JP2012043066A - 交通インフラ改善計画作成装置およびその方法 - Google Patents

交通インフラ改善計画作成装置およびその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】最適な交通インフラ改善計画を作成する。
【解決手段】計画作成装置は、対象領域内の交通量と旅行時間の積を目的関数として生成し、道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データの入力を受け付けて制約条件を生成し、生成された各制約条件のもとで、前記目的関数を最小とする交通インフラ改善策を、数理計画法を用いて求める。制約条件には、採用する交通インフラ改善策のコストが総予算以内であるという制約条件、各リンクに関する旅行時間と交通量の関係を表す制約条件、交差点において交通流量が保存するという制約条件、交差点において右折流の交通量と対向流の交通量の関係を表す制約条件、交差点において右左折流の交通量と当該交差点の最大交通量の関係を表す制約条件、が含まれる。右折流と対向流の関係の記述にはミクロ交通流シミュレーションによって得られるモデルパラメータを利用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、限られた条件内で最大限の効果を生み出す交通インフラ改善工事の最適配置を求めるための技術に関する。
交通渋滞などを緩和するために交通インフラの改善工事が行われるが、予算が限られていることから要改善ポイントの全てを工事することは現実的ではない。そこで、設計者の経験的知識に基づいて改善工事計画が作成される。しかし、このような決定に理論的な根拠はなく、作成された改善工事計画が最適なものであることを保証するものではない。
交通流シミュレーションや特許文献1に記載の技術などを適用することで、インフラ改善時のインパクトを算出するは可能であるが、考えられる改善工事の組合せ全てに対して、工事の効果を確かめることも現実的ではない。したがって、いくつかの候補の中から最適な改善工事計画を選ぶことはできても、それが全ての組合せの中で最善であることを保証しない。
また、特許文献2は、1つの交差点に着目して、右折・左折・直進等の分岐率から信号機の最適比率を算出することについて言及している。しかし、特許文献1は1つの交差点のみに着目するものであり、より広域に捉えた交通改善に対する最適解を与えるものではない。
特開2003−345976号公報 特開2010−44529号公報
本発明は、交通インフラ改善工事計画の策定において、所定の制約条件の中で最適な改善計画を策定することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る交通インフラ改善計画作成装置は、数理計画法を用いて最適な交通インフラ改善計画を作成する。本発明に係る交通インフラ改善計画作成装置は、目的関数生成手段と、モデル構築手段と、数理計画法求解手段とを備える。目的関数は、対象領域内の交通量と旅行時間の積とする。数理計画法求解手段は、この目的関数を最小にする最適解を求める。モデル構築手段は、道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データの入力を受け付けて、次のモデルにしたがった制約条件を生成する。第1は、採用する交通インフラ改善策のコストが総予算以内であるという制約条件(スイッチ変数モデル)である。第2は、各リンクに関する旅行時間と交通量の関係を表す制約条件(交通量・旅行時間モデル)である。第3は、交差点において交通流量が保存するという制約条件(流量保存モデル)である。第4は、交差点において右折流の交通流と対向直進流の交通量の関係を表す制約条件(交差点右直干渉モデル)である。第5は、交差点において右左折流の交通量とこの交差点の最大交通量の関係を表す制約条件(交差点流量制約モデル)である。数理計画法求解手段は、これら第1〜第5の制約条件の下で、上述の目的関数を最小とする交通インフラ改善策を、数理計画法を用いて求める。
本発明に係る交通インフラ改善計画生成装置によれば、取りうる交通インフラ改善候補のうちから、最も効果の高い改善策の組合せを求めることができる。この最適解は、数理計画法を用いて求められているので、与えられた制約条件の中で最も効果的であることが理論的に保証される。また、道路データ、交通量データ、改善策候補データおよび総予算データを本発明に係る交通インフラ改善計画作成装置に与えると、モデル構築手段が制約条件の作成を行うのでユーザは煩雑な制約条件の入力を行う必要がなく、簡単に最適解を求めることができる。
本発明において、モデル構築手段は、ミクロ交通流シミュレータによって求められた右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係に関するモデルパラメータにしたがって、前記交差点における右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係を表す制約条件を生成することが好ましい。
また、前折流の交通量と対向直進流の交通量の関係に関するモデルパラメータは、対向車線の数が同じ交差点については、同一の値が用いられることが好ましい。
右折流と対向直進流の関係は、一般に知られていないので、本発明においてはミクロ交通流シミュレーションを用いてそのモデルパラメータを決定している。ここで、個々の交差点についてモデルパラメータを用意しても良いが、それではシミュレーションに要する時間やパラメータ記憶のためのメモリ容量への要求が過大となる場合があるので、交差点をいくつかの種類に分類して、同一種類の交差点については同じモデルパラメータを適用することとしている。ここでは、右折流と対向直進流の関係は、主に対向車線の車線数に依存するという本発明者らの知見に基づいて、対向車線の数が同じ交差点については同一のモデルパラメータを適用することで、モデルパラメータ算出の処理やモデルパラメータ記憶のためのメモリ容量を削減している。
また本発明において、右左折流の交通量と当該交差点の最大交通量の関係は、右左折流の交通量が増えるほど当該交差点の最大交通量が減少するという関係であることが好ましい。
また本発明において、交通インフラ改善策には、アンダーパス設置、バイパス設置および車線数拡幅の少なくともいずれかが含まれることが好ましい。なお、アンダーパスを設置した場合は、交差点右直干渉モデルにおいて右折流と対向直進流の干渉が無くなるとともに、交差点流量制約モデルにおいて直進流と右左折流が別々の経路として扱われることになる。また、バイパスを設置した場合は、そのバイパスに交通流が発生する。また、車線数を拡幅した場合にはそのリンクの容量(最大交通量)が増加する。
また本発明において、前記数理計画法求解手段によって求められた最適解における、各交差点での移動方向ごとの交通量の比を、当該交差点における各移動方向への青信号の点灯時間の比として決定することが好ましい。
数理計画法によって最適解に現れる各リンクの交通量は、システム的に最適な交通流配分である。各交差点における青信号の点灯時間比率を各方向への交通量の比にあわせることでシステム的に最適な交通流配分が行える。
また、本発明の別の態様は、上述の交通インフラ改善計画作成装置と、道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データを記憶する記憶手段とミクロ交通流シミュレータと、道路データ修正手段とを有する交通インフラ改善計画生成・検証システムである。交通インフラ改善計画作成・検証システムは、現行の道路データおよ
び交通量データに基づいてミクロ交通流シミュレーションを行い、前記交通インフラ改善計画作成装置は最適な交通インフラ改善計画を作成し、前記道路データ修正手段は、生成された最適な交通インフラ改善計画を前記道路データに反映させる修正を行い、前記ミクロ交通流シミュレータは、修正された道路データおよび交通量データに基づいてミクロシミュレーションを行い、作成された交通インフラ改善計画採用後の効果を測定する。
この交通インフラ改善計画作成・検証システムによれば、作成された交通インフラ改善策の効果をミクロ交通流シミュレーションによって検証することができる。交通流シミュレーションによる検証は、システム内の総旅行時間の改善効果などであってもよし、CO排出量の改善効果などであっても良い。
本発明は、上記手段の少なくとも一部を含む交通インフラ改善計画作成装置や交通インフラ改善計画作成・検証システムとして捉えることができる。また、本発明は、交通インフラ改善計画作成方法や生成・検証システム、さらには、これらの方法を実現するためのプログラムとして捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、交通インフラ改善工事計画の策定において、所定の制約条件の中で最適な改善計画を理論的根拠つきで策定することができる。
本実施形態に係る交通インフラ改善計画作成装置の機能ブロック図。 改善計画作成の対象となる道路(A)と、想定される改善策(B)を示す図。 改善策候補データのフォーマットを示す図。Aはアンダーパス設置、Bはバイパス設置、Cは車線数拡幅のデータフォーマットを示す。 モデル構築部のより詳細な機能ブロック図。 交通量・旅行時間モデルにおけるBPR関数の直線近似を説明する図。 車線数拡幅によるBPR関数の近似直線の変化を説明する図。 流量保存モデルを説明する図。 右直干渉モデルに用いられるパラメータを決定するためのミクロ交通シミュレータで行われるシミュレーション条件を説明する図。 右直干渉モデルに用いられるパラメータを決定するためのミクロ交通シミュレーションのシミュレーション結果を示す図。 交通インフラ改善計画作成装置とミクロ交通流シミュレータを連携させて、インフラ改善計画採用前後の効果を検証するシステムの概要図である。
本実施形態に係る交通インフラ改善計画作成装置(簡略化のために、単に計画作成装置などとも表記する)は、道路や交通に関するデータ、改善策の候補やそのコスト、総予算額などのデータを入力として受け取り、これらのデータから制約条件を作成して、数理計画法によって制約条件の中で最適な交通インフラ改善策を決定する。
図1に本実施形態に係る計画作成装置の機能ブロック図を示す。本実施形態に係る計画作成装置は、改善計画作成部100とミクロ交通流シミュレータ200とを含む。改善計画作成部100は、目的関数生成部110、道路データ301、交通量データ302,改善策候補データ303、総予算304などのデータを受け取って数理計画法に用いられる制約条件を作成するモデル構築部120と、モデル構築部120によって作成された制約条件の下で目的関数を最小とする改善策計画を数理計画法によって解く最適計画導出部1
30とを含む。ミクロ交通流シミュレータ200は、道路データや交通量データなどを受け取り、個々の車両の挙動をシミュレートするものである。本実施形態においては、ミクロ交通流シミュレータ200によって得られる交通流に関するパラメータを用いて、モデル構築部120がモデル化(制約条件の定式化)を行う。
なお、本実施形態に係る計画作成装置は、ハードウェア的には、1つまたは複数のMPUを含む演算装置、RAMなどの主記憶装置、HDDやCD−ROM,DVD−ROMなどの補助記憶装置、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置、他のコンピュータと通信を行うためのネットワーク装置などを含むコンピュータである。演算装置がOSやアプリケーションプログラムを実行することで、改善計画作成部100やミクロ交通流シミュレータ200の機能が実現される。なお、本実施形態に係る計画作成装置は、1台のコンピュータから構成されても良いが、ネットワークによって接続された複数のコンピュータが連携して構成されてもかまわない。
<入力データ>
まず、計画作成装置で利用される入力データである、道路データ301、交通量データ302、改善策候補データ303、総予算304について説明する。なお、これらの入力データは、どのような方法で計画作成装置に入力されるものであってもかまわない。たとえば、CD−ROMやDVD−ROMからこれらの入力データを読み取っても良いし、ネットワーク経由でこれらの入力データを取得してもよく、キーボードなどの入力装置から入力されてもかまわない。また、計画作成装置が、改善計画作成部100で利用可能なデータ形式と異なる形式のデータを取得し、それを加工して、改善計画作成部100が利用するようにしてもかまわない。
道路データ301は、交差点の位置や、交差点の接続関係、道路の車線数、道路の制限速度、道路の接続関係(交差点においてどのレーンからどのレーンに移行可能か)などの情報が含まれるデータである。道路データ301は、一般的に市販されている道路データや、ミクロ交通流シミュレータ200に用いられる道路データを加工することにより作成できる。道路データ301の具体的なフォーマットは種々のフォーマットが採用可能であり、任意のフォーマットを採用すればよい。ミクロ交通流シミュレータ200と同様のフォーマットのデータを利用することが簡便である。
交通量データ302は、出発地から目的地までの交通量を表すデータである。交通インフラ改善計画の対象となる領域内の交差点のうち、端部に位置する交差点が出発地および目的地となる交差点である。図2A,Bの例では、交差点1,4,5,6,7が出発地および目的地となり(交差点3,8,9から外部に流れる車両は存在しないとする)、各出発地−目的地の組合せについて交通量が格納される。
改善策候補データ303は、想定される全ての改善策についてデータが格納される。たとえば、図2Aの状況において、図2Bに示すような改善策をとることが考えられる。本実施形態においては、交通インフラ改善策として、アンダーパス設置、バイパス設置、車線数の拡幅の3つを対象とする。図2Bにはこれらの改善候補が例示されている。太線矢印は車線数拡幅の改善策候補を示している。車線数の拡幅により、その道路(リンク)のリンク容量が増大する。また、点線矢印はバイパス設置の改善策候補を示している。バイパスの設置により、新しい道路を車両が通行可能になる。また、交差点内の太線は、アンダーパス設置を示している。アンダーパスの設置により、直進流と右左折流とが別々の流路として扱われることになり、右直干渉の削減などが図られる。改善策候補データ303には、これら全ての交通インフラ改善の候補として、改善の種類、場所、効果、コストが格納される。図3は、改善策候補データ303のフォーマットを、改善策の種類ごとに示した図である。
図3Aは、アンダーパス設置の改善策についてのデータフォーマットを示しており、どの交差点に設置するのか(交差点ID)と、どの方向をアンダーパスとするのか(方向)、およびコストが格納される。図3Bは、バイパス設置の改善策についてのデータフォーマットを示しており、始点および終点の交差点、車線数およびコストが格納される。なお、バイパスについては、新しく交差点が作成されるため、始点および交差点の位置も格納している。図3Cは、拡幅の改善策についてのデータフォーマットを示しており、始点および終点の交差点、拡幅前後の車線数、およびコストが格納される。なお、ここで示した改善策データのフォーマットは一例であり、たとえば、改善策の種類によってコストを一定としたり、拡幅は1車線を2車線に増やす場合に限定したりするなどの条件がある場合には、これらのデータを改善策候補データに含めなくても良い。
総予算304は、交通インフラ改善に利用可能な費用の最大値であり、数値として与えられる。
<目的関数>
移動者の総旅行時間が最小であることがシステム的に最適な配分である(Wardropの第
二原理)。そこで、交通量と旅行時間の積の総和を目的関数とし、この目的関数を最小とするインフラ改善計画配置を求めることにする。決定変数fr(v,w)を、交差点v,w間を移動する車両台数と旅行時間の積とすると、目的関数fは次のように表せる。
Figure 2012043066
<制約モデル>
図4は、モデル構築部120の詳細な機能ブロックを示す。モデル構築部120は、スイッチ変数モデル構築部121、交通量・旅行時間モデル構築部122、流量保存モデル構築部123、交差点右直干渉モデル構築部124、交差点流量制約モデル構築部125の5つのモデル構築部を含む。以下、それぞれ説明する。
[A:スイッチ変数モデル]
スイッチ変数モデル構築部121は、採用可能な改善策はその総コストが総予算304以内であるというモデルにしたがって、制約条件を以下のように、定式化する。
Figure 2012043066
ここで、zb(v,w),zk(v,w),zu(v,w)はそれぞれ、
zb(v,w):交差点vから交差点wに向かう道路のバイパス有無(有=1,無=0)
zk(v,w):交差点vから交差点wに向かう道路の拡幅有無(有=1,無=0)
zu(v,i,j):交差点vでのi-j方向のアンダーパス有無(有=1,無=0)
を表す決定変数である。また、Cb(v,w), Ck(v,w), Cu(v,i,j)はそれぞれバイパス、拡幅
、アンダーパスに要するコスト、Budgetは予算(投資金額の上限)である。
なお、改善策の候補とそのコストは改善策候補データ303から、総予算は総予算304から取得可能である。
スイッチ変数モデルとして、必要に応じて次のような制約条件を課しても良い。一つには、複数の改善策を同時に実施することが不可能であるという制約条件である。これは、たとえば、1つの交差点について南北方向と東西方向の両方をアンダーパスにすることが
できないという条件である。もう一つとして、ある改善策の実施には他の改善策の実施が必要という制約条件である。
[B:交通量・旅行時間モデル]
交通量・旅行時間モデル構築部122は、各リンク(道路)について交通量と旅行時間の相関をモデル化する。本実施形態においては、BPR関数(下記式)によって交通量と旅行時間の相関をモデル化する。
Figure 2012043066
ここで、fr(v,w)は交差点v,w間を移動する車両台数と旅行時間の積、yr(v,w)は交差点v,wを移動する交通量(単路)、t0は自由走行時間(他の車両が存在しない場合のリンク走行時間)、α、βは反応係数、Cはリンク容量である。
なお、制約条件は決定変数の1次式として表す必要があるため、本実施形態では、BPR関数を複数の直線(接線)で近似してモデル化する。図5にBPR関数(破線)と、近似直線(実線)を示す。ここでは3本の直線で近似するものとして説明するが、近似直線の数はいくつであってもかまわず、例えば7本程度の直線で近似することが好ましい。近似直線数を増やすほどより忠実にBPR関数を再現できるが、線形計画法の求解に時間を要するというトレードオフが生じる。
リンク走行時間は、リンク容量に応じて変化する。したがって、車線数拡幅工事を行った場合にはリンク走行時間が変化する。拡幅工事により車線数がN倍になる場合、リンク容量がCからN・Cとなる。したがって、図6(C=1000,N=2倍の例)に示すように拡幅工事を採用する場合は、拡幅工事なしの場合の切片をN倍した近似直線を採用することで、BPR関数を表現可能である。以上を考慮して、旅行時間は拡幅工事の採用有無まで含めて、以下のように定式化できる。なお、下記式は、α=1、β=3、C=1000、t=1/60(=1分)の場合の制約条件であり、これらの値に応じて定数係数は変化する。
Figure 2012043066
ここで、zk(v,w)は交差点v,w間の道路の拡幅工事の採用有無、Nk(v,w)は交差点v,w間の道路を拡幅工事における、拡幅前の車線数に対する拡幅後の車線数の比を表す。
なお、バイパス路に関しては、バイパス工事を採用しない場合にはその道路の交通量がゼロであるという条件と、バイパスは上下線をセットとして採用するという条件を採用する。
Figure 2012043066
ここで、zb(v,w)は交差点vから交差点wへ向かう道路のバイパス有無を表し、Cmaxはそ
のバイパス路の最大流量を表す。
[C:流量保存モデル]
流量保存モデル構築部123は、交差点や端点において流入する交通量と流出する交通
量が保存するという条件を、制約条件として定式化する。
図7Aを参照して交差点における流量保存を説明する。交差点においては、交差点内部から流出した車両は交差点外部へ移動するという条件と、交差点外部から流入した車両は交差点内部に移動する条件が成立する。前者は、図7Aにおいて交差点vの北、南、西方
向から交差点の東方向に移動した車両数と、交差点vから交差点w(ここでwはvの東に位置する交差点)に移動する車両数が等しいという条件である。後者は、交差点wにおいて交
差点vから移動してきた車両数と、交差点wにおいて西方向から北、南、東方向に移動する車両数が等しいという条件である。もちろん、図7Aに示した方向以外の各方向についても流量保存が成立する。
交差点内部における流量保存モデルは、以下のように定式化できる。
Figure 2012043066
ここで、i,jは交差点の接続方向(東西南北など)を表し、viは交差点vのi方向に位置
する交差点、yc(v,i,j)は交差点v内でi方向からj方向に移動する交通量、yr(v,w)は交差
点vから交差点wへ移動する交通量を表す。
対象領域の端点についての流量保存モデルについて説明する。交通量データ302には、起点(Origin)−終点(Destination)間の交通量(ODデータ)が格納されている。し
たがって、端点における交通量はこのODデータと等しいという条件が成立する。端点が交通量の起点であれば、その端点から流出する交通量は、その端点で発生する交通量と等しい(図7B)。また、端点が交通量の終点であれば、その端点へ流入する交通量は、その単に到着する交通量に等しい(図7C)。また、端点が交通量の起点でも終点でもなければ、流入・流出する交通量は零である。したがって、端点における流量保存モデルの制約条件は以下のように定式化できる。
Figure 2012043066
ここで、xr(v,v’,d)を端点vから端点vの隣接交差点v’へ向かう目的地が端点dの交通
量を表す。Q1は端点vで発生した交通量であり、Q2は端点dが目的地の交通量を表す。
なお、ここでは示していないが、一つの端点が、交通量の起点であり、かつ、終点であることもあり得る。
[D:交差点右直干渉モデル]
交差点右直干渉モデル構築部124は、交差点において対向車線の直進流が多いと右折しづらいという現象を考慮したモデルである。一般に、対向車線の直進流が増えるにしたがって、右折可能な交通流は減少する。しかしながら、対向直進流と右折流の関係について一般に適用可能な関係式は知られていない。そこで、本実施形態においては、ミクロ交
通流シミュレータ200によって、対向直進流と右折流の関係を求める。
・シミュレーション条件
ミクロ交通流シミュレータにおいて、図8に示すようなトの字型交差点の出口での交通量を確認する。ここで、右折流(A→C)と対向流(B→A)の交通量を変化させて、右折流の出口交通量(Qse_out)と対向流の出口交通量(Qns_out)を測定する。なお、AからBに向かう直進流はゼロとおく。このようにして測定した右折流と対向流から関係式を構築する。ここでは、制限速度は時速60kmとし、右折時は交差点内で時速15kmとした。さらに、右折専用レーンはないものとし、信号は常に青信号であることを仮定している。もちろんこれらのシミュレーション条件は適宜変更してより現実に近い条件で行うことも好ましい。
なお、このようなシミュレーションを、インフラ改善計画策定の対象領域内全ての交差点について個別に行っても良いが、処理時間やメモリ容量を削減するために、交差点をいくつかの種類に分類して、種類ごとにシミュレーションを行い、同一種類の交差点では同じモデルパラメータを採用することが好ましい。基本的に右折流の交通量は、対向車線の車線数に大きく依存すると考えられるので、ここでは対向車線の数ごとにシミュレーションを実行して右折流と対向流の関係(モデルパラメータ)を決定する。もっとも、モデルパラメータは道路の制限速度や、各車線の道路幅、歩行者の量などにも依存すると考えられるので、これらを考慮して、それぞれの場合についてモデルパラメータを求めるようにしても良い。
・シミュレーション結果
対向車線の数が1車線と2車線の場合について、上記の条件でシミュレーションを行った結果を図9に示す。図9Aは対向車線数が1の場合のシミュレーション結果であり、図9Bは対向車線数が2の場合のシミュレーション結果である。縦軸は右折流の交通量、横軸は対向直進流の交通量を表す。図9A,9Bいずれの場合も、右折流の交通量と対向流の交通量の関係は、1本または2本の直線で表せることがわかる。1本の直線で近似すれば、数理計画法の計算時間は短くなるが、対向交通量が多い場合に精度が落ちる。2本の直線で近似すれば、対向交通量が多い場合でも十分な精度が得られるが、数理計画法の計算時間が長くなる。本実施形態では、対向車線数が1本の場合に1本の直線で近似し、対向車線数が2本の場合に2本の直線で近似することとする。もちろん、上記以外の本数の直線で近似してもよく、例えば3本の直線で近似することも考えられる。
・インフラ改善による影響
交差点にアンダーパスを設置した場合、右折流と対向流の間に干渉がなくなる。車線数を拡幅した場合には、モデルパラメータ(近似直線)が変わることになる。
・制約条件
以上より、拡幅工事前の対向車線数が1車線であり、拡幅工事により対向車線数が2車線になる交差点における、交差点右直干渉モデルにおける制約条件は、たとえば、以下のように表現される。なお、下記制約式中の定数がシミュレーションによって求められるモデルパラメータである。
Figure 2012043066
ここで、yc(v,i,j)は交差点v内でi方向からj方向に向かう交通量である。zu(v,i,j)は
交差点vにおけるi-j方向のアンダーパスの設置有無(設置のとき1)、zk(v,w)は交差点v,w間の道路の車線数拡幅の有無(拡幅の時1)、zthreshold(v,i)は交差点vにおいてi方向
からの右直干渉の近似直線を切り替えるための閾値(超過している場合1)である。また
、Mは十分大きな値(レーン当たりの最大交通量、またはそれ以上の値)である。
制約式D1は、zu=zk=0のときのみ、すなわち、アンダーパス設置も拡幅工事も行われな
いときに実質的な制約条件となる。これは、対向車線数が1車線の場合であり、図9Aのモデルにしたがった制約条件である。zu=1またはzk=1の場合には、第1式は常に満たされ実質的に制約条件とならない。
制約式D2は、zu=0, zk=1, zthreshold=0のときのみ、すなわち、アンダーパス設置は行われず、拡幅工事が行われ、かつ対向交通量が少ない(閾値1357未満)の時に実質的に制約条件となる。これは図9Bの第1の近似直線にしたがった制約条件である。制約式D3は、zu=0, zk=1, zthreshold=1の時のみ、すなわち、アンダーパス設置は行われず、拡幅工事が行われ、かつ対向交通量が多い(閾値1357以上)の時に実質的に制約条件となる。これは図9Bの第2の近似直線にしたがった制約条件である。なお、zu=1のときは右直干渉に関する条件D1-D3は常に満たされ、実質的に制約条件とならない。
制約式D4,D5は、対向直進流の交通量が閾値(1357)未満の場合にzthreshold=0と
し、閾値以上の場合にzthreshold=1を保証する制約条件である。
なお、上記の説明では、交差点vにおいて、南から東に右折する車両と、北から南に向
かう対向直進流の干渉のみを扱う制約条件のみを記載している。1つの交差点に関して全ての右直干渉について制約条件が記述される必要があることはいうまでもない。
右直干渉モデル構築部124による制約条件の定式化は上記の手法に限られるものではなく、その他種々の変形が可能である。たとえば、右折流と対向流の関係を何本の直線で近似してもかまわない。また、上記では対向車線数だけに着目して交差点を分類しているが、その他の条件に着目して交差点を分類してモデルパラメータを決定しても良いし、各交差点に対して個別にモデルパラメータを決定してもかまわない。
なお、図1には本実施形態の交通インフラ改善計画作成装置が、ミクロ交通流シミュレータ200を含むように記載しているが、上述のように交通インフラ改善計画の作成に必要なのはシミュレーションによって求められた右直干渉モデルパラメータ305のみである。したがって、本装置にミクロ交通流シミュレータ200を含めずに、求められた右直干渉モデルパラメータのみを交差点右直干渉モデル構築部124が利用するようにしてもかまわない。
[E:交差点流量制約モデル]
交差点流量制約モデル125は、交差点における分岐(右左折)に対する制約を表すモデルである。交差点を単位時間当たりに通行可能な交通量には、上限値が設けられる。これを最大容量と称する。ここで、最大容量は、交差点に流入した車両が全て直進する場合の交通量に等しい。交差点において車両が右左折する場合には減速するので、最大容量以下の交通量しか交差点を通行することができない。交差点流量制約モデルでは、このように交差点における分岐を考慮して、交差点を走行可能な交通流量に制約を設ける。
基本的には、交差点流量制約として、
2×(右折流+左折流)+直進流 ≦ 最大容量×信号比
という制約を課す。なお、右左折する場合には実質的な容量が半分になるものと考え、モデルパラメータとして定数2を採用しているが、このパラメータは適宜設計することが好ましい。
交通インフラの改善が交差点流量制約モデルに与える影響は以下の通りである。
まず、アンダーパスを設置した場合には、直進流と右左折流が異なるパスとして扱われることになる。したがって、制約条件は、
直進流 ≦ 最大容量
2×(右折流+左折流) ≦ 最大容量×信号比
と2つの制約式として表せる。
また、車線数を拡幅した場合には、上記の最大容量が増加することになる。
以上を考慮すると、たとえば、交差点(十字路)における交差点流量制約の制約式は、南北方向の青信号の比率をrv、東西方向の青信号の比率をrhとして、以下のように表せる。
Figure 2012043066
Figure 2012043066
Figure 2012043066
制約式E1は、南北方向と東西方向の信号比の和が1となるという条件である。
制約式E2-E5は交差点に流入する交通流に対する制約を課す制約式である。
制約式E2は、zk=zu=0、すなわち、拡幅工事もアンダーパス設置も行わない場合のみ実
質的な制約となる制約条件である。
制約式E3は、zk=1,zu=0の場合、すなわち、拡幅工事のみ行い、アンダーパス設置を行
わない場合のみ実質的な制約になる制約条件であり、リンク容量がNk倍される。Nkは拡幅後の車線数の拡幅前車線数に対する比であり、1車線から2車線に拡幅される場合はNk=2である。
制約式E4は、zk=0,zu=1、すなわち、アンダーパスが設置され拡幅工事が行われない場
合に実質的な制約となる制約条件である。上述したように、直進流と右左折流がそれぞれ別の流路として扱われる。なお、アンダーパスには信号が設置されないので、直進流に関しての式には信号に関する項rvが現れない。
制約式E5は、zk=zu=1,すなわち、拡幅工事とアンダーパス設置の両方を行う場合に実質的な制約となる制約条件である。制約式E5には上記制約式E3,E4の両方の制約が含められ
ている。
制約式E6,E7は交差点から流出する交通量に対する制約を課す制約式である。
制約式E6は、zk=0、すなわち拡幅工事を行わない場合に実質的な制約となる制約条件である。一方、制約式E7は、zk=1、すなわち拡幅工事を行う場合に実質的な制約となる制約条件である。
なお、ここでは一つの交差点について特定方向から流入・流出する交通量に関する制約条件のみを示したが、全ての方向に対して交通流量の制約に関する制約条件が必要となることはいうまでもない。また、ここでは元々アンダーパスが設置されていない交差点を対象とした制約条件を説明している。もともとアンダーパスである交差点に対しては制約式を適宜変更する必要があるが、上記の説明から理解できるので詳しい説明は省略する。
さらに、各決定変数には正または零であるという制約条件が課される。
また、上記の説明では交差点が十字路であることを前提に制約式を説明しているが、十字路以外の交差点についても同様に制約式を設定できることは容易に理解できるであろう。
また、上記の説明では交通インフラの改善策としてアンダーパス設置、バイパス設置および車線数拡幅の3つを対象とする例を用いて説明したが、これらのうちの一部の交通インフラ改善策のみを対象としても良いし、これら以外の交通インフラ改善策を対象としてもかまわない。
<数理計画法>
モデル構築部120は、入力データ(道路データ301,交通量データ302、改善策候補データ303、総予算304、右直干渉パラメータ305)から上記のような目的関数および制約式をテキストファイルとして生成する。生成されたテキストファイルは、最
適改善計画導出部130によって読み込まれて、制約条件の範囲内で目的関数を最小化するような決定変数を決定する。もちろん、テキストファイルではなくてバイナリファイルを作成してもよいし、ファイルを作成することなくメモリ上で目的関数と制約式のデータを受け渡してもかまわない。
最適改善計画導出部130は、シンプレックス法(単体法)などのアルゴリズムに基づいて線形計画問題を解くプログラムとして実現される。たとえば、IBM社の最適化ソフト
ウェアであるILOG CPLEXなどを用いることができる。
最適改善計画導出部130によって最適解を求めると、決定変数のうちスイッチ変数zu,zk,zbから、最大の効果が得られる交通インフラ改善計画401がわかる。さらに、決定変数のうちの交通流量402から、交差点における最適な信号比率配分403が求められる。求められた交通流量は移動者の総旅行時間を最小とする最適な交通流である。したがって、青信号の点灯時間の比率を、その交差点における南北方向交通量と東西方向交通量の比と同じにすることがシステム的に最適である。
<変形>
上記で説明した交通インフラ改善計画作成装置とミクロ交通流シミュレータを組み合わせて、最適な交通インフラ改善計画を作成するだけでなく、求められた改善計画による影響を算出(検証)することもできる。ここでは、インフラ改善計画に伴って、車両からのCO2排出量がどれだけ削減できるかを検証する場合を例に説明する。図10に交通インフ
ラ改善計画を作成し、その効果を検証するシステム(交通インフラ改善計画生成・検証システム)の概要を示す。
まず、交通流シミュレータ200が現行の地図データ301および交通量データ302をもとに、シミュレーションを行って、現行のCO2排出量501を算出する。次に、交通
インフラ改善計画作成装置100が、道路データ301、交通量データ302、改善策候補データ303および総予算304から、最適なインフラ改善計画を策定する。なお、ミクロ交通流シミュレータ200が用いる道路データと、交通インフラ改善計画作成装置が用いる道路データのデータフォーマットや、必要とするデータの詳細度が異なる場合には、適宜フォーマット変換を施せばよい。
道路データ修正部500は、策定された最適なインフラ改善計画にしたがって、道路データを変更する。ここでは、採用されたバイパス設置、アンダーパス設置、車線数拡幅が反映されるように道路データを変更する。また、各交差点における信号の比率を最適信号比に変更する。
このようにして改善策が施された道路データ305を利用して、ミクロ交通流シミュレータ200が再度シミュレーションを行って、改善策が施された場合のCO2排出量502
を算出する。これを、対策前のCO2排出量と比較することで、インフラ改善の対策前後で
のCO2排出量削減効果を簡単に検証できる。
<本実施形態の作用/効果>
本実施形態によれば、道路上の広い領域、およびバイパス・アンダーパス・拡幅などの複数のインフラ改善策を対象として、与えられた予算の中で最も効果の高い改善策を決定することができる。本実施形態では、入力データとして道路データ、交通量データ、改善策データ、および総予算を与えるだけで最適な計画が得られるので、専門的な知識を有しないものであっても最適な改善計画を得ることができる。また、本実施形態では数理計画法を用いて最適な計画を決定しているので、得られる改善計画が与えられた制約条件の中で最も効果的なものであることが保証される。
また、従来用いられていなかった、交差点右直干渉モデルおよび交差点流量制約モデルを採用したことで、交差点における交通流に関する条件を適切に数理計画法に反映させることが可能となっている。
さらに、改善計画作成装置とミクロ交通流シミュレータを連携させることで、改善策の採用前後での効果についての検証を容易に行うことができる。たとえば、CO2排出量のよ
うに数理計画法において考慮されていないパラメータは、改善策の採用による効果がミクロ交通流シミュレーションによってはじめて把握可能となる。
100 改善計画作成部
110 目的関数生成部
120 モデル構築部
121 スイッチ変数モデル構築部
122 交通量・旅行時間モデル構築部
123 流量保存モデル構築部
124 交差点右直干渉モデル構築部
125 交差点流量制約モデル構築部
130 最適改善計画導出部
200 ミクロ交通流シミュレータ

Claims (9)

  1. 数理計画法を用いて最適な交通インフラ改善計画を作成する交通インフラ改善計画作成装置であって、
    対象領域内の交通量と旅行時間の積を目的関数として生成する目的関数生成手段と、
    道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データの入力を受け付けて、
    (1)採用する交通インフラ改善策のコストが総予算以内であるという制約条件、
    (2)各リンクに関する旅行時間と交通量の関係を表す制約条件、
    (3)交差点において交通流量が保存するという制約条件、
    (4)交差点において右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係を表す制約条件、
    (5)交差点において右左折流の交通量と当該交差点の最大交通量の関係を表す制約条件、
    を生成するモデル構築手段と、
    前記モデル構築手段によって生成された各制約条件のもとで、前記目的関数を最小とする交通インフラ改善策を、数理計画法を用いて求める数理計画法求解手段と、
    を備える交通インフラ改善計画作成装置。
  2. 前記モデル構築手段は、ミクロ交通流シミュレータによって求められた右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係に関するモデルパラメータにしたがって、前記交差点における右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係を表す制約条件を生成する、
    請求項1に記載の交通インフラ改善計画作成装置。
  3. 前記右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係に関するモデルパラメータは、対向車線の数が同じ交差点については、同一の値が用いられる、
    請求項1または2に記載の交通インフラ改善計画作成装置。
  4. 前記右左折流の交通量と当該交差点の最大交通量の関係は、右左折流の交通量が増えるほど当該交差点の最大交通量が減少するという関係である、
    請求項1〜3のいずれかに記載の交通インフラ改善計画作成装置。
  5. 交通インフラ改善策には、アンダーパス設置、バイパス設置および車線数拡幅の少なくともいずれかが含まれる、
    請求項1〜4のいずれかに記載の交通インフラ改善計画作成装置。
  6. 前記数理計画法求解手段によって求められた最適解における、各交差点での移動方向ごとの交通量の比を、当該交差点における各移動方向への青信号の点灯時間の比として決定する、
    請求項1〜5のいずれかに記載の交通インフラ改善計画作成装置。
  7. 道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データを記憶する記憶手段と
    請求項1〜6のいずれかに記載の交通インフラ改善計画作成装置と、
    ミクロ交通流シミュレータと、
    道路データ修正手段と、
    を有し、
    現行の道路データおよび交通量データに基づいてミクロ交通流シミュレーションを行い、
    前記交通インフラ改善計画作成装置は最適な交通インフラ改善計画を作成し、
    前記道路データ修正手段は、作成された最適な交通インフラ改善計画を前記道路データ
    に反映させる修正を行い、
    前記ミクロ交通流シミュレータは、修正された道路データおよび交通量データに基づいてミクロシミュレーションを行い、生成された交通インフラ改善計画採用後の効果を測定する、
    交通インフラ改善計画作成・検証システム。
  8. 情報処理装置が数理計画法を用いて最適な交通インフラ改善計画を作成する交通インフラ改善計画作成方法であって、
    対象領域内の交通量と旅行時間の積を目的関数として生成する目的関数生成工程と、
    道路データ、交通量データ、交通インフラ改善候補データおよび総予算データの入力を受け付けるデータ入力受付工程と、
    (1)採用する交通インフラ改善策のコストが総予算以内であるという制約条件、
    (2)各リンクに関する旅行時間と交通量の関係を表す制約条件、
    (3)交差点において交通流量が保存するという制約条件、
    (4)交差点において右折流の交通量と対向直進流の交通量の関係を表す制約条件、
    (5)交差点において右左折流の交通量と当該交差点の最大交通量の関係を表す制約条件、
    を生成するモデル構築工程と、
    前記モデル構築工程において生成された各制約条件のもとで、前記目的関数を最小とする交通インフラ改善策を、数理計画法を用いて求める数理計画法求解工程と、
    を含む交通インフラ改善計画作成方法。
  9. 現行の道路データに基づいてミクロ交通流シミュレーションを行う工程と、
    請求項8に記載の方法によって交通インフラ改善計画を作成する工程と、
    作成された交通インフラ改善計画を前記道路データに反映させる工程と、
    作成された交通インフラ改善計画が反映された道路データに基づいて、ミクロ交通流シミュレーションを行い、生成された交通インフラ改善計画採用後の効果を測定する工程と、
    を含む交通インフラ改善計画作成・検証システム。
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