JP2012030487A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
Description
また、上記の優れた性能を有し、コストも低く抑えることのできる、感熱記録材料を提供することである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
無色又は淡色の塩基性ロイコ染料(1)、
塩基性ロイコ染料を発色させるための顕色剤(2)、及び
発色を補助する増感剤(3)
を含有する感熱記録層が積層された感熱記録材料であって、
前記顕色剤(2)は、下記一般式(I)で表される縮合物又は当該縮合物を少なくとも二種以上含む縮合組成物を第1顕色剤として含有し、且つ、該第1顕色剤以外の顕色剤を少なくとも一種第2顕色剤として含有し、顕色剤全量当たりの第1顕色剤の含有割合が2重量%以上55重量%未満であり、
前記増感剤(3)は、下記一般式(II)で表されるジフェニルスルホン系化合物を第1増感剤として含有し、且つ、該第1増感剤以外の増感剤を少なくとも一種第2増感剤として含有し、増感剤全量当たりの第2増感剤の含有割合が2重量%以上75重量%未満であること特徴とする感熱記録材料。
[2]第1顕色剤が、一般式(I)の式中のnが0の縮合物を主体として含み、さらに一般式(I)中のnが1〜3の縮合物から選ばれる少なくとも一種の縮合物を含む縮合組成物である、上記[1]記載の感熱記録材料。
[3]縮合組成物における、一般式(I)の式中のnが0の縮合物の含有量が、40〜99%である、上記[2]記載の感熱記録材料。
[4]第2顕色剤が、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、及びビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の感熱記録材料。
[5]第2増感剤が、脂肪酸アミド、ベンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル、シュウ酸ジベンジルエステル、及び下記一般式(III)で表されるスルホンアミド系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の感熱記録材料。
本発明の感熱記録材料は、無色又は淡色の塩基性ロイコ染料(1)、塩基性ロイコ染料を発色させるための顕色剤(2)、及び発色を補助する増感剤(3)を含有する感熱記録層が、支持体の少なくとも片面上に積層してなる。
本発明の塩基性ロイコ染料(1)としては、感圧あるいは感熱記録紙分野で公知の無色乃至淡色の塩基性ロイコ染料は全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、なかでも、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フルオレン系、ジビニル系等の塩基性ロイコ染料が好ましい。以下に塩基性ロイコ染料の具体例を示す。なお、これら塩基性ロイコ染料は、いずれか1種を単独で使用しても、二種以上を併用してもよい。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕等
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン等
3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕、3,6,6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕等
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3’−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、1,1−ビス−〔2’,2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン、1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン、1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン、ビス−〔2,2,2’,2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル等
本発明の顕色剤(2)は、上記一般式(I)で表される縮合物又は当該縮合物を少なくとも二種以上含む縮合組成物(第1顕色剤)を含有し、且つ、該第1顕色剤以外の顕色剤を少なくとも一種(第2顕色剤)含有する。
上記一般式(I)において、Rは、それぞれ、ハロゲン原子、水酸基、炭素数が1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アリール基又はアラルキル基を示し、好ましくは炭素数が1〜5のアルキル基、アラルキル基である。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
炭素数1〜5のアルキル基としては、直鎖及び分枝鎖状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、イソプロピル基、t−ブチル基である。
炭素数1〜5のアルコキシ基としては、直鎖及び分枝鎖状のいずれであってもよく、炭素数が1〜4のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
また、アラルキル基としては、例えば、クミル基、α−メチルベンジル基等が挙げられる。
(使用カラム)
内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に粒径5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填したもの
(移動相組成)
アセトニトリル:0.05vol%リン酸水溶液=98:2(vol)
(カラム温度)
40℃
(流量)
0.8mL/min
(検出器)
紫外吸光光度計(測定波長280nm)
本発明の第2顕色剤としては、従来から感圧あるいは感熱記録紙の分野で使用されている公知の顕色剤(但し、背景技術の欄で説明した高保存性顕色剤は除く。)であれば特に制限なく使用できるが、具体的には、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質;4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシベンゼンスルホンアニリド、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開第97/16420号公報に記載されたジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール系化合物;4,4’−ビス(3−(フェノキシカルボニルアミノ)メチルフェニルウレイド)ジフェニルスルホン(旭化成社製、商品名:UU)、国際公開第02/081229号公報、特開2002−301873号公報等に記載された化合物(日本曹達社製、商品名D−102、D−100)、特許第3456792号公報、特許第3612746号公報等に記載された化合物、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物;p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸等の芳香族カルボン酸系化合物やこれらの芳香族カルボン酸系化合物の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩;チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体;テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの中でも、フェノール系化合物が好ましく、特に好ましくは、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンである。これらの顕色剤はいずれか一種を用いても二種以上を併用してもよい。また、これらの化合物は、公知の方法によって製造することができる。
本発明の増感剤(3)は、上記一般式(II)で表されるジフェニルスルホン系化合物(第1増感剤)を含有し、且つ、該第1増感剤以外の増感剤(第2増感剤)を少なくとも一種を含有する。
本発明の第1増感剤は、上記一般式(II)で表されるジフェニルスルホン系化合物である。上記一般式(II)において、R1は、アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、シアノ基又はアリルオキシ基を示す。
アルキル基としては、好適には、炭素数1〜5の直鎖又は分枝鎖状のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、イソプロピル基、t−ブチル基である。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
アルコキシ基としては、好適には、炭素数1〜5の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシ基、より好適には、炭素数が1〜4の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
R1は、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリルオキシ基である。
R1が、各々独立して、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリルオキシ基であり、
pが、0〜2の整数(好ましくは、0又は1)
である化合物である。
本発明の第2増感剤としては、従来公知の増感剤であれば特に制限なく使用できる。かかる増感剤としては、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、p−ベンジルビフェニル、ベンジルオキシナフタレン(例、β−ベンジルオキシナフタレン)、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、4,4’−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、脂肪酸アミド(例、ステアリン酸アミド)、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、上記一般式(III)で表されるスルホンアミド系化合物等を例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。中でも、脂肪酸アミド、ベンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル、シュウ酸ジベンジルエステル、及び下記一般式(III)で表されるスルホンアミド系化合物が好ましい。これらの増感剤は、いずれか一種を単独で使用しても二種以上を併用してもよい。
アルキル基としては、好適には、炭素数1〜5の直鎖又は分枝鎖状のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、イソプロピル基、t−ブチル基である。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
アルコキシ基としては、好適には、炭素数1〜5の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシ基、より好適には、炭素数が1〜4の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
R2は、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基である。
R2が、各々独立して、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基であり;
qが、0〜2の整数(好ましくは、0又は1)
である化合物である。
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
カラム :Inertsil ODS−2
オクタデシルシリル化シリカゲルの粒径:5μm
カラムの内径×長さ:4.6mmφ×15cm
移動相組成 :アセトニトリル:0.05vol%リン酸水溶液=98:2(vol)
流速 :0.8mL/min
波長 :280nm(検出機には紫外吸光光度計を使用)
注入量 :1.0μL
カラム温度 :40℃
分析時間 :25min
サンプル濃度:約2500ppm
(1)2,2′−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を60%含有する縮合組成物
[その他の構成成分]
2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)−4−t−ブチルフェノール:2,2′−メチレンビス[6−[(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)メチル]−4−t−ブチルフェノール]:2,6−ビス[[2−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)メチル]−5−t−ブチルフェニル]メチル]−4−t−ブチルフェノール:2,2′−メチレンビス[6−[[2−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)メチル]−5−t−ブチルフェニル]メチル]−4−t−ブチルフェノール]:2,6−ビス[[2−ヒドロキシ−3−[2−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)メチル]−5−t−ブチルフェニル]メチル]−5−t−ブチルフェニル]メチル]−4−t−ブチルフェノール
[実施例1]
塩基性ロイコ染料、顕色剤及び増感剤の各材料は、それぞれ、予め以下の配合の分散液を調製し、それぞれサンドグラインダーで平均粒子径が0.5μmになるまで湿式磨砕を行った。
<顕色剤分散液A>
2,2’−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を60%含有する縮合組成物
(第1顕色剤) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<顕色剤分散液B>
4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルホン
(第2顕色剤) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<塩基性ロイコ染料分散液>
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(山本化成社製商品名:ODB−2) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
<増感剤分散液C>
ジフェニルスルホン(第1増感剤) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<増感剤分散液D>
パラトルエンスルホンアミド(第2増感剤) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
顕色剤分散液A 10.8部
(顕色剤全量に対する第1顕色剤の比率30重量%)
顕色剤分散液B 25.2部
(顕色剤全量に対する第2顕色剤の比率70重量%)
塩基性ロイコ染料分散液 13.8部
増感剤分散液C 25.2部
(増感剤全量に対する第1増感剤の比率70重量%)
増感剤分散液D 10.8部
(増感剤全量に対する第2増感剤の比率30重量%)
非晶質シリカ(デグサジャパン社製商品名:カープレックス101)25%分散液
26.0部
炭酸カルシウム(白石カルシウム社製商品名:ツネックスE)50%分散液
13.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
10%ポリビニルアルコール 20部
増感剤分散液Cを18.0部(増感剤全量に対する第1増感剤の比率50重量%)、増感剤分散液Dを18.0部(増感剤全量に対する第2増感剤の比率50重量%)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
増感剤分散液Cを10.8部(増感剤全量に対する第1増感剤の比率30重量%)、増感剤分散液Dを25.2部(増感剤全量に対する第2増感剤の比率70重量%)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
顕色剤分散液Bを36.0部(顕色剤全量に対する第2顕色剤の比率100重量%)、増感剤分散液Cを36.0部(増感剤全量に対する第1増感剤の比率100重量%)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
増感剤分散液Dを36.0部(増感剤全量に対する第2増感剤の比率100重量%)に変更した以外は比較例1と同様にして感熱記録材料を得た。
顕色剤分散液Aを36.0部(顕色剤全量に対する第1顕色剤の比率100重量%)に変更した以外は比較例1と同様にして感熱記録材料を得た。
顕色剤分散液Aを25.2部(顕色剤全量に対する第1顕色剤の比率70重量%)、顕色剤分散液Bを10.8部(顕色剤全量に対する第2顕色剤の比率30重量%)に変更した以外は比較例1と同様にして感熱記録材料を得た。
顕色剤分散液Aを10.8部(顕色剤全量に対する第1顕色剤の比率30重量%)、顕色剤分散液Bを25.2部(顕色剤全量に対する第2顕色剤の比率70重量%)に変更した以外は比較例1と同様にして感熱記録材料を得た。
増感剤分散液C18.0部(増感剤全量に対する第1増感剤の比率50重量%)、増感剤分散液D18.0部(増感剤全量に対する第2増感剤の比率50重量%)に変更した以外は比較例1と同様にして感熱記録材料を得た。
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録材料に印加エネルギー0.26mJ/dotと0.35mJ/dotで印字を行った。印字後の記録部の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料の表裏に塩化ビニル製フィルム(商品名:ダイアラップ、三菱樹脂社製)を接触させて23℃の環境下で2時間放置した後、記録部の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料を60℃の環境下で24時間放置した後、記録部の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料を40℃、90%Rhの環境下で24時間放置した後、記録部の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料を20℃の水中に24時間放置した後、記録部の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=放置後の画像濃度/放置前の画像濃度×100
また、比較例4、5の結果から明らかなように、顕色剤(2)として第1顕色剤と第2顕色剤との両方を含有しても、増感剤(3)として第1増感剤と第2増感剤とのいずれか一方のみしか含有しない場合、低エネルギー0.26mJ/dotでの発色感度が十分に向上しない。
さらに、比較例6の結果から明らかなように、増感剤(3)として第1増感剤と第2増感剤との両方を含有しても、顕色剤(2)として第1顕色剤と第2顕色剤とのいずれか一方のみしか含有しない場合、低エネルギー0.26mJ/dotでの発色感度が若干向上するものの、保存性の一部(耐湿性、耐水性)が十分ではない。
それらの比較例の結果に比べ、実施例1〜3の結果から明らかなように、顕色剤(2)として第1顕色剤と第2顕色剤との両方を含有し、顕色剤全量当たりの第1顕色剤の含有割合が2重量%以上55重量%未満であり、さらに増感剤(3)として第1増感剤と第2増感剤との両方を含有し、増感剤全量当たりの第2増感剤の含有割合が2重量%以上75重量%未満である場合、低印加エネルギー(0.26mJ/dot)でも高発色感度で、且つ、いずれの保存性も良好なバランスの取れた感熱記録材料となることが分かる。
さらに実施例1〜3感熱記録材料は、使用する顕色剤、増感剤が安価であるので製造コストも低く、実用的な感熱記録材料である。
Claims (5)
- 支持体の少なくとも片面上に、
無色又は淡色の塩基性ロイコ染料(1)、
塩基性ロイコ染料を発色させるための顕色剤(2)、及び
発色を補助する増感剤(3)
を含有する感熱記録層が積層された感熱記録材料であって、
前記顕色剤(2)は、下記一般式(I)で表される縮合物又は当該縮合物を少なくとも二種以上含む縮合組成物を第1顕色剤として含有し、且つ、該第1顕色剤以外の顕色剤を少なくとも一種第2顕色剤として含有し、顕色剤全量当たりの第1顕色剤の含有割合が2重量%以上55重量%未満であり、
前記増感剤(3)は、下記一般式(II)で表されるジフェニルスルホン系化合物を第1増感剤として含有し、且つ、該第1増感剤以外の増感剤を少なくとも一種第2増感剤として含有し、増感剤全量当たりの第2増感剤の含有割合が2重量%以上75重量%未満であること特徴とする感熱記録材料。
- 第1顕色剤が、一般式(I)の式中のnが0の縮合物を主体として含み、さらに一般式(I)中のnが1〜3の縮合物から選ばれる少なくとも一種の縮合物を含む縮合組成物である、請求項1記載の感熱記録材料。
- 縮合組成物における、一般式(I)の式中のnが0の縮合物の含有量が、40〜99%である、請求項2記載の感熱記録材料。
- 第2顕色剤が、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、及びビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録材料。
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