JP2012051850A - 経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液 - Google Patents

経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】
容易かつ安全に調整することができ、しかも長期間安定して保存することができる、経カテーテル動脈化学塞栓術(TACE)を行う際に用いられる抗癌剤溶液を提供すること。
【解決手段】
エピルビシンまたはその塩と、非イオン性造影剤などの水溶性造影剤とを含有し、pHが2.5〜4.5であるとともに、ろ過滅菌されてなる、長期間保存安定性を有する経カテーテル動脈化学塞栓術(TACE)用抗癌剤溶液および該経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液と油性造影剤とからなる経カテーテル動脈化学塞栓術用キット。
【選択図】 なし

Description

本発明は、経カテーテル動脈化学塞栓術(Trancecatheter Arterial Chemoembolization)(以下、TACEと称す)を行う際に用いる抗癌剤溶液に関するものである。
肝細胞癌の抗癌剤治療には、シスプラチン、ドキソルビシン、マイトマイシンC、エピルビシン、シクロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、フルオロウラシル、テガフール・ウラシルなどが使用されている。しかしながら、肝細胞癌は、これら抗癌剤に対する感受性が低く、全身化学療法では奏効が得られにくいとされている。そのため、腫瘍の支配動脈にこれら抗癌剤とヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液との乳化液や懸濁液を注入して局所の抗癌剤の濃度を高めるとともに、ゼラチン粒子などを用いて経カテーテル的に血流を遮断する経カテーテル動脈化学塞栓術(TACE)が行われている。
肝細胞癌に対するTACEでは、エピルビシンが選択される場合が多く、その際医療現場において、エピルビシンの凍結乾燥製剤を非イオン性造影剤に用時溶解し抗癌剤溶液を調製した後に、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液を用いて乳化液が調製されている。エピルビシンは毒性が高く危険な薬剤であるため、また細菌や異物が混入しないよう最大限に注意を要するため、溶解作業は、医療従事者の大きな負担となっていた。そのため、エピルビシンが予め非イオン性造影剤に溶解した安定なTACE用抗癌剤の開発が望まれていた。特許文献1には、水溶性抗癌剤、非イオン性造影剤、および油性造影剤の組み合わせによるキットについて記載され、さらに水溶性抗癌剤を非イオン性造影剤に溶解させた態様が記載されている。しかしながら、特許文献1においては、使用時の安定性に関する知見、すなわち塩酸ピラルビシンを非イオン性造影剤に溶解した後、室温下で24時間放置した際の塩酸ピラルビシンの安定性については言及されているが、水溶性抗癌剤を非イオン性造影剤に溶解させた長期間保存安定性を有する薬剤を提供可能とするTACE用薬剤については言及されていない。また、水溶性抗癌剤の中でもpHや熱に対して、特に安定性を維持することが難しいエピルビシンを非イオン性造影剤に溶解させた長期間保存安定性を有するTACE用薬剤についての記載はない。
特開平11−12160号公報
本発明の目的は、上述の状況に鑑みてなされたもので、エピルビシンが予め非イオン性造影剤に溶解し、且つ、製造時および保存時の安定性に優れたTACE用抗癌剤を提供することにある。
本発明者らは、前記目的より鋭意研究を重ねた結果、製剤のpHをある一定の範囲にし、且つ、ろ過滅菌により製した薬液を予め無菌状態とした容器に無菌的に充填・収容すれば安定性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)エピルビシンまたはその塩と水溶性造影剤とを含有し、pHが2.5〜4.5であるとともに、ろ過滅菌されてなる、長期間保存安定性を有する経カテーテル動脈化学塞栓術(TACE)用抗癌剤溶液。
(2)前記水溶性造影剤が非イオン性造影剤である上記(1)に記載のTACE用抗癌剤溶液。
(3)前記エピルビシンまたはその塩が塩酸エピルビシンである上記(1)または(2)に記載のTACE用抗癌剤溶液。
(4)予めシリンジに充填・収容されている上記(1)または(3)のいずれかに記載のTACE用抗癌剤溶液。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載された経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液と油性造影剤とからなる経カテーテル動脈化学塞栓術用キット。
以上述べたように、本発明のTACE用抗癌剤溶液は、エピルビシンまたはその塩と水溶性造影剤、特に非イオン性造影剤とが予め溶解されたものであるため、用時に危険且つ煩雑な溶解操作を必要とせず、それに伴い細菌や異物の混入の可能性が低減されるとともに、長期間にわたる保存安定性を示すものである。また、本発明のTACE用抗癌剤溶液を予めシリンジに充填・収容したいわゆるプレフィルドシリンジ形態とした場合には、油性造影剤を充填・収容したシリンジを接続した三方活栓やダブルハブニードル等の接続器具にプレフィルドシリンジ形態とした本発明のTACE用抗癌剤溶液をそのまま接続して、手動であるいは機器を用いて交互にパンピングして内容物を往復移動させることにより、乳化液をさらに容易かつ安全に調製することができる。
なお、本発明のTACE用抗癌剤溶液は、肝細胞癌のみならず、乳癌の骨転移などにも供することができる。
本発明の注射剤をさらに詳細に説明する。
本発明に用いられるエピルビシンまたはその塩としては、特に塩酸エピルビシンが挙げられる。
本発明に用いられる水溶性造影剤としては、例えばイオヘキソール、イオパミドール、イオキシラン、イオメプロール、イオプロミド、イオベルソール、イオジキサノール、イオトロラン等の非イオン性造影剤、またイオタラム酸メグルミン、イオタラム酸ナトリウム、アミトリゾ酸等のイオン性造影剤が挙げられるが、本発明においては、非イオン性造影剤がより好ましい。
本発明のTACE用抗癌剤溶液は、pHを2.5〜4.5の範囲に調整されるが、より好ましくは、pHは2.5〜3.5の範囲に調整される。pHが2.5より低いものであると注射剤として使用される本発明のpHとしては適切ではない。本発明で用いるpH調節剤は、医薬品添加物として使用できるものであれば制限を受けず、これらのうちから選ばれる1種以上を使用することができる。具体的には、塩酸、硫酸、クエン酸、酢酸、リン酸、コハク酸、乳酸、酒石酸、安息香酸等の酸性物質が挙げられ、また必要に応じて水酸化ナトリウム、クエン酸三ナトリウム等の塩基性物質を用いることができる。また、一定時間後においても分離が認められない乳化液を得るためには、本発明のTACE用抗癌剤溶液と乳化に使用される油性造影剤の比重を合わせることが好ましく、具体的には、本発明のTACE用抗癌剤溶液は比重を1.0〜1.5の範囲に調整されることが好ましい。
本発明において、TACE用抗癌剤溶液の薬液の調製法は、注射剤調製の常法に従うが、このようにして得られた薬液は、ろ過滅菌を行った後に、予め無菌状態とした容器に無菌的に充填・収容使用される。本発明のろ過滅菌で用いるろ過フィルターは、水性注射剤のろ過滅菌に一般に用いられるろ過フィルターとして、公称0.22μm(あるいはそれ以下)の孔径を有する滅菌用フィルター、又は少なくともそれと同等の微生物捕集能力を有するフィルターであれば制限を受けず、これらのうちから選ばれる。具体的には、ポリビニリデンフロライド、ポリエーテルスルホン、セルロース混合エステル、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン等からなる多孔質体製のろ過フィルターを使用することができる。
本発明に用いる容器の材質は、注射剤の容器として使用できるものであれば制限を受けないが、破損して薬液が飛散することを防止する観点からプラスチック製がより好ましい。具体的には、環状ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリマーが挙げられ、これらポリマーの単層から構成されるもののほか、同一もしくは異なる2種以上のポリマーの複合多層構造をとるものであってもよい。本発明に用いる容器形態は、注射剤の容器として一般に用いられる形態とすることができる。具体的には、アンプル形態、バイアル形態、シリンジ形態、バッグ形態などが挙げられるが、簡便に使用できるシリンジ形態がより好ましい。さらに、上記容器は、本発明において無菌状態で供され、経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液が充填・収容される。具体的には、容器成形後に滅菌する方法などが挙げられ、滅菌方法は、高圧蒸気滅菌、エチレンオキサイドガス滅菌、γ線滅菌などが挙げられる。
さらに、他の容器に充填・収容した油性造影剤とキット形態にすることで比重等乳化を確実に行うための条件を一定にすることができる。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明の範囲が限定されるものではない。
(実施例1)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを2.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを2.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.2μm、東洋濾紙株式会社)にて無菌ろ過後、予め無菌状態とした注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ無菌充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(実施例2)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを3.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを3.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.2μm、東洋濾紙株式会社)にて無菌ろ過後、予め無菌状態とした注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ無菌充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(実施例3)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを4.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを4.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.2μm、東洋濾紙株式会社)にて無菌ろ過後、予め無菌状態とした注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ無菌充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(比較例1)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを5.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを5.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.2μm、東洋濾紙株式会社)にて無菌ろ過後、予め無菌状態とした注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ無菌充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(比較例2)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを6.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを6.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.2μm、東洋濾紙株式会社)にて無菌ろ過後、予め無菌状態とした注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ無菌充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(比較例3)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを2.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを2.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.45μm、東洋濾紙株式会社)にてろ過後、注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(比較例4)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを3.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを3.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.45μm、東洋濾紙株式会社)にてろ過後、注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ充填し、密栓してTACE用抗癌剤を製した。
(比較例5)
注射用水にイオヘキソール51.77g、エデト酸カルシウム二ナトリウム10mg、トロメタモール121mgを溶解した後、pHを4.5に調整し、注射用水を加えて全量を100mLとし、非イオン性造影剤溶液を製した。次いで、該非イオン性造影剤溶液にエピルビシン塩酸塩500mgを溶かし、pHを4.5に調整し、正確に50mLとした。これをメンブランフィルター(酢酸セルロース、0.45μm、東洋濾紙株式会社)にてろ過後、注射剤容器(ガスケット基材:ブチルゴム,シリンダー基材:シクロオレフィンポリマー)に5mLずつ充填し密栓して、TACE用抗癌剤を製した。
(試験例1)
実施例1〜3、比較例1〜2で製したTACE用抗癌剤をそれぞれ25℃・60%RH条件下で8週間保存し、試験開始時の塩酸エピルビシンの含有量に対する残存率(%)を液体クロマトグラフィーにて求めたところ、25℃・60%RH条件下で8週間保存後の塩酸エピルビシンの残存率は、表1においてみられるように、実施例1〜3において残存率90%以上であった。また、25℃・60%RH条件下で8週間保存後のイオヘキソールの残存率は、表2においてみられるように、いずれの試験においても98%以上であった。
本明細書における塩酸エピルビシン及びイオヘキソール含量測定の際の液体クロマトグラフィーの測定条件は次のとおりである。
(塩酸エピルビシン)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径4mm、長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填
移動相:ラウリル硫酸ナトリウム2gを量り、水/アセトニトリル/メタノール/リン酸混液(540:290:170:1)を加えて溶かし、1000mLとする
(イオヘキソール)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:245nm)
カラム:内径4mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填
移動相:塩化カリウム溶液(1→100)/アセトニトリル混液(95:5)
Figure 2012051850
Figure 2012051850
(試験例2)
比較例3〜5で製したTACE用抗癌剤を高圧蒸気滅菌し、滅菌後の外観を観察したところ、表3においてみられるように、比較例3〜5の外観は、すべてやや暗い赤色澄明の液となった。
Figure 2012051850
(試験例3)
ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液(リピオドール(登録商標)ウルトラフルイド、ゲルベ・ジャパン株式会社)5mLを10mL容量のディスポーザブルシリンジ(テルモシリンジ(登録商標)、10mL、テルモ株式会社)にとり、実施例1〜3で製したTACE用抗癌剤と三方活栓(テルフュージョン(登録商標)、テルモ株式会社)でL字型に接続し、薬剤混合機器にて2本のシリンジを往復30回交互に押すことで、乳化液を作製した。次にヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液とTACE用抗癌剤の配合量をヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液(油相)−TACE用抗癌剤(水相):2.5mL−5mL、5mL−2.5mLに変化させて、上記と同様の方法で乳化液を作製した。得られた各乳化液について、25℃で経時的に肉眼で観察し、3時間後においても分離が認められなかった乳化液を安定であるとした。また得られた各乳化液について、乳化液を実施例1〜3で製した非イオン性造影剤に添加したときに乳化液がまるくなれば、W/O型、水相に分散すればO/W型であるとし、その結果を表4に示す。
Figure 2012051850
(試験例4)
実施例1〜3で製したTACE用抗癌剤を5℃・成り行き湿度条件下で12週間および24週間保存し、試験開始時の塩酸エピルビシンの含有量に対する残存率(%)を液体クロマトグラフィーにて求めた。また、24週間保存したTACE用抗癌剤については、試験例3の方法と同様の方法で乳化液を作製した。その結果を表5および表6に示す。
Figure 2012051850
Figure 2012051850

Claims (5)

  1. エピルビシンまたはその塩と水溶性造影剤とを含有し、pHが2.5〜4.5であるとともに、ろ過滅菌されてなる、長期間保存安定性を有することを特徴とする経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液。
  2. 前記水溶性造影剤が非イオン性造影剤である請求項1に記載の経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液。
  3. 前記エピルビシンまたはその塩が塩酸エピルビシンである請求項1または2に記載の経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液。
  4. 予めシリンジに充填・収容されている請求項1〜3のいずれかに記載の経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液。
  5. 請求項1〜4に記載された経カテーテル動脈化学塞栓術用抗癌剤溶液と油性造影剤とからなる経カテーテル動脈化学塞栓術用キット。
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