JP2012040458A - 紫外線化学反応装置 - Google Patents

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鉱一 伊藤
Yoko Umeda
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Abstract

【課題】紫外線ランプあるいは超音波発生装置が不要で装置のコンパクト化が可能な紫外線化学反応装置を提供する。
【解決手段】紫外線化学反応装置1は、被処理物質11を含む有機溶媒12を導入する導入口2と、該被処理物質11を反応させた反応生成物13を含む有機溶媒12を排出する排出口3と、マイクロ波発生装置4と、該マイクロ波発生装置4から発生したマイクロ波を吸収するマイクロ波吸収体5の固定床とを備え、前記導入口2から導入した前記有機溶媒12を、前記排出口3から排出させるまでの間に、前記マイクロ波吸収体5と接触させながらマイクロ波発生装置4よりマイクロ波を照射して、有機溶媒12を分解もしくは気化させ、それにより生成する気体とマイクロ波との相互作用で紫外線を発生させ、発生させた紫外線を、被処理物質11の処理反応に利用する装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機溶媒の気化もしくは溶媒の分解で生成する気体と、マイクロ波との相互作用により、紫外線を発生させる紫外線化学反応装置に関する。
化学反応において紫外線を利用する際は、紫外線ランプを用いるのが一般的である。しかし、紫外線は懸濁液中では透過率が低く、有効に照射できないという問題点がある。
そのため、光触媒を活性化させるために光触媒と紫外線発光ダイオードを組み合わせた各種の装置、例えば、浄水タンク及び浄水ポット、空気清浄装置、内燃機関の排出ガス浄化装置、冷蔵庫、生ゴミ処置装置等が提案されている(特許文献1〜6参照)。
また、紫外線発光ダイオードを組み合わせた反応装置により、以下の反応例に示すように、光触媒懸濁液中でCOとHに紫外線を照射することで、ギ酸あるいはアルデヒドを生成させる方法が提案されている(特許文献7参照)。しかし、この装置も、光触媒による液の懸濁により紫外線の有効照射という点では課題があった。
(反応例)
2HO → (光触媒+光Energy) → 2H+O
CO + H → (光触媒+光Energy)→ HCOOH(ギ酸)
または
CO + 2H →(光触媒+光Energy)→ HCHO(アルデヒド)+H
一方、水中に光触媒を分散させて紫外線を照射すれば、水中の有機物を分解、脱色・脱臭、殺菌できることが知られており、これらの処理に要する時間を短縮させるために、光触媒を懸濁した有機物含有水に、紫外線ランプから紫外線を照射すると同時に、マグネトロンからマイクロ波を照射する装置(特許文献8参照)、あるいは、電磁波発生器と電磁波の照射を受けて紫外線を発光する紫外線光源とを備えた化学反応促進装置(特許文献9参照)が提案されている。しかし、これらの装置では、紫外線ランプあるいは紫外線光源が別途必要であり、反応装置のコンパクト面およびコスト面で課題がある。
さらに、紫外線ランプを用いない場合でも、超音波装置で発生させたキャビテーションにマイクロ波を照射することにより、紫外線が発生することが知られている(例えば、特許文献10参照)。しかし、キャビテーションにマイクロ波を照射して紫外線を発生させる場合は、超音波発生装置が別途必要であり、反応装置のコンパクト面およびコスト面で課題がある。
実用新案登録第3100632号公報 特開平11−47545号公報 特開2000−167353号公報 特開2004−162552号公報 特開2006−017358号公報 特開2006−281161号公報 特開2008−246355号公報 特開2001−259620号公報 特開2008−159387号公報 特開2008−173521号公報
本発明は、紫外線ランプあるいは超音波発生装置が不要で、装置のコンパクト化が可能な、紫外線化学反応装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者等は鋭意検討した結果、超音波装置でキャビテーションを発生させなくても、反応装置内に固定したマイクロ波吸収体の周辺に気体分子が存在すると、マイクロ波吸収体にマイクロ波を照射した際に、この気体分子がマイクロ波を吸収して紫外線が発生することに着目し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、被処理物質を含む有機溶媒を導入する導入口と、該被処理物質を反応させた反応生成物を含む有機溶媒を排出する排出口と、マイクロ波発生装置と、該マイクロ波発生装置から発生したマイクロ波を吸収するマイクロ波吸収体の固定床とを備え、前記導入口から導入した前記有機溶媒を、前記排出口から排出させるまでの間に、前記マイクロ波吸収体と接触させながらマイクロ波発生装置よりマイクロ波を照射して、有機溶媒を分解もしくは気化させ、それにより生成する気体とマイクロ波との相互作用で紫外線を発生させ、発生させた紫外線を、被処理物質の処理反応に利用することを特徴とする紫外線化学反応装置を提供する。
本発明によれば、マイクロ波の局所加熱効果で、マイクロ波吸収体の周辺で有機溶媒が局所的に気化もしくは分解し、生成する気体にマイクロ波を照射することで紫外線が発生するため、超音波発生装置が不要で反応装置のコンパクト化が可能な紫外線化学反応装置を提供することができる。
発生した紫外線は、減衰がなく、被処理物質に近距離で照射されるため省エネであり、被処理物質の処理に要する時間を短縮できる効果もある。
本発明の一実施形態である紫外線化学反応装置を示す概略構成図である。 本発明の紫外線化学反応装置を用いた応用例である。 本発明の紫外線化学反応装置を用いた別の応用例である。
以下、本発明の紫外線化学反応装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態である紫外線化学反応装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、本発明の紫外線化学反応装置1は、有機溶媒の気化もしくは分解で生成する気体と、マイクロ波との相互作用で発生する紫外線を利用する紫外線化学反応装置であって、被処理物質11を含む有機溶媒12を導入する導入口2と、該被処理物質11を反応させて得られる反応生成物13を含む有機溶媒12を排出する排出口3と、マイクロ波発生装置4と、該マイクロ波発生装置4から発生したマイクロ波を吸収するマイクロ波吸収体5の固定床とを備えている。
導入口2から導入した、被処理物質11を含む有機溶媒12を、排出口3から排出させるまでの間に、マイクロ波吸収体5と接触させながらマイクロ波発生装置4よりマイクロ波を照射して、有機溶媒12を分解もしくは気化させることにより、気体を発生させる。
本発明の紫外線化学反応装置1における導入口2、排出口3、マイクロ波発生装置4およびマイクロ波吸収体5の配置は任意であって、導入口2から導入した有機溶媒12等を、排出口3から排出するまでの間にマイクロ波吸収体5に接触させることができ、かつ、分解もしくは気化により生成する気体にマイクロ波が照射されるように、配置されていればよい。
図1に示したように、マイクロ波発生装置4は、マイクロ波吸収体5がマイクロ波発生装置4から照射されるマイクロ波を吸収しやすく、かつ、マイクロ波吸収体5と接触した有機溶媒12の気化もしくは分解で生成する気体分子が、マイクロ波と相互作用しやすい位置に配置する。図1では、マイクロ波発生装置4を、紫外線化学反応装置1の側部に配置した例を示したが、同装置1の上部に配置することもできる。なお、マイクロ波発生装置4には、電気制御装置が備えられ、マイクロ波吸収体5により形成された固定床には、温度測定用の熱電対と温度コントローラー用熱電対が備えられている(いずれも図示省略)。
マイクロ波吸収体5を用いて固定床を形成する場合は、後記するマイクロ波吸収体5あるいは担体との混合物、あるいはこれらを所定の形状に加工したものを、反応装置1内にカラム形状に充填、固定する方式が好ましい。
本発明の紫外線化学反応装置1においては、被処理物質11を含む有機溶媒12を導入口2から導入した後、排出口3から排出するまでの間に、それらをマイクロ波吸収体5と接触させる際、マイクロ波発生装置4から照射されるマイクロ波により局所的に加熱されたマイクロ波吸収体5の周辺では、有機溶媒12が気化もしくは分解し、気化もしくは分解により生成する気体とマイクロ波との相互作用により、紫外線が発生する。この発生した紫外線が被処理物質11の処理反応に寄与する。その後、反応生成物13を含む有機溶媒12を、排出口3から排出する。
被処理物質11を含む有機溶媒12は、紫外線化学反応装置1の中を、1パスさせるだけでもよいが、被処理物質11について所定の処理反応が完了するまで、排出口3と導入口2とを配管で繋いで循環させることも可能である。反応の雰囲気は不活性ガス中で行うことが好ましい。
また、紫外線化学反応装置1を繋ぐ配管上の少なくとも1箇所の、任意の場所に、コンデンサなどの冷却装置を設置することもできる。これにより、マイクロ波吸収体5を通過した後に排出口3から排出される高温の有機溶媒12を、冷却することができ、有機溶媒12を再びマイクロ波吸収体5を接触させて反応させる際には、低温の有機溶媒12を供給できるので、高出力のマイクロ波照射が可能になる。さらに、特に低沸点の有機溶媒12を用いる場合には、紫外線化学反応装置1の上部に冷却手段を設けることで、蒸発した有機溶媒12を液化、回収して反応系に戻すことができる。
マイクロ波吸収体5としては、炭素化合物、金属含有化合物などが好ましく、これらの化合物のうち、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。マイクロ吸収体5の形状は任意であるが、例えば、粉末状、顆粒状、ロッド状、スティック状、シート状、ハニカム状に加工したものなどが好ましい。
上記の炭素化合物としては、活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレンなどがあげられる。
上記の金属含有化合物としては、ゼオライトなどの複合金属酸化物;二酸化チタンなどの金属酸化物;鉄、銀、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウムなどの金属を炭素化合物や樹脂等の担体に担持させた化合物があげられる。これらの金属含有化合物では金属が触媒として作用し、金属を担持する担体がマイクロ波吸収体として作用する。
マイクロ波吸収体5による固定床には、固定床の温度を制御するための担体として、CeO、In、SnO、MnO、Fe、V、WO、CuOなどの金属酸化物や、シリコン、ゲルマニウム、ホウ素、炭化ケイ素などの半導体を、任意の割合で混合することもでき、マイクロ波吸収体5と上記の担体との混合物を、顆粒状、ロッド状、スティック状、シート状、ハニカム状に加工したものを用いることもできる。
マイクロ波発生装置4から照射するマイクロ波は、周波数が1〜300GHz、出力が10W〜20kWの範囲が好ましい。マイクロ波照射時間は、被処理物質11の処理反応の進行状況により適宜決定すればよい。マイクロ波発生装置4における発振器としては、マグネトロン等のマイクロ波発振器や、固体素子を用いたマイクロ波発振器等を適宜用いることができる。
本発明の紫外線化学反応装置1は、その内部に、マイクロ波吸収体5による固定床を有しており、マイクロ波により加熱されたマイクロ波吸収体5と、有機溶媒12が接触することで、低沸点の溶媒12が気化もしくは分解して気体が生成し、この気体とマイクロ波とが相互作用することで紫外線が発生する。紫外線は、被処理物質11の周辺で発生するので、被処理物質11を反応させるのに効率よく利用することができる。
本発明において、被処理物質11は、化学原料や汚染物質などである。化学原料は、一般的な化学反応に用いられる原料であれば1種類でも2種類以上の混合物でもよく、例えば、炭酸塩、二酸化炭素、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ハロゲン化物、硫化物などがあげられる。
本発明の紫外線化学反応装置1を用いた反応の実施形態は、大きく2通りに分けられる。
(1)被処理物質11である化学原料や汚染物質を含む有機溶媒12を、当該装置1に導入し、有機溶媒12の気化により発生する気体を、マイクロ波と相互作用させて、紫外線を発生させる形態。
(2)被処理物質11である化学原料や汚染物質を含む有機溶媒12を、当該装置1に導入し、有機溶媒12の分解により発生する気体を、マイクロ波と相互作用させて、紫外線を発生させる形態。
上記の被処理物質11としては、これを構成する分子の平均結合エネルギーが、紫外線エネルギー(411kJ/mol)以下であることが好ましい。このような結合としては、C−C、C−H、C−N、C−O、C−F、C−Cl、C−Br、C−I、C-S、C−Si、N−H、P−H、S−H、N−N、O−O、F−F、Cl−Cl、Br−Br、I−I、H−Br、H−Iの単結合の切断、或いはC=C、C≡C、C=O、O=O、C=N、C≡N、N=N、N≡Nの多重結合からの単結合への切断が挙げられ、被処理物質11はこれらの結合から選ばれる結合で構成されている物質であることが好ましい。
例えば、化学原料としては、二酸化炭素(化学式:O=C=O、C=Oの切断)、光重合開始剤(アゾジイソブチロニトリル 化学式:(CH(CN)CN=NC(CN)(CH、C−Nの切断)、過酸化ベンゾイル (化学式:(C)COO−OOC(C)、O−Oの切断)などがあげられる。
汚染物質としては、農薬(例えば難分解性農薬のトリアジン系農薬(アトラジン、シマジン、トリエタジン、プロメトン、プロメトリン(いずれもC−Nの切断)))、アオコ(DNAチミンのC=Cの切断)などがあげられる。
上記の有機溶媒12は、農薬を含む土壌やアオコを含む水などから、該農薬やアオコを抽出する抽出溶媒として利用できるため、抽出物を含む有機溶媒12をそのまま、紫外線化学反応装置1に導入することで、被処理物質11を反応させることができる。
上記(1)の有機溶媒12は、常圧下における沸点が100℃以下であることが好ましく、このような有機溶媒12を用いることで比較的低温で反応させることができ、副反応が起こり難い。また、常圧下における沸点が50℃以上であることが好ましく、このような有機溶媒12を用いれば、溶媒12を常温のまま反応装置1内に導入した後、加熱されたマイクロ波担体を接触させることで溶媒12の沸点以上に加熱することが容易なので、マイクロ波の制御ならびに反応温度の制御がし易い。また、有機溶媒12は無極性溶媒の方が熱による副反応が起こり難いため、好ましく用いられる。
有機溶媒12としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒が好ましく、それ以外では、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン系溶媒などがあげられる。
上記(2)の有機溶媒12としては、炭化水素、複素環式化合物、アミン系化合物、アルコール系化合物、ケトン系化合物および脂環式化合物などの水素供与性溶媒があげられる。アルコール系化合物は、コスト、安全性、被処理物質11の溶解性、沸点などの点で好ましい有機溶媒である。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノールなどの脂肪族アルコール、シクロプロピルアルコール、シクロブチルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、シクロヘプチルアルコール、シクロオクチルアルコールなどの脂環式アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、デカリンジオールなどの多価アルコールがあげられる。
上記の水素供与性溶媒中には、溶媒の分解を促進し、水素を発生させやすくするための添加剤を含有させることもでき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを、適宜の量で添加することができる。
被処理物質11を含む水素供与性有機溶媒を用いた場合、紫外線化学反応装置1に導入し、有機溶媒12からHを発生させ、被処理物質11に紫外線ならびにマイクロ波を照射することで、汚染物質を還元分解および紫外線分解する反応に利用することができる。
次に本発明の紫外線化学反応装置を用いた応用例を説明する。
(応用例1)
本発明の紫外線化学反応装置の応用例を図2に示す。
被処理物質11として汚染物質を含む溶液より、有機溶媒(例えば、ヘキサン)12抽出で、汚染物質を有機溶媒12中に移行させる。その後、汚染物質を含む有機溶媒12を、導入口22より紫外線化学反応装置21内に導入し、マイクロ波発生装置24より照射するマイクロ波を制御し、マイクロ波吸収体25周辺の温度が有機溶媒12の沸点より若干低くなるように制御しながら、汚染物質および有機溶媒12をマイクロ波吸収体(活性炭)25と接触させ、その後、排出口23から排出する。排出液から、有機溶媒12中の反応生成物13を蒸留などで分離した後、冷却し、抽出用の有機溶媒12として再利用する。
上記の応用例では、有機溶媒12が、マイクロ波を吸収して加熱された活性炭に接触することにより気化し、気化したガスにマイクロ波が照射されることで、紫外線が発生し、発生した紫外線により汚染物質が分解する。
(応用例2)
本発明の紫外線化学反応装置の他の応用例を図3に示す。
被処理物質11として汚染物質を含む溶液または固体(土壌など)より、水素供与性溶媒(アルコール)による抽出で、汚染物質を有機溶媒12中に移行させる。汚染物質を含むアルコールに触媒量のアルカリを添加して、溶液を調製する。この溶液を、導入口32より紫外線化学反応装置31内に導入し、マイクロ波発生装置34より照射するマイクロ波を制御し、マイクロ波吸収体(金属を担持させた炭素化合物)35周辺の温度が有機溶媒12の沸点−10℃前後になるように制御しながら、マイクロ波吸収体35と接触させ、その後、排出口33から排出する。
上記の応用例では、アルコールが、マイクロ波を吸収して加熱された金属を担持させた炭素化合物に接触することにより、金属の触媒作用によって分解し、分解で生成した水素ガスにマイクロ波が照射されることで、紫外線が発生する。発生した水素の還元作用および紫外線により汚染物質が分解する。
反応後の溶液から、減圧蒸留などにより反応生成物13とアルコールの分解物(ケトン類)を分離し、冷却後、アルコールを再利用する。
本発明の紫外線化学反応装置は、紫外線の利用が期待される水処理や土壌処理分野をはじめ、各種化学反応に利用することができる。
1、21、31 紫外線化学反応装置
2、22、32 導入口
3、23、33 排出口
4、24、34 マイクロ波発生装置
5、25、35 マイクロ波吸収体
11 有機溶媒
12 被処理物質
13 反応生成物

Claims (8)

  1. 被処理物質を含む有機溶媒を導入する導入口と、該被処理物質を反応させた反応生成物を含む有機溶媒を排出する排出口と、マイクロ波発生装置と、該マイクロ波発生装置から発生したマイクロ波を吸収するマイクロ波吸収体の固定床とを備え、
    前記導入口から導入した前記有機溶媒を、前記排出口から排出させるまでの間に、前記マイクロ波吸収体と接触させながらマイクロ波発生装置よりマイクロ波を照射して、有機溶媒を分解もしくは気化させ、それにより生成する気体とマイクロ波との相互作用で紫外線を発生させ、発生させた紫外線を、被処理物質の処理反応に利用することを特徴とする紫外線化学反応装置。
  2. 有機溶媒の沸点が100℃以下であり、当該有機溶媒の気化により生成する気体とマイクロ波との相互作用で紫外線を発生させる請求項1記載の紫外線化学反応装置。
  3. 有機溶媒が、無極性溶媒である請求項2記載の紫外線化学反応装置。
  4. 有機溶媒が水素供与性溶媒であり、当該有機溶媒の分解により生成する気体とマイクロ波との相互作用で紫外線を発生させる請求項1記載の紫外線化学反応装置。
  5. 有機溶媒に含まれる被処理物質が、分子の平均結合エネルギーが紫外線エネルギー(411kJ/mol)以下の物質である請求項1〜4いずれか記載の紫外線化学反応装置。
  6. 有機溶媒に含まれる被処理物質が、C−C、C−H、C−N、C−O、C−F、C−Cl、C−Br、C−I、C-S、C−Si、N−H、P−H、S−H、N−N、O−O、F−F、Cl−Cl、Br−Br、I−I、H−Br、H−I、C=C、C≡C、C=O、O=O、C=N、C≡N、N=NおよびN≡Nから選ばれる結合で構成されている請求項5記載の紫外線化学反応装置。
  7. マイクロ波吸収体が、炭素化合物または金属含有化合物のうちの少なくとも1種である請求項1〜6いずれか記載の紫外線化学反応装置。
  8. マイクロ波吸収体が、粉末状、顆粒状、ロッド状、スティック状、シート状またはハニカム状である請求項1〜7いずれか記載の紫外線化学反応装置。
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