JP2012120605A - 吸収性物品 - Google Patents

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弘行 横松
Satoshi Tanaka
聰 田中
Harumi Tezuka
晴美 手塚
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由佳 林
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Abstract

【課題】ウイング部形成材と本体部との固定部が肌に当たり難いとともに、ウイング部形成材を本体部に強固に固定することができ、吸収性物品の使用時に、ウイング部を引っ張ってもウイング部が本体部から取れ難い吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、表面シート2、裏面シート3及びこれら両シート間に配された吸収体4を具備する縦長の本体部5、及び該本体部5の両側端から延出する一対のウイング部6,6を有する。ウイング部6は、別体のウイング部形成材62を用い、ウイング部形成材62の本体部5側に位置する一側端63側が表面シート2と裏面シート3との間に固定され、他側端64側が表面シート2及び裏面シート3それぞれの側端21,31より外方に延出するように配されて形成されている。ウイング部形成材62は、一側端63側に、折り返された折り返し部65を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関し、特にウイング部を有する吸収性物品(女性用吸収性物品)に関する。
一般に、ウイング部を有する吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備する本体部及び該本体部の両側縁から延出する一対のウイング部を有しており、その使用時には、一対のウイング部を、裏面シート側に折り曲げ、折り曲げたウイング部を、ショーツのクロッチ部の非肌対向面等に粘着剤等で固定して使用する。
また、ウイング部に用いるシート材の使用量を低減する観点等から、ウイング部を有する吸収性物品として、表面シートや裏面シート等の原反とは異なる原反から、ウイング部に近い形状のウイング片を形成し、そのウイング片を、表面シートや裏面シート等の本体部の構成材料と接合し、本体部の両側部に固定した吸収性物品が提案されている。
このような本体部の両側部にウイング片を固定した吸収性物品として、例えば、特許文献1には、外方に延びるウィングを構成する第1の部分と、トップシート上に位置しサイドバリヤを構成する第2の部分とからなるピースを、吸収体本体のトップシート上に配した吸収体製品が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の吸収体製品は、吸収体本体のトップシート上に前記ピースを接合して形成されているため、接合部が着用者の肌に当たってしまい、肌触りの観点から改良の余地があった。
また、特許文献2,3には、本体とは別体のウィング部材が、本体の両側部において、本体を構成するトップシートとバックシートとの間に挟まれ、トップシートとウィング部材、ならびにバックシートとウィング部材とが接着剤で接着されて形成された吸収性物品が記載されている。特許文献2,3に記載の吸収性物品は、ウィング部材が、トップシートとバックシートとの間で接着されているので、接着部が用者の肌に当たることを防止することができる。
しかしながら、特許文献2,3に記載の吸収性物品は、トップシートとウィング部材、ならびにバックシートとウィング部材とが接着剤で接着されているため、吸収性物品の使用時に、ウイング部材を引っ張るとウイング部材が本体から取れる場合があった。
特許第3419476号公報 特許第3748015号公報 特許第4230480号公報
従って、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備する縦長の本体部、及び該本体部の長手方向の両側端から延出する一対のウイング部を有する吸収性物品であって、前記ウイング部は、前記本体部の排泄対向領域に形成され、前記表面シート及び前記裏面シートとは別体のウイング部形成材を用い、該ウイング部形成材の前記本体部に位置する一側端側が前記表面シートと前記裏面シートとの間に固定され、他側端側が該表面シート及び該裏面シートそれぞれの側端より幅方向外方に延出するように配されて形成されており、前記ウイング部形成材は、前記本体部に位置する一側端側に、折り返し部を有し、前記ウイング部形成材と前記表面シートとは、熱又は超音波により融着された融着部にて固定されており、該融着部と前記折り返し部とは重なっている吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、ウイング部形成材と本体部との固定部が肌に当たり難いとともに、ウイング部形成材を本体部に強固に固定することができ、吸収性物品の使用時に、ウイング部を引っ張ってもウイング部が本体部から取れ難い。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンを表面シート側から見た平面図である。 図2は、図1のY1−Y1線断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンを下着のクロッチ部に取り付けた使用状態の断面図である。
以下本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態である生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう)は、図1及び図2に示すように、表面シート2、裏面シート3及びこれら両シート2,3間に配された吸収体4を具備する縦長の本体部5及び該本体部5の長手方向の両側端から延出する一対のウイング部6,6を有する。ここで、「長手方向の側端」とは、本体部5の幅方向(図1中Y方向)の端に位置して、長手方向(図1中X方向)に沿って延びる部位を意味する。尚、後述する表面シート2、裏面シート3及び吸収体4の「長手方向の側端」も同様である。
本体部5は、図1中X方向に長い形状を有し、その裏面には、該本体部5を、ショーツのクロッチ部10の肌対向面(着用者の肌側に向けられる面)に固定するための本体粘着部(図示せず)が形成されており、ウイング部6の裏面には、図2,図3に示すように、各ウイング部6を、ショーツのクロッチ部10(図3参照)の非肌対向面(着用者の肌側とは反対側に向けられる面)に固定するためのウイング部粘着部61が形成されている。クロッチ部10の非肌対向面には、上層及び下層を有する二重構造のクロッチ部の下層側の面も含まれる。
本体部5は、図1に示すように、ウイング部6,6の位置する領域である中央部A、ナプキン1の着用時に中央部Aより着用者の腹側に配される前方部B、及びナプキン1の着用時に中央部Aよりも着用者の背中側に配される後方部Cを有している。ナプキン1の着用時には、通常、本体部5の中央部Aが、着用者の排泄部(膣口等)に対向配置される。言い換えれば、ウイング部6は、図1に示すように、本体部5の排泄対向領域(着用者の排泄部に対向する領域)に形成されている。
本体部5は、装着者の排泄部(膣口)に当接される排泄対向領域と該領域より前方部と後方部で形成され、該排泄対向領域にウイング部6が配置されている。ウイング部6は、昼用のナプキンのように、ナプキンの略中央部に形成される場合や、夜用ナプキンのように、前部と排泄対向領域、さらに後方には臀部を広く覆う後方領域が存在し、排泄対向領域はナプキンの長手方向中央線よりも前方に配置される場合が多い。
本体部5は、図2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3及びこれら両シート間に配された液保持性の吸収体4を具備する。
表面シート2、裏面シート3及び吸収体4は、何れも、本体部5の長手方向(X方向)に長い縦長の形状を有している。
本実施形態の表面シート2は、本体部5の前方部B及び後方部Cにおいては、本体部5の輪郭と一致する輪郭を有しており、本体部5の中央部Aにおいては、前方部B及び後方部Cにおける本体部5の両側端の位置から該本体部5の幅方向(Y方向)外方に延出し、その一部が、ウイング部6,6内に入り込んでいる。ウイング部6内に入り込んだ表面シート2の側端21は、図1に示すように、後述する2重の防漏溝9,9の形状に対応するように、2重の防漏溝9,9と略対称形状に形成されており、幅方向(Y方向)内方に凸に形成されている。
尚、中央部Aにおける表面シート2の両側端21,21は、本実施形態においては、上述したように、幅方向(Y方向)内方に凸に形成されているが、中央部Aにおける表面シート2の両側端21,21が、前方部B及び後方部Cにおける表面シート2の両側端の位置と同位置であってもよく、ウイング部6内に入り込んだ表面シート2の側端21が、ウイング部6の突出方向における基端と先端との間に位置して、本体部5の長手方向(X方向)に沿って直線状に延びていてもよい。表面シート2の側端21の動きの自由度を低下させて表面シート2に皺等を発生することを抑制(漏れ防止、違和感低減の為)する観点からは、内方に凸とする又は側端21と後述する融着部7の間隔が5mm以下であることが好ましい。
裏面シート3は、図1に示すように、本体部5の前方部B及び後方部Cにおいては、本体部5の輪郭と一致する輪郭を有しており、本体部5の中央部Aにおいては、前方部B及び後方部Cにおける本体部5の両側端の位置から該本体部5の幅方向(X方向)外方に延出し、その一部が、ウイング部6,6内に入り込んでいる。ウイング部6内に入り込んだ裏面シート3の側端31は、図1に示すように、ウイング部6の突出方向における基端と先端との間に位置して、本体部5の長手方向(X方向)に沿って直線状に延びている。
尚、中央部Aにおける裏面シート3の両側端31,31は、本実施形態においては、上述したように、ウイング部6内に入り込んだ裏面シート3の側端31が、本体部5の長手方向(X方向)に沿って延びているが、前方部B及び後方部Cにおける裏面シート3の両側端の位置と同位置であってもよい。使用時にウイング部6を折り返した形状での防漏性(裏面シート3が下着裏面に折り返されることによるウイング部6での汚れの貫通防止)の観点からは、ウイング部6に入り込んだ形態であることが好ましい。
吸収体4は、図1に示すように、本体部5の長手方向(X方向)に沿って延びる両側端41,41を有し、吸収体4の前後端は、ナプキン1及び本体部5の前後端よりやや内側に位置して湾曲形状を有している。
ナプキン1における一対のウイング部6は、図2に示すように、表面シート2及び裏面シート3とは別体の一対のウイング部形成材62を用い、それぞれ、本体部5に位置する一側端63側が、表面シート2と裏面シート3との間に固定され、他側端64側が、表面シート2の側端21及び裏面シート3の側端31のそれぞれより幅方向(Y方向)外方に延出するように配されて形成されている。本発明においては、ウイング部形成材62が、本体部5に位置する一側端63側に、折り返された折り返し部65を有していることに特徴がある。
より詳細に説明すると、ウイング部形成材62の折り返し部65は、本実施形態においては、図1に示すように、ウイング部形成材62における一側端63側の自由端66を裏面シート3側に折り返して形成されている。本実施形態のウイング部形成材62は、図2に示すように、折り返し部65の折り返し位置67が、後述する2重の防漏溝9におけるY方向外方側の防漏溝9よりも、Y方向外方に位置しており、折り返し部65の自由端66が、後述する帯状接合部8より内側に配されて折り返し部65を形成している。折り返し部65の折り返し位置67は、図1に示すように、本体部5の長手方向(X方向)に沿って延びる直線状をなしており、本体部5の幅方向外方側に配される他側端(外側端)64が、ウイング部6の輪郭に一致する形状を有している。ウイング部形成材62は、本実施形態においては、図1に示すように、一側端63側のX方向の長さL1が、ナプキン1のX方向の長さLに比して短く、ナプキン1の長さLに対して、20〜80%程度であることが好ましい。
表面シート2と裏面シート3との間に配され固定されたウイング部形成材62の固定態様について、以下、説明する。
ウイング部形成材62と表面シート2とは、熱又は超音波により融着された融着部7にて固定されており、図2に示すように、融着部7と折り返し部65とは重なっている。具体的には、図2に示すように、表面シート22の側端21は、ウイング部形成材62の折り返し部65における折り返し位置67よりもY方向外方に延在している。ウイング部形成材62の折り返し部65は、表面シート2の両側部の下に積層されている。この積層部分において、表面シート2とウイング部形成材62とが融着されて、図1に示すように、本体部5の両側部に、それぞれ本体部5の長手方向に沿って延びる一対の融着部7,7が形成されている。
融着部7は、熱(ヒートシール)又は超音波(超音波シール)による融着加工を、ウイング部形成材62と表面シート2との積層部分に施すことにより形成されている。融着部7は、折り返し部65の一部と少なくとも重なっていればよいが、本実施形態においては、Y方向における融着部7の全幅(W1)が折り返し部65上にあり、融着部7の全域で折り返し部65と重なっている。その為、融着部分の融着強度を高める事ができ、ウイング部6の折返し等の操作時にウイング部材がナプキン本体から剥がれることが抑制される。
融着部7は、ナプキン1においては、後述する帯状接合部8とほぼ平行に、X方向に間欠的に形成されているが、連続直線状に形成されていてもよく、連続波状に形成されていてもよい。幅方向(Y方向)への引張力による剥離抵抗性の観点からは、連続波状に形成されていることが好ましく、融着部分の硬さの抑制の観点からは、間欠的に形成されていることが好ましい。
長手方向に間欠的に形成する個々の融着部7の形状は、ナプキン1においては、矩形状であるが、小円状、円弧状等であってもよい。
融着部7の全幅(W1)は、幅方向(Y方向)への引張力による剥離抵抗性の観点から、1〜7mmであることが好ましく、より好ましくは2〜6mm、更に好ましくは3〜5mmである。
また、折り返し部65の全幅(W2)は、吸収体4の側方で液の拡散を抑制する防漏性向上の観点から、6〜13mmであることが好ましく、より好ましくは7〜12mm、更に好ましくは8〜11mmである。
また、融着部7と折り返し部65とが重なる重なり領域(W3)は、融着部7の硬さ抑制と融着部7の強度安定性の観点から、1〜7mmであることが好ましく、より好ましくは2〜6mm、更に好ましくは3〜5mmである。
折り返し部65の全幅(W2)に対する重なり領域(W3)の比(W3/W2)は、融着部7の融着強度と吸収体4の側方の防漏性の観点から0.1〜0.6であることが好ましく、0.2〜0.6であることが更に好ましい。
また、液の滲み出し防止の観点から、融着部7は、本体部5の長手方向において、ウイング部6の全長(X方向の全長)に亘っていることが好ましく、ウイング部6の長さを超えて、前方部Bから後方部Cに亘っていることが更に好ましい。融着部7の全長L2は、例えば、ウイング部6の長さL3の120〜180%とすることができ、より好ましくは、ウイング部6の長さL3の130〜170%である。
ナプキン1においては、本体部5の長手方向(X方向)の側部に、ウイング部形成材62における非折り返し部と裏面シート3とがホットメルト型接着剤81を介して連続的に接合された帯状接合部8が、本体部5の長手方向(X方向)に延びて形成されている。詳述すると、ウイング部形成材62は、本実施形態においては、図2に示すように、融着部7より外方であって、ウイング部6内に入り込んだ裏面シート3の側端31より内方において、ホットメルト型接着剤81を介して接合されている。このホットメルト型接着剤81は、本体部5の長手方向に沿って連続的に配されており、このホットメルト型接着剤81による、ウイング部形成材62と裏面シート3との接合により、本体部5の両側部に、それぞれ本体部5の長手方向に沿って延びる一対の帯状接合部8,8が形成されている。帯状接合部8は、本実施形態においては、本体部5、より詳細には、ウイング部6をショーツのクロッチ部10に固定する際の折り曲げ線Pの位置より外方側に形成されている。
このホットメルト型接着剤81を用いた帯状接合部8の存在により、吸収体4に吸収された液(経血等)が、ウイング部形成材62と裏面シート3との間又はウイング部形成材62中を通って滲み出すことが効果的に防止され、それにより、漏れ出した液による下着や肌の汚染を防止することができる。
特に、折り曲げ線Pの位置より外方側に帯状接合部8が配されているため、吸収体4に吸収された体液の吸収体4の側端41からのにじみを効果的に防止することができる。
なお、本体部5の中央部Aにおいて、帯状接合部8(ホットメルト型接着剤81)と吸収体4の側端41との間の距離T1は、ウイング部6の折返し易さと吸収体4の側端から一時的に液が染み出せる(ウイング材の折返し部分のない)自由空間減少の観点から、13mm以下であることが好ましく、より好ましくは5〜12mm、更に好ましくは7〜11mmである。
液の滲み出し防止の観点から、帯状接合部8を形成するホットメルト型接着剤81の幅W4(図2参照)は、1mm以上であることが好ましく、より好ましくは2mm以上、更に好ましくは4mm以上である。他方、ナプキン1の動きへの追従性向上の観点から、ホットメルト型接着剤81の前記幅W4は、7mm以下であることが好ましく、より好ましくは5mm以下である。
また、液の滲み出し防止の観点から、帯状接合部8を形成するホットメルト型接着剤81の塗工坪量は、15g/m2であることが好ましく、より好ましくは20g/m2以上、更に好ましくは25g/m2以上である。他方、ホットメルト型粘着剤81の材料への固定性(接着面幅拡大、材料への含侵度合い)向上による硬さの抑制の観点から、ホットメルト型接着剤81の塗工坪量は、50g/m2以下であることが好ましく、より好ましくは35g/m2以下である。
また、液の滲み出し防止の観点から、帯状接合部8は、図1に示すように、本体部5の長手方向において、ウイング部6の全長(X方向の全長)に亘っていることが好ましい。尚、中央部Aにおける裏面シート3の両側端31,31が、前方部B及び後方部Cにおける裏面シート3の両側端の位置と同位置である場合には、帯状接合部8は、ウイング部6の長さを超えて、前方部Bから後方部Cに亘っていることがより好ましい。帯状接合部8の全長L4は、例えば、ウイング部6の長さL3の80〜100%とすることができ、より好ましくは、ウイング部6の長さL3の90〜100%である。
ナプキン1においては、図1に示すように、ウイング部6の位置する領域(中央部A)に、表面シート2と吸収体4とを熱エンボス加工により一体的に圧縮して形成された2重の防漏溝9を備えている。2重の防漏溝9それぞれは、図1に示すように、幅方向外方に凸状に形成されている。2重の防漏溝9によって、図2に示すように、吸収体4に、左右の防漏溝9間に挟まれた厚みの厚い部分と、その両側に位置する厚みの薄い部分とが形成されている。この厚みの薄い部分は、厚みの厚い部分に比べて、吸収体4の密度が高くなっており、剛性も高くなっている。その為、吸収体4中の液(経血等)が、の吸収容量が減少し、同じ構造部分での広がりや防漏溝9に沿った拡散によって長手方向(X方向)に拡散して側方に流れ出しにくくなり、結果として吸収体4の側方に至る液量を減少できるため、ウイング部形成材62と裏面シート3との間又はウイング部形成材62中を通って液が滲み出すことが一層効果的に防止される。
ナプキン1においては、図2に示すように、ウイング部形成材62及び表面シート2の融着部7と、折り返し部65とが重なる重なり領域W3が、吸収体4の長手方向の側端41から幅方向(Y方向)外方に亘っている。詳述すると、本実施形態のウイング部形成材62は、図2に示すように、折り返し部65の折り返し位置67が、2重の防漏溝9におけるY方向外方側の防漏溝9よりも、Y方向外方に位置し、吸収体4の側端41よりも、Y方向内方に位置しており、折り返し部65の自由端66が、帯状接合部8より内側に配されて折り返し部65を形成している。このように形成された折り返し部65に融着部7が形成されており、折り返し部65と融着部7との重なり領域W3が、Y方向において、吸収体4の側端41の内方から外方に亘っており、X方向において、吸収体4の側端41に沿って連続的に形成されている。
ナプキン1においては、図2に示すように、ウイング部形成材62及び表面シート2の融着部7は、折り返し部65の折り返し位置67寄りに配されている。具体的には、折り返し部65は、本実施形態においては、融着部7よりもY方向外方側の折り返し部65の方が、融着部7よりもY方向内方側の折り返し部65に比べて長く形成されている。従って、折り返し部65の自由端66が、吸収体4の側端41と帯状接合部8との間の空間を自由に移動し易い。このような観点から、可能な限り折り返し位置67寄りに配されていることが好ましく、折り返し部65の折り返し位置67から吸収体4の側端41を跨ぐ位置に至るまで融着部7が形成されていることが特に好ましい。
また、本実施形態のナプキン1は、図1に示すように、その周縁部に、裏面シート3と、ウイング部形成材62及び/又は表面シート2との間が、熱エンボス加工によって接合された周縁シール部11を有している。
上述したナプキン1の製造方法は、当業者が考え得る任意の方法により製造することができるが、例えば、一枚の帯状シートから左右のウイング部形成材62を切り出し、それらのウイング部形成材62の側部を折り返して折り返し部65を形成し、折り返し部65の形成されたウイング部形成材62を、表面シート2の帯状原反の両側部にそれぞれヒートシール等により接合した後、その複合シートに吸収体4を乗せ、2重の防漏溝9に対応する形状の凸部を有するエンボスロール間に通して2重の防漏溝9を形成した後、その上に、ホットメルト型接着剤81を塗工した裏面シート3の帯状原反を積層し、加圧及び周縁部のシールを行うことで、製造することができる。ホットメルト型接着剤81は、表面シート2の帯状原反側に塗工し、それに、ホットメルト型接着剤81を塗工していない裏面シート3の帯状原反を重ねて接合することもできる。尚、エンボスロール間に通して厚みのある吸収体4をエンボスする際に、エンボスロールが2重の防漏溝9に対応する形状の凸部を有するため、2重の防漏溝9に対応して、中央部Aにおける表面シート2の側端21が縮み、側端21が幅方向内方に凸となる。
上述したナプキン1の形成材料について説明する。
表面シート2、裏面シート3、吸収体4としては、生理用ナプキン等の吸収性物品において従来用いられている各種の材料などを特に制限なく用いることができる。
例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。裏面シート3としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体4としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したものや、各種公知のポリマーシート等を用いることができる。
ウイング部形成材62としては、単層又は多層の不織布や、該不織布と樹脂フィルムとの積層体等を用いることができる。単層の不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布等が挙げられ、多層の不織布としては、スパンボンド−メルトブロー複合不織布(SM、SMS)や、エアスルー不織布とスパンボンド不織布の複合シート、エアスルー不織布とスパンボンド−メルトブロー複合不織布の複合シート等が挙げられる。
帯状接合部7を形成するためのホットメルト型接着剤としては、弾性を有するポリマー成分であるスチレンーブタジエン系やスチレンーイソプレン系のもの、また常温(体温相当)で粘着性がほとんど無い低タック性のホットメルト等が挙げられるが、動きにおける追従性の点から、弾性のある樹脂組成を有することが好ましく、それらの中でも、接合の維持の点から、タック性を有する接着剤が好ましい。
また、本発明の吸収性物品においては、本体部5における吸収体4と裏面シート3との間も接着剤によって接合することが好ましい。但し、この接着剤は、スパイラルパターン等のパターン塗工や、帯状接合部8を形成するホットメルト型接着剤81よりも低坪量に塗工することが好ましい。
上述した本発明の吸収性物品の実施形態であるナプキン1(以下、「ナプキン1」ともいう。)を使用した際の作用効果について説明する。
ナプキン1のウイング部6は、図1,図2に示すように、ウイング部形成材62の一側端63側を表面シート2と裏面シート3との間に固定して形成されているので、ウイング部形成材62と本体部5との固定部が肌に当たり難い。また、ウイング部形成材62は、一側端63側に、折り返された折り返し部65を有しているので、ナプキン1の使用時に、ウイング部6を引っ張ってもウイング部6が本体部5から取れ難い。
また、ナプキン1のウイング部6は、図2に示すように、融着部7と折り返し部65とは重なっている。即ち、ウイング部形成材62が2重に重なっている折り返し部65に、融着部7が形成されているので、ウイング部6を強固に固定することができ、ナプキン1の使用時に、ウイング部6を引っ張ってもウイング部6が本体部5から更に取れ難い。
また、ナプキン1においては、融着部7と折り返し部65とが重なる重なり領域(W3)が、図2に示すように、吸収体4の長手方向の側端41ま跨いでいる。融着部7を形成する融着加工は、表面シート2及びウイング部形成材62に含まれる合成樹脂を溶融固化させて形成されているため、剛性が高くなっている。このように剛性の高い融着部7が、一般的にヨレの発生し易い吸収体4の長手方向の側端41に跨って配されているため、吸収体4のヨレを効果的に防止することができる。特に、ナプキン1においては、図1に示すように、ウイング部6の位置する領域(中央部A)に、幅方向外方に凸状に形成された2重の防漏溝9を備えており、吸収体4の側端41近傍の剛性も高くなっている。その為、更に、吸収体4の側端41からのヨレを効果的に防止することができる。
また、ナプキン1は、図1,図2に示すように、融着部7が折り返し部65の折り返し位置67寄りに配されており、折り返し部65の自由端66が、吸収体4の側端41と帯状接合部8との間の空間を自由に移動することができる。このような自由端66を有することにより、ナプキン1の使用時に、図3に示すように、ウイング部6を引っ張ると、自由端66を軸に、ウイング部形成材62の折り返し部65が立ち上がり易く、吸収体4の側端41と帯状接合部8との間にウイング材により表面シート2側が覆われた(塞がれた)空間を形成することができる。このように形成された空間により、吸収体4の側端41からの体液のにじみ出しを効果的に防止することができる。
本発明は、上述した実施形態に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述のナプキン1においては、図2に示すように、ウイング部形成材62における一側端63側の自由端66を裏面シート3側に折り返して折り返し部65を形成しているが、自由端66を表面シート2側に折り返して折り返し部65を形成してもよい。また、ウイング部形成材62は、図1に示すように、一側端63側のX方向の長さL1が、ナプキン1のX方向の長さLに比して短いものであるが、一側端63側がナプキン1の全長に亘って形成されており、一側端63側のX方向の長さL1が、ナプキン1のX方向の長さLと同じ長さであってもよい。
また、ウイング部6は、粘着部61を介してショーツのクロッチ部10に固定するものに限られず、機械的面ファスナーのオス部材からなる係合部を用いてクロッチ部10に固定するものや、粘着部や機械的面ファスナーからなる係合部を介してウイング部同士を連結して固定するもの等であっても良い。また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等であっても良い。
また、表面シート2として、全域が液透過性のものに代えて、液透過性の中央シートの両側それぞれに、撥水性の不織布からなるサイドシートが連結した構成の複合シートを用いることもできる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
21 表面シートの側端
3 裏面シート
31 裏面シートの側端
4 吸収体
41 吸収体の側端
5 本体部
6 ウイング部
61 ウイング部粘着部
62 ウイング部形成材
63 一側端(Y方向の内側の端),64 他側端(Y方向の外側の端)
65 折り返し部
66 自由端
67 折り返し位置
7 融着部
8 帯状接合部
81 ホットメルト型接着剤
9 防漏溝
10 ショーツのクロッチ部
A 中央部(左右にウイング部を有する部分)
B 前方部
C 後方部
P 折り曲げ線

Claims (3)

  1. 表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備する縦長の本体部、及び該本体部の長手方向の両側端から延出する一対のウイング部を有する吸収性物品であって、
    前記ウイング部は、前記本体部の排泄対向領域に形成され、前記表面シート及び前記裏面シートとは別体のウイング部形成材を用い、該ウイング部形成材の前記本体部に位置する一側端側が前記表面シートと前記裏面シートとの間に固定され、他側端側が該表面シート及び該裏面シートそれぞれの側端より幅方向外方に延出するように配されて形成されており、
    前記ウイング部形成材は、前記本体部に位置する一側端側に、折り返し部を有し、前記ウイング部形成材と前記表面シートとは、熱又は超音波により融着された融着部にて固定されており、該融着部と前記折り返し部とは重なっている吸収性物品。
  2. 前記ウイング部形成材及び前記表面シートの前記融着部と前記折り返し部とが重なる重なり領域は、前記吸収体の長手方向の側端から幅方向外方に亘っている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記折り返し部は、前記ウイング部形成材における前記本体部に位置する一側端側の自由端を前記裏面シート側に折り返して形成されており、
    前記本体部の長手方向の側部に、前記ウイング部形成材における非折り返し部と前記裏面シートとがホットメルト型接着剤を介して連続的に接合された帯状接合部が、該本体部の長手方向に延びて形成されており、
    前記ウイング部形成材と前記表面シートとの前記融着部は、前記帯状接合部より幅方向内側に配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
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