JP2012097411A - 組立式簡易ハウス - Google Patents

組立式簡易ハウス Download PDF

Info

Publication number
JP2012097411A
JP2012097411A JP2010243835A JP2010243835A JP2012097411A JP 2012097411 A JP2012097411 A JP 2012097411A JP 2010243835 A JP2010243835 A JP 2010243835A JP 2010243835 A JP2010243835 A JP 2010243835A JP 2012097411 A JP2012097411 A JP 2012097411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
wall
column
pair
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010243835A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Sasaki
三男 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2010243835A priority Critical patent/JP2012097411A/ja
Priority to PCT/JP2011/072729 priority patent/WO2012056853A1/ja
Publication of JP2012097411A publication Critical patent/JP2012097411A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/343Structures characterised by movable, separable, or collapsible parts, e.g. for transport
    • E04B1/34315Structures characterised by movable, separable, or collapsible parts, e.g. for transport characterised by separable parts
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H1/00Buildings or groups of buildings for dwelling or office purposes; General layout, e.g. modular co-ordination or staggered storeys
    • E04H1/12Small buildings or other erections for limited occupation, erected in the open air or arranged in buildings, e.g. kiosks, waiting shelters for bus stops or for filling stations, roofs for railway platforms, watchmen's huts or dressing cubicles
    • E04H1/1205Small buildings erected in the open air
    • E04H1/1222Sales kiosks
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B2001/0053Buildings characterised by their shape or layout grid
    • E04B2001/0084Buildings with non right-angled horizontal layout grid, e.g. triangular or hexagonal
    • E04B2001/0092Small buildings with hexagonal or similar horizontal cross-section
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/35Extraordinary methods of construction, e.g. lift-slab, jack-block
    • E04B2001/3583Extraordinary methods of construction, e.g. lift-slab, jack-block using permanent tensioning means, e.g. cables or rods, to assemble or rigidify structures (not pre- or poststressing concrete), e.g. by tying them around the structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

【課題】短時間で容易にかつしっかりと組立及び分解可能であること。
【解決手段】雌ねじ部18が配設されたベース2と、支柱本体24及びその上端及び下端からそれぞれ延び出している雄ねじ部26及び28を備えた支柱であって、雄ねじ部28がベースに締結されて直立する支柱P1〜P4と、4個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根14とを備えた組立式簡易ハウス。壁6及び12の両側には2個の円筒部材6A及び12Aが、壁8及び10の両側には1個の円筒部材8B及び10Bがそれぞれ配設され、対応する支柱に嵌合されて保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベースと、ベースに締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の両側には嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱に離脱可能に嵌合されて保持される、組立式簡易ハウスに関する。
特許文献1には、台部分1と、鋼鉄製パイプの柱2と、壁4と、扉5と、屋根3とを備えた組立式簡易ハウス(簡易組立式トイレ)が開示されている。柱2は、台部分1の四隅に配設された柱受けのソケットに差し込んで直立させられる。壁4は、両側に配設されたピンを一対の柱2の穴に嵌め込んで取り付けられる。扉5は、片側に配設した環(ヒンジ)を柱2に嵌合して支持される。屋根3は、上端が閉塞された穴を介して柱2の上端部に差し込んで支持される。各差し込み部には抜け止め手段が施される。
特開平11−044110号公報
特許文献1に開示された上記組立式簡易ハウスにおいては、多くの構成部材が差し込み方式により組み立てられるので、全体をしっかりと組み立てることが不可能ではないにしても著しく困難である。特に、壁4は、相互に隣り合う柱2と柱2との間に挿入されて両側に配設されたピンを柱2の各々の穴に嵌め込んで取り付けられるので、抜け止め手段が施されてはいるものの、組付け後には幅方向に相当のガタが生ずるとともに、幅方向にかなりの隙間が生ずるので、上記課題の解決を一層困難にしている。
本発明の目的は、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てること及び短時間で容易に分解することが可能である、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の他の目的は、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の更に他の目的は、構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の一局面によれば、少なくとも四つの角部に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された四角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、ことを特徴とする組立式簡易ハウス、が提供される。
本発明の他の局面によれば、角部の各々に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された、四角形を除く多角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、ことを特徴とする組立式簡易ハウス、が提供される。
それぞれ一側同士が同じ高さ位置で共通の支柱に保持される一対の壁が複数対備えられ、該一対の壁の各々は、該一側の嵌合部が相互に干渉しない高さ位置に配設されて対応する共通の支柱に嵌合される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、相対的に下に位置する壁の上端は水平に延びかつ、該上端には一定の上下方向幅及び一定の水平方向厚みを有する突条が壁の上端に沿って延びるよう配設され、相対的に上に位置する壁の下端は水平に延びかつ、該下端には下方に開放された溝が一定の高さで壁の下端に沿って延びるよう配設され、上に位置する壁は、その下端の溝が下に位置する壁の上端の突条に離脱可能に嵌合されて下に位置する壁に支持され、最下端に位置する壁はベースの上面に支持される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間には2個の壁が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持され、該2個の壁のうち下の壁は、ベースの上面に支持され、又は少なくとも1個の壁を介してベースの上面に支持され、上の壁は、対応する支柱の支柱本体に嵌合された上の壁の嵌合部と下の壁の嵌合部との間に介在されて嵌合された1個又は複数の円筒部材を介して下の壁に支持される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間には1個のドアが回動可能に保持され、ドアの鉛直に延びている片側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された嵌合部が上下方向に間隔を置いて複数個配設され、ドアは、該嵌合部が該支柱の対における片方の支柱の支柱本体に回動可能にかつ離脱可能に嵌合される、ことが好ましい。
屋根は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板と屋根板の各々の一側部同士を連結するヒンジとを備えかつ一対の屋根板がヒンジの軸まわりに折り畳み可能な屋根板ユニットからなり、一対の屋根板には、屋根板の各々が水平位置から該軸まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、支柱の各々に整合する位置に取付穴が形成され、該取付穴の各々が対応する支柱の雄ねじ部に離脱可能に嵌合されて雌ねじ部材により締結される、ことが好ましい。
ベースには4個の支柱が配設され、相互に隣り合う支柱の対の間にはそれぞれ1個の壁が保持され、壁の各々の下端は水平に延びてベースの上面に載置され、屋根板ユニットの該軸方向の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる一対の壁の上端は、それぞれ一対の屋根板の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの該軸方向に延びるよう位置する一対の壁の上端は、それぞれ一対の屋根板の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、屋根板ユニットの該軸方向の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、屋根板の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
屋根は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板と屋根板の各々の一側部同士を連結するヒンジとを備えかつ一対の屋根板がヒンジの軸まわりに折り畳み可能な屋根板ユニットが複数個、各々の軸が共通の仮想水平軸線に沿って位置するよう併設されてなり、屋根板ユニットの各々における一対の屋根板には、一対の屋根板がそれぞれ水平位置から該軸まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、該取付穴が対応する支柱と整合するよう位置付けられ、該軸線方向の両端に位置する両端屋根板ユニットの各々は、該取付状態において該軸線方向の外側端部にベースの該両端の二つの角部の支柱に対応して該取付穴が形成されて該支柱の各々に支持され、両端に位置する屋根板ユニットの各々に対し該軸線方向の内方に位置する少なくとも1個の中間屋根板ユニットには、該取付状態において該軸線方向の中間位置であって該軸線方向に直交する幅方向の両側部に、それぞれ1個の該取付穴が形成され、又はそれぞれ複数個の該取付穴が該軸線方向に間隔をおいて形成され、ベースの該幅方向の両側部の対称位置には、該取付穴に対応してそれぞれ1個又は複数個の支柱が配設され、それぞれ該1個の支柱間又は複数個の支柱間には屋根梁が保持され、屋根梁は、鉛直に延びている両側を備えかつ該両側には該嵌合部が配設されるとともに、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合・保持され、屋根梁の上端は、それぞれ中間屋根板ユニットの一対の屋根板の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、両端屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の内側に位置する端部の各々は、両端屋根板ユニットの各々の該軸線方向の内方に位置する中間屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の外側に位置する端部の各々に対し上から重ねられるよう配置される、ことが好ましい。
両端屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の内側に位置する端部の各々には内側補強板が取り付けられ、内側補強板は、該端部の各々に嵌合・固着されたチャンネル部と、チャンネル部の上端から該軸線方向の内方に張り出す張出部と、張出部の先端から垂下する下向きフランジ部とを備え、中間屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の外側に位置する端部であって両端屋根板ユニットに対し最も近い位置に存在する端部の各々には外側補強板が取り付けられ、外側補強板は、該端部の各々に嵌合・固着されたチャンネル部と、チャンネル部の下端から該軸線方向の外方に張り出す張出部と、張出部の先端から上方に延び出す上向きフランジ部とを備え、両端屋根板ユニットの内側補強板の各々の張出部及び下向きフランジ部は、対応する中間屋根板ユニットの外側補強板の張出部及び上向きフランジ部に対し上から覆うよう配置される、ことが好ましい。
支柱の各々における支柱本体の上端は、雄ねじ部の外周面と支柱本体の外周面との間に形成される環状の水平上端面からなり、水平上端面の各々上には、軸線に直交する平面と該平面に対し傾斜した傾斜面とを有する第1傾斜ワッシャが傾斜面を上にして雄ねじ部に嵌合されて載置され、1個の屋根板ユニットにおける一対の屋根板又は複数の屋根板ユニットにおける全ての対の屋根板は第1傾斜ワッシャの傾斜面に載置されて該軸線を中心に傾斜面の傾斜角度に従ってそれぞれ同じ角度に傾斜させられ、屋根板の各々の上面から突出した雄ねじ部には、第1傾斜ワッシャと共通部品である第2傾斜ワッシャが傾斜面を下にして嵌合されて屋根板の各々の傾斜した上面に載置されかつ、該雌ねじ部材が締結されて第2傾斜ワッシャの平面を下方に押圧する、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、該両端屋根板ユニットの該軸方向の外側端部をそれぞれ該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの各々の両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板ユニットの各々における屋根板の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
1個の屋根板ユニットにおける一対の屋根板の頂部又は複数個の屋根板ユニットにおける全ての対の屋根板の頂部は、カバー部材により上方から離脱可能に覆われ、カバー部材は、横断面が屋根板の頂部と同じ角度の等辺を有しかつ屋根板ユニットのヒンジの軸方向の一端から他端まで直線状に延在する山形のカバー板と、カバー板の両端を覆うよう固着された三角形の端板とからなりかつ、山形のカバー板が該一対の屋根板の頂部又は該全ての対の屋根板の頂部を上方から覆い、三角形の端板が一対の屋根板の頂部の両端又は該全ての対の屋根板の頂部の両端を外側から覆う、ことが好ましい。
屋根は、平面から見て該多角形の中心から該多角形の頂点に向かって延びるよう一体に連結された複数の屋根梁と、それぞれ周方向に隣り合う屋根梁間に跨って配設された複数の屋根ユニットとを備え、屋根梁の各々は、板梁であって、鉛直に延びる中心側端及び鉛直に延びる頂点側端であって中心側端よりも短い頂点側端と、中心側端の上端から頂点側端の上端まで下方に傾斜して延びる上端と、中心側端の下端から頂点側端の下端まで水平に延びる下端とを備えた板梁と、板梁の上端に配設された樋部材と、板梁の頂点側端に配設された嵌合部とを備え、板梁の各々の中心側端部には、平面から見てそれぞれV形をなす複数の連結板がそれぞれ周方向に対向する屋根梁の対向面に重合されてそれぞれねじ部材により共締めされることにより屋根梁の各々は、該中心側端部において複数の連結板を介して相互に一体に連結され、屋根梁の各々の板梁に配設された嵌合部は支柱の各々の支柱本体の上端部に離脱可能に嵌合保持される、ことが好ましい。
屋根梁の各々の樋部材は、下方に開放された下向き取付チャンネル板部と、下向き取付チャンネル板部の上側に一体に配設された樋板部とからなり、下向き取付チャンネル板部は、一定の水平方向幅で水平に延びる天壁と、天壁の両側から下方に直角に延び出す下側壁とからなり、樋板部は、下向き取付チャンネル板部の天壁と、天壁から両側外方に水平に延び出す下フランジと、下フランジの各々の先端から上方に直角に延び出す上側壁と、上側壁の上端から直角に相互に接近する方向に延び出して先端間に一定の間隔を形成する上フランジとからなり、下向き取付チャンネル板部が板梁の各々の上端に嵌合されて固着され、屋根ユニットの各々は、台形の屋根板と、屋根板の平行でない対辺であって、周方向に隣り合う板梁と同じ周方向角度で延びる対辺に配設された係止チャンネル部材とからなり、係止チャンネル部材は、水平横方向に開放された横向き取付チャンネル板部と、横向き取付チャンネル板部の下側に一体に配設された横向き係止チャンネル板部とからなり、横向き取付チャンネル板部は、一定の上下方向幅で水平に延びる天壁と、天壁の上端及び下端から水平同方向に直角に延び出す上側壁及び下側壁とからなり、横向き係止チャンネル板部は、横向き取付チャンネル板部の天壁の下端から下方に延び出す係止天壁と、横向き取付チャンネル板部の下側壁と、係止天壁の下端から直角に横向き取付チャンネル板部の下側壁の下方を平行に該下側壁よりも短い長さだけ延び出す下係止側壁とからなり、横向き取付チャンネル板部が屋根板の該対辺に嵌合されて固着され、屋根ユニットの各々は、各々の横向き係止チャンネル板部の下係止側壁の先端が、周方向に隣り合う板梁の各々の樋板部における上フランジの各々のうち、該周方向内側に位置する上フランジの先端に対し周方向外側に位置付けられた状態で下降させられて横向き取付チャンネル板部の下側壁が該上フランジの上面に載置され、更に半径方向外方にスライドさせられることにより、横向き係止チャンネル板部の係止天壁の該周方向内側面が該上フランジの先端に当接してスライドが停止されて離脱可能に固着される、ことが好ましい。
嵌合部は、円筒部材又は上下方向に間隔をおいて水平に延び出す一対の水平フランジからなる、ことが好ましい。
嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の上端部及び下端部に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上端部と下端部との間である中間部に配設される、ことが好ましい。
嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の下半分の領域に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上半分の領域に配設される、ことが好ましい。
支柱の各々は、相互に分離可能に連結される2個の支柱であって、上支柱及び下支柱からなり、上支柱は、支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、下支柱は、支柱本体の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部と、支柱本体の下端から延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部とを備え、下支柱は、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結され、上支柱は、下端から延び出している雄ねじ部が下支柱の上端部の雌ねじ部に締結されることにより下支柱と一体に固着される、ことが好ましい。
支柱の各々は、相互に分離可能に連結される複数の支柱であって、最上端に位置する最上端支柱と、最下端に位置する最下端支柱と、中間に位置する少なくとも1個の中間支柱とからなり、最上端に位置する最上端支柱は、支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、最下端に位置する最下端支柱及び中間に位置する中間支柱は、それぞれ支柱本体の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部と、支柱本体の下端から延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、最下端支柱は、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結され、中間支柱が1個の場合、該中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が該中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより該中間支柱と一体に固着され、中間支柱が複数個の場合、最下端支柱の直上方に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、複数個の中間支柱のうち相対的に上に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が相対的に下に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより相対的に下に位置する中間支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が最上端支柱の直下方に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより直下方に位置する中間支柱と一体に固着される、ことが好ましい。
本発明に係る組立式簡易ハウスによれば、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てること及び短時間で容易に分解することが可能である、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる、構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる、分解した後、人がレジャー用キャリーバッグなどに収納し、携帯して持ち運ぶことを可能にする、あるいはトラックなどの輸送手段により梱包乃至箱詰めした状態で搬送しかつ保管することを可能にする、などの効果が得られる。
本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの実施形態を示す正面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの右側面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの背面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの平面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスのベースを、ベースに装着されたフロアの一部を省略して示す平面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスのベース(左前角部)と支柱と屋根とを組付ける構成を説明するための側面概略図であって、一部を分解し省略しかつ断面にして示す側面概略図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの正面の前壁を示す正面拡大図である。 図7に示す前壁の上面図であって、一部を省略して示す上面図である。 図2に示す組立式簡易ハウスの側壁を側面から見た図である。 図3に示す組立式簡易ハウスの背面の後壁を背面から見た図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの他の実施形態を示す斜視図である。 図11に示す組立式簡易ハウスを、一部を破断しかつ他の一部を分解し、更にドアを開いて示す図である。 図11に示す組立式簡易ハウスにおいてドアの上方に配設された壁の正面図である。 図11に示す組立式簡易ハウスにおけるドアの正面図である。 図11に示す組立式簡易ハウスの、図11において左側角部におけるベースと支柱と壁とを組付ける構成を説明するための、一部を分解して示す部分図である。 図15に示す上下の壁の構成を示す断面図であって、一部を省略して示す断面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す正面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの背面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの側面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの平面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスに配設される屋根梁の正面図である。 (a)は図21のA部を拡大して示す図、(b)は(a)の上面図である。 図19のB部を拡大して示す図である。 図23において右側の屋根板に固着された補強板の拡大断面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図であって、一部を省略した平面図を併記した斜視図である。 図26に示す組立式簡易ハウスにおけるベースの平面図である。 図26に示す組立式簡易ハウスにおける屋根の拡大平面図である。 図28に示す屋根において半径方向に直線状に位置する一対の屋根梁と屋根ユニットとカバーとを分解して示す概略図であって、一対の屋根梁を該半径方向に直交する水平方向から見た概略図である。 図28に示す屋根の一部を半径方向外方から見た斜視拡大概略図である。 屋根梁と屋根ユニットとの取付部を分解して示す拡大断面図である。 中央部が一体に連結された複数の屋根梁の一部を示す平面図である。 複数の屋根梁の中央部を一体に連結する複数の連結板を取付状態に配置して示す平面図である。 図33に示す複数の連結板を、図33において下方から見た側面図である。 屋根ユニットの平面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる一対の壁であって、図示しない共通の支柱に保持される一対の壁の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁の更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる支柱の他の実施形態を示す分解図であって、一部を省略して示す正面図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁における円筒部材の配列の形態の典型例を示す正面概略図である。
以下、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。先ず図1〜図4を参照して、組立式簡易ハウスである犬小屋1は、平面形状が四角形(矩形)のベース2と、4個の支柱P1、P2、P3及びP4と、4個の壁6、8、10及び12と、屋根14とを備えている。
ベース2は、図5及び図6に示されているように、平面形状が矩形の枠体16と、枠体16の四つの角部に配設された雌ねじ部18と、枠体16に固着された床板20とを備えている。枠体16は、横断面が四角形の金属管、実施形態においては鋼管22を4個溶着することにより形成されている。雌ねじ部18は、内周面に雌ねじが形成された金属製円筒部材からなり、枠体16の四つの角部内に周知の方法により位置付けられて溶着される。枠体16の上面及び雌ねじ部18の各々の上端面は共通の平面上に位置付けられ、枠体16の下面及び雌ねじ部18の各々の下端面は、該平面に平行な他の共通の平面上に位置付けられる。雌ねじ部18の各々の軸線は、それぞれ鉛直軸線上に位置付けられる。床板20は、一定の厚みを有する板であって、木材、合成樹脂など、用途に対応した適宜の材料から形成され、例えば不図示のねじ部材により枠体16の上面の内側縁部に固着される。
支柱P1〜P4は相互に共通部品からなるので、支柱P1について説明する。支柱P1は、図6に示されているように、円形外周面を有する金属管(例えば鋼管)からなる支柱本体24と、支柱本体24の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体24よりも小径の雄ねじ部26及び28を備えている。雄ねじ部26及び28は、それぞれ雄ねじ部26及び28を備えたボルトの頭を支柱本体24の上端部内及び下端部内に挿入し、溶着することにより構成されている。支柱本体24の上端は、雄ねじ部26の外周面と支柱本体24の外周面との間に形成される環状の水平上端面24U(実施形態においては、支柱本体24の上端面とボルトの頭の雄ねじ部26側の面)からなり、下端は、雄ねじ部28の外周面と支柱本体24の外周面との間に形成される環状の水平下端面24L(実施形態においては、支柱本体24の下端面とボルトの頭の雄ねじ部28側の面)からなる。そして4個の支柱P1〜P4は、下端の雄ねじ部28がベース2の対応する雌ねじ部18に上面から締結されて直立している。支柱本体24の各々の下端である環状の水平下端面24Lは、対応する雌ねじ部18の各々の上端面及び枠体16の上面に圧接される。
図1、図4、図7及び図8を参照して、犬小屋1を図1に示す正面から見て、前記図の各々における左右方向(幅方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P1P及びP2の対の間に保持される前壁6は、一定の厚みを有する板からなる前壁本体6Wを備えている。前壁本体6Wは、鉛直に延びている幅方向の両側6a及び6bと、両側6a及び6bの下端間を水平に延びる下端6cと、両側6a及び6bの上端間を延びる上端6dとを備えている。前壁本体6Wの中央部には、犬の出入口である開口6eが形成されている。上端6dは、幅方向中央から両側上端に向かって同じ角度で下方に傾斜している。
前壁本体6Wの両側6a及び6bの全域には、それぞれ枠体30が配設されている。枠体30の各々は、直線状に延びるチャンネル板32と、チャンネル板32の各々の底部における上端部及び下端部の外面に溶着された嵌合部である金属製の円筒部材6Aとを備えている。チャンネル板32の各々及び円筒部材6Aの各々は相互に共通部品からなる。枠体30の各々は、チャンネル板32の各々が前壁本体6Wの両側6a及び6bを覆うよう嵌め込まれ、圧入、接着、ねじ止めなどの固着手段により固着される。円形貫通穴を有する円筒部材6Aは、前壁本体6Wの該幅方向における上端部及び下端部の左右対称位置に位置付けられる。また両側6a及び6bにおいてそれぞれ上下に位置する円筒部材6Aは、それぞれ共通の鉛直軸線上に位置付けられる。前壁本体6WAの両側6a及び6bにおいて、円筒部材6Aの各々の上下方向の間隔は同じであり、円筒部材6Aの各々の下端は、前壁本体6Wの下端6cと共通の平面上に位置付けられているが、上端は前壁本体6Wの上端6dの両側よりも若干低い位置に位置付けられている。
図2、図4及び図9を参照して、犬小屋1を前記正面から見た右側において前後方向(図2及び図9において左右方向、図4において上下方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P2及びP3の対の間に保持される側壁8は、一定の厚みを有する板からなる側壁本体8Wを備えている。矩形である側壁本体8Wは、前後方向の両側8a及び8bと、両側8a及び8bの下端間及び上端間をそれぞれ水平に延びる下端8c及び上端8dとを備えている。側壁本体8Wには、複数の通気孔8eが形成されている。
側壁本体8Wの両側8a及び8bの全域には、それぞれ枠体34が配設されている。枠体34の各々は、直線状に延びるチャンネル板36と、チャンネル板36の各々の底部における上下方向中央部の外面に溶着された嵌合部である金属製の円筒部材8Bとを備えている。チャンネル板36の各々及び円筒部材8Bの各々は相互に共通部品からなる。円筒部材8Bの各々は、上記円筒部材6Aの各々とは長さが相違するが、共通の金属管から形成される。枠体34の各々は、先に述べた枠体30と同じ如くして側壁本体8Wの両側8a及び8bを含む両側部に固着される。円筒部材8Bは、側壁本体8Wの前後方向における中央部の左右対称位置に位置付けられる。円筒部材8Bの各々の該軸線方向(上下方向)の長さは、側壁本体6W(図7)の両側6a及び6bにおける円筒部材6Aの各々の該軸線方向の間隔と同じ又はわずかに小さく設定されている。また、円筒部材8Bの各々の下端と側壁本体8Wの両側8aの下端8cとの該軸線方向の距離は、側壁本体6W(図7)の下端部の円筒部材6Aの各々の該軸線方向の長さとほぼ同じに設定されている。また、円筒部材8Bの各々の上端と側壁本体8Wの両側8a及び8bの上端8dとの該軸線方向の距離は、側壁本体6W(図7)の上端部の円筒部材6Aの各々の下端と側壁本体6Wの両側6a及び6bの上端6dとの該軸線方向の距離とほぼ同じに設定されている。
犬小屋1を前記正面から見た左側において前後方向に間隔をおいて隣り合う支柱P1及びP4の対の間に保持される側壁10は、犬小屋1を前記正面から見た右側に位置する側壁8と実質的に同じ形状及び大きさを有しているので、詳細な図示及び説明は省略する。なお、図9において、括弧内は、側壁10の、側壁8に対応する部分の符号を示している。
図3、図4及び図10を参照して、犬小屋1を図1に示す正面と反対側の背面から見て、前記図の各々における左右方向(幅方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P3及びP4の対の間に保持される後壁12は、前壁6と実質的に同じ形状及び大きさを有しているので説明は省略する。なお、図10において、符号は、後壁12の、前壁6に対応する部分の符号を示している。ただし符号12eは通気孔を示している。
前壁本体6W、側壁本体8W、側壁本体10W及び後壁本体12Wは、それぞれ一定の厚みを有する、ベニヤ、合板などの板であって、木材、合成樹脂など、用途に対応した適宜の材料から形成され、各々の両側(符号は省略)の高さは相互に同じである。枠体30、34、37及び40は、ステンレスなどの鋼、アルミニウムなど適宜の金属から形成される。円筒部材6A、8B、10B及び12Aの内径は、支柱P1〜P4の各々の支柱本体24に対し離脱可能に嵌合しうるよう、支柱本体24の外径よりも大きく形成されている。上記チャンネル板32、36、38及び42の各々は共通部品からなる。
壁6〜12の支柱P1〜P4への保持は例えば次のようにして行なわれる。図1〜図4及び図6を参照して、先ず、右の側壁8の前側の円筒部材8Bを前壁6の右側の円筒部材6Aの各々間に配置してほぼ同一軸線上に位置付け、1本目の支柱P2を嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の右前角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。続いて左の側壁10の前側の円筒部材10Bを前壁6の左側の円筒部材6Aの各々間に配置してほぼ同一軸線上に位置付け、2本目の支柱P1を嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の左前角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。更に後壁12の左右それぞれ2個の円筒部材12Aを、右の側壁8及び左の側壁10の各々の後側の円筒部材8Bを上下に挟んで位置付けてほぼ同一軸線上に位置付け、3本目及び4本目の支柱P3及びP4をそれぞれ嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の右後角部及び左後角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。壁6〜12は、ベース2の四つの角部に直立した支柱P1〜P4の各々間に離脱可能に嵌合されて保持される。壁6〜12(図7〜図10)の各々の荷重は、壁本体6W〜12Wの各々の下端6c〜12cの各々がベース2の枠体16の上面に載置されることにより支持される。
図1〜図4を参照して、屋根14は屋根板ユニット14Uからなる。屋根板ユニット14Uは、それぞれ縦長矩形で同形である一対の屋根板50と、屋根板50の各々の一側部同士を連結する2個のヒンジHと、カバー部材52とを備えている。ヒンジHの各々は前後方向に間隔をおいて屋根板50の各々の一側部間に跨って内側面に固着され、各々の軸H1は共通の水平軸線上に位置付けられる。屋根板50の各々は、木材、合成樹脂など適宜の材料から形成され、一側面が相互に対向する水平位置(不図示)と、水平位置からヒンジHの各々の軸H1まわりに下方に同じ角度(90°未満)回動して傾斜した傾斜位置(取付状態:図1〜図4)と、水平位置から軸H1まわりに下方にそれぞれ90°回動した折畳位置(不図示)との間を相対移動可能である。屋根板50の各々には、それぞれ支柱P1〜P4の各々に対応して取付穴54(図6)が形成されている。
屋根板50の各々がそれぞれ水平位置から軸H1まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、取付穴54の各々は、対応する支柱4と整合するよう位置付けられる。屋根14は、一対の屋根板50の取付穴54の各々が対応する支柱P1〜P4の上端側の雄ねじ部26に離脱可能に嵌合され、後述するとおりにして雌ねじ部材であるナット62(図6)により締結されて支持される。
図6を参照して更に具体的に説明すると、支柱P1〜P4の各々の水平上端面24U上には、軸線に直交する平面と該平面に対し傾斜した傾斜面とを有する第1傾斜ワッシャ56が、平面を下に傾斜面を上にして雄ねじ部26に嵌合されて載置される。第1傾斜ワッシャ56の傾斜面には、雄ねじ部26に嵌合されたプレーンワッシャ58が載置される。第1傾斜ワッシャ56の傾斜面は、一対の屋根板50の傾斜位置に対応して位置付けられる。一対の屋根板50は、第1傾斜ワッシャ56の各々の傾斜面に載置されてヒンジHの軸H1(図1及び図4)の各々の軸線を中心に該傾斜面の傾斜角度に従ってそれぞれ同じ角度に傾斜させられる(図1及び図3)。屋根板50の各々の上面から突出した雄ねじ部26には、プレーンワッシャ58が嵌合されて屋根板50の各々の傾斜した上面に載置され、続いて第1傾斜ワッシャ56と共通部品である第2傾斜ワッシャ60が、傾斜面を下に平面を上にして雄ねじ部26に嵌合され、屋根板50の各々の傾斜した上面にプレーンワッシャ58を介して載置される。雄ねじ部26には、更にナット62が締結されて第2傾斜ワッシャ60の水平な平面(上面)を下方に押圧する。ゴム製のキャップ64がナット62を上方から覆うよう嵌合される。キャップ64は、ナット62の保護(含む:水の浸入防止)、外観の確保などに寄与する。第1傾斜ワッシャ56及び第2傾斜ワッシャ60の利用は、屋根板50の各々の傾斜角度を容易に設定することが可能となり、実用上有用である。
図1〜図4を参照して、一対の屋根板50の山形の頂部は、カバー部材52により上方から離脱可能に覆われて、屋根1の頂部からの水漏れが防止される。カバー部材52は、横断面が一対の屋根板50の頂部と同じ角度の等辺を有しかつ一対の屋根板50の、ヒンジHの各々における軸方向の一端から他端まで直線状に延在する山形のカバー板52Aと、カバー板52Aの両端を覆うよう固着された端板52Bとからなる。端板52Bの各々は、山形の上端と鉛直に延びる両側と水平に延びる下端とを有している。カバー板52Aは、一対の屋根板50の頂部を上方から覆いかつ、端板52Bが一対の屋根板50の頂部の両端を外側から覆うよう、一対の屋根板50にねじ止めなど、適宜の固着手段により固着される。図示のカバー部材52は板金製であるが、適宜の合成樹脂による一体成形品であってもよい。
上記犬小屋1においては、上記した如く、支柱P1〜P4は、各々の雄ねじ部28をベース2の雌ねじ部18に締結することによりベース2に直立して固着される。また壁6〜12は、相互に隣り合う支柱P1とP2の対の間、支柱P2とP3の対の間、支柱P1とP4の対の間及び支柱P3とP4の対の間に、円筒部材6A、8B、10B及び12Aを対応する支柱P1〜P4に離脱可能に嵌合することにより保持され、屋根14は、支柱P1〜P4の各々上に取付穴54を介して嵌合されかつナット62により締結される。その結果、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てることができる。また、短時間で容易に分解することも可能である。具体的には、最初に屋根14を支柱P1〜P4から取り外し、続いて支柱P1〜P4を順次にベース2から離脱することにより、壁6〜12を順次に取り外すことができる。分解した各構成部材は、人がバッグなどに入れて携帯可能であり(屋根14は折り畳める)、実用上有用である。更には、全体の構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる。なお、壁6〜12の円筒部材6A、8B、10B及び12Aを、対応する支柱P1〜P4に対し離脱可能に嵌合して保持する構成は、後の実施形態においても同じである。したがって以下の説明においては、説明の簡略化のため「離脱可能」という表現は省略されている。
上記犬小屋1においては、それぞれ一側同士が同じ高さ位置で共通の支柱P1〜P4にそれぞれ保持される一対の壁が複数対備えられている(前壁6と側壁8、前壁6と側壁10、側壁8と後壁12、側壁10と後壁12)。該一対の壁の各々は、該一側の円筒部材が相互に干渉しない高さ位置に配設されて対応する共通の支柱P1〜P4に嵌合される(前壁6の一側の2個の円筒部材6Aとこれらの中間部に配設される側壁8の一側の1個の円筒部材8B、前壁6の他側の2個の円筒部材6Bとこれらの中間部に配設される側壁10の一側の1個の円筒部材10B、側壁8の他側の1個の円筒部材8Bとこれを上下に挟んで配設される後壁12の一側の2個の円筒部材12Aと、側壁10の他側の1個の円筒部材10Bとこれを上下に挟んで配設される後壁12の他側の2個の円筒部材12A)。この構成によれば、同じ高さの壁2個(例えば前壁6と側壁8)を、1本の共通の支柱(例えば支柱P2)に短時間で容易にかつしっかりと保持できる。また短時間で容易に分解することも可能である。更には、全体の構成のコンパクト化にも寄与する。更にはまた、共通の支柱に保持される2個の壁は、該支柱に対し相対回動可能であるので、後述するとおり多角形のベース及び壁を備えた多角形の組立式簡易ハウスを容易に構築することができ、実用上有用であるとともに、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することを可能にする。なお、前壁6及び後壁12における円筒部材6A及び12Aの配列の形態は、図40(a)に示す壁WAの形態に相当し、側壁8及び10における円筒部材8B及び10Bの配列の形態は、図40(b)に示す壁WBの形態に相当する。また、一対の壁の一側の高さが互いに異なっていても、該一側の各々の円筒部材が相互に干渉しない高さ位置に配設されて共通の支柱に嵌合されることはいうまでもない。
上記犬小屋1においては、屋根板ユニット14Uの前記軸方向の両端に位置して前記軸方向に直交する方向に延びる一対の壁である前壁6及び後壁12の上端6d及び12dは、それぞれ一対の屋根板50の下面に沿って傾斜方向に延びるよう山形に傾斜している。屋根板ユニット14Uの前記軸方向に延びるよう位置する一対の壁である側壁8及び10の上端8d及び10dは、それぞれ一対の屋根板50の下面に沿って前記軸方向に水平に延びている。この構成は、壁6〜12の各々の上端と屋根板50の各々の下面との隙間を小さくすること、あるいは図示しない弾性部材を介在させるなど、他の手段を施すことにより上記隙間をゼロにしたり、屋根14の荷重を支持したりすることなどを可能にする。
図11及び図12には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの他の実施形態が示されている。図示の組立式簡易ハウス70は、四角形のベース71と、6個の支柱P1〜P6と、それぞれ複数個の壁72、73、74、75、76及び77と、ドア78及び79と、屋根80とを備えている。なお、図11及び図12において括弧内の符号は、X−X方向(屋根80の図示しないヒンジHの各々の軸方向)及びX−X方向に水平に直交するY−Y方向の対称位置にそれぞれ存在する実質的に同じ部材であって図面上見えない部材を示している。
ベース71の基本的構成は、図5及び図6を参照して説明したベース2と実質的に同じであるので詳細な説明は省略する。図11及び図12においては不図示の雌ねじ部18(図5及び図6)は、ベース2の4つの角部に配設されている4個の他に、Y−Y方向の両側におけるX−X方向の右端寄りの位置にそれぞれ配設される2個の支柱P5及びP6に対応して雌ねじ部18が2個増加して配設されている。
相互に共通部品からなる支柱P1〜P6は、それぞれ複数個の、実施形態においては2個の支柱からなる。代表として支柱P2について図39を参照して説明すると、支柱P2は、相互に分離可能に連結される2個の支柱であって、上支柱90及び下支柱92からなる。上支柱90は、支柱本体93の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体93よりも小径の雄ねじ部94及び95を備えている。上支柱90は図6に示す支柱P1と実質的に同じ構成を有しているので、更なる説明は省略する。下支柱92は、支柱本体96の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部97と、支柱本体96の下端から下方に延び出している支柱本体96よりも小径の雄ねじ部98とを備えている。雌ねじ部97は、支柱本体96の上端部内にナットを挿入して溶着することにより構成される。ナットの上端面は、支柱本体96の上端面と共通の平面(軸線に直交する平面)上に存在する。その他の構成は、図6に示す支柱P1と実質的に同じであるので、更なる説明は省略する。下支柱92は、下端の雄ねじ部98がベース71の雌ねじ部18(不図示)に締結されて直立させられ、上支柱90は、下端から延び出している雄ねじ部95が下支柱92の上端部の雌ねじ部97に締結されることにより下支柱92と一体に固着される。他の支柱P1及びP3〜P6も、上記したのと同じ如くしてベース71に直立させられる。
支柱P1とP2の対の間及び支柱P3とP4の対の間には、それぞれ4個の壁72及び77が、上下方向に積み重ねられて保持されている。壁72及び77は、壁本体両側の中央部にそれぞれ円筒部材72B及び77Bを備えている(円筒部材72B及び77Bの配列の形態は、図40(b)に示されている壁WBの形態に相当)。円筒部材72B及び77Bは、図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。最上端に位置する壁72及び77の壁本体の上端は、図7に示す前壁本体6Wの上端6dと同じ如く、幅方向中央から両側上端に向かって同じ角度(屋根80の傾斜角度と同じ角度)で下方に傾斜している。その他の壁72及び77の壁本体の形状は矩形である。
支柱P2とP5の対の間及び支柱P1とP6の対の間には、それぞれ4個の壁73及び74が、上下方向に積み重ねられて保持されている。壁73及び74は、壁本体両側の上端部及び下端部にそれぞれ円筒部材73A及び74Aを備えている(円筒部材73A及び74Aの配列の形態は、図40(a)に示されている壁WAの形態に相当)。円筒部材73A及び74Aは、図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。壁73及び74の壁本体の形状は矩形である。
支柱P5とP3の対の間及び支柱P6とP4の対の間の最上端位置には、それぞれ1個の壁75及び76が保持されている。図13に示すように、壁75の壁本体の形状は矩形であり、一側の中央部には円筒部材75Bが備えられ、他側の上端部及び下端部にそれぞれ円筒部材75Aを備えている(円筒部材75A及び75Bの配列の形態は、図40(c)に示されている壁WCの形態に相当)。円筒部材75B及び75Aは、それぞれ図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。壁75の壁本体の形状は矩形である。壁76は、壁75と左右勝手違いの構成を有している(不図示)。
支柱P5とP3の対の間及び支柱P6とP4の対の間であって、壁75及び76の直下方位置には、それぞれ矩形のドア78及び79が回動可能に保持されている。図14に示すように、矩形状のドア78の鉛直に延びている片側には円筒部材78Nが上下方向に間隔を置いて4個配設されている。円筒部材78Nの各々は、それぞれ図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。ドア78及び79は開閉用のノブ78K及び79K(不図示)を備えている。ドア79は、ドア78と左右勝手違いの構成を有している(不図示)。支柱P6とP4の対の間にドア79を配設せず、図示しない3個の壁を積み重ねて配設する他の実施形態もある。
壁72の各々の一側の中央部の円筒部材72Bは、それぞれ同じ高さで隣り合う壁73の各々の一側の上端部及び下端部の円筒部材73Aに上下を挟まれて、共通の支柱P2に嵌合・保持される。最上端の壁73の他側の上端部及び下端部の円筒部材73Aは、同じ高さで隣り合う最上端の壁75の一側の中央部の円筒部材75Bを上下に挟んで、共通の支柱P5に嵌合・保持される。最上端を除く他の3個の壁73の他側の上端部及び下端部の円筒部材73Aは、支柱P5に嵌合・保持される。支柱P5において、3個の壁73の各々の他側の該円筒部材73A間の三つの空間部には、それぞれ同じ横断面形状のカラー(円筒部材)CLが離脱可能に嵌合されている。ドア79の一側の円筒部材78Nの各々は、支柱P3に回動可能に嵌合・保持される。図示しない壁77のうち最上端の壁77の一側の中央部の円筒部材77Bは、同じ高さで隣り合う最上端の壁75の他側の上端部及び下端部の円筒部材75Aに上下を挟まれて、共通の支柱P5に嵌合・保持され、最上端を除く他の3個の壁77の一側の中央部の円筒部材77Bは、3個の壁77と同じ高さで隣り合うドア79の一側の円筒部材78Nの各々間に挟まれて、共通の支柱P3に嵌合・保持される。図11及び図12に示す組立式簡易ハウス70において、図面上に現れない裏側の各構成部材の支持構造は、前記した図面上に現れている表側の各構成部材の支持構造と同じであるので、説明は省略する。
壁72、73、74及び77の各々は、それぞれ上下方向に積み重ねられて保持されているが、積み重ね部分の構造は相互に共通であるので、以下、それらを代表して壁73の各々における積み重ね部分の構造について説明する。図15及び図16には、相対的に下に位置する壁73として最下端に位置する壁73の一部が図示され、相対的に上に位置する壁73として、最下端に位置する壁73の直上方に位置する壁73の一部が図示されている。下の壁73は矩形の壁本体73Wを有し、壁本体73Wの両側の上端部及び下端部には、図7に示す前壁6と同じ如く、チャンネル板100を介して円筒部材73Aが配設されている。更に水平に延びる下端には金属製のチャンネル板102が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。下の壁73の水平に延びる上端には金属製のチャンネル板104が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。チャンネル板104の底部外面である上面における幅方向中央には、一定の上下方向幅及び一定の水平方向厚みを有する突条106が、該上面、したがって下の壁73の上端に沿って延びるよう溶着されている。突条106は帯状の金属板からなる。
上の壁73は矩形の壁本体73Wを有し、壁本体73Wの両側の上端部及び下端部には、下の壁73と同じ如く、チャンネル板100を介して円筒部材73Aが配設されている。上の壁73の水平に延びる下端には、金属製のチャンネル板108が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。チャンネル板108の底部外面である下面における幅方向中央部には、一定の高さを有する2枚の金属板110が、幅方向に間隔をおいて平行に該下面、したがって上の壁73の下端に沿って延びるよう溶着されている。2枚の金属板110の間と該下面との間には下方に開放された溝112が形成される。
上の壁73は、その下端の溝112が下の壁73の上端の突条106に離脱可能に嵌合されて下の壁73に支持される。最下端に位置する壁73は、下端面がベース71の上面に載置されて支持される。上記した如き壁73の各々の積み重ね構造によれば、外部から雨などの水の浸入を防止することができるとともに、上の壁73の荷重を下の壁73により支持することができる。なお、水の浸入を防止する必要がない場合には、溝112及び突条106は不要である。
屋根80は、図1〜図4などを参照して説明した犬小屋1の屋根14と実質的に同じ構成を有しているので説明は省略する。屋根80の支柱P1〜P6に対する取り付けは、図6に示す取付手段と実質的に同じ如くして行なわれる。なお、屋根板ユニット80Uの軸方向(不図示である複数個のヒンジHの各々における軸H1の軸方向)の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁72及び77のうち最上位に位置する壁壁72及び77の上端は、屋根板81の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜している。また、屋根板ユニット80の両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁73及び74のうち最上位に位置する壁73及び74の上端は、それぞれ屋根板81の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている。
上記した組立式簡易ハウス70は、図1に示す犬小屋1と実質的に同じ特徴ある構成を有しているので、実質的に同じ効果を奏することが可能である。なお、組立式簡易ハウス70の組み立ては、支柱P1〜P6の各々を、2個の上支柱80及び下支柱90を分離可能に締結して一体に構成することによって、或いはまた3個以上の支柱から分離可能に締結して一体に構成することによって、短時間で容易にかつしっかりと組み立てることができ、また、短時間で容易に分解することも可能である。
図17〜図20には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態が示されている。図示の組立式簡易ハウス120は、図11及び図12などを参照して説明した組立式簡易ハウス70と比較して、屋根の構成が屋根80と相違するが、その他の基本的構成は実質的に同じであるので、説明は必要最小限に止める。
組立式簡易ハウス120は、四角形のベース122と、ベース122の周縁部に直立された8個の支柱P1〜P8と、支柱の、複数の対の間に保持された少なくとも1個の壁(いずれも符号は省略)と、1個のドア123と、屋根124とを備えている。支柱P1、P2、P4及びP5は、ベース122の4個の角部に締結されている。支柱P7及びP8は、ベース122の両側部であって、それぞれ支柱P2とP4間の中央、支柱P1とP5間の中央に締結されている。支柱P3は、支柱P1とP2間の中央から支柱P2側に寄った位置に、また支柱P6は、支柱P4とP5間の中央から支柱P4側に寄った位置に、それぞれ締結されている。
屋根124は、複数個の、実施形態においては3個の屋根板ユニット124Uからなる。屋根板ユニット124Uの各々は、図1〜図4に示す屋根板ユニット14Uと基本的構成は同じである。更に具体的に説明すると、屋根板ユニット124Uの各々は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板126と屋根板126の各々の一側部同士を連結するヒンジHとを備えかつ一対の屋根板126がヒンジHの軸H1まわりに折り畳み可能に構成されるととも、各々の軸H1が共通の仮想水平軸線に沿って位置するよう併設されてなる。屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126には、水平位置から軸H1まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、それぞれ支柱P1〜P8に対応して不図示の取付穴が形成されている。
図20において該軸線方向の右端に位置する屋根板ユニット124Uは、該取付状態において該軸線方向の外側端部に支柱P4、P5及びP6に対応して該取付穴が形成されて該支柱P4、P5及びP6に図6に示す如くして支持される。また、該軸線方向の左端に位置する屋根板ユニット124Uは、該取付状態において該軸線方向の外側端部に支柱P1、P2及びP3に対応して該取付穴が形成されて該支柱PP1、P2及びP3に図6に示す如くして支持される。更にはまた、両端に位置する両端屋根板ユニット124Uの各々に対し該軸線方向の内方に位置する少なくとも1個(実施形態においては1個)の中間屋根板ユニット124Uには、該取付状態において該軸線方向の中間位置であって該軸線方向に直交する幅方向の両側部に、それぞれ少なくとも1個(実施形態においてはそれぞれ1個)の該取付穴が形成され、該支柱P7及びP8に後述する屋根梁128を介して支持される。
支柱P7及びP8間には屋根梁128が保持される。図21及び図22を参照して、屋根梁128は、一定の厚みを有する板部材から形成される本体128Aを備えている。本体128Aは、水平下端と、水平下端から間隔をおいて鉛直上方に同じ高さだけ延びる両側と、両側の上端から中央に向かって同じ長さ及び同じ角度で傾斜して延びる上端とを備えている。本体128Aの両側の全域には、それぞれ金属製の枠体130が配設されている。枠体130の各々は、直線状に鉛直に延びるチャンネル板132と、チャンネル板132の各々の底部外面に溶着されたフランジ板部材134とを備えている。フランジ板部材134は、一定の幅で直線状に鉛直に延びる本体134Aと、本体134Aの上端及び下端から同じ方向に水平に延び出す一対の水平フランジ134Bとを備えている。水平フランジ134Bの各々に、共通の鉛直軸線を有する円形貫通穴134cが形成されている。フランジ板部材134は、本体134Aの、水平フランジ134Bが延び出す面と反対側の面がチャンネル板132の各々の底部外面に重合されて溶着される。枠体130の各々は、チャンネル板132の各々が屋根梁128の両側を覆うよう嵌め込まれ、圧入、接着、ねじ止めなどの固着手段により固着される。枠体130の各々が屋根梁128の両側に固着された状態で、下の水平フランジ134Bの下面とチャンネル板132の下端と屋根梁128の本体128Aの下端とは、同一水平面上に位置付けられ、かつチャンネル板132の上端と本体128Aの上端(傾斜面)と同一傾斜面上に位置付けられ、上の水平フランジ134Bの上面は、本体128Aの対応する側上端に対し下方に間隔をおいて位置付けられる。枠体130の各々において、円形貫通穴134cが形成された水平フランジ134Bの各々は、対応する支柱に対する嵌合部を構成する。
屋根梁128は、両側の水平フランジ134Bの対が、それぞれ円形貫通穴134cを介して支柱P7及びP8の上端部に嵌合・保持される。図19を参照して更に具体的に説明すると、支柱P7には、これを共通の支柱として、両側中央部に円筒部材136Bを有する4個の壁136と、両側上端部及び下端部に円筒部材138Aを有する4個の壁138との一側がそれぞれ積み重ねられて嵌合・保持される。そして、屋根梁128の一側の水平フランジ134Bの対が、最上端に位置する壁138の上端部の円筒部材138Aを上下に挟んで支柱P7の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の他側の水平フランジ134Bの対も同じ如くして、支柱P8の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の上端の傾斜面は、それぞれ中間屋根板ユニット124の一対の屋根板126の下面に沿って傾斜方向に延びるよう位置付けられる。屋根124の支柱P1〜P8に対する取り付けは、図6に示す取付手段と実質的に同じ如くして行なわれる。なお、最上端に位置する壁138の、支柱P7に嵌合・保持される上端部の円筒部材138Aを除去した形態の壁138(図40(d)に示される形態の壁WD)を使用する他の実施形態もある。この実施形態において、屋根梁128の一側の水平フランジ134Bの対は、最上端に位置する壁136の中央部の円筒部材136Bの直上方位置において支柱P7の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の他側の水平フランジ134Bの対も同じ如くして、支柱P8の上端部に嵌合・保持される。この実施形態においては、水平フランジ134Bの対に替えて円筒部材を使用する他の実施形態もある。
両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々は、両端屋根板ユニット124Uの各々の該軸線方向の内方に位置する中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の外側に位置する端部の各々に対し上から重ねられるよう配置される。更に具体的に説明すると、両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々には、金属製の内側補強板140(図24)が取り付けられる。内側補強板140の各々は、該軸方向の外方に開放するチャンネル部140Aと、チャンネル部140Aの上端から該軸線方向の内方に直線状に張り出す張出部140Bと、張出部140Bの先端から垂下する下向きフランジ部140Cとを備えている。内側補強板140の各々は、チャンネル部140Aが該端部の各々に嵌合・固着されることにより取り付けられる(図23)。
中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の両側に位置する端部の各々には外側補強板142が取り付けられる。外側補強板142の各々は、端部の各々に対する取り付けの向きが相違するだけで(図23参照)、内側補強板140と共通部品からなる。図23に示すように、外側補強板142の各々は、該軸方向の内方に開放するチャンネル部142Aと、チャンネル部142Aの下端から該軸線方向の外方に直線状に張り出す張出部142Bと、張出部142Bの先端から上方に直角に延び出す上向きフランジ部142Cとを備えている(図24においてこれらの符号は括弧で括って示されている)。外側補強板142の各々は、チャンネル部142Aが該端部の各々に嵌合・固着されることにより取り付けられる(図23)。両端屋根板ユニット124Uの各々の内側補強板140の張出部140B及び下向きフランジ部140Cは、対応する中間屋根板ユニット124Uの外側補強板142の張出部142B及び上向きフランジ部142Cに対し上から覆うよう配置される(図23参照)。このような構成により、屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の、相互に隣り合う端部の各々をしっかりと補強し、かつ両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々を、中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の両側に位置する端部の各々上にしっかりと支持することを可能にする。
屋根板ユニット124Uの各々における屋根板126の対の全ての頂部及び両端は、カバー部材125により上方から離脱可能に覆われる。カバー部材125は、図1〜図4を参照して説明したカバー部材52と実質的に同じ構成を有しているので説明は省略する。上記実施形態において、中間屋根板ユニット124Uは1個であるが、複数個である他の実施形態もある。また、中間屋根板ユニット124Uの一対の屋根板126は、両側をそれぞれ1個の支柱P7及びP8と1個の屋根梁128により支持するよう構成されているが、一対の屋根板126の該軸方向の大きさに対応してそれぞれ複数個の支柱と複数個の屋根梁により支持する他の実施形態もある。
図25には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態が図示されている。図示の組立式簡易ハウスは簡易スタンドショップ150である。スタンドショップ150において、相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間(実施形態においては図25における手前側の4対の支柱の間)には、2個の壁が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持されている。これら上下方向に間隔をおいて対向する壁と該壁を保持する支柱の対との間に空間が形成される。以下、該空間を形成する具体的構成の一例を説明する。
支柱P1とP2の間には、2個の壁152及び154が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持されている。下の壁154は、1個の壁156を介してベース158の上面に支持されている。すなわち、壁154は壁156の上に積み重ねられて保持される。壁154及び156は、それぞれ両側の上端部及び下端部に円筒部材154A及び156Aを備え、円筒部材154A及び156Aの各々が支柱P1とP2に嵌合・保持される。上の壁(最上端の壁)152は、両側の上端部及び下端部に円筒部材152Aを備え、円筒部材152Aの各々が支柱P1とP2に嵌合・保持される。支柱P1及びP2の支柱本体であって、上の壁152の下側の円筒部材152Aと、壁154の上側の円筒部材154Aとの間における支柱本体には、それぞれ1個のカラーである円筒部材160が離脱可能に嵌合される。円筒部材160の各々の存在により、壁152は、最上端の所定の位置に保持されるので、該空間が形成される。なお、支柱P1及びP2において、それぞれ他の支柱との間に保持された図示しない複数個の壁の複数個の円筒部材が嵌合・保持されている場合には、これらの円筒部材の存在により、壁152は、最上端の所定の位置に保持される。図示の実施形態において、壁156が存在しない場合には、壁154の下端がベース158の上面に支持される。壁154の直上方には、支柱P1及びP2を含む複数の支柱にわたって、カウンター162が配設されている。
図26及び図28には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施の形態が示されている。この実施形態は、先に説明した実施形態に対し、ベース及び屋根の平面形状が相違し、かつ屋根の構成が本質的に相違しているが、その他の基本的構成は実質的に同じである。
図示の組立式簡易ハウス170は、平面形状が多角形(実施形態においては正六角形)のベース172と、6個の支柱P1〜P6と、2種類の形態の壁174及び176と、平面形状が多角形(実施形態においては正六角形)の屋根180とを備えている。
ベース172は、図27に示されているように、平面形状が台形の6個の枠体173を相互に周方向に配列してボルト&ナットBNにより締結することにより構成される(上面に装着される床板は不図示)。枠体173の各々は、横断面が四角形の5個の金属管、実施形態においては鋼管を溶着することにより形成されている。ベース172の角部の各々には先に述べた雌ねじ部18(図6)が配設されている。ベース172の上面及び下面は、相互に平行な水平面上に位置付けられる。
支柱P1〜P6は、図39に示す2分割の形態の支柱が使用され、それぞれ対応する雌ねじ部18に締結されて直立させられる。壁174の各々は、片側の上端部及び下端部に円筒部材174Aが形成された形態の壁(図40(a)に示される形態の壁)であり、また壁176の各々は、両側の中央部に円筒部材176Bが形成された形態の壁(図40(b)に示される形態の壁)である。支柱P5、P6、P1、P2、P3及びP4の相互に隣り合う各対間には、各対間において交互に、それぞれ4個の壁174と4個の壁176とが積み重ねられて、先に述べたのと同じ如くして保持されるが、支柱P4とP5の対間においては、最上端に壁174が保持され、その下方には図示しないドアが回動可能に保持される(何れも図示せず)。
支柱P1〜P6の上端部には屋根180が支持される。屋根180は、平面から見て正六角形の中心から正六角形の頂点に向かって延びるよう一体に連結された6個の屋根梁182(図29、図32)と、それぞれ周方向に隣り合う屋根梁182間に跨って配設された6個の屋根ユニット184(図30、図35)とを備えている。
相互に共通部品からなる屋根梁182の各々は、板梁186と、樋部材188と、嵌合部であるフランジ板部材134(図22)とを備えている。図29を参照して、例えば一定の厚みを有する木材から形成される板梁186は、鉛直に延びる中心側端186aと、鉛直に延びる頂点側端186bであって中心側端186aよりも短い頂点側端186bと、中心側端186aの上端から頂点側端186bの上端まで下方に傾斜して直線状に延びる上端186cと、中心側端186aの下端から頂点側端186bの下端まで水平に延びる下端186dとを備えている。フランジ板部材134(図22)は、板梁186の頂点側端186bを含む頂点側端部に嵌合・固着されたチャンネル板132(図22)の底部外面に溶着されている。板梁186の中心側端部には、上下方向に間隔をおいて3個の取付穴187が形成されている。フランジ板部材134の下側の水平フランジ134Bの下面と板梁186の下端186dとは同一水平面上に存在し、上側の水平フランジ134Bの上面は、板梁186の頂点側端186bの上端に対し下方に間隔をおいた位置に位置付けられる。
図31を参照して、金属製の樋部材188は、下方に開放された下向き取付チャンネル板部190と、下向き取付チャンネル板部190の上側に一体に配設された樋板部192とからなる。下向き取付チャンネル板部190は、一定の水平方向幅で水平に延びる天壁190aと、天壁190aの両側から下方に直角に同じ長さ延び出す下側壁190bとからなる。樋板部192は、前記天壁190aと、天壁190aから両側外方に水平に同じ長さ延び出す下フランジ192aと、下フランジ192aの各々の先端から上方に直角に同じ長さ延び出す上側壁192bと、上側壁192bの上端から直角に相互に接近する方向に同じ長さ延び出して先端間に一定の間隔を形成する上フランジ192cとからなる。そして下向き取付チャンネル板部190が板梁186の上端186cを含む上端部に嵌合・固着される(図29、図30及び図32をも参照)。
図29及び図32〜図34を参照して、板梁186の各々の中心側端部には、平面から見てそれぞれV形をなす6個の連結板200がそれぞれ周方向に対向する屋根梁182の板梁186の対向面に重合されて、それぞれねじ部材であるボルト&ナットBNにより共締めされる。これにより板梁186の各々、したがって屋根梁182の各々は、該中心側端部において6個の連結板200を介して相互に一体に連結される。相互に共通部品から構成される連結板200は、縦長の略矩形状の金属板を水平方向の中心を通る仮想鉛直中心線を軸として内角が60度となるように折り曲げられて形成される。連結板200の二つの辺202には、上下方向に間隔をおいて3個の取付穴204が形成されている。この取付穴204は、板梁186の取付穴187に対応している。屋根梁182の各々は、該中心側端部において6個の連結板200を介して相互に一体に連結された状態において、連結板200の二つの辺202の傾斜した上端202aは重合される板梁186の上端186cと同一面上に位置付けられ、水平下端202bは重合される板梁186の下端186dと同一面上に位置付けられる。板梁186の各々に配設されたフランジ板部材134は、支柱P1〜P6の各々において、最上端に位置する壁174(図26)の上側の円筒部材174Aを上下方向に挟んで各々の支柱本体の上端部に嵌合・支持される。
図30、図31及び図35を参照して、相互に共通部品からなる屋根ユニット184の各々は、台形の屋根板184Aと、屋根板184Aの平行でない対辺であって、周方向に隣り合う板梁186と同じ周方向角度で延びる対辺に配設された係止チャンネル部材210とからなる。屋根板184Aは一定の厚みを有する材料、典型的には木材からなる。金属製の係止チャンネル部材210は、水平横方向に開放された横向き取付チャンネル板部212と、横向き取付チャンネル板部212の下側に一体に配設された横向き係止チャンネル板部214とからなる。横向き取付チャンネル板部212は、一定の上下方向幅で水平に延びる天壁212aと、天壁212aの上端及び下端から水平同方向に直角に延び出す上側壁212b及び下側壁212cとからなる。横向き係止チャンネル板部214は、該天壁212aの下端から下方に延び出す係止天壁214aと、該下側壁212cと、係止天壁214aの下端から直角に該下側壁212cの下方を平行に該下側壁212cよりも短い長さだけ延び出す下係止側壁214bとからなる。係止チャンネル部材210の各々は、横向き取付チャンネル板部212が屋根板184Aの該対辺にそれぞれ嵌合されて固着される。
図29〜図31を参照して、屋根ユニット184の各々は、各々の横向き係止チャンネル板部214の下係止側壁214bの先端が、周方向に隣り合う板梁186の各々の樋板部188における上フランジ192cの各々のうち、該周方向内側に位置する上フランジ192cの先端に対し周方向外側に位置付けられた状態で下降させられて横向き取付チャンネル板部212の下側壁212cが該上フランジ192cの上面に載置され、更に半径方向外方にスライドさせられることにより、横向き係止チャンネル板部214の係止天壁214aの該周方向内側面が該上フランジ192cの先端に当接してスライドが停止されて離脱可能に固着される。このような構成及び作用は、屋根ユニット184の各々の、屋根梁182に対する取り付け及び分離を容易かつ確実にしかも迅速に行なうことを可能にする。屋根ユニット184の各々は、図28に示されるように、屋根梁182の各々に対し周方向に跨って、正六角形に配列された状態で固着される。屋根180の中心部には、正六角形のキャップ状のカバー部材220が上方から離脱可能に取り付けられて、屋根ユニット184の各々の中心部における空間を上方から覆う。
屋根ユニット184の各々が屋根梁182の各々に対し周方向に跨って、正六角形に配列されて固着された状態において、周方向に隣り合う屋根ユニット184の係止チャンネル部材210の各々間(天壁212a及び係止天壁214a間)には、周方向に一定の隙間Sが形成される。隙間Sの各々は、対応する屋根梁182の樋部材188の各々の上方を各々に沿って延びているので、樋部材188の各々と協働して屋根180における雨水などの排水に寄与する。
図36には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施の形態が示されている。図示の組立式簡易ハウスは簡易スタンドショップ230であって、図26に示す組立式簡易ハウス170をベースとしているので全体の形状が正六角形をなしているが、基本的構成は、図25に示す四角形の簡易スタンドショップ150と実質的に同じである。
図37には、本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに使用される壁の更に他の実施形態が示されている。この実施形態において、矩形の壁240の壁本体240Wの両側にはそれぞれ嵌合部である円筒部材240Lが、該両側の上下方向における下半分の領域に配設されている(図40(e)に示す壁WEの形態)。また矩形の壁250の壁本体250Wの両側にはそれぞれ嵌合部である円筒部材250Uが、該両側の上下方向における上半分の領域に配設されている(図40(f)に示す壁WFの形態)。壁240及び250の両側の高さは同じである。例えば、支柱の数が偶数本であって、相互に隣り合う支柱の対間に壁240と250を交互に支持する実施形態において、図示しないベースに偶数本の支柱を直立させておき、最初に、壁240を、周方向に一対おきに位置する支柱の対に、下半分の領域に配設された円筒部材240Lの各々を上方から嵌合することにより保持する。次に壁250を、壁240が保持されていない支柱の対に、上半分の領域に配設された円筒部材250Uの各々を上方から嵌合することにより保持する。共通の支柱である支柱の各々において、後から保持する壁250の円筒部材250Uは、先に保持された壁240の円筒部材240Lの上端に積み重ねられるように嵌合されるので、組付けが一層容易かつ迅速となる。
支柱の数が奇数本の実施形態においては、壁240と250とを周方向に交互に配置することができない。すなわち、一対の支柱の対において、一方の支柱には、壁240の下半分の領域に配設された円筒部材240Lが嵌合され、他方の支柱には、壁250の上半分の領域に配設された円筒部材250Uが嵌合される。したがって、この支柱の対には、図38に示されている壁260が使用される。すなわち矩形の壁260の壁本体260Wの片側には嵌合部である円筒部材260Lが、該片側の上下方向における下半分の領域に配設され、他側には嵌合部である円筒部材260Uが、該他側の上下方向における上半分の領域に配設されている(図40(g)に示す壁WGの形態)。
本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁における円筒部材の配列の形態の典型例は、図40に示されているが、これらに限定されないことはいうまでもない。
なお、支柱は、組立式簡易ハウスの高さによっては、相互に分離可能に連結される3本以上の複数個使用されることもある。その場合支柱は、最上端に位置する最上端支柱と、最下端に位置する最下端支柱と、中間に位置する少なくとも1個の中間支柱とからなる。最上端支柱は、図39に示されている上支柱80と実質的に同じ構成を有し、最下端に位置する最下端支柱及び中間に位置する中間支柱は、それぞれ図39に示されている下支柱90と実質的に同じ構成を有している。中間支柱が1個の場合、該中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が該中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより該中間支柱と一体に固着される。中間支柱が複数個の場合、最下端支柱の直上方に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、複数個の中間支柱のうち相対的に上に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が相対的に下に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより相対的に下に位置する中間支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が最上端支柱の直下方に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより直下方に位置する中間支柱と一体に固着される。
上記組立式簡易ハウスの実施形態において、平面四角形の屋根は山形をなしているが、上面が水平な屋根、あるいは上面が一側から他側に向かって一定の角度で下方に傾斜している屋根、を備えた他の実施形態も成立する。
上記したことから容易に理解されるように、本発明によれば、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる。例えば、人がバッグなどに入れて携帯可能な小型、中型の組立式簡易ハウス(例えば犬小屋などの動物小屋、簡易更衣室、シャワー室、簡易トイレ、物置、ガードマンボックス、ゴミ収納庫)、あるいはトラックなどの輸送手段により梱包乃至箱詰めした状態で搬送することが可能である大型の組立式簡易ハウス(例えば簡易スタンド形ショップ、直売所、お土産店、簡易避難用ハウス)などを、基本的構成を変えることなく設計することが可能となり、実用上有用である。
1:組立式簡易ハウス(犬小屋)
2:ベース
P1、P2、P3、P4:支柱
18:雌ねじ部
24:支柱本体
26、28:雄ねじ部
6:前壁
8、10:側壁
12:後壁
14:屋根
6A、8B、10B、12A:嵌合部(円筒部材)
本発明は、ベースと、ベースに締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の両側には嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱に離脱可能に嵌合されて保持される、組立式簡易ハウスに関する。
特許文献1には、台部分1と、鋼鉄製パイプの柱2と、壁4と、扉5と、屋根3とを備えた組立式簡易ハウス(簡易組立式トイレ)が開示されている。柱2は、台部分1の四隅に配設された柱受けのソケットに差し込んで直立させられる。壁4は、両側に配設されたピンを一対の柱2の穴に嵌め込んで取り付けられる。扉5は、片側に配設した環(ヒンジ)を柱2に嵌合して支持される。屋根3は、上端が閉塞された穴を介して柱2の上端部に差し込んで支持される。各差し込み部には抜け止め手段が施される。
特開平11−044110号公報
特許文献1に開示された上記組立式簡易ハウスにおいては、多くの構成部材が差し込み方式により組み立てられるので、全体をしっかりと組み立てることが不可能ではないにしても著しく困難である。特に、壁4は、相互に隣り合う柱2と柱2との間に挿入されて両側に配設されたピンを柱2の各々の穴に嵌め込んで取り付けられるので、抜け止め手段が施されてはいるものの、組付け後には幅方向に相当のガタが生ずるとともに、幅方向にかなりの隙間が生ずるので、上記課題の解決を一層困難にしている。
本発明の目的は、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てること及び短時間で容易に分解することが可能である、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて更に、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の更に他の目的は、構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる、新規な組立式簡易ハウスを提供することである。
本発明の一局面によれば、少なくとも四つの角部に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された四角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、ことを特徴とする組立式簡易ハウス、が提供される。
本発明の他の局面によれば、角部の各々に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された、四角形を除く多角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、ことを特徴とする組立式簡易ハウス、が提供される。
それぞれ一側同士が同じ高さ位置で共通の支柱に保持される一対の壁が複数対備えられ、該一対の壁の各々は、該一側の嵌合部が相互に干渉しない高さ位置に配設されて対応する共通の支柱に嵌合される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、相対的に下に位置する壁の上端は水平に延びかつ、該上端には一定の上下方向幅及び一定の水平方向厚みを有する突条が壁の上端に沿って延びるよう配設され、相対的に上に位置する壁の下端は水平に延びかつ、該下端には下方に開放された溝が一定の高さで壁の下端に沿って延びるよう配設され、上に位置する壁は、その下端の溝が下に位置する壁の上端の突条に離脱可能に嵌合されて下に位置する壁に支持され、最下端に位置する壁はベースの上面に支持される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間には2個の壁が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持され、該2個の壁のうち下の壁は、ベースの上面に支持され、又は少なくとも1個の壁を介してベースの上面に支持され、上の壁は、対応する支柱の支柱本体に嵌合された上の壁の嵌合部と下の壁の嵌合部との間に介在されて嵌合された1個又は複数の円筒部材を介して下の壁に支持される、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間には1個のドアが回動可能に保持され、ドアの鉛直に延びている片側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された嵌合部が上下方向に間隔を置いて複数個配設され、ドアは、該嵌合部が該支柱の対における片方の支柱の支柱本体に回動可能にかつ離脱可能に嵌合される、ことが好ましい。
屋根は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板と屋根板の各々の一側部同士を連結するヒンジとを備えかつ一対の屋根板がヒンジの軸まわりに折り畳み可能な屋根板ユニットからなり、一対の屋根板には、屋根板の各々が水平位置から該軸まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、対応する支柱と整合する位置に取付穴が形成され、該取付穴の各々が対応する支柱の雄ねじ部に離脱可能に嵌合されて雌ねじ部材により締結される、ことが好ましい。
ベースには4個の支柱が配設され、相互に隣り合う支柱の対の間にはそれぞれ1個の壁が保持され、壁の各々の下端は水平に延びてベースの上面に載置され、屋根板ユニットの該軸方向の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる一対の壁の上端は、それぞれ一対の屋根板の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの該軸方向に延びるよう位置する一対の壁の上端は、それぞれ一対の屋根板の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、屋根板ユニットの該軸方向の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、屋根板の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
屋根は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板と屋根板の各々の一側部同士を連結するヒンジとを備えかつ一対の屋根板がヒンジの軸まわりに折り畳み可能な屋根板ユニットが複数個、各々の軸が共通の仮想水平軸線に沿って位置するよう併設されてなり、屋根板ユニットの各々における一対の屋根板には、一対の屋根板がそれぞれ水平位置から該軸まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、対応する支柱と整合する位置に取付穴が形成され、該軸線方向の両端に位置する両端屋根板ユニットの各々は、該取付状態において該軸線方向の外側端部にベースの該両端の二つの角部の支柱に対応して該取付穴が形成されて該支柱の各々に支持され、両端に位置する屋根板ユニットの各々に対し該軸線方向の内方に位置する少なくとも1個の中間屋根板ユニットには、該取付状態において該軸線方向の中間位置であって該軸線方向に直交する幅方向の両側部に、それぞれ1個の該取付穴が形成され、又はそれぞれ複数個の該取付穴が該軸線方向に間隔をおいて形成され、ベースの該幅方向の両側部の対称位置には、該取付穴に対応してそれぞれ1個又は複数個の支柱が配設され、それぞれ該1個の支柱間又は複数個の支柱間には屋根梁が保持され、屋根梁は、鉛直に延びている両側を備えかつ該両側には該嵌合部が配設されるとともに、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合・保持され、屋根梁の上端は、それぞれ中間屋根板ユニットの一対の屋根板の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、両端屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の内側に位置する端部の各々は、両端屋根板ユニットの各々の該軸線方向の内方に位置する中間屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の外側に位置する端部の各々に対し上から重ねられるよう配置される、ことが好ましい。
両端屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の内側に位置する端部の各々には内側補強板が取り付けられ、内側補強板は、該端部の各々に嵌合・固着されたチャンネル部と、チャンネル部の上端から該軸線方向の内方に張り出す張出部と、張出部の先端から垂下する下向きフランジ部とを備え、中間屋根板ユニットにおける一対の屋根板の該軸線方向の外側に位置する端部であって両端屋根板ユニットに対し最も近い位置に存在する端部の各々には外側補強板が取り付けられ、外側補強板は、該端部の各々に嵌合・固着されたチャンネル部と、チャンネル部の下端から該軸線方向の外方に張り出す張出部と、張出部の先端から上方に延び出す上向きフランジ部とを備え、両端屋根板ユニットの内側補強板の各々の張出部及び下向きフランジ部は、対応する中間屋根板ユニットの外側補強板の張出部及び上向きフランジ部に対し上から覆うよう配置される、ことが好ましい。
支柱の各々における支柱本体の上端は、雄ねじ部の外周面と支柱本体の外周面との間に形成される環状の水平上端面からなり、水平上端面の各々上には、軸線に直交する平面と該平面に対し傾斜した傾斜面とを有する第1傾斜ワッシャが傾斜面を上にして雄ねじ部に嵌合されて載置され、一対の屋根板は第1傾斜ワッシャの傾斜面に載置されて該軸線を中心に傾斜面の傾斜角度に従ってそれぞれ同じ角度に傾斜させられ、屋根板の各々の上面から突出した雄ねじ部には、第1傾斜ワッシャと共通部品である第2傾斜ワッシャが傾斜面を下にして嵌合されて屋根板の各々の傾斜した上面に載置されかつ、該雌ねじ部材が締結されて第2傾斜ワッシャの平面を下方に押圧する、ことが好ましい。
相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、該両端屋根板ユニットの該軸方向の外側端部をそれぞれ該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜しており、屋根板ユニットの各々の両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁のうち最上位に位置する壁の上端は、それぞれ屋根板ユニットの各々における屋根板の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている、ことが好ましい。
1個の屋根板ユニットにおける一対の屋根板の頂部又は複数個の屋根板ユニットにおける全ての対の屋根板の頂部は、カバー部材により上方から離脱可能に覆われ、カバー部材は、横断面が屋根板の頂部と同じ角度の等辺を有しかつ屋根板ユニットのヒンジの軸方向の一端から他端まで直線状に延在する山形のカバー板と、カバー板の両端を覆うよう固着された三角形の端板とからなりかつ、山形のカバー板が該一対の屋根板の頂部又は該全ての対の屋根板の頂部を上方から覆い、三角形の端板が一対の屋根板の頂部の両端又は該全ての対の屋根板の頂部の両端を外側から覆う、ことが好ましい。
屋根は、平面から見て該多角形の中心から該多角形の頂点に向かって延びるよう一体に連結された複数の屋根梁と、それぞれ周方向に隣り合う屋根梁間に跨って配設された複数の屋根ユニットとを備え、屋根梁の各々は、板梁であって、鉛直に延びる中心側端及び鉛直に延びる頂点側端であって中心側端よりも短い頂点側端と、中心側端の上端から頂点側端の上端まで下方に傾斜して延びる上端と、中心側端の下端から頂点側端の下端まで水平に延びる下端とを備えた板梁と、板梁の上端に配設された樋部材と、板梁の頂点側端に配設された嵌合部とを備え、板梁の各々の中心側端部には、平面から見てそれぞれV形をなす複数の連結板がそれぞれ周方向に対向する屋根梁の対向面に重合されてそれぞれねじ部材により共締めされることにより屋根梁の各々は、該中心側端部において複数の連結板を介して相互に一体に連結され、屋根梁の各々の板梁に配設された嵌合部は支柱の各々の支柱本体の上端部に離脱可能に嵌合保持される、ことが好ましい。
屋根梁の各々の樋部材は、下方に開放された下向き取付チャンネル板部と、下向き取付チャンネル板部の上側に一体に配設された樋板部とからなり、下向き取付チャンネル板部は、一定の水平方向幅で水平に延びる天壁と、天壁の両側から下方に直角に延び出す下側壁とからなり、樋板部は、下向き取付チャンネル板部の天壁と、天壁から両側外方に水平に延び出す下フランジと、下フランジの各々の先端から上方に直角に延び出す上側壁と、上側壁の上端から直角に相互に接近する方向に延び出して先端間に一定の間隔を形成する上フランジとからなり、下向き取付チャンネル板部が板梁の各々の上端に嵌合されて固着され、屋根ユニットの各々は、台形の屋根板と、屋根板の平行でない対辺であって、周方向に隣り合う板梁と同じ周方向角度で延びる対辺に配設された係止チャンネル部材とからなり、係止チャンネル部材は、水平横方向に開放された横向き取付チャンネル板部と、横向き取付チャンネル板部の下側に一体に配設された横向き係止チャンネル板部とからなり、横向き取付チャンネル板部は、一定の上下方向幅で水平に延びる天壁と、天壁の上端及び下端から水平同方向に直角に延び出す上側壁及び下側壁とからなり、横向き係止チャンネル板部は、横向き取付チャンネル板部の天壁の下端から下方に延び出す係止天壁と、横向き取付チャンネル板部の下側壁と、係止天壁の下端から直角に横向き取付チャンネル板部の下側壁の下方を平行に該下側壁よりも短い長さだけ延び出す下係止側壁とからなり、横向き取付チャンネル板部が屋根板の該対辺に嵌合されて固着され、屋根ユニットの各々は、各々の横向き係止チャンネル板部の下係止側壁の先端が、周方向に隣り合う板梁の各々の樋板部における上フランジの各々のうち、該周方向内側に位置する上フランジの先端に対し周方向外側に位置付けられた状態で下降させられて横向き取付チャンネル板部の下側壁が該上フランジの上面に載置され、更に半径方向外方にスライドさせられることにより、横向き係止チャンネル板部の係止天壁の該周方向内側面が該上フランジの先端に当接してスライドが停止されて離脱可能に固着される、ことが好ましい。
嵌合部は、円筒部材又は上下方向に間隔をおいて水平に延び出す一対の水平フランジからなる、ことが好ましい。
嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の上端部及び下端部に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上端部と下端部との間である中間部に配設される、ことが好ましい。
嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の下半分の領域に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上半分の領域に配設される、ことが好ましい。
支柱の各々は、相互に分離可能に連結される2個の支柱であって、上支柱及び下支柱からなり、上支柱は、支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、下支柱は、支柱本体の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部と、支柱本体の下端から延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部とを備え、下支柱は、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結され、上支柱は、下端から延び出している雄ねじ部が下支柱の上端部の雌ねじ部に締結されることにより下支柱と一体に固着される、ことが好ましい。
支柱の各々は、相互に分離可能に連結される複数の支柱であって、最上端に位置する最上端支柱と、最下端に位置する最下端支柱と、中間に位置する少なくとも1個の中間支柱とからなり、最上端に位置する最上端支柱は、支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、最下端に位置する最下端支柱及び中間に位置する中間支柱は、それぞれ支柱本体の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部と、支柱本体の下端から延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備え、最下端支柱は、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結され、中間支柱が1個の場合、該中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が該中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより該中間支柱と一体に固着され、中間支柱が複数個の場合、最下端支柱の直上方に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、複数個の中間支柱のうち相対的に上に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が相対的に下に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより相対的に下に位置する中間支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が最上端支柱の直下方に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより直下方に位置する中間支柱と一体に固着される、ことが好ましい。
本発明に係る組立式簡易ハウスによれば、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てること及び短時間で容易に分解することが可能である、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる、構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる、分解した後、人がレジャー用キャリーバッグなどに収納し、携帯して持ち運ぶことを可能にする、あるいはトラックなどの輸送手段により梱包乃至箱詰めした状態で搬送しかつ保管することを可能にする、などの効果が得られる。
本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの実施形態を示す正面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの右側面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの背面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの平面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスのベースを、ベースに装着されたフロアの一部を省略して示す平面図である。 図1に示す組立式簡易ハウスのベース(左前角部)と支柱と屋根とを組付ける構成を説明するための側面概略図であって、一部を分解し省略しかつ断面にして示す側面概略図である。 図1に示す組立式簡易ハウスの正面の前壁を示す正面拡大図である。 図7に示す前壁の上面図であって、一部を省略して示す上面図である。 図2に示す組立式簡易ハウスの側壁を側面から見た図である。 図3に示す組立式簡易ハウスの背面の後壁を背面から見た図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの他の実施形態を示す斜視図である。 図11に示す組立式簡易ハウスを、一部を破断しかつ他の一部を分解し、更にドアを開いて示す図である。 図11に示す組立式簡易ハウスにおいてドアの上方に配設された壁の正面図である。 図11に示す組立式簡易ハウスにおけるドアの正面図である。 図11に示す組立式簡易ハウスの、図11において左側角部におけるベースと支柱と壁とを組付ける構成を説明するための、一部を分解して示す部分図である。 図15に示す上下の壁の構成を示す断面図であって、一部を省略して示す断面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す正面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの背面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの側面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスの平面図である。 図17に示す組立式簡易ハウスに配設される屋根梁の正面図である。 (a)は図21のA部を拡大して示す図、(b)は(a)の上面図である。 図19のB部を拡大して示す図である。 図23において右側の屋根板に固着された補強板の拡大断面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図であって、一部を省略した平面図を併記した斜視図である。 図26に示す組立式簡易ハウスにおけるベースの平面図である。 図26に示す組立式簡易ハウスにおける屋根の拡大平面図である。 図28に示す屋根において半径方向に直線状に位置する一対の屋根梁と屋根ユニットとカバーとを分解して示す概略図であって、一対の屋根梁を該半径方向に直交する水平方向から見た概略図である。 図28に示す屋根の一部を半径方向外方から見た斜視拡大概略図である。 屋根梁と屋根ユニットとの取付部を分解して示す拡大断面図である。 中央部が一体に連結された複数の屋根梁の一部を示す平面図である。 複数の屋根梁の中央部を一体に連結する複数の連結板を取付状態に配置して示す平面図である。 図33に示す複数の連結板を、図33において下方から見た側面図である。 屋根ユニットの平面図である。 本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる一対の壁であって、図示しない共通の支柱に保持される一対の壁の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁の更に他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる支柱の他の実施形態を示す分解図であって、一部を省略して示す正面図である。 本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁における円筒部材の配列の形態の典型例を示す正面概略図である。
以下、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。先ず図1〜図4を参照して、組立式簡易ハウスである犬小屋1は、平面形状が四角形(矩形)のベース2と、4個の支柱P1、P2、P3及びP4と、4個の壁6、8、10及び12と、屋根14とを備えている。
ベース2は、図5及び図6に示されているように、平面形状が矩形の枠体16と、枠体16の四つの角部に配設された雌ねじ部18と、枠体16に固着された床板20とを備えている。枠体16は、横断面が四角形の金属管、実施形態においては鋼管22を4個相互に溶着することにより形成されている。雌ねじ部18は、内周面に雌ねじが形成された金属製円筒部材からなり、枠体16の四つの角部内に周知の方法により位置付けられて溶着される。枠体16の上面及び雌ねじ部18の各々の上端面は共通の平面上に位置付けられ、枠体16の下面及び雌ねじ部18の各々の下端面は、該平面に平行な他の共通の平面上に位置付けられる。雌ねじ部18の各々の軸線は、それぞれ鉛直軸線上に位置付けられる。床板20は、一定の厚みを有する板であって、木材、合成樹脂など、用途に対応した適宜の材料から形成され、例えば不図示のねじ部材により枠体16の上面の内側縁部に固着される。
支柱P1〜P4は相互に共通部品からなるので、支柱P1について説明する。支柱P1は、図6に示されているように、円形外周面を有する金属管(例えば鋼管)からなる支柱本体24と、支柱本体24の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体24よりも小径の雄ねじ部26及び28を備えている。雄ねじ部26及び28は、それぞれ雄ねじ部26及び28を備えたボルトの頭を支柱本体24の上端部内及び下端部内に挿入し、溶着することにより構成されている。支柱本体24の上端は、雄ねじ部26の外周面と支柱本体24の外周面との間に形成される環状の水平上端面24U(実施形態においては、支柱本体24の上端面とボルトの頭の雄ねじ部26側の面)からなり、下端は、雄ねじ部28の外周面と支柱本体24の外周面との間に形成される環状の水平下端面24L(実施形態においては、支柱本体24の下端面とボルトの頭の雄ねじ部28側の面)からなる。そして4個の支柱P1〜P4は、下端の雄ねじ部28がベース2の対応する雌ねじ部18に上面から締結されて直立している。支柱本体24の各々の下端である環状の水平下端面24Lは、対応する雌ねじ部18の各々の上端面及び枠体16の上面に圧接される。
図1、図4、図7及び図8を参照して、犬小屋1を図1に示す正面から見て、前記図の各々における左右方向(幅方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P1及びP2の対の間に保持される前壁6は、一定の厚みを有する板からなる前壁本体6Wを備えている。前壁本体6Wは、鉛直に延びている幅方向の両側6a及び6bと、両側6a及び6bの下端間を水平に延びる下端6cと、両側6a及び6bの上端間を延びる上端6dとを備えている。前壁本体6Wの中央部には、犬の出入口である開口6eが形成されている。上端6dは、幅方向中央から両側上端に向かって同じ角度で下方に傾斜している。
前壁本体6Wの両側6a及び6bの全域には、それぞれ枠体30が配設されている。枠体30の各々は、直線状に延びるチャンネル板32と、チャンネル板32の各々の底部における上端部及び下端部の外面に溶着された嵌合部である金属製の円筒部材6Aとを備えている。チャンネル板32の各々及び円筒部材6Aの各々は相互に共通部品からなる。枠体30の各々は、チャンネル板32の各々が前壁本体6Wの両側6a及び6bを覆うよう嵌め込まれ、圧入、接着、ねじ止めなどの固着手段により固着される。円形貫通穴を有する円筒部材6Aは、前壁本体6Wの該幅方向両側6a及び6bにおける上端部及び下端部の左右対称位置に位置付けられる。また両側6a及び6bにおいてそれぞれ上下に位置する円筒部材6Aは、それぞれ共通の鉛直軸線上に位置付けられる。前壁本体6Wの両側6a及び6bにおいて、円筒部材6Aの各々の上下方向の間隔は同じであり、上記下端部に位置する円筒部材6Aの各々の下端は、前壁本体6Wの下端6cと共通の平面上に位置付けられているが、上記上端部に位置する円筒部材6Aの各々の上端は前壁本体6Wの上端6dの両側よりも若干低い位置に位置付けられている。
図2、図4及び図9を参照して、犬小屋1を前記正面から見た右側において前後方向(図2及び図9において左右方向、図4において上下方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P2及びP3の対の間に保持される側壁8は、一定の厚みを有する板からなる側壁本体8Wを備えている。矩形である側壁本体8Wは、前後方向の両側8a及び8bと、両側8a及び8bの下端間及び上端間をそれぞれ水平に延びる下端8c及び上端8dとを備えている。側壁本体8Wには、複数の通気孔8eが形成されている。
側壁本体8Wの両側8a及び8bの全域には、それぞれ枠体34が配設されている。枠体34の各々は、直線状に延びるチャンネル板36と、チャンネル板36の各々の底部における上下方向中央部の外面に溶着された嵌合部である金属製の円筒部材8Bとを備えている。チャンネル板36の各々及び円筒部材8Bの各々は相互に共通部品からなる。円筒部材8Bの各々は、上記円筒部材6Aの各々とは長さが相違するが、共通の金属管から形成される。枠体34の各々は、先に述べた枠体30と同じ如くして側壁本体8Wの両側8a及び8bを含む両側部に固着される。円筒部材8Bは、側壁本体8Wの前後方向両側における上下方向中央部の左右対称位置に位置付けられる。円筒部材8Bの各々の該軸線方向(上下方向)の長さは、側壁本体6W(図7)の両側6a及び6bにおける円筒部材6Aの各々の該軸線方向の間隔と同じ又はわずかに小さく設定されている。また、円筒部材8Bの各々の下端と側壁本体8Wの両側8aの下端8cとの該軸線方向の距離は、側壁本体6W(図7)の下端部の円筒部材6Aの各々の該軸線方向の長さとほぼ同じに設定されている。また、円筒部材8Bの各々の上端と側壁本体8Wの両側8a及び8bの上端8dとの該軸線方向の距離は、側壁本体6W(図7)の上端部の円筒部材6Aの各々の下端と側壁本体6Wの両側6a及び6bの上端6dとの該軸線方向の距離とほぼ同じに設定されている。
犬小屋1を前記正面から見た左側において前後方向に間隔をおいて隣り合う支柱P1及びP4の対の間に保持される側壁10は、犬小屋1を前記正面から見た右側に位置する側壁8と実質的に同じ形状及び大きさを有しているので、詳細な図示及び説明は省略する。なお、図9において、括弧内は、側壁10の、側壁8に対応する部分の符号を示している。
図3、図4及び図10を参照して、犬小屋1を図1に示す正面と反対側の背面から見て、左右方向(幅方向)に間隔をおいて隣り合う支柱P3及びP4の対の間に保持される後壁12は、前壁6(図7、図8)と実質的に同じ形状及び大きさを有しているので説明は省略する。なお、図10において、符号は、後壁12の、前壁6に対応する部分の符号を示している。ただし符号12eは通気孔を示している。
前壁本体6W、側壁本体8W、側壁本体10W及び後壁本体12Wは、それぞれ一定の厚みを有する、ベニヤ、合板などの板であって、木材、合成樹脂など、用途に対応した適宜の材料からなる板から形成され、各々の両側(符号は省略)の高さは相互に同じである。枠体30、34、37及び40は、ステンレスなどの鋼、アルミニウムなど適宜の金属から形成される。円筒部材6A、8B、10B及び12Aの内径は、支柱P1〜P4の各々の支柱本体24に対し離脱可能に嵌合しうるよう、支柱本体24の外径よりも大きく形成されている。上記チャンネル板32、36、38及び42の各々は共通部品からなる。
壁6〜12の支柱P1〜P4への保持は例えば次のようにして行なわれる。図1〜図4及び図6を参照して、先ず、右の側壁8の前側の円筒部材8Bを前壁6の右側の円筒部材6Aの各々間に配置してほぼ同一軸線上に位置付け、1本目の支柱P2を嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の右前角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。続いて左の側壁10の前側の円筒部材10Bを前壁6の左側の円筒部材6Aの各々間に配置してほぼ同一軸線上に位置付け、2本目の支柱P1を嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の左前角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。更に後壁12の左右それぞれ2個の円筒部材12Aを、右の側壁8及び左の側壁10の各々の後側の円筒部材8Bを上下に挟んで位置付けてほぼ同一軸線上に位置付け、3本目及び4本目の支柱P3及びP4をそれぞれ嵌合して下端の雄ねじ部28をベース2の右後角部及び左後角部の雌ねじ部18に締結して直立させる。壁6〜12は、ベース2の四つの角部に直立した支柱P1〜P4の各々間に離脱可能に嵌合されて保持される。壁6〜12(図7〜図10)の各々の荷重は、壁本体6W〜12Wの各々の下端6c〜12cの各々がベース2の枠体16の上面に載置されることにより支持される。
図1〜図4を参照して、屋根14は屋根板ユニット14Uからなる。屋根板ユニット14Uは、それぞれ縦長矩形で同形である一対の屋根板50と、屋根板50の各々の一側部同士を連結する2個のヒンジHと、カバー部材52とを備えている。ヒンジHの各々は前後方向に間隔をおいて屋根板50の各々の一側部間に跨って内側面に固着され、各々の軸H1は共通の水平軸線上に位置付けられる。屋根板50の各々は、木材、合成樹脂など適宜の材料から形成され、一側面が相互に対向する水平位置(不図示)と、水平位置からヒンジHの各々の軸H1まわりに下方に同じ角度(90°未満)回動して傾斜した傾斜位置(取付状態:図1〜図4)と、水平位置から軸H1まわりに下方にそれぞれ90°回動した折畳位置(不図示)との間を相対移動可能である。屋根板50の各々には、支柱P1〜P4と整合する位置に取付穴54(図6)が形成されている。
屋根板50の各々がそれぞれ水平位置から軸H1まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、取付穴54の各々は、対応する支柱P1〜P4と整合するよう位置付けられる。屋根14は、一対の屋根板50の取付穴54の各々が対応する支柱P1〜P4の上端側の雄ねじ部26に離脱可能に嵌合され、後述するとおりにして雌ねじ部材であるナット62(図6)により締結されて支持される。
図6を参照して更に具体的に説明すると、支柱P1〜P4の各々の水平上端面24U上には、軸線に直交する平面と該平面に対し傾斜した傾斜面とを有する第1傾斜ワッシャ56が、平面を下に傾斜面を上にして雄ねじ部26に隙間をおいて嵌合されて載置される。第1傾斜ワッシャ56の傾斜面には、雄ねじ部26に隙間をおいて嵌合されたプレーンワッシャ58が載置される。第1傾斜ワッシャ56の傾斜面は、一対の屋根板50の傾斜位置に対応して位置付けられる。一対の屋根板50は、第1傾斜ワッシャ56の各々の傾斜面に載置されてヒンジHの軸H1(図1及び図4)の各々の軸線を中心に該傾斜面の傾斜角度に従ってそれぞれ同じ角度に傾斜させられる(図1及び図3)。屋根板50の各々の上面から突出した雄ねじ部26には、プレーンワッシャ58が隙間をおいて嵌合されて屋根板50の各々の傾斜した上面に載置され、続いて第1傾斜ワッシャ56と共通部品である第2傾斜ワッシャ60が、傾斜面を下に平面を上にして雄ねじ部26に隙間をおいて嵌合され、屋根板50の各々の傾斜した上面にプレーンワッシャ58を介して載置される。雄ねじ部26には、更にナット62が締結されて第2傾斜ワッシャ60の水平な平面(上面)を下方に押圧する。ゴム製のキャップ64がナット62を上方から覆うよう嵌合される。キャップ64は、ナット62の保護(含む:水の浸入防止)、外観の確保などに寄与する。第1傾斜ワッシャ56及び第2傾斜ワッシャ60の利用は、屋根板50の各々の傾斜角度を容易に設定することが可能となり、実用上有用である。
図1〜図4を参照して、一対の屋根板50の山形の頂部は、カバー部材52により上方から離脱可能に覆われて、屋根1の頂部からの水漏れが防止される。カバー部材52は、横断面が一対の屋根板50の頂部と同じ角度の等辺を有しかつ一対の屋根板50の、ヒンジHの各々における軸方向の一端から他端まで直線状に延在する山形のカバー板52Aと、カバー板52Aの両端を覆うよう固着された端板52Bとからなる。端板52Bの各々は、山形の上端と鉛直に延びる両側と水平に延びる下端とを有している。カバー板52Aは、一対の屋根板50の頂部を上方から覆いかつ、端板52Bが一対の屋根板50の頂部の両端を外側から覆うよう、一対の屋根板50にねじ止めなど、適宜の固着手段により固着される。図示のカバー部材52は板金製であるが、適宜の合成樹脂による一体成形品であってもよい。
上記犬小屋1においては、上記した如く、支柱P1〜P4は、各々の雄ねじ部28をベース2の雌ねじ部18に締結することによりベース2に直立して固着される。また壁6〜12は、相互に隣り合う支柱P1とP2の対の間、支柱P2とP3の対の間、支柱P1とP4の対の間及び支柱P3とP4の対の間に、円筒部材6A、8B、10B及び12Aを対応する支柱P1〜P4に離脱可能に嵌合することにより保持され、屋根14は、支柱P1〜P4の各々上に取付穴54を介して嵌合されかつナット62により締結される。その結果、機械などを使用することなく短時間で容易にかつしっかりと組み立てることができる。また、短時間で容易に分解することも可能である。具体的には、最初に屋根14を支柱P1〜P4から取り外し、続いて支柱P1〜P4を順次にベース2から離脱することにより、壁6〜12を順次に取り外すことができる。分解した各構成部材は、人がバッグなどに入れて携帯可能であり(屋根14は折り畳める)、実用上有用である。更には、全体の構成が簡単で軽量かつコンパクトであり、低コストで製作することができる。なお、壁6〜12の円筒部材6A、8B、10B及び12Aを、対応する支柱P1〜P4に対し離脱可能に嵌合して保持する構成は、後の実施形態においても同じである。したがって以下の説明においては、説明の簡略化のため「離脱可能」という表現は省略されている。
上記犬小屋1においては、それぞれ一側同士が同じ高さ位置で共通の支柱P1〜P4にそれぞれ保持される一対の壁が複数対備えられている(前壁6と側壁8、前壁6と側壁10、側壁8と後壁12、側壁10と後壁12)。該一対の壁の各々は、該一側の円筒部材が相互に干渉しない高さ位置に配設されて対応する共通の支柱P1〜P4に嵌合される(前壁6の一側の2個の円筒部材6Aとこれらの中間部に配設される側壁8の一側の1個の円筒部材8B、前壁6の他側の2個の円筒部材6Bとこれらの中間部に配設される側壁10の一側の1個の円筒部材10B、側壁8の他側の1個の円筒部材8Bとこれを上下に挟んで配設される後壁12の一側の2個の円筒部材12Aと、側壁10の他側の1個の円筒部材10Bとこれを上下に挟んで配設される後壁12の他側の2個の円筒部材12A)。この構成によれば、同じ高さの壁2個(例えば前壁6と側壁8)を、1本の共通の支柱(例えば支柱P2)に短時間で容易にかつしっかりと保持できる。また短時間で容易に分解することも可能である。更には、全体の構成のコンパクト化にも寄与する。更にはまた、共通の支柱に保持される2個の壁は、該支柱に対し相対回動可能であるので、後述するとおり多角形のベース及び壁を備えた多角形の組立式簡易ハウスを容易に構築することができ、実用上有用であるとともに、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することを可能にする。なお、前壁6及び後壁12における円筒部材6A及び12Aの配列の形態は、図40(a)に示す壁WAの形態に相当し、側壁8及び10における円筒部材8B及び10Bの配列の形態は、図40(b)に示す壁WBの形態に相当する。また、一対の壁の一側の高さが互いに異なっていても、該一側の各々の円筒部材が相互に干渉しない高さ位置に配設されて共通の支柱に嵌合されることはいうまでもない。
上記犬小屋1においては、屋根板ユニット14Uの前記軸方向の両端に位置して前記軸方向に直交する方向に延びる一対の壁である前壁6及び後壁12の上端6d及び12dは、それぞれ一対の屋根板50の下面に沿って傾斜方向に延びるよう山形に傾斜している。屋根板ユニット14Uの前記軸方向に延びるよう位置する一対の壁である側壁8及び10の上端8d及び10dは、それぞれ一対の屋根板50の下面に沿って前記軸方向に水平に延びている。この構成は、壁6〜12の各々の上端と屋根板50の各々の下面との隙間を小さくすること、あるいは図示しない弾性部材を介在させるなど、他の手段を施すことにより上記隙間をゼロにしたり、屋根14の荷重を支持したりすることなどを可能にする。
図11及び図12には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの他の実施形態が示されている。図示の組立式簡易ハウス70は、四角形のベース71と、6個の支柱P1〜P6と、それぞれ複数個の壁72、73、74、75、76及び77と、ドア78及び79と、屋根80とを備えている。なお、図11及び図12において括弧内の符号は、X−X方向(屋根80の図示しないヒンジHの各々の軸方向)及びX−X方向に水平に直交するY−Y方向の対称位置にそれぞれ存在する実質的に同じ部材であって図面上見えない部材を示している。
ベース71の基本的構成は、図5及び図6を参照して説明したベース2と実質的に同じであるので説明は省略する。図11及び図12においては不図示の雌ねじ部18(図5及び図6)は、ベース2の4つの角部に配設されている4個の他に、Y−Y方向の両側におけるX−X方向の右端寄りの位置にそれぞれ配設される2個の支柱P5及びP6に対応して雌ねじ部18が2個増加して配設されている。
相互に共通部品からなる支柱P1〜P6は、それぞれ複数個の、実施形態においては2個の支柱からなる。代表として支柱P2について図39を参照して説明する。支柱P2は、相互に分離可能に連結される2個の支柱であって、上支柱90及び下支柱92からなる。上支柱90は、支柱本体93の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体93よりも小径の雄ねじ部94及び95を備えている。上支柱90は図6に示す支柱P1と実質的に同じ構成を有しているので、更なる説明は省略する。下支柱92は、支柱本体96の上端部において上端から下方に延びる雌ねじ部97と、支柱本体96の下端から下方に延び出している支柱本体96よりも小径の雄ねじ部98とを備えている。雌ねじ部97は、支柱本体96の上端部内にナットを挿入して溶着することにより構成される。ナットの上端面は、支柱本体96の上端面と共通の平面(軸線に直交する平面)上に存在する。その他の構成は、図6に示す支柱P1と実質的に同じであるので、更なる説明は省略する。下支柱92は、下端の雄ねじ部98がベース71の雌ねじ部18(不図示)に締結されて直立させられ、上支柱90は、下端から延び出している雄ねじ部95が下支柱92の上端部の雌ねじ部97に締結されることにより下支柱92と一体に固着される。他の支柱P1及びP3〜P6も、上記したのと同じ如くしてベース71に直立させられる。
支柱P1とP2の対の間及び支柱P3とP4の対の間には、それぞれ4個の壁72及び77が、上下方向に積み重ねられて保持されている。壁72及び77は、壁本体両側の中央部にそれぞれ円筒部材72B及び77Bを備えている(円筒部材72B及び77Bの配列の形態は、図40(b)に示されている壁WBの形態に相当)。円筒部材72B及び77Bは、図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。最上端に位置する壁72及び77の壁本体の上端は、図7に示す前壁本体6Wの上端6dと同じ如く、幅方向中央から両側上端に向かって同じ角度(屋根80の傾斜角度と同じ角度)で下方に傾斜している。その他の壁72及び77の壁本体の形状は矩形である。
支柱P2とP5の対の間及び支柱P1とP6の対の間には、それぞれ4個の壁73及び74が、上下方向に積み重ねられて保持されている。壁73及び74は、壁本体両側の上端部及び下端部にそれぞれ円筒部材73A及び74Aを備えている(円筒部材73A及び74Aの配列の形態は、図40(a)に示されている壁WAの形態に相当)。円筒部材73A及び74Aは、図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。壁73及び74の壁本体の形状は矩形である。
支柱P5とP3の対の間及び支柱P6とP4の対の間の最上端位置には、それぞれ1個の壁75及び76が保持されている。図13に示すように、壁75の壁本体の形状は矩形であり、一側の中央部には円筒部材75Bが備えられ、他側の上端部及び下端部にそれぞれ円筒部材75Aを備えている(円筒部材75A及び75Bの配列の形態は、図40(c)に示されている壁WCの形態に相当)。円筒部材75B及び75Aは、それぞれ図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。壁75の壁本体の形状は矩形である。壁76は、壁75と左右勝手違いの構成を有している(不図示)。
支柱P5とP3の対の間及び支柱P6とP4の対の間であって、壁75及び76の直下方位置には、それぞれ矩形のドア78及び79が回動可能に保持されている。図14に示すように、矩形状のドア78の鉛直に延びている片側には円筒部材78Nが上下方向に間隔を置いて4個配設されている。円筒部材78Nの各々は、それぞれ図7及び図8に示すチャンネル板32と実質的に同じ構成を有するチャンネル板と一体に配設される。ドア78及び79は開閉用のノブ78K及び79K(不図示)を備えている。ドア79は、ドア78と左右勝手違いの構成を有している(不図示)。支柱P6とP4の対の間にドア79を配設せず、図示しない3個の壁を積み重ねて配設する他の実施形態もある。
壁72の各々の一側の中央部の円筒部材72Bは、それぞれ同じ高さで隣り合う壁73の各々の一側の上端部及び下端部の円筒部材73Aに上下を挟まれて、共通の支柱P2に嵌合・保持される。最上端の壁73の他側の上端部及び下端部の円筒部材73Aは、同じ高さで隣り合う最上端の壁75の一側の中央部の円筒部材75Bを上下に挟んで、共通の支柱P5に嵌合・保持される。最上端を除く他の3個の壁73の他側の上端部及び下端部の円筒部材73Aは、支柱P5に嵌合・保持される。支柱P5において、3個の壁73の各々の他側の該円筒部材73A間の三つの空間部には、それぞれ同じ横断面形状のカラー(円筒部材)CLが離脱可能に嵌合されている。ドア78の一側の円筒部材78Nの各々は、支柱P3に回動可能に嵌合・保持される。図示しない壁77のうち最上端の壁77の一側の中央部の円筒部材77Bは、同じ高さで隣り合う最上端の壁75の他側の上端部及び下端部の円筒部材75Aに上下を挟まれて、共通の支柱Pに嵌合・保持され、最上端を除く他の3個の壁77の一側の中央部の円筒部材77Bは、3個の壁77と同じ高さで隣り合うドア78の一側の円筒部材78Nの各々間に挟まれて、共通の支柱P3に嵌合・保持される。図11及び図12に示す組立式簡易ハウス70において、図面上に現れない裏側の各構成部材の支持構造は、前記した図面上に現れている表側の各構成部材の支持構造と同じであるので、説明は省略する。
壁72、73、74及び77の各々は、それぞれ上下方向に積み重ねられて保持されているが、積み重ね部分の構造は相互に共通であるので、以下、それらを代表して壁73の各々における積み重ね部分の構造について説明する。図15及び図16には、相対的に下に位置する壁73として最下端に位置する壁73の一部が図示され、相対的に上に位置する壁73として、最下端に位置する壁73の直上方に位置する壁73の一部が図示されている。下の壁73は矩形の壁本体73Wを有し、壁本体73Wの両側の上端部及び下端部には、図7に示す前壁6と同じ如く、チャンネル板100を介して円筒部材73Aが配設されている。更に水平に延びる下端には金属製のチャンネル板102が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。下の壁73の水平に延びる上端には金属製のチャンネル板104が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。チャンネル板104の底部外面である上面における幅方向中央には、一定の上下方向幅及び一定の水平方向厚みを有する突条106が、該上面、したがって下の壁73の上端に沿って延びるよう溶着されている。突条106は帯状の金属板からなる。
上の壁73は矩形の壁本体73Wを有し、壁本体73Wの両側の上端部及び下端部には、下の壁73と同じ如く、チャンネル板100を介して円筒部材73Aが配設されている。上の壁73の水平に延びる下端には、金属製のチャンネル板108が、両側のチャンネル板100間にわたって嵌合・固着されている。チャンネル板108の底部外面である下面における幅方向中央部には、一定の高さを有する2枚の金属板110が、幅方向に間隔をおいて平行に該下面、したがって上の壁73の下端に沿って延びるよう溶着されている。2枚の金属板110の間と該下面との間には下方に開放された溝112が形成される。
上の壁73は、その下端の溝112が下の壁73の上端の突条106に離脱可能に嵌合されて下の壁73に支持される。最下端に位置する壁73は、下端面がベース71の上面に載置されて支持される。上記した如き壁73の各々の積み重ね構造によれば、外部から雨などの水の浸入を防止することができるとともに、上の壁73の荷重を下の壁73により支持することができる。なお、水の浸入を防止する必要がない場合には、溝112及び突条106は不要である。
屋根80は、図1〜図4などを参照して説明した犬小屋1の屋根14と実質的に同じ構成を有しているので説明は省略する。屋根80の支柱P1〜P6に対する取り付けは、図6に示す取付手段と実質的に同じ如くして行なわれる。なお、屋根板ユニット80Uの軸方向(不図示である複数個のヒンジHの各々における軸H1の軸方向)の両端に位置して該軸方向に直交する方向に延びる複数の壁72及び77のうち最上位に位置する壁72及び77の上端は、屋根板81の各々の下面に沿って傾斜方向に延びるよう傾斜している。また、屋根板ユニット80の両側部をそれぞれ該軸方向に延びる複数の壁73及び74のうち最上位に位置する壁73及び74の上端は、それぞれ屋根板81の各々の下面に沿って該軸方向に水平に延びている。
上記した組立式簡易ハウス70は、図1に示す犬小屋1と実質的に同じ特徴ある構成を有しているので、実質的に同じ効果を奏することが可能である。なお、組立式簡易ハウス70の組み立ては、支柱P1〜P6の各々を、2個の上支柱80及び下支柱90を分離可能に締結して一体に構成することによって、或いはまた3個以上の支柱から分離可能に締結して一体に構成することによって、短時間で容易にかつしっかりと組み立てることができ、また、短時間で容易に分解することも可能である。
図17〜図20には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態が示されている。図示の組立式簡易ハウス120は、図11及び図12などを参照して説明した組立式簡易ハウス70と比較して、屋根の構成が屋根80と相違するが、その他の基本的構成は実質的に同じであるので、説明は必要最小限に止める。
組立式簡易ハウス120は、四角形のベース122と、ベース122の周縁部に直立された8個の支柱P1〜P8と、支柱の、複数の対の間に保持された少なくとも1個の壁(いずれも符号は省略)と、1個のドア123と、屋根124とを備えている。支柱P1、P2、P4及びP5は、ベース122の4個の角部に締結されている。支柱P7及びP8は、ベース122の両側部であって、それぞれ支柱P2とP4間の中央、支柱P1とP5間の中央に締結されている。支柱P3は、支柱P1とP2間の中央から支柱P2側に寄った位置に、また支柱P6は、支柱P4とP5間の中央から支柱P4側に寄った位置に、それぞれ締結されている。
屋根124は、複数個の、実施形態においては3個の屋根板ユニット124Uからなる。屋根板ユニット124Uの各々は、図1〜図4に示す屋根板ユニット14Uと基本的構成は同じである。更に具体的に説明すると、屋根板ユニット124Uの各々は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板126と屋根板126の各々の一側部同士を連結するヒンジHとを備えかつ一対の屋根板126がヒンジHの軸H1まわりに折り畳み可能に構成されるととも、各々の軸H1が共通の仮想水平軸線に沿って位置するよう併設されてなる。屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126には、水平位置から軸H1まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、支柱P1〜P8と位置が整合するように不図示の取付穴が形成されている。
図20において該軸線方向の右端に位置する屋根板ユニット124Uは、該取付状態において該軸線方向の外側端部に支柱P4、P5及びP6に対応した位置に該取付穴が形成されて該支柱P4、P5及びP6に図6に示す如くして支持される。また、該軸線方向の左端に位置する屋根板ユニット124Uは、該取付状態において該軸線方向の外側端部に支柱P1、P2及びP3に対応して該取付穴が形成されて該支柱P1、P2及びP3に図6に示す如くして支持される。更にはまた、両端に位置する両端屋根板ユニット124Uの各々に対し該軸線方向の内方に位置する少なくとも1個(実施形態においては1個)の中間屋根板ユニット124Uには、該取付状態において該軸線方向の中間位置であって該軸線方向に直交する幅方向の両側部に、それぞれ少なくとも1個(実施形態においてはそれぞれ1個)の該取付穴が形成され、該支柱P7及びP8に後述する屋根梁128を介して支持される。
支柱P7及びP8間には屋根梁128が保持される。図21及び図22を参照して、屋根梁128は、一定の厚みを有する板部材から形成される本体128Aを備えている。本体128Aは、水平下端と、水平下端から間隔をおいて鉛直上方に同じ高さだけ延びる両側と、両側の上端から中央に向かって同じ長さ及び同じ角度で傾斜して延びる上端とを備えている。本体128Aの両側の全域には、それぞれ金属製の枠体130が配設されている。枠体130の各々は、直線状に鉛直に延びるチャンネル板132と、チャンネル板132の各々の底部外面に溶着されたフランジ板部材134とを備えている。フランジ板部材134は、一定の幅で直線状に鉛直に延びる本体134Aと、本体134Aの上端及び下端から同じ方向に水平に延び出す一対の水平フランジ134Bとを備えている。水平フランジ134Bの各々に、共通の鉛直軸線を有する円形貫通穴134cが形成されている。フランジ板部材134は、本体134Aの、水平フランジ134Bが延び出す面と反対側の面がチャンネル板132の各々の底部外面に重合されて溶着される。枠体130の各々は、チャンネル板132の各々が屋根梁128の両側を覆うよう嵌め込まれ、圧入、接着、ねじ止めなどの固着手段により固着される。枠体130の各々が屋根梁128の両側に固着された状態で、下の水平フランジ134Bの下面とチャンネル板132の下端と屋根梁128の本体128Aの下端とは、同一水平面上に位置付けられ、かつチャンネル板132の上端と本体128Aの上端(傾斜面)と同一傾斜面上に位置付けられ、上の水平フランジ134Bの上面は、本体128Aの対応する側上端に対し下方に間隔をおいて位置付けられる。枠体130の各々において、円形貫通穴134cが形成された水平フランジ134Bの各々は、対応する支柱に対する嵌合部を構成する。
屋根梁128は、両側の水平フランジ134Bの対が、それぞれ円形貫通穴134cを介して支柱P7及びP8の上端部に嵌合・保持される。図19を参照して更に具体的に説明すると、支柱P7には、これを共通の支柱として、両側中央部に円筒部材136Bを有する4個の壁136と、両側上端部及び下端部に円筒部材138Aを有する4個の壁138との一側がそれぞれ積み重ねられて嵌合・保持される。そして、屋根梁128の一側の水平フランジ134Bの対が、最上端に位置する壁138の上端部の円筒部材138Aを上下に挟んで支柱P7の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の他側の水平フランジ134Bの対も同じ如くして、支柱P8の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の上端の傾斜面は、それぞれ中間屋根板ユニット124の一対の屋根板126の下面に沿って傾斜方向に延びるよう位置付けられる。屋根124の支柱P1〜P8に対する取り付けは、図6に示す取付手段と実質的に同じ如くして行なわれる。なお、最上端に位置する壁138の、支柱P7に嵌合・保持される上端部の円筒部材138Aを除去した形態の壁138(図40(d)に示される形態の壁WD)を使用する他の実施形態もある。この実施形態において、屋根梁128の一側の水平フランジ134Bの対は、最上端に位置する壁136の中央部の円筒部材136Bの直上方位置において支柱P7の上端部に嵌合・保持される。屋根梁128の他側の水平フランジ134Bの対も同じ如くして、支柱P8の上端部に嵌合・保持される。この実施形態においては、水平フランジ134Bの対に替えて円筒部材を使用する他の実施形態もある。
両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々は、両端屋根板ユニット124Uの各々の該軸線方向の内方に位置する中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の外側に位置する端部の各々に対し上から重ねられるよう配置される。更に具体的に説明すると、両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々には、金属製の内側補強板140(図24)が取り付けられる。内側補強板140の各々は、該軸方向の外方に開放するチャンネル部140Aと、チャンネル部140Aの上端から該軸線方向の内方に直線状に張り出す張出部140Bと、張出部140Bの先端から垂下する下向きフランジ部140Cとを備えている。内側補強板140の各々は、チャンネル部140Aが該端部の各々に嵌合・固着されることにより取り付けられる(図23)。
中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の両側に位置する端部の各々には外側補強板142が取り付けられる。外側補強板142の各々は、端部の各々に対する取り付けの向きが相違するだけで(図23参照)、内側補強板140と共通部品からなる。図23に示すように、外側補強板142の各々は、該軸方向の内方に開放するチャンネル部142Aと、チャンネル部142Aの下端から該軸線方向の外方に直線状に張り出す張出部142Bと、張出部142Bの先端から上方に直角に延び出す上向きフランジ部142Cとを備えている(図24においてこれらの符号は括弧で括って示されている)。外側補強板142の各々は、チャンネル部142Aが該端部の各々に嵌合・固着されることにより取り付けられる(図23)。両端屋根板ユニット124Uの各々の内側補強板140の張出部140B及び下向きフランジ部140Cは、対応する中間屋根板ユニット124Uの外側補強板142の張出部142B及び上向きフランジ部142Cに対し上から覆うよう配置される(図23参照)。このような構成により、屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の、相互に隣り合う端部の各々をしっかりと補強し、かつ両端屋根板ユニット124Uの各々における一対の屋根板126の該軸線方向の内側に位置する端部の各々を、中間屋根板ユニット124Uにおける一対の屋根板126の該軸線方向の両側に位置する端部の各々上にしっかりと支持することを可能にする。
屋根板ユニット124Uの各々における屋根板126の対の全ての頂部及び両端は、カバー部材125により上方から離脱可能に覆われる。カバー部材125は、図1〜図4を参照して説明したカバー部材52と実質的に同じ構成を有しているので説明は省略する。上記実施形態において、中間屋根板ユニット124Uは1個であるが、複数個である他の実施形態もある。また、中間屋根板ユニット124Uの一対の屋根板126は、両側をそれぞれ1個の支柱P7及びP8と1個の屋根梁128により支持するよう構成されているが、一対の屋根板126の該軸方向の大きさに対応してそれぞれ複数個の支柱と複数個の屋根梁により支持する他の実施形態もある。
図25には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施形態が図示されている。図示の組立式簡易ハウスは簡易スタンドショップ150である。スタンドショップ150において、相互に隣り合う支柱の対であって少なくとも一対の支柱の間(実施形態においては図25における手前側の4対の支柱の間)には、2個の壁が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持されている。これら上下方向に間隔をおいて対向する壁と該壁を保持する支柱の対との間に空間が形成される。以下、該空間を形成する具体的構成の一例を説明する。
支柱P1とP2の間には、2個の壁152及び154が上下方向に間隔をおいて対向するよう保持されている。下の壁154は、1個の壁156を介してベース158の上面に支持されている。すなわち、壁154は壁156の上に積み重ねられて保持される。壁154及び156は、それぞれ両側の上端部及び下端部に円筒部材154A及び156Aを備え、円筒部材154A及び156Aの各々が支柱P1とP2に嵌合・保持される。上の壁(最上端の壁)152は、両側の上端部及び下端部に円筒部材152Aを備え、円筒部材152Aの各々が支柱P1とP2に嵌合・保持される。支柱P1及びP2の支柱本体であって、上の壁152の下側の円筒部材152Aと、壁154の上側の円筒部材154Aとの間における支柱本体には、それぞれ1個のカラーである円筒部材160が離脱可能に嵌合される。円筒部材160の各々の存在により、壁152は、最上端の所定の位置に保持されるので、該空間が形成される。なお、支柱P1及びP2において、それぞれ他の支柱との間に保持された図示しない複数個の壁の複数個の円筒部材が嵌合・保持されている場合には、これらの円筒部材の存在により、壁152は、最上端の所定の位置に保持される。図示の実施形態において、壁156が存在しない場合には、壁154の下端がベース158の上面に支持される。壁154の直上方には、支柱P1及びP2を含む複数の支柱にわたって、カウンター162が配設されている。
図26及び図28には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施の形態が示されている。この実施形態は、先に説明した実施形態に対し、ベース及び屋根の平面形状が相違し、かつ屋根の構成が本質的に相違しているが、その他の基本的構成は実質的に同じである。
図示の組立式簡易ハウス170は、平面形状が多角形(実施形態においては正六角形)のベース172と、6個の支柱P1〜P6と、2種類の形態の壁174及び176と、平面形状が多角形(実施形態においては正六角形)の屋根180とを備えている。
ベース172は、図27に示されているように、平面形状が台形の6個の枠体173を相互に周方向に配列してボルト&ナットBNにより締結することにより構成される(上面に装着される床板は不図示)。枠体173の各々は、横断面が四角形の5個の金属管、実施形態においては鋼管を相互に溶着することにより形成されている。ベース172の角部の各々には先に述べた雌ねじ部18(図6)が配設されている。ベース172の上面及び下面は、相互に平行な水平面上に位置付けられる。
支柱P1〜P6は、図39に示す2分割の形態の支柱が使用され、それぞれ対応する雌ねじ部18に締結されて直立させられる。壁174の各々は、両側の上端部及び下端部に円筒部材174Aが形成された形態の壁(図40(a)に示される形態の壁)であり、また壁176の各々は、両側の中央部に円筒部材176Bが形成された形態の壁(図40(b)に示される形態の壁)である。支柱P5、P6、P1、P2、P3及びP4の相互に隣り合う各対間には、各対間において交互に、それぞれ4個の壁174と4個の壁176とが積み重ねられて、先に述べたのと同じ如くして保持されるが、支柱P4とP5の対間においては、最上端に壁174が保持され、その下方には図示しないドアが回動可能に保持される(何れも図示せず)。
支柱P1〜P6の上端部には屋根180が支持される。屋根180は、平面から見て正六角形の中心から正六角形の頂点に向かって延びるよう一体に連結された6個の屋根梁182(図29、図32)と、それぞれ周方向に隣り合う屋根梁182間に跨って配設された6個の屋根ユニット184(図30、図35)とを備えている。
相互に共通部品からなる屋根梁182の各々は、板梁186と、樋部材188と、嵌合部であるフランジ板部材134(図22)とを備えている。図29を参照して、例えば一定の厚みを有する木材から形成される板梁186は、鉛直に延びる中心側端186aと、鉛直に延びる頂点側端186bであって中心側端186aよりも短い頂点側端186bと、中心側端186aの上端から頂点側端186bの上端まで下方に傾斜して直線状に延びる上端186cと、中心側端186aの下端から頂点側端186bの下端まで水平に延びる下端186dとを備えている。フランジ板部材134(図22)は、板梁186の頂点側端186bを含む頂点側端部に嵌合・固着されたチャンネル板132(図22)の底部外面に溶着されている。板梁186の中心側端部には、上下方向に間隔をおいて3個の取付穴187が形成されている。フランジ板部材134の下側の水平フランジ134Bの下面と板梁186の下端186dとは同一水平面上に存在し、上側の水平フランジ134Bの上面は、板梁186の頂点側端186bの上端に対し下方に間隔をおいた位置に位置付けられる。
図31を参照して、金属製の樋部材188は、下方に開放された下向き取付チャンネル板部190と、下向き取付チャンネル板部190の上側に一体に配設された樋板部192とからなる。下向き取付チャンネル板部190は、一定の水平方向幅で水平に延びる天壁190aと、天壁190aの両側から下方に直角に同じ長さ延び出す下側壁190bとからなる。樋板部192は、前記天壁190aと、天壁190aから両側外方に水平に同じ長さ延び出す下フランジ192aと、下フランジ192aの各々の先端から上方に直角に同じ長さ延び出す上側壁192bと、上側壁192bの上端から直角に相互に接近する方向に同じ長さ延び出して先端間に一定の間隔を形成する上フランジ192cとからなる。そして下向き取付チャンネル板部190が板梁186の上端186cを含む上端部に嵌合・固着される(図29、図30及び図32をも参照)。
図29及び図32〜図34を参照して、板梁186の各々の中心側端部には、平面から見てそれぞれV形をなす6個の連結板200がそれぞれ周方向に対向する屋根梁182の板梁186の対向面に重合されて、それぞれねじ部材であるボルト&ナットBNにより共締めされる。これにより板梁186の各々、したがって屋根梁182の各々は、該中心側端部において6個の連結板200を介して相互に一体に連結される。相互に共通部品から構成される連結板200は、縦長の略矩形状の金属板を水平方向の中心を通る仮想鉛直中心線を軸として内角が60度となるように折り曲げられて形成される。連結板200の二つの辺202には、上下方向に間隔をおいて3個の取付穴204が形成されている。この取付穴204は、板梁186の取付穴187に対応している。屋根梁182の各々は、該中心側端部において6個の連結板200を介して相互に一体に連結された状態において、連結板200の二つの辺202の傾斜した上端202aは重合される板梁186の上端186cと同一面上に位置付けられ、水平下端202bは重合される板梁186の下端186dと同一面上に位置付けられる。板梁186の各々に配設されたフランジ板部材134は、支柱P1〜P6の各々において、最上端に位置する壁174(図26)の上側の円筒部材174Aを上下方向に挟んで各々の支柱本体の上端部に嵌合・支持される。
図30、図31及び図35を参照して、相互に共通部品からなる屋根ユニット184の各々は、台形の屋根板184Aと、屋根板184Aの平行でない対辺であって、周方向に隣り合う板梁186と同じ周方向角度で延びる対辺に配設された係止チャンネル部材210とからなる。屋根板184Aは一定の厚みを有する材料、典型的には木材からなる。金属製の係止チャンネル部材210は、水平横方向に開放された横向き取付チャンネル板部212と、横向き取付チャンネル板部212の下側に一体に配設された横向き係止チャンネル板部214とからなる。横向き取付チャンネル板部212は、一定の上下方向幅で水平に延びる天壁212aと、天壁212aの上端及び下端から水平同方向に直角に延び出す上側壁212b及び下側壁212cとからなる。横向き係止チャンネル板部214は、該天壁212aの下端から下方に延び出す係止天壁214aと、該下側壁212cと、係止天壁214aの下端から直角に該下側壁212cの下方を平行に該下側壁212cよりも短い長さだけ延び出す下係止側壁214bとからなる。係止チャンネル部材210の各々は、横向き取付チャンネル板部212が屋根板184Aの該対辺にそれぞれ嵌合されて固着される。
図29〜図31を参照して、屋根ユニット184の各々は、各々の横向き係止チャンネル板部214の下係止側壁214bの先端が、周方向に隣り合う板梁186の各々の樋板部188における上フランジ192cの各々のうち、該周方向内側に位置する上フランジ192cの先端に対し周方向外側に位置付けられた状態で下降させられて横向き取付チャンネル板部212の下側壁212cが該上フランジ192cの上面に載置され、更に半径方向外方にスライドさせられることにより、横向き係止チャンネル板部214の係止天壁214aの該周方向内側面が該上フランジ192cの先端に当接してスライドが停止されて離脱可能に固着される。このような構成及び作用は、屋根ユニット184の各々の、屋根梁182に対する取り付け及び分離を容易かつ確実にしかも迅速に行なうことを可能にする。屋根ユニット184の各々は、図28に示されるように、屋根梁182の各々に対し周方向に跨って、正六角形に配列された状態で固着される。屋根180の中心部には、正六角形のキャップ状のカバー部材220が上方から離脱可能に取り付けられて、屋根ユニット184の各々の中心部における空間を上方から覆う。
屋根ユニット184の各々が屋根梁182の各々に対し周方向に跨って、正六角形に配列されて固着された状態において、周方向に隣り合う屋根ユニット184の係止チャンネル部材210の各々間(天壁212a及び係止天壁214a間)には、周方向に一定の隙間Sが形成される。隙間Sの各々は、対応する屋根梁182の樋部材188の各々の上方を各々に沿って延びているので、樋部材188の各々と協働して屋根180における雨水などの排水に寄与する。
図36には、本発明に従って構成された組立式簡易ハウスの更に他の実施の形態が示されている。図示の組立式簡易ハウスは簡易スタンドショップ230であって、図26に示す組立式簡易ハウス170をベースとしているので全体の形状が正六角形をなしているが、屋根以外の基本的構成は、図25に示す四角形の簡易スタンドショップ150と実質的に同じである。
図37には、本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに使用される壁の更に他の実施形態が示されている。この実施形態において、矩形の壁240の壁本体240Wの両側にはそれぞれ嵌合部である円筒部材240Lが、該両側の上下方向における下半分の領域に配設されている(図40(e)に示す壁WEの形態)。また矩形の壁250の壁本体250Wの両側にはそれぞれ嵌合部である円筒部材250Uが、該両側の上下方向における上半分の領域に配設されている(図40(f)に示す壁WFの形態)。壁240及び250の両側の高さは同じである。例えば、支柱の数が偶数本であって、相互に隣り合う支柱の対間に壁240と250を交互に支持する実施形態において、図示しないベースに偶数本の支柱を直立させておき、最初に、壁240を、周方向に一対おきに位置する支柱の対に、下半分の領域に配設された円筒部材240Lの各々を上方から嵌合することにより保持する。次に壁250を、壁240が保持されていない支柱の対に、上半分の領域に配設された円筒部材250Uの各々を上方から嵌合することにより保持する。共通の支柱である支柱の各々において、後から保持する壁250の円筒部材250Uは、先に保持された壁240の円筒部材240Lの上端に積み重ねられるように嵌合されるので、組付け及び分解が一層容易かつ迅速となる。
支柱の数が奇数本の実施形態においては、壁240と250とを周方向に交互に配置することができない。すなわち、一対の支柱の対において、一方の支柱には、壁240の下半分の領域に配設された円筒部材240Lが嵌合され、他方の支柱には、壁250の上半分の領域に配設された円筒部材250Uが嵌合される。したがって、この支柱の対には、図38に示されている壁260が使用される。すなわち矩形の壁260の壁本体260Wの片側には嵌合部である円筒部材260Lが、該片側の上下方向における下半分の領域に配設され、他側には嵌合部である円筒部材260Uが、該他側の上下方向における上半分の領域に配設されている(図40(g)に示す壁WGの形態)。
本発明に従って構成される組立式簡易ハウスに備えられる壁における円筒部材の配列の形態の典型例は、図40に示されているが、これらに限定されないことはいうまでもない。
なお、支柱は、組立式簡易ハウスの高さによっては、相互に分離可能に連結される3本以上の複数個使用されることもある。その場合支柱は、最上端に位置する最上端支柱と、最下端に位置する最下端支柱と、中間に位置する少なくとも1個の中間支柱とからなる。最上端支柱は、図39に示されている上支柱90と実質的に同じ構成を有し、最下端に位置する最下端支柱及び中間に位置する中間支柱は、それぞれ図39に示されている下支柱92と実質的に同じ構成を有している。中間支柱が1個の場合、該中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が該中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより該中間支柱と一体に固着される。中間支柱が複数個の場合、最下端支柱の直上方に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が最下端支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより最下端支柱と一体に固着され、複数個の中間支柱のうち相対的に上に位置する中間支柱は、下端の雄ねじ部が相対的に下に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより相対的に下に位置する中間支柱と一体に固着され、最上端支柱は、下端の雄ねじ部が最上端支柱の直下方に位置する中間支柱の上端から雌ねじ部に締結されることにより直下方に位置する中間支柱と一体に固着される。
上記組立式簡易ハウスの実施形態において、平面四角形の屋根は山形をなしているが、上面が水平な屋根、あるいは上面が一側から他側に向かって一定の角度で下方に傾斜している屋根、を備えた他の実施形態も成立する。
上記したことから容易に理解されるように、本発明によれば、基本的な構成を利用して、要求される種々の用途に対しそれぞれに適応した種々の形態に構築することができる。例えば、人がバッグなどに入れて携帯可能な小型、中型の組立式簡易ハウス(例えば犬小屋などの動物小屋、簡易更衣室、シャワー室、簡易トイレ、物置、ガードマンボックス、ゴミ収納庫)、あるいはトラックなどの輸送手段により梱包乃至箱詰めした状態で搬送することが可能である大型の組立式簡易ハウス(例えば簡易スタンド形ショップ、直売所、お土産店、簡易避難用ハウス)などを、基本的構成を変えることなく設計することが可能となり、実用上有用である。
1:組立式簡易ハウス(犬小屋)
2:ベース
P1、P2、P3、P4:支柱
18:雌ねじ部
24:支柱本体
26、28:雄ねじ部
6:前壁
8、10:側壁
12:後壁
14:屋根
6A、8B、10B、12A:嵌合部(円筒部材)

Claims (10)

  1. 少なくとも四つの角部に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された四角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、
    壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、
    ことを特徴とする組立式簡易ハウス。
  2. 角部の各々に鉛直軸線を有する雌ねじ部が配設された、四角形を除く多角形のベースと、円形外周面を有する支柱本体及び支柱本体の上端及び下端からそれぞれ延び出している支柱本体よりも小径の雄ねじ部を備えた複数の支柱であって、下端の雄ねじ部がベースの雌ねじ部に締結されて直立する複数の支柱と、相互に隣り合う支柱の対の間に保持される少なくとも1個の壁であって、全体として複数の対の間にそれぞれ保持される少なくとも1個の壁と、支柱の各々の上端部に支持される屋根とを備え、
    壁の各々の鉛直に延びている両側には鉛直軸線を有する円形貫通穴が形成された少なくとも1個の嵌合部が配設され、壁の各々は、該嵌合部が対応する支柱の支柱本体に離脱可能に嵌合されて保持される、
    ことを特徴とする組立式簡易ハウス。
  3. それぞれ一側同士が同じ高さ位置で共通の支柱に保持される一対の壁が複数対備えられ、該一対の壁の各々は、該一側の嵌合部が相互に干渉しない高さ位置に配設されて対応する共通の支柱に嵌合される、請求項1又は請求項2に記載の組立式簡易ハウス。
  4. 相互に隣り合う支柱の対の間であって全体として複数の対の間にはそれぞれ複数の壁が上下方向に積み重ねられて保持され、相対的に下に位置する壁の上端は水平に延びかつ、該上端には一定の上下方向幅及び一定の水平方向厚みを有する突条が壁の上端に沿って延びるよう配設され、相対的に上に位置する壁の下端は水平に延びかつ、該下端には下方に開放された溝が一定の高さで壁の下端に沿って延びるよう配設され、上に位置する壁は、その下端の溝が下に位置する壁の上端の突条に離脱可能に嵌合されて下に位置する壁に支持され、最下端に位置する壁はベースの上面に支持される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組立式簡易ハウス。
  5. 屋根は、それぞれ矩形をなす一対の屋根板と屋根板の各々の一側部同士を連結するヒンジとを備えかつ一対の屋根板がヒンジの軸まわりに折り畳み可能な屋根板ユニットからなり、一対の屋根板には、屋根板の各々が水平位置から該軸まわりに下方に同じ角度回動して傾斜した取付状態において、支柱の各々に整合する位置に取付穴が形成され、該取付穴の各々が対応する支柱の雄ねじ部に離脱可能に嵌合されて雌ねじ部材により締結される、請求項1記載の組立式簡易ハウス。
  6. 支柱の各々における支柱本体の上端は、雄ねじ部の外周面と支柱本体の外周面との間に形成される環状の水平上端面からなり、水平上端面の各々上には、軸線に直交する平面と該平面に対し傾斜した傾斜面とを有する第1傾斜ワッシャが傾斜面を上にして雄ねじ部に嵌合されて載置され、1個の屋根板ユニットにおける一対の屋根板又は複数の屋根板ユニットにおける全ての対の屋根板は第1傾斜ワッシャの傾斜面に載置されて該軸線を中心に傾斜面の傾斜角度に従ってそれぞれ同じ角度に傾斜させられ、屋根板の各々の上面から突出した雄ねじ部には、第1傾斜ワッシャと共通部品である第2傾斜ワッシャが傾斜面を下にして嵌合されて屋根板の各々の傾斜した上面に載置されかつ、該雌ねじ部材が締結されて第2傾斜ワッシャの平面を下方に押圧する、請求項5記載の組立式簡易ハウス。
  7. 屋根は、平面から見て該多角形の中心から該多角形の頂点に向かって延びるよう一体に連結された複数の屋根梁と、それぞれ周方向に隣り合う屋根梁間に跨って配設された複数の屋根ユニットとを備え、
    屋根梁の各々は、板梁であって、鉛直に延びる中心側端及び鉛直に延びる頂点側端であって中心側端よりも短い頂点側端と、中心側端の上端から頂点側端の上端まで下方に傾斜して延びる上端と、中心側端の下端から頂点側端の下端まで水平に延びる下端とを備えた板梁と、板梁の上端に配設された樋部材と、板梁の頂点側端に配設された嵌合部とを備え、
    板梁の各々の中心側端部には、平面から見てそれぞれV形をなす複数の連結板がそれぞれ周方向に対向する屋根梁の対向面に重合されてそれぞれねじ部材により共締めされることにより屋根梁の各々は、該中心側端部において複数の連結板を介して相互に一体に連結され、屋根梁の各々の板梁に配設された嵌合部は支柱の各々の支柱本体の上端部に離脱可能に嵌合保持される、請求項2記載の組立式簡易ハウス。
  8. 嵌合部は、円筒部材又は上下方向に間隔をおいて水平に延び出す一対の水平フランジからなる、請求項1〜4又は7のいずれか1項に記載の組立式簡易ハウス。
  9. 嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の上端部及び下端部に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上端部と下端部との間である中間部に配設される、請求項3又は請求項4記載の組立式簡易ハウス。
  10. 嵌合部は円筒部材からなり、共通の支柱に保持される一方の壁の円筒部材は、該一側の下半分の領域に配設され、共通の支柱に保持される他方の壁の円筒部材は、該一側の上半分の領域に配設される、請求項3又は請求項4記載の組立式簡易ハウス。
JP2010243835A 2010-10-29 2010-10-29 組立式簡易ハウス Withdrawn JP2012097411A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243835A JP2012097411A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 組立式簡易ハウス
PCT/JP2011/072729 WO2012056853A1 (ja) 2010-10-29 2011-10-03 組立式簡易ハウス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243835A JP2012097411A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 組立式簡易ハウス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012097411A true JP2012097411A (ja) 2012-05-24

Family

ID=45993582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010243835A Withdrawn JP2012097411A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 組立式簡易ハウス

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2012097411A (ja)
WO (1) WO2012056853A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101610674B1 (ko) * 2015-02-24 2016-04-08 (주)경구 조립식 파라솔의 방사형 살
CN108457498A (zh) * 2018-05-08 2018-08-28 无锡朗特电子科技有限公司 一种安装方便的远红外桑拿房

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4939451Y1 (ja) * 1970-05-25 1974-10-30
JPS629794Y2 (ja) * 1979-09-18 1987-03-07
JPH0716398Y2 (ja) * 1992-07-20 1995-04-19 マルイチ藤井有限会社 簡易トイレ。
JP2530991B2 (ja) * 1993-08-31 1996-09-04 マキ工業株式会社 通路ユニット及び仮設通路
JPH08277649A (ja) * 1995-02-08 1996-10-22 Yukitaka Ishizaki 防災キャビン
JP2842277B2 (ja) * 1995-02-27 1998-12-24 コクヨ株式会社 パネル
JP3529498B2 (ja) * 1995-05-19 2004-05-24 セイレイ工業株式会社 ライスキャビンの組立方法およびその装置
JP2000297474A (ja) * 1999-04-15 2000-10-24 Oimatsu Sangyo:Kk 壁用パネル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101610674B1 (ko) * 2015-02-24 2016-04-08 (주)경구 조립식 파라솔의 방사형 살
CN108457498A (zh) * 2018-05-08 2018-08-28 无锡朗特电子科技有限公司 一种安装方便的远红外桑拿房

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012056853A1 (ja) 2012-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1118983A (en) Corner bracket with saddle for hip rafters of buildings
US20060207193A1 (en) Building using a container as a base structure
WO2012056853A1 (ja) 組立式簡易ハウス
US5904005A (en) Modular structures
US6550198B1 (en) Wall construction
US3654639A (en) Above ground pool units with foldable side panel, deck and fence
JP2023155491A (ja) コーナ部材
US20220220724A1 (en) Shelter structure and method of assembly
JP2015101896A (ja) 組立ハウス
JP3761808B2 (ja) 折畳式及び組立式立体構築物
JP5021269B2 (ja) 折り畳み式ユニットハウス
KR200460211Y1 (ko) 디스플레이장치
JP2010127043A (ja) パネルゲート
JP6860354B2 (ja) 建物構造
JP5833854B2 (ja) 屋根軒先部の支持構造
JP2012225029A (ja) プレハブハウス及びその組立てキット
JPS5834883Y2 (ja) 簡易組立家屋の棚支持構造
JP5401050B2 (ja) 建物ユニット、ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法
ES2397171B1 (es) Sistema de construcción modular de edificios a partir de elementos prefabricados.
KR102097359B1 (ko) 조립식 평상 구조물 및 이 평상 구조물이 구성된 조립식 가제보
JPH0925666A (ja) バルコニー
TWI312022B (ja)
JP2007277948A (ja) 立体構築物
JPH0925665A (ja) バルコニー
WO2006001222A1 (ja) 立体構築物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140107