JP2012102051A - アルキル化ジフェニルエーテルおよび該化合物を含む潤滑油剤 - Google Patents

アルキル化ジフェニルエーテルおよび該化合物を含む潤滑油剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 種々の潤滑油やグリースなどの潤滑油剤の基油として、従来のアルキル化ジフェニルエーテルの低温特性を維持し、より耐熱性に優れたアルキル化ジフェニルエーテルを提供する。
【解決手段】 式(1)で表される化合物
【化1】
Figure 2012102051

およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アルキル化ジフェニルエーテルおよび該化合物を含む高温用潤滑油ならびに耐熱グリースに関する。
近年、各種機械、軸受の小型軽量化、運転の高速化、メンテナンスフリー化に伴い、潤滑油、潤滑グリースなどの潤滑油剤は、高温、高速、高荷重といった過酷な条件のもとで使用されるようになっているため、より優れた耐熱性および耐酸化性の潤滑油剤が不可欠になっている。
軸受潤滑において、使用条件が高温、高速になった場合、潤滑に用いられる潤滑油およびグリースは油膜切れによる温度上昇や、熱、酸化劣化を引き起こし、それによる潤滑油基油の蒸発の促進により、スラッジの生成、さらには軸受の破損、機械の寿命低下につながる。
このため、高温条件下で使用可能な潤滑油、グリースは種々検討されており、一般的には、高温条件での改良は、潤滑油およびグリースの組成中、最も多く含有される基油によるところが大きい。このような耐熱性に優れた基油としては、ポリフェニルエーテル、シリコーン油、フッ素油などが知られている(例えば、非特許文献1)。しかし、ポリフェニルエーテル、フッ素油は一般的に非常に高価であり、シリコーン油は一般的に潤滑性に難点があるといわれている。
基油の価格と性能のバランスは、安価で高性能の潤滑油およびグリースを提供する上で重要であり、アルキル化ジフェニルエーテルを基油〔例えば、(株)MORESCO製ハイルーブLB−100〕として用いる高温用潤滑油、耐熱グリースが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。アルキル化ジフェニルエーテルは、熱・酸化安定性に優れ、特に高温条件下での使用において蒸発量が少なく、粘度変化が小さいことなどが特長である。また、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用いた耐熱グリースを玉軸受やころ軸受に用いた場合、固定輪等に発生する、鋼中への水素の侵入による金属材料の水素脆化による脆性剥離が著しく減少することが明らかにされている(例えば、非特許文献2)。このような特性は、他の汎用合成潤滑油、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ポリアルキレングリコール、エステル系油では得られにくいため、アルキル化ジフェニルエーテルは、比較的安価で優れた耐熱グリースを提供することができる。
このような特徴により、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用いる耐熱グリースは、低温から高温までの広い温度条件下で使用することができ、長寿命と長期の信頼性が必要なオルタネーターなどの自動車電装補機用軸受に広く使用されている。
しかし、近年、これらの自動車電装補機用部品の小型化、軽量化により、放熱性が悪くなり、軸受に用いられる耐熱グリースは、温度環境面で従来以上の過酷条件で使用されるようになっており、基油の耐熱性向上がますます望まれている。
特公昭58−22515号公報 特許第2572814号公報
河野雅次、「フェニルエーテル系合成潤滑剤の実用例と効果」、潤滑経済、2000年12月5日、第417巻(2000年12月号)、p.18−23 野崎誠一他、「電装補機用軸受の技術動向」、NTN TECHNICAL REVIEW、No.65(1996年)、p.65−72
本発明の課題は、種々の潤滑油やグリースなどの潤滑油剤の基油として、従来のアルキル化ジフェニルエーテルの低温特性を維持し、より耐熱性に優れたアルキル化ジフェニルエーテルを提供することにある。
本発明は以下の発明に係る。
1.式(1)で表される化合物。
Figure 2012102051
およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
2.式(1)で表される化合物を含有する高温用潤滑油。
3.式(1)で表される化合物を含有する耐熱グリース組成物。
4.軸受用に用いられる上記3に記載のグリース組成物。
本発明の化合物は、従来からよく知られ実用化されている、アルキル基の置換基数が2個または2個以下であるアルキル化ジフェニルエーテルを含有するアルキル化ジフェニルエーテルに比べ、分子量が大きいにもかかわらず、アルキル基の置換基数が2個または2個以下であるアルキル化ジフェニルエーテルを含有するアルキル化ジフェニルエーテルと同等以上の低温流動性、酸化安定性を有し、かつ高温での蒸発損失が少なく、より高温で使用される高温用潤滑油や耐熱グリースなどの潤滑油剤の基油として用いることができるという効果を奏する。
本発明は、式(1)で表される化合物を提供する。
Figure 2012102051
およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
およびRとしては、直鎖の炭化水素基では、
CH(CH10CH−、CH(CH12CH−、が例示できる。
また、分岐の炭化水素基では、
CH(CHCH(CH)−、CH(CH11CH(CH)−、が例示できる。
本発明の化合物は、前記化1で示されるものであるが、炭化水素基の炭素数としては、10〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。好ましい炭化水素基は、炭素数12および14の分岐状のアルキル基であり、その具体例としては、分岐状のドデシル基、テトラデシル基である。炭素数が12に満たない炭化水素基の場合、アルキル化ジフェニルエーテルの蒸発量が多くなりすぎ、炭素数が14を超える場合には、流動点が高くなりすぎる。また、炭化水素基が直鎖状の場合は、アルキル化ジフェニルエーテルの沸点が高くなりすぎるため、蒸留などで精製する際、高真空、高温が必要となるなど、製法上の不都合が生じる可能性がある。なお、このような炭化水素基は、2つの芳香環を有するジフェニルエーテルのいずれの芳香環のいずれの位置に結合したものであってもよい。
また、ジフェニルエーテルに対して、付加する炭化水素基の個数は、mとnの合計が、3.6から4.0である。mとnの合計が、3.6以下の場合には、蒸発量が多くなりすぎ、4.0以上の場合には、流動点が高くなりすぎたり、酸化安定性が悪くなる。なお、mとnの好ましい合計は、3.6から4.0であるが、mとnの合計が3.5以下である、不純物程度の量のアルキル化ジフェニルエーテルが含まれていてもかまわない。
本発明の化合物は、例えば、触媒に塩化アルミニウムを用いた、ジフェニルエーテルとα−オレフィンまたは塩化アルキルのフリーデルクラフト反応により、アルキル基が付加されたアルキル化ジフェニルエーテル化合物を合成し、アルキル基が1および2個付加されたアルキル化ジフェニルエーテル等の軽沸分を蒸留等で除去することによって得られる。
以下に、本発明の製造方法について、より詳しく説明する。
ジフェニルエーテルに触媒を加えて、通常100〜130℃に加熱して、触媒をジフェニルエーテルに均一に溶解する。その後、110〜125℃を保ちながら、ジフェニルエーテル1当量に対して3〜5当量のα―オレフィンまたは塩化アルキルを、通常2.5〜3.5時間かけて滴下し、全てを滴下し終わった後、110〜125℃で5〜40分、熟成する。反応混合物の温度が90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤を投入し、80〜90℃で約1時間、攪拌した後、活性白土を投入し、80〜90℃で約30分間加熱攪拌する。続いて、30℃まで自然冷却した後、減圧濾過し、次いで減圧蒸留して、未反応の原料を含む軽沸点化合物を除去して、トリアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテルを得る。
次に、本発明は、式(1)で表される化合物を含有する高温用潤滑油および耐熱グリースを提供する。
前記の製造方法で得られたアルキル化ジフェニルエーテルは、他の特徴を付与することを目的に、鉱物油の他、α−オレフィンオリゴマー、ポリオールエステル、ジエステル、ポリアルキレングリコール、シリコーン油、変性シリコーン油などの合成油と混合し、さらには必要に応じて摩耗防止剤、極圧剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆防食剤などの添加剤を配合した高温用潤滑油の基油とすることができる。このようにして得られる高温用潤滑油は、高温条件で使用される軸受油、流体軸受油、含油軸受油、含油プラスチックス油、ギヤ油、ジェットエンジン油、断熱エンジン油、ガスタービン油、自動変速機油、真空ポンプ油、油圧作動液等として使用可能である。
また、前記の製造方法で得られたアルキル化ジフェニルエーテルは、増ちょう剤としてヒドロキシステアリン酸リチウムやウレアなどを用いたグリースの基油として使用可能である。
アルキル付加数の算定に用いるNMRのモデルチャートである。 実施例1で得られた化合物のGCスペクトルチャートである。 実施例1で得られた化合物のH−NMRチャートである。 実施例2で得られた化合物のGCスペクトルチャートである。 実施例2で得られた化合物のH−NMRチャートである。 比較例1で得られた化合物のGCスペクトルチャートである。 比較例1で得られた化合物のH−NMRチャートである。
実施例1:化合物1の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積10Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル1600g(9.4モル)と無水塩化アルミニウム45g(0.34モル)を入れ、窒素雰囲気下、120℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を120℃に保ちながら、窒素流通下、1−ドデセン3212g(19.1モル)と1−テトラデセン3212g(16.4モル)の混合物を、3時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに120℃で15分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤450gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土225gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、水塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、250〜324℃で減圧蒸留して、未反応の原料、アルキル基がモノおよびジ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、トリアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、6830gを得た。この物(化合物1とする)は、図2のGCスペクトル、図3のH−NMRスペクトルから、ジアルキル付加体5.2%を含み、アルキル付加数が3.74と算定した。
実施例2:化合物2の合成
容積2Lの四つ口フラスコを用い、ジフェニルエーテル200g(1.2モル)と無水塩化アルミニウム5.7g(0.04モル)、1−ドデセン402g(2.4モル)と1−テトラデセン402g(2.1モル)の混合物、アルカリ中和剤56gおよび活性白土43gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、トリアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、812gを得た。この物(化合物2とする)は、図4のGCスペクトル、図5のH−NMRスペクトルから、ジアルキル付加体4.8%を含み、アルキル付加数が3.79と算定した。
比較例1:化合物3の合成
実施例1と同様の装置を用いて、ジフェニルエーテル1600g(9.4モル)と無水塩化アルミニウム15g(0.11モル)を入れ、90℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、窒素流通下、1−ドデセン1810g(10.8モル)と1−テトラデセン1810g(9.23モル)の混合物を、4時間半かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤68gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土68gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、水塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、3.0〜4.0torr、250〜320℃で減圧蒸留して、未反応の原料およびアルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、6000gを得た。この物(化合物3とする)は、図6のGCスペクトル、図7のH−NMRスペクトルから、ジアルキル付加体40%を含み、アルキル付加数が2.86と算定した。
実施例3:耐熱グリース組成物の作製
ガラス製容器に実施例1で得られた化合物1(230g)とパラ−トルイジン70gを入れ、70〜80℃で加熱、攪拌して溶液Aを得た。別のガラス製容器に化合物1(230g)とトリレンジイソシアネート57gを入れ、70〜80℃で加熱、攪拌して溶液Bを得た。セパラブルフラスコに溶液Aを注入し、これに溶液Bを約30分かけて徐々に加えながら攪拌混合後、170℃になるまで約40分、加熱しながら攪拌を続けて、ウレアを増ちょう剤とするグリース(組成物1)を得た。
アルキル付加数の算定に用いるNMRのモデルチャートを図1に示す。図において
a(ケミカルシフト6.5〜7.5)はベンゼン環の水素のピークを示す。
b(ケミカルシフト2.2〜3.3)はベンジル位の水素のピークを示す。
c(ケミカルシフト0.5〜1.8)はアルキル基の水素のピークを示す。
a、bおよびcのピークの積分値(比)を基に、アルキル付加数を次の算出式より、算出した。
アルキル付加数(m+n)=10(b+c)/[(アルキル基の平均水素数)a+b+c]
ここで、アルキル基の炭素数が、12と14のものが同モルの場合、アルキル基の平均水素数は、27。
試験例1:熱安定性試験
実施例1、2および比較例1で合成した化合物(化合物1〜3)をそれぞれ20g、30mlのガラスビーカーに秤量した。これを、150℃または200℃の恒温槽に静置し、10日後または20日後に、重量、動粘度および酸価の測定を行った。熱安定性試験前のそれぞれの測定値を基準として、熱安定性試験による性状の変化を評価した。
試験例2:低温流動性試験
JIS K2269に従い、 実施例1、2および比較例1で合成した化合物(化合物1〜3)について流動点を測定した。
試験例3:潤滑性試験
Ball材質、SUJ2鋼、Plate材質、SK−5鋼からなるBall on Plate型摩擦試験機を用い、0.98Nの荷重のもと、試料温度を25℃から250℃に昇温しながら各温度での摩擦係数を測定した。
表1に、化合物1〜3の一般性状を示し、表2に、熱安定性試験の結果を示す。また、アルキル化ジフェニルエーテル系以外の合成潤滑油として一般に用いられているポリαオレフィンについても、新日鐵化学株式会社製のPAO−801(化合物4)を併記し、これを比較例2とした。また、表3に潤滑性試験結果を示す。さらに、表4に、実施例3で作製したグリース組成物の離油度を示した。
Figure 2012102051
表1の結果から、本発明のアルキル付加モル数が3.5から4.0のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物1、および化合物2は、従来のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物3に比べて、同等以上の低い流動点を示すことが確認された。また、化合物1、および化合物2は、一般に低温流動性に優れると認められているポリαオレフィン油(化合物4)と比較しても遜色ない低温流動性を示すことが確認された。
Figure 2012102051
表2の結果から、本発明のアルキル付加モル数が3.6から4.0のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物1、および化合物2は、アルキル付加モル数が3.0より小さい化合物3、さらにはポリαオレフィンである化合物4に比較して、蒸発損失率が格段に少なく、動粘度変化率および酸価の増加は従来から高温用潤滑油として知られている化合物3に比べて同等であり、さらに、潤滑油として広く実用化されているポリαオレフィンである化合物4に比較して、動粘度変化率は20分の1であり、高温特性が極めて優れていることが確認された。
Figure 2012102051
表3の結果から、本発明のアルキル付加モル数が3.6から4.0のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物1および化合物2は、従来のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物3と同等の摩擦係数を有しており、各種潤滑油剤として有効であることが確認された。
Figure 2012102051
表4の結果から、本発明のアルキル付加モル数が3.6から4.0のアルキル化ジフェニルエーテルである化合物1を基油としたウレアを増稠剤とするグリース(組成物1)の離油度は、1%未満であり、グリースとして実用に適するものであることが確認された。
以上の事実から、本発明のアルキル付加モル数が3.5から4.0のアルキル化ジフェニルエーテル化合物は、従来、高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として広く用いられているアルキル化ジフェニルエーテルに比べ、特に蒸発損失率が格段に向上しており、高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として、必要な粘度変化率および酸価変化などの特性を維持しているため、耐熱性に優れた化合物であることが確認された。
本発明の化合物および組成物は、各種潤滑油、例えば軸受油、流体軸受油、含油軸受油、含油プラスチックス油、ギヤ油、エンジン油、ガスタービン油、自動変速機油、真空ポンプ油、その他の機械油、作動液などの基油として用いることができるだけでなく、グリースの基油としても用いることができる。また、他の合成基油に添加または併用することも可能であり、潤滑油設計の幅を広げる化合物としても好適である。その他、潤滑油剤用途だけでなく、例えば可塑剤、冷凍機油などに利用できる。

Claims (4)

  1. 式(1)で表される化合物
    Figure 2012102051
    およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
  2. 式(1)で表される化合物を含有する潤滑油剤
    Figure 2012102051
    およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
  3. 式(1)で表される化合物を含有するグリース組成物
    Figure 2012102051
    およびRは、同一又は異なって炭素数12または14の炭化水素基であり、m、nは、3.6<m+n<4.0を満たす実数である。
  4. 軸受用に用いられるグリース組成物である請求項3に記載のグリース組成物。
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