に進む。今回は、左リール42Lが第1停止操作された場合の入賞判定処理であり、今回の対象リール情報として左リール42Lの情報が格納されていることはないため、ステップS1826にて否定判定をし、ステップS1831に進む。ステップS1831では、引込ビット情報検索処理を実行する。ここで、引込ビット情報検索処理について説明する。
(引込ビット情報検索処理)
引込ビット情報検索処理では、図43に示すように、ステップS2101にて、引込ビット情報検索用バッファ192の合成処理を実行する。かかる合成処理では、上述した引込ビット情報設定処理にて引込ビット情報が設定されている引込ビット情報検索用バッファ192に関して今回の検索ライン上にある各バッファの引込ビット情報をAND処理する。
図33(e)を用いて具体的に説明すると、検索ラインがメインラインML1である場合には、左から「00」,「00」,「FF」となる。したがって、これらをAND処理すると、引込ビット情報合成値は「00」となる。一方、検索ラインがメインラインML3である場合には、左から「FF」,「11」,「FF」となる。したがって、これらをAND処理すると、引込ビット情報合成値は「11」となる。
続くステップS2102では、ステップS2101にて取得した引込ビット情報合成値が「00」か否かを判定する。引込ビット情報合成値が「00」の場合には、そのまま引込ビット情報検索処理を終了する。引込ビット情報合成値が「00」でない場合には、ステップS2103に進む。
ステップS2103では、今回の引込ビット情報合成値が前回までの結果と同じか否かを判定する。前回までの結果と同じ場合には、ステップS2104及びステップS2105の処理を実行することなくステップS2106に進む。一方、前回までの結果と同じでない場合にはステップS2104に進む。
ステップS2104では、今回の引込ビット情報合成値が前回までの結果よりも大きいか否かを判定する。前回までの結果よりも小さい場合には、そのまま引込ビット情報検索処理を終了する。前回までの結果よりも大きい場合には、ステップS2105にて、判定値算出情報用バッファBの引込ビットに引込ビット情報合成値を格納する。ここで、引込ビット情報合成値が大きい場合というのは、今回の検索ラインにおいて、例えば、取りこぼし時に対応した図柄の停止態様であって、より優先度の高い図柄の停止態様を構成している場合が考えられる。また、BB当選状況においては、今回の検索ラインにおいてより優先度の高いリーチ目を構成している場合が考えられる。その後、ステップS2106に進む。
ステップS2106では、今回の検索ラインがRAM153の優先ライン用バッファ186に格納された優先ラインの情報と一致するか否かを判定する。一致する場合には、ステップS2107にて判定値算出情報用バッファBの第2優先ラインビットに「1」を格納した後に、引込ビット情報検索処理を終了する。一致しない場合には、そのまま引込ビット情報検索処理を終了する。
入賞判定処理の説明に戻り、引込ビット情報検索処理を実行した後は、ステップS1832に進む。ステップS1832では、検索ライン用バッファ197を参照することにより、全ての検索ラインに対してステップS1802〜S1831の処理を実行したか否かを判定する。詳細には、ステップS1802〜S1831の処理は、メインラインML1〜ML4、及びサブラインSL1の全5ラインに対して実行され、さらにその順番は各メインラインML1〜ML4→サブラインSL1となっている。したがって、ステップS1832では、検索ラインがサブラインSL1か否かを判定する。なお、検索の順番は、上記のものに限定されることはなく、サブラインSL1から先に検索する構成としてもよい。
検索ラインがサブラインSL1である場合には、入賞判定処理を終了する。検索ラインがサブラインSL1でない場合には、ステップS1833に進む。ステップS1833では、検索ライン用バッファ197の情報を更新することで、検索ラインの更新を実行する。その後、その検索ラインに対してステップS1802〜S1831の処理を実行する。
上記入賞判定処理が実行されることにより、今回の対象図柄番号に対応した判定値算出情報が作成される。かかる構成において本スロットマシン10では、BB当選状況において再遊技や小役に当選することがある。したがって、対象図柄番号によっては判定値算出情報用バッファBのBB役ビットに「1」が格納されている状況において再遊技ビットや小役ビットに「1」が格納されることがある。BB役ビット及び小役ビットのそれぞれに「1」が格納される場合としては、例えば、図44(a)に示すように、左リール42Lにおける下段に18番の「赤7」図柄が停止している状況において対象図柄番号の図柄が中リール42Mの18番の「赤7」図柄である場合には、検索ラインがメインラインML1である場合に小役ビットに「1」を格納し、検索ラインがメインラインML3である場合にBB役ビットに「1」を格納する。
また、ステップS1816における払出枚数取得処理では、各検索ラインにおいて判定した入賞役に対応した払出枚数の情報を獲得枚数ビットに加算する。例えば、スイカ役に当選しているゲームにおいて、図44(b)に示すように、左リール42Lにおける下段に14番の「スイカ」図柄が停止している状況で対象図柄番号の図柄が中リール42Mの3番の「リプレイ」図柄である場合には、検索ラインがメインラインML1である場合に獲得枚数ビットに払出枚数が「6」枚である旨の情報を加算し、検索ラインがメインラインML4である場合に獲得枚数ビットに払出枚数が「6」枚である旨の情報を加算する。したがって、当該対象図柄番号における獲得枚数ビットには、獲得枚数情報として「12」枚である旨の情報が格納される。
上述したように、判定値算出情報作成処理(図30)では、対象図柄番号の更新を実行することにより、対象リールにおける全判定値算出情報を作成する。また、第2停止以降用優先順位情報作成処理(図28)では、未だ停止指令が発生していない各リールに対して判定値算出情報作成処理が実行される。つまり、第1停止処理における第2停止以降用優先順位情報作成処理では、未だ停止指令が発生していない各リールにおける全判定値算出情報が作成される。かかる構成において、上述したように第2停止以降用優先順位情報作成処理は停止用割込み処理が許可されている状況において実行される。つまり、停止対象のリールの減速処理と、未だ停止指令が発生していないリールの優先順位情報作成処理とが並行して行われる。また、第2停止以降用優先順位情報作成処理は、停止指令が発生してからリールを最大図柄数(4図柄)分滑らせた上で停止させるまでの規定期間内で終わるように処理時間が設定されている。これにより、リールの減速処理を実行している期間を有効利用して優先順位情報を作成することができる。
また、リールの減速処理が開始されてから停止が完了するまでの期間は、その停止させるリールをどれだけ滑らせて停止させるかによって異なる。例えば、1図柄分も滑らせることなくリールを停止させる場合に比べ、4図柄分滑らせた上でリールを停止させる場合の方が上記期間は長くなる。したがって、1図柄分も滑らせることなくリールを停止させる場合などには優先順位情報の作成が完了するまでに停止対象となっているリールの停止が完了することがあり、4図柄分滑らせた上でリールを停止させる場合などには停止対象となっているリールの停止が完了するまでに優先順位情報の作成が完了する。
ちなみに、優先順位情報の作成が完了するまでに停止対象となっているリールの停止が完了する場合であっても、上記のとおり第1停止指令が発生してから所定の第1有効待機期間が経過するまで第2停止操作が有効化されることはなく第2停止指令が発生しないため、優先順位情報の作成が完了していないにも関わらず、次のリールの停止制御が開始されてしまうことが防止されている。これは、第2停止処理の場合においても同様である。
また、通常処理において、停止用割込み処理と併行して行われるのは、第2停止以降用の優先順位情報の作成に関する処理のみであるため、上記のように各処理を併行させるようにした構成において、処理負荷が極端に増大化してしまうことが防止されている。
(第2停止処理)
次に、第2停止処理について図45のフローチャートに基づき説明する。第2停止処理では、先ずステップS2201にて第2停止以降用スベリ数取得処理を実行する。
(第2停止以降用スベリ数取得処理)
第2停止以降用スベリ数取得処理では、図46に示すように、先ずステップS2301にて停止リール特定用バッファ184を参照することにより、第2停止指令に対応したリールを特定する。続くステップS2302では、第2停止指令を受信した際における停止対象のリールの到達図柄番号を取得する(この到達図柄番号を取得する機能が到達区画領域把握手段を構成する)。その後、ステップS2303にて、RAM153のスベリ数カウンタに「0」を格納した後にステップS2304に進む。
ステップS2304では、到達図柄番号にスベリ数カウンタの値を加算することにより、判定用図柄番号を取得する。なお、スベリ数カウンタの値が「0」の場合には、判定用図柄番号=到達図柄番号となる。続くステップS2305では、判定用図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBを取得する。そして、ステップS2306では、取得した判定値算出情報用バッファBの優先順位判定値を算出する。
ここで、優先順位判定値とは、判定値算出情報用バッファBの各ビットを上位側から並べて16桁の2進数として仮定した数値を16進数に変換することにより算出される判定値であり、「0〜9」及び「A〜F」の16進数(0が一番小さく、Fが一番大きい)によって4桁で表される。したがって、第2バッファB2よりも第1バッファB1に「1」が多く格納されているほど優先順位判定値は大きくなり、さらに各第1,第2バッファB1,B2において上位ビットに「1」が格納されているほど優先順位判定値は大きくなる。
続くステップS2307では、ステップS2306にて算出した優先順位判定値が前回算出した優先順位判定値よりも大きいか否かを判定する。今回の方が大きい場合には、ステップS2308にてRAM153の設定スベリ数用バッファ201に現在のスベリ数カウンタの値を格納した後に、ステップS2309に進む。一方、前回の方が大きい場合又は同一の場合には、そのままステップS2309に進む。
ステップS2309では、スベリ数カウンタを1加算した後にステップS2310に進む。ステップS2310では、スベリ数カウンタが「5」か否かを判定する。スベリ数カウンタが「5」でない場合には、ステップS2304に戻る。一方、スベリ数カウンタが「5」である場合には、第2停止以降用スベリ数取得処理を終了する。
つまり、スベリ数取得処理では、到達図柄番号から当該到達図柄番号よりも図柄番号が4つ上の図柄番号までの5つの優先順位判定値を算出するとともに比較し、それらのうち最も優先順位判定値が大きい図柄番号の図柄が基点位置の停止図柄となるようにスベリ数を特定する。ここで、到達図柄番号から当該到達図柄番号よりも図柄番号が4つ上の図柄までの優先順位判定値を算出するのは、既に説明したように、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とするためであり、これにより当選した役と対応する図柄又は図柄の組合せが有効ライン上に停止しない所謂取りこぼしの発生頻度を低減させることが可能となると共に、役の抽選に当選していないにも関わらず入賞図柄の組合せが有効ライン上に停止する不具合を回避することが可能となる。
到達図柄番号が中リール42Mにおける0番であり、各優先順位判定値が到達図柄番号側から順に「8008」,「800E」,「8008」,「800F」,「A008」である図47(a)の場合について説明すると、優先順位判定値は4番の「スイカ」図柄である「A008」が最大となるため、スベリ数は「4」であると特定する。これにより、中リール42Mの停止に際しては到達図柄に対して4図柄分滑らせて停止され、図47(b)に示すように、中リール42Mにおける下段には4番の「スイカ」図柄が停止する。
第2停止処理の説明に戻り、第2停止以降用スベリ数取得処理を実行した後は、ステップS2202にて停止位置設定処理を実行する(当該処理を実行する機能が停止区画領域決定手段を構成する)。停止位置設定処理では、設定スベリ数用バッファ201を参照することでスベリ数を取得する。そして、そのスベリ数を上記到達図柄番号に加算することで、停止図柄番号を算出し、この算出した停止図柄番号の情報を停止位置情報としてRAM153の停止位置用バッファ185に格納する。
続くステップS2203では、停止用割込み処理を許可する。停止用割込み処理は上述したとおりであり、かかる処理により停止図柄番号の図柄が第2停止対象となっているリールにおける基点位置に停止するように当該リールの減速処理が実行される。続くステップS2204では、優先ライン変更処理を実行する。
(優先ライン変更処理)
優先ライン変更処理では、図48に示すように、先ずステップS2401にてRAM153の当選役判定用バッファ181を参照することにより、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま優先ライン変更処理を終了する。つまり、役に当選していない場合には、優先ラインは変更されない。一方、いずれかの役に当選している場合には、ステップS2402に進む。
ステップS2402では、引込ビット情報設定処理を実行する。引込ビット情報設定処理では、判定値算出情報作成処理において既に説明したように、図32におけるステップS1601〜ステップS1606の処理を実行する。但し、優先ライン変更処理における引込ビット情報設定処理では、今回の停止対象となっているリールを対象リールとして扱う。
ステップS1601における引込ビット情報展開前準備処理では、RAM153の引込ビット情報検索用バッファ192における各バッファ193a〜193c,194a〜194c,195a〜195cの全ビットに「FF」を格納した後に、既に停止処理が完了したリールに対応したリール用バッファについて優先ライン上にない2つのバッファの全ビットをクリアする。具体的には、今回は第2停止処理における優先ライン変更処理であるため、第1停止処理において停止されたリールに対応したリール用バッファについて優先ライン上にない2つのバッファの全ビットをクリアする。
また、ステップS1602における引込ビットテーブル取得処理では、今回の停止対象となっているリールについて引込ビットテーブルを取得する。そして、引込ビットテーブルがある場合には、ステップS1603にて肯定判定をし、ステップS1605にて引込ビット情報取得処理を実行する。
また、引込ビット情報取得処理では、ステップS1602にて取得した引込ビットテーブルから、対象図柄番号、対象図柄番号に対して1つ上の図柄番号、及び対象図柄番号に対して2つ上の図柄番号について引込ビット情報を取得するのではなく、停止位置用バッファ185に格納された停止図柄番号、停止図柄番号に対して1つ上の図柄番号、及び停止図柄番号に対して2つ上の図柄番号について引込ビット情報を取得する。
そして、ステップS1606では、引込ビット情報取得処理にて取得した引込ビット情報を、今回の停止対象となっているリールに対応した引込ビット情報検索用バッファ192にそれぞれ格納する。
優先ライン変更処理の説明に戻り、引込ビット情報設定処理を実行した後は、ステップS2403にて検索ライン用バッファ197の初期化を実行する。検索ライン用バッファ197を初期化することにより、最初の検索対象がメインラインML1となる。
続くステップS2404では、ライン判定処理を実行する。ライン判定処理では、入賞判定処理において既に説明したように、成立判定情報を作成する処理を実行する。但し、優先ライン変更処理におけるライン判定処理では、既に停止指令が発生しているリールのみが判定の対象となるため、ステップS1902の処理を実行しない。つまり、第1停止対象として停止処理が完了しているリール及び第2停止対象となっているリールについて、検索ライン上に停止している図柄番号を特定し、それら各図柄番号に対応した図柄対応情報をAND処理する。そして、その結果をRAM153の成立判定用バッファ199に格納する。
その後、ステップS2405では、当選図柄成立判定処理を実行する。当選図柄成立判定処理では、既に説明したようにRAM153の成立判定用バッファ199に格納された成立判定情報のうち第1成立判定情報と、RAM153の当選役判定用バッファ181に格納された当選情報とをAND処理し、その結果をCPU151の当否判定用レジスタに格納する。
続くステップS2406では、CPU151の当否判定用レジスタに格納された当否判定用情報を参照することにより、当選役に対応した図柄の組合せを構成しているか否かを判定する。構成していない場合には、ステップS2407及びステップS2408の処理を実行することなくステップS2409に進む。構成している場合には、ステップS2407に進む。なお、検索ラインが有効ラインでない場合(少なくとも、検索ラインがサブラインSL1の場合にはこれに該当する)には当選役に対応した図柄の組合せを構成している場合であっても、ステップS2406にて否定判定をする。有効ラインではないラインは、入賞と関係ないからである。
ステップS2407では、今回の検索ラインがRAM153の優先ライン用バッファ186に格納された優先ラインの情報と一致するか否かを判定する。一致する場合には、ステップS2408〜S2419の処理を実行することなくステップS2420に進み、一致しない場合には、ステップS2408に進む。
ステップS2408では、RAM153の書換えライン用バッファ202に今回の検索ラインの情報を格納するとともに、RAM153の第1確認情報用バッファ203に第1確認情報を格納する。第1確認情報とは、書換えライン用バッファ202に入賞に関して書き換えるべきラインの情報が格納されているか否かを判定するための情報であり、具体的には、1ビットのフラグを格納する。
続くステップS2409では、第1確認情報用バッファ203に第1確認情報が格納されているか否かを判定する。第1確認情報が格納されている場合には、ステップS2410〜S2415の処理を実行することなくステップS2416に進み、第1確認情報が格納されていない場合には、ステップS2410に進む。
ステップS2410では、RAM153の第2確認情報用バッファ204に第2確認情報が格納されているか否かを判定する。第2確認情報とは、書換えライン用バッファ202に引込ビット情報に関して書き換えるべきラインの情報が格納されているか否かを判定するための情報であり、具体的には、1ビットのフラグを格納する。第2確認情報が格納されている場合には、ステップS2411〜ステップS2415の処理を実行することなくステップS2416に進み、第2確認情報が格納されていない場合には、ステップS2411に進む。
ステップS2411では、引込ビット情報検索用バッファ192の合成処理を実行する。かかる合成処理では、ステップS2402の引込ビット情報設定処理にて引込ビット情報が格納されている引込ビット情報検索用バッファ192に関して今回の検索ライン上にある各バッファの情報をAND処理する。このAND処理については上述したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
続くステップS2412では、ステップS2411にて取得した引込ビット情報合成値が「00」か否かを判定する。引込ビット情報合成値が「00」の場合には、ステップS2413〜ステップS2415の処理を実行することなくステップS2416に進み、引込ビット情報合成値が「00」でない場合には、ステップS2413に進む。
ステップS2413では、RAM153の書換えライン用バッファ202に今回の検索ラインの情報を格納する。続くステップS2414では、今回の検索ラインがRAM153の優先ライン用バッファ186に格納された優先ラインの情報と一致するか否かを判定する。一致しない場合には、ステップS2415の処理を実行することなくステップS2416に進み、一致する場合には、ステップS2415にてRAM153の第2確認情報用バッファ204に第2確認情報を格納した後にステップS2416に進む。
ステップS2416では、検索ライン用バッファ197を参照することにより、全ての検索ラインに対してステップS2404〜ステップS2415の処理を実行したか否かを判定する。詳細には、ステップS2404〜S2415の処理は、メインラインML1〜ML4及びサブラインSL1の全5ラインに対して実行され、さらにその順番は各メインラインML1〜ML4→サブラインSL1となっている。したがって、ステップS2316では、検索ラインがサブラインSL1か否かを判定する。なお、検索ラインにサブラインSL1を含めない構成としてもよい。この場合、ステップS2416では、検索ラインが第4メインラインML4か否かを判定する。また、検索ラインに非有効ラインを含めない構成としてもよい。
検索が完了していない場合には、ステップS2417にて検索ラインの更新を実行した後に、ステップS2404に戻る。これにより、更新された検索ラインに対してステップS2404〜S2415の処理を実行する。一方、検索が完了している場合には、ステップS2418に進む。
ステップS2418では、RAM153の書換えライン用バッファ202を参照することにより、書換えラインの情報が有るか否かを判定する。書換えラインの情報がない場合には、ステップS2419の処理を実行することなくステップS2420に進む。書換えラインの情報が有る場合には、ステップS2419にて書換えライン用バッファ202の情報を優先ライン用バッファ186に格納する。つまり、優先ラインの変更を実行する。その後、ステップS2420に進む。
ステップS2420では、RAM153の書換えライン用バッファ202、及び第1,第2確認情報用バッファ203,204を初期化する。その後、優先ライン変更処理を終了する。なお、ステップS2420における処理を、ステップS2403にて合わせて実行する構成としてもよい。また、本スロットマシン10では、優先ライン変更処理を実行するために、RAM153に書換えライン用バッファ202を設け、当該バッファ202に格納された情報に基づいて優先ラインの変更を実行する構成としたが、これに代えて、CPU151に書換えライン用レジスタを設け、当該レジスタに格納された情報に基づいて優先ラインの変更を実行する構成としてもよい。
上記優先ライン変更処理が実行されることにより、停止指令が発生しているリールにおける図柄の停止態様に対応させて優先ラインが変更される。かかる優先ラインの変更に際しては上記各処理で説明したように、いずれの役にも当選していない場合には優先ラインの変更は行われない。また、既に設定されている優先ライン上において当選役に対応した図柄の組合せが成立する可能性がある場合には、優先ラインの変更は行われない。
また、既に設定されている優先ラインではない有効ライン上において当選役に対応した図柄の組合せが成立する可能性がある場合には、優先ラインがその有効ラインに変更される。具体的には、図49(a)に示すように、既に設定されている有効ラインがメインラインML4でありスイカ役が当選している状況において、下段に「スイカ」図柄が並んだ場合には、優先ラインがメインラインML4からメインラインML3に変更される。
また、優先ラインを含めた有効ライン上において当選役に対応した図柄の組合せが成立する可能性がない場合には、引込ビット情報合成値が「00」とならないラインに優先ラインが変更される。具体的には、上述したようにBB当選状況においてはいわゆるリーチ目が出現するようになっている。例えば、リーチ目としては、「白7」図柄、「赤7」図柄、「青年」図柄が左から一列に並ぶ態様がある。この場合に、図49(b)に示すように、既に設定されている有効ラインがメインラインML1である状況において、上段に「白7」図柄及び「赤7」図柄が並んだ場合には、中リール42Mに関して中段の引込ビットが「00」であるのに対して上段の引込ビット情報が「00」ではない。したがって、メインラインML1については引込ビット情報合成値が「00」となるのに対してメインラインML2について引込ビット情報合成値が「00」とならないため、優先ラインがメインラインML1からメインラインML2に変更される。
第2停止処理の説明に戻り、優先ライン変更処理を実行した後は、ステップS2205にて第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行する。
(第2停止処理における第2停止以降用優先順位情報作成処理)
第2停止以降用優先順位情報作成処理では、第1停止処理において既に説明したように、図28におけるステップS1401〜S1405の処理を実行する。但し、第1停止処理における第2停止以降用優先順位情報作成処理では、2つのリール(中リール42M及び右リール42L)に関して優先順位情報の作成を実行したが、第2停止処理における第2停止以降用優先順位情報作成処理では、未だに停止指令が発生していないリールは1つだけであるので、そのリールに関してのみ優先順位情報の作成を実行する。
ステップS1403の判定値算出情報作成処理においては、既に停止指令が発生している2つのリールの停止態様に対して、残り1つのリールについて各図柄番号が基点位置に停止した場合を想定し、その想定した対象図柄番号について判定値算出情報を作成する。
(第2停止処理における判定値算出情報作成処理)
判定値算出情報作成処理におけるステップS1504の入賞判定処理では、第2停止処理に関して特有の処理を実行する。かかる特有の処理を以下に説明する。
(不当入賞用処理)
入賞判定処理(図36)について、第1停止処理においては停止指令が発生しているリールが1つであるため、ステップS1805にて否定判定をする。これに対して第2停止処理においては、停止指令が発生しているリールが2つであるため、ステップS1805にて肯定判定をし、ステップS1807〜S1810の不当入賞用処理を実行する。
不当入賞とは、抽選の対象となっている役を構成する図柄の組合せが、その役に当選していないにも関わらず有効ライン上に停止してしまうことをいう。そして、不当入賞用処理では、不当入賞が発生してしまう図柄番号については不当入賞が発生しない図柄番号よりも確実に優先順位判定値が小さくなるように判定値算出情報を作成する。
当該不当入賞用処理では、先ずステップS1807にて、今回の不当入賞用処理において不当入賞か否かの判定対象となる役の情報を設定すべく、不当入賞用のマスク情報の設定処理を実行する。
ここで、不当入賞用のマスク情報の設定処理について詳細に説明する。上述したとおり本スロットマシン10では遊技状態として通常遊技状態とBBゲームとがある。この場合に、再遊技、BB役、及び小役は、通常遊技状態においては抽選の対象となっている役であるが、BBゲーム中においては抽選の対象となっていない役である。よって、これら再遊技、BB役、及び小役に関しては、通常遊技状態の場合には不当入賞か否かの判定対象となる役の情報として設定する必要があり、BBゲーム中の場合には不当入賞か否かの判定対象となる役の情報として設定しないようにする必要がある。また、JAC役は、通常遊技状態においては抽選の対象となっていない役であるが、BBゲーム中においては抽選の対象となっている役である。よって、JAC役に関しては、通常遊技状態の場合には不当入賞か否かの判定対象となる役の情報として設定しないようにする必要があり、BBゲーム中の場合には不当入賞か否かの判定対象となる役の情報として設定する必要がある。
そこで、ステップS1807では、不当入賞か否かの判定対象となる役が遊技状態などに応じたものとなるように、ROM152のマスク情報群152hから遊技状態などに応じた不当入賞用のマスク情報を選択しそれを設定する。なお、この設定は、今回のマスク情報をCPU151に設けられたマスク情報用レジスタに記憶させることにより行われるが、RAM153にマスク情報用バッファを設けそこに記憶させる構成としてもよい。
不当入賞用のマスク情報は、成立判定情報に対応させて2バイトで構成されている。すなわち、マスク情報は、成立判定情報のうち第1成立判定情報に対応した第1マスク情報と、第2成立判定情報に対応した第2マスク情報とから構成されている。このうち第1マスク情報には、不当入賞か否かの判定対象となる役の役対応情報(図40)において「1」が格納されたビットと対応するビットに「1」が格納されている。具体的には、通常遊技状態の場合に設定されるマスク情報の第1マスク情報は、再遊技、第1〜第3BB役、スイカ役、ベル役、及びチェリー役のそれぞれの役対応情報と対応させて各ビットに「1」が格納されており、「01111111」となっている。すなわち、不当入賞用の第1マスク情報は、不当入賞か否かの判定対象となる全ての役の役対応情報をOR処理した情報と言える。なお、第2マスク情報は、後述する蹴飛ばし用処理において使用される情報であるため、ここでは説明を省略する。
不当入賞用処理において続くステップS1808では、不当入賞判定処理を実行する。不当入賞判定処理では、図50に示すように先ずステップS2501にて、CPU151のマスク情報用レジスタに記憶されたマスク情報を算出用情報に変更する処理を行う。具体的には、RAM153の当選役判定用バッファ181に格納された当選情報の各ビットを反転させて、それをマスク情報用レジスタに記憶されたマスク情報の第1マスク情報とAND処理して、算出用情報に変更する。この算出用情報は、マスク情報と同様に2バイトで構成されており、元のマスク情報のうち第1マスク情報は変更されているが、第2マスク情報はそのままとなっている。
続くステップS2502では、回避用情報を作成する処理を行う。具体的には、RAM153の成立判定用バッファ199に格納された成立判定情報を取得し、その取得した成立判定情報に対して上記算出用情報をAND処理し、回避用情報を作成する。詳細には、回避用情報は、それぞれ2バイトで構成された成立判定情報と算出用情報との対応する各ビットをAND処理することにより作成される。したがって、回避用情報は2バイトで構成されており、第1回避用情報と第2回避用情報とを有する。
不当入賞が発生する場合には、上記のように作成した回避用情報のうち第1回避用情報のいずれかのビットに「1」が格納されている。これについて、通常遊技状態における第1BB役に関して、不当入賞が発生しない場合と不当入賞が発生する場合とを例示してそれぞれ説明する。
先ず不当入賞が発生しない場合について説明する。通常遊技状態において設定されるマスク情報の第1マスク情報は、上記のとおり「01111111」となっている。また、通常遊技状態において第1BB役に当選している場合には、当選情報は「00000010」となる。この場合の第1算出用情報は、第1マスク情報の「01111111」と当選情報の反転である「11111101」とをAND処理することにより、「01111101」となる。また、検索ライン上に第1BB役の入賞図柄の組合せが成立している場合には、成立判定情報の第1成立判定情報は、「00000010」となる。したがって、この場合の回避用情報の第1回避用情報は、「01111101」と「00000010」とをAND処理することにより「00000000」となる。
次に不当入賞が発生する場合について説明する。通常遊技状態において設定されるマスク情報の第1マスク情報は、上記のとおり「01111111」となっている。また、通常遊技状態において何れの役にも当選していない場合には、当選情報は「00000000」となる。この場合の第1算出用情報は、第1マスク情報の「01111111」と当選情報の反転である「11111111」とをAND処理することにより、「011111111」となる。また、検索ライン上に第1BB役の入賞図柄の組合せが成立している場合、成立判定情報の第1成立判定情報は、上記のとおり「00000010」となる。したがって、この場合の回避用情報の第1回避用情報は、「01111111」と「00000010」とをAND処理することにより「00000010」となる。
不当入賞用処理において続くステップS1809では、上記不当入賞判定処理において作成した第1回避用情報のいずれかのビットに「1」が格納されているか否かを判定することにより、不当入賞が発生するか否かを判定する。但し、検索ラインが有効ラインでない非有効ラインの場合には、第1回避用情報のいずれかのビットに「1」が格納されていたとしても、不当入賞が発生しないと判定する。非有効ラインは入賞とは無関係なラインだからである。
不当入賞が発生しない場合には、そのままステップS1811に進み、当該ステップS1811以降の処理を実行する。一方、不当入賞が発生してしまう場合には、ステップS1810にて今回の対象図柄番号における判定値算出情報用バッファBの全ビットを「0」クリアした後に、入賞判定処理を終了する。
ここで、上述したように、判定値算出情報用バッファBにおける不当入賞判定ビットは初期値で「1」が格納されている。これに対して、不当入賞が発生すると判定した場合、不当入賞判定ビットを含めた全ビットを「0」クリアする。したがって、不当入賞が発生しない対象図柄番号の優先順位判定値に対して不当入賞が発生してしまう対象図柄番号の優先順位判定値を小さくすることができ、不当入賞が発生してしまう図柄番号がそのリールにおける基点位置に停止することが防止され、不当入賞の発生を防止することができる。
(蹴飛ばし用処理)
入賞判定処理について、第1停止処理においては停止指令が発生しているリールが1つであるため、ステップS1825にて否定判定をする。これに対して第2停止処理においては、停止指令が発生しているリールが2つであるため、ステップS1825にて肯定判定をし、ステップS1827〜S1830の蹴飛ばし用処理を実行する。
蹴飛ばし用処理とは、蹴飛ばし目の出現を回避するための処理である。また蹴飛ばし目とは、不当入賞を構成しない停止出目(図柄の組合せ又は図柄の停止態様)ではあるが、役の当選状況や遊技状態に関連して出現させると遊技者を混乱させるおそれのある停止出目のことをいう。本スロットマシン10において具体的には、BB非当選状況におけるリーチ目、及びスイカ役(すなわち、取りこぼし可能性役)の取りこぼし時に出現させる代替目であって取りこぼし可能性役非当選時の代替目が蹴飛ばし目として設定されている。
ここで、上記リーチ目について具体的には、「赤7」図柄,「白7」図柄,「青年」図柄,「ラッキー」図柄が任意の組合せで、いずれかのライン上(有効ライン及び非有効ラインの両方)に成立する場合が該当する(以下、当該リーチ目を汎用リーチ目ともいう)。また、抽選の対象となっている役に対応した図柄の組合せが、非有効ライン(少なくともサブラインSL1を含む)上に成立する場合が該当する。また、上記代替目について具体的には、図41に示すように、「ラッキー」図柄及び「スイカ」図柄の所定のパターンの組合せがいずれかのライン上に成立する場合と、「スイカ」図柄,「青年」図柄,「青年」図柄がこの順でいずれかのライン上に成立する場合とが該当する。
また、蹴飛ばし目としては、上記以外にも、再遊技などといった取りこぼしの可能性がない役の入賞成立時に合わせて出現するリーチ目や代替目が設定されている。さらに、抽選の対象となっていない役に対応した図柄の組合せの有効ライン上における成立が、蹴飛ばし目として設定されている。なお、抽選の対象となっていない役に対応した図柄の組合せの有効ライン上における成立を、蹴飛ばし目として設定するのではなく、不当入賞として設定する構成としてもよい。
当該蹴飛ばし用処理では、先ずステップS1827にて、今回の蹴飛ばし用処理において蹴飛ばし目か否かの判定対象となる停止出目の情報を設定すべく、蹴飛ばし用のマスク情報の設定処理を実行する。
ここで、蹴飛ばし用のマスク情報の設定処理について詳細に説明する。蹴飛ばし用のマスク情報は、ROM152のマスク情報群152hに記憶されており、不当入賞用のマスク情報と同様に、第1マスク情報と第2マスク情報とからなる2バイトで構成されている。
このうち、第1マスク情報により、抽選の対象となっている役に対応した図柄の組合せが非有効ライン上に成立する場合と、抽選の対象となっていない役に対応した図柄の組合せが有効ライン上に成立する場合とが、蹴飛ばし目か否かの判定対象となる停止出目の情報として設定される。上記のとおり、第1マスク情報は成立判定情報のうち入賞に関する第1成立判定情報に対応しているからである。
この第1マスク情報について、通常遊技状態の場合を例にとって具体的に説明する。BB非当選状況においては、今回の検索ラインが非有効ラインの場合、抽選の対象となっている役に対応した図柄の組合せの情報が第1マスク情報にて設定されている。すなわち、第1マスク情報は、再遊技、第1〜第3BB役、スイカ役、ベル役、及びチェリー役のそれぞれの役対応情報と対応させて各ビットに「1」が格納されており、「01111111」となっている。また、今回の検索ラインが有効ラインの場合、抽選の対象となっていない役に対応した図柄の組合せの情報が第1マスク情報にて設定されている。すなわち、JAC役については通常遊技状態において抽選の対象となっていない役であるため、JAC役の役対応情報において「1」が格納されたビットと対応するビットに「1」が格納されており、「10000000」となっている。
ちなみに、第1マスク情報が「01111111」となったマスク情報や、「10000000」となったマスク情報は、上記のとおり不当入賞用のマスク情報としても設定される。つまり、不当入賞用のマスク情報が蹴飛ばし用のマスク情報として兼用されており、ROM152におけるマスク情報用の記憶容量の削減が図られている。なお、これら不当入賞用のマスク情報が蹴飛ばし用のマスク情報として兼用されていることは必須ではなく、それぞれのマスク情報を別々に設けてもよい。
一方、BB当選状況においては、今回の検索ラインが非有効ラインの場合、BB非当選状況の場合と異なり、第1マスク情報は「00000000」となっている。これに対して、今回の検索ラインが有効ラインの場合、BB非当選状況の場合と同様に、第1マスク情報は「10000000」となっている。抽選の対象となっていない役に対応した図柄の組合せは、上記のとおり、リーチ目ではない蹴飛ばし目だからである。
また、第2マスク情報により、汎用リーチ目又は代替目がいずれかのライン上に成立する場合が、蹴飛ばし目か否かの判定対象となる停止出目の情報として設定される。上記のとおり、第2マスク情報は成立判定情報のうち蹴飛ばしに関する第2成立判定情報に対応しているからである。
この第2マスク情報について、通常遊技状態の場合を例にとって具体的に説明する。BB当選状況でもスイカ当選状況でもない場合には、汎用リーチ目及び代替目の両方の情報が第2マスク情報にて設定されている。すなわち、第2マスク情報は、図41にて示した全ての蹴飛ばし対応情報と対応させて各ビットに「1」が格納されており、「00001111」となっている。また、BB当選状況ではなくスイカ当選状況である場合には、図41にて示した蹴飛ばし対応情報のうち汎用リーチ目の蹴飛ばし対応情報と対応させて各ビットに「1」が格納されており、「00000001」となっている。また、BB当選状況でありスイカ当選状況ではない場合には、図41にて示した蹴飛ばし対応情報のうち代替目の蹴飛ばし対応情報と対応させて各ビットに「1」が格納されており、「00001110」となっている。さらには、BB当選状況であってスイカ当選状況である場合には「00000000」となっている。
ステップS1827では、遊技状態、役の当選状況、及び今回の検索ラインの各情報に基づいて、ROM152のマスク情報群152hから今回の蹴飛ばし用のマスク情報を選択しそれを設定する。なお、この設定は、不当入賞用処理の場合と同様に、今回のマスク情報をCPU151に設けられたマスク情報用レジスタに記憶させることにより行われるが、RAM153にマスク情報用バッファを設けそこに記憶させる構成としてもよい。
蹴飛ばし用処理において続くステップS1828では、蹴飛ばし目出現判定処理を実行する。蹴飛ばし目出現判定処理では、RAM153の成立判定用バッファ199に格納された成立判定情報を取得し、その取得した成立判定情報に対してマスク情報用レジスタに記憶されたマスク情報をAND処理して、回避用情報を作成する。すなわち、上述した不当入賞判定処理(図50)におけるステップS2502の処理のみを行い、回避用情報を作成する。
蹴飛ばし目が出現する場合には、上記のように作成した回避用情報のうち第1回避用情報と第2回避用情報とのいずれかのビットに「1」が格納されている。これについて、通常遊技状態において検索ラインが有効ラインである場合であっていずれの役にも当選していない場合に関して、蹴飛ばし目が出現しない場合と蹴飛ばし目が出現する場合とを例示して説明する。なお、かかる場合、第1マスク情報は、上記のとおり「10000000」となっており、第2マスク情報は、上記のとおり「00001111」となっている。
先ず蹴飛ばし目が出現しない場合について説明すると、例えば、検索ライン上に「リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「赤7」図柄がこの順で並んでいる場合には、成立判定情報は第1成立判定情報及び第2成立判定情報のいずれもが「00000000」となっている。したがって、この場合の回避用情報は、第1回避用情報及び第2回避用情報のいずれも「00000000」となる。
次に蹴飛ばし目が出現する場合について説明すると、例えば、検索ライン上に「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「ベル」図柄がこの順で並んでいる場合には、成立判定情報は第1成立判定情報が「10000000」となり第2成立判定情報が「00000000」となる。したがって、この場合の回避用情報は、第1回避用情報が「10000000」となり、第2回避用情報が「00000000」となる。また、例えば、検索ライン上に「赤7」図柄,「白7」図柄,「青年」図柄がこの順で並んでいる場合には、成立判定情報は第1成立判定情報が「000000000」となり、第2成立判定情報が「00000001」となる。したがって、この場合の回避用情報は、第1回避用情報が「00000000」となり、第2回避用情報が「00000001」となる。
蹴飛ばし用処理において続くステップS1829では、上記蹴飛ばし目出現判定処理において作成した回避用情報のいずれかのビットに「1」が格納されているか否かを判定することにより、蹴飛ばし目が出現するか否かを判定する。
蹴飛ばし目が出現しない場合には、ステップS1831に進む。一方、蹴飛ばし目が出現する場合には、ステップS1830にて当該対象図柄番号における判定値算出情報用バッファBの蹴飛ばし判定ビットを「0」クリアした後に、ステップS1831の引込ビット情報検索処理を実行することなくステップS1832に進む。つまり、蹴飛ばし目が出現してしまう対象図柄番号に関しては、蹴飛ばし判定ビットが「0」となり、さらに引込ビット及び第2優先ラインビットも「0」となる。
ここで、上述したように、判定値算出情報用バッファBにおける蹴飛ばし判定ビットは初期値で「1」が格納されている。これに対して、ステップS1829にて、蹴飛ばし目が出現してしまうと判定した場合には、蹴飛ばし判定ビットを「0」クリアする。したがって、判定値算出情報用バッファBの第1バッファB1の態様が同一の対象図柄番号については、蹴飛ばし目が出現しない対象図柄番号の優先順位判定値に対して、蹴飛ばし目が出現してしまう対象図柄番号の優先順位判定値を小さくすることができ、蹴飛ばし目が出現してしまう図柄番号がそのリールにおける基点位置に停止することが極力回避され、蹴飛ばし目の出現を極力回避することができる。
第2停止処理の説明に戻り、第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行した後は、ステップS2206にて、RAM153の停止完了情報用バッファ188に停止完了情報が格納されているか否かを判定する。停止完了情報が格納されている場合には、第2停止対象となっているリールの停止が完了しているため、ステップS2207に進む。停止完了情報が格納されていない場合には、ステップS2206の処理を繰り返し実行する。かかる場合、その後、停止用割込み処理にて停止完了情報が格納されることにより、ステップS2206にて肯定判定をし、ステップS2207に進む。ステップS2207では、停止用割込み処理を禁止し、停止完了情報用バッファ188から停止完了情報をクリアする。その後、第2停止処理を終了する。
(第3停止処理)
次に、第3停止処理について図51のフローチャートに基づき説明する。
第3停止処理では、先ずステップS2601にて第2停止以降用スベリ数取得処理を実行する。第2停止以降用スベリ数取得処理の詳細については上述したとおりであるため省略する。かかる第2停止以降用スベリ数取得処理により、第3停止指令に対応したリールのスベリ数が取得される。
続くステップS2602では、停止位置設定処理を実行する(当該処理を実行する機能が停止区画領域決定手段を構成する)。停止位置設定処理では、ステップS2601にて取得したスベリ数に基づいて停止図柄番号を算出し、その算出した停止図柄番号をRAM153の停止位置用バッファ185に格納する。
続くステップS2603では、停止用割込み処理を許可する。停止用割込み処理は上述したとおりであり、かかる処理により停止図柄番号の図柄が第3停止対象となっているリールにおける基点位置に停止するように当該リールの減速処理が実行される。
その後、ステップS2604では、RAM153の停止完了情報用バッファ188に停止完了情報が格納されているか否かを判定する。停止完了情報が格納されている場合には、第3停止対象となっているリールの停止が完了しているため、ステップS2605に進む。停止完了情報が格納されていない場合には、ステップS2604の処理を繰り返し実行する。かかる場合、その後、停止用割込み処理にて停止完了情報が格納されることにより、ステップS2604にて肯定判定をし、ステップS2605に進む。ステップS2605では、停止用割込み処理を禁止し、停止完了情報用バッファ188から停止完了情報をクリアする。その後、第3停止処理を終了する。
(変則押し時における各処理)
次に、ステップS604のリール回転処理、及びステップS605のリール停止処理について、第1停止として左リール42L以外のリールが停止する場合を説明する。但し、以下の説明では、第1停止として左リール42Lが停止する場合に対する相違点について説明する。
(変則押し時のリール回転処理)
先ずリール回転処理における相違点について説明する。
上述したようにリール回転処理(図19)では、ステップS704にて変則押し用優先順位情報作成処理を実行する。変則押し用優先順位情報作成処理は、第1停止時において中リール42M又は右リール42Rが停止操作される場合を想定して予め各リール42M,42Rに関して停止情報群を作成しておくための処理である。
(変則押し用優先順位情報作成処理)
変則押し用優先順位情報作成処理について図52のフローチャートに基づき説明する。変則押し用優先順位情報作成処理では、先ずステップS2701にてRAM153の対象リール情報用バッファ190に対象リール情報として中リール42Mの情報を格納する。続くステップS2702では、予め設定された引込ビットオフセットの情報をRAM153の引込ビットオフセット用バッファ187に格納するとともに、予め設定された優先ラインの情報をRAM153の優先ライン用バッファ186に格納する。
変則押し時の引込ビットオフセット及び優先ラインは、中リール42M及び右リール42Rのそれぞれに対して設定されている。また、変則押し時の引込ビットオフセット及び優先ラインは、スロットマシン10の遊技状況に対応させて設定されており、さらに各遊技状況における各役に対応させて設定されている。例えば、再遊技に関しては、遊技状況がBB当選状況であるかBB非当選状況であるかに関係なく、メインラインML2が変則押し時の優先ラインとして設定されている。したがって、ステップS2702では、今回の対象リール、遊技状況、及び当選役に対応した引込ビットオフセット及び優先ラインの各情報を対応するバッファ186,187に格納する。
なお、変則押し時の引込ビットオフセットに関して、中リール42Mが第1停止操作された場合に設定される引込ビットオフセットに対しては、多数ある引込ビットテーブルの番号(例えば、100個)のうちから左リール42L用の引込ビットテーブルの番号及び右リール42R用の引込ビットテーブルの番号が割り当てられている。また、右リール42Rが第1停止操作された場合に設定される引込ビットオフセットに対しては、多数ある引込ビットテーブルの番号のうちから左リール42L用の引込ビットテーブルの番号及び中リール42M用の引込ビットテーブルの番号が割り当てられている。
続くステップS2703では、判定値算出情報作成処理を実行する。その後、ステップS2704にて、対象リール情報用バッファ190を参照することにより対象リールが右リール42Rか否かを判定する。対象リールが右リール42Rでない場合には、ステップS2704にて否定判定をし、ステップS2705にて対象リール情報用バッファ190に対象リール情報として右リール42Rの情報を格納した後に、ステップS2702に戻る。そして、右リール42RについてステップS2702及びステップS2703の処理を実行した後に、ステップS2704にて肯定判定することで、変則押し用優先順位情報作成処理を終了する。
(変則押し用優先順位情報作成処理における判定値算出情報作成処理)
変則押し用優先順位情報作成処理における判定値算出情報作成処理について説明する。当該判定値算出情報作成処理においては、第2停止以降用優先順位情報作成処理における判定値算出情報作成処理と同様に図30におけるステップS1501〜S1506の処理を実行する。但し、停止指令が既に発生しているリールが存在しないので、対象リールのみについて各図柄番号が基点位置に停止した場合を想定し、その想定した対象図柄番号について判定値算出情報を作成する。
判定値算出情報作成処理におけるステップS1503の引込ビット情報設定処理に関して、ステップS1601の引込ビット情報展開前準備処理では引込ビット情報検索用バッファ192の初期化のみを実行する。そして、ステップS1602〜S1605の処理により、対象リールの引込ビット情報検索用バッファ192について引込ビット情報を格納する。
今回の判定値算出情報作成処理におけるステップS1504の入賞判定処理(図36)では、対象リールが左リール42Lでない場合、ステップS1803にて否定判定をし、ステップS1804にて第1成立判定情報の修正処理を実行する。具体的には、第1成立判定情報について、チェリー役の役対応情報において「1」が格納されているビットの値を「0」とする。これは以下の理由による。
すなわち、上記のとおりチェリー役は、当選となっている場合に左リール42Lの有効ライン上に「チェリー」図柄が停止すれば入賞成立となり中リール42M及び右リール42Rの停止図柄は任意であるため、中リール42M及び右リール42Rについては全ての図柄の第1図柄対応情報においてチェリー役に対応したビットに「1」が格納されている。かかる構成においては、左リール42Lに停止指令が発生しておらず、且つ左リール42Lが対象リールでない場合、第1成立判定情報は常にチェリー役に対応した図柄の組合せを構成している旨の情報を含むこととなる。そうすると、ステップS1813において常にチェリー役に入賞する可能性があると判定され、判定値算出情報の作成を正確に行えなくなってしまう。これに対して、上記のとおり成立判定情報の修正処理を実行することにより、かかる不都合の発生を防止することができる。
また、今回の入賞判定処理におけるステップS1816の払出枚数取得処理(図42)では、以下の特有の処理を実行する。つまり、変則押し用優先順位情報作成処理が実行されている状況ではいずれのリールに対しても停止指令が発生していないため、ステップS2003にて否定判定をし、ステップS2004に進む。ステップS2004では、ステップS2001にて取得した当否判定用情報に対して、RAM153の判定済み確認用バッファ198の各ビットを反転させた情報をAND処理する。かかる処理を実行することにより、当否判定用情報と入賞済み判定情報とが一致する場合には、その当否判定用情報に関しては全ビットが「0」クリアされる。よって、変則押し用優先順位情報作成処理における払出枚数取得処理では、判定済み確認用情報と同じ当否判定用情報については払出枚数の加算を実行しない。
これは以下の理由による。つまり、ベル役に当選している状況において対象リールが中リール42Mであって対象図柄番号の図柄が1番の「白7」図柄である場合には、図53に示すように、中リール42Mにおける中段に「ベル」図柄が停止することとなる。この場合、上記ステップS2004の処理を実行しない場合を想定すると、検索ラインがメインラインML1である場合に、ベル役に対応した払出枚数の情報が判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビットに加算され、さらに検索ラインがメインラインML4である場合に、ベル役に対応した払出枚数の情報が獲得枚数ビットに再度加算されてしまう。つまり、獲得枚数ビットに対して実際の払出枚数の情報を2倍した獲得枚数情報が格納されてしまう。
そうすると、判定値算出情報用バッファBにおいて獲得枚数ビットが第1優先ラインビットよりも上位に設定されていることにより、優先ラインを上段ラインであるメインラインML2に設定していたとしても、「ベル」図柄が中段に停止する場合の優先順位判定値の方が「ベル」図柄が上段に停止する場合の優先順位判定値よりも大きくなり、実質的に優先ラインがメインラインML1又はメインラインML4に限定されることとなってしまう。
これに対して、上記ステップS2004の処理を実行することにより、獲得枚数ビットに対して実際の払出枚数の情報を2倍した獲得枚数情報が格納されてしまうことが防止され、停止出目の単調化を防止することができる。
変則押し用優先順位情報作成処理が実行されることにより、第1停止時において中リール42M又は右リール42Rが停止操作される場合における各リール42M,42Rの停止情報群が予め作成される。かかる構成において、上述したように変則押し用優先順位情報作成処理は始動用割込み処理が許可されている状況において実行される。つまり、リールの加速処理と、変則押し用の優先順位情報作成処理とが並行して行われる。また、変則押し用優先順位情報作成処理は、リール42L,42M,42Rの加速処理が開始されてから定常回転となるまでの加速期間内で終わるように処理時間が設定されている。これにより、リールの加速処理を実行している期間を有効利用して変則押し用の優先順位情報を作成することができる。また、上記加速期間が経過するまでは、各ストップスイッチ72〜74の停止操作が無効化されているため、変則押し用の優先順位情報の作成が完了していないにも関わらず、リールの停止制御が開始されてしまうことが防止されている。さらには、通常処理において、始動用割込み処理と併行して行われるのは、変則押し用の優先順位情報の作成に関する処理のみであるため、上記のように各処理を併行させるようにした構成において、処理負荷が極端に増大化してしまうことが防止されている。
(変則押し時のリール停止処理)
次にリール停止処理における相違点について説明する。
第1停止処理(図25)におけるステップS1101の第1停止用スベリ数取得処理では、RAM153の停止リール特定用バッファ184に格納された停止リール情報が左リール42Lの情報でないので、ステップS1201にて否定判定をし、ステップS1207〜S1208の処理を実行する。
ステップS1207では、第2停止以降用スベリ数取得処理を実行する。かかる処理については既に説明したとおりであるので、ここでは説明を省略する。ステップS1208では、停止位置設定処理を実行する(当該処理を実行する機能が停止区画領域決定手段を構成する)。この停止位置設定処理では、ステップS1207における第2停止以降用スベリ数取得処理にて取得したスベリ数に基づいて停止図柄番号を算出し、この算出した停止図柄番号を停止位置情報としてRAM153の停止位置用バッファ185に格納する。
第1停止処理におけるステップS1103では、RAM153の停止リール特定用バッファ184に格納された停止リール情報が左リール42Lの情報でないので、否定判定をする。これにより、ステップS1104及びステップS1105の処理を実行する。
このうちステップS1104では、優先ライン変更処理を実行し、優先ラインの変更を行う。第1停止対象が左リール42Lの場合には第1停止処理にて優先ライン変更処理を実行しないのに対して、第1停止対象が左リール42L以外の場合には第1停止処理にて優先ライン変更処理を実行するのは、前者の場合はステップS1101における第1停止用スベリ数取得処理にて第1停止対象のリールの停止図柄番号に対応させて優先ラインを取得しているのに対して、後者の場合はリール回転処理における変則押し用優先順位情報作成処理にて優先ラインが取得されており当該優先ラインが第1停止対象のリールの停止図柄番号と対応していないからである。
ステップS1105では、今後実行する第2停止以降用優先順位情報作成処理にて使用する引込ビットオフセットの情報をRAM153の引込ビットオフセット用バッファ187に格納する。かかる引込ビットオフセットは、変則押し時の第1停止対象となったリールに対応させて設定されている。また、当該引込ビットオフセットは、スロットマシン10の遊技状況に対応させて設定されており、さらに各遊技状況における各役に対応させて設定されている。
ステップS1106では、第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行する。ここで、変則押し時における第2停止以降用優先順位情報作成処理では、未だに停止指令が発生していないリールとして左リール42Lが存在するため、左リール42Lが対象リールとなることがある。そして、左リール42Lが対象リールとなる場合には、判定値算出情報作成処理におけるステップS1504の入賞判定処理(図36)において、ステップS1807〜ステップS1810の不当入賞用処理及びステップS1827〜ステップS1830の蹴飛ばし用処理に関して特有の処理を実行する。そこで、これら各特有の処理について説明する。
先ず、不当入賞用処理に関して説明する。対象リールが左リール42Lの場合、左リール42Lにおける今回の検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合がある。かかる場合、ステップS1806において肯定判定をし、ステップS1807〜ステップS1810の不当入賞用処理を実行する。この不当入賞用処理については上述したとおりであり、かかる状況において不当入賞用処理を実行することによりチェリー役の不当入賞の発生が防止される。
上記のように、停止指令が発生しているリールが2つに達していなくても、対象リールが左リール42Lであり、左リール42Lにおける検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合に、不当入賞用処理を実行するのは、チェリー入賞は左リール42Lにおいて有効ライン上に「チェリー」図柄が停止するだけで成立し、他のリール42M,42Rの停止態様とは無関係だからである。
次に、蹴飛ばし用処理に関して説明する。対象リールが左リール42Lの場合、左リール42Lにおける今回の検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合がある。かかる場合、ステップS1826において肯定判定をし、ステップS1827〜ステップS1830の蹴飛ばし用処理を実行する。この蹴飛ばし用処理については上述したとおりである。
停止指令が発生しているリールが2つに達していなくても、対象リールが左リール42Lであり、左リール42Lにおける検索ライン上に「チェリー」図柄がある場合に、蹴飛ばし用処理を実行するのは以下の理由による。すなわち、チェリー役が抽選役に設定されている場合にチェリー入賞は左リール42Lにおいて有効ライン上に「チェリー」図柄が停止するだけで成立する。この場合に、例えばBBゲーム中のようにチェリー役が当選役に設定されていない状況で、左リール42Lにおいて有効ライン上に「チェリー」図柄が極力停止しないようにするためである。左リール42Lにおいて有効ライン上に「チェリー」図柄が停止したにも関わらずチェリー役入賞が成立しないと、遊技者の混乱を招くこととなってしまうからである。また、非有効ライン(少なくとも、サブラインSL1を含む)上に、抽選の対象となっている役に対応した図柄の組合せが成立することはリーチ目の出現として設定されている。この場合に、BB非当選状況で、左リール42Lにおいて非有効ライン上に「チェリー」図柄が停止すると、それはリーチ目の出現を意味してしまうからである。
上記相違点以外は、第1停止処理では第1停止として左リール42Lが停止する場合と同様の処理が実行される。また、第2停止処理及び第3停止処理においても、第1停止として左リール42Lが停止する場合と同様の処理が実行される。つまり、第2停止処理では、第1停止処理にて作成した優先順位情報に基づいてスベリ数を取得し第2停止対象のリールの停止位置を設定するとともに、未だに停止指令が発生していないリールに対して優先順位情報を作成する。第3停止処理では、第2停止処理にて作成した優先順位情報に基づいてスベリ数を取得し第3停止対象のリールの停止位置を設定する。したがって、第1停止として左リール42L以外のリールが停止する場合は、全てのリール42L,42M,42Rについて優先順位情報によってスベリ数を取得し停止位置を設定することとなる。
(判定値算出情報用バッファBに割り当てられた各ビットの説明)
以上説明したように、本スロットマシン10では、第1停止として左リール42Lが停止する場合の当該左リール42Lを除き、基本的にリール42L,42M,42Rの回転開始後に作成された優先順位情報に基づいて各リールの停止位置が設定される。かかる構成において、優先順位情報を構成する各判定値算出情報用バッファBには上述したとおり複数種のビットが設定されている(図29(b)参照)。そして、これら複数種のビットはそれぞれ特徴的な機能を有し、さらに複数種のビットの2バイト内における割り当て順も特徴的なものとなっている。そこで、判定値算出情報用バッファBに割り当てられた各ビットについて以下に説明する。
上述したとおり、判定値算出情報用バッファBは、上位情報用バッファとして第1バッファB1を有し、下位情報用バッファとして第2バッファB2を有する。そして、第2バッファB2よりも第1バッファB1に「1」が格納されているほど優先順位判定値は大きくなる。また、第1,第2バッファB1,B2を個別に見た場合には、各バッファB1,B2内における上位のビットに「1」が格納されているほど優先順位判定値は大きくなる。
かかる構成において、第1バッファB1には、上位側から見て、不当入賞判定ビット、再遊技ビット、BB役ビット、小役ビット、及び獲得枚数ビットが割り当てられている。また、第2バッファB2には、上位側から見て、蹴飛ばし判定ビット、第1優先ラインビット、引込ビット、及び第2優先ラインビットが割り当てられている。
不当入賞判定ビットが最上位に割り当てられていることにより、不当入賞が発生する図柄の優先順位判定値を他の図柄に対して最小の値とすることができる。つまり、上述したように不当入賞判定ビットには初期値として「1」が格納されており、不当入賞が発生する対象図柄番号については少なくとも不当入賞判定ビットがクリアされる。よって、不当入賞の発生する図柄番号の判定値算出情報用バッファBでは、少なくとも最上位の値が「0」となり優先順位判定値が不当入賞の発生しない図柄番号に対して最小となる。これにより、スベリ数の取得に際して、不当入賞が発生する図柄番号が停止してしまうことが回避され、不当入賞を確実に防止することができる。
入賞役に対応した、再遊技ビット、BB役ビット、小役ビット(以下、入賞役ビットともいう)が不当入賞判定ビットの次に割り当てられている、すなわち入賞役ビットが不当入賞判定ビットを除いて最上位に割り当てられていることにより、入賞が発生する図柄番号及び入賞を構成する図柄番号の優先順位判定値を他の図柄番号に対して大きくすることができる。これにより、本スロットマシン10におけるリールの停止制御において、入賞の発生が確実に優先され、遊技者の利益が担保される。
また、入賞役ビットにおいては、再遊技、BB役、及び小役のそれぞれに対して個別にビットが割り当てられている。これにより、優先順位判定値において、再遊技の入賞が発生する図柄番号、BB役の入賞が発生する図柄番号、及び小役の入賞が発生する図柄番号がそれぞれ異なるものとなり、複数の役に同時に当選している状況において各当選役に対応させて図柄を停止させることができる。
なお、入賞役ビットにおいては上位側から見て、再遊技ビット、BB役ビット、小役ビットの順で割り当てられている。よって、例えば、再遊技とBB役とが同時に当選している場合には再遊技の入賞が優先され、BB役と小役が同時に当選している場合にはBB役の入賞が優先される。具体的には、BB当選状況においてスイカ役に当選している場合には、BB役入賞を成立させることができる場合にはスイカ役入賞の成立が可能な場合であってもBB役入賞の成立が優先される。一方、BB役入賞を成立させることができない場合にスイカ役入賞の成立が可能な場合には、スイカ役入賞が成立することとなる。
獲得枚数ビットが割り当てられていることにより、小役において複数の役に同時に当選した場合には、払出枚数の多い小役の入賞が発生する図柄番号の優先順位判定値が、払出枚数の少ない小役の入賞が発生する図柄番号の優先順位判定値よりも大きくなる。よって、払出枚数の多い小役の入賞が優先され、遊技者の利益が担保される。
また、獲得枚数ビットには、上述したように、入賞判定処理にて各有効ラインの検索を実行していく中で役の入賞が発生する図柄番号を検出するごとにその入賞役に対応した払出枚数の情報が加算される。したがって、遊技者にとって有利な図柄の停止態様が優先される。
具体的には、例えば、スイカ役に当選している状況において、図54(a)に示すように、左リール42Lにおける下段に14番の「スイカ」図柄が停止した場合には、左リール42Lにおける上段と下段に「スイカ」図柄が停止することとなる。かかる状況において、図54(b)のように中リール42Mにおいて中段に「スイカ」図柄が停止することとなる12番の図柄の獲得枚数情報が、図54(c)に示すように、下段に「スイカ」図柄が停止することとなる13番の図柄の獲得枚数情報よりも大きくなる。つまり、前者の方が後者よりも優先順位判定値が大きくなる。よって、図54(b)に示す図柄の停止態様が図54(c)に示す図柄の停止態様よりも優先されることとなる。この場合、右リール42Rの停止時において上段又は下段のいずれに「スイカ」図柄が停止したとしても、スイカ役の入賞が発生することとなるため、スイカ役の取りこぼしが発生しづらくなる。つまり、遊技者にとって有利な図柄の停止態様が優先されることとなる。
不当入賞判定ビットと蹴飛ばし判定ビットとがそれぞれ上述したように割り当てられていることにより、不当入賞が発生してしまう場合の図柄番号よりも、蹴飛ばし目が出現してしまう場合の図柄番号の優先順位判定値を大きくすることができる。これにより、不当入賞の発生又は蹴飛ばし目の出現のいずれかが避けられない場合に、蹴飛ばし目の出現を優先させることができる。
具体的には、いずれの役にも当選していない状況において、中リール42Mと右リール42Rとが停止操作され、図55(a)に示すように、メインラインML1上に「青年」図柄が2個並ぶ場合が想定される。この場合に、第3停止において左リール42Lにおける下段に8番の「ベル」図柄が到達しているタイミングで停止操作された場合には、図55(b)〜(f)の停止態様が想定される。
かかる状況において、図55(b)では、メインラインML1上に「青年」図柄が3個揃ってしまうため、これは不当入賞の発生となる。図55(c)では、左リール42LにおけるメインラインML1上及びメインラインML2上に「チェリー」図柄が停止してしまうため、これは不当入賞の発生となる。図55(d)では、左リール42LにおけるサブラインSL1上に「チェリー」図柄が停止してしまうため、これは本スロットマシン10においては蹴飛ばし目の出現となる。図55(e)では、左リール42LにおけるメインラインML3上及びメインラインML4上に「チェリー」図柄が停止してしまうため、これは不当入賞の発生となる。図55(f)では、メインラインML1上に「スイカ」図柄、「青年」図柄、「青年」図柄が並んでしまうため、これは本スロットマシン10においては蹴飛ばし目の出現となる。
この場合に、不当入賞が発生してしまう場合の図柄番号の優先順位判定値と蹴飛ばし目が出現してしまう場合の図柄番号の優先順位判定値とが同一であると、図55(b)〜(f)のいずれも優先順位判定値が同一となる。そして、本スロットマシン10では、優先順位判定値が同一である場合、スベリ数が小さい図柄が優先して停止されるため、図55(b)の停止態様となり、BB役の不当入賞となってしまう。
これに対して、不当入賞判定ビットと蹴飛ばし判定ビットがそれぞれ上述したように割り当てられているため、上記のとおり、不当入賞が発生してしまう場合の図柄番号よりも、蹴飛ばし目が出現してしまう場合の図柄番号の優先順位判定値が大きくなる。したがって、図55(b),(c),(e)の場合よりも図55(d),(f)の場合の停止態様が優先され、不当入賞の発生を防止することができる。
蹴飛ばし判定ビットについては既に説明したとおりである。当該蹴飛ばし判定ビットは上記獲得枚数ビットよりも下位となるように割り当てられている。これにより、複数の小役に同時に当選している場合に、蹴飛ばし目の出現を避けるために払出枚数の少ない小役の入賞が発生してしまうことを防止することができる。
具体的には、チェリー役とスイカ役の複合役に当選した状況において、変則押しで中リール42Mと右リール42Rとが停止操作され、図56(a)に示すように、下段で「スイカ」図柄が2個並ぶとともに、中段で「赤7」図柄と「青年」図柄とが並ぶ場合が想定される。この場合に、第3停止において左リール42Lにおける下段に0番の「スイカ」図柄が到達しているタイミングで停止操作された場合には、図56(b)に示すようにスイカ役の入賞が可能であり、さらに図56(c)に示すようにチェリー役の入賞が可能となる。スイカ役の入賞が発生すると、払出枚数は6枚である。一方、チェリー役の入賞が発生すると、メインラインML1及びメインラインML2のそれぞれで入賞が発生することとなるため、払出枚数は8枚である。
かかる状況において、図56(c)に示すようにチェリー役の入賞が発生すると、サブラインSL1上に「白7」図柄、「赤7」図柄、「青年」図柄が並び、蹴飛ばし目が出現してしまう。この場合に、蹴飛ばし判定ビットが獲得枚数ビットよりも上位となるように割り当てられている場合を想定すると、左リール42Lの0番の「スイカ」図柄の方が1番の「リプレイ」図柄よりも優先順位判定値が大きくなってしまうため、スイカ役の入賞が優先されてしまう。この場合、8枚のメダル払出よりも6枚のメダル払出の方が優先されることとなるため、遊技者にとっては本来得られるはずであった利益を消失してしまったこととなる。これに対して、上記のとおり蹴飛ばし判定ビットが獲得枚数ビットよりも下位となるように割り当てられているため、左リール42Lの1番の「リプレイ」図柄の方が0番の「スイカ」図柄よりも優先順位判定値が大きくなり、チェリー役の入賞が優先される。よって、遊技者の利益が担保される。
第1優先ラインビットが割り当てられていることにより、いずれかの役の当選が発生している場合に、優先ライン上への当選役に対応した図柄の停止が優先されることとなる。また、当該第1優先ラインビットが獲得枚数ビットよりも下位となるように割り当てられていることにより、獲得枚数ビットを割り当てたことによる効果を確実に奏することができる。つまり、第1優先ラインビットが獲得枚数ビットよりも上位となるように割り当てられている場合を想定すると、図54に示す状況で優先ラインがメインラインML3である場合には、図54(c)に示す図柄の停止態様が図54(b)に示す図柄の停止態様よりも優先されることとなる。そうすると、「スイカ」図柄のダブルテンパイが発生しなくなり上述した効果を奏することができないからである。
第1優先ラインビットが蹴飛ばし判定ビットよりも下位となるように割り当てられていることにより、BB非当選状況においてチェリー役の入賞が発生している場合に、蹴飛ばし目が出現してしまうことを防止することができる。
具体的には、BB非当選状況においてチェリー役に当選している場合に、図57(a)に示すように、中リール42Lと右リール42Rとが停止操作され、サブラインSL1上に「ベル」図柄が並ぶことがある。この場合に、第3停止において左リール42Lにおける下段に1番の「リプレイ」図柄が到達しているタイミングで停止操作された場合には、図57(b)に示すように「チェリー」図柄が左リール42Lにおける上段に停止してチェリー役の入賞が発生する場合と、図57(c)に示すように「チェリー」図柄が左リール42Lにおける下段に停止してチェリー役の入賞が発生する場合とが考えられる。
かかる状況において、優先ラインがメインラインML4である場合には、「チェリー」図柄が下段に停止する3番の図柄の第1優先ラインビットに「1」が格納され、「チェリー」図柄が上段に停止する1番の図柄の第1優先ラインビットに「1」は格納されない。但し、3番の図柄が下段に停止すると、図57(c)に示すように、サブラインSL1上に「ベル」図柄が揃い、本スロットマシン10においては蹴飛ばし目が出現したこととなる。したがって、3番の図柄の蹴飛ばし判定ビットはクリアされる。
この場合に、第1優先ラインビットが蹴飛ばし判定ビットよりも上位となるように割り当てられている場合を想定すると、3番の図柄の優先順位判定値が1番の図柄の優先順位判定値よりも大きくなり、図57(c)に示す図柄の停止態様が優先されることとなる。そうすると、蹴飛ばし目が出現してしまう。これに対して、第1優先ラインビットが蹴飛ばし判定ビットよりも下位となるように割り当てられていることにより、1番の図柄の優先順位判定値が3番の図柄の優先順位判定値よりも大きくなり、図57(b)に示す図柄の停止態様が優先されることとなる。これにより、蹴飛ばし目の出現を防止することができる。
引込ビットについては既に説明したとおりである。また、引込ビットが第1優先ラインビットよりも下位に割り当てられていることにより、当選役の入賞に関わる図柄の優先順位判定値を当選役の入賞に関わらない図柄の優先順位判定値よりも大きくなり、当選役の入賞を優先させることができる。また、第2優先ラインビットが割り当てられていることにより、リーチ目などといった所定の図柄の組合せを停止させる場合に、かかる図柄の組合せの優先ライン上への停止が優先されることとなる。
ここで、本スロットマシン10では、上記リーチ目のうち、抽選の対象となっている役に対応した図柄又は図柄の組合せがサブラインSL1上に停止する停止出目を、積極的に出現させることができる。そこで、かかる構成について、ベル役に対応した図柄の組合せをサブラインSL1上に積極的に停止させる場合を例にとって具体的に説明する。
既に説明したとおり、左リール42Lが第1停止操作される場合、基点位置に停止させる停止図柄番号はスベリテーブルに基づいて決定され、さらに優先ラインもスベリテーブルに基づいて決定される。この場合に、例えば第2BB当選状況であって他の役に当選していない場合には、第2BB役に対応した「白7」図柄を有効ライン上に停止させることができない停止タイミングに対しては、「ベル」図柄がサブラインSL1上に停止するように設定されており、さらに優先ラインが下段ラインであるメインラインML3上に設定されている。
上記のようにスベリテーブルが設定された構成において、中リール42M及び右リール42Rの引込ビットテーブルは、第2BB当選状況であって他の役に当選していない場合には、「ベル」図柄が付された図柄番号に対して番号が「1」小さい図柄番号の引込ビット情報がリーチ目の形成に寄与しない図柄番号に対して大きく設定されている。これにより、引込ビット情報検索処理(図43)では、中リール42M及び右リール42Rに関して、「ベル」図柄が付された図柄番号に対して番号が「1」小さい図柄番号が優先ライン上に停止する場合の引込ビット情報合成値が、リーチ目の形成に寄与しない態様の引込ビット情報合成値よりも大きくなる。そして、上記のとおりスベリテーブルにおいて優先ラインがメインラインML3に設定されているため、「ベル」図柄が付された図柄番号に対して番号が「1」小さい図柄番号がメインラインML3上に停止する場合に第2優先ラインビットに「1」が格納される。
以上の構成であることにより、第2BB当選状況においては、第2BB入賞を構成する図柄番号及び他のリーチ目を形成する図柄番号を除いて、「ベル」図柄がサブラインSL1上に停止する図柄番号の優先順位判定値を大きくすることができる。よって、サブラインSL1上に抽選の対象となっている役に対応した図柄又は図柄の組合せが停止する停止出目を、リーチ目として積極的に出現させることができる。
なお、上記構成は例示に過ぎず、例えば、第1BB当選状況や第3BB当選状況においても同様のことを行うことができる。また、サブラインSL1上にてリーチ目を構成する役がベル役以外の場合(すなわち、再遊技やチェリー役やスイカ役)であっても同様に行うことができる。
また、引込ビットテーブルにおいて引込ビット情報がリーチ目の形成に寄与しない図柄番号に対して大きく設定される図柄番号は、サブラインSL1上に積極的に停止させたい図柄番号に対して番号が「1」小さい図柄番号に限定されることはなく、サブラインSL1上に積極的に停止させたい図柄番号に対して番号が「1」大きい図柄番号としてもよい。但し、この場合、優先ラインを上段ラインであるメインラインML2に設定する必要がある。
さらには、サブラインSL1も優先ラインとして設定され得る構成とするとともに、引込ビットテーブルにおいてサブラインSL1上に積極的に停止させたい図柄番号の引込ビット情報をリーチ目の形成に寄与しない図柄番号の引込ビット情報よりも大きくしてもよい。
(メダル払出処理)
次に、通常処理(図18)におけるステップS606のメダル払出処理について、図58のフローチャートに基づき説明する。
メダル払出処理では、先ずステップS2801にて払出数カウンタがカウントした払出数と、払出予定数格納エリアに格納された払出予定数とが一致しているか否かを判定する。払出数と払出予定数とが一致していないときには、ステップS2802にてクレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達しているか否かを判定する。上限に達していないときには、ステップS2803,S2805にてクレジットカウンタのカウント値及び払出数をそれぞれ1加算する。その後、ステップS2806では、クレジット表示部35及び獲得枚数表示部37の枚数をそれぞれ1加算する表示部変更処理を行う。
一方、ステップS2802にてクレジットカウンタのカウント値が上限に達しているときには、ステップS2804にてメダル払出用回転板を駆動してメダルをホッパ装置91からメダル排出口17を介してメダル受け皿18へ払い出す。続くステップS2805ではホッパ装置91に取り付けられた払出検出センサ91aのメダル検出信号に応じて払出数を1加算する。その後、ステップS2806にて獲得枚数表示部37の枚数を1加算する表示部変更処理を行う。ステップS2806にて表示部変更処理を行った後、再びステップS2801に戻る。ステップS2801で払出数と払出予定数とが一致したときには、ステップS2807にて現在の遊技状態がボーナスゲームか否かを判定する。ボーナスゲームでない場合にはステップS2809に進み、払出終了処理を行った後に本処理を終了する。払出終了処理では、払出予定数格納エリアや払出数カウンタの値を「0」にクリアする。なお、獲得枚数表示部37の値は、次ゲームを開始すべくメダルがベットされたときにクリアされる。また、現在の遊技状態がボーナスゲームである場合には、ステップS2808にて後述する残獲得数カウンタのカウント値から払出数を減算すると共に、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理を行う。その後、ステップS2809にて払出終了処理を行い、本処理を終了する。なお、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理は、ステップS2806の表示部変更処理にて行ってもよい。
(ボーナスゲーム処理)
次に、通常処理(図18)におけるステップS607のボーナスゲーム処理について、図59のフローチャートに基づき説明する。
ボーナスゲーム処理の説明に先立ち、ボーナスゲームについて説明する。BBゲームは、複数回のRBゲームで構成されている。RBゲームは、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームとは、JAC図柄の組合せが有効ライン上に揃う確率つまりJAC入賞成立の確率が非常に高いゲームである。RBゲームでJAC入賞が成立すると最大枚数(ここでは15枚)のメダルが払い出される。そして、JAC入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRBゲームが終了する。また、BBゲームは、メダル払出数が所定数(具体的には400枚)に達したことを以って終了する。そして、RBゲームの途中でメダル払出数が所定数に達した場合、BBゲームのみならずRBゲームも終了する。これは、BBゲーム中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。さらに、本実施の形態では、RBゲームに移行する図柄の組合せを設定しておらず、BBゲームに移行した直後及びRBゲームが終了した直後にRBゲームに移行する構成としている。故に、BBゲームとは、所定数のメダル払出が行われるまでRBゲームに連続して移行するゲームであるとも言える。
さて、ボーナスゲーム処理では、先ずステップS2901にて遊技状態がボーナスゲームか否かを判定する。ボーナスゲーム中でないときにはステップS2902〜ステップS2905に示すボーナス図柄判定処理を行う。
このボーナス図柄判定処理では、先ずステップS2902にて当選役判定用バッファ181を参照することにより、いずれかのBB当選情報が有るか否かを判定し、無いときにはそのまま本処理を終了する。BB当選情報が有るときにはステップS2903に進み、今回有効ライン上にBB当選情報に対応したBB図柄の組合せが停止したか否かを判定し、BB図柄の組合せが停止していないときにはそのまま本処理を終了する。一方、今回有効ライン上にBB図柄の組合せが停止したときには、ステップS2904においてBB開始処理を行う。BB開始処理では、BB当選情報をクリアすると共にBB設定情報を格納してボーナスゲームの1種であるBBゲームとする。また、BBゲーム中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残獲得数カウンタに400を格納すると共に、残獲得枚数表示部36に400を表示させる処理を行う。ちなみに、現在の遊技状態がボーナスゲームか否かの判定は、BB設定情報の有無により判定している。続くステップS2905ではRB開始処理を行い、その後本処理を終了する。RB開始処理では、成立可能なJAC入賞回数をカウントするための残JAC入賞カウンタに8を格納すると共に、JACゲームの残りゲーム数をカウントするための残JACゲームカウンタに12を格納する。
ステップS2901で遊技状態がボーナスゲーム中のときには、ステップS2906に進み、JAC図柄の組合せが有効ライン上に停止したか否かを判定する。JAC図柄の組合せが有効ライン上に停止したときには、ステップS2907にて残JAC入賞カウンタの値を1減算する。その後、或いはステップS2906にてJAC図柄の組合せが有効ライン上に停止しなかったときには、JACゲームを1つ消化したことになるため、ステップS2908にて残JACゲームカウンタの値を1減算する。続いて、ステップS2909では残JAC入賞カウンタ又は残JACゲームカウンタのいずれかが0になったか否かを判定する。いずれかが0になっていたとき、つまりJAC入賞が8回成立したかJACゲームが12回消化されたときには、RBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、ステップS2910にて残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタの値をクリアするRB終了処理を行う。続くステップS2911では、残獲得数カウンタのカウント値が0か否かを確認する。0でない場合には、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、ステップS2912に進み、先述したRB開始処理を行った後、本処理を終了する。
また、ステップS2909において残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタのいずれの値も0になっていないとき、つまりJAC入賞がまだ8回成立しておらずJACゲームも12回消化されていないときには、ステップS2913に進み、残獲得数カウンタのカウント値が0か否かを確認する。0でない場合には、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、残獲得数カウンタのカウント値が0である場合には、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、ステップS2914〜ステップS2915に示す特別遊技状態終了処理を行う。特別遊技状態終了処理では、先ずステップS2914において、先述したRB終了処理を行う。その後、ステップS2915にてBB設定情報や各種カウンタなどを適宜クリアしたりエンディング処理を行ったりするBB終了処理を行い、本処理を終了する。また、前記ステップS2911にて残獲得数カウンタのカウント値が0である場合にも、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、ステップS2915にてBB終了処理を行い、本処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主制御装置131のRAM153に優先順位情報用バッファ189を設け、少なくとも第1停止処理及び第2停止処理においては、未だ停止指令が発生していないリールに関して当該リールに付された全図柄(全図柄番号)の判定値算出情報を作成するようにした。そして、少なくとも第2停止処理及び第3停止処理においては、それら停止処理よりも前の停止処理において作成された判定値算出情報に基づいて図柄のスベリ数(すなわち、停止図柄番号)を決定するようにした。これにより、少なくとも第2停止指令及び第3停止指令の対象となるリールに関してはスベリテーブルが不要となり、各リール42L,42M,42Rの停止制御に関してROM152に予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
また、判定値算出情報を、既に停止指令が発生しているリールの停止図柄番号に基づいて作成するようにした。これにより、先に停止したリールの停止出目によってその後に停止させるリールの停止出目を変化させることが可能となり、上記のとおり第2停止指令及び第3停止指令の対象となるリールに関してスベリテーブルを不要とした構成において停止出目を多様化させることが可能となる。
また、判定値算出情報を、未だ停止指令が発生していないリールに関して当該リールに付された全図柄に対して作成するようにした。これにより、到達図柄番号がいずれの図柄番号であったとしても、判定値算出情報を用いて停止図柄番号を決定することができる。つまり、ストップスイッチの操作タイミングに関わらず判定値算出情報に基づいて停止図柄番号を決定することができる。
また、本スロットマシン10のようにリール42L,42M,42Rを3つ備える構成においては、一のリールに対して停止指令が発生したとしても未だ複数のリールに対して停止指令が発生していない状況が生じるが、それら未だ停止指令が発生していないリールのいずれに対して停止指令が発生した場合であっても、判定値算出情報を用いて停止図柄番号を決定することができる。つまり、ストップスイッチ72〜74の操作順序に関わらず判定値算出情報に基づいて停止図柄番号を決定することができる。
第2停止指令又は第3停止指令の対象となるリールの各判定値算出情報を作成する第2停止以降用優先順位情報作成処理(図28)を、当該優先順位情報作成処理が実行される停止処理において停止対象となっているリールの停止用割込み処理(図27)が許可されている状況において実行するようにした。つまり、各判定値算出情報の作成と停止対象となっているリールの減速処理とが並行して行われるようにした。これにより、停止対象となっているリールが停止するまでに要する時間を有効利用して各判定算出情報を作成することができ、一のリールが停止してから次の停止指令が有効とされるまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
また、第2停止以降用優先順位情報作成処理の処理時間を、停止指令が発生してからリールを最大図柄数分滑らせた上で停止させるまでの規定期間内で終わるように設定した。例えば、上記処理時間が規定期間を超える場合を想定すると、それに合わせて一の停止指令が発生してから次の停止指令が有効となるまでの期間を長く確保する必要が生じる。かかる場合、遊技者にとっては一の停止操作をしてから次の停止操作が有効化されるまでの期間が長くなってしまうため、遊技が間延びしてしまうおそれがある。これに対して、本実施の形態における構成によれば、かかる不都合を生じさせることはない。
また、電源投入に伴って起動すると共に所定の一連の処理が繰り返し実行されることとなる通常処理(図18)において第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行し、定期的に通常処理に割り込んで所定の一連の処理が実行されることとなるタイマ割込み処理(図14)においてリール42L,42M,42Rを減速させる処理を実行するようにした。各リール42L,42M,42Rはステッピングモータ61L,61M,61Rに連結されており、ステッピングモータ61L,61M,61Rに対して予め定められた数のパルス(504パルス)の駆動信号を与えることにより各リール42L,42M,42Rが1回転するようになっている。そして、リール42L,42M,42Rの回転中の挙動を安定させるために、これら各駆動信号が与えられるタイミングは予め定められている。かかる構成において、例えば、通常処理においてリール42L,42M,42Rを減速させる処理を実行し、タイマ割込み処理において第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行する構成を想定すると、一の駆動信号を与えてから次の駆動信号を与えるタイミングまでに第2停止以降用優先順位情報作成処理を終了させる必要が生じ、当該優先順位情報作成処理に割り当てられる処理時間が短くなってしまう。また、かかる場合、第2停止以降用優先順位情報作成処理に長い時間を要すると、先のタイマ割込み処理が終了していない状況で次のタイマ割込み処理の開始タイミングとなることが想定され、この場合、タイマ割込み処理が複数回連続して行われてしまう。そうすると、駆動信号を与えるタイミングが遅れてリール42L,42M,42Rの挙動が不安定となってしまう。これに対して、本実施の形態における構成によれば、これら不都合を生じさせることはない。
全リール42L,42M,42Rが回転を開始してからストップスイッチ72〜74の操作が有効化されるまでの間に、中リール42M及び右リール42Rについて第1停止時用(変則押し時用)の各判定値算出情報を作成するようにした。また、上記のとおり第2停止指令及び第3停止指令の対象となり得るリールについては各判定値算出情報が作成される。つまり、中リール42M及び右リール42Rについてはスベリテーブルが不要となり、各リール42L,42M,42Rの停止制御に関してROM152に予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。
第1停止時用の中,右リール42M,42Rの各判定値算出情報を作成する変則押し用優先順位情報作成処理(図52)を、リール回転処理(図19)において始動用割込み処理(図23)が許可されている状況において実行するようにした。つまり、第1停止時用の各リール42M,42Rの各判定値算出情報の作成とリール42L,42M,42Rの加速処理とが並行して行われるようにした。これにより、リール42L,42M,42Rの加速が完了するまでに要する時間を有効利用して、第1停止時用の各リール42L,42M,42Rの各判定値算出情報を作成することができ、リール42L,42M,42Rの加速が完了してから第1停止指令が有効とされるまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
また、電源投入に伴って起動すると共に所定の一連の処理が繰り返し実行されることとなる通常処理(図18)において変則押し用優先順位情報作成処理を実行し、定期的に通常処理に割り込んで所定の一連の処理が実行されることとなるタイマ割込み処理(図14)においてリール42L,42M,42Rを加速させる処理を実行するようにした。例えば、通常処理においてリール42L,42M,42Rを加速させる処理を実行し、タイマ割込み処理において変則押し用優先順位情報作成処理を実行する構成を想定すると、一の駆動信号を与えてから次の駆動信号を与えるタイミングまでに変則押し用優先順位情報作成処理を終了させる必要が生じ、当該優先順位情報作成処理に割り当てられる処理時間が短くなってしまう。また、かかる場合、変則押し用優先順位情報作成処理に長い時間を要すると、先のタイマ割込み処理が終了していない状況で次のタイマ割込み処理の開始タイミングとなることが想定され、この場合、タイマ割込み処理が複数回連続して行われてしまう。そうすると、駆動信号を与えるタイミングが遅れてリール42L,42M,42Rの挙動が不安定となってしまう。これに対して、本実施の形態における構成によれば、これら不都合を生じさせることはない。
また、変則押し用優先順位情報作成処理の処理時間は、リール42L,42M,42Rの加速処理が開始されてから定常回転となるまでの加速期間内で終わるように設定した。例えば、上記処理時間が加速期間を超える場合を想定すると、それに合わせて加速処理が開始されてから停止指令が有効となるまでの期間を長く確保する必要が生じる。かかる場合、遊技者にとってはスタートレバー71を操作してから停止操作が有効化されるまでの期間が長くなってしまうため、遊技が間延びしてしまうおそれがある。これに対して、本実施の形態における構成によれば、かかる不都合を生じさせることはない。
各優先順位情報作成処理においては、各判定値算出情報用バッファBの各ビットに「0」又は「1」を格納して各判定値算出情報を作成するのみであり、各優先順位判定値の算出及び各図柄番号に対しての各スベリ数の算出は対応するリールの停止指令が発生してから行うようにした。例えば、優先順位情報作成処理において、各判定値算出情報を作成するだけでなく、各優先順位判定値の算出を行うとともに各図柄番号に対しての各スベリ数の算出を行うようにすることも想定できるが、この場合、優先順位情報作成処理に要する処理時間が極端に長くなり、それに伴って一の停止指令が発生してから次の停止指令が有効とされるまでの時間が極端に長くなるおそれがある。これに対して、本構成によれば、優先順位情報作成処理に要する処理時間を極力短縮させることが可能となり、各判定値算出情報を対応するリールの停止指令が発生する前に作成するようにした構成において、一のリールが停止してから次の停止指令が有効とされるまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
特に、優先順位判定値の算出を対応するリールの停止指令が発生してから行うようにしたため、到達図柄番号及び当該到達図柄番号から最大スベリ数分(4図柄分)までの範囲内にある図柄番号について各優先順位判定値の算出を行うだけでよく、全ての図柄番号に対して優先順位判定値の算出を行わなくてよい。これにより、優先順位判定値の算出に関して処理時間の短縮化を図ることができる。
主制御装置131のRAM153に、各リール42L,42M,42Rの各図柄番号に1対1で対応させて判定値算出情報用バッファBを設け、判定値算出情報作成処理(図30)にて各判定値算出情報用バッファBの各ビットに「0」又は「1」を格納するようにした。そして、各ビットに「0」又は「1」が格納された判定値算出情報用バッファBに基づいて優先順位判定値を算出するようにした。つまり、判定値算出情報作成処理において判定値算出情報用バッファBに「0」又は「1」を格納することにより、判定値算出情報が作成され、それに基づいて優先順位判定値が算出される。これにより、種々の状況を踏まえた判定値算出情報の作成及び優先順位判定値の算出を良好に行うことができる。
各判定値算出情報用バッファBをそれぞれ2バイト単位で構成した。これにより、予め定められた特定の処理により各優先順位判定値の算出を行うことができ、処理構成を簡略化することができる。また、ビット単位で優先順位の判定を行う構成に比して処理負荷を低減させることが可能となる。
各判定値算出情報用バッファBに不当入賞判定ビットを割り当て、実際に規定位置に停止させた場合に不当入賞が発生することとなる図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの不当入賞判定ビットに「0」を格納し、不当入賞が発生しない図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの不当入賞判定ビットに「1」を格納するようにした。これにより、不当入賞の発生する図柄番号の優先順位判定値が不当入賞の発生しない図柄番号の優先順位判定値よりも小さくなり、不当入賞の発生を回避することができる。
特に、不当入賞判定ビットを各判定値算出情報用バッファBにおいて最上位のビットに割り当て、さらに各判定値算出情報用バッファBにおいて上位側のビットに「1」が格納されているほど優先順位判定値が大きくなるようにした。これにより、不当入賞が発生する図柄番号の優先順位判定値を最も小さくすることができ、不当入賞の発生を確実に回避することができる。
不当入賞判定ビットには、初期状態で「1」を格納しておくようにした。これにより、判定値算出情報作成処理では不当入賞判定ビットに関して、不当入賞の発生する図柄番号の不当入賞判定ビットをクリアすればよい。不当入賞が発生しないと判定される場合よりも不当入賞が発生すると判定される場合の方が少ないため、初期状態で「1」を格納しておくことで、判定値算出情報作成処理において不当入賞判定ビットに関する処理時間の短縮化が図られる。
判定値算出情報作成処理の入賞判定処理(図36)において不当入賞判定ビットに関する処理を早い段階で実行するようにしつつ、不当入賞が発生すると判定した図柄番号についてはその後の入賞判定処理を実行しないようにした。これにより、判定値算出情報作成処理において不当入賞判定ビットに関する処理時間の短縮化が図られる。
各判定値算出情報用バッファBに蹴飛ばし判定ビットを割り当て、実際に規定位置に停止させた場合に蹴飛ばし目(例えば、BB非当選状況における所謂リーチ目)が出現してしまうこととなる図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの蹴飛ばし判定ビットに「0」を格納し、蹴飛ばし目が出現しない図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの蹴飛ばし判定ビットに「1」を格納するようにした。これにより、蹴飛ばし目の出現する図柄番号の優先順位判定値が蹴飛ばし目の出現しない図柄番号の優先順位判定値よりも小さくなり、蹴飛ばし目の出現を回避することができる。
特に、本スロットマシン10では、表示窓31L,31M,31Rを介して視認可能な位置に入賞と関係のないサブラインSL1が設定されており、上記所謂リーチ目として、サブラインSL1上に入賞役に対応した図柄又は図柄の組合せを停止させる。この場合に、BB非当選状況においてサブラインSL1上に役に対応した図柄又は図柄の組合せが停止すると、BB当選状況でもなく、且つ視認可能なライン上に役に対応した図柄又は図柄の組合せが停止しているにも関わらずメダルの払出などといった特典が付与されないと遊技者が誤解するおそれがある。これに対して、判定値算出情報用バッファBに蹴飛ばし判定ビットが割り当てられており、BB非当選状況においては上記停止出目が回避されるようになっているため、上記誤解の発生を抑制することが可能となる。
蹴飛ばし判定ビットには、初期状態で「1」を格納しておくようにした。これにより、判定値算出情報作成処理では蹴飛ばし判定ビットに関して、蹴飛ばし目の出現する図柄番号の蹴飛ばし判定ビットをクリアすればよい。蹴飛ばし目が出現しないと判定される場合よりも蹴飛ばし目が出現すると判定される場合の方が少ないため、初期状態で「1」を格納しておくことで、判定値算出情報作成処理において蹴飛ばし判定ビットに関する処理時間の短縮化が図られる。
各判定値算出情報用バッファBに不当入賞判定ビットを割り当てると共に蹴飛ばし判定ビットを割り当てた。これにより、不当入賞が発生してしまう図柄番号の優先順位判定値と蹴飛ばし目が出現してしまう図柄番号の優先順位判定値とに差異を設けることができる。
特に、蹴飛ばし判定ビットに対して不当入賞判定ビットが上位に割り当てられているため、不当入賞が発生してしまう図柄番号の優先順位判定値よりも、蹴飛ばし目が出現してしまう図柄番号の優先順位判定値を大きくすることができる。これにより、不当入賞の発生又は蹴飛ばし目の出現のいずれかが避けられない場合に、蹴飛ばし目の出現を優先させることができる。よって、不当入賞の発生を確実に防止することができる。
判定値算出情報作成処理の入賞判定処理において不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を、チェリー役の不当入賞やチェリー役に関する蹴飛ばし目を回避する場合を除き、停止指令が発生していないリールが1つの場合に実行するようにした。これにより、各判定値算出情報作成処理において不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理時間の短縮化が図られるとともに、停止出目の単調化を抑制することが可能となる。すなわち、停止指令が発生していないリールが複数ある状況下においては、これらリールの全図柄番号について判定値算出情報を作成するため、不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を実行すると、処理時間の長大化に繋がるからである。また、前記状況下で不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を実行すると、有効ラインには当選していない役に対応した図柄が2つ並ぶことが回避されてしまい、停止出目が著しく限定されてしまうからである。
また、上記不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を、チェリー役の不当入賞やチェリー役に関する蹴飛ばし目を回避する場合には、そのチェリー役入賞を形成することとなる「チェリー」図柄が付されたリールについてのみ実行するようにした。これにより、各判定値算出情報作成処理において不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理時間の短縮化が図られる。
不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理においては、不当入賞に該当するか否かの判定や蹴飛ばし目に該当するか否かの判定を行う上で、図柄対応情報とマスク情報とを用いるようにした。このうち、図柄対応情報は、入賞役ビットに関する処理において用いられるとともに、リール停止処理(図24)の払出判定処理においても用いられる。このように、他の処理においても用いられる汎用的な情報を用いて、不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を行うことにより、これら各処理を行うようにした構成において、各リール42L,42M,42Rの停止制御に関して予め記憶させておくデータ量の削減を図ることが可能となる。また、マスク情報は、遊技状態や遊技状況などに対応させて設けられている。これにより、上記のようにデータ量の削減を図るようにした構成において、遊技状態や遊技状況に対応させて、不当入賞判定ビット及び蹴飛ばし判定ビットに関する処理を行うことが可能となる。
各判定値算出情報用バッファBに入賞役ビットを割り当て、実際に規定位置に停止させた場合に入賞が発生する又は入賞の可能性を生じさせる図柄番号に対応した判定値算出情報用バッファBの入賞役ビットに「1」を格納するようにした。これにより、優先順位判定値において入賞発生の有無の情報が反映され、停止指令の発生後において当選役を把握するための処理や、その当選役に対応した図柄を有効ライン上に停止させて入賞を発生させるための処理等を別途行う必要がない。つまり、停止指令に対応したリールを停止させる処理では、抽選処理の結果に関係なく優先順位判定値の比較を行うだけでよく、当選役に対応した図柄を有効ライン上に停止させて入賞を発生させる必要がある場合であっても比較的短時間で停止図柄番号を算出することができる。
また、各判定値算出情報用バッファBにおいて入賞役ビットを不当入賞判定ビットを除いて最上位に割り当て、さらに上記のとおり各判定値算出情報用バッファBにおいて上位側のビットに「1」が格納されているほど優先順位判定値が大きくなるようにした。これにより、入賞が発生する又は入賞の可能性を生じさせる図柄番号に対応した優先順位判定値を他の図柄番号に対して大きくすることができる。よって、本スロットマシン10におけるリール42L,42M,42Rの停止制御において、入賞の発生が確実に優先され、遊技者の利益が担保される。
また、入賞役ビットにおいては、再遊技、BB役、及び小役のそれぞれに対して個別にビットが割り当てられている。これにより、再遊技の入賞が発生する又は入賞の可能性を生じさせる図柄番号の優先順位判定値、BB役の入賞が発生する又は入賞の可能性を生じさせる図柄番号の優先順位判定値、及び小役の入賞が発生する又は入賞の可能性を生じさせる図柄番号の優先順位判定値がそれぞれ異なるものとなり、複数の役に同時に当選している状況において各当選役に対応させてリール42L,42M,42Rの停止制御を行うことができる。
各判定値算出情報用バッファBに獲得枚数ビットを割り当て、実際に規定位置に停止させた場合にメダルの払出が発生する又はメダルの払出の可能性を生じさせる図柄番号について、その払出枚数に対応した情報を獲得枚数ビットに格納するようにした。これにより、小役において複数の役に同時に当選した場合に、払出枚数の多い小役の入賞が発生する又はその入賞の可能性を生じさせる図柄番号の優先順位判定値が大きくなる。よって、払出枚数の多い小役の入賞が優先され、遊技者の利益が担保される。ちなみに、払出枚数に対応した情報はメダルの払出を実行する上でスロットマシン10において必須の情報であり、この払出枚数に対応した情報を獲得枚数ビットに格納するようにすることで、主制御装置131のROM152に予め記憶させるデータ量の削減を図ることが可能となる。
また、獲得枚数ビットには、入賞判定処理(図36)にて各有効ラインの検索を実行していく中でメダルの払出の発生又はメダルの払出の可能性を検出するごとに、それに対応した払出枚数の情報を加算するようにした。これにより、例えば一の役に当選した場合等において、複数の有効ラインにて入賞成立の可能性が残るよう停止図柄番号を算出することが可能となる。よって、役の抽選に当選したにも関わらず入賞が成立しない取りこぼしの発生機会を低減させることが可能となり、遊技者の優位性を確保することが可能となる。
その一方、変則押し用優先順位情報作成処理(図52)における入賞判定処理では、各有効ラインの検索を実行していく中で同一の当選役について入賞の可能性を検出したとしても払出枚数の情報を加算しないようにした。かかる場合であっても払出枚数の情報が加算される場合を想定すると、各判定値算出情報用バッファBにおいて獲得枚数ビットが優先ラインビットよりも上位に割り当てられていることに起因して、例えば、有効ラインが重複する位置に当選役に対応した図柄が停止することとなる図柄番号の優先順位判定値が大きくなり、実質的に優先ラインがその有効ラインが重複する位置を通る有効ラインに限定されることとなってしまう。これに対して、本実施の形態における構成によれば、かかる不都合の発生を抑制することができる。
各判定値算出情報用バッファBに第1優先ラインビットを割り当て、実際に規定位置に停止させた場合に優先ライン上に当選役に対応した図柄などが停止することとなる図柄番号については、対応する判定算出情報用バッファBの第1優先ラインビットに「1」を格納するようにした。これにより、優先順位判定値において優先ライン上に当選役に対応した図柄などが停止するか否かの情報が反映され、停止指令の発生後において設定されている優先ラインを把握するための処理や、その優先ライン上に当選役に対応した図柄などを停止させるための処理等を別途行う必要がない。つまり、停止指令に対応したリールを停止させる処理では優先ラインに関係なく優先順位判定値の比較を行うだけでよく、優先ラインの設定状況に関係なく比較的短時間で停止図柄番号を算出することができる。
各判定値算出情報用バッファBに引込ビットを割り当て、BB当選状況におけるリーチ目などの出現を可能とした。つまり、優先順位判定値は入賞を発生させる図柄番号や不当入賞を発生させる図柄番号に対してのみ算出されるのではなく、それらのいずれも発生させない図柄番号においても優先順位判定値が算出され、これらの各図柄番号において優先順位判定値に差異が設けられる。よって、停止出目を多様化させることが可能となる。また、各判定値算出情報に対して引込ビットの情報を反映させることにより、停止指令の発生後にリーチ目などを出現させるための処理を別に行う必要はなく、比較的短時間で停止図柄番号を算出することができる。
また、抽選処理にていずれの役にも当選しなかった場合においても、各判定値算出情報用バッファBの引込ビットに引込ビット情報合成値を格納するようにした。これにより、かかる状況下における停止出目を多様化させることが可能となり、遊技の単調化を抑制することが可能となる。なお、引込ビット情報合成値は、主制御装置131のROM152に予め記憶された引込ビットテーブルに基づいて算出される。かかる構成とすることにより、スロットマシン10を設計する設計者の所望する停止出目の出現が可能となる。
上記のように各判定値算出情報用バッファBに引込ビットを割り当てた構成において、さらに各判定値算出情報用バッファBに第2優先ラインビットを割り当てた。これにより、各メインラインML1〜ML4に対応させて引込ビットテーブルを用意しておく必要がないため、優先ラインに対応させて停止出目を出現させることを可能としつつ、ROM152における引込ビットテーブルに関するデータ量の削減を図ることが可能となる。
取りこぼしが発生しない役に当選した状況に対しては、引込ビットテーブルを用意しないようにした。これにより、ROM152における引込ビットテーブルに関するデータ量の削減を図ることが可能となる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、判定値算出情報用バッファBの構成が上記第1の実施の形態におけるもの(図29(b)参照)と異なっており、さらに判定値算出情報用バッファBの構成に合わせて入賞判定処理の処理構成が異なっている。そこで、以下にこれらの相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成については、基本的に説明を省略する。
先ず、判定値算出情報用バッファBの構成について図60を用いて説明する。
本実施の形態の判定値算出情報用バッファBは、上記第1の実施の形態と同様に第1バッファB1と第2バッファB2とを有しており、各1バイトの合計2バイトで構成されている。但し、第1バッファB1の各ビットに割り当てられた機能の一部が上記第1の実施の形態と異なっている。
詳細には、第1バッファB1における、最上位の第7ビットは不当入賞判定用情報を格納するための不当入賞判定ビットとしての機能を有し、第6ビットは再遊技情報を格納するための再遊技ビットとしての機能を有し、第5ビットは再遊技用優先ライン情報を格納するための再遊技用優先ラインビットとしての機能を有し、第4ビットはBB役情報を格納するためのBB役ビットとしての機能を有し、第3〜第0ビットは獲得枚数情報を格納するための獲得枚数ビットとしての機能を有する。
つまり、本構成の判定値算出情報用バッファBでは、入賞役ビットとして再遊技ビットとBB役ビットのみが設定されており、小役ビットは設定されていない。そして、当該小役ビットの代わりに、再遊技用優先ラインビットが割り当てられている。但し、上記第1の実施の形態において小役ビットはBB役ビットよりも下位のビットに割り当てられていたが、再遊技用優先ラインビットはBB役ビットよりも上位のビットに割り当てられている。
ちなみに、上記のように小役ビットを設定しない構成であっても、獲得枚数ビットが設定されていることにより、小役の入賞を構成する図柄番号の優先順位判定値を、何ら役の入賞を構成しない図柄番号の優先順位判定値よりも大きくすることができる。すなわち、小役の入賞を構成する図柄番号には、判定値算出情報用バッファBの獲得枚数ビットに獲得枚数情報が格納(獲得枚数ビットを構成するいずれかのビットに「1」が格納)され、何ら役の入賞を構成しない図柄番号よりも優先順位判定値を大きくすることができるからである。
次に、本実施の形態の入賞判定処理について図61及び図62のフローチャートを用いて説明する。
ステップS3001〜ステップS3004では、上記第1の実施の形態におけるステップS1801〜ステップS1804と同一の処理を行う。その後、ステップS3005では、今回の検索ラインが有効ラインか否かを判定する。有効ラインである場合にはステップS3006に進み、有効ラインでない場合にはステップS3007〜ステップS3023の処理を行うことなくステップS3024に進む。非有効ラインは、入賞とは関係のないラインでありステップS3007〜ステップS3023の入賞に関する処理を行う必要がないからである。
ステップS3006〜ステップS3011では、上記第1の実施の形態におけるステップS1805〜ステップS1810と同一の処理を行う。また、ステップS3012〜ステップS3013では、上記第1の実施の形態におけるステップS1812〜ステップS1813と同一の処理を行う。なお、本実施の形態の入賞判定処理では、上記第1の実施の形態におけるステップS1811の処理、及びステップS1814〜ステップS1815の処理を行わない。また、ステップS3014〜ステップS3015では、上記第1の実施の形態におけるステップS1816〜ステップS1817と同一の処理を行う。
その後、ステップS3016では、RAM153の入賞役種別用バッファ200を参照し、入賞の種別が再遊技情報か否かを判定する。再遊技情報である場合には、ステップS3017にて判定値算出情報用バッファBの再遊技ビットに「1」を格納した後に、ステップS3020に進む。再遊技情報でない場合には、ステップS3018に進む。
ステップS3018では、入賞役種別用バッファ200を参照し、入賞の種別がBB役情報か否かを判定する。BB役情報である場合には、ステップS3019にて判定値算出情報用バッファBのBB役ビットに「1」を格納した後に、ステップS3020に進む。BB役情報でない場合には、そのままステップS3020に進む。
ステップS3020では、今回の検索ラインがRAM153の優先ライン用バッファ186に格納された優先ラインの情報と一致するか否かを判定する。一致しない場合にはそのままステップS3024に進み、一致する場合にはステップS3021に進む。
ステップS3021では、入賞役種別用バッファ200を参照し、入賞の種別が再遊技情報か否かを判定する。再遊技情報である場合には、ステップS3022にて判定値算出情報用バッファBの再遊技用優先ラインビットに「1」を格納した後に、ステップS3024に進む。再遊技情報でない場合には、ステップS3023にて判定値算出情報用バッファBの第1優先ラインビットに「1」を格納した後に、ステップS3024に進む。
ステップS3024〜ステップS3032では、上記第1の実施の形態におけるステップS1825〜ステップS1833と同一の処理を行う。
以上のように、判定値算出情報用バッファBの第1バッファB1において再遊技ビットとBB役ビットとの間に再遊技用優先ラインビットを設定し、さらに入賞判定処理においてステップS3021〜ステップS3023の処理を実行することにより、ストップスイッチ72〜74の停止順序や停止操作タイミングがいかなる場合であったとしても、再遊技当選となっている状況下では当該再遊技入賞を最優先させることができる。
すなわち、上記のように再遊技用優先ラインビットが設定されていない場合を想定すると、BB当選状況で再遊技に当選した際には、判定値算出情報用バッファBの再遊技ビットとBB役ビットとの両方に「1」が格納される16番の優先順位判定値が他の図柄番号に比して大きくなる。したがって、中リール42Mが第1停止操作されると、その停止図柄番号は16番に設定され易くなり、図63(a)に示す停止態様になり易くなる。
かかる停止態様において、到達図柄番号が20番(これ以外にも、18番又は19番)のタイミングで左リール42Lが停止操作された場合には、図63(b)〜(f)の停止態様が想定される。そして、これら停止態様のうち、再遊技入賞が成立し得る停止態様は、図63(d)のみであるが、かかる停止態様ではメインラインML1,ML2上に3番の「チェリー」図柄が停止し不当入賞となってしまう。つまり、図63(d)の停止態様は回避される。よって、この場合、再遊技の取りこぼしが生じてしまう。
これに対して、本実施の形態のように再遊技優先ラインビットを設定し、さらに上記第1の実施の形態と同様、再遊技当選における変則押し時の優先ラインを上段ラインであるメインラインML2に設定しておくことで、再遊技ビットとBB役ビットとの両方に「1」が格納される16番の図柄番号よりも、「リプレイ」図柄がメインラインML2上に停止することとなる例えば20番の図柄番号の優先順位判定値を大きくすることができる。したがって、図63(a)に示す停止態様が回避され、再遊技の取りこぼしの発生を防止することができる。再遊技の成立は他の役に比べて高確率となるように設定されており、その設定された確率で再遊技が成立することを前提として、スロットマシン10におけるメダルの投入枚数に対するメダルの払出枚数の割合が設定されている。かかる状況において、再遊技の取りこぼしが発生してしまうと、予定した割合に対して実際の割合が異なるものとなってしまうため、上記のとおり再遊技の取りこぼしの発生を防止することが好ましい。
(他の実施の形態)
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態では、各リール42L,42M,42Rの各図柄番号に1対1で対応させて判定値算出情報用バッファBを設け、種々の状況に応じて判定値算出情報用バッファBの各ビットに「0」又は「1」を格納して停止情報としての判定値算出情報を作成する構成としたが、かかる停止情報の内容を変更してもよい。
例えば、各リール42L,42M、42Rの各図柄番号に1対1で対応させて当否判定用バッファを設ける。また、対応するリールの停止操作が有効化される前にそのリールの全図柄番号について当選役に対応した図柄を検索し、当選役に対応した図柄が付された図柄番号には当否判定用バッファに「1」を格納し、当選役に対応した図柄が付されていない図柄番号には当否判定用バッファに「0」を格納する。かかる構成においては、停止指令が発生した場合に当否判定用バッファに「1」が格納された図柄番号を停止図柄番号とすることで、入賞の発生を優先させることができる。
また、上記構成において不当入賞が発生しないようにするためには、例えば、第3停止指令の対象となったリールに関して、第3停止指令の発生後に、到達図柄番号から最大スベリ数分までの図柄番号について不当入賞が発生するか否かを判定し、不当入賞が発生すると判定された図柄番号については規定位置に停止させないようにする構成が考えられる。
(2)上記実施の形態における各判定値算出情報用バッファBを、不当入賞判定ビットと入賞役判定ビットのみにより構成してもよい。そして、各図柄番号の優先順位判定値が、入賞が発生する図柄番号>入賞も不当入賞も発生しない図柄番号>不当入賞が発生してしまう図柄番号となるようにする。かかる構成においても、停止指令の発生後における停止図柄番号の算出に際しては、入賞が発生する図柄番号が優先されるとともに、不当入賞が発生してしまう図柄番号が回避される。
(3)各リール42L,42M,42Rの停止制御に関する態様として、上記実施の形態における態様と、上記(1)や上記(2)において示した態様とを併せ持つ構成としてもよい。例えば、第1停止として左リール42Lが停止操作される場合には、第1停止〜第3停止の全てに関して上記実施の形態における態様で行い、第1停止として左リール42L以外が停止操作される場合には、第1停止〜第3停止の全てに関して上記(1)や上記(2)において示した態様で行うようにしてもよい。
(4)上記実施の形態では、各判定値算出情報(優先順位情報)に基づいてリールの停止制御を行う場合において、当該リールの停止操作が有効化される前は各判定値算出情報用バッファBの各ビットに「0」又は「1」を格納しておくだけとし、優先順位判定値の算出、スベリ数の算出、及び停止図柄番号の算出は停止指令の発生後に行うようにしたが、これを変更してもよい。
例えば、全図柄番号の優先順位判定値を、対応するリールの停止操作が有効化される前に算出しておく構成としてもよい。かかる構成においては、停止指令の発生後に優先順位判定値の算出を行う必要がなくなるため、停止指令が発生してからそれに対応した停止図柄番号を決定するまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
また、全図柄番号のそれぞれに対応したスベリ数を、対応するリールの停止操作が有効化される前に算出しておく構成としてもよい。かかる構成においては、停止指令の発生後にスベリ数の算出を行う必要がなくなるため、停止指令が発生してからそれに対応した停止図柄番号を決定するまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
また、全図柄番号のそれぞれに対応した停止図柄番号を、対応するリールの停止操作が有効化される前に算出しておく構成としてもよい。かかる構成においては、停止指令の発生後に停止図柄番号の算出を行う必要がなくなるため、停止指令が発生してからそれに対応した停止図柄番号を決定するまでのタイムラグを低減させることが可能となる。
そして、上記のようにタイムラグを低減させることで、ストップスイッチが操作されたタイミングにおいて基点位置に到達している到達図柄番号の図柄をそのまま停止させる際に、ストップスイッチの操作タイミングに対する実際にリールの停止するタイミングを極力近づけることが可能となり、リール停止までのレスポンス性が高められる。
(5)上記実施の形態では、第1停止指令の対象が左リール42Lである場合には、当該左リール42Lの停止図柄番号の決定を、予め主制御装置131のROM152に記憶されたスベリテーブルに基づいて行うようにしたが、かかる場合であっても優先順位情報に基づいて停止図柄番号の決定を行うようにしてもよい。当該構成とすることにより、スベリテーブルが一切不要となり、各リール42L,42M,42Rの停止制御に関してROM152のデータ量のさらなる削減を図ることが可能となる。
また、左リール42Lなどといった特定のリールに関しては、停止操作された順番に関係なく、停止図柄番号の決定をスベリテーブルに基づいて行うようにしてもよい。また、第1停止指令などといった特定の順番の停止対象となったリールに関しては、いずれのリールであるかに関係なく、停止図柄番号の決定をスベリテーブルに基づいて行うようにしてもよい。これらの構成であったとしても、全てのリール及び全ての停止操作順に対してスベリテーブルが予め記憶されている構成に比べ、各リール42L,42M,42Rの停止制御に関してROM152のデータ量の削減を図ることが可能となる。
(6)上記実施の形態では、各判定値算出情報に基づいてリールの停止制御を行う場合は、停止指令の発生後に、優先順位判定値を算出し、その後、優先順位判定値に基づいてスベリ数を算出し、最後に停止図柄番号を算出するようにしたが、これを変更してもよい。例えば、優先順位判定値を比較することで、スベリ数を算出するのではなく、停止図柄番号を算出するようにしてもよい。この場合、停止指令が発生してから停止図柄番号を算出するまでの処理時間を上記実施の形態よりも短縮させることができる。
(7)上記実施の形態では、優先順位が高い図柄番号ほど優先順位判定値が大きくなるようにしたが、これに代えて、優先順位が高い図柄番号ほど優先順位判定値が小さくなるようにしてもよい。かかる構成においては、第2停止以降用スベリ数取得処理(図46)にて、到達図柄番号から最大スベリ数分の図柄番号のうち、優先順位判定値が最も小さい図柄番号を停止図柄番号として設定する。ちなみに当該構成においては、不当入賞が発生する図柄番号については判定値算出情報用バッファBの各ビットに「1」を格納することで、不当入賞が発生する図柄番号の優先順位判定値を最も大きくすることができ、優先順位を最も低くすることができる。また、判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビットには格納可能な最大値を格納しておき(具体的には、第1バッファB1の第3〜第0ビットに全て「1」を格納しておく)、獲得枚数を算出する毎にそこから順次減算していく構成としてもよい。
(8)上記実施の形態では、各判定値算出情報用バッファBをそれぞれ2バイトで構成したが、3バイト以上で構成してもよい。但し、優先順位判定値の算出を画一的に行うべく、各判定値算出情報用バッファBのバイト数は統一するのが好ましい。
また、各判定値算出情報用バッファBを1バイトで構成してもよい。但し、当該構成においては、上記実施の形態よりもビット数が少なくなるため、判定値算出情報に含まれる情報の種類を上記実施の形態よりも減らす必要がある。
(9)上記実施の形態では、第1停止処理(図25)及び第2停止処理(図45)において、停止用割込み処理が許可されている状況で第2停止以降用優先順位情報作成処理を実行することで、リールの減速処理と各判定値算出情報の作成とを並行して行うようにしたが、これを変更してもよい。例えば、停止用割込み処理が許可されている状況では第2停止以降用優先順位情報作成処理を行わないようにすることで、リールの減速処理が終了してから各判定値算出情報の作成を行うようにしてもよい。但し、かかる構成においては、一の停止指令が発生してから次の停止操作が有効化されるまでの時間を上記実施の形態よりも長くする必要がある。
(10)上記実施の形態では、第2停止以降用優先順位情報作成処理の処理時間を、停止指令が発生してからリールを最大図柄数(4図柄)分滑らせた上で停止させるまでに要する規定期間内で終わるように設定したが、これに代えて、第2停止以降用優先順位情報作成処理の処理時間が、上記規定期間を超える構成であってもよい。但し、かかる構成においては、一の停止指令が発生してから次の停止操作が有効化されるまでの時間を上記実施の形態よりも長くする必要がある。
(11)上記実施の形態では、リール回転処理(図19)において、始動用割込み処理が許可されている状況で変則押し用優先順位情報作成処理を実行することで、リールの加速処理と変則押し用の各判定値算出情報の作成とを並行して行うようにしたが、これを変更してもよい。例えば、始動用割込み処理が許可されている状況では変則押し用優先順位情報作成処理を行わないようにすることで、リールの加速処理が終了してから変則押し用の各判定値算出情報の作成を行うようにしてもよい。但し、かかる構成においては、始動指令が発生してから最初の停止操作が有効化されるまでの時間を上記実施の形態よりも長くする必要がある。
(12)上記実施の形態では、変則押し用優先順位情報作成処理の処理時間を、各リール42L,42M,42Rの加速処理が開始されてから定常回転となるまでの加速期間内で終わるように設定したが、これに代えて、変則押し用優先順位情報作成処理の処理時間が、上記加速期間を超える構成であってもよい。但し、かかる構成においては、始動指令が発生してから最初の停止操作が有効化されるまでの時間を上記実施の形態よりも長くする必要がある。
(13)上記実施の形態では、各判定値算出情報用バッファBにおいて、スイカ役やベル役などといった小役の入賞に関しては小役ビットとしてまとめたが、各小役の種類に応じてビットを割り当てる構成としてもよい。つまり、各判定値算出情報用バッファBに、スイカ役ビット、ベル役ビット、及びチェリー役ビットをそれぞれ割り当てる。この場合、優先順位判定値において、スイカ役の入賞が発生する又はその入賞の可能性を生じさせる図柄番号、ベル役の入賞が発生する又はその入賞の可能性を生じさせる図柄番号、及びチェリー役の入賞が発生する図柄番号のそれぞれに差異を設けることができる。かかる構成においては、各小役ビットの並び順を払出枚数が多い小役ほど上位とすることで、各判定値算出情報用バッファBにおいて獲得枚数ビットを割り当てなくても、複数の小役に同時に当選した際に払出枚数の多い小役の入賞を優先させることができる。
(14)上記実施の形態では、不当入賞が発生する図柄番号については判定値算出情報用バッファBの全ビットを「0」にクリアしたが、不当入賞判定ビットのみを「0」にクリアする構成としてもよい。かかる構成であっても、各判定値算出情報用バッファBにおいて不当入賞判定ビットが最上位に割り当てられているため、不当入賞が発生する図柄番号の優先順位判定値を最も小さくすることができる。
(15)上記実施の形態では、各判定値算出情報用バッファBにおいて不当入賞判定ビットと蹴飛ばし判定ビットとをそれぞれ割り当てたが、これら両ビットの機能を一のビットに集約させてもよい。かかる構成においては、不当入賞が発生してしまう図柄番号の優先順位判定値と蹴飛ばし目が出現してしまう図柄番号の優先順位判定値が同一となる。
(16)上記実施の形態では、取りこぼしが発生しない役については引込ビットテーブルを設けない構成としたが、取りこぼしが発生しない役についても引込ビットテーブルを設ける構成としてもよい。当該構成においては、再遊技などといった取りこぼしが発生しない役に当選した場合であっても、各図柄番号の各判定値算出情報用バッファBの引込ビットに引込ビット情報合成値が格納されることとなる。この場合に、少なくとも所定のリールについて、再遊技の入賞が発生する又はその入賞の可能性を生じさせる所定の図柄番号(第1図柄番号)における引込ビット情報合成値が、次に再遊技の入賞が発生する又はその入賞の可能性を生じさせる図柄番号(第2図柄番号)における引込ビット情報合成値よりも小さくなるよう、引込ビットテーブルを設定してもよい。これにより、再遊技に当選している状況において前記第1図柄番号が到達図柄番号となっているタイミングでストップスイッチが停止操作された場合には、第2図柄番号が停止図柄番号として算出され、当該リールはある程度滑った上で停止することとなる。例えば、かかる停止の態様をBB当選状況においてのみ行うようにすることで、リールが停止する場合のスベリの態様によってBB当選状況を報知することが可能となる。
(17)上記実施の形態では、引込ビットテーブルから引込ビット情報合成値を算出し、これを各判定値算出情報用バッファBの引込ビットに格納するようにしたが、これに代えて、引込ビットテーブルに設定された引込ビット情報をそのまま引込ビットに格納するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、引込ビットオフセットの情報に基づいて引込ビットテーブルの情報を取得する構成としたが、引込ビットオフセットを介することなく、引込ビットテーブルの情報を取得する構成としてもよい。
(18)変則押しが行われる場合の優先ラインを、当選役などに関係なくメインラインML1又はメインラインML4としてもよい。ここで、変則押し用優先順位情報作成処理(図52)における入賞判定処理(図36)では、各有効ラインの検索を実行していく中で同一の当選役について入賞の可能性を検出したとしても払出枚数の情報を加算しないようにしたが、上記のとおり変則押しが行われる場合の優先ラインを当選役などに関係なくメインラインML1又はメインラインML4とした構成においては上記処理を行う必要がなくなる。上記処理は、優先ラインをメインラインML1又はメインラインML4以外に設定しようとした場合において、実質的に優先ラインがメインラインML1又はメインラインML4に限定されないようにするためのものだからである。
(19)各判定値算出情報用バッファBにおける各ビットの並び順は、上記実施の形態に限定されることはなく、他の並び順としてもよい。
(20)各判定値算出情報用バッファBにおける獲得枚数ビットに格納する情報は、払出枚数の情報に限定されることはなく、払出枚数に対応した情報を格納する構成としてもよい。
(21)上記実施の形態では、主制御装置131のROM152に引込ビットテーブルを予め記憶させ、当該引込ビットテーブルに基づいて引込ビット情報合成値を算出し、その算出した引込ビット情報合成値を判定値算出情報用バッファBの引込ビットに格納するようにしたが、これを変更してもよい。例えば、引込ビットテーブルを設けない構成としてもよい。かかる構成であっても、判定値算出情報用バッファBに、取りこぼしが発生する場合の代替目や、BB当選状況におけるリーチ目などといった特定目ビットを割り当てることで、それら特定目を出現させることとなる図柄番号の優先順位判定値を、それら特定目を出現させない(入賞も発生させない)図柄番号の優先順位判定値よりも大きくすることができる。つまり、引込ビットテーブルを設けない構成においても、停止出目の多様化などを図ることができる。
当該構成についてより具体的には、判定値算出情報用バッファBにおいて、引込ビットに代えて特定目ビットを割り当てる。そして、入賞判定処理(図36,図37等)では、引込ビット情報検索処理を行うことなく、代わりに、特定目ビットに特定目情報を格納するための処理(特定目情報格納処理)を行うようにする。当該特定目情報格納処理では、今回の検索ライン上において特定目に対応した図柄の組合せが構成されているか否かを判定し、構成されている場合に特定目ビットに特定目情報を格納するようにする。
この特定目に対応した図柄の組合せが構成されているか否かの判定は、例えば以下のように行うことができる。つまり、検索ライン上にある各リールの図柄番号について、各第2図柄対応情報(図39参照)をAND処理し、さらにそのAND処理した結果に対して蹴飛ばし対応情報(図41参照)をAND処理し、その結果の情報におけるいずれかのビットに「1」が格納されている場合には特定目に対応した図柄の組合せが構成されていると判定する。そして、この場合、特定目ビットに「1」を格納する。これにより、特定目を出現させる図柄番号の優先順位判定値を、特定目を出現させない図柄番号の優先順位判定値よりも大きくすることができる。また、特定目情報格納処理において用いられる図柄対応情報や蹴飛ばし対応情報は、入賞役ビット(再遊技ビットやBB役ビットなど)への入賞役情報を格納するための処理や、蹴飛ばし用処理において用いられる。つまり、入賞役情報を格納するための情報や蹴飛ばし用処理を行うための情報などが、特定目を出現させるための情報として兼用され、判定値算出情報を作成する上で用いる情報の統一化が図られる。
(22)各リール42L,42M,42Rの図柄配列は、上記実施の形態におけるものに限定されることはない。
(22−1)例えば、図64に示すような停止出目が出現し得る図柄配列としてもよい。詳細には、左リール42L及び中リール42Mに関しては、図64(a)に示すように、メインラインML2上に「リプレイ」図柄が並ぶとともに、メインラインML3上に「赤7」図柄と「白7」図柄とが並ぶことがある図柄配列となっている。また、右リール42Rに関しては、図柄番号が「7」〜「12」の図柄が、「赤7」図柄,「チェリー」図柄,「リプレイ」図柄,「ベル」図柄,「スイカ」図柄,「リプレイ」図柄となっている。
この場合に、再遊技に当選している状況において到達図柄番号が7番の図柄番号となった際には(到達図柄番号が6番の図柄番号であってもよい)、再遊技の入賞が発生する停止出目として、図64(b)に示すように停止図柄番号を7番の図柄番号とする停止出目と、図64(c)に示すように停止図柄番号を12番の図柄番号とする停止出目とが考えられる。
以上説明した状況において、図64(b)に示す停止出目が出現すると、メインラインML3上に「赤7」図柄,「白7」図柄,「赤7」図柄が並ぶ。この図柄の並びは一般的にリーチ目を構成する並びであるため、遊技者に対してリーチ目の出現と誤解させてしまうおそれがある。これに対して、上記実施の形態におけるリール42L,42M,42Rの停止制御においては、各判定値算出情報用バッファBに蹴飛ばし判定ビットが設けられているため、7番の図柄番号の判定値算出情報用バッファBにおける蹴飛ばし判定ビットに「0」を格納し、10番の図柄番号の判定値算出情報用バッファBにおける蹴飛ばし判定ビットに「1」を格納することで、7番の図柄番号よりも10番の図柄番号の優先順位判定値を大きくすることができ、図64(c)に示す停止出目が優先されることとなる。
また、上記構成であっても、例えば、到達図柄番号が5番の図柄番号である場合に右リール42Rの停止指令が発生した場合には、10番の図柄番号を停止図柄番号にしようとするとリールの最大スベリ数を越えてしまう。かかる状況においては、7番の図柄番号の判定値算出情報用バッファBにおける再遊技ビットに「1」が格納されているため、停止図柄番号が7番の図柄番号となり、再遊技の入賞が発生しない停止出目よりは再遊技の入賞が発生する停止出目が優先される。
ちなみに、以上のような停止出目の出現のさせ方は、判定値算出情報用バッファBにおいて不当入賞判定ビットと蹴飛ばし判定ビットとがそれぞれ割り当てられていることにより、実現可能である。これら両ビットが一のビットとしてまとめられた場合を想定すると、7番の図柄番号は不当入賞が発生する図柄番号となってしまい、到達図柄番号が5番である場合には、再遊技の入賞が発生する停止出目よりも再遊技の入賞が発生しない停止出目が優先されてしまうからである。
(22―2)例えば、図65に示すような停止出目が出現し得る図柄配列としてもよい。詳細には、左リール42Lに関しては、図65(a)に示すように、上から「スイカ」図柄,「赤7」図柄,「ベル」図柄が停止することがある図柄配列となっている。また、中リール42Mに関しては、図柄番号が「3」〜「6」の図柄が、「白7」図柄,「ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄となっている。
この場合に、当選役としてスイカ及びベルの複合役を有する構成であって当該複合役に当選している状況において、到達図柄番号が3番となった際には、ベル役の入賞のみが発生し得る図65(b)の停止出目とするよりは、スイカ役及びベル役のいずれの入賞も発生し得る図65(c)の停止出目とした方が好ましい。これに対して、上記実施の形態では、各判定値算出情報用バッファBにおいて獲得枚数ビットが第1優先ラインビットよりも上位に割り当てられているため、優先ラインがメインラインML4に設定されている状況であったとしても、図65(c)に示す停止出目が図65(b)に示す停止出目よりも優先されることとなる。
(23)小役の種類は、スイカ役、ベル役、及びチェリー役の3種類に限定されることはなく、小役の種類が4種類以上である構成としてもよい。このように小役の種類が多数設定された構成において、各判定値算出情報用バッファBにてこれら小役の種類に1対1で対応させて入賞ビットを割り当てようとすると、各判定値算出情報用バッファBのデータ量が2バイトよりも増大してしまうおそれがある。これに対して、各判定値算出情報用バッファBにおいては、全ての小役の入賞が小役ビットとしてまとめられているため、小役の種類が多数設定された構成においても各判定値算出情報用バッファBのデータ量が増大してしまうことはない。また、このように全ての小役の入賞が小役ビットとしてまとめられた構成であっても、各判定値算出情報用バッファBに獲得枚数ビットが割り当てられていることにより、各小役の入賞に関して各図柄番号の優先順位判定値に差異を設けることは可能である。
(24)上記実施の形態では、不当入賞判定処理及び蹴飛ばし目出現処理において、算出用情報と成立判定情報とをAND処理して回避用情報(回避を判断する上での結果情報)を作成し、その回避用情報におけるいずれかのビットに「1」が格納されている場合に、不当入賞の発生又は蹴飛ばし目の出現と判定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、作成した回避用情報においていずれかのビットに「1」が格納されている場合に、不当入賞の発生又は蹴飛ばし目の出現と判定する構成としてもよい。但し、当該構成においては、回避用情報の作成に際して、AND処理ではなくOR処理をする必要がある。
(25)引込ビットテーブルにおいて、同一の図柄種の全部又は一部について同一値の引込ビット情報を設定する構成としてもよい。例えば、「赤7」図柄が付された図柄番号については同一値の引込ビット情報を設定するとともに、「ベル」図柄が付された図柄番号については「赤7」図柄よりも小さい値において同一値の引込ビット情報を設定する。この場合、スロットマシン10の設計段階で引込ビットテーブルの設定を行い易くなる。
(26)上記実施の形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。当該構成においては、各判定値算出情報用バッファBに関して、払い出す賞品に対応した情報を獲得枚数ビットに格納するようにする。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(27)上記実施の形態では、円筒骨格部材50の外周面に、図柄が印刷されたベルトを貼付する構成としたが、円筒骨格部材とベルトとを一体形成し、このベルトの外周面に図柄を個別に貼付する構成としてもよい。かかる場合には、この一体形成の外周面が無端状ベルトに相当する。
(28)上記実施の形態では、状態移行図柄としての「7」図柄が有効ライン上に揃った場合にメダル払出を行わない構成としたが、メダル払出を行う構成としてもよい。
(29)上記実施の形態では、有効ラインが複数設定されるスロットマシン10について説明したが、有効ラインが一のラインに限定されたスロットマシン10に対して上記実施の形態におけるリール42L,42M,42Rの停止制御に関する構成を適用してもよい。また、有効ラインが5ライン以上設定されたスロットマシン10に対して上記実施の形態におけるリール42L,42M,42Rの停止制御に関する構成を適用してもよい。
(30)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。
(31)上記実施の形態では、いわゆるAタイプのスロットマシンについて説明したが、Bタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはCTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよく、何れの場合であっても上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、これらの各タイプにおけるボーナス当選としては、BB当選、RB当選、SB当選などが挙げられる。
(32)各リール42L,42M,42Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報(識別情報)としての機能を有するものであればよい。
(33)リールユニット41の各リール42L,42M,42Rは識別情報を可変表示する手段の一例であり、当該手段は図柄を周方向に可変表示する構成であれば、これ以外の構成であってもよい。例えば、ベルトを自転させるのではなく周回させるタイプ等の他の機械的なリール構成としてもよく、また、機械的なリール構成に代えて、液晶表示器、ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよい。例えば、液晶表示器などといった絵柄表示装置を用いる場合には、課題を解決するための手段における手段1について、
「複数種の絵柄が特定方向に循環表示される絵柄循環表示領域を有する絵柄表示手段と、
前記各絵柄循環表示領域を視認可能とする表示部と、
前記各絵柄循環表示領域における絵柄の循環表示を開始させるべく操作される始動操作手段と、
前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各絵柄循環表示領域における循環表示を開始させるよう前記絵柄表示手段を開始制御する開始制御手段と、
前記各絵柄循環表示領域における循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄循環表示領域の循環表示を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選するとともに前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示部から視認できる有効位置に停止するように前記絵柄表示手段を停止制御する停止制御手段と、
前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段と
を備えた遊技機において、
前記各絵柄循環表示領域にて循環表示される循環表示情報をその循環表示方向にそれぞれ区画した複数の区画領域と各区画領域に設定された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段と、
前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する絵柄循環表示領域の各区画領域のうち、予め定めた規定位置に到達している到達区画領域を把握する到達区画領域把握手段と、
前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する絵柄循環表示領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域を決定する停止区画領域決定手段と、
前記停止区画領域が決定されていない絵柄循環表示領域の循環表示を停止させる場合に用いる停止情報を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段と、
前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段と、
を備え、
前記停止制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する絵柄循環表示領域を停止制御し、
前記停止情報導出手段は、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の絵柄循環表示領域について全区画領域の停止情報を導出することを特徴とする遊技機。」となる。
(34)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
10…遊技機としてのスロットマシン、11…遊技機本体の一部を構成する筐体、12…遊技機本体の一部又は遊技機本体の開閉部材を構成する前面扉、14…スピーカ、15…補助表示部、31…表示窓、42…変動表示手段を構成すると共に回胴又は周回体としてのリール、61…変動表示手段を構成すると共に駆動手段としてのステッピングモータ、71…始動操作手段としてのスタートレバー、72〜74…停止操作手段としてのストップスイッチ、111…出力制御手段等を構成する表示制御装置、131…開始駆動制御手段や停止駆動制御手段等を構成する主制御装置、151…メイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU、152,153…記憶手段としてのROM,RAM、161…電源装置。

Claims (1)

  1. 複数種の絵柄が特定方向に循環表示される複数の循環表示手段を有する絵柄表示手段と、
    前記各循環表示手段における絵柄の循環表示を視認可能とする表示部と、
    前記各循環表示手段における絵柄の循環表示を開始させるべく操作される始動操作手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づいて前記各循環表示手段における循環表示を開始させるよう前記絵柄表示手段を開始制御する開始制御手段と、
    前記各循環表示手段における循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
    前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する循環表示手段の循環表示を停止させるように、且つ、前記役の抽選に当選するとともに前記停止操作手段が所定のタイミングで操作された場合には、当選している役と対応する当選絵柄が前記表示部から視認できる有効位置に停止するように前記絵柄表示手段を停止制御する停止制御手段と、
    前記有効位置に前記当選絵柄が所定の組合せを形成して停止した場合、入賞成立として特典を付与する特典付与手段と
    を備えた遊技機において、
    前記各循環表示手段にて循環表示される循環表示情報をその循環表示方向にそれぞれ区画した複数の区画領域と各区画領域に設定された絵柄との対応関係を記憶する対応関係記憶手段と、
    前記停止操作手段が操作されて停止指令が発生した場合に、対応する循環表示手段の各区画領域のうち、予め定めた規定位置に到達している到達区画領域を把握する到達区画領域把握手段と、
    前記停止指令が発生した場合、前記到達区画領域把握手段の把握結果に基づいて、対応する循環表示手段の各区画領域のうち、前記規定位置に停止させる停止区画領域を決定する停止区画領域決定手段と、
    前記停止区画領域が決定されていない循環表示手段の循環表示を停止させる場合に用いる停止情報を、前記停止区画領域決定手段の決定結果に基づいて導出する停止情報導出手段と、
    前記停止情報を記憶する停止情報記憶手段と、
    を備え、
    前記停止制御手段は、前記停止区画領域決定手段の決定した停止区画領域が前記規定位置に停止するよう対応する循環表示手段を停止制御し、
    前記停止情報導出手段は、前記停止指令が発生してから次の停止指令が発生するまでに、前記停止区画領域が決定されていない少なくとも一の循環表示手段について全区画領域の停止情報を導出することを特徴とする遊技機。
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