JP2011259563A - ワイヤハーネス用バンド - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤハーネスが載置される載置板部の撓みの影響によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができ、しかも、前記載置板部の重量化を軽減することもできるワイヤハーネス用バンドを提供すること。
【解決手段】ワイヤハーネス103が載置される載置板部12の両端にカバー連結部13が一体形成されたベース部材11と、載置板部12に略平行に対向配置される押さえ板部22の両端にカバー連結部13と連結可能なベース連結部23が一体形成されたカバー板21とを備え、載置板部12と押さえ板部22とでワイヤハーネス103を挟んだ状態で、互いに対向しているカバー連結部13とベース連結部23とを結合することで、ワイヤハーネス103を結束する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両等におけるワイヤハーネスの配索経路上の構造物にワイヤハーネスを固定するワイヤハーネス用バンドに関する。
図21〜図24は、車両等におけるワイヤハーネスの配索経路上の構造物にワイヤハーネスを固定するワイヤハーネス用バンドの従来例を示したものである。
このワイヤハーネス用バンド101により構造物に固定されるワイヤハーネス103は、図22に示すように、複数本の電線104の束の外周を外装材105で覆った構造になっている。
図示のワイヤハーネス用バンド101は、載置板部111と、該載置板部111の一端側に延設される結束用バンド部121と、載置板部111の他端側に延設されるバンド係止部131と、載置板部111の裏面に突設されるクリップ部141(図23参照)と、を備えている。
図示のワイヤハーネス用バンド101において、載置板部111と結束用バンド部121とバンド係止部131は下記特許文献1に開示されている結束バンドと同じ構成である。また、ワイヤハーネス用バンド101のクリップ部141は、下記特許文献2におけるアンカー突起と同様の構造である。
次に、上記載置板部111、結束用バンド部121、バンド係止部131、クリップ部141の構造を更に詳しく説明する。
載置板部111は、ワイヤハーネス103を載置する部位で、平板状に形成されている。
結束用バンド部121は、載置板部111に載置されたワイヤハーネス103の外周に巻き付け可能に、載置板部111の一端側からワイヤハーネス103の軸線と直交する方向(図21の矢印A方向)に延出している。また、結束用バンド部121の片面(ワイヤハーネス103に接触する側とは逆側の面)には、当該結束用バンド部121の延出方向(図21の矢印A方向)に所定の間隔で、複数の係合溝122が形成されている。
バンド係止部131は、載置板部111の他端側に一体形成されている。このバンド係止部131は、結束用バンド部121を挿通する挿通穴132と、該挿通穴132近傍に設けられ前記係合溝122に係合して、挿通穴132に挿通した結束用バンド部121の戻る方向への移動を規制する図示せぬ係止爪と、を有して、載置板部111の他端側に一体形成されている。
クリップ部141は、載置板部111の裏面に突設されており、ワイヤハーネス103の配索経路の構造物151上の取付孔152に嵌合することで、載置板部111を構造物151に連結する。なお、図21において載置板部111の裏面(図では上面)にあるクリップ部141は図示を省略されている。
以上のワイヤハーネス用バンド101によってワイヤハーネス103を構造物151に固定する場合の操作は、次のような手順になる。
まず、図22に示すように、ワイヤハーネス用バンド101の載置板部111にワイヤハーネス103を載せた後、結束用バンド部121をワイヤハーネス103の外周に巻き付ける。そして、図23に示すように、結束用バンド部121の先端を挿通穴132に挿入し、図24に示すように、結束用バンド部121がワイヤハーネス103の外周をしっかりと締め付けるまで、結束用バンド部121の先端を引っ張ってワイヤハーネス103を載置板部111に固定する。その後、クリップ部141を構造物151の取付孔152に嵌合させる。
特許第3538688号公報 特開平9−250515号公報
ところで近年、車載の電子部品の増加に伴い、ワイヤハーネス103に収容する電線104の数量が増加しており、配索性を高めるため、図23に示したようにワイヤハーネス103の断面形状を楕円状に形成する場合がある。
従来のワイヤハーネス用バンド101では、載置板部111が平板状のため、載置板部111の表面112に楕円断面のワイヤハーネス103が載置された状態では、図23に示すように、ワイヤハーネス103の湾曲している両側で、載置板部111の表面112との間に隙間107が形成される。
また、楕円断面のワイヤハーネス103を載せるために、載置板部111のワイヤハーネス103の軸線と直交する方向における長さが大きく設定されており、載置板部111は従来よりも曲げ剛性が低くなる傾向にある。
また、結束用バンド部121による締め付けを行うと、載置板部111の両端が、結束用バンド部121の引っ張りによって互いに近づく方向に引っ張られる。
そして、従来のワイヤハーネス用バンド101では、載置板部111や結束用バンド部121のワイヤハーネス103に接触する面が平滑面になっていて、ワイヤハーネス103が滑り易いため、しっかりとワイヤハーネス103を固定するには、結束用バンド部121をより強固に締め付けする必要もあった。
そのため、結束用バンド部121を締め付けていくと、図24に矢印Bで示すように、結束用バンド部121による引張力によって、載置板部111がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むという問題が発生する。
この載置板部111の撓みは、クリップ部141に歪みを発生させ、構造物への固定に支障を招くおそれがあった。
上記のような問題を回避する対策として、載置板部111の板厚を、結束用バンド部121による引っ張りで撓まないように、全体的に増大させて、載置板部111の曲げ剛性を高める方法があるが、このような方法では、載置板部111にかなりの板厚増が必要になり、載置板部111の重量化を招くという問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止して、ワイヤハーネスが載置される載置板部の撓みの影響によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができ、しかも、前記載置板部の板厚増による重量化を軽減することもできるワイヤハーネス用バンドを提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)ワイヤハーネスが載置される載置板部の両端にカバー連結部が一体形成されたベース板と、前記載置板部に略平行に対向配置される押さえ板部の両端に前記カバー連結部と連結可能なベース連結部が一体形成されたカバー板と、を備え、
前記載置板部と前記押さえ板部とで前記ワイヤハーネスを挟んだ状態で、互いに対向している前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合することで、前記ワイヤハーネスを結束することを特徴とするワイヤハーネス用バンド。
(2)前記ワイヤハーネスに接触する前記載置板部の表面、又は前記押さえ板部の表面の少なくとも一方の表面には、前記ワイヤハーネスの外周面に当接する滑り止め突起が設けられていることを特徴とする上記(1)に記載のワイヤハーネス用バンド。
(3)前記カバー連結部が、前記載置板部から帯状に延出すると共に、片面には前記延出方向に所定の間隔で複数の係合溝が形成された結合用バンドであり、
前記ベース連結部が、前記結合用バンドを挿通する挿通穴と、該挿通穴近傍に設けられ前記係合溝に係合して前記挿通孔に挿通した前記結合用バンドの戻る方向への移動を規制する係止爪と、を有したバンド係止部であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワイヤハーネス用バンド。
(4)前記載置板部の表面には、該表面に載置されるワイヤハーネスの外周面の湾曲のために前記外周面と前記表面との間に形成される隙間を埋める周面支え隆起部が、前記ワイヤハーネスと前記表面とが線接触する載置中心線を挟む両側に、それぞれ設けられていることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1つに記載のワイヤハーネス用バンド。
(5)前記周面支え隆起部が、前記載置中心線方向に離間した前記載置板部の両端縁において前記載置中心線に直交する方向に延在し、上面が前記ワイヤハーネスの外周面に沿って湾曲した周面支えリブであり、
前記押さえ板部は、前記載置中心線方向の寸法が、前記載置板部の両端縁の一対の前記周面支えリブが画成する溝の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする上記(4)に記載のワイヤハーネス用バンド。
(6)前記カバー連結部及び前記ベース連結部は、互いに重ね合わされる平板部を備え、
前記カバー連結部及び前記ベース連結部の内の少なくとも一方の平板部に結合用突起が設けられると共に、他方の平板部には重ね合わされた相手の平板部の結合用突起が嵌合する結合用嵌合孔が設けられ、
前記カバー連結部及び前記ベース連結部の対向する前記平板部同士を重ね合わせると、前記結合用突起と前記結合用嵌合孔との嵌合によって、前記平板部の面方向への前記カバー連結部及び前記ベース連結部の相対移動が規制されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワイヤハーネス用バンド。
(7)前記結合用嵌合孔を挿通して前記結合用嵌合孔の反対側に突出した前記結合用突起の先端を、前記結合用嵌合孔の穴径よりも大きな径に塑性変形させることで、前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合固定することを特徴とする上記(6)に記載のワイヤハーネス用バンド。
(8)前記カバー連結部は、前記載置板部の端部を延長した第1平板部と、当該第1平板部の一側から帯状に延出すると共に片面には前記延出方向に所定の間隔で複数の係合溝が形成された結合用バンドと、当該結合用バンドが挿通可能に前記第1平板部の他側に設けられて挿通した前記結合用バンドの戻る方向への移動を規制するバンド係止部と、を備え、
前記ベース連結部は、前記押さえ板部の端部を延長して形成されて前記第1平板部に重ね合わされる第2平板部と、前記結合用バンドが挿通可能に前記第2平板部に一体形成されたバンド挿通部とを備え、
前記第1平板部に前記第2平板部を重ね合わせた状態で、前記バンド挿通部に挿通させた前記結束用バンドを前記バンド係止部に係止させることで、前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合固定することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワイヤハーネス用バンド。
上記(1)の構成によれば、ベース板の載置板部とカバー板の押さえ板部とで楕円断面のワイヤハーネスを挟んだ状態にして、ベース板及びカバー板の互いに対向しているカバー連結部とベース連結部とを結合することで、ワイヤハーネスを結束する。ワイヤハーネスを結束した状態では、載置板部の両端には、ワイヤハーネスを挟持する方向の曲げ荷重が作用する。しかし、その曲げ荷重の作用方向は載置板部と押さえ板部との対向方向であり、載置板部の両端が結束バンドによって互いに近づく方向に引っ張られる従来の場合と比較すると、載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止することができる。
従って、クリップ部を有する場合には、ワイヤハーネスが載置される載置板部の撓みの影響によるクリップ部の歪み(変形)によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
また、従来のワイヤハーネス用バンドと比較して撓みを抑止することができるため、撓み剛性の向上を目的として載置板部の板厚を増加させる場合でも、増加させる板厚を従来よりも低減させて、載置板部の板厚増による重量化を軽減することもできる。
上記(2)の構成によれば、ベース板の載置板部とカバー板の押さえ板部とでワイヤハーネスを挟んだ状態にしたとき、載置板部又は押さえ板部の表面に装備されている滑り止め突起がワイヤハーネスの外周に当接して、ワイヤハーネスの移動を規制する。
そのため、載置板部と押さえ板部がワイヤハーネスを挟む力をそれほど大きくしなくとも、ワイヤハーネスをしっかりと固定することができる。従って、載置板部と押さえ板部がワイヤハーネスを挟む力を抑えて、載置板部における撓みの発生を更に抑制することができる。
また、滑り止め突起がワイヤハーネスの外周との摩擦力を高めるため、ワイヤハーネス用バンドによるワイヤハーネスの固定強度が向上し、より堅固にワイヤハーネスを配索経路に固定することが可能になる。
上記(3)の構成によれば、カバー連結部である結合用バンドを、ベース連結部であるバンド係止部に係止させることで、工具等を必要とせずに、簡単にカバー連結部とベース連結部とを結合状態にすることができる。
上記(4)の構成によれば、楕円断面のワイヤハーネスが載置板部に載置された場合に、ワイヤハーネスの外周面と載置板部の表面との間の隙間が、周面支え隆起部によって埋められる。そのため、ワイヤハーネスの結束を強めるべく、載置板部と押さえ板部との挟持圧を強めても、載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを防止することができる。
従って、載置板部の撓みの影響によって、クリップ部に歪み(変形)が生じることを防止することができ、クリップ部の歪みによって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
しかも、周面支え隆起部の装備は、載置板部の表面の一部でよく、載置板部の板厚を全体的に増加させる必要はない。従って、載置板部の板厚増による重量化を抑止することもできる。
上記(5)の構成によれば、載置板部と押さえ板部とで挟持されるワイヤハーネスは、載置板部の両端縁の一対の周面支えリブが画成する溝上に位置する部位が、押さえ板部の押圧によって溝内に押し込まれるようになり、ワイヤハーネスをより強固に固定することが可能になる。
上記(6)の構成によれば、例えば、結合用突起と結合用嵌合孔とが適度の弾性力で緊密嵌合する構成であれば、これらの結合用突起や結合用嵌合孔を有している平板部同士を所定の押圧力で重ね合わせるだけで、簡単にカバー連結部とベース連結部とを所定の嵌合力で結合された状態にでき、ワイヤハーネス用バンドによるワイヤハーネスの仮止め作業等を容易にすることができる。
上記(7)の構成によれば、結合用嵌合孔を挿通した結合用突起の先端部が、塑性変形により結合用嵌合孔から抜け止めされるため、カバー連結部とベース連結部との結合強度を高めることができる。
上記(8)の構成によれば、カバー連結部の第1平板部にベース連結部の第2平板部を重ね合わせた状態で、ベース連結部のバンド挿通部に挿通させたカバー連結部の結束用バンドをカバー連結部のバンド係止部に係止させることで、カバー連結部とベース連結部とが結合固定される。従って、カバー連結部とベース連結部との結合固定状態を、工具等を必要とせずに簡単に得ることができ、ワイヤハーネスの結束作業を容易にすることができる。
本発明によるワイヤハーネス用バンドによれば、ワイヤハーネスを結束した状態では、載置板部の両端には、ワイヤハーネスを挟持する方向の曲げ荷重が作用する。しかし、その曲げ荷重の作用方向は載置板部と押さえ板部との対向方向であり、載置板部の両端が結束バンドを介して互いに近づく方向に引っ張られる従来の場合と比較すると、載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止することができる。
従って、クリップ部を有する場合には、ワイヤハーネスが載置される載置板部の撓みの影響によるクリップ部の歪みによって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
また、従来のワイヤハーネス用バンドと比較して撓みを抑止することができるため、撓み剛性の向上を目的として載置板部の板厚を増加させる場合でも、増加させる板厚を従来よりも低減させて、載置板部の板厚増による重量化を軽減することもできる。
本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第1実施形態を構成するベース部材とカバー部材の正面図である。 (a)は図1に示したベース部材のC矢視図、(b)は(a)のD矢視図である。 (a)は図1に示したカバー部材のE矢視図、(b)は(a)のF矢視図である。 (a)は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドにより太径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、(b)は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドにより細径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図である。 本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第2実施形態を構成するベース部材とカバー部材の正面図である。 (a)は図5に示したベース部材のG矢視図、(b)は(a)のH矢視図である。 (a)は図5に示したカバー部材のI矢視図、(b)は(a)のJ矢視図である。 第2実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態の平面図である。 (a)は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドにより細径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、(b)は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドにより太径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図である。 本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第3実施形態を構成するベース部材とカバー部材の正面図である。 (a)は図10に示したベース部材のK矢視図、(b)は(a)のL矢視図である。 (a)は図10に示したカバー部材のM矢視図、(b)は(a)のN矢視図、(c)は図10に示したカバー部材のP矢視図である。 第3実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図である。 図13のQ−Q断面図である。 図13のR−R断面を示したもので、(a)はベース部材及びカバー部材の一方に設けた滑り止め突起が他方の突起係合孔に挿通した状態の断面図、(b)は突起係合孔を挿通した滑り止め突起の先端が潰されて抜け止めされた状態を示す断面図である。 第3実施形態のワイヤハーネス用バンドにおいて、突起係合孔と滑り止め突起との嵌合状態を結束用筒体によって固定する方法の説明図で、(a)は結束用筒体を装着する前の状態の断面図、(b)は結束用筒体を装着した状態の断面図である。 本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第4実施形態を構成するベース部材とカバー部材の正面図である。 (a)は図17に示したベース部材のS矢視図、(b)は(a)のT矢視図である。 (a)は図17に示したカバー部材のU矢視図、(b)は(a)のV矢視図、(c)は図17に示したカバー部材のW矢視図である (a)は第4実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、(b)は(a)のX矢視図、(c)は(a)のY−Y断面図である。 従来のワイヤハーネス用バンドの斜視図である。 図21に示したワイヤハーネス用バンドの載置板部にワイヤハーネスが載置された状態の斜視図である。 図21に示したワイヤハーネス用バンドの載置板部に載置されたワイヤハーネスに結束用バンド部を巻き付ける操作を示す側面図である。 図21に示したワイヤハーネス用バンドにおいて、結束用バンド部を締め付けたときの状態を示す側面図である。
以下、本発明に係るワイヤハーネス用バンドの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図4は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第1実施形態を示したもので、図1は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドを構成するベース部材とカバー部材の正面図、図2(a)は図1に示したベース部材のC矢視図、図2(b)は図2(a)のD矢視図、図3(a)は図1に示したカバー部材のE矢視図、図3(b)は図3(a)のF矢視図、図4は(a)は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドにより太径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、図4(b)は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドにより細径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図である。
この第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1は、図4に示すように楕円断面のワイヤハーネス103を結束して固定するもので、ベース部材11と、カバー板21と、ベース部材11に一体形成されたクリップ部31と、を備えている。
ワイヤハーネス103は、図4に示す構造で、複数本の電線104と、これらの電線104の外周を楕円断面状に覆う外装材105と、を備えている。
ベース部材11は、図1及び図2に示すように、楕円断面のワイヤハーネス103が載置される平板状の載置板部12の両端に、カバー連結部としての結合用バンド13が一体形成されている。
載置板部12は、楕円断面のワイヤハーネス103の長径方向に細長く形成されている。
結合用バンド13は、載置板部12の長手方向に沿って載置板部12の端部から帯状に延出している。この結合用バンド13は、片面13aには延出方向に所定の間隔で複数の係合溝(不図示)が形成されている。
結合用バンド13は、可撓性を得るために、載置板部12よりも薄肉に形成されている。
カバー板21は、載置板部12に略平行に対向配置される押さえ板部22と、結合用バンド13と連結可能なベース連結部として前記押さえ板部22の両端に一体形成されたバンド係止部23と、を備えている。
カバー板21の押さえ板部22は、板厚が、ベース部材11の載置板部12よりも小さく設定されている。これは、ワイヤハーネス103を結束するときに、撓み変形を押さえ板部22が引き受けて、載置板部12に撓みを生じ難くするための配慮である。
このバンド係止部23は、図3に示すように、カバー連結部としての結合用バンド13を挿通する挿通孔23aと、該挿通孔23a近傍に設けられて結合用バンド13の係合溝に係合する係止爪23bと、を備える。係止爪23bは、挿通孔23aに挿通した結合用バンド13の戻る方向への移動を規制する。
本実施形態の場合、図2及び図3に示すように、ワイヤハーネス103に接触する載置板部12の表面12a、及び押さえ板部22の表面22aには、ワイヤハーネス103の外周面に当接する複数の滑り止め突起3が設けられている。
滑り止め突起3は、円錐状であるが、角錐状、円柱状とすることも可能である。
クリップ部31は、載置板部12の裏面に突設されている。このクリップ部31は、図23及び図24に示したクリップ部141と同様の構成のもので、ワイヤハーネス103の配索経路の構造物上の取付孔に嵌合することで、載置板部12を構造物に連結する。
以上に説明したワイヤハーネス用バンド1は、図4に示すように、載置板部12と押さえ板部22とでワイヤハーネス103を挟んだ状態で、互いに対向している結合用バンド13とバンド係止部23とを結合することで、前記ワイヤハーネス103を結束・固定する。
図4(a)は太径のワイヤハーネス103を結束している状態であり、図4(b)は細径のワイヤハーネス103を結束している状態である。結束するワイヤハーネス103の短径方向の寸法d1,d2に応じて、ベース部材11と押さえ板部22との離間距離が変わる。
以上に説明した第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、ワイヤハーネス103を結束した状態では、載置板部12の両端には、図4(a)に示すように、ワイヤハーネス103を挟持する方向の曲げ荷重f1が作用する。しかし、その曲げ荷重f1の作用方向は載置板部12と押さえ板部22との対向方向であるので、載置板部の両端が結束バンドによって互いに近づく方向に引っ張られる従来の場合と比較すると、載置板部12がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むことを抑止(軽減)することができる。
従って、ワイヤハーネス103が載置される載置板部12の撓みの影響によるクリップ部31の歪み(変形)によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
また、従来のワイヤハーネス用バンドと比較して撓みを抑止することができるため、撓み剛性の向上を目的として載置板部12の板厚を増加させる場合でも、増加させる板厚を従来よりも低減させて、載置板部12の板厚増による重量化を軽減することもできる。
更に、上記の第1実施の形態のワイヤハーネス用バンド1では、ベース部材11の載置板部12とカバー板21の押さえ板部22とでワイヤハーネス103を挟んだ状態にしたとき、載置板部12及び押さえ板部22の表面に装備されている滑り止め突起3がワイヤハーネス103の外周に当接して、ワイヤハーネス103の移動を規制する。
そのため、載置板部12と押さえ板部22がワイヤハーネス103を挟む力をそれほど大きくしなくとも、ワイヤハーネス103をしっかりと固定することができる。従って、載置板部12と押さえ板部22がワイヤハーネス103を挟む力を抑えて、載置板部12における撓みの発生を更に抑制することができる。
また、滑り止め突起3がワイヤハーネス103の外周との摩擦力を高めるため、ワイヤハーネス用バンドによるワイヤハーネス103の固定強度が向上し、より堅固にワイヤハーネス103を配索経路に固定することが可能になる。
なお、上記の第1実施形態では、載置板部12の表面12a及び押さえ板部22の表面22aのそれぞれに、滑り止め突起3を設けた。しかし、載置板部12の表面12a又は押さえ板部22の表面22aの何れか一方にのみ、滑り止め突起3を設けた構成としても、ワイヤハーネス103の移動を規制する効果を得ることができる。従って、滑り止め突起3は、載置板部12の表面12a及び押さえ板部22の表面22aの少なくとも一方に装備しておけば良い。
また、上記の第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、カバー連結部として結合用バンド13を採用し、ベース連結部としてはバンド係止部23を採用している。そのため、結合用バンド13をバンド係止部23に挿通させるという簡単な操作で、工具等を必要とせずに、簡単にカバー連結部とベース連結部とを結合状態にすることができ、ワイヤハーネス103の配索作業を容易にすることができる。
<第2実施形態>
図5〜図9は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第2実施形態を示したもので、図5は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドを構成するベース部材とカバー部材の正面図、図6(a)は図5に示したベース部材のG矢視図、図6(b)は図6(a)のH矢視図、図7(a)は図5に示したカバー部材のI矢視図、図7(b)は図7(a)のJ矢視図、図8は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態の平面図、図9(a)は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドにより細径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、図9(b)は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドにより太径のワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図である。
この第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aは、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1を改良したもので、ベース部材11Aと、カバー板21Aと、ベース部材11Aに一体形成されたクリップ部31と、を備えている。
ベース部材11Aは、図5及び図6に示すように、楕円断面のワイヤハーネス103が載置される載置板部12Aの両端に、カバー連結部としての結合用バンド13が一体形成されている。結合用バンド13は、第1実施形態のものと同一である。
載置板部12Aは、第1実施形態の載置板部12を改良したものである。改良点は、載置板部12Aの表面に、周面支えリブ15を設けた点である。
この周面支えリブ15は、該表面に載置されるワイヤハーネス103の外周面の湾曲のために該外周面と載置板部12Aの表面との間に形成される隙間を埋める周面支え隆起部である。
本実施形態の場合、周面支えリブ15は、図5に示すように、ワイヤハーネス103と載置板部12Aの表面とが線接触する載置中心線5を挟む両側に、それぞれ載置中心線5に対して対称に設けられる。ここに、載置中心線5は、図6に示すように、ワイヤハーネス103の軸線と平行である。
また、本実施形態の場合、周面支えリブ15は、図6に示すように、載置中心線5方向(図6の矢印イ方向)に離間した載置板部12の両端縁にそれぞれ設けられている。更に詳しく説明すると、本実施形態の周面支えリブ15は、載置板部12の両端縁において、載置中心線5に直交する方向(図6の矢印ア方向)に延在するリブであり、その上面15aが前記ワイヤハーネス103の外周面に沿って湾曲した形状になっており、上面15a上に複数個の滑り止め突起3が突設されている。
また、図6に示すように、載置板部12の両端縁に設けられた周面支えリブ15は、離間距離W1で対向していて、矢印イ方向に対向する周面支えリブ15間に、溝幅がW1の溝16を画成している。
カバー板21Aは、図5及び図7に示すように、載置板部12Aに略平行に対向配置される押さえ板部22Aと、結合用バンド13と連結可能なベース連結部として押さえ板部22Aの両端に一体形成されたバンド係止部23と、を備えている。また、押さえ板部22Aの表面22aには、第1実施形態の場合と同様に、複数の滑り止め突起3が設けられている。
但し、本実施形態の押さえ板部22Aは、第1実施形態の押さえ板部22を改良したもので、図7に示す載置中心線5方向の寸法W2が、載置板部12の両端縁の一対の周面支えリブ15が画成する溝16の幅W1よりも小さく設定されている。
また、カバー板21Aの押さえ板部22Aは、板厚が、ベース部材11Aの載置板部12Aよりも小さく設定されている。これは、ワイヤハーネス103を結束するときに、撓み変形を押さえ板部22Aが引き受けて、載置板部12Aに撓みを生じ難くするための配慮である。
以上に説明したワイヤハーネス用バンド1Aによりワイヤハーネス103を結束・固定するときの操作は、第1実施形態の場合と同様で、図8及び図9に示したように、載置板部12Aと押さえ板部22Aとでワイヤハーネス103を挟んだ状態で、互いに対向している結合用バンド13とバンド係止部23とを結合する。
以上に説明した第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、第1実施形態に示した作用効果の他に、改良した構成によって、次の作用効果を得ることができる。
即ち、第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、楕円断面のワイヤハーネス103がベース部材11Aの載置板部12Aに載置された場合に、ワイヤハーネス103の外周面と載置板部12Aの表面との間の隙間が、周面支えリブ15によって埋められる。そのため、ワイヤハーネス103の結束を強めるべく、載置板部12Aと押さえ板部22Aとの挟持圧を強めても、載置板部12Aがワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むことを防止することができる。
従って、載置板部12Aの撓みの影響によって、クリップ部31に歪み(変形)が生じることを防止することができ、クリップ部31の歪みによって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
しかも、周面支えリブ15の装備は、載置板部12Aの表面の一部でよく、載置板部12Aの板厚を全体的に増加させる必要はない。従って、載置板部12Aの板厚増による重量化を抑止することもできる。
更に、第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、押さえ板部22Aの幅寸法W2が、載置板部12Aの両端縁の一対の周面支えリブ15,15が画成する溝16の幅W1よりも小さく設定されている。そのため、載置板部12Aと押さえ板部22Aとで挟持されるワイヤハーネス103は、溝16上に位置する部位が、押さえ板部22Aの押圧によって溝16内に押し込まれるようになり、ワイヤハーネス103をより強固に固定することが可能になる。
なお、上記第2実施形態では、載置板部12Aの表面とワイヤハーネス103の外周面との間の隙間を埋める周面支え隆起部として、周面支えリブ15を設けた。しかし、載置板部12Aの表面とワイヤハーネス103の外周面との間の隙間を埋める周面支え隆起部は、隆起が連続するリブ構造に限るものではなく、間欠的に配置される複数の突起構造とすることもできる。また、複数の滑り止め突起3を、楕円形状の長径方向の外側に位置する突起が内側に位置する突起よりも突出高さが大きくなる隆起構造として、周面支え隆起部として機能させるようにしても良い。
<第3実施形態>
図10〜図15は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第3実施形態を示したもので、図10は第3実施形態のワイヤハーネス用バンドを構成するベース部材とカバー部材の正面図、図11(a)は図10に示したベース部材のK矢視図、図11(b)は図11(a)のL矢視図、図12(a)は図10に示したカバー部材のM矢視図、図12(b)は図12(a)のN矢視図、図12(c)は図10に示したカバー部材のP矢視図、図13は第3実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、図14は図13のQ−Q断面図である。また、図15は図13のR−R断面を示したもので、図15(a)はベース部材及びカバー部材の一方に設けた滑り止め突起が他方の突起係合孔に挿通した状態の断面図、図15(b)は突起係合孔を挿通した滑り止め突起の先端が潰されて抜け止めされた状態を示す断面図である。
この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bは、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1を改良したもので、ベース部材11Bと、カバー板21Bと、ベース部材11Bに一体形成されたクリップ部31と、を備えている。
ベース部材11Bは、図11に示すように、楕円断面のワイヤハーネス103が載置される載置板部12Bの両端に、カバー連結部17が一体形成されている。
載置板部12Bは、ワイヤハーネス103の楕円断面の長径方向に細長い平板状の基台部41の表面に、所定の間隔で滑り止め突起3を配置した構成である。滑り止め突起3は、第1実施形態の場合と同様に円錐状の突起である。
カバー連結部17は、平板状の基台部41の端部を延長した平板部43と、該平板部43の表面に突設された複数の結合用突起44と、後述するカバー板21Bのベース連結部に装備された結合用突起44が嵌合する結合用嵌合孔45と、を備える。
本実施形態の場合、結合用突起44は、円錐状の突起で、形状及び寸法が、滑り止め突起3と同一である。また、結合用突起44は、載置板部12B上での滑り止め突起3の配列ピッチと同じ間隔で装備されている。
本実施形態の場合、結合用嵌合孔45は、結合相手の平板部に突設されている結合用突起44が嵌合可能な貫通孔である。また、本実施形態では、結合用嵌合孔45は、結合用突起44及び滑り止め突起3と交互に並ぶように、平板部43及び基台部41に貫通形成されている。
本実施形態では結合用突起44が滑り止め突起3と同一寸法のため、結合用嵌合孔45と滑り止め突起3との位置が合えば、滑り止め突起3を結合用嵌合孔45に嵌合させることもできる。
カバー板21Bは、図10及び図12に示すように、載置板部12Bに略平行に対向配置される押さえ板部22Bの両端に、ベース連結部27が一体形成されている。
押さえ板部22Bは、ワイヤハーネス103の楕円断面の長径方向に細長い平板状の主板部51の表面に、所定の間隔で滑り止め突起3を配置した構成である。滑り止め突起3は、第1実施形態の場合と同様に円錐状の突起である。
また、カバー板21Bの押さえ板部22Bの主板部51は、板厚が、ベース部材11Bの載置板部12Bの基台部41よりも小さく設定されている。これは、ワイヤハーネス103を結束するときに、撓み変形を押さえ板部22Bが引き受けて、載置板部12Bに撓みを生じ難くするための配慮である。
ベース連結部27は、平板状の主板部51の端部を延長した平板部53と、該平板部53の表面に突設された複数の結合用突起44と、ベース部材11Bのカバー連結部17に装備された結合用突起44が嵌合する結合用嵌合孔45と、を備える。結合用嵌合孔45は、カバー連結部17における結合用嵌合孔45と同様に、平板部53に貫通形成されている。
ベース連結部27の平板部53は、カバー連結部17の平板部43に重ね合わされる。
ベース連結部27上の結合用突起44及び結合用嵌合孔45は、図13に示すように平板部53と平板部43とを重ね合わせたときに、ベース連結部27の結合用突起44がカバー連結部17の結合用嵌合孔45に嵌合し、ベース連結部27の結合用嵌合孔45にカバー連結部17の結合用突起44が嵌合するように、カバー連結部17上における結合用突起44及び結合用嵌合孔45に対応して配置されている。
以上に説明したカバー連結部17及びベース連結部27は、互いの平板部43,53を重ね合わせた状態で、一方の結合用突起44が他方の結合用嵌合孔45に嵌合することで、平板部43,53の面方向へのカバー連結部17及びベース連結部27の相対移動が規制される。
以上に説明したワイヤハーネス用バンド1Bによりワイヤハーネス103を結束・固定するときの操作は、まず、図13に示すように、載置板部12Bと押さえ板部22Bとでワイヤハーネス103を挟んだ状態で、互いに対向しているカバー連結部17とベース連結部27とを重ね合わせる。このカバー連結部17とベース連結部27との重ね合わせによって、互いのカバー連結部17とベース連結部27とが嵌合して、カバー連結部17とベース連結部27とが仮結合状態になる。この時、ワイヤハーネス103を挟んでいる載置板部12B及び押さえ板部22Bの各滑り止め突起3は、図14に示すように、ワイヤハーネス103の外周に食い込んで、ワイヤハーネス103の移動を規制する。
カバー連結部17とベース連結部27とが重ね合わされた部分では、図15(a)に示すように、互いに、一方の平板部に突設された結合用突起44が他方の平板部の結合用嵌合孔45に嵌合して、平板部相互の面方向への相対移動を規制する。
更に、本実施形態では、図15(a)に示した状態から、図15(b)に示すように、結合用嵌合孔45を挿通して、その結合用嵌合孔45の反対側に突出した結合用突起44の先端を、結合用嵌合孔45の穴径よりも大きな径の潰し部44aに塑性変形させることで、カバー連結部17と前記ベース連結部27とを結合固定する。
潰し部44aの形成は、加熱したこて等を結合用突起44の先端に押し当てることで、結合用突起44の先端を変形させると良い。
以上に説明した第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bでは、第1実施形態に示した作用効果の他に、改良した構成によって、次の作用効果を得ることができる。
即ち、この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bでは、例えば、結合用突起44と結合用嵌合孔45とが適度の弾性力で緊密嵌合する構成であれば、これらの結合用突起44や結合用嵌合孔45を有している平板部43,53同士を所定の押圧力で重ね合わせるだけで、簡単にカバー連結部17とベース連結部27とを所定の嵌合力で結合された状態にでき、ワイヤハーネス用バンド1Bによるワイヤハーネス103の仮止め作業等を容易にすることができる。
また、この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bでは、図15(b)に示したように、結合用嵌合孔45を挿通した結合用突起44の先端部が、塑性変形により結合用嵌合孔45から抜け止めされるため、カバー連結部17とベース連結部27との結合強度を高めることができる。
なお、重ね合わせたカバー連結部17とベース連結部27とを結合・固定する具体的な構造は、図15(b)に示したように結合用突起44の先端を潰す構造に限らない。
例えば、図16に示すように、重ね合わせた平板部43,53の外周に、筒状のスリーブ61を嵌合させ、スリーブ61によって平板部43と平板部53との離反方向の動きを規制するようにしても良い。また、この場合、スリーブ61は、内周に、結合用嵌合孔45に嵌入する弾性係止片62を突設しておき、図16(b)に示すように、弾性係止片62を結合用嵌合孔45に係合させることで、スリーブ61を抜け止めするようにしても良い。
また、カバー連結部17とベース連結部27とを結合・固定する具体的な構造としては、図示はしていないが、重ね合わせた平板部43,53の外周に粘着テープを巻くようにしても良い。
なお、以上に説明した第3実施形態では、カバー連結部17やベース連結部27に装備する結合用突起44は、載置板部12Bや押さえ板部22Bに装備する滑り止め突起3と同一寸法にした。しかし、結合用突起44は、滑り止め突起3とは形状や寸法を相異させても良い。
また、以上に説明した第3実施形態では、載置板部12Bや押さえ板部22Bにも結合用嵌合孔45を配列している。そのため、ベース部材11Bやカバー板21Bの製造に必要な樹脂材料の節約と、軽量化を図ることができる。
<第4実施形態>
図17〜図20は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第4実施形態を示したもので、図17は第4実施形態のワイヤハーネス用バンドを構成するベース部材とカバー部材の正面図、図18(a)は図17に示したベース部材のS矢視図、図18(b)は図18(a)のT矢視図、図19(a)は図17に示したカバー部材のU矢視図、図19(b)は図19(a)のV矢視図、図19(c)は図17に示したカバー部材のW矢視図、図20(a)は第4実施形態のワイヤハーネス用バンドによりワイヤハーネスを締め付けた状態を示す正面図、図10(b)は図20(a)のX矢視図、図20(c)は図20(a)のY−Y断面図である。
この第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cは、第1実施形態及び第3実施形態のワイヤハーネス用バンドを改良したもので、ベース部材11Cと、カバー板21Cと、ベース部材11Cに一体形成されたクリップ部31と、を備えている。
ベース部材11Cは、図17及び図18に示すように、楕円断面のワイヤハーネス103が載置される載置板部12Cの両端に、カバー連結部17Cが一体形成されている。
載置板部12Cは、第3実施形態の載置板部12Bと同様の構成であり、ワイヤハーネス103の楕円断面の長径方向に細長い平板状の基台部41の表面に、所定の間隔で滑り止め突起3を配置した構成である。滑り止め突起3は、第1実施形態の場合と同様に円錐状の突起である。また、滑り止め突起3が嵌合可能な大きさの複数の結合用嵌合孔45が、滑り止め突起3と交互に並ぶように、所定の間隔で貫通形成されている。
カバー連結部17Cは、図18に示すように、第1平板部43Cと、結合用バンド13Cと、バンド係止部23Cとを備える。
第1平板部43Cは、載置板部12における基台部41の端部を延長した平板状の部位である。
結合用バンド13Cは、第1平板部43Cの一側から帯状に延出すると共に、その片面には延出方向に所定の間隔で複数の係合溝が形成されている。
バンド係止部23Cは、第1実施形態におけるバンド係止部23と同様の構成で、結合用バンド13Cが挿通可能に第1平板部43Cの他側に設けられて、挿通した結合用バンド13Cの戻る方向への移動を規制する。
カバー板21Cは、図17及び図19に示すように、載置板部12Cに略平行に対向配置される押さえ板部22Cの両端に、ベース連結部27Cが一体形成されている。
押さえ板部22Cは、ワイヤハーネス103の楕円断面の長径方向に細長い平板状の主板部51Cの表面に、所定の間隔で滑り止め突起3を配置した構成である。滑り止め突起3は、第1実施形態の場合と同様に円錐状の突起である。
また、カバー板21Cの押さえ板部22Cは、板厚が、ベース部材11Cの載置板部12Cよりも小さく設定されている。これは、ワイヤハーネス103を結束するときに、撓み変形を押さえ板部22Cが引き受けて、載置板部12Cに撓みを生じ難くするための配慮である。
ベース連結部27Cは、第2平板部53Cと、バンド挿通部55と、を備える。第2平板部53Cは、押さえ板部22Cにおける主板部51Cの端部を延長して形成された平板状の部位で、第1平板部43Cに重ね合わされる。
バンド挿通部55は、結合用バンド13Cが挿通可能に、第2平板部53Cに一体形成されている。このバンド挿通部55は、図17に示すように、結合用バンド13Cが挿通自在の開口を形成している。
以上に説明したワイヤハーネス用バンド1Cによりワイヤハーネス103を結束・固定するときの操作は、まず、図20(a)に示すように、載置板部12Cと押さえ板部22Cとでワイヤハーネス103を挟んだ状態で、互いに対向しているカバー連結部17Cの第1平板部43Cとベース連結部27Cの第2平板部53Cとを重ね合わせる。そして、第1平板部43Cに第2平板部53Cを重ね合わせた状態で、図20(b)に示すように、カバー連結部17Cの結合用バンド13Cを、ベース連結部27Cのバンド挿通部55に挿通させる。更に、バンド挿通部55を挿通させた結合用バンド13Cの先端を、バンド係止部23Cに係止させると、カバー連結部17Cとベース連結部27Cとが結合固定された状態になる。
以上に説明した第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cでは、第1実施形態に示した作用効果の他に、改良した構成によって、次の作用効果を得ることができる。
即ち、この第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cでは、カバー連結部17Cの第1平板部43Cにベース連結部27の第2平板部53Cを重ね合わせた状態で、ベース連結部27Cのバンド挿通部55に挿通させたカバー連結部17Cの結束用バンド13Cをカバー連結部17Cのバンド係止部23Cに係止させることで、カバー連結部17Cとベース連結部27Cとが結合固定される。従って、カバー連結部17Cとベース連結部27Cとの結合固定状態を、工具等を必要とせずに簡単に得ることができ、ワイヤハーネス103の結束作業を容易にすることができる。
なお、本発明のワイヤハーネス用バンドは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。また、本発明を構成する各部品の材質、形状、寸法、形態、数量、配置箇所等は、本発明の目的を達成できるものであれば、任意であり、前述した各実施形態に限定されない。
1,1A ワイヤハーネス用バンド
1B,1C, ワイヤハーネス用バンド
3 滑り止め突起
11,11A ベース部材
11B,11C ベース部材
12,12A 載置板部
12B,12C 載置板部
13 結合用バンド(カバー連結部)
15 周面支えリブ
16 溝
17 カバー連結部
21,21A カバー板
21B,21C カバー板
22,22A 押さえ板部
22B,22C 押さえ板部
23 バンド係止部(ベース連結部)
27 ベース連結部
31 クリップ部
41 基台部
43 平板部
44 結合用突起
45 結合用嵌合孔
51 主板部
53 平板部
103 ワイヤハーネス

Claims (8)

  1. ワイヤハーネスが載置される載置板部の両端にカバー連結部が一体形成されたベース板と、前記載置板部に略平行に対向配置される押さえ板部の両端に前記カバー連結部と連結可能なベース連結部が一体形成されたカバー板と、を備え、
    前記載置板部と前記押さえ板部とで前記ワイヤハーネスを挟んだ状態で、互いに対向している前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合することで、前記ワイヤハーネスを結束することを特徴とするワイヤハーネス用バンド。
  2. 前記ワイヤハーネスに接触する前記載置板部の表面、又は前記押さえ板部の表面の少なくとも一方の表面には、前記ワイヤハーネスの外周面に当接する滑り止め突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス用バンド。
  3. 前記カバー連結部が、前記載置板部から帯状に延出すると共に、片面には前記延出方向に所定の間隔で複数の係合溝が形成された結合用バンドであり、
    前記ベース連結部が、前記結合用バンドを挿通する挿通穴と、該挿通穴近傍に設けられ前記係合溝に係合して前記挿通孔に挿通した前記結合用バンドの戻る方向への移動を規制する係止爪と、を有したバンド係止部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス用バンド。
  4. 前記載置板部の表面には、該表面に載置されるワイヤハーネスの外周面の湾曲のために前記外周面と前記表面との間に形成される隙間を埋める周面支え隆起部が、前記ワイヤハーネスと前記表面とが線接触する載置中心線を挟む両側に、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のワイヤハーネス用バンド。
  5. 前記周面支え隆起部が、前記載置中心線方向に離間した前記載置板部の両端縁において前記載置中心線に直交する方向に延在し、上面が前記ワイヤハーネスの外周面に沿って湾曲した周面支えリブであり、
    前記押さえ板部は、前記載置中心線方向の寸法が、前記載置板部の両端縁の一対の前記周面支えリブが画成する溝の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項4に記載のワイヤハーネス用バンド。
  6. 前記カバー連結部及び前記ベース連結部は、互いに重ね合わされる平板部を備え、
    前記カバー連結部及び前記ベース連結部の内の少なくとも一方の平板部に結合用突起が設けられると共に、他方の平板部には重ね合わされた相手の平板部の結合用突起が嵌合する結合用嵌合孔が設けられ、
    前記カバー連結部及び前記ベース連結部の対向する前記平板部同士を重ね合わせると、前記結合用突起と前記結合用嵌合孔との嵌合によって、前記平板部の面方向への前記カバー連結部及び前記ベース連結部の相対移動が規制されることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス用バンド。
  7. 前記結合用嵌合孔を挿通して前記結合用嵌合孔の反対側に突出した前記結合用突起の先端を、前記結合用嵌合孔の穴径よりも大きな径に塑性変形させることで、前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合固定することを特徴とする請求項6に記載のワイヤハーネス用バンド。
  8. 前記カバー連結部は、前記載置板部の端部を延長した第1平板部と、当該第1平板部の一側から帯状に延出すると共に片面には前記延出方向に所定の間隔で複数の係合溝が形成された結合用バンドと、当該結合用バンドが挿通可能に前記第1平板部の他側に設けられて挿通した前記結合用バンドの戻る方向への移動を規制するバンド係止部と、を備え、
    前記ベース連結部は、前記押さえ板部の端部を延長して形成されて前記第1平板部に重ね合わされる第2平板部と、前記結合用バンドが挿通可能に前記第2平板部に一体形成されたバンド挿通部とを備え、
    前記第1平板部に前記第2平板部を重ね合わせた状態で、前記バンド挿通部に挿通させた前記結束用バンドを前記バンド係止部に係止させることで、前記カバー連結部と前記ベース連結部とを結合固定することを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス用バンド。
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