JP2012118224A - トナー担持体、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

トナー担持体、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低消費電力であり、トナーのクラウドを安定に形成し、感光体表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像化可能である現像装置、現像装置に搭載されるトナー担持体、現像装置を搭載する画像形成装置を提供すること。
【解決手段】導電性支持体91Aと、該導電性支持体91A上に形成された絶縁層95と、該絶縁層95上に一定の間隔で並べられた複数の電極90Bbと、該複数の電極90Bbを覆う表面層98と、前記複数の電極90Bbと前記導電性支持体91Aとに電圧を印加し、当該複数の電極90Bbと導電性支持体91Aとの間の電界が周期的に反転するようにする電圧印加手段と、を備え、前記絶縁層95は、ベンゾシクロブテン系樹脂を含み、前記複数の電極90Bb間の電界によりトナーをホッピングさせてトナーのクラウドを形成することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、本発明は、トナー担持体、トナー担持体を備えた現像装置、及び、現像装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、電子写真プロセスによる現像装置が用いられている。このような現像装置のうち、静電潜像の形成された感光体に対して、現像剤(トナー)を搬送するトナー担持体を接触させずに現像を行う非接触方式の現像装置が注目されている。非接触方式の例としては、パウダーラウンド方式、ジャンピング現像方式、電界カーテン方式を利用した方法等が知られている。
前記ジャンピング現像方式(感光体とトナー担持体との間でトナー粒子をジャンピングさせる方式)は、トナー粒子とトナー担持体との付着力以上の印加電圧が必要となる。
また電界カーテン方式は、内部に一定の間隔で並べられた複数の電極を有するトナー担持体の前記電極に交番電界を印加して、該トナー担持体表面に生じる交番不平等電界によって形成される電界カーテンにより、予め帯電させたトナーをホッピングさせ、静電潜像にトナー粒子を供給するものであり、トナー担持体表面でトナー粒子がホッピングするため、トナー粒子とトナー担持体表面との付着力が略零になり、現像のためにトナー粒子をトナー担持体表面から剥離する力が不要であるため、低電圧で十分にトナーを潜像担持体側に搬送することが可能なものである。
特許文献1に開示される前記電界カーテン方式の現像装置は、複数の電極の上に絶縁性材料などからなる表面保護層が被覆された現像剤担持搬送体を用いているので、トナーの電荷が電極にリークせず、トナーの電荷が失われてホッピング不良を引き起こすことがない。
特許文献2では、トナー粒子を予め摩擦帯電させずにトナー担持体の表面上に供給し、トナー粒子を交番電界によりホッピングさせてトナー粒子を帯電させるために、現像剤担持搬送体表面をトナーの正規帯電極性側への摩擦帯電を促す材料で形成することが開示されている。
しかし、これらの現像装置は、絶縁層上に電位の異なる2種類の電極が設けられるため電極間の間隙が狭い場所が生じると電極間でリークが生じやすい。電極間にリークが生じると2種類の電極間の電位を保てないためトナーをホッピングさせる電界は失われる。
この電極間リークへの耐性を向上させるため、一方の電極を導電性支持体に担わせ、その導電性支持体上に絶縁層を形成し、絶縁層上の電極と絶縁層膜厚の距離隔離する形態をとることができる。
この形態の場合、導電性支持体と絶縁層上の電極の構造がコンデンサに類似したものとなる。ゆえにトナーホッピングを引き起こす電界を形成するため交番電界もしくは矩形波を電極へ印加したとき、電極に多くの電荷が溜め込まれるため消費電力は増大する。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、低消費電力であり、トナーのクラウドを安定に形成し、感光体表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像化可能である現像装置、現像装置に搭載されるトナー担持体、現像装置を搭載する画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るトナー担持体、現像装置及び画像形成装置は、具体的には下記(1)〜(5)に記載の技術的特徴を有する。
(1):導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された絶縁層と、該絶縁層上に一定の間隔で並べられた複数の電極と、該複数の電極を覆う表面層と、前記複数の電極と前記導電性支持体とに電圧を印加し、当該複数の電極と導電性支持体との間の電界が周期的に反転するようにする電圧印加手段と、を備え、前記絶縁層は、ベンゾシクロブテン系樹脂を含み、前記複数の電極間の電界によりトナーをホッピングさせてトナーのクラウドを形成することを特徴とするトナー担持体である。
(2):前記ベンゾシクロブテン系樹脂は、不活性ガス雰囲気下で硬化されることを特徴とする上記(1)に記載のトナー担持体である。
(3):前記表面層は、ポリカーボネート樹脂からなることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のトナー担持体である。
(4):上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のトナー担持体を含むことを特徴とする現像装置である。
(5):上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のトナー担持体を含むことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、低消費電力で感光体表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像化可能である現像装置、現像装置に搭載されるトナー担持体、現像装置を搭載する画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態における概略構成を示す断面図である。 現像装置のトナーのクラウド状態を説明する模式図である。 本発明に係るトナー担持体の一実施形態における構成を示す図である。 本発明に係るトナー担持体のその他実施形態における構成を示す図である。
本発明に係るトナー担持体は、導電性支持体91Aと、該導電性支持体91A上に形成された絶縁層95と、該絶縁層95上に一定の間隔で並べられた複数の電極90Bbと、該複数の電極90Bbを覆う表面層98と、前記複数の電極90Bbと前記導電性支持体91Aとに電圧を印加し、当該複数の電極90Bbと導電性支持体91Aとの間の電界が周期的に反転するようにする電圧印加手段と、を備え、前記絶縁層95は、ベンゾシクロブテン系樹脂を含み、前記複数の電極90Bb間の電界によりトナーをホッピングさせてトナーのクラウドを形成することを特徴とする。
次に、本発明に係るトナー担持体、並びに、該トナー担持体を備えた現像装置及び画像形成装置についてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
<画像形成装置>
先ず、トナー担持体の説明に先立ち、画像形成装置について説明する。
図1は、本発明による一実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。図1において、(1)は矢印(A)方向に回転するドラム状の感光体、(2)は感光体(1)の表面を一様に帯電する帯電ローラ、(3)は画像情報に対応するレーザー光等(図1中における破線矢印)を感光体(1)の表面に照射する露光装置、(4)は感光体(1)の表面に形成された静電潜像にトナーを供給する現像装置である。(5)は感光体(1)の表面に現像装置(4)で形成されたトナー像を転写用紙等の転写材(P)上に転写する転写ローラ、(6)は転写材(P)にトナー像を転写した後に感光体(1)の表面に残存するトナーを感光体(1)の表面から除去するクリーニング装置である。(7)は、転写材(P)上に転写された未定着トナー像を加熱、加圧して転写材(P)上に定着させる定着装置である。
この画像形成装置によって転写材(P)上にトナー画像を形成する方法について説明する。矢印(A)方向に回転する感光体(1)の表面を、帯電ローラ(2)によって所定の電圧を印加して一様に帯電させる。このように一様に帯電された感光体(1)の表面に所望の画像情報に対応するレーザー光を露光装置(3)から照射して感光体(1)の表面に静電潜像を形成する。続いてこのようにして形成された静電潜像に対して、現像装置(4)からトナーを供給して静電的に付着させて静電潜像をトナー像化させる。このようにして形成されたトナー像は、転写ローラ(5)によって感光体(1)の表面と転写材(P)を圧接させて矢印(B)方向に転写材(P)を搬送させながらバイアス電圧を印加して感光体(1)の表面から転写材(P)の表面に転写される。その後転写材(P)上に転写されたトナー像は、定着装置(7)の加熱ローラ(7a)及び加圧ローラ(7b)によって加熱加圧されて転写材(P)上に定着される。このようにして転写材P上にトナー像を転写した感光体(1)は、感光体(1)の表面に残存するトナーをクリーニング装置(6)で除去して感光体(1)の表面をクリーニングし、再び、帯電ローラ(2)によって一様に帯電される。以後、前述のように、露光装置(3)によって静電潜像が形成され、現像装置(4)で静電潜像がトナー像化され、転写ローラ(5)で転写材(P)上にトナー像が転写され、クリーニング装置(6)で感光体(1)の表面がクリーニングされる動作が繰り返される。
本発明においては、感光体(1)の表面に形成された静電潜像をトナーでトナー像化する現像装置(4)に特徴を有する。本実施形態における現像装置(4)は、図1に示すように、トナー(T)を収納する容器(8)内に、トナーを感光体(1)に開口部(8a)から供給するトナー担持体(9)が回転可能に取り付けられてなり、このトナー担持体(9)は図示しない駆動手段によって矢印(C)方向に回転されるようになっている。そして、循環パドル(10)によってトナー(T)を攪拌しながら循環させてトナー(T)を帯電させると共にトナー(T)をトナー担持体(9)の表面に供給する。このようにしてトナー(T)が供給されたトナー担持体(9)は、その表面にトナー(T)を静電力によって保持しながら汲み上げ、トナー担持体(9)と所定間隔を有して容器(8)に取り付けられたブレード状のトナー規制部材(11)によって汲み上げるトナー量が規制されている。トナー担持体(9)は、後述するように、開口部(8a)で交番電界が印加されてトナー(T)のクラウドが形成される。その結果、このクラウドからトナー(T)が静電気的に感光体(1)の表面の静電潜像に供給されてトナー像が形成されるようになっている。なお、図1の符号(12)は、補給トナーを供給するトナー供給口である。
トナー担持体(9)について説明する。
図2は、現像装置のトナーのクラウド状態を説明する模式図である。図2に示すように、トナー担持体(9)は、下層から導電性支持体(91A)、絶縁層(95)、電極パターン(91B)、表面層(98)の順に積層された構造となっている。
図3はトナー担持体(9)の一実施の形態における構成を説明する図である。
トナー担持体(9)は、図3(a)、(b)(なお、図3(a)は図3(b)の上面図におけるA−A’における断面図である。)に示すように、第1の電極と第2の電極とを有し、一方の電極の機能を導電性支持体(91A)に担わせ、導電性支持体(91A)をA相、絶縁層(95)上に形成された複数の線状の電極(91Bb)を有する電極パターン(91B)をB相とし、導電性支持体(91A)と電極(91Bb)との間の電位差によりトナー粒子をホッピングさせトナークラウドを形成するものである。
なお、電極パターン(91B)の形成は、円筒状に成形された支持体(91A)の周面に蒸着での銅薄膜が形成されたものからフォトレジスト法によって所望の形状に加工することにより可能である。また、形成方法について特に限定はなく、フォトレジスト法を用いたパターニング以外に、例えばインクジェット装置等を用いた描画により形成しても構わない。
導電性支持体(91A)の大きさについて特に限定はなく、発明の実施者が適宜選択したものを用いればよい。
また、電極(91Bb)の幅(d)、及び電極(91Bb)間の間隔(D)についても特に限定はなく、発明の実施者が適宜定めればよいが、後述する櫛歯電極型に比し間隔(D)を広くすることができるため、短絡することを防止でき好ましい。
トナークラウドの形成は、電極パターン(91Bb)の幅(d)、間隔(D)及び交番電圧等によって影響される。良好なクラウドを形成するには、電極パターン(91Bb)の電極の幅(d)、間隔(D)をそれぞれ40μm〜250μmの幅、85μm〜500μmの間隔とすれば良い。また、交番電圧としては、周波数100Hz〜5KHz、100V〜3KVが好適である。
電極(91Bb)を構成する材料は、高い導電性を有する材料であれば使用することができるが、ペースト状であると電極パターンを描画することによりこれを達成でき好ましい。
なお、本実施形態におけるトナー担持体(9)においては、交番電圧電源として単相の交番電圧を使用するようにしているが、周期の異なる複数相の交番電圧電源も使用することが可能である。トナー担持体(9)に設けられた2つの電極に周期的に正負の方向が入れ替わるように電圧を印加することにより、トナー担持体(9)の表面の電界が周期的に逆方向へと入れ替わることで、時間的に変化する電界により、トナー粒子(T)が、感光体(1)の表面とトナー担持体(9)の表面層(98)との間でホッピングしてトナーのクラウドを形成し、このクラウドのトナー(T)が感光体(1)の表面に形成された静電潜像に向かって静電気的に吸引、付着してトナー像を形成できる。
(導電性支持体91A)
導電性支持体として、例えばAl、Ni、Fe、Cu、Auなどの金属、もしくはそれらの合金の他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn23、SnO2等の導電材料の薄膜を形成したもの、樹脂中にカーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉、導電性ガラス粉などを均一に分散させ、樹脂に導電性を付与した樹脂基体、導電処理をした紙等から形成された円筒状の支持体が使用できる。
(絶縁層95)
導電性支持体(91A)と絶縁層(95)上の電極へ交番電圧を印加すると、絶縁層材料により消費電力の増大が見られる。本発明者達は、鋭意検討を行った結果、ベンゾシクロブテン系樹脂には優れた絶縁性と低消費電力性能を有していることを見出した。
絶縁層(95)上に電極パターン(92B)、表面層(98)を形成するためには、電極表層形成時に用いる有機溶剤等により侵され破壊されないような絶縁層の有機溶剤耐性が求められる。本発明者は鋭意検討の末、絶縁層(95)が少なくともベンゾシクロブテン系樹脂から構成されれば、有機溶剤への耐性を有していることを見出した。
一般的に基材表面にミクロンレベルの一様で平滑な薄膜を形成するのは著しく困難である。ゆえにミクロンレベルの一様で平滑な薄膜を形成できるウェット薄膜形成プロセスが望まれるが、有機溶剤可溶である材料は有機溶剤可溶となる官能基等の構造を備えるためその構造が起因で消費電力が増大してしまう。
このように相反する機能が求められるが、発明者は鋭意努力の結果、前記ベンゾシクロブテン系樹脂は有機溶剤可溶なためミクロンレベルの一様で平滑な薄膜を形成可能であり、低消費電力を実現する絶縁層(95)を形成可能となることを見出した。
ベンゾシクロブテン系樹脂は、具体的にザ・ダウケミカルカンパニー製のCYCLOTENE 3022-35 Resin、CYCLOTENE 3022-46 Resin、CYCLOTENE 3022-57 Resin、CYCLOTENE 3022-63 Resin、CYCLOTENE 4022-35 Resin、CYCLOTENE 4022-40 Resin、CYCLOTENE 4022-46 Resinなどから選ばれる1種もしくは2種以上を混合して用いることが好ましい。
また、ベンゾシクロブテン系樹脂の硬化は、不活性ガス(Ar、He、Nなど)雰囲気下にて行うことで絶縁層(95)表面の酸化を防止し、消費電力増大を抑制することができる。
絶縁層(95)の形成には適当な溶媒を用いて、慣用される塗工法によって形成することができる。
絶縁層(95)の膜厚は材料にもよるが1μm以上100μm以下であることが好ましい。
1μm未満では電極(91B)とトナー間に電荷リークが生じないよう絶縁することが困難であるため1μm以上とするのが好ましい。100μmより厚くては内部電極(91A)からの電界が弱くなり、トナー(T)が表面層(98)から遊離してホッピング可能である静電気力を生じることが困難であり、50μm以下がさらに好ましい。
(表面層98)
表面層(98)は電極(91B)を被覆し、トナー(T)等へのリーク防止、およびトナーとの摩擦帯電によりトナー(T)を適度に帯電させる機能が求められる。
それら求められる機能が満たせるならば表面層(T)に用いる材料は何ら制限されるものではないが、特にビスフェノール系のポリカーボネートが好ましく、摩擦帯電能とトナーホッピングとを両立させ、長期間トナーのクラウドを安定的に形成可能であり、耐磨耗性をも向上させることができる。
分子量は30000〜60000であることが溶媒への溶解時の扱いやすさ等の点から好ましい。分子量が小さ過ぎると、塗工液を調製する際には作業し易いが、作製済みのトナー担持体(9)の塗工膜中でのポリカーボネートの速やかな結晶化や分子鎖再配位による体積の著しい減少をきたし、所望の耐久強度が得難くなることがある。
表面層(98)にはポリカーボネート樹脂に添加剤としてレベリング剤が含有されていても良い。
レベリング剤としては、公知の材料を用いることができるが、微量で高い平滑性を付与することができるシリコーンオイル系のレベリング剤がとくに好ましい。シリコーンオイルの例としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、高級脂肪酸含有シリコーンオイル等が挙げられる。
表面層(98)にはそのほか、可塑剤、酸化防止剤、などの添加剤を適量添加することもできる。
表面層(98)の形成にはテトラヒドロフラン等のポリカーボネート樹脂を可溶な1種類以上の溶媒を用いて、浸漬塗工法、スプレー塗工法等の慣用される塗工法によって形成することができる。
表面層(98)の膜厚はトナー担持体(9)の表面にトナー(T)の電界カーテンを形成でき、また、電極(91b)のトナー担持(9)表面への露出を防ぐことができればいずれでもかまわないが、0.5μm以上、50μm以下であることが好ましい。
0.5μm未満では電極(91B)とトナー(T)間に電荷リークが生じないよう絶縁するのが困難であるため0.5μm以上とするのが好ましい。
50μmより大きいと内部電極(91A)からの電界が弱くなる為、トナー(T)が表面層(98)から遊離してホッピング可能である静電気力を生じることが困難であるため50μm以下とするのが好ましい。
さらに、5〜50μmであるとトナーホッピングはより安定的に行われる。
以上のように本発明は、上記のように、図3に示す上下電極方式のトナー担持体に適用すると大きな効果を得るものであるが、図4に示す櫛歯電極方式のトナー担持体に適用することも効果は小さいが可能である。
櫛歯電極方式について説明する。
図4はトナー担持体(9)のその他の実施の形態における構成を説明する図である。
トナー担持体(9)は、図4(a)、(b)(なお、図4(a)は図4(b)の上面図におけるA−A’における断面図である。)に示すように、線状の複数の電極(90Aa)を有する第1の電極パターン(90A)と線状の複数電極(90Bb)を有する第2の電極パターン(90B)とが、電極(90Aa)と電極(90Bb)とがトナー担持体の軸方向に対して平行に且つ交互に形成されてなる。この電極パターン(90A)、(90B)上に、電極(90Aa)、(98Bb)を保護するための表面層(98)が形成されている。
支持体(93)としては、ポリイミド、ポリカーボネート、ナイロン、フッ素系樹脂、ポリアセタール、フェノール、ポリスチレン等の合成樹脂から形成された円筒状の絶縁性支持体、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、チタン、ステンレスなどを切削、研磨などの金属加工をした円筒状の金属の導電性支持体に前記合成樹脂を被覆したものを使用することができる。
(トナー)
本発明にて用いられるトナーとしては、粉砕法、もしくは重合法にて形成された既知のトナーを用いることができる。
次に、本発明について実施例を挙げて説明する。
〔実施例1〕
・絶縁層用塗工液
ベンゾシクロブテン系樹脂(CYCLOTENE 3022-57 Resin(ザ・ダウケミカルカンパニー製))100重量部をテトラヒドロフラン27重量部と混合し、絶縁層用塗工液を作製した。
・表面層用塗工液
テトラヒドロフラン70重量部、シクロヘキサノン30重量部の混合液に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(構造単位M−15からなる分子量50000の重合化合物:パンライト TS−2050帝人化成製)3重量部、シリコーンオイル(KF−50(信越化学工業社製))0.002重量部を溶解し、表面層用塗工液を作製した。
・トナー担持体
直径16mm、長さ230mmの円柱状のAl製導電性支持体上に前記の絶縁層用塗工液にて浸漬塗工を行い、大気雰囲気下にて硬化させることで膜厚20μmの絶縁層を形成した。これを絶縁層形成済みの支持体(91A)とした。絶縁層形成済みの支持体(91A)上にそれぞれ蒸着によって導電性金属箔膜である0.8μm厚みの銅箔膜を形成した。さらに、これらの銅箔膜上に5μm厚みのレジスト膜を塗布した。銅膜及びレジスト膜に覆われた絶縁層形成済みの支持体(91A)に幅d=100μm、長さL=200mm、間隔D=200μmで離間させた格子状のパターンをレーザー描画機で露光して、Na2CO3水溶液中で現像した後、FeCl3水溶液に浸漬させてエッチングを行い、前記電極パターンと同一形状の電極パターン(91B)を有する電極(91Bb)を形成した。
次に、このようにして所定の電極パターン(91B)を有する電極を形成した絶縁層形成済みの支持体(91A)の電極パターン(91B)の片側端部をマスキングし、電極を覆う最大膜厚10μmの表面層(98)を表面層用塗工液にてスプレー塗工を行うことにより形成した。
表面層(98)は絶縁層形成済みの支持体(91A)の端部で電極が露出した状態で塗布した。このようにして作製したトナー担持体(9)を現像装置(4)に組み込んだ。
・電極への電圧印加条件
現像装置(4)の開口部に取り付けた端子と導電性支持体に−400Vと0Vのそれぞれをピークに持つ各瞬間における平均電位が−200Vの交流バイアスを5KHzの周波数で交流電源から印加した。
・評価
トナーとしてimagio Neo C320に搭載されるBK色トナー(ワックス非含有粉砕トナー)を現像装置(4)に供給して使用した。
これらの現像装置およびトナーをimagio Neo C320の黒ステーションに組み込んで画像出力を行い、トナー担持体上のトナーホッピングの状態(トナー飛翔状態)、異常画像の発生の有無、を比較した。また、リークの有無の確認、消費電力の測定についても同時に行った。
尚、以上の実施例1の評価について、後述する実施例2〜6及び比較例1〜3についても同様に行った。
〔実施例2〕
実施例1の絶縁層用塗工液のベンゾシクロブテン系樹脂(CYCLOTENE 3022-57 Resin(ザ・ダウケミカルカンパニー製))100重量部をテトラヒドロフラン27重量部に代えて、ベンゾシクロブテン系樹脂(CYCLOTENE 3022-63 Resin(ザ・ダウケミカルカンパニー製))100重量部とテトラヒドロフラン40重量部を用いる他は実施例1と同様にトナー担持体を得た。
〔実施例3〕
実施例1の絶縁層用塗工液のベンゾシクロブテン系樹脂(CYCLOTENE 3022-57 Resin(ザ・ダウケミカルカンパニー製))100重量部をテトラヒドロフラン27重量部に代えて、ベンゾシクロブテン系樹脂(CYCLOTENE 4022-46 Resin(ザ・ダウケミカルカンパニー製))100重量部とテトラヒドロフラン2重量部を用いる他は実施例1と同様にトナー担持体を得た。
〔実施例4〕
実施例1の絶縁層の硬化を、窒素ガス雰囲気下で行う他は実施例1と同様にトナー担持体を得た。
〔実施例5〕
実施例2の絶縁層の硬化を、窒素ガス雰囲気下で行う他は実施例2と同様にトナー担持体を得た。
〔実施例6〕
実施例3の絶縁層の硬化を、窒素ガスを雰囲気下で行う他は実施例3と同様にトナー担持体を得た。
〔比較例1〕
実施例1の絶縁層用塗工液に代えて、アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50(大日本インキ化学工業社製))110重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社製))60重量部をメチルエチルケトン110重量部に溶解した比較例1用絶縁層用塗工液を用いる他は実施例1と同様にトナー担持体を得た。
〔比較例2〕
実施例1の絶縁層用塗工液に代えて、前記表面層用塗工液を用いて実施例1の表層形成方法と同様の形成方法にて絶縁層を形成した他は、実施例1と同様にトナー担持体を得た。
〔比較例3〕
実施例1の絶縁層用塗工液に代えて、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックスB BX-1(積水化学工業製))30重量部を、メチルエチルケトン70重量部に溶解した比較例3用絶縁層用塗工液として用いる他は実施例1と同様にトナー担持体を得た。
各実施例及び比較例の測定結果及び観察結果を表1に示す。
実施例1〜6では異常画像出力は見られず、比較例1に比較して消費電力が低い。また、窒素雰囲気下で絶縁層を硬化すると大気中での硬化より消費電力が低くなった。
比較例2、3については、電極への電圧印加において導電性支持体と電極の間がリークして導通する現象が見られた。電位差が生じないため電界は発生せず、トナー担持体表面でトナーのホッピングは生じなかった。画像出力も行えなかった。
Figure 2012118224
A 回転方向
B 搬送方向
C 回転方向
D 間隔
T トナー
d 幅
1 感光体
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 転写ローラ
6 クリーニング装置
7 定着装置
7a 加熱ローラ
7b 加圧ローラ
8 容器
8a 開口部
9 トナー担持体
10 循環パドル
11 トナー規制部材
90A 電極パターン
90Aa 電極
90B 電極パターン
90Bb 電極
91A 導電性支持体
91B 電極
91Bb 電極
93 支持体
95 絶縁層
98 表面層
特開平3−21967号公報 特開2007−133388号公報

Claims (5)

  1. 導電性支持体と、
    該導電性支持体上に形成された絶縁層と、
    該絶縁層上に一定の間隔で並べられた複数の電極と、
    該複数の電極を覆う表面層と、
    前記複数の電極と前記導電性支持体とに電圧を印加し、当該複数の電極と導電性支持体との間の電界が周期的に反転するようにする電圧印加手段と、を備え、
    前記絶縁層は、ベンゾシクロブテン系樹脂を含み、
    前記複数の電極間の電界によりトナーをホッピングさせてトナーのクラウドを形成することを特徴とするトナー担持体。
  2. 前記ベンゾシクロブテン系樹脂は、不活性ガス雰囲気下で硬化されることを特徴とする請求項1に記載のトナー担持体。
  3. 前記表面層は、ポリカーボネート樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー担持体。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー担持体を含むことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー担持体を含むことを特徴とする画像形成装置。
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