JP2011257093A - 加湿装置及び空気調和機 - Google Patents

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Saori Eda
さおり 江田
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Sharp Corp
シャープ株式会社
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Abstract

【課題】水槽内の水が雑菌で汚染されるのを抑制し、安全で快適な空間を加湿することができる加湿装置、及び空気調和機を提供する。
【解決手段】水槽4及び送風機8と、送風機8が発生する風の通風路に横方向の回転軸33により回転を可能に配され、円盤状をなす加湿フィルタ3と、加湿フィルタ3を周方向へ回転させる回転駆動機構9とを備え、殺菌効果のあるイオンが水槽4内に溶出する金属体20を加湿フィルタ3に設け、加湿フィルタ3が回転する際に金属体20の表面を摩擦するブラシ21を水槽4内に設け、加湿フィルタ3が回転するたびにブラシ21が金属体20の表面を摩擦し、イオンが溶出し易い表面にすることができるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、送風機が発生する風の通風路に配され、水槽内の水により加湿される加湿フィルタを備える加湿装置、及び加湿装置を備える空気清浄機等の空気調和機に関する。
室内の空気には、塵埃、花粉、タバコの煙、呼気等といったように、人体に不快又は有害とされる様々な物質が含まれている。特に近年では、住宅が高気密化されていることから、そのような有害物質が室内に滞り易い。そのため、旧来より部屋の窓を適宜開けて自然換気を行っていた。
ところが、大気汚染のひどい地域や、花粉症を患っている人が居る家庭や職場では、自然換気を思いのまま行えないのが実情である。このような状況から、室内の空気を浄化する空気浄化機能を有する空気清浄機が広く一般に普及してきている。
空気清浄機は、前面に浄化フィルタが取付けられ、内部には、送風機を配された通風路が形成されている。通風路は前面の開口から上部の吹出口に至る。このような空気清浄機は、送風機の回転に従い、外部の空気である室内の空気は、浄化フィルタを通じて通風路内に吸込み、吸込んだ空気を外部である室内へ吹出口より吹出す。その際、空気中に含まれる有害物質は浄化フィルタによって捕集、吸着、分解されたりして取除かれ、これにより空気が浄化される(例えば、特許文献1参照)。
また、空気清浄機には室内の空気をより一層快適な状態に調節する目的から、加湿機能を併せ有するものもある。加湿機能付きの空気清浄機では、水分を含んだ加湿フィルタが通風路の断面領域の一部を遮るように配されており、浄化フィルタにより浄化された空気の一部が、その加湿フィルタを通過する際に水分を取り込み、これにより加湿されるように構成されている。また、加湿フィルタ全体で効率よく吸水するために、縦姿勢に配された円盤状の加湿フィルタを回転させる加湿装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2のような加湿装置は、水を貯留する水槽を備え、加湿フィルタは、周方向の一部分が水槽にて浸水するようにして縦姿勢に配された状態で、加湿フィルタの横姿勢の回転軸を中心に、周方向へ回転可能に構成されている。周方向へ回転することにより加湿フィルタは周方向に連続的に浸水し、また、浸水している部分から浸水していない部分へ水を吸い上げるため、加湿フィルタ全体に水が行き渡る。この結果、加湿フィルタは加湿フィルタ全体で効率よく吸水する。
更に、吸水した加湿フィルタの一面側へ送風機で送風することにより、加湿フィルタを通過した空気が吸湿し、吸湿した空気が加湿装置の外部へ送風される。
特開2006−46729号公報 特開2010−65966号公報
加湿装置に貯留する水は一般的に水道水が使用されており、給水当初は雑菌等も少なく衛生上も問題がない。しかし、加湿運転を継続することによって加湿フィルタには空気中の雑菌や埃が付着し、加湿フィルタの回転に伴って加湿用に貯留されている水に移行していく。水中に移行した雑菌は同じく移行した埃などを養分として繁殖するため貯留された水は時間経過とともに汚染される。そして再び加湿フィルタによって水とともに吸い上げられて加湿とともに空気中に飛散したり、雑菌が元で発生した悪臭を拡散させたりする。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、加湿フィルタの外周部及び適宜の静止部材の一方に、水槽内にイオンが溶出する金属体を配し、加湿フィルタが回転する際に金属体の表面を摩擦する摩擦体を他方に配することにより、加湿用水の雑菌による汚染を抑制することができ、快適な空間を創出することができる加湿装置、空気調和機を提供することを目的とする。
本発明に係る加湿装置は、水槽及び送風機と、該送風機が発生する風の通風路に横方向の回転軸により回転を可能に配され、外周部が前記水槽内の水を吸水する加湿フィルタと、該加湿フィルタを回転させる回転駆動機構とを備える加湿装置であって、前記加湿フィルタの外周部及び適宜の静止部材の一方に、前記水槽内にイオンが溶出する金属体を配し、前記加湿フィルタが回転する際に前記金属体の表面を摩擦する摩擦体を他方に配してあることを特徴とする。
この発明にあっては、金属体から水槽内の水に溶出するイオンにて加湿用水の雑菌による汚染を抑制することができ、しかも、加湿フィルタが回転するたびに摩擦体が金属体の表面を摩擦し、イオンが溶出し易い表面にすることができるため、加湿時間が比較的長くなる場合においても加湿用水の雑菌による汚染を抑制することができ、雑菌や悪臭を空気中に放出する虞がなく、また、加湿用水にぬめりが発生したり水と接触する部分にカビが発生することを抑制でき、快適な使用ができる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記金属体は前記加湿フィルタの側面に配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、水槽内の底面から上方へ離隔した位置に金属体が配されるため、水槽内に滞積する水垢等による金属体の汚染を低減でき、イオンが溶出し易い表面にすることができる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記加湿フィルタは円盤状をなし、吸水部及び非吸水部が外周部に周方向に並べて配され、回転中心よりも前記非吸水部側に重心があり、該非吸水部に前記金属体を配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、加湿フィルタが非回転時に金属体からイオンが溶出し、しかも、非回転の加湿フィルタの吸水部に吸水されないため、水槽内の加湿用水の殺菌効果を高めることができる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記静止部材は、前記水槽又は前記加湿フィルタを回転自在に支持する支持体であり、該水槽又は支持体に前記摩擦体を配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、摩擦体取着用の部材を殊更必要としないため、摩擦体を簡易に配することができる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記摩擦体はブラシである構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、金属体の表面を摩擦する際にブラシが撓み、該ブラシの弾性復元力にて摩擦することができるため、摩擦体が多少摩耗した場合においても、摩擦力を確保することができ、比較的長時間に亘って金属体の表面を摩擦することができる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記摩擦体は繊維構造物である構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、摩擦部を比較的緻密にすることができるため、金属体表面を均等的に摩擦することができ、イオンをより一層溶出させ易くなる。
また、本発明に係る加湿装置は、前記金属体は、銀、銅、錫、鉛のいずれか一つ、若しくはこれらの合金、又は銀、銅、錫、鉛、前記合金の複数からなる構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、一般的な金属材であるため、金属体によるコスト増を抑制することができる。
また、本発明に係る空気調和機は、前記送風機が空気を吸込む吸込口及び空気を吹出す吹出口を有するハウジングと、該ハウジング内に収容されている前述した発明の加湿装置と、前記回転駆動機構を駆動制御する制御部とを備えることを特徴とする。
この発明にあっては、加湿装置を搭載する空気清浄機等の空気調和機においても、衛生的で快適な加湿機能を発揮することができる。
本発明によれば、金属体から水槽内の水に溶出するイオンにて加湿用水の雑菌による汚染を抑制することができ、しかも、加湿フィルタが回転するたびに摩擦体が金属体の表面を摩擦し、イオンが溶出し易い表面にすることができるため、加湿時間が比較的長くなる場合においても加湿用水の雑菌による汚染を抑制することができる。
本発明に係る加湿装置を備える空気調和機の構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る加湿装置を備える空気調和機の構成を示す縦断側面図である。 本発明に係る加湿装置を備える空気調和機の構成を示す縦断背面図である。 本発明に係る加湿装置の加湿フィルタの構成を示す正面図である。 本発明に係る加湿装置を備える空気調和機の一部を省略した拡大断面図である。 本発明に係る加湿装置の摩擦体の構成を示す斜視図である。 本発明に係る加湿装置を備える空気清浄機の動作にまつわる主要構成を示すブロック図である。 本発明に係る空気調和機の他の構成を示す縦断側面図である。 本発明に係る加湿装置における摩擦体の他の構成を示す斜視図である。 本発明に係る加湿装置における摩擦体の他の構成を示す斜視図である。
以下に、本発明の空気調和機の一実施形態について図面を参照しながら詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る加湿装置を備える空気調和機の構成を示す分解斜視図、図2は空気調和機の構成を示す縦断側面図、図3は空気調和機の構成を示す縦断背面図、図4は加湿フィルタの構成を示す正面図、図5は一部を省略した拡大断面図、図6は摩擦体の構成を示す斜視図である。ここでの空気調和機は、加湿機能及びイオン放出機能を備える空気清浄機を例に挙げて説明する。
図に示す空気清浄機は、運転時には室内の適所で床上に置かれたり壁に掛けられたりするものであり、大きくは、後面に吸込口1aを有するハウジング1と、該ハウジング1の吸込口1aに配され、複数の小孔を有する後パネル2とにより外殻が構成される。ハウジング1は、全体として直方体をなし、垂直に立てたような外形であって、後面には、直方体状に大きく窪んだフィルタ収納部1bが形成されており、一側面には後記する加湿フィルタ3及び水槽4の一部を横方向から取出しを可能に挿入するための挿入部1cと、水槽4へ給水する給水容器5及び水槽4の他部が配される凹所1dとが形成されている。フィルタ収納部1bには、後側より順に、浄化フィルタとしての脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7が重ね合わされた状態で収納されている。
脱臭フィルタ6は、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒドやアンモニアや酢酸等を吸着する役割を担うもので、長方形をなす枠体にポリエステル製の不織布を取付け、その上に活性炭を均一に分散配置し、その上からポリエステル製の不織布を被せたものである。
集塵フィルタ7は微細な塵埃を捕集する役割を担うもので、いわゆるHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタであり、ポリエステル/ビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳んだ上、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる枠を溶着したものである。
フィルタ収納部1bに収納された脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7は、後パネル2によってフィルタ収納部1bからの脱落が防止される。後パネル2は、概ね矩形の形状をなし、マトリクス状に複数の通気口2aが形成されており、裏面にはメッシュ上の繊維シートが貼付けられている。
脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7が収納されているハウジング1の後面に対し、後パネル2が離隔して取付けられ、脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7を含めて後パネル2にて完全に覆い隠してある。
後パネル2は、ハウジング1へ向けて折れ曲がった上部からのフック2bがハウジング1の上部に引掛けられて支持されるとともに、下部に係止部2cによって固定される。
ハウジング1には、フィルタ収納部1bの前側に、隔壁11、12を挟んで送風機8が配置されている。送風機8は、ファン81及び該ファン81を駆動するファンモータ82から成り、前側を隔壁12によって隔離されている。また、前側の隔壁12にファンモータ82が固定され、後側の隔壁11に、送風機8に通じる複数の通気孔が形成されている。ファン81はターボファンであるが、その他、プロペラファンを採用することも、クロスフローファンを採用することも可能であり、ファンの種類は特に限定されない。ターボファンの場合、ファンの直径に比較して厚さを大きくとり、騒音レベルを下げる工夫がなされている。また、ファンモータ82は、駆動制御の容易性を重視して直流モータを用いてある。
また、フィルタ収納部1bの前側には、保護カバーが設けられ、直接、加湿フィルタ3及び該加湿フィルタ3を回転させる回転駆動機構9に触れられないようにし、空気を通過させる開口は形成されている。
また、ハウジング1には、送風機8の上方に相当する上部に、隔壁11、12によって吹出通路13が形成され、該吹出通路13は上向きに開口する吹出口14に連通しており、該吹出口14に風向板15が設けられている。ハウジング1の上部には、電源のオン/オフや運転設定を行うための操作ボタン、及び運転状態を表示する表示ランプ等より成る操作・表示部が設けられている。
風向板15は、空気の流れを斜め方向若しくは水平方向から上方向までの範囲で吹出すためにステッピングモータなどの駆動手段で、斜め方向若しくは水平方向から上方方向までの所定範囲で駆動させる。
送風機8の駆動、即ち、ファンモータ82によるファン81の回転に従い、後パネル2の通気口2aから外部の空気(室内の空気)が導入される。導入された空気は、脱臭フィルタ6によって臭いや塵埃のない空気に浄化される。浄化された空気は、通風路を経て隔壁12の通気孔からファン81の中心部に吸込まれる。ファン81の中心部に吸込まれた空気は、ファンブレード同士の間を通りファン81の外周から吐出され、上方に導かれて吹出口14、風向板15の向きにより外部である室内へ吹き出される。
脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7から送風機8に通じる通風路には、回転自在の加湿フィルタ3が配されている。具体的には、ハウジング1の下部には、一方の側部から着脱可能な水槽4と、水槽4の上方には円盤状の加湿フィルタ3が回転を可能に配置される。
水槽4は、ハウジング1の凹所1dに配置される給水容器5の下側に配置される給水部4aと該給水部4aの一側に連なり、ハウジング1の挿入部1cからハウジング1内へ挿入される貯水部4bとを有する平面視T字形をなし、貯水部4bの両側部に、支持体としての軸支柱部10,10が保持されており、該軸支柱部10,10の頂部に装着される加湿フィルタ3とともに貯水部4bを挿入部1cから取出すことができるように構成され、貯水部4bには、給水容器5から給水部4aを経て水が適時供給され、一定の水位に水が貯められる。
加湿フィルタ3は、吸水性及び通気性を有し、幾重にも折り畳まれた円盤状のフィルタ本体31及び該フィルタ本体31の外周部を保持する円環状の枠体32とから成り、回転中心に横方向の回転軸33が設けられており、該回転軸33が軸支柱部10,10の頂部に回転を可能に支持されることにより、周方向の一部が水槽4内に浸漬されるように縦姿勢に配され、最下部にて吸水され、その水を吸上げて水分を含んだ状態になる。また、加湿フィルタ3は軸支柱部10,10に支持された状態で水槽4の貯水部4bとともに挿入部1cへ径方向から挿脱することができるように構成されている。
加湿フィルタ3には、回転によってフィルタ本体31が吸水する吸水部3a、及び吸水しない非吸水部3bが、周方向へ離隔して設けられている。
非吸水部3bはフィルタ本体31が存在しない部分であって枠体32のみが浸漬される。吸水部3aはフィルタ本体31が直接吸水する部分であって、吸水部3aの外周部は、中心角が二直角を超える円弧状で、円弧の両端を結ぶ弦は外周方向に凸の折れ線で接続される概略D字型をなしている。一方、非吸水部3bの外周部は、中心角が二直角を下回る円弧状で、円弧の両端を結ぶ弦は前記吸水部の弦と同様に外周方向に凸の折れ線であって、概略三日月形の形状である。また、フィルタ本体31は、回転中心と非吸水部3bの周方向中央とを結ぶ直径を対称軸とする線対称形状である。
このようなフィルタ本体31は、適宜の厚みを有するフィルタ素材をジグザグに折り畳んで整形した円盤か短冊状のフィルタ素材を重ねて形成した円盤の外周部の周方向の一部を切断加工するか、板形状のフィルタ素材を概略D字形の形状に打ち抜いて複数枚重ねて構成することが可能である。
非吸水部3bの周方向中央が回転軸の鉛直で停止した場合、フィルタ本体31が非吸水状態になる。非吸水状態のフィルタ本体31は水槽4の水を吸水しないため、フィルタ本体31が乾燥し、フィルタ本体31を通過する空気の吸湿が抑制される。
枠体32は合成樹脂製であり、図2に示すように内向き鍔部32cを有し、フィルタ本体31の吸水部3aの外周面に沿う円環状の大小の枠部32a,32bを内向き鍔部32c,32cが離隔対向するように嵌合してなり、製造作業者又は使用者が手作業で容易に組立て、解体することが可能に構成されており、このため、製造作業者又は使用者が手作業で、枠体32に対してフィルタ本体31を容易に取付け、また取外すことが可能である。
加湿フィルタ3の回転中心には、円柱状の回転軸33が円盤状のフィルタ本体31に設けられている。加湿フィルタ3は、回転軸33を横姿勢にして周方向の一部が水槽4にて吸水可能であるよう縦姿勢に配される。
回転軸33は、貯水部4bの側壁夫々から対向、離隔して上方へ延設されている軸支柱部10,10の頂部に回転自在に支持され、この結果、加湿フィルタ3は回転軸33を中心に周方向へ回転自在に支持される。
以上のように構成されている加湿装置において、枠体32内にフィルタ本体が取付けられている加湿フィルタの非吸水部3bの外側面に、殺菌効果を有するイオンを溶出する金属体20が取付けられており、また、静止部材としての水槽4の一側壁で加湿フィルタ3の金属体20と対向すべき内壁面に、加湿フィルタ3が回転する際に金属体20の表面を摩擦するブラシ21が取付けられており、金属体20が加湿フィルタ3とともに回転して水槽4内を通過するたびに該金属体20の表面をブラシ21が研磨するように構成されている。
金属体20は、殺菌効果を有するイオンを溶出する銀、銅、錫、鉛のいずれか一つ、若しくはこれらの合金のいずれかにより板状の略直方体に形成され、枠体32における小径の枠部32bで、非吸水部3bに臨む部分の鍔部32c側面に取付けられている。鍔部32cの金属体20と対向する外側面には凹所が設けられ、該凹所内に接着等の取付手段により金属体20が取付けられている。金属体20は表面側が鍔部32c側面よりも外方へ突出し、ブラシ21の枠体32との接触抵抗を低減するように構成されている。
金属体20が取付けられた加湿フィルタ3は、回転中心よりも非吸水部3b側に重心があり、非回転のとき、加湿フィルタ3の自重により非吸水部3bが最下部となり、金属体20が水槽4内に浸漬されるように構成されている。加湿フィルタ3の重心は、加湿フィルタ3が自由に回転する状態のときに、吸水部3aのフィルタ本体31が水分を含んだ状態でも非回転のときは同じように非吸水部3bが最下部となるように働く。このように非回転のときに非吸水部3bが最下部となるように構成することにより、金属体20が水槽4内に浸漬され、金属体20から水槽4内にイオンが溶出することになるため、水槽4の水の殺菌効果を高めることができ、また、加湿フィルタ3が水槽4の水を吸上げる虞がないため、非加湿運転時に、加湿フィルタ3による水分を含まない空気を室内に放出することができる。
摩擦体としてのブラシ21は、基板21aに複数の毛体21bを植毛してなり、水槽4の一側壁内面で、水槽4内に浸漬される位置に接着等の取付手段により基板21aが取付けられている。毛体21bはナイロン製であるが、その他、金属製であってもよい。また、毛体21bは可撓性を有し、金属体20の表面を摩擦する際に撓むように構成されているが、その他、非可撓性であってもよい。
一方、水槽4の一側壁で加湿フィルタ3のリードスイッチ設置面に近い方の壁面にはリードスイッチ22が配され、加湿フィルタ3の一側面には磁石23が配され、リードスイッチ22が磁石23の接近/離隔を検出する都合上、使用者は、加湿フィルタ3の磁石23が配されている一面を水槽4の一側壁に対面させた状態で加湿フィルタ3を取付ける必要がある。
磁石23は枠体32の一側面に固定されており、加湿フィルタ3の回転に伴い円軌道を描いて回転移動する。リードスイッチ22に磁石23が接近するとリードスイッチ22はオンになり、離隔するとオフになる。この結果、リードスイッチ22は、リードスイッチ22に対する磁石23の接近/離隔を検出する検出器として機能する。本実施例では、非吸水部3bの外周近傍中央に設置されているため、リードスイッチ22がオンとなって加湿フィルタ3の回転が停止すると非吸水部3bが浸漬される状態となるため、加湿フィルタ3への給水が行われない。空気の加湿を行わない場合(非加湿運転時)、フィルタ本体31が吸水しない状態で加湿フィルタ3の回転を止める必要があるため、この回転を止めるタイミングを計るために、リードスイッチ22及び磁石23が用いられ、非吸水部3bの周方向中央が鉛直(最下部)に到ったとき、リードスイッチ22はオンになり、加湿フィルタ3の回転は停止するように構成されている。
回転駆動機構9は、枠体32の外周面に接触して加湿フィルタ3を回転させるローラ91及び該ローラ91に連動連結されている電動モータ92を備える。フィルタ本体31は円盤状ではないが、枠体32は円環状であるため、ローラ91が枠体32の外周面に接触して加湿フィルタ3を回転させることが可能となる。
ローラ91が枠体32の外周面に接触する位置は、枠体32の外周面の最上部位置よりも挿入部1cと反対側の周方向へ僅かに離隔した位置、換言すると前記最上部位置よりも下側の位置である。
ローラ91は、加湿フィルタ3の最上部位置よりも周方向へ離隔した箇所に接触するように配されており、また、回転軸33とローラ91の回転中心とは互いに平行に配されている。
このため、電動モータ92が作動することによってローラ91が回転すると、ローラ91の回転に伴い、加湿フィルタ3が時計回りに回転する。つまり、回転駆動機構9は、加湿フィルタ3を周方向へ回転させる。
加湿フィルタ3の水垢や水槽4の清掃などのメンテナンスをするときには、水槽4の軸支柱部10,10に加湿フィルタ3が装着された状態で水槽4とともにハウジング1の挿入部1cから取出すことができる形態である。
ハウジング1内から取出された加湿フィルタ3は、水槽4から取外され、加湿フィルタ3及び水槽4を単体にて、加湿フィルタ3、水槽4に堆積、付着している水垢やゴミなどを除去や清掃のメンテナンスを行う。
メンテナンスを完了すると、再度、水槽4の軸支柱部10,10に加湿フィルタ3を装着する。
このときの形態は、加湿フィルタ3の非吸水部3bが水槽4内に浸漬される状態、つまり、加湿フィルタ3の重心が回転中心よりも非吸水部3b側にあり、非吸水部3bが吸水部3aに比べて重量が重いため、非吸水部3bが鉛直となるように加湿フィルタ3が自重で回転し、非吸水部3bが鉛直で水槽4の水中に浸漬される状態である。
加湿フィルタ3の非吸水部3bが鉛直で水槽4に装着された形態で、挿入部1cからハウジング1内に挿入されると、ローラ91の周面が加湿フィルタ3の外周面と接触し、運転開始が可能となる。
なお、本実施例の空気清浄機では吹出口14と送風機8との間に、正負のイオンを同時に又は一方を個別に発生するイオン発生器24が配設されている。イオン発生器24が駆動されると、ファン81から吹出口14へ向かう空気に、イオン発生器24からイオンが放出され、浄化された空気、更には加湿された空気が、イオンを含んで吹出口14より室内に吹出される。放出されるイオンは正イオンH+(H2O)m(mは任意の自然数)、負イオンO2-(H2O)n(nは0 を含む任意の自然数 )であって、これらのイオンが空気中に浮遊する細菌やアレルゲンの表面に付着して科学反応を起こし、そのときに生成するOHラジカルや過酸化水素H2O2によって殺菌やアレルゲンの不活化を行う。
図7は空気清浄機の動作にまつわる主要構成を示すブロック図である。空気清浄機の全体の動作は制御部25によって制御される。制御部25には、温度センサ26、湿度センサ27、埃センサ28、臭いセンサ29といったセンサ類、リードスイッチ22、ファンモータ82及び電動モータ92夫々の駆動回路82a,92aが接続されている。温度センサ26は室内の空気の温度を検出する。湿度センサ27は室内の空気の湿度を検出する。一般には、温度センサ26と湿度センサ27とは一体化されたセンサである。埃センサ28は発光素子及び受光素子より成り、室内の空気中に浮遊する塵埃等の粒子を検出する。臭いセンサ29は金属酸化物半導体から成るセンサ表面にガスが吸着すると抵抗値が変化することを利用した半導体ガスセンサであって、室内の空気中の臭い成分を検出する。
つまり、埃センサ28と臭いセンサ29は、空気の汚れ度合いを検出する汚れ検出器として機能する。温度センサ26、湿度センサ27、埃センサ28、臭いセンサ29による検出値は、制御部25に出力される。
また、制御部25には、操作・表示部30を構成する各種の操作ボタン30a及び各種の表示ランプ30bが接続されている。操作ボタン30aとしては、電源をオン/オフするための電源ボタン、空気浄化機能の運転設定を行うための空気浄化設定ボタン、加湿機能の運転設定を行うための加湿設定ボタン、加湿機能の運転設定を行わないための非加湿設定ボタン、イオンの放出をオン/オフするためのイオン放出ボタン等が含まれる。それらのうち空気浄化設定ボタンが押される度に、風量自動、風量弱、風量強といったように空気浄化の運転モードが切り替わる。加湿設定ボタンが押される度に、加湿自動、加湿弱、加湿強、加湿切といったように加湿の運転モードが切り替わる。使用者の操作に従った操作ボタン30aからの入力は、制御部25に出力される。
表示ランプ30bとしては、電源ボタンの操作に従った電源のオン/オフを点灯/消灯で表す電源表示ランプ、空気浄化設定ボタンの操作に従った空気浄化の運転モードを点灯で表す空気浄化運転モード表示ランプ、加湿設定ボタンの操作に従った加湿の運転モードを点灯で表す加湿運転モード表示ランプ、イオン放出ボタンの操作に従ったイオン放出のオン/オフを点灯/消灯で表すイオン放出表示ランプ、現在の湿度をレベル表示する湿度表示ランプ、給水部4aへの水の補給を点灯で促す給水表示ランプ等が含まれる。
表示ランプ30bは、制御部25からの指令に従って点灯/消灯する。それらのうち湿度表示ランプの表示は、湿度センサ27からの検出値に基づく。給水表示ランプの表示は、水槽4の水位検知スイッチ40からの検知出力に応じてなされる。
ここでの制御部25による風向板15、送風機8、イオン発生器24それぞれの駆動の態様に関する一例を以下に列記する。
制御部25は、埃センサ28、臭いセンサ29の少なくとも一方からの検出値に基づいて、送風機8すなわちファンモータ82の回転数を調整する。具体的には、加湿切モードの状態であって風量自動モードで空気浄化の運転がなされているとき、埃センサ28や臭いセンサ29からの検出値に応じてファンモータ82の回転数を段階的に切り替える。例えば、検出値から空気が汚れていると判断されれば、高い回転数でファンモータ82を回転させて大風量で空気を流動させ、積極的に空気浄化機能を発揮させる。検出値から空気がきれいになったと判断されれば、騒音や消費電力を抑える観点から、ファンモータ82を低い回転数での回転に切り替えて小風量で空気を流動させ、空気浄化機能を低度で維持する。再び空気が汚れたと判断されれば、ファンモータ82を高い回転数での回転に切り替える。これが繰り返される。これにより、室内の空気をきれいに浄化することが可能になる。
制御部25は、湿度センサ27からの検出値に基づいて、加湿量すなわちファンモータ82の回転数若しくは加湿フィルタ3の回転数を調整する。具体的には、加湿自動モードで加湿の運転がなされているとき、例えば目標湿度が60%に設定されている場合、湿度センサ27からの検出値が、湿度60%以上であれば、加湿フィルタ3の回転数を上げて加湿効率を下げ、湿度60%未満であれば、加湿フィルタ3の回転数を下げて加湿効率を上げる。これにより、室内の空気を設定の目標湿度に調整することが可能になる。
実施の形態2
図8は本発明に係る空気調和機の他の構成を示す縦断側面図である。この空気調和機は、加湿フィルタ3に金属体20を設け、該金属体20の表面を摩擦するブラシ21を水槽4に設ける代わりに、水槽4の一側壁内面に金属体20を設け、該金属体20の表面を摩擦するブラシ21を加湿フィルタ3の枠体32に設け、ブラシ21が加湿フィルタ3とともに回転して水槽4内を通過するたびにブラシ21が、水槽4内の金属体20の表面を研磨するように構成したものである。
ブラシ21は、枠体32における小径の枠部32bで、非吸水部3bに臨む部分の鍔部32c側面に接着等の取付手段により基板21aが取付けられ、加湿フィルタ3が非回転のとき、水槽4内に浸漬されるように構成されている。毛体21bの先端部は鍔部32c側面よりも外方へ突出している。
金属体20は、板状の略直方体に形成され、水槽4の一側壁内面で、水槽4内に浸漬される位置に接着等の取付手段により取付けられている。
この実施の形態にあっては、吸水部3a及び非吸水部3bを有する加湿フィルタ3の非回転時の位置に影響されることなく、金属体20を水槽4内に浸漬することができ、また、ブラシ21の取付位置が制限されない。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態3
図9は本発明に係る加湿装置における摩擦体の他の構成を示す斜視図である。この摩擦体は、ブラシ21に代えて、一面が凸に湾曲し、略蒲鉾形をなす基体21cの湾曲面に織物21dが貼付けられたものであり、基体21cの他面が加湿フィルタ3の枠体32又は水槽4内に接着等の取付手段により取付けられる。
この実施の形態にあっては、摩擦体が金属体20の表面を摩擦するとき、摩擦体の湾曲頂部が金属体20の表面に接触するため、加湿フィルタ3の回転抵抗を低減することができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態4
図10は本発明に係る加湿装置における摩擦体の他の構成を示す斜視図である。この摩擦体は、不織布等の繊維構造物を、一面が凸に湾曲する略蒲鉾形に形成したものであり、他面が加湿フィルタ3の枠体32又は水槽4内に接着等の取付手段により取付けられる。
この実施の形態にあっては、摩擦体が金属体20の表面を摩擦するとき、摩擦体の湾曲頂部が金属体20の表面に接触するため、加湿フィルタ3の回転抵抗を低減することができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
尚、以上説明した実施例の形態では、吸水部3a及び非吸水部3bを有する加湿フィルタ3の非吸水部3bに金属体20又はブラシ21を配したが、その他、加湿フィルタ3は非吸水部3bがなく、全周に亘って吸水部3aを有する構成であってもよく、加湿フィルタ3の構成は特に制限されない。
また、以上説明した実施の形態では、水槽4が静止部材である構成としたが、その他、静止部材は軸支柱部10であってもよいし、ハウジング1の隔壁11であってもよく、加湿フィルタ3に対して静止する部材であればよい。この際、静止部材に配される摩擦体は非浸漬位置に配されてもよい。即ち、摩擦体は加湿フィルタ3の回転時に金属体20の表面を摩擦し、金属体20からイオンが溶出され易くするものであるから、非浸漬位置に配された摩擦体にて摩擦された金属体20が角回転した後で水槽4内に浸漬されてもよい。
また、以上説明した実施の形態では、殺菌効果のあるイオンが溶出する銀、銅、錫、鉛のいずれか一つ若しくはこれらの合金により金属体20を構成したが、その他、殺菌効果のあるイオンが溶出する金属であれば、銀、銅、錫、鉛以外の金属及びこれらの合金以外の金属であってもよい。また、金属体20は異なる複数の材料のものからなる構成としてもよいし、また、異なる材料のものを複数配する構成としてもよい。
また、以上説明した実施の形態では、加湿フィルタ3の回転域の一箇所に金属体20、摩擦体を配したが、その他、加湿フィルタ3の回転域の二箇所以上に金属体20、摩擦体を並べて、又は離隔して配してもよい。また、加湿フィルタ3の一側面に金属体20又は摩擦体を配したが、その他、加湿フィルタ3の両側面に金属体20又は摩擦体を配してもよい。
また、以上説明した実施例の形態では、脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7を備える空気清浄機について説明したが、その他、脱臭フィルタ6及び集塵フィルタ7がない加湿装置としてもよい。この加湿装置は、ハウジング1、加湿フィルタ3、水槽4、送風機8及び回転駆動機構9などを備える。
1 ハウジング
1a 吸込口
14 吹出口
3 加湿フィルタ
3a 吸水部
3b 非吸水部
33 回転軸
4 水槽(静止部材)
8 送風機
9 回転駆動機構
10 軸支柱部(支持体)
20 金属体
21 ブラシ(摩擦体)
25 制御部

Claims (8)

  1. 水槽及び送風機と、該送風機が発生する風の通風路に横方向の回転軸により回転を可能に配され、外周部が前記水槽内の水を吸水する加湿フィルタと、該加湿フィルタを回転させる回転駆動機構とを備える加湿装置であって、前記加湿フィルタの外周部及び適宜の静止部材の一方に、前記水槽内にイオンが溶出する金属体を配し、前記加湿フィルタが回転する際に前記金属体の表面を摩擦する摩擦体を他方に配してあることを特徴とする加湿装置。
  2. 前記金属体は前記加湿フィルタの側面に配してあることを特徴とする請求項1記載の加湿装置。
  3. 前記加湿フィルタは円盤状をなし、吸水部及び非吸水部が外周部に周方向に並べて配され、回転中心よりも前記非吸水部側に重心があり、該非吸水部に前記金属体を配してあることを特徴とする請求項1又は2記載の加湿装置。
  4. 前記静止部材は、前記水槽又は前記加湿フィルタを回転自在に支持する支持体であり、該水槽又は支持体に前記摩擦体を配してあることを特徴とする請求項2又は3記載の加湿装置。
  5. 前記摩擦体はブラシであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の加湿装置。
  6. 前記摩擦体は繊維構造物であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の加湿装置。
  7. 前記金属体は、銀、銅、錫、鉛のいずれか一つ、若しくはこれらの合金、又は銀、銅、錫、鉛、前記合金の複数からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の加湿装置。
  8. 前記送風機が空気を吸込む吸込口及び空気を吹出す吹出口を有するハウジングと、該ハウジング内に収容されている請求項1から7のいずれか一つに記載の加湿装置と、前記回転駆動機構を駆動制御する制御部とを備えることを特徴とする空気調和機。
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