JP2011503004A - 官能化ノルボルネンの中間体としてのエンド−および/またはエキソ−ノルボルネンカルボキシアルデヒドの生成 - Google Patents

官能化ノルボルネンの中間体としてのエンド−および/またはエキソ−ノルボルネンカルボキシアルデヒドの生成 Download PDF

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Abstract

本発明による実施形態は、5/6−置換ノルボルネン型モノマーの実質的に純粋なジアステレオマーの形成を提供し、さらに、かかるジアステレオマーを重合して、付加またはROMPポリマーを形成することを包含し、そのジアステレオマーの所望のエキソ−/エンド−比がその重合に提供され、得られるポリマーが所望の物理的性質または化学的性質を有するように、エンド−/エキソ−構造反復単位の所望の比を提供するようにかかる比が設計される。
【選択図】なし

Description

本発明は、概して、官能化エキソ−および/またはエンド−ノルボルネン型モノマーの製造、さらには、エンド−および/またはエキソ−ノルボルネンカルボキシアルデヒドを製造する方法、およびそのために前述の官能化モノマーを製造する方法に関する。
[関連出願の相互参照]
本出願は、2007年11月5日出願の米国仮特許出願第60/985,393号および2008年10月31日出願の米国特許出願第12/262,924号への優先権の利益を主張するものであり、その開示内容全体が参照により本明細書に援用される。
付加重合(AP)および開環複分解重合(ROMP)で用いられる4/5置換ノルボルネン(NB)モノマーの反応性は、モノマー出発原料中のエキソ−モノマーの相対濃度と、モノマーの二環式構造部分における4/5置換の官能基(FG)部分の間隔とに一部依存することが判明している。ジアステレオマーとして純粋なエンド−および/またはエキソ−官能化置換ノルボルネンモノマー(NBFG)を作り出すための合成方法は知られているが、一般に入手可能な供給原料を出発原料として用いる方法は知られていない。したがって、上記ジアスレレオマーとして純粋なエンド−および/またはエキソ−NBFGモノマーを低コストで作り出すような方法が存在すれば好ましい。
本発明の例示的な実施形態を以下に記述する。以下の実施形態が開示されていることによって、当該実施形態を修正、適応、変形した様々な形態も当業者に当然に理解され得る。また、本発明によって開示される事柄によるものであり、かつ、かかる開示内容から進歩した技術であるような修正形態、適応形態、変形形態は、全て、本発明の範囲および趣旨内にあるとみなされることは明らかである。
例えば、本明細書で示される例は、本発明に沿ったいくつかの実施形態を提示する。本発明は、実質的に純粋なエキソ−およびエンド−ノルボルネンカルボキシアルデヒド(NBCA)を利用して、他の官能基を有するノルボルネンモノマーを生成するものであり、かかる例は、NBCA中間体を利用した全ての反応を包含するものではない。しかしながら、かかる反応のうち、一般に知られているものは、本発明の範囲および趣旨に含まれると考えられる。
また、意図した例示や、特段の指示がなされている場合を除いて、明細書および特許請求の範囲で使用される成分、反応条件等の量を意味するすべての数、値および/または表現は、すべての場合において「約」という用語により修飾されると理解されたい。
本特許出願では、種々の数値範囲が開示される。特に指示しない場合、これらの数値範囲は連続的なものであり、各範囲の最小値および最大値およびその間のすべての値を含む。さらに、特に指示しない場合、本明細書および特許請求の範囲に記載されている種々の数値範囲は、かかる数値を得る際に生じ得る様々な不確定要素を反映した近似値を示すものである。
本明細書において、「ヒドロカルビル」とは、炭素および水素のみを含有する基のラジカル(結合)を意味するものである。本発明を限定するものではないが、かかるヒドロカルビルとして、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、およびアルケニルが例示される。「ハロヒドロカルビル」という用語は、少なくとも1つの水素がハロゲンによって置換されているヒドロカルビル基を意味する。「パーハロカルビル」という用語は、すべての水素がハロゲンによって置換されているヒドロカルビル基を意味する。さらに、本発明による一部の実施形態では、ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルまたはパーハロカルビルという用語は、O、N、SおよびSiなどの1つまたは複数のヘテロ原子を包含し得る。ヘテロ原子を包含する例示的な基としては、特に、マレイミド基、トリエトキシシリル基、トリメトキシシリル基、酢酸メチル基、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール基、トリフルオロメタンスルホンアミド基およびt−ブチルカルボキシレート基が挙げられる。
本明細書で使用される「アルキル」とは、例えばC〜C25の炭素鎖長を有する直鎖状または分岐状非環式または環式飽和炭化水素基を意味する。本発明を限定するものではないが、適切なアルキル基の例として、−CH、−(CHCH、−(CHCH、−(CHCH、−(CH10CH、−(CH23CHが挙げられる。
また、本発明を限定するものではないが、本明細書で使用される「アリール」とは、フェニル、ビフェニル、ベンジル、トルイル、ジメチルフェニル、キシリル、ナフタレニル、アントラセニ等の基を含む芳香族、ならびにピリジニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル等を含む複素環式芳香族基を意味する。
本明細書で使用される「アルケニル」とは、1つまたは複数の二重結合を有し、かつC〜C25のアルケニル炭素鎖長を有する直鎖状または分岐状非環式または環式炭化水素基を意味する。
本明細書で使用される「アルカリール」または「アラルキル」という用語は、少なくとも1つのアリール基、例えばフェニルで置換され、かつC〜C25のアルキル炭素鎖長を有する直鎖状または分岐状非環式アルキル基を意味する。
前述したいずれの基も、必要に応じてさらに置換することができる。かかる置換基としては、ヒドロキシル基、カルボン酸およびカルボン酸エステル基などの官能基(FG)または構成部分が挙げられる。さらに、フッ素以外のハロゲン(Cl、Br、I)、ニトリル(C≡N)、アミン(NR:Rはそれぞれ独立した水素またはヒドロカルビルである。)、トシレート(−SO−C−CH,Ts)メシレート(−SO−CH,Ms)、クロライド(−C(O)−Cl)、またはアミド(−C(O)−NR:Rの少なくとも1つが水素である)などの基もまた、前述の基の有利な置換基である。
また、本発明を限定するものではないが、本明細書で使用されるノルボルネンカルボン酸誘導体としては、エステル、アミド、イミン、酸ハロゲン化物等が挙げられる。さらに、本発明を限定するものではないが、本明細書におけるノルボルネンアルコール誘導体としては、エーテル、エポキシド、エステルなどで保護されたアルコール、等が挙げられる。さらに、置換ヒドロカルビルという文言には、上記で定義されるカルボン酸および誘導体、およびアルコールおよび誘導体も含まれる。したがって、本明細書では、「官能基」である「FG」は、ヒドロカルビル以外の置換基を意味するものである。
ここでは、「実質的に純粋な」、「純粋な」、または「高純度」という用語は、例えば、本発明の種々の実施形態におけるモノマー、ポリマーまたはジアステレオマーについて言及する場合、かかる材料の純度が少なくとも95%であることを意味する。また、他の実施形態において、かかる用語は当該材料の純度が少なくとも98%であることを意味し、さらに他の実施形態では、当該材料の純度が少なくとも99%以上であることを意味する。
本明細書で使用される「遷移金属重合」という用語は、総称として使用され、付加重合(AP)または開環複分解重合(ROMP)のいずれかを意味する。
本発明の幾つかの実施形態では、実質的に純粋なエキソ−モノマーまたはエンド−モノマーのいずれかを供給原料として付加重合に用いることによって、かかるモノマーのジアステレオマー混合物を用いた場合に比べていくつかの利点が得られる。例えば、実質的に純粋なエキソ−モノマーを付加重合した結果、ジアステレオマー混合物と比較して、
(i)モノマーからポリマーへの転化率が向上する;
(ii)重合時間が短縮される;
(iii)触媒添加率を減らすことができる;
(iv)ポリマー均一性の制御が向上する;
と言った利点が得られる。また、実質的に純粋なエンド−またはエキソ−モノマーのいずれかを供給原料として付加重合に用いた場合、ポリマー均一性の制御も向上させることができる。さらに、1つのジアステレオマーを重合することによって、いくつかのポリマー特性の調整が容易になる。例えば、一般に、実質的に純粋なエキソ−ジアステレオマーから形成されるポリマーの溶出速度などの特性は、類似(相似)の実質的に純粋なエンド−ジアステレオマーから形成されるポリマーの溶出速度と異なる。したがって、本発明による実施形態では、特定の溶出速度が望まれる場合、適切な量の各異性体を混合し、特定の溶出速度を得ることができる。
一部の遷移金属重合では、実質的に純粋なジアステレオマーであるモノマー供給原料を使用して重合を実施する。これに対して、他の重合では、特定の比を有するジアステレオマーの混合物が望ましい。したがって、一部の遷移金属重合では優れた機能を奏すると解される。全てのエキソ−NBモノマー供給原料は、一般的に、最も高い反応性を付与し、全てのエンド−NBモノマー供給原料は、一般的に、最も低い反応性を付与する。しかしながら、官能性が異なるノルボルネン型モノマーからコポリマーが形成されているシステムにおいては、上記異なったモノマーにおける相対反応速度における適切な反応性の制御を維持し、かつ形成されるポリマー中の所望の異性体比を達成するために、供給原料におけるエンド−異性体とエキソ−異性体との整合が必要とされる。すなわち、かかるモノマーを遷移金属重合するために、所望のエキソ−/エンド−モノマー反応物比を公式化し、かつ連続式または半回分式計量手段によってこの反応物比を維持することは大きな利点を有している。
したがって、本発明による一部の実施形態は、下記式Iに示すような実質的に純粋なエキソ−および/またはエンド−NBモノマーを形成する方法に関する。
Figure 2011503004
上記式Iにおいて、mは0〜3の整数であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは官能基(FG)置換基を表している。
〜Rのいずれもヒドロカルビル基である場合、かかる基は、C〜C30アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキリデニルまたはアルキルシリル基であり得る。代表的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびドデシルが挙げられる。代表的なアルケニル基としては、限定されないが、ビニル、アリル、ブテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。代表的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニルおよび2−ブチニルが挙げられる。代表的なシクロアルキル基としては、限定されないが、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチル置換基が挙げられる。代表的なアリール基としては、限定されないが、フェニル、トルイル、ジメチルフェニル、ナフチルおよびアントラセニルが挙げられる。代表的なアラルキル基としては、限定されないが、ベンジルおよびフェネチルが挙げられる。代表的なアルキリデニル基としては、限定されないが、メチリデニル、エチリデニル、プロピリデニル、およびイソプロピリデニル基が挙げられる。さらに、直鎖状および/または分岐状C〜C10アルキル、ハロアルキルおよびパーハロアルキル基、アリール基およびシクロアルキル基で、上記のヒドロカルビル基自体が置換され得ること、すなわち、その水素原子のうちの1つが置換され得ること、かつ/または上記のヒドロカルビル基にO、N、SまたはSiなどの1つまたは複数のヘテロ原子が含まれ得ることに留意されたい。
また、R〜Rのいずれもハロヒドロカルビル基であり得る。かかるハロヒドロカルビル基は、上記ヒドロカルビルのいずれかであり得、且つ、当該ヒドロカルビルの水素原子は、そのすべてよりも少ないが、少なくとも1つがハロゲン(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)によって置換される。さらに、かかる基が上記のヒドロカルビルのいずれかを含む場合、そのヒドロカルビルの水素原子のすべてがハロゲンによって置換される場合、R〜Rのいずれもパーハロカルビル基であり得る。有用な過フッ素化置換基としては、限定されないが、パーフルオロフェニル、パーフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチルおよびパーフルオロヘキシルが挙げられる。
ペンダント基がFG置換基である場合、R〜Rのそれぞれは相互に独立して直鎖状または分岐状カルボン酸、カルボン酸エステル、エーテル、アルコールおよびカルボニル基を表す。かかる置換基の代表的な例は、限定されないが、−(CR −C(O)OR、−(CR −OR、−(CR −C(O)R、−(CR SiR、−(CR Si(OR、A−O−[−(C(R−O−]−(C(R−OHおよびR(Z)から選択されるラジカル(結合)を含む官能性置換基である。なお、上に挙げた置換基において、nはそれぞれ独立して定められるものであり、0〜10の整数を表す。また、Rは水素またはハロゲンである。さらに、Rは、それぞれ独立して定められるものであり、水素、ハロゲン、C〜C30アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびアルキリデニル基を表すものである。加えて、Rは、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得る。さらに、Aは、C〜C直鎖状、分岐状または環状アルキレンから選択される結合性基であり、Zは、ヒドロキシル、カルボン酸、アミン、チオール、イソシアネートおよびエポキシから選択される官能基である。Rの定義下にて示される代表的なヒドロカルビル基は、R〜Rの定義下にて上記で同定される基と同一である。さらに、Rは、−C(CH、−Si(CH、−CH(R)OCHCH、−CH(R)OC(CHまたは以下の環状基から選択される構成部分を表す。
Figure 2011503004
上記式中のRは、水素または直鎖状または分岐状(C〜C)アルキル基を表す。かかるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、t−ペンチルおよびネオペンチルが挙げられる。上記の構造において、環状基から突き出る単結合は、その環状基が前述のR含有置換基のいずれにも結合している位置を示す。Rラジカルの更なる例として、1−メチル−1−シクロヘキシル、イソボルニル、2−メチル−2−イソボルニル、2−メチル−2−アダマンチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラノイル、3−オキソシクロヘキサノニル、メバロンラクトニル(mevalonic lactonyl)、1−エトキシエチルおよび1−t−ブトキシエチルが挙げられる。
は、ジシクロプロピルメチル(Dcpm)、およびジメチルシクロプロピルメチル(Dmcp)基であってもよい。かかる構造を以下に示す。
Figure 2011503004
上記式Iで示されるモノマーを用いた実施形態では、パーハロヒドロカルビル基は、過ハロゲン化フェニルおよびアルキル基を含み得る。他の実施形態において、過フッ素化置換基としては、パーフルオロフェニル、パーフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチルおよびパーフルオロヘキシルが挙げられる。ハロゲン置換基に加えて、かかる実施形態のシクロアルキル、アリールおよびアラルキル基は、直鎖状および分岐状C〜Cアルキルおよびハロアルキル基、アリール基およびシクロアルキル基でさらに置換することができる。かかるモノマーの非限定的な例としては、構造群MM、NNおよびPPで表される構造式が挙げられる。
他の実施形態において、多環式オレフィンモノマーとしては、限定されないが、5−ノルボルネン−2−メタノールヒドロキシルエチルエーテル、5−ノルボルネン2−カルボン酸のt−ブチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のトリメチルシランエステル、5−ノルボルネン−2−メタノールアセテート、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2−エタノール、5−トリエトキシシリルノルボルネン、5−ノルボルネンカルボン酸の1−メチルシクロペンチルエステル、5−ノルボルネンカルボン酸のテトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル、およびそれらの混合物が挙げられる。
さらに他の実施形態において、上記式I中のRおよびRの少なくとも1つが、QNHSO基またはQ‡(CO)O−(CH−R基である。ここで、Qは、炭素2〜5個の直鎖状または分岐状アルキルスペーサーである。また、Q‡は、炭素1〜5個の任意の直鎖状または分岐状アルキルスペーサーである。さらに、mは0または1以上3以下の整数であり、Rは炭素原子1〜約10個のパーハロ基である。この場合、一般的に、R〜Rの残りはそれぞれ水素となる。
さらに他の実施形態では、R〜Rの少なくとも1つが、AA基、BB基またはCC基のうちの1つであり、その残りはそれぞれ一般に水素である。なお、AA基からKK基およびKJH酸の表示それぞれが、エキソ−またはエンド−置換され得ることを留意されたい。
Figure 2011503004
式中、各々のmは、独立して定められるものであり、上述と同様に定義付けられる。Q‡もまた上記で定義されるとおりである。また、Qは炭素1〜5個の直鎖状または分岐状アルキルスペーサーであり、Aは炭素1〜8個の直鎖状または分岐状アルキルスペーサーである。AAまたはCC基を包含する一部の実施形態では、Q‡は、存在しないこともあるし、炭素1〜3個の直鎖状アルキルスペーサーであることもある。さらに、CC基におけるQは、炭素3〜4個の直鎖状または分岐状スペーサーであり得る。他の実施形態において、Q‡は、存在しないこともあるし、1個の炭素原子であることもある。BB基を備えた実施形態では、mは1または2のいずれかである。上記式Iにより表されるユニットの繰り返し(repeating units)を備える例示的な実施形態では、R〜Rのうちの1つがBB基であり、その残りはそれぞれ水素であり、nは0であり、mはそれぞれ1である。
また、他の実施形態において、上記式I中のR〜Rのうちの少なくとも1つが、下記に示すようなDD基、EE基またはFF基であってもよい。この場合、R〜Rの残りは一般的にはそれぞれ水素となる。
Figure 2011503004
上記式中では、Xはそれぞれ独立して、フッ素または水素であり、qはそれぞれ独立して、1〜3の整数であり、pは1〜5の整数であり、Qは上記で定義されるとおりであり、Zは、炭素2〜10個の直鎖状または分岐状ハロまたはパーハロスペーサーである。DD基を包含する一部の実施形態において、Qは炭素1個のスペーサーであり、Xはフッ素であり、qは2または3であり、pは2である。EE基を包含する一部の実施形態において、Qは炭素1個のスペーサーであり、Zは、9個までの炭素単位の分岐状フッ素化アルキル鎖である。FF基を包含する一部の実施形態において、Qは炭素1個のスペーサーであり、qは1または2である。
他の実施形態において、R〜Rのうちの少なくとも1つは、下記式に示すようなGGによって表される基であり、その他はそれぞれ一般に水素である。
Figure 2011503004
式中、存在する場合にはQ‡は炭素1〜5個の任意の直鎖状または分岐状アルキルスペーサーである。他の一部の実施形態において、R〜Rのうちの1つは、式GGによって表される基であり、その他はそれぞれ水素であり、Q‡は存在しないか、または炭素1〜3個の直鎖状アルキルスペーサーである。
式Iによる他の実施形態において、R〜Rのうちの少なくとも1つは、下記に示されるHH、JJまたはKKのうちの1つによって表される基で置換される。この場合、R〜Rの残りはそれぞれ一般的には水素となる。
Figure 2011503004
式中、Q‡は上記で定義されるとおりであり、Rは、炭素原子1〜約5個の直鎖状または分岐状アルキル基である。なお、上記で表されるHJK(酸)基は、H、JまたはK基のうちの1つから誘導される。
本発明による実施形態に用いられるモノマー組成物は、式Iの多環式オレフィンモノマーの1つまたは複数の種類を含み得る。したがって、本発明による実施形態によって形成されるポリマーは、式Iによるモノマーが組み込まれたホモポリマーおよびポリマーを包含し得る。式Iにおける例示的なモノマーは、下記に示される構造基MM、NNおよびPPで示され、かかるモノマー表示のいずれも、エキソ−およびエンド−異性体の両方を表すと理解される。
Figure 2011503004
Figure 2011503004
Figure 2011503004
上述のように、官能基AAからKK、および、HJKのすべてが、モノマーMM、NNまたはPPにおいて示される置換基そのままのエキソ−またはエンド−置換基のいずれかを含む。すなわち、一般式IIaおよびIIbと一致する。
Figure 2011503004
上記式中、FGは官能基を表し、式IのR、R、RまたはRのうちの1つであり、mは0である。
本発明による一部の実施形態については、上記式IIaおよびIIbのモノマーはさらに、シクロペンタジエン(CPD)とのディールス・アルダー反応にかけられ、テトラシクロドデセン型モノマー(式Iのmは2である)などのCPD同族体が形成される。他の実施形態において、CPDとの同様な反応を介して、式Iのmは3以上であり得る。当業者には公知のように、かかるディールス・アルダー反応の生成物は、関係する部分において、CPDおよびNBFGの両方の立体的配置によって支配される。したがって、以下に示すように、NBFGが純粋なエキソ−モノマーである場合、NBFGが純粋なエンド−NBFGモノマーである場合よりも、異なる組成の多環式環が生じ得る。場合によっては、エキソ−NBFGが反応物として使用された場合、反応が高まり、TD分子の収率が向上する。
Figure 2011503004
以下の反応スキームを参照すると、高純度エキソ−NBFGおよびエンド−NBFGモノマーの形成に第1工程として5−ノルボルネンカルボニトリル(5−NBCNまたはNBCN)を生成することが有利であることが判明した。このように、NBCNを形成するディールス・アルダー反応は、反応スキームの工程1として示される。かかる第1工程の利点は、第一に、当該反応の結果、エンド−異性体とエキソ−異性体との比約55:45を有するジアステレオマー混合物が生成する。これによって、ほぼ等量の各異性体が混合物中に存在する。第二の利点として、大部分のジアステレオマー混合物は分離するのが難しいのに対して、NBCN異性体(本明細書においてジアステレオマーまたはエピマーとも呼ばれる)は分留によってうまく分離することができることが挙げられる。ここでの留意点としては、個々(個別)のエンド−および/またはエキソ−異性体の異性体純度と異性体の開始比との両方に関して、その分離の費用対効果が高く、高い生産性を得られるように、上記蒸留を行う条件を注意深く制御すべきことが挙げられる。
個々(個別)のエンド−およびエキソ−NBCN異性体が分離された場合、その各々は類似(相似)のエンド−またはエキソ−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒド異性体へ還元される(工程2)。かかる工程2における還元は、例えば、イミンへの部分的還元およびアルデヒドへの加水分解によって行われる。一般に、この手法には、イミンへの還元およびアルデヒドの形成のためのin situにおける加水分解に1molの水素を添加することを目的として、金属水素化物還元剤の使用が含まれる。本発明を限定するものではないが、適切な還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)、アルキルアルミニウム水素化物(例えば、ジイソブチルアルミニウム水素化物(DIBAL−H))、アルコキシアルミニウム水素化物(例えば、リチウムトリエトキシアルミニウム水素化物(LiAlH(OEt)))、およびジアルキルアミノリチウム水素化物(例えば、リチウムトリス(ジエチルアミノ)アルミニウム水素化物(LiAlH(NEt))が挙げられる。反応スキームの工程3〜13に示されるように、目的のエキソ−またはエンド−5−カルボキシアルデヒドNB(NBCHO)を最初に形成することによって、広範囲のエキソ−およびエンド−NBFGモノマーの形成に有利な開始点が得られる。
理解および表示を容易にするために、下記反応スキームでは、各工程のエキソ−NBFGモノマーのみを表しているが(エンド−異性体のみが形成されている工程13は除く。)、エンド−NBCHOが開始点として用いられる場合、形成されるNBFGモノマーはエンド−モノマーであると解される。本明細書の実施例では、工程1〜13それぞれの例示的な反応が提供される。開示されている以外の試薬の使用もまた、目的の実質的に純粋なエキソ−またはエンド−NBFGモノマーの形成に有効であり得る。このため、これらの例示的な反応は、本発明を限定するものではないことを留意されたい。
反応スキームをさらに参照すると、類似(相似)のNBCNエピマーからNBCHOエピマーを形成する利点は、
(1)ディールス・アルダー反応によるNBCNの形成によって、ほぼ等量の各異性体が提供される;
(2)蒸留によってNBCN異性体の分離が有効に行われる;
(3)適切なアルミニウム水素化物を使用した際、NBCN異性体に相当するNBCHO異性体への還元が実質的に定量的である;
である。かかる利点に加えて、得られたNBCHO異性体は、(適切な酸化剤を経た)相当なカルボン酸、または(適切な水素化物供与剤(hydride donor reagent)を経た)アルコールに容易に変換される。したがって、NBCN異性体の初期の分離によって得られる異性体の純度を失うことなく、多種多様な官能化NBモノマーへの容易な経路が提供される。一方、類似(相似)のカルボン酸を形成するための、ニトリルの直接的な酸または塩基処理では、一般的に、ジアステレオマーのエピマー化が生じる。したがって、本発明による実施形態は、従来公知の方法と比較して、著しい利点を有する。
例えば、異なる手法において、本発明による実施形態は、高い異性体純度のアルコール官能化NBモノマーまたは高い異性体純度のカルボン酸官能化NBモノマーのいずれかを形成することを可能にする。かかるアルコール官能化モノマーを用いて、−CHOAc、−CHOCHC(CFOH(ヘキサフルオロイソブチレンオキシドを介して)、−CHCl、−CHBr、−CHI、−CHNH、−CHOMs、−CHOTsおよび−CHC(CFOHなどの官能基を有する誘導体を形成することができる。さらに、かかる実施形態は、様々なカップリング反応の使用を提供し、可能な官能基の上記のリストを著しく拡大する。かかる反応は、限定されないが、Kumada、Sonogashira、Heck、Stille、Suzuki、HiyamaおよびNegishi反応などである。さらに、カルボン酸官能化異性体を標準的な有機合成誘導体化法にかけて、エステル官能化材料、例えば構造MMとして上記で示される材料のいくつかを生成することができる。さらに、クロロ、ブロモまたはヨードジアステレオマーに変換される場合、sp−sp、sp−sp、およびsp−spカップリングおよび有機金属反応(例えば、グリニャール、有機リチウム、有機亜鉛、有機クプラートおよび有機スタンナンの形成)においてアルコール官能化異性体が使用される。注目すべき特定の一実施例では、エキソ−NBCHI(またはエンド−NBCHI)を使用して、適当な温度で有機亜鉛ヨウ化物を生成することができる。これによって、かかる有機亜鉛ヨウ化物がヘキサフルオロアセトンと順調に反応して、高収率(約70%)および高ジアステレオマー純度で適切なエキソ−またはエンド−HFANBを生成するという利点が生じることは明らかである。
具体的には示していないが、本発明による実施形態は、官能基の炭素骨格の全体的な増加を提供する実質的に純粋なエキソ−またはエンド−NBFGの同族体化反応(homologation reaction)を包含する。例えば、FGがアルデヒドまたはケトンである場合、ジアゾメタンまたはメトキシメチレントリフェニルホスフィンとの反応によって、次の同族体を提供するFGの炭化水素鎖にメチレン(−CH−)ユニット(単位)が有効に挿入される。本発明の実施形態によって包含される他の例示的な同族体化反応としては、特に
(i)セイファース・ギルバート同族体化、すなわちアミンに還元されるシアン化物基によるハロゲン化物の置換;
(ii)メトキシメチレントリフェニルホスフィンとアルデヒドのウィッティヒ反応による同族のアルデヒドの生成;
(iii)カルボン酸をより高級なカルボン酸同族体(すなわち、追加の炭素原子1個を含有する)へと転化するよう設計された一連の化学反応であるアルント・アイステルト合成;
(iv)エステルを同族体化するための化学反応であるコワルスキーのエステル同族体化;
が挙げられる。本発明の一部の実施形態では、複数の単位によってFGの鎖長を増加する反応も用いられる。例えば、エチレンオキシドの求核付加によって開環が起こり、2個の追加の炭素を有する第1級アルコールが生成される。
かかる同族体化反応において有用であるエンド−およびエキソ−NBFGモノマーは、NBCHX(X=Br、Cl、I、OMs、およびOTs)、NBCOR、NBCOH、NBCHOH、およびNBCHC(O)R、およびNBCNである。具体的には、エキソ−NBCOHはエキソ−NBCHCOHに転化され、次にエキソ−NBCHCHOHに還元され、それがエキソ−NBCHCHFGモノマーの製造に用いられる。
したがって、本発明による実施形態は、ジアステレオマーとして純粋なカルボキシアルデヒド構成単位(例えば、エキソ−NBCHOおよびエンド−NBCHO)の形成を包含する。かかるカルボキシアルデヒド構成単位は、ポリマー用途および小分子変換に重要である多数の誘導体へと変換され得る。新たな官能基への官能基の有機変換としては、特に、酸化、還元、同族体化(homologation)、ウィッティヒ、アミノ化、還元的アミノ化、エステル化、水素化、加水分解、アルコール分解(アセタール形成)、縮合(例えば、アルドール)、アルキル化、アリール化および遷移金属触媒反応が挙げられる。本発明の実施形態においては、一般的な有機変換を多数使用することができる。しかしながら、上記有機変換のすべてが有効というわけではない。すなわち、反応条件および試薬の適切な選択は、その後の重合に使用されるノルボルネン二重結合の性質を維持するのに必要であることを留意すべきである。特定の変換方法または生成物が望まれているが、ノルボルネン二重結合の性質に影響を及ぼす可能性がある場合、二重結合での保護基の使用は所望の変換を完了させるのに有効であり得る。さらに、本発明による実施形態は、ビス−ニトリルノルボルネンのジアステレオマー混合物、TDCNジアステレオマー混合物およびかかるノルボルネンの高級同族体のかかる混合物(例えば、式Iのmが3以上である)の分離も包含することを留意されたい。したがって、反応スキームで表される変換は一般に、類似(相似)のビス−ニトリルおよびTDおよびより高級な材料に代表的である。
ビス−ノルボルネンカルボニトリルジアステレオ異性体を参照すると、かかるエキソ−およびエンド−ノルボルネン型モノマーは、それぞれ下記の式IIIa、IIIbおよびIIIcによって適切に表される。かかる式IIIa、IIIbおよびIIIcに示されているのは、エキソ,エキソ−ノルボルネン−2,3−ジカルボニトリル、エキソ,エンド−ノルボルネン−2,3−ジカルボニトリル、および、エンド,エンド−ノルボルネン−2,3−ジカルボニトリルである。
Figure 2011503004
式IIIa、IIIbおよびIIIcに記載の純粋なジアステレオマーの代表的な製造法は、以下の文献に記載されている:
(1)A contribution to the stereospecificity of [4+2] cycloadditions, Prantl, et al. Tetrahedron Letters (1982), 23(11), 1139-42、
(2)Facile preparation of trans-2,3-bis[(t-butylamino) methyl] norbornene. Wynne,et al. Organic Preparations and Procedures International(2002), 34(6), 655-657、
(3)Bromine addition to cyanonorbornene derivatives.Kikkawa,et al. Bulletin of the Chemical Society of Japan(1972), 45(8), 2523-7。
本発明による実施形態は、多種多様な官能化ノルボルネン型モノマーの両方のジアステレオマー形を容易に提供することができる。これによって、かかるモノマーの重合の適切な計画は、ジアステレオマーの特定の比を重合反応(純粋なジアステレオマーを混合することによる)に提供することを可能にすることを留意されたい。したがって、得られたポリマーの特性を調整する能力は、かかる純粋なジアステレオマーを持たないものと比較して向上する。例えば、「Method of Controlling the Differential Dissolution Rate of Photoresist Compositions,Polycyclic Olefin Polymers and Monomers Used for Making Such Polymers」というタイトルのRhodesらの米国特許第7,341,816号明細書に、一部のポリマーの溶出速度が、官能化ポリマー反復単位のエキソ−エンド−比に関係することが教示されている。かかる文献によれば、エキソ−HFANBから誘導された高濃度の反復単位を有するポリマーは、エキソ−HFANBから誘導された低濃度の反復単位を有する類似(相似)のポリマー、実質的に同じ分子量を有する比較用ポリマーと比較して、基礎水溶液中の期待溶出速度よりも高い溶出速度を有することが示されている。かかる文献によれば、異なる異性体比のポリマーを蒸留により、それらを分離することによって得ることが教示されている。これらに対して、本発明の実施形態では、得られたポリマーが所望の特性(例えば、高い溶出速度または低い溶出速度)を有するように、特定の比の異性体を重合に提供する。
Figure 2011503004
[実施例]
以下の実施例は、実例としての目的のために提供されており、本発明(すなわち特許請求の範囲)を支持する実施形態の範囲および趣旨を限定的または制限的に解釈するものではない。ここでは、上記の反応スキームに示されるモノマーそれぞれの形成を実証する具体的な実施例、ならびに本発明の広い範囲をさらに実証する実施例について説明する。
なお、以下の実施例では、それぞれに関して、有効長30メートルおよびID0.32mmおよび0.25μmフィルムを有するDB5カラムでGC分析を行った。ここでは、先ず、275℃に維持された注入チャンバに試料を注入した。注入後、カラムを1分間55℃に維持し、次いで5℃/分で170℃に加熱した。検出器温度は325℃であった。以下の説明において、しかるべき場合に、具体的な保持時間を示す。
<エキソ−/エンド−ノルボルネンカルボニトリル(エキソ−/エンド−NBCN)の製造>
でフラッシュされた20リットルParr圧力定格反応器にジシクロペンタジエン6.8kg(51.3mol、シクロペンタジエン1.1当量)を添加した。次に、アクリロニトリル5.11kg(96.3mol、1.0当量)を添加した。反応器をNで3回フラッシュし、次いで3.25時間にわたって温度約180℃に加熱した。このとき、最初の3.25時間の間に、圧力が約100psigのピークに達したことが確認された。反応混合物を約180℃でさらに2時間攪拌し、その間、圧力を約11psigに安定させた。25℃に冷却した後、反応混合物11.81kgを反応器から排出した。混合物のCG分析から、エキソ−/エンド−ノルボルネンカルボニトリル(43.3%/56.6%)生成物の収率93.0%が示された。GC保持時間は、4.0分(エキソ−NBCN)、4.7分(エンド−NBCN)であった。
<エキソ−/エンド−ノルボルネンカルボニトリルの分離/精製>
マントルヒーターと、充填蒸留カラム(理論段数60段)と、還流スプリッターと、水冷凝縮器と、凝縮液受器(オーバーヘッド受器)と、真空ポンプと、適切なサイズのスチルポット(still pot)とからなる真空蒸留装置に、エキソ−/エンド−ノルボルネンカルボニトリル(NBCN)約8kgを供給(装入)した。スチルポット温度は、マントルヒーターへの入熱を調節することによって制御し、システムの真空は、上記オーバーヘッド受器の真空圧力を調節することによって制御した(以下の実験セクションを参照)。
NBCNをスチルポットに移した後、蒸留装置の真空ポンプを所望の設定値に調節した。次いで、蒸留カラムにおいて全ての還流条件が成立するまで、スチルポットを加熱し続けた。次いで、所望の還流比で還流スプリッターを作動させ、一定間隔をあけて、上記オーバーヘッド受器から液体留分を除去することによって分留を進めた。そして、GC分析を用いて、上記液体留分の組成を調べた。このとき、上述の流れを構成するために必要に応じて蒸留還流比を調節した。最初の上記留分においては、「軽い」成分が豊富に含まれており、主にアクリロニトリル(ACN)、シクロペンタジエン(CPD)およびジシクロペンタジエン(DCPD)が含まれていた。これらの「軽い」成分を除去した後、次いで高純度エキソ−NBCNを残りのエンド−NBCNから分離した。「移行(transition)」留分を除去した後、次いで高純度エンド−NBCNを回収した。エンド−NBCNの大部分がスチルポットから除去されたら、蒸留プロセスを終了した。
Figure 2011503004
この結果、出発混合物中のエキソ−NBCNの約57%が、高純度(98%、若しくはそれ以上)材料として分離された。また、出発混合物中のエンド−NBCNの約44%が、高純度(98%、若しくはそれ以上)材料として分離された。ここで、残った中純度の留分は、再度循環させることができ、これによってプロセス全体の収率を増加させることができる。
<エキソ−ノルボルネン−5−カルボキシアルデヒド(エキソ−NBCHO)の製造>
窒素フラッシュ下にて約120℃に加熱することによって、機械攪拌機、窒素ガス入口、サーモウェル、およびセプタム密閉添加漏斗を備えた12リットルのガラスフラスコを乾燥させた。トルエン中の1.5Mジイソブチルアルミニウム水素化物(DIBAL−H)7900ml(11.79mol)を添加漏斗でフラスコに入れる前に、フラスコを室温に冷却した。エキソ−NBCN(1328g、11.14mol)を滴下添加する前に、DIBAL−H溶液を−51.6℃に冷却した。温度は−51.6〜−39.3℃の範囲であり、2時間24分以内に添加を完了した。混合物をさらに30分間攪拌した。GC分析から、未反応エキソ−NBCNは残存していないことが明らかとなった。反応混合物を−46〜−39℃に維持し、ドライアイス/イソプロパノール冷却ジャケット添加漏斗内に500mlを11回に分けて入れた。ドライアイス/アセトニトリルで−5.6℃に冷却され、機械攪拌された3.5N塩酸12.24リットルに、これを迅速に、500mlを11回に分けて滴下添加した。DIBAL−H反応混合物の次の各添加前に、反応の発熱を収まらせるために、誘導期がある。温度は、−5.6〜+0.1℃の範囲であった。クエンチ時間は2時間であった。MTBE(メチルt−ブチルエーテル,4000ml)を冷却添加漏斗によって添加した。混合物を数分攪拌し、沈降させ、相を分離した。水相をMTBE3×4000mlで抽出した。有機部分を合わせ、3.5N塩酸5000mlで洗浄し、最後の洗浄でpH6になるまで、ブライン3×2ガロンで洗浄した。MTBE/トルエン溶液を分割し、いくつかのボトルに入れ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、冷蔵庫で一晩保管した。混合物を濾過し、浴の最高温度35℃にて回転蒸発させ、生成物3173gを得た。NMR分析によって、トルエン中のNBCHO35.2重量%、収率82%が得られたことが示された。GC分析から、エキソ−/エンド−比99.8/0.2が得られる。NBCHOは不安定であり、容易にエピマー化し、したがって、今後の使用のために溶液を冷蔵した。GC保持時間は2.05分(エキソ−NBCHO)、2.23分(エンド−NBCHO)であった。
<エキソ−ノルボルネン−5−メタノール(エキソ−NBCHOH)の製造>
機械攪拌機、窒素ガス入口、サーモウェル、および添加漏斗を備えた22リットルのガラスフラスコに、8%水酸化ナトリウム水溶液1880mlを入れた。NaBH(174.1g、4.6mol)を分けて添加した。混合物を−7.4℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム溶液を滴下添加する前に、メタノール600mlに溶解された400ml分を使用する直前に、エキソ−NBCHO(トルエン中35.2重量%にて3173g、合計約9.17mol)を分配した。添加時間は合計5.1時間であり、反応温度は−7.1〜−0.8℃の範囲であった。GC分析が一致しないことから、さらに35gの水素化ホウ素ナトリウムの添加が促された。−1.7〜−12.7℃に冷却すると同時に、反応を1時間攪拌した。GC分析から、未反応NBCHO<0.15%が示された。10%硫酸水溶液(2200ml)を1.5時間にわたって滴下添加し、温度は−11.4〜+0.7℃の範囲であった。その結果得られたpHは6であった。ジクロロメタン(3000ml)、ブライン500ml、水2000mlを添加し、混合物を数分間攪拌した。相を分離した。残りの水相をジクロロメタン2000ml、水2000ml、ブライン2000mlで処理した。ジクロロメタン相を除去し、水相を再び、ジクロロメタン2000ml、水2000ml、およびブライン2000mlと混合した。ジクロロメタン相を除去し、水相をジクロロメタン2000mlおよび水2000mlで処理した。ジクロロメタン抽出物を合わせ、残留する水を分離し、次いで有機部分を硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。濾過した後、抽出物を回転蒸発させ、黄色の液体1210gを得た(NBCHOからの収率87%)。
材料を真空蒸留すると、以下の留分が得られた:
(I)34.6〜109.4℃(12〜20トル)、46.2g、濁りを帯びている、NBMeOH60.3%およびトルエン39.7重量%
(II)106.3〜100.7℃(5〜8トル)、172.5g、エキソ−NBMeOH98.5%、エンド−NBMeOH1.3%、トルエンなし
(III)81.4〜93.2℃(2〜3トル)、236.7g、エキソ−NBMeOH99.3%、エンド−NBMeOH0.7%、トルエンなし
(IV)62.2〜69.4℃(1〜2トル)、578.1g、エキソ−NBMeOH99.1%、エンド−NBMeOH0.9%
(V)63.1〜68.5℃(1トル)、29.02g、エキソ−NBMeOH99.5%、エンド−NBMeOH0.5%。
蒸留ポットの残渣をジクロロメタン約400mlに溶解し、10%硫酸100mlで洗浄した。得られた混合物を水100mlで処理し、相分離した。これによって、相が分離した。水相にブライン100mlを添加して、溶液からより多くのジクロロメタンを除去した。ジクロロメタン部分を合わせて、ブライン5×100mlで洗浄してpH6とし、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥させた抽出物を濾過し、回転蒸発させた。この生成物を60.8〜65.1℃(1トル)にて真空蒸留し、37.7gの留分を得た。かかる留分のGC分析の結果は、エンド−異性体が0.5%、エキソ−異性体が99.5%であった。次に、エキソ−異性体98.9%およびエンド−異性体0.85%を含有する低純度の留分37.31gを63.1〜65.2℃(2トル)で回収した。純度>99.8%の総収量(全異性体)は1058.5gであった(NBCNからの収率76.5%、NBCHOからの収率約93%)。
GC保持時間:2.82分(エンド−NBMeOH)、3.97分(エキソ−NBMeOH)
<エンド−ノルボルネンカルボキシアルデヒド(エンド−NBCHO)の製造>
窒素フラッシュ下にて約120℃に加熱することによって、機械攪拌機、窒素ガス入口、サーモウェル、およびセプタム密閉添加漏斗を備えた12リットルのガラスフラスコを乾燥させた。トルエン中の1.5M DIBAL−H4970ml(7.4mol)を添加漏斗でフラスコに入れる前に、フラスコを室温に冷却した。DIBAL−H溶液を−71.8℃に冷却した。エンド−NBCN(838g、7.0mol)を融解し、トルエン100mlで希釈し、DIBAL−H溶液に滴下添加した。温度は−71.8〜−50.4℃の範囲であり、2時間以内に添加が完了した。GC分析から、未反応エンド−NBCNは残存していないことが明らかとなった。ドライアイス/イソプロパノール冷却ジャケット添加漏斗内に500mlを10回に分けて反応混合物を入れた。ドライアイス/アセトニトリルで−15.5℃に冷却され、機械攪拌された3.5N塩酸8190mlに、各割当て分を滴下添加した。DIBAL−H反応混合物の次の各添加前に、反応の発熱を収まらせるような、誘導期が確認された。これらの添加の間、温度は−35〜+1.0℃の範囲であった。総クエンチ時間は約2時間であった。次に、MTBE(3000ml)を冷却添加漏斗で添加し、混合物を数分間攪拌し、沈降させ、相を分離した。水相をMTBE2×3000mlで抽出した。有機部分を合わせ、3.5N塩酸2500mlで洗浄し、最後の洗浄でpH7が示されるまで、ブライン7×1ガロンで洗浄した。MTBE/トルエン溶液を4つに分割し、それぞれ硫酸ナトリウムで乾燥させ、冷蔵庫で一晩保管した。
翌日、混合物を濾過し、最高温度35℃に設定した浴槽で回転蒸発させた。残渣のNMR分析の結果、残留MTBE9.2重量%と共に、トルエン中のNBCHO25.0重量%が示された。生成物をさらに回転蒸発で濃縮し、2回目のNMR分析を行った結果、エンド−NBCHO31.7%、トルエン65.4%、およびMTBE2.8%が示された。かかる生成物のGC分析の結果、エンド−/エキソ−比は97.3/2.7、収率は約70%であった。エンド−NBCHOは不安定であり、容易にエピマー化することから、必要になるまで、溶液を冷蔵した。
GC保持時間:2.13分(エキソ−NBCHO)、2.33分(エンド−NBCHO)
<エンド−ノルボルネンメチルアルコール(エンド−NBCHOH)の製造>
機械攪拌機、サーモウェル、窒素入口、および添加漏斗を備えた5Lの4つ口フラスコに、8%水酸化ナトリウム水溶液360ml(0.72mol)を入れた。NaBH(33.1g、0.88mol)を分けて添加した。混合物を−10.6℃に冷却した。エンド−NBCHO溶液(トルエン中30.6重量%にて558.1g、合計約1.39mol)のおよそ半分をメタノール500mlで希釈し、滴下添加した。添加時間は合計1.5時間であり、反応温度は−11.4〜−3.1℃の範囲であった。残りのエンド−NBCHO溶液をメタノール500mlで希釈し、反応混合物に滴下添加した。範囲−10.8〜−6.3℃の反応温度で添加を48時間で完了した。GC分析から、残存しているエンド−NBCHOが4.9%であることが示された。混合物を−11.8〜−5.6℃で5時間21分攪拌し、それによってエンド−NBCHO含有率が1.6%に低下した。水素化ホウ素ナトリウムをさらに3.22g添加し、混合物を−5.3〜−13.5℃でさらに1.5時間攪拌した。GC分析から、残存するエンド−NBCHOは1.0%であることが示された。反応フラスコを氷に入れ、混合物を一晩攪拌した。温度はわずかに3.5℃に上昇し、GC分析から、残存するエンド−NBCHOはわずか0.4%であることが示された。
反応を−11.5℃に冷却し、温度は−11.5〜+0.7℃の範囲であると同時に、10%硫酸水溶液(390ml)を1.5時間にわたって滴下添加した。添加の最後に、pHは7であった。さらに10%硫酸100mlを添加し、pH2とした。ジクロロメタン(500ml)を添加し、混合物を激しく攪拌した。ブライン100mlおよび水300mlを添加し、完全に混合し、次いで沈降させた。大きな界面が生じた。ジクロロメタン部分を分離した。次いで、ジクロロメタン500ml、ブライン100mlおよび水300mlを残りの水相に添加した。混合した後、ジクロロメタン相を回収した。さらにジクロロメタン500ml、ブライン100ml、および水300mlを水相に添加し、混合した。ジクロロメタン相を再び回収した。エマルジョン相を回収し、分離させた。得られた水相を除去し、残りのエマルジョンをブライン500mlで処理した。これによって、相はきれいに分離された。ジクロロメタン相を除去し、ブライン200mlで洗浄してpH6とし、次いで、前のジクロロメタン抽出物と合わせた。合わせたジクロロメタン抽出物をブライン3×400mlで洗浄してpH7とし、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させ、331.6gを得た。NMRから、これはトルエン中のエンド−NBMeOH59重量%であると示された。NMRは、ごく微量のエキソ−異性体を示した。GC分析は、エンド−/エキソ−比99:1を示した。
12インチVigreuxカラムを通して、この材料を真空蒸留すると、以下の留分が得られた:
(I)25.1〜19.0℃(1.3〜1.6トル)、11.86g、トルエン99.5%
(II)73.8〜66.9℃(1.20〜1.15トル)、28.79g、エンド−NBMeOH98.3%、トルエン0.09%含有
(III)65.3〜63.1℃(1.25〜1.20トル)、99.64g、エンド−NBMeOH99.2%、トルエンなし
(IV)58.6〜44.3℃(1.20〜0.53トル)、47.87g、エンド−NBMeOH99.8%
(V)47.2〜42.2℃(0.62〜0.57トル)、2.89g、エンド−NBMeOH99.4%。
エンド−NBMeOH>99%の総収量は150.4g(87%)であった。エンド−NBCNに基づく収率は58%であった。NMRから、エンド−99.5%が示された。
GC保持時間:4.565分(エンド−NBMeOH)、4.599分(エキソ−NBMeOH)。
<エキソ−ノルボルネンメチルアセテート(エキソ−NBMeOAc)の製造>
窒素フラッシュ下にて120℃にホットエアガンで加熱することによって、機械攪拌機、窒素入口、添加漏斗、およびサーモウェルを備えた12リットルのガラスフラスコを乾燥させた。室温に冷却した後、エキソ−ノルボルネンメタノール(500.2g、4.0mol)をフラスコに入れ、続いて、無水ジクロロメタン4リットル、無水ピリジン988g(12.5mol)、無水ジクロロメタンをさらに2リットル入れた。ジメチルアミノピリジン(2.0g、16.5mmol)を添加した。無水酢酸を迅速に30分以内に添加し、反応温度を24℃から41℃に上昇させた。10分後、GC分析から、残存する出発原料はわずか1.7%であることが示された。2.5時間後には、残存する出発原料はわずか0.3%であった。無水酢酸をさらに22ml添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。GC分析から、生成物の組成に更なる変化は示されなかった。反応を回転蒸発させて、ジクロロメタンを除去し、次いで80℃で回転蒸発させて、余分なピリジンおよび無水酢酸を除去した。合計553gの残渣を真空蒸留して、3つの留分が得られた:
(I)33.5℃(2トル)〜67.1℃(<2トル)、22.8g、NBMeOAc54重量%(NMR)、ピリジン13重量%、無水酢酸33重量%
(II)68.4〜61.0℃(<2トル)、501.5g、エキソ−NBMeOAc99.7%
(III)59.4〜60.4℃(<2トル)、19.8g、エキソ−NBMeOAc99.5%。
NMRの結果、3.05ppmで余分なシグナルが示された。
収量は501.5gであった(理論値75%)。GC保持時間:4.51分(エキソ−NBMeOAc)
<エンド−ノルボルネンメチルアセテート(エンド−NBMeOAc)の製造>
窒素フラッシュ下にて108℃にホットエアガンで加熱することによって、機械攪拌機、窒素入口、添加漏斗、およびサーモウェルを備えた3リットルのガラスフラスコを乾燥させた。室温に冷却した後、エンド−ノルボルネンメタノール(125.0g、1.0mol)をフラスコに入れ、続いて、無水ジクロロメタン4リットル、無水ピリジン247g(3.1mol)、無水ジクロロメタンをさらに500ml入れた。ジメチルアミノピリジン(0.5g、4.2mmol)を添加した。無水酢酸を迅速に18分以内に滴下添加し、反応温度を24℃から38.7℃に上昇させた。34分後、GC分析から、残存する出発原料はわずか1.8%であることが示された。2時間後には、有意な量の出発原料は残っていなかった。反応混合物を室温で一晩攪拌した。GC分析から、生成物の組成に更なる変化は示されなかった。反応を回転蒸発させて、ジクロロメタンを除去し、次いで60℃で回転蒸発させて、余分なピリジンおよび無水酢酸を除去した。NMR分析によって、合計165.6gの残渣は依然として、ピリジン4.3重量%を含有することが示された。この材料を蒸留水250mlで洗浄し、下の有機相を乳状にした。ジクロロメタン(100ml)を水相に添加し、混合し、相を分離した。有機相を合わせ、10%硫酸水溶液で洗浄した。これによって、有機相は透明となった。ブライン250mlで洗浄することによって、相の反転が起こり、有機相が上になった。有機相をブライン3×250mlで洗浄し、最終洗浄液pH6とした。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させ、156.5gを得た。NMRおよびGC分析から、ピリジンは残存していないことが示された。生成物を蒸留し、4つの留分が得られた:
(I)28.6℃(6トル)〜58.8℃(1.95トル)、5.8g、エンド−NBMeOAc98.4%(GC)
(II)55.2℃(1.90トル)〜49.2℃(1.50トル)、125.2g、エンド−NBMeOAc100%
(III)48.9℃(1.50トル)〜50.6℃(1.50トル)、8.9g、エンド−NBMeOAc100%
(IV)51℃(1.50トル)、0.8g、エンド−NBMeOAc100%
生成物の合計は140.7gであり、収率84%であった。GC保持時間:3.75分(エンド−NBMeOAc)
<エンド−ノルボルネンメチルメタンスルホネート(エンド−NBMeOMs)の製造>
機械攪拌機、サーモウェル、窒素入口、および添加漏斗を備えた3Lの四つ口フラスコに、エンド−5−(2−ヒドロキシメチル)ノルボルネン(104.79g、0.85mol)、ジクロロメタン485ml、および塩化メタンスルホニル(100.99g、0.88mol)を入れた。ジクロロメタン240mlを添加して、塩化メタンスルホニル中ですすいだ。攪拌混合物を−11.1℃に冷却した。範囲−11.1〜+7.0℃の温度で、トリエチルアミン(101.26g、1.00mol)を2時間にわたって迅速に滴下添加した。得られた黄色のスラリーを78分間18.9℃に温めた。GC分析から、未反応出発原料0.3%が残存することが示された。塩化メタンスルホニルをさらに3.82g添加し、混合物を室温で一晩攪拌した。GC分析から、出発原料0.1%が残存することが示された。水500mlを添加し、溶液を清澄化した。相を分離した。ジクロロメタン部分を1N HCl450mlで洗浄し、次いでブライン4×1000mlで洗浄し、洗浄液をpH=6とした。ジクロロメタン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、液体185.15g(収率>100%)を得た。GC分析によって、メシレート含有率98.1%が得られた。NMR分析から、残存するジクロロメタン7.5重量%が示された。エンド−/エキソ−比は99.1:0.9であった。
<エンド−5−(2−ヨードメチル)ノルボルネン(エンド−NBMeI)の製造>
機械攪拌機、窒素入口アダプターを有する凝縮器、栓およびサーモウェルを備えた5Lの四つ口フラスコに、エンド−ノルボルネンメチルメタンスルホネート(185.15g、92.5%、0.85mol)および2−ペンタノン1500mlを入れた。ヨウ化ナトリウム190.4g(1.27mol)および2−ペンタノン200mlを添加する前に、混合物をよく混合した。混合物を加熱して、還流した。1.5時間還流した後、混合物は非常に濃くなり、さらに2−ペンタノン500mlで希釈した。さらに1.5時間の還流後、2−ペンタノンをさらに500ml添加した。混合物は濃くなり続け、反応フラスコの上部に固形分が飛び散り始めた。2−ペンタノンをさらに250ml添加し、反応を100.9℃から95〜96℃に冷却して、攪拌をより滑らかにした。反応を95〜96℃で一晩続け、次いで100.4℃に2時間加熱し、GC分析から、出発原料は残存しないことが示された。>90℃での総反応時間は25時間であった。反応を攪拌し、30℃に冷却した。水(500ml)を添加し、溶液を清澄化した。相を分離した。水相を酢酸エチル500mlおよび250mlで抽出した。酢酸エチル抽出物を2−ペンタノン相と合わせ、<35℃にて回転蒸発させて、赤色のオイル226.7gを得た。これをジクロロメタン300mlで希釈し、10%重亜硫酸ナトリウム水溶液2×200mlで洗浄した。次いで、有機相をブライン300ml、飽和重炭酸ナトリウム300ml、およびブライン350mlで洗浄し、最終洗浄液pH=7とした。ジクロロメタン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、203.6gを得た。水(15ml)を添加し、残りのペンタノンが除去され、水のみが蒸留され始めるまで、混合物を回転蒸発させた。残渣を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ジクロロメタンですすいだ。これを、12インチVigreuxカラムを通して真空蒸留し:
(I)42.1〜50.3℃(1.35〜1.40トル)、21.88g、エンド−NBMeI88.3%;
(II)46.5℃(1.25トル)〜42.5℃(1.20トル)、58.37g、エンド−NBMeI99.0%;
(III)43.3〜39.7℃(1.15〜1.20トル)、79.19g、エンド−NBMeI99.5%
(IV)40.0〜34.9℃(1.15トル)、1.53g、エキソ−NBMeI98.3%;
が得られた。
エンド−NBMeI>99.0%の収量は137.56g(69%)であった。
<エキソ−α,α−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−エタノール(エキソ−HFANB)の製造>
機械攪拌機、ドライアイス凝縮器、サーモウェル、および窒素入口弁を備えた12Lの四つ口フラスコを、窒素フラッシュ下にて110℃に加熱し、熱風乾燥させた。32℃に冷却した後、亜鉛粉塵(AlfaAesar A13633、222.52g、3.45mol)および次いでDrySolveジメチルアセトアミド2000mlをフラスコに入れた。次に、ヨウ素(59.33g、0.23mol)をフラスコに入れ、続いてDrySolveジメチルアセトアミド300mlですすいだ。7分以内に、最初に形成した赤みを帯びた色が緑色に変化し、次いで混合物を33.3℃に温めると灰色に変化した。NBMeI(539.54g、2.3mol)を一度にすべて添加した。混合物を79℃に加熱し、反応が発熱を起こした時、その温度は115℃に上昇した。熱源を除去し、反応を89℃に冷却した。加熱を再開した。>79℃にて1時間後に、GC分析によって、出発原料は残存しないことが示された。アセトニトリル/ドライアイス冷却浴で反応を−26.6℃に冷却した。HFA(466.1g、2.77mol)を反応混合物中に凝縮した。HFAの最初の添加によって、温度が−28℃から−19.1℃に上昇した。冷却浴を空にし、湿潤イソプロパノール/ドライアイス冷却浴に取り替えた。反応混合物を−18.5〜−1.7℃で5.3時間攪拌し、蒸留水を注意深く200〜500ml単位で水の全容積3000mlまで添加する前に、混合物を−28℃に冷却した。水をさらに1000ml添加した。全混合物を水4000mlに注いだ。反応フラスコ中の亜鉛残渣を3.5N HCl1600mlで処理し、得られた混合物を前のクエンチ水溶液と合わせた。反応フラスコをさらに水約3.5Lですすいだ。合わせたクエンチ水溶液をシクロヘキサン3×4000mlで抽出した。シクロヘキサン抽出物を合わせ、ブライン1ガロンで洗浄し、pH7とした。窒素下にて一晩保管した後、シクロヘキサン溶液を25%水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAOH)水溶液3×500mlで抽出した。合わせたTMAOH抽出物をシクロヘキサン3×1000mlで洗浄し、次いで濃HCl400mlで酸性化した。下相を分離し、粗製HFANB657.09gを回収した。NMR分析によって、これがジメチルアセトアミド(DMA)10.5重量%を含有することが示された。
31.5%硫酸水溶液200mlで粗生成物を洗浄した。相分離は起こらず、そのため混合物をジクロロメタン1000mlで希釈し、遅い相分離を生じさせた。NMR分析によって、残存するDMA<0.3重量%が示されるまで、有機相を31.5%硫酸2×200mlで洗浄し、次いで31.5%硫酸2×400mlで洗浄した。生成溶液をブライン500ml、飽和重炭酸ナトリウム500ml、ブライン2×500mlで洗浄し、最終洗浄液pH=7となるまで、3.5N HCl10mlを含有するブライン500mlで洗浄した。生成物溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させた。14インチVigreuxカラムを通して、残渣を蒸留した。以下の留分が回収された:
(I)42.6〜49.5℃(2トル)、44.03g、99.2%(GC)
(II)45.6〜44.8℃(1.95トル)、168.83g、98.8%(GC)
(III)41.5〜43.9℃(1.90トル)、127.44g、99%(GC)
(IV)41.5〜43.2℃(1.85トル)、118.64g、99.3%(GC)
(V)40.2〜45.0℃(1.75〜1.80トル)、14.65g、99.1%(GC)、DMA0.4重量%含有(NMR)
(VI)44.9〜49.9℃(1.80トル)、3.10g、99.1%(GC)、DMA0.8重量%含有(NMR)
(VII)51.8〜63.3℃(1.80トル)、7.55g、98.65%(GC)、DMA4.4重量%含有(NMR)
高純度エキソ−HFANB(>99%)、合わせた留分I〜IVは、458.94g、収率73%であった。
<エンド−α,α−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−エタノール(エンド−HFANB)の製造>
機械攪拌機、ドライアイス凝縮器、サーモウェル、および窒素入口を備えた3Lの三つ口フラスコを窒素フラッシュ下にて約105℃に加熱し、熱風乾燥させた。室温に冷却した後、亜鉛粉塵(Alfa−Aesar Al3633、57.70g、0.88mol)をフラスコに入れ、続いてDriSolveジメチルアセトアミド(DMA)500mlを入れた。ヨウ素(15.0g、0.059mol)を添加しながら、混合物を攪拌し、続いてジメチルアセトアミド100mlですすいだ。混合物は発煙し、32.3℃に温まり、緑色になった。3分後、亜鉛スラリーは青緑色に戻った。さらに9分間待った後、エンド−NBMeI(137.56g、0.59mol)を一度にすべて添加した。混合物を80℃に加熱した。80℃に達すると、加熱源が取り除かれた後に温度が下がる前に、温度が急に96℃に上昇した。温度が86℃に低下した後に加熱源を取り替えた。1時間後、GC分析によって、NBMeIは残存しないことが示された。アセトニトリル/ドライアイス冷却浴中で−29.8℃に冷却する前に、混合物を>80℃でさらに30分間攪拌した。ヘキサフルオロアセトン(HFA)(120.5g、0.73mol)を反応混合物中に凝縮した。17分の添加時間の間、温度は−30.7〜−23.4℃の範囲であった。この冷却浴をメタノール/氷冷却浴に取り替えた。GC分析から、エンド−メチルノルボルネン(NBMe)(加水分解NBMeZnIからの)対HFANBのシグナル比が一定となったことが示された時に、反応混合物を−27.9〜−1.2℃で4.25時間攪拌した。水の全容積1500mlまで、脱イオン水を注意深く50、100、および250ml単位で添加する前に、混合物を−30.9℃に冷却した。達した最高温度は−2.2℃であった。その液体を亜鉛塩からデカントした。水500mlおよび3.5N HCl450mlを亜鉛塩に添加し、完全に混合し、前のデカント液と合わせた。合わせた水性混合物をシクロヘキサン3×1000mlで抽出した。シクロヘキサン抽出物をブライン1000mlで洗浄し、pH5とした。GC分析によって、抽出物中のHFANB61.3%が示された。
シクロヘキサン抽出物を25%水酸化テトラアンモニウム(TMAOH)210mlで抽出した。GC分析から、シクロヘキサン相中に残存するHFANB5.9%が示されたため、シクロヘキサン溶液をさらに25%TMAOH50mlで抽出した。これによって、シクロヘキサン相に残ったHFANBはわずか1.8%であった。TMAOH抽出物を合わせ、シクロヘキサン3×500mlで洗浄した。水相を濃HCl100mlで酸性化し、pH1とした。HFANB純度90.1%の合計117.15gの下相が分離した。GC分析によって、ジメチルアセトアミド(DMA)付加物の不純物6.1%も示された。粗製HFANBをジクロロメタン250mlで希釈し、次いで10%硫酸2×100mlで洗浄したが、GC分析から、これはDMA付加物の除去に無効であることが示された。粗生成物を31.5%硫酸2×100mlおよび200mlで洗浄した。GC分析から、DMA付加物は残存しないことが示された。ジクロロメタン溶液をブライン4×500mlで洗浄し、pH5とした。生成物溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、純度96.9%の液体92gを得た。12インチのVigreuxカラムを通して、これを真空蒸留した。以下の留分が回収された:
(I)31.7〜43.1℃(1.55〜1.95トル)、10.74g、エンド−99.3%(GC)
(II)39.5〜35.6℃(1.15〜1.50トル)、25.82g、エンド−99.7%(GC)
(III)33.9〜30.1℃(1.20〜1.10トル)、36.02g、エンド−99.7%(GC)
(IV)32.3〜26.5℃(0.87〜0.89トル)、4.21g、エンド−99.1%(GC)、DMA付加物0.3%
純度>99%でのHFANB合計は76.79gであり、収率48%であった。留分I、II、およびIIIは、19F NMRにおいて顕著な−70.7ppmシグナルを示した。これらの留分を合わせ、シクロヘキサン100mlで希釈し、25%TMAOH2×100mlで抽出した。TMAOH抽出物をシクロヘキサン3×100mlで洗浄し、次いで濃HCl50mlで酸性化し、pH<2とした。生成物は下相として分離した。これを除去し、ブライン2×200mlで洗浄してpH6とし、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて69.54gを得た。NMR分析から、19F NMRにおいて−70.7ppmシグナルを示す成分<0.4%が示された。12インチのVigreuxカラムを通して、この材料を真空蒸留し、以下の留分を得た:
(B1) 27.2〜41.2℃(4.50〜4.75トル)、前留分40mg
(B2) 45.1〜39.0℃(2.25〜3.00トル)、1.11g、エンド−99.5%(GC)
(B3) 37.6〜31.5℃(1.05〜1.20トル)、42.62g、エンド−99.6%(GC)
(B4) 30.5〜27.9℃(0.82〜1.05トル)、21.87g、エンド−99.6%(GC)。
19F NMR分析から、留分B3およびB4において−70.7ppmシグナルはほとんど(または全く)示されなかった。留分B3およびB4の合計は64.49gであり、収率40%であった。
GC保持時間:4.55分(エンド−HFANB)、4.43分(エキソ−HFANB)、2.09分(エンド−NBMe)、2.66分(DMA付加物)
<エキソ−ノルボルネンカルボン酸(エキソ−NBCOH)(AgNOおよびNaOHによる)の製造>
機械攪拌機、サーモウェル、栓、および2リットルの添加漏斗を備えた50Lガラスフラスコに、エキソ−NBCHO(トルエン中49.2重量%、1188g、約4.79mol)を入れた。アルデヒドを10Lアルコール試薬で希釈し、−13.7℃に冷却した。硝酸銀(1226g、7.2mol、1.5当量)を水1800mlに溶解し、アルデヒド溶液に分けて添加した。温度は−13.7〜−0.9℃の範囲であり、添加は12分で完了した。水10Lに水酸化ナトリウム(575g、14.4mol)を添加する前に、反応混合物を−11.6℃に冷却した。温度は−11.6〜−0.2℃の範囲であり、添加は4時間で完了した。GC分析によって、生成物形成の更なる増加が示されなくなるまで、混合物を−3℃でさらに1時間攪拌した。反応混合物を濾過して、銀残渣を除去し、得られた透明な、ほぼ無色の濾液を濃塩酸1400mlでpH1に酸性化した。混合物をジクロロメタン3×4000mlで抽出した。合わせた抽出物をブライン2ガロンで洗浄し、次いで洗浄液がpH=5になるまで、ブライン2×1ガロンで洗浄した。抽出物を回転蒸発させて、オイル690gを得た。これをジクロロメタン2000mlに溶解し、次いで8%水酸化ナトリウム水溶液2Lで抽出した。GC分析によって、最後の洗浄液中にエキソ−NBMeOH副生成物が示されなくなるまで、水酸化ナトリウム水溶液抽出物をジクロロメタン4×600mlで洗浄した。
水酸化ナトリウム水溶液抽出物を濃塩酸310mlで酸性化した。得られた相を分離した。上の水相をジクロロメタン2×600mlで抽出した。有機相を合わせ、ブライン1000mlで洗浄した。これによって、ゆっくりと分離する乳状エマルジョンが得られた。ジクロロメタン500mlおよび水500mlをさらに添加し、エマルジョンを解乳化し、相分離を起こした。有機部分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、GC分析により純度100%を示す533.8gを得た。ジュウテリオメタノール溶媒におけるNMR分析から、わずか1.3%のエンド−異性体が示された。
最終ブライン洗浄液を濃塩酸50mlでpH1に酸性化した。これをジクロロメタン3×600mlで抽出した。抽出物をブライン500mlで洗浄してpH5とし、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、GCによる純度100%のエキソ−NBCOH50.4gを得た。総収量は584.4g(収率約88%、NBCNからの収率72%)であった。NMR分析から、単離生成物がまだジクロロメタンを6〜7%含有することが示された。GC保持時間:5.50分
<エンド−NBCOH(AgNOおよびNaOHによる)の製造>
機械攪拌機、サーモウェル、栓、および2リットルの添加漏斗を備えた50Lガラスフラスコに、エンド−NBCHO(トルエン中56.7重量%、948g、約4.4mol)を入れた。アルデヒドをアルコール試薬9200mlで希釈し、−11.4℃に冷却した。硝酸銀(1128g、6.6mol、1.5当量)を水1700mlに溶解し、アルデヒド溶液に分けて添加した。温度は−11.4〜−0.5℃の範囲であり、添加は19分で完了した。水9.2Lに水酸化ナトリウム(529g、13.2mol)を添加する前に、反応混合物を−8.0℃に冷却した。温度は−8.0〜−0.2℃の範囲であり、添加は5時間54分で完了した。GC分析によって、生成物形成の更なる増加が示されなくなるまで、混合物を<0℃でさらに1.5時間攪拌した。反応混合物を濾過して、銀残渣を除去し、銀残渣をアルコール試薬で洗浄し、得られた透明な、ほぼ無色の濾液を濃塩酸1200mlでpH1に酸性化した。混合物をジクロロメタン3×4000mlで抽出した。洗浄液がpH=5になるまで、合わせた抽出物をブライン3×2ガロンで洗浄した。抽出物を回転蒸発させて、オイル738gを得た。これをジクロロメタン2000mlに溶解し、次いで8%水酸化ナトリウム水溶液2Lで抽出した。GC分析によって、最後の洗浄液中にエンド−NBMeOH副生成物が示されなくなるまで、水酸化ナトリウム水溶液抽出物をジクロロメタン4×1000mlで洗浄した。
水酸化ナトリウム水溶液抽出物を濃塩酸335mlでpH2に酸性化した。得られた相を分離した。上の水相をジクロロメタン2×500mlで抽出した。有機相を合わせ、ブライン1000mlで洗浄し、pH4とした。有機部分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、GC分析により純度99.8%のエンド−NBCOHを示す579.3g(収率95%、エンド−NBCNからの収率71%)を得た。残留ジクロロメタンを蒸発させることによって、その材料を一晩結晶化させ、かなりの質量が失われた。NMR分析から、エキソ−異性体<5.6%、ジクロロメタン1.8重量%が明らかとなった。最終収量は478.1gであった(エンド−NBCHOからの収率78.7%、エンド−NBCNからの収率51%)。GC保持時間:5.46分(エンド−NBCOH)
最初のブライン洗浄液からのアリコートのジクロロメタン抽出物から、NMR分析によって、潜在的には34gまでのエチルエステルが存在し得ることが明らかとなった。
<エキソ−NBCOH(NaClOによる)の製造>
融解t−BuOH50mlにエキソ−NBCHO(エキソ−:エンド−が87.5:12.5、1.2g、0.01mol)を溶解した。2−メチル−2−ブテン(22ml、0.2mol)をアルデヒド溶液に添加した。NaClO(80%、1.7g、0.02mol)を脱イオン水10mlに溶解した。リン酸二水素ナトリウム(3.00g、0.03mol)をNaClO溶液に添加し、次いで超音波処理して溶解し、pH4〜5を有する水溶液を得た。酸化剤溶液を滴下添加する前に、アルデヒド溶液を17.5℃に冷却した。11.1℃に冷却すると同時に、反応溶液は濃い黄色になった。添加は8分で完了した。GC分析によって、残存するアルデヒドはわずかであることが示され、酸性生成物はエキソ−/エンド−比92:8を示した。17.9℃で66分間攪拌した後、反応は無色となった。GC分析によって、酸のパーセンテージが89%で最大化したため、生成物形成の更なる増加は示されなかった。溶媒を回転蒸発によって除去し、脱イオン水10mlに残渣を溶解した。8%NaOH水溶液12.5mlで溶液を塩基性にしてpH11とした。これをジクロロメタン2×20mlで洗浄し、次いで3.5N HCl水溶液7.5mlで再び酸性化してpH3とした。その酸性化溶液をジクロロメタン3×20mlで抽出した。ジクロロメタン抽出物をブライン25mlでpH5に洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、無色の液体0.74g(収率54%)を得た。GC分析によって、エキソ−/エンド−比90:10と共に純度97.7%が示された。NMR分析から、エンド−異性体10〜15%が存在することが示されたが、2〜3.2ppmの脂肪族領域に「ノイズ」が示された。GC保持時間:5.08分(エキソ−NBCOH)、5.15分(エンド−NBCOH)。
<エンド−NBCOHの製造(Oxone(登録商標)による)>
250mLの三つ口丸底フラスコは、磁気撹拌子、栓、およびセプタムを備えた。そのフラスコに、エンド−NBCN(5.96g、50mmol)を添加し、内容物を氷浴により0〜5℃に冷却した。連続的にパージされた窒素環境において、ヘキサン中の1.0MDIBAL−H(50mL、50mmol)を攪拌しながら滴下添加した。添加が完了した後、反応を0〜5℃で15分間攪拌した。冷たい希HCl(1N、100mL)を含有する分液漏斗に内容物を移した。得られたアルデヒドを冷たいジエチルエーテル(4×100mL)で抽出し、DMF(73mL)と固形酸化剤Oxone(登録商標)(DuPont CAS−RN 70693−62−8)(2KHSO.KHSO.KSO)(30.6g)のスラリーを含有するフラスコに装入した。開放雰囲気中で混合物を0〜5℃で攪拌し、その雰囲気中でアルデヒドは相当するカルボン酸へと酸化された。内容物を分液漏斗に移し、希HClを添加して、残留Oxone(登録商標)を溶解した。水層を廃棄し、有機層を水(4×100mL)で洗浄してDMFを除去した。有機層を炭酸カリウム水溶液(25重量%)で抽出し、水層を濃HClで酸性化した。得られた沈殿物をジエチルエーテル(3×100mL)で抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過した。減圧下にて、ジエチルエーテルを除去し、純粋なエンド−NBCOH(5.81g、84.1%)を得た。
<エキソ−ノルボルネンメトキシメチルヘキサフルオロプロパノール(エキソ−NBMMHFP)の製造>
機械攪拌機、添加漏斗、窒素ガス入口、およびサーモウェルを備えた12Lの四つ口フラスコに、NaH(60%、175.6g、4.39mol)を入れた。窒素フラッシュ下にて120℃に熱風乾燥で加熱することによって、反応装置を予め乾燥させておいた。無水THF(1700ml)を添加し、得られたスラリーを−11.2℃に冷却すると同時に機械攪拌した。エキソ−NBCHOH(448g、3.61mol、留分4および5)を無水THF420mlに溶解し、NaH/THF混合物に滴下添加した。温度は−12.2℃〜−8.9℃の範囲であり、添加時間は25分であった。反応を室温(17℃)に温め、一晩攪拌した。反応を−18.2℃に冷却し、ヘキサフルオロイソブチレンエポキシド(HFIBO)657.2g(3.65mol)を滴下添加した。温度は−18.4℃〜−0.1℃の範囲であり、添加時間は2時間であった。GC分析によって、未反応出発原料20.8%が示された。混合物を室温(18.7〜27.7℃)に温め、さらに5時間攪拌した。GC分析によって、未反応出発原料は検出されなかった。混合物を−11.3℃に冷却し、水1750mlを添加して、クエンチした。クエンチ時間は81分であり、クエンチ温度は最高で−2.0℃に達した。次いで、濃塩酸375mlを添加し、pH2とした。下の水相から深い黄色のTHF層が分離された。水相をMTBE2×500mlで抽出した。有機部分を合わせ、次いで2L分2つに分割した。それぞれをブライン2×1000mlで洗浄し、pH5とした。
第2の有機部分によってエマルジョンが得られ、それをさらにMTBE3×250mlで希釈し、分離を促進した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、琥珀色の液体1279.8gを得た。かかる液体のGC分析では、純度98.6%が示された。12インチのVigreuxカラムを通して、粗生成物を真空蒸留した。これによって、以下に示す留分が得られた。
(1) 22.50℃(1.65トル)〜91.80℃(1.15トル)、33.38g、95.3%(GC)、THF含有
(2) 89.20℃(0.98トル)〜76.20℃(0.89トル)、121.08g、98.3%(GC)、NMR ok
(3) 75.0℃(0.84トル)〜64.9℃(1.00トル)、257.99g、98.8%(GC)、NMR ok
(4) 64.4℃(0.86トル)〜62.2℃(0.95トル)、637.58g、99.7%(GC)、NMR ok
(5) 61.4℃(0.91トル)〜63.0℃(0.94トル)、19.32g、98.1%(GC)、NMRにおいて余分なシグナルあり
(6) 53.8℃(0.91トル)〜124.1℃(0.98トル)、4.63g、黄色
(7) 120.2〜140.1℃(0.96トル)、5.70g、黄色
ポット(Pot)、63.5g
留分2、3、および4を合わせると、純度99.2%(GC)を有する1016.65g(収率93%)が得られた。
保持時間:4.902分
<エンド−NBMMHFPの製造>
機械攪拌機、添加漏斗、窒素ガス入口、およびサーモウェルを備えた500mLのフラスコにNaH(60%、17.73g、0.44mol)を入れた。窒素フラッシュ下にて熱風乾燥機で約120℃に、反応装置を予め乾燥させておいた。無水THF(200ml)を添加し、得られたスラリーを−16.8℃に冷却すると同時に機械攪拌した。エンド−NBCHOH(50.0g、0.403mol)を無水THF50mlに溶解し、NaH/THF混合物に滴下添加した。温度は−16.8℃〜−0.8℃の範囲であり、添加時間は32分であった。白色のスラリーを室温に温め、一晩攪拌した。反応を−17.4℃に冷却し、ヘキサフルオロイソブチレンエポキシド(HFIBO)72.8g(0.40mol)を滴下添加した。温度は−15.1℃〜−2.4℃の範囲であり、添加時間は26分であった。冷却浴を取り除き、反応は非常に急速に11.3℃に温まり、そこで再び冷却して、発熱を弱めた。GC分析によって更なる変化が示されなくなるまで、反応を15〜18℃で4.5時間攪拌した。混合物を−8℃に冷却し、水200mlを添加して、クエンチした。クエンチ温度は最高で+0.2℃に達した。次いで、濃塩酸40mlを添加した。下の水相から金色のTHF層を分離した。水相をMTBE2×100mlで抽出した。有機部分を合わせ、ブライン3×100ml、次いでブライン4×200mlで洗浄し、pH6とした。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、オイル129.06gを得た。GC分析から、純度93.9%および未反応エンド−アルコール4.4%が示された。この材料をKugelrohrオーブン内で110℃(2トル)にて蒸留し、純度98.5%、エンド−NBMeOH1.5%を有する87.03gが得られた。純度98.9%およびエンド−NBMeOH1.1%を有する、更なる1.67gを120〜130℃(2トル)で回収した。試料87gをKugelrohrオーブン内で104℃(1トル)にて再蒸留し、純度99.2%であり、エンド−NBMeOHを0.8%含有する50.80gを得た。前留分28.18gもまた104℃(1トル)で回収し、純度96.6%およびエンド−NBMeOH3.4%が得られた。純度>99%の生成物の収率は41%であった。純度>98%を有する付加物の収率は72%であった。GC保持時間は、5.29分(エンド−NBMMHFP)、3.13分(エンド−NBMeOH)であった。
<エキソ−ノルボルネニルメトキシジフェニルメチルシラン(エキソ−NBCHOSiMePh)>
窒素でスパージングされた500mLの五つ口ガラスジャケット反応器に、エキソ−ノルボルネニルメタノール(96グラム、0.77mol)装入物を添加した。設定値75℃で加熱/冷却循環水浴によって、反応器を加熱した。内部反応器温度75℃にて、ジフェニルメチル(ジメチルアミノ)シラン(171グラム、0.71mol)を添加漏斗で滴下添加し、発熱反応が起こらないようにした。次に、内部反応器温度を100℃に加熱した。それを24時間まで維持し、GCモニタリングで試料採取して、確実に反応器内のジメチルアミン含有率が1%未満となるようにした。ジメチルアミンを中和する酸塩基スクラバーに反応器を連結した。反応混合物を冷却し、ボトルに回収した。150℃および60ミリトルで設定された短経路ヘッド蒸留によって、エキソ−ノルボルネニルメトキシジフェニルメチルシラン(209グラム、収率71%)の原料を精製し、無色の液体として140グラム(>98%、エキソ−含有率100%)が得られた。プロトンNMRから、エキソ−NBCHOSiMePHのみが存在することが示され、出発原料のジアステレオマー純度が維持されたことを意味する。
<エキソ−ノルボルネニルエトキシジフェニルメチルシラン(エキソ−NBCHCHOSiMePh)>
窒素でスパージングされた500mLの五つ口ガラスジャケット反応器に、エキソ−ノルボルネニルエタノール(エキソ−NBCHCHOH)(246グラム、1.78mol)装入物を添加した。設定値75℃で加熱/冷却循環水浴によって、反応器を加熱した。内部反応器温度75℃にて、ジフェニルメチル(ジメチルアミノ)シラン(390グラム、1.62mol)を添加漏斗で滴下添加し、発熱反応が起こらないようにした。次に、内部反応器温度を100℃に加熱した。それを24時間維持し、GCモニタリングで試料採取して、確実に反応器内のすべてのジメチルアミンガスが1%未満となるようにした。発生するジメチルアミンを中和する酸塩基スクラバーに反応器を連結した。反応混合物を冷却し、ボトルに回収した。160℃および50ミリトルで設定された短経路ヘッド蒸留によって、エキソ−ノルボルネニルエトキシジフェニルメチルシラン(540グラム、収率78%)の原料を精製し、無色の液体として317グラム(純度>98%)が得られた。プロトンNMRから、エキソ−NBCHCHOSiMePh生成物が、開始のエキソ−NBCHCHOHと同じジアステレオマー純度を有することが示された。
<エンド−ノルボルネン−カルボン酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニルエステル(エンド−GBLNB)の合成>
適切なサイズのフラスコに、α−Br−δ−ブチロラクトン(26.1g、158mmol)を装入した。温度計、セプタム、および凝縮器をフラスコに備え付けた後、エンド−NBCOH(20.0g、145mmol)およびテトラヒドロフラン(100mL)を添加した。窒素スイープ下にて、氷浴を用いて、溶液を約5℃に冷却した。次に、セプタムを通して、トリエチルアミン(19.1g、189mmol)を注入し、内容物を周囲温度に温め、その後20時間還流した。周囲温度に冷却した後、内容物を濾過して副生成物を分離した。濾液を塩化メチレンで希釈し、溶液を5%重炭酸ナトリウム(2×50mL)および水(1×50mL)で抽出した。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。ジエチルエーテルを溶液に添加し、再結晶化を助けた。濾過によって、エンド−GBLNBを回収した(21.5g、収率67%)。プロトンNMRから、エンド−GBLNB生成物が、開始のエンド−NBCOHと同じジアステレオマー純度を有することが示された。
<エキソ−GBLNBの合成>
適切なサイズのフラスコに、α−Br−δ−ブチロラクトン(26.3g、160mmol)を装入した。温度計、セプタム、および凝縮器をフラスコに備え付けた後、エンド−NBCOH(20.0g、145mmol)およびテトラヒドロフラン(100mL)を添加した。窒素スイープ下にて、氷浴を用いて、溶液を約5℃に冷却した。次に、セプタムを通して、トリエチルアミン(19.1g、189mmol)を注入し、内容物を周囲温度に温め、その後20時間還流した。周囲温度に冷却した後、内容物を濾過して副生成物を分離した。濾液を塩化メチレンで希釈し、溶液を5%重炭酸ナトリウム(2×50mL)および水(1×50mL)で抽出した。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。ジエチルエーテルを溶液に添加し、再結晶化を助けた。濾過によって、エキソ−GBLNBを回収した。プロトンNMRから、エキソ−GBLNB生成物が、開始のエキソ−NBCOHと同じジアステレオマー純度を有することが示された。
<エンド−ノルボルネン−カルボン酸エチルシクロヘキシルエステル(エンド−ECHENB)の合成>
トリエチルアミン(5.54g、54.8mmol)およびp−トルエンスルホニルクロリド(8.35g、43.8mmol)を密閉セプタムボトル内のジメチルアセトアミド(2.29g)に溶解した。窒素下にて50℃に加熱された、エンド−NBCOH(5.04g、36.5mmol)、1−エチルシクロヘキサノール(5.62g、43.8mmol)、およびジメチルアセトアミド(2.00g)を含有する適切なサイズのフラスコに、溶液を注入した。20時間加熱した後、溶液をテトラヒドロフラン中に沈殿させ、濾過し、トリエチルアミン塩化水素塩を除去した。トルエンを濾液に添加し、それを15%水酸化ナトリウム(2×30mL)および水(2×50mL)で洗浄した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって、エンド−ECHENBが得られた。プロトンNMRから、生成物が高純度エンド−ECHENBであることが示された。
<エキソ−ECHENBの合成>
トリエチルアミン(5.54g、54.7mmol)およびp−トルエンスルホニルクロリド(8.35g、43.8mmol)を密閉セプタムボトル内のジメチルアセトアミド(2.29g)に溶解した。窒素下にて50℃に加熱された、エキソ−NBCOH(5.04g、36.5mmol)、1−エチルシクロヘキサノール(5.62g、43.8mmol)、およびジメチルアセトアミド(2.00g)を含有する適切なサイズのボトルに、溶液を注入した。20時間加熱した後、溶液をテトラヒドロフラン中に沈殿させ、濾過し、トリエチルアミン塩化水素塩を除去した。トルエンを濾液に添加し、それを15%水酸化ナトリウム(2×30mL)および水(2×50mL)で洗浄した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって、エキソ−ECHENBが得られた。プロトンNMRから、生成物が高純度エキソ−ECHENBであることが示された。
<エキソ−/エンド−TMSENBからのエキソ−/エンド−TMSETD(テトラシクロドデセニルエチルトリメトキシシラン)の合成>
高圧微小管にTMSENB(2.74g、11.3mmol)およびDCPD(0.26g、2.0mmol)を装入した。微小管を220℃に4時間加熱し、内容物を分析した。GC保持時間:9.740(TMSENB、69.3面積%)、10.973(三量体、1.58面積%)、14.919(TMSETD、16.8面積%)、15.466(TMSETD、8.4面積%)。TMSETDの全収率は、GC面積%から25.2%であった。
<エキソ−TMSENBからのエキソ−/エンド−TMSETDの合成>
高圧微小管にエキソ−TMSENB(2.74g、11.3mmol)およびDCPD(0.26g、2.0mmol)を装入した。微小管を220℃に4時間加熱し、内容物を分析した。GC保持時間:9.763(TMSENB、54.9面積%)、10.974(三量体、1.52面積%)、14.808(TMSETD、2.03面積%)、15.625(TMSETD、38.4面積%)。TMSETDの全収率は、GC面積%から40.43%であった。
<エキソ−NBCNからのエキソ−/エンド−TDCN(オクタヒドロジメタノナフタレンカルボニトリル)の合成>
高圧微小管にエキソ−NBCN(1.76g、14.8mmol)およびCPD(0.49g、7.4mmol)を装入した。微小管を220℃に4時間加熱し、内容物を分析した。GC保持時間:12.716(TDCN、5.7面積%)、13.005(TDCN、1.1面積%)、13.386(TDCN、46.8面積%)。
<重合の実施例−HFANB/MeOAcNBの製造>
3つの重合を行った。それぞれに関して、実質的に純粋なエンド−NBMeOAc(重合A)、NBMeOAcのジアステレオマー混合物(重合B)、または実質的に純粋なエキソ−NBMeOAc(重合C)0.014mmolのいずれかを有する適切なサイズの反応容器に、HFANB(0.017mmol)のジアステレオマー混合物を装入した。前述のモノマーに加えて、反応器それぞれに、N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(DANFABA0.090mmol)、酢酸エチル(2.5g)およびトルエン(7.4g)を装入した。次いで、(acac)パラジウム(II)ビス(アセトニトリル)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Pd−967 0.03mmol)を各反応器に添加し、続いてギ酸3.26mmolを添加した。各反応容器を90℃に加熱し、18時間攪拌した。冷却した後、全固形分の分析を行い、転化率%を決定し(Mettler Toledo HR73ハロゲン水分計を用いて)、GPC分析を用いて分子量を決定した(ポリスチレン標準物質を用いたゲル浸透クロマトグラフィー)。次に、各ポリマーを精製し、残りの触媒を除去し、次いでヘキサン中に沈殿させ、真空オーブン内で乾燥させた。
Figure 2011503004
表2から分かるように、実質的に純粋なエキソ−およびエンド−NBMeOAcモノマーは有効に重合される。さらに、重合実施例Aの結果から、最も低い分子量および転化率%が得られ、重合実施例Cは最も高い分子量を有し、重合実施例Bは中間の分子量を示していた。このように、かかる重合の実施例によって、ジアステレオマー混合物およびエンド−エピマーの両方と比較して、エキソ−NBMeOAcの反応性が高いことが分かった。さらに、実質的に純粋なエキソ−およびエンド−異性体を有しているので、本発明による重合の実施形態は交互ポリマー、ブロックポリマーおよびグラジエントポリマーの製造に応用できる。このとき、かかるポリマーの具体的な配置は、用いられる具体的な反復単位の異性体配置ならびに異なる材料に基づく。
上記の実施例、データおよび説明によって、かつそれを介して、本発明による実施形態が実証されていることが理解されよう。例えば、上述の記載には、5−NBCHOのエンド−エピマーおよびエキソ−エピマーの両方の製造を提供する実施形態、および、5−NBCHO異性体から誘導される様々な他のノルボルネン型モノマーのエンド−エピマー、並びに、エキソ−エピマーの両方の形成を実証する実施形態が示されている。さらに、上述した説明には、ビス−シアノ[ビス−カルボキシアルデヒド]ノルボルネン、TDまたはカルボキシアルデヒドの高級同族体(higher homologs)を使用して、多種多様な所望のノルボルネン型モノマーを形成することもできることが教示されている。さらに、様々な同族体化反応を用いて、1つまたは複数のメチレン基をそれに挿入することによって、官能基の長さを延ばすことができることも教示されている。
さらに、上述の説明では、実質的に純粋な単量体のエピマーの重合に関する本発明による実施形態が説明されている。加えて、ノルボルネン型モノマーの重合に関する本発明の実施形態も記述されており、その重合用のモノマー供給原料は1種類または数種類のモノマータイプの特定の比のエンド−エピマーおよびエキソ−エピマーを包含する。理解されるように、本発明の実施形態は、様々なモノマータイプのエンド−エピマーおよびエキソ−エピマーの両方の製造に関するものである。かかる実施形態を介してのみ、1つの(または数種類の)モノマータイプのためのエピマーの所望の比を決定し、次いでこの(これらの)所望の比を有するモノマー供給原料を製造し、かかる供給原料を重合して、エピマーを反復単位として組み込んだポリマーを製造することが可能である。さらに、特定のポリマー特性を有するように、所望の比となるポリマーが調整されることを理解されよう。これには、例えば、アルカリ溶液中の所望の溶出速度、分子量または特定の破断伸び等などが挙げられる。例えば、表2に示すように、Mw約2400を有するHFANB/NBMeOAcポリマーが所望の場合、ポリマーは、実質的に純粋なNBMeOAcのエンド−異性体を用いることによって得られる。また、Mw約3400が必要な場合には、それに相当する実質的に純粋なエキソ−異性体が適切であると考えられる。
上記に示される高純度エキソ−ノルボルネン類似体(アナログ)から生成されたTDモノマーの合成収率は、かかるモノマーの類似(相似)のエンド−モノマーまたはジアステレオマー混合物と比較すると、かかるモノマーの反応性が高いことを示していることを理解されよう。エキソ−/エンド−TMSENBから製造されたTMSETDの全収率は、出発原料が実質的に純粋なエキソ−TMSENBである場合に得られる収率のわずか約60%である。さらに、類似(相似)のエキソ−およびエンド−異性体の反応を比較すると、エキソ−異性体は一般に、エンド−異性体よりも高い反応性を示し、かかるエキソ−異性体の変換の結果、エンド−異性体よりも反応時間が短く、収率が高くなることが分かる。
本発明は、種々の実施形態および実施例の内容に関して説明されているが、本明細書を解釈すれば、その修正形態は当業者には明らかとなるであろうことは理解されたい。したがって、かかる修正形態は、本発明の実施形態の範囲および趣旨内にあり、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることを理解されたい。

Claims (4)

  1. 実質的に純粋なエキソ−および/またはエンド−置換ノルボルネンモノマーを形成する方法であって:
    ディールス・アルダー反応を介して、ノルボルネンカルボニトリル(NBCN)のジアステレオマー混合物を形成する工程と、
    かかるジアステレオマー混合物中のエキソ−ジアステレオマーとエンド−ジアステレオマーとを分離する工程と、
    第一に、個々のNBCNジアステレオマーを類似のジアステレオマーノルボルネンカルボキシアルデヒド(NBCHO)に転化する工程と、
    第二に、個々のNBCHOジアステレオマーを類似のノルボルネンカルボン酸またはアルコールのうちの1つに転化する工程と
    を含む方法。
  2. 前記第一の転化が、反応容器に金属水素化物および個々のNBCNジアステレオマーを装入して、前記NBCNの還元を行い、続いて、反応中間体を加水分解する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第二の転化が、反応容器に水素化物供与剤および個々のNBCHOジアステレオマーを装入して、前記NBCHOの還元を行うことを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第二の転化が、反応容器に適切な酸化剤および個々のNBCHOジアステレオマーを装入して、前記NBCHOの酸化を行うことを含む、請求項1または2に記載の方法。
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