JP2012000379A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】遊技興趣を十分に向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】当否判定の結果が当りであると、可変入賞装置を閉鎖状態から開放状態に変化させる開放動作を、複数回行う当り遊技を実行する。発生させる当りの態様を第１当り態様に決定すると、各々遊技球の入賞可能性が異なる態様で可変入賞装置を開放状態に変化させる第１〜第Ｎ（Ｎは、３以上の自然数）までのＮ種類の開放動作のうちのＰ種類（例えば、１種類）を用いて第１当り遊技を実行し、発生させる当りの態様を第２当り態様に決定すると、Ｎ種類の開放動作のうちのＭ種類（例えば、２種類）を用いて第２当り遊技を実行し、発生させる当りの態様を第３当り態様に決定すると、Ｎ種類の開放動作のうちのＰ種類（例えば、３種類）を用いて第３当り遊技を実行する。
【選択図】図１５

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機に関する。

弾球式の遊技機（パチンコ機）は、通常、「始動入賞装置」と、「開閉部材を備える大入賞装置（可変入賞装置）」とを遊技領域内に配設している。かかる遊技機においては、遊技球が始動入賞装置に入球（入賞）することに起因して当否判定が実行され、この当否判定の結果は可変表示装置において停止表示される。そして、当否判定の結果が「大当り」である旨の停止図柄（つまり、大当り図柄）が停止表示されると、遊技機は大当り遊技を開始して、開閉部材の開放動作を行い、閉鎖状態にある大入賞装置を開放状態に変化させる。

この開放動作は、閉鎖状態にある開閉部材を開放状態に変化させる動作である。そして、この開放動作を開始した後、大入賞装置に所定個数の遊技球が入賞するか、所定時間（規定時間）が経過することにより、一旦、開放動作を完了し、１回の「ラウンド」を終了する。そして、この「大当りラウンド」が、所定の回数（所謂、「ラウンド数」）だけ繰り返されると、この遊技機は大当り遊技を終了する。

従来、この種の遊技機においては、一回の大当り遊技中に実行される開放動作の態様が同一態様に揃えられていたが、近年、一回の大当り遊技中に実行される開放動作の態様が変更されるものが提案されている。例えば、（ａ）各大当りラウンドにおいて、大入賞装置を長時間（遊技球の入賞可能性が高い時間であって、例えば、３０秒）開放する長時間開放動作を一律に行う「一般大当り遊技」と、（ｂ）各大当りラウンドにおいて、大入賞装置を短時間（遊技球の入賞可能性が低い時間であって、例えば、０．０５２秒）開放する短時間開放動作を一律に行う「短開放大当り遊技」の他に、（ｃ）所定数の大当りラウンドにおいて長時間開放動作を行い、残りの大当りラウンドにおいて短時間開放動作を行う、大当り遊技（以下、「変則的な大当り遊技」という。）を設けた遊技機（以下、「従来例」という。特許文献１を参照）。

この従来例に係る遊技機では、一回の大当り遊技中に実行される開放動作の態様が同一態様に揃えられた当り遊技（大当り遊技）の他に、一回の大当り遊技中に実行される開放動作の態様が変更される当り遊技（大当り遊技）を設けることで、当り遊技（大当り）の種類を多彩にし、遊技興趣向上を図ることを意図している。

特開２００９−２３３３４５号公報

ところが、この従来例に示す当り遊技（大当り遊技）は既に周知化しており、「変則的な大当り遊技」を遊技機に搭載しても、斬新さ、面白みに欠ける結果となる。このため、この従来例に係る遊技機によると、遊技興趣を十分に向上させられないのが実情である。

本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、遊技興趣を十分に向上させることができる遊技機を提供することである。

請求項１に記載の遊技機は、
始動入賞装置に遊技球が入賞することに起因して当りか否かを当否判定する当否判定手段と、
前記当否判定の結果が当りである場合に、発生させる当りの態様を決定する当り態様決定手段と、
を具備し、
前記当否判定の結果が当りである場合に、前記当り態様決定手段が決定した当りの態様に応じて、可変入賞装置を閉鎖状態から開放状態に変化させる開放動作を、複数回行う当り遊技を実行する遊技機であって、
前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第１当り態様に決定した場合に、各々遊技球の入賞可能性が異なる態様で前記可変入賞装置を開放状態に変化させる第１〜第Ｎ（Ｎは、３以上の自然数）までのＮ種類の前記開放動作のうちのＰ種類（Ｐは、１≦Ｐ＜Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第１当り遊技を実行する第１当り遊技実行手段と、
前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第２当り態様に決定した場合に、前記Ｎ種類の開放動作のうちのＱ種類（Ｑは、Ｐ＜Ｑ＜Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第２当り遊技を実行する第２当り遊技実行手段と、
前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第３当り態様に決定した場合に、前記Ｎ種類の開放動作のうちのＲ種類（Ｒは、Ｑ＜Ｒ≦Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第３当り遊技を実行する第３当り遊技実行手段と、
前記第１当り遊技、前記第２当り遊技または前記第３当り遊技の実行中に、当該当り遊技中に用いられる前記開放動作の種類を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、
を備えることを特徴とする。

請求項１の発明の遊技機によると、当否判定の結果が当りである場合に、多様な当り遊技のうちの何れかを実現する可能性を生ずるため、当り遊技中の遊技興趣を高めることができる。つまり、第１〜第３の各当り遊技は、「遊技者に付与する利益が異なる３種類以上の開放動作」を様々に組み合わせて構成されるため、第１〜第３のうちの何れの当り遊技を実行するかによって遊技者に付与する利益の大きさが様々に設定される。特に、複数の「開放動作」を用いる当り遊技では、「設定される開放動作の組み合わせ」に応じて、遊技者が得られる利益の大きさが「細かく」設定されるため、「当り遊技実行中に実現される開放動作の組み合わせ」や「当り遊技実行中に出現する開放動作の変化」を、遊技者が固唾をのんで注目することになる。さらに、第１〜第３当り遊技中には、開放動作の種類を示唆する予告演出が行われるため、有利な開放動作（得られる利益の大きい開放動作）を示唆する予告演出の実行に遊技者を期待させて、当り遊技が進行することとなる。

このように、請求項１の発明の遊技機によると、当否判定の結果が当りである場合に、多様な当り遊技を実行する可能性を生じさせることで、当り遊技中の遊技興趣を高めることができる。また、請求項１の発明の遊技機では、当り態様決定手段が決定する当りの態様に応じて、所望の開放動作を組み合わせて、「多様な当り遊技」を実現できる。つまり、第１〜第ＮまでのＮ種類の開放動作を使用しつつ、これらの組み合わせを選択することで、「多様な当り遊技」を簡易に実現することができる。さらに、請求項１の発明の遊技機では、第１〜第３当り遊技中に行われる開放動作の種類を示唆する予告演出を当り遊技中に行うため、当り遊技中の開放動作の変遷を一層目立たせることができ、このことからも当り遊技中の遊技興趣を高めることができる。

ここで、各請求項の発明の遊技機は、第１〜第３の各当り遊技実行手段の他に、「可変入賞装置を、１回のラウンド（後述する）中に１回、且つ予め定められた１種類の規定開放時間だけ開放状態にすることを内容とする開放動作を用いる一般当り遊技（第４当り遊技）」を実行する一般当り遊技実行手段を備えてもよい。また、「可変入賞装置を、１回のラウンド（後述する）中に複数回、且つ規定開放時間よりも短い短時間だけ開放状態に変化させることを内容とする開放動作（以下、「変則開放動作」という。）を用いる変則当り遊技（第５当り遊技）」を実行する変則当り遊技実行手段を備えてもよい。

なお、「一般開放動作」を用いる一般当り遊技では、通常、「可変入賞装置を遊技球の入賞が極めて容易な状態（開放状態）に変化させること」が所定の回数だけ繰り返される。つまり、各ラウンド毎に、１回だけ可変入賞装置を「遊技球の入賞が極めて容易な開放状態（例えば、２０秒〜３０秒のうちの何れかの長時間）に変化させることが、所定のラウンド数（後述する。）だけ繰り返される。このため、一般当り遊技では、通常、当り遊技の終了契機が明確であるとともに、１回の当り遊技での出球量がほぼ固定化される。また、「一般開放動作」としては、可変入賞装置を長時間（２０〜３０秒のうちの何れかの時間）の開放状態に変化させる開放動作の他に、可変入賞装置の開放量（遊技球を受け入れる受入口の大きさ・寸法）が大きい大開放の開放状態に変化させる開放動作を例示できる。

「変則当り遊技」では、通常、「各ラウンド毎に、複数回、可変入賞装置を一定の短時間（例えば、０．５秒〜６秒のうちの何れかの時間）開放状態に変化させること」が所定のラウンド数だけ繰り返される。つまり、変則当り遊技では、実行されるラウンド数と、可変入賞装置が開放状態に変化する回数とが一致しないため、当り遊技の終了契機を判り難くして、当り遊技がいつまで続くか判らなくさせるとともに、可変入賞装置が開放状態に変化するタイミングと、可変入賞装置に遊技球が到達するタイミングとが上手く一致しないと、可変入賞装置に遊技球が入賞できないため、１回の当り遊技での出球量に「バラツキ」を生じ易い。

一方、「第１〜第３の各当り遊技」において、例えば、各ラウンド毎に、「１回だけ可変入賞装置を「開放状態」に変化させることを、所定の最大ラウンド数だけ繰り返すること」とすると、最大ラウンド数を把握していれば当り遊技の終了契機が判り易くなる。しかし、発生する当り態様に応じて、設定される「開放動作」の種類が変更されるため、１回の当り遊技での出球量に「バラツキ」を生じさせることができる。この場合、当り遊技の終了契機は明確であるものの、１回の当り遊技での出球量をバラつかさせることができる。

「各請求項の発明の遊技機が使用可能（設定可能）な開放動作間における遊技球の入賞可能性の高低」を、（ａ）可変入賞装置の開放時間の長短、（ｂ）可変入賞装置の開放回数の多少、（ｃ）可変入賞装置の開放量（遊技球を受け入れる受入口の大きさ・寸法）の多少（大小）を調節したり、これら（ａ）〜（ｃ）のうちの２個若しくは３個を調節することで実現できる。つまり、通常、可変入賞装置は、「入賞口」と、「この入賞口への遊技入賞を不能とする姿勢と、遊技球の入賞を可能とする姿勢との間で姿勢変更が可能な開閉部材」と、を備える。そして、開閉部材が入賞口への遊技球の入賞を不能とする姿勢になることで閉鎖状態を構成し、開閉部材が入賞口への遊技球の入賞を可能とする姿勢になることで開放状態を構成する。この種の可変入賞装置においては、開閉部材が入賞口への遊技球の入賞を可能とする姿勢になる時間（可変入賞装置が開放状態となる時間）等を調整することで、遊技球の入賞可能性の高低を実現できる。

例えば、第１〜第ＮまでのＮ種類の開放動作間において、第１開放動作、第２開放動作…第Ｎ開放動作の順に、可変入賞装置の開放時間を長くして、遊技球の入賞可能性を高くしたり、第１開放動作、第２開放動作…第Ｎ開放動作の順に、可変入賞装置の開放量を多くして（開閉部材の開放角度を大きくして）、遊技球の入賞可能性を高くすることができる。また、第１開放動作、第２開放動作…第Ｎ開放動作の順に、可変入賞装置の開放回数を多くして、遊技球の入賞可能性を高くすること等もできる。

各請求項の発明の遊技機は、「始動入賞装置に遊技球が入賞することに起因して、大当りか否かを当否判定によって判断する遊技機（大当り抽選及び小当り抽選のうちで大当り抽選のみを行う遊技機）」であってもよいし、「始動入賞装置に遊技球が入賞することに起因して、大当り抽選を行うとともに、小当り（大当りに比べて遊技者にとって得られる利益が少ない当り）を発生させるか否かの抽選を小当り抽選として行う遊技機（つまり、当否判定によって、大当り抽選及び小当り抽選を行う遊技機）」であってもよい。

なお、前者の場合、「当り」とは「大当り」のことを示すとともに、当り遊技として大当り遊技のみが行われ、後者の場合、「当り」とは「大当り」若しくは「小当り」を示し、当り遊技として大当り遊技若しくは小当り遊技が行われる。但し、後者の場合、「一般当り」及び「第１〜第３当り」を「大当り」の一態様とし、「一般当り遊技」及び「第１〜第３当り遊技」を「大当り遊技」の一態様とすることができる。また、後者の場合、小当り抽選に用いる抽選用の乱数として、大当り抽選のための乱数とは別の乱数を用いることとしもよい、大当り抽選のための乱数を用いること（大当り抽選で外れとなる乱数値から小当り抽選の当選値を選択すること）としてもよい。

各請求項の発明において、「Ｎ」、「Ｐ」、「Ｑ」、「Ｒ」は何れも自然数であって、「Ｎ」は「３以上」であるとともに、「１≦Ｐ＜Ｑ＜Ｒ≦Ｎ」なる大小関係を満足する。特に、「Ｎ＝３」、「Ｐ＝１」、「Ｑ＝２」、「Ｒ＝３」である場合を例示でき、この場合、比較的少ない数（３種類）の「開放動作」であっても、それを様々に組み合わせることで、「当り遊技」を簡易に実現できる。また、「Ｎ」を「４以上の自然数」とすることもでき、この場合、「Ｎ＝Ｒ」とすることは必ずしも必要とされないし、「Ｐ」及び「Ｑ」の差、「Ｑ」及び「Ｒ」の差が、必ずしも「１」である必要はない。例えば、「Ｎ＝１０」、「Ｒ＝８」、「Ｑ＝５」、「Ｒ＝２」とする場合を例示できる。

当り態様決定手段によって決定される「第１〜第３」の各当り態様は複数であれば、その数を特に問わない。例えば、「Ｎ」が「３」である場合、「第１開放動作を用いて行う第１当り遊技の実行契機となる第１当り態様」と、「第２開放動作を用いて行う第２当り遊技の実行契機となる第２当り態様」と、「第３開放動作を用いて行う第３当り遊技の実行契機となる第３当り態様」との３態様を設けてもよいし、これらのうちの２態様を設けてもよい。

請求項２の発明の遊技機は、請求項１に記載の遊技機において、
前記当り遊技は、前記開放動作を予め定められた規定回数行うように構成されるとともに、
前記第１当り遊技実行手段は、前記開放動作の実行回数が第１回数に到達するまでの第１区間、前記開放動作の実行回数が前記第１回数に到達してから第２回数に到達するまでの第２区間、及び前記開放動作の実行回数が前記第２回数に到達してから前記規定回数に到達するまでの第３区間の全てで同一の開放動作を用いて前記第１当り遊技を実行し、
前記第２当り遊技実行手段は、前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間で、前記Ｑ種類の開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序が、複数種類の前記第２当り態様に応じて異なる状態で前記第２当り遊技を実行し、
前記第３当り遊技実行手段は、前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間で、前記Ｒ種類の開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序が、複数種類の前記第３当り態様に応じて異なる状態で前記第３当り遊技を実行し、
前記予告演出実行手段は、
前記第１当り遊技、前記第２当り遊技または前記第３当り遊技の実行中において前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間の夫々が開始されるときに、該開始される区間で用いられる前記開放動作の種類を示唆する前記予告演出を実行することを特徴とする。

請求項２の発明の遊技機は、当り遊技中の３区間の夫々で、どのような開閉動作が行われるかによって、１回の当り遊技で得られる出球量等が異なることになる。すなわち、当り遊技中の各区間の夫々で使用する「開放動作の種類」、「開放動作の組み合わせ」、「開放動作の出現順序」の相違等を基準として、多彩な当り（「第１当り態様」、「第２当り態様」及び「第３当り態様」）を実行することとなる。加えて、請求項２の発明の遊技機は、当り遊技中の３区間の夫々が開始されるときに、これから開始される区間で用いられる開放動作の種類を示唆する予告演出を実行することとしている。これにより、１回の当り遊技中に、複数区間の夫々の開始時に実行される「開閉動作に関連する予告演出」に注目・期待させる新規な当り遊技を実現できる。

ここで、各区間（第１区間、第２区間、第３区間）において実行される開放動作の実行回数は揃えられていてもよいし、揃えられていなくてもよい。例えば、規定回数を「１５回」とする場合、「第１区間」を「当り遊技が開始されてから「５回目」の開閉動作が行われるまでの区間とし、「第２区間」を「５回目」の開閉動作を終了した後、「１０回目」の開閉動作が行われるまでの区間とし、「第３区間」を「１０回目」の開閉動作を終了した後、「１５回目」の開閉動作が行われるまでの区間としてもよい。

なお、「Ｎ種類の開放動作」が、第１開放動作と、第２開放動作と、第３開放動作との３種類の開放動作である場合、複数態様の第３当り態様間において、「３種類の開放動作の組み合わせ」は全て同一となる。このため、複数態様の第３当り態様間において、３種類の開放動作の出現順序のみ異なることになる。

また、請求項２に示す予告演出は、「当り遊技の途中に、異なる種類の開放動作に切り替わる場合」のみを対象として実行してもよいし、「当り遊技の途中に、異なる種類の開放動作に切り替わらない場合」も対象として実行してもよい。なお、開放動作が切り替わる場合、「その切り替わる直前の開放動作」が終了するタイミングを捉えて予告演出（示唆）を行うことができる。

ここで、第１当り遊技が１種類のみの開放動作を用いて実行され（つまり、開放動作が切り替わらない当り遊技として実行され）、他の当り遊技において、「開放動作が切り替わる直前の開放動作（Ｓ回目の開放動作とする。）が終了するタイミング」を捉えて予告演出（示唆）を行う場合、第１当り遊技においても、Ｓ回目の開放動作の終了後に、「次回の開放動作の種類を示唆する予告演出」を行うこととしてもよい。例えば、第２当り遊技において、Ｓ回目の開放動作後に開放動作が切り替わり、第３当り遊技において、Ｓ回目の開放動作後とＴ目の開放動作後とに開放動作が切り替わるとともに、何れの当り遊技においても、Ｔ回を超える開放動作を行う場合（但し、Ｓ及びＴは自然数であって、Ｓ＜Ｔを充足）を仮定する。この場合、何れの当り遊技においても、Ｓ回目の開放動作後とＴ回目の開放動作後の双方において、「次回の開放動作の種類を示唆する予告演出」を行うこととしてもよい。また、次回の開放動作から開放動作が切り替わる場合に限り、この予告演出を行うことと（設例において、第１当り遊技では、Ｓ回目及びＴ回目の開放動作の終了後に、予告演出を行わず、第２当り遊技では、Ｔ回目の開放動作の終了後に、予告演出を行わない。）としてもよい。

また、「第１〜第３の当り遊技」等の当り遊技は、通常、複数のラウンド（後述する。）を実行するが、この場合、ラウンド間の待機時間（所謂、所定のラウンドを終了し、後続するラウンドを開始するまでの待機時間、つまり、インターバル時間であって、詳細を後述する。）を利用して、「次回の開放動作の種類を示唆する予告演出」を行ってもよい。この場合、主制御手段（関連発明１を参照）は、この待機時間（インターバル時間）を管理（調整等）するための手段を構成する。そして、主制御手段は、この「予告演出」を行わない待機時間（インターバル時間）に比べて、「予告演出」を行う待機時間（インターバル時間）が長くなるように、待機時間を調整する手段として機能してもよい。

次に、各請求項の発明に関連する発明（以下、「関連発明」という。）について説明する。
先ず、第１の関連発明（以下、「関連発明１」という。）の遊技機は、請求項１、２のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
遊技の基本進行を司るとともに前記当否判定手段及び前記当り態様決定手段を構成する主制御手段と、
前記主制御手段によって表示制御され、前記当否判定の結果を、図柄変動表示を経て停止表示する本図柄変動表示手段と、
前記主制御手段から送信される表示制御コマンドを受信する演出制御手段によって表示制御され、前記当否判定の結果を、図柄変動表示を経て停止表示する演出図柄変動表示手段と、
前記当り遊技の実行に際して用いる開放動作の種類と、前記当り遊技の実行に際して用いる開放動作の出現順序とのうちの少なくとも一方を示唆する予告演出を、前記演出図柄変動表示手段において実行する予告演出実行手段と、
を備えることを特徴とする。

関連発明１では、開放動作の種類と開放動作の出現順序とのうちの少なくとも一方を示唆する予告演出が、演出図柄変動表示手段において実行されるため、遊技興趣を更に一層高めることができる。ここで、予告演出の実行タイミングを種々選択することができ、当り遊技が開始する直前（例えば、当り図柄が確定表示され、可変入賞装置が開放動作を開始するまでの間、つまり、「ファンファーレ演出」の実行時）等を例示できる。また、当り遊技の途中に、異なる種類の特殊開放動作に切り替わる場合には、当り遊技が開始する直前に、「当り遊技に設定される全ての開放動作（切り替わった後の開放動作を含めた全ての開放動作）に関する予告演出（示唆）」を行ってもよいが、開放動作が切り替われる毎にその切り替わり直前のタイミングを捉えて予告演出（示唆）を行ってもよい。

本図柄変動表示手段及び演出図柄変動表示手段としては、液晶表示装置（液晶ディプレイ）、プラズマディプレイ、ＣＲＴディプレイ、７セグメントＬＥＤ表示体等の各種表示装置等を例示できる。この場合、本図柄表示手段と演出図柄表示手段とが別個の表示装置で構成されてもよいし、同一の表示装置によって構成されてもよい。つまり、「演出図柄表示手段を構成する演出表示装置」とは別の表示装置によって本図柄表示手段を構成してもよいし、「演出表示装置の表示画面の一部」によって本図柄表示手段を構成してもよい。また、本図柄表示手段と演出図柄表示手段とを備える遊技機では、通常、演出図柄表示手段の表示内容の方が、本図柄表示手段の表示内容よりも遊技者にとって認識容易とされる。例えば、（ａ）演出図柄表示手段の方が本図柄表示手段よりも大きな図柄を表示すること、（ｂ）演出図柄表示手段では文字・数字として成立する図柄を表示し、本図柄表示手段では文字・数字として成立しない図柄を表示すること、（ｃ）本図柄表示手段よりも演出図柄表示手段の方を遊技盤面の中央寄りに配設すること、或いは、（ａ）〜（ｃ）のうちの２つ以上を行うこと等によって、演出図柄表示手段の表示内容の方が本図柄表示手段の表示内容よりも認識容易とされる。

なお、表示制御コマンドとしては、変動パターン決定手段が決定した変動パターンを特定するための変動パターン指定コマンド、特別図柄停止情報指定コマンド（後述する。）、停止図柄指定コマンド（後述する。）などを例示できる。また、本図柄変動表示手段に停止表示される「当否判定の結果を示す図柄（本図柄の停止図柄）」は、当否判定の結果とともに、発生する当りの態様を特定することとなるが、演出図柄表示手段に停止表示される「当否判定の結果を示す図柄（演出図柄の停止図柄）」は、当否判定の結果のみを特定し、発生する当りの態様を特定しないこととしてもよい。例えば、何れの態様の当りが生じても、演出図柄に停止表示される停止図柄の態様が統一化されていてもよい。この場合、遊技者は、第１〜第３当り発生時に、何れの態様の当りが生じたのか（どのような態様で可変入賞装置が当り動作を行うのか）ということに想像を働かせることになるため、遊技者の遊技興趣は、より向上することになる。

第２の関連発明（以下、「関連発明２」という。）の遊技機は、請求項１、２のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を一般当りに決定した場合に、所定態様で前記可変入賞装置を開放状態に変化させる開放動作のみを用いて、前記当り遊技としての一般当り遊技を実行する一般当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が、前記当りとなる確率を高確率に変動させる確率変動手段を備え、
前記第１当り遊技と、前記第２当り遊技と、前記第３当り遊技とのうちの何れかを実行した後、前記確率変動手段が作動状態となることを特徴とする。

関連発明２の遊技機では、第１〜第３の各当り遊技を開始する直ちに、「当り遊技の終了後、確率変動手段が作動状態となること」が確定する。よって、これらの当り遊技の開始によって、遊技者の興奮を高めることができるため、当り遊技中の遊技興趣を更に一層、高めることができる。

なお、各請求項の発明では、一般当りとして、確率変動手段の作動契機となる「確率変動型の一般当り（後述する第１の確変大当り）」と、確率変動手段の作動契機とならない「非確率変動型の一般当り（後述する通常大当り）」とを設けてもよい。つまり、一般当り遊技の実行後に確率変動手段を作動状態とする「確率変動型の一般当り」と、確率変動手段を作動状態としない「非確率変動型の一般当り」とを設けてもよい。なお、本明細書において、「一般当り遊技の際に用いられる開放動作」として、以下のものを例示できる。例えば、「第１〜第３の開放動作よりも遊技球の入賞可能性が高い態様で可変入賞装置を開放状態に変化させる開放動作」や、「第１〜第３の開放動作のうちで遊技球の入賞可能性が最も高い開放動作と同一態様で可変入賞装置を開放状態に変化させる開放動作」等を例示できる。

第３の関連発明（以下、「関連発明３」という。）の遊技機は、請求項１、２のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を一般当りに決定した場合に、所定態様で前記可変入賞装置を開放状態に変化させる開放動作のみを用いて、前記当り遊技としての一般当り遊技を実行する一般当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が、前記当りとなる確率を高確率に変動させる確率変動手段を備え、
前記当り遊技の実行に際して出現する開放動作の種類と、前記当り遊技の実行に際して用いる開放動作の頻度と、のうちの少なくとも一方によって、前記確率変動手段の作動の有無を示唆することを特徴とする。

関連発明３の遊技機では、当り遊技の実行に際して、出現する開放動作の種類や、出現する各開放動作の頻度によって、確率変動手段の作動の有無を示唆するため、当り遊技中において、遊技者は、可変入賞装置が実行する開放動作（出現する開放動作の種類や出現頻度）を、より固唾をのんで注目することになる。従って、関連発明３の遊技機によると、当り遊技中の遊技興趣を更に一層、高めることができる。

ここで、本明細書において、「前」及び「表」は、「遊技機を基準とする前方（つまり、遊技者に近接する方向）」を示し、「後」及び「裏」は、遊技機を基準とする後方（つまり、遊技者から離間する方向）」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材（以下、「扉型部材」という。）」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。

以上記述したように各請求項の発明の遊技機によると、遊技興趣を十分に向上させることができる。

本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機を示す正面図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の本体枠等を説明するための概略的な説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 （ａ）は各実施例に係る遊技機の特別図柄保留表示装置を概略的に示す正面図であり、（ｂ）及び（ｃ）は各実施例に係る遊技機の可変式の始動入賞装置を概略的に示す正面図である。 （ａ）は各実施例に係る遊技機の下部表示装置を概略的に示す正面図であり、（ｂ）は各実施例に係る遊技機の下部表示装置で実行される特別図柄の変動表示態様を示す説明図であり、（ｃ）は各実施例に係る遊技機の演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図である。 本発明の各実施例に係る遊技機を示す裏面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 （ａ）は各実施例に係る遊技機の通常確率モードにおける大当り抽選の確率等を説明するための説明図であり、（ｂ）は各実施例に係る遊技機の高確率モードにおける大当り抽選の確率等を説明するための説明図であり、（ｃ）は各実施例に係る遊技機において外れ図柄（本図柄）の具体例を説明するための説明図であり、（ｄ）は各実施例に係る遊技機において大当り図柄（本図柄）の具体例を説明するための説明図である。 （ａ）は一般開放動作を説明するための説明図であり、（ｂ）は短開放動作を説明するための説明図であり、（ｃ）は第１の特殊開放動作を説明するための説明図であり、（ｄ）は第２の特殊開放動作を説明するための説明図であり、（ｅ）は第３の特殊開放動作を説明するための説明図である。 （ａ）は可変入賞装置の具体例を説明するための説明図であり、（ｂ）は可変入賞装置の他の具体例を説明するための説明図である。 各実施例に係る遊技機の特図１大当り抽選（第１の大当り抽選）で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 各実施例に係る遊技機の特図２大当り抽選（第２の大当り抽選）で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 特殊大当り遊技を説明するための説明図である。 特殊大当り遊技を説明するための説明図である。 （ａ）及び（ｂ）は疑似図柄の内容を説明するための説明図である。 （ａ）及び（ｂ）は本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示を説明するための説明図である。 （ａ）〜（ｃ）は本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される予告演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される予告演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される予告演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機において、特殊大当り遊技中の演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機において、特殊大当り遊技中の演出を説明するための説明図である。 （ａ）及び（ｂ）は各実施例に係る遊技機において主制御部からコマンドが出力される様子を概念的に示した説明図である。 各実施例に係る遊技機の遊技制御処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例（実施例２を除く）に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の当否判定処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動開始処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技開始設定処理を示すフロー図である。 各実施例（実施例２及び実施例３を除く）に係る遊技機の特殊大当り遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技終了時設定処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の演出制御処理を説明するためのフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動演出関連処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 各実施例（実施例３を除く）の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機のモード演出パターンテーブルである。 実施例２に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 実施例２に係る遊技機の特殊大当り遊技処理を示すフロー図である。 （ａ）は一般開放動作を説明するための説明図であり、（ｂ）は短開放動作を説明するための説明図であり、（ｃ）は第１の特殊開放動作を説明するための説明図であり、（ｄ）は第２の特殊開放動作を説明するための説明図であり、（ｅ）は第３の特殊開放動作を説明するための説明図である。 特殊大当り遊技を説明するための説明図である。 特殊大当り遊技を説明するための説明図である。 実施例３に係る遊技機の特殊大当り遊技処理を示すフロー図である。 実施例３の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 実施例４に係る遊技機によって実行される予告演出を説明するための説明図である。 実施例４の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 実施例４においてモード演出テーブルを説明する説明図である。 変形例１を説明する説明図である。 実施例５の特殊大当り遊技を説明するための説明図である。 変形例２を説明するための説明図である。 変形例３を説明するための説明図である。 変形例４を説明するための説明図である。

以下、発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機（パチンコ機）１に適用した各具体例について説明する。

（１）機械的な構造
ａ．遊技機の全体構造
先ず、この遊技機１の全体構造について、図１〜図３を参照して説明する。この遊技機１は、図１及び図２に示すように、外枠２と、この外枠２に装着された遊技機本体Ｈと、を備えている。また、外枠２は、パチンコホールの島設備に設けられた設置部位に固定されると共に遊技機本体Ｈを支持するためのものである。この外枠２は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体２１（図１及び２を参照）と、外枠本体２１の前面下部を覆う前板部２２とを備えている。

遊技機本体Ｈは、外枠２の左端側上下のヒンジＨ１、Ｈ２（図１を参照）を用いて、外枠２の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Ｈは、遊技機１のうちで外枠２を除く部分であって、図１に示すように、本体枠３と、前面枠４と、上皿部材５と、下皿部材６と、遊技盤１０（図４を参照）と、裏機構盤１０２（図７を参照）等を主要部としている。また、本体枠３は、図３に示すように、外枠２に嵌めこまれ、外枠２に対して開閉可能に軸支されている。尚、本体枠３の右端側には、施錠装置７が装着されている。

本体枠３は、全体がプラスチック製であり、図３に示すように、枠状体によって構成されている。この本体枠３は、上半部に窓部３Ｍを備える枠本体部３ｂと、枠本体部３ｂの裏面部から略矩形枠状に突出する突出部３ｃとを備える。そして、本体枠３は、この突出部３ｃを用いて遊技盤１０を保持するための保持部を構成している。つまり、突出部３ｃの突端面であって、窓部３Ｍの左方側の上下と、窓部３Ｍの右方側の上下には保持具３ｆが回動可能な状態で装着され、保持具３ｆの突端部を遊技盤１０の後面部に当接させることで遊技盤１０が本体枠３により保持されている。

本体枠３が遊技盤１０を保持したとき、「遊技盤１０の前面部１０ａに構成される遊技領域１１」を、窓部３Ｍによって本体枠３の前方から視認することができる。また、遊技盤１０の背面部には、裏機構盤１０２（図７参照）が装着され、この背面部を覆う状態とされている。なお、遊技球を上皿部材５に払い出すための遊技球払出装置１０９が、裏機構盤１０２に配設されている（図７を参照）。

前面枠４は、図１に示すように、本体枠３の前面側に配置され、本体枠３の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠４はその中央部に視認窓４１ａを備えている。この視認窓４１ａは前面枠４の前後に貫通する状態に設けられ、遊技盤１０の盤面に形成された遊技領域１１（図４参照）の外周形状に対応して略円周状に開設され、前面枠４を閉じたときにその背後に配置される遊技領域１１が、この視認窓４１ａによって前方から視認可能とされる。

前面枠４は、図１に示すように、枠本体４１と、この枠本体４１に装着されるガラス板４３と、ガラス板４３を枠本体４１に保持させるための保持具（図示を省略）とを備える。また、前面枠４の上端部側の左右には、各々スピーカＳＰ１、ＳＰ２（図９参照）が内蔵されている。また、本遊技機１においては、前板部２２の左右両端にも、スピーカＳＰ３、ＳＰ４（図９参照）が内蔵されている。そして、本遊技機１においては、これらのスピーカＳＰ１〜ＳＰ４を用いて、遊技状態に応じた効果音その他の音（音声）を発生させる。

遊技機本体Ｈの前面部のうちで前面枠４の下方の部位には、上皿部材５と下皿部材６とが設けられている。すなわち、上皿部材５は前面枠４の下方に配置され、その略容器形状とされる内部に遊技機１から排出される遊技球を受け入れるための受入口５ｂを備えている。尚、上皿部材５の裏側には、球貸表示基板４１０（図８参照）及び演出ボタン基板２２８（図９参照）が設けられ、上皿部材５の上面部には「演出ボタンＳＷ」が配置されている（図１を参照）。

図１及び図２に示すように、下皿部材６は上皿部材５の下方に配置されている。この下皿部材６の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材５から排出される遊技球を受け入れるための受入口６ａを備えている。また、下皿部材６の左端には灰皿６ｂが設けられ、下皿部材６の右端には発射ハンドル９が設けられている。

発射ハンドル９は、その後方の発射装置ユニット（図示を省略）に接続されている。ここで、発射装置ユニットは、球送り装置（図示を省略）から送り出される遊技球を、遊技領域１１に発射するためのものである。また、発射ハンドル９には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ（タッチセンサ）９ａが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ９ｂが装着されている。

ｂ．遊技盤１０の構成
次に、遊技盤１０の構成について図４等を用いて説明する。この遊技盤１０は正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体１０Ａと、この遊技盤本体１０Ａに装着される各種の盤部品（外側レール１２、内側レール１３、メイン役物装置２０等）が装着されている。尚、この遊技盤本体１０Ａの前面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されているが図示を省略する。

遊技盤本体１０Ａは、正面視で略円形とされる領域形成部１０Ｂと、領域形成部１０Ｂの周囲に位置する領域外部１０Ｃとを備える。また、遊技盤本体１０Ａの前面部には、ともに帯状の金属板を用いて構成される外側レール１２と、内側レール１３とが配設されている。そして、領域形成部１０Ｂの前面部は、この外側レール１２及び内側レール１３が形成する略円形の周壁によって略包囲されつつ、遊技領域１１を構成している。この領域形成部１０Ｂ（つまり、遊技盤１０において遊技領域１１内に位置する部位）には、メイン役物装置２０と、普通図柄作動ゲート（普通図柄作動口）１６と、第１の始動入賞装置１７ａと、第２の始動入賞装置１７ｂと、大入賞装置３１と、下部表示装置６０と、３個の一般入賞装置４０、４１、４３と、多数の障害釘（図示を省略）と、風車１９等が配設されている。

メイン役物装置２０は、取付部材（化粧板）２１と、演出表示装置２７と、特別図柄保留表示装置２５とを備えている。このうち、取付部材２１は、領域形成部１０Ｂの前面部に装着される板状体によって構成され、図４に示すように、遊技領域１１の上半部中央部を構成している。この取付部材（化粧板）２１には、窓部形成孔２１ｄが設けられ、この窓部形成孔２１ｄによって表示窓２１ｅを構成している。尚、この表示窓２１ｅは正面視で略矩形状とされている。

図４に示すように、取付部材２１の下縁部には、ステージ部２１ｐが前方に突出する状態に装着され、取付部材２１の周縁部のうちのその他の部位には装飾部材２１Ａが、前方に突出する状態に装着されている。この装飾部材２１Ａは、取付部材２１の上縁部から突出する庇部２１Ｈと、取付部材２１の左側縁部から突出する左側装飾部２１Ｌと、取付部材２１の右側縁部から突出する右装飾部２１Ｒとを備えている。

左側装飾部２１Ｌの内部に遊技球の通路（所謂「ワープ通路」）２１ｗが形成されている。つまり、左側装飾部２１Ｌの左側面部において、この通路２１ｗの進入口（図示を省略）が、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域１１を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、ステージ部２１ｐ上（メイン役物装置２０の内部）に進入させる。また、ステージ部２１ｐは、その上面部によって遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。

本遊技機１においては、遊技領域１１を流下し、通路２１ｗを通じて転動面の左端部に到達した遊技球は、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球はメイン役物装置２０外に排出されるが、転動面の中央部から排出される遊技球の多くは、一定の確率で第１の始動入賞装置１７ａに入賞する。尚、遊技領域１１を流下して第１の始動入賞装置１７ａに入賞する遊技球の中には、メイン役物装置２０に進入せずに第１の始動入賞装置１７ａに入賞するものと、メイン役物装置２０に進入し、ステージ部２１ｐ上を転動した後に第１の始動入賞装置１７ａに入賞するものがある。

演出表示装置２７は、液晶表示装置によって構成されるものであり、後述する下部表示装置６０と同様に、可変表示手段の具体例を構成する。但し、この演出表示装置２７においては、下部表示装置６０における特別図柄の変動表示および停止表示に連動する演出表示（変動表示および停止表示）を実行する演出表示装置として機能する。尚、本実施例では、下部表示装置６０が、本図柄（特別図柄の一具体例を示す。）を用いて変動遊技を行う「本図柄変動表示手段」を構成し、演出表示装置２７が、疑似図柄（特別図柄の他の具体例を示す。）を用いて変動遊技を行う「演出図柄変動表示手段」を構成する。

演出表示装置２７の表示画面２７ａは、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。この表示画面２７ａには、図６（ｃ）に示すように、３つの疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄと、その他の部分で構成される背景画面表示部２７ｈとが出現することがある。この場合、この疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄは、表示画面２７ａにおいて横方向に３つ並んで配置される。このように出現する各疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄでは、「疑似図柄」を用いた演出表示（変動表示）と、停止表示等がなされる。また、表示画面２７ａに疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄが表示されるときには、この表示画面２７ａのその他の部位によって背景画面表示部２７ｈが表示される。そして、この背景画面表示部２７ｈには、背景を示す図柄（以下、背景図柄という。）を表示したり、この背景図柄と共にキャラクタを示す図柄（以下、キャラクタ図柄という。）を表示することができる。これら「疑似図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」は、演出表示装置２７の表示画面２７ａに表示される「演出図柄」の一具体例を示すものであり、これら「疑似図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」により「図柄変動表示（図柄変動）」が実現される。

図４に示すように、特別図柄保留表示装置２５は表示画面２７ａの下方に配設されている。この特別図柄保留表示装置２５は、図５（ａ）に示すように、左側に配設された「第１の特別図柄保留表示部２５ａ」と、右側に配設された「第２の特別図柄保留表示部２５ｂ」と、を備えている。また、何れの特別図柄保留表示部２５ａ、２５ｂも４個のＬＥＤを用いて構成されている。そして、第１の特別図柄保留表示部２５ａは、第１の始動入賞装置１７ａへの入賞に起因して生ずる「特別図柄（つまり、第１の特別図柄）に関する保留数」を、４個を上限個数として表示するものである。また、第２の特別図柄保留表示部２５ｂは、第２の始動入賞装置１７ｂへの入賞に起因して生ずる「特別図柄（つまり、第２の特別図柄）に関する保留数」を、４個を上限個数として表示するものである。

つまり、何れの特別図柄保留表示部２５ａ、２５ｂも、「対応する始動入賞装置１７ａ、１７ｂに入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数（即ち、保留数）」を「点灯させるＬＥＤの数」によって表示するとともに、未消化の遊技球が消化される毎に「未消化の遊技球の数（即ち、保留数）」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、各特別図柄に関する「未消化の遊技球（つまり、保留球）」とは、始動入賞装置１７ａ、１７ｂに入賞したが、下部表示装置６０等において、「当該入賞に伴う大当り抽選の結果の表示」と、これに先行する変動表示とがなされていない遊技球を指す。

第１の始動入賞装置１７ａは非可変式の始動入賞装置の具体例を構成するものであり、上方に開口部（第１の始動口）を開口させたポケット形状を備えている。そして、この第１の始動口は、ステージ部２１ｐ（転動面）の中央部の略鉛直下方に位置するため、その中央部から落下する遊技球は、この第１の始動口を通じて、第１の始動入賞装置１７に入賞する確率が高くされている。また、第１の始動入賞装置１７の内部には遊技球の通過を検出する始動口入賞検出スイッチ１７ｓ（図８参照）が配設されている。

第２の始動入賞装置１７ｂは可変式（開閉式）の始動入賞装置の具体例を構成するものであり、第１の始動入賞装置１７ａの直下に配設されている。この第２の始動入賞装置１７ｂは、図５（ｂ）に示すように、遊技盤本体１０Ａにビス止め固定される取付板１７ｃと、取付板１７ｃの前面部に装着されて第２の始動入賞装置１７ｂの入口側部分を構成する普通電動役物１７ｄと、取付板１７ｃの前面部に装着された障害部材１７ｋと、を備えている。

普通電動役物１７ｄは、いわゆるチューリップ式で左右に配設された一対の可動翼片１７ｅ、１７ｅと、一対の可動翼片１７ｅ、１７ｅを作動させるための普通電動役物ソレノイド１７ｃ（図８参照）とを備えている。このうち、可動翼片１７ｅ、１７ｅはそれぞれの下方側の支軸を中心に、上端側を相互に離間するように、左右に開放可能とされる。そして、両可動翼片１７ｅ、１７ｅが立設状態となる閉鎖状態にあるときに、可動翼片１７ｅ、１７ｅの上端部間の間隔が縮小される。また、普通電動役物ソレノイド１７ｃを駆動して、両可動翼片１７ｅ、１７ｅを、下端側の軸心に上端側を相互に離間するように傾動させると、可動翼片１７ｅ、１７ｅの上端部間の間隔が拡大され、開放状態とされる。また、障害部材１７ｋは、普通電動役物１７ｄの鉛直上方に配設されている。また、第２の始動入賞装置１７ｂの内部には遊技球の通過を検出する始動口入賞検出スイッチ１７ｔ（図８参照）が配設されている。

図５（ｂ）に示すように、第２の始動入賞装置１７ｂが閉鎖状態になると、一対の可動翼片１７ｅ、１７ｅの上端部間には、１球の遊技球の通過を許容する空間部Ｋ１が形成されるが、この空間部Ｋ１の鉛直上方に障害部材１７ｋが配設されている。このため、遊技球は第２の始動入賞装置１７ｂに入賞することが不可能されている。一方、図５（ｃ）に示すように、第２の始動入賞装置１７ｂが開放状態になり、一対の可動翼片１７ｅ、１７ｅが左右に開くと、可動翼片１７ｅ、１７ｅの上端部間の間隔Ｋ１が、障害部材１７ｋの左右全幅よりも拡大される。このため、障害部材１７Ｋの左右を通過した遊技球が、第２の始動入賞装置１７ｂへ入賞することが可能となる。

本遊技機１においては、第２の始動入賞装置１７ｂが開放状態となると、遊技領域１１を流下する遊技球が第２の始動入賞装置１７ｂに入賞する確率は、遊技領域１１を流下する遊技球が第１の始動入賞装置１７ａに入賞する確率に比べて高くなっている。そして、遊技機１の遊技モードが開放延長モード（後述する。）となり、第２の始動入賞装置１７ｂが開放状態となる時間が長くなると、遊技球が第２の始動入賞装置１７ｂに入賞する確率は第１の始動入賞装置１７ａに入賞する確率に比べて遙かに高くなる。

一方、前述のように、第２の始動入賞装置１７ｂが閉鎖状態になると、遊技球が第２の始動入賞装置１７ｂに入賞することが不可能であるため、遊技機１の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第２の始動入賞装置１７ｂに入賞する確率は第１の始動入賞装置１７ａに入賞する確率に比べて遙かに低くなる。すなわち、遊技機１の遊技モードが開放延長モードとなると、遊技球が第１の始動入賞装置１７ａに入賞するケースはレアケースとなり、遊技機１の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第２の始動入賞装置１７ｂに入賞するケースはレアケースである。

ここで、「開放状態の第２の始動入賞装置１７ｂに遊技球が入賞する確率」は、「第１の始動入賞装置１７ａに遊技球が入賞する確率」よりも遙かに高くされている。このため、遊技機１の遊技モードが開放延長モードにあるときには、非開放延長モード（通常開放モード）にあるときに比べて、始動入賞を生ずる確率が高くなり、下部表示装置６０及び演出表示装置２７において、特別図柄の図柄変動を実行する頻度（つまり、図柄変動の実行頻度）が向上する。つまり、本遊技機１においては、開放延長モードとなると、図柄変動の実行頻度が通常（非開放延長モードにあるとき）に比べて向上する遊技（特定遊技）が行われる。

大入賞装置３１は可変入賞装置の具体例を構成するものであり、第２の始動入賞装置１７ｂの下方に配設されている。この大入賞装置３１は、遊技盤１０の前面部１０ａに装着された取付板部３１ｋを備える。この取付板部３１ｋは、略中央部において平面形状が略帯状の開口部を表裏を貫通する状態に備え、この開口部によって大入賞口３１ａを構成している。そして、この大入賞口３１ａの後端部は、「大入賞口入賞通路（大入賞口３１ａから入賞する遊技球を通過させるための通路であり、図示を省略する。）」に連絡されている。

そして、大入賞装置３１は、この大入賞口３１ａを開放・閉鎖するための開閉板３１ｂと、この開閉板３１ｂを駆動するための大入賞口ソレノイド３１ｃ（図１１参照）と、大入賞口入賞通路の経路途中若しくは経路端末部に設けられた大入賞口入賞検出スイッチ３１ｓ（図８参照）と、を備えている。この大入賞装置３１は、開閉板３１ｂが起立姿勢となると、この開閉板３１ｂが大入賞口３１ａを閉鎖するため、大入賞装置３１への遊技球の入賞が不可能となる。一方、開閉板３１ｂが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口３１ａが開放されると共に、開閉板３１ｂの後面部（背面部）が遊技領域１１を流下し、可変入賞装置（大入賞装置）３１へ到達した遊技球を、大入賞口３１ａに誘導する誘導部を構成する。

図４に示すように、下部表示装置６０は大入賞装置３１の左側方に配置されている。この下部表示装置６０は、図６（ａ）に示すように、遊技盤本体１０Ａの前面部に取り付けられる取付板６１を備えている。そして、この取付板６１には、第１の特別図柄表示部６２ａと、第２の特別図柄表示部６２ｂと、普通図柄表示部６３と、普通図柄保留表示部６５等が設けられている。

第１の特別図柄表示部６２ａ、第２の特別図柄表示部６２ｂ及び普通図柄表示部６３は、何れも、「７セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第１の特別図柄表示部６２ａでは、第１の始動入賞装置１７ａに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定（第１の大当り抽選）の結果を示す第１の特別図柄が、図柄変動（変動表示を）経て停止表示する。また、第２の特別図柄表示部６２ｂでは、第２の始動入賞装置１７ｂに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定（第２の大当り抽選）の結果が変動表示を経て停止表示する。但し、第１の特別図柄表示部６２ａ及び第２の特別図柄表示部６２ｂのうちの少なくとも一方において、大当り抽選の結果とともに、小当り抽選の結果を示す特別図柄が、変動表示を経て停止表示してもよい。尚、第１の特別図柄表示部６２ａ及び第２の特別図柄表示部６２ｂの表示結果の内容については後述する。また、第１の特別図柄表示部６２ａ及び第２の特別図柄表示部６２ｂにおいて表示される遊技の結果（当否判定の結果）と、演出表示装置２７において表示される遊技の結果（当否判定の結果）は一致するものとされる。

普通図柄表示部６３は、図６（ａ）に示すように、「７セグメント表示体」によって構成され、何れかの普通図柄作動ゲート（普通図柄作動口）１６を遊技球が通過することに起因して図柄変動開始条件が成立すると、普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部６３において「０」〜「９」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「０」〜「９」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、これらの変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の停止図柄が一定時間実行される。このとき、停止図柄が「奇数数字」である場合、当り図柄であり、停止図柄が「偶数数字」である場合、外れ図柄である。この普通電動役物１７ｄを開放状態とすべきか否かの抽選を行う抽選手段は、後述する主制御部２００Ａによって構成される。

普通図柄保留表示部６５も、４個のＬＥＤを用いて構成され、「普通図柄作動ゲート（普通図柄作動口）１６を通過したが、未だ、未消化の遊技球の数（即ち、保留数）」を、４個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球が消化される毎に、「未消化の遊技球の数（即ち、保留数）」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、普通図柄に関する「未消化の遊技球（つまり、保留球）」とは、普通図柄作動ゲート（普通図柄作動口）１６を通過したが、普通図柄表示部６３において、当該通過に伴う抽選の結果の表示（抽選結果図柄の確定表示）と、これに先行する変動表示（本実施例では、７セグメント表示体を用いた表示）とがなされていない遊技球を指す。

図４に戻り、３個の一般入賞装置４０、４１、４３は、メイン役物装置２０の左右に配置されている。そして、各一般入賞装置４０、４１、４３の内部には、遊技球の入賞を検出するための一般入賞検出スイッチ４０ｓ、４１ｓ、４３ｓ（図８参照）が配設されている。また、多数の障害釘（図示を省略）は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域１１にパチンコ遊技に適するべく配設され、遊技盤１０の下方にはアウト口１８が設けられている。更に、アウト口１８の下部にはバック球防止部材（図示を省略）が設けられている。そして、遊技領域１１に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。

ｃ．遊技機１の裏面構造
次に、本実施例の遊技機１の裏面構造について図７を参照して説明する。つまり、遊技機１の裏面構造は、大きな裏パック１０２の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック１０２は、一対のヒンジ１０３によって中枠３に開閉可能に軸支されている。

裏パック１０２には、遊技球が蓄えられる遊技球タンク１０５と、賞球または貸球としての遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置１０９と、主制御部２００Ａを構成する主制御基板２００が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板２６０が格納された発射装置制御基板ケース１３０と、遊技球払出装置１０９を制御する払出制御基板２４０が格納された払出制御基板ケース１１８と、主制御基板２００と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。なお、遊技球払出装置１０９は賞球払出手段の具体例を構成する。

また、遊技球タンク１０５には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、遊技球タンク１０５と遊技球払出装置１０９とは、タンクレール１０６によって接続されている。更に、図７において、タンクレール１０６の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール１０６の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。

（２）制御回路の構成
次に、図８及び図９を用いて本実施例の遊技機１の制御回路の構成について説明する。本遊技機１の制御回路は、主制御部２００Ａと、複数の副制御部（２２０Ａ、２２２Ａ、２４０Ａ、２６０Ａ）とを含んで構成されている。つまり、主制御基板２００を用いて構成されると共に遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部２００Ａと、複数の副制御部（２２０Ａ、２２２Ａ、２４０Ａ、２６０Ａ）とを備えている。

副制御部としては、（ａ）サブ制御基板２２０を用いて構成されると共に、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司るサブ制御部２２０Ａと、（ｂ）演出表示制御基板２２２を用いて構成されると共に、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部２２２Ａと、（ｃ）払出制御基板２４０を用いて構成されると共に貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部２４０Ａと、（ｄ）発射制御基板２６０を用いて構成されると共に遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部２６０Ａを備える。尚、副制御部には、主制御部１４０に直に接続された第１次副制御部（２２０Ａ、２４０Ａ）と、この第１次副制御部を介して主制御部２００Ａに接続された第２次副制御部（２２２Ａ、２６０Ａ）とが存在する。

これらの制御部（２００Ａ、２２０Ａ、２２２Ａ、２４０Ａ、２６０Ａ）を構成する制御基板（２００、２２０、２２２、２４０、２６０）は、各種論理演算および算出演算を実行するＣＰＵや、ＣＰＵで実行される各種プログラムやデータが記憶されているＲＯＭ、プログラムの実行に際してＣＰＵが一時的なデータを記憶するＲＡＭ、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース（ＰＩＯ）、ＣＰＵが演算を行うためのクロックを出力する発振器、ＣＰＵの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺ＬＳＩがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図８及び図９中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図７においては、主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１、ＲＡＭ２０２、ＲＯＭ２０３のみ図示されており、主制御基板２００に搭載されているＰＩＯ、更には、他の制御基板に搭載されているＣＰＵや、ＲＡＭ、ＲＯＭなどについては図示を省略している。

主制御部２００Ａ（主制御基板２００）は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ１６ｓ、始動口入賞検出スイッチ１７ｓ、一般入賞検出スイッチ４０ｓ、４１ｓ、４３ｓ等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部２００Ａ（サブ制御基板２２０）や、払出制御部２４０Ａ（払出制御基板２４０）、発射制御部２６０Ａ（発射制御基板２６０）等に向かって、後述する各種の信号（コマンド）を出力する。また、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ８ｓも接続されている。

また、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）は、普通電動役物ソレノイド１７ｃや、大入賞口ソレノイド３１ｃ、左下表示装置５０、右下表示装置６０に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。つまり、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）は、当否判定手段と、大当り遊技実行手段として機能することになる。また、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）を構成するＣＰＵ２０１により決定された所定の信号（コマンド）は、サブ制御基板２２０や払出制御基板２４０に対してそれぞれ送信される。なお、主制御部２００Ａは、主制御手段、当否判定手段、当り態様決定手段、第１当り遊技実行手段、第２当り遊技実行手段、第３当り遊技実行手段、一般当り遊技実行手段、確率変動手段の具体例を構成する。

サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）は、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）からの各種信号（コマンド）を受け取ると、信号（コマンド）の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）は、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。なお、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）は、予告演出実行手段の具体例を構成る。

このサブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）には、図９に示すように、演出表示制御部２２２Ａ（演出表示制御基板２２２）と、アンプ基板２２４と、装飾駆動基板２２６と、演出ボタン基板２２８と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、サブ制御基板２２０は、ＣＰＵ２２０ａと、ＲＯＭ２２０ｂと、ＲＡＭ２２０ｃとを備えている。

サブ制御基板２２０のＣＰＵ２２０ａは、主制御基板２００からの制御信号を受けて演出表示制御基板２２２、アンプ基板２２４、装飾駆動基板２２６及び演出ボタン基板２２８などの各基板を制御する。また、ＲＯＭ２２０ｃには、各基板の制御に必要なデータ（特に遊技の装飾に関する情報）が記憶されている。また、ＣＰＵ２２０ａは、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）から送出された表示制御コマンド（つまり、表示制御信号）を受信すると共に、ＲＯＭ２２０ｃに記憶されたプログラムに従って受信した表示制御コマンドを解析する。そして、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）を構成するＣＰＵ２２０ａは、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）から送信された表示制御コマンドに基づき新たに生成したコマンドや、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）から送信されたままの表示制御コマンドを、図柄制御コマンドとして演出表示制御部２２２Ａ（演出表示制御基板２２２）に対して送信する。

アンプ基板２２４には、所定の効果音を出力するスピーカＳＰ１〜ＳＰ４が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板２２６には、前面枠４や遊技盤１０等に設けられる装飾用の各種ＬＥＤ（ランプ）を搭載した各種ＬＥＤ基板が接続されている。また、装飾駆動基板２２６は、サブ制御基板２２０Ａからの信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。

払出制御部２４０Ａには、図８に示すように、中継端子板、発射制御部２６０Ａ、下皿満タンスイッチ６ｓ等が接続されている。また、払出制御部２４０Ａには中継端子板を介して、遊技球払出装置（払出装置）１０９を構成する払出モータ１０９ｍと、前側払出スイッチ１０９ａと、後側払出スイッチ１０９ｂとが接続されている。また、払出制御部２４０Ａには、主制御部２００Ａが双方向通信可能な状態に接続されている。なお、遊技球払出装置１０９は賞球払出手段の具体例を構成する。

この払出制御部２４０Ａは、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が貸出ボタン５ｃや返却ボタン５ｑを操作すると、その操作信号は、球貸表示基板４１０から中継端子板を介して払出制御基板２４０に伝達され、その操作信号に基づいて払出モータ１０９ｍを駆動させるための駆動信号が、遊技球払出装置（払出装置）１０９（払出モータ１０９ｍ）に伝達される。

また、主制御部２００Ａが賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部２４０Ａが受け取って、払出モータ１０９ｍに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出される遊技球は、２つの払出スイッチ（前側払出スイッチ１０９ａ、後側払出スイッチ１０９ｂ）によって検出されて、払出制御部２４０Ａに入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ１０９ｃによっても検出されて、主制御部２００Ａでも計数されている。

次に、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）には、演出表示制御基板２２２と、アンプ基板２２４、装飾駆動基板２２６、演出ボタン基板２２８などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部２２０Ａは、前述のように、主制御部２００Ａから各種の演出用のコマンド（表示制御コマンドなど）を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、（ａ）演出表示装置２７での具体的な表示内容や、（ｂ）スピーカＳＰ１〜４で出力する効果音、更には、（ｃ）各種ＬＥＤやランプ類４ｂ〜４ｆの点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、演出表示装置２７の駆動信号（各種の図柄制御コマンド）を演出表示制御部２２２Ａに出力して、演出図柄（疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等）の変動表示および停止表示を行う。このとき、表示される演出図柄（疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等）の表示データ（静止画像データ、動画像データなど）については、演出表示装置２７、或いは、演出表示制御基板２２２に内蔵された表示用ＲＯＭ（図示を省略）に格納されているデータを使用する。

疑似図柄の変動表示および停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板２２４に出力することによって、スピーカＳＰ１〜ＳＰ４から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板２２６に信号を供給し、装飾駆動基板２２６から、各種ＬＥＤランプ４ｂ〜４ｈ、４Ｇの駆動信号を出力することによって、各種ランプ類（ＬＥＤ４ｂ〜４ｈ、４Ｇ等）等の点灯・点滅動作等を制御する。また、上皿部材５の前面側に設けられた演出ボタンＳＷを遊技者が操作すると、この操作信号がサブ制御部２２０Ａに供給される。そして、サブ制御部２２０Ａは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置２７を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。

（３）図柄変動表示の態様
前述のように、本遊技機１では、始動入賞に基づいて行われる当否判定（大当り抽選）の結果を示す停止図柄の停止表示（確定表示）と、この停止表示の前段階に行われる図柄変動表示とを、２種類の図柄表示装置（下部表示装置６０及び演出表示装置２７）において略同時に実行する。ここで、下部表示装置６０（つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂ）において表示される特別図柄（７セグメント表示体に次々に変更表示される特別図柄）は「本図柄」であり、遊技の基本進行を司る「主制御部２００Ａ（後述する。）」において、「停止図柄」と「変動時間（変動パターン）」が決定される。なお、本実施例では、第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定（つまり、第１の当否判定）及び第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定（つまり、第２の当否判定）が大当り抽選のみによって構成されるが、少なくとも一方の当否判定（特に、第１の当否判定）が大当り抽選及び小当り抽選によって構成されてもよい。

一方、演出表示装置２７の表示画面２７ａにおいて表示される特別図柄は「疑似図柄」であり、「主制御部２００Ａの制御の下で、遊技上の演出を制御するサブ制御部２２０Ａ（後述する。）」によって、その変動態様と、停止図柄とが決定される特別図柄である。そして、通常、これらの「疑似図柄」の図柄変動は、「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「疑似図柄」の停止図柄の「表示内容（大当り、外れ等）」は、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂにおける「本図柄」の「表示内容（大当り、外れ等）」と矛盾を生じないものとされる。そして、本実施例においては特別図柄を用いたリーチ表示などの図柄変動演出表示（変動遊技）を行う場合、その図柄変動演出表示は演出表示装置２７（疑似図柄）において行われる。以下、本図柄及び疑似図柄の表示内容について簡単に説明する。

ｃ−１．本図柄
第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示および停止表示（確定表示）は第１の特別図柄表示部６２ａにおいて行われ、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示および停止表示（確定表示）は第２の特別図柄表示部６２ｂにおいて行われる。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａにおいては、第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して、特別図柄の図柄変動表示を開始する。この図柄変動表示は、図６（ｂ）に示すように、第１の特別図柄表示部６２ａを構成する７セグメント表示体によって、「算用数字を構成できない不完全な図柄（以下、不完全図柄という。）」の「循環表示」を行うことを内容とする。つまり、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。尚、以下の説明において、第１の特別図柄表示部６２ａに表示される図柄（特別図柄）を「第１の特別図柄」と称することがある。

第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示を所定時間（後述する変動パターン指定コマンドによって特定される変動時間）だけ行うと、第１の特別図柄表示部６２ａで、特別図柄の停止表示（確定表示）がなされる。また、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示を所定時間（後述する変動パターン指定コマンドによって特定される変動時間）だけ行うと、第２の特別図柄表示部６２ｂで、特別図柄の停止表示（確定表示）がなされる。

何れの場合も、停止表示（停止図柄）は、対象となる特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）を構成する７セグメント表示体によって行われる。つまり、図１０（ｃ）及び（ｄ）に例示するように、７セグメント表示体を構成する「７個のセグメント」のうちで、発光状態となるセグメントと、その数との組み合わせを選択することで、計３１通りの停止表示（停止図柄）がなされる（図１３〜図１６を参照）。このうち、図１０（ｃ）に示すように、最上部のセグメントのみを点灯する停止表示（停止図柄）は、当否判定の結果が外れであることを示す外れ表示（外れ図柄）であり、この外れ表示（外れ図柄）を、以下の説明において、「外れ図柄Ｈ」と表現する。

その他の３０通りの停止表示（停止図柄）は、当否判定の結果が大当りであることを示す大当り表示（大当り図柄）であり｛図１０（ｄ）に一態様を例示｝、これら３０通りの停止表示（停止図柄）を、図１３〜図１６において、「大当り図柄Ａ１」、「大当り図柄Ａ２」、「大当り図柄Ｂ」、「大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７」と表現する。そして、これらの３０通りの停止表示（大当り図柄）は、当否判定の結果が大当りであることを示すとともに、発生させる大当りの態様を特定する。以下、これらの点に関しては後述する。なお、以下に示す各種の大当りは「当り」の具体例を構成し、以下に示す各種の大当り遊技（一般大当り遊技、短開放大当り遊技、第１の特殊大当り遊技、第２の特殊大当り遊技、第３の特殊大当り遊技）は「当り遊技」の具体例を構成する。

低確率モード（通常確率モード）において、第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して当否判定（第１の大当り抽選）が行われると、図１０（ａ）に示すように、この大当りを示す判定結果が導出される確率（大当り抽選の結果が当選となる確率、つまり、「当選確率」）が約「１／４００」とされる。そして、大当りを示す判定結果が導出されると、大当り遊技実行手段が作動を開始し、本遊技機１の遊技状態が大当り遊技状態（特別遊技状態）する。そして、大当り遊技を開始すると、主制御部２００Ａが、大入賞口ソレノイド３１ｃの駆動および駆動停止を行って、「大入賞装置３１の開閉動作（当り動作）」が実行される。

ここで、「大入賞装置３１の開放動作」は、所定の態様に従って閉鎖状態とされている大入賞口３１ａを開放状態に変化させる動作である。つまり、大入賞口ソレノイド３１ｃを駆動して、起立姿勢にある開閉板３１ｂを前傾姿勢とすることで、大入賞口３１ａを開放状態に変化させる動作である。そして、大入賞口ソレノイド３１ｃを駆動する時間（駆動時間）に応じて、大入賞口３１ａを開放状態に維持する時間（開放時間）が規定される。逆に、「大入賞装置３１の閉鎖動作」は、開放状態とされている大入賞口３１ａを閉鎖状態に変化させる動作である。つまり、大入賞口ソレノイド３１ｃの駆動を停止して、前傾姿勢にある開閉板３１ｂを起立姿勢に戻すことで、大入賞口３１ａを閉鎖状態に戻す動作である。

本遊技機１は、図１１（ａ）〜（ｅ）に示すように、「大入賞装置３１の開放動作」として、５通りの開放動作を行う。つまり、本実施例では、開放動作として、（ａ）大入賞装置３１を「２５秒」開放状態に変化させる一般開放動作（開閉板３１ｂを「２５秒」前傾姿勢に姿勢変更する開放動作）と、（ｂ）大入賞装置３１を「０．２秒」開放状態に変化させる短開放動作（開閉板３１ｂを「０．２秒」前傾姿勢に姿勢変更する開放動作）と、（ｃ）大入賞装置３１を「５秒」開放状態に変化させる第１の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「５秒」前傾姿勢に姿勢変更する当り動作を行う開放動作）と、（ｄ）大入賞装置３１を「１０秒」開放状態に変化させる第２の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「１０秒」前傾姿勢に姿勢変更する開放動作）と、（ｅ）大入賞装置３１を「３０秒」開放状態に変化させる第３の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「３０秒」前傾姿勢に姿勢変更する開放動作）とを設けている。ここで、「第１の特殊開放動作」は「第１開放動作」の具体例を構成し、「第２の特殊開放動作」は「第２開放動作」の具体例を構成し、「第３の特殊開放動作」は「第３開放動作」の具体例を構成する。

ここで、「短開放動作」は、図１１（ｂ）に示すように、遊技球が入賞困難な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる開放動作である。この短開放動作を用いることで、大入賞口３１ａは、「一瞬」開放状態となるだけであるため、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射されていても、大入賞口３１ａに遊技球が入賞する可能性はきわめて低くなっている（例えば、入球可能性０．１％）。つまり、「短開放動作」は、大入賞口３１ａへの遊技球の入賞を許容するものの、遊技球の入球を確実に発生させる動作（入球可能性１００％の開放動作）ではなく、専ら、「報知」や「演出」のための動作である。

「第１の特殊開放動作」は、図１１（ｃ）に示すように、「短開放動作」に比べて、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる開放動作である。この第１の特殊開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞装置３１に向かって流下すると、「３球」以下の遊技球が大入賞口３１ａに遊技球が入球する可能性がある（遊技球の発射タイミングが良いと３球入賞する可能性がある）。つまり、「第１の特殊開放動作は、遊技領域１１に発射される遊技球が連続的に大入賞口３１ａに入球するとすれば、「大入賞口３１ａに３個（本実施例の規定数）の遊技球を入賞させることが可能な開放動作であり、規定数（本実施例では８個）の遊技球を入球させることは困難な開放動作である。

「第２の特殊開放動作」は、図１１（ｄ）に示すように、「第１の特殊開放動作」よりも、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる開放動作である。この第２の特殊開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞装置３１に向かって流下すると、「３〜６球」の遊技球が大入賞口３１ａに遊技球が入球する可能性がある（遊技球の発射タイミングが良いと６球入賞する可能性がある）。つまり、「第２の特殊開放動作」は、遊技領域１１に発射される遊技球が連続的に大入賞口３１ａに入球するとすれば、「大入賞口３１ａに６個（本実施例の規定数）の遊技球を入賞させることが可能な開放動作であり、規定数（本実施例では８個）の遊技球を入球させることは困難な開放動作である。

「一般開放動作」及び「第３の特殊開放動作」は、図１１（ａ）及び図１１（ｅ）に示すように、「第２の特殊開放動作」よりも、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる開放動作である。これらの開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞装置３１に向かって流下すると、ほぼ確実に「８個」の遊技球が大入賞口３１ａに入賞する。つまり、「一般開放動作」及び「第３の特殊開放動作」は、遊技領域１１に発射される遊技球が連続的に大入賞口３１ａに入球するとすれば、「大入賞口３１ａに８個（本実施例の規定数）の遊技球を入賞させることが可能な開放動作であり、規定数（本実施例では８個）の遊技球を入球させることは容易な開放動作である。

なお、本実施例では、「一般開放動作」よりも「第３の特殊開放動作」の方が、より入賞容易な状態に大入賞装置３１を開放状態に変化させているが、本実施例と異なり、「一般開放動作」及び「第３の特殊開放動作」を同一態様で、大入賞装置３１を開放状態に変化させもよいし、「第３の特殊開放動作」よりも「一般開放動作」の方が、より入賞容易な状態に大入賞装置３１を開放状態に変化させることができてもよい。また、本実施例と異なり、全ての「特殊開放動作」を入賞困難な状態に大入賞装置３１を開放状態に変化させる開放動作とすることもできる。例えば、第１の特殊開放動作を、大入賞装置３１を「１秒」開放状態に変化させる開放動作とし、第２の特殊開放動作を、大入賞装置３１を「２秒」開放状態に変化させる開放動作とするとともに、第３の特殊開放動作を、大入賞装置３１を「４秒」開放状態に変化させる開放動作としてもよい（後述する実施例３を参照）。

また、本実施例では、一回の大当り遊技における各ラウンド（１ラウンド）において、大入賞装置３１が一回ずつ開放状態となる態様を例示するが、一ラウンド（１ラウンド）において、大入賞装置３１が複数回ずつ開放状態となってもよい。この場合、一ラウンド）において実現される複数回の開放状態の継続時間は統一されてもよいし、異なっていてもよい。

また、本実施例の大入賞装置３１は、図１２（ａ）に示すように、遊技領域１１の前面側に開口する大入賞口３１ａと、大入賞口３１ａの下端縁側に傾動可能に支持された開閉板３１ｂとを備えている。この開閉板３１ｂは、大入賞口３１ａを閉鎖する起立姿勢（基本姿勢）と、大入賞口３１ａを開放する前傾姿勢（傾動姿勢）との間で姿勢変更が可能とされ、開閉板３１ｂが起立姿勢となることで、大入賞装置３１の閉鎖状態が構成され、開閉板３１ｂが前傾姿勢となることで、大入賞装置３１の開放状態が構成される。この開閉板３１ｂの横方向に沿った幅は、遊技球の直径（約１１ｍｍ）の約３〜６倍とされ、開閉板３１ｂの縦方向に沿った幅は、遊技球の直径（約１１ｍｍ）の約１．５〜２．５倍とされている。また、開閉板３１ｂが前傾姿勢となったとき、開閉板３１ｂの水平面に対する傾斜角（Ｄ）は、「１０〜２０度」とされている。但し、大入賞装置３１の構造は本実施例に示すものに限定されず、例えば、図１２（ｂ）に示すように、遊技領域１１と略平行な方向に開口する大入賞口３１ａと、大入賞口３１ａの周縁部側（例えば、下端縁側等）に傾動可能に支持され、遊技領域１１と略平行に傾動する開閉板３１ｂと、を備えるものあってもよい。更に、各請求項の発明の遊技機が、異なるタイプの大入賞装置３１（例えば、図１１に示す２つのタイプの大入賞装置３１）を備え、大当り図柄の種類によって、開放動作を行う大入賞装置３１を選択してもよい。

本実施例の遊技機１では、遊技状態が大当り遊技状態（特別遊技状態）に移行すると、「１５回（ラウンド）」若しくは「２回（ラウンド）」に亘る「ラウンド」を実行する。そして、最終ラウンド「１５回目（１５ラウンド目）若しくは２回目（２ラウンド目）のラウンド」を終了すると、大当り遊技が終了し、遊技機１の遊技状態が通常遊技状態となる。なお、本実施例では、各ラウンドの開始および終了毎に、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に「ラウンド数指定コマンド（ラウンドの開始や、その開始されるラウンド数を示すコマンド）」および「ラウンド終了コマンド（ラウンドが終了したことを示すコマンド）」が送信される。そして、サブ制御基板２２０に搭載されたＣＰＵ２２０ａは、主制御基板２００からの「ラウンド数指定コマンド」および「ラウンド終了コマンド」に基づき、現在実行中の大当り遊技（大当りラウンド）の進行状況を判断し、その進行状況に応じた種々の大当り遊技関連演出を演出表示装置２７等により実行する。

ところで、主制御基板２００に搭載されたＲＯＭ２０３には、「大当り遊技の態様を特定するためのデータ」が、「大当り図柄の種類」に対応付けて記憶されている。この「大当り遊技の態様」は、「ラウンドの実行回数（ラウンド数）」と、「各ラウンドの内容」によって特定される。つまり、本実施例では、当否判定の結果が大当りであると、大当り図柄決定手段（後述するが、当り態様決定手段の具体例を構成）が、特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に停止表示する停止図柄（大当り図柄）を決定する。なお、大当り図柄決定手段によって決定される大当り図柄の態様（種類）によって、発生させる大当りの態様が決定される。

大当り図柄決定手段が特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に停止表示する停止図柄（大当り図柄）を、「大当り図柄Ｂ（図１３及び図１４を参照）」に決定すると、「ラウンドの回数」は「２回（２ラウンド）」とされ、それ以外の「大当り図柄（大当り図柄Ａ１、Ａ２、Ｔ１〜Ｔ２７のうち何れかであって、図１３、図１５及び図１６を参照）」に決定すると、「ラウンドの回数」は「１５回（１５ラウンド）」とされる。また、「各ラウンド」の内容も、「大当り図柄（大当り図柄Ａ１、Ａ２、Ｂ、Ｔ１〜Ｔ２７のうち何れか）」の種類に応じて特定される。つまり、「大当り図柄」の種類に応じて、実行する「ラウンドの回数」と、「各ラウンド」で用いる開放動作の種類によって特定される。以下、これらの点に関しては後述する。なお、「大当り図柄の種類に対応づけた大当り遊技の内容」を特定するためのデータは、ＲＯＭ２０３に記憶されている。

なお、本実施例では、大当り遊技において実行する各ラウンドの終了条件は以下のように定められている。つまり、各ラウンドにおいて予定されている開放動作（本実施例と異なり、複数回の開放動作を行う場合、最後に行われる開放動作）が実行されるか、遊技球の入球数が規定数（本実施例では８個）に到達すると、当該「ラウンド」の終了条件が成立する。そして、所定の待機時間（所謂、インターバル期間であって、例えば、２秒）が経過すると、後続する「ラウンド」を開始する。そして、本実施例では、大当り遊技を開始した後、ラウンドを「１５回（１５ラウンド）」若しくは「２回（２ラウンド）」繰り返すと、大当り遊技を終了する。更に、「大当り終了に係る演出（エンディング演出）」を行った後、遊技状態が通常遊技状態に戻される。

本実施例では、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示（確定表示）される大当り図柄の態様に応じて、実行される大当り遊技（大当りラウンド）の内容や、大当り遊技終了後の遊技機１の遊技状態が異なったものとなる。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示（確定表示）される大当り図柄に応じて、遊技者に対して異なった利益が付与される。以下、この点について詳細に説明する。

第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して当否判定（第１の大当り抽選）が行われ、大当りを示す判定結果が導出されると、主制御部２００Ａは「大当りの種類（大当り図柄の種類）」を乱数抽選（以下、「振分抽選」という。）によって決定する。そして、この乱数抽選によって、図１３に示すように、大当りの態様（種類）が「通常大当り」、「第１の確変大当り」、「第２の確変大当り」、「第１の特殊大当り」、「第２の特殊大当り」及び「第３の特殊大当り」のうちの何れかに定められる。この「振分抽選」を行うための乱数（大当り図柄決定乱数）は、当否判定用の乱数（大当り抽選用の乱数など）と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第１の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部２００Ａは小当りを発生させるか否かを乱数抽選（小当り抽選）によって決定してもよい。

「通常大当り」及び「第１の確変大当り」は「一般当り」の具体例を構成し、「第１の特殊大当り」は「第１当り（第１当り態様）」の具体例を構成する。また、「第２の特殊大当り」は「第２当り（第２当り態様）」の具体例を構成し、「第３の特殊大当り」は「第３当り（第３当り態様）」の具体例を構成する。また、「大当りの種類（大当り図柄の種類）」を決定するための乱数抽選（振分抽選）は、当り態様決定手段（つまり、大当り図柄決定手段）としての処理の具体例を構成する。

図１３に示すように、「大当り図柄Ａ１」は、「通常大当り」を生じたことを示す「大当り図柄」である。この「通常大当り」を生ずると、賞球払出の実行可能性が極めて高くなる一般大当り遊技を実行するとともに、この一般大当り遊技終了後に、当否判定の結果が大当りとなる確率（第１の大当り抽選の結果が当選となる確率と第２の大当り抽選の結果が当選となる確率）が低確率（通常確率）とされる。また、一般大当り遊技は、図１３に示すように、大入賞装置３１の開閉動作が、所定のインターバル（例えば、２秒のインターバル）を挟みつつ１５回（１５ラウンド）繰り返されるタイプの大当り遊技（以下、「１５Ｒ大当り遊技」という。）である。このとき、各ラウンドで大入賞装置３１が開放状態となる時間（第１の開放時間）は「２５秒」とされている。なお、このように、当否判定の結果が大当りとなる確率が低確率（通常確率）とされる遊技状態が、「低確率モード（低確率状態）」である。

図１３に示すように、「大当り図柄Ａ２」は、「第１の確変大当り」を生じたことを示す「大当り図柄」である。この「第１の確変大当り」を生ずると、第１の大当り遊技を実行するとともに、実行した第１の大当り遊技終了後に当否判定の結果が大当りとなる確率（第１の大当り抽選の結果が当選となる確率と第２の大当り抽選の結果が当選となる確率）が高確率とされる。なお、このように、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる遊技状態が、「高確率モード（高確率状態）」である。

なお、この一般大当り遊技の他に、変則的な大当り遊技（変則大当り遊技）を実行してもよい。この「変則大当り遊技」とは、例えば、「大入賞装置３１を２．５秒に渡って開放状態とすることを計１０回行う開放繰り返し動作」が、所定のインターバル（例えば、２秒のインターバル）を挟みつつ１５回（１５ラウンド）繰り返されるタイプの「１５Ｒ大当り遊技」である。この「変則大当り遊技」は、賞球払出の実行可能性は前述した「通常の第１の大当り遊技」と比べて変わらないものの、「通常の第１の大当り遊技」に比べて所謂「捨球（遊技領域に発射されたがいずれの入賞口にも入賞しなかった球）」が増え易く、遊技者が賞球払出により得られる「純増出球量」が少なくなる傾向がある。

図１３に示すように、「大当り図柄Ｂ」は、「第２の確変大当り」を生じたことを示す「大当り図柄」である。この「第２の確変大当り」を生ずると、「短開放大当り遊技」を実行するとともに、この短開放大当り遊技終了後に、当否判定の結果が大当りとなる確率（第１の大当り抽選の結果が当選となる確率と第２の大当り抽選の結果が当選となる確率）が高確率とされる。但し、図１３に示すように、「第２の確変大当り」に起因する短開放大当り遊技としては、大入賞装置３１の開閉動作が、所定のインターバル（例えば、２秒のインターバル）を挟みつつ２回（２ラウンド）繰り返される。そして、この短開放大当り遊技においては、各ラウンドで大入賞装置３１が開放状態となる時間は「０．２秒」とされている。

図１３、図１５及び図１６に示すように、「大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７」は、何れも「特殊大当り」を生じたことを示す「大当り図柄」である。この「特殊大当り」を生ずると、特殊大当り遊技を実行するとともに、実行した特殊大当り遊技終了後に当否判定の結果が大当りとなる確率（第１の大当り抽選の結果が当選となる確率と第２の大当り抽選の結果が当選となる確率）が高確率とされる。なお、以下に示す「第１の特殊大当り遊技」は「第１当り遊技」の具体例を構成し、「第２の特殊大当り遊技」は「第２当り遊技」の具体例を構成し、「第３の特殊大当り遊技」は「第３当り遊技」の具体例を構成する。

本実施例では、図１５及び図１６に示すように、「特殊大当りを示す大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７」が２７態様予定されている。このため、当否判定の結果が大当りの場合、２７通りの「特殊大当り」のうちの何れかを生ずる可能性がある。また、何れの特殊大当りを契機とする大当り遊技（つまり、特殊大当り遊技）においても、大入賞装置３１の開閉動作が、所定のインターバル（例えば、第５ラウンド及び第１０ラウンド終了後を除いて、２秒のインターバル）を挟みつつ１５回（１５ラウンド）繰り返されるタイプの大当り遊技である。但し、特殊大当り遊技においては、「ラウンド数」が「５」増える毎に、「大入賞装置３１が実行する特殊開閉動作の態様」が変更される場合と、変更されない場合がある。以下、２７通りの「特殊大当り」に関し、更に詳しく説明する。なお、以下の説明では、特殊大当り遊技において、「１ラウンド」〜「５ラウンド」までの期間を「第１区間」と称し、「６ラウンド」〜「１０ラウンド」までの期間を「第２区間」と称し、「１１ラウンド」〜「１５ラウンド」までの期間を「第３区間」と称することとする。

本実施例では、第１の特殊大当りとして、３態様を予定している。つまり、図１５及び図１６に示すように、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄Ｔ１」、「大当り図柄Ｔ１４」若しくは「大当り図柄Ｔ２７」に決定すると、第１の特殊大当りが発生し、第１の特殊大当り遊技を実行する。これらの場合、実行する「第１の特殊大当り遊技」において、遊技者に与え得る利益は、大当り図柄の態様によって異なっている。

「大当り図柄Ｔ１」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間（１〜５ラウンド）と、第２区間（６〜１０ラウンド）と、第３区間（１１〜１５ラウンド）とにおいて、第３の特殊開放動作（Ｘ）を用いて、大入賞装置３１を開放状態に変化させる。このため、この「第１の特殊大当り遊技」は、全２７態様の特殊大当り遊技のうちで、遊技者に与え得る利益が最も大きくなる。

一方、「大当り図柄Ｔ２７」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間と、第２区間と、第３区間とにおいて、第１の特殊開放動作（Ｚ）を用いて、大入賞装置３１の開閉動作（大当り動作）を行う。このため、この「第１の特殊大当り遊技」は、全２７態様の特殊大当り遊技のうちで、遊技者に与え得る利益が最も小さくなる。また、「大当り図柄Ｔ１４」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間と、第２区間と、第３区間とにおいて、第２の特殊開放動作（Ｙ）を用いて、大入賞装置３１を開放状態に変化させる。

本実施例では、第２の特殊大当りとして、１８態様を予定している。つまり、図１５及び図１６に示すように、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄Ｔ２」、「大当り図柄Ｔ３」、「大当り図柄Ｔ４」、「大当り図柄Ｔ５」、「大当り図柄Ｔ７」、「大当り図柄Ｔ９」、「大当り図柄Ｔ１０」、「大当り図柄Ｔ１１」、「大当り図柄Ｔ１３」、「大当り図柄Ｔ１５」、「大当り図柄Ｔ１７」、「大当り図柄Ｔ１８」、「大当り図柄Ｔ１９」、「大当り図柄Ｔ２１」、「大当り図柄Ｔ２３」、「大当り図柄Ｔ２４」、「大当り図柄Ｔ２５」若しくは「大当り図柄Ｔ２６」に決定すると、第２の特殊大当りが発生し、第２の特殊大当り遊技を実行する。

これらの場合、「第２の特殊大当り遊技」の実行に際して用いる２種類の特殊開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序のうちの少なくとも一方が異なっている。このため、遊技者に与え得る利益と、遊技者に与える印象（特殊開放動作の出現順序が与える印象）のうちの少なくとも一方が、大当り図柄の態様によって異なったものとなる。なお、これらの「第２の特殊大当り遊技」のうちで、「大当り図柄Ｔ２」、「大当り図柄Ｔ３」、「大当り図柄Ｔ４」、「大当り図柄Ｔ１０」、「大当り図柄Ｔ１９」が停止表示されることに起因して実行される「第２の特殊大当り遊技」は、２つの区間において、第３の特殊開放動作（Ｘ）を用いて、大入賞装置３１を開放状態に変化させるため、遊技者に与え得る利益が他の「第２の特殊大当り遊技」よりも大きくなる。

本実施例では、第３の特殊大当りとして、６態様を予定している。つまり、図１５及び図１６に示すように、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄Ｔ６」、「大当り図柄Ｔ８」、「大当り図柄Ｔ１２」、「大当り図柄Ｔ１６」、「大当り図柄Ｔ２０」若しくは「大当り図柄Ｔ２２」に決定すると、第３の特殊大当りが発生し、第３の特殊大当り遊技を実行する。これらの場合、「第３の特殊大当り遊技」の実行に際して用いる３種類の特殊開放動作の出現順序が異なっているため、遊技者に与える印象（特殊開放動作の出現順序が与える印象）が、大当り図柄の態様によって異なったものとなる。なお、これらの「第３の特殊大当り遊技」は、３種類の特殊開放動作の出現順序は異なるものの、「３つの区間の夫々において異なる特殊開放動作を用いて大入賞装置３１の開閉動作（大当り動作）を行うこと」は共通するため、いずれの態様の第３の特殊大当り遊技が実行されても遊技者に与え得る利益は全て同じとなる。

一方、第２の特別図柄表示部６２ｂにおいては、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して、特別図柄の変動表示を開始する。この変動表示も、第１の特別図柄表示部６２ａと同様な態様で行われる。そして、通常確率モードにおいて、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して当否判定（第２の大当り抽選）が行われた場合も、図１０（ａ）に示すように、この大当りを示す判定結果が導出される確率が、約「１／４００」とされる。この場合も、大当りを示す判定結果が導出されると、大当り遊技が開始される。

第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して当否判定（第２の大当り抽選）が行われ、大当りを示す判定結果が導出されると、主制御部２００Ａは「大当りの種類（大当り図柄の種類）」を乱数抽選によって決定する。この乱数抽選によっても、図１４に示すように、「大当りの態様（種類）」が「通常大当り」、「第１の確変大当り」、「第２の確変大当り」、「第１の特殊大当り」、「第２の特殊大当り」及び「第３の特殊大当り」のうちの何れかに定められる。この「振分抽選」を行うための乱数（大当り図柄決定乱数）は、当否判定用の乱数（大当り抽選用の乱数など）と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。

なお、第２の大当り抽選では、大当り図柄決定乱数に対応付けられる「第２の確変大当り」と「第１の特殊大当り（図柄Ｔ１）」についての振分割合が、第１の大当り抽選と異なっている。すなわち、「第２の確変大当り」についての振分割合（図柄決定乱数１７６〜１７７）が第１の大当り抽選に比べて小さく設定され、「第１の特殊大当り（図柄Ｔ１）」についての振分割合（図柄決定乱数１７８〜２０２）が第１の大当り抽選に比べて大きく設定されている。これにより、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定（第２の大当り抽選）では、第１の大当り抽選に比べて「第１の特殊大当り（図柄Ｔ１）」の態様での大当りが発生し易くなる。この結果、開放延長機能が作動している遊技期間では、開放延長機能が作動していない遊技期間よりも、「第１の特殊大当り（図柄Ｔ１）」の態様での大当りが発生し易くなり、この「特殊大当り」を用いた遊技性（詳しくは後述する）をより効果的に実現できる。但し、本実施例と異なり、第１の大当り抽選と第２の大当り抽選とで全く同じ振分割合で大当り図柄決定乱数に各大当りの態様を対応付けておいてもよい。また、第２の大当り抽選の結果が落選の場合、第１の大当り抽選の結果が落選の場合と同様に、主制御部２００Ａは小当りを発生させるか否かを乱数抽選（小当り抽選）によって決定してもよい。

「通常大当り」、「第１の確変大当り」、「第２の確変大当り」、「第１の特殊大当り」、「第２の特殊大当り」及び「第３の特殊大当り」の内容や、これらの大当りを契機に実行される大当り遊技の内容は、第１の大当り抽選（第１の特別図柄の当否判定）に係る各大当りや、各大当り遊技と同様である（図１３〜図１５参照）。

以上のように、本実施例では、「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」で決定する大当りの態様に応じて、所望の特殊開放動作を組み合わせて、「多様な特殊当り遊技」を実現できる。つまり、第１〜第３までの３種類の特殊開放動作を使用スペックとしつつ、これらの組み合わせを選択することで、「多様な特殊当り遊技」を簡易に実現することができる。なお、図１３〜図１６に示すように、本実施例の遊技機１において発生する大当りの全てが、開放延長型の大当り（開放延長手段の作動の契機となる大当り）である。また、本遊技機においては、「開放延長手段の作動期間」は、「開放延長型の大当りに係る大当り遊技終了後において、大当りを生ずることなく実行される図柄変動（特別図柄の図柄変動）の累積回数」を用いて定められる。

つまり、「第１の確変大当り」と、「第２の確変大当り」及び各「特殊大当り」では、「図柄変動の累積回数が１０，０００回になるまで」と定められている。但し、パチンコホールの始業時において、「図柄変動の累積回数を示すデータがクリアされる点」と、「各遊技機における１日当りの図柄変動の累積回数が、通常、１０，０００回に到達しない点」とを考慮すると、「図柄変動の累積回数が１０，０００回になるまで開放延長手段が作動すること」は、実質的に、「次回の大当りを生ずるまで、開放延長手段が作動すること」を意味する（図１３及び図１５を参照）。一方、「通常大当り」では、「図柄変動の累積回数が１００回になるまで」と定められている。なお、各請求項の発明を、所謂「確変の回数切りを行う遊技機」に適用することもできる。かかる遊技機では、例えば、「確率変動手段及び開放延長手段の作動期間」を、例えば、「大当りを生ずることなく実行される図柄変動（特別図柄の図柄変動）の累積回数が１００回になるまで」と定めることができる。

ｃ−２．疑似図柄
演出表示装置２７の表示画面２７ａにおいても、第１の始動入賞装置１７ａ若しくは第２の始動入賞装置１７ｂへの入賞（始動入賞）に起因して図柄変動開始条件が成立すると、疑似図柄の変動表示を開始する。そして、これらの変動表示の実行時間が経過すると、疑似図柄の停止表示（確定表示）が一定時間（約０．６秒間）実行される。このとき、疑似図柄の停止表示（確定表示）と、前述の下部表示装置６０（第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂ）による停止表示（本図柄の確定図柄）と同様に、当否判定の結果を表示する。なお、演出表示装置２７の表示画面２７ａにおいては、第１の始動入賞装置１７ａへの入賞（始動入賞）を生じた場合と、第２の始動入賞装置１７ｂへの入賞（始動入賞）を生じた場合とにおいて区別無く、同一の演出表示装置２７を用いて同様な疑似図柄（特別図柄）を表示する。

また、演出表示装置２７の表示画面２７ａにおいては、疑似図柄の変動表示を開始する際に、３つの疑似図柄表示部が出現し、各疑似図柄表示部において、「疑似図柄」を用いた変動表示（順次、変更される疑似図柄の表示）と、停止表示（停止した疑似図柄の表示）等がなされる。この疑似図柄の変動表示は、「１」〜「９」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「１」〜「９」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。また、疑似図柄表示部に確定表示される確定図柄には、「外れを示す停止図柄」と、「大当りを示す停止図柄」がある。

ここで、図１７（ａ）に示すように、「大当りを示す停止図柄」の中には、「通常大当りの発生を示す停止図柄」と、「第１の確変大当りの発生を示す停止図柄（以下、第１の確変大当り図柄という。）」と、「第２の確変大当りの発生を示す停止図柄（以下、第２の確変大当り図柄という。）」と、「特殊大当りの発生を示す停止図柄（以下、特殊大当り図柄という。）」と、が存在する。

図１７（ａ）に示すように、「通常大当り図柄」は表示画面２７ａに「偶数の同一数字」を３個並べて構成され、「第１の確変大当り図柄」は表示画面２７ａに「奇数の同一数字」を３個並べて構成される。また、「第２の確変大当り図柄」は「異なる奇数数字」を左から右へ昇順に並べて構成され、「特殊大当り図柄」は「異なる偶数数字」を左から右へ昇順に並べて構成される。更に、図１７（ｂ）に示すように、「外れ図柄」は、３つの疑似図柄表示部のうちの少なくとも１つに異なる数字を表示して構成される停止図柄のうちで、「第２の確変大当り図柄」及び「特殊大当り図柄」を除いたものである。

このように、発生した特殊大当りの態様に係わらず、演出表示装置２７の表示画面２７ａに停止表示される疑似図柄が同一図柄とされる。そして、多くの遊技者が、第１の特別図柄表示部６２ａや第２の特別図柄表示部６２ｂには視線を向けず、専ら演出表示装置２７の表示画面２７ａに視線を向けて遊技を行うため、遊技者は、何れの特殊大当りを生じたのかを想像しつつ、特殊大当り遊技を実行することになるため、遊技者の興趣が高められる。

尚、演出表示装置２７において、何れの「大当り図柄」を表示する場合も、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う。また、演出表示装置２７において「外れ示す停止図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示（つまり、外れ変動）の途中にリーチ表示を行わない場合（以下、「単純外れ」という。）と、リーチ表示を行う場合（以下、「リーチ外れ」という。）とがある。また、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置２７の表示画面２７ａに表示される疑似図柄のうち２つの疑似図柄が同一図柄で停止させ、他の１つの疑似図柄を変動中とすることを内容とする表示である。但し、「第２の確変大当りを示す停止図柄」や「特殊大当りを示す停止図柄」を停止表示する場合において、その変動途中にリーチ表示を行わないこととしてもよい。

（４）演出表示の概要
本実施例の遊技機１では、図柄変動表示中及び大当り遊技中に、演出表示装置２７で次のような演出を行う。なお、以下の説明においては、大入賞装置３１の開放動作の態様についても合わせて説明する。

ａ．外れの場合
第１の始動入賞装置１７ａ若しくは第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞（始動入賞）を生ずると、特別図柄の変動開始条件（当否判定実行条件）が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部６２ａ、６２ｂで本図柄の図柄変動（変動遊技）を開始すると共に、図１８（ａ）〜（ｂ）に示すように、演出表示装置２７の表示画面２７ａ（疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄ）において、疑似図柄を用いた図柄変動演出表示を開始する。

この図柄変動（変動遊技）の実行時間（変動時間）は、対応する特別図柄表示部６２ａ、６２ｂでの図柄変動開始時に決定される変動パターン（通常変動パターン、短縮変動パターン）によって異なる（後述する。）が、この実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部６２ａ、６２ｂにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面２７ａにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。

ここで、図１８（ａ）で例示する「外れ表示」は、「リーチ演出を伴わない外れ表示（所謂「通常外れ」）であり、図１８（ｂ）で例示する「外れ表示」は、「リーチ演出を伴う外れ表示（所謂「外れリーチ」）」である。ここで、リーチ表示（リーチ演出）とは、例えば、この変動表示（変動遊技）の途中において、最終的に停止する図柄（以下、「最終停止図柄」という。）以外の図柄を所定の図柄で停止させ、最終停止図柄の種類によって、大当り表示がなされる可能性があることを示す演出的な表示である。例えば、複数の図柄の停止図柄がすべて同一であると大当り表示が完成する場合に、最終停止図柄以外の図柄を同一図柄で停止させた状態で「特別遊技の実行（大当りの発生）の可能性」が存在することを示す演出表示を指す。

ｂ．大当りの場合
大当りの場合も、第１の始動入賞装置１７ａ若しくは第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞（始動入賞）を生ずると、特別図柄の変動開始条件（当否判定実行条件）が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部６２ａ、６２ｂで本図柄の図柄変動（変動遊技）を開始すると共に、図１９（ａ）〜（ｃ）に示すように、演出表示装置２７の表示画面２７ａ（疑似図柄表示部２７ｂ〜２７ｄ）において、疑似図柄を用いた図柄変動演出表示を開始する。

この図柄変動（変動遊技）の実行時間（変動時間）は、対応する特別図柄表示部６２ａ、６２ｂでの図柄変動開始時に決定される変動パターン（通常変動パターン、短縮変動パターン）によって異なる（後述する。）が、特別図柄（疑似図柄）の変動表示の途中で「リーチ表示」が行われる。そして、図柄変動（変動遊技）の実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部６２ａ、６２ｂにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面２７ａにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。

この「大当り表示」がなされると、「大当りに移行するための移行表示（ファンファーレ表示）」等を実行した後に、遊技機１の遊技状態が大当り状態に移行し、発生した大当りの態様に応じた大当り遊技を実行する。つまり、一般大当り遊技、短開放大当り遊技、若しくは、特殊大当り遊技（２７態様のうちの何れかの特殊大当り遊技）を開始する。

次に、図２０〜図２４を用いて、特殊大当り遊技の概要を説明する。但し、本実施例では、何れかの特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に、大当り図柄Ｔ６が停止表示されることに起因して実行される「第３の特殊大当り遊技」を例にとり、特殊大当り遊技の概要を説明する。この特殊大当り遊技では、第１区間（１〜５ラウンド）において、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１の開閉動作（大当り動作）を行い、第２区間（６〜１０ラウンド）において、第２の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１の開閉動作（大当り動作）を行い、第３区間（１１〜１５ラウンド）において、第１の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１の開閉動作（大当り動作）を行う。

何れかの特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に、大当り図柄Ｔ６が表示され、図２０に示すように、演出表示装置２７において、大当り開始表示（ファンファーレ表示）を開始した後（ａ１）、当該「特殊大当り遊技」において使用する特殊開放動作を示唆する予告演出が開始される（ａ２）。この予告演出は、図２３に示すように、大当り開始表示（ファンファーレ表示）を実行する期間内に、大当り開始表示（ファンファーレ表示）中に行われる。なお、図２３中、大当り開始表示（ファンファーレ表示）を「Ｆ演出」と表記している。

この予告演出が開始されると、演出表示装置２７の表示画面２７ａに、スロットマシン（回胴式の遊技機）の表示リールを模した画像が表示される（ａ２）。つまり、表示画面２７ａには、「スロットマシンの表示窓と、表示窓の内側で回転する３列の表示リールとを示す画像」が表示され、「スロットマシンによる仮想的な遊技（演出上の遊技であって、以下、「スロット演出」という。）」が開始される（ａ２）。そして、一定時間を経過すると、表示窓の内側で、全表示リールが停止した画像が表示され（ａ３）、「スロット演出の結果」が示される。そして、この「スロット演出の結果を示す画像」によって、その後、使用する特殊開放動作（開放時間）が示唆される（ａ３）。

ここで、図２０〜図２４に示す設例においては、第１区間（第１ラウンド〜第５ラウンド）においては、全特殊開放動作のうちで、遊技者に最も大きな利益を与える可能性が高い「第３の特殊開放動作」が用いられる。このため、全表示リールが停止した画像は、「遊技者に最も大きな利益を与えること可能性が高いことを示す図柄（以下、「ボーナス図柄」という。）」を示すものとなる。

そして、ボーナス図柄が表示された後は、予告演出を終了し、表示画面２７ａに「第３の特殊開放動作が行われることを示す表示（「大盤振る舞いモード」の開始表示）」がされ（ａ４）、大入賞装置３１が第３の特殊開放動作を行う。なお、本実施例では、第３の特殊開放動作が行われる当り遊技区間を、「大盤振る舞いモード」と称するモード滞在表示により遊技者に報知する。また、第２の特殊開放動作が行われる当り遊技区間を、「チャンスモード」と称するモード滞在表示により遊技者に報知する。また、第１の特殊開放動作が行われる当り遊技区間を、「ノーマルモード」と称するモード滞在表示により遊技者に報知する。これらのモード関連の表示は、前述した予告演出（スロット演出）の結果と夫々対応付けられている。また、各モードに関する表示と並行して、現在の特殊大当り遊技の進行状況を示すラウンド数を同時に表示することとしてもよい。

そして、大入賞装置３１が第３の特殊開放動作が行われている間は、演出表示装置２７において「モード中演出」が実行される（ａ５）。この「モード中演出」は、表示画面２７ａに、使用中の特殊開放動作（開放時間）に対応する演出画像（使用中の特殊開放動作（開放時間）を示す画像、本実施例では「○○モード中！」の表示など）を表示して行われる（ａ５）。また、この「モード中演出」は、図２３に示すように、５ラウンドを終了するまでの各ラウンドにおいて繰り返される。なお、図２３及び図２４において、「モード中演出」を「Ｒ演出」と表記し、ラウンド間に行われるインターバル表示を「Ｉ演出」と表記する。

５ラウンドを終了すると（ａ６）、６ラウンドを開始するまでのインターバル期間（インターバル表示を行う期間）を用いて、２回目の予告演出が実行される（ａ７，ａ８）。なお、特殊大当り遊技（特殊大当りに係る大当り遊技演出）においては、図２３及び図２４に示す「５ラウンドと６ラウンドとの間のインターバル期間（第１区間と第２区間との間の期間）」と、「１０ラウンドと１１ラウンドとの間のインターバル期間（第２区間と第３区間との間の期間）」は、予告演出の実行期間を確保するために、他のインターバル期間よりも長くされている（図３５のＳ６８０を参照）。

「５ラウンドと６ラウンドとの間のインターバル期間」においては、インターバル表示を開始した後、第２区間において使用する特殊開放動作を示唆する予告演出が開始される（ａ７、ａ８）。この予告演出においても、演出表示装置２７の表示画面２７ａに、スロットマシンの表示リールを模した画像が表示され、「スロット演出」が開始される（ａ７）。そして、一定時間を経過すると、表示窓の内側で、全表示リールが停止した画像が表示され（ａ８）、「スロット演出の結果」が示される。そして、この「スロット演出の結果を示す画像」によって、第２区間で使用する特殊開放動作（開放時間）が示唆される（ａ８）。

ここで、図２０〜図２４に示す設例においては、第２区間（第６ラウンド〜第１０ラウンド）においては、全特殊開放動作のうちで、「第３の特殊開放動作」の次に遊技者に大きな利益を与える可能性が高い「第２の特殊開放動作」が用いられる。このため、全表示リールが停止した画像は、「遊技者に次に大きな利益を与える可能性が高いことを示す図柄（以下、「小役図柄」という。）」を示すものとなる。

「５ラウンドと６ラウンドとの間のインターバル期間」のインターバル表示を終了するタイミングで、予告演出を終了し、表示画面２７ａに「第２の特殊開放動作が行われることを示す表示（「チャンスモード」の開始表示）」がされ、（ａ９）、大入賞装置３１が第２の特殊開放動作を行う。更に、演出表示装置２７においても「モード中演出」が実行される（ａ１０）。この「モード中演出」では、第２区間の間、表示画面２７ａに、使用中の特殊開放動作（開放時間）を示す画像が表示される（ａ１０）。つまり、第２区間の間、遊技者に与える利益が小さくなる可能性が高いため、表示画面２７ａに「チャンスモード中」である旨の表示がなされる（ａ１０）。

図２２に示すように、１０ラウンドを終了すると（ａ１１）、１１ラウンドを開始するまでのインターバル期間（インターバル表示を行う期間）を用いて、予告演出が実行される（ａ１２、ａ１３）。この「インターバル期間」においては、インターバル表示を開始した後、第３区間において使用する特殊開放動作を示唆する予告演出が開始される（ａ１２、ａ１３）。この予告演出においても、演出表示装置２７の表示画面２７ａに、スロットマシンの表示リールを模した画像が表示され、「スロット演出」が開始される（ａ１２）。そして、一定時間を経過すると、表示窓の内側で、全表示リールが停止した画像が表示され（ａ１３）、「スロット演出の結果」が示される。そして、この「スロット演出の結果を示す画像」によって、第３区間で使用する特殊開放動作（開放時間）が示唆される（ａ１３）。

ここで、図２０〜図２４に示す設例においては、第３区間（第１１ラウンド〜第１５ラウンド）においては、全特殊開放動作のうちで、遊技者に与える利益が最も小さくなる可能性が高い「第１の特殊開放動作」が用いられる。このため、全表示リールが停止した画像は、「小さな利益を与える可能性が高いことを示す図柄（以下、「外れ図柄」という。）」を示すものとなる。

「１０ラウンドと１１ラウンドとの間のインターバル期間」のインターバル表示を終了するタイミングで、予告演出を終了し、表示画面２７ａに「第３の特殊開放動作が行われることを示す表示（「ノーマルモード」の開始表示）」がされ、（ａ１４）、大入賞装置３１が第１の特殊開放を行う。更に、演出表示装置２７において「モード中演出」が実行される（ａ１５）。この「モード中演出」では、第３区間の間、表示画面２７ａに、使用中の特殊開放動作（開放時間）を示す画像が表示される（ａ１５）。つまり、第３区間の間、遊技者に与える利益が、一番低くなる可能性が高いため、表示画面２７ａに「ノーマルモード中」である旨の表示がなされる（ａ１５）。

図示を省略するが、１５ラウンド（１５Ｒ）の終了条件が成立すると、表示画面２７ａにおいて、エンディング表示を行った後、特殊大当り遊技を終了する。そして、特殊大当り遊技を終了すると、遊技機１の確率モードが高確率モードとなる。

（５）コマンドの送信
本実施例の遊技機１は、前述の「変動演出表示（図柄変動演出表示）」等を実現するために種々の制御を行っている。この制御を実行する際に、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）からサブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）に向かって、種々のコマンドが送信される。次に、このコマンドが送信される様子について、図２５（ａ）の模式図を用いて説明する。

主制御部２００Ａとサブ制御部２２０Ａとは、９ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの１ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの８ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部２００Ａからサブ制御部２２０Ａにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた８ビット幅の信号ケーブルに８ビット分のコマンドデータが出力され、続いて１ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部２２０Ａは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部２００Ａから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。

ここで、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）からサブ制御部２２０Ａ（サブ制御基板２２０）に出力されるコマンドとしては、例えば、図２８（ｂ）に図示したものを例示できる。つまり、（Ａ）変動パターン指定コマンド（以下、「ＣＨＰ」と表記することがある。）、（Ｂ）特別図柄停止情報指定コマンド（以下、「ＣＪＳ」と表記することがある。）等がある。尚、変動パターン指定コマンドは変動パターンを指定するコマンドであり、始動入賞時に使用している変動パターンテーブルに応じて、通常変動用の変動パターン（後述する。）及び短縮変動用の変動パターン（後述する。）のうちの何れかが特定される。そして、変動パターン指定コマンドは、疑似図柄の変動を開始させると共に、疑似図柄の変動時間を指定するコマンドでもある。また、モード指定コマンドは、遊技モード設定手段が設定している遊技モードを指定したり、遊技機１が特殊変動モードであることを指定するためのコマンドである。

（６）主制御部２００Ａによる遊技制御の概要
図２６は、主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理（Ｓ８０）、普通図柄遊技処理（Ｓ１００）、普通電動役物遊技処理（Ｓ２００）、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）、大当り遊技処理（Ｓ６００）等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１は、電源投入後、４ｍｓｅｃ周期のタイマ割込みが発生する毎に、図２６のＳ８０〜Ｓ６００の処理を実行するように構成されている。つまり、図２６のＳ８０〜Ｓ６００の処理は、４ｍｓｅｃ毎に繰り返し実行される。

また、前述のＣＴＣ（カウンター・タイマ・サーキット）は、約２ｍｓｅｃ毎に割込を発生させるように設定されており、ＣＴＣによる割込が発生すると、各種乱数値の更新や、各種の遊技球検出用スイッチ（普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ１６ｓ、始動口入賞検出スイッチ１７ｓ、一般入賞検出スイッチ４０ｓ、４１ｓ、４３ｓ等）などの状態を検出する処理などが行われる。そして、図２９に示す遊技制御では、制御が一周する間に、ほぼ２回ずつ割込を発生させて各種乱数の更新や遊技状態の検出を行いつつ、普通図柄遊技処理（Ｓ１００）、普通電動役物遊技処理（Ｓ２００）、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）、大当り遊技処理（Ｓ６００）等を実施する。そして、これら各処理中で、サブ制御基板２２０を初めとする各種制御基板に向けて各種の信号を送信する。こうすることにより、遊技機１全体の遊技が進行することになる。以下、図２９のフローチャートに従って、遊技制御処理について説明する。

Ａ．賞球払出処理（Ｓ８０）
主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１は、遊技球を賞球として払い出す処理（賞球払出処理）を行う（Ｓ８０）。すなわち、始動口入賞検出スイッチ１７ｓ、１７ｔ若しくは一般入賞検出スイッチ４０ｓ、４１ｓ、４３ｓの状態を検出して遊技球が入球したか否かを判断する。そして、遊技球が入球していた場合は、この情報を、主制御基板２００に搭載されているＲＡＭ２０２の所定領域に記憶する。そして、ＲＡＭ２０２上に記憶されている情報に基づいて、賞球の払出信号を払出制御基板２４０に向かって出力する。また、ＲＡＭ２０２上に、始動口入賞検出スイッチ１７ｓ等への入賞情報が既に記憶されていた場合には、先に記憶されていた情報を含めて適切な払出個数を指定して、払出信号を出力する。

主制御部２００Ａから払出制御部２４０Ａへ払出信号を出力するに際しては、先ず、払出制御部２４０Ａ（払出制御基板２４０）に向かってストローブ信号を出力し、続いて信号データを出力する。これに対して、払出制御部２４０Ａを構成する払出制御基板２４０に搭載されたＣＰＵは、払出信号を受け取ると信号の内容を解釈し、賞球払出装置１０９に搭載された払出モータ１０９ｍに駆動信号を出力して賞球の払い出しを行う。そして、賞球払出装置１０９には、払い出された遊技球を検出する２つの払出スイッチ（前側払出スイッチ１０９ａ、後側払出スイッチ１０９ｂ）が設けられているので、これらスイッチで遊技球を１球ずつ検出しながら、払出信号で指定された個数の賞球を払い出す処理を行う。

Ｂ．普通図柄遊技処理（Ｓ１００）
普通図柄遊技処理（Ｓ１００）が開始されると、普通図柄表示部６３において普通図柄の変動表示を開始させる。そして、ＣＰＵ２０１は、図２６の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、普通図柄の変動表示の実行時間が経過したと判断すると、普通図柄の停止図柄の停止表示を行う。更に、ＣＰＵ２０１は、図２６の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、この停止図柄の停止表示時間（例えば、０．５秒）」が経過したと判断すると、停止図柄が普通電動役物１７ｄを作動させる図柄（普通図柄の当り図柄）であるのか、或いは、作動させる図柄でないのか（普通図柄の外れ図柄）を判断する。

そして、停止図柄が普通電動役物１７ｄを作動させる図柄（普通図柄の当り図柄）である場合、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か（つまり、開放延長手段が作動中であるか否か）が判断され、開放延長手段が作動中である場合、普通電動役物１７ｄの開放時間を「開放延長機能作動時における開放時間（例えば、前述の３秒）」に設定した後、普通図柄遊技処理（Ｓ１００）を終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長手段が作動中でない場合、普通電動役物１７ｄの開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間（例えば、前述の０．５秒）」に設定した後、普通図柄遊技処理を終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。

なお、ＣＰＵ２０１は、普通電動役物１７ｄが作動中でなく、普通図柄表示部６３において普通図柄の変動表示を実行中でなく、しかも普通図柄の停止表示を実行中でなく、更に、普通図柄に関する保留数が「０」でないと判断する場合、普通図柄の変動表示を開始させる。また、普通図柄に関する保留数は、普通図柄作動ゲート１６を遊技球が通過するとともに、普通図柄に関する保留数が所定数（本実施例では、４個）未満である場合に「＋１」され、普通図柄の変動表示を開始する度に「−１」される。

Ｄ．普通電動役物遊技処理（Ｓ２００）
図２７は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、ＣＰＵ２０１が図２６の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物１７ｄが作動中であるか否か（第２の始動入賞装置１７ｂが開放状態であるか否か）が判断される。そして、作動中である（第２の始動入賞装置１７ｂが開放状態である）と判断すると（Ｓ２０１；ＹＥＳ）、普通電動役物１７ｄの作動時間（第２の始動入賞装置１７ｂを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長モードでは３秒、通常開放モードでは０．５秒）が経過したか否かを判断する（Ｓ２０２）。そして、作動時間が所定時間を経過したと判断すると（Ｓ２０２；ＹＥＳ）、普通電動役物１７ｄの作動を停止させることで開放状態にある第２の始動入賞装置１７ｂを閉鎖状態とし（Ｓ２０６）、普通電動役物遊技処理を終了させる。

但し、ＣＰＵ２０１が、普通電動役物１７ｄ（第２の始動入賞装置１７ｂ）の開放中に、第２の始動入賞装置１７ｂに規定数（例えば、８個）の遊技球が入球したと判断すると、前述の作動時間（開放時間）が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物１７ｄの作動を停止させ（Ｓ２０６）、普通電動役物遊技処理を終了させる。また、本遊技機１では普通電動役物１７ｄが作動すると、内部に設けられた普通電動役物ソレノイド１７ｃが駆動され、普通電動役物１７ｄを構成する第２の始動入賞部１７ｂの一対の翼片部が外側に回動して、第２の始動入賞部１７ｂが開放状態となる。

Ｅ．特別図柄遊技処理
次に、図２８〜図３３を用いて特別図柄遊技処理の概要を説明する。この特別図柄遊技処理が起動されると、図２８に示すように、先ず、第１の始動入賞装置１７ａ若しくは第２の始動入賞装置１７ｂに遊技球が入賞したか否かが判断される（Ｓ３０２ａ、Ｓ３０２ｂ）。そして、Ｓ３０２ａの処理及びＳ３０２ｂの処理において否定的な判断（遊技球が入賞していないとの判断）がなされる場合（Ｓ３０２ａ；ＮＯ、Ｓ３０２ｂ；ＮＯ）、そのまま図２９に示すＳ３０８以降の処理に移行する。

一方、第１の始動入賞装置１７ａに遊技球が入賞したと判断されると（Ｓ３０２ａ；ＹＥＳ）、「第１の始動入賞装置１７に対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満（本実施例は、４個未満）であるか否かが判断される（Ｓ３０４ａ）。このＳ３０４ａの処理において、所定個数未満と判断されると（Ｓ３０４ａ；ＹＥＳ）、第１の始動入賞装置１７ａへの入賞に関連する判定用乱数（抽選用乱数）を取得し、この判定用乱数（抽選用乱数）が主制御基板２００に搭載されたＲＡＭ２０２の所定アドレスに記憶されるとともに、「第１の始動入賞装置１７ａに対応する特別図柄の保留数」が「＋１」される（Ｓ３０６ａ）。

ここで、本実施例の遊技機１は、始動入賞装置として、第１の始動入賞装置１７ａと、第２の始動入賞装置１７ｂとを備えるとともに、第１の始動入賞装置１７ａに対応する特別図柄（第１の特別図柄。以下、「特図１」ともいう。）と、第２の始動入賞装置１７ｂに対応する特別図柄（第２の特別図柄。以下、「特図２」ともいう。）とを備える。そして、第１の始動入賞装置１７ａへの始動入賞に基づく判定用乱数と、第２の始動入賞装置１７ｂへの始動入賞に基づく判定用乱数とが記憶された状況の下では、後者が優先的に処理される（後述する。）。

また、ＣＰＵ２０１によって行われる処理のうちで、「第１の始動入賞装置１７ａに遊技球が入賞することに起因して実行される各処理（以下、特図１に関する処理という。）」と、「第２の始動入賞装置１７ｂに遊技球が入賞することに起因して実行する各処理（以下、特図２に関する処理という。）」のうちで、同様な処理に関して、図２８〜図３３においては、同一のステップ数（算用数字）を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては、「特図１に関する処理」及び「特図２に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図１に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「ａ」を付し、「特図２に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「ｂ」を付して区別することがある。

Ｓ３０６ａの処理において取得される判定用乱数（抽選用乱数）としては、（ａ）第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選（以下、「特図１大当り抽選」という。）に際して用いる抽選用乱数（以下、「特図１大当り抽選乱数」という。）、（ｂ）第１の特別図柄表示部６２ａに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数（以下、「特図１図柄決定乱数」という。）、（ｃ）演出表示装置２７の表示面２７ａにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選（以下、「特図１小当り抽選」という。）を行う場合、Ｓ３０６ａの処理において取得される判定用乱数（抽選用乱数）には、「特図１小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数（以下、「特図１小当り抽選乱数」という。）が含まれる。

また、第２の始動入賞装置１７ｂに遊技球が入賞したと判断されると（Ｓ３０２ｂ；ＹＥＳ）、「第２の始動入賞装置１７ｄに対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満（本実施例は、４個未満）であるか否かが判断される（Ｓ３０４ｂ）。このＳ３０４ｂの処理において、所定個数未満と判断されると（Ｓ３０４ｂ；ＹＥＳ）、第２の始動入賞装置１７ｂに関連する判定用乱数（抽選用乱数）を取得し、この判定用乱数（抽選用乱数）が主制御基板２００に搭載されたＲＡＭ２０２の所定アドレスに記憶されるとともに、「第２の始動入賞装置１７ｂに対応する特別図柄の保留数」が「＋１」される（Ｓ３０６ｂ）。この後、Ｓ３０８以降の処理に移行する。

Ｓ３０６ｂの処理において取得される判定用乱数（抽選用乱数）としては、（ａ）第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選（以下、「特図２大当り抽選」という。）に際して用いる抽選用乱数（以下、「特図２大当り抽選乱数」という。）、（ｂ）第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数（以下、「特図２図柄決定乱数」という。）、（ｃ）演出表示装置２７の表示面２７ａにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選（以下、「特図２小当り抽選」という。）を行う場合、Ｓ３０６ｂの処理において取得される判定用乱数（抽選用乱数）には、「特図２小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数（以下、「特図２小当り抽選乱数」という。）が含まれる。

Ｓ３０８の処理では、図２９に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される（Ｓ３０８）。具体的には、大当り遊技フラグ（図３１のＳ３７８の処理を参照）がセット（ＯＮに設定）されていると、Ｓ３０８の処理において肯定的な判断がなされる。なお、大当り遊技フラグは「大当り遊技実行手段（制御プログラムであって、ＲＯＭ２０３に格納されている。）」が作動中であることを示すものである。

ＣＰＵ２０１は、大当り遊技を実行中であると判断すると（Ｓ３０８；ＹＥＳ）、特別図柄遊技処理を終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。一方、Ｓ３０８の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると（Ｓ３０８；ＮＯ）、特別図柄が変動中か否か、つまり、第１の特別図柄及び第２の特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否かを判断する（Ｓ３１０）。そして、特別図柄が変動中でない場合は（Ｓ３１０；ＮＯ）、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中（本実施例では、この停止表示時間を０．６秒とする。）であるか否かを判断する（Ｓ３１２）。そして、特別図柄が変動表示されておらず（Ｓ３１０；ＮＯ）、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は（Ｓ３１２；ＮＯ）、変動表示を開始できるか否かを判断する（Ｓ３１４ａ、Ｓ３１４ｂ）。

この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第１の特別図柄に関する保留数」と、「第２の特別図柄に関する保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことであるが、本実施例のＣＰＵ２０１は、「第２の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する（Ｓ３１４ｂ）。つまり、「第２の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合、ＲＡＭ２０２の所定アドレスから、最も古い判定用乱数（Ｓ３０６ｂで取得したもので、特図２大当り抽選乱数）を読み出し（Ｓ３１６ｂ）、第２の特別図柄に関する当否判定処理（特図２当否判定処理）を行う（Ｓ３２０ｂ）。なお、本実施例では、このように、第２の特別図柄に関する処理（当否判定処理等）を、第１の特別図柄に関する処理（当否判定処理等）に優先して実行する場合（所謂、「第２特図優先変動」のタイプ）を例示するが、第１の特別図柄及び第２の特別図柄を区別せず、始動入賞を生じた順に最も古い判定用乱数を読み出し、当否判定処理等を実行することとしてもよい。また、本実施例と異なり、始動入賞装置（特別図柄）の数を１個とし、始動入賞を生じた順に最も古い判定用乱数を読み出して、当否判定処理等を実行することとしてもよい。

当否判定処理（Ｓ３２０ｂ）においては、図３２に示すように、大当り抽選に関する処理（第２の大当り抽選に関する処理）を行う。つまり、遊技機１の遊技モードが高確率モードであるか否かが判断され（Ｓ３２２）、高確率モードであるときには（Ｓ３２２；ＹＥＳ）、「高確率用のデータテーブル」と「Ｓ３１６ｂの処理で読み出した特図２大当り抽選乱数」とを用いて、この「大当り抽選」が行われ（Ｓ３２４）、遊技機１の遊技モードが低確率モード（通常確率モード）であるときには（Ｓ３２２；ＮＯ）、「低確率用のデータテーブル」と「Ｓ３１６ｂの処理で読み出した特図２大当り抽選乱数」とを用いて、この大当り抽選が行われる（Ｓ３２６）。尚、高確率モードにおいては、「特別図柄及び普通図柄の変動時間を通常に比べて短くする変動短縮機能を作動させ、かつ第２の始動入賞装置１７ｂ（普通電動役物）の開放延長機能を作動させること」とするが（図１３及び図１４を参照）、「変動短縮機能及び開放延長機能を作動させない場合」を設けてもよい（所謂、「潜伏確変の状態」）。

Ｓ３２４またはＳ３２６の処理で行われる大当り抽選の結果が大当りである場合（Ｓ３３０；ＹＥＳ）、大当りフラグをセット（ＯＮに設定）した後（Ｓ３３２）、当否判定処理（Ｓ３２０ｂ）を終了し、「第２の特別図柄に関する変動開始処理（以下、特図２図柄変動開始処理という。）」に移行する（図３２のＳ５００ｂ）。また、大当り抽選の結果が外れである場合（Ｓ３３０；ＮＯ）、「外れフラグ（大当りを生じなかったことを示すフラグ）をセット（ＯＮに設定）した後（Ｓ３３９）、当否判定処理（Ｓ３２０ｂ）を終了し、特図２図柄変動開始処理に移行する（Ｓ５００ｂ）。なお、第１の始動入賞装置１７ａへの遊技球の入賞に起因して実行される当否判定処理（Ｓ３２０ａ）も、最も古い判定用乱数（Ｓ３０６ａで取得したもので、特図１大当り抽選乱数）を読み出して（Ｓ３１６ａ）、図３２に従って同様に行われる。

特図２図柄変動開始処理（Ｓ５００ｂ）においては、図３３に示すように、先ず、当否判定処理（Ｓ３２０ｂ）の結果を下に、変動設定処理（Ｓ５１０、Ｓ５４０）等を行う。すなわち、Ｓ５０２の処理にて、当否判定処理（Ｓ３２０）の結果が「大当り」であると判断されると（Ｓ５０２；ＹＥＳ）、Ｓ５１０に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理（Ｓ５１０）では、Ｓ３０６ｂの処理（図２８を参照）において取得した図柄決定乱数を読み出して、特別図柄表示部８２に停止表示される図柄（大当り図柄）を設定（決定）した後、「決定された大当り図柄の態様と、遊技機１の遊技状態（遊技モード）とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定（決定）する処理を行う。

一方、Ｓ５０２の処理にて、当否判定処理（Ｓ３２０）の結果が「大当り」でないと判断されると（Ｓ５０２；ＮＯ）、Ｓ５４０に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理（Ｓ５４０）では、「遊技機１の遊技状態（遊技モード）と、リーチ演出の実行の有無とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定（決定）する処理を行う。この後、図柄決定乱数を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、リーチ演出の実行の有無は、Ｓ３０６ｂの処理（図２８を参照）において取得したリーチ乱数を読み出し、この読み出したリーチ乱数に基づいて決定される。

なお、本実施例において、「短縮変動モード（時短モード）」とは、変動時間短縮機能（時短機能）が作動している状態を指すもので、開放延長手段が作動する遊技モード、すなわち、「高確率開放延長モード」及び「通常確率開放延長モード」において変動時間短縮機能（時短機能）が作動する。よって、本実施例の説明では、「短縮変動モード（時短モード）」を「開放延長モード」と読み替えることができる。また、Ｓ５１０若しくはＳ５４０で選択される変動パターンテーブルには、多数の変動パターン（例えば、２０種、５０種、１００種）が記憶されている。そして、当否判定の結果が「外れ」である場合において、「短縮変動モードの設定時に特定される変動時間」は、「短縮変動モードの非設定時に特定される変動時間」に比べて短くされる可能性が高い。また、本実施例では、当否判定の結果が「外れ」である場合、特別図柄の保留数が考慮される。つまり、特別図柄の保留数が更に考慮され、保留数が少ない場合（例えば、変動パターン決定時の保留数が「１」の場合）には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合（例えば、変動パターン決定時の保留数が「３」〜「４」の場合）には、短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される傾向にある。また、リーチ表示を行わないと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間は、リーチ表示を行うと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる傾向にある。なお、各「変動パターンテーブル」は、主制御基板２００に搭載されたＲＯＭ２０３に予め設定されている。

このＳ５１０若しくはＳ５４０の処理の後、ＣＰＵ２０１は、特別図柄表示部８２にて特別図柄の変動を開始する（Ｓ５９０）とともに、サブ制御部２００Ａ（サブ制御基板２２０）に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド（図柄変動開始時コマンド）を送信する（Ｓ５９２）。つまり、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、サブ制御基板２２０に向かって「変動パターン指定コマンド（変動パターンを指定するコマンド）」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。更に、ＣＰＵ２０１は、「特別図柄の保留数」を「１」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するためのコマンドをサブ制御基板２２０に送信する処理とを行った後（Ｓ５９５）、図柄変動開始処理（Ｓ５００ｂ）を終了し、更に特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。

ここで、変動パターン指定コマンド及び特別図柄停止情報指定コマンドは、図２５に示したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板２２０に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板２２０に搭載されたＣＰＵ２２０ａの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板２２０側のＣＰＵ２２０ａは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄（大当り図柄）であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が、「通常大当りを示す大当り図柄Ａ１」、「第１確変大当りを示す大当り図柄Ａ２」、「第２の確変大当りを示す大当り図柄Ｂ」、「特殊変大当りを示す大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７」のうちの何れであるかを知ることができる。

サブ制御基板２２０に搭載されたＣＰＵ２２０ａは、これらの情報に基づいて、演出表示装置２７での演出態様を決定した後、演出表示制御基板２２２に対して疑似図柄の表示制御信号を出力し、疑似図柄の変動・停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間（変動パターン指定コマンド）に基づいて、演出表示装置２７でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板２２０は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板２２２や、アンプ基板２２４、装飾駆動基板２２６などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。

図２９に戻り、「第２の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるとともに（Ｓ３１４ｂ；ＹＥＳ）、「第１の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合（Ｓ３１４ａ；ＮＯ）には、ＲＡＭ２０２の所定アドレスから、最も古い判定用乱数（Ｓ３０６ａで取得したもので、特図１大当り抽選乱数）を読み出し（Ｓ３１６ａ）、当否判定処理を行い（Ｓ３２０ａ）、特図１図柄変動開始処理（Ｓ５００ａ）を行った後、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。ここで、Ｓ３２０ａの処理として行われる当否判定処理も、Ｓ３２０ｂと同様に図３２に示す当否判定処理に従って行われ、Ｓ５００ａの処理として行われる特図１図柄変動開始処理も、Ｓ５００ｂと同様に図３３に示す図柄変動開始処理に従って行われる。

次に、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）のＳ３１０の処理（図２９参照）で、第１の特別図柄又は第２の特別図柄が変動中であると判断された場合は（Ｓ３１０；ＹＥＳ）、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する（Ｓ３４１）。即ち、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は（Ｓ３４１；ＮＯ）、そのまま特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を終了して、図２６に示す遊技制御処理に復帰する。

これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は（Ｓ３４１；ＹＥＳ）、変動している第１の特別図柄又は第２の特別図柄を停止させ（Ｓ３４４）、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板２２０に向かって出力する（Ｓ３４６）。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板２２０を介して演出表示制御基板２２２に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後（Ｓ３４８）、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する（Ｓ３５０）。

Ｓ３５０の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば（Ｓ３５０；ＮＯ）、そのまま特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を終了して、図２６に示す遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は（Ｓ３５０；ＹＥＳ）、停止表示の態様が大当りを示す態様（大当り図柄）か否かを判断する（図３０のＳ３５２）。

Ｓ３５２の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット（記憶）する（Ｓ３５４）。具体的には、「大当りの種類（通常大当りであるのか、第１確変大当りであるのか、第２の確変大当りであるのか、大当り図柄Ｔ１に対応する特殊変大当り、大当り図柄Ｔ２に対応する特殊変大当り、大当り図柄Ｔ３に対応する特殊変大当り…大当り図柄Ｔ２６に対応する特殊変大当り、大当り図柄Ｔ２７に対応する特殊変大当りであるのか否かなど）、遊技状態フラグの状態」をセット（記憶）する（Ｓ３５４）。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機１の遊技状態」を示すフラグ（確変フラグ、変動短縮フラグ、開放延長フラグなど）であり、Ｓ３５４の処理においては、これらのフラグが「ＯＮに設定」されているか、「ＯＦＦに設定」されているかが、セットされる。また、主制御基板２００に搭載されたＲＡＭ２０２の特定領域が、Ｓ３５４の処理で用いるバッファとして機能する。

このＳ３５４の処理に続いてＳ３６８以降の処理に移行する。つまり、Ｓ３５６以降の処理では、発生した当りの態様に応じて「大当り遊技」の態様を振り分けることを行う。先ず、発生した大当りが特殊大当りであるか否かを判断し（Ｓ３６８）、特殊大当りである場合（Ｓ３６８；ＹＥＳ）、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、大当り遊技中のラウンド数として、「１５ラウンド」をセットとする処理を行った後（Ｓ３７０）、図３１のＳ３７８の処理に移行する。なお、本実施例では、何れの態様の大当りを生じた場合においても、大入賞装置３１を各ラウンド毎に１回だけ開放状態に変化させるだけであり、Ｓ３７０の処理は、「所定の特殊開放動作に従って、大入賞装置３１を１回だけ開放状態に変化させることを所定のインターバル時間（例えば、２秒）を挟んで１５回行う」旨を設定する処理に他ならない。

Ｓ３６８の処理で「特殊大当りでない」と判断されると（Ｓ３６８；ＮＯ）、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、発生した大当りが「第２の確変大当り」であるか否かを判断し（Ｓ３７２）、「第２の確変大当り」であると判断する場合（Ｓ３７２；ＹＥＳ）、「第２の大当り遊技における大入賞口３１ａの開放態様」をセットした後（Ｓ３７４）、Ｓ３７８の処理に移行する。つまり、Ｓ３７４の処理では、「短開放動作（０．２秒間の開放状態にする開放動作）に従って、大入賞装置３１を１回だけ開放状態に変化させることを所定のインターバル時間（例えば、２秒）を挟んで２回行う」旨を設定する処理を行う。

発生した大当りが、特殊大当りでなく（Ｓ３６８；ＮＯ）、しかも、「第２の確変大当り」でもない（Ｓ３７２；ＮＯ）と判断される場合、換言すると、発生した大当りが、「通常大当り」若しくは「第１の確変大当り」である場合（Ｓ３７２；ＮＯ）、「第１の大当り遊技における大入賞口３１ａの開放態様」をセットした後（Ｓ３７６）、Ｓ３７８の処理に移行する。つまり、Ｓ３７６の処理では、「一般放動作（２５秒間の開放状態にする開放動作）に従って、大入賞装置３１を１回だけ開放状態に変化させることを所定のインターバル時間（例えば、２秒）を挟んで１５回行う」旨を設定する処理を行う。

なお、発生させる大当りの態様に、「変則な大当り」を含むとともに、発生した大当りが、「変則な大当り」である場合には、「変則大当り遊技」における大入賞口３１ａの開放態様が設定される。そして、変則的大当りの発生を契機として実行される大当り遊技においては、変則的な開放動作が用いられるが、この変則的な開放動作としては、例えば、「２．５秒に渡って開放とすることを計１０回行う開放繰り返し動作を行うことを内容とする開放動作（繰り返し態様の開放動作」を例示できる。この場合、例えば、この大当り動作を「所定のインターバル（例えば、２秒のインターバル）を挟みつつ１５回（１５ラウンド）繰り返すことを内容とする開放態様」が設定される。

Ｓ３７８の処理（図３１を参照）においては、大当り遊技フラグをセット（ＯＮに設定）する処理が行われる。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、遊技機１の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する（大当り遊技実行手段が作動を開始する）ことになるが、本実施例の遊技機１では、「大当り遊技フラグ」の設定中（つまり、大当り遊技実行手段の作動中）は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、Ｓ３７８の処理の後にＳ３８０以降の一連の処理を経て特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を終了する。

つまり、Ｓ３７８の処理において、「大当り遊技フラグ」を設定したら、確変フラグがセット（ＯＮに設定）されているか否かを判断し（Ｓ３８０）、セットされていない場合は（Ｓ３８０；ＮＯ）、そのままＳ３８４の処理に移行し、セットされている場合は（Ｓ３８０；ＹＥＳ）、確変フラグを解除（ＯＦＦに設定）した後（Ｓ３８２）、Ｓ３８４の処理に移行する。そして、Ｓ３８４の処理においては、変動短縮フラグがセット（ＯＮに設定）されているか否かを判断し、セットされていない場合は（Ｓ３８４；ＮＯ）、そのまま特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。

一方、Ｓ３８４の処理において、変動短縮フラグがセット（ＯＮに設定）されていると判断される場合は（Ｓ３８４；ＹＥＳ）、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除（ＯＦＦに設定）した後（Ｓ３８６、Ｓ３８８）、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図２６の遊技制御処理に復帰すると、後述する大当り遊技処理（図３４）が開始され、大当り遊技が実行される。

ここで、「確変フラグ」は遊技機１の遊技モード（遊技状態）が高確率モード（高確率状態）にあることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は遊技機１の遊技モード（遊技状態）が変動短縮モード（変動短縮状態）にあることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は遊技機１の遊技モード（遊技状態）が開放延長モード（開放延長状態）にあることを示すフラグである。

次に、図３０のＳ３５２の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合（Ｓ３５２；ＮＯ）、図３１に示すように、変動短縮フラグがセット（ＯＮに設定）されているか否かが判断される（Ｓ３９８）。そして、変動短縮フラグがセット（ＯＮに設定）されている場合（Ｓ３９８；ＹＥＳ）、つまり、外れ発生時の遊技モードが、「低確率短縮変動モード」若しくは「高確率短縮変動モード」である場合、変動短縮カウンタの値を「−１」した後（Ｓ４００）、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する（Ｓ４０４）。ここで、「変動短縮カウンタ」は、「変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数」の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、次回の図柄変動において短縮変動は行われない。

Ｓ４０４の処理で、「変動短縮カウンタ」の値が「ゼロ」になっていないと判断される場合（Ｓ４０４；ＮＯ）、 そのまま特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。これに対して、Ｓ４０４の処理で、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合（Ｓ４０４；ＹＥＳ）、遊技機１の遊技モードが低確率短縮変動モードから低確率通常変動モードに切り替わることになる（所謂、「潜伏確変機能」を備える場合、高確率短縮変動モードから高確率通常変動モードに切り替わる場合もある。）。このため、変動短縮フラグを解除（ＯＦＦに設定）する処理（Ｓ４１０）と、開放延長フラグを解除（ＯＦＦに設定）する処理（Ｓ４１６）と、モード指定コマンドをサブ制御基板２２０に送信する処理（Ｓ４３０）とを行った後、特別図柄遊技処理（Ｓ３００）を抜けて、図２４の遊技制御処理に復帰する。なお、Ｓ４３０の処理では、低確率通常変動モードを指定する「モード指定コマンド」がサブ制御基板２２０に送信される。

Ｆ．大当り遊技処理（Ｓ６００）
主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１が、図２６の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図３４に示すように、「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると（Ｓ６０２；ＹＥＳ）、大当り遊技処理を開始させ（Ｓ６００）、「大当り遊技（一般大当り遊技、短開放大当り遊技若しくは特殊大当り遊技）」が実現される。

図３４〜図３６は、大当り遊技処理（Ｓ６００）の流れを示すフローチャートである。この大当り遊技処理（Ｓ６００）において、「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると（Ｓ６０２；ＹＥＳ）、前述のバッファ（図３０のＳ３５４の処理を参照）を参照して、今回の大当りが、特殊大当りであるか否かを判断する（Ｓ６０３）。そして、Ｓ６０３において、否定的な判断がなされる場合（Ｓ６０３；ＮＯ）、Ｓ６０４以降の処理によって、一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技が実行され、Ｓ６０３において、肯定的な判断がなされる場合（Ｓ６０３；ＹＥＳ）、Ｓ６５０の処理によって、特殊大当り遊技が実行される。先ず、一般大当り遊技及び短開放大当り遊技について説明した後、特殊大当り遊技について説明する。

ここで、大入賞口３１ａが開放されると、所定の開放時間（所定の開放動作に従って特定される開放時間であって、図３０のＳ３７４、Ｓ３７６の処理、図３５のＳ６６８、Ｓ６７２若しくはＳ６７４の処理で設定）が経過するか、或いは、所定数の遊技球が入球すると一旦閉鎖されるが、所定の閉鎖時間が経過すると再び開放状態となる。そして、本実施例では、閉鎖状態の大入賞装置３１が開放状態となり、再び開放状態となることを内容とする開放動作（大入賞口３１ａを開放してから閉鎖するまでの動作）を「単位動作」と称し、各ラウンド毎に１回ずつ行われる。そして、この単位動作を所定回数（２回若しくは１５回）繰り返すと、大当り遊技を終了する。以下、この図３４〜図３６を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。なお、本実施例において、各ラウンドにおいて、複数回の開放動作を行ってもよいし、大当り遊技を構成するラウンドに、複数回の開放動作を行うラウンドと、１回の開放動作を行うラウンドとが混在してもよい。

一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技を開始すると、先ず、大入賞口３１ａが開放中か否かを判断する（Ｓ６０４）。ここで、大入賞口３１ａは、「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態」では閉鎖されており、従って、大当り遊技の開始直後は、大入賞口３１ａは閉鎖状態となっている。このため、大当り遊技の開始直後は、大入賞口３１ａは開放中ではないと判断され（Ｓ６０４；ＮＯ）、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される（Ｓ６１６）。つまり、「大当り遊技開始後に実行された単位動作の回数（ラウンド数）」が対応する大当り遊技の設定回数（２回若しくは１５回であって、図３０のＳ３７４若しくはＳ３７６の処理で設定）に達したか否かを判断する（Ｓ６１６）。

但し、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）が開始された直後は、大当り遊技の終了条件が成立しないため、Ｓ６２５の処理では、必然的に否定的な判断がなされる（Ｓ６１６；ＮＯ）。このため、Ｓ６２０の処理に移行して、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間であって、例えば、２秒）が経過したか否かを判断する（Ｓ６２０）。つまり、大入賞口３１ａの閉鎖時間が経過したか否かを判断する（Ｓ６２０）。ここで、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）とは、単位動作（大当り動作）と単位動作（大当り動作）との間で大入賞口３１ａが閉鎖状態となっている時間である。そして、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）が開始された直後は、大入賞口３１ａは閉鎖状態となっているから、必然的に、大入賞口の閉鎖時間が経過していると判断される（Ｓ６２０；ＹＥＳ）。

このため、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６２２）と、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理（Ｓ６２６）とを行った後、図３４〜図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。ここで、開放時間計測用のタイマＴは、大入賞口３１ａが開放状態になっている時間を計測するためのタイマである。そして、一般大当り遊技では、このタイマの計測値（計測した時間）が「２５秒」になると、大入賞口３１ａが閉鎖され（Ｓ６０８の処理を参照）、短開放大当り遊技では、このタイマの計測値（計測した時間）が「０．２秒」になると、大入賞口３１ａが閉鎖される（Ｓ６０８の処理を参照）。

なお、Ｓ６２２の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを開放させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド開始を示すコマンド（ラウンド数指定コマンドであって、図３４及び図３５中、「Ｒ開始Ｃ」と表記、図２５には「ＣＲＳ」と表記）が送信される。例えば、１ラウンドを開始する場合には、「１ラウンドの開始」を示すコマンドが送信される。そして、このコマンド（Ｒ開始Ｃ）を受信したサブ制御基板２２０は、開始するラウンドに対応する演出（ラウンド演出）を開始させることができる。また、後述するＳ６０８の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを閉鎖させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド終了を示すコマンド（ラウンド終了指定コマンドであって、図３４及び図３５中、「Ｒ終了Ｃ」と表記、図２５には「ＣＲＥ」と表記）が送信される。例えば、１ラウンドを開始する場合には、「１ラウンドの終了」を示すコマンドが送信される。そして、このコマンド（Ｒ終了Ｃ）を受信したサブ制御基板２２０は、実行中のラウンドに対応する演出（ラウンド演出）を終了させることになる。

主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、Ｓ６２２の処理、Ｓ６２６の処理を経て、遊技制御処理に復帰すると、図２６に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理（Ｓ６００）を開始する。この際、前述のように、図２６に示した遊技制御処理を、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が一回、実行するために要する時間は、約４ｍｓｅｃとなっている。従って、図３４〜図３６に示す大当り遊技処理（Ｓ６００）も、約４ｍｓｅｃ毎に繰り返して実行される。

そして、Ｓ６０４の処理で肯定的な判断がなされると、大入賞口３１ａの開放終了条件が成立したか否か（ラウンドの終了条件が成立したか否か）を判断する（Ｓ６０７）。つまり、実行中の大当り遊技が「一般大当り遊技」である場合、大入賞口３１ａの規定数（８球）の遊技球が入賞するか、規定時間「２５秒」が経過すると、Ｓ６０７の処理において肯定的な判断がなされ、実行中の大当り遊技が「短開放大当り遊技」である場合、大入賞口３１ａの規定数（８球）の遊技球が入賞するか、規定時間「０．２秒」が経過すると、Ｓ６０７の処理において肯定的な判断がなされる。ここで、規定時間（２５秒）は多数の遊技球（８個、但し、釘調整が厳しい場合、例えば、６個）が入賞するための十分な時間、規定時間「０．２秒」は遊技球が入賞することが困難な時間である。なお、規定時間が経過したか否かを、開放時間計測用のタイマＴの計測値（計測した時間）が所定値（一般大当り遊技では「２５秒」、短開放大当り遊技では「０．２秒」）になるか否かによって判断することができる。

大入賞口３１ａの開放終了条件が成立していれば（Ｓ６０７；ＹＥＳ）、大入賞口３１ａを閉鎖とする処理（Ｓ６０８）と、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）を更新する（「＋１」する）処理（Ｓ６１０）とを行った後、大当り遊技の終了条件の成否を判断する（Ｓ６１６）。ここで、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）は、現在実行しているラウンド数を示すカウンタであり、一般大当り遊技では、このカウント値が「１５」になると、Ｓ６１６の処理で肯定的な判断がなされ、短開放大当り遊技では、このカウント値が「２」になると、Ｓ６１６の処理で肯定的な判断がなされる。また、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）を終了する際には、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）の値は初期化され、「初期値（１）」に戻される（Ｓ６１８、Ｓ６２４）。なお、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）が開始された直後は、Ｓ６０４の否定的な判断を経て、Ｓ６１６の処理で否定的な判断がなされ、図３４〜図３６に示した大当り遊技処理（Ｓ６００）を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。

一方、Ｓ６０７の処理において、大入賞口３１ａの開放終了条件が成立していないと判断されると（Ｓ６０７；ＮＯ）、大入賞口３１ａを開放させたまま、図３４〜図３６の大当り遊技処理を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。

遊技機１の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合（大当り遊技フラグがセットされている場合）、図２６の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、大入賞口３１ａの開放時間（規定時間）が経過するか、若しくは、大入賞口３１ａに規定数の遊技球が入賞することで（Ｓ６０７；ＹＥＳ）、大入賞口３１ａが閉鎖される（Ｓ６０８）。こうして、１回の単位動作（大当り動作）を終了すると、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）の終了条件の成否を判断し（Ｓ６１６）、当該終了条件が成立していないと判断すると（Ｓ６１６；ＮＯ）、Ｓ６２０の処理に移行する。

このＳ６２０の処理では、前述のように、大入賞口の閉鎖時間（例えば、２秒）が経過したか否かを判断するが（Ｓ６２０）、大入賞口３１ａが閉鎖された直後は、必然的に、大入賞口の閉鎖時間は経過していないと判断され（Ｓ６２０；ＮＯ）、大入賞口３１ａを閉鎖させたまま、図３４〜図３６の大当り遊技処理を抜けて、図２６の遊技制御処理に復帰する。そして、図２６の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、大入賞口３１ａの閉鎖時間（インターバル時間）が経過すると（Ｓ６２０；ＹＥＳ）、大入賞口３１ａを開放させ（Ｓ６２２）、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理と、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）を更新する（「＋１」する）処理を行った後（Ｓ６２６）、図３４〜図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。

図２６の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、「大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）」の終了が成立したと判断されると（一般大当り遊技、では、Ｒカウンタの値が「１５」となり、短開放大当り遊技では、Ｒカウンタの値が「２」となると）、大当り遊技を終了する（Ｓ６１８）。そして、Ｒカウンタの値を初期化する処理（Ｓ６２４）と、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）とを行った後、大当り遊技処理（Ｓ６００）を終了し、図２６の遊技制御処理に復帰する。なお、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）については後述する。

次に、特殊大当り遊技について説明する。すなわち、Ｓ６０３において、肯定的な判断がなされると（Ｓ６０３；ＹＥＳ）、図３５に示すように、特殊大当り遊技処理（Ｓ６５０）が実行される。

特殊大当り遊技を開始した場合も、先ず、大入賞口３１ａが開放中か否かを判断する（Ｓ６５４）。この特殊大当り遊技の開始直後も、大入賞口３１ａは開放中ではないと判断され（Ｓ６５４；ＮＯ）、Ｓ６６６以降の処理に移行する。また、特殊大当り遊技の開始直後はＲカウンタの値が「初期値（１）」であるため、Ｓ６６６及びＳ６７０の処理で否定的な判断がされ、大入賞装置３１の開放時間として、第１開放時間を設定する処理を行った後（Ｓ６７４）、特殊大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される（Ｓ６７６）。

ここで、第１開放時間は、図１５及び図１６に示すように、「第１ラウンド〜第５ラウンド（前述の第１区間）」に設定される大入賞装置３１の開放時間であり、特殊大当りの態様（特殊大当り図柄の態様）」に応じて、３通りの開放時間のうちの何れかが設定される。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ１〜Ｔ９のうちの何れかに決定されると、「第３の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、３０秒）」が設定され、大当り図柄Ｔ１０〜Ｔ１８のうちの何れかに決定されると、「第２の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、１０秒）」が設定され、大当り図柄Ｔ１９〜Ｔ２７のうちの何れかに決定されると、「第１の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、５秒）」が設定される。

Ｓ６７６の処理では、「特殊大当り遊技開始後に実行された単位動作の回数（ラウンド数）」が対応する大当り遊技の設定回数（１５回であって、図３０のＳ３７０の処理で設定）に達したか否かを判断する（Ｓ６７６）。但し、特殊大当り遊技が開始された直後は、特殊大当り遊技の終了条件が成立しないため、Ｓ６７６の処理では、必然的に否定的な判断がなされる（Ｓ６７６；ＮＯ）。このため、Ｓ６８０の処理に移行して、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が経過したか否かを判断する（Ｓ６８０）。つまり、大入賞口３１ａの閉鎖時間が経過したか否かを判断する（Ｓ６８０）。ここで、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）も、前述の一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技と同様に、単位動作（大当り動作）と単位動作（大当り動作）との間で大入賞口３１ａが閉鎖状態となっている時間である。そして、特殊大当り遊技が開始された直後は、大入賞口３１ａは閉鎖状態となっているから、必然的に、大入賞口の閉鎖時間が経過していると判断される（Ｓ６８０；ＹＥＳ）。

このため、設定された開放時間（第１開放時間）に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）と、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理（Ｓ６８６）とを行った後、図３４〜図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。なお、特殊大当り遊技では、タイマの計測値（計測した時間）が「第１開放時間」になると、大入賞口３１ａが閉鎖される（Ｓ６５８の処理を参照）。

また、Ｓ６８２の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを開放させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド開始を示すコマンド（図３５中、「Ｒ開始Ｃ」と図示）が送信される。例えば、１ラウンドを開始する場合には、「１ラウンドの開始」を示すコマンドが送信される。そして、このコマンド（Ｒ開始Ｃ）を受信したサブ制御基板２２０は、開始するラウンドに対応する演出（ラウンド演出）を開始させることができる。また、後述するＳ６０８の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを閉鎖させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド終了を示すコマンド（図３５中、「Ｒ終了Ｃ」と図示）が送信される。例えば、１ラウンドを開始する場合には、「１ラウンドの終了」を示すコマンドが送信される。そして、このコマンド（Ｒ終了Ｃ）を受信したサブ制御基板２２０は、実行中のラウンドに対応する演出（ラウンド演出）を終了させることになる。

主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、Ｓ６８２の処理、Ｓ６８６の処理を経て、遊技制御処理に復帰すると、図２６に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理（Ｓ６００）を開始する。この際も、前述のように、図２６に示した遊技制御処理を、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が一回、実行するために要する時間は、約４ｍｓｅｃとなっている。従って、図３４〜図３６に示す大当り遊技処理（Ｓ６００）も、約４ｍｓｅｃ毎に繰り返して実行される。

そして、Ｓ６５４の処理で肯定的な判断がなされると、大入賞口３１ａの開放終了条件が成立したか否か（ラウンドの終了条件が成立したか否か）を判断する（Ｓ６５６）。つまり、大入賞口３１ａの規定数（８球）の遊技球が入賞するか、規定時間「第１開放時間」が経過すると、Ｓ６５６の処理において肯定的な判断がなされる。なお、規定時間が経過したか否かを、開放時間計測用のタイマＴの計測値（計測した時間）が第１開放時間になるか否かによって判断することができる。

大入賞口３１ａの開放終了条件が成立していれば（Ｓ６７６；ＹＥＳ）、大入賞口３１ａを閉鎖とする処理（Ｓ６５８）と、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）を「＋１」する処理（Ｓ６６０）とを行った後、Ｓ６６６以降の処理に移行する。この場合、Ｒカウンタの値が「１〜５」であれば（Ｓ６６６；ＮＯ、Ｓ６７０；ＮＯ）であれば、大入賞装置３１の開放時間として、前述の第１開放時間を設定する処理を行った後（Ｓ６７４）、Ｓ６７６の処理に移行する。また、Ｒカウンタの値が「６〜１０」であれば（Ｓ６６６；ＮＯ、Ｓ６７０；ＹＥＳ）であれば、大入賞装置３１の開放時間として、前述の第２開放時間を設定する処理を行った後（Ｓ６７２）、Ｓ６７６の処理に移行する。更に、Ｒカウンタの値が「１１以上」であれば（Ｓ６６６；ＹＥＳ、Ｓ６７０；ＹＥＳ）であれば、大入賞装置３１の開放時間として、前述の第３開放時間を設定する処理を行った後（Ｓ６６８）、Ｓ６７６の処理に移行する。

ここで、第２開放時間は、図１５及び図１６に示すように、「第６ラウンド〜第１０ラウンド（前述の第２区間）」に設定される大入賞装置３１の開放時間であり、特殊大当りの態様（特殊大当り図柄の態様）」に応じて、３通りの開放時間のうちの何れかが設定される。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ１〜Ｔ３、Ｔ１０〜Ｔ１２、Ｔ１９〜Ｔ２１のうちの何れかに決定されると、「第３の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、３０秒）」が設定され、停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ４〜Ｔ６、Ｔ１３〜１５、Ｔ２２〜２４のうちの何れかに決定されると、「第２の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、１０秒）」が設定され、停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ７〜Ｔ９、Ｔ１６〜Ｔ１８、Ｔ２５〜Ｔ２７のうちの何れかに決定されると、「第１の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、５秒）」が設定される。

また、第３開放時間は、図１５及び図１６に示すように、「第１１ラウンド〜第１５ラウンド（前述の第３区間）」に設定される大入賞装置３１の開放時間であり、特殊大当りの態様（特殊大当り図柄の態様）」に応じて、３通りの開放時間のうちの何れかが設定される。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ１、Ｔ４、Ｔ７、Ｔ１０、Ｔ１３、Ｔ１６、Ｔ１９、Ｔ２２、Ｔ２５のうちの何れかに決定されると、「第３の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、３０秒）」が設定され、停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ２、Ｔ５、Ｔ８、Ｔ１１、Ｔ１４、Ｔ１７、Ｔ２０、Ｔ２３、Ｔ２６のうちの何れかに決定されると、「第２の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、１０秒）」が設定され、停止表示される大当り図柄が、大当り図柄Ｔ３、Ｔ６、Ｔ９、Ｔ１２、Ｔ１５、Ｔ１８、Ｔ２１、Ｔ２４、Ｔ２７のうちの何れかに決定されると、「第１の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、５秒）」が設定される。

前述のように、Ｓ６７６の処理で否定的な判断がなされると（Ｓ６７６；ＮＯ）、Ｓ６８０の処理に移行して、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が経過したか否かを判断する（Ｓ６８０）。但し、この特殊大当り遊技において、５ラウンドが終了した後と、１０ラウンドが終了した後においては、他のラウンドの終了後に比べて、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が長く（例えば、２倍〜１０倍のうちの何れかの倍率）されている。５ラウンドの終了後と、１０ラウンドの終了後のインターバル期間（大入賞口が閉鎖状態となる期間）は、前述の予告演出（スロット演出）の実行期間とされている。このため、５ラウンドの終了後と、１０ラウンドの終了後のインターバル期間を十分な長さとして、予告演出（スロット演出）の実行期間を確保する趣旨である。このように、主制御基板２００に搭載されたＣＰＵ２０１は、インターバル期間（インターバル時間）を調整するための手段として機能する。つまり、ＣＰＵ２０１は、「特定のインターバル期間（５ラウンドの終了後及び１０ラウンドの終了後のインターバル期間）を、他のインターバル期間よりも長くなるように調整する手段」として機能する。

１〜４までのうちの何れかのラウンドが終了した後は、設定された「第１開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。また、５〜９までのうちの何れかのラウンドが終了した後は、設定された「第２開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。更に、１０〜１４までのうちの何れかのラウンドが終了した後は、設定された「第３開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。そして、何れの場合も、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理（Ｓ６８６）を行った後、図３４〜図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。

特殊大当り遊技の終了条件が成立すると（Ｓ６１６；ＹＥＳ、つまり、Ｒカウンタのカウント値が「１５」になると）、Ｓ６７６の処理で肯定的な判断がなされ、特殊大当り遊技を終了する（図３４のＳ６１８）。この特殊大当り遊技を終了する際には、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）の値は初期化され、「１」に戻される（Ｓ６１８、Ｓ６２４）。そして、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）を行った後、大当り遊技処理（Ｓ６００）を終了し、図２６の遊技制御処理に復帰する。

次に、図３６を用いて、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）について説明する。この大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）が起動すると、ＣＰＵ２０１は、大当り遊技フラグ（図３１のＳ３７８を参照）を解除（ＯＦＦに設定）した後（Ｓ７０５）、前述の「大当り終了時参照用バッファ（図３０のＳ３５４を参照）」を参照することによって、「今回の当り遊技の前提となった大当り図柄（以下、「今回の大当り図柄」という。）」の種類（「通常大当り」、「第１の確変大当り」、「第２の確変大当り」、「特殊大当り」）に関する情報を取得し、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技モード等を設定する処理を行う。

つまり、「今回の大当り図柄（図３０のＳ３５２の処理で停止した図柄）」が「通常大当りを示す大当り図柄」であった場合（Ｓ７２０；ＮＯ）には、変動短縮カウンタに「１００」をセットする処理（Ｓ７７０）と、変動短縮フラグをセットする処理（Ｓ７７５）と、開放延長フラグをセットする処理（Ｓ７８０）とを行う。そして、大当り遊技終了後における遊技機１の遊技モードが「低確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板２２０に送信した後（Ｓ７８５）、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）を終了する。

また、今回の大当り図柄が「第１の確変大当りを示す大当り図柄」、「第２の確変大当りを示す大当り図柄」、「特殊大当りＴ１〜Ｔ２７」のうちの何れかである場合（Ｓ７２０；ＹＥＳ）、つまり、確率変動手段の作動契機となる確変大当り図柄である場合（Ｓ７２０；ＹＥＳ）には、確変フラグをセット（ＯＮに設定）する処理（Ｓ７２５）を行った後、変動短縮カウンタに「１０，０００」をセットする処理（Ｓ７６０）と、変動短縮フラグをセットする処理（Ｓ７７５）と、開放延長フラグをセットする処理（Ｓ７８０）とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機１の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板２２０に送信した後（Ｓ７８５）、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）を終了する。

（７）演出制御処理
図３７を用いて、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御部２２０Ａを構成するサブ制御基板２２０のＣＰＵ２２０ａ）が、演出表示制御部２２２Ａ（演出表示制御基板２２２の図示しないＣＰＵ）と協働して行う「演出制御処理」の概要について説明する。なお、図３７には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理では、遊技機１に電源が投入されるか、リセットスイッチが押されると（９５０；ＹＥＳ）、先ず、初期化処理を行う（Ｓ９６０）。この後、電源がＯＦＦになるまでの間（Ｓ２３００で肯定判断されるまでの間）、図柄変動演出関連処理（Ｓ１１００）、大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、図３７の一周の処理に要する時間は、ほぼ２ｍｓｅｃとなっているため、これらの処理は約２ｍｓｅｃ毎に繰り返し実行される。以下、図３７のフロー図に従ってサブ制御処理について説明する。

ａ．図柄変動演出関連処理（Ｓ１１００）
図柄変動演出関連処理（Ｓ１１００）においては、図３８に示すように、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御部２２０Ａを構成するサブ制御基板２２０のＣＰＵ２２０ａ）が、図柄変動開始時のコマンドを受信すると（Ｓ１１０５；ＹＥＳ）、Ｓ１１１０以降の処理が実行される。ここで、Ｓ１１０５の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンド（ＣＨＰ）及び特別図柄停止情報指定コマンド（ＣＪＳ）である。

ここで、サブ制御部２２０Ａは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部２００Ａにおいて実行された当否判定（Ｓ３２０ａ，Ｓ３２０ｂ）の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合（Ｓ１１１０；ＹＥＳ）、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、「大当り演出の変動パターン（演出表示装置２７の表示画面２７ａで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の態様等）」及び「大当り停止図柄（演出表示装置２７の表示画面２７ａで大当りを確定表示する疑似図柄の態様）」を決定する処理を行った後（Ｓ１１１５）、Ｓ１１２０の処理に移行する。

更に、当否判定の結果が外れある場合（Ｓ１１１０；ＮＯ）、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、「外れ演出の変動パターン（演出表示装置２７の表示画面２７ａで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の実行有無、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等）」及び「外れ停止図柄（演出表示装置２７の表示画面２７ａで外れを確定表示する疑似図柄の態様）」を決定する処理を行った後（Ｓ１１４５）、Ｓ１１２０の処理に移行する。

Ｓ１１２０の処理において、サブ制御部２２０Ａは、受信した変動パターン指定コマンド（ＣＨＰ）及び特別図柄停止情報指定コマンド（ＣＪＳ）に基づいて、Ｓ１１１５若しくはＳ１１４５で決定した「変動パターン（演出パターン）」及び「疑似図柄の停止図柄」を指定するコマンド（演出表示詳細コマンド）を演出表示制御部２２２Ａ（演出表示制御基板２２２）に送信し、演出表示装置２７において、疑似図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示（変動遊技）を開始させる（Ｓ１１２０）。つまり、演出表示装置２７の表示画面２７ａにおける図柄変動演出表示を開始させる（Ｓ１１２０）。

そして、サブ制御部２２０Ａが、主制御部２００Ａ（主制御基板２００）から送信される演出停止指定コマンド（ＣＺＥ）を受信すると（Ｓ１１２５；ＹＥＳ）、サブ制御部２２０Ａは、受信した演出停止指定コマンドを演出表示制御部２２２Ａに転送し、演出表示装置２７において、疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させる（Ｓ１１３０）。

ｂ．大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）
大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）は、本遊技機１が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）においては、図３９に示すように、サブ制御部２２０Ａ（サブ制御部２２０Ａを構成するサブ制御基板２２０のＣＰＵ２２０ａ）が、「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると（Ｓ１３０５；ＹＥＳ）、Ｓ１３０７以降の処理が実行される。

ここで、本遊技機１においては、大当りを生ずると、主制御部２００Ａからサブ制御部２２０Ａに大当り遊技開始指定コマンド（ＣＯＲ）が送信される。つまり、主制御部２００Ａは、「大当り遊技フラグ」をセット（ＯＮに設定）するタイミングで（図３１のＳ３７８参照）、サブ制御部２２０Ａに大当り遊技開始指定コマンド（ＣＯＲ）を送信する。

大当り遊技開始指定コマンドを受信したサブ制御部２２０Ａは、受信した大当り遊技開始指定コマンドを解析して、今回の大当りの種類を特定し、演出表示装置２７等において、今回の大当りの種類に対応したファンファーレ演出（大当り開始演出）を実行する（Ｓ１３１０、Ｓ１３１２）。ここで、大当りの種類には、通常大当り（図中「１５Ｒ通常大当り」と表記）、第１の確変大当り（図中「１５Ｒ確変大当り」と表記）、第２の確変大当り（図中「２Ｒ確変大当り」と表記）及び２７通りの特殊大当り（大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７のうちの何れかに対応する特殊大当り）がある。

そして、今回の大当りが特殊大当りでない場合（通常大当り、第１の確変大当り若しくは第２の確変大当りである場合）には（Ｓ１３０７；ＮＯ）、大当りの種類（態様）に応じたファンファーレ演出を実行する処理（Ｓ１３１０）と、大当りの種類（態様）に応じた大当り用のラウンド演出パターン」を設定する処理（Ｓ１３２０）とを行った後、Ｓ１３３８の処理に移行する。

つまり、発生した大当りが通常大当りである場合には、「通常大当り用のファンファーレ演出」を実行する処理（Ｓ１３１０）と、「通常大当り用のラウンド演出パターン」を設定する処理（Ｓ１３２０）とを行う。また、発生した大当りが第１の確変大当りである場合には、「第１の確変大当り用のファンファーレ演出」を実行する処理（Ｓ１３１０）と、「第１の確変大当り用のラウンド演出パターン」を設定する処理（Ｓ１３２０）とを行う。更に、発生した大当りが第２の確変大当りである場合には、「第２の確変大当り用のファンファーレ演出」を実行する処理（Ｓ１３１０）と、「第２の確変大当り用のラウンド演出パターン」を設定する処理（Ｓ１３２０）とを行う。

通常大当り、第１の確変大当り若しくは第２の確変大当りが発生した場合、主制御部２００Ａは大当り遊技開始指定コマンド（ＣＯＲ）を送信した後、「各ラウンドを開始させるタイミング（大入賞口３１を開放状態とするタイミングであって、図３４のＳ６２２）」で「ラウンド数指定コマンド（ＣＲＳ）」をサブ制御部２２０Ａに送信する。これにより、図４０に示すように、サブ制御部２２０Ａは「第１回目のラウンド数指定コマンド（第１ラウンドの開始を特定するコマンド）」を受信することになるため（Ｓ１３３８）、演出表示装置２７等において「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出（１ラウンドであることを示す演出）」を開始する（Ｓ１３４０）。

この後、主制御部２００Ａは「ラウンドを終了させるタイミング（大入賞口３１を閉鎖状態とするタイミングであって、図３４のＳ６０８）」でサブ制御部２２０Ａに向かって「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」を送信する。これにより、サブ制御部２２０Ａは「第１ラウンド」の終了を検出するため（Ｓ１３４５；ＹＥＳ）、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３４８）。更に、サブ制御部２２０Ａは、後続する「ラウンド数指定コマンド（ＣＲＳ）」を受信する毎に「インターバル表示」を終了して「ラウンド演出」を開始し（Ｓ１３３８；ＹＥＳ、Ｓ１３４０）、後続する「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」を受信する毎に「インターバル表示」を開始する（Ｓ１３４５；ＹＥＳ、Ｓ１３４８）。このように、「ラウンド演出」は「インターバル表示」を挟みつつ、最終ラウンドの表示を行うまで繰り返される。

このように、大当り遊技（一般大当り遊技若しくは短開放大当り遊技）を実行するなかで、最終ラウンドを終了するタイミングで、主制御部２００Ａからサブ制御部２２０Ａに向かって「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」が送信されると、サブ制御部２２０Ａは、その「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」を受信する（Ｓ１３９０；ＹＥＳ）。そして、「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」を受信したサブ制御部２２０Ａは、演出表示装置２７等において「大当り終了演出（大当りエンディング演出）」を実行する（Ｓ１３９５）。そして、「大当り終了演出（大当りエンディング演出）」を実行した後、大当り遊技演出を終了する。

一方、図３９に示すように、今回の大当りが特殊大当り（２７通りの特殊大当りのうちの何れか）である場合には（Ｓ１３０７；ＹＥＳ）、「特殊大当り用のファンファーレ演出」を実行するとともに、第１モード予告演出を実行する（Ｓ１３１２）を行う。そして、「特殊大当り用のラウンド演出パターン」を設定するとともに、開放時間の組み合わせパターンに応じて（発生した特殊大当りの態様に応じて）、モード演出パターンを設定する処理を行った後（Ｓ１３５０）、Ｓ１３５２の処理に移行する。

つまり、図４２に示すように、発生する特殊大当りの態様（大当り図柄Ｔ１〜Ｔ２７で特定）毎に、第１区間（「１ラウンド」〜「５ラウンド」までの期間）と、第２区間（「６ラウンド」〜「１０ラウンド」までの期間）と、第３区間（「１０ラウンド」〜「１５ラウンド」までの期間）とに設定される特殊開放動作に応じて、「予告演出の態様」と、「各ラウンド毎に行われる演出（モード演出）の態様」を特定するための処理を行う。

例えば、発生する特殊大当りが、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに「大当り図柄Ｔ６」が停止表示されることを契機に発生する第１の特殊大当りでは、第１区間に「第３の特殊開放動作」が設定され、第２区間に「第２の特殊開放動作」が設定され、第３区間に「第３の特殊開放動作」が設定される（図１５を参照）。このため、ファンファーレ演出時に行う予告演出（図中「第１モード予告演出」と表記）として、「第１区間に第３の特殊開放動作が設定されることを予告する演出（図２０〜図２２のボーナス図柄を表示するスロット演出、図中では図中「予告演出Ｘ」と表記）」が設定され、第１区間中の各ラウンドにおいて行う演出（図中「第１モード演出」と表記）として、「第１区間に第３の特殊開放動作が設定されていることを示す演出（図２０〜図２２のノーマルモードに関する表示演出、図中では「モード演出Ｘ」と表記）」が設定される。また、第５ラウンド終了後に行う予告演出（図中「第２モード予告演出」と表記）として、「第２区間に第２の特殊開放動作が設定されることを予告する演出（図２０〜図２２の小役図柄を表示するスロット演出、図中では「予告演出Ｙ」と表記）」が設定され、第２区間中の各ラウンドにおいて行う演出（図中「第２モード演出」と表記）として、「第２区間に第２の特殊開放動作が設定されていることを示す演出（図２０〜図２２のチャンスモードに関する表示演出、図中では「モード演出Ｙ」と表記）」が設定される。更に、第１０ラウンド終了後に行う予告演出（図中「第３モード予告演出」と表記）として、「第３区間に第１の特殊開放動作が設定されることを予告する演出（図２０〜図２２の外れ図柄を表示するスロット演出、図中では「予告演出Ｚ」と表記）」が設定され、第３区間中の各ラウンドにおいて行う演出（図中「第３モード演出」と表記）として、「第３区間に第３の特殊開放動作が設定されていることを示す演出（図２０〜図２２の大盤振る舞いモードに関する表示演出、図中では「モード演出Ｚ」と表記）」が設定される。

特殊大当りが発生した場合も、主制御部２００Ａは大当り遊技開始指定コマンド（ＣＯＲ）を送信した後、「各ラウンドを開始させるタイミング（大入賞口３１を開放状態とするタイミングであって、図３５のＳ６８２）」で「ラウンド数指定コマンド（ＣＲＳ）」をサブ制御部２２０Ａに送信する。これにより、図４１に示すように、サブ制御部２２０Ａは「第１回目のラウンド数指定コマンド（第１ラウンドの開始を特定するコマンド）」を受信することになるため（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３６４；ＹＥＳ）、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出（１ラウンドであることを示す演出）」を開始する（Ｓ１３５６）。また、演出表示装置２７等において、このラウンド演出と同時に「第１モード演出」が実行される（Ｓ１３５６）。

そして、主制御部２００Ａは「ラウンドを終了させるタイミング（大入賞口３１を閉鎖状態とするタイミングであって、図３５のＳ６５８）」でサブ制御部２２０Ａに向かって「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」を送信する。これにより、サブ制御部２２０Ａは「第１ラウンド」の終了を検出するため（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＮＯ、Ｓ１３７２；ＮＯ）、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３７６）。

この後、サブ制御部２２０Ａが、「第２回目のラウンド数指定コマンド（第２ラウンドの開始を特定するコマンド）」〜「第５回目のラウンド数指定コマンド（第５ラウンドの開始を特定するコマンド）」を順次受信することになるが（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５４；ＹＥＳ）、何れの場合も、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始する（Ｓ１３５６）。また、演出表示装置２７等において、このラウンド演出と同時に「第１モード演出」が実行される（Ｓ１３５６）。

そして、第２回目〜第４回目の「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」のうちの何れかを受信すると（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＮＯ、Ｓ１３７２；ＮＯ）、サブ制御部２２０Ａは、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３７６）。また、第５回目の「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」を受信すると（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＹＥＳ）、サブ制御部２２０Ａは、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示」及び「第２モード予告演出」を実行する（Ｓ１３７０）。

この後、サブ制御部２２０Ａが、「第６回目のラウンド数指定コマンド（第６ラウンドの開始を特定するコマンド）」〜「第１０回目のラウンド数指定コマンド（第１０ラウンドの開始を特定するコマンド）」を順次受信することになるが（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５４；ＮＯ、Ｓ１３５８；ＹＥＳ）、何れの場合も、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始する（Ｓ１３６０）。また、演出表示装置２７等において、このラウンド演出と同時に「第２モード演出」が実行される（Ｓ１３６０）。

そして、第５回目〜第９回目の「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」のうちの何れかを受信すると（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＮＯ、Ｓ１３７２；ＮＯ）、サブ制御部２２０Ａは、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３７６）。また、第１０回目の「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」を受信すると（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＮＯ、Ｓ１３７２；ＹＥＳ）、サブ制御部２２０Ａは、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示」及び「第３モード予告演出」を実行する（Ｓ１３７４）。

この後、サブ制御部２２０Ａが、「第１１回目のラウンド数指定コマンド（第１１ラウンドの開始を特定するコマンド）」〜「第１５回目のラウンド数指定コマンド（第１５ラウンドの開始を特定するコマンド）」を順次受信することになるが（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５４；ＮＯ、Ｓ１３５８；ＮＯ）、何れの場合も、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始する（Ｓ１３６４）。また、演出表示装置２７等において、このラウンド演出と同時に「第２モード演出」が実行される（Ｓ１３６４）。

そして、第１１回目〜第１４回目の「ラウンド終了コマンド（ＣＲＥ）」のうちの何れかを受信すると（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６８；ＮＯ、Ｓ１３７２；ＮＯ）、サブ制御部２２０Ａは、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３７６）。

このように、特殊大当り遊技を実行するなかで、最終ラウンドを終了するタイミングで、主制御部２００Ａからサブ制御部２２０Ａに向かって「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」が送信されると、サブ制御部２２０Ａは、その「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」を受信する（Ｓ１３９０；ＹＥＳ）。そして、「大当り終了指定コマンド（ＣＯＥ）」を受信したサブ制御部２２０Ａは、演出表示装置２７等において「大当り終了演出（大当りエンディング演出）」を実行する（Ｓ１３９５）。そして、「大当り終了演出（大当りエンディング演出）」を実行した後、大当り遊技演出を終了する。

（８）実施例の効果
本実施例の遊技機１では、当否判定の結果が大当りである場合に、多様な特殊当り遊技のうちの何れかを実現する可能性を生ずるため、大当り遊技中の遊技興趣を高めることができる。つまり、各特殊大当り遊技は、「遊技者に付与する利益が異なる３種類以上の特殊開放動作」を様々に組み合わせて構成されるため、何れの特殊大当り遊技を実行するかによって遊技者に付与する利益の大きさが様々に設定される。特に、第２及び第３の特殊大当り遊技では、「設定される特殊開放動作の組み合わせ」に応じて、遊技者が得られる利益の大きさが「細かく」設定されるため、「大当り遊技実行中に実現される特殊開放動作の組み合わせ」や「大当り遊技実行中に出現する特殊開放動作の変化」を、遊技者が固唾をのんで注目することになる。

このように、本実施例の遊技機１によると、当否判定の結果が大当りである場合に、多様な特殊大当り遊技を実行する可能性を生じさせることで、大当り遊技中の遊技興趣を高めることができる。また、本実施例の遊技機１では、発生する特殊大当りの態様に応じて、所望の特殊開放動作を組み合わせて、「多様な特殊大当り遊技」を実現できる。つまり、第１〜第３までの３種類の特殊開放動作を使用スペックとしつつ、これらの組み合わせを選択することで、「多様な特殊大当り遊技」を簡易に実現することができる。

次に、実施例２の遊技機について説明する。この実施例２の遊技機は、特別図柄遊技処理（大当り遊技処理の開始前）において、「特殊開放動作」が設定される点が実施例１と異なる。つまり、実施例２においては、図３０の代わりに図４３を用いる点と、図３５の代わりに図４４を用いる点とが実施例１と異なり、その他は実施例１と同様である。

実施例２の特別図柄遊技処理は、以下の点が実施例１の特別図柄遊技処理と異なる。つまり、実施例２では、図４３に示すように、発生した大当りが特殊大当りであると判断されると（Ｓ３６８；ＹＥＳ）、主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、「大当り図柄Ｔ１〜２７」の種類に応じて、特殊大当り用の組合せパターンを設定した後（Ｓ３７１）、Ｓ３７８の処理に移行する。つまり、「各ラウンド毎に使用される特殊開放動作を特定した組合せパターン」を、「大当り図柄Ｔ１〜２７」の種類に応じて特定して設定する。例えば、「大当り図柄Ｔ１」が停止表示されることを契機に発生する第１の特殊大当りでは、「第１〜第１５ラウンドの全てのラウンドにおいて、第３の特殊開放動作を用いることを特定する組合せパターン」が設定される（図１５を参照）。また、「大当り図柄Ｔ１２」が停止表示されることを契機に発生する第３の特殊大当りでは、「第１〜第５ラウンド（第１期間）において第２の特殊開放動作を用い、第６〜第１０ラウンド（第２期間）において第３の特殊開放動作を用い、第１１〜第１５ラウンド（第３期間）において第１の特殊開放動作を用いることを特定する組合せパターン」が設定される（図１５を参照）。

実施例２の特殊大当り遊技処理は、以下の点が実施例１の特殊大当り処理と異なる。つまり、実施例２の特殊大当り遊技処理では、図４４に示すように、特殊開放動作を設定する処理（第１の開放時間、第２の開放時間、第３の開放時間を設定する処理）が省略されている（図３５のＳ６６６、Ｓ６６８、Ｓ６７０、Ｓ６７２及びＳ６７０の各処理を省略）。また、図３５のＳ６８２の処理の代わりに、Ｓ６８３の処理を実行する点が、実施例１の特殊大当り処理と異なる。つまり、実施例２の特殊大当り遊技処理では、Ｓ６８０の肯定的な判断の後、「開始するラウンドに対応する開放時間」に応じて、大入賞口３１を開放する処理を行う（Ｓ６８３）。

実施例２によると、実施例１の同様な効果が得られる。

次に、実施例３の遊技機について説明する。この実施例３では、（ａ）特殊開放動作に従って実現される大入賞装置３１の開放時間が短縮化される点と、（ｂ）特殊大当り遊技において実行するラウンド数を１６ラウンドとする点と、（ｃ）特殊大当り遊技において実行するラウンド数と、大入賞装置３１の開放回数とが一致しない点、（ｄ）使用する特殊開放動作が変更されるラウンドが、特殊大当りの態様に応じて定められている点等が実施例１と異なる。つまり、実施例３では、図１１の代わりに図４５を用いる点と、図１５及び図１６の代わりに図４６及び図４７を用いる点と、図３５の代わりに図４８を用いる点と、図４１の代わりに図４９を用いる点が実施例１と異なる。

実施例３では、「大入賞装置３１の開放動作（当り動作）」として、図４５に示す５通りの開放動作（当り動作）を行う。つまり、図４５（ａ）〜（ｅ）に示すように、５通りの開放動作のうちの何れかを用いて、閉鎖状態にある大入賞装置３１を開放状態に変化させることを行う。そして、実施例３では、開放動作として、実施例１と同様な一般開放動作と、短開放動作の他に、実施例１の場合よりも「大入賞装置３１の開放時間として短縮化された開放時間」を特定する第１〜第３の特殊開放動作を設けている。つまり、実施例３では、図４５（ｃ）〜（ｅ）に示すように、大入賞装置３１を「１秒」開放状態に変化させる第１の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「１秒」前傾姿勢に姿勢変更すること行う開放動作）と、大入賞装置３１を「２秒」開放状態に変化させる第２の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「２秒」前傾姿勢に姿勢変更することを行う開放動作）と、大入賞装置３１を「４秒」開放状態に変化させる第２の特殊開放動作（開閉板３１ｂを「４秒」前傾姿勢に姿勢変更することを行う開放動作）とを設けている。

実施例３の「第１の特殊開放動作」も、図４５（ｃ）に示すように、「短開放動作」に比べて、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる特殊開放動作であるが、この第１の特殊開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射されても、その発射タイミングが良くないと、大入賞装置３１に遊技球を入賞させることは困難である。

「第２の特殊開放動作」も、図４５（ｄ）に示すように、「第１の特殊開放動作」よりも、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる特殊開放動作である。この第２の特殊開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞装置３１に向かって流下すると、「１球」の遊技球が大入賞口３１ａに遊技球が入球する可能性がある（遊技球の発射タイミングが良いと１球入賞する可能性がある）。

「第３の特殊開放動作」は、図４５（ｅ）に示すように、「第２の特殊開放動作」よりも、遊技球の入賞が容易な態様で大入賞装置３１を開放状態に変化させる特殊開放動作である。これらの開放動作に従って、大入賞装置３１を開放状態に変化させているときに、遊技球が遊技領域１１に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞装置３１に向かって流下すると、「２球以下」の遊技球が大入賞口３１ａに遊技球が入球する可能性がある（遊技球の発射タイミングが良いと３球入賞する可能性がある）。なお、実施例３においても、実施例１に示す「第１〜３の特殊開放動作」を用いることもできる。

実施例３では、当否判定の結果が大当りであることを示す大当り表示（大当り図柄）として、計１８通りの図柄を設けている。つまり、実施例１と同様な大当り図柄Ａ１、Ａ２、Ｂ」の他に、「大当り図柄ｔ１〜Ｔ１５」を設けている。そして、大当り図柄決定手段が特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に停止表示する停止図柄（大当り図柄）を、「大当り図柄Ｂ（図１３及び図１４を参照）」に決定すると、「ラウンドの回数」は「２回（２ラウンド）」とされ、「大当り図柄Ａ１若しくはＡ２に決定すると、「ラウンドの回数」は「１５回（１５ラウンド）」とされる。ところが、大当り図柄決定手段が特別図柄表示部（６２ａ若しくは６２ｂ）に停止表示する停止図柄（大当り図柄）を、特殊大当りの発生を示す図柄（大当り図柄ｔ１〜Ｔ１５の何れか）に決定すると、「ラウンドの回数」は「１６回（１６ラウンド）」とされる。なお、本実施例においても、大当り遊技において実行する各ラウンドの終了条件は実施例１と同様である。

実施例３においても、第１の始動入賞装置１７ａ若しくは第２の始動入賞装置１７ｂへの遊技球の入賞に起因して当否判定（第１の大当り抽選）が行われ、大当りを示す判定結果が導出されると、主制御部２００Ａは「大当りの種類（大当り図柄の種類）」を乱数抽選（振分抽選）によって決定する。なお、第１の大当り抽選の結果が落選の場合や第２の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部２００Ａは小当りを発生させるか否かを乱数抽選（小当り抽選）によって決定してもよい。

「大当り図柄Ａ１」、「通常大当り」、「大当り図柄Ａ２」、「第１の確変大当り」、「第１の大当り遊技」、「大当り図柄Ｂ」、「第２の確変大当り」、「第２の大当り遊技」の内容は実施例と同様である。また、「大当り図柄ｔ１〜ｔ１５」は、何れも「特殊大当り」を生じたことを示す「大当り図柄」である。この「特殊大当り」を生ずると、特殊大当り遊技を実行するとともに、実行した特殊大当り遊技終了後に当否判定の結果が大当りとなる確率（第１の大当り抽選の結果が当選となる確率と第２の大当り抽選の結果が当選となる確率）が高確率とされる。

実施例３では、図４６及び図４７に示すように、「特殊大当りを示す大当り図柄ｔ１〜ｔ１５」が１５態様予定されている。このため、当否判定の結果が大当りの場合、１５通りの「特殊大当り」が生じ得ることとされている。また、何れの特殊大当りを契機とする大当り遊技（つまり、特殊大当り遊技）においても、大入賞装置３１の開閉動作が、所定のインターバル（例えば、通常、２秒のインターバル、予告演出を行う場合は、その２〜１０倍のインターバル）を挟みつつ１６回（１６ラウンド）繰り返されるタイプの大当り遊技である。但し、実施例３の特殊大当り遊技においては、大入賞装置３１の総開放回数が２４回（２４開放）に定められているため、全１６ラウンドのうちの少なくとも何れかラウンドにおいて、複数回の開放動作を行うこととされている。

実施例３においては、開放回数が「８回」増える毎に、「大入賞装置３１が実行する特殊開放動作」が変更される場合と、変更されない場合がある。以下、１５通りの「特殊大当り」に関し、更に詳しく説明する。なお、実施例３では、開放回数が「１回」〜「８回」までの期間を「第１区間」と称し、「９回」〜「１６回」までの期間を「第２区間」と称し、「１７回」〜「２４回」までの期間を「第３区間」と称することとする。なお、図４６及び図４７に示すように、大入賞装置３１の開閉動作を行う度に、開放時間（特殊開放動作に従って定められる大入賞装置３１の開放時間）が設定される。つまり、実施例３の特殊大当り遊技においては、開放動作を１回のみ行うラウンドにおいては、１回のみ開放時間が定められ、開放動作を複数回行うラウンドにおいては、開放動作の回数だけ開放時間が定められる。

実施例３においては、特殊大当り遊技の実行中を通して、大入賞装置３１の開閉動作を行う度に設定される開放時間（特殊開放動作に従って定められる大入賞装置３１の開放時間）が一定とされる場合（特殊大当り遊技の実行中に変更されない場合）と、１回変更される場合と、２回変更される場合とがある。また、実施例３において、「第１区間」に大入賞装置３１の開閉動作を行う度に設定される開放時間を「第１開放時間」と称するが、開放時間が特殊大当り遊技の実行中に変更されない場合には、当該特殊大当り遊技を実行中は、大入賞装置３１の開閉動作を行う度に常時、「第１開放時間」が設定される。また、開放時間が１回変更される場合には、変更後において「第２開放時間」が設定される。また、開放時間が２回変更される場合には、１回目の変更後において「第２開放時間」が設定され、２回目の変更後において「第３開放時間」が設定される。なお、「第１開放時間」、「第２開放時間」及び「第３開放時間」は、大当り図柄ｔ１〜ｔ１５の態様によって定められる（１秒、２秒若しくは４秒）。

実施例３においても、第１の特殊大当りとして、３態様を予定している。つまり、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄ｔ７」、「大当り図柄ｔ１３」若しくは「大当り図柄ｔ１５」に決定すると、第１の特殊大当りが発生し、第１の特殊大当り遊技を実行する。これらの場合、実行する「第１の特殊大当り遊技」において、遊技者に与え得る利益は、大当り図柄の態様によって異なっている。

「大当り図柄ｔ７」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間（第１目の開放〜第８目の開放）と、第２区間（第９目の開放〜第１６目の開放）と、第３区間（第１７目の開放〜第２４目の開放）とにおいて、第１の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする。このため、この「第１の特殊大当り遊技」は、全１５態様の特殊大当り遊技のうちで、遊技者に与え得る利益が最も小さくなる。

一方、「大当り図柄ｔ１５」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間と、第２区間と、第３区間とにおいて、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする。このため、この「第３の特殊大当り遊技」は、全１５態様の特殊大当り遊技のうちで、遊技者に与え得る利益が最も大きくなる可能性が高い。また、「大当り図柄Ｔ１３」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間と、第２区間と、第３区間とにおいて、第２の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする。なお、何れの「第１の特殊大当り遊技」においても、１６ラウンドのうちの半分のラウンドで１回の開放動作を行い、残りの半分のラウンドで２回の開放動作を行う。但し、開放動作の振分態様はこれに限定されず、例えば、特定のラウンド（例えば、１６ラウンド）に、９回の開放動作を行い、残りのラウンドで１回の開放動作を行うこととしてもよい。なお、図４６及び図４７中で、（ａ回／ｂＲ）なる表示（ａ、ｂは正数で記載）は、「ｂラウンド（ｂ回のラウンド）」で、大入賞装置３１の開閉動作が「合計ａ回」なされることを示す。

本実施例では、第２の特殊大当りとして、１０態様を予定している。つまり、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄ｔ１」、「大当り図柄ｔ３」、「大当り図柄ｔ４」、「大当り図柄ｔ５」、「大当り図柄ｔ６」、「大当り図柄ｔ８」、「大当り図柄ｔ１０」、「大当り図柄ｔ１１」、「大当り図柄ｔ１２」若しくは「大当り図柄ｔ１４」に決定すると、第２の特殊大当りが発生し、第２の特殊大当り遊技を実行する。

これらの場合、「第２の特殊大当り遊技」の実行に際して用いる２種類の特殊開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序のうちの少なくとも一方が異なっている。このため、遊技者に与え得る利益と、遊技者に与える印象（特殊開放動作の出現順序が与える印象）のうちの少なくとも一方が、大当り図柄の態様によって異なったものとなる。なお、これらの「第２の特殊大当り遊技」のうちで、「大当り図柄ｔ１」、「大当り図柄ｔ８」、「大当り図柄ｔ１１」が停止表示されることに起因して実行されるものは、２つ区間において、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態に変化させるため、遊技者に与え得る利益が大きくとなる。

ここで、「大当り図柄ｔ１」若しくは「大当り図柄ｔ３」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第２の各ラウンドでは、４回ずつの開放動作を行い、第３〜第１６のラウンドにおいて、合計１６回の開放動作を行う（例えば、第３〜第１６のラウンドのうちの何れかのラウンドで３回開放させる。）。また、「大当り図柄ｔ４」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第４の各ラウンドでは、２回ずつの開放動作を行い、第５〜第１３の各ラウンドでは、１回ずつの開放動作を行い、第１３〜第１６のラウンドにおいて、２回ずつの開放動作を行う。更に、「大当り図柄ｔ５」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第４の各ラウンド及び第５〜第１３の各ラウンドで、２回ずつの開放動作を行い、第１３〜第１６のラウンドにおいて、１回ずつの開放動作を行う。また、「大当り図柄ｔ６」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第２の各ラウンドにおいて４回ずつの開放動作を行い、第３〜第８の各ラウンドで、合計８の開放動作を行い（例えば、何れかのラウンドで３回開放させる。）、第１３〜第１６のラウンドにおいて、１回ずつの開放動作を行う。

更に、「大当り図柄ｔ８」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第４の各ラウンドでは、２回ずつの開放動作を行い、第５〜第１６のラウンドにおいて、合計１６回の開放動作を行う（例えば、何れかのラウンドで５回開放させる。）。また、「大当り図柄ｔ１０」、「大当り図柄ｔ１２」若しくは「大当り図柄ｔ１４」に起因する「第２の特殊大当り遊技」において、第１〜第８の各ラウンドでは、２回ずつの開放動作を行い、第９〜第１６のラウンドにおいて、１回ずつの開放動作を行う。

本実施例では、第３の特殊大当りとして、２態様を予定している。つまり、前述の「大当りの種類（大当り図柄の種類）を決定するための乱数抽選（振分抽選）」において、大当り図柄が「大当り図柄ｔ２」若しくは「大当り図柄ｔ９」に決定すると、第３の特殊大当りが発生し、第３の特殊大当り遊技を実行する。これらの場合、「第３の特殊大当り遊技」の実行に際して用いる３種類の特殊開放動作の出現順序が異なっているため、遊技者に与える印象（特殊開放動作の出現順序が与える印象）が、大当り図柄の態様によって異なったものとなる。

「大当り図柄ｔ２」に起因する「第３の特殊大当り遊技」において、第１〜第２の各ラウンドでは、４回ずつの開放動作を行い、第３〜第８のラウンドにおいて、合計８回の開放動作を行い（例えば、何れかのラウンドで３回開放させる。）、第９〜第１６のラウンドにおいて、１回ずつの開放動作を行う。また、「大当り図柄ｔ９」に起因する「第３の特殊大当り遊技」において、第１〜第８の各ラウンドでは、２回ずつの開放動作を行い、第９〜第１６のラウンドにおいて、１回ずつの開放動作を行う。

実施例３においても、一般大当り遊技及び短開放大当り遊技は、図３４に従って、実施例１と同様に行われる。また、一般大当り、短開放大当り遊技若しくは特殊大当り遊技を実行した後の大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）は、図３６に従って、実施例１と同様に行われる。但し、「特殊大当り遊技）」は図４８に従って、以下のように行われる。

実施例３の特殊大当り遊技を開始した場合も、図４８に示すように、先ず、大入賞口３１ａが開放中か否かを判断する（Ｓ６５４）。この特殊大当り遊技の開始直後も、大入賞口３１ａは開放中ではないと判断され（Ｓ６５４；ＮＯ）、Ｓ６６７以降の処理に移行する。ここで、Ｓ６６７の処理、Ｓ６７１の処理においては、実行中の特殊大当り遊技が、大入賞装置３１の開放時間の変更を行うものであるか否か、変更を行うものである場合、実行中のラウンド数が第１回目の変更を行うラウンド数であるのか、或いは、実行中のラウンド数が第２回目の変更を行うラウンド数であるのか等が判断される。但し、図４６及び図４７に示す何れの特殊大当り遊技であっても、特殊大当り遊技の開始直後はＲカウンタの値が「初期値（１）」であるため、Ｓ６６１及びＳ６７１の処理で否定的な判断がされ、大入賞装置３１の開放時間として、「第１区間の開放時間」、つまり、「第１開放時間」が一律に設定される。そして、第１開放時間を設定する処理を行った後（Ｓ６７４）、特殊大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される（Ｓ６７７）。

ここで、第１開放時間は、図４６及び図４７に示すように、特殊大当りの態様（特殊大当り図柄の態様）」に応じて、３通りの開放時間のうちの何れかが設定される。つまり、第１の特別図柄表示部６２ａ若しくは第２の特別図柄表示部６２ｂに停止表示される大当り図柄が、大当り図柄ｔ１〜ｔ７のうちの何れかに決定されると、「第３の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、４秒）」が設定され、大当り図柄ｔ８〜ｔ１４のうちの何れかに決定されると、「第２の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、２秒）」が設定され、大当り図柄ｔ１５に決定されると、「第１の特殊開放動作を実現するための開放時間（本実施例では、１秒）」が設定される。

Ｓ６７７の処理では、「特殊大当り遊技開始後に実行されたラウンド数」が対応する大当り遊技の設定回数（１６回）に達したか否かを判断する（Ｓ６７７）。但し、特殊大当り遊技が開始された直後は、特殊大当り遊技の終了条件が成立しないため、Ｓ６７７の処理では、必然的に否定的な判断がなされる（Ｓ６７７；ＮＯ）。このため、Ｓ６８１の処理に移行して、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が経過したか否かを判断する（Ｓ６８１）。つまり、大入賞口３１ａの閉鎖時間が経過したか否かを判断する（Ｓ６８１）。ここで、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）は、ラウンドとラウンド間で大入賞口３１ａが閉鎖状態となっている時間である。そして、特殊大当り遊技が開始された直後は、大入賞口３１ａは閉鎖状態となっているから、必然的に、大入賞口の閉鎖時間が経過していると判断される（Ｓ６８１；ＹＥＳ）。

このため、設定された開放時間（第１開放時間）に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）と、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理（Ｓ６８６）とを行った後、図３４、図４８、図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。なお、特殊大当り遊技では、タイマの計測値（計測した時間）が「第１開放時間」になると、大入賞口３１ａが閉鎖される（Ｓ６５８の処理を参照）。なお、Ｓ６８２の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを開放させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド開始を示すコマンド（図３５中、「Ｒ開始Ｃ」と図示）が送信される。また、後述するＳ６５８の処理を実行するタイミング（大入賞口３１ａを閉鎖させるタイミング）で、主制御基板２００からサブ制御基板２２０に向かって、ラウンド終了を示すコマンド（図３５中、「Ｒ終了Ｃ」と図示）が送信される。

主制御基板２００のＣＰＵ２０１は、Ｓ６８２の処理、Ｓ６８６の処理を経て、遊技制御処理に復帰すると、図２６に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理（Ｓ６００）を開始する。この際も、前述のように、図２６に示した遊技制御処理を、主制御基板２００のＣＰＵ２０１が一回、実行するために要する時間は、約４ｍｓｅｃとなっている。従って、図３４、図４８、図３６に示す大当り遊技処理（Ｓ６００）も、約４ｍｓｅｃ毎に繰り返して実行される。

そして、Ｓ６５４の処理で肯定的な判断がなされると、ラウンドの終了条件が成立したか否かを判断する（Ｓ６５７）。つまり、大入賞口３１ａの規定数（８球）の遊技球が入賞するか、実行中のラウンドにおいて開放動作（１ラウンド中、複数回の開放動作を行う場合、当該ラウンド中の最後の開放動作）の予定実行時間（図中、規定時間と表記）が経過したか否かを判断する（Ｓ６５７）。なお、規定時間が経過したか否かを、「実行中のラウンドにおいて開放動作（１ラウンド中、複数回の開放動作を行う場合、当該ラウンド中の最後の開放動作）の継続時間を計測する開放時間計測用のタイマＴの計測値（計測した時間）が、第１開放時間になるか否か」によって判断することができる。また、１ラウンド中、１回の開放動作のみ行う態様では、当該１回の開放動作の開放時間が経過すると、ラウンドの終了条件が成立する。

ラウンドの終了条件が成立していなくても（Ｓ６５７；ＮＯ）、実行中の開放動作の実行時間（第１開放時間）が経過していれば（Ｓ６６２；ＹＥＳ）、一端、大入賞口３１ａを閉鎖とする処理（Ｓ６６４）を行う。つまり、１ラウンド中、複数回の開放動作を行う態様では、「当該ラウンド中の最後でない開放動作」の開放時間が経過すると（Ｓ６６２；ＹＥＳ）、一端、大入賞口３１ａを閉鎖とする処理（Ｓ６６４）を行った後、Ｓ６６７以降の処理に移行する。この場合、Ｓ６６７の処理と、Ｓ６７１の処理の否定的な判断を経て、同一ラウンド中の後続する開放動作の開放時間として、第１開放時間を設定する処理（Ｓ６７４）を行った後、Ｓ６６７以降の処理に移行する。なお、第２開放時間が設定されるラウンドにおいては、Ｓ６６２の処理で、第２開放時間の経過の有無が判断され、Ｓ６６７の処理の否定的な判断と、Ｓ６７１の処理の肯定的な判断を経て、同一ラウンド中の後続する開放動作の開放時間として、第２開放時間を設定する処理（Ｓ６７２）を行った後、Ｓ６６７以降の処理に移行する。また、第３開放時間が設定されるラウンドにおいては、Ｓ６６２の処理で、第３開放時間の経過の有無が判断され、Ｓ６６７の処理の肯定的な判断を経て、同一ラウンド中の後続する開放動作の開放時間として、第３開放時間を設定する処理（Ｓ６６８）を行った後、Ｓ６６７以降の処理に移行する。

ラウンドの終了条件が成立していれば（Ｓ６５７；ＹＥＳ）、大入賞口３１ａを閉鎖とする処理（Ｓ６５８）と、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）を「＋１」する処理（Ｓ６６０）とを行った後、Ｓ６６７以降の処理に移行する。ここで、Ｓ６７１の処理では、実行中のラウンドのラウンド数が、「開放時間を第２開放時間とするラウンド数（以下、「第１変更ラウンド数」という。）」に到達しているか否かが判断され、Ｓ６６７の処理では、実行中のラウンドのラウンド数が、「開放時間を第３開放時間とするラウンド数（以下、「第２変更ラウンド数」という。）」に到達しているか否かが判断される。

この第１変更ラウンド数及び第２変更ラウンド数の存否や、存在する場合のラウンド数は、図４６及び図４７に示すように、大当り図柄ｔ１〜ｔ１５の態様に応じて決定される。例えば、「大当り図柄ｔ７」、「大当り図柄Ｔ１３」若しくは「大当り図柄ｔ１５」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１変更ラウンド数及び第２変更ラウンド数が存在せず、Ｓ６６７及びＳ６７１の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６７４の処理に従って「第１開放時間」が設定される。また、「大当り図柄ｔ１」に対応する「第２の特殊大当り遊技」では、第１変更ラウンド数（３ラウンド）のみが存在し、実行するラウンド数が「３」になると、Ｓ６７４の処理に従って「第２開放時間」が設定され、以後、Ｓ６６７及びＳ６７１の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６７２の処理に従って「第２開放時間」が設定される。

更に、「大当り図柄ｔ２」に対応する「第３の特殊大当り遊技」では、第１変更ラウンド数（３ラウンド）及び第２変更ラウンド数（７ラウンド）が存在する。そして、実行するラウンド数が「３」になると、Ｓ６７４の処理に従って「第２開放時間」が設定され、以後、実行するラウンド数が「７」になるまで、Ｓ６６７及びＳ６７１の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６７２の処理に従って「第２開放時間」が設定される。また、実行するラウンド数が「７」になると、Ｓ６６８の処理に従って「第３開放時間」が設定され、以後、Ｓ６６７の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６６８の処理に従って「第３開放時間」が設定される。

第２の特殊大当り遊技においても、使用する特殊開放動作が、当該特殊大当り遊技開始時の「特殊開放動作」から別の「特殊開放動作」に変更された後、再度、当該特殊大当り遊技開始時の「特殊開放動作」に戻る場合には、第１変更ラウンド数及び第２変更ラウンド数が存在する。例えば、「大当り図柄ｔ１０」に対応する「第２の特殊大当り遊技」では、第１変更ラウンド数（５ラウンド）及び第２変更ラウンド数（９ラウンド）が存在する。そして、実行するラウンド数が「５」になると、Ｓ６７４の処理に従って「第２開放時間」が設定され、以後、実行するラウンド数が「９」になるまで、Ｓ６６７及びＳ６７１の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６７２の処理に従って「第２開放時間」が設定される。また、実行するラウンド数が「９」になると、Ｓ６６８の処理に従って「第３開放時間（第１開放時間と同一の時間）」が設定され、以後、Ｓ６６７の処理を経る度に（大入賞装置３１の開放を行う度に）、Ｓ６６８の処理に従って「第３開放時間」が設定される。

前述のように、Ｓ６７７の処理で否定的な判断がなされると（Ｓ６７７；ＮＯ）、Ｓ６８０の処理に移行して、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が経過したか否かを判断する（Ｓ６８１）。但し、実施例３においても、実施例１と同様に、５ラウンドの終了した後と、１０ラウンドの終了した後においては、他のラウンドの終了後に比べて、大入賞口の閉鎖時間（インターバル時間）が長く（例えば、２倍〜１０倍のうちの何れかの倍率）されている。

Ｓ６７４の処理を経て、Ｓ６８１の肯定的な判断を得ると、設定された「第１開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。また、Ｓ６７２の処理を経て、Ｓ６８１の肯定的な判断を得ると、設定された「第２開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。更に、Ｓ６６８の処理を経て、Ｓ６８１の肯定的な判断を得ると、設定された「第３開放時間」に応じて、大入賞口３１ａを開放させる処理（Ｓ６８２）を行う。そして、何れの場合も、開放時間計測用のタイマＴをセットする処理（Ｓ６８６）を行った後、図３４、図４８、図３６に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図２６の遊技制御処理に復帰する。

特殊大当り遊技の終了条件が成立すると（Ｓ６１７；ＹＥＳ、つまり、Ｒカウンタのカウント値が「１６」になると）、Ｓ６７７の処理で肯定的な判断がなされ、特殊大当り遊技を終了する（図３４のＳ６１８）。この特殊大当り遊技を終了する際には、ラウンドカウンタ（Ｒカウンタ）の値は初期化され、「１」に戻される（Ｓ６１８、Ｓ６２４）。そして、大当り遊技終了設定処理（Ｓ７００）を行った後、大当り遊技処理（Ｓ６００）を終了し、図２６の遊技制御処理に復帰する。

次に、実施例３の大当り遊技演出処理について説明する。この実施例３の大当り遊技演出処理は、図４１の代わりに図４９を用いる点を除いて、実施例１と同様である。

実施例３の大当り遊技演出処理において、Ｓ１３５２の肯定判断を得ると、図４９のＳ１３５５以降の処理が行われる。つまり、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド数指定コマンド」が、第１変更ラウンド数及び第２変更ラウンド数を示すものでない場合（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５５；ＮＯ、Ｓ１３５９；ＮＯ）、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始すると同時に「第１モード演出」が実行される（Ｓ１３６５）。

また、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド数指定コマンド」が、第１変更ラウンド数を示すものである場合（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５５；ＮＯ、Ｓ１３５９；ＹＥＳ）、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始すると同時に「第２モード演出」が実行される（Ｓ１３６０）。更に、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド数指定コマンド」が、第２変更ラウンド数を示すものである場合（Ｓ１３５２；ＹＥＳ、Ｓ１３５５；ＹＥＳ）、演出表示装置２７等において、「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出」を開始すると同時に「第３モード演出」が実行される（Ｓ１３５７）。

実施例３の大当り遊技演出処理において、Ｓ１３６６の肯定判断を得ると、図４９のＳ１３６９以降の処理が行われる。つまり、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド終了コマンド」が、「第１変更ラウンド数の直前のラウンド数」及び「第２変更ラウンド数の直前のラウンド数」を示すものでない場合（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６９；ＮＯ、Ｓ１３７３；ＮＯ）、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」を開始する（Ｓ１３７６）。

また、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド終了コマンド」が、「第１変更ラウンド数の直前のラウンド数」を示すものである場合（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６９；ＹＥＳ）、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」及び「第２モード予告演出」を実行する（Ｓ１３７０）。

更に、サブ制御部２２０Ａが受信した「ラウンド終了コマンド」が、「第２変更ラウンド数の直前のラウンド数」を示すものである場合（Ｓ１３６６；ＹＥＳ、Ｓ１３６９；ＮＯ、Ｓ１３７３；ＹＥＳ）、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置２７等において「インターバル表示（各ラウンド間の演出表示）」及び「第３モード予告演出」を実行する（Ｓ１３７０）。

実施例３によると、実施例１の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例３の特殊大当り遊技では、大入賞装置３１の開放回数が「ラウンド数」よりも多くなるため、通常大当り遊技（第１の大当り遊技等）と異なる大当り遊技を実行中であることが明確となる。このため、特殊大当り遊技の実行に伴って、遊技興趣を更に高めることができる。

次に、実施例４の遊技機について説明する。この実施例４では、遊技者にとって有利な特殊大当り遊技に関連して実行される予告演出の態様が異なる点を除いて、実施例１と同様である。つまり、実施例４では、図５０が付加されている点と、図３９に図５１に示す修正が加えられている点と、図４２の代わりに図５２を用いる点が、実施例１と異なる。

実施例４の遊技機は、遊技者にとって有利な特殊大当り遊技、つまり、大入賞装置３１を「第３の特殊開放動作」に従って「３０秒間」開放状態とする区間が、２区間若しくは３区間の特殊大当り遊技を実行する場合、そのファンファーレ期間において、特殊な予告演出（プレミアムな予告演出）を実行可能な遊技機である。つまり、図１５及び図１６に示すように、「大当り図柄Ｔ１」に対応する「第１の特殊大当り遊技」では、第１区間（１〜５ラウンド）と、第２区間（６〜１０ラウンド）と、第３区間（１１〜１５ラウンド）とにおいて、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする。また、「大当り図柄Ｔ２」、「大当り図柄Ｔ３」、「大当り図柄Ｔ４」、「大当り図柄Ｔ７」、「大当り図柄Ｔ１０」、「大当り図柄Ｔ１９」に対応する「第２の特殊大当り遊技」では、第１区間と、第２区間と、第３区間とのうちの２区間で、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする。つまり、これらの場合は、遊技者にとって有利な特殊大当り遊技を実行するため、その直前に、特殊な予告演出（プレミアムな予告演出）を実行する可能性があることとした。

次に、図５０を用いて、特殊な予告演出（プレミアムな予告演出）の概要を説明する。この予告演出を行う場合も、図５０に示すように、演出表示装置２７において、大当り開始表示（ファンファーレ表示）を開始した後（ａ１）、当該「特殊大当り遊技」において使用する特殊開放動作を示唆する予告演出が開始される（ａ２）。この予告演出が開始されると、演出表示装置２７の表示画面２７ａに、スロットマシン（回胴式の遊技機）の表示リールを模した画像が表示される（ａ２）。そして、一定時間を経過すると、表示窓の内側で、全表示リールが停止した画像が表示され（ａ３）、「スロット演出の結果」が示される。但し、この特殊な予告演出では、スロット演出の結果を表示する際に、「遊技者に大きな利益を与えることを示すための特殊な表示」が行われる。つまり、全表示リールが停止した画像は、遊技者に最も大きな利益を与えることを示す図柄（以下、「ボーナス図柄」という。）を「漢数字」で示すものとなるとともに、演出表示装置２７の表示画面２７ａがフラッシュする状態となる。

大当り開始表示（ファンファーレ表示）を終了するタイミングで、予告演出を終了し、表示画面２７ａに「第１ラウンドが開始されたことを示す表示（ラウンド表示）」がされ、（ａ４）、大入賞装置３１が第３の特殊開放動作に従って、開放状態とされる。更に、演出表示装置２７において「モード中演出」が実行される（ａ５）。以後の演出は、実施例１に示す他の大当り演出と同様である。

実施例４の大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）で、以下の点が実施例１の大当り遊技演出処理（Ｓ１３００）と異なる。つまり、今回の大当りが特殊大当りであるには（Ｓ１３０７；ＹＥＳ）、実行する特殊大当りにおいて、第３の特殊開放動作が設定される区間が、２区間以上であるか否かを判断する（Ｓ１３０７ａ）。つまり、「大当り図柄Ｔ１」、「大当り図柄Ｔ２」、「大当り図柄Ｔ３」、「大当り図柄Ｔ４」、「大当り図柄Ｔ７」、「大当り図柄Ｔ１０」若しくは「大当り図柄Ｔ１９」が停止表示されたことに起因する「特殊大当り遊技」であるか否かが判断される（Ｓ１３０７ａ）。

第３の特殊開放動作が設定される区間が、１区間以下であると判断されると（Ｓ１３０７ａ；ＮＯ）、特殊大当り用のファンファーレ演出を実行するとともに、第１モード予告演出を実行した後（Ｓ１３１２ａ）、Ｓ１３５０の処理に移行する。

一方、第３の特殊開放動作が設定される区間が、２区間以上であると判断されると（Ｓ１３０７ａ；ＹＥＳ）、特殊な予告演出を実行するか否かの抽選を行う（１３０７ｂ）。つまり、図５２に示すように、「大当り図柄Ｔ１」、「大当り図柄Ｔ２」、「大当り図柄Ｔ３」、「大当り図柄Ｔ４」、「大当り図柄Ｔ７」、「大当り図柄Ｔ１０」若しくは「大当り図柄Ｔ１９」が停止表示される場合に、通常の予告演出（実施例１と同様な予告演出であって、図中の演出パターン１ａ、２ａ、３ａ、４ａ、７ａ、１０ａ及び１９ａを参照）を実行するケースと、特殊な予告演出（図５０に例示した予告演出であって、図中の演出パターン１ｂ、２ｂ、３ｂ、４ｂ、７ｂ、１０ｂ及び１９ｂを参照）を実行するケースとがある。なお、図５２において、図示を省略した部分の内容は図４２の対応する部分と同様である。

特殊な予告演出を実行するか否かの抽選（１３０７ｂ）に落選すると（１３０７ｃ；ＮＯ）、特殊大当り用のファンファーレ演出を実行するとともに、第１モード予告演出を実行した後（Ｓ１３１２ａ）、Ｓ１３５０の処理に移行する。これに対して、当選すると（１３０７ｃ；ＹＥＳ）、特殊大当り用のファンファーレ演出を実行するとともに、特殊な予告演出を実行した後（Ｓ１３１２ｂ）、Ｓ１３５０の処理に移行する。

実施例４によると、実施例１の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例４では、遊技者にとって有利な特殊大当り遊技を実行する場合、そのファンファーレ期間において、特殊な予告演出（プレミアムな予告演出）を実行する場合があるため、遊技者の遊技興趣を更に高めることができる。なお、実施例４の変形例（以下、「変形例１」という。）として、図５３に示すものを例示できる。この変形例１では、第２区間（６〜１０ラウンド）と、第３区間（１１〜１５ラウンド）とにおいて、第３の特殊開放動作を用いて、大入賞装置３１を開放状態とする場合、第１区間経過後に特殊な予告演出を実行可能としている。

次に、実施例５の遊技機について説明する。この実施例５の遊技機では、特殊開放動作の種類と、特殊当り遊技の実行に際して出現する特殊開放動作の頻度とによって、確率変動手段の作動の有無を示唆することとしている。この実施例５は、図１５及び図１６の代わりに、図５４を用いる点を除いて実施例１と同様である。

実施例５では、図５４に示すように、大入賞装置３１を「第３の特殊開放動作」に従って「３０秒間」開放状態とする区間が２区間若しくは３区間の特殊大当り遊技を実行後に確率変動手段が作動し、それ以外の場合は、特殊大当り遊技を実行後に確率変動手段が作動しないこととしている。

実施例５によると、実施例１の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例５の特殊大当り遊技では、「第３の特殊開放動作」の出現頻度が高くなると、遊技者に確率変動手段が作動することの示唆が行われるため、遊技興趣を更に一層高めることができる。なお、実施例５と異なり、「第３の特殊開放動作」の出現頻度が低く（１区間若しくは第３の特殊開放動作が出現しない場合）なると、遊技者に確率変動手段が作動することの示唆が行われることとしてもよい。

以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。

すなわち、各実施例の遊技機では、特殊大当り遊技中に、第１開放時間、第２開放時間及び第３開放時間を設定する態様を例示したが、第１開放時間及び第２開放時間を設定する態様や、第１〜第Ｍ開放時間を設定する態様（Ｍは３以上で、ラウンド数以下の自然数）を設定する態様を例示することもできる。

また、各実施例では、第１〜第ＮまでのＮ種類の特殊開放動作における「遊技球の入賞可能性」の高低を、開放時間の長短で規定する態様を例示したが、図５５（ａ）〜（ｃ）に示す変形例２のように、大入賞装置３１の開放量で規定してもよい。また、図５６（ａ）〜（ｄ）に示す変形例３のように、大入賞装置３１を複数回に渡って開放させる特殊開放動作を採用するとともに、各特殊開放動作に従う開放回数（一回の開放動作において、大入賞装置３１が閉鎖状態から開放状態に変化する回数）の多少によって規定してもよい。

各実施例では、一個の可変式の始動入賞装置（第２の始動入賞装置１７ｂ）と、一個の非可変式の始動入賞装置（第１の始動入賞装置１７ａ）とを備える遊技機１を例示したが、一個の可変式の始動入賞装置のみを有する遊技機、複数個の可変式の始動入賞装置のみを有する遊技機、複数個の可変式の始動入賞装置と一個若しくは複数個の非可変式の始動入賞装置を備える遊技機、一個の可変式の始動入賞装置と複数個の非可変式の始動入賞装置とを備える遊技機について、各請求項の発明を適用できる。

また、各実施例では、第１〜第３までの３種類の特殊開放動作を設ける態様を例示したが、各請求項に示す「Ｎ種類」は「３種類」以上であれば特に問わない。例えば、図５７（ａ）〜（ｆ）に示す変形例４の「４種類」や、図示しない「５種類以上」とすることもできる。

本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。

１；遊技機（弾球遊技機）、
２；外枠、
１７ａ；第１の始動入賞装置（始動入賞装置）、
１７ｂ；第２の始動入賞装置（始動入賞装置）、
２７；演出表示装置（演出図柄変動表示手段）、
２７ａ；表示画面、
３１；大入賞装置（可変入賞装置）、
６０；下部表示装置（本図柄変動表示手段）、
２００；主制御部（主制御手段、当否判定手段、当り態様決定手段、第１当り遊技実行手段、第２当り遊技実行手段、第３当り遊技実行手段、一般当り遊技実行手段、確率変動手段、確率変動予告手段）、
２２０Ａ；サブ制御部（予告演出実行手段）。

Claims (2)

1. 始動入賞装置に遊技球が入賞することに起因して当りか否かを当否判定する当否判定手段と、
   前記当否判定の結果が当りである場合に、発生させる当りの態様を決定する当り態様決定手段と、
   を具備し、
   前記当否判定の結果が当りである場合に、前記当り態様決定手段が決定した当りの態様に応じて、可変入賞装置を閉鎖状態から開放状態に変化させる開放動作を、複数回行う当り遊技を実行する遊技機であって、
   前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第１当り態様に決定した場合に、各々遊技球の入賞可能性が異なる態様で前記可変入賞装置を開放状態に変化させる第１〜第Ｎ（Ｎは、３以上の自然数）までのＮ種類の前記開放動作のうちのＰ種類（Ｐは、１≦Ｐ＜Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第１当り遊技を実行する第１当り遊技実行手段と、
   前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第２当り態様に決定した場合に、前記Ｎ種類の開放動作のうちのＱ種類（Ｑは、Ｐ＜Ｑ＜Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第２当り遊技を実行する第２当り遊技実行手段と、
   前記当り態様決定手段が、発生させる当りの態様を第３当り態様に決定した場合に、前記Ｎ種類の開放動作のうちのＲ種類（Ｒは、Ｑ＜Ｒ≦Ｎを満足する自然数）の開放動作を用いて、前記当り遊技としての第３当り遊技を実行する第３当り遊技実行手段と、
   前記第１当り遊技、前記第２当り遊技または前記第３当り遊技の実行中に、当該当り遊技中に用いられる前記開放動作の種類を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、
   を備えることを特徴とする遊技機。
2. 前記当り遊技は、前記開放動作を予め定められた規定回数行うように構成されるとともに、
   前記第１当り遊技実行手段は、前記開放動作の実行回数が第１回数に到達するまでの第１区間、前記開放動作の実行回数が前記第１回数に到達してから第２回数に到達するまでの第２区間、及び前記開放動作の実行回数が前記第２回数に到達してから前記規定回数に到達するまでの第３区間の全てで同一の開放動作を用いて前記第１当り遊技を実行し、
   前記第２当り遊技実行手段は、前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間で、前記Ｑ種類の開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序が、複数種類の前記第２当り態様に応じて異なる状態で前記第２当り遊技を実行し、
   前記第３当り遊技実行手段は、前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間で、前記Ｒ種類の開放動作の組み合わせ及びそれらの出現順序が、複数種類の前記第３当り態様に応じて異なる状態で前記第３当り遊技を実行し、
   前記予告演出実行手段は、
   前記第１当り遊技、前記第２当り遊技または前記第３当り遊技の実行中において前記第１区間、前記第２区間および前記第３区間の夫々が開始されるときに、該開始される区間で用いられる前記開放動作の種類を示唆する前記予告演出を実行することを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
   

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