JP2012174538A - 低誘虫用の照明装置 - Google Patents
低誘虫用の照明装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012174538A JP2012174538A JP2011036265A JP2011036265A JP2012174538A JP 2012174538 A JP2012174538 A JP 2012174538A JP 2011036265 A JP2011036265 A JP 2011036265A JP 2011036265 A JP2011036265 A JP 2011036265A JP 2012174538 A JP2012174538 A JP 2012174538A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- wavelength
- led
- blue
- band
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】照明装置は、紫青色の波長帯域に青色ピーク波長を有する光を出射するLED素子と、このLED素子からの出射光を波長変換する蛍光体とを有するLED部を備える。蛍光体は、黄色蛍光体を含む複数の波長変換素子と帯域阻止フィルタとを有し、その出射光が青色光と黄色光による白色光を成す共に、その分光スペクトルが480〜520nmの波長帯で発光強度が実質的にゼロとなるように形成される。これにより、LED部はその出射光の発光強度を、昆虫を誘引する可視光領域に含まれ白色への寄与が少ない480〜520nmの波長帯域で、実質的にゼロにできるので、白色の照射光の色調を損なわず、かつ、LEDを追加することなく低コストで飛翔昆虫の誘引性を低下することができる。
【選択図】図7
Description
本発明の第1の実施形態に係る照明装置について、図1乃至図7を参照して説明する。図1、2に示されるように、照明装置1は一面開口の矩形の筐体2と、この筐体2内に収納される光源部3とを備える。光源部3は、LED素子と、このLED素子から出射される光の波長を変換する波長変換素子(詳細後述)とを有するLED部4を備え、開口21に対向する筐体2内の底面に取り付けられる。LED素子は、紫外線の200〜380nm、又は紫青色の380〜470nmの波長帯域にそれぞれピーク波長を有する光を出射する。本実施形態の照明装置1は、LED素子からの紫外線又は紫青色の出射光を波長変換素子により波長変換し、その波長変換素子からの出射光の分光スペクトルが、少なくとも480〜520nmの波長帯で発光強度が実質的にゼロとなるようにしたものである。なお、照明装置1は、取付治具(不図示)により、例えば天井面に直接取り付けられ照明器具として、または天井壁面に埋め込まれるダウンライトなどとして使用される。また、ここでのピーク波長は、分光スペクトルの中で最大のピーク波長を言う。
本発明の第3の実施形態に係る照明装置について、図10及び図11を参照して説明する。図10(a)(b)に示されるように、本実施形態は前記実施形態の光源部3において、LED部4の前面側に、さらに380nm以下の短波長域(高域)側での光透過を阻止する高域阻止型の波長カットフィルタ8を備える。本実施形態は、LED部4からの光が波長カットフィルタ8を透過することにより、その出射光の分光スペクトルの発光強度を、380nm以下の短波長帯で実質的にゼロとするものである。
照明装置からの分光スペクトルを瞬間マルチ測光システム(MCPD3000:大塚電子社製)を用いて測定し、ピーク波長及び発光強度のゼロ強度領域を測定した。
昆虫を誘引する誘虫性評価は、10m四方の部屋の中に3種類(ハエ、コナガ等)の虫を各400匹離し、1時間後の捕虫数により評価を行った。ここでは、比較例1における虫の総捕虫数を100とし、これを基準値として相対比較を行った。上記条件で測定した評価結果を上記の表1に示す。表1は、縦欄に実施例及び比較例をそれぞれ示し、横欄に順にピーク波長、発光強度のゼロ波長領域、短波長以下のカットフィルタの有無、昆虫の誘虫性、及び色調評価を示す。また、色調評価は、ダウンライト形状の照明装置からの光を白色板に照射し、その色調を目視評価し、この目視評価で白色・電球色系の色に見える(白い又は電球色の範囲に見える)場合を◎に、「白」又は電球色に見え「大幅な色調変化なし(若干黄み、赤みがあっても強くない)」の場合を○に、黄み、赤みが強くみえる場合を×とした。
実施例1における照明装置は、前記第1の実施形態と同様の構成を成し、青色のピーク波長を発光するLED素子と黄色系の蛍光体とによる白色LED(NNN21615(MFRCE-H)パナソニック電工製)の前面に、帯域阻止型の波長カットフィルタを設ける構成とした。この波長カットフィルタは、ガラス基板に光学多層膜を成膜し、480〜520nm付近の波長帯域を反射させるように形成した。この出射光の発光スペクトルは、前記図7に示されるように、ピーク波長を455nmとし、ゼロ波長領域が480〜520nmとなっている。また、昆虫の誘虫性は65を示し、基準値(100)以下となり、飛翔昆虫を誘引し難くできた。また、色調評価は、「○」で大幅な色調変化がなく良好であった。なお、以下の実施例3〜5では、ピーク波長は、全て紫外線領域(200〜380nm)の365nmとなっている。また、実施例2〜5では、480〜520nmの波長帯で発光強度のゼロ波長領域となっている。
実施例2における照明装置は、上記実施例1において、ピーク波長が440nmの白色LEDチップ(Epistar社製)を用い、これにシリケート系の蛍光体(豊田合成社製BOS(Barium ortho−Silicate)系材料)を塗布したLEDパッケージを用いた。この結果、昆虫の誘虫性は57となり、実施例1より低減され、かつ、実施例中で最小の値を示し、また、色調評価は、「○」であった。
実施例3における照明装置は、上記実施例1において、LEDに365nmのピーク波長を有する紫外線LED(ナトライドセミコンダクタ社製)を用い、RGB蛍光体(化成オプトニクス社製)を適宜配合し、その前面に高域阻止型のフィルタを、さらに設けた。この高域阻止型のフィルタは、アクリル樹脂(三菱レイヨン社製:VH00l)に紫外線吸収剤(チヌビン326)を添加して0.8wt%、肉厚t2.5mmとしたものを用い、380nm以下の短波長領域で光透過特性が略ゼロになる構成とした。図13に示すように、この発光スペクトルは、紫外線LEDからの光により励起された赤、緑、青色光のうち、相対的に赤、緑色光のレベルが高く、青色光のレベルが低くなり、かつ、ゼロ波長領域が480〜520nmとなっている。ここでは、この発光スペクトルは、450nm付近での青色光のピーク波長レベルを基準値1として相対表示している。この結果、昆虫の誘虫性は72となり、ピーク波長を365nmの紫外線とした場合でも、基準値(100)以下となった。
実施例4における照明装置は、上記実施例3において、高域阻止型の波長カットフィルタを除いた場合の構成とした。この結果、昆虫の誘虫性は88を示し、各実施例の中で最も高くなったが、基準値(100)以下であった。
比較例1の照明装置は、上記実施例1において、帯域阻止型の波長カットフィルタをなくした構成とした。この分光スペクトルは、図14(a)に示されるようにピーク波長が455nmであり、500nm付近にボトム波長を有するが、その相対強度がピーク波長に対し0.2程度であり、480〜520nmの帯域で発光強度がゼロになる波長領域が存在しない特性を成す。この場合の昆虫の捕虫数を100と規定し、これを昆虫の誘虫性の評価基準とした。なお、色調評価は◎であった。
比較例2の照明装置は、上記比較例1と同様の構成を成し、固体発光素子として白色LED(NNN21616(高演色タイプ)パナソニック電工製)を用いた。この場合は、図14(b)に示されるように、その出射光の分光スペクトルは480〜520nmでピーク波長に対する相対強度が0.5〜0.6であり、発光強度がゼロになる波長領域が存在しない特性を示す。この結果、昆虫の誘虫性は120と基準値を越えた。
比較例3の照明装置は、上記実施例3において、帯域阻止型及び高域阻止型の波長カットフィルタを共になくした構成とした。この結果、紫外光及び可視光が増加し、昆虫の誘虫性は536となり、基準値の5倍を越えた。なお、色調評価は紫光に近く、殆ど色が見えなかった。
4 LED部(LED)
41 LED素子(LED)
5 蛍光体(波長変換素子)
Claims (2)
- 紫外線又は紫青色の波長帯域にピーク波長を有する光を出射するLEDと、このLEDからの光の波長を変換する波長変換素子とを備え、
前記波長変換素子からの出射光の分光スペクトルが、少なくとも480〜520nmの波長帯で発光強度が実質的にゼロとなるようにしたことを特徴とする低誘虫用の照明装置。 - 前記分光スペクトルが、さらに380nm以下の波長帯で発光強度が実質的にゼロであることを特徴とする請求項1に記載の低誘虫用の照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011036265A JP2012174538A (ja) | 2011-02-22 | 2011-02-22 | 低誘虫用の照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011036265A JP2012174538A (ja) | 2011-02-22 | 2011-02-22 | 低誘虫用の照明装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012174538A true JP2012174538A (ja) | 2012-09-10 |
Family
ID=46977268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011036265A Pending JP2012174538A (ja) | 2011-02-22 | 2011-02-22 | 低誘虫用の照明装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012174538A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013127928A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | Panasonic Corp | 照明装置 |
FR3048054A1 (fr) * | 2016-02-19 | 2017-08-25 | Sunna Design | Systeme d'eclairage |
KR20190064027A (ko) * | 2017-11-30 | 2019-06-10 | 장정걸 | 벌레 퇴치용 광원 모듈 |
WO2022230223A1 (ja) * | 2021-04-26 | 2022-11-03 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置、灯具及び街路灯 |
JP7464861B2 (ja) | 2021-04-26 | 2024-04-10 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置、灯具及び街路灯 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01138504A (ja) * | 1987-08-11 | 1989-05-31 | Fuji Photo Film Co Ltd | 色フイルタおよび色フイルタを用いたカラ−画像作成装置 |
JP2003133594A (ja) * | 2001-10-19 | 2003-05-09 | Seiwa Electric Mfg Co Ltd | 発光ダイオードランプとこれを用いた照明器具 |
JP2003344648A (ja) * | 2002-05-22 | 2003-12-03 | Canon Inc | トリミングフィルター、該トリミングフィルターを有する光学系、光学的表示装置 |
JP2007073306A (ja) * | 2005-09-06 | 2007-03-22 | Mirai:Kk | 照明ユニット及び照明装置 |
JP2009224148A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Institute Of National Colleges Of Technology Japan | 照明装置 |
-
2011
- 2011-02-22 JP JP2011036265A patent/JP2012174538A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01138504A (ja) * | 1987-08-11 | 1989-05-31 | Fuji Photo Film Co Ltd | 色フイルタおよび色フイルタを用いたカラ−画像作成装置 |
JP2003133594A (ja) * | 2001-10-19 | 2003-05-09 | Seiwa Electric Mfg Co Ltd | 発光ダイオードランプとこれを用いた照明器具 |
JP2003344648A (ja) * | 2002-05-22 | 2003-12-03 | Canon Inc | トリミングフィルター、該トリミングフィルターを有する光学系、光学的表示装置 |
JP2007073306A (ja) * | 2005-09-06 | 2007-03-22 | Mirai:Kk | 照明ユニット及び照明装置 |
JP2009224148A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Institute Of National Colleges Of Technology Japan | 照明装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013127928A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | Panasonic Corp | 照明装置 |
FR3048054A1 (fr) * | 2016-02-19 | 2017-08-25 | Sunna Design | Systeme d'eclairage |
KR20190064027A (ko) * | 2017-11-30 | 2019-06-10 | 장정걸 | 벌레 퇴치용 광원 모듈 |
KR102072392B1 (ko) | 2017-11-30 | 2020-02-03 | 장정걸 | 벌레 퇴치용 광원 모듈 |
WO2022230223A1 (ja) * | 2021-04-26 | 2022-11-03 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置、灯具及び街路灯 |
JP7464861B2 (ja) | 2021-04-26 | 2024-04-10 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置、灯具及び街路灯 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5906433B2 (ja) | 照明装置 | |
JP5796211B2 (ja) | 照明装置とそれを用いた照明システム | |
TWI502150B (zh) | 色彩調整配置 | |
EP2417219B1 (en) | Luminescent converter for a phosphor- enhanced light source comprising organic and inorganic phosphors | |
JP2017163151A (ja) | フルスペクトル発光装置 | |
WO2012077448A1 (ja) | 発光装置 | |
JP6430497B2 (ja) | 流体通路を有する光学素子を備えた照明デバイス | |
JP2006059625A (ja) | Led照明装置、ペンダント照明器具および街路灯 | |
JP2009524247A5 (ja) | ||
JP5398657B2 (ja) | 発光デバイス | |
EP2639830B1 (en) | Spectral light distribution for a light emitting device, and illumination apparatus and luminaire using same | |
JP2011105951A (ja) | 蛍光体の材料 | |
JP2008034188A (ja) | 照明装置 | |
US9755117B2 (en) | Phosphor-enhanced lighting device, retrofit light bulb and light tube with reduced color appearance | |
EP2559077B1 (en) | Lighting device | |
JP2016058614A (ja) | 発光装置、及び照明装置 | |
JP5039164B2 (ja) | 発光装置 | |
JP6284079B2 (ja) | 発光装置、照明用光源、および照明装置 | |
JP2012174538A (ja) | 低誘虫用の照明装置 | |
JP5974394B2 (ja) | 白色発光装置及びこれを用いた照明器具 | |
JP2014011171A (ja) | Led光源モジュール | |
JP2013026046A (ja) | 照明装置 | |
JP2017054994A (ja) | 発光装置、及び、照明装置 | |
JP2012113960A (ja) | 照明装置 | |
JP2016170355A (ja) | 波長制御フィルタ及びそれを用いた発光装置並びに照明装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140924 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20141008 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20141023 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150428 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150929 |