JP2011512804A - 細胞酵素ベースのバイオセンサ - Google Patents

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Abstract

本発明は、センシング層(2)と、表面層(3)とを備え、前記表面層は、細胞(6)の接着成長に適した第1領域(4)と、前記第1領域に近接し、タンパク質の付着に適した第2領域(5)とを備え、第1領域および第2領域はセンシング層(2)と接触しているセンサ(1)に関する。

Description

本発明は、センサ及び/又は表面化学の分野に関し、特に、神経伝達物質検出用のマイクロ電子オンチップセンサの化学修飾(chemical modification)に関する。
ニューロン(神経細胞)は、活動電位を発火(firing)させることによって神経回路網において互いに通信する。これらの電気信号は、ニューロン間のシナプスで化学信号に変換される。この活動に反応する分子は、神経伝達物質と称される。神経伝達物質L−グルタミン酸(L-glutamate)は、中枢神経系のシナプスにおいて最も重要な化学伝達物質の1つである。グルタミン酸の検出は、ニューロンの活動を監視できるため、例えば、神経変性疾患の神経学研究、神経毒性化合物のスクリーニング、シナプス形成またはシナプス活性に影響を及ぼす薬のスクリーニングにとって、望ましいツールである。グルタミン酸、味覚増強剤の検出は、食品産業でも応用される。
グルタミン酸の選択的検出は、グルタミン酸アゴニスト(例えば、AMPA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソオキサゾールプロピオン酸))を用いたり、または酵素検出によって行える。現在のオンチップ酵素検出法は、マイクロ電極またはイオン感応電界効果トランジスタ(ISFET)に依存している。マイクロ電極は、酵素によるグルタミン酸の触媒反応時の酸化還元電流を監視する。一方、イオン感応電界効果トランジスタは、その液体/表面界面での局所的なpHまたは電荷の変化を計測する。
ニューロンの化学的活性の監視は、その活性をニューロンの信号と同じ時間スケールでリアルタイムで監視するために、速い応答、即ち、検出可能な信号を迅速に発生するセンサを必要とする。この速度は、グルタミン酸について選択的な化学反応のレートだけでなく、こうした化学反応の検出可能な生成物を捕捉して認識可能な信号を生成するセンサの迅速性にも依存している。さらに、ニューロンによってシナプス間隙に放出される神経伝達物質の僅かな量およびこれらの分子の迅速な拡散に起因して、高感度のセンサが必要になる。こうした目的のため、電界効果トランジスタは、これらの高速な応答および固有の増幅性質によって最有力候補であり、読み出し/駆動電子回路とともに大型アレイに小型化、集積化することが容易である。
グルタミン酸と選択的に触媒反応を行って、検出可能な(副)生成物を発生するいろいろな酵素が存在する。
グルタミン酸脱水素酵素(dehydrogenase)は、L−グルタミン酸塩、水およびNADの間の反応を触媒して、2−オキソグルタル酸およびNADHを形成する。この反応の副生物は、アンモニアとプロトンであり、これらはpH変化を生じさせる。しかしながら、酵素は、外から追加されたNADに依存する。
グルタミン酸デカルボキシラーゼ(decarboxylase)は、L−グルタミン酸を4−アミノブタン酸とCOに分解する。水中においてCOは炭酸を生成し、pHを減少させる。グルタミン合成酵素(synthetase)は、ATPおよびアンモニウムを必要とし、L−グルタミン酸をL−グルタミンに変え、副生物としてADPとリン酸を生成する。この手法は、以前に報告されている(米国特許第4812220号)。酵素反応のための基質として外因性アンモニウムの添加は、ニューロン培養にとって有害になることがある。
グルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)は、水と酸素だけを消費して、L−グルタミン酸を2−オキソグルタル酸に変える。副生物は、アンモニアと過酸化水素であり、これらはpHの局所的変化を生じさせる。
高感度のグルタミン酸センサを製作し、その応答を加速するためには、第1の酵素は第2の酵素の基質であり、逆も同様であるような、いわゆる「二酵素系」を用いて、L−グルタミン酸の濃度を化学増幅することによって、検出下限を達成できる。この化学増幅の原理は、乳酸の検出について以前に報告されている(文献:Chaubey et al. (2001) Appl. Biochem. Biotechnol. 96, 239-248))。
L−グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)は、グルタミン酸オキシダーゼまたはグルタミン酸脱水素酵素を補完でき、細胞によって生産されるL−グルタミン酸の量を増幅する二酵素対を形成する。グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼは、(グルタミン酸オキシダーゼまたはグルタミン酸脱水素酵素を用いて)第1の酵素反応からの2−オキソグルタル酸を再利用して、それをL−グルタミン酸に変える(図2)。このリサイクル反応を開始し促進するためには、アミノ酸L−アラニンが必要になる。ピルビン酸が、この反応の副生物である。アラニンが供給される限り、L−グルタミン酸の単一分子がこの閉じた酵素ループを循環し、アンモニアと過酸化水素を検出可能な生成物として生成し続ける。
この二酵素系は、溶液中のグルタミン酸オキシダーゼの検出用に市販されている(Molecular Probes、Invitrogen社、オランダ国)。ここで、Hの生成が比色反応で用いられる。文献(Parton et al. (2005) in Solid State Technol.)は、電界効果トランジスタが、グルタミン酸オキシダーゼからなる層で被覆されているグルタミン酸センサを記載している。この層は、電子デバイスと、この層の上部に密着するニューロンとのコンタクトを形成する。
文献(Castillo et al. (2005) Biosens. Bioelectron 20, 1559-1565)は、グルタミン酸検出用のセンサを記載しており、多孔質皮膜上で成長する細胞が、グルタミン酸オキシダーゼを持つヒドロゲルを備えた電極の上部に配置される。この著者は、電極表面と細胞との接触を避けることが重要であると強調している。
本発明の目的は、単一の酵素機能化FETよりも低い検出限界、高い感度、高速な応答性を有し、細胞培養、特に、神経培養にとって無毒性である、改善した酵素ベースのセンサを提供することである。
本発明の一態様において、センサは、細胞を成長させるための領域と、酵素的変換のための領域とを備え、これらは高感度検出を確保するように配置される。特定の実施形態では、センサ(1)は、センシング層(2)と、表面層(3)とを備えており、表面層は、細胞(6)の接着成長に適した第1領域(4)と、タンパク質の付着に適した第2領域(5)とを備えており、第1領域および第2領域はセンシング層と接触している。特定の実施形態では、第1領域(5)および第2領域(5)は、物理的に分離しているが、相互に近接している。更なる特定の実施形態では、第2領域(5)は、細胞によって生産された化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための少なくとも1つの酵素を備える。
従って、本発明のこの態様の特定の実施形態は、センシング層(2)と、表面層(3)とを有するセンサ(1)を備えたデバイスであり、表面層は、細胞(6)の接着成長に適した第1領域(4)と、第1領域(4)に近接し、細胞によって生産された化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための少なくとも1つの酵素(7)を有する第2領域(5)とを備える。こうしてセンサの表面層は、2つの領域を備える。
ここで説明するセンサの特定の実施形態では、第1領域は、細胞、例えば、神経細胞を有する。
ここで説明するセンサの特定の実施形態では、第1領域及び/又は第2領域は、複数の線状エレメント(linear element)からなる。詳細には、第1領域の線状エレメントは約5〜20マイクロメータの幅を有するセンサが提供される。追加または代替として、ここで説明するセンサは、約2〜20マイクロメータの幅を有する線状エレメントを備えた第2領域を有する。
ここで説明するセンサの更なる特定の実施形態では、第1領域及び/又は第2領域は、複数の線状エレメントの格子状パターンからなる。本発明の特定の実施形態によれば、少なくとも1つの酵素を有するセンサが提供され、少なくとも1つの酵素は、二酵素系であり、これに限定されないが、例えば、グルタミン酸オキシダーゼまたはグルタミン酸脱水素酵素と、L−グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼである。
本発明によれば、第2領域はタンパク質の付着に適すると想定されるセンサが提供される。詳細には、第2領域は、第1領域に存在する細胞によって生産される化合物の変換によって、検出可能な信号を発生する少なくとも1つの酵素を有するセンサが提供される。更なる実施形態では、細胞によって生産される化合物は、神経伝達物質、例えば、グルタミン酸である。
本発明の更なる態様は、細胞性応答、詳細には、細胞によって生産される化合物の検出をベースとした検出方法に関する。従って、細胞による化合物生産の検出のための方法が提供される。特定の実施形態では、該方法は、細胞によって生産される化合物の酵素変換で発生した信号を検出することを含む。特定の実施形態では、センサ、例えば、ここで説明したようなものが用いられる。従って、特定の実施形態では、センサの第1領域に細胞を設けるステップと、センサの第2領域に、細胞によって生産される化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換することが可能な少なくとも1つの酵素を設けるステップと、該化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための条件を確保するステップとを含む方法が提供され、センサの第1領域および第2領域は、第1領域において細胞によって生産される生成物が、第2領域において少なくとも1つの酵素によって変換可能であるように配置され、第2領域は、センサが検出可能な信号を検出できるように配置されている。詳細には、第1領域および第2領域は、互いに近接して配置され、センサのセンシング層と接触している。
従って、本発明の特定の実施形態は、細胞によって生産される化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換することが可能な少なくとも1つの酵素を備えた上述したようなセンサを用意するステップと、センサの第1領域に適切な細胞を設けるするステップと、細胞によって生産される化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための条件を用意するステップと、検出可能な信号を検出するステップとを含む、細胞性応答の検出方法に関する。
ここで説明した方法の特定の実施形態によれば、検出可能な信号はpHの変化である。
本発明の更なる態様は、センサを生産する方法、詳細には、センサの上に表面層を作成する方法に関する。詳細には、表面層は、第1領域および第2領域を有し、これらは物理的に分離し、互いに近接するようにセンサの上に設けられる。
特定の実施形態では、センサ表面にセンシング層(2)を設けるステップと、センシング層の上/内に、表面層の第1領域(4)を設けるステップであって、第1領域は接着成長に適しており、センシング層の上/内に、表面層の第2領域(5)を設けるステップであって、第2領域はタンパク質の付着に適しており、第1領域および第2領域は、センシング層と接触している。第1領域および第2領域は、同時にまたは逐次的に設けることができ、その順番は本発明にとって重要でない。
ここで説明した本発明のこの態様に係る方法の特定の実施形態によれば、第1領域および第2領域の少なくとも1つがコンタクト印刷(contact printing)によって設けられる。
ここで説明した方法ま特定の実施形態は、少なくとも1つの酵素を第2領域に設ける別個のステップを含む。代替の実施形態では、酵素は、第2領域の設置の際に設けられる。ここで説明した方法の特定の実施形態によれば、酵素は、コンタクト印刷によって設けられる。
ここで説明した本発明のこの態様に係る方法の特定の実施形態は、細胞を、第1領域の第1表面層に設けるステップを含む。
本発明の他の態様は、センシング層と、センシング層に接触した表面層とを備えたセンサの使用に関するもので、表面層の第1領域において固定化(immobilised)した細胞と、表面層の第2領域において固定化した酵素とを備え、細胞によって生産される化合物の酵素による酵素変換によって得られる生成物の検出のためである。
ここで説明した使用の特定の実施形態は、細胞は神経細胞であって、化合物は神経伝達物質である使用を含む。
本発明に係るセンサ(1)の実施形態の概略図を示す(2:センシング層、3:表面層、4:第1領域、5:第2領域、6:細胞、7:酵素)。 図2Aは、グルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)によるグルタミン酸の酵素変換を示し、図2Bは、L−グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)によるオキソグルタル酸の変換を示す。 本発明の実施形態に係るマイクロコンタクト印刷の概略図を示す。ポリジメチルシロキサン(PDMS)スタンプ(11)は、ターゲット分子(12)でインク付けされる。そして、スタンプは、基板(13,14)と接触し、スタンプで決定されたパターン(15)で、ターゲット分子を基板上に印刷する。 本発明の実施形態に係るGLODおよびGPTの固定化に関する水晶発振子マイクロバランス(QCM)グラフを示す。固定化の比率は、この分析で用いた界面化学を用いて制御可能かつ再現可能である。比率グラフA=4.5、比率グラフB=4.2。 本発明の実施形態に係るGPTの濃度増加とともに、比色分析溶液の吸光度の増加を示す。固定濃度のグルタミン酸、グルタミン酸オキシダーゼ、アラニンを使用し、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼの濃度を変化させた。 本発明の実施形態に係る比色分析によるグルタミン酸の増幅を示す。パネルA:溶液中のGPTおよび固定化したグルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)。パネルB:ポリ−L−リシン(PLL)およびPLLおよびグルタルアルデヒド(PLL+GA)表面でのGLODおよびGPTのパターン化した同時固定化(co-immobilisation)による増幅。GLODは、マイクロコンタクト印刷によって固定化した。GPTは、架橋結合によって一晩で固定化した。 本発明の実施形態に係るセンサ表面の例を示す。符号6は、細胞を備えた第1領域エレメントである。符号71,72は、二酵素系の第1酵素および第2酵素の付着のための第2領域エレメントである。 マイクロコンタクト印刷によって準備したセンサを示す。パネルAは、チップ表面で水平および垂直に50μmシフトでマイクロコンタクト印刷によって配列した、GLODおよびGPTの格子(4μm幅)を備えたセンサ表面の写真を示す。パネルBは、同じ写真を示すもので、GLODラインを縦線バーで表し、GPTラインを横線バーで表している。
(定義)
用語「領域」は、ある層を参照するものとしてここでは使用し、その層の一部を参照している。領域は、連続的でもよく、複数の小部品(例えば、ライン)で構築してもよい。こうした小部品は「エレメント」と称している。
「細胞付着領域」は、細胞の付着のために機能化された領域を参照する。表面層が種々の領域を含む場合、この領域は「第1領域」と称している。
「固定化領域」は、タンパク質および細胞の付着のために機能化された領域を参照する。表面層が種々の領域を含む場合、この領域は「第2領域」と称している。
「二酵素系」は、種々の酵素のペアを参照しており、一方の酵素は、基質(A)を生成物(B)に変換し、他方の酵素は、この生成物(B)をその基質として利用し、元の基質(A)に戻す。
本発明の第1態様は、酵素ベースのセンサに関するもので、細胞によって生産された化合物が、ある酵素によって、検出可能な信号を発生する生成物に変換される。化合物の直接検出と比較すると、検出可能な信号を発生する生成物への変換は、センサの検出限界を下げて、より高感度なものとし、測定可能な応答をより迅速に発生するのを可能にする。
本発明のセンサで使用が想定される酵素は、化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換する何れの酵素でもよい。変換生成物の検出は、局所pHの変化、あるいは電荷、電子移動、比色反応等の変化でもよい。
特定の実施形態では、該酵素は、神経伝達物質をある生成物に変換する酵素であり、変換は局所pHの変化をもたらす。幾つかの例は、これに限定されないが、カテコールアミン、例えば、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン(チロシナーゼ)、グルコース(グルコース脱水素酵素、グルコースオキシダーゼ)、アセチルコリン(アセチルコリン・エステラーゼ)、グルタミン酸(グルタミン酸脱水素酵素、グルタミン酸デカルボキシラーゼ、グルタミン合成酵素、グルタミン酸オキシダーゼ)等を変換する酵素を含む。
特定の実施形態では、センサは、1つの酵素をベースとしている。より特定の実施形態では、二酵素ペアの2つの酵素を使用して、化合物を変換し、検出可能な信号を発生している。これにより信号の増幅が可能になる。
二酵素系の例は、これに限定されないが、乳酸検出のための乳酸脱水素酵素および乳酸オキシダーゼ等を含む。
本発明の方法およびセンサの特定の実施形態では、二酵素系は、グルタミン酸脱水素酵素/グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼまたはグルタミン酸オキシダーゼ/グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼからなる。
種々のタイプのセンサが本発明の方法およびデバイスに適しており、例えば、電界効果トランジスタ(FET)、イオン感応電界効果トランジスタ(ISFET)、容量センサまたはマイクロ電極などである。センサは、センシング層を備え、センシング層の表面またはその近傍で発生した信号を検出する。続いて、信号は、FET内のチャネル領域での導電率を変更する。イオン感応電界効果トランジスタ(ISFET)は、センシング層として機能するpH感応ゲート層を有する。FETのゲートまたはその近傍で吸着または生成された電荷分布での変化(pHの変化、荷電部分の変化、…)が、下方にあるチャネルの導電率を変調することになる。
マイクロ電極は、酵素系によってグルタミン酸の触媒作用に関与する酸化還元電流を測定でき、あるいは、pH感応層を用いて機能化した場合、pH電極として機能し得る。pH電極のように、参照電極と組み合わせたマイクロ電極は、pHの変化からまたは二重層容量の異なる電荷から生ずる、pH感応層を横切る電位差の変化を測定する。
本発明の実施形態に係るセンサの関連部分は、センシング層(2)と、表面層(3)とを含み、表面層(3)は、細胞付着領域である第1領域(4)と、酵素の固定化領域である第2領域(5)とを備える。本発明のセンサは、第1領域および第2領域は、物理的に分離しているが、相互に近接しており、両方ともセンシング層と直接接触している。
本発明に係るセンサの更なる特定の実施形態を、図1に示している。センサ(1)は、センシング層(2)を備える。細胞(6)は、第1領域(4)に配置される(細胞付着領域)。1つ又はそれ以上の酵素(7)は、第2領域(5)に配置される(固定化領域)。センシング層(2)は、検出信号を伝送するために、センサの残部と接触している。
本発明に係るセンサのセンシング層(2)は、不水溶性であり、例えば、SiOまたはTaなどの無機酸化物層を含む。センシング層は、代替として、例えば、AuまたはPtなどの貴金属層を含む。センシング層は、代替として、例えば、TaまたはTiなどの易酸化性の金属層、あるいはSiなどの易酸化性の半導体層を含む。センシング層は、代替として、例えば、GaAsまたはGaNなどのIII−V層を含む。
ここで説明したセンサのセンシング層(2)は、センサの不可欠な機能部分であり、その表面または近傍あるいはバルク内で発生した信号がセンサによって検出できるようになる。
pH感応(ゲート)層の非限定的な例は後述しており、これらの層の何れもセンシング層として機能し得る。酸化物は、その表面でOH/Hを束縛するため、本質的にはpH感応性である。金属層は、例えば、アミノ、カルボン酸、(ハイドロ)キノンなどのpH感応性官能基を含む有機層を吸着することによって、(より)pH感応性にできる。金属層はまた、意図的に堆積した酸化物または自然の金属酸化物で被覆でき、これらは両方とも本質的にはpH感応性である。半導体層は、それ自体、pH感応層として機能することができるが、上述したような酸化物または、吸着層を持つ金属などのpH感応層、あるいは、半導体に直接吸着した前記有機pH感応層を用いて被覆することもできる。酸化物は、そのmV/pH応答を改善するために、pH感応性官能基(例えば、アミノ、カルボン酸、ハイドロキノン)を含む層を用いて機能化できる。
本発明によれば、1つ又はそれ以上の固定化領域を含むセンサが提供される。固定化領域は、二酵素系など、1つ又はそれ以上の酵素を固定化するのに適したセンサ表面の領域である。特定の実施形態では、固定化領域は、1つ又はそれ以上の酵素を含む。後述のように、固定化領域での使用に適した種々の材料が想定される。これらの材料の幾つかは、センサの1つ又はそれ以上の他の部分、例えば、センサ層及び/又はセンサ表面の細胞付着領域での使用にも適している。従って、固定化領域は、センサ材料内の1つ又はそれ以上の専用領域であり、あるいは、センサ層の上に表面層または表面層の一部として設けられる。いずれの実施形態でも、固定化領域は、連続領域でもよく、あるいは1つ又はそれ以上、2または3次元の構造として設けてもよく、これらは、いずれの場合も一部でなければ、センサ表面と直接接触している。
固定化領域を分離層またはその一部として設けた場合、層の厚さは、好ましくは1マイクロメータ未満である。好ましくは、その厚さは0.5マイクロメータ未満である。これにより、より高い応答時間を持つセンサが得られる。
層として設けられた固定化領域の例は、これに限定されないが、自己組織化単分子膜(monolayer)または混合した自己組織化単分子膜を含む。例えば、16−メルカプトヘキサデカン酸の自己組織化単分子膜(SAM)は、100%カルボキシル基からなる。末端チオール化ポリエチレン・グリコール(PEG)を含む混合物は、混合したカルボキシル/PEG SAMを生成する。
固定化領域の特定の実施形態は、センサ表面への付着力を確保する官能基と、1つ又はそれ以上の酵素にある1つ又はそれ以上の官能基と結合する官能基とを含む、1つ又はそれ以上の分子の層に関する。酵素を固定化領域に固定するのに適した化学的機能は、本質的に反応性である官能基と、反応性になるための活性化を要する官能基とを含む。酵素にある先天的反応性官能基と結合可能な「固定化官能基(functions)」の非限定的な例は、アルデヒド、アクリレート、カルボン酸、アミノ基、チオールである。
特定の実施形態では、1つ又はそれ以上の酵素が、ある官能基によって固定化領域に結合され、あるいは、少なくとも1つの活性部分、例えば、アルデヒドなどで誘導体化されている。
従って、固定化領域または第2領域への酵素の固定化は、共有結合、吸着、架橋結合、包括法(entrapment)または前記方法の組合せなど、種々の方法で行うことができる。これらの固定化方法の非限定的な例は、米国特許第4812220号に記載されており、これは参照によってここに組み込まれる。その例は、アミノ基との結合による共有結合固定化、イオン結合または物理的力を用いた吸収経由の固定化、グルタルアルデヒドなどの化合物との架橋結合、モノマー、架橋剤、開始剤との化学反応を用いた包括固定化などを含む。
上述したように、特定の実施形態では、固定化領域は、固定化層がセンシング層と結合するのを確保する適当な化学的機能および、1つ又はそれ以上の酵素が固定化領域において特異的に結合する化学的機能を持つ有機分子、例えば、自己組織化単分子膜または混合した自己組織化単分子膜を含む層である。センサ表面への分子の結合は、共有結合、イオン結合などである。結合官能基の非限的的な例は、酸化物表面(例えば、SiO,TiO,Ta)でのシラン、金属(例えば、Au,Pt)またはIII−V材料(例えば、GaAs)でのチオール、金属酸化物およびIII−V材料でのカルボン酸およびホスホン酸(PO )、III−V材料でのスルホン酸(SO )、金でのアミノなどを含む。
固定化領域は、続いて、化学反応性の中間層を有したり又は有していない、付着した多層膜を備えてもよい。固定化層は、接着および結合のための類似の化学的官能基を含むゲルまたはポリマーでもよい。固定化層は、センサの感度を調整及び/又は改善する化学的官能基を含んでもよい。固定化層は、非標的物質の非特異性吸着を減少させ、及び/又は、結合した二酵素ペアの立体構造を改善/維持する化学的官能基(例えば、ポリエチレン・グリコール)を含んでもよい。
酵素のための固定化箇所の数を増加させると(3D表面の生成)、固定化領域は、デキストラン鎖を表面に付着させることによって得られる。酵素は、例えば、EDC/NHSによって、デキストラン鎖のカルボキシル基と結合可能である。
特定の実施形態では、酵素は、センサ表面に直接付着したり、上述のような自己組織化単分子膜に付着できるポリマーを用いて、固定化領域に固定される。ポリマーは、より複雑な構造であって、単分子膜とはみなされない。そのためポリマーは固定化層を厚くするが、酵素が結合する結合箇所の数を大きく増加させるという主要な利点を有する。
特定の実施形態では、固定化領域は、1つより多くの酵素を含む。二酵素ペアの酵素など、1つより多くの酵素を固定化する場合、本発明に係るセンサを得るための特別の固定化手法が必要になるであろう。こうして2つ又はそれ以上の酵素が、例えば、混合溶液から、最適な堆積/固定化の条件が相反するか否かに依存して、連続的または同時に固定化される。これらの堆積条件は、固定化する化学的官能基の性質およびこれらの活性化機構によって影響される。特定の実施形態では、検出可能な信号を発生する生成物を生産する酵素は、酵素および検出可能な生成物を局所的に濃縮する専用の場所で見つかる。
二酵素ペアの酵素は、一般に、例えば、100/1,50/1,20/1,10/1,5/1および1/5,1/10,1/20,1/50,1/100の範囲内の比率で固定化される。本発明のセンサおよび方法の特定の実施形態では、固定化領域は、GLODとGTPの二酵素ペアを含む。こうしたセンサは、特に、L−グルタミン酸の存在を定性的に決定するために、あるいはL−グルタミン酸の量を定量的に決定するために使用可能である。後者の場合、グルタミン酸の濃度を滴定するために、アラニンが使用できる。定量測定の判定は、グルタミン酸の濃度、アラニンの濃度、表面に固定化された2種類の酵素の濃度比率、酵素両方の反応レート、およびこの反応レートに影響する任意の変数に依存している。
本発明に係るセンサは、1つ又はそれ以上の細胞接着領域、即ち、細胞を接着するのに適した領域をさらに備える。また、固定化領域に関して、細胞接着領域は、センサ表面上にある1つ又はそれ以上の専用エリアでもよく、あるいは、センサ表面上にあって密接に接触した1つ又はそれ以上の2次元または3次元構造でもよい。細胞接着領域は、固定化領域と共に、表面層内に設けられる。
特定の実施形態では、1つ又はそれ以上の細胞接着領域は、有機の接着性化学的官能基を含む。本発明の状況で適した有機の接着性化学的官能基の性質は、表面および、接着すると想定される細胞の性質によって決定される。細胞接着を確保するのに適した典型的な分子は、細胞接着分子(CAM)などの細胞接着に本来関与する分子であり、例えば、a)免疫グロブリン超分子群CAMS(IgSF CAMs)、例えば、神経細胞I接着分子(NCAMS)、細胞間接着分子(ICAM)、血管細胞接着分子(VCAM)、血小板内皮細胞接着分子(PECAM)等、b)インテグリン、c)セレクチン、d)カドヘリン等である。しかしながら、小分子タイプの接着化合物の使用も想定される。
特定の実施形態では、センシング層の材料は、固定化領域及び/又は細胞接着領域での使用に適している。これは、例えば、センシング層が、タンパク質も吸着可能なpH感応基を含む場合である。その例は、豊富な量のアミノ基を含有するポリ−L−リシン(PLL)である。ポリ−L−リシンは、金属表面に、そのアミノ基を介してチオール−自己組織化層の活性化カルボキシル基に共有結合的に付着可能である。ポリ−L−リシンはまた、正に帯電したアミノ基を介して、負に帯電した表面、例えば、金にも結合可能である。酵素は、グルタルアルデヒドなどの架橋剤を介して、PLL骨格と任意に結合される。こうした実施形態では、表面層の固定化領域及び/又は細胞接着領域は、センシング層の専用領域として設けることができる。
本発明のセンサおよび方法は、何れの細胞タイプについても原理的に適用可能である。センサの適合性は、検出に関係する化合物と相互作用する酵素系の入手可能性によって決定される。従って、本発明に係るセンサは、検出可能な信号への酵素変換によって検出可能である化合物の製造に関与するプロセスの監視を可能にする。細胞は、細菌性細胞、真菌細胞、植物細胞または動物細胞でもよい。
特定の実施形態では、細胞は、神経細胞または神経様(neuron-like)細胞、例えば、神経伝達物質を分泌する培養細胞株などである。こうした細胞は、ヒト細胞でもよいが、他のモデル生物、例えば、ラット、ヒト以外の霊長類、または原始モデル生物、例えば、アメフラシ(Aplysia)から得られるものでもよい。
細胞の位置は、細胞とセンサ表面との間の距離が可能な限り小さいように配置される。この距離は、細胞で相違するが、哺乳類の神経細胞では、典型的には50nm未満、20nm未満、10nm未満、または5nm未満であり、シナプスから放出された神経伝達物質など、細胞によって生産された時には微量の化合物を検出するのに必要な高感度を達成する。これは、神経細胞成長を、センサの上部、詳細には、細胞接着領域内に誘導し閉じ込めることによって達成できる。
本発明に係るセンサは、1つ又はそれ以上の細胞接着領域(第1領域)と、1つ又はそれ以上の固定化領域(第2領域)を備え、これらは、第2領域にある酵素が第1領域にある細胞と近接するようにセンサ表面に配置されている。細胞の種類および第1領域および第2領域に用いられる材料の種類に応じて、細胞が第1領域だけで成長することがある。必要に応じて、第1領域外での細胞成長を回避するために、物理的または化学的なバリアが設けられる。本発明の特定の実施形態では、ここで例として示したように、細胞は、接着できないことから、酵素層の上では成長しない。本発明のこれらの実施形態では、センサ層上で酵素を特定パターンで堆積し(固定化領域を構築)、そして、細胞を表面上に播種し、細胞接着にとって好都合な表面を残している。例えば、上述したように、ポリ−L−リシン(PLL)の表面層は、細胞および酵素の接着に適した表面である。従って、酵素層は、堆積後に充分なPLL領域が残るように、パターン化される。
特定の実施形態では、センサは、そのセンサ表面においてパータン領域を含み、酵素が第2領域で固定化されており、細胞は第1領域に接着している。このパターンは、センサ表面での表面層の特定の実施形態である。細胞および酵素が互いに最適な距離にある表面層は、種々の方法で得られる。例えば、これは、細胞接着領域が直線ライン、円形ラインまたは格子として存在し、表面層の残部が固定化領域を表すような表面層によって得られる。代替として、固定化領域が直線ライン、円形ラインまたは格子として存在し、表面層の残部は細胞接着領域である。更なる実施形態は、交互に現れるライン、格子または円形の固定化領域および細胞接着領域で構成された表面層を含む。種々の他の配置が設計可能であり、細胞接着領域(第1領域)および酵素固定化領域(第2領域)が、互いを基準として配置される。
こうしたパターン化した配置では、センサの第1領域及び/又は第2領域は、実際、異なる部分で構成されており、これらは本願では「エレメント」とも称している。第1領域および第2領域の非限定的な配置を図7と図8に示している。典型的には、センサの表面全体が用いられ、細胞および酵素の付着のための細胞接着領域および固定化領域で覆われている。しかしながら、他の実施形態が想定され、例えば、いろいろなスポット状の細胞が、ある(円形)ゾーンの酵素で包囲されたり、また逆も同様であり、種々のセンサエレメントのアレイを作成し、得られた表面層も不連続である。一般に、第1領域のエレメントの最小寸法は、5〜20μmの範囲であり、細胞の種類に依存している。一般に、第2領域のエレメントの最小寸法は、2〜20μmの範囲である。
本発明の特定の実施形態は、タンパク質(酵素)が固定化領域において、例えば、直線または円形のエレメントとして存在するようなセンサを含む。こうしたセンサは、それでもなお先行技術のタンパク質マイクロアレイ、例えば、細胞結合をスクリーニングするための接着分子アレイとは明確な相違を示す。先行技術のアレイでは、アレイの表面は、妨害化合物の非特異的(aspecific)結合(非特異的な細胞またはタンパク質の結合)を回避するために処理される。本発明に係るセンサは、固定化領域に近接した細胞接着領域において細胞の結合を想定している。
本発明の特定の実施形態は、細胞接着領域及び/又は固定化領域での使用に均等に適している材料のセンサ表面を備えたセンサを提供する。例えば、センサ表面は、細胞接着に適したpH応答性の材料で作成される。こうしたセンサでは、本発明で用いたように、酵素および細胞は、センサ表面の異なる専用領域に局在化している。本発明の更なる態様は、本発明に係るセンサの生成(generation)に関する。第1領域および第2領域を有する表面層は、種々の方法で形成できる。特定の実施形態では、マイクロコンタクト印刷(ピン印刷とマイクロスタンプを含む)が、分子を表面上にパターン化するために用いられる。該方法は、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などのエラストマーポリマーを、パターン原盤に対して成型し硬化することによって、スタンプを製作することを含む。そして、このスタンプは、基板表面に印刷しようとするターゲット分子を用いてインク付けされる。スタンプは変形可能であるため、基板に対してコンフォーマル・コンタクトが得られ、スタンプのレリーフ構造にある材料を基板表面に転写する。この方法は、ポリ−L−リシンを用いてニューロンを空間的にパターン化するために使用さており(文献:Jun et al. (2007) J. Neurosci. Methods 160, 317-326)、種々のタンパク質および酵素の単分子膜からなる制御パターンについて利用されている(文献:Bernard et al. (1998) Langmuir 14, 2225-2229)。タンパク質をスポット状またはパターン状に塗布するための他の手法、例えば、光化学(photochemistry)ベースの方法、レーザ書込み、エレクトロスプレー堆積法、インクジェット技術は適しており、例えば、文献(Barbulovic-Nad et al. (2006) Critic. Rev. Biotechnol. 26, 237-259)において考察されている。
整列したスタンプ印刷をフリップチップボンディング装置を用いて行う。フリップチップボンディング装置は、熱及び/又は圧力を用いてチップを基板上に整列して接合するために用いる機器である。全部の操作は、搭載、アライメント、接合、取り出しからなる。通常の操作において、接合すべき2つのデバイスの一方が下側チャックに取り付けられ、他方は180度反転するアームに取り付けられ、そして下側基板と接合する。アライメントは、使用者によって視覚的に行われる。この機器は、酵素を備えたセンサ基板を整列しスタンプ印刷するのに適している。
本発明の他の態様は、上述のようなセンサを用いて、細胞によって生産される化合物を検出するための方法に関する。この方法において、センサの表面層の第1領域に接着している細胞によって生産され放出される化合物が、センサの表面層の第2領域に固定化された酵素によって、検出可能な信号を生成する生成物に変換される。この検出可能な信号は、センサのセンシング層によって検知される。これらの方法において、全てのエレメント、即ち、細胞、生産された化合物、酵素、検出可能な信号およびセンシング表面は、互いに最小距離にあり、検出の速度および感度を向上させる。
本発明の方法の特定の実施形態では、二酵素ペアを形成する2つの酵素は、化合物の変換によって発生する検出可能な信号を増幅するために用いられる。こうした方法では、検出可能な信号を生成する酵素は第2領域に存在しており、一方、第1酵素の生成物を化合物に戻す他方の酵素は、溶液中または第2領域に存在する(例えば、固定化)。後者の場合、両方の酵素は第2領域の同じエレメントに設けられたり、あるいは、図7と図8に例示したように、酵素は第2領域の異なるエレメントに設けられる。
本発明に係るセンサおよび方法の特定の実施形態では、細胞によるグルタミン酸の生産が監視される。詳細には、グルタミン酸の生産は、グルタミン酸からアンモニアおよび過酸化水素への酵素的変換に基づいて監視され、これらはpHの変化を生じさせる。詳細には、グルタミン酸の検出は、グルタミン酸オキシダーゼによるアンモニアおよび過酸化水素の発生に依拠している。
更なる特定の実施形態では、グルタミン酸の生産は、二酵素系を用いて、詳細にはグルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)およびグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)を用いて監視される。GPT酵素は、オキソグルタル酸をグルタミン酸へ再利用し、それ自体、検出可能な信号を発生する生成物を生産しない。酵素ペアを成す第2酵素、例えばGPTなど、が第2領域に存在することは必須ではないが、センサの感度および速度を増加させる。
(例1:表面層の準備)
本実施形態では、グルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)およびグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)を、イオン感応電界効果トランジスタ(ISFET)の浮遊ゲートの金属表面に固定化する。
16−メルカプトヘキサデカン酸の自己組織化単分子膜(SAM)を、エタノール溶液からイオン感応電界効果トランジスタの浮遊ゲートの金属表面に堆積させる。表面被覆率は、100%カルボキシル基でもよく、あるいは末端チオール化ポリエチレン・グリコール(PEG)で希釈し、混合したカルボキシル基/PEG SAMを生成してもよい。混合SAMは、5%PEGと95%カルボキシル基を用いて作製した。1−エチル−3−(3−メチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDC)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を用いたカルボキシル基の活性化の際、酵素は第1級アミノ基を介して共有結合する。GLODは、GPTより少ないアミノ基を含有し、酵素は、異なる等電点を有する。最適な結合のために、GLODは、ギ酸塩緩衝液(pH=3)中で25分間反応させ、続いて、マレイン酸塩緩衝液(pH=6)中で10分間、GPTの結合を行った。
活性化表面での酵素の共有結合の後、エタノールアミンまたはPEG−アミンを用いて洗浄することによって、残りのNHSエステルを不活性化した。
(例2:表面層の準備)
グルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)とグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)の二酵素ペアは、イオン感応電界効果トランジスタのプロトン感応ゲート層の五酸化タンタル(Ta)表面に固定化する。シラン・トリエトキシシリルウンデカナール(TESU)自己組織化単分子膜を酸化物表面に堆積する。酵素を固定化するためのこのシラン層の官能基はアルデヒドであり、これは酵素のアミノ基と直接に結合可能である。結合後、シアノホウ水素化物を用いてアミノ基とアルデヒド基の結合を減少させ、それを安定化させる。このアルデヒド単分子膜との酵素の結合を改善するために、シラン処理後、ポリ−L−リシン(PLL)を中間層として堆積する。その後、酵素は、グルタルアルデヒドによってPLLと結合する。
(例3:マイクロコンタクト印刷)
ポリ(ジメチルスルホキシド)(PDMS)と硬化剤の混合物で構成され、パターン原盤に対して金型セットの中に注入し、高温、典型的には110℃で硬化させたエラストマースタンプを用いて、マイクロコンタクト印刷を行う。PDMSと硬化剤の比率は、硬化したスタンプの所望の柔らかさまたは硬さに応じて変化する。典型的な比率は、10/1=PDMS/硬化剤である。硬化したスタンプは疎水性であるため、これらは親水性の分子およびポリマーを好都合な表面に堆積させるのに有力な候補である。これらはスタンプ表面に不可逆的に結合せず、より好都合な基板表面に転写するのが容易になるからである。しかしながら、こうした分子のインク付けを改善するためには、分子は、スタンプ内に拡散可能であることが必要になる。この拡散を改善する方法は、硬化したスタンプを、使用前に1週間水中に浸漬することを含む。
フリップチップボンディング装置は、二酵素系をセンサ表面に整列して印刷するために用いられる。下側基板はセンサでもよい。スタンプは、二酵素系から一方の酵素でインク付けし、アームに搭載する。それを反転して、電極または他の基準点を含むセンサ外観と整列させる。ボンディング段階は、スタンプがセンサと接触して、酵素をセンサ表面に印刷するポイントである。スタンプと表面との間でコンフォーマル・コンタクトが達成されるのを確保するために、ボンディング段階の際、圧力が使用できる。圧力範囲は、典型的には0〜1kgである。このプロセスは、異なる相補的パターンの第2スタンプおよび第2酵素を用いて繰り返し可能である。アライメント外観のため、スタンプ上のパターンだけで限定された、制御された正確な方法で2つの酵素は印刷できる。例えば、使用する2つのスタンプが相補的性質のものである場合、得られるパターンは、2つの酵素が互いに直接に隣接するようにできる。アライメント外観により、センサの電極を酵素フリーにするように、使用者は酵素を整列させることが可能になり、固定化層が酵素で印刷されないように制御できる。この酵素フリー領域は、細胞が付着可能な細胞接着領域を作成する。
二酵素系の酵素は、制御された方法で堆積される。最大増幅を得るために、両方の酵素が特定の関係で固定化される。従って、この界面化学は、再現可能で制御可能である必要がある。この界面化学について水晶発振子マイクロバランス(QCM)測定を行った。その結果を図4に示す。水晶発振子マイクロバランスは、水晶発振子の周波数変化を測定することによって、質量の追加または除去を検出できる。質量が堆積したり、水晶表面から除去されると、その厚さが変化し、発振周波数も変化する。この周波数変化は、質量変化と相関させることができる。使用したQCM水晶発振子は、表面に堆積した100nmのTaを有する。トリエトキシシリルウンデカナール(TESU)を用いたシラン処理後、水晶発振子をQCM装置に搭載した。ここで、ポリ−L−リシン(PLL)は、TESU表面と結合させ、続いてグルタルアルデヒド、GLOD、最後にGPTの結合を行った。図4に示す結果は、GLODおよびGPTの両方とも固定濃度で、界面化学層において同じ比率が得られ、制御され再現可能な酵素堆積をもたらすことを実証している。
(例4:細胞の塗布)
ポリ−L−リシン(PLL)層が細胞付着のための第1領域として機能する。それをトリエトキシシリルウンデカナール(TESU)表面層の上に、2mg/mL溶液でホウ酸緩衝液中で30分間堆積する。PLLのアミノ基はTESU層のアルデヒド基と反応して、イミド結合を生成する。この反応性イミド結合は、シアノホウ水素化物との第2反応を通じてより安定な単一結合に還元される。正に帯電したPLL表面は細胞の付着を促進し、細胞接着領域を作成する。
表面層に堆積した細胞は、神経細胞である。海馬ニューロンは、E18 FVB系統マウスから分離される。時限妊娠(timed-pregnant)ラットを安楽死させ、胎児(embryo)を除去する。海馬を無菌性のHepes生理食塩水中で両方の脳半球から解剖し、培養器において0.25%トリプシン中で15分間、37℃、5%COの雰囲気で培養する。トリプシン処理後、HBSSを用いて細胞を3回洗浄し、炎研磨(fire polished)パスツールピペットを用いて機械的に分離する。海馬半分からの細胞数は、1つの基板を含む6cm皿ごとに播種する。細胞は、2%のB27サプリメントと0.125%グルタミン酸を含むNeurobasal培地で播種する。4時間後、基板をグリア細胞の融合性単分子膜を持つ皿の中に置いて、ニューロンがグリア供給層に面するようにする。基板は、供給層の上方で逆さまに吊り下げる。共培養で4日後、培地は、グルタミン酸を含むNeurobasal培地からグルタミン酸無しのNeurobasal培地に変える。PLLでコートされ、10%ウマ血清で補給したMEM培地を含む6cm皿に播種する点を除いて海馬培養に関して説明したものと同様にして、新生FVB産仔(pup)から海馬培養の前にグリア細胞を1週間培養する。
(例5:神経細胞によるグルタミン酸生産の検出)
センサの表面層は、グルタミン酸オキシダーゼ(GLOD)およびグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)の二酵素系を持つポリ−L−リシン(PLL)層を含む。2つの酵素は、表面層に所定のパターンで整列する。さらに、2つの酵素は、充分なPLLの細胞接着領域が神経細胞にとって接近可能なように整列する。その結果、PLL領域にある細胞が所定パターンで発生する。PLL領域は、細胞接着領域として機能し、ニューロンの付着および有向(directed)成長を可能にする。このデバイスでは、GLODがニューロンに接近しており、分泌グルタミン酸を変換し、アンモニアと過酸化水素の発生とともに、局所的なpH変化を作成する。この局所的pH変化は、センサによって検出される。GPTの存在下で、グルタミン酸は再生され、GLODと再び反応して、増強された局所的pH変化をもたらす。こうして検出可能な部分が増幅され、信号は増大する。

Claims (21)

  1. センシング層(2)と、表面層(3)とを備え、
    表面層は、細胞の接着成長に適した第1領域(4)と、前記第1領域に近接し、タンパク質の付着に適した第2領域(5)とを備え、
    第1領域および第2領域はセンシング層(2)と接触しているセンサ(1)。
  2. 前記第1領域の上に、細胞(6)をさらに備える請求項1記載のセンサ。
  3. 前記第2領域(5)は、前記細胞(6)によって生産された化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための少なくとも1つの酵素(7)を有する請求項1または2記載のセンサ。
  4. 前記第1領域及び/又は前記第2領域は、複数の線状エレメントからなる請求項1〜3のいずれかに記載のセンサ。
  5. 前記第1領域及び/又は前記第2領域は、複数の線状エレメントの格子状パターンからなる請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ。
  6. 第1領域の前記線状エレメントは、約5〜20マイクロメータの幅を有する請求項4または5記載のセンサ。
  7. 第2領域の前記線状エレメントは、約2〜20マイクロメータの幅を有する請求項4または5記載のセンサ。
  8. 前記細胞は、神経細胞である請求項1〜7のいずれかに記載のセンサ。
  9. 前記少なくとも1つの酵素は、二酵素系である請求項1〜8のいずれかに記載のセンサ。
  10. 前記細胞によって生産される化合物は、神経伝達物質である請求項1〜9のいずれかに記載のセンサ。
  11. 神経伝達物質は、グルタミン酸である請求項10記載のセンサ。
  12. 二酵素系は、グルタミン酸オキシダーゼまたはグルタミン酸脱水素酵素と、L−グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼである請求項8記載のセンサ。
  13. 細胞による化合物生産の検出方法であって、
    ・第1領域における前記細胞と、第2領域において、前記細胞(6)によって生産された化合物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための少なくとも1つの酵素(7)とを備える、請求項1〜12のいずれかに記載のセンサを用意するステップと、
    ・前記加工物を、検出可能な信号を発生する生成物に変換するための条件を提供するステップと、
    ・前記検出可能な信号を検出するステップとを含む方法。
  14. 検出可能な信号はpHの変化である請求項13記載の方法。
  15. センサを生産する方法であって、
    ・センサ表面にセンシング層(2)を設けるステップと、
    ・センシング層の上/内に、接着細胞成長に適した、表面層の第1領域(4)を設けるステップと、
    ・センシング層の上/内に、タンパク質の付着に適した、表面層の第2領域(5)を設けるステップとを含み、
    第1領域および第2領域は、センシング層と接触するようにした方法。
  16. 第1領域および第2領域の少なくとも1つが、コンタクト印刷によって設けられる請求項15記載の方法。
  17. 酵素を前記第2領域に設けるステップをさらに含む請求項15または16記載の方法。
  18. 前記酵素は、コンタクト印刷によって設けられる請求項15または16記載の方法。
  19. 細胞を、前記第1領域の前記第1表面層に設けるステップをさらに含む請求項15〜18のいずれかに記載の方法。
  20. センシング層と、
    表面層の第1領域において固定化した細胞と、表面層の第2領域において、前記細胞によって生産される化合物の変換が可能である、少なくとも1つの固定化した酵素とを含む表面層とを備え、
    表面層の第1領域および第2領域は、前記細胞による前記化合物の生産の検出のために、センシング層と接触しているセンサの使用。
  21. 細胞は神経細胞であり、化合物は神経伝達物質である請求項20記載の使用。
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