JP2011516839A - 孔内検層のための方法および装置 - Google Patents

孔内検層のための方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011516839A
JP2011516839A JP2011502192A JP2011502192A JP2011516839A JP 2011516839 A JP2011516839 A JP 2011516839A JP 2011502192 A JP2011502192 A JP 2011502192A JP 2011502192 A JP2011502192 A JP 2011502192A JP 2011516839 A JP2011516839 A JP 2011516839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
detector
data
logging
signal waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011502192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5832892B2 (ja
Inventor
アンドリュー バジル スカラー,ポール
ジョン エヴァンス,ロビン
チャールズ マクリーン,クリストファー
Original Assignee
サザン イノヴェーション インターナショナル プロプライアトリー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サザン イノヴェーション インターナショナル プロプライアトリー リミテッド filed Critical サザン イノヴェーション インターナショナル プロプライアトリー リミテッド
Publication of JP2011516839A publication Critical patent/JP2011516839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5832892B2 publication Critical patent/JP5832892B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V5/00Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity
    • G01V5/04Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging
    • G01V5/08Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays
    • G01V5/10Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays using neutron sources
    • G01V5/101Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays using neutron sources and detecting the secondary Y-rays produced in the surrounding layers of the bore hole
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/17Circuit arrangements not adapted to a particular type of detector
    • G01T1/171Compensation of dead-time counting losses
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V5/00Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity
    • G01V5/04Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging
    • G01V5/08Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays
    • G01V5/12Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays using gamma or X-ray sources
    • G01V5/125Prospecting or detecting by the use of nuclear radiation, e.g. of natural or induced radioactivity specially adapted for well-logging using primary nuclear radiation sources or X-rays using gamma or X-ray sources and detecting the secondary gamma- or X-rays in different places along the bore hole

Abstract

孔内検層方法であって、該方法は、孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、前記検出器出力データにおける個々の信号を、(i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、(ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、(iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定することにより、分解するステップとを含む。前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する。

Description

本願は、2008年3月31日に出願された米国特許出願第61/041141号および2008年12月18日に出願された米国特許出願第61/138879号に基づくものであるとともに、これら出願の出願日の利益を主張するものであり、これら出願の出願時における内容全体を参照により本願に援用する。
本発明は、一般的に孔内検層のための方法および装置に関し、特に油井検層に関するがこれにのみ用いられるものではない。
鉱物や石油の探査において、岩石および鉱床の表面下の含有物を測定するため、孔内検層が用いられる。
核検層器は、石油産業に有益なデータを与えるものであり、30年以上油井検層に用いられてきた。地下貯留層の存在およびその含有物(例えば、石油、ガスまたは水)の検出に役立つ、岩石層の孔隙率および密度についてのデータは、油井検層に用いられる一連のログの一つを形成する。
孔内検層に用いられる既存のデジタルパルス処理技術は、線形フィルタリング手法に依存している。しかしながら、計数率を増加させると、パルス長を短くし、かつ、スループットを増加するためにバイパスフィルタが必要となるが、これは同時に信号対ノイズ比(SN比)を悪化させ、最終的にはエネルギー分解能も悪化させる。このため、用いることのできる計数率、線源の強度、線源と検出器との近さ、又はこれらパラメータの組合せが制限される。孔内検層の用途においては、例えば、全体としての測定時間が非常に重要である。パルス重なり現象の切捨てに起因する情報の欠落により、元素濃度の推定に十分な精度を得るために必要とする収集時間が延び、最終的には、油井の検層を行うことができる速度に上限が生じる。例えば、米国特許第4883956号明細書では、新規な放射線検出結晶であるセリウムドープオルトケイ酸ガドリニウム(GSO)による利益を評価している。GSO検出器の減衰時間により、いかなる特定の計数率においてもパルス重なりが減少する結果となり、又は特定の許容可能なパルス重なりに対してより高い計数率が得られる。
米国特許第4883956号明細書
したがって、本発明の第1の態様によれば、
孔内検層の方法であって、
孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
前記検出器出力データにおける個々の信号を、
(i)前記データに示された信号の信号波形(またはインパルス応答)を決定し、
(ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
(iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定すること
により、分解するステップとを含み、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間(すなわち、照射および/またはデータ収集時間)が短くなり、および/または分解能が向上する方法が提供される。
したがって、この方法は、できるだけ多くのデータを特徴付けようと試みるものであるが、以下に述べるように、いくつかのデータ(以下、破損データとする)を適切に特徴付けることができなくてもよいことを理解されたい。個々の信号の和からなる全出力信号ではなく、個々の検出に相当する出力を参照する際、「信号」という語は、この文章において「パルス」という語に置き換えることが可能であると理解されたい。また、或る信号の時間的位置(または、タイミング)は、さまざまな方法で、例えば、信号の最大値となる時刻(または時間軸による位置)、または信号の立ち上がりの時刻によって、測定または表現することができることを理解されたい。通常、これは、到着時刻(到着の時刻)または検出時刻と記載される。
また、「検出器データ」という語は、検出器内部または外部の、関連した電子機器または他の電子機器によって事後に処理されるかどうかにかかわらず、検出器から発生したデータを意味するものと理解されたい。
また、前記方法は、前記パラメータ推定値から前記データのモデルを作成するステップと、前記検出器出力データと前記モデルとの比較に基づき、前記パラメータの推定値の正確さを決定するステップとを含んでもよい。
信号波形(またはインパルス応答)は、1つ以上の単一の現象の検出に対する検出器の時間領域の応答を測定することで、そのデータから信号波形またはインパルス応答を得ることを含む較正プロセスによって決定される。したがって、この信号波形の関数形式は、多項関数、指数関数またはスプライン関数のような適当な関数を用いて、データを補間する(またはデータに一致させる)ことで得られてもよい。フィルタ(例えば、逆フィルタ)は、この検出器信号波形から構成されてもよい。信号パラメータの初期の推定は、フィルタを用いて、検出器からの出力データを畳み込むことでなされてもよい。特に関連する信号パラメータは、信号数と各信号の時間的位置(または、到着の時刻)とを含んでいる。
そして、関連する特定の信号パラメータの精度をさらに上げることができる。最初に、信号の数および到着の時刻の推定値の精度を、ピーク検出値および閾値を利用することで上げる。次に、信号数と信号の到着時刻の情報を検出器インパルス応答(以下、信号波形とする)と結び付けることで、信号のエネルギーパラメータを求めることが可能となる。
パラメータ推定の精度は、信号パラメータと検出インパルス応答の情報とから作成される検出器データストリームの、事実上推定値であるモデルと、実際の検出出力とを比較することによって、決定され、または有効とされてもよい。この有効化プロセスが、或るパラメータが十分な正確さを欠いていると決定した場合、これらのパラメータは切り捨てられる。この方法を用いたスペクトル分析法では、十分に正確であると見なされたエネルギーパラメータが、ヒストグラムとして表されてもよい。
前記方法は、さらに、前記信号波形(すなわち、信号を発生させるのに用いた検出器のインパルス応答)に応じた信号パラメータの前記推定値を推定するステップを含んでもよい。前記方法は、1つ以上の単一の検出に対する検出器の応答を測定することで、信号波形のモデルに基づくデータを得ることを含む較正プロセスによって、前記信号波形を決定するステップを含んでもよい。特に、前記方法は、さらに、予想される信号波形を発生させる関数を用いてデータを補間することで、前記モデルの関数形式を得るステップを含んでもよい。前記関数は、多項関数、指数関数またはスプライン関数であってもよい。
前記方法は、前記放射線検出器によって生成された個々の信号の所定の波形に基づいてフィルタを構成するステップを含んでもよい。前記フィルタは、例えば、整合フィルタまたは逆フィルタの形態であってもよい。
一実施形態では、前記方法は、前記検出器出力の畳み込みおよびフィルタを用いて、信号パラメータの最初の推定値を得るステップを含む。前記方法は、信号パラメータの前記推定値の精度を上げるステップを含んでもよい。前記方法は、ピーク検出プロセスを用いて信号数の推定値の精度を上げるステップを含んでもよい。前記方法は、ピーク検出プロセスの適用によって、前記信号の時間的位置の推定値を得る、または推定値の精度を上げるステップを含んでもよい。前記方法は、行列反転または反復技法により連立一次方程式を解くことで、信号エネルギーの推定値の精度を上げるステップを含んでもよい。
本発明の一実施形態では、前記方法は、信号パラメータを検出器インパルス応答と組み合わせて用いて、検出器出力のモデルを生成するステップを含む。前記方法は、例えば、前記検出器出力の前記モデルと現実の検出器出力とを、データとモデルの間の差の最小二乗法、またはその他の手段などを用いて比較することで、誤差検出を実行するステップを含んでもよい。
前記方法は、十分正確に推定されていないと見なされたパラメータを切り捨てるステップを含んでもよい。
一実施形態では、前記方法は、全ての十分正確なエネルギーパラメータをヒストグラムに示すステップを含んでもよい。
前記データは、異なる波形の信号を含んでもよい。この場合、前記方法は、それぞれの前記信号の信号波形が存在しうる位置を決定するステップを含んでもよい。
一実施形態では、前記方法は、前記データから、複数の信号波形の連続する信号波形に許容できる程度に一致する信号を徐々に減算するステップと、前記複数の信号波形のいずれにも許容できる程度に一致しない信号を拒絶するステップとを含む。
一実施形態では、前記個々の信号を分解するステップは、
前記検出器出力データを、デジタル時系列の形式でデジタル化された検出器出力データとして取得し、
前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、少なくとも1つの前記信号の前記時間的位置、および少なくとも1つの前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成することを含み、
前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するステップは、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定することを含む。
一実施形態では、前記方法は油井検層を含む。
前記検層器は全長が3m未満であってよく、場合によっては、全長が2.7m未満であってもよく、または全長が2.4m未満でもよい。
前記信号を分解するステップは、2以上の係数を用いて滞留時間を減らしてもよく、場合によっては、5以上の係数を用いてもよい。前記信号を分解するステップは、2以上の係数を用いて検層器速度を増加してもよく、場合によっては、5以上の係数を用いてもよい。
前記方法は、ガンマ線束を前記放射線検出器に500kHz以上で入射することを特徴としてもよい。
前記方法は、入力計数率が200kHzでのデータのスループットが90%を超えることを特徴としてもよい。
前記方法は、入力計数率が500から2000kHzの間で、データのスループットが70%を超えることを特徴としてもよい。
前記方法は、入力計数率が100kHzでのデータのスループットが95%を超えることを特徴としてもよい。
前記方法は、入力計数率が100から200kHzの間で、データのスループットが95%を超えることを特徴としてもよい。
前記方法は、750kHzを超える入力計数率を含んでもよい。
前記方法は、1MHzを超える入力計数率を含んでもよい。
前記方法は、GSO検出器を含んでもよい。
前記方法は、前記検出器の出力を形成するパルスを含んでもよい。
前記方法は、線源同期信号を用いてデータの配分の誤りを避けるステップを含んでもよい。
第2の態様によれば、本発明は、孔内検層装置であって、該装置は、
孔内検層器であって、該検層器の周囲の物質に照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
前記検出器データをデジタル化された形式で受け取るプロセッサであって、
前記データに示される信号のそれぞれの信号波形を決定し、前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、かつ、
少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値から前記信号のそれぞれのエネルギーを決定する
ようプログラムされたプロセッサとを備え、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置を提供する。
前記プロセッサは、
前記検出器出力データをデジタル時系列の形式で取得し、かつ、
前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、前記信号の前記時間的位置、および前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成する
ようプログラムされており、
前記装置は、前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するに際し、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定してもよい。
前記装置は、油井検層に適合していてもよい。
前記検層器は全長が3m未満であってよい。
前記プロセッサの使用により、5以上の係数を用いて滞留時間を減らすことを可能としてもよい。また、前記プロセッサの使用により、5以上の係数を用いて検層器速度を増加することを可能としてもよい。
前記装置は、ガンマ線束を前記放射線検出器に500kHz以上で入射することを特徴としてもよい。
前記装置は、入力計数率が200kHzでのデータのスループットが90%を超えることを特徴としてもよい。
前記装置は、入力計数率が500から2000kHzの間で、データのスループットが70%を超えることを特徴としてもよい。
前記装置は、入力計数率が100kHzでのデータのスループットが95%を超えることを特徴としてもよい。
前記装置は、入力計数率が100から200kHzの間で、データのスループットが95%を超えることを特徴としてもよい。
前記装置は、750kHzを超える入力計数率を含んでもよい。
前記装置は、1MHzを超える入力計数率を含んでもよい。
前記装置は、GSO検出器を含んでもよい。
前記装置は、前記検層器の出力をパルスが形成するパルス形成モジュールを含んでもよい。
前記検層器は、通常、放射線源および放射線検出器の双方を単一のハウジングに収容するが、前記検層器は、分離したハウジング内の放射線源および放射線検出器のように、区分された形態であってもよい。
第3の態様によれば、本発明は、試錐孔が横断する層内の化学元素の量を数値化する方法であって、
孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
前記検出器出力データにおける個々の信号を、
(i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、
(ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
(iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定すること
により、分解するステップと、
前記元素の量を、少なくとも、前記層内の元素の存在から生じる前記信号の量に基づき決定するステップとを含み、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法を提供する。
前記個々の信号を分解するステップは、
前記検出器出力データを、デジタル時系列の形式でデジタル化された検出器出力データとして取得し、
前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、少なくとも1つの前記信号の前記時間的位置、および少なくとも1つの前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成することを含み、
前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するステップは、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定するステップを含んでよい。
第4の態様によれば、本発明は、孔内検層方法であって、
孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
前記検出器出力データにおける個々の信号を、
(i)デジタルの列として前記検出器出力データを取得し、または表現し、
(ii)前記データに示された信号の信号波形を取得し、または決定し、
(iii)数学的変形に従い前記信号波形を変形することによって、変形信号波形を形成し、
(iv)前記数学的変形に従いデジタルの列を変形することによって、変形信号を含む変形列を形成し、
(v)少なくとも前記変形列および前記変形信号波形の関数を評価し、それにより関数出力を与え、
(vi)モデルに従い前記関数出力をモデル化し、
(vii)前記モデルに基づき関数出力の少なくとも1つのパラメータを決定し、
(viii)前記関数出力の少なくとも1つの決定されたパラメータに基づき前記信号のパラメータを決定すること
により、分解するステップとを含み、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法を提供する。
第5の態様によれば、本発明は、孔内検層装置であって、該装置は、
孔内検層器であって、該検層器の周囲の物質に照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
前記データをデジタルの列として受け取るプロセッサであって、
(i)前記データに示された信号の信号波形を取得し、または決定し、
(ii)数学的変形に従い前記信号波形を変形することによって、変形信号波形を形成し、
(iii)前記数学的変形に従いデジタルの列を変形することによって、変形信号を含む変形列を形成し、
(iv)少なくとも前記変形列および前記変形信号波形の関数を評価し、それにより関数出力を与え、
(v)モデルに従い前記関数出力をモデル化し、
(vi)前記モデルに基づき関数出力の少なくとも1つのパラメータを決定し、かつ、
(vii)前記関数出力の少なくとも1つの決定されたパラメータに基づき前記信号のパラメータを決定する
ようプログラムされたプロセッサとを備え、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置を提供する。
第6の態様によれば、本発明は、鉱物検層方法であって、
鉱物検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
前記検出器出力データにおける個々の信号を、
(i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、
(ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
(iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定すること
により、分解するステップとを含み、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法を提供する。
よって、本発明を用いて鉱物の組成を検層することもでき、鉱物を、検層器に近接して配置してもよく、コンベヤベルト上などで検層器を通過させてもよく、携帯型検層器を用いて現場で検層してもよく、またはそうしなくてもよい。
第7の態様によれば、本発明は、鉱物検層装置であって、該装置は、
鉱物検層器であって、物質を照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
前記検出器データをデジタル化された形式で受け取るプロセッサであって、
前記データに示される信号のそれぞれの信号波形を決定し、
前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、かつ、
少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値から前記信号のそれぞれのエネルギーを決定する
ようプログラムされたプロセッサとを備え、
それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置を提供する。
本発明の各態様の種々の代替的特徴は、本発明のその他の任意の態様に適し、かつ、望まれる場合には、採用してもよいことに留意されたい。
本発明の実施の形態における油井検層装置の図である。 図1の装置のヨウ化ナトリウムNaI(Tl)ガンマ線検出器の図である。 パルス重なりを示すグラフである。 パルス重なりを示すグラフである。 パルス重なりを示すグラフである。 図1の装置で実施される信号処理方法によって用いられる放射線検出の数学的モデル化を示す図である。 図1の装置で実施される信号処理方法によって用いられる放射線検出の数学的モデルを詳細に述べた図である。 図1のデータ捕捉モジュールの機能的要素の略図である。 1000μsの時間軸における図2の検出器の出力から直接収集された未処理のデジタルデータプロットである。 100μsの時間軸における図2の検出器の出力から直接収集された未処理のデジタルデータプロットである。 10μsの時間軸における図2の検出器の出力から直接収集された未処理のデジタルデータプロットである。 本発明の実施の形態によるスペクトル分析データを分析するために、図1の装置によって採用されたパルス重なり回復のための信号処理方法の略図である。 本発明の実施の形態によるスペクトル分析データを分析するために、図1の装置によって採用されたパルス重なり回復のための信号処理方法の概略的なフローチャートである。 図9の信号処理方法の異なる段階の結果を示すプロットである。 図9の信号処理方法の異なる段階の結果を示すプロットである。 図9の信号処理方法の異なる段階の結果を示すプロットである。 図9の方法で処理されたさまざまな入力計数率のセシウム137線源のガンマ線スペクトルのプロットである。 デジタル核パルス発生器によって生成された模擬データを用いて作成された、図9の信号処理方法のコンピュータシミュレーションの結果を示すプロットである。 計数率の範囲のガンマ線源のための図12のシミュレーションの実行のプロットである。 図9の信号処理方法を76mm×76mmNaI(Tl)ガンマ線検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法を76mm×76mmNaI(Tl)ガンマ線検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法を76mm×76mmNaI(Tl)ガンマ線検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法を76mm×76mmNaI(Tl)ガンマ線検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をHPGe検出器で収集されたデータに適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をHPGe検出器で収集されたデータに適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をHPGe検出器で収集されたデータに適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をHPGe検出器で収集されたデータに適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をキセノンガス比例検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をキセノンガス比例検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をキセノンガス比例検出器の出力に適用した結果を示す。 図9の信号処理方法をキセノンガス比例検出器の出力に適用した結果を示す。 中性子線源が作動した際に、図1の装置を用いて収集したエネルギースペクトルの対数線形目盛でのプロットである。 中性子線源が停止した際に、図1の装置を用いて収集したエネルギースペクトルの対数線形目盛でのプロットである。 データ処理の異なる段階を示すプロットを含む図であって、(i)入力データストリーム、(ii)パルス位置特定出力、(iii)パルス同定出力および(iv)有効化誤差信号の部分を示す図である。 本発明の実施の形態の中性子励起ガンマ線分光検層器の概略断面図である。 図20の検層器のために計算された、入力計数率の関数としてのスループット計数率のプロット、および本発明のパルス重なり回復のための信号処理方法を用いない図20の検層器の計算された性能のプロットである。 図20の検層器のために計算された、入力計数率の関数として百分率で示すスループットのプロット、および本発明のパルス重なり回復のための信号処理方法を用いない図20の検層器の計算された性能のプロットである。 図20の検層器のために計算された、入力計数率の関数として百分率で示すスループットのプロット、および本発明のパルス重なり回復のための信号処理方法を用いない図20の検層器の計算された性能のプロットである。 本発明の実施の形態の中性子励起ガンマ線分光検層器の概略断面図である。
発明をよりはっきりと確かなものにするため、単なる一例として、添付の図を参照し、好ましい実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態に従う油井検層装置10の概略図である。装置10は、油井試錐孔(又は他の試錐孔)内へ降ろすための検層器又は「カラー」12を含む。検層器12は、試錐孔の周囲の物質を励起する中性子を発生させるパルス状中性子発生器の形態をとる中性子線源14と、検出器16と、中性子線源14および検出器16を分離するシールド18と、検出器16の出力に接続された前置増幅器20とを有する。前置増幅器20の出力は同軸ケーブル22に接続されている。検層器12は検出器16と互換性のある複数の検出器を含んでもよいことを理解されたい。
装置10は、パルス形成モジュール24と、データ捕捉/分析モジュール26とを含む。これらは、前置増幅器20の出力が同軸ケーブル22によって、パルス形成モジュール24へ伝送され、したがってデータ捕捉/分析モジュール26へ伝送され、または直接データ捕捉/分析モジュール26へ伝送されるように配置されている。データ捕捉/分析モジュール26は、データを収集することと、そのデータを以下に説明するとおり分析することとの双方を行うよう構成されたコンピュータデバイスか、これらの機能を果たす、例えばデータ収集デバイスおよび特徴的データ分析デバイスのような複数の構成部品のいずれかを備えてもよいことを理解されたい。後者の場合、そのようなデータ収集およびデータ分析デバイスは、それぞれコンピュータデバイスを備えてもよい。いずれの場合も、データ捕捉/分析モジュール26はディスプレイを含む。
検層器12は、約20cmの直径およびこの分野における通常の深さ(10km以上の深さであり得る)の試錐孔に対して使用するよう適合されている。有用なデータが収集される周囲物質内への最大深さは、装置10が高計数率を処理する性能を有することにより、通常の既存の検層器よりも深い。これによって、より強い中性子線源を使用して、より深い位置から有用な計数率を生じさせることが可能となる。
加えて、装置10が高計数率を処理する性能を有することにより、シールド18を必要に応じて薄くすること、もしくは中性子線源14と検出器16との間の距離を減少させることのいずれか一方、または双方が可能となる。したがって、検層器12の全長を減少させることができる。また、装置10が、検層器12の出力から、後述するとおりパルス重なりが効果的に減じられたより有用な情報を抽出する性能を有することによって、照射又は収集時間を減少させることが可能となり、したがって、「滞留」および全検層時間を減少させることが可能となる。
したがって、現在最も短い検層器でも全長6.5mを超えている。装置10を用いた試験測定(以下を参照)によって、許容計数率を少なくとも2倍に増加することが達成できることが示唆されており、したがって、全長6mよりも短い、そしておそらく相当短いであろう検層器を用いて、本発明に従い、現在の技術水準に相当する結果が得られることが予想される。同様に、約135m/hの検層速度(30cmにつき2点のデータ点を収集)が報告されており、したがって、少なくとも50%速い、そしておそらく100%速いであろう検層速度で、本発明に従い、同等の結果が得られることが予想される。
パルス形成モジュール24は、前置増幅器20の出力のパルス形成を実行することで、前置増幅器20が出力したパルス長を減少させる。また、パルス形成モジュール24は、必要に応じて採用され、迂回またはバイパスされてもよい。パルス形成モジュール24を採用してもしなくても、前置増幅器信号は、結局、データ捕捉/分析モジュール26へ伝送される。
データ捕捉/分析モジュール26は、以下の2つの部品を備える信号処理ユニットを含む。すなわち、1)検出器ユニットのアナログ出力に対応するデジタル出力を生成するA/Dコンバータ、および2)本発明に従ってデジタル信号処理(DSP)ルーチンを行う処理ユニットである。前置増幅器20の出力信号は信号処理ユニットに接続されている。
図2は検出器16の概略図を示す。油井試錐孔の周囲の物質内の原子が中性子線源14からの中性子線によって励起されてガンマ線を放射すると、ガンマ線は検出器16へ入射する場合があり、そうなった場合、そのエネルギーはNaI(Tl)結晶28の内部でガンマ線から電子へと伝えられる。紫外光子の放出によって、電子は前記エネルギーを失い、結晶内の電子を励起状態へと励起する。紫外光子の放出により、電子はより低いエネルギー準位へ衰退する。前記の紫外光子は、光窓を通って、光電子増倍管32の光電陰極36に至り、光電子に変換され、電子増倍管38によって増幅された後、光電子増倍管32の陽極40に到着する。さらなる増幅段を、内蔵された前置増幅器42によって設けてもよい。この方法では、振幅が入射ガンマ線のエネルギーに比例する電気信号が、検出器の検出器出力端子44に現れる。検出器がミューメタル電磁シールド46をさらに含み、この電磁シールド46が光電子増倍管32の側面48の周囲に配置され、かつ、NaI(Tl)結晶28の一部を包囲するよう光電子増倍管32の前方へ向かって十分遠くまで延びていてもよいことも理解されたい。
この種のシンチレーション検出器は高性能である。すなわち、入射ガンマ線を高確率で検出できることを示している。しかしながら、それはまた、相対的に検出応答時間が長いということを示している。検出応答時間とは、検出器によって入射ガンマ線を検出し、次の入射ガンマ線が正しく検出されるような状態に戻るのに必要とされる時間である。それ故に、検出応答時間の長い放射線検出器は、パルス重なりが生じる傾向が強い。すなわち、理想的には、単一のガンマ線の入射に対応するようにそれぞれが完全に離散したパルスからなる出力が、そうはならずに、特徴付けるのを困難にするように個々のパルスが重なっている波形を示している。
図3a、3bおよび3cはパルス重なりの影響を示している。エネルギーEと時間t(共に任意の単位)との関係をプロットした信号またはパルスの例を示している。図3aはいわゆる「テイルエンド重なり」を示している。調整用に用いられたパルスの種類次第で、1つのパルス51の後部50が次パルス52の振幅に重大な正または負バイアス(例では、正バイアスを示す)を生み出しうる。2つのパルスのずれの時間△tが相対的に(パルスが広がる時間間隔全てと比較して)大きいにもかかわらず、信号エンベロープまたは得られた波形54は、第2のパルス52の到着時に著しく0を超えている。
2つのパルス間で真に0となる信号状態がないと、第2のパルスの振幅が第1のパルスの後部によって擬似的に大きくなるため、パルスの特徴付けに間違いを起こす。図3bは、パルス重なりの別の形態、「ピーク重なり」を示している。ここでは、2つのパルス56および58が時間的に近接して到着している、すなわち、パルス間のずれ時間△tはパルスの広がる時間間隔全てと比較して小さい。得られる出力波形60はおおよそ、成分パルスのいずれかよりも幾分大きな振幅をもつ単一のパルスとして表れる。検出器を通るガンマ線の入射量が極端に多い状態では、検出器の応答時間内に複数の現象が到着し、多重重なり現象を誘発することはまれではない。そういったケースを図3cに示す。(62に示すような)多重信号または多重パルスは任意の時間差△tで到着し、加算されて、成分信号のパラメータを抽出するのが困難になる合成波形64を出力する。
この実施の形態によるパルス重なりを解決する方法の1つの構成要素は、信号またはパルスのいくつかのパラメータの推定である。これらのパラメータとは、信号数、到着時刻および検出器データストリームの全ガンマ線のエネルギーである。これらのパラメータは、本実施の形態によって、データストリームの信号を数学的にモデル化することで推定される。本実施の形態に用いられたモデルは、以下に述べるデータおよび装置についてのいくつかの仮定を含んでいる。
図4は、放射線検出プロセスのモデル化を示す図である。放射線g(t)70は測定プロセスm(t)で表される検出器72に入射され、結果、検出器から出力y(t)が出される。サンプリングプロセス76を加えることで、デジタル検出器データまたは「時系列」データx[n]78を生成する。
上記したモデルに放射線検出の物理的プロセスに関する情報を加えることも可能である。図5は、図4で示された検出プロセスの数学的モデルをより詳細に示している。検出器への入力g(t)は式1によって特徴付けられ、任意の振幅(α)と到着時間(τ)とを持つデルタ関数に近い不特定数(N)のインパルスと見なされる。それらの入力の例を80に示す。
Figure 2011516839
放射線検出器は、入射放射線に対して特定の応答をもつと考えられる。この特定の応答を検出器インパルス応答d(t)(または、同等に、データ内の信号の信号波形)と称し、82として図示する。検出器インパルス応答(すなわち、信号波形)のデジタル化されたものはd[n]と表示する。
検出器からの出力は86に示され、式2によって特徴付けされる。この式では、検出器出力y(t)は、未知のエネルギー(α)および未知の到着時間(τ)を含む所定の信号形式d(t)の無数の信号の和である。ランダム雑音ω(t)84の発生源もまた考慮される。デジタル検出器データx[n]88は、A/Dコンバータ76によって生成される。
Figure 2011516839
ゆえに、A/Dコンバータ76の出力であるデジタル信号x[n](時系列データを含む)は、88に示され、以下によって与えられる。
Figure 2011516839
ここで、d[n]は信号波形d(t)の離散時間形式であって、△iは、i番目の信号へのサンプル内の遅れであり、ω[n]はノイズの離散時間形式である。また、デジタル信号x[n]は以下の行列で表されてもよい。
Figure 2011516839
ここで、AはM×Nの行列で、その値は、以下の式で与えられる。
Figure 2011516839
また、Tはサンプルのd[n]の長さである。Mはデジタル信号x[n]のサンプルの全ての数であり、αはN個の信号エネルギーのベクトルである。また、ωは長さMのノイズベクトルである。また、行列Mは以下のようにも表現される。
Figure 2011516839
この場合、行列Aの列は、信号波形が多重の場合を含んでいる。それぞれの個々の列には、信号波形の始点は信号の時間的位置により定められる。例えば、データ内の信号が位置2、40、78および125に到着するならば、行列Aの第1列は最初の行が0であり、第2行に信号波形の第1の基準点、第3行に信号波形の第2の基準点などとなる。第2列は信号波形につながる第39行まで0である。第3列は、第77行まで0である。第4列は第124行まで0であり、以後は信号波形である。このようにして、行列Aの大きさは、確認された信号の数(列の数となる)によって決定される。一方で、行の数は時系列のサンプル数による。
したがって、この実施の形態における信号処理方法は、検出器データの構成信号(N)の数だけではなく、各構成信号のエネルギー(α)および到着時刻(τ)をも含んだ、検出器データの未知のパラメータの正確な推定値を提供するよう努めるものである。
(信号処理方法)
図6は、図1のデータ獲得モジュール26の機能要素の構成図であり、図1の装置により採用されたパルス重なり回復のための信号処理方法をより詳細に説明するためのものである。図6を参照すると、放射線検出部16は、アナログフロントエンド(以下、AFEとする)94を介して、パルス処理ボード92に接続される。AFE94の目的は、本実施の形態では、A/Dコンバータを125MHz、12ビットの変換精度で実行することで、放射線検出部16に生成される信号をデジタル化することである。
図7a、7bおよび7cは、そのようなデジタル化の結果生じる波形をそれぞれ、1000マイクロ秒、100マイクロ秒および10マイクロ秒の時間範囲で示す。これらの図のそれぞれのピークは、それぞれのガンマ線の検出に相当する。いくつかのピークは、唯一の単一ガンマ線の存在を示す離散信号又は離散パルス110および112として現れる。他のピークは、2つのピーク116、または3つ以上のピーク114の重なりに起因する。
放射線検出部16の出力がAFE94によってデジタル化された後、パルス重なり回復のための信号処理方法が実施される。再度図6を参照すると、AFE94によって生成されたデジタル信号は、パルス処理フィールドプログラマブルゲートアレイ(以下、パルス処理FPGAとする)96を通過する。パルス処理FPGA96は、本実施の形態におけるパルス処理方法を実行する。デジタル信号処理コプロセッサ98は、パルス処理方法を実行するパルス処理FPGA96を補助するために任意で用いられる。パルス処理FPGA96に必要とされる変数とパルス処理方法の中間段階で生成されるデータとは、メモリ100に任意で格納される。信号処理は、信号処理の実行を修正するのに用いられるデータ制御インタフェイス102を介して、制御プロセッサ104と連動して制御される。信号処理方法による出力データはデータ制御インタフェイス102を介して、ディスプレイ106に表示される。ディスプレイ106は、必要に応じて、後処理およびシステム制御の実行に用いられるコンピュータで提供される。
図8は、本実施の形態における検出器時系列の放射線信号のパルス重なりの再生のための信号処理方法の構成図である。(AFE94からの)デジタル化された検出信号はこの信号処理方法のための入力120を形成する。オフラインシステム特徴化122は特定デジタル化検出器信号に特有の検出器インパルス応答を決定するために用いられる。システム特徴化段階122で発生した特徴化データは、パルス位置特定段階124で用いられる。パルス位置特定段階124は、実時間でデジタル検出器信号内の放射線パルスの信号数および時間的位置(または到着時刻)を推定する。パルス同定段階126では、デジタル検出器信号、検出器インパルス応答およびパルス位置特定段階124からの出力が、信号またはパルスのエネルギーの決定に用いられる。検証128は、パルス同定段階126の出力とデジタル検出器信号120を比較することを含む。この比較が全てのパルスパラメータが正しく推定されていないと示した場合は、それらのデータは拒絶され、有効データのみが出力130となる。検証段階128で発生した誤差信号はまた、システム特徴化段階122に用いられる。構成要素の老朽化、温度変化または放射線入射量の増加などが原因で、検出器インパルス応答が時間によって変化するという状況においては、システム特徴化段階122は誤差信号を用いることで検出器インパルス応答をオンラインで、かつ、適切にアップデートする。そういった検出器インパルス応答のアップデートは、よく適した方法で、例えば、S. Haykin(Adaptive Filter Theory, 4th Ed, Prentice Hall, 2002)によって述べられる最小二乗法、標準化最小二乗法または帰納的最小二乗法などで実行される。
図9は、本実施の形態における信号処理方法のフローチャートである。ステップ140で較正が実行される。このステップは、データ規則化またはデータ調整ステップ142とデータ選択および適合化ステップ144と最適フィルタ構成ステップ146とを含む。データ規則化ステップ142では、較正データ(低い入射放射線入射量で記録された信号)はデータファイルから読み取られ、これらの較正データの保全性が調べられ、データのベースラインの全てのバイアスが除去される。データ選択および適合化ステップ144は、単一の放射線現象の検出に一致するデータのみを選択し、検出器インパルス応答のデータベースモデルを構成することを含む。このモデルの関数形式は、データへの適した関数、例えば多項関数、指数関数またはスプライン関数に適合化することで得られる。これは、検出d[n]の予想インパルス応答をもたらす。最適フィルタ構成ステップ146では、検出器インパルス応答を用いて、検出器に対して適したフィルタ、例えば逆フィルタや整合フィルタを構成する。
ステップ150でデータが獲得されるが、このデータは重大なパルス重なりの影響を受けているかもしれない。そのデータはファイルから、または検出要素16から直接に入力152されうる。
ステップ160では、信号処理ルーチンは時系列信号の振幅およびタイミングパラメータを決定するように適合される。最初にデータは、データのベースラインの全てのバイアスが除去されるように調整される(162)。次に検出器データは、到着時刻パラメータ(τ)とパルス信号数(N)との当初の推定値を提供するように、ステップ146で構成されたフィルタで畳み込まれる(164)。その後、タイミングパラメータとパルス信号数の推定値は、適切なピーク検出プロセスを用いてさらに高精度化される。そして、エネルギーパラメータ(α)は、τ、Nおよび検出器インパルス応答d[n]から(例えば、線形計画法、行列反転または畳み込みによって)決定される。最後に、信号数(N)、エネルギー(α)、タイミング(△i)および検出器インパルス応答(d[n])から、検出器データストリーム
(外1)
Figure 2011516839
の推定は行われる(168)。
パラメータベクトル(α)は、線形計画法によって、または、連立一次方程式を解くのに適した方法、例えば、G.H. GolubおよびC.F. Van Loan著「行列計算、第2版、ジョンズ・ホプキンス大学発行、1989年」に記載されたものの一つを用いて、式4で定義した連立一次方程式を解くことによって決定される。
ステップ170では、前述したデータ有効化段階128が実行される。データ有効化段階128は、本実施の形態では、それぞれの信号iに対応する一連のサンプルを連続して算出して得た誤差信号e[n]を決定するため、誤差検出ステップと称してもよい。ここで、iは1<i<Nである(Nはデータストリームの全信号数である)。この誤差信号は、時系列データx[n]とモデルベースのデータストリーム(ステップ168からの
(外2)
Figure 2011516839
)との差の二乗を決定する(172)ことで計算される。このように、式6で与えられるように、e[n]はx[n]と
(外3)
Figure 2011516839
との差の二乗である。
Figure 2011516839
e[n]が所定の閾値を超えた場合、この状態は、信号パラメータが生成する各信号のモデルが、許容できる程度に(すなわち、十分正確に)構成されないことを示しているため、これらのパラメータは拒絶され(174)、関連した信号は壊れたデータを構成すると見なされ、その後のスペクトル分析から除外される。閾値は、データと、データをモデル化することがどれほど望まれるかとによって変化させてよい。それ故に、一般的に、いかなる特定の用途においても、有効化の方法と閾値の定義とは、その用途の必要条件を反映するように選択する。
そのような閾値の一例が、適切な係数、例えば0.05によって乗算された信号エネルギーαである。この実施例において、有効化は、以下の式を満たす場合に、モデルが信号iからなるデータを許容可能な程度に構成するものとみなす。
Figure 2011516839
有効化は、誤差信号および閾値を他の適した方法で定義することで実行されてもよい。例えば、誤差信号に誤差の絶対値を設定してもよい。閾値は、信号の振幅の0.05以外の倍数に定めてもよい。別の閾値は、多数のノイズ標準偏差を含む。
閾値を減少させると(例えば、式7のαの係数を小さくすると)、スループットは低くなるが、エネルギー分解能を向上させることができる。他方、閾値を増加させると、エネルギー分解能は減少するが、スループットを向上させることができる。
ステップ180では、十分なデータがあるかどうかについて決定がなされる。十分なデータがない場合、プロセスはステップ150にて継続される。そうでなければ、方法はステップ190に進む。ステップ190では、ガンマ線エネルギースペクトルが生成される。ステップ166で決定され、ステップ174で十分に正確であると見なされたガンマ線エネルギーパラメータは、ヒストグラム形式で表される(192)。これが、スペクトル分析が実行されたガンマ線エネルギースペクトルである。
(信号処理方法の結果)
図10a、10bおよび10cは、シンチレーションガンマ線検出器で集められたデジタルデータのための、図8及び図9を参照して前述したデジタル信号処理方法のプロセスのさまざまなステップの結果のプロットである。検出器データストリームは125MHz、12ビットの精度のA/Dコンバータによってデジタル化された。用いられたガンマ線源は、661.7keVの一次ガンマ線放出のセシウム137線源である。
シンチレーション検出器は、入射放射線を検出および測定するために、検出器と放射線との相互作用によって発生した光を用いる。シンチレーション検出器は、有機シンチレータまたは無機シンチレータを含んでもよい。有機シンチレータは、有機結晶シンチレータと液体有機溶液との双方を含む。ここで、シンチレーション材料は、溶解されて液体シンチレータを形成し、その後、可塑化されてプラスチックシンチレータを形成する。無機シンチレータは、NaI(Tl)、BGO、CsI(Tl)、その他の結晶シンチレータと、光スイッチ検出器とを含む(2つ以上の異なるシンチレータの組み合わせは、放射線と検出器との相互作用が起こった場所を決定するためのシンチレータの異なる減衰時間を得るために、共通PMTに光学的に接続される。)。
この実施例では、検出器は、76mm×76mmのNaI(Tl)ガンマ線シンチレーション検出器から構成された。図10aは、信号処理方法によって処理される前の、デジタル検出器データ200の一部の、エネルギーE(keV)対時間t(μs)のプロットと、信号処理方法による結果(例えば、210)である。この結果は、時間的位置と成分信号のエネルギーとに関してプロットされている。例えば、およそ75.8μsの元のデジタル検出器データ200内の信号ピーク220となって現れているものは、それぞれ75.3および75.7μsの2つの区別可能な信号(222、224)に分解されている。
決定された時間的位置、エネルギーおよび信号の形から、検出器データのモデルを発生させることが可能である。図10bは、図10aで示されたデジタル検出器データストリーム200の一部から得られたデータモデル230の、エネルギーE(keV)対時間t(μs)でのプロットである。また、検出器データ200とデータモデル230との差の二乗のプロットを含む反転した誤差プロット240が示され、モデル230の誤差を示している。誤差信号は、モデル230が検出器の出力の跡を正確にたどるところでは小さいが、検出器データのモデル230と検出器データ200自体とが一致しないところでは大きくなる。この誤差信号240に基づいて、信号処理方法によって推定された信号パラメータを許容するか拒絶するかについて決定することができる。
図10cは、信号処理方法によって生成されたガンマ線エネルギースペクトル250であり、対数線形プロットで示される。許容されたエネルギーパラメータはヒストグラムとしてプロットされ、水平軸はそれぞれの区分けの各信号のエネルギーE(keV)を示し、垂直軸は、そのエネルギーの、収集期間(この例では、1s)に検出されたと決定されたカウント数Nを示している。
図11は、ヨウ化ナトリウムNaI(Tl)ガンマ線検出器を用いて集められたガンマ線エネルギースペクトルの見本プロットである。図11に示されるガンマ線エネルギースペクトルは、さまざまな計数率におけるパルス重なり回復のための信号処理方法の性能を実証している。実験データは、検出器ベース(型番2007)に接続された76mm×76mmのキャンベラ製NaI(Tl)ガンマ線検出器(型番802)を用いて収集した。前置増幅器は用いなかった。信号処理ハードウェアを、65MHz、14ビットのA/Dコンバータを介して検出器ベースのダイノード出力に接続した。
確実に検出器の中心部へガンマ線の実質的に平行なビームを照射するよう、平行ガンマ線でNaI(Tl)結晶を照射した。ビームの直径は50mmであった。
0.37GBqと3.7GBqとの2つのセシウム137ガンマ線源が、3つの較正用アルミニウム透過フィルタと組み合わせて、検出面のさまざまなガンマ線入射量を得るために用いられた。データ収集の間、検出器からガンマ線源への距離は一定であった。
図11を参照すると、スペクトル260、262、264、266、268および270が、それぞれ529kHz、230kHz、167kHz、124kHz、67kHzおよび9kHzの計数率で収集された。予想通り、装置によって収集されたデータおよび本実施の形態による方法で処理されたデータのエネルギー分解能は、計数率が増加するにつれて、悪化した。ピークエネルギー(例えば、661.7keV)の百分率で表されるように、ピークの半値幅(FWHM)はそれぞれ、9.6%、7.3%、7.1%、6.9%、6.7%および6.7%である。9〜230kHzの計数率では、661.7keVのセシウム137ガンマ線エネルギーピークのエネルギー分解能は、7.5%以下である。つまり、NaI(Tl)検出器からの計数率が25倍以上に増加しているにもかかわらず、661.7keVのエネルギー分解能は0.5%以下の減少である。
また、本実施の形態における信号処理方法の実行は、図12および図13に示される。これら2つの図は、コンピュータシミュレーションの結果から現れたものであり、考えられる非常に広範囲の入力計数率が可能となるように入力計数率は正確に制御された。図12は、0.1〜2.5MHzの入力計数率に対する信号処理方法のスループット(すなわち、正確に検出された入力計数率の一部)の対数プロットである。理論限界(すなわち、スループットが入力に等しくなる点)を破線で示す。この図は、非常に広範囲の入力計数率に対して、信号処理方法のスループットは90%以上を維持していることを示している。
図13は、図12に相当する線形対数プロットであり、0.005〜10MHzの入力計数率に対してプロットされたスループットの比率を示している。加えて、図13は本実施の形態における信号処理方法のエネルギー分解能とピーク位置を含んでいる。セシウム137のピークのエネルギー分解能は、0〜2.5MHzでは10%以下の減少であり、ピーク位置は入力計数率の範囲に比べて非常に小さな変化が見られる。
また、図14a、14b、14cおよび14dは、本実施の形態におけるパルス重なり回復のための信号処理方法を76mm×76mmのNaI(Tl)ガンマ線検出器の出力に結果を描画している。およそ14μsのデータは、これらの図にプロットされたデータを生じさせるように用いられた。この図は、時間t(μs)と任意の単位を持つエネルギーEとの関係をプロットしている。
図14aは、AFE94の出力のプロットである。A/D変換速度65MHzおよび14ビットの分解能を用いて、検出器の電圧出力を変化させる時間をデジタルデータに変換した。図14bは、方法を適応させた結果のプロットである。成分信号のエネルギー(×で示される)を持つように、信号の時間的位置(垂直の線で示される)は分解される。時間的位置と成分信号のエネルギーとは、信号波形と共に、ガンマ線検出出力のモデルを決定するように、上記したように用いられた。得られたモデルは、図14cに示される。
ガンマ線検出器のデジタル出力をガンマ線検出出力のモデルと比較することで、ガンマ線検出器出力を特徴付ける際に起きる誤差の推定値を得た。この誤差信号は、図14dにプロットされている。この誤差信号に基づいて、信号パラメータの推定値を除外するための閾値を決定することは可能である。例えば、信号エネルギーの推定値を許容または拒絶するための決定が、信号ピークの位置近くの大きな振幅または誤差によってなされてもよい。
図15a、15b、15cおよび15dは、本実施の形態におけるパルス重なり回復のための信号処理方法を半導体(または固体)検出器で収集されたデータに適合させた結果を示している。これらの検出器は、電子正孔対を形成する、半導体の結晶格子内の電子と入射放射線との相互作用を用いている。これらの検出器の例は、高純度ゲルマニウム(HPGe)検出器、シリコンダイオード検出器、半導体拡散検出器(例えば、シリコン拡散検出器)、カドミウム−テルル(CdTe)検出器およびCZT検出器を含む。
したがって、検出部16の代わりにキャンベラインダストリー製の高純度ゲルマニウム(HPGe)検出器を用いた検出部と、中性子線源ではなくコバルト57ガンマ線源(2つの主要なガンマ線が122.1および136.5keVである)および被検査物とを備えた図1の装置が採用された。HPGe検出器の出力は、前置増幅器を通して、オーテック製のパルス整形増幅器に供給された。およそ92μsのデータが収集され、それらから任意の単位を持つエネルギーEと時間t(μs)との関係を示す図15a、15b、15cおよび15dにプロットされるデータを作り出した。図15aは、AFE94の出力のプロットである。検出器の電圧出力を変化させる時間は、A/D変換速度65MHzおよび14ビットの分解能を用いてデジタルデータに変換された。図15bは、本方法を適合させた結果のプロットである。成分信号のエネルギー(×で示される)を持つように、信号の時間的位置(垂直の線で示される)は分解される。時間的位置、成分信号のエネルギーおよび信号波形を用いて、処理されたHPGe検出出力のモデルを決定した。このモデルは、図15cにプロットされている。
図15dは、HPGe検出器のデジタル処理された出力とその出力のモデルとの比較から発生した誤差信号のプロットである。この誤差信号は、信号パラメータ推定値の除外のための閾値を決定するために、再び用いられる。
図16a、16b、16cおよび16dは、本実施の形態におけるパルス重なり回復のための信号処理方法を、X線検出のために用いられるガス比例検出器の出力に適応させた結果を示す。ガス比例検出器は、その動作が固体検出器のそれと似ている検出器の種類である。ガス比例検出器はチャンバ内のガスと放射線との相互作用に依存する。電界は、芯線とチャンバの壁との間のチャンバ内で生成される。ガスを通った放射線は、ガスを電離させ、電界の影響で芯線に集められる電子を生成し、検出器データとして出力される。
したがって、検出部16の代わりに用いられたキセノンガス比例検出器の形態の検出器と、中性子線源14ではなくX線回折装置からのX線発生器とを備えた図1の装置が採用された。およそ300μsのデータを用いて、任意の単位のエネルギーEと時間t(μs)との関係を示す図16a、16b、16cおよび16dにプロットされたデータを生成した。キセノンガス比例検出器は相対的に減衰時間が長い(50μs以上のオーダー)ため、前述した実施例に比べて非常に長いデータ収集時間を用いた。また、この理由のために、AFE94のサンプリングレートも減少された。
図16aは、AFE94の出力のプロットである。この例では、15MHzのA/D変換速度、および14bitの分解能を用いて、検出器の電圧出力を変化させる時間をデジタルデータに変換した。図16bは、本方法を適用させた結果のプロットである。X線信号の時間的位置(垂直の線で示される)が、成分信号(×で示される)のエネルギーを持つように、分解される。時間的位置と成分信号のエネルギーとを、信号波形とともに前述したとおりに用いて、キセノンガス比例検出器の出力のモデルを決定した。結果のモデルは、図16cにプロットされている。
キセノンガス比例検出器のデジタル出力をキセノンガス比例検出器出力のモデルと比較することで、キセノンガス比例検出器出力を特徴付ける際に起きる誤差の推定値を得た。この誤差信号は、図16dにプロットされている。この誤差信号は、その後、信号パラメータ推定値を除外するための閾値を決定するために用いられてもよい。例えば、信号エネルギーの推定値を許容または拒絶するための決定が、信号ピークの位置近くの大きな振幅または誤差によってなされてもよい。
(複数の信号波形)
例えば、大容量固体検出器のような、ある検出器の種類では、得られる信号の波形は、複数のとり得る信号波形の1つであってもよい。これは、検出器の種類に固有であってもよく、または温度もしくは他の測定特定因子に起因してもよい。
例えば、CsI(Ti)検出器は、中性子またはガンマ線のいずれが検出されるかによって、2つの異なる信号波形を示すシンチレーション検出器である。固体放射線検出器は、放射線の1つの波形しか検出できなかった場合でさえ、時間変動信号波形を示すことができる。例えば、大容量高純度ゲルマニウム(HPGe)検出器は、その波形が放射線と検出器との相互作用の特定部位に依存する波形の出力信号を生成することができる。放射線とHPGe検出器のゲルマニウム結晶との相互作用が、多数の電子正孔対を生成する。放射線が誘発した電荷が、電子および正孔の双方によって運ばれる。しかしながら、電子と正孔とは、HPGe検出器を異なる速度で移動するため、電子によって生成される電荷パルスは、正孔によって生成されたパルスの形とは一般的に異なる形を持つ。よって、検出器によって生成されたパルス(このパルスは、電子および正孔の双方によって運ばれた電荷の総和である)は、相互作用の位置に依存する形を持つ。
したがって、複数の信号波形は、これら様々な物理的メカニズムの結果である。それぞれの信号波形は、d1[n]、d2[n]、…dQ[n]、と示されてもよい。ここで、Qは、特有の検出器タイプによって生成されうる異なる信号波形の総数である。とりうる信号波形のそれぞれが、単一信号波形を持つデータの信号波形が特徴付けされるのと同様の方法で、特徴付けされる。しかしながら、複数信号波形では、較正プロセスは、とりうる信号波形の全てが確実に同定され、特徴付けされるように適切な長さの時間に延長されなければならない。データストリーム内の各信号の波形が同定されると、時間的位置および信号エネルギーを含む信号パラメータの推定が実行される。これらの信号パラメータを正しく推定するために、(単一信号波形でのデータのための)前述した方法の多くの可能な期間延長が採用されてもよい。
1.データストリーム内の全ての信号を、例えば、第1信号、すなわちd1[n]と同じ波形をもつものとして扱うことで、データストリーム内の各信号について、信号の時間的位置と信号のエネルギーとを含む信号パラメータを推定してもよい。信号波形d1[n]と満足いくほど一致しない信号のパラメータは、有効化段階で拒絶される。パラメータが首尾よく推定され、信号波形d1[n]と満足いくように一致する信号は、データストリームから取り除かれる。このプロセスは、d2[n]からdQ[n]まで継続して繰り返され、それぞれの段階で、その段階で用いられた信号波形をもつ信号について、信号パラメータが推定される。各段階で、繰り返しpの信号波形dp[n]を繰り返し用いて構成された行列Aで、式4の行列は解かれる。プロセスの結末では、複数の信号波形の全てに対する有効化段階を通過しなかった信号は、全ての複数個の信号波形に満足いくほど一致しないとして拒絶される。
2.第1の手法と別の変形例では、各信号波形について、順次、信号パラメータを推定する。しかし、信号推定値は、それぞれの段階で取り除かれない。代わりに、推定された信号は、最終信号有効化段階で、データストリームの最善の全推定値を供給する信号波形および信号パラメータを決定するために用いられる。これは、信号が信号パラメータの推定にまだ用いていない波形を実際になしている場合に、信号が1つの波形をなすと誤って推定される可能性を与える。
3.第1の手法のさらに別の変形例では、信号波形dp[n]のそれぞれを2つの信号波形の線形結合としてモデル化することも可能である。便宜上、2つの信号波形をd1[n]、d2[n]とする。よって、第p波形dp[n]は以下のようにモデル化される。
Figure 2011516839
ここで、aおよびbは、必要に応じ、この方程式から直接決定できる未知定数である。この場合、行列方程式は、行列方程式を解くために以下のように展開される。
Figure 2011516839
ここで、部分行列A1およびA2は、式5をそれぞれ用いて、信号波形d1[n]およびd2[n]から、形成される。未知の信号エネルギーのベクトルαは、ベクトルγおよびβで形成されたものとして再定義されたことで、信号iの実信号波形のエネルギーは、αi=γi+βiとして推定することができる。線型方程式の新しいシステムは、前掲した行列方程式である式4を解くために用いられる方法と同様の方法を用いて解かれる。この手法は、信号波形が2つの信号波形d1[n]およびd2[n]の線形結合として表現されうる信号波形の連続からなる可能性を与えることに留意されたい。
よって、この手法により、実際上制限されない数の信号波形を表現することが可能となる。
4.第3の手法の別の変形例では、複数の信号波形のそれぞれを2つの信号波形の線形結合に分解する手順を一般的な場合に拡張し、複数個の信号波形を任意の数の信号波形の線形結合に分解するようにしてもよい。行列Aと信号エネルギーベクトルαは、それに合わせて拡張される。
(実施例)
図1の実施の形態に従う典型的な油井検層装置を用いて、その検層器12を試験物質の容器内に降ろすことにより試験を行った。試験物質が中性子線源14で照射され、測定が検出器16でなされ、その出力は、パルス形成モジュール24で前処理され、かつ、データ捕捉/分析モジュール26に記録された。前処理された検出器出力は52.5MHzのサンプリングレートで捕捉された。
前記手順を線源の異なる強度で繰り返すことで異なる検出計数率を達成した。この手法により、スループット性能およびエネルギー分解能の、装置10の計数率に対する変化を見積もることができた。
分析の目的は、線源および処理用電子機器の設定のそれぞれに対する放射線エネルギースペクトルを取得することであり、かつ、中性子線源14が作動した際、中性子線源14が停止した際、および中性子線源14が長い間停止したままである際の所定時間の間に取得されるスペクトルを取得することであった。
分析はオフラインで実行した:記録されたデータは、次に、データ捕捉/分析モジュール26のデータ分析構成部品で「再生」され、この構成部品の出力が使用されて、表示用エネルギースペクトルが生成された。分析プロセスが、分析の中間ステップも示す図8に示されている。この実施例において出力130は、データ捕捉/分析モジュール26のディスプレイ上の、処理されたデータのヒストグラムプロットを含んだ。
図17は、中性子線源14が作動した際に収集し、対数線形目盛上にプロットしたエネルギースペクトルのプロットである一方、図18は、中性子線源14が停止した際に収集し、やはり対数線形目盛上にプロットしたエネルギースペクトルのプロットである。いずれの場合も、3つのスペクトル(a)、(b)および(c)が、中性子線源14に供給された異なる電流に対応し、したがって異なる計数率に対応している。これら計数率は約600−700kHz、300kHzおよび150kHzであった。中性子線源14の電流が大きければ大きいほど、いかなる所定の中性子線パルスにおいても、より多くの中性子線が発生し、したがってより多くのガンマ線が、試験物質内に生じ、検出される。データはそれぞれの場合で同一時間にわたって収集され、したがってより大きいスペクトルが、より高い計数率に対応する。
各実験に対して、500個のデータファイルが記録された。各ファイルは、262,144個のデータサンプル、すなわち52.5MHzのサンプリングレートでの約5msのデータを含んだ。したがって、各実験に対して、合計2.5秒のデータが記録された。
データ処理の異なる段階を、記録されたデータの小さな区域の分析結果を表示することによって、図19に示す。図19は、4つのプロットを含む。すなわち、上から下に向かって、これらは、(i)入力データストリーム、(ii)パルス位置特定出力、(iii)パルス同定出力、および(iv)有効化誤差信号である。この分析サンプルにおいて、パルス同定出力は、略完全に入力データストリームに重ね合わされ、パルス重なりが存在するパルスを分解してデータストリーム中の各パルスのエネルギーを正確に測定する装置10の性能を実証している。推定したパルスパラメータが間違っている場合、高い有効化誤差信号が結果的に生じ、その区域内のデータを拒絶することが可能となる。
これらの結果を考慮すると、以下の所見が得られる。
線源の強度が増加すると、処理された出力の計数率も増加するのである。既存の手法では、計数率とともに急激に増加するパルス重なりによって影響を受けたデータを拒絶するため、入力ストリームに対する処理された出力の比率が減少する。しかしながら、本測定において処理された計数率の比率は、入力計数率と同等の割合のスループットを良好に維持している。
計数率が増加する際、(約200個切捨てでの)主なスペクトルの特徴のエネルギー分解能が、略一定に維持されている。これは、装置10の、極めて高い計数率でのエネルギー分解能を良好に実現し、維持し続ける性能を実証するものである。
線源が停止した図18のスペクトルでは、線源が作動した図17のスペクトルでは顕著でない特徴が視認できる。線源の同期信号を追加的に使用してデータの誤配分を回避することで、そのような特徴がより一層明確に観測されることが予想される。
(実施例)
当業者が理解するとおり、油井検層では、貯留層の岩石層を詳細に理解することが、貯留層からの石油の抽出の効率およびコスト効果を向上させるために必要となる。中性子線励起技術(非弾性、捕獲および励起)は、地表下層に発見された鉱石および流体の大部分を評価するため、孔内を降下する環境下で使用することができる。これら技術は、石油、ガスおよび水を区別するため使用することができるとともに、鉱石を、その元素組成に基づき同定するため使用することができる。貯留層の岩石層を詳細に理解することは、貯留層からの石油の抽出の効率およびコスト効果を向上させるために必須である。岩石層の特性を理解するため、中性子後方錯乱、ガンマ線検層および自然ガンマ線検層を含む他の核技術を使用してもよい。
図20は、岩石層284に囲まれた試錐孔282内に配置された本発明の実施の形態に従う中性子線励起ガンマ線分光法油井検層器280の略図である。検層器280は、構成部品を包み込んで使用中に遭遇する環境から保護する圧力耐性カラー286を有する。検層器280は、カラー286内に、それら構成部品を覆うシャシー288を有する。検層器280は、約3mの全長および8から16cm(用途に従う)の直径を有する。
検層器280の構成部品は、検層器280の末端の近くに配置された、電子中性子発生装置(ENG)292(他の検層器はAmBe等の同位体線源を採用しているが)の形態をとる放射線源を含む。ENGは試錐孔を必ず隔離した状態で地表上から作動させることができるため、ENGは、地表上で放射線を取扱うリスクを伴うことなく、そのまま高い放射線束を生じさせることができる。ENG292は、重水素イオンを三重水素または重水素のターゲットに向けて電気的に加速させることによって中性子を発生させ、中性子線出力は何十kHzのパルスとなることができる。検層器280は電子機器294も有する。電子機器294は、ENG292のパルス制御と検出された放射線のゲート制御との双方に適合しており、ENG292に隣接し、かつ、ENG292の末端側に配置されている。
原子力源の絶対強度が検出器データの較正において多くの場合重要であることから、検層器280は、ENG292の基端側に配置された、ENG292からの中性子の実際の出力線束をトラッキングする中性子検出器296を含む。検層器280は、中性子検出器296の基端側に配置された、鉛またはタングステン製シールド298を有する。シールド298には、検層器280の基端側に向かって、近位検出器300が続き、その次に遠位検出器302が続いている。シールド298は、ENG292から生じ近位検出器300へ通過する放射線束を減少させるが、その放射線束は任意の実際の測定において基礎をなす。
検層器280はまた、使用中に検層器280を試錐孔282の一側面に対して付勢するよう使用されるスタビライザ304を含む。
使用の際、検層器280は試錐孔282に降ろされる。ENG292は、作動させられ、中性子を周囲の貯留層の岩石層284内へ等方的に放射し、中性子は岩石層の成分元素と相互作用する。得られた放射線束の一部は、今度は近位検出器300および遠位検出器302と相互作用する。使用される核相互作用に依存し、得られる放射線はガンマ線または中性子線を含む。近位検出器300および遠位検出器302が出力する信号は、図9を参照して前述した本発明に係る方法に従って、分光分析を受ける。加えて、検出された中性子および/またはガンマ線の時間分布を用いて、岩石層284の成分元素をさらに精査することもできる。
ENG292は、同位体線源よりも実質的に高い、2−3×10中性子毎秒のオーダーの中性子収率を生じることができる。なお、同位体線源は、安全な取り扱いのための要件により、例えば、16キュリーのAm/Beで4×10中性子毎秒に制限される。線源からの中性子線束(ENGか同位体線源かによらず)は、近位検出器300および遠位検出器302において観測される計数率に影響するが、ENGを用いると、瞬間計数率を何十万回毎秒まで上昇させることができる。検出器および電子機器のタイミング分解能の効果は、ENGによって生じた高められた計数率では非常に顕著となる。停止時間補正およびパルス重なり拒絶技術が、正確な元素組成の推定を容易にするため採用されている。
図21は、入力計数率(kHz)に対する、計算されたスループット計数率(kHz)、すなわち、検層器280の検出器および電子機器294のうちの一つによる正しい記録の発生回数のプロットである。破線310は、スループット計数率が入力計数率と等しい理想システムを示している。(図9の実施の形態におけるパルス重なり回復のための信号処理方法を行う)検層器280の性能は、計算され、この図に星印として310にてプロットされている。標準的な検出器電子機器を備えたGSOシンチレーション検出器の計算されたスループット計数率が、丸印として312にてプロットされている。標準的な検出器電子機器を備えたGSOの性能は、(例えば放射線源の強度を増加させることにより、)入力計数率を増加させても、スループット計数率の増加を生じさせなくなる点314に達していることを理解することができる。これは、入力計数率が増加するとパルス重なりの可能性が増加し、しかもパルス重なりによって破損したデータを使用することができないことによる。
図22aおよび22bは、入力計数率に対する、計算された百分率スループットのプロットであり、パルス重なりを伴わず検出される入力放射線現象の百分率を描いている。標準的な検出器電子機器を備えたGSOのスループットは、200kHz(目盛320参照)の入力計数率で約78%である一方、本実施形態の信号処理方法を用いるGSO検出器を採用した検層器280は、この計数率で約98%のスループットを有している。したがって、任意の特定の深さにおける油井検層の実施に必要となる時間、すなわち滞留時間は、標準的な検出器電子機器を使用した場合に必要となる時間の約78/98=80%になると期待される。
しかしながら、図22bに描いたとおり、本発明に係る方法は、200kHzを著しく超える入力計数率で、良好なスループット統計値を維持しながら機能することができる。すなわち、2MHzの入力計数率で(目盛330参照)、スループットは依然として75%を超えている。入力計数率が2MHzとなる線源を採用した場合には、任意の特定の深さでの油井検層を実施するのに必要となる時間を9.6倍(または控えめに言って2倍、または用途によっては5倍)低減することができたであろう。
背景技術からなるが図20に示したものに類似する核検層器によれば、約3600フィート毎時(1100m/hまで)の速度で標準的な油井検層を実施し、およそ±5%の成分の精度を達成することができるであろう。あるいは、その核検層器によれば、約1800フィート毎時(550m/hまで)の速度で「高分解能」油井検層を実施し、およそ±2%の成分の精度を達成することができるであろう。この実施の形態の検層器を使用することにより、標準的な油井検層では、200kHzの入力計数率を生じる線源を使用して、20%速く、測定の合間に検層器280を再配置するのに要した時間は無視して1320m/hまでの速度で実施することができる。あるいは、高い線束を使用する場合、1100m/hよりも速い検層速度が、±5%を超える成分の精度で得られる。したがって、著しく高いスループット計数率を処理する性能により、核検層器のサイズを10ないし20%減少させ、全長3m未満に減少させることも可能となることが、合理的に予想される。
したがって、ENG292と検出器300、302との間のシールド298の量を低減し、もしくは抹消し、または検出器300、302を小型化し、それにより軽量化し、あるいはその双方をなすことで、より狭い試錐孔に適合した構成の細くした検層器を得ることができる。変更と、得られる利益は、用途に応じて選択することができる。
したがって、図23は、岩石層284が包囲する試錐孔282内に配置された、本発明の実施の形態に従う中性子励起ガンマ線分光検層器340の概略図である。検層器340は、図280の検層器280と実質的に同一であり、同様の参照符号を使用して同様の特徴を示している。しかしながら、検層器340は、検層器280のシールド298よりも薄い、鉛またはタングステン製のシールド342と、検層器280の対応する検出器300、302よりも短い近位および遠位検出器344、346とを有している。したがって、検層器340の全長は、検層器280のそれよりも著しく短い。
当業者によって、発明の範囲内の修正がなされてもよい。したがって、本発明は前述の例示により説明した特定の実施の形態に限定されるものではないことを理解されたい。
特許請求の範囲および前述した発明の説明では、特別な用語または必要な意味合いのために文脈が他の意味合いを必要とする場合を除いて、「含む」という言葉または、その変形である例えば「含み」または「含んで」という言葉は、包括的な意味で用いられる。すなわち、規定の特徴の存在を特定するためであって、本発明の様々な実施の形態のさらなる特徴の存在または付加を除外するためではない。
さらに、本明細書における先行技術のいかなる参照も、そのような先行技術が周知の一般的知識の一部を形成し、または形成したことを暗示することを意図したものではない。

Claims (30)

  1. 孔内検層方法であって、
    孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
    前記検出器出力データにおける個々の信号を、
    (i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、
    (ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
    (iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定すること
    により、分解するステップとを含み、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記個々の信号を分解するステップは、
    前記検出器出力データを、デジタル時系列の形式でデジタル化された検出器出力データとして取得し、
    前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、少なくとも1つの前記信号の前記時間的位置、および少なくとも1つの前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成することを含み、
    前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するステップは、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定することを含む方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、油井検層を含む方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記検層器は全長が3m未満である方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記信号を分解するステップは、2以上の係数を用いて滞留時間を減らした方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記信号を分解するステップは、2以上の係数を用いて検層器速度を増加した方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、ガンマ線束を前記放射線検出器に100kHz以上で入射することを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、ガンマ線束を前記放射線検出器に500kHz以上で入射することを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、入力計数率が200kHzでのデータのスループットが90%を超えることを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、入力計数率が500から2000kHzの間で、データのスループットが70%を超えることを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、入力計数率が100kHzでのデータのスループットが95%を超えることを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、入力計数率が100から200kHzの間で、データのスループットが70%を超えることを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、750kHzを超える入力計数率を含む方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、1MHzを超える入力計数率を含む方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、前記検出器がGSO検出器を含む方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、前記検出器の出力を形成するパルスを含む方法。
  17. 請求項1に記載の方法であって、線源同期信号を用いてデータの配分の誤りを避けるステップを含む方法。
  18. 孔内検層装置であって、該装置は、
    孔内検層器であって、該検層器の周囲の物質に照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
    前記検出器データをデジタル化された形式で受け取るプロセッサであって、
    前記データに示される信号のそれぞれの信号波形を決定し、前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、かつ、
    少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値から前記信号のそれぞれのエネルギーを決定する
    ようプログラムされたプロセッサとを備え、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置。
  19. 請求項18に記載の装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記検出器出力データをデジタル時系列の形式で取得し、かつ、
    前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、前記信号の前記時間的位置、および前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成する
    ようプログラムされており、
    前記装置は、前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するに際し、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定する装置。
  20. 請求項18に記載の装置であって、油井検層に適合した装置。
  21. 請求項18に記載の装置であって、前記検層器は全長が3m未満である装置。
  22. 請求項18に記載の装置であって、前記プロセッサの使用により、2以上の係数を用いて滞留時間を減らすことを可能とした装置。
  23. 請求項18に記載の装置であって、前記プロセッサの使用により、2以上の係数を用いて検層器速度を増加することを可能とした装置。
  24. 請求項18に記載の装置であって、パルスが前記検層器の出力を形成するパルス形成モジュールを含む装置。
  25. 試錐孔が横断する層内の化学元素の量を数値化する方法であって、
    孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
    前記検出器出力データにおける個々の信号を、
    (i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、
    (ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
    (iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定すること
    により、分解するステップと、
    前記元素の量を、少なくとも、前記層内の元素の一例から生じる前記信号の量に基づき決定するステップとを含み、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法。
  26. 請求項25に記載の方法であって、
    前記個々の信号を分解するステップは、
    前記検出器出力データを、デジタル時系列の形式でデジタル化された検出器出力データとして取得し、
    前記デジタル時系列に基づく数学的モデルであって、少なくとも前記信号波形、少なくとも1つの前記信号の前記時間的位置、および少なくとも1つの前記信号の、放射線現象を示す振幅からなる関数である数学的モデルを形成することを含み、
    前記信号のそれぞれのエネルギーを決定するステップは、前記数学的モデルに基づき前記信号の前記振幅を決定することを含む方法。
  27. 孔内検層方法であって、
    孔内検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
    前記検出器出力データにおける個々の信号を、
    (i)デジタルの列として前記検出器出力データを取得し、または表現し、
    (ii)前記データに示された信号の信号波形を取得し、または決定し、
    (iii)数学的変形に従い前記信号波形を変形することによって、変形信号波形を形成し、
    (iv)前記数学的変形に従いデジタルの列を変形することによって、変形信号を含む変形列を形成し、
    (v)少なくとも前記変形列および前記変形信号波形の関数を評価し、それにより関数出力を与え、
    (vi)モデルに従い前記関数出力をモデル化し、
    (vii)前記モデルに基づき関数出力の少なくとも1つのパラメータを決定し、
    (viii)前記関数出力の少なくとも1つの決定されたパラメータに基づき前記信号のパラメータを決定すること
    により、分解するステップとを含み、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法。
  28. 孔内検層装置であって、該装置は、
    孔内検層器であって、該検層器の周囲の物質に照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
    前記データをデジタルの列として受け取るプロセッサであって、
    (i)前記データに示された信号の信号波形を取得し、または決定し、
    (ii)数学的変形に従い前記信号波形を変形することによって、変形信号波形を形成し、
    (iii)前記数学的変形に従いデジタルの列を変形することによって、変形信号を含む変形列を形成し、
    (iv)少なくとも前記変形列および前記変形信号波形の関数を評価し、それにより関数出力を与え、
    (v)モデルに従い前記関数出力をモデル化し、
    (vi)前記モデルに基づき関数出力の少なくとも1つのパラメータを決定し、かつ、
    (vii)前記関数出力の少なくとも1つの決定されたパラメータに基づき前記信号のパラメータを決定する
    ようプログラムされたプロセッサとを備え、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置。
  29. 鉱物検層方法であって、
    鉱物検層器の放射線検出器からの検出器出力データを収集するステップと、
    前記検出器出力データにおける個々の信号を、
    (i)前記データに示された信号の信号波形を決定し、
    (ii)前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、
    (iii)前記信号のそれぞれのエネルギーを、少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値に基づき決定する
    により、分解するステップとを含み、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上する方法。
  30. 鉱物検層装置であって、該装置は、
    鉱物検層器であって、物質を照射して、該物質から放射された放射線を検出し、かつ、それに応じて検出器データを出力する検層器と、
    前記検出器データをデジタル化された形式で受け取るプロセッサであって、
    前記データに示される信号のそれぞれの信号波形を決定し、
    前記信号の、少なくとも信号の時間的位置を含む1つ以上のパラメータのパラメータ推定値を作成し、かつ、
    少なくとも前記信号波形および前記パラメータ推定値から前記信号のそれぞれのエネルギーを決定する
    ようプログラムされたプロセッサとを備え、
    それにより、前記検層器が短くなり、検層器速度が速くなり、滞留時間が短くなり、および/または分解能が向上した装置。
JP2011502192A 2008-03-31 2009-03-31 孔内検層のための方法および装置 Active JP5832892B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US4114108P 2008-03-31 2008-03-31
US61/041,141 2008-03-31
US13887908P 2008-12-18 2008-12-18
US61/138,879 2008-12-18
PCT/AU2009/000394 WO2009121131A1 (en) 2008-03-31 2009-03-31 Method and apparatus for borehole logging

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014137403A Division JP2014240834A (ja) 2008-03-31 2014-07-03 孔内検層のための方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011516839A true JP2011516839A (ja) 2011-05-26
JP5832892B2 JP5832892B2 (ja) 2015-12-16

Family

ID=41134742

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011502192A Active JP5832892B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-31 孔内検層のための方法および装置
JP2014137403A Pending JP2014240834A (ja) 2008-03-31 2014-07-03 孔内検層のための方法および装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014137403A Pending JP2014240834A (ja) 2008-03-31 2014-07-03 孔内検層のための方法および装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9310513B2 (ja)
EP (1) EP2260334A4 (ja)
JP (2) JP5832892B2 (ja)
CN (2) CN101983342A (ja)
AU (1) AU2009230875B2 (ja)
WO (1) WO2009121131A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013542412A (ja) * 2010-09-13 2013-11-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド シェール・ガス貯留層内のスイート・ゾーン識別のためのシステム及び方法

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2486877B (en) * 2010-12-21 2018-02-07 Statoil Petroleum As Quality control of sub-surface and wellbore position data
CN104704391B (zh) * 2012-10-24 2018-05-25 哈利伯顿能源服务公司 使用两点来稳定频谱
US9400340B2 (en) * 2013-05-13 2016-07-26 Baker Hughes Incorporated Sourceless density measurements with neutron induced gamma normalization
CN104379869A (zh) * 2013-06-14 2015-02-25 雷米技术有限责任公司 多伽玛控制器组件
AU2013397963A1 (en) * 2013-08-14 2016-01-21 Halliburton Energy Services, Inc. Crosstalk suppression or removal for galvanic measurements
BR112016010961B1 (pt) 2013-11-18 2021-02-17 Baker Hughes Incorporated sistema e método para compactar sinais transitórios
US9835741B1 (en) * 2014-07-09 2017-12-05 National Technology & Engineering Solutions Of Sandia, Llc Single volume fission energy neutron detector
WO2016065099A1 (en) * 2014-10-23 2016-04-28 Bridgeport Instruments, Llc Performance stabilization for scintillator-based radiation detectors
AU2014268284A1 (en) 2014-11-30 2016-06-16 Southern Innovation International Pty Ltd Method and apparatus for material identification
US9599743B2 (en) * 2015-04-29 2017-03-21 Baker Hughes Incorporated Density measurements using detectors on a pulsed neutron measurement platform
US9869791B2 (en) 2015-06-17 2018-01-16 Baker Hughes, A Ge Company, Llc Measurement of downhole radiation
WO2017099779A1 (en) 2015-12-10 2017-06-15 Schlumberger Canada Limited X-ray generator output regulation
US10007024B2 (en) 2015-12-10 2018-06-26 Schlumberger Technology Corporation X-ray generator regulation with high energy tail windows
US10436933B2 (en) 2016-05-06 2019-10-08 Baker Hughes, A Ge Company, Llc Digital spectrometer for measuring ironizing radiation downhole
WO2017205912A1 (en) 2016-05-30 2017-12-07 Southern Innovation International Pty Ltd Material characterisation system and method
US11243327B2 (en) * 2016-05-30 2022-02-08 Southern Innovation International Pty Ltd System and method for material characterization
US10705246B2 (en) 2016-11-28 2020-07-07 Exxonmobil Upstream Research Company Method of rock mineralogy interpretation
AU2018202912B1 (en) * 2018-04-27 2019-06-20 Southern Innovation International Pty Ltd Input count rate estimation in radiation pulse detectors
US11788401B2 (en) 2019-04-26 2023-10-17 ExxonMobil Technology and Engineering Company Systems and methods for characterizing subsurface formation properties through geochemical logging
US11906692B2 (en) 2021-02-11 2024-02-20 China Petroleum & Chemical Corporation Nuclear logging tools and applications thereof
CN113204743B (zh) * 2021-05-19 2022-09-02 成都大学 基于遗传算法的中子-伽马甄别方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62228187A (ja) * 1985-12-23 1987-10-07 シユラムバ−ガ− オ−バ−シ−ズ ソシエダ アノニマ 地下の地層を調査するための方法およびその装置
JPH06288939A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Nuclear Fuel Ind Ltd 原子炉冷却水のボロン濃度測定方法および装置
JP2004101219A (ja) * 2002-09-05 2004-04-02 Foundation For Advancement Of International Science レーザーを利用した放射線発生装置
WO2006029475A1 (en) * 2004-09-16 2006-03-23 Southern Innovation International Pty Ltd Method and apparatus for resolving individual signals in detector output data.
WO2008012335A1 (en) * 2006-07-28 2008-01-31 Sage Innovations Inc. A method for generating a pulsed flux of energetic particles, and a particle source operating accordingly

Family Cites Families (72)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3379882A (en) * 1967-03-16 1968-04-23 Dresser Ind Method and apparatus for neutron well logging based on the lifetime of neutrons in the formations
US4760252A (en) * 1983-06-28 1988-07-26 Schlumberger Technology Corporation Well logging tool with an accelerator neutron source
US4658216A (en) * 1983-07-14 1987-04-14 The United States Of America As Represented By The Department Of Energy High resolution, high rate X-ray spectrometer
US5210423A (en) * 1989-09-22 1993-05-11 Siemens Gammasonics, Inc. Method and apparatus for unpiling pulses generated by piled-up scintillation events
US5506769A (en) * 1990-10-05 1996-04-09 Halliburton Logging Services, Inc. Method for enhancing vertical resolution of nuclear well logging instruments
DE4133269A1 (de) * 1991-10-08 1993-04-15 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur messung der drehzahl eines rotierenden teiles
US5225682A (en) * 1992-01-24 1993-07-06 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Method and apparatus for providing pulse pile-up correction in charge quantizing radiation detection systems
FR2686982B1 (fr) * 1992-01-30 1997-12-19 Schlumberger Services Petrol Procede de spectroscopie d'impulsions nucleaires a taux de comptage eleve.
US5349193A (en) * 1993-05-20 1994-09-20 Princeton Gamma Tech, Inc. Highly sensitive nuclear spectrometer apparatus and method
US5532944A (en) * 1994-07-28 1996-07-02 Sorrento Electronics, Inc. Multi-channel analysis system and method using digital signal processing
US5608215A (en) * 1994-09-16 1997-03-04 Schlumberger Technology Corporation Method and apparatus for determining density of earth formations
WO1997007591A1 (en) 1995-08-14 1997-02-27 Warburton William K Method and apparatus for digitally based high speed x-ray spectrometer
JP3403883B2 (ja) * 1996-01-25 2003-05-06 株式会社村田製作所 リード線付き電子部品の製造方法
US5884234A (en) 1996-08-30 1999-03-16 Schlumberger Technology Corporation Method for pulse shape regulation and discrimination in a nuclear spectroscopy system
FR2753279B1 (fr) * 1996-09-09 1998-11-13 Smv Int Procede de traitement des impulsions delivrees par une gamma camera et gamma camera mettant en oeuvre ce procede
JPH10186041A (ja) 1996-12-21 1998-07-14 Horiba Ltd X線分析装置のパルスプロセッサ
US6026135A (en) 1997-04-04 2000-02-15 Her Majesty The Queen In Right Of Canada, As Represented By The Minister Of National Defence Of Her Majesty's Canadian Government Multisensor vehicle-mounted mine detector
US6936822B2 (en) 1997-05-07 2005-08-30 Board Of Regents, The University Of Texas System Method and apparatus to prevent signal pile-up
US6150655A (en) * 1998-03-06 2000-11-21 Computalog Research, Inc. Inferential measurement of photoelectric absorption cross-section of geologic formations from neutron-induced, gamma-ray spectroscopy
WO1999058999A1 (en) 1998-05-09 1999-11-18 Packard Bioscience Company Digital pulse de-randomization for radiation spectroscopy
US6160259A (en) * 1998-10-23 2000-12-12 Adac Laboratories Channel-specific control of pulse integration in a gamma camera system in response to pulse pile-up
US6366872B1 (en) 1998-12-23 2002-04-02 Varian, Inc. Data prediction in DSP methods for transient spectroscopies
US6594585B1 (en) * 1999-06-17 2003-07-15 Bp Corporation North America, Inc. Method of frequency domain seismic attribute generation
JP3836629B2 (ja) 1999-06-22 2006-10-25 日本電子株式会社 デジタルパルスプロセッサ
US6253155B1 (en) * 1999-11-12 2001-06-26 Halliburton Energy Services, Inc. Enhanced vertical resolution for logging tools using walsh-transform deconvolution
JP3907910B2 (ja) 2000-03-28 2007-04-18 日本電子株式会社 エネルギー分散型スペクトロメータに用いられるデジタルパルス処理装置
JP2001337168A (ja) 2000-05-29 2001-12-07 Jeol Ltd 放射線計測用ad変換装置
US6580079B1 (en) * 2000-09-06 2003-06-17 Battelle Memorial Institute Method to measure hydrogen-bearing constituent in a material using neutron spectroscopy
JP4160275B2 (ja) 2001-05-28 2008-10-01 浜松ホトニクス株式会社 エネルギー測定方法及び測定装置
US20030069710A1 (en) * 2001-09-24 2003-04-10 Earl Geddes Method for quantifying the polar response of transducers
US20030076914A1 (en) * 2001-10-23 2003-04-24 Tiller Donald E. Method and apparatus for measuring radiation in a borehole
US6590957B1 (en) * 2002-03-13 2003-07-08 William K. Warburton Method and apparatus for producing spectra corrected for deadtime losses in spectroscopy systems operating under variable input rate conditions
US6751564B2 (en) * 2002-05-28 2004-06-15 David I. Dunthorn Waveform analysis
JP3980451B2 (ja) 2002-08-30 2007-09-26 株式会社東芝 波形弁別装置
US7073378B2 (en) * 2003-08-07 2006-07-11 Schlumberger Technology Corporation Integrated logging tool for borehole
FR2870603B1 (fr) 2004-05-19 2006-07-28 Commissariat Energie Atomique Mesure et traitement d'un signal comprenant des empilements d'impulsions elementaires
US7966155B2 (en) 2004-06-04 2011-06-21 William K. Warburton Method and apparatus for improving detection limits in x-ray and nuclear spectroscopy systems
GB2421317B (en) * 2004-12-15 2009-02-11 Agilent Technologies Inc A method and apparatus for detecting leading pulse edges
US20060157655A1 (en) * 2005-01-19 2006-07-20 Richard Mammone System and method for detecting hazardous materials
US7439515B2 (en) * 2005-06-17 2008-10-21 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Pipeline processing of pulse pile-up correction in a nuclear medicine imaging system
JP2009513220A (ja) 2005-10-28 2009-04-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 分光コンピュータ断層撮影の方法および装置
JP4358814B2 (ja) 2005-11-09 2009-11-04 花王株式会社 試料の解析方法
JP4706566B2 (ja) 2006-06-09 2011-06-22 株式会社島津製作所 X線分析用信号処理装置
WO2007146350A2 (en) 2006-06-14 2007-12-21 Baker Hughes Incorporated Pileup rejection
WO2008027362A1 (en) * 2006-08-28 2008-03-06 Advanced Metrology Systems Llc Measuring diffractive structures by parameterizing spectral features
JP4787989B2 (ja) 2006-11-10 2011-10-05 横河電機株式会社 ピーク検出回路、マルチチャネルアナライザおよび放射線測定システム
US7725281B2 (en) * 2006-12-21 2010-05-25 Canberra Industries, Inc. Method for pole-zero adjustment in radiation measurement systems
US7430481B2 (en) 2007-01-12 2008-09-30 R. J. Lee Group, Inc. Methods for detecting and analyzing piled-up X-rays in an X-ray spectrometry system
US8338791B2 (en) 2007-06-19 2012-12-25 Koninklijke Philips Electronics N.V. Digital pulse processing for multi-spectral photon counting readout circuits
US7558675B2 (en) * 2007-07-25 2009-07-07 Smith International, Inc. Probablistic imaging with azimuthally sensitive MWD/LWD sensors
CN101809434B (zh) 2007-08-03 2013-06-12 普尔斯特有限责任公司 能量色散辐射光谱测量系统中的堆积排除
WO2009020866A1 (en) 2007-08-03 2009-02-12 Pulsetor, Llc Adapting a high-performance pulse processor to an existing spectrometry system
BRPI0817759A2 (pt) * 2007-10-03 2015-03-24 Commw Scient Ind Res Org Analisador por difração de raios x por dispersão de energia em linha
EP2203762B1 (en) 2007-10-18 2015-04-22 Koninklijke Philips N.V. Particle-counting apparatus with pulse shortening
AU2008318371B2 (en) 2007-11-02 2013-10-17 University Of Washington Data acquisition for positron emission tomography
US9008969B2 (en) 2007-12-10 2015-04-14 Schlumberger Technology Corporation Pulsed x-ray signal processing
JP5043728B2 (ja) 2008-03-19 2012-10-10 日本電子株式会社 放射線計測用パルスプロセッサ
CN101983331A (zh) * 2008-03-31 2011-03-02 南方创新国际股份有限公司 具有单个信号分辨率的辐射成像方法
WO2009121130A1 (en) * 2008-03-31 2009-10-08 Southern Innovation International Pty Ltd Screening method and apparatus
US7999220B2 (en) * 2008-05-30 2011-08-16 Precision Energy Services, Inc. Borehole measurements using a fast and high energy resolution gamma ray detector assembly
US7807973B2 (en) 2008-08-01 2010-10-05 Pulsetor, Llc Pileup rejection in an energy-dispersive radiation spectrometry system
CN101666227B (zh) 2008-09-03 2013-02-20 中国石油天然气集团公司 一种自然伽马能谱的采集方法
US8227761B2 (en) * 2008-09-19 2012-07-24 Canberra Industries, Inc. True coincidence summing correction and total efficiency computation for radionuclide spectroscopy analysis
DE102008048306B4 (de) * 2008-09-22 2016-06-09 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren zur Detektion von Röntgenstrahlung und Röntgensystem
US8812268B2 (en) * 2008-12-18 2014-08-19 Southern Innovation International Pty. Ltd. Method and apparatus for resolving piled-up pulses by using a mathematical transform
DE102009018995B4 (de) * 2009-04-27 2017-10-12 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren und Schaltungsanordnung zur Bestimmung einer Intensität von ionisierender Strahlung
US8941076B2 (en) 2009-06-30 2015-01-27 Analogic Corporation Enhanced photon detection for scanner
EP2290403A1 (en) 2009-08-28 2011-03-02 Paul Scherrer Institut X-ray detector with integrating readout chip for single photon resolution
FR2951036A1 (fr) 2009-10-01 2011-04-08 Commissariat Energie Atomique Dispositif de traitement d'un signal delivre par un detecteur de rayonnement
KR101092648B1 (ko) 2010-04-28 2011-12-13 서강대학교산학협력단 Pet 검출기에서의 감마선 펄스 신호의 도달 시간 검출방법
WO2012029496A1 (ja) 2010-09-02 2012-03-08 株式会社日立製作所 放射線計測装置
CN102073059B (zh) 2010-12-31 2013-05-22 华中科技大学 一种数字化pileup波形处理方法及系统

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62228187A (ja) * 1985-12-23 1987-10-07 シユラムバ−ガ− オ−バ−シ−ズ ソシエダ アノニマ 地下の地層を調査するための方法およびその装置
JPH06288939A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Nuclear Fuel Ind Ltd 原子炉冷却水のボロン濃度測定方法および装置
JP2004101219A (ja) * 2002-09-05 2004-04-02 Foundation For Advancement Of International Science レーザーを利用した放射線発生装置
WO2006029475A1 (en) * 2004-09-16 2006-03-23 Southern Innovation International Pty Ltd Method and apparatus for resolving individual signals in detector output data.
WO2008012335A1 (en) * 2006-07-28 2008-01-31 Sage Innovations Inc. A method for generating a pulsed flux of energetic particles, and a particle source operating accordingly

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013542412A (ja) * 2010-09-13 2013-11-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド シェール・ガス貯留層内のスイート・ゾーン識別のためのシステム及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9310513B2 (en) 2016-04-12
JP2014240834A (ja) 2014-12-25
AU2009230875A1 (en) 2009-10-08
EP2260334A4 (en) 2015-03-11
AU2009230875B2 (en) 2014-07-10
WO2009121131A1 (en) 2009-10-08
CN101983342A (zh) 2011-03-02
JP5832892B2 (ja) 2015-12-16
CN104020500A (zh) 2014-09-03
US20110112810A1 (en) 2011-05-12
EP2260334A1 (en) 2010-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5832892B2 (ja) 孔内検層のための方法および装置
JP5022902B2 (ja) 検出器出力データ内の個別信号分離装置および方法
US11029264B2 (en) Spectral analysis with spectrum deconvolution
RU2681377C1 (ru) Способ и устройство для выделения сигналов в данных
US9008969B2 (en) Pulsed x-ray signal processing
US9869791B2 (en) Measurement of downhole radiation
EP2783246A1 (en) Method and apparatus for gain regulation in a gamma detector
US10466384B2 (en) Techniques for determining formation composition from measured nuclear spectra
SA518400363B1 (ar) مقياس طيف رقمي لقياس إشعاع التأيين أسفل البئر
EP2871478B1 (en) Method for analyzing fluid and multiphase flow meter
US11693147B2 (en) Method of and apparatus for determining component weight and/or volume fractions of subterranean rock
Esmaeili-Sani et al. Gamma–gamma density and lithology tools simulation based on GEANT4 advanced low energy Compton scattering (GALECS) package
EP2871498B1 (en) Method and apparatus for fluid analysis
AU2005284602B2 (en) Method and apparatus for resolving individual signals in detector output data.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130913

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140703

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140711

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5832892

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250