JP2012042208A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】美観を損ねることなく省エネルギー化を図ることのできる空気調和機を提供する。
【解決手段】室内機1の筐体前面に設けられる吸込口4aと、筐体下部に設けられる吹出口5と、筐体内で吸込口4aと吹出口5とを連結する送風経路6と、送風経路6内に配される送風ファン7と、吸込口4aを塞ぐ第1の位置と吹出口5の上端から延びて送風経路6の上壁を延長する第2の位置との間を移動可能な可動パネル21とを備え、空気調和機の駆動時に可動パネル21を第2の位置に配置した。これにより、可動パネル21に沿って流通する空気が減速して運動エネルギーが静圧に変換され、送風ファン7による静圧上昇を小さくして省エネルギー化を図ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、室内から取り込んだ空気を調和して室内に送出する空気調和機に関する。
従来の空気調和機は特許文献1〜3に開示される。これらの空気調和機は、室内機の筐体前面に設けられた吸込口を塞ぐ可動パネルを有している。空気調和機の駆動時には可動パネルを移動して吸込口を開放し、室内の空気を取り込むことができる。これにより、空気調和機の不使用時に吸込口を可動パネルで覆って美感を向上することができるようになっている。
特開2000−111082号公報 特開2005−147618号公報 特開2005−188815号公報
近年、地球環境の保全が叫ばれ、所謂白物家電のより一層の省エネルギー化が強く望まれている。その反面、住環境の向上も強く望まれており、空気調和機の美観やデザイン性の向上を同時に図る必要がある。しかしながら、上記の従来の空気調和機によると、美観向上のため吸込口を塞ぐ可動パネルを有するため、使用時に可動パネルを移動しても吸込口の前方が所定の空間を介して可動パネルで遮蔽される。このため、吸気が不十分で、省エネルギー化を図ることができない問題があった。
発明者は上記問題に鑑みて、充分な吸気を行うことにより省エネルギー化を図るとともに、吹出口から勢いよく送出される空気によって無駄に消費される運動エネルギーを効率よく回収することにより省エネルギー化を図ることができることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明は、美観を損ねることなく省エネルギー化を図ることのできる空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、室内機の筐体前面に設けられる吸込口と、前記筐体下部に設けられる吹出口と、前記筐体内で前記吸込口と前記吹出口とを連結する送風経路と、前記送風経路内に配される送風ファンと、前記吸込口を塞ぐ第1の位置と前記吹出口の上端から延びて前記送風経路の上壁を延長する第2の位置との間を移動可能な可動パネルとを備えたことを特徴としている。
この構成によると、空気調和機の運転停止時等に可動パネルは第1の位置に配置される。これにより、室内機の筐体前面に配される吸込口が可動パネルで塞がれる。空気調和機の運転を開始すると可動パネルは第2の位置に配置される。送風ファンの駆動により前面を開放された吸込口から室内の空気が筐体内に取り込まれて送風経路を流通し、調和空気が吹出口から送出される。可動パネルは吹出口の上端から延びて送風経路の上壁を延長するため、送風経路の上部を流通する調和空気は滑らかに可動パネルに沿って流通して徐々に減速される。可動パネルは冷房運転や暖房運転等の運転モード開始時に自動的に移動してもよく、使用者による切り替え操作によって移動してもよい。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記送風経路は前記吹出口近傍で前方に向かって上方に傾斜することを特徴としている。この構成によると、例えば冷房運転すると調和空気は送風経路の上壁により前方上方に導かれ、可動パネルに沿って前方上方へ導かれる。可動パネルにより減速された調和空気は噴流となって可動パネルから部屋の天井に到達し、空気調和機に対向する壁面、床面及び空気調和機側の壁面を順次伝う。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記可動パネルを第1の位置と第2の位置との間の前記吸込口を開放する位置に配置できることを特徴としている。この構成によると、可動パネルは第1の位置から第2の位置よりも少ない移動量で移動して吸込口が開放される。これにより、吸込口の前方が所定の空間を介して可動パネルで遮蔽され、筐体内の露出が抑制される。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記吸込口の下方で前記筐体に枢支して前記吸込口の前面に配されるとともに前記吸込口に面した開口部を有するパネル枠を備え、前記可動パネルは前記パネル枠の前面に配されるとともに前記パネル枠の上端で枢支されることを特徴としている。
この構成によると、下端で枢支されるパネル枠が可動パネルと一体に回動して可動パネルが第2の位置に配置される。また、可動パネルは第1の位置から上端を軸に回動し、パネル枠の開口部を介して筐体内が露出する。これにより、開口部を介してエアフィルタの出し入れや清掃等が行われる。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、第1の位置の前記可動パネルの背面に配されて前記吸込口を塞ぐとともに前記可動パネルに連動する防護部材を設け、前記可動パネルを第2の位置に配した際に前記可動パネルよりも小さい移動量で前記防護部材が移動して前記吸込口を開放することを特徴としている。
この構成によると、可動パネルと防護部材は一体的に第1の位置に配置され、吸込口を塞ぐ。可動パネルを第2の位置に配置すると可動パネルよりも少ない移動量で防護部材が移動する。例えば、可動パネル及び防護部材は下端で枢支され、可動パネルを回動して第2の位置に配置すると防護部材は可動部材よりも小さい回動角度で回動する。これにより、吸込口の前面を開放して室内の空気が筐体内に取り込まれ、可動パネルに沿って送風経路の上壁を延長した方向に調和空気が送出される。また、防護部材によって吸込口の前方が所定の空間を介して遮蔽され、筐体内の露出が抑制される。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記吸込口の後方に配される室内熱交換器と、前記室内熱交換器の結露を回収するドレン受けとを設け、前記防護部材または前記可動パネルの結露を前記ドレン受けに導くことを特徴としている。この構成によると、防護部材は吸込口側が吸気と接触し、可動パネルは吹出口側が排気と接触する。このため、防護部材及び可動パネルは表裏間の温度差が生じやすく、温度差による結露がドレン受けに回収される。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記防護部材または前記可動パネルの結露を防止する結露防止手段を設けたことを特徴としている。この構成によると、防護部材は吸込口側が吸気と接触し、可動パネルは吹出口側が排気と接触する。このため、防護部材及び可動パネルは表裏間の温度差が生じやすく、温度差による結露が結露防止手段により防止される。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、第1の位置の前記可動パネルにより前記筐体の上部まで覆ったことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の空気調和機において、第2の位置の前記可動パネルの下面と前記吹出口近傍の前記送風経路の上壁との交差角度を17゜以下にしたことを特徴としている。
本発明によると、可動パネルが吸込口を塞ぐ第1の位置と吹出口の上端から延びて送風経路の上壁を延長する第2の位置との間を移動可能なので、空気調和機の運転停止時等に可動パネルを第1の位置に配置して空気調和機の美感を向上することができる。また、空気調和機の運転時に可動パネルを第2の位置に配置し、吸込口を広く開放して吸気効率が向上する。この時、送風経路の上壁に沿う調和空気が滑らかに可動パネルに沿って流通する。これにより、吹出口近傍での気流の攪乱が少なく、それに伴う圧力損失が小さくなる。加えて、可動パネルに沿う空気が減速して運動エネルギーが静圧に変換される。従って、送風ファンによる静圧上昇を小さくすることができ、空気調和機の省エネルギー化を図ることができる。
また本発明によると、送風経路は吹出口近傍で前方に向かって上方に傾斜するので、可動パネルにより減速された調和空気は噴流となって可動パネルから部屋の天井に到達し、空気調和機に対向する壁面、床面及び空気調和機側の壁面を順次伝う。これにより、部屋の隅々にまで調和空気の気流が行き届いて気流が部屋全体を大きく攪拌する。従って、室内の上方の一部を除く居住領域全体の温度分布を均一化して直接風もほとんどない快適空間を得ることができる。
また本発明によると、可動パネルを第1の位置と第2の位置との間の吸込口を開放する位置に配置できるので、可動パネルを第2の位置に配置して省エネルギー化を図る場合と、可動パネルを第1の位置と第2の位置との間に配置して美感を向上する場合とを使用者が選択して切り替えることができる。従って、利便性の高い空気調和機を得ることができる。また、送風経路の上壁に沿わない方向に調和空気を送出する際に可動パネルを第1の位置と第2の位置との間に配置して美感を向上することができる。
また本発明によると、吸込口の下方で筐体に枢支されるパネル枠の上端で可動パネルを枢支するので、可動パネルの下方を開いてエアフィルタの交換や筐体内の清掃を容易に行うことができる。
また本発明によると、可動パネルに連動して可動パネルよりも小さい移動量で移動する防護部材を備えるので、可動パネルを第2の位置に配置した際に吸込口の前方を所定の空間を介して防護部材で遮蔽し、美感を向上することができる。
また本発明によると、防護部材または可動パネルの結露をドレン受けに導くので、防護部材や可動パネルの表裏で温度差が形成される第2の位置に可動パネルを配置することができる。
また本発明によると、防護部材または可動パネルの結露を防止する結露防止手段を設けたので、防護部材や可動パネルの表裏で温度差が形成される第2の位置に可動パネルを配置することができる。
また本発明によると、第1の位置の可動パネルにより筐体の上部まで覆ったので、第2の位置で可動パネルは前方に長く延びて設置される。従って、気流の減速によって変換される静圧量を増加して省エネルギー効果をより向上することができる。
また本発明によると、第2の位置の可動パネルの下面と吹出口近傍の送風経路の上壁との交差角度を17゜以下にしたので、送風経路を流通する調和空気を滑らかに小さい圧力損失で可動パネルに沿わせることができる。
本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第1の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第2の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の吹出口近傍を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の吹出口近傍の詳細を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の吹出口近傍の詳細を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の送風ファンの風量とファン駆動モータの入力の関係を示す図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の比較例の静圧の推移を説明する図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の比較例の静圧の推移を示す図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の静圧の推移を説明する図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の静圧の推移を示す図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第3の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第1実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第4の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第1の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第2の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第3の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第2実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第4の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第3実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第1の位置に配置した状態を示す側面断面図 本発明の第3実施形態の空気調和機の室内機の可動パネルを第2の位置に配置した状態を示す側面断面図
<第1実施形態>
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の空気調和機の室内機を示す側面断面図である。空気調和機の室内機1は、キャビネット2により本体部が保持されており、キャビネット2にはフロントパネル3が着脱自在に取り付けられている。キャビネット2及びフロントパネル3より室内機1の筐体が構成される。
キャビネット2は後方側面に爪部(不図示)が設けられ、部屋の側壁W1に取り付けられた取付板(不図示)に該爪部を係合することにより支持される。フロントパネル3の下端部とキャビネット2の下端部との間隙には、吹出口5が設けられている。吹出口5は室内機1の幅方向に延びる略矩形に形成され、前方下方に臨んで設けられている。
フロントパネル3の前面中央部は側壁W1と略平行に形成され、前面上部は上方が後方になるような傾斜面に形成されている。フロントパネル3の前面上部の傾斜面及び上面には格子状の吸込口4b、4cが設けられる。室内機1は室内の上部に配されるため、吸込口4b、4cは使用者から視認されにくくなっている。
フロントパネル3の前面中央部には開口から成る吸込口4aが設けられる。吸込口4aの高さ方向寸法は後述する送風ファン7の直径に近く、横方向寸法は送風ファン7の軸方向長さに近い大きさに形成される。吸込口4aは可動パネル21により前面が塞がれている。従って、可動パネル21も高さ方向寸法は送風ファン7の直径に近く、横方向寸法は送風ファン7の軸方向長さに近い大きさに設定されている。
可動パネル21は吸込口4aの下方で吹出口5の直ぐ上に配される回動軸22により下端がフロントパネル3に枢支されている。詳細を後述するように、可動パネル21は回動して図1に示す第1の位置、図2に示す第2の位置、図11に示す第3の位置、図12に示す第4の位置にそれぞれ配置できるようになっている。可動パネル21は使用者による指示または空気調和機の制御部(不図示)の指示に基づいて駆動され、第1〜第4の位置に切り替えられる。
また、可動パネル21には結露を防止する結露防止手段が設けられている。結露防止手段として例えば可動パネル21を断熱材により形成してもよく、可動パネル21内に空気層や空孔を設けてもよい。また、可動パネル21に断熱材を固着してもよい。
室内機1の筐体内部には、吸込口4a〜4cと吹出口5とを連結する送風経路6が形成されている。送風経路6内には空気を送出する送風ファン7が配されている。送風ファン7として、例えば、クロスフローファン等を用いることができる。送風経路6は送風ファン7により送出される空気を前方下方に案内する前方案内部6aを有している。また、送風経路6の上壁は吹出口5の近傍で前方案内部6aの終端から前方へ行くほど上方に傾斜した傾斜面6bになっている。
前方案内部6aには左右方向の吹出角度を変更可能な縦ルーバ12が設けられている。吹出口5には上下方向の吹出角度を前方上方、水平方向、前方下方及び真下方向に変更可能な複数の横ルーバ11a、11bが設けられている。フロントパネル3に対向する位置には、吸込口4a〜4cから吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕集・除去するエアフィルタ8が設けられている。
送風経路6中の送風ファン7とエアフィルタ8との間には、室内熱交換器9が配置されている。室内熱交換器9は屋外に配される圧縮機(不図示)に接続されており、圧縮機の駆動により冷凍サイクルが運転される。冷凍サイクルの運転によって冷房運転時には室内熱交換器9が周囲温度よりも低温に冷却される。また、暖房運転時には、室内熱交換器9が周囲温度よりも高温に加熱される。
室内熱交換器9とエアフィルタ8との間には吸い込まれた空気の温度を検知する温度センサ61が設けられ、室内機1の側部には空気調和機の駆動を制御する制御部(不図示)が設けられている。室内熱交換機9の前後の下部には冷房または除湿時に室内熱交換器9から落下した結露を補集するドレンパン10、13が設けられている。可動パネル21に生じる結露は可動パネル21の表面を伝って前方のドレンパン10に導かれるようになっている。
上記構成の空気調和機において、図1に示すように、空気調和機の運転停止状態では上方の横ルーバ11aはフロントパネル3に沿って配される。下方の横ルーバ11bは横ルーバ11aの下端とキャビネット2の底面とを繋ぐように配置される。これにより、吹出口5が閉塞され、室内機1の美観を損ねないようになっている。
また、可動パネル21は吸込口4aの全体を塞ぐ第1の位置に配置される。これにより、吸込口4aを介して室内機1の筐体内が視認されず、美感を向上することができる。可動パネル21は第1の位置で吸込口4aの一部を塞いでもよい。しかしながら、吸込口4aの全体を塞ぐ方が美感をより向上できる。
空気調和機を運転開始して例えば冷房運転を行うと、図2に示すように、横ルーバ11a、11bは吹出口5を開放して配置される。また、可動パネル21は回動して吹出口5の上端から延びて送風経路6の上壁を延長する第2の位置に配置される。送風経路6の上壁は吹出口5近傍で上方に傾斜した傾斜面6bから成るため、可動パネル21は前方上方に延びて配置される。
送風ファン7が駆動され、室外機(不図示)からの冷媒が室内熱交換器9へ流れて冷凍サイクルが運転される。これにより、室内機1内には吸込口4a〜4cから空気が吸い込まれ、エアフィルタ8によって空気中に含まれる塵埃が除去される。また、室内機1内に取り込まれた空気は室内熱交換器9と熱交換して冷却される。
室内熱交換器9で冷却された調和空気は、縦ルーバ12及び横ルーバ11a、11bによって左右方向及び上下方向に向きを規制される。そして、可動パネル21に沿って矢印Eに示すように前方上方に向けて室内に送出される。これにより、室内機1は前方上方に調和空気を送出する前方上方吹出しの状態になる。
図3はこの時の吹出口5近傍の詳細を示す側面断面図である。送風経路6の前方案内部6aの上壁6cと下壁6dの成す角αは約20°に形成され、徐々に流路面積が拡大される。傾斜面6bと水平面との成す角βは30°以下に形成される。傾斜面6bと可動パネル21との成す角γは17°以下に配置される。角γを17゜以下にすることで、傾斜面6bに沿って流通する空気を壁面から離さずに滑らかに小さい圧力損失で可動パネル21に沿って流通させることができる。尚、本実施形態においては、α=20°、β=20°、γ=0°になっている。
図4に示すように、前方案内部6aの上壁6cと傾斜面6bとを連結する面は滑らかな曲面6eにより繋がれている。この時、前方案内部6aの上壁6cと傾斜面6bとの成す角θ1は17゜以下に形成されている。これにより、前方案内部6aの上壁6cに沿う空気が壁面から離れずに滑らかに小さい圧力損失で傾斜面6bに沿って流通する。
尚、図5に示すように、前方案内部6aの上壁6cと傾斜面6bとの間に少なくとも1つの平面6fを設け、平面6fの端部を滑らかな曲面6eでそれぞれ繋いでもよい。この場合も、前方案内部6aの上壁6cと平面6fとの成す角θ2及び平面6fと傾斜面6bとの成す角θ3は17°以下に形成される。平面6fが複数ある場合には各平面同士の成す角も全て17°以下に形成される。
図3において、下方の横ルーバ11bは前方案内部6aの下壁6dに対して非接触で、下壁6dに垂直な方向で下壁6dの下流側の終端と一部が重なるように配置される。上方の横ルーバ11aは可動パネル21と横ルーバ11bとの間の前方が拡大された流路を等間隔に分割するように配置される。この時、横ルーバ11aにより分割された上下の流路は、上壁と下壁との成す角が17°以下になっている。
尚、横ルーバを3個以上設けてもよい。この場合も上記と同様に、最下段の横ルーバは前方案内部6aの下壁6dに対して非接触で、下壁6dに垂直な方向で下壁6dの下流側の終端と一部が重なるように配置される。最下段を除く他の横ルーバは可動パネル21と最下段の横ルーバとの間の前方が拡大された流路を等間隔に分割するように配置される。この時、各横ルーバにより分割された各流路の上壁と下壁との成す角は17°以下になっている。
吹出口5から可動パネル21に沿って前方上方に向けて室内に送出された調和空気は、部屋の天井面S(図2参照)に到達する。その後、コアンダ効果により天井面Sから室内機1に対向する側壁、床面、室内機1側の側壁W1(図2参照)を順次伝って室内機1に吸い込まれる。
このようにすることで、使用者に常に冷たい風や暖かい風が直接当たることがなく、使用者の不快感を防止して快適性を向上することができる。更に、冷房時に局所的に使用者の体温を低下させることがなく健康上の安全性を向上することができる。また、気流が部屋全体を大きく攪拌するので、室内の温度分布が設定温度付近で均一になる。即ち、部屋の上方の一部を除いて、使用者の居住領域全体が設定温度に略一致して温度ばらつきが小さく直接風もほとんど使用者に当たることのない快適空間を得ることができる。
図6は送風ファン7の風量と、その風量を送出する際の送風ファン7を駆動するファン駆動モータ(不図示)が必要とする入力(消費電力)との関係を示している。縦軸はファン駆動モータの入力(単位:W)であり、横軸は送風ファン7の風量(単位:m3/min)である。
図中、K1は図2に示すように可動パネル21を第2の位置に配置した場合を示している。図中、K2、K3は比較のために並記しており、K2はK1の状態から可動パネル21を除去した状態(図7参照)を示している。K3はK1の状態から可動パネル21を第1の位置と第2の位置との間の吸込口4aを開放する第3の位置に配置した状態(図11参照)を示している。第3の位置の可動パネル21によって従来と同様に吸込口4aは所定の空間を介して前方が遮蔽されている。
K1とK2の比較により、可動パネル21によって送風経路6の上壁(傾斜面6b)を延長したことによる効果が把握できる。K2とK3の比較により、第3の位置での吸込口4aの圧力損失によるデメリットが把握できる。
同図によると、可動パネル21を第2の位置に配置した場合(K1)は、可動パネル21を除去した場合(K2)や、第3の位置に配置した場合(K3)に比して少ない入力(消費電力)で駆動することができる。尚、同一風量時の騒音をK1、K2、K3の場合について比較すると、K1はK2及びK3に対して約2dB低騒音となった。
図7〜図10は可動パネル21を第2の位置に配置した場合(K1)と、可動パネル21を除去した場合(K2)との送風ファン7の消費電力の違いを説明する図である。図7はK2の状態を模式的に示す室内機1の側面断面図である。図8は室内機1の内部を流通する気流の静圧の状況の推移を模式的に示した図であり、縦軸は気流の静圧を示し、横軸は気流の送風方向を示している。
送風ファン7を駆動すると、静圧が大気圧と等しい外部の空気が室内機1の筐体内に吸い込まれて気流が発生する。該気流は吸込口4a〜4c、室内熱交換器9、送風経路6を流通し、室内熱交換器9を流通する際に空気は調和されて調和空気となる。この時、吸込口4a〜4c、室内熱交換器9、送風経路6のそれぞれの空気抵抗によって圧力損失ΔPa、ΔPb、ΔPcが生じる。これにより、送風経路6を流通する間に気流の静圧は減少して、大気圧−ΔPa−ΔPb−ΔPcとなる。尚、エアフィルタ8やその他の部分の圧力損失については省略して説明する。
更に、吹出口5から送出された気流は吹出口5を出たところで気流の攪乱に伴う圧力損失ΔPd1が生じる。即ち、吹出口5から送出された気流はそれまで存在した送風経路6の上下左右の壁面が急になくなって周囲の空気の中に噴出される。その際に、空気の粘性により周囲の空気に運動エネルギーを与えて周囲の空気をゆっくりと動かす。従って、吹出口5から送出された気流は、周囲の空気に運動エネルギーを奪われ、やがて大気圧と同一の静圧になる。この現象が、吹出口5から気流が送出されると直ちに一気に行われるため、吹出口5近傍での気流が大きく攪乱してそれに伴う圧力損失が生じる。
このため、送風ファン7は上記圧力損失による静圧低下分の合計(ΔPa+ΔPb+ΔPc+ΔPd1)を一気に上昇させる必要がある。従って、送風ファン7による静圧上昇ΔP0は静圧低下分の合計(ΔPa+ΔPb+ΔPc+ΔPd1)と等価でなければならない。
この静圧上昇ΔP0と、流通させる風量Qとの積(ΔP0×Q)が送風ファン7の仕事になる。送風ファン7による静圧上昇が静圧低下分の合計よりも小さい場合(ΔP0<ΔPa+ΔPb+ΔPc+ΔPd1)には、送風ファン7は所望の風量を室内熱交換器9に流通させることができない。従って、充分な空気調和を行うことができない。
これに対して、可動パネル21を第2の位置に配置したK1の場合を図9、図10に示す。図9はK1の状態を模式的に示す室内機1の側面断面図である。図10は図8と同様に、室内機1の内部を流通する気流の静圧の状況の推移を模式的に示した図であり、縦軸は気流の静圧を示し、横軸は気流の送風方向を示している。
送風ファン7を駆動すると、上記と同様に、静圧が大気圧と等しい外部の空気が室内機1の筐体内に吸い込まれて気流が発生する。この時、吸込口4a〜4c、室内熱交換器9、送風経路6のそれぞれの空気抵抗によって圧力損失ΔPa、ΔPb、ΔPcが生じる。これにより、送風経路6を流通する間に気流の静圧は減少して、大気圧−ΔPa−ΔPb−ΔPcとなる。
一方、吹出口5から送出された気流の圧力損失ΔPd2は図7の場合の圧力損失ΔPd1よりも小さくなる。即ち、可動パネル21は送風経路6の上壁を延長する第2の位置に配置されるので、吹出口5から送出された気流は送風経路6の上壁(傾斜面6b)から滑らかに可動パネル21に沿う。このため、周囲の空気に運動エネルギーを急激に奪われず、周囲の空気に奪われる運動エネルギーの量も少ない。
また、吹出口5から送出された気流全体がコアンダ効果により可動パネル21に沿うので、送風経路6の下壁6dに沿う流れもこれに影響される。このため、気流が一気に拡散することなく、気流の下側から徐々に周囲の空気に拡散されて大気圧と同一の静圧になる。従って、吹出口5近傍での気流の攪乱が少なく、それに伴う圧力損失ΔPd2が小さくなる。
更に、送風経路6の前方案内部6aにより徐々に流路面積を拡大し、傾斜面6bや可動パネル21と横ルーバ11bとによって徐々に流路面積を拡大している。このため、気流は吹出口5より外側に送出された後も可動パネル21に滑らかに沿いながら、徐々に流域面積を拡大しながら流通する。
この時、横ルーバ11a、11bを前述の図3に示すように配置しているため、吹出口5から送出された気流の最も下側を流通する気流の流路が徐々に拡大される。次に、吹出口5から送出された気流の中央部を流通する気流の流路が徐々に拡大される。最後に、吹出口5から送出された気流の最も上側を流通する気流の流路が徐々に拡大される。従って、気流は下側から順次徐々に滑らかに流速が低下する。
気流の流速が滑らかに低下すると、流体力学の分野で知られるベルヌイの式により気流の静圧が上昇する。即ち、気流の流速(運動エネルギー)が静圧(位置エネルギー)に変換される。従って、吹出口5から送出された気流の運動エネルギーが周囲の空気に奪われたり気流を攪乱したりする前にその一部を静圧に変換して静圧上昇ΔP2が得られる。
これにより、送風ファン7は上記圧力損失による静圧低下分の合計(ΔPa+ΔPb+ΔPc+ΔPd2)から静圧上昇ΔP2を減じた分を一気に上昇させる必要がある。このため、送風ファン7による静圧上昇ΔP1はΔPa+ΔPb+ΔPc+ΔPd2−ΔP2となる。
従って、図7の場合の送風ファン7に必要な静圧上昇ΔP0に比べて、必要な静圧上昇ΔP1はΔP2+ΔPd1−ΔPd2だけ小さくなる。これにより、送風ファン7の仕事が(ΔP2+ΔPd1−ΔPd2)×Qだけ小さくなるため、この分だけファン駆動モータの入力(消費電力)を低減して省エネルギー化を図ることができる。
尚、前述したように、気流の下側から順次徐々に滑らかに風速を低下して静圧に変換するため、気流の流速(運動エネルギー)を静圧(位置エネルギー)に変換する際の損失が小さい。このため、流速を静圧に変換する変換効率が極めてよくなり、多くの運動エネルギーを静圧に変換することが可能となる。
図11は可動パネル21を第1の位置と第2の位置との間の吸込口4aを開放する第3の位置に配置した状態を示す側面断面図である。可動パネル21は第1の位置から第2の位置よりも少ない回動角度で移動して第3の位置に配置される。これにより、吸込口4aの前方を所定の空間を介して可動パネル21で遮蔽して筐体内の露出が抑制される。
その結果、可動パネル21を第2の位置に配置して省エネルギー化を図る場合と、可動パネル21を第3の位置に配置して美感を向上する場合とを使用者が選択して切り替えることができる。従って、利便性の高い空気調和機を得ることができる。また、送風経路6の上壁に沿わない方向に調和空気を送出する際に可動パネル21を第3の位置に配置して美感を向上することができる。
図12は可動パネル21を第2の位置から更に吸込口4aを開放する第4の位置に配置した状態を示す側面断面図である。可動パネル21は第1の位置から第2の位置よりも大きな回動角度で移動し、開放端が回動軸22よりも下方に配された第4の位置に配置される。これにより、フロントパネル3の前面が広く開放され、エアフィルタ8を容易に取り出して清掃や交換することができる。また、室内機1の筐体内の清掃を容易に行うことができる。従って、可動パネル21は筐体前面を開放して筐体内の清掃や筐体内に配されるエアフィルタ8の出し入れ等を行うことができるオープンパネルを構成する。
尚、フロントパネル3または可動パネル21と室内熱交換器9との間の空間にエアフィルタ8を自動で掃除するエアフィルタ掃除手段を設けてもよい。この場合には、可動パネル21を第4の位置に配置することにより、エアフィルタ掃除手段のメンテナンスを容易に行うことができる。
本実施形態によると、可動パネル21が吸込口4aを塞ぐ第1の位置と吹出口5の上端から延びて送風経路6の上壁(傾斜面6b)を延長する第2の位置との間を移動可能なので、空気調和機の運転停止時等に可動パネル21を第1の位置に配置して空気調和機の美感を向上することができる。
また、空気調和機の運転時に可動パネル21を第2の位置に配置し、吸込口4aを広く開放して吸気効率が向上する。この時、送風経路6の上壁に沿う調和空気が滑らかに可動パネル21に沿って流通する。これにより、吹出口5近傍での気流の攪乱が少なく、それに伴う圧力損失ΔPd2が小さくなる。加えて、可動パネル21に沿う空気が減速して運動エネルギーが静圧に変換され、その静圧上昇ΔP2により送風ファン7をアシストする。言い換えれば、従来は周囲の空気に奪われていた運動エネルギーの一部が静圧に変換され、送風のための仕事に用いることができる。従って、送風ファン7による静圧上昇を小さくすることができ、空気調和機の省エネルギー化を図ることができる。
尚、吸込口4aは開口面積が大きい方が吸気効率が高い。このため、前述の図1に示すように吹出口5の直ぐ上から室内機1の筐体上部に至るまでフロントパネル3の前面中央部の略全体を開口して形成される。これにより、可動パネル21はフロントパネル3の前面中央部略全体を覆い、筐体の上部まで延びて形成される。その結果、第2の位置で可動パネル21は前方に長く延びて設置されるため、気流の減速によって変換される静圧量を増加して省エネルギー効果をより向上することができる。
送風ファン7がクロスフローファンから成る場合は、クロスフローファンよりも下流側の流路(送風経路6及び可動パネル21から構成される)の上壁面の長さをクロスフローファンの直径の1.5倍以上にするとよい。これにより、クロスフローファンから送出される空気の流速が充分低速になるまで運動エネルギーを充分回収することができる。従って、省エネルギー効果を更に向上することができる。
また、可動パネル21は第2の位置で上面が調和前の空気と接触して下面が調和後の空気と接触する。このため、表裏で温度差が生じて結露が発生し易くなるが、結露防止手段を設けることにより第2の位置に可動パネル21を配置することができる。また、可動パネル21に結露が万が一生じてもドレン受け10に導かれるので、第2の位置に可動パネル21を配置することができる。
<第2実施形態>
次に、図13は第2実施形態の空気調和機の室内機を示す側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図12に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は可動パネル21の後方に重ねて配されるパネル枠24が設けられ、可動パネル21及びパネル枠24によりオープンパネル組品が構成される。その他の部分は第1実施形態と同様である。
パネル枠24は吸込口4aの下方で吹出口5の直ぐ上に配される回動軸22により下端がフロントパネル3に枢支されている。パネル枠24にはフロントパネル3の前面中央部に設けられた吸込口4aと略同じ大きさの開口部24aが設けられる。可動パネル21は回動軸23によりパネル枠24の上端で枢支される。また、吸込口4aは吹出口5の直ぐ上から室内機1の筐体上部まで形成され、可動パネル21は開口部24aの全体を覆うように筐体の上部まで延びて形成されている。
第1実施形態と同様に、可動パネル21は使用者による指示または空気調和機の制御部(不図示)の指示に基づいて駆動される。これにより、パネル枠24と一体に回動軸22を中心に回動して図13に示す第1の位置、図14に示す第2の位置、図15に示す第3の位置にそれぞれ配置できるようになっている。また、可動パネル21は手動によりパネル枠24と分離して回動軸23を中心に回動し、図16に示す第4の位置に配置できるようになっている。可動パネル21を使用者による指示または制御部の指示に基づいて駆動して回動軸23を中心に回動させてもよい。
上記構成の空気調和機において、図13に示すように、空気調和機の運転停止状態では可動パネル21は吸込口4aの全体を塞ぐ第1の位置に配置される。これにより、吸込口4aを介して室内機1の筐体内が視認されず、美感を向上することができる。可動パネル21は第1の位置で吸込口4aの一部を塞いでもよい。
空気調和機を運転開始して例えば冷房運転を行うと、図14に示すように、可動パネル21は回動して吹出口5の上端から延びて送風経路6の上壁を延長する第2の位置に配置される。これにより、第1実施形態と同様に送風ファン7による静圧上昇を小さくして空気調和機の省エネルギー化を図ることができる。
図15に示すように、可動パネル21を第1の位置と第2の位置との間の吸込口4aを開放する第3の位置に配置すると、吸込口4aの前方を所定の空間を介して可動パネル21で遮蔽して筐体内の露出が抑制される。その結果、可動パネル21を第2の位置に配置して省エネルギー化を図る場合と、可動パネル21を第3の位置に配置して美感を向上する場合とを使用者が選択して切り替えることができる。従って、利便性の高い空気調和機を得ることができる。
図16に示すように、可動パネル21の下端を前方上方に開いて可動パネル21を第4の状態に配置すると、フロントパネル3の前面が広く開放される。これにより、筐体内の清掃や筐体内に配されるエアフィルタ8の出し入れや等を行うことができる。尚、エアフィルタ8を自動で掃除するエアフィルタ掃除手段(不図示)を設けてもよい。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、可動パネル21を第4の位置に配した際に下方に向かって筐体内が開放されるため、筐体内の清掃やエアフィルタ8の出し入れ等をより簡単に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、図17は第3実施形態の空気調和機の室内機を示す側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図12に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は可動パネル21の後方に重ねて配される防護部材27が設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
防護部材27は可動パネル21と同様に下端が回動軸22により回動自在にフロントパネル3に枢支されている。また、吸込口4aは吹出口5の直ぐ上から室内機1の筐体上部まで形成され、可動パネル21及び防護部材27は開口部24aの全体を覆うように筐体の上部まで延びて形成されている。
第1実施形態と同様に、可動パネル21は使用者による指示または空気調和機の制御部(不図示)の指示に基づいて駆動される。これにより、図17に示す第1の位置、図18に示す第2の位置にそれぞれ配置できるようになっている。また、可動パネル21を回動した際に防護部材27は可動パネル21に連動して可動パネル21よりも小さい角度で回動し、吸込口4aが開放される。
防護部材27は中空の微細な複数のガラスビーズを練りこんだ樹脂等の断熱性をもつ部材により形成されている。内部に断熱材をインサート成形して防護部材27を形成してもよい。また、防護部材27を中空成形してもよい。また、防護部材27を熱伝導性の低い材料により形成してもよい。また、防護部材27の吸込口4a側の面に断熱材を固着してもよい。即ち、防護部材27は断熱性をもつ部材にて構成されていれば、上記以外の構成であってもよい。これにより、防護部材27の結露を防止する結露防止手段が構成される。また、防護部材27に生じる結露は防護部材27の表面を伝って前方のドレンパン10に導かれるようになっている。
上記構成の空気調和機において、図17に示すように、空気調和機の運転停止状態では可動パネル21は吸込口4aの全体を塞ぐ第1の位置に配置される。これにより、吸込口4aを介して室内機1の筐体内が視認されず、美感を向上することができる。可動パネル21及び防護部材27は第1の位置で吸込口4aの一部を塞いでもよい。
空気調和機を運転開始して例えば冷房運転を行うと、図18に示すように、可動パネル21は回動して吹出口5の上端から延びて送風経路6の上壁を延長する第2の位置に配置される。これにより、第1実施形態と同様に送風ファン7による静圧上昇を小さくして空気調和機の省エネルギー化を図ることができる。この時、防護部材27が可動パネル21よりも回動角度が小さいため吸込口4aの前方が所定の空間を介して防護部材27により遮蔽され、筐体内の露出が抑制される。
また、可動パネル21及び防護部材27を図18の状態から更に回動して筐体内の清掃やエアフィルタ8の出し入れを行うことができるようになっている。従って、可動パネル21及び防護部材27によりオープンパネルが構成される。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、空気調和機の駆動時に防護部材27により室内機内部の露出を抑制できるので、より美観を向上することができる。この時、防護部材27により吸込口4aの前方が所定の空間を介して遮蔽され、吸込口4aの圧力損失が第1実施形態よりも大きくなる。しかしながら、可動パネル21を第2の位置に配置することで、従来よりも送風ファン7の静圧上昇を小さくして省エネルギー化を図ることができる。
また、可動パネル21を第2の位置に配した際に可動パネル21の下面が調和後の空気と接触し、防護部材27の上面が調和前の空気と接触する。このため、可動パネル21及び防護部材27は表裏で温度差が生じて結露が発生し易くなるが、それぞれに結露防止手段を設けることにより第2の位置に可動パネル21を配置することができる。また、可動パネル21及び防護部材27に結露が万が一生じてもドレン受け10に導かれるので、第2の位置に可動パネル21を配置することができる。
尚、第1〜第3実施形態において、可動パネル21を回動軸22を中心に回動して移動させているが、ギヤ、カム、リンク等の案内により、スライド移動を含んで可動パネル21を移動できるようにしてもよい。
本発明に係る空気調和機を第1〜第3実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定される訳ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜の変更を加えて実施することができる。
本発明によると、吸込口を覆う可動パネルを備えた空気調和機に利用することができる。
1 室内機
2 キャビネット
3 フロントパネル
4a〜4c 吸込口
5 吹出口
6 送風経路
6a 前方案内部
6b 傾斜面
7 送風ファン
8 エアフィルタ
9 室内熱交換器
10、13 ドレンパン
11a、11b 横ルーバ
12 縦ルーバ
21 可動パネル
22、23 回動軸
24 パネル枠
24a 開口部
27 防護部材
61 温度センサ

Claims (11)

  1. 室内機の筐体前面に設けられる吸込口と、
    前記筐体下部に設けられる吹出口と、
    空気を前方下方に案内する前方案内部を有して前記筐体内で前記吸込口と前記吹出口とを連結する送風経路と、
    前記前方案内部の上壁の前方に連続して前記前方案内部の終端から前方へ行くほど上方に傾斜した傾斜面と、
    前記送風経路内に配される送風ファンと、
    前記吸込口を塞ぐ第1の位置と、前記傾斜面の上端近傍から延びて前記傾斜面を前方上方に延長する第2の位置との間を移動可能な可動パネルと、
    を備え、前記可動パネルの下部は第2の位置において前記傾斜面と略同一平面上にあることを特徴とする空気調和機。
  2. 室内機の筐体前面に設けられる吸込口と、
    前記筐体下部に設けられる吹出口と、
    前記筐体内で前記吸込口と前記吹出口とを連結するとともに前記吹出口近傍で前方に向かって上方に傾斜する送風経路と、
    前記送風経路内に配される送風ファンと、
    前記吸込口を塞ぐ第1の位置と、前記吹出口の上端から延びて前記送風経路の上壁を前方上方に延長する第2の位置との間を移動可能な可動パネルと、
    を備え、前記可動パネルの下部は第2の位置において前記送風経路の上壁の下流部と略同一平面上にあることを特徴とする空気調和機。
  3. 前記送風経路に設けられて前記吹出口の風向を上下に可変する風向可変部を備え、
    前方上方に向けて調和空気を送出する際には、前記可動パネルを第2の位置に移動させるとともに、調和空気の風向が前方上方になるように前記風向可変部によって規制し、前記可動パネルに沿って前方上方に向けて調和空気を送出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記風向可変部は、前記送風経路の上壁に対向して設けられる第1風向板と、第1風向板の下方に設けられる第2風向板とから成り、
    前記可動パネルが第2の位置に移動した際には、前記送風経路の上壁と第1風向板との間を流通する気流の流路及び第1風向板と第2風向板との間を流通する気流の流路が下流に行くほど徐々に拡大されるように第1、第2風向板が配置されることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記風向可変部は、前記送風経路の上壁に対向して設けられる第1風向板と、第1風向板の下方に設けられる第2風向板とから成り、
    前記可動パネルが第2の位置に移動した際には、第2風向板の前端は第1風向板の後端よりも前方に配されるとともに、第1風向板と第2風向板との間を流通する気流の流路が下流に行くほど徐々に拡大されることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  6. 前記可動パネルを第1の位置と第2の位置との間の前記吸込口を開放する位置に配置できることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の空気調和機。
  7. 前記吸込口の下方で前記筐体に枢支して前記吸込口の前面に配されるとともに前記吸込口に面した開口部を有するパネル枠を備え、前記可動パネルは前記パネル枠の前面に配されるとともに前記パネル枠の上端で枢支されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  8. 第1の位置の前記可動パネルの背面に配されて前記吸込口を塞ぐとともに前記可動パネルに連動する防護部材を設け、前記可動パネルを第2の位置に配した際に前記可動パネルよりも小さい移動量で前記防護部材が移動して前記吸込口を開放することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 前記可動パネルの結露を防止する結露防止手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の空気調和機。
  10. 第1の位置の前記可動パネルにより前記筐体の上部まで覆ったことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の空気調和機。
  11. 第2の位置の前記可動パネルの下面と前記吹出口近傍の前記送風経路の上壁との交差角度を17゜以下にしたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の空気調和機。
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