JP2012001950A - 管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法 - Google Patents

管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーシングロッドを地盤から引き抜く際に、ケーシングロッドに挿入した管体がケーシングロッドとともに引き抜かれることを、より確実に防止できる管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法を提供する。
【解決手段】削孔に内設されたケーシングロッドに外管15を挿入した後、外管15の先端部に取り付けたシリンダ6の後端に接続された注水パイプ12aを通じてシリンダ6内に水Wを供給し、この水Wの水圧によって、ピストン7と押圧部材3を前進させることにより、ケーシングロッドの先端の地盤中で、開閉羽根2をシリンダ6外周方向に広げ、ピストン7がシリンダ6内の所定の位置まで移動した際に、シリンダ6に設けた拡径部6aからシリンダ6内の水Wを外部に流出させ、水Wの流出によるシリンダ6内の水圧の低下を水圧センサで検知した後に、ケーシングロッドを地盤上に引き抜く。
【選択図】図4

Description

本発明は、管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法に関し、さらに詳しくは、ケーシングロッドを地盤から引き抜く際に、ケーシングロッドに挿入した管体がケーシングロッドとともに引き抜かれることを、より確実に防止できる管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法に関するものである。
軟弱地盤を強化するために、外管と内管とからなる二重管を用いて地盤改良薬液を地盤に注入する工法が知られている。この地盤改良工法では、ケーシングロッドによって地盤を削孔した後、削孔に内設されたケーシングロッドに外管を挿入してからケーシングロッドを地盤上に引き抜いて、外管を地盤中に残して定着させた状態にする。次いで、この外管に内管を挿入して、内管を通じて地盤改良薬液を供給して、外管に設けた吐出口から地盤改良薬液を地盤に浸透注入させる。外管の先端部には、ケーシングロッドを引き抜く際にケーシングロッドとともに外管が引き抜かれないようにアンカーが設けられている。
このアンカーは種々のタイプが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1では、外管外周側に広がるバネ翼(羽根部材)で形成されたアンカーが開示されている。特許文献2では、折りたたみ自在の羽根部材を有するアンカー(図1−A参照)、錘を用いたアンカー(図1−B参照)、流体を注入して膨張する袋体を用いたアンカー(図1−C参照)が例示されている。引き抜き抵抗を大きくするには、外管外周側に広がる羽根部材を有するアンカーや膨張する袋体を用いたアンカーが優れている。しかしながら、バネの付勢力を用いて羽根部材を広げる構造では、地盤の固さに応じてバネの付勢力を適切に設定することが難しい。地盤の固さに比してバネの付勢力が過小であると羽根部材が十分に広がらないので、十分な抜け止め効果を得られない。一方、バネの付勢力を過大にすると、ケーシングに外管を円滑に挿入し難くなるという問題が生じる。
注入した流体によって膨張する袋体を用いたアンカーでは、実際に地盤中で袋体がどの程度膨張したのかを把握できない。そのため、高い水圧をかけて流体を袋体に注入しても、十分な抜け止め効果を得られないことがある。
特開平1−131715号公報 特開2005−42426号公報
本発明の目的は、ケーシングロッドを地盤から引き抜く際に、ケーシングロッドに挿入した管体がケーシングロッドとともに引き抜かれることを、より確実に防止できる管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の管体のアンカー装置は、削孔に内設されたケーシングロッドに挿入した管体を地盤中に定着させる管体のアンカー装置において、前記管体の先端部に取り付けられるシリンダと、このシリンダの後端に着脱自在に接続される注水パイプと、この注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給する水圧付与手段と、供給された水の水圧によってシリンダ内をシリンダ先端側に移動するピストンと、このピストンとともにシリンダ先端側に移動する押圧部材と、この押圧部材により押圧されてシリンダ外周方向に広がる開閉羽根と、前記シリンダ内の水圧を検知する水圧センサとを備え、前記シリンダの所定位置にシリンダ内の水をシリンダ外部に流出させる流出部を設け、前記流出部を設けた位置に前記ピストンが移動するまでに、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に所定の開き角度で広げるように構成したことを特徴とする。
ここで、前記開閉羽根を上下に挟んで保持する保持プレートを設け、この保持プレートに前記開閉羽根を回動可能に軸支し、前記保持プレートにシリンダ軸方向に延びるガイド穴を設けるとともに、前記押圧部材にガイド突起を設け、前記押圧部材が移動する際にガイド突起をガイド穴に沿わせて移動させる構成にすることもできる。この構成にした場合、前記保持プレートとともに開閉羽根をカバー体で覆っておき、開閉羽根がシリンダ外周方向に広がる際に、前記カバー体が、開閉羽根によって切断されるようにすることもできる。また、本発明では前記開閉羽根に、その表面から突出する突出部を設けることもできる。
本発明の管体の抜け止め方法は、削孔に内設されたケーシングロッドに挿入した管体を地盤中に定着させる管体の抜け止め方法において、前記管体の先端部にシリンダを取り付けるとともに、シリンダ内をシリンダ先端側に移動するピストンと、このピストンとともにシリンダ先端側に移動する押圧部材と、この押圧部材により押圧されてシリンダ外周方向に広がる開閉羽根とを設けておき、この管体を前記ケーシングロッドに挿入した後、前記シリンダの後端に着脱自在に接続されている注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給して、供給した水の水圧によって、前記ピストンとともに押圧部材を移動させることにより、前記ケーシングロッドの先端の地盤中で、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に広げ、前記ピストンがシリンダの所定の位置に設けた流出部まで移動した際に、この流出部からシリンダ内の水をシリンダ外部に流出させるようにして、この水の流出によるシリンダ内の水圧の低下を水圧センサで検知した後に、前記ケーシングロッドを地盤上に引き抜くようにしたことを特徴とする。
本発明のアンカー装置によれば、管体の先端部に取り付けられるシリンダと、このシリンダの後端に着脱自在に接続される注水パイプと、この注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給する水圧付与手段と、供給された水の水圧によってシリンダ内をシリンダ先端側に移動するピストンと、このピストンとともにシリンダ先端側に移動する押圧部材と、この押圧部材により押圧されてシリンダ外周方向に広がる開閉羽根を備えていて、前記シリンダの所定位置に設けた流出部に前記ピストンが移動するまでに、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に所定の開き角度で広げるように構成したので、地盤の固さに応じて、供給する水の水圧を変化させて開閉羽根を広げることができる。そのため、このアンカー装置を具備した管体を、削孔に内設されたケーシングロッドに挿入した後、前記注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給すると、前記ケーシングロッドの先端の地盤中で、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に円滑に広げることができる。
ピストンが前記流出部まで移動すると、流出部を通じてシリンダ内の水がシリンダ外部に流出してシリンダ内部の水圧が低下する。本発明は、シリンダ内の水圧を検知する水圧センサを備えているので、水圧センサによって、この水圧の低下を検知することができる。即ち、ピストンが流出部まで移動して、開閉羽根が地盤中で所定の開き角度で広がったことを水圧センサによって把握することができる。それ故、シリンダ内の水圧の低下を水圧センサで検知した後に、前記ケーシングロッドを地盤上に引き抜くようにすれば、ケーシングロッドとともに管体が引き抜かれることを、従来に比してより確実に防止することができる。
上記した本発明のアンカー装置を用いることにより、本発明の管体の抜け止め方法を実施することができる。それ故、ケーシングロッドを地盤から引き抜く際に、ケーシングロットに挿入した管体をケーシングロッドとともに抜かれることを、従来に比してより確実に防止することができる。
本発明のアンカー装置のシリンダ周辺部分の内部構造を例示する平面図である。 図1の開閉羽根周辺部分の内部構造を例示する正面図である。 図1の開閉羽根が開いている途中の状態を例示する平面図である。 図1の開閉羽根が完全に開いた状態を例示する平面図である。 シリンダの一部拡大断面図である。 図5のシリンダの内部から水が流出する状態を例示する断面図である。 本発明のアンカー装置の全体概要を例示する説明図である。 地盤中で開閉羽根を広げた状態を例示する説明図である。 図9(a)は開閉羽根の変形例を示す平面図、図9(b)は図9(a)のB矢視図である。 アンカー装置の別の実施形態のシリンダ周辺部分の内部構造を例示する平面図である。 図10の開閉羽根周辺部分の内部構造を例示する正面図である。 連結部の内部構造を例示する説明図である。 注水パイプをシリンダの後端から分離させた状態を例示する説明図である。
以下、本発明の管体のアンカー装置および管体の抜け止め方法を、外管と内管とからなる二重管を用いて地盤改良薬液を地盤に注入する場合を例にした実施形態に基づいて説明する。
図1、2、7に例示するように本発明のアンカー装置1は、外管15の先端部に取り付けられるシリンダ6と、シリンダ6の後端に連結部10を介して着脱自在に接続される注水パイプ12aと、注水パイプ12aを通じてシリンダ6内に水Wを供給する水圧付与手段13とを備えている。外管15が本発明によって、地盤中に定着させる管体となる。水圧付与手段13は、地盤上に設置される送水ポンプ等であり、水圧付与手段13に接続された注水ホース12bに注水パイプ12aが連結されている。
注水ホース12bには、シリンダ6内の水圧を検知する水圧センサ14が設けられている。水圧センサ14は、水圧付与手段13または注水パイプ12aに設けることもできる。
シリンダ6は先端を開口した筒状体であり、その内部には、供給された水Wの水圧によってシリンダ6の先端側に移動するピストン7と、シリンダ6の先端開口から突出して移動する押圧部材3が設けられている。押圧部材3は後端がピストン7と当接していて、ピストン7とともにシリンダ6の先端側に移動する。押圧部材3は、金属等の平板を矢印形状に形成したものである。この押圧部材3の先端部表面にはガイド突起3aが突設されている。ピストン7と押圧部材3とは一体化することもできる。
シリンダ6の先端には、押圧部材3を上下に挟む一対の保持プレート4が固定されている。保持プレート4には、支軸5によって2枚の開閉羽根2が回動可能に軸支されている。互いの開閉羽根2は、上下に重なってシリンダ6の軸方向中心線を対称にして配置されている。
開閉羽根2は2枚に限定されず、1枚や3枚以上にすることもできるが、構造の簡素化とバランスの観点から2枚が望ましい。また、2枚の開閉羽根2を閉じている状態で、上下に重ねて配置することで、狭いスペースでより面積の広い開閉羽根2を採用できるようになっている。
開閉羽根2は保持プレート4とともに、カバー体9で覆われている。図1〜図4では、カバー体9を二点鎖線で示している。カバー体9は薄肉の樹脂フィルム等で形成された袋体であり、開口端部がシリンダ6の外周面に固定されて閉じられている。
一方の保持プレート4には、シリンダ6軸方向に延びるガイド穴4aが設けられている。このガイド穴4aには、押圧部材3のガイド突起3aが挿入されている。水圧付与手段13から注入ホース12および注水パイプ12aを通じてシリンダ6内に水Wを供給すると、供給された水Wの水圧によってピストン7とともに押圧部材3がシリンダ6の先端側に移動する。押圧部材3が移動する際に、ガイド突起3aがガイド穴4aに沿って移動する。
シリンダ6の先端側に移動する押圧部材3は、一対の開閉羽根2をかき分けるように前進する。この押圧部材3により開閉羽根2が押圧されると、図3に例示するように、それぞれの支軸5を中心にして回動してシリンダ6外周方向に広がる。この際に、シリンダ6外周方向に広がる開閉羽根2によってカバー体9が切断されるように構成されている。カバー体9を切断し易くするために、開閉羽根2には鋭利な部分を設けておくとよい。
シリンダ6内にさらに水Wを供給すると、図4に例示するように、それぞれの開閉羽根2は完全に開いた状態になる。この状態で開閉羽根2は、シリンダ6外周方向に所定の開き角度Aで広がるように構成されている。所定の開き角度Aは、例えば、30°〜90°である。
この実施形態では、押圧部材3のガイド突起3aをガイドするガイド穴4aに対して、それぞれの支軸5がシリンダ6幅方向にオフセットされて配置されている。そのため、押圧部材3の先端角度よりも大きく開閉羽根2を広げることができる。
図5に例示するように、ピストン7は円柱状であり、長手方向中途には凹溝7aが形成されている。凹溝7aにはOリング等のシール部材8が取り付けられている。シール部材8がシリンダ6の内周面に当接することにより、シール部材8よりも後側のシリンダ6内部が水密状態になる。
シリンダ6の先端部には、他の部分よりも内径が大きく、シール部材8が当接しない拡径部6aが設けられている。したがって、図6に例示するようにピストン7が拡径部6aまで移動すると、シール部材8と拡径部6aとのすき間からシリンダ6内の水Wがシリンダ6外部に流出する。
このようにシリンダ6の所定位置には、シリンダ6内の水Wをシリンダ6外部に流出させる流出部となる拡径部6aが設けられている。流出部は、この実施形態のように拡径部6aだけでなく、シリンダ6の所定位置でシリンダ6の周壁に貫通孔を設け、この貫通孔を流出部にすることもできる。
したがって、拡大部6aを設けた位置にピストン7が移動するまでに、開閉羽根2をシリンダ6外周方向に所定の開き角度Aで広げるように構成されている。水Wの流出によりシリンダ6内の水圧は低下し、この水圧の低下は水圧センサ14で検知される。
このアンカー装置1を具備した外管15を地盤中に定着させる本発明の抜け止め方法は以下のとおりである。
まず、ケーシングロッド16により地盤を削孔して、成形した削孔Hにケーシングロッド16を内設した状態にする。このケーシングロッド16に、図7に例示するようにアンカー装置1を具備した外管15を挿入する。この時に開閉羽根2は閉じられていてシリンダ6の外周面よりも外周側に広がっていない。そのため、この外管15を円滑にケーシングロッド16に挿入することができる。
ケーシングロッド16は削孔Hの中で少し上方に移動させておく。そして、ケーシングロッド16の先端から開閉羽根2に相当する部分を突出させて、この部分をケーシングロッド16の先端の削孔Hに配置する。
その後、水圧付与手段13から注水パイプ12aを通じてシリンダ6内に水Wを供給して、図8に例示するようにケーシングロッド16の先端の地盤中で、開閉羽根2をシリンダ6外周方向に広げる。地盤の固さに応じて、供給する水Wの水圧を変化させて開閉羽根2を広げることができるので、地盤の固さによらず、開閉羽根2をシリンダ6外周方向に円滑に広げることができる。
ここで、拡径部6aから水Wが流出することによるシリンダ6内の水圧の低下を、水圧センサ14によって検知することができる。即ち、ピストン7が拡径部6aまで移動して、開閉羽根2が地盤中で所定の開き角度Aで広がったことを水圧センサ14によって把握することができる。
シリンダ6内の水圧の低下を水圧センサ14で検知した後に、ケーシングロッド16を地盤上に引き抜く。この時に、地盤中で所定の開き角度Aで広がった開閉羽根2によって、外管15は地盤中に強固に保持されている。そのため、ケーシングロッド16を引き抜く際に、外管15を引き抜こうとする力が作用しても、所定の開き角度Aで広がった開閉羽根2によって大きな抵抗力が生じる。これにより、ケーシングロッド16とともに外管15が引き抜かれることを、従来に比してより確実に防止して外管15を地盤中に定着させることができる。
次いで、注水パイプ12aをシリンダ6の後端から取り外して地盤上に引き上げる。注水パイプ12aは地盤中に残留させることなく、再利用することができる。
その後、地盤に定着させた外管15には、内管を挿入する。次いで、この内管を通じて地盤改良薬液を供給して、外管15に設けた吐出口から地盤改良薬液を地盤に浸透注入させる。
また、実施形態のようにカバー体9を設けた場合は、地盤中に挿入した保持プレート4や開閉羽根2のすき間に土砂等が入り込むことを防止できる。そのため、地盤中で開閉羽根2を円滑に広げるには有利になっている。
また、ガイド穴4aとガイド突起3aを設けた場合は、押圧部材3がシリンダ6の先端側に移動する際に、ガイド突起3aがガイド穴4aに沿って移動するので、地盤中でも押圧部材3を安定してシリンダ6の先端側に移動させることができる。これによっても、地盤中で開閉羽根2を円滑に広げるには有利になっている。また、ガイド穴4aを両方の開閉羽根2(支軸5)の中間位置に形成することで、それぞれの開閉羽根2を均等に広げることができる。
図9に例示するように開閉羽根2の表面には、その表面から突出する突出部2aを設けることもできる。突出部2aは、開閉羽根2が広がる際には地盤との抵抗を小さくすることが望ましい。一方、外管15が引き抜かれ難くするには、突起部2aと地盤との抵抗を大きくすることが望ましい。そこで、図9に例示するように、突出部2aは、開閉羽根2の前縁側から後縁側に向かって傾斜して立つような形状にするのが好ましい。
図10、図11にアンカー装置1の別の実施形態を例示する。この実施形態では、それぞれの開閉羽根2が、直接、押圧部材3によって押圧されるのではなく、補助アーム2bを介して押圧される構造になっている。それぞれの開閉羽根2は、断面L字状になっている。
シリンダ6の先端には、押圧部材3を上下に挟む一対の保持プレート4が固定されている。保持プレート4には、支軸5によって2枚の開閉羽根2が回動可能に軸支されている。それぞれの開閉羽根2の長手方向中途には補助アーム2bの一端部が、支軸2cによって回動可能に軸支されている。互いの補助アーム2bの他端部は、1本のガイド支軸2dに回動可能に軸支されている。ガイド支軸2dは、保持プレート4に設けられたガイド穴4aに挿入されている。
水圧付与手段13から注入ホース12および注水パイプ12aを通じてシリンダ6内に水Wを供給すると、供給された水Wの水圧によってピストン7とともに押圧部材3がシリンダ6の先端側に移動する。押圧部材3が移動する際に、ガイド突起3aがガイド穴4aに沿って移動する。
シリンダ6の先端側に移動する押圧部材3は、一対の補助アーム2bをかき分けるように前進する。この押圧部材3により補助アーム2bが押圧されると、図10に例示するように、ガイド支軸2dがガイド穴4aに沿って移動するとともに、ガイド支軸2dを中心に補助アーム2bが回動して外側に広がる。この補助アーム2bの動きによって、それぞれの開閉羽根2は支軸2cを通じて、押圧されて支軸5を中心にして回動してシリンダ6外周方向に広がる。
このようにして、先の実施形態と同様に、拡径部6aを設けた位置にピストン7が移動するまでに、開閉羽根2をシリンダ6外周方向に所定の開き角度Aで広げるように構成されている。この実施形態においても、先の実施形態と同じく開閉羽根2を保持プレート4とともに、カバー体9で覆うようにすることが好ましい。
シリンダ6の後端と注水パイプ12aとは、図12に例示するように連結されている。この連結部10は、筒状のケーシング10aと、ケーシング10aの内部に挿入される挿入体11aを有している。
ケーシング10aはシリンダ6の後端部に接続されている。ケーシング10aはシリンダ6側に大径空洞部10bを有し、大径空洞部10bに続いて注水パイプ12a側に、より内径の小さな小径空洞部10cを有している。したがって、大径空洞部10bと小径空洞部10cとの境目は段差になっている。大径空洞部10bに内周面には、ケーシング10aの軸方向に延びる共回り防止突起10dが突設されている。
挿入体11aの後端部には注水パイプ12aが取り付けられている。挿入体11aの先端側は、ネジ螺合して装着されている分離可能な分離部11bになっている。分離部11bにはスプリング11eと、スプリング11eによって先端側に付勢される押圧ボール11dが内設されている。
また、押圧ボール11dよりも先端側には一対のストッパ11cが支軸11gによって回動可能に軸支されている。付勢された押圧ボール11dに押圧されることにより、2枚のストッパ11cが支軸11gを中心に回転して大径空洞部10bの内周面に圧接するようになっている。
挿入体11aの中心には、長手方向に貫通する流路11fが形成されている。流路11fを通じて注水パイプ12aとシリンダ6の内部とが連通している。挿入体11aの外周面には、Oリング等のシール部材が適宜設けられる。
注水パイプ12aをシリンダ6の後端部に接続する際には、シリンダ6の後端部に固定されたケーシング10aに、注水パイプ12aの先端部に取り付けられた挿入体11aを挿入する。この時、それぞれのストッパ11cは、小径空洞部10cの内周面に押圧されることにより、スプリング11eの付勢力に対抗して、支軸11gを中心にして互いに閉じる方向に移動する。ストッパ11cを小径空洞部10cに摺接させながら挿入体11aをさらに前進させてストッパ11cを大径空洞部10bまで挿入すると、それぞれのストッパ11cは、スプリング11eに付勢力によって、支軸11gを中心にして互いに開く方向に移動して大径空洞部10bの内周面に圧接する。このようにストッパ11cが開いた状態になるため、注水パイプ12aを地盤上へ引き抜こうとしても、ストッパ11cが大径空洞部10bと小径空洞部10cとの間の段差に引っ掛かり、注水パイプ12aが抜けないようにシリンダ6に接続される。注水パイプ12aから供給される水は、流路11fを通じてシリンダ6の内部に供給される。
注水パイプ12aをシリンダ6の後端部から取り外して地盤上に引き上げる際には、注水パイプ12aを捩じるようにして、挿入体11aを回転させる。挿入体11aはケーシング10aの中で回転するが、ストッパ11cが共回り防止突起10dに係止するため分離部11bの回転が阻止される。これにより、回転する挿入体11aに対して分離部11bの螺合が解除されて、図13に例示するように分離部11bが挿入体11aから分離する。分離部11bが挿入体11aから分離すると、注水パイプ12aを地盤上に引き上げることができる。
本発明は、鉛直な削孔Hに外管15を挿入する場合だけでなく、斜めの削孔Hや途中で屈曲した削孔Hに外管15を挿入して地盤中に定着させる場合にも適用することができる。また、本発明は、地盤改良薬液注入用の外管15を地盤中に定着させるだけでなく、他の工事に使用する管体を地盤中に定着させるために適用することができる。例えば、円筒型ドレーン工法において、円筒型ドレーン管を地盤中に定着させるために適用できる。
1 アンカー装置
2 開閉羽根
2a 突出部
2b 補助アーム
2c 支軸
2d ガイド支軸
3 押圧部材
3a ガイド突起
4 保持プレート
4a ガイド穴
5 支軸
6 シリンダ
6a 拡径部(流出部)
7 ピストン
7a 凹溝
8 シール部材
9 カバー体
10 連結部
10a ケーシング
10b 大径空洞部
10c 小径空洞部
10d 共回り防止突起
11a 挿入体
11b 分離部
11c ストッパ
11d 押圧ボール
11e スプリング
11f 流路
11g 支軸
12a 注水パイプ
12b 注水ホース
13 水圧付与手段
14 水圧センサ
15 外管(管体)
17 ケーシングロッド
H 削孔

Claims (5)

  1. 削孔に内設されたケーシングロッドに挿入した管体を地盤中に定着させる管体のアンカー装置において、前記管体の先端部に取り付けられるシリンダと、このシリンダの後端に着脱自在に接続される注水パイプと、この注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給する水圧付与手段と、供給された水の水圧によってシリンダ内をシリンダ先端側に移動するピストンと、このピストンとともにシリンダ先端側に移動する押圧部材と、この押圧部材により押圧されてシリンダ外周方向に広がる開閉羽根と、前記シリンダ内の水圧を検知する水圧センサとを備え、前記シリンダの所定位置にシリンダ内の水をシリンダ外部に流出させる流出部を設け、前記流出部を設けた位置に前記ピストンが移動するまでに、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に所定の開き角度で広げるように構成したことを特徴とする管体のアンカー装置。
  2. 前記開閉羽根を上下に挟んで保持する保持プレートを設け、この保持プレートに前記開閉羽根を回動可能に軸支し、前記保持プレートにシリンダ軸方向に延びるガイド穴を設けるとともに、前記押圧部材にガイド突起を設け、前記押圧部材が移動する際にガイド突起をガイド穴に沿わせて移動させる構成にした請求項1に記載の管体のアンカー装置。
  3. 前記保持プレートとともに開閉羽根をカバー体で覆っておき、開閉羽根がシリンダ外周方向に広がる際に、前記カバー体が、開閉羽根によって切断されるように構成した請求項1または2に記載の管体のアンカー装置。
  4. 前記開閉羽根に、その表面から突出する突出部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の管体のアンカー装置。
  5. 削孔に内設されたケーシングロッドに挿入した管体を地盤中に定着させる管体の抜け止め方法において、前記管体の先端部にシリンダを取り付けるとともに、シリンダ内をシリンダ先端側に移動するピストンと、このピストンとともにシリンダ先端側に移動する押圧部材と、この押圧部材により押圧されてシリンダ外周方向に広がる開閉羽根とを設けておき、この管体を前記ケーシングロッドに挿入した後、前記シリンダの後端に着脱自在に接続されている注水パイプを通じてシリンダ内に水を供給して、供給した水の水圧によって、前記ピストンとともに押圧部材を移動させることにより、前記ケーシングロッドの先端の地盤中で、前記開閉羽根をシリンダ外周方向に広げ、前記ピストンがシリンダの所定の位置に設けた流出部まで移動した際に、この流出部からシリンダ内の水をシリンダ外部に流出させるようにして、この水の流出によるシリンダ内の水圧の低下を水圧センサで検知した後に、前記ケーシングロッドを地盤上に引き抜くようにしたことを特徴とする管体の抜け止め方法。
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