JP2012078386A - 表示駆動装置、発光装置及びその駆動制御方法、並びに、電子機器 - Google Patents

表示駆動装置、発光装置及びその駆動制御方法、並びに、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】画像を種々の表示形態で表示パネルに高速表示する場合であっても、所望の輝度階調で発光素子を発光動作させることができる表示駆動装置を提供し、以て、発光特性が良好かつ均一で画質に優れた発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】コントローラ150は、表示パネル110に配列された各画素PIXの特性に応じた補正データを予め格納する補正データ格納回路152と、表示パネル110における画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、画像データを所定の順序で取り込む画像データ保持回路151、及び、補正データ格納回路152から読み出し,一時保存した補正データを所定の順序で読み出す補正データ記憶回路153と、当該補正データに基づいて画像データを補正する画像データ補正回路154と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、表示駆動装置、該表示駆動装置を備えた発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を備えた電子機器に関する。
近年、液晶表示装置に続く次世代の表示デバイスとして、発光素子をマトリクス状に配列した表示パネル(画素アレイ)を備えた発光素子型の表示装置(発光装置)が注目されている。このような発光素子としては、例えば有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)や無機エレクトロルミネッセンス素子(無機EL素子)、発光ダイオード(LED)等のような電流駆動型の発光素子が知られている。
特に、アクティブマトリクス型の駆動方式を適用した発光素子型の表示装置においては、周知の液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、また、視野角依存性もほとんどなく、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化等が可能であるという優れた表示特性を有している。また、発光素子型の表示装置は、液晶表示装置のようにバックライトや導光板を必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという極めて優位な特徴を有している。そのため、今後様々な電子機器への適用が期待されている。
このような発光素子型の表示装置として、例えば、特許文献1に記載されたような有機ELディスプレイ装置が知られている。この有機ELディスプレイ装置は、電圧信号によって電流制御されるアクティブマトリクス駆動表示装置であって、画像データに応じた電圧信号がゲートに印加されて、発光素子としての有機EL素子に電流を流す電流制御用薄膜トランジスタと、この電流制御用薄膜トランジスタのゲートに画像データに応じた電圧信号を供給するためのスイッチングを行うスイッチ用薄膜トランジスタとを有する回路(便宜的に、「画素回路」と記す)が、画素ごとに設けられている。
特開平8−330600号公報
このような電圧信号によって発光素子の輝度階調を制御する有機ELディスプレイ装置においては、電流制御用薄膜トランジスタ等の経時的なしきい値電圧の変化によって、有機EL素子に流れる電流の電流値が変動してしまうという問題を有している。また、有機EL素子においても、製造プロセスのばらつきに起因する発光特性のばらつきや経時的な特性の変化が生じる。
加えて、例えばデジタルビデオカメラや携帯電話機、パーソナルコンピュータ等の一部の電子機器においては、機器本体に対して取り付け角度や方向を自由に変化させられる可動式(バリアングル式)や回転式の表示パネルを搭載したものが知られている。このような電子機器においては、表示パネルの角度や方向に応じて、画像表示を左右や上下、さらには左右上下に反転させて表示する駆動制御が必要となる。そのため、上述したような各画素の薄膜トランジスタのしきい値電圧の変化や駆動特性のバラツキ、発光素子の発光特性のバラツキを補正するために取得した補正データを、左右反転表示や上下反転表示等の種々の表示形態(表示パターン)に対応させて、記憶回路から適切に読み書きすることができるデータ処理方法(メモリ管理方法)を適用する必要がある。また、画像情報を動画再生する場合には、画像のなめらかな動きを実現するために倍速表示等の駆動方法が用いられるが、上述した種々の表示形態においても、このような高速の表示駆動に対応するデータ処理方法を適用する必要がある。しかしながら、上述した種々の表示形態で、動画再生等の高速表示を行う場合に対応して、画像データを適切に補正して表示することができるデータ処理方法や表示駆動方法については、有効な手法が知られていなかった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、画像を種々の表示形態で表示パネルに高速表示する場合であっても、所望の輝度階調で発光素子を発光動作させることができる表示駆動装置を提供し、以て、発光特性が良好かつ均一で画質に優れた発光装置及びその駆動制御方法、並びに、該発光装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルに対して、画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光パネルに画像情報を表示させる表示駆動装置において、前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、前記補正データ記憶回路からの前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出すように制御するデータ読出制御回路と、前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、を備え、前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、前記データ読出制御回路は、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御し、前記表示形態に応じて、少なくとも、前記補正データ記憶回路から読み出す前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の表示駆動装置において、前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3に記載の表示駆動装置において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、前記発光パネルの各行に沿って配列された前記各画素を、順次選択状態に設定する選択ドライバと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記各列に対応して設けられて前記複数の画素に接続される複数のデータ線に供給するデータドライバと、を備え、前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の表示駆動装置において、前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の表示駆動装置において、前記画像データ保持回路は、少なくとも2組のFIFOメモリが並列に接続され、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路の一方の前記FIFOメモリに前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に取り込む動作と、他方の前記FIFOメモリに取り込まれた前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に読み出して前記画像データ補正回路に供給する動作と、を並行して実行するように制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の表示駆動装置において、前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の表示駆動装置において、前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、画像データに応じた画像情報を表示する発光装置であって、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルと、前記発光パネルに前記画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光パネルに前記画像情報を表示させる表示駆動装置と、を有し、前記表示駆動装置は、前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、前記補正データ記憶回路からの、前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出すように制御するデータ読出制御回路と、前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、を備え、前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、前記データ読出制御回路は、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御し、前記表示形態に応じて、少なくとも、前記補正データ記憶回路から読み出す前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発光装置において、前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発光装置において、前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11に記載の発光装置において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の列に沿って配列され、前記発光パネルは、前記複数の列に対応して配設された複数のデータ線と、前記複数の行に対応して配設された複数の走査線と、を有し、前記複数の画素の各々は、前記複数の走査線と前記複数のデータ線の各交点近傍に配設されて、該各走査線及び該各データ線に接続され、前記表示駆動装置は、前記各走査線に選択信号を順次印加して、各行に沿って配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ドライバと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記複数のデータ線に供給するデータドライバと、を備え、前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発光装置において、前記表示駆動装置は、前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発光装置において、前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項9乃至14のいずれかに記載の発光装置において、前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項9乃至15のいずれかに記載の発光装置において、前記画素は、前記発光素子に供給する電流を制御する駆動制御素子、及び、前記駆動制御素子の制御端子に印加される電圧に対応する電荷を蓄積する容量素子を有する発光駆動回路を備え、前記発光素子の一端と前記駆動制御素子の電流路との接点に接続される前記データ線に、所定の電圧を印加する電圧印加回路と、前記電圧印加回路より前記接点に、前記データ線を介して前記駆動制御素子のしきい値を越える検出用電圧を印加した後の異なるタイミングで検出される、前記データ線の一端の複数の電圧値に基づいて、前記駆動制御素子のしきい値電圧に関連する第1の特性パラメータ、及び、前記発光駆動回路の電流増幅率に関連する第2の特性パラメータを取得する第1の特性パラメータ取得回路と、前記第1及び第2の特性パラメータに基づいて補正した輝度測定用の画像データに応じて発光動作した前記画素の前記発光素子の発光輝度に基づいて、前記発光素子の発光電流効率に関連する第3の特性パラメータを取得する第2の特性パラメータ取得回路と、を具備し、前記補正データは、少なくとも、前記第1の特性パラメータ、前記第2の特性パラメータ、及び、前記第3の特性パラメータのいずれかを含むことを特徴とする。
請求項17記載の発明に係る電子機器は、請求項9乃至16のいずれかに記載の発光装置が実装されてなることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルに画像データに応じた画像情報を表示させる発光装置の駆動制御方法であって、前記発光パネルの前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データが、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて所定のアドレスごとに格納され、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納した補正データ記憶回路から、前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出す補正データ読出ステップと、前記画像データと、読み出された前記補正データを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する補正画像データ生成ステップと、を含み、少なくとも、補正データ読出ステップは、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路から前記補正データを読み出し、前記表示形態に応じて、前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の発光装置の駆動制御方法において、前記補正データ読出ステップは、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項19記載の発光装置の駆動制御方法において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、前記発光パネルの各行に配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ステップと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記選択状態に設定された前記各画素に供給する階調信号供給ステップと、を含み、前記選択ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記表示形態が前記上下反転表示モードを含む場合には、前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記階調信号供給ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記画像情報を、前記左右反転表示を含む表示を行う場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。
本発明に係る表示駆動装置、発光装置及びその駆動制御方法、並びに、電子機器によれば、画像を種々の表示形態で表示パネルに高速表示する場合であっても、所望の輝度階調で発光素子を発光動作することができ、発光特性が良好かつ均一で優れた画質を実現することができる。
本発明に係る発光装置を適用した表示装置の一実施形態を示す概略構成図である。 一実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一例を示す概略ブロック図である。 一実施形態に係る表示装置に適用されるコントローラの画像データ補正機能とメモリ管理機能を示す概略ブロック図である。 一実施形態に係る表示パネルに適用される画素の一例を示す回路構成図である。 一実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに通常表示する通常表示モードにおける表示状態を示す図である。 一実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。 一実施形態に係る補正データ記憶回路における補正データの格納イメージを示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法を示す動作タイミング図である。 一実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの対応関係を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに左右反転表示する左右反転表示モードにおける表示状態を示す図である。 一実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法を示す動作タイミング図である。 一実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの対応関係を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに上下反転表示する上下反転表示モードにおける表示状態を示す図である。 一実施形態に係る表示装置において、上下反転表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置において、上下反転表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの関係を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに左右上下反転表示する左右上下反転表示モードにおける表示状態を示す図である。 一実施形態に係る表示装置において、左右上下反転表示すモードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。 一実施形態に係る表示装置において、左右上下反転表示すモードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの関係を示す概念図である。 本発明に係る表示装置の具体例に適用されるデータドライバの一例を示す概略ブロック図である。 本発明の具体例に係るデータドライバの要部構成例を示す概略回路構成図である。 本発明の具体例に係るデータドライバに適用されるデジタル−アナログ変換回路(DAC)及びアナログ−デジタル変換回路(ADC)の入出力特性を示す図である。 本発明の具体例に係る表示装置に適用されるコントローラの画像データ補正機能を示す機能ブロック図である。 本発明の具体例に係る表示装置に適用される画素の一例を示す回路構成図である。 本発明の具体例に係る発光駆動回路を適用した画素における画像データの書込時の動作状態図である。 本発明の具体例に係る発光駆動回路を適用した画素における書込動作時の電圧−電流特性を示す図である。 本発明の具体例に係る特性パラメータ取得動作に適用される手法(オートゼロ法)におけるデータライン電圧の変化を示す図である。 本発明の具体例に係る表示装置における特性パラメータ取得動作を示すタイミングチャート(その1)である。 本発明の具体例に係る表示装置における検出用電圧印加動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置における自然緩和動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置におけるデータライン電圧検出動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置における検出データ送出動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置における補正データ算出動作を示す機能ブロック図である。 本発明の具体例に係る表示装置における特性パラメータ取得動作を示すタイミングチャート(その2)である。 本発明の具体例に係る表示装置における輝度測定用の画像データの生成動作を示す機能ブロック図である。 本発明の具体例に係る表示装置における輝度測定用の画像データの書込動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置における輝度測定用の発光動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る補正データ算出動作を示す機能ブロック図(その2)である。 本発明の具体例に係る表示装置における発光動作を示すタイミングチャートである。 本発明の具体例に係る表示装置における画像データの補正動作を示す機能ブロック図である。 本発明の具体例に係る表示装置における補正後の画像データの書込動作を示す動作概念図である。 本発明の具体例に係る表示装置における発光動作を示す動作概念図である。 本発明に係る発光装置を適用したデジタルビデオカメラの構成例を示す斜視図である。 本発明に係る発光装置を適用したパーソナルコンピュータの構成例を示す斜視図である。 本発明に係る発光装置を適用した携帯電話機の構成例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る表示駆動装置、発光装置及びその駆動制御方法、並びに、電子機器について、実施形態を示して詳しく説明する。
<実施形態>
まず、本発明に係る表示駆動装置を備えた発光装置の概略構成について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る発光装置を表示装置として適用した場合について説明する。
(表示装置)
図1は、本発明に係る発光装置を適用した表示装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置(発光装置)100は、概略、表示パネル(発光パネル)110と、選択ドライバ120と、電源ドライバ130と、データドライバ140と、コントローラ150と、表示信号生成回路160と、を備えている。ここで、選択ドライバ120とデータドライバ140とコントローラ150は、本発明における表示駆動装置に対応する。
表示パネル110は、図1に示すように、行方向(図面左右方向)及び列方向(図面上下方向)に2次元配列(例えばp行×q列;p、qは正の整数)された複数の画素PIXと、各々行方向に配列された画素PIXに接続するように配設された複数の選択ラインLs及び複数の電源ラインLaと、全画素PIXに共通に設けられた共通電極Ecと、列方向に配列された画素PIXに接続するように配設された複数のデータラインLdと、を有している。
また、表示パネル110は、図1に示すように、複数の画素PIXが2次元配列された発光領域が行方向に例えば2分割されて、図面左方側の分割発光領域110Lと、図面右方側の分割発光領域110Rが設定されている。以下、本実施形態では、表示パネル110の発光領域を2分割した場合について説明するが、3以上の複数に分割(多分割)された3個以上の分割発光領域を有するものであってもよい。また、表示パネル110に配列された画素PIXは、後述するように、電流駆動型の発光素子と、該発光素子を発光駆動するための電流を生成する発光駆動回路と、を備えている。
選択ドライバ120は、上記の表示パネル110に行方向に配設された各選択ラインLsに接続されている。選択ドライバ120は、後述するコントローラ150から供給される選択制御信号に基づいて、各行の選択ラインLsに所定のタイミングで所定の電圧レベル(選択レベル又は非選択レベル)の選択信号Sselを順次印加することにより、各行の画素PIXを順次選択状態に設定する。
このような選択ドライバ120としては、例えば、シフトレジスタと出力回路を備えた構成が適用される。シフトレジスタは、コントローラ150から供給される選択制御信号(走査クロック信号、走査スタート信号)に基づいて、各行の選択ラインLsに対応するシフト信号を順次出力する。出力回路は、シフトレジスタからのシフト信号を所定の信号レベル(選択レベル;例えばハイレベル)に変換し、コントローラ150から供給される選択制御信号(出力イネーブル信号)に基づいて、各行の選択ラインLsに選択信号Sselとして順次出力する。
さらに、本実施形態に適用される選択ドライバ120においては、コントローラ150から供給される選択制御信号(シフト切替信号)に基づいて、シフトレジスタにおけるシフト信号の出力順序(シフト方向)が順方向又は逆方向に切り替え制御されるように構成されている。これにより、選択ドライバ120は、選択信号Sselを、表示パネル110の1行目の選択ラインLsから最終行目の選択ラインLs方向の順方向に順次出力する状態と、最終行目の選択ラインLsから1行目の選択ラインLs方向の逆方向に順次出力する状態に、行選択方向(走査方向)が切り替え設定される。なお、選択ドライバ120における選択信号Sselの具体的な出力制御については後述する。
電源ドライバ130は、表示パネル110の行方向に配設された各電源ラインLaに接続されている。電源ドライバ130は、後述するコントローラ150から供給される電源制御信号(例えば出力制御信号)に基づいて、各行の電源ラインLaに所定のタイミングで所定の電圧レベル(発光レベル及び非発光レベル)の電源電圧Vsaを印加する。
データドライバ140は、上記表示パネル110に分割設定された分割発光領域の各々に対応して複数設けられている。本実施形態では、表示パネル110が分割発光領域110Lと110Rに2分割されているので、データドライバ140はこれらに対応してデータドライバ140Lと140Rを備えている。
データドライバ140Lは、表示パネル110の図面左方側の分割発光領域110Lに配設された複数のデータラインLdに接続され、データドライバ140Rは、表示パネル110の図面右方側の分割発光領域110Rに配設された複数のデータラインLdに接続されている。各データドライバ140L、140Rは、後述するコントローラ150から供給されるデータ制御信号に基づいて同時に駆動され、少なくとも表示動作(発光動作)時に、画像データに応じた階調信号(階調電圧Vdata)を生成して、各データラインLdを介して各分割発光領域110L、110Rの画素PIXへ一斉に供給する。
図2は、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバの一例を示す概略ブロック図である。ここでは、データドライバ140L、140Rのいずれか一方の概略構成を示す。
データドライバ140(データドライバ140L又は140R)は、例えば図2に示すように、概略、シフトレジスタ回路141と、データレジスタ回路142と、データラッチ回路143と、D/Aコンバータ144と、出力回路145と、を備えている。
シフトレジスタ回路141は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(シフトクロック信号SCK、サンプリングスタート信号STR)に基づいて、シフト信号を生成し、データレジスタ回路142に順次出力する。データレジスタ回路142は、上述した表示パネル110に配列された画素PIXの列数(q)分のレジスタ(図示を省略)を備え、シフトレジスタ回路141から供給されるシフト信号の入力タイミングに基づいて、コントローラ150から供給される1行分の補正画像データD1〜Dqを順次取り込む。ここで、画像データD1〜Dqはデジタル信号からなるシリアルデータである。データラッチ回路143は、データ制御信号(データラッチパルス信号LP)に基づいて、データレジスタ回路142に取り込まれた1行分の補正画像データD1〜Dqを保持する。D/Aコンバータ144は、図示を省略した電源供給手段から供給される階調基準電圧V0〜VXに基づいて、デジタル信号からなる補正画像データD1〜Dqをアナログ信号電圧Vpixに変換する。出力回路145は、アナログ信号電圧Vpixに変換された補正画像データD1〜Dqを所定の信号レベルの階調電圧Vdataに変換して、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(出力イネ−ブル信号OE)に基づいて、各列のデータラインLdに一斉に出力する。
さらに、本実施形態に適用されるデータドライバ140を構成するデータドライバ140L及び140Rは、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(シフト切替信号)に基づいて、シフトレジスタ回路141におけるシフト信号の出力順序(シフト方向)が順方向又は逆方向に切り替え制御されるように構成されている。これにより、データドライバ140は、データレジスタ回路142において補正画像データD1〜Dqを、表示パネル110の1列目のデータラインLdから最終列のデータラインLd方向の順方向に順次取り込む状態と、最終列目のデータラインLdから1列目のデータラインLd方向の逆方向に順次取り込む状態に、取込方向が切り替え設定される。なお、データドライバ140(データドライバ140L及び140R)における補正画像データD1〜Dqの具体的な取り込み制御については後述する。
なお、ここでは、データドライバ140(データドライバ140L、140R)は、表示パネル110の表示動作時に、補正画像データを取り込み、当該補正画像データに応じた階調信号(階調電圧Vdata)を生成して、各データラインLdに出力するデータドライバ機能を有する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、本実施形態に適用可能なデータドライバ140は、後述する具体例に示すように、画像データを画素PIXの特性に応じて補正するための補正データ(特性パラメータ)の取得時に、画素PIXの特性に関する電圧成分(検出電圧)を抽出する電圧検出機能をさらに有するものであってもよい。
コントローラ150は、上述した選択ドライバ120、電源ドライバ130及びデータドライバ140(データドライバ140L、140R)の動作状態を制御するための選択制御信号及び電源制御信号、データ制御信号を生成して供給する機能(ドライバ制御機能)を備えている。また、本実施形態に係るコントローラ150は、各画素PIXの特性に応じた補正データを用いて画像データを補正して、補正画像データとしてデータドライバ140(データドライバ140L、140R)に出力する機能(画像データ補正機能)を備えている。加えて、本実施形態に係るコントローラ150は、表示パネル110における画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、各記憶回路(後述する画像データ保持回路、補正データ格納回路及び補正データ記憶回路)における画像データ及び補正データの取込み、書込み、読出しの各動作を管理する機能(メモリ管理機能)を備えている。
コントローラ150のドライバ制御機能は、例えば映像エンジンモジュール等の表示信号生成回路160から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも上述した選択制御信号及び電源制御信号、データ制御信号を生成して、各々、選択ドライバ120及び電源ドライバ130、データドライバ140(データドライバ140L、140R)に個別に供給する。これにより、コントローラ150は、各ドライバの動作状態を制御して、所定のタイミングで、表示パネル110に配列された各画素PIXへの階調信号の書込動作、及び、各画素PIXの発光動作を実行して、画像データに基づく所定の画像情報を表示パネル110に表示させる。
図3は、本実施形態に係る表示装置に適用されるコントローラの画像データ補正機能とメモリ管理機能を示す概略ブロック図である。なお、図3においては、本実施形態に特有の画像データ補正機能とメモリ管理機能を実現するための構成を示し、上述したドライバ制御機能を実現するための構成、並びに、電源ドライバ130及び表示信号生成回路160の表記を省略した。また、図3においては、便宜的に、各機能ブロック間のデータや信号の流れを全て実線の矢印で示したが、実際には、後述するように、コントローラ150の動作状態に応じてこれらのいずれかのデータの流れが有効になる。ここで、図中の細線矢印は、データ読出制御回路156からの制御信号を示し、太線矢印は、各種データの流れを示す。
コントローラ150は、例えば図3に示すように、大別して、画像データ保持回路151と、補正データ格納回路152と、補正データ記憶回路153と、画像データ補正回路154と、ドライバ転送回路155と、データ読出制御回路156と、を備えている。
画像データ保持回路151は、上述した表示パネル110に分割設定された分割発光領域110L、110Rに対応して、FIFO(First-In/First-Out;先入れ先出し)メモリ151La、151Raからなるメモリ回路151Aと、FIFOメモリ151Lb、151Rbからなるメモリ回路151Bとが並列に接続され、各メモリ回路151A、151Bが画像情報の一画面分の画素PIXに対応する記憶領域を有している。ここで、各メモリ回路151A、151BのFIFOメモリ151La、151Lbは、上記の2分割された表示パネル110の分割発光領域110L側の画素PIXに対応する記憶領域を有し、FIFOメモリ151Raと151Rbは、分割発光領域110R側の画素PIXに対応する記憶領域を有している。すなわち、各メモリ回路151A、151Bにおいて、画像情報の一画面分の画像データがFIFOメモリ151La及び151Raの各記憶領域、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbの各記憶領域に分割して取り込まれる。
また、各メモリ回路151A、151Bの入力側には切換接点PSiが共通に設けられ、出力側には切換接点PSoが共通に設けられている。切換接点PSi及びPSoは、同期して切り換え制御され、切換接点PSiによりメモリ回路151A、151Bの一方側に入力経路が設定されている場合には、切換接点PSoによりメモリ回路151A、151Bの他方側に出力経路が設定される。
これにより、後述する表示信号生成回路160からシリアルデータとして供給される画像データを、切換接点PSiを介して一方側のメモリ回路151A、151Bに順次取り込んで一画面分の画像データを保持する動作と、他方側のメモリ回路151A、151Bに保持した画像データを、切換接点PSoを介して順次読み出して、後述する画像データ補正回路154に供給する動作と、が並行して実行される。このような動作を2組のメモリ回路151A、151Bで交互に繰り返し実行することにより、画像データが一画面分ずつ連続的に取り込まれる。
ここで、本実施形態に係る画像データ保持回路151においては、後述するように、画像データを取込み、保持する際には、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbが、画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、見た目上、連続する一体の記憶領域として動作する状態と、別個の記憶領域として動作する状態に切り換え制御される。すなわち、FIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbが一体の記憶領域として動作する場合には、画像データの取込時には、連続する画像データが、例えばまずFIFOメモリ151Laの連続するアドレスの記憶領域に順次保持され、次いでFIFOメモリ151Raの連続するアドレスの記憶領域に順次保持される。そして、画像データの読出時には、画像データの取込時と同じ順序で、まずFIFOメモリ151Laの連続するアドレスの画像データが順次読み出され、次いでFIFOメモリ151Raの連続するアドレスの画像データが順次読み出される。一方、FIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbが別個の記憶領域として動作する場合には、画像データの取込時には、連続する画像データが、例えばまずFIFOメモリ151Raの連続するアドレスの記憶領域に順次保持され、次いでFIFOメモリ151Laの連続するアドレスの記憶領域に順次保持される。そして、画像データの読出時には、画像データの取込時と同じ順序で、まずFIFOメモリ151Raの連続するアドレスの画像データが順次読み出され、次いでFIFOメモリ151Laの連続するアドレスの画像データが順次読み出される。読み出された画像データは、1行分を単位として、後述するデータ読出制御回路156を介して画像データ補正回路154に供給される。
このように、本実施形態においては、画像データ保持回路151として2組(もしくは、複数)のメモリ回路151A(FIFOメモリ151La、151Ra)、151B(FIFOメモリ151Lb、151Rb)を並列に接続した構成を示した。これにより、本実施形態は、上述したように、メモリ回路151A、151Bのうち、一方側に画像データを取り込んで保持する動作と、他方側に保持された画像データを順次読み出す動作を並行して実行することができ、画像情報(特に動画像)の倍速表示等の高速の表示駆動に良好に対応することができる。
補正データ格納回路152は、不揮発性メモリからなり、表示装置100の表示駆動動作に先立って、予め表示パネル110に配列された各画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データが取得されて、各画素PIX位置に対応するアドレスに格納(記憶)されている。すなわち、補正データ格納回路152には、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXに対応する各補正データが個別に格納されている。なお、補正データの取得方法については後述する。
補正データ記憶回路153は、上述した表示パネル110に分割設定された分割発光領域110L、110Rに対応して、揮発性メモリからなる第1補正データ記憶回路153L及び第2補正データ記憶回路153Rを備えている。ここで、第1補正データ記憶回路153Lは、上記の2分割された表示パネル110の分割発光領域110L側に配列された画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データを格納(記憶)する記憶領域を有し、第2補正データ記憶回路153Rは、分割発光領域110R側に配列された画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データを格納(記憶)する記憶領域を有している。すなわち、補正データ記憶回路153は、上記補正データ格納回路152に格納された、表示パネル110に配列された画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データの全て、もしくは、一部が読み出されて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの各記憶領域に分割して取り込まれる。
そして、本実施形態に係る補正データ記憶回路153(第1及び第2補正データ記憶回路153L、153R)においては、補正データ格納回路152に格納された、表示パネル110に配列された画素PIXの特性に応じた補正データを読み出して、一時保存する際には、各画素PIXに対応する複数種類の各補正データが、後述する補正データの格納方法に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する複数アドレスに分割して保持される。一方、画像データ保持回路151を介して取り込まれた画像データが供給される各画素PIXに対応する補正データを読み出す際には、画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、後述する補正データの読出方法に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通するアドレスを指定して、分割された各分割発光領域110L及び110Rにおける同一列の画素PIXに対応する補正データを読み出す動作が順次実行される。読み出された補正データは、1行分を単位として、後述するデータ読出制御回路156を介して画像データ補正回路154に供給される。なお、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに一時保存された各画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データを、例えば倍速表示等に対応させて高速で読み出す方法については、後述する表示装置の駆動制御方法(表示駆動方法)において詳しく説明する。なお、補正データ格納回路152を備えず、例えば、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rが不揮発性メモリからなり、取得された補正データが第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに直接、保存される構成であってもよい。
画像データ補正回路154は、画像データ保持回路151を介して取り込まれたシリアルデータからなる画像データに対して、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから読み出された、表示パネル110の各分割発光領域110L及び110Rの各画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データを用いて補正処理を行った補正画像データを生成する。なお、画像データの補正方法については後述する。
ここで、本実施形態に係る画像データ補正回路154においては、画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、上述した画像データ保持回路151の各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbから、所定の順序で順次読み出された画像データが、1行分を単位として取り込まれる。また、画像データ補正回路154においては、画像情報の表示形態(表示パターン)に応じて、上述した第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから、各分割発光領域110L及び110Rに対応して所定の順序で順次読み出された補正データが、1行分を単位として順次取り込まれる。そして、各画像データは、画像情報の表示形態に応じて対応付けられた補正データに基づいて、分割発光領域110L及び110Rごとに、1画素分ずつ順次補正処理が実行される。
ドライバ転送回路155は、画像データ補正回路154において補正処理されて生成された画像データ(補正画像データ)を、所定のタイミングでデータドライバ140を構成する各データドライバ140L、140Rに同時に転送する。ここで、補正画像データ(図2中では、D1〜Dqと表記)は、データドライバ140(データドライバ140L、140R)におけるシフトレジスタ回路141からデータレジスタ回路142へのシフト信号の入力タイミングに同期するように、ドライバ転送回路155から1行分ごとの補正画像データが、各データドライバ140L、140Rにシリアルデータとして出力される。データドライバ140(データドライバ140L、140R)は、図2に示したように、この1行分のシリアルデータからなる補正画像データD1〜Dqをデータレジスタ回路142により所定の順序(取込方向)で順次取り込んで、データラッチ回路143に保持する。
データ読出制御回路156は、少なくとも、上述した画像データ保持回路151の各メモリ回路151A、151Bにおける画像データの取込動作、補正データ格納回路152及び補正データ記憶回路153(第1及び第2補正データ記憶回路153L、153R)における補正データの読み書き(書込み、読出し)動作及び後述する画像データ補正回路154における画像データの補正処理、並びに、ドライバ転送回路155における補正後の画像データのデータドライバ140(データドライバ140L、140R)への転送処理の各動作を制御する。なお、データ読出制御回路156における具体的な動作制御については後述する。
なお、図3においては、データ読出制御回路156内にデータバス(図示を省略)を備え、画像データ保持回路151から読み出され、画像データ補正回路154に送出される画像データ、また、補正データ格納回路152から読み出され、補正データ記憶回路153に書き込まれる補正データ、並びに、補正データ記憶回路153から読み出され、画像データ補正回路154に送出される補正データが、データ読出制御回路156を一旦経由するように図示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、画像データ保持回路151から読み出された画像データが、直接画像データ補正回路154に送出されるものであってもよいし、また、補正データ格納回路152から読み出された補正データが、直接補正データ記憶回路153に書き込まれるものであってもよいし、さらに、補正データ記憶回路153から読み出された補正データが、直接画像データ補正回路154に送出されるものであってもよい。
また、図3においては、本実施形態に特有の画像データ補正機能とメモリ管理機能を実現するための構成を主に示したが、上述したドライバ制御機能は、周知のタイミング信号生成回路等を用いて実現される。また、本実施形態においては、ドライバ制御機能、画像データ補正機能及びメモリ管理機能を、単一のコントローラ150内に備えた構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明に係る表示装置100は、ドライバ制御機能と画像データ補正機能とメモリ管理機能の少なくともいずれか、あるいは、各機能の例えば一部がコントローラ150とは別個に設けられているものであってもよい。さらに、メモリ管理機能により管理される、例えば補正データ格納回路152及び補正データ記憶回路153は、コントローラ150の外部に設けられる独立した記憶装置であってもよい。
表示信号生成回路160は、表示装置100の外部から供給される映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、該輝度階調信号成分をデジタル信号からなるシリアルデータとして形成して、画像データとしてコントローラ150(画像データ保持回路151)に供給する。ここで、表示信号生成回路160から供給される画像データは、各画素PIXにおける赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分の輝度階調信号成分に対応したデジタル信号からなる。また、表示信号生成回路160は、映像信号に含まれる、画像情報の表示タイミングを規定する信号成分を抽出して、タイミング信号(垂直同期信号、水平同期信号等)としてコントローラ150に供給する。
ここで、本実施形態に係る表示装置に適用可能な画素の構成例について説明する。
図4は、本実施形態に係る表示パネルに適用される画素の一例を示す回路構成図である。ここでは、アクティブマトリクス型の駆動方式に対応した画素の構成を示し、また、発光素子として有機EL素子を適用した場合について説明する。
本実施形態に係る表示パネル110に適用される画素PIXは、図4に示すように、選択ドライバ120に接続された選択ラインLsとデータドライバ140に接続されたデータラインLdとの各交点近傍に配置されている。各画素PIXは、電流駆動型の発光素子である有機EL素子OELと、該有機EL素子OELを発光駆動するための電流を生成する発光駆動回路DCと、を備えている。
図4に示す発光駆動回路DCは、概略、トランジスタTr11〜Tr13と、キャパシタCsと、を備えた回路構成を有している。トランジスタTr11は、ゲート端子が選択ラインLsに接続され、また、ドレイン端子が電源ラインLaに接続され、また、ソース端子が接点N11に接続されている。トランジスタTr12は、ゲート端子が選択ラインLsに接続され、また、ソース端子がデータラインLdに接続され、また、ドレイン端子が接点N12に接続されている。トランジスタ(駆動制御素子)Tr13は、ゲート端子が接点N11に接続され、ドレイン端子が電源ラインLaに接続され、ソース端子が接点N12に接続されている。また、キャパシタ(容量素子)Csは、トランジスタTr13のゲート端子(接点N11)及びソース端子(接点N12)間に接続されている。ここで、キャパシタCsは、トランジスタTr13のゲート・ソース端子間に形成される寄生容量であってもよいし、該寄生容量に加えて接点N11及び接点N12間に別個の容量素子を並列に接続したものであってもよい。
また、有機EL素子OELは、アノード(アノード電極)が上記発光駆動回路DCの接点N12に接続され、カソード(カソード電極)が共通電極Ecに接続されている。共通電極Ecは、図示を省略した定電圧源に接続され、所定の基準電圧Vsc(例えば接地電位GND)が印加されている。
なお、図4に示した画素PIXにおいて、トランジスタTr11〜Tr13については、例えば同一のチャネル型を有する薄膜トランジスタ(TFT)を適用することができる。トランジスタTr11〜Tr13は、アモルファスシリコン薄膜トランジスタであってもよいし、ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよい。
特に、図4に示すように、トランジスタTr11〜Tr13として、例えばnチャネル型の薄膜トランジスタを適用し、かつ、トランジスタTr11〜Tr13としてアモルファスシリコン薄膜トランジスタを適用した場合には、すでに確立されたアモルファスシリコン製造技術を適用して、多結晶型や単結晶型のシリコン薄膜トランジスタに比較して、簡易な製造プロセスで動作特性(電子移動度等)が均一で安定したトランジスタを実現することができる。
また、トランジスタTr11〜Tr13がポリシリコン薄膜トランジスタである場合、トランジスタTr11〜Tr13はpチャネル型の薄膜トランジスタであってもよい。この場合には上述した図6に示す発光駆動回路DCの構成において、各トランジスタTr11〜Tr13のソース端子とドレイン端子とが逆になる。
また、上述した画素PIXにおいては、発光駆動回路DCとして3個のトランジスタTr11〜Tr13を備え、また、発光素子として有機EL素子OELを適用した回路構成を示した。本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、発光駆動回路DCが3個以上のトランジスタを備えた他の回路構成を有するものであってもよい。また、発光駆動回路DCにより発光駆動される発光素子は、電流駆動型の発光素子であればよく、例えば発光ダイオード等の他の発光素子であってもよい。
次いで、このような回路構成を有する画素PIXを備えた表示装置の表示動作について、簡単に説明する。
図4に示した画素PIXを備えた表示装置の表示動作は、まず、選択期間において、選択ドライバ120から特定の行の選択ラインLsに選択レベル(例えばハイレベル)の選択電圧Vselを印加するとともに、電源ドライバ130から当該行の電源ラインLaに非発光レベル(基準電圧Vsc以下の電圧レベル;例えば負電圧)の電源電圧Vsaを印加する。これにより、各画素PIXのトランジスタTr11、Tr12がオン動作して、当該行の画素PIXが選択状態に設定される。このタイミングに同期して、画像データに応じた負の電圧値の階調電圧Vdataを、データドライバ140から各列のデータラインLdに印加することにより、階調電圧Vdataに応じた電位が各画素PIXの接点N12に印加される。
これにより、各画素PIXのトランジスタTr13がオン動作して、トランジスタTr13のゲート・ソース間に生じた電位差に応じた書込電流が、電源ラインLaからトランジスタTr13、接点N12、トランジスタTr12を介してデータラインLd方向に流れる。このとき、各画素PIXのキャパシタCsには、接点N11及びN12間に生じた電位差に応じた電荷が蓄積される。
ここで、電源ラインLaには、基準電圧Vsc以下の電源電圧Vsaが印加され、さらに、書込電流が画素PIXからデータラインLd方向に引き抜かれるように設定されている。これにより、有機EL素子OELのアノード(接点N12)に印加される電位は、カソードの電位(基準電圧Vsc)よりも低くなるため、有機EL素子OELには電流が流れず、有機EL素子OELは発光しない(非発光動作)。そして、このような書込動作を、表示パネル110に2次元配列された全ての行の画素PIXについて順次実行する。
次いで、非選択期間において、選択ドライバ120から選択ラインLsに非選択レベル(例えばローレベル)の選択電圧Vselを印加することにより、各画素PIXのトランジスタTr11、Tr12がオフ動作して、当該行の画素PIXが非選択状態に設定される。これにより、各画素PIXのキャパシタCsに選択期間において蓄積された電荷が保持されるので、トランジスタTr13はオン状態を維持する。そして、電源ドライバ130から電源ラインLaに発光レベル(基準電圧Vscよりも高い電圧レベル)の電源電圧Vsaを印加することにより、電源ラインLaからトランジスタTr13、接点N12を介して、有機EL素子OELに所定の発光駆動電流が流れる。
このとき、各画素PIXのキャパシタCsに蓄積される電荷(電圧成分)は、トランジスタTr13において階調電圧Vdataに対応する書込電流を流す場合の電位差に相当するので、有機EL素子OELに流れる発光駆動電流は、当該書込電流と略同等の電流値となる。これにより、各画素PIXの有機EL素子OELは、書込動作時に書き込まれた画像データ(階調電圧Vdata)に応じた輝度階調で発光し、表示パネル110に所望の画像情報が表示される。
なお、図4に示した回路構成を有する画素PIXにおける発光動作を含む駆動方法及び補正データ(特性パラメータ)の取得方法については、後述する表示装置の駆動制御方法の具体例において詳しく説明する。
(表示駆動方法)
次に、上述した構成を有する表示装置における表示駆動方法について、画像情報の表示形態(表示パターン)ごとに図面を参照して説明する。ここでは、映像信号に基づく画像情報を表示パネル110に正立画像として表示する通常表示モードと、画像情報を左右反転して表示する左右反転表示モードと、画像情報を上下反転して表示する上下反転表示モードと、画像情報を左右及び上下に反転して表示する左右上下反転表示モードについて、コントローラ150によるメモリ管理方法を中心にして説明する。また、説明の都合上、表示パネル110の行方向及び列方向に、960×540個の画素PIXがマトリクス状に配列されているものとする。加えて、本実施形態においては、表示パネル110に配列された複数の画素PIXが図3の左右方向に分割されて、例えば分割発光領域110L側(左側)に1〜384列目の画素PIXが配置され、分割発光領域110R側(右側)に385〜960列目の画素PIXが配置されているものとする。これにより、本実施形態においては、メモリ回路151A、152Bを構成するFIFOメモリ151La、151Ra及び151Lb、151Rb、補正データ記憶回路153を構成する第1及び第2補正データ記憶回路153L、153R、データドライバ140を構成するデータドライバ140L、140Rが、各々、分割発光領域110L側の384画素、分割発光領域110R側の576画素に対応する記憶領域又はデータ保持回路を備えているものとする。また、画像データは表示パネル110の960列×540行のマトリクスに対応した形で供給されるものとする。
なお、本実施形態においては、説明の都合上、便宜的に表示パネル110を任意(不均等)に2分割した分割発光領域110L、110Rを有する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものはない。すなわち、本発明に係る表示装置は、表示パネル110を均等に2分割して、例えば960列の画素PIXが配列された表示パネル110において、分割発光領域110L及び110Rに配列される画素PIXの列数が同数の480列になるように設定されたものであってもよいし、さらに、3以上の複数の分割発光領域に、均等又は不均等に分割されたものであってもよい。そして、このような表示パネル110の分割数及び各分割発光領域に含まれる列数は、例えば既存(又は汎用)のデータドライバの出力端子数に対応させることができる。これによれば、既存(又は汎用)のデータドライバを用いて、簡易かつ安価に本実施形態に係る表示装置を実現することができる。
(1)通常表示モード
図5は、本実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに通常表示する通常表示モードにおける表示状態を示す図である。図5において、IMG1は、通常表示モードにおいて、画像データに基づいて表示パネル110に表示される画像情報の一例である。ここでは画像情報が“FG”の文字パターンを有する場合について示したが、画像情報はこれに限るものではなく、任意の画像であってよい。画像情報が表示パネル110に図5に示す位置関係で表示されたときの、表示パネル110に表示された画像を正立画像とする。
図5において、Aは、表示パネル110(分割発光領域110L)の1行1列目に対応した画像データによる表示を示し、Bは1行384列目に対応した画像データによる表示を示し、Cは540行1列目に対応した画像データによる表示を示し、Dは540行384列目に対応した画像データによる表示を示し、Eは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは1行1列目)に対応した画像データによる表示を示し、Fは1行960列目(分割発光領域110Rでは1行576列目)に対応した画像データによる表示を示し、Gは540行385列目(分割発光領域110Rでは540行1列目)に対応した画像データによる表示を示し、Hは540行960列目(分割発光領域110Rでは540行576列目)に対応した画像データによる表示を示している。
通常表示モードでは、図5に示すように、1行1列目に対応した画像データによる表示Aは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行1列目に表示され、1行384列目に対応した画像データによる表示Bは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行384列目の位置に表示され、540行1列目に対応した画像データによる表示Cは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行1列目の位置に表示され、540行384列目に対応した画像データによる表示Dは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行384列目の位置に表示され、1行385列目に対応した画像データによる表示Eは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは1行1列目)に表示され、1行960列目に対応した画像データによる表示Fは表示パネル110の1行960列目(分割発光領域110Rでは1行576列目)の位置に表示され、540行385列目に対応した画像データによる表示Gは表示パネル110の540行385列目(分割発光領域110Rでは540行1列目)の位置に表示され、540行960列目に対応した画像データによる表示Hは表示パネル110の540行960列目(分割発光領域110Rでは540行576列目)の位置に表示される。
図6は、本実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。
図6においては、メモリ管理方法の説明を簡明にするために、便宜的に次のように定義する。すなわち、図中、画像データ保持回路151及び画像データ補正回路154において、○(白丸)は上記画像情報を構成する各行(1行分)の画像データのうち、1列目(又は通し番号で385列目)に位置する画素PIXに対応する画像データを示し、●(黒丸)は当該画像データのうち、最終列である384列目又は576列目(又は通し番号で960列目)に位置する画素PIXに対応する画像データを示す。また、画像データ保持回路151内に表記した矢印は画像データの取込順序(すなわち、取込方向)又は読出順序(すなわち、読出方向)を示す。また、図6中の補正データ記憶回路153及び画像データ補正回路154において、△(白三角)は表示パネル110に配列された各行(1行分)の画素PIXのうち、1列目(又は通し番号で385列目)に位置する画素PIXの特性に応じた補正データを示し、▲(黒三角)は当該画素PIXのうち、最終列である384列目又は576列目(又は通し番号で960列目)に位置する画素PIXの特性に応じた補正データを示す。また、補正データ記憶回路153内に表記した矢印は補正データの読出順序(すなわち、読出方向)を示す。また、図6中の画像データ補正回路154及びデータドライバ140(データドライバ140L、140R)、表示パネル110において、□(白四角)は表示パネル110に配列された各行(1行分)の画素PIXに供給される補正画像データのうち、1列目(又は通し番号で385列目)に位置する画素PIXに供給される補正画像データ又は階調信号を示し、■(黒四角)は当該補正画像データのうち、最終列である384列目又は576列目(又は通し番号で960列目)に位置する画素PIXに供給される補正画像データを示す。また、データドライバ140L、140R内に表記した矢印はコントローラ150から供給された補正画像データの取込順序(すなわち、取込方向)を示す。なお、上記の定義は、記載を省略するが、本実施形態の以下に示す各表示形態において共通して適用されるものである。
通常表示モードにおいては、コントローラ150において以下のような一連の動作が実行される。
まず、表示装置100のシステム起動時に、コントローラ150のデータ読出制御回路156により、予め表示パネル110に配列された各画素PIXに対応して、図示を省略した補正データ格納回路152に格納されている補正データが順次読み出されて、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに転送され一時保存される。ここでは、以下に示すような画像データの格納方法に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの所定のアドレスに、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが保存される。
補正データ記憶回路における補正データの格納方法について、図面を参照して具体的に説明する。
図7は、本実施形態に係る補正データ記憶回路における補正データの格納イメージを示す概念図である。ここで、本実施形態においては、説明の都合上、各画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データとして、後述する表示装置の駆動制御方法の具体例に対応させて、各画素PIXに設けられる駆動トランジスタ(トランジスタTr13)のしきい値電圧Vthの変動を補正するための補正データnthと、各画素PIXにおける電流増幅率βと発光電流効率ηの両方のばらつきを補正するための補正データΔβηを用いるものとする。本発明はこれに限定されるものではなく、他の種類の補正データを用いるものであってもよいし、3種類以上の補正データを用いるものであってもよい。
補正データ格納回路152から補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに転送された補正データは、例えば図7に示すように、表示パネル110の1行(水平方向1ライン)分の960画素に対応する補正データのうち、1〜384列目の画素に対応する384画素分の赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分(色画素)における各補正データnthとΔβηが第1補正データ記憶回路153L側に格納され、385〜960列目の画素に対応する576画素分のRGBの各色成分における補正データnthとΔβηが第2補正データ記憶回路153R側に格納される。
例えば図7に示すように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rが、各アドレスに4個の補正データnth、Δβηを格納できる記憶領域を有する場合(すなわち、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rを一体の記憶領域として、共通するアドレス(同アドレス)に計8個の補正データnth、Δβηを格納する記憶容量を有する場合)、具体的には、以下のような補正データnth、Δβηの格納方法を適用する。
まず、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の1列目と分割発光領域110Rの1行目の1列目(通し番号では385列目)に配列された各画素PIX(具体的にはRGBの各色画素)の特性に応じた補正データR0nth、G0nth、B0nthと、R384nth、G384nth、B384nthは、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“0”に、各々隣接して格納される。同様に、分割発光領域110Lの1行目の2列目と分割発光領域110Rの1行目の2列目(通し番号では386列目)に配列された各画素PIXの特性に応じた補正データR1nth、G1nth、B1nthと、R385nth、G385nth、B385nthは、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“1”に、各々隣接して格納される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する1アドレス(同アドレス)に、2画素分の各色成分(R、G、B)に対応した6個の補正データnthを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Lの1〜384列目と、分割発光領域110Rの1〜384列目(通し番号では385〜768列目)に配列された各画素PIXの特性に応じた補正データR0nth〜R383nth、G0nth〜G383nth、B0nth〜B383nthと、R384nth〜R767nth、G384nth〜G767nth、B384nth〜B767nthが、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの各アドレス“0”〜“17F”に、各々格納される。
また、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのうち、第2補正データ記憶回路153Rの1アドレス(同アドレス)に、1画素分の各色成分(R、G、B)に対応した3個の補正データnthを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Rの385〜576列目(通し番号では769〜960列目)に配列された各画素PIXの特性に応じた補正データR768nth〜R959nth、G768nth〜G959nth、B768nth〜B959nthは、第2補正データ記憶回路153Rの各アドレス“180”〜“23F”に、各々格納される。
すなわち、補正データnthは、表示パネル110を分割した分割発光領域110L、110Rにおける画素PIXの並びと同じになるように、かつ、各画素PIXのRGBの各色成分における補正データnthが一括して読み出せるように、アドレスが指定されて格納される。
一方、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の1列目に配列された各画素PIX(RGBの各色画素)の特性に応じた補正データR0Δβη、G0Δβη、B0Δβηのうち、例えば赤色成分(赤色画素)に対応する補正データR0Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の1列目(通し番号では385列目)に配列された各画素PIX(RGBの各色画素)の特性に応じた補正データR384Δβη、G384Δβη、B384Δβηのうち、例えば赤色成分(赤色画素)に対応する補正データR384Δβηは、上述した補正データR0nth、G0nth、B0nth及びR384nth、G384nth、B384nthが格納された第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“0”に格納される。ここで、上述したように、本実施形態においては各アドレスに計8個の補正データnth、Δβηを格納することができる記憶容量を有するので、補正データR0nth、G0nth、B0nth及びR384nth、G384nth、B384nthが格納されたアドレス“0”の空き領域(記憶領域)を利用して、補正データR0Δβη及びR384Δβηが当該アドレス“0”に格納される。同様に、分割発光領域110Lの2列目と分割発光領域110Rの2列目(通し番号では386列目)に配列された各画素PIXの赤色成分(赤色画素)の特性に応じた補正データR1Δβη及びR385Δβηは、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“1”の空き領域に、各々格納される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する1アドレス(同アドレス)に、上記の2画素分の各色成分(R、G、B)に対応した6個の補正データnthとともに、2画素分の特定の色成分(R)に対応した2個の補正データΔβηを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Lの1〜384列目と、分割発光領域110Rの1〜384列目(通し番号では385〜768列目)に配列された各画素PIXの赤色成分(赤色画素)の特性に応じた補正データR0Δβη〜R383Δβη及びR384Δβη〜R767Δβηが、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの各アドレス“0”〜“17F”の空き領域に、各々格納される。
また、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのうち、第2補正データ記憶回路153Rの1アドレス(同アドレス)に、上記の1画素分の各色成分(R、G、B)に対応した3個の補正データnthとともに、1画素分の特定の色成分(R)に対応した1個の補正データΔβηを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Rの385〜576列目(通し番号では769〜960列目)に配列された各画素PIXの赤色成分(赤色画素)の特性に応じた補正データR768Δβη〜R959Δβηは、第2補正データ記憶回路153Rの各アドレス“180”〜“23F”の空き領域に、各々格納される。
すなわち、各画素PIXの特定の色成分(ここでは赤色成分)の特性に応じた補正データΔβηは、表示パネル110を分割した分割発光領域110L、110Rにおける画素PIXの並びと同じになるように、かつ、各画素PIXのRGBの各色成分における補正データnthとともに一括して読み出せるように、アドレスが指定されて格納される。
さらに、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の1列目及び2列目に配列された各画素PIX(RGBの各色画素)の特性に応じた補正データR0Δβη、G0Δβη、B0Δβη及びR1Δβη、G1Δβη、B1Δβηのうち、上記の赤色成分(赤色画素)を除く、緑色成分(緑色画素)及び青色成分(青色画素)に対応する補正データG0Δβη、B0Δβη及びG1Δβη、B1Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の1列目(通し番号では385列目)及び2列目(通し番号では386列目)に配列された各画素PIX(RGBの各色画素)の特性に応じた補正データR384Δβη、G384Δβη、B384Δβη及びR385Δβη、G385Δβη、B385Δβηのうち、上記の赤色成分(赤色画素)を除く、緑色成分(緑色画素)及び青色成分(青色画素)に対応する補正データG384Δβη、B384Δβη及びG385Δβη、B385Δβηは、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“4C000”に、各々隣接して格納される。同様に、分割発光領域110Lの3列目と4列目と、分割発光領域110Rの3列目(通し番号では387列目)と4列目(通し番号では387列目)に配列された各画素PIXの緑色成分(緑色画素)及び青色成分(青色画素)の特性に応じた補正データG2Δβη、B2Δβη及びG3Δβη、B3Δβηと、G386Δβη、B386Δβη及びG387Δβη、B387Δβηは、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの同じアドレス“4C001”に、各々隣接して格納される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する1アドレス(同アドレス)に、各2画素の計4画素分の異なる色成分(G、B)に対応した8個の補正データΔβηを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Lの1〜384列目と、分割発光領域110Rの1〜384列目(通し番号では385〜768列目)に配列された各画素PIXの緑色成分(緑色画素)及び青色成分(青色画素)の特性に応じた補正データG0Δβη〜G383Δβη及びB0Δβη〜B383Δβηと、G384Δβη〜G767Δβη及びB384Δβη〜B767Δβηが、第1補正データ記憶回路153Lと第2補正データ記憶回路153Rの各アドレス“4C000”〜“4C0BF”に、各々格納される。
また、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのうち、第2補正データ記憶回路153Rの1アドレス(同アドレス)に、2画素分の異なる色成分(G、B)に対応した4個の補正データΔβηを格納する手法により、図7に示すように、分割発光領域110Rの385〜576列目(通し番号では769〜960列目)に配列された各画素PIXの緑色成分(緑色画素)及び青色成分(青色画素)の特性に応じた補正データG768Δβη〜G959Δβη及びB768Δβη〜B959Δβηは、第2補正データ記憶回路153Rの各アドレス“4C0C0”〜“4C11F”に、各々格納される。
すなわち、各画素PIXの特定の色成分(ここでは赤色成分)の特性に応じた補正データΔβηは、表示パネル110を分割した分割発光領域110L、110Rにおける画素PIXの並びと同じになるように、かつ、各画素PIXのRGBの各色成分における補正データnthとともに一括して読み出せるように、アドレスが指定されて格納される。また、各画素PIXの特定の色以外の色成分(ここでは緑、青色成分)の特性に応じた補正データΔβηは、表示パネル110を分割した分割発光領域110L、110Rにおける画素PIXの並びと同じになるように、かつ、隣り合う2画素PIX分の補正データΔβηが一括して読み出せるように、アドレスが指定されて格納される。
以上のような表示パネル110の1行(水平方向1ライン;図7中、L1と表記)分の画素PIXに対応する補正データnthとΔβηを所定のアドレスに格納する処理を、表示パネル110の全行(1〜540行;L1〜L540)について実行することにより、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに保存される。なお、このような補正データの格納方法を用いることによる作用効果は、後述する補正データの読出方法において詳しく説明する。
次いで、図6に示すように、データ読出制御回路156は、図示を省略した表示信号生成回路160からシリアルデータとして供給されるデジタル信号からなる画像データを、画像データ保持回路151に設けられた2組のメモリ回路151A、151Bのいずれか一方側に、切換接点PSiを介して、順次取り込んで保持する。このとき、画像データ保持回路151は、通常表示モードにおいては、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、見た目上、連続する一体の記憶領域として動作させて、例えばメモリ回路151Aにおいて、まずFIFOメモリ151Laの1行目の1列目から最終列である384列目に対応する方向(順方向)に、次いでFIFOメモリ151Raの1行目の1列目(又は通し番号で385列目)から最終列である576列目(又は通し番号で960列目)に対応する方向(順方向)に、連続する画像データを順次取り込んで保持する。画像データ保持回路151はこの動作を1行目から最終行である540行目まで順方向に行ごとに繰り返して、2組のメモリ回路151A、151Bのいずれか一方側に、一画面分の画像データを保持する。ここで、画像データ保持回路151においては、この画像データの取込動作と並行して、図6に示すように、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、切換接点PSoを介して順次読み出す画像データの読出動作が実行される。この画像データの読出動作においては、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、見た目上、連続する一体の記憶領域として動作させて、上述した画像データの取込方向及び取込順序と同じ読出方向及び読出順序で、画像データの読出動作が実行される。読み出された画像データは、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給される(図6中、画像データ保持回路151内に表記した矢印、丸数字参照)。
一方、図6に示すように、データ読出制御回路156により、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに保持されている補正データのうち、上記画像データ保持回路151を介して画像データ補正回路154に取り込まれた1行分の画像データが供給される画素PIXに対応する補正データが順次読み出されて、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給される。ここで、補正データ記憶回路153から読み出される補正データは、通常表示モードの場合、概念的には、表示パネル110の1行目から最終行である540行目に対応する方向(順方向)に、かつ、各行の1列目から最終列に対応する方向(順方向)に、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから順次読み出される(図6中、補正データ記憶回路153内に表記した矢印参照)。
通常表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法について、図面を参照して具体的に説明する。
図8は、本実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法を示す動作タイミング図である。ここでは、上述した格納方法(図7参照)により補正データ記憶回路153(第1及び第2補正データ記憶回路153L、153R)の所定のアドレスに格納された補正データnth及びΔβηについて読出方法を説明する。なお、図8においては、図示の都合上、連続する動作タイミングを3段に分けて示した。また、図8においては、説明の都合上、補正データ記憶回路153から読み出される補正データの種類に着目するために、図7及び明細書中において、例えば「R0nth」、「R0Δβη」と表記した補正データを、便宜的に「nth R0」、「Δβη R0」と表記した。また、図8に示す動作タイミングにおいては、特定のアドレスを指定する動作クロックCLKに対して、次のタイミングの動作クロックCLKで当該アドレスの補正データを読み出す場合を示すが、本発明はこれに限定されるものではないことはいうまでもない。
補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに格納された補正データnth及びΔβηの読出方法は、例えば図8に示すように、データ読出制御回路156により、まず、補正データ読出用の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“0”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の1列目の画素PIXに対応する補正データR0nth、G0nth、B0nth及びR0Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の1列目(通し番号では385列目)の画素PIXに対応する補正データR384nth、G384nth、B384nth及びR384Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“1”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の2列目の画素PIXに対応する補正データR1nth、G1nth、B1nth及びR1Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の2列目(通し番号では386列目)の画素PIXに対応する補正データR385nth、G385nth、B385nth及びR385Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C000”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の1列目及び2列目の画素PIXに対応する補正データG0Δβη、G1Δβη、B0Δβη、B1Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の1列目(通し番号では385列目)及び2列目(通し番号では386列目)の画素PIXに対応する補正データ及びG384Δβη、G385Δβη、B384Δβη、B385Δβηが読み出される。
同様に、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“2”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の3列目と分割発光領域110Rの1行目の3列目(通し番号では387列目)の画素PIXに対応する補正データR2nth、G2nth、B2nth及びR2Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の3列目(通し番号では387列目)の画素PIXに対応する補正データR386nth、G386nth、B386nth及びR386Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“3”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の4列目と分割発光領域110Rの1行目の4列目(通し番号では388列目)の画素PIXに対応する補正データR3nth、G3nth、B3nth及びR3Δβηと、補正データR387nth、G387nth、B387nth及びR387Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C001”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の3列目及び4列目と分割発光領域110Rの1行目の3列目(通し番号では387列目)及び4列目(通し番号では388列目)の画素PIXに対応する補正データG2Δβη、G3Δβη、B2Δβη、B3Δβηと、補正データ及びG386Δβη、G387Δβη、B386Δβη、B387Δβηが読み出される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する3アドレス(3動作クロック)ごとに、分割発光領域110L及び110Rにおける各2画素(計4画素)分の各色成分(R、G、B)に対応した各12個(計24個)の補正データnth及びΔβηを読み出す手法により、図8に示すように、各動作クロックCLKに同期して、アドレス“0”〜“17F”及びアドレス“4C000”〜“4C0BF”を所定の順序で指定して、第1補正データ記憶回路153Lに格納された、分割発光領域110Lの1〜384列目に配列された各画素PIXに対応する補正データR0nth〜R383nth、G0nth〜G383nth、B0nth〜B383nth、及び、R0Δβη〜R383Δβη、G0Δβη〜G383Δβη、B0Δβη〜B383Δβηと、第2補正データ記憶回路153Rに格納された、分割発光領域110Rの1〜384列目(通し番号では385〜768列目)に配列された各画素PIXに対応する補正データR384nth〜R767nth、G384nth〜G767nth、B384nth〜B767nth、及び、R384Δβη〜R767Δβη、G384Δβη〜G767Δβη、B384Δβη〜B767Δβηが、順次読み出される(第1の読出順序)。
その後、図8に示すように、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“180”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Rの1行目の385列目(通し番号では769列目)の画素PIXに対応する補正データR768nth、G768nth、B768nth及びR768Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“181”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の386列目(通し番号では770列目)の画素PIXに対応する補正データR769nth、G769nth、B769nth及びR769Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C0C0”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の385列目(通し番号では769列目)及び386列目(通し番号では770列目)の画素PIXに対応する補正データG768Δβη、G769Δβη、B768Δβη、B769Δβηが読み出される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのうち、第2補正データ記憶回路153Rの3アドレス(3動作クロック)ごとに、分割発光領域110Rにおける2画素分の各色成分(R、G、B)に対応した各6個(計12個)の補正データnth及びΔβηを読み出す手法により、図8に示すように、各動作クロックCLKに同期して、アドレス“180”〜“23F”及びアドレス“4C0C0”〜“4C11F”を所定の順序で指定して、第2補正データ記憶回路153Rに格納された、分割発光領域110Rの385〜576列目(通し番号では769〜960列目)に配列された各画素PIXに対応する補正データR768nth〜R959nth、G768nth〜G959nth、B768nth〜B959nth、及び、補正データR768Δβη〜R959Δβη、G768Δβη〜G959Δβη、B768Δβη〜B959Δβηが、順次読み出される(第1の読出順序)。
以上のような、3動作クロックごとに第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから各2画素の計4画素分の補正データnth及びΔβηを読み出す動作を繰り返すことにより、表示パネル110の1行(水平方向1ライン;L1)分の画素PIXに対応する補正データnthとΔβηが読み出され、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの1列目から順番(順方向)に、各1画素分ずつの補正データnthとΔβηが画像データ補正回路154に順次供給される。このような補正データの読出処理は、第1補正データ記憶回路153Lにおいては1列目から384列目の画素PIXに対応する補正データが読み出されるまで、一方、第2補正データ記憶回路153Rにおいては1列目(通し番号では385列目)から576列目(通し番号では960列目)の画素PIXに対応する補正データが読み出されるまで順次実行される。
そして、このような補正データの読出処理を、表示パネル110の全行(1〜540行;L1〜L540)について順次実行することにより、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが、表示パネル110の分割発光領域110L、110Rごとに対応する1行分を単位として、所定のタイミングで画像データ補正回路154に順次供給される。このように、本実施形態に係る補正データの読出方法によれば、上述した格納方法(図7参照)を適用して補正データが保存された補正データ記憶回路153に対して、所定数(この場合は3)を一単位とした一群の動作クロックに同期して一群のアドレスを順次指定することにより、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから、最大で、上記所定数よりも多い数(この場合は4個)の画素PIXに対応する複数種類(この場合は2種類)の補正データを読み出すことができる。したがって、動作クロックごとに1画素分の補正データを読み出す一般的な手法に比較して、複数種類の補正データを高速で読み出すことができるので、画像データ補正回路154に対して、連続して高速で補正データを供給することができる。
次いで、画像データ補正回路154において、画像データ保持回路151を介して取り込まれた1行分の各列位置の画像データが、補正データ記憶回路153から分割発光領域110L、110Rごとに対応して供給された1行分の各列の画素PIXの特性に応じた補正データに基づいて、1画素ずつ順次補正処理される。
通常表示モードの場合の、画像データ補正回路154における画像データ補正処理に用いられる画像データと補正データの対応関係について、図面を参照して具体的に説明する。
図9は、本実施形態に係る表示装置において、通常表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの対応関係を示す概念図である。
画像データ補正回路154において実行される補正処理は、通常表示モードにおいては、図6中、画像データ補正回路154内、及び、図9に概念的に示すように、1列目から960列目の各列位置に対応する画像データの各々(図9中、画像データのアドレス参照)に対して、表示パネル110の各行の1列目から960列目の各画素PIXに対応する補正データの各々(図9中、補正データのアドレス参照)を用いて、所定の補正式に基づいて演算することにより実行される。
すなわち、画像データ保持回路151の各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、151Lb及び151Rbを一体的な記憶領域として動作させて、シリアルデータからなる画像データを、FIFOメモリ151La、151Raの順序で、又は、151Lb、151Rbの順序で、順方向に順次取込み保持し、同様に、FIFOメモリ151La、151Raの順序で、又は、151Lb、151Rbの順序で、順方向に順次読み出された1行分の画像データ(FIFOメモリ151La又は151Lb側(図9中、L側と表記)の1〜384列目と、FIFOメモリ151Ra又は151Rb側(図9中、R側と表記)の1〜576列目(通し番号では385〜960列目)の画像データ)の各々に対して、補正データ記憶回路153を構成する2組の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから、上述した補正データの読出方法に基づいて所定のアドレスを指定することにより、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの1列目から順方向に順次読み出された1行分の補正データ(第1補正データ記憶回路153L側(図中、L側と表記)の1〜384列目と、第2補正データ記憶回路153R側(図中、R側と表記)の1〜576列目(通し番号では385〜960列目)の補正データ)の各々を用いた補正処理が順次実行される。なお、画像データの補正処理方法の具体例については、後述する表示装置の駆動制御方法の具体例において詳しく説明する。
次いで、補正処理された画像データ(補正画像データD1〜Dq:q=960)は、データ読出制御回路156により、1行分を単位としてドライバ転送回路155を介して、1画素分ずつデータドライバ140L、140Rに転送される。ここで、コントローラ150のドライバ転送回路155を介して転送される補正画像データD1〜D960は、表示パネル110の分割発光領域110Lに配列される1列目から384列目の画素PIXに対応する補正画像データD1〜D384がデータドライバ140Lに転送され、分割発光領域110Rに配列される1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の画素PIXに対応する補正画像データD385〜D960がデータドライバ140Rに転送される。このとき、通常表示モードの場合には、補正画像データD1〜D384が、データドライバ140Lにおいて分割発光領域110Lの1列目から384列目に対応する方向(順方向;第1の取込方向)に、また、補正画像データD385〜D960が、データドライバ140Rにおいて分割発光領域110Rの1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)に対応する方向(順方向;第1の取込方向)に、1画素分ずつ順次取り込まれる(図6中、データドライバ140L、140R内に表記した矢印参照)。
次いで、選択ドライバ120において、1行目から最終行である540行目の選択ラインLsの順(順方向;第1の走査方向)に、選択レベルの選択信号Sselを順次印加することにより、各行の画素PIXを順次選択状態に設定する。そして、各行の画素PIXが選択状態に設定されたタイミングに同期して、データドライバ140L、140Rにおいて、上記取り込んだ1行分(通し番号で1〜384列目と385〜960列目)の補正画像データD1〜D960に基づく階調信号(階調電圧Vdata)を、表示パネル110の各列に配設されたデータラインLdに一斉に印加する。これにより、選択状態に設定された行の各画素PIXに、各データラインLdを介して階調信号に応じた電圧成分が保持される(すなわち、階調信号が書き込まれる)。ここで、通常表示モードにおいては、図6中、画像データ補正回路154及びデータドライバ140L、140R、表示パネル110内、及び、図9に概念的に示したように、表示パネル110の各分割発光領域110Lの各行の1列目から384列目、及び、分割発光領域110Rの各行の1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の各画素PIXに対して、画像情報の各行の1列目から960列目の各列位置に対応する画像データ(図9中、画像データのアドレス参照)を、表示パネル110の各行の1列目から960列目の各画素PIXに対応する補正データ(図9中、補正データのアドレス参照)を用いて補正処理した補正画像データD1〜D960に基づく各階調信号が書き込まれる。
このような各行の画素PIXへの階調信号の書込動作を、表示パネル110の全ての行について順次実行した後、各画素PIXに所定の発光レベルの電源電圧Vsaを印加することにより、各画素PIXに設けられた発光素子(有機EL素子OEL)が上記階調信号に応じた輝度階調で一斉に発光動作して、表示パネル110に画像情報が表示される。このとき、表示パネル110には、図5に示すように画像情報が正立画像として表示される。
なお、ここでは、画像データを、各画素PIXの特性に応じた補正データに基づいて補正処理する場合について説明したが、例えば表示装置が工場出荷状態等の初期状態にある場合や、各画素PIXの特性に応じた補正データが取得されていない状態等、画像データの補正処理を必要としない場合においては、画像データの補正処理を行うことなく(すなわち、画像データ補正回路154をスルーして)、画像データがドライバ転送回路155を介してデータドライバ140に転送される。
(2)左右反転表示モード
図10は、本実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに左右反転表示する左右反転表示モードにおける表示状態を示す図である。図101において、IMG2は、左右反転表示モードにおいて、上記通常表示モードのときと同じ画像データに基づいて表示パネル110に表示される画像情報の一例であり、図5におけるIMG1を左右反転した左右反転画像になっている。左右反転表示モードでは、図10に示すように、1行1列目に対応した画像データによる表示Aは表示パネル110の1行960列目(分割発光領域110Rでは1行576列目)に表示され、1行384列目に対応した画像データによる表示Bは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは1行1列目)の位置に表示され、540行1列目に対応した画像データによる表示Cは表示パネル110の540行960列目(分割発光領域110Rでは540行576列目)の位置に表示され、540行384列目に対応した画像データによる表示Dは表示パネル110の540行385列目(分割発光領域110Rでは540行1列目)の位置に表示され、1行385列目に対応した画像データによる表示Eは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行384列目の位置に表示され、1行960列目に対応した画像データによる表示Fは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行1列目の位置に表示され、540行385列目に対応した画像データによる表示Gは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行384列目の位置に表示され、540行960列目に対応した画像データによる表示Hは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行1列目の位置に表示される。
図11は、本実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。なお、上述した通常表示モードにおける場合と同等の構成や手法、概念については、説明を簡略化する。
左右反転表示モードにおいては、コントローラ150において以下のような一連の動作が実行される。
まず、上述した通常表示モードの場合と同様に、表示装置100のシステム起動時に、表示パネル110に配列された一画面分の各画素PIXに対応する補正データが、予め補正データ格納回路152から補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに転送されて一時保存される。ここでは、上述した通常表示モードにおいて示したような補正データの格納方法(図7参照)に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの所定のアドレスに、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが保存される。
次いで、図11に示すように、画像データ保持回路151において、表示信号生成回路160からシリアルデータとして供給される画像データを、2組のメモリ回路151A、151Bの一方側に、切換接点PSiを介して順次取り込みつつ、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、切換接点PSoを介して順次読み出して、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給する動作を並行して実行する。このとき、画像データ保持回路151は、左右反転表示モードにおいては、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、別個の記憶領域として動作させて、例えばメモリ回路151Aにおいて、まずFIFOメモリ151Raの1行目の1列目から最終列である576列目に対応する方向(順方向)に、次いでFIFOメモリ151Laの1行目の1列目から最終列である384列目(通し番号では577列目から960列目)に対応する方向(順方向)に、連続する画像データを分割して取り込んで保持する。画像データ保持回路151はこの動作を1行目から最終行である540行目まで順方向に行ごとに繰り返して、2組のメモリ回路151A、151Bのいずれか一方側に、一画面分の画像データを保持する。また、画像データ保持回路151においては、この画像データの取込動作と並行して、図11に示すように、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを順次読み出す画像データの読出動作が実行される。この画像データの読出動作においては、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、別個の記憶領域として動作させて、上述した画像データの取込方向及び取込順序と同じ読出方向及び読出順序で、画像データの読出動作が実行される。読み出された画像データは、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給される(図11中、画像データ保持回路151内に表記した矢印、丸数字参照)。
一方、図11に示すように、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに保持されている補正データのうち、上記画像データ保持回路151を介して画像データ補正回路154に取り込まれた1行分の画像データが供給される画素PIXに対応する補正データが順次読み出されて、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給される。ここで、補正データ記憶回路153から読み出される補正データは、左右反転表示モードの場合、概念的には、表示パネル110の1行目から最終行である540行目に対応する方向(順方向)に、かつ、各行の最終列から1列目に対応する方向(逆方向)に、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから順次読み出される(図11中、補正データ記憶回路153内に表記した矢印参照)。
左右反転表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法について、図面を参照して具体的に説明する。
図12は、本実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおける補正データ記憶回路からの補正データの読出方法を示す動作タイミング図である。ここでは、上述した格納方法(図7参照)により補正データ記憶回路153(第1及び第2補正データ記憶回路153L、153R)の所定のアドレスに格納された補正データnth及びΔβηについて読出方法を説明する。なお、図12においても、図示の都合上、連続する動作タイミングを3段に分けて示した。また、説明の都合上、補正データ記憶回路153から読み出される補正データの種類に着目するために、図7及び明細書中においてのみ、例えば「R0nth」、「R0Δβη」と表記した補正データを、便宜的に「nth R0」、「Δβη R0」と表記した。また、図12に示す動作タイミングにおいても、特定のアドレスを指定する動作クロックCLKに対して、次のタイミングの動作クロックCLKで当該アドレスの補正データを読み出す場合を示すが、本発明はこれに限定されるものではないことはいうまでもない。
補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに格納された補正データnth及びΔβηの読出方法は、例えば図12に示すように、データ読出制御回路156により、まず、補正データ読出用の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“23F”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Rの1行目の576列目(通し番号では960列目)の画素PIXに対応する補正データR959nth、G959nth、B959nth及びR959Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“23E”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の575列目(通し番号では959列目)の画素PIXに対応する補正データR958nth、G958nth、B958nth及びR958Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C11F”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の576列目(通し番号では960列目)及び575列目(通し番号では959列目)の画素PIXに対応する補正データG959Δβη、G958Δβη、B959Δβη、B958Δβηが読み出される。
同様に、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“23D”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Rの1行目の574列目(通し番号では958列目)の画素PIXに対応する補正データR957nth、G957nth、B957nth及びR957Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“23C”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の573列目(通し番号では957列目)の画素PIXに対応する補正データR9563nth、G956nth、B956nth及びR956Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C11E”を指定することにより、分割発光領域110Rの1行目の574列目(通し番号では958列目)及び573列目(通し番号では957列目)の画素PIXに対応する補正データG957Δβη、G956Δβη、B957Δβη、B956Δβηが読み出される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのうち、第2補正データ記憶回路153Rの3アドレス(3動作クロック)ごとに、分割発光領域110Rにおける2画素分の各色成分(R、G、B)に対応した各6個(計12個)の補正データnth及びΔβηを読み出す手法により、図12に示すように、各動作クロックCLKに同期して、アドレス“23F”〜“180”及びアドレス“4C11F”〜“4C0C0”を所定の順序で指定して、第2補正データ記憶回路153Rに格納された、分割発光領域110Rの576〜385列目(通し番号では960〜769列目)に配列された各画素PIXに対応する補正データR959nth〜R768nth、G959nth〜G768nth、B959nth〜B768nth、及び、R959Δβη〜R768Δβη、G959Δβη〜G768Δβη、B959Δβη〜B768Δβηが、順次読み出される(第2の読出順序)。
その後、図12に示すように、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“17F”を指定することにより、表示パネル110の分割発光領域110Lの1行目の384列目の画素PIXに対応する補正データR383nth、G383nth、B383nth及びR383Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の384列目(通し番号では768列目)の画素PIXに対応する補正データR767nth、G767nth、B767nth及びR767Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“17E”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の383列目の画素PIXに対応する補正データR382nth、G382nth、B382nth及びR382Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の383列目(通し番号では767列目)の画素PIXに対応する補正データR766nth、G766nth、B766nth及びR766Δβηが読み出される。
次いで、次の動作クロックCLKに同期して、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rのアドレス“4C0BF”を指定することにより、分割発光領域110Lの1行目の384列目及び383列目の画素PIXに対応する補正データG383Δβη、G382Δβη、B383Δβη、B382Δβηと、分割発光領域110Rの1行目の384列目(通し番号では768列目)及び383列目(通し番号では767列目)の画素PIXに対応する補正データ及びG767Δβη、G766Δβη、B767Δβη、B766Δβηが読み出される。
このように、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの共通する3アドレス(3動作クロック)ごとに、分割発光領域110L及び110Rにおける各2画素(計4画素)分の各色成分(R、G、B)に対応した各12個(計24個)の補正データnth及びΔβηを読み出す手法により、図12に示すように、各動作クロックCLKに同期して、アドレス“17F”〜“0”及びアドレス“4C0BF”〜“4C000”を所定の順序で指定して、第1補正データ記憶回路153Lに格納された、分割発光領域110Lの384〜1列目に配列された各画素PIXに対応する補正データR383nth〜R0nth、G383nth〜G0nth、B383nth〜B0nth、及び、R383Δβη〜R0Δβη、G383Δβη〜G0Δβη、B383Δβη〜B0Δβηと、第2補正データ記憶回路153Rに格納された、分割発光領域110Rの384〜1列目(通し番号では768〜385列目)に配列された各画素PIXに対応する補正データR767nth〜R384nth、G767nth〜G384nth、B767nth〜B384nth、及び、R767Δβη〜R384Δβη、G767Δβη〜G384Δβη、B767Δβη〜B384Δβηが、順次読み出される(第2の読出順序)。
以上のような、3動作クロックごとに第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから各2画素の計4画素分の補正データnth及びΔβηを読み出す動作を繰り返すことにより、表示パネル110の1行(水平方向1ライン;L1)分の画素PIXに対応する補正データnthとΔβηが読み出され、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの最終列から順番(逆方向)に、各1画素分ずつの補正データnthとΔβηが画像データ補正回路154に順次供給される。このような補正データの読出処理は、第2補正データ記憶回路153Rにおいては576列目(通し番号では960列目)から1列目(通し番号では385列目)の画素PIXに対応する補正データが読み出されるまで、一方、第1補正データ記憶回路153Lにおいては384列目から1列目の画素PIXに対応する補正データが読み出されるまで順次実行される。
そして、このような補正データの読出処理を、表示パネル110の全行(1〜540行;L1〜L540)について順次実行することにより、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが、表示パネル110の分割発光領域110L、110Rごとに対応する1行分を単位として、所定のタイミングで画像データ補正回路154に順次供給される。このように、本実施形態に係る補正データの読出方法によれば、上述した格納方法(図7参照)を適用して補正データが保存された補正データ記憶回路153に対して、所定数(この場合は3)を一単位とした一群の動作クロックに同期して一群のアドレスを順次指定することにより、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから、最大で、上記所定数よりも多い数(この場合は4個)の画素PIXに対応する複数種類(この場合は2種類)の補正データを読み出すことができる。したがって、動作クロックごとに1画素分の補正データを読み出す一般的な手法に比較して、複数種類の補正データを高速で読み出すことができるので、画像データ補正回路154に対して、連続して高速で補正データを供給することができる。
次いで、画像データ補正回路154において、画像データ保持回路151を介して取り込まれた1行分の各列位置の画像データが、補正データ記憶回路153から分割発光領域110L、110Rごとに対応して供給された1行分の各列の画素PIXの特性に応じた補正データに基づいて、1画素ずつ順次補正処理される。
左右反転表示モードの場合の、画像データ補正回路154における画像データ補正処理に用いられる画像データと補正データの対応関係について、図面を参照して具体的に説明する。
図13は、本実施形態に係る表示装置において、左右反転表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの対応関係を示す概念図である。
画像データ補正回路154において実行される補正処理は、左右反転表示モードにおいては、図11中、画像データ補正回路154内、及び、図13に概念的に示すように、各行の1列目から384列目、及び、385列目から960列目の各列位置に対応する画像データの各々(図13中、画像データのアドレス参照)に対して、表示パネル110の各行の960列目から577列目、及び、576列目から1列目の各画素PIXに対応する補正データの各々(図13中、補正データのアドレス参照)を用いて、所定の補正式に基づいて演算することにより実行される。
すなわち、画像データ保持回路151の各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、151Lb及び151Rbを別個の記憶領域として動作させて、シリアルデータからなる画像データを、FIFOメモリ151Ra、151Laの順序で、又は、151Rb、151Lbの順序で、順方向に順次取込み保持し、同様に、FIFOメモリ151Ra、151Laの順序で、又は、151Rb、151Lbの順序で、順方向に順次読み出された1行分の画像データ(FIFOメモリ151Ra又は151Rb側(図13中、R側と表記)の1〜576列目と、FIFOメモリ151La又は151Lb側(図13中、L側と表記)の1〜384列目(通し番号では577〜960列目)の画像データ)の各々に対して、補正データ記憶回路153を構成する2組の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから、上述した補正データの読出方法に基づいて所定のアドレスを指定することにより、各第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの最終列から逆方向に順次読み出された1行分の補正データ(第2補正データ記憶回路153R側(図中、R側と表記)の576〜1列目(通し番号では960〜385列目)と、第1補正データ記憶回路153L側(図中、L側と表記)の384〜1列目の補正データの各々を用いた補正処理が実行される。
次いで、補正処理された画像データ(補正画像データD1〜D960)は、1行分を単位としてドライバ転送回路155を介して、1画素分ずつデータドライバ140L、140Rに転送される。ここで、データドライバ140L、140Rは、左右反転表示モードの場合には、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(スキャン切換信号)に基づいて、補正画像データD1〜D960の取込方向が逆方向になるように設定される。これにより、ドライバ転送回路155を介して転送される補正画像データD1〜D960は、表示パネル110の分割発光領域110Lに配列される1列目から384列目の画素PIXに対応する補正画像データD1〜D384がデータドライバ140Lに転送され、分割発光領域110Rに配列される1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の画素PIXに対応する補正画像データD385〜D960がデータドライバ140Rに転送される。このとき、補正画像データD384〜D1が、データドライバ140Lにおいて分割発光領域110Lの384列目から1列目に対応する方向(逆方向;第2の取込方向)に、また、補正画像データD960〜D385が、データドライバ140Rにおいて分割発光領域110Rの576列目から1列目(通し番号では960列目から385列目)に対応する方向(逆方向;第2の取込方向)に、1画素分ずつ順次取り込まれる(図11中、データドライバ140L、140R内に表記した矢印参照)。
次いで、選択ドライバ120において、1行目から最終行である540行目の選択ラインLsの順(順方向;第1の走査方向)に、選択レベルの選択信号Sselを順次印加することにより、各行の画素PIXを順次選択状態に設定する。そして、各行の画素PIXが選択状態に設定されたタイミングに同期して、データドライバ140L、140Rにおいて、上記取り込んだ1行分(通し番号で384〜1列目と960〜385列目)の補正画像データD1〜D960に基づく階調信号(階調電圧Vdata)を、表示パネル110の各列に配設されたデータラインLdに一斉に印加する。これにより、選択状態に設定された行の各画素PIXに、各データラインLdを介して階調信号に応じた電圧成分が保持される(すなわち、階調信号が書き込まれる)。ここで、左右反転表示モードにおいては、図11中、画像データ補正回路154及びデータドライバ140L、140R、表示パネル110内、及び、図13に概念的に示したように、表示パネル110の分割発光領域110Lの各行の1列目から384列目、及び、分割発光領域110Rの各行の1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の各画素PIXに対して、画像情報の各行の960列目から1列目の各列位置に対応する画像データ(図13中、画像データのアドレス参照)を、表示パネル110の各行の960列目から1列目の各画素PIXに対応する補正データ(図13中、補正データのアドレス参照)を用いて補正処理した補正画像データD1〜D960に基づく各階調信号が書き込まれる。
このような各行の画素PIXへの階調信号の書込動作を、表示パネル110の全ての行について順次実行した後、各画素PIXに設けられた発光素子(有機EL素子OEL)を上記階調信号に応じた輝度階調で一斉に発光動作させることにより、表示パネル110に画像情報が表示される。このとき、表示パネル110には、図10に示すように画像情報が左右反転画像として表示される。
(3)上下反転表示モード
図14は、本実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに上下反転表示する上下反転表示モードにおける表示状態を示す図である。図14において、IMG3は、上下反転表示モードにおいて、上記通常表示モードのときと同じ画像データに基づいて表示パネル110に表示される画像情報の一例であり、図5におけるIMG1を上下反転した上下反転画像になっている。上下反転表示モードでは、図14に示すように、1行1列目に対応した画像データによる表示Aは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行1列目に表示され、1行384列目に対応した画像データによる表示Bは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行384列目の位置に表示され、540行1列目に対応した画像データによる表示Cは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行1列目の位置に表示され、540行384列目に対応した画像データによる表示Dは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行384列目の位置に表示され、1行385列目に対応した画像データによる表示Eは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは540行1列目)の位置に表示され、1行960列目に対応した画像データによる表示Fは表示パネル110の540行960列目(分割発光領域110Rでは540行576列目)の位置に表示され、540行385列目に対応した画像データによる表示Gは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは1行1列目)の位置に表示され、540行960列目に対応した画像データによる表示Hは表示パネル110の1行960列目(分割発光領域110Rでは1行576列目)の位置に表示される。
図15は、本実施形態に係る表示装置において、上下反転表示モードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。図16は、本実施形態に係る表示装置において、上下反転表示モードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの関係を示す概念図である。なお、上述した通常表示モード及び左右反転表示モードにおける場合と同等の構成や手法、概念については、説明を簡略化する。
上下反転表示モードにおいては、コントローラ150において以下のような一連の動作が実行される。
まず、上述した通常表示モードの場合と同様に、表示装置100のシステム起動時に、表示パネル110に配列された一画面分の各画素PIXに対応する補正データが、予め補正データ格納回路152から補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに転送されて一時保存される。ここでは、上述した通常表示モードにおいて示したような補正データの格納方法(図7参照)に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの所定のアドレスに、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが保存される。
次いで、図15に示すように、上述した通常表示モードの場合と同様に、画像データ保持回路151において、表示信号生成回路160から供給される画像データを、2組のメモリ回路151A、151Bの一方側に、切換接点PSiを介して順次取り込みつつ、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、切換接点PSoを介して順次読み出して、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給する動作を並行して実行する。すなわち、画像データ保持回路151は、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、見た目上、連続する一体の記憶領域として動作させて、FIFOメモリ151Laの1列目から最終列である384列目、次いでFIFOメモリ151Raの1列目から最終列である576列目(通し番号では385列目から960列目)に対応する方向(順方向)に、連続する画像データを順次取り込んで保持する動作を、1行目から最終行である540行目まで順方向に行ごとに繰り返して、メモリ回路151A、151Bのいずれか一方側に一画面分の画像データを保持する。また、画像データ保持回路151は、この画像データの取込動作と並行して、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、上述した画像データの取込方向及び取込順序と同じ読出方向及び読出順序で読み出す(図15中、画像データ保持回路151内に表記した矢印、丸数字参照)。
一方、図15に示すように、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに保持されている補正データのうち、上記画像データ保持回路151を介して画像データ補正回路154に取り込まれた1行分の画像データが供給される画素PIXに対応する補正データが順次読み出されて、画像データ補正回路154に供給される。ここで、補正データ記憶回路153から読み出される補正データは、上下反転表示モードの場合、概念的には、表示パネル110の最終行である540行目から1行目に対応する方向(逆方向)に、かつ、各行の1列目から最終列に対応する方向(順方向)に、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから順次読み出される(図15中、補正データ記憶回路153内に表記した矢印参照)。すなわち、補正データ記憶回路153からの、各行の画素PIXに対応する補正データの読出方法は、上述した通常表示モードに示した手法(図8参照)が適用される。
次いで、画像データ補正回路154において、画像データ保持回路151を介して取り込まれた1行分の各列位置の画像データが、補正データ記憶回路153から供給された1行分の各列の画素PIXの特性に応じた補正データに基づいて、1画素ずつ順次補正処理される。ここで、画像データ補正回路154において実行される補正処理は、上下反転表示モードにおいては、図15中、画像データ補正回路154内、及び、図16に概念的に示すように、1行目から540行目の各行の、1列目から384列目、及び、385列目から960列目の各列位置に対応する画像データの各々(図16中、画像データのアドレス参照)に対して、表示パネル110の540行目から1行目の各行の、1列目から384列目、及び、385列目から960列目の各画素PIXに対応する補正データの各々(図16中、補正データのアドレス参照)を用いて、所定の補正式に基づいて演算することにより実行される。
次いで、補正処理された画像データ(補正画像データD1〜D960)は、1行分を単位としてドライバ転送回路155を介して、1画素分ずつデータドライバ140L、140Rに転送される。ここで、ドライバ転送回路155を介して転送される補正画像データD1〜D960は、上下反転表示モードの場合には、補正画像データD1〜D384が、データドライバ140Lにおいて分割発光領域110Lの1列目から384列目に対応する方向(順方向;第1の取込方向)に、また、補正画像データD385〜D960が、データドライバ140Rにおいて分割発光領域110Rの1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)に対応する方向(順方向;第1の取込方向)に、1画素分ずつ順次取り込まれる(図15中、データドライバ140L、140R内に表記した矢印参照)。
次いで、選択ドライバ120において、最終行である540行目から1行目の選択ラインLsの順(逆方向;第2の走査方向)に、選択レベルの選択信号Sselを順次印加することにより、各行の画素PIXを順次選択状態に設定する。そして、各行の画素PIXが選択状態に設定されたタイミングに同期して、データドライバ140L、140Rにおいて、上記取り込んだ1行分(通し番号で1〜384列目と385〜960列目)の補正画像データD1〜D960に基づく階調信号(階調電圧Vdata)を、表示パネル110の各列に配設されたデータラインLdに一斉に印加する。これにより、選択状態に設定された行の各画素PIXに、各データラインLdを介して階調信号に応じた電圧成分が保持される(すなわち、階調信号が書き込まれる)。ここで、上下反転表示モードにおいては、図15中、画像データ補正回路154及びデータドライバ140L、140R、表示パネル110内、及び、図16に概念的に示したように、表示パネル110の各分割発光領域110Lの各行の1列目から384列目、及び、分割発光領域110Rの各行の1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の各画素PIXに対して、画像情報の1行目から540行目の各行の、1列目から960列目の各列位置に対応する画像データ(図16中、画像データのアドレス参照)を、表示パネル110の540行目から1行目の各行の、1列目から960列目の各画素PIXに対応する補正データ(図16中、補正データのアドレス参照)を用いて補正処理した補正画像データD1〜D960に基づく各階調信号が書き込まれる。
このような各行の画素PIXへの階調信号の書込動作を、表示パネル110の全ての行について順次実行した後、各画素PIXに設けられた発光素子(有機EL素子OEL)を上記階調信号に応じた輝度階調で一斉に発光動作させることにより、表示パネル110に画像情報が表示される。このとき、表示パネル110には、図14に示すように画像情報が上下反転画像として表示される。
(4)左右上下反転表示モード
図17は、本実施形態に係る表示装置における表示駆動動作において、画像情報を表示パネルに左右上下反転表示する左右上下反転表示モードにおける表示状態を示す図である。図17において、IMG4は、左右上下反転表示モードにおいて、上記通常表示モードのときと同じ画像データに基づいて表示パネル110に表示される画像情報の一例であり、図5におけるIMG1を左右上下反転した左右上下反転画像になっている。左右上下反転表示モードでは、図17に示すように、1行1列目に対応した画像データによる表示Aは表示パネル110の540行960列目(分割発光領域110Rでは540行576列目)に表示され、1行384列目に対応した画像データによる表示Bは表示パネル110の540行385列目(分割発光領域110Rでは540行1列目)の位置に表示され、540行1列目に対応した画像データによる表示Cは表示パネル110の1行960列目(分割発光領域110Rでは1行576列目)の位置に表示され、540行384列目に対応した画像データによる表示Dは表示パネル110の1行385列目(分割発光領域110Rでは1行1列目)の位置に表示され、1行385列目に対応した画像データによる表示Eは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行384列目の位置に表示され、1行960列目に対応した画像データによる表示Fは表示パネル110(分割発光領域110L)の540行1列目の位置に表示され、540行385列目に対応した画像データによる表示Gは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行384列目の位置に表示され、540行960列目に対応した画像データによる表示Hは表示パネル110(分割発光領域110L)の1行1列目の位置に表示される。
図18は、本実施形態に係る表示装置において、左右上下反転表示すモードにおけるメモリ管理方法を示す概念図である。図19は、本実施形態に係る表示装置において、左右上下反転表示すモードにおける各画像データと補正処理に用いられる補正データとのアドレスの関係を示す概念図である。なお、上述した通常表示モード及び左右反転表示モード、上下反転表示モードにおける場合と同等の構成や手法、概念については、説明を簡略化する。
左右上下反転表示モードにおいては、コントローラ150において以下のような一連の動作が実行される。
まず、上述した通常表示モードの場合と同様に、表示装置100のシステム起動時に、表示パネル110に配列された一画面分の各画素PIXに対応する補正データが、予め補正データ格納回路152から補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに転送されて一時保存される。ここでは、上述した通常表示モードにおいて示したような補正データの格納方法(図7参照)に基づいて、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの所定のアドレスに、表示パネル110に表示される画像情報一画面分の各画素PIXの補正データが保存される。
次いで、図18に示すように、上述した左右反転表示モードの場合と同様に、画像データ保持回路151において、表示信号生成回路160から供給される画像データを、2組のメモリ回路151A、151Bの一方側に、切換接点PSiを介して順次取り込みつつ、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、切換接点PSoを介して順次読み出して、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給する動作を並行して実行する。すなわち、画像データ保持回路151は、各メモリ回路151A、151Bを構成するFIFOメモリ151La及び151Ra、又は、FIFOメモリ151Lb及び151Rbを、別個の記憶領域として動作させて、FIFOメモリ151Raの1列目から最終列である576列目、次いでFIFOメモリ151Laの1列目から最終列である384列目(通し番号では577列目から960列目)に対応する方向(順方向)に、連続する画像データを分割して取り込んで保持する動作を、1行目から最終行である540行目まで順方向に行ごとに繰り返して、メモリ回路151A、151Bのいずれか一方側に、一画面分の画像データを保持する。また、画像データ保持回路151は、この画像データの取込動作と並行して、メモリ回路151A、151Bの他方側に保持した画像データを、上述した画像データの取込方向及び取込順序と同じ読出方向及び読出順序で読み出す(図18中、画像データ保持回路151内に表記した矢印、丸数字参照)
一方、図18に示すように、補正データ記憶回路153の第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rに保持されている補正データのうち、上記画像データ保持回路151を介して画像データ補正回路154に取り込まれた1行分の画像データが供給される画素PIXに対応する補正データが順次読み出されて、1行分を単位として画像データ補正回路154に供給される。ここで、補正データ記憶回路153から読み出される補正データは、左右上下反転表示モードの場合、概念的には、上述した上下反転表示モードの場合と同様に、表示パネル110の最終行である540行目から1行目に対応する方向(順方向)に、かつ、上述した左右反転表示モードの場合と同様に、各行の最終列から1列目に対応する方向(逆方向)に、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rから順次読み出される(図18中、補正データ記憶回路153内に表記した矢印参照)。すなわち、補正データ記憶回路153からの、各行の画素PIXに対応する補正データの読出方法は、上述した左右反転表示モードに示した手法(図12参照)が適用される。
次いで、画像データ補正回路154において、画像データ保持回路151を介して取り込まれた1行分の各列位置の画像データが、補正データ記憶回路153から分割発光領域110L、110Rごとに対応して供給された1行分の各列の画素PIXの特性に応じた補正データに基づいて、1画素ずつ順次補正処理される。ここで、画像データ補正回路154において実行される補正処理は、左右上下反転表示モードにおいては、図18中、画像データ補正回路154内、及び、図19に概念的に示すように、1行目から540行目の各行の、1列目から384列目、及び、385列目から960列目の各列位置に対応する画像データの各々(図19中、画像データのアドレス参照)に対して、表示パネル110の各行の960列目から577列目、及び、576列目から1列目の各画素PIXに対応する補正データの各々(図19中、補正データのアドレス参照)を用いて、所定の補正式に基づいて演算することにより実行される。
次いで、補正処理された画像データ(補正画像データD1〜D960)は、1行分を単位としてドライバ転送回路155を介して、1画素分ずつデータドライバ140L、140Rに転送される。ここで、データドライバ140L、140Rは、左右上下反転表示モードの場合には、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(スキャン切換信号)に基づいて、補正画像データD1〜D960の取込方向が逆方向になるように設定される。これにより、ドライバ転送回路155を介して転送される補正画像データD1〜D960は、表示パネル110の分割発光領域110Lに配列される1列目から384列目の画素PIXに対応する補正画像データD384〜D1が、データドライバ140Lにおいて分割発光領域110Lの384列目から1列目に対応する方向(逆方向;第2の取込方向)に1画素分ずつ順次取り込まれ、分割発光領域110Rに配列される1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の画素PIXに対応する補正画像データD960〜D385が、データドライバ140Rにおいて分割発光領域110Rの480列目から1列目(通し番号では960列目から481列目)に対応する方向(逆方向;第2の取込方向)に1画素分ずつ順次取り込まれる(図18中、データドライバ140L、140R内に表記した矢印参照)。
次いで、選択ドライバ120において、最終行である540行目から1行目の選択ラインLsの順(逆方向;第2の走査方向)に、選択レベルの選択信号Sselを順次印加することにより、各行の画素PIXを順次選択状態に設定する。そして、各行の画素PIXが選択状態に設定されたタイミングに同期して、データドライバ140L、140Rおいて、上記取り込んだ1行分(通し番号で384〜1列目と960〜385列目)の補正画像データD1〜D960に基づく階調信号(階調電圧Vdata)を、表示パネル110の各列に配設されたデータラインLdに一斉に印加する。これにより、選択状態に設定された行の各画素PIXに、各データラインLdを介して階調信号に応じた電圧成分が保持される(すなわち、階調信号が書き込まれる)。ここで、左右上下反転表示モードにおいては、図18中、画像データ補正回路154及びデータドライバ140L、140R、表示パネル110内、及び、図19に概念的に示したように、表示パネル110の各分割発光領域110Lの各行の1列目から384列目、及び、分割発光領域110Rの各行の1列目から576列目(通し番号では385列目から960列目)の各画素PIXに対して、画像情報の1行目から540行目の各行の、1列目から960列目の各列位置に対応する画像データ(図19中、画像データのアドレス参照)を、表示パネル110の540行目から1行目の各行の、960列目から1列目の各画素PIXに対応する補正データ(図16中、補正データのアドレス参照)を用いて補正処理した補正画像データD1〜D960に基づく各階調信号が書き込まれる。
このような各行の画素PIXへの階調信号の書込動作を、表示パネル110の全ての行について順次実行した後、各画素PIXに設けられた発光素子(有機EL素子OEL)を上記階調信号に応じた輝度階調で一斉に発光動作させることにより、表示パネル110に画像情報が表示される。このとき、表示パネル110には、図17に示すように画像情報が左右上下反転画像として表示される。
上述したように、本実施形態に係る表示装置100によれば、表示パネル110の各画素PIXの特性に応じた複数種類の補正データを、種々の表示形態(画像情報の通常表示や各種の反転表示)に対応させて、記憶回路から適切かつ高速に読み出すことができるメモリ管理方法を実現することができる。これにより、本実施形態によれば、例えば表示装置100の外部から入力される表示切替信号(例えば表示装置100の回転角度や方向、あるいは、ユーザーによる画像表示の切り替え操作等に基づく信号)に応じて、コントローラ150内部における補正データの読出方向、及び、データドライバ140における補正画像データの取込方向、並びに、選択ドライバ120における行選択方向を適宜切り換える簡易な手法(補正データのメモリ管理方法を含む表示装置の表示駆動方法)を用いて、表示パネル110に表示する画像情報を種々の表示形態(表示パターン)で、かつ、倍速表示等の動画再生に適した高速かつ良好な画質の表示駆動を実現することができる。ここで、表示切替信号は、例えば表示パネルの角度や方向の検知信号に基づくものである。したがって、デジタルビデオカメラやデジタルカメラ等の電子機器において、可動式(バリアングル式)や回転式の表示パネル(モニタパネル)を任意の角度や方向に変化させた場合であっても、当該表示パネルの角度等に基づいて予め規定された表示切替信号に応じて、画像情報を視認性よく通常表示又は各種反転表示(左右反転表示や上下反転表示等)することができる。
また、上述した表示装置の一連の駆動制御動作のうち、少なくともコントローラ150におけるメモリ管理機能(メモリ管理制御)は、表示信号生成回路160からコントローラ150に供給されるタイミング信号に含まれる直同期信号及び水平同期信号に基づいて実行することができるので、演算処理装置(MPU)に依存しない、簡易かつ安価な装置構成を適用することができる。
また、本実施形態においては、表示パネル110を2つ(複数)の分割発光領域110L、110Rに分割し、各分割発光領域110L、110Rに対応させて、同時駆動する個別のデータドライバ140L、140Rを備えた構成を有することにより、コントローラ150から供給される補正画像データD〜D960を取込む際のデータ転送速度を低減することができるので、表示装置の駆動制御動作におけるタイミング制御の自由度を向上させることができるとともに、安価なデータドライバを適用して、表示装置の製品コストを削減することができる。
なお、本実施形態において、補正データ記憶回路153における補正データの格納方法及び読出方法に示した、第1及び第2補正データ記憶回路153L、153Rの記憶領域(記憶容量)やアドレスの設定、補正データの種類やその数、一単位となる動作クロックの数等は、説明の都合上、一例を示したに過ぎないことはいうまでもない。要するに、本発明に係る表示装置(発光装置)の駆動制御方法は、所定数の動作クロックに同期した一群のアドレス指定により、当該所定数よりも多い数の画素PIXに対応する補正データを読み出すことができるように、補正データを格納及び読出すものであれば、他の構成や手法を用いるものであってもよい。
<表示装置及びその駆動制御方法の具体例>
次に、上述した実施形態に示した表示装置における画像データ補正機能に適用される構成及び手法について、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、特に、上述した実施形態に係る表示装置に適用可能な補正データの取得動作、及び、画像データの補正動作に関わる構成及び手法を中心に説明する。
(表示装置の具体例)
まず、本発明に係る表示装置の具体的な構成例(具体例)について説明する。
本具体例に係る表示装置は、上述した実施形態に示した表示装置100(図1参照)において、データドライバが次のような特徴を有している。すなわち、データドライバ140は、上述した実施形態に示したデータドライバ機能に加え、電圧検出機能を備え、コントローラ150から供給されるデータ制御信号に基づいて、これらの機能を切り換えるように構成されている。ここで、電圧検出機能は、後述する補正データ(特性パラメータ)取得動作時に、特性パラメータ取得動作の対象になっている画素PIXに対して、各データラインLdを介して特定の電圧値の検出用電圧Vdacを印加し、所定の自然緩和時間tの経過後のデータラインLdのアナログ信号電圧Vdをデータライン検出電圧Vmeas(t)として取り込み、デジタルデータに変換して検出データnmeas(t)としてコントローラ150に出力する動作を実行する。
(データドライバ)
図20は、本発明に係る表示装置の具体例に適用されるデータドライバの一例を示す概略ブロック図である。ここでは、上述したデータドライバ(図2参照)と同等の構成については、同一の符号を付して説明を簡略化する。また、図21は、図20に示すデータドライバの要部構成例を示す概略回路構成図である。ここでは、表示パネル110に配列された画素PIXの列数(q)のうち、一部のみを示して図示を簡略化する。以下の説明では、j列目(jは1≦j≦qとなる正の整数)のデータラインLdに設けられるデータドライバ140内部の構成について詳しく説明する。なお、図21においては、図示の都合上、シフトレジスタ回路とデータレジスタ回路を簡略化して図示する。
データドライバ140は、例えば図20に示すように、大別して、シフトレジスタ回路141と、データレジスタ回路142と、データラッチ回路143Aと、DAC/ADC回路144Aと、出力回路145Aと、を備えている。ここで、シフトレジスタ回路141とデータレジスタ回路142とデータラッチ回路143を含む内部回路140Aは、ロジック電源146から供給される電源電圧LVSS及びLVDDに基づいて、後述する画像データの取込動作及び検出データの送出動作を実行する。また、DAC/ADC回路144Aと出力回路145を含む内部回路140Bは、アナログ電源147から供給される電源電圧DVSS及びVEEに基づいて、後述する階調信号の生成出力動作及びデータライン電圧の検出動作を実行する。
本具体例において、シフトレジスタ回路141及びデータレジスタ回路142は、上述した実施形態に示した構成と同等であるので説明を省略する。なお、図中、データレジスタ回路142に供給される画像データDin(1)〜Din(q)は、上述した実施形態に示したコントローラ150から供給される補正画像データD1〜Dqに対応し、補正処理された画像データの他、補正処理を必要としない画像データも含むものとする。
データラッチ回路143Aは、表示動作時(画像データの取込動作、及び、階調信号の生成出力動作)においては、データ制御信号(データラッチパルス信号LP)に基づいて、データレジスタ回路142に取り込まれた1行分の画像データDin(1)〜Din(q)を、各列に対応して保持した後、所定のタイミングで当該画像データDin(1)〜Din(q)を後述するDAC/ADC回路144Aに送出する。また、データラッチ回路143は、後述する特性パラメータ取得動作時(検出データの送出動作、及び、データライン電圧の検出動作)においては、DAC/ADC回路144Aを介して取り込まれる各データライン電圧Vmeas(t)に応じた検出データnmeas(t)を保持した後、所定のタイミングで当該検出データnmeas(t)をシリアルデータとして出力し、図示を省略した外部メモリ(後述するコントローラ150に設けられたデータ記憶回路MEMの検出データ記憶回路)に記憶する。
データラッチ回路143Aは、具体的には、図21に示すように、各列に対応して設けられたデータラッチ41(j)と、接続切換用のスイッチSW4(j)、SW5(j)と、データ出力用のスイッチSW3と、を備えている。データラッチ41(j)は、データラッチパルス信号LPの立ち上がりタイミングでスイッチSW5(j)を介して供給されるデジタルデータを保持(ラッチ)する。
スイッチSW5(j)は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(切換制御信号S5)に基づいて、接点Na側のデータレジスタ回路142、又は、接点Nb側のDAC/ADC回路144AのADC43(j)、又は、接点Nc側の隣接する列(j+1)のデータラッチ41(j+1)のいずれかを、データラッチ41(j)に選択的に接続するように切換制御される。これにより、スイッチSW5(j)が接点Na側に接続設定されている場合には、データレジスタ回路142から供給される画像データDin(j)がデータラッチ41(j)に保持される。また、スイッチSW5(j)が接点Nb側に接続設定されている場合には、データラインLd(j)からDAC/ADC回路144AのADC43(j)に取り込まれたデータライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))に応じた検出データnmeas(t)がデータラッチ41(j)に保持される。また、スイッチSW5(j)が接点Nc側に接続設定されている場合には、隣接する列(j+1)のスイッチSW4(j+1)を介してデータラッチ41(j+1)に保持されている検出データnmeas(t)がデータラッチ41(j)に保持される。なお、最終列(q)に設けられるスイッチSW5(q)は、接点Ncにロジック電源146の電源電圧LVSSが接続されている。
スイッチSW4(j)は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(切換制御信号S4)に基づいて、接点Na側のDAC/ADC回路144AのDAC42(j)、又は、接点Nb側のスイッチSW3(又は、隣接する列(j−1)のスイッチSW5(j−1);図示を省略)のいずれかを、データラッチ41(j)に選択的に接続するように切換制御される。これにより、スイッチSW4(j)が接点Na側に接続設定されている場合には、データラッチ41(j)に保持された画像データDin(j)がDAC/ADC回路144AのDAC42(j)に供給される。また、スイッチSW4(j)が接点Nb側に接続設定されている場合には、データラッチ41(j)に保持されたデータライン検出電圧Vmeas(t)に応じた検出データnmeas(t)がスイッチSW3を介して外部メモリに出力される。
スイッチSW3は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(切換制御信号S4、S5)に基づいて、データラッチ回路143AのスイッチSW4(j)、SW5(j)が切換制御されて、隣接する列のデータラッチ41(1)〜41(q)が相互に直列に接続された状態で、データ制御信号(切換制御信号S3、データラッチパルス信号LP)に基づいて、導通状態となるように制御される。これにより、各列のデータラッチ41(1)〜41(q)に保持されたデータライン電圧Vmeas(t)に応じた検出データnmeas(t)が、スイッチSW3を介してシリアルデータとして順次取り出されて、外部メモリに出力される。
図22は、本具体例に係るデータドライバに適用されるデジタル−アナログ変換回路(DAC)及びアナログ−デジタル変換回路(ADC)の入出力特性を示す図である。図22(a)は、本具体例に適用されるDACの入出力特性を示す図であり、図22(b)は、本具体例に適用されるADCの入出力特性を示す図である。ここでは、デジタル信号の入出力ビット数を10ビットとした場合の、デジタル−アナログ変換回路及びアナログ−デジタル変換回路の入出力特性の一例を示す。
DAC/ADC回路144Aは、図21に示すように、各列に対応してリニア電圧デジタル−アナログ変換回路(DAC;電圧印加回路)42(j)と、アナログ−デジタル変換回路(ADC;検出データ取得回路)43(j)を備えている。DAC42(j)は、上記データラッチ回路143Aに保持されたデジタルデータからなる画像データDin(j)をアナログ信号電圧Vpixに変換して出力回路145Aに出力する。
ここで、各列に設けられるDAC42(j)は、図22(a)に示すように、入力されるデジタルデータに対する、出力されるアナログ信号電圧の変換特性(入出力特性)が線形性を有している。すなわち、DAC42(j)は、例えば図22(a)に示すように、10ビット(すなわち1024階調)のデジタルデータ(0、1、・・・1023)を、線形性を有して設定されたアナログ信号電圧(V、V、・・・V1023)に変換する。このアナログ信号電圧(V〜V1023)は、後述するアナログ電源147から供給される電源電圧DVSS〜VEEの範囲内で設定され、例えば、入力されるデジタルデータの値が“0”(0階調)のときに変換されるアナログ信号電圧値Vが高電位側の電源電圧DVSSとなるように設定され、デジタルデータの値が“1023”(1023階調;最大階調)のときに変換されるアナログ信号電圧値V1023が低電位側の電源電圧VEEよりも高く、かつ、該電源電圧VEE近傍の電圧値になるように設定されている。
また、ADC43(j)は、データラインLd(j)から取り込まれたアナログ信号電圧からなるデータライン電圧Vmeas(t)を、デジタルデータからなる検出データnmeas(t)に変換してデータラッチ41(j)に送出する。ここで、各列に設けられるADC43(j)は、図22(b)に示すように、入力されるアナログ信号電圧に対する、出力されるデジタルデータの変換特性(入出力特性)が線形性を有している。また、ADC43(j)は、電圧変換時のデジタルデータのビット幅が上述したDAC42(j)と同一になるように設定されている。すなわち、ADC43(j)は、最小単位ビット(1LSB;アナログ分解能)に対応する電圧幅がDAC42(j)と同一に設定されている。
ADC43(j)は、例えば図22(b)に示すように、電源電圧DVSS〜VEEの範囲内で設定されたアナログ信号電圧(V、V、・・・V1023)を、線形性を有して設定された10ビット(1024階調)のデジタルデータ(0、1、・・・1023)に変換する。ADC43(j)は、例えば、入力されるアナログ信号電圧の電圧値がV(=DVSS)のときにデジタルデータの値が“0”(0階調)に変換されるように設定され、アナログ信号電圧の電圧値が電源電圧VEEよりも高く、かつ、該電源電圧VEE近傍の電圧値であるアナログ信号電圧V1023のときにデジタル信号値“1023”(1023階調;最大階調)に変換されるように設定されている。
なお、本具体例においては、シフトレジスタ回路141、データレジスタ回路142及びデータラッチ回路143Aを含む内部回路140Aを低耐圧回路として構成し、DAC/ADC回路144A及び後述する出力回路145Aを含む内部回路140Bを高耐圧回路として構成している。そのため、データラッチ回路143A(スイッチSW4(j))とDAC/ADC回路144AのDAC42(j)との間に、低耐圧の内部回路140Aから高耐圧の内部回路140Bへの電圧調整回路としてレベルシフタLS1(j)が設けられている。また、DAC/ADC回路144AのADC43(j)とデータラッチ回路143A(スイッチSW5(j))との間に、高耐圧の内部回路140Bから低耐圧の内部回路140Aへの電圧調整回路としてレベルシフタLS2(j)が設けられている。
出力回路145Aは、図21に示すように、各列に対応するデータラインLd(j)に階調信号を出力するためのバッファ44(j)及びスイッチSW1(j)(接続切換回路)と、データライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))を取り込むためのスイッチSW2(j)及びバッファ45(j)と、を備えている。
バッファ44(j)は、上記DAC42(j)により画像データDin(j)をアナログ変換して生成されたアナログ信号電圧Vpix(j)を、所定の信号レベルに増幅して階調電圧Vdata(j)を生成する。スイッチSW1(j)は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(切換制御信号S1)に基づいて、データラインLd(j)への上記階調電圧Vdata(j)の印加を制御する。
また、スイッチSW2(j)は、コントローラ150から供給されるデータ制御信号(切換制御信号S2)に基づいて、データライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))の取り込みを制御する。バッファ45(j)は、スイッチSW2(j)を介して取り込まれたデータライン電圧Vmeas(t)を所定の信号レベルに増幅してADC43(j)に送出する。
ロジック電源146は、データドライバ140のシフトレジスタ回路141、データレジスタ回路142及びデータラッチ回路143Aを含む内部回路140Aを駆動するための、ロジック電圧からなる低電位側の電源電圧LVSS及び高電位側の電源電圧LVDDを供給する。アナログ電源147は、DAC/ADC回路144AのDAC42(j)及びADC43(j)、出力回路145Aのバッファ44(j)、45(j)を含む内部回路140Bを駆動するための、アナログ電圧からなる高電位側の電源電圧DVSS及び低電位側の電源電圧VEEを供給する。
なお、図20、図21に示したデータドライバ140においては、図示の都合上、各部の動作を制御するための制御信号が、j列目(図中では1列目に相当する)のデータラインLd(j)に対応して設けられたデータラッチ41、及び、スイッチSW1〜SW5に入力された構成を示した。本具体例においては、各列の構成にこれらの制御信号が共通して入力されていることはいうまでもない。
(コントローラ)
図23は、本具体例に係る表示装置に適用されるコントローラの画像データ補正機能を示す機能ブロック図である。なお、図23においては、図示の都合上、各機能ブロック間のデータの流れを全て実線の矢印で示した。実際には、後述するように、コントローラの動作状態に応じてこれらのいずれかのデータの流れが有効になる。
コントローラ150は、上述したように、ドライバ制御機能と、画像データ補正機能と、メモリ管理機能を備えている。コントローラ150は、これらの機能を用いて、選択制御信号及び電源制御信号、データ制御信号を供給することにより、選択ドライバ120及び電源ドライバ130、データドライバ140の各々を所定のタイミングで動作させて、表示パネル110の各画素PIXの特性パラメータを取得する動作(特性パラメータ取得動作)、及び、各画素PIXの特性パラメータに基づいて補正された画像データを補正する動作(画像データ補正動作)、補正された画像データ(補正画像データ)に応じた輝度階調で各画素PIXを発光動作させて所望の画像情報を表示パネル110に表示する動作(表示動作)を制御する。なお、コントローラ150のメモリ管理機能については、上述した実施形態において詳しく説明したので、以下の説明では簡略化する。
コントローラ150は、特性パラメータ取得動作において、上記データドライバ140を介して検出した各画素PIXの特性変化に関連する検出データ(詳しくは後述する)、及び、各画素PIXについて検出された輝度データ(詳しくは後述する)に基づいて、各種の補正データ(特性パラメータ)を取得する。また、コントローラ150は、画像データ補正動作及び表示動作において、外部から供給される画像データを、特性パラメータ取得動作において取得した補正データに基づいて補正し、補正画像データとしてデータドライバ140に供給する。ここで、画像データ補正動作は、上述した実施形態に示したコントローラ150に設けられた画像データ補正回路154において実行される。
コントローラ150は、上述した各動作を実行するために、例えば図23に示すように、概略、データ記憶回路MEMと、上述した実施形態に示した画像データ補正回路154と、補正データ取得機能回路157と、を備えている。
データ記憶回路MEMは、少なくとも、上述した実施形態に示した補正データ格納回路152及び補正データ記憶回路153、さらに、データドライバ140から出力される検出データを保存する検出データ記憶回路(図示を省略)を含む総称である。データ記憶回路MEMに設けられる検出データ記憶回路は、データドライバ140から送出された各画素PIXの検出データを、各画素PIXに対応して記憶し、上記加算機能回路154dにおける加算処理の際、及び、補正データ取得機能回路157における補正データ取得処理の際に、検出データを読み出して出力する。また、データ記憶回路MEMに設けられる補正データ格納回路152は、補正データ取得機能回路157において取得された補正データを、各画素PIXに対応して記憶する。補正データ記憶回路153は、上記乗算機能回路154cにおける乗算処理の際、及び、加算機能回路154dにおける加算処理の際に、補正データ格納回路152に格納された補正データを予め読み出して一時保存し、画像データへの演算処理(補正処理)に対応させて随時補正データを読み出して画像データ補正回路154に出力する。
画像データ補正回路154は、具体的には、図23に示すように、参照テーブル(LUT)154aを備えた電圧振幅設定機能回路154bと、乗算機能回路154cと、加算機能回路154dと、を有している。
電圧振幅設定機能回路154bは、外部(例えば上述した表示信号生成回路160)から供給されるデジタルデータからなる画像データに対して、参照テーブル154aを参照することにより、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に対応する電圧振幅を変換する。電圧振幅設定機能回路154bにより変換された画像データの電圧振幅の最大値は、上述したDAC42における入力範囲の最大値から、各画素の特性パラメータに基づく補正量を減算した値以下に設定される。ここで、電圧振幅設定機能回路154bにより参照される参照テーブル154aは、上述した実施形態に示した各画素PIX(図4又は図24参照)に設けられる駆動トランジスタに付加される寄生容量(容量成分)に起因する発光電圧の変動を補正するように変換テーブル(ガンマテーブル)が予め設定されている。また、電圧振幅設定機能回路154bは、入力されたデジタルデータをそのまま出力する、スルー機能あるいは迂回経路を有している。そして、後述するオートゼロ法を適用した特性パラメータ取得動作時には、入力されたデジタルデータに対して参照テーブル154aを用いた電圧振幅の変換処理を行わず、そのまま出力するように設定される。
乗算機能回路154cは、各画素PIXの特性変化に関連する検出データに基づいて取得された電流増幅率βの補正データΔβ、又は、各画素PIXについて検出された輝度データLvに基づく発光電流効率ηの補正成分Δηを含む上記電流増幅率βの補正データΔβηを、画像データに乗算する。
加算機能回路154dは、上記乗算機能回路154cにおいて、補正データΔβ、又は、Δβηが乗算された画像データに、各画素PIXの特性変化に関連する検出データ及びしきい値電圧Vthの補償電圧成分(オフセット電圧)を加算して補正する。そして、この補正した画像データを補正画像データとして、上述した実施形態に示したドライバ転送回路155(図示を省略)を介してデータドライバ140に供給する。
補正データ取得機能回路157は、各画素PIXの特性変化に関連する検出データ、及び、各画素PIXについて検出された輝度データに基づいて、電流増幅率β、発光電流効率η及びしきい値電圧Vthの補正データを取得する。ここで、各画素PIXの輝度データは、例えば表示パネル110を所定の輝度階調の画像データに基づいて発光動作させたときの各画素PIXの発光輝度が輝度計やCCDカメラ(輝度測定回路)170を用いて測定される。なお、輝度データの具体的な測定方法については後述する。
なお、図23に示したコントローラ150において、補正データ取得機能回路157はコントローラ150の外部に設けられた演算装置であってもよい。また、図23に示したコントローラ150において、データ記憶回路MEMは、各画素PIXに関連付けて、検出データ及び補正データが記憶されているものであれば、補正データ格納回路152と補正データ記憶回路153と検出データ記憶回路を別個に設けてもよい。また、これらのメモリは、少なくとも一部がコントローラ150の外部に設けられたているものであってもよい。また、コントローラ150に供給される画像データは、上述した実施形態に示したように、例えば表示信号生成回路160において、映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、表示パネル110の1行分ごとに、該輝度階調信号成分をデジタル信号からなるシリアルデータとして形成されたものであり、さらに、図示を省略した画像データ保持回路151において、表示パネル110の分割設定及び画像情報の表示形態に応じて所定の順序で読み出されたものである。
(画素)
図24は、本具体例に係る表示装置に適用される画素の一例を示す回路構成図である。ここでは、上述した実施形態に示した画素PIX(図4参照)と同一の回路構成を示し、選択ラインLs、電源ラインLa及び共通電極Ecに印加される信号電圧について説明する。
本具体例に係る表示パネル110に適用される画素は、図24に示すように、上述した実施形態に示した画素PIXと同様に、選択ラインLs及び電源ラインLaとデータラインLdの各交点近傍に配置され、例えば発光素子である有機EL素子OELと、トランジスタTr11〜Tr13とキャパシタCsを有する発光駆動回路DCと、を備えている。トランジスタTr11及びTr12のゲート端子が接続される選択ラインLsには、選択ドライバ120から選択レベル(例えばハイレベル;Vgh)又は非選択レベル(例えばローレベル;Vgl)の選択信号Sselが印加される。また、トランジスタTr11のドレイン端子及びトランジスタTr13のドレイン端子が接続される電源ラインLaには、電源ドライバ130から発光レベルELVDD又は非発光レベルDVSSの電源電圧Vsaが印加される。また、共通電極Ecは、上述した実施形態と同様に、図示を省略した電圧源に接続され、所定の基準電圧ELVSS(例えば接地電位GND;上述した基準電圧Vscに対応する)が印加されている。なお、図24に示す画素PIXにおいては、キャパシタCs以外に、有機EL素子OELに画素容量Celが存在し、データラインLdに配線寄生容量Cpが存在している。
上述した回路構成(図24参照)を有する画素PIXにおいて、上述した電源ドライバ130から電源ラインLaに印加される電源電圧Vsa(ELVDD、DVSS)と、共通電極Ecに印加される電圧ELVSSと、アナログ電源147からデータドライバ140に供給される電源電圧VEEとの関係は、例えば、次のような条件を満たすように設定されている。
Figure 2012078386
(駆動制御方法の具体例)
次に、本具体例に係る表示装置における具体的な駆動制御方法について説明する。
本具体例に係る表示装置の駆動制御動作は、大別して、特性パラメータ取得動作と、画像データ補正動作を含む表示動作とからなる。
特性パラメータ取得動作においては、表示パネル110に配列された各画素PIXにおける発光特性の変動を補償するためのパラメータを取得する。特性パラメータ取得動作は、より具体的には、各画素PIXの発光駆動回路DCに設けられたトランジスタ(駆動トランジスタ)Tr13のしきい値電圧Vthの変動を補正するためのパラメータと、各画素PIXにおける電流増幅率βのばらつきを補正するためのパラメータと、各画素PIXにおける有機EL素子OELの発光電流効率ηのばらつきを補正するためのパラメータと、を取得する動作を実行する。
画像データ補正動作を含む表示動作においては、上述した特性パラメータ取得動作により画素PIXごとに取得した特性パラメータ(補正データ)に基づいて、デジタルデータからなる画像データを補正した補正画像データを生成し、該補正画像データに対応する階調電圧Vdataを生成して各画素PIXに書き込む。これにより、各画素PIXにおける発光特性(トランジスタTr13のしきい値電圧Vth、電流増幅率β、有機EL素子OELの発光電流効率η)の変動やばらつきを補償した、画像データに応じた本来の輝度階調で各画素PIX(有機EL素子OEL)が発光する。
以下、各動作について具体的に説明する。
(特性パラメータ取得動作)
ここでは、最初に本具体例に係る特性パラメータ取得動作において適用される特有の手法について説明したのち、当該手法を用いて各画素PIXのしきい値電圧Vth及び電流増幅率βを補償するための特性パラメータを取得する動作を説明し、次いで、発光電流効率ηを補償するための特性パラメータを取得する動作について説明する。
まず、図24に示した発光駆動回路DCを有する画素PIXにおいて、データドライバ140からデータラインLdを介して画像データを書き込む(画像データに対応した階調電圧Vdataを印加する)場合の、発光駆動回路DCの電圧−電流(V−I)特性について説明する。
図25は、本具体例に係る発光駆動回路を適用した画素における画像データの書込時の動作状態図であり、図26は、本具体例に係る発光駆動回路を適用した画素における書込動作時の電圧−電流特性を示す図である。
本具体例に係る画素PIXへの画像データの書込動作においては、図25に示すように、選択ドライバ120から選択ラインLsを介して選択レベル(例えばハイレベル;Vgh)の選択信号Sselを印加することにより、画素PIXが選択状態に設定される。このとき、発光駆動回路DCのトランジスタTr11、Tr12がオン動作することにより、トランジスタTr13は、ゲート・ドレイン端子間が短絡してダイオード接続状態に設定される。また、この選択状態においては、電源ドライバ130から電源ラインLaを介して非発光レベルの電源電圧Vsa(=DVSS)を印加する。
そして、データドライバ140からデータラインLdに対して画像データに応じた電圧値の階調電圧Vdataを印加する。ここで、階調電圧Vdataは、電源ドライバ130から印加される電源電圧DVSSよりも低い電圧値に設定されている。したがって、電源電圧DVSSが0V(接地電位GND)に設定されている場合には、階調電圧Vdataは負の電圧値に設定される。
これにより、図25に示すように、電源ドライバ130から電源ラインLa、画素PIX(発光駆動回路DC)のトランジスタTr13、Tr12を介して、データラインLd方向に上記階調電圧Vdataに応じたドレイン電流Idが流れる。ここで、有機EL素子OELのカソード(カソード電極)に印加される電圧ELVSSと上記電源電圧DVSSは、上述した(1)の条件に示したように、同一の電圧値に設定され、ともに0V(接地電位GND)であるので、有機EL素子OELには逆バイアスが印加されることになり、発光動作は行われない。
この場合の発光駆動回路DCにおける回路特性について検証する。発光駆動回路DCにおいて、駆動トランジスタであるトランジスタTr13のしきい値電圧Vthの変動が生じておらず、かつ、発光駆動回路DCにおける電流増幅率βにばらつきがない初期状態の、トランジスタTr13のしきい値電圧をVthとし、電流増幅率をβとしたとき、図25に示したドレイン電流Idの電流値は、次式(2)で表すことができる。
Id=β(V−Vdata−Vth)2
・・・(2)
ここで、発光駆動回路DCにおける設計値又は標準値(Typical)の電流増幅率β、及び、トランジスタTr13の初期しきい値電圧Vthは、いずれも定数である。また、Vは電源ドライバ130から印加される非発光レベルの電源電圧Vsa(=DVSS)であって、電圧(V−Vdata)は、駆動トランジスタTr13及びTr12の電流路が直列接続された回路構成に印加される電位差に相当する。このときの発光駆動回路DCに印加される電圧(V−Vdata)の値と、発光駆動回路DCに流れるドレイン電流Idの電流値との関係(V−I特性)は、図26中に、特性線SP1として表される。
そして、経時変化によりトランジスタTr13の素子特性に変動(しきい値電圧シフト;変動量をΔVthとする)が生じた後のしきい値電圧をVth(=Vth+ΔVth)としたとき、発光駆動回路DCの回路特性は、次式(3)のように変化する。ここで、Vthは定数である。このときの発光駆動回路DCの電圧−電流(V−I)特性は、図26中に、特性線SP2として表される。
Id=β(V−Vdata−Vth)2 ・・・(3)
また、上式(2)に示した初期状態において、電流増幅率βにばらつきが生じた場合の電流増幅率をβ′としたとき、発光駆動回路DCの回路特性は、次式(4)で表すことができる。
Id=β′(V−Vdata−Vth)2
・・・(4)
ここで、β′は定数である。このときの発光駆動回路DCの電圧−電流(V−I)特性は、図26中に、特性線SP3として表される。なお、図26中に示した特性線SP3は、上式(4)における電流増幅率β′が上式(2)に示した電流増幅率βよりも小さい場合の発光駆動回路DCの電圧−電流(V−I)特性を示している。
上記式(2)、(4)において、設計値又は標準値(Typical)の電流増幅率をβtypとした場合、電流増幅率β′がその値になるように補正するためのパラメータ(補正データ)をΔβとする。このとき、電流増幅率β′と補正データΔβとの乗算値が設計値の電流増幅率βtypとなるように(すなわち、β′×Δβ→βtypになるように)、それぞれの発光駆動回路DCに対して補正データΔβが与えられる。
そして、本具体例においては、上述した発光駆動回路DCの電圧−電流特性(式(2)〜(4)及び図26)に基づいて、以下のような特有の手法でトランジスタTr13のしきい値電圧Vth、及び、電流増幅率β′を補正するための特性パラメータを取得する。なお、本明細書においては以下に示す手法を、便宜的に「オートゼロ法」と呼称する。
本具体例における特性パラメータ取得動作に適用される手法(オートゼロ法)は、図24に示した発光駆動回路DCを有する画素PIXにおいて、まず、選択状態で上述したデータドライバ140のデータドライバ機能を用いて、データラインLdに所定の検出用電圧Vdacを印加する。その後、データラインLdをハイインピーダンス(HZ)状態にして、データラインLdの電位を自然緩和させる。そして、この自然緩和を一定時間(緩和時間t)行った後のデータラインLdの電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))を、データドライバ140の電圧検出機能を用いて取り込み、デジタルデータからなる検出データnmeas(t)に変換する。ここで、本具体例においては、この緩和時間tを異なる時間(タイミング;t、t、t、t)に設定して、データライン検出電圧Vmeas(t)の取り込み及び検出データnmeas(t)への変換を複数回実行する。
図27は、本具体例に係る特性パラメータ取得動作に適用される手法(オートゼロ法)におけるデータライン電圧の変化を示す図(過渡曲線)である。
オートゼロ法を用いた特性パラメータ取得動作は、具体的には、まず、画素PIXを選択状態に設定した状態で、発光駆動回路DCのトランジスタTr13のゲート・ソース端子間(接点N11とN12間)に、当該トランジスタTr13のしきい値電圧を超える電圧が印加されるように、データドライバ140からデータラインLdに対して検出用電圧Vdacを印加する。
このとき、画素PIXへの書込動作においては、電源ドライバ130から電源ラインLaに対して、非発光レベルの電源電圧DVSS(=V;接地電位GND)が印加されるので、トランジスタTr13のゲート・ソース端子間には、(V−Vdac)の電位差が印加される。したがって、検出用電圧Vdacは、V−Vdac>Vthの条件を満たす電圧に設定される。加えて、検出用電圧Vdacは、電源電圧DVSSよりも低い電圧値であって、かつ、有機EL素子OELのカソードに接続される共通電極Ecに印加される電源電圧ELVSS(接地電位GND)に対して負極性を有する電圧値に設定される。
これにより、電源ドライバ130から電源ラインLa、トランジスタTr13、Tr12を介して、データラインLd方向に検出用電圧Vdacに応じたドレイン電流Idが流れる。このとき、トランジスタTr13のゲート・ソース間(接点N11とN12間)に接続されたキャパシタCsに上記検出用電圧Vdacに対応した電圧が充電される。
次いで、データラインLdのデータ入力側(データドライバ140側)をハイインピーダンス(HZ)状態に設定する。ここで、データラインLdをハイインピーダンス状態に設定した直後においては、キャパシタCsに充電された電圧は検出用電圧Vdacに応じた電圧に保持される。そのため、トランジスタTr13のゲート・ソース間電圧VgsはキャパシタCsに充電された電圧に保持される。
これにより、データラインLdがハイインピーダンス状態に設定された直後においては、トランジスタTr13はオン状態を維持して、トランジスタTr13のドレイン・ソース間にドレイン電流Idが流れる。ここで、トランジスタTr13のソース端子(接点N12)の電位は、時間の経過に応じてドレイン端子側の電位に近づくように徐々に上昇して、トランジスタTr13のドレイン・ソース間に流れるドレイン電流Idの電流値が減少していく。
これに伴って、キャパシタCsに蓄積された電荷の一部が放電されていくことにより、キャパシタCsの両端間電圧(トランジスタTr13のゲート・ソース間電圧Vgs)が徐々に低下する。これにより、データラインLdの電圧Vdは、図9に示すように、時間の経過とともに検出用電圧Vdacから徐々に上昇して、トランジスタTr13のドレイン端子側の電圧(電源ラインLaの電源電圧DVSS(=V))からトランジスタTr13のしきい値電圧Vth分を差し引いた電圧(V−Vth)に収束するように徐々に上昇する(自然緩和)。
そして、このような自然緩和において、最終的にトランジスタTr13のドレイン・ソース間にドレイン電流Idが流れなくなると、キャパシタCsに蓄積された電荷の放電が停止する。このときのトランジスタTr13のゲート電圧(ゲート・ソース間電圧Vgs)がトランジスタTr13のしきい値電圧Vthになる。
ここで、発光駆動回路DCのトランジスタTr13のドレイン・ソース間にドレイン電流Idが流れない状態では、トランジスタTr12のドレイン・ソース間電圧はほぼ0Vになるので、上記自然緩和の終了時にはデータライン電圧VdはトランジスタTr13のしきい値電圧Vthにほぼ等しくなる。
なお、図27に示した過渡曲線において、データライン電圧Vdは時間(緩和時間t)の経過とともに、トランジスタTr13のしきい値電圧Vth(=|V−Vth|;V=0V)に収束していく。ここで、データライン電圧Vdは、上記しきい値電圧Vthに限りなく漸近していくものの、理論的には緩和時間tを十分長く設定したとしても、しきい値電圧Vthに完全に等しくはならない。
このような過渡曲線(自然緩和によるデータライン電圧Vdの挙動)は、次の(11)式で表すことができる。
Figure 2012078386
上記(11)式において、Cは図24に示した画素PIXの回路構成におけるデータラインLdに付加される容量成分の総和であり、C=Cel+Cs+Cp(Cel;画素容量、Cs;キャパシタ容量、Cp;配線寄生容量)で表される。なお、検出用電圧Vdacは次の(12)式の条件を満たす電圧値と定義する。
Figure 2012078386
上記(12)式において、Vth_maxはトランジスタTr13のしきい値電圧Vthの補償限界値を表す。ここで、nはデータドライバ140のDAC/ADC回路144において、DAC42に入力される初期のデジタルデータ(検出用電圧Vdacを規定するためのデジタルデータ)と定義し、当該デジタルデータnが10ビットの場合、dは1〜1023のうち上記(12)式の条件を満たす任意の値を選択する。また、ΔVはデジタルデータのビット幅(1ビットに対応する電圧幅)と定義し、上記デジタルデータnが10ビットの場合、次の(13)式のように表される。
Figure 2012078386
そして、上記(11)式において、データライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))、該データライン電圧Vdの収束値V−Vth、及び、電流増幅率βと容量成分の総和Cからなるパラメータβ/Cを、それぞれ次の(14)、(15)式のように定義する。ここで、緩和時間tにおけるデータライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))に対するADC43のデジタル出力(検出データ)をnmeas(t)と定義し、しきい値電圧Vthのデジタルデータをnthと定義する。
Figure 2012078386
Figure 2012078386
そして、(14)、(15)式に示した定義に基づいて、上記(11)式を、データドライバ140のDAC/ADC回路144において、DAC42に入力される実際のデジタルデータ(画像データ)nと、ADC43によりアナログ−デジタル変換されて実際に出力されるデジタルデータ(検出データ)nmeas(t)との関係に置き換えると、次の(16)式のように表すことができる。
Figure 2012078386
上記(15)、(16)式において、ξはアナログ値におけるパラメータβ/Cのデジタル表現であり、ξ・tは無次元になる。ここで、トランジスタTr13のしきい値電圧Vthに変動(Vthシフト)が生じていない初期のしきい値電圧Vthを1V程度とする。このとき、ξ・t・(n−nth)≫1の条件を満たすように、異なる2つの緩和時間t=t、tを設定することにより、トランジスタTr13のしきい値電圧変動に応じた補償電圧成分(オフセット電圧)Voffset(t)は、次の(17)式のように表すことができる。
Figure 2012078386
上記(17)式において、n、nは、各々(16)式において緩和時間tをt、tに設定した場合に、ADC43から出力されるデジタルデータ(検出データ)nmeas(t)、nmeas(t)である。そして、上記(16)、(17)式に基づいて、トランジスタのしきい値電圧Vthのデジタルデータnthは、緩和時間t=tにおいてADC43から出力されるデジタルデータnmeas(t)を用いて、次の(18)式のように表すことできる。また、オフセット電圧Voffsetのデジタルデータdigital Voffsetは、次の(19)式のように表すことができる。(18)、(19)式において、<ξ>は、パラメータβ/Cのデジタル値であるξの全画素平均値である。ここで、<ξ>は、小数点以下を考慮しないこととする。
Figure 2012078386
Figure 2012078386
したがって、上記(18)式によれば、しきい値電圧Vthを補正するためのデジタルデータ(補正データ)であるnthを全画素分求めることができる。
また、電流増幅率βのばらつきは、図27に示した過渡曲線において、緩和時間tをtに設定した場合にADC43から出力されるデジタルデータ(検出データ)nmeas(t)に基づいて、上記(16)式をξについて解くことにより、次の(20)式のように表すことができる。ここで、tは上記(17)、(18)式において用いられるt、t、tに比較して十分短い時間に設定される。
Figure 2012078386
上記(20)式において、ξについて着目して、各データラインLdの容量成分の総和Cが同等になるように表示パネル(発光パネル)を設計し、さらに、上記(13)式に示したように、デジタルデータのビット幅ΔVを予め決定しておくことにより、ξを定義する(15)式のΔV及びCは定数となる。
そして、ξ及びβの所望の設定値を、それぞれξtyp及びβtypとすると、表示パネル110内の各発光駆動回路DCのξのばらつきを補正するための乗算補正値Δξ、すなわち、電流増幅率βのばらつきを補正するためのデジタルデータ(補正データ)Δβは、ばらつきの2乗項を無視すれば、次の(21)式のように定義することができる。
Figure 2012078386
したがって、発光駆動回路DCのしきい値電圧Vthの変動を補正するための補正データnth(第1の特性パラメータ)、及び、電流増幅率βのばらつきを補正するための補正データΔβ(第2の特性パラメータ)は、上記(18)、(21)式に基づいて、上述した一連のオートゼロ法における緩和時間tを変えてデータライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))を複数回検出することによって求めることができる。なお、上述したような補正データnth、Δβの取得処理は、図5に示したようなコントローラ150の補正データ取得機能回路157において実行される。
次に、図23に示したようなコントローラ150において、外部から供給される特定の画像データ(ここでは、便宜的に「輝度測定用のデジタルデータ」と記す)nに対して、上記(18)、(21)式により算出された補正データnth、Δβ基づいて、以下に示す一連の演算処理を施して輝度測定用の画像データnd_
brtを生成し、データドライバ140に入力して表示パネル110(画素PIX)を電圧駆動する。
輝度測定用の画像データnd_ brtの生成方法は、具体的には、輝度測定用のデジタルデータnに対して、電流増幅率βのばらつき補正(Δβ乗算補正)、及び、しきい値電圧Vthの変動補正(nth加算補正)を実行する。
まず、コントローラ150の乗算機能回路154cにおいて、デジタルデータnに対して、電流増幅率βのばらつきを補正するための補正データΔβを乗算する(n×Δβ)。次いで、加算機能回路154dにおいて、乗算処理されたデジタルデータ(n×Δβ)に対して、しきい値電圧Vthの変動を補正するための補正データnthを加算する((n×Δβ)+nth)。
そして、これらの補正処理が施されたデジタルデータ((n×Δβ)+nth)を、輝度測定用の画像データnd_brtとして、データドライバ140のデータレジスタ回路142に供給する。データドライバ140は、データレジスタ回路142に取り込まれた輝度測定用の画像データnd_brtを、DAC/ADC回路144のDAC42により、アナログ信号電圧に変換する。ここで、図22に示したように、DAC42とADC43の入出力特性(変換特性)は同一になるように設定されているので、DAC42により生成される輝度測定用の階調電圧Vbrtは、上記(14)式に示した定義に基づいて、次の(22)式のように定義される。この階調電圧Vbrtは、データラインLdを介して画素PIXに供給される。
brt=V−ΔV(nd_brt−1)) ・・・(22)
このように、特定の画像データに対する一連の補正処理を実行して輝度測定用の階調電圧Vbrtを生成し、表示パネル110に書き込むことにより、各画素PIXの発光駆動回路DCから有機EL素子OELに流れる発光駆動電流Iemの電流値を、電流増幅率βのばらつきや駆動トランジスタのしきい値電圧Vthの変動の影響を受けることなく、一定に設定することができる。そして、このような状態で、表示パネル110を発光動作させて各画素PIXの発光輝度Lv(cd/m2)を測定する。
ここで、各画素PIXにおける輝度測定方法については、例えば次のような手法を適用することができる。すなわち、各画素PIXにおける輝度測定方法の一例は、まず、表示パネル110に配列された各画素PIXを、上記の輝度測定用の階調電圧Vbrtに応じた輝度階調で一斉に発光動作させる。次いで、図23に示したように、表示パネル110の視野側に配置された輝度計やCCDカメラ160により、表示パネル110を撮像する。ここで、輝度計やCCDカメラ160は、表示パネル110に配列された各画素PIXの大きさよりも解像度が高いものを使用する。そして、取得した画像信号から各画素PIXに対応する領域ごとに、輝度計やCCDカメラ160から出力される輝度データを関連付ける。各画素PIXにおける複数の輝度データのうち、高輝度側から所定数の輝度データを抽出して、その輝度値の平均値を算出することで、各画素PIXにおける発光輝度(輝度値)Lvを決定する。
ここで、有機EL素子OELの発光電流効率をηとした場合、η=(輝度)÷(電流密度)と表すことができるので、各画素PIXに流れる発光駆動電流の電流値が一定であれば、表示パネル110内の発光輝度Lvのばらつきは、すなわち発光電流効率ηのばらつきとみなすことができる。そして、発光輝度Lv及び発光電流効率ηの所望の設定値を、それぞれLvtyp及びηtypとすると、表示パネル110内の各画素PIXの発光輝度Lvのばらつきを補正するための乗算補正値ΔLv、すなわち、発光電流効率ηのばらつきを補正するためのデジタルデータ(補正データ;第3の特性パラメータ)Δηは、ばらつきの2乗項を無視すれば、次の(23)式のように定義することができる。したがって、上述したように各画素PIXについて測定された発光輝度Lvに基づいて、発光電流効率ηの補正データΔηを求めることができる。ここで、(23)式に示す発光輝度Lvのばらつきを補正するための補正データΔηの演算処理は、上記(21)式に示した電流増幅率βのばらつきを補正するための補正データΔβの演算処理と同一のシーケンスにより実行される。
Figure 2012078386
そして、上記(21)、(23)式から得られる補正データΔβとΔηを乗算することにより、次の(24)式のように、電流増幅率βと発光電流効率ηの両方のばらつきを補正するための補正データΔβηを定義する。
Figure 2012078386
上記(18)、(24)式により算出された補正データnth及びΔβηは、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152内の、各画素PIXに対応するアドレスに格納(記憶)される。そして、後述する画像データ補正動作を含む表示動作において、上述した実施形態にも示したように、補正データ格納回路152から予め上記補正データが読み出されて補正データ記憶回路153に一時保存された後、補正処理の対象となる画像データに対応させて、当該補正データが1行分ずつ読み出される。読み出された補正データは、画像データ補正回路154において、表示装置100の外部から入力される画像データnに対して、電流増幅率βのばらつき補正(Δβ乗算補正)と、発光電流効率ηのばらつき補正(Δη乗算補正)と、しきい値電圧Vthの変動補正(nth加算補正)を施して補正画像データnd_compを生成する際に用いられる。これにより、データドライバ140から補正画像データnd_compに応じたアナログ電圧値の階調電圧VdataがデータラインLdを介して各画素PIXに供給されるので、各画素PIXの有機EL素子OELを、電流増幅率βや発光電流効率ηのばらつきや駆動トランジスタのしきい値電圧Vthの変動の影響を受けることなく、所望の輝度階調で発光動作することができ、良好かつ均一な発光状態を実現することができる。
次に、上述したオートゼロ法を適用した特性パラメータ取得動作について、本具体例に係る装置構成と関連付けて説明する。なお、以下の説明において、上述した特性パラメータ取得動作と同等の動作についてはその説明を簡略化する。
まず、各画素PIXの駆動トランジスタにおけるしきい値電圧Vthの変動を補正するための補正データnthと、各画素PIXにおける電流増幅率βのばらつきを補正するための補正データΔβを取得する。
図28は、本具体例に係る表示装置における特性パラメータ取得動作を示すタイミングチャート(その1)である。図29は、本具体例に係る表示装置における検出用電圧印加動作を示す動作概念図であり、図30は、本具体例に係る表示装置における自然緩和動作を示す動作概念図であり、図31は、本具体例に係る表示装置におけるデータライン電圧検出動作を示す動作概念図であり、図32は、本具体例に係る表示装置における検出データ送出動作を示す動作概念図である。ここで、図29〜図32おいては、データドライバ140の構成として、図示の都合上、シフトレジスタ回路141を省略して示す。また、図33は、本具体例に係る表示装置における補正データ算出動作を示す機能ブロック図である。
本具体例に係る特性パラメータ(補正データnth、Δβ)取得動作においては、図28に示すように、所定の特性パラメータ取得期間Tcrp内に、各行の画素PIXごとに、検出用電圧印加期間T101と、自然緩和期間T102と、データライン電圧検出期間T103と、検出データ送出期間T104と、を含むように設定されている。ここで、自然緩和期間T102は、上述した緩和時間tに対応し、図28においては、図示の都合上、緩和時間tを特定の時間に設定した場合について示した。しかしながら、上述したように、本具体例においては、緩和時間tを異ならせて、データライン電圧Vd(データライン検出電圧Vmeas(t))を複数回検出するものである。したがって、実際には、自然緩和期間T102内の異なる緩和時間t(=t、t、t、t)ごとに、データライン電圧検出動作(データライン電圧検出期間T103)及び検出データ送出動作(検出データ送出期間T104)が繰り返し実行される。
まず、検出用電圧印加期間T101においては、図28、図29に示すように、特性パラメータ取得動作の対象となっている画素PIX(図では1行目の画素PIX)が選択状態に設定される。すなわち、当該画像PIXが接続された選択ラインLsに対して、選択ドライバ120から選択レベル(例えばハイレベル;Vgh)の選択信号Sselが印加されるとともに、電源ラインLaに対して、電源ドライバ130から非発光レベル(ローレベル;DVSS=接地電位GND)の電源電圧Vsaが印加される。この選択状態において、コントローラ150から供給される切換制御信号S1に基づいて、データドライバ140の出力回路145に設けられたスイッチSW1がオン動作することにより、データラインLd(j)とDAC/ADC144のDAC42(j)が接続される。また、コントローラ150から供給される切換制御信号S2、S3に基づいて、出力回路145に設けられたスイッチSW2がオフ動作するとともに、スイッチSW4の接点Nbに接続されたスイッチSW3がオフ動作する。また、コントローラ150から供給される切換制御信号S4に基づいて、データラッチ回路143に設けられたスイッチSW4は接点Naに接続設定され、切換制御信号S5に基づいて、スイッチSW5は接点Naに接続設定される。
そして、データドライバ140の外部から、所定の電圧値の検出用電圧Vdacを生成するためのデジタルデータnがデータレジスタ回路142に順次取り込まれ、各列に対応するスイッチSW5を介してデータラッチ41(j)に保持される。その後、データラッチ41(j)に保持されたデジタルデータnはスイッチSW4を介してDAC/ADC回路144のDAC42(j)に入力されてアナログ変換され、検出用電圧Vdacとして各列のデータラインLd(j)に印加される。
ここで、検出用電圧Vdacは、上述したように、上記(12)式の条件を満たす電圧値に設定される。本具体例においては、電源ドライバ130から印加される電源電圧DVSSが接地電位GNDに設定されていることから、検出用電圧Vdacは負の電圧値に設定される。なお、検出用電圧Vdacを生成するためデジタルデータnは、例えばコントローラ150等に設けられたメモリに予め記憶されている。
これにより、画素PIXを構成する発光駆動回路DCに設けられたトランジスタTr11及びTr12がオン動作して、非発光レベルの電源電圧Vsa(=GND)がトランジスタTr11を介してトランジスタTr13のゲート端子及びキャパシタCsの一端側(接点N11)に印加される。また、データラインLd(j)に印加された上記検出用電圧Vdacが、トランジスタTr12を介してトランジスタTr13のソース端子及びキャパシタCsの他端側(接点N12)に印加される。
このように、トランジスタTr13のゲート・ソース端子間(すなわち、キャパシタCsの両端)に、トランジスタTr13のしきい値電圧Vthよりも大きな電位差が印加されることにより、トランジスタTr13がオン動作して、この電位差(ゲート・ソース間電圧Vgs)に応じたドレイン電流Idが流れる。このとき、トランジスタTr13のドレイン端子の電位(接地電位GND)に対してソース端子の電位(検出用電圧Vdac)は低く設定されているので、ドレインIdは電源電圧ラインLaからトランジスタTr13、接点N12、トランジスタTr12及びデータラインLd(j)を介して、データドライバ140方向に流れる。また、これによりトランジスタのTr13のゲート・ソース間に接続されたキャパシタCsの両端には当該ドレイン電流Idに基づく電位差に対応する電圧が充電される。
このとき、有機EL素子OELのアノード(接点N12)には、カソード(共通電極Ec)に印加される電圧ELVSS(=GND)よりも低い電圧が印加されているので、有機EL素子OELには電流が流れず発光動作しない。
次いで、上記検出用電圧印加期間T101終了後の自然緩和期間T102においては、図28、図30に示すように、画素PIXを選択状態に保持した状態で、コントローラ150から供給される切換制御信号S1に基づいて、データドライバ140のスイッチSW1をオフ動作させることにより、データラインLd(j)をデータドライバ140から切り離すとともに、DAC42(j)からの検出用電圧Vdacの出力を停止する。また、上述した検出用電圧印加期間T101と同様に、スイッチSW2、SW3はオフ動作し、スイッチSW4は接点Nbに接続設定され、スイッチSW5は接点Nbに接続設定される。
これにより、トランジスタTr11、Tr12はオン状態を保持するため、画素PIX(発光駆動回路DC)は、データラインLd(j)との電気的な接続状態は保持されるものの、当該データラインLd(j)への電圧の印加が遮断されるので、キャパシタCsの他端側(接点N12)はハイインピーダンス状態に設定される。
この自然緩和期間T102においては、上述した検出用電圧印加期間T101においてキャパシタCs(トランジスタTr13のゲート・ソース間)に充電された電圧によりトランジスタTr13はオン状態を保持することによりドレイン電流Idが流れ続ける。そして、トランジスタTr13のソース端子側(接点N12;キャパシタCsの他端側)の電位がトランジスタTr13のしきい値電圧Vthに近づくように徐々に上昇していく。これにより、図27に示したように、データラインLd(j)の電位もトランジスタTr13のしきい値電圧Vthに収束するように変化する。
なお、この自然緩和期間T102においても、有機EL素子OELのアノード(接点N12)の電位は、カソード(共通電極Ec)に印加される電圧ELVSS(=GND)よりも低い電圧が印加されるので、有機EL素子OELには電流が流れず発光動作しない。
次いで、データライン電圧検出期間T103においては、上記自然緩和期間T102において所定の緩和時間tが経過した時点で、図28、図31に示すように、画素PIXを選択状態に保持した状態で、コントローラ150から供給される切換制御信号S2に基づいて、データドライバ140のスイッチSW2をオン動作させる。このとき、スイッチSW1、SW3はオフ動作し、スイッチSW4は接点Nbに接続設定され、スイッチSW5は接点Nbに接続設定される。
これにより、データラインLd(j)とDAC/ADC144のADC43(j)が接続されて、自然緩和期間T102において所定の緩和時間tが経過した時点のデータライン電圧Vdが、スイッチSW2及びバッファ45(j)を介して、ADC43(j)に取り込まれる。ここで、ADC43(j)に取り込まれた、このときのデータライン電圧Vdは、上記(11)式に示したデータライン検出電圧Vmeas(t)に相当する。
そして、ADC43(j)に取り込まれた、アナログ信号電圧からなるデータライン検出電圧Vmeas(t)は、上記(14)式に基づいて、ADC43(j)においてデジタルデータからなる検出データnmeas(t)に変換されて、スイッチSW5を介してデータラッチ41(j)に保持される。
次いで、検出データ送出期間T104においては、図28、図32に示すように、画素PIXを非選択状態に設定する。すなわち、選択ラインLsに対して、選択ドライバ120から非選択レベル(例えばローレベル;Vgl)の選択信号Sselが印加される。この非選択状態において、コントローラ150から供給される切換制御信号S4、S5に基づいて、データドライバ140のデータラッチ41(j)の入力段に設けられたスイッチSW5は接点Ncに接続設定され、データラッチ41(j)の出力段に設けられたスイッチSW4は接点Nbに接続設定される。また、切換制御信号S3に基づいて、スイッチSW3をオン動作させる。このとき、スイッチSW1、S2は切換制御信号S1、S2に基づいてオフ動作する。
これにより、相互に隣接する列のデータラッチ41(j)がスイッチSW4、SW5を介して直列に接続され、スイッチSW3を介してコントローラ150に設けられたデータ記憶回路MEMに接続される。そして、コントローラ150から供給されるデータラッチパルス信号LPに基づいて、各列のデータラッチ41(j+1)(図21参照)に保持された検出データnmeas(t)が順次隣接するデータラッチ41(j)に転送される。これにより、1行分の画素PIXの検出データnmeas(t)がシリアルデータとして出力され、図33に示すように、コントローラ150に設けられたデータ記憶回路MEMの検出データ記憶回路の所定の記憶領域に各画素PIXに対応して記憶される。ここで、各画素PIXの発光駆動回路DCに設けられたトランジスタTr13のしきい値電圧Vthは、各画素PIXにおける駆動履歴(発光履歴)等により変動量が異なり、また、電流増幅率βも各画素PIXにばらつきがあるため、データ記憶回路MEM(検出データ記憶回路)には、各画素PIXに固有の検出データnmeas(t)が記憶されることになる。
本具体例においては、上述した一連の動作において、データライン電圧検出動作及び検出データ送出動作を、異なる緩和時間t(=t、t、t、t)に設定して、各画素PIXに対して複数回実行する。ここで、異なる緩和時間tでデータライン電圧を検出する動作は、上述したように、1回のみ検出用電圧を印加して自然緩和が継続している期間中に、データライン電圧検出動作及び検出データ送出動作を、異なるタイミング(緩和時間t=t、t、t、t)で複数回実行するものであってもよいし、検出用電圧印加、自然緩和、データライン電圧検出及び検出データ送出の一連の動作を、緩和時間tを異ならせて複数回実行するものであってもよい。
以上のような各行の画素PIXに対する特性パラメータ取得動作を繰り返して、表示パネル110に配列された全画素PIXについて複数回分の検出データnmeas(t)がコントローラ150のデータ記憶回路MEM(検出データ記憶回路)に記憶される。
次いで、各画素PIXの検出データnmeas(t)に基づいて、各画素PIXのトランジスタ(駆動トランジスタ)Tr13のしきい値電圧Vthを補正するための補正データnth、及び、電流増幅率βを補正するための補正データΔβの算出動作を実行する。
具体的には、図33に示すように、まず、コントローラ150に設けられた補正データ取得機能回路157に、データ記憶回路MEM(検出データ記憶回路)に記憶された各画素PIXに対応する検出データnmeas(t)が読み出される。そして、補正データ取得機能回路157において、上述したオートゼロ法を用いた特性パラメータ取得動作にしたがい、上記(15)〜(21)式に基づいて、補正データnth(具体的には、補正データnthを規定する検出データnmeas(t)及びオフセット電圧(−Voffset=−1/ξ・t))、及び、補正データΔβを算出する。算出された補正データnth及びΔβは、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152内の所定の記憶領域に各画素PIXに対応して記憶される。
次に、上記補正データnth、Δβを用いて、各画素PIXにおける発光電流効率ηのばらつきを補正するための補正データΔηを取得する。
図34は、本具体例に係る表示装置における特性パラメータ取得動作を示すタイミングチャート(その2)である。図35は、本具体例に係る表示装置における輝度測定用の画像データの生成動作を示す機能ブロック図であり、図36は、本具体例に係る表示装置における輝度測定用の画像データの書込動作を示す動作概念図であり、図37は、本具体例に係る表示装置における輝度測定用の発光動作を示す動作概念図であり、図38は、本具体例に係る補正データ算出動作を示す機能ブロック図(その2)である。ここで、図36、図37おいては、データドライバ140の構成として、図示の都合上、シフトレジスタ回路141を省略して示す。
本具体例に係る特性パラメータ(補正データΔη)取得動作においては、図34に示すように、各行の画素PIXに対応する輝度測定用の画像データを生成して書き込む輝度測定用画像データ書込期間T201と、輝度測定用の画像データに応じた輝度階調で各画素PIXを発光動作させる輝度測定用発光期間T202と、各画素における発光輝度を測定する発光輝度測定期間T203と、を含むように設定されている。ここで、発光輝度の測定動作は、輝度測定用発光期間T202中に実行される。
輝度測定用画像データ書込期間T201においては、輝度測定用の画像データの生成動作と、各画素PIXへの輝度測定用画像データの書込動作と、が実行される。輝度測定用画像データの生成動作は、コントローラ150において、所定の輝度測定用のデジタルデータnに対して、上述した特性パラメータ取得動作により取得した補正データΔβ及びnthを用いて補正を行い、輝度測定用の画像データnd_brtを生成する。
具体的には、図35に示すように、まず、コントローラ150のデータ記憶回路MEMの補正データ格納回路152に記憶された各画素PIXに対応する補正データΔβが補正データ記憶回路153を介して読み出される。そして、乗算機能回路154cにおいて、コントローラ150の外部から供給されるデジタルデータnに対して、読み出した補正データΔβが乗算処理される。次いで、上記(18)、(19)式に基づいて、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152に記憶された補正データnthを規定する検出データnmeas(t)及びオフセット電圧(−Voffset=−1/ξ・t)が補正データ記憶回路153を介して読み出される。次いで、加算機能回路154dにおいて、上記乗算処理されたデジタルデータ(n×Δβ)に対して、読み出した検出データnmeas(t)及びオフセット電圧(−Voffset)が加算処理される。以上の補正処理を実行することにより、輝度測定用の画像データnd_brtが生成されてデータドライバ140に供給される。
また、各画素PIXへの輝度測定用画像データの書込動作は、上述した検出用電圧印加動作(検出用電圧印加期間T101)と同様に、書込み対象となっている画素PIXを選択状態に設定した状態で、上記輝度測定用の画像データnd_brtに応じた輝度測定用の階調電圧Vbrtを、データラインLd(j)を介して書き込む。
具体的には、図34、図36に示すように、まず、当該画像PIXが接続された選択ラインLsに対して、選択レベル(例えばハイレベル;Vgh)の選択信号Sselが印加されるとともに、電源ラインLaに対して、非発光レベル(ローレベル;DVSS=接地電位GND)の電源電圧Vsaが印加される。この選択状態において、スイッチSW1をオン動作させ、スイッチSW4及びSW5を接点Nbに接続設定することにより、コントローラ150から供給される輝度測定用の画像データnd_brtが順次データレジスタ回路142に取り込まれ、各列のデータラッチ41(j)に保持される。保持された画像データnd_brtは、DAC42(j)によりアナログ変換され、輝度測定用の階調電圧Vbrtとして各列のデータラインLd(j)に印加される。ここで、輝度測定用の階調電圧Vbrtは、上述したように、上記(22)式の条件を満たす電圧値に設定される。
これにより、画素PIXを構成する発光駆動回路DCにおいて、トランジスタTr13のゲート端子及びキャパシタCsの一端側(接点N11)に非発光レベルの電源電圧Vsa(=GND)が印加され、また、トランジスタTr13のソース端子及びキャパシタCsの他端側(接点N12)に上記輝度測定用の階調電圧Vbrtが印加される。
したがって、トランジスタTr13のゲート・ソース端子間に生じた電位差(ゲート・ソース間電圧Vgs)に応じたドレイン電流Idが流れ、キャパシタCsの両端には当該ドレイン電流Idに基づく電位差に対応する電圧(≒Vbrt)が充電される。このとき、有機EL素子OELのアノード(接点N12)には、カソード(共通電極Ec)よりも低い電圧が印加されているので、有機EL素子OELには電流が流れず発光動作しない。
次いで、輝度測定用発光期間T202においては、図34に示すように、各行の画素PIXを非選択状態に設定した状態で、各画素PIXを一斉に発光動作させる。具体的には、図37に示すように、表示パネル110に配列された全画像PIXに接続された選択ラインLsに対して、非選択レベル(例えばローレベル;Vgl)の選択信号Sselが印加されるとともに、電源ラインLaに対して、発光レベル(ハイレベル;ELVDD>GND)の電源電圧Vsaが印加される。
これにより、各画素PIXの発光駆動回路DCに設けられたトランジスタTr11、Tr12がオフ動作して、トランジスタTr13のゲート・ソース間に接続されたキャパシタCsに充電された電圧が保持される。したがって、キャパシタCsに充電された電圧(≒Vbrt)によりトランジスタTr13のゲート・ソース間電圧Vgsが保持されて、トランジスタTr13がオン動作してドレイン電流Idが流れ、トランジスタTr13のソース端子(接点N12)の電位が上昇する。そして、トランジスタTr13のソース端子(接点N12)の電位が、有機EL素子OELのカソード(共通電極Ec)に印加される電圧ELVSS(=GND)よりも上昇して有機EL素子OELに順バイアスが印加されると、電源ラインLaからトランジスタTr13、接点N12、有機EL素子OELを介して、共通電極Ec方向に発光駆動電流Iemが流れる。この発光駆動電流Iemは、上記輝度測定用画像データの書込動作において画素PIXに書き込まれ、トランジスタTr13のゲート・ソース間に保持された電圧(≒Vbrt)の電圧値に基づいて規定されるので、有機EL素子OELは、輝度測定用画像データnd_brtに応じた輝度階調で発光動作する。
ここで、輝度測定用画像データnd_brtは、上述した特性パラメータ取得動作において、各画素に対応して取得された補正データΔβ、nthに基づいて、電流増幅率βのばらつき補正、及び、駆動トランジスタのしきい値電圧Vthの変動補正が施されている。したがって、各画素PIXに同一の輝度階調値の輝度測定用画像データnd_brtを書き込むことにより、各画素PIXの発光駆動回路DCから有機EL素子OELに流れる発光駆動電流Iemは、電流増幅率βのばらつきや駆動トランジスタのしきい値電圧Vthの変動の影響を受けることなく、略一定に設定される。
次いで、輝度測定用発光期間T202中に設定される発光輝度測定期間T203おいては、各画素PIXの発光輝度の測定動作と、各画素PIXの発光電流効率ηを補正するための補正データΔηの算出動作を実行する。発光輝度の測定動作は、図34、図38に示すように、表示パネル110の各画素PIXにおいて、略同一の発光駆動電流Iemが有機EL素子OELに流れるように設定して発光動作させた状態で、表示パネル110の視野側に設けられた輝度計やCCDカメラ160により、各画素PIXの発光輝度Lvがデジタルデータとして測定される。測定された発光輝度Lvは、コントローラ150の補正データ取得機能回路157に送出される。
補正データΔηの算出動作は、まず、コントローラ150に設けられた補正データ取得機能回路157において、上記(23)、(24)式に基づいて、補正データΔηを算出し、さらに、上述した補正データΔβに補正データΔηを加味した補正データΔβηを算出する。ここで、上記(23)式に示す補正データΔηの演算処理は、上記(21)式に示した補正データΔβの演算処理と同一のシーケンスにより実行される。算出された補正データΔβηは、上述した検出データnmeas(t)や補正データnthと同様に、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152内の所定の記憶領域に各画素PIXに対応して記憶される。
(表示動作)
次に、本具体例に係る表示装置の表示動作(発光動作)においては、上記補正データnth、Δβηを用いて、画像データを補正し、各画素PIXを所望の輝度階調で発光動作させる。
図39は、本具体例に係る表示装置における発光動作を示すタイミングチャートである。図40は、本具体例に係る表示装置における画像データの補正動作を示す機能ブロック図であり、図41は、本具体例に係る表示装置における補正後の画像データの書込動作を示す動作概念図であり、図42は、本具体例に係る表示装置における発光動作を示す動作概念図である。ここで、図41、図42においては、データドライバ140の構成として、図示の都合上、シフトレジスタ回路141を省略して示す。
本具体例に係る表示動作においては、図39に示すように、各行の画素PIXに対応して所望の画像データを生成して書き込む画像データ書込期間T301と、当該画像データに応じた輝度階調で各画素PIXを発光動作させる画素発光期間T302と、を含むように設定されている。
画像データ書込期間T301においては、補正画像データの生成動作と、各画素PIXへの補正画像データの書込動作と、が実行される。補正画像データの生成動作は、コントローラ150において、デジタルデータからなる所定の画像データnに対して、上述した特性パラメータ取得動作により取得した補正データΔβ、Δη及びnthを用いて補正を行い、補正処理した画像データ(補正画像データ)nd_compをデータドライバ140に供給する。
具体的には、図40に示すように、コントローラ150の外部から供給される、RGB各色の輝度階調値を含む画像データnに対して、電圧振幅設定機能回路154bにおいて、参照テーブル154aを参照することにより、RGBの各色成分に対応する電圧振幅を設定する。次いで、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152に記憶された各画素PIXに対応する補正データΔβηが補正データ記憶回路153を介して読み出され、乗算機能回路154cにおいて、電圧設定された画像データnに対して、読み出した補正データΔβηが乗算処理される(n×Δβη)。次いで、データ記憶回路MEMの補正データ格納回路152に記憶された補正データnthを規定する検出データnmeas(t)及びオフセット電圧(−Voffset=−1/ξ・t)が補正データ記憶回路153を介して読み出され、加算機能回路154dにおいて、上記乗算処理されたデジタルデータ(n×Δβη)に対して、読み出した検出データnmeas(t)及びオフセット電圧(−Voffset)が加算処理される((n×Δβ)+nmeas(t)−Voffset=(n×Δβ)+nth)。以上の一連の補正処理を実行することにより、補正画像データnd_compが生成されて、図示を省略したドライバ転送回路155(上述した実施形態参照)を介してデータドライバ140に供給される。
また、各画素PIXへの補正画像データの書込動作は、書込み対象となっている画素PIXを選択状態に設定した状態で、上記補正画像データnd_compに応じた階調電圧Vdataを、データラインLd(j)を介して書き込む。具体的には、図39、図41に示すように、まず、画像PIXが接続された選択ラインLsに対して、選択レベル(例えばハイレベル;Vgh)の選択信号Sselが印加されるとともに、電源ラインLaに対して、非発光レベル(ローレベル;DVSS=接地電位GND)の電源電圧Vsaが印加される。この選択状態において、スイッチSW1をオン動作させ、スイッチSW4及びSW5を接点Nbに接続設定することにより、コントローラ150から供給される補正画像データnd_compが順次データレジスタ回路142に取り込まれ、各列のデータラッチ41(j)に保持される。保持された画像データnd_compは、DAC42(j)によりアナログ変換され、階調電圧Vdataとして各列のデータラインLd(j)に印加される。ここで、階調電圧Vdataは、上記(14)式に示した定義に基づいて、次の(25)式のように定義される。
Vdata=V−ΔV(nd_comp−1)) ・・・(25)
これにより、画素PIXを構成する発光駆動回路DCにおいて、トランジスタTr13のゲート端子及びキャパシタCsの一端側(接点N11)に非発光レベルの電源電圧Vsa(=GND)が印加され、また、トランジスタTr13のソース端子及びキャパシタCsの他端側(接点N12)に上記補正画像データnd_compに対応した階調電圧Vdataが印加される。
したがって、トランジスタTr13のゲート・ソース端子間に生じた電位差(ゲート・ソース間電圧Vgs)に応じたドレイン電流Idが流れ、キャパシタCsの両端には当該ドレイン電流Idに基づく電位差に対応する電圧(≒Vdata)が充電される。このとき、有機EL素子OELのアノード(接点N12)には、カソード(共通電極Ec)よりも低い電圧が印加されているので、有機EL素子OELには電流が流れず発光動作しない。
次いで、画素発光期間T302においては、図39に示すように、各行の画素PIXを非選択状態に設定した状態で、各画素PIXを一斉に発光動作させる。具体的には、図42に示すように、表示パネル110に配列された全画像PIXに接続された選択ラインLsに対して、非選択レベル(例えばローレベル;Vgl)の選択信号Sselが印加されるとともに、電源ラインLaに対して、発光レベル(ハイレベル;ELVDD>GND)の電源電圧Vsaが印加される。
これにより、各画素PIXの発光駆動回路DCに設けられたトランジスタTr11、Tr12がオフ動作して、トランジスタTr13のゲート・ソース間に接続されたキャパシタCsに充電された電圧(≒Vdata;ゲート・ソース間電圧Vgs)が保持される。したがって、トランジスタTr13にドレイン電流Idが流れ、トランジスタTr13のソース端子(接点N12)の電位が、有機EL素子OELのカソード(共通電極Ec)に印加される電圧ELVSS(=GND)よりも上昇すると、発光駆動回路DCから有機EL素子OELに発光駆動電流Iemが流れる。この発光駆動電流Iemは、上記補正画像データの書込動作においてトランジスタTr13のゲート・ソース間に保持された電圧(≒Vdata)の電圧値に基づいて規定されるので、有機EL素子OELは、輝度測定用画像データnd_compに応じた輝度階調で発光動作する。
なお、上述した実施形態においては、図34、図39に示したように、補正データΔηを取得するための動作、及び、表示動作において、特定の行(例えば1行目)の画素PIXへの輝度測定用画像データ又は補正画像データの書込動作の終了後、他の行(2行目以降)の画素PIXへの画像データの書込動作が終了するまでの間、当該行の画素PIXは保持状態に設定される。ここで、保持状態においては、当該行の選択ラインLsに非選択レベルの選択信号Sselを印加して画素PIXを非選択状態にするとともに、電源ラインLaに非発光レベルの電源電圧Vsaを印加して非発光状態に設定される。この保持状態は、図34、図39に示したように、行ごとに設定時間が異なる。また、各行の画素PIXへの輝度測定用画像データ又は補正画像データの書込動作の終了後、直ちに画素PIXを発光動作させる駆動制御を行う場合には、上記保持状態を設定しないものであってもよい。
このように、本発明に係る表示装置(表示駆動装置を含む発光装置)及びその駆動制御方法に適用可能な補正データの取得動作は、データライン電圧を取り込み、デジタルデータからなる検出データに変換する一連の特性パラメータ取得動作を、異なるタイミング(緩和時間)で複数回実行する手法を有している(オートゼロ法)。これによれば、各画素の駆動トランジスタのしきい値電圧の変動、及び、各画素間の電流増幅率のばらつきを適切に補正することができるパラメータを予め取得して記憶することができる。したがって、本具体例によれば、表示パネルの各画素に書き込まれる画像データに対して、各画素のしきい値電圧の変動、及び、電流増幅率のばらつきを補償する補正処理を施すことができるので、各画素の特性変化や特性のばらつきの状態に関わらず、画像データに応じた本来の輝度階調で発光素子(有機EL素子)を発光動作させることができ、良好な発光特性及び均一な画質を有するアクティブ有機EL駆動システムを実現することができる。
さらに、上述した具体例においては、各画素に均一な発光駆動電流が流れるように設定した状態で、各画素の発光輝度を測定する手法を有している。これによれば、各画素間の発光電流効率のばらつきを補正するパラメータを取得して、上記各画素間の電流増幅率のばらつき補正に関するパラメータに、発光電流効率のばらつき補正に関するパラメータを加味した補正データを予め取得して記憶することができる。したがって、本具体例によれば、各画素に書き込まれる画像データに対して、各画素のしきい値電圧の変動、及び、電流増幅率並びに発光電流効率のばらつきを補償する補正処理を施すことができるので、各画素の特性変化や特性のばらつきの状態に関わらず、画像データに応じた本来の輝度階調で発光素子(有機EL素子)を発光動作させることができる。また、これにより、発光電流効率を含む電流増幅率のばらつきを補正する補正データを算出する処理と、駆動トランジスタのしきい値電圧の変動を補償する補正データを算出する処理を、単一の補正データ取得機能回路157を備えたコントローラ150における一連のシーケンスにより実行することができるので、補正データの算出処理の内容に応じて個別の構成(機能回路)を設ける必要がなく、表示装置(発光装置)の装置構成を簡素化することができる。
なお、上述した具体例においては、オートゼロ法を用いて各画素PIXにおける発光特性(トランジスタTr13のしきい値電圧Vth、電流増幅率β、有機EL素子OELの発光電流効率η)の変動やばらつきを補正するための補正データ(nth、Δβ)の取得方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、表示パネル110や各画素PIXの設計段階で、駆動トランジスタに付加される寄生容量に基づいて算出されるパラメータKを用いて、上述した特性パラメータ取得動作や画像データ補正動作を含む表示動作を実行するものであってもよい。このパラメータKは、上述した画素PIXの特性変化に関連する検出データや、駆動トランジスタのしきい値電圧Vthの補償電圧成分(オフセット電圧)に乗算することにより補正処理に用いられる。そして、上述した特性パラメータ取得動作時には、例えばパラメータKを1.0に設定し、一方、画像データ補正動作を含む表示動作時には、パラメータKを例えば1.1に設定する。これにより、各画素PIXのトランジスタTr13(駆動トランジスタ)に付加される寄生容量に起因する発光電圧Velの変動を補正することができる。
<電子機器への適用例>
次に、上述した実施形態及び具体例に示した表示装置(発光装置)を適用した電子機器について、図面を参照して説明する。
上述した実施形態及び具体例に示した構成及び手法を有する表示装置100は、デジタルビデオカメラやパーソナルコンピュータ、携帯電話機等、種々の電子機器の表示デバイスとして良好に適用できるものである。
図43は、本発明に係る発光装置(表示装置)を適用したデジタルビデオカメラの構成例を示す斜視図であり、図44は、本発明に係る発光装置(表示装置)を適用したパーソナルコンピュータの構成例を示す斜視図であり、図45は、本発明に係る発光装置(表示装置)を適用した携帯電話機の構成例を示す斜視図である。
図43において、デジタルビデオカメラ210は、大別して、本体部211と、レンズ部212と、操作部213と、上述した実施形態及び具体例に示した構成及び手法を備えた表示装置100を適用した表示部214と、ヒンジ部215と、録画開始/停止ボタン216とを備えている。すなわち、このデジタルビデオカメラ210は、本体部211に対して、ヒンジ部215を支点にして表示部214が任意の角度に回転する機構を備えている。
これによれば、簡易な構成及び手法で、本体部211に対する表示部214の回転角度に応じて、あるいは、操作部213における画像切り替え操作に基づいて、表示部214において動画像を含む撮影画像の通常表示や各種の反転表示を良好に行うことができるとともに、各画素の発光素子が画像データに応じた適切な輝度階調で発光動作して、良好かつ均質な画質の画像表示を実現することができる。
また、図44において、パーソナルコンピュータ220は、大別して、本体部221と、キーボード222と、上述した実施形態及び具体例に示した構成及び手法を備えた表示装置100を適用した表示部223と、ヒンジ部224とを備えている。すなわち、このパーソナルコンピュータ220は、本体部221に対して、ヒンジ部224を支点にして表示部223が任意の角度に回転する機構を備えている。
この場合においても、簡易な構成及び手法で、本体部221に対する表示部223の回転角度に応じて、あるいは、操作部222等における画像切り替え操作に基づいて、表示部223において動画像を含む撮影画像の通常表示や各種の反転表示を良好に行うことができるとともに、各画素の発光素子が画像データに応じた適切な輝度階調で発光動作して、良好かつ均質な画質の画像表示を実現することができる。
また、図45において、携帯電話機230は、大別して、本体部231と、操作部232と、受話口233と、上述した実施形態及び具体例に示した構成及び手法を備えた表示装置100を適用した表示部234と、ヒンジ部235と、送話口236とを備えている。すなわち、この携帯電話機230は、本体部231に対して、ヒンジ部235を支点にして表示部234が任意の角度に回転する機構を備えている。
この場合においても、簡易な構成及び手法で、本体部231に対する表示部234の回転角度に応じて、あるいは、操作部232等における画像切り替え操作に基づいて、表示部234において動画像を含む撮影画像の通常表示や各種の反転表示を良好に行うことができるとともに、各画素の発光素子が画像データに応じた適切な輝度階調で発光動作して、良好かつ均質な画質の画像表示を実現することができる。
なお、上述した本発明に係る発光装置(表示装置)の電子機器への適用例においては、表示部が機器本体に対して、いわゆる回転2軸ヒンジ構造を有して自在に回転する構成を有する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、車載用のモニタに車両後方の画像を表示する場合のように、後方カメラによる撮影画像を運転席周辺に設置された車載モニタの表示部に、左右反転画像として表示する場合等にも良好に適用することができる。
100 表示装置
110 表示パネル
110L、110R 分割発光領域
120 選択ドライバ
130 電源ドライバ
140、140L、140R データドライバ
150 コントローラ
151 画像データ保持回路
151A、151B メモリ回路
152 補正データ格納回路
153 補正データ記憶回路
153L 第1補正データ記憶回路
153R 第2補正データ記憶回路
154 画像データ補正回路
155 ドライバ転送回路
156 データ読出制御回路
157 補正データ取得機能回路
PIX 画素
DC 発光駆動回路
Tr11、Tr12、Tr13 トランジスタ
Cs キャパシタ
OEL 有機EL素子
請求項1記載の発明は、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光領域を有する発光パネルに対して、画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光領域に画像情報を表示させる表示駆動装置において、前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読出順序を、前記発光領域に対する前記画像情報の向きが互いに異なる複数の表示形態のうちの何れかの、外部より設定される前記表示形態に対応した順序に設定し、該設定した読出順序で前記補正データ記憶回路から前記補正データを読み出すデータ読出制御回路と、前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、を備え、前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、前記データ読出制御回路は、前記設定した読出順序に基づく順序で前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データの読出順序を第1の読出順序に設定し、該第1の読出順序に基づいて前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データの読出順序を、前記第1の読出順序に対して逆の順序となる第2の読出順序に設定し、該第2の読出順序に基づいて前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の表示駆動装置において、前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3に記載の表示駆動装置において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、前記発光パネルの各行に沿って配列された前記各画素を、順次選択状態に設定する選択ドライバと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記各列に対応して設けられて前記複数の画素に接続される複数のデータ線に供給するデータドライバと、を備え、前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の表示駆動装置において、前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の表示駆動装置において、前記画像データ保持回路は、少なくとも2組のFIFOメモリが並列に接続され、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路の一方の前記FIFOメモリに前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に取り込む動作と、他方の前記FIFOメモリに取り込まれた前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に読み出して前記画像データ補正回路に供給する動作と、を並行して実行するように制御することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の表示駆動装置において、前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の表示駆動装置において、前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、画像データに応じた画像情報を表示する発光装置であって、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光領域を有する発光パネルと、前記発光パネルに前記画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光領域に前記画像情報を表示させる表示駆動装置と、を有し、前記表示駆動装置は、前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、前記補正データ記憶回路から前記補正データの読出順序を、前記発光領域に対する前記画像情報の向きが互いに異なる複数の表示形態のうちの何れかの、外部より設定される前記表示形態に対応した順序に設定し、該設定した読出順序で前記補正データ記憶回路から前記補正データを読み出すデータ読出制御回路と、前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、を備え、前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、前記データ読出制御回路は、前記設定した読出順序に基づく順序で前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発光装置において、前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データの読出順序を第1の読出順序に設定し、該第1の読出順序に基づいて前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データの読出順序を、前記第1の読出順序に対して逆の順序となる第2の読出順序に設定し、該第2の読出順序に基づいて前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発光装置において、前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11に記載の発光装置において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の列に沿って配列され、前記発光パネルは、前記複数の列に対応して配設された複数のデータ線と、前記複数の行に対応して配設された複数の走査線と、を有し、前記複数の画素の各々は、前記複数の走査線と前記複数のデータ線の各交点近傍に配設されて、該各走査線及び該各データ線に接続され、前記表示駆動装置は、前記各走査線に選択信号を順次印加して、各行に沿って配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ドライバと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記複数のデータ線に供給するデータドライバと、を備え、前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発光装置において、前記表示駆動装置は、前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発光装置において、前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項9乃至14のいずれかに記載の発光装置において、前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項9乃至15のいずれかに記載の発光装置において、前記画素は、前記発光素子に供給する電流を制御する駆動制御素子、及び、前記駆動制御素子の制御端子に印加される電圧に対応する電荷を蓄積する容量素子を有する発光駆動回路を備え、前記発光素子の一端と前記駆動制御素子の電流路との接点に接続される前記データ線に、所定の電圧を印加する電圧印加回路と、前記電圧印加回路より前記接点に、前記データ線を介して前記駆動制御素子のしきい値を越える検出用電圧を印加した後の異なるタイミングで検出される、前記データ線の一端の複数の電圧値に基づいて、前記駆動制御素子のしきい値電圧に関連する第1の特性パラメータ、及び、前記発光駆動回路の電流増幅率に関連する第2の特性パラメータを取得する第1の特性パラメータ取得回路と、前記第1及び第2の特性パラメータに基づいて補正した輝度測定用の画像データに応じて発光動作した前記画素の前記発光素子の発光輝度に基づいて、前記発光素子の発光電流効率に関連する第3の特性パラメータを取得する第2の特性パラメータ取得回路と、を具備し、前記補正データは、少なくとも、前記第1の特性パラメータ、前記第2の特性パラメータ、及び、前記第3の特性パラメータのいずれかを含むことを特徴とする。
請求項17記載の発明に係る電子機器は、請求項9乃至16のいずれかに記載の発光装置が実装されてなることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルの発光領域に画像データに応じた画像情報を表示させる発光装置の駆動制御方法であって、前記発光パネルの前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データが、前記発光パネルの前記発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて所定のアドレスごとに格納され、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納した補正データ記憶回路から前記補正データを読み出す読出順序を、前記発光領域に対する前記画像情報の向きが互いに異なる複数の表示形態のうちの何れかの、外部より設定される前記表示形態に対応した順序に設定する読出順序設定ステップと、前記補正データ記憶回路から前記各補正データを、前記設定された読出順序で読み出す補正データ読出ステップと、前記画像データと、読み出された前記補正データを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する補正画像データ生成ステップと、を含み、少なくとも、補正データ読出ステップは、前記設定した読出順序に基づく順序で前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路から前記補正データを読み出ことを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の発光装置の駆動制御方法において、前記読出順序設定ステップは、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データの読出順序を第1の読出順序に設定し、少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データの読出順序を、前記第1の読出順序に対して逆の順序となる第2の読出順序に設定することを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項19記載の発光装置の駆動制御方法において、前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、前記発光パネルの各行に配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ステップと、前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記選択状態に設定された前記各画素に供給する階調信号供給ステップと、を含み、前記選択ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記表示形態が前記上下反転表示モードを含む場合には、前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、前記階調信号供給ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記画像情報を、前記左右反転表示を含む表示を行う場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする。

Claims (20)

  1. 各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルに対して、画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光パネルに画像情報を表示させる表示駆動装置において、
    前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、
    前記補正データ記憶回路からの前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出すように制御するデータ読出制御回路と、
    前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、
    を備え、
    前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、
    前記データ読出制御回路は、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御し、前記表示形態に応じて、少なくとも、前記補正データ記憶回路から読み出す前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする表示駆動装置。
  2. 前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、
    少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
  3. 前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、
    前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする請求項2記載の表示駆動装置。
  4. 前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、
    前記発光パネルの各行に沿って配列された前記各画素を、順次選択状態に設定する選択ドライバと、
    前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記各列に対応して設けられて前記複数の画素に接続される複数のデータ線に供給するデータドライバと、
    を備え、
    前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、
    前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする請求項2又は3に記載の表示駆動装置。
  5. 前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、
    前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、
    前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする請求項4記載の表示駆動装置。
  6. 前記画像データ保持回路は、少なくとも2組のFIFOメモリが並列に接続され、
    前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路の一方の前記FIFOメモリに前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に取り込む動作と、他方の前記FIFOメモリに取り込まれた前記画像データを、前記表示形態に対応した順序で連続的に読み出して前記画像データ補正回路に供給する動作と、を並行して実行するように制御することを特徴とする請求項5記載の表示駆動装置。
  7. 前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、
    前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする請求項5又は6に記載の表示駆動装置。
  8. 前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の表示駆動装置。
  9. 画像データに応じた画像情報を表示する発光装置であって、
    各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルと、
    前記発光パネルに前記画像データに応じた階調信号を供給して、前記発光パネルに前記画像情報を表示させる表示駆動装置と、
    を有し、
    前記表示駆動装置は、
    前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データを、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて、所定のアドレスごとに格納している補正データ記憶回路と、
    前記補正データ記憶回路からの、前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出すように制御するデータ読出制御回路と、
    前記画像データと、前記データ読出制御回路により前記補正データ記憶回路から読み出された前記補正データとを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する画像データ補正回路と、
    を備え、
    前記補正データ記憶回路は、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納しており、
    前記データ読出制御回路は、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読み出しを制御し、前記表示形態に応じて、少なくとも、前記補正データ記憶回路から読み出す前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする発光装置。
  10. 前記データ読出制御回路は、前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、
    少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする請求項9記載の発光装置。
  11. 前記補正データ記憶回路は、同一の前記アドレスに、前記複数の分割発光領域における前記各画素の並びに対応付けて、複数の前記補正データが格納され、
    前記データ読出制御回路は、前記所定数の前記アドレスを指定することにより、前記複数の分割発光領域に含まれる、前記所定数よりも多い数の前記画素の特性に応じた前記補正データを読み出すことを特徴とする請求項10記載の発光装置。
  12. 前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の列に沿って配列され、
    前記発光パネルは、前記複数の列に対応して配設された複数のデータ線と、前記複数の行に対応して配設された複数の走査線と、を有し、前記複数の画素の各々は、前記複数の走査線と前記複数のデータ線の各交点近傍に配設されて、該各走査線及び該各データ線に接続され、
    前記表示駆動装置は、
    前記各走査線に選択信号を順次印加して、各行に沿って配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ドライバと、
    前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記複数のデータ線に供給するデータドライバと、
    を備え、
    前記選択ドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、各行の前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記上下反転表示モードを含む場合には、各行の前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、
    前記データドライバは、前記表示形態が、前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記左右反転表示モードを含む場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする請求項10又は11に記載の発光装置。
  13. 前記表示駆動装置は、前記画像データの取り込み、及び、取り込んだ前記画像データの読み出しを行う画像データ保持回路を備え、
    前記画像データ補正回路は、前記画像データ保持回路より読み出された前記画像データに対して前記補正処理を行い、
    前記データ読出制御回路は、前記画像データ保持回路への前記画像データの取込順序、及び、前記画像データ保持回路に取り込まれた前記画像データの読出順序を、前記表示形態に対応した順序に制御することを特徴とする請求項12記載の発光装置。
  14. 前記複数の分割発光領域の各々に対応して設けられた、複数の前記データドライバと、複数の前記補正データ記憶回路と、複数の前記画像データ保持回路とを備え、
    前記データ読出制御回路は、前記表示形態に応じて、前記複数の前記画像データ保持回路の各々における前記画像データの取込順序及び読出順序、前記複数の前記補正データ記憶回路の各々における前記補正データの読出方向、及び、前記複数の前記データドライバの各々における前記補正画像データの前記取込方向、並びに、前記選択ドライバにおける前記走査方向を切り替えることを特徴とする請求項13記載の発光装置。
  15. 前記補正データは、前記各画素の複数の特性に応じた個別の特性パラメータであることを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の発光装置。
  16. 前記画素は、前記発光素子に供給する電流を制御する駆動制御素子、及び、前記駆動制御素子の制御端子に印加される電圧に対応する電荷を蓄積する容量素子を有する発光駆動回路を備え、
    前記発光素子の一端と前記駆動制御素子の電流路との接点に接続される前記データ線に、所定の電圧を印加する電圧印加回路と、
    前記電圧印加回路より前記接点に、前記データ線を介して前記駆動制御素子のしきい値を越える検出用電圧を印加した後の異なるタイミングで検出される、前記データ線の一端の複数の電圧値に基づいて、前記駆動制御素子のしきい値電圧に関連する第1の特性パラメータ、及び、前記発光駆動回路の電流増幅率に関連する第2の特性パラメータを取得する第1の特性パラメータ取得回路と、
    前記第1及び第2の特性パラメータに基づいて補正した輝度測定用の画像データに応じて発光動作した前記画素の前記発光素子の発光輝度に基づいて、前記発光素子の発光電流効率に関連する第3の特性パラメータを取得する第2の特性パラメータ取得回路と、
    を具備し、
    前記補正データは、少なくとも、前記第1の特性パラメータ、前記第2の特性パラメータ、及び、前記第3の特性パラメータのいずれかを含むことを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の発光装置。
  17. 請求項9乃至16のいずれかに記載の発光装置が実装されてなることを特徴とする電子機器。
  18. 各々が発光素子を有する複数の画素が2次元配列された発光パネルに画像データに応じた画像情報を表示させる発光装置の駆動制御方法であって、
    前記発光パネルの前記複数の画素の各々の特性に応じた補正データが、前記発光パネルの前記複数の画素が2次元配列された発光領域を分割して設定された複数の分割発光領域における前記各画素の配列位置に対応付けて所定のアドレスごとに格納され、所定数の前記アドレスに、前記所定数より多い数の前記画素に応じた前記補正データを格納した補正データ記憶回路から、前記補正データを、前記発光パネルにおける前記画像情報の表示形態に対応した読出順序で読み出す補正データ読出ステップと、
    前記画像データと、読み出された前記補正データを個々に対応付けて、補正処理を行った補正画像データを生成する補正画像データ生成ステップと、
    を含み、
    少なくとも、補正データ読出ステップは、前記各アドレスを指定して前記補正データ記憶回路から前記補正データを読み出し、前記表示形態に応じて、前記補正データ記憶回路からの前記補正データの読出順序を切り替えることを特徴とする発光装置の駆動制御方法。
  19. 前記補正データ読出ステップは、
    前記表示形態が前記発光パネルに正立画像を表示する通常表示モードの場合、及び、倒立画像を表示する上下反転表示モードの場合には、前記補正データ記憶回路に対して第1の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出し、
    少なくとも、前記表示形態が前記発光パネルに左右反転画像を表示する左右反転表示モードを含む場合には、前記補正データ記憶回路に対して、前記第1の読出順序に対して逆となる第2の読出順序で前記アドレスを指定して、前記補正データを読み出すことを特徴とする請求項18記載の発光装置の駆動制御方法。
  20. 前記発光パネルにおいて、前記各画素は複数の行及び複数の行に沿って配列されており、
    前記発光パネルの各行に配列された前記各画素を順次選択状態に設定する選択ステップと、
    前記補正画像データに応じた前記階調信号を生成して、前記選択状態に設定された前記各画素に供給する階調信号供給ステップと、
    を含み、
    前記選択ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記左右反転表示モードの場合には、前記各画素を第1の走査方向に順次選択状態に設定し、前記表示形態が前記上下反転表示モードを含む場合には、前記各画素を、前記第1の選択方向に対して反対方向となる第2の走査方向に順次選択状態に設定し、
    前記階調信号供給ステップは、前記表示形態が前記通常表示モード、又は、前記上下反転表示モードの場合には、前記補正画像データを第1の取込方向に連続的に取り込み、前記画像情報を、前記左右反転表示を含む表示を行う場合には、前記補正画像データを、前記第1の取込方向に対して反対方向となる第2の取込方向に連続的に取り込むことを特徴とする請求項19記載の発光装置の駆動制御方法。
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