JP2012095560A - 魚釣用リール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リール本体1の側板間に回転自在に支持したスプール5と、少なくとも一方の側板に設けた駆動機構10と、スプール5の前方において、駆動機構10のハンドル軸7aの回転操作に連動して左右方向に往復動可能に設けられ、スプール5に釣糸を平行に巻回する釣糸案内体22と、釣糸案内体22に設けられたラインガイド23と、を備え、ラインガイド23は、釣糸案内体22の前方から見て、スプール5の軸線に沿うようにして左右方向に横長形状とされた釣糸案内面を有しており、リール本体1におけるラインガイド23の左右側方部位には、往復動時に当該ラインガイド23の左端部23aおよび右端部23bをそれぞれ収容可能な収容部4a,4bが設けられている構成とした。
【選択図】図1
Description
その一方で、巻き取り時の巻き取りムラに起因して、釣糸放出時に抵抗が生じることや、糸絡み等のトラブルが生じるのを回避するために、釣糸の巻き取り時には、スプールに対して釣糸を均一に平行に巻回したいという要望があった。
この魚釣用リールでは、釣糸を抑える役割をなすピラーが上下方向に移動可能に設けられており、釣糸放出時にピラーを上方向に移動させることにより、釣糸放出時のガイド抵抗を減少させることができ、また、釣糸巻き取り時にはピラーを下方向に移動させることにより、ピラーを釣糸に接触させてガイドすることで、釣糸巻き取り時の巻取精度を向上させることが可能となっている。
D1 < D2
であることを特徴とする。
つまり、通常であれば、前記関係とされることで、リール本体の側板内面にラインガイドの左端部と右端部とがそれぞれ当接してしまうところを、収容部に左端部および右端部をそれぞれ位置させることができ、ラインガイドの左右方向の往復動を好適に確保することができる。
ここで、前記ピラーとは、釣糸を押下可能な前記釣糸案内部を有する棒状、板状、枠状を呈した部材であり、釣糸案内部としては、水平直線状、傾斜直線状、湾曲状(湾曲凸条、湾曲凹状)、複数の直線を組み合わせた形状、直線と曲線とを組み合わせた形状等がある。
また、ピラーは、スプールの軸線に沿う釣糸案内部を備えているので、ラインガイドの左右方向の往復動時に、ラインガイドの左端部および右端部が収容部にそれぞれ収容される状態においても、釣糸が釣糸案内面の中央部に釣糸案内部で好適に位置決めされることとなり、位置決めされた状態が好適に維持されながらスプールに釣糸が巻回されることとなる。
これにより、釣糸の放出スピードが減速され難くなり、例えば、キャスティング時の投擲距離を伸ばすことができる。また、船釣り等においては、仕掛け落下のスピードを上げることができる。
また、フレームの貫通孔が外側板の凹状部で覆われるので、異物の混入防止が可能である。
また、例えば、サムレストを回動等によって開閉可能に設けることで、サムレストを開くことにより収容部を開放することができ、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、収容部がサムレストで覆われるので、例えば、側板がフレームと外側板とで構成される場合において、収容部をこれらの合せ部等で形成するようにしたものと比べて、合せ部(合せ面)の形状を単純な形状とすることができる。このことは、生産性の向上に寄与する。
図1に示すように、魚釣用リールのリール本体1は、釣糸が巻回されるスプール5を回転可能に支持した左右側板2A,2Bを備え、図2(a)に示すように、右側板2Bに設けた駆動機構10と、スプール5の前方において、駆動機構10のハンドル軸7aの回転操作に連動して左右方向に往復動可能に設けられ、スプール5に釣糸を平行に巻回する釣糸案内体22と、この釣糸案内体22に設けられたラインガイド23と、を備えている。
そして、リール本体1におけるラインガイド23の左右側方部位には、図1(a)(b)、図2(a)に示すように、ラインガイド23の往復動時に、ラインガイド23の左端部23aおよび右端部23bをそれぞれ収容可能な収容部4a,4bが設けられている。
また、ラインガイド23の後方における近傍位置には、スプール5の軸線に沿う釣糸案内部31(図2(b)参照)を備えたピラー30が上下方向に移動可能に設けられている。
ここで、リール本体1の「側板」は、図1(b)に示すように、スプール5の軸方向の両端に位置する部材であり、本実施形態では、各種部材が支持されるフレーム体を構成する左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに所定の空間をもって夫々装着される左右外側板(カバー体)3a,3bとから構成される。左右フレーム2a,2bと左右外側板3a,3bとの間には内部空間が形成され、この内部空間には、図2(a)に示すように、駆動機構10、クラッチ機構50(図4参照)、バックラッシュ防止機構70(図2(a)参照)等が設置されるようになっている。なお、左右フレーム2a,2bと左右外側板3a,3bとの形状については、適宜変形することが可能であり、それらを構成する材料は適宜設定することができる。また、これらの装着方法や装着位置についても、リール本体1の構成等により、種々の方法を用いることが可能である。
また、左右フレーム2a,2b間には、図2(a)に示すように、軸受5a,5bを介してスプール軸5cが回転可能に支持されており、このスプール軸5cにスプール5が取り付けられている。
スプール5は、ハンドル7を回転操作することによって回転させることができるように構成されており、ハンドル7は、右外側板3bから突出したハンドル軸7aの端部に取り付けられ、右外側板3bとの間に介在された逆転防止機構7b(転がり式一方向クラッチ)によって、釣糸巻き取り方向にのみ回転可能となっている。
なお、スプール軸5cを回転可能に支持する軸受5a,5bは、左右フレーム2a,2bの部分に配設されていてもよいし、左右外側板3a,3bの部分に配設されていてもよい。
螺軸21は、左右側板2A,2B間に回転可能に支持されており、駆動機構10を介して回転駆動されるようになっている。螺軸21の端部には、連動歯車21aが取り付けられており、この連動歯車21aには、ハンドル軸7aの駆動歯車11に隣接して設けられた歯車11aが噛合している。これにより、ハンドル7を巻き取り回転操作すると、ハンドル軸7aの回転が、歯車11aおよび連動歯車21aを通じて螺軸21に伝わり、螺軸21が回転駆動される。
筒体25は、図3(b)に示すように、断面C字形状を呈して軸方向に延出する開口25aを有しており、この開口25aを通じて螺旋溝21bが部分的に露出している。
これにより、釣糸案内体22は、螺軸21が連動歯車21aによって回転駆動されることで、螺旋溝21bに係合する摺動子26を介してガイド軸22aに沿って左右往復動するようになっている。
ラインガイド23には、釣糸挿通孔24が形成されている。釣糸挿通孔24は、図2(b)に示すように、前方から見て、スプール5の軸線O1に沿うようにして左右方向に横長形状とされており、図2(c)に示すように、左右開口幅Cが上下開口高さH1(釣糸挿通孔24の中央部における最大開口高さ)に比べて、大きくなるように形成されている。
釣糸挿通孔24の上部内面24aは、水平面に対して平行とされており、この上部内面24aに連続する左右内面24b,24bは、それぞれ鉛直面とされている。また、これらの左右内面24b,24bに連続する下部内面24cは、釣糸案内体22の前方から見て、スプール5の軸線に沿うようにして左右方向に横長形状とされており、釣糸案内面として機能するようになっている。本実施形態の下部内面24cは、釣糸挿通孔24の中央部としての下部内面中央部24c’に向けて緩やかに直線状に下る傾斜面(凹凸のない面)とされている。
また、下部内面24cは、前後方向にも直線状(凹凸のない面)に形成されている。
なお、釣糸挿通孔24の上部内面24aと左右内面24b,24bとの角部、左右内面24b,24bと下部内面24cとの角部は、いずれもアール状とされている。
なお、下部内面24cは、左右方向に直線状とされたものに限られることはなく、左右方向に湾曲状(湾曲凸条、湾曲凹状)、左右方向に複数の直線を組み合わせた形状、さらに、左右方向に直線と曲線とを組み合わせた形状等、種々採用することができる。
また、下部内面24cは、必ずしも前後方向に直線状を有しなくてもよいが、本実施形態のように、直線状として前後方向に奥行きをもたせることで、よりスムーズに釣糸を下部内面中央部24c’に導くことが可能となる。
この場合、図6(c)に示すように、最左端位置に移動したラインガイド23の左端部23aの位置と、最右端位置に移動したラインガイド23の右端部23bの位置との間の距離をD2とし、スプール5の近傍におけるリール本体1の側板内面間の距離(スプール5の近傍における左右フレーム2a,2b間の距離)をD1とすると、これらの関係が次式(1)の関係を有するように設定されている。
D1 < D2 ・・・(1)
これにより、横長形状とされたラインガイド23において、釣糸巻き取り時に、ラインガイド23の左端部23aと右端部23bとを収容部4a,4bにそれぞれ好適に逃がしつつ、ラインガイド23の左右方向の往復動を好適に確保することができるようになっている。
つまり、通常であれば、前記関係とされることで、リール本体1の側板内面(左右フレーム2a,2bの内面等)にラインガイド23の左端部23aと右端部23bbとがそれぞれ当接してしまうところを、収容部4a,4bに左端部23aおよび右端部23bをそれぞれ位置させることができ、ラインガイド23の左右方向の往復動を好適に確保することができるようになっている。
すなわち、図6(b)に示すように、ラインガイド23が最右端位置に移動した状態で、ラインガイド23の左右開口幅C(図2(b)参照)の略半分となる開口幅(開口領域)C/2が、スプール5の軸線に沿う釣糸巻回領域(巻回範囲)Lの略半分となる釣糸巻回領域(巻回範囲)L/2に対応したものとなるように設定されている。また、ラインガイド23が最左端位置に移動した状態においても前記と同様に設定されている。
つまり、ラインガイド23の最左端位置および最右端位置において、ラインガイド23の開口幅C/2がスプール5の釣糸巻回領域L/2に対応しているので、通常釣糸の繰り出しが好ましくない最左端位置および最右端位置においても、スムーズな釣糸の繰り出しが可能となっている。
また、収容部4a,4bの形状は、前記した側面視で湾曲凹状のものに限られず、側面視で丸形凹状や角形凹状等、種々の形状を採用しても差し支えない。
ピラー30は、図4に示すように、クラッチ機構50のクラッチ駆動部材51に一体的に設けられた腕部51aに対して一端部が支持されており、後記するようにクラッチ駆動部材51が駆動されることにより、左右フレーム2a,2bに形成された湾曲長溝2a’,2b’(図3(b)参照、一方のみ図示)に沿うようにして上下方向に移動可能に設けられている。
ピラー30は、図2(b)に示すように、スプール5の軸線O1に沿う釣糸案内部31(下部外周面、図3(a)参照)を備えており、スプール5とラインガイド23との間において、この釣糸案内部31で釣糸を押下可能である。
なお、ピラー30は、円柱状の棒状部材とされたものに限られることはなく、釣糸を押下可能な釣糸案内部31を有する板状としてもよい。また、釣糸案内部31としては、左右方向に直線状とされたものに限られることはなく、左右方向に傾斜する直線状、湾曲状(湾曲凸条、湾曲凹状)、左右方向に複数の角度の直線を例えば連続して組み合わせた形状、左右方向に直線と曲線とを組み合わせた形状等としてもよい。
また、第2の位置から第1の位置に向かう下方向の移動時には、下方向の移動成分とともに前方のラインガイド23に近づく方向の移動成分を含んで移動するようになっている。
そして、クラッチ駆動部材51の前部には、前方へ向けて延設された腕部51aが一体的に設けられており、この腕部51aの先端部に、前記したようにピラー30の一端部が支持されている。
また、このようなクラッチレバー53の押下げ操作によって、クラッチ駆動部材51が図中反時計回り方向に回動されると、腕部51aの先端部が上方向に移動し、これによって、ピラー30が上方向に移動して第2の位置に配置される。
つまり、クラッチレバー53を操作することで、クラッチ駆動部材51は、クラッチON状態(釣糸巻き取り位置)と、クラッチOFF状態(釣糸放出位置)と、に位置決めされるようになっており、この位置決めに連動して、ピラー30が第1の位置と第2の位置とに位置決めされるようになっている。
図5(a)〜(c)は釣糸巻き取り時における各部の位置関係を示した図であり、クラッチ機構50(図4参照)が動力伝達状態(クラッチON状態)とされて、ピラー30が第1の位置に配置されている状態を示している。
なお、釣糸巻回位置は、通常、規定の釣糸量を巻いたときの外径に相当しており、また、その位置が明確でない場合においては、スプールの最大外径(=フランジ5dの外径)の98%で定義される径位置とする。
h1 ≧ h3 > h2 ・・・(2)
h4 ≧ h2 ・・・(3)
これにより、ピラー30は、第1の位置に移動されると、釣糸挿通孔24の上部内面24aよりも低い位置において、下部内面中央部24c’と同じかあるいはこれよりもさらに低くなる位置に釣糸案内部31が位置する状態となる。
h4 ≧ h2 > h0 ・・・(4)
したがって、釣糸案内溝24d内に釣糸が確実に保持されるようになり、釣糸案内溝24d内から釣糸がより一層外れ難くなる。
なお、軽い仕掛けを使用する釣種の場合には、大きなテンションを釣糸に付与したいので、 h2 ≦ h0 としてもよい。
ここで、釣糸放出時には、次式(5)かつ(6)の関係を有するように設定されている。
h1 ≧ h3 ・・・(5)
h2 > h3 ・・・(6)
これにより、ピラー30は、第2の位置に移動されると、スプール5の釣糸巻回位置5eと同じかまたはこれよりも低い位置において、釣糸挿通孔24の上部内面24aよりも高い位置に釣糸案内部31が位置する状態となる。
また、第2の位置にピラー30が移動した状態では、前記式(5)(6)の関係から、ピラー30の釣糸案内部31が、釣糸挿通孔24の上部内面24aとスプール5の釣糸巻回位置5eとの間に架け渡された釣糸の上方に間隔を隔てて位置することとなる。したがって、スプール5から繰り出される釣糸にピラー30が接触せず、これによって、スムーズな釣糸の放出を行うことができる。
その際、ラインガイド23は、図6(a)(b)、図7(a)(b)に示すように、その左端部23aおよび右端部23bが、左右フレーム2a,2bに掛かる位置までそれぞれ移動し、リール本体1におけるラインガイド23の左右側方部位に設けられた収容部4a,4bに逃がされる。
これによって、横長形状とされたラインガイド23の左右方向の往復移動が確保され、釣糸案内溝24dがスプール5の巻回幅いっぱいに往復移動可能となる。
なお、図6(d)では、ラインガイド23が略中央に位置した場合を示したが、図6(a)、図7(a)に示すように、左端にラインガイド23が移動した場合や、図6(b)、図7(b)に示すように、右端にラインガイド23が移動した場合においても、ラインガイド23の釣糸挿通孔24の略半分の開口幅(開口領域)C/2がスプール5の軸方向の釣糸巻回領域(巻回範囲)L/2に対応したものとなっているので、スムーズな釣糸の繰り出しが可能である。
これにより、釣糸の放出スピードが減速され難くなり、例えば、キャスティング時の投擲距離を伸ばすことができる。また、船釣り等においては、仕掛け落下のスピードを上げることができる。
図8、図9を参照して第2実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1実施形態と異なるところは左右側板2A,2Bの内側に収容部4a,4bが形成されている点である。
ここで、図9(a)に示すように、収容部4a,4bの下面14a,14bは、ラインガイド23の下面23e,23fに対応した傾斜面とされており、リール本体1の内側に向けて下り傾斜状とされている。これによって、収容部4a,4b内に、仮に、水分や塵埃等の異物が入り込んでも、これが下面23e,23f上に留まり難くなり、収容部4a,4b外に好適に排出することができる。したがって、長期的に安定したラインガイド23の往復動を実現することができる。
また、収容部4a,4bが有底の凹状部を設けることで形成され、左右外側板3a,3bに収容部4a,4bが露出していないので、左右外側板3a,3b側からの異物の混入を防止することができる。
図10、図11を参照して第3実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1,第2実施形態と異なるところは、図10(a)(b)に示すように、左右側板2A,2Bに貫通孔を設けることで収容部4a,4bが形成されている点である。
これにより、添えた指に左端部23aや右端部23bが当たることがなく、リール本体1を握る指や手のひらに、違和感を覚えることもない。
また、収容部4a,4bが左右フレーム2a,2bおよび左右外側板3a,3bからなるので、剛性をもたせつつ、ラインガイド23の左右方向の移動を確保することができるとともに、左右フレーム2a,2bおよび左右外側板3a,3bとを備えた構成において左右方向のコンパクト化も図ることができる。
この場合には、貫通孔2a1,2b1が左右外側板3a,3bの凹状部で覆われることとなるので、異物の混入防止が可能である。
図12〜図15を参照して第4実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1〜第3実施形態と異なるところは、リール本体1の上部の左右側板2A,2B間に設けられたサムレスト40が、クラッチレバー53の切り換え操作に連動して上下方向に移動可能に設けられており、そのサムレスト40の内側に収容部4a,4bが形成されている点である。
サムレスト40の上面中央部には、図12(b)に示すように、段差部43が形成されており、この段差部43を介してサムレスト40の後部側が左右方向に幅狭に形成されている。そして後部側には、クラッチレバー53が連結されている。
クラッチレバー53は、サムレスト40と一体成形部材であってもよいし、別体であってもよい。別体の場合には、支持部材53aを介してクラッチ機構50に連結される。
サムレスト40の中央部の下部には、図15(a)に示すように、円環部44が一体的に設けられている。この円環部44は、図15(b)に示すように、左右フレーム2a,2bの内側に設けられた、スプール軸5cと同芯円環状の突設部(フランジ)43a,43bに対して外嵌可能であり、これらの突設部43a,43bに円環部44,44がそれぞれ外嵌されることで、サムレスト40は、スプール軸5c周りに回動可能に取り付けられ、クラッチレバー53の切り換え操作に連動して(先端部側が)上下方向に移動可能に設けられている。
また、スプール5からの釣糸放出を可能にするクラッチOFF状態にクラッチレバー53を切り換え操作することにより、サムレスト40が上方向へ移動し(図14(c)参照)、この移動によりピラー30が第2の位置に移動して、釣糸挿通孔24の下部内面中央部24c’の釣糸案内溝24dから釣糸が離れる。
そして、サムレスト40内に設けられた収容部4a,4bに、ラインガイド23の左端部23aおよび右端部23bをそれぞれ収容するようにしてラインガイド23を左右方向に往復動させることができるので、左右方向に往復動する釣糸案内体22を介してスプール5の左右に釣糸が均等に振分けられ、スプール5に釣糸が均一かつ平行(平坦)に巻き取られる。これにより、スムーズな釣糸の放出が可能でありながら、スムーズな釣糸の巻き取りを実現することができる魚釣用リールが得られる。
また、例えば、サムレスト40を回動等によってさらに大きく開閉可能に設けることで、サムレスト40を開くことにより収容部4a,4bを開放することができ、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、収容部4a,4bがサムレスト40で覆われるので、前記第3実施形態で示した魚釣用リールのように(図11参照)、左右フレーム2a,2bと左右外側板3a,3bとの合せ部等で収容部4a,4bを形成するようにしたものと比べて、合せ部(合せ面)の形状を単純な形状とすることができる。このことは、生産性の向上に寄与する。
また、ピラー30を下方向に移動させたときには、サムレスト40も下がるので、違和感なくパーミング(把持)しながら、釣糸の巻き取り操作を行うことができ、操作性に優れる。
また、前記各実施形態では、ラインガイド23およびピラー30を前後方向に一対設けたが、これに限られることなく、1つのラインガイド23に対して2以上のピラー30を設けてもよい。この場合に、ラインガイド23を前後のそれぞれにピラー30を設けてもよい。
また、ピラー30は棒状としたが、内側に釣糸が挿通可能な枠状(環状)としてもよい。
2A,2B 左右側板 23a 左端部
2a,2b フレーム 23b 右端部
2a1,2b1 貫通孔 24c 下部内面(釣糸案内面)
3a,3b 左右外側板 24c’ 下部内面中央部(中央部)
3a1,3b1 貫通孔 30 ピラー
4a,4b 収容部 31 釣糸案内部
5 スプール 40 サムレスト
7 ハンドル D1 距離
7a ハンドル軸 D2 距離
10 駆動機構 O1 軸線
20 レベルワインド機構 C/2 領域
22 釣糸案内体 L/2 領域
Claims (9)
- リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールと、少なくとも一方の前記側板に設けた駆動機構と、前記スプールの前方において、前記駆動機構のハンドル軸の回転操作に連動して左右方向に往復動可能に設けられ、前記スプールに釣糸を平行に巻回する釣糸案内体と、前記釣糸案内体に設けられたラインガイドと、を備えた魚釣用リールであって、
前記ラインガイドは、前記釣糸案内体の前方から見て、前記スプールの軸線に沿うようにして左右方向に横長形状とされた釣糸案内面を有しており、
前記リール本体における前記ラインガイドの左右側方部位には、当該ラインガイドの往復動時に、当該ラインガイドの左端部および右端部をそれぞれ収容可能な収容部が設けられていることを特徴とする魚釣用リール。 - 前記スプールの近傍における前記リール本体の側板内面間の距離をD1、
最左端位置に移動したときの前記ラインガイドの左端部位置と、最右端位置に移動したときの当該ラインガイドの右端部位置との間の距離をD2、としたときに、これらの関係が、
D1 < D2
であることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。 - 前記収容部は、前記リール本体の側板を切欠くことで形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
- 前記収容部は、前記リール本体の側板に貫通孔を設けることで形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
- 前記収容部は、前記リール本体の側板に有底の凹状部を設けることで形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
- 前記側板は、フレームと、このフレームに装着された外側板とを備えており、
前記収容部は、前記フレームに設けられた貫通孔と、この貫通孔に対応するように前記外側板に設けられた有底の凹状部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。 - 前記リール本体上部の前記側板間に設けられたサムレストを備え、
前記収容部は、前記サムレストによって覆われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。 - 前記釣糸案内面は、前記ラインガイドの左右方向の中央部に向けて下り傾斜状とされており、
前記ラインガイドの前後方向の近傍位置には、前記軸線に沿う釣糸案内部を備えたピラーが上下方向に移動可能に設けられており、
前記ピラーは、
釣糸巻き取り時に下方向に移動することで、前記釣糸案内面の中央部に前記釣糸案内部で釣糸を誘導して当該中央部に釣糸を保持することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の魚釣用リール。 - 前記釣糸案内面は、
前記ラインガイドの最左端位置および最右端位置における前記スプールへの投影視において、当該釣糸案内面の左右方向における略半分の領域が、前記スプールの軸方向における略半分の巻回範囲に対応したものとなっていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の魚釣用リール。
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