JP2011256984A - 車両の発進制御装置 - Google Patents

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Hiroyuki Nomura
博之 野村
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三菱自動車工業株式会社
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Abstract

【課題】ツインクラッチ変速機を搭載した車両において、各クラッチ摩擦板の磨耗量を均等にできる車両の発進制御装置を提供する。
【解決手段】発進要求があると、各クラッチ摩擦板の磨耗量に基づき、クラッチ機構の使用配分を設定する。そして設定された配分に従って各クラッチ機構を使用して、クリープおよび車両を発進させる。これにより、各クラッチ機構のクラッチ摩擦板を均等に磨耗させ、無駄を削減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御装置に関する。

ツインクラッチ(「デュアルクラッチ」とも言う。)変速機は、変速機が有する変速段を例えば奇数段と偶数段とに分け、それぞれの変速段群にクラッチ機構を設け、2基のクラッチ機構を交互に作動させて各変速段群への駆動力の伝達、遮断を行う変速機である。これによりツインクラッチ変速機は、表面上クラッチの切換えのみで変速段が切り替えられ、スムース、かつ少ないタイムラグで変速動作を可能としている。したがって、ツインクラッチ変速機を搭載した車両では、1速と2速の接断操作は、それぞれ異なるクラッチ機構で行われることとなる。

またツインクラッチ変速機を搭載した車両は、シフトレバーがドライブや後進段などに設定されると、クラッチ機構を、いわゆる半クラッチ状態として駆動輪に動力をわずかに伝達させ、トルクコンバータを用いた自動変速機に生じるクリープ現象と同様のクリープ状態を生じさせている。

ツインクラッチ変速機には、同一平面上に直径の異なる2基のクラッチ機構を配置した形式と、同一形式のクラッチ機構を軸方向に2基配置した例が知られている。例えば、同一形式のクラッチ機構を具えたツインクラッチ変速機で、2基のクラッチ機構の間で使用頻度に差があると、それぞれのクラッチ機構が使用限界に達する時期が大きく異なることとなる。

通常、市街地走行など信号停止が多くなる走行では、発進に使用される変速段の使用頻度が最も多くなると考えられる。すなわち、同一形式のクラッチ機構を備え、1速による発進を標準としたツインクラッチ変速機搭載の車両では、奇数の変速段群に設定されたクラッチ機構が、クリーピングを含め多用されることとなる。

特許文献1には、クラッチの偏磨耗を防止した発明が、また特許文献2には、2速段による発進を標準とした貨物用車両などにおいて、登坂路や積載時には、1速段による発進に変更することとした、デュアルクラッチ変速機の発進制御装置に関する発明が記載されている。

特開2006−132562号公報 特開2009−222190号公報

しかしながら仮に一方のクラッチ機構の磨耗量が多いことが判明し、クラッチ機構の使用を制限しようとしても、発進時に必要なトルクが得られなければ、クラッチ機構の使用を変更することはできない。すなわち、1速の発進を標準としている車両において、クラッチの使用を均等にするため2速で発進しようとした場合でも、出力トルクが不足すれば、登坂路や積載時では1速発進を選択しなければならず、クラッチの使用を均等に分配できない。また、2速を標準とした車両において、不要に変速段を下げて発進すると、エンジン回転数が上昇し、騒音の上昇や燃費の低下を招くおそれがある。

本願発明は、上記課題を解決し、ツインクラッチ変速機を搭載した車両において、2基のクラッチ機構の磨耗量をほぼ均等にし、かつ車両の走行状態にかかわらず円滑に発進できる、ツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御装置を提供することを目的とする。

本発明は、上記の課題を解決するため、ツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御装置を次のように構成した。

ツインクラッチ変速機は、2基のクラッチ機構を備え、それぞれのクラッチ機構を選択して作動させ、例えば後進段を含めて奇数段と偶数段とに区分した2つの変速段の変速操作を行う。車両の発進制御装置は、磨耗量算出手段と車両発進要求検知手段とを具えている。

磨耗量算出手段は、ツインクラッチ変速機が有する各クラッチ機構のクラッチ摩擦板の磨耗量を、各クラッチ機構の使用状態に基づき算出する。車両発進要求検知手段は、運転者が車両を発進させようとする要求を検知する。例えば、シフトレバーがドライブや後進段に設定されたり、ギヤがドライブに入れられた状態で、ブレーキペダルが離されたことなど、車両の発進に関連したいくつかの動作を発進要求とする。

発進制御装置は、車両発進要求検知手段が、運転者による発進要求を検知すると、磨耗量算出手段が算出した各クラッチ摩擦板の磨耗量の差を求める。求められた各クラッチ摩擦板間の磨耗量の差に基づいて、各クラッチ機構での駆動力伝達量を、所定の配分状態になるようそれぞれ設定する。すなわち、磨耗量の少ないクラッチ機構を多く使用し、このクラッチ機構によりクリープや発進制御を行うように設定する。

更に発進制御装置は、最大伝達駆動力算出手段を具える。最大伝達駆動力算出手段は、磨耗量算出手段が算出したクラッチ摩擦板の磨耗量に基づき、各クラッチ機構での伝達可能な最大駆動力を算出する。そして、磨耗量の差が所定値以上であると判断されたときに、磨耗量が少ないクラッチ摩擦板のクラッチ機構を使用するとともに、最大伝達駆動力算出手段により算出された、磨耗量が少ないクラッチ摩擦板におけるクラッチ機構の最大伝達駆動力が、発進などに必要な伝達駆動力を下回ると判断されたときには、他方のクラッチ機構を併用することとした。基本的に、他方のクラッチ機構は、一方のクラッチ機構で不足する分の駆動力を伝達するものとする。尚、他方のクラッチ機構での使用割合を、不足分を超えて設定してもよい。

本発明にかかるツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御装置によれば、例えば、シフトレバーがドライブや後進段などに操作されたり、ギヤがドライブなどに入った状態で、ブレーキペダルから運転者の足が離れるなど発進動作が行われると、クラッチ摩擦板の磨耗量に基づいて2基のクラッチ機構の使用が選択される。これにより、クリープから発進、あるいは後進において、選択されたクラッチ機構が使用され、各クラッチ摩擦板の磨耗量を均等にできる。

1速のクラッチ機構を、走行状態に応じて適度な割合で、2速のクラッチ機構と同時に使用するので、磨耗量の少ないクラッチ機構を必ず使用して、クラッチ摩擦板の磨耗量を均等にできるとともに発進におけるトルク不足を生じさせない。

2基のクラッチ機構のクラッチ摩擦板が均等に磨耗されるので、双方のクラッチ摩擦板が同時に交換時期に達し、使用可能なクラッチ摩擦板を交換するような無駄を生じさせない。また、2枚のクラッチ摩擦板の双方が使用限界まで使用されるので、クラッチ摩擦板を交換する間隔が短縮されない。

クラッチ機構を作動させる作動機構の作動量などからクラッチ摩擦板の磨耗量が求められるので、実際にクラッチ摩擦板の厚みを計測して、クラッチ摩擦板の摩耗量を検知するセンサを必要とせず、構成が簡略化できる。クラッチ摩擦板の磨耗量等が、クラッチ駆動機構の作動量やクラッチ摩擦板の吸収エネルギー量から求められるので、信頼性の高い制御が可能となる。

本発明にかかる車両の発進制御装置を備えたツインクラッチ変速機の一実施形態を示す構成図である。 発進制御装置における車両発進時の制御の一例を示すフローチャートである。 発進制御装置における車両発進時の制御の他の例を示すフローチャートである。

本発明にかかる車両の発進制御装置の一実施形態について説明する。
図1に、ツインクラッチ変速機10の一例を示す。ツインクラッチ変速機10は、クラッチ機構を2基具えた、ツインクラッチ(「デュアルクラッチ」ともいう。)変速機である。ツインクラッチ変速機10は、クラッチユニット12と、歯車機構14と、制御装置16などから構成され、1速発進を標準とした車両用の変速機である。

ツインクラッチ変速機10の図の右方に、エンジン100が設けられている。エンジン100は、ガソリンエンジンなどの内燃機関、または電動モータなどからなる電動機、あるいはそれらを組み合わせた駆動源であり、エンジン100の駆動軸は、ツインクラッチ変速機10の入力端に連結されている。

歯車機構14は、1速から6速、および後進段の歯車を備え、前進段に6速、後進段に1速の変速段を有している。各歯車は、奇数段の第1歯車群と、偶数段の第2歯車群に分けられている。

ツインクラッチ変速機10の中心には、第1入力軸24と第2入力軸26が設けられている。第1入力軸24は円柱状で、第2入力軸26は円筒状であり、第2入力軸26が第1入力軸24の外周に、第1入力軸24と同軸に、かつ回動自在に設けられている。

第1入力軸24には、ギヤ40、ギヤ42、ギヤ44が固定してある。ギヤ40は1速の駆動ギヤで、ギヤ42は3速の駆動ギヤで、ギヤ44は5速の駆動ギヤであり、第1入力軸24と一体に回転する。第2入力軸26には、ギヤ46とギヤ48が固定してある。ギヤ46は4速と6速の駆動ギヤであり、ギヤ48は2速と後進段の駆動ギヤであり、第2入力軸26と一体に回転する。

ギヤ40、ギヤ42、ギヤ44、ギヤ46、ギヤ48には、それぞれ前進用遊転ギヤ50、52、54、56、66、58、および後進用遊転ギヤ68が噛み合っている。第1歯車群は、ギヤ40、ギヤ42、ギヤ44とこれらギヤ40等に噛み合う前進用遊転ギヤにより1速、3速、5速の奇数段の変速段を構成している。第2歯車群は、ギヤ46とギヤ48とこれらギヤ46等に噛み合う前進用遊転ギヤにより2速、4速、6速の偶数段と後進の変速段を構成している。

そして、各前進用遊転ギヤ50等には、それぞれシンクロナイザユニット80、シンクロナイザユニット82、シンクロナイザユニット84、シンクロナイザユニット86が設けられており、各シンクロナイザユニットによる連結作用により各前進用遊転ギヤと前進用出力軸30、32とが一体に回転して、エンジン100からの駆動力を変速して駆動軸104に伝達する。駆動軸104には、車両の駆動輪(図示せず。)が連結されている。

また後進用遊転ギヤ68には、伝達ギヤ70、72とシンクロナイザユニット88が設けられており、シンクロナイザユニット88による連結作用により後進用遊転ギヤ68と後進用出力軸34とが一体に回転して、エンジン100からの駆動力を逆転、変速して駆動軸104に伝達している。

尚、歯車機構14は、従来のツインクラッチ変速機における歯車機構の例と同様の構成であり、詳しい説明は省略する。また本発明は、ここで例示した歯車機構に限定することなく、従来のツインクラッチ変速機における異なる歯車機構を具えたツインクラッチ変速機に適用可能である。

次に、クラッチユニット12について説明する。

クラッチユニット12は、第1クラッチ機構18と第2クラッチ機構20から構成されている。第1クラッチ機構18と第2クラッチ機構20は、基本的に同一の構造のクラッチ機構であり、センタープレート22を共通にして、センタープレート22を挟んで両側に設けられている。センタープレート22は、エンジン100の駆動軸102と一体に連結されている。クラッチユニット12は、乾式であるが、湿式でもよい。

第1クラッチ機構18は、センタープレート22のエンジン100側の側面と、第1クラッチ摩擦板19と、第1プレッシャー板21と、第1駆動機構23などから構成されている。

第1クラッチ摩擦板19は、第1入力軸24の軸端に一体に連結されている。第1プレッシャー板21は、第1クラッチ摩擦板19に対向して設けられている。第1駆動機構23は、第1電動機25と送りねじ機構27から構成されている。

送りねじ機構27は、一端が第1プレッシャー板21に連結された押圧部材29を軸方向に移動自在に具え、第1電動機25の回転により押圧部材29が、第1入力軸24に沿って前後進し、第1プレッシャー板21を移動させる。

第2クラッチ機構20は、センタープレート22の歯車機構14側の側面と、第2クラッチ摩擦板31と、第2プレッシャー板33と、第2駆動機構35などから構成されている。第2駆動機構35は、第2電動機37と送りねじ機構39から構成されている。送りねじ機構39は、一端が第2プレッシャー板33に連結された押圧部材41を軸方向に移動自在に具え、第2電動機37の回転により、押圧部材41が第1入力軸24に沿って前後進し、第2プレッシャー板33を駆動させる。

第1電動機25と第2電動機37は、それぞれモータ駆動部36、38を介して制御装置16に接続している。モータ駆動部36、38は、制御装置16から送られる作動信号に基づき第1電動機25や第2電動機37に駆動用電流を送り、これらを駆動させる。第1電動機25と第2電動機37は、それぞれ回転センサ(図示せず。)を内蔵しており、回転センサは、制御装置16に連結された信号線28、34を介して、回転センサが検出した値を制御装置16に送り出す。

次に、制御装置16について説明する。

制御装置16には、モータ駆動部36、38、アクセル開度センサ92、ブレーキセンサ94、シフトレバーポジションセンサ96、などが接続している。

モータ駆動部36は、上述したように制御装置16の指示に従い第1電動機25を駆動させる。第1電動機25の回転状態は、回転センサ(図示せず。)で検出され、それに基づきモータ駆動部36への作動信号を調整して第1電動機25が駆動される。同様にモータ駆動部38は、制御装置16の指示に従い第2電動機37を駆動させる。第2電動機37の回転状態は、回転センサで検出され、それに基づきモータ駆動部38への作動信号を調整して第2電動機37が駆動される。

アクセル開度センサ92は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み状態、例えば踏み込み量、踏み込み速度などを検出し、その値を制御装置16に送出する。ブレーキセンサ94は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み状態、シフトレバーポジションセンサ96は、運転者が設定したシフトレバーポジションを検出し、それぞれを制御装置16に送出する。速度センサ98は、車両の走行速度、エンジン回転数センサ106は、エンジン100の回転数を検出し、それぞれを制御装置16に送出する。

制御装置16は、各種センサからの値に基づきツインクラッチ変速機10を制御して車両を走行させるとともに、更に次の手段からなる車両発進時における発進制御装置を有している。

(1)第1電動機25の回転数と、第1クラッチ機構18の接続状態から、クラッチ摩擦板19の残存厚みを算出し、また第2電動機37の回転数と、第2クラッチ機構20の接続状態から、第2クラッチ摩擦板31の残存厚みを検出して、クラッチ摩擦板19およびクラッチ摩擦板31の磨耗量を算出する、クラッチ磨耗量算出手段。

(2)クラッチ磨耗量算出手段で算出された第1クラッチ摩擦板19と第2クラッチ摩擦板31の磨耗量から、それらの磨耗量の差を検出するクラッチ磨耗差算出手段。

(3)クラッチ磨耗量算出手段で算出された第1クラッチ摩擦板19と第2クラッチ摩擦板31の磨耗量に基づいて、磨耗量の多いクラッチ機構の最大伝達駆動力を算出する最大伝達駆動力算出手段。

(4)アクセル開度センサ92の開度状態、例えば運転者によるアクセルペダルの踏み込み量、踏み込み速度などから、運転者が要求している加速を算出する、要求加速算出手段。
(5)エンジン100への燃料噴射量と加速度の関係や、ブレーキセンサ94からのブレーキ踏力と減速度の関係などから、車両の積載量を算出する、車両負荷算出手段としての積載量算出手段。

(6)エンジン100への燃料噴射量と加速度の関係、ブレーキセンサ94からのブレーキ踏力と減速度の関係、シフトレバーポジションセンサ96からの検出結果などから、車両が走行している路面の勾配状態、例えば登り坂であるとか、下り坂であるとか、またその勾配の程度などを算出する、車両負荷算出手段としての勾配算出手段。

(7)要求加速算出手段が算出した要求加速と、積載量算出手段が算出した積載量と、勾配算出手段が算出した勾配とから、発進に要する駆動力を算出する必要駆動力算出手段。

(8)最大伝達駆動力算出手段が算出した最大伝達駆動力と必要駆動力算出手段が算出した必要駆動力を比較し、必要駆動力が最大伝達駆動力を超えているとき、磨耗量の少ないクラッチ機構の使用量を算出する追加伝達駆動力算出手段。

次に、図2のフローチャートを参照しながら、制御装置16の発進制御装置における作用について説明する。ツインクラッチ変速機10を搭載した車両は、1速による発進を標準としている。

例えば朝などに、車両のメインキーがオンされたら、シンクロナイザユニット80やシンクロナイザユニット82などを駆動させ、まず歯車機構14に1速および2速の変速段を設定する(S−100)。次に記憶装置120へデータを読みにいき、現時点までに算出された各クラッチ摩擦板19等の磨耗量の値を読み出す(S−102)。

制御装置16は、シフトレバーポジションセンサ96から、シフトレバーがドライブに入力されたとの発進要求となる信号を受けると(S−104)、読み出した磨耗量の結果に基づいて、磨耗量の差を求め(S−106)、少ないクラッチ機構が多用されるように、第1クラッチ機構18と第2クラッチ機構20との使用配分を決定する(S−108)。一方記憶装置120に、磨耗量の値が記憶されていなければ、暫定的に1速発進に決定される。

決定されたクラッチの使用配分に従って、クラッチ機構を作動させ、変速段を設定する(S−110)。そして設定された変速段で、クリープ現象(「クリーピング」ともいう。)を生じさせる(S−112)。

一例として、記憶装置のクラッチ摩擦板19等の摩耗結果から、1速発進が決定されたとして説明する。この場合は、第1電動機25を作動させて、第1クラッチ摩擦板19をセンタープレート22に軽く押し付け、1速に設定された第1歯車群を介してクリーピングを行う。クラッチ摩擦板19の押し付け力は、登坂路でも車両が後退しないか、あるいは平坦路で車両がわずかに前進するような駆動力がエンジン100から駆動軸104に伝達される程度の大きさである。一方摩耗結果から、2速発進が決定されていれば、第2クラッチ機構20を使用し、クリープを行わせる。

更にアクセルが踏まれたことがアクセル開度センサ92から送られてくる信号により確認されたら、運転者から実際の発進(走行)要求がなされたと判断し、エンジン100の回転を上昇させ、クラッチ機構を作動させて発進を行う(S−114)。この際使用されるクラッチ機構も、既に使用が決定されたクラッチ機構であり、クラッチ機構を接続させて車両を発進させる。上記発進制御により車両の発進がなされた後は、通常に変速を行い走行し(S−116)、停車したなら(S−118)終了する。これにより、摩耗量の少ないクラッチ機構が使用されることとなり、2基のクラッチ機構の摩耗量を均等にすることができる。

ここで、走行中におけるクラッチ摩擦板19等の摩耗量の算出について説明する。クラッチ磨耗量算出手段は、第1電動機25の回転数と第1クラッチ機構18の接続状態から、第1クラッチ摩擦板19の残存量を検出し、第1クラッチ摩擦板19の磨耗量を算出し、また第2電動機37の回転数と第2クラッチ機構20の接続状態から、第2クラッチ摩擦板31の残存厚み(摩耗量)を検出し、第2クラッチ摩擦板31の磨耗量を算出する。

例えば第1クラッチ機構18においては、回転センサが検出した第1電動機25の回転量から、押圧部材41の前進量を算出し、同時に第1クラッチ機構18の接続状態などを検出し、クラッチ接続位置までに要する押圧部材41の前進量を算出する。これらの値から第1クラッチ摩擦板19の摩耗状態を検出する。そして接続状態になるまでの第1電動機25の回転数を、前回第1クラッチ機構18が操作されたときの値と比較し、回転数が多くなっていれば、その値を加算し第1クラッチ摩擦板19の残存厚みとして算出する。

2速発進においても、上述したと同様、第2クラッチ摩擦板31の摩耗量が算出される。第1クラッチ摩擦板19と第2クラッチ摩擦板31の各残存量が求められたら、クラッチ磨耗差算出手段が、第1クラッチ摩擦板19と第2クラッチ摩擦板31の磨耗量の差を求める。求められたクラッチ摩擦板の磨耗量の差は、記憶装置120に随時記憶される。記憶装置120は、バッテリーが車両から外されても記憶内容が消滅しない記憶装置が好ましい。これらの値が、再度メインキーがオンされたときに記憶装置120から読み出され、上記発進制御が再開される。

次に、発進制御の他の例について図3のフローチャートを用いて説明する。

例えば朝などに、車両のメインキーがオンされたら、シンクロナイザユニット80やシンクロナイザユニット82などを駆動させ、まず歯車機構14に1速および2速の変速段を設定する(S−200)。次に記憶装置120へデータを読みにいき、現時点までに算出された各クラッチ摩擦板19等の磨耗量の値を読み出す(S−202)。

制御装置16は、シフトレバーポジションセンサ96から、シフトレバーがドライブに入力されたとの発進要求となる信号を受けると(S−204)、読み出した磨耗量の結果に基づいて、磨耗量の差を求め(S−206)、摩耗の少ないクラッチ機構が多用されるように、第1クラッチ機構18と第2クラッチ機構20との使用配分を決定する(S−208)。一方記憶装置120に、磨耗量の値が記憶されていなければ、暫定的に1速発進に決定される。

また、各クラッチ機構の最大伝達駆動力を、最大伝達駆動力算出手段が算出する(S−210)。最大伝達駆動力は、各変速速を使用して伝達が可能な駆動力の最大値である。またアクセル開度センサ92からの信号により、要求加速算出手段が、アクセルペダルの踏み込み状態などに基づいて運転者が要求している加速状態を算出する(S−212)。

更に積載量算出手段が、車両負荷としての車両の積載量を算出する(S−214)。積載量算出手段は、エンジンへの燃料噴射量と車両加速度の関係や、ブレーキ作用力と車両の減速度などとの関係から、車両に積載している積載量を推定する。

また、勾配算出手段が、車両負荷としての路面の勾配を算出する(S−214)。勾配算出手段は、積載量算出手段と同様にして、エンジンへの燃料噴射量と車両加速度の関係や、ブレーキ作用力と車両の減速度などとの関係から、車両が走行している路面の勾配状態、例えば上り坂であるとか、下り坂であるとか、またその勾配の程度などを算出する。

尚、これらの車両負荷が算出されなければ、記憶装置120に記憶されている値を用いることとする。

要求加速算出手段が算出した要求加速の値と、積載量算出手段が算出した積載量および勾配算出手段が算出した勾配などの車両負荷の値とから、必要駆動力算出手段が、車両を各変速速で発進させるに要する必要伝達駆動力を算出する(S−216)。

そして、最大伝達駆動力算出手段が算出した最大伝達駆動力と、必要伝達駆動力算出手段が算出した必要伝達駆動力の値とを比較する(S−218)。決定されている変速段の必要伝達駆動力の値が最大伝達駆動力より小さければ、決定されている変速段でクリープを行う。仮に2速による発進が決定されており、2速発進の必要伝達駆動力の値が最大伝達駆動力より小さければ、2速でクリープを行わせる(S−220)。

更にアクセルが踏まれたことがアクセル開度センサ92から送られてくる信号により確認されたら、運転者から実際の発進(走行)要求がなされたと判断し、エンジン100の回転を上昇させ、クラッチ機構を作動させて発進を行う(S−222)。この際使用されるクラッチ機構も、既に使用が決定されたクラッチ機構であり、例えば2速発進が選択されていれば第2クラッチ機構20を接続させて車両を発進させる。上記発進制御により車両の発進がなされた後は、通常に変速を行い走行し(S−224)、停車したなら(S−226)終了する。

2速発進は、次のようにして行う。まず第2電動機37が回転し、送りねじ機構39が作動する。すると、第2プレッシャー板33がセンタープレート22に近づき、第2クラッチ摩擦板31がセンタープレート22と第2プレッシャー板33の間に挟まれ、エンジン100からの駆動力の伝達が開始される。第2クラッチ機構20が接続されるに従い、エンジン100の駆動力が2速の変速で駆動軸104に伝達され、車両が2速により発進される。

一方ステップ218において、決定されている変速段の必要伝達駆動力の値が最大伝達駆動力より大きいと判断された場合は、他方のクラッチ機構を併用してクリープを行う(S−228)。例えば2速による発進が決定されており、2速発進の必要伝達駆動力の値が最大伝達駆動力より大きければ、1速と2速を併用してクリープを行わせる(S−220)。更に、アクセルが踏まれたときには、1速を併用した2速での発進を行わせる(S−222)。つまり、第2クラッチ機構20を作動させて第2クラッチ摩擦板31により動力を駆動輪に伝達させるとともに、第1クラッチ機構18を作動させ第1クラッチ摩擦板19を介してエンジン100の動力を駆動輪に伝達させて発進を行う。各変速段で発進した後の変速操作は、従来と同様の制御である。

以上述べたように、上記発進制御装置によれば、各クラッチ摩擦板の磨耗量に基づいてクラッチ機構が選択され、磨耗量の少ないクラッチ機構で、車両にクリープを生じさせたり、発進を行わせて、磨耗量の少ないクラッチ機構を多用するので、クラッチ摩擦板の磨耗量を均等にすることができる。

また2速発進が決定されているとき、2速のクラッチ機構が有する最大伝達駆動力が、発進に際して必要とされる必要伝達駆動値より小さいときは、他方の1速のクラッチ機構が併用される。これにより、第1クラッチ機構18と第2クラッチ機構20の双方から、1速と2速の各歯車群を介して駆動力が駆動軸104に伝達され、駆動力不足が解消され、トルク不足を生じさせることなく、車両を円滑に発進させることができる。

また制御装置16による発進制御によれば、第1クラッチ摩擦板19と第2クラッチ摩擦板31の磨耗量の差を解消し、クラッチ摩擦板の磨耗量を均等にすることができる。したがって、2つのクラッチ摩擦板を使用限界まで使用でき、また同時に摩耗することから、使用可能なクラッチ摩擦板を交換するなどの無駄の発生を低減し、かつクラッチ交換に要する手間とコストを低減できる。

しかも、発進時に駆動トルクを不足させることがなく、運転者が要求した加速に適合した加速で車両を発進させることができる。また、クラッチの磨耗量を直接検出するセンサを用いることがないので、構成が簡易になり、コストを低減できる。

尚、クラッチ磨耗量算出手段に代え、他の方法でクラッチの磨耗量を算出してもよい。例えばクラッチ摩擦板19等の磨耗量を、第1クラッチ機構18が吸収した現時点までの総エネルギー吸収量等から推定してもよい。第1クラッチ機構18の総エネルギー吸収量は、例えば第1クラッチ機構18の入力軸と出力軸の回転差、第1クラッチ摩擦板19とセンタープレート22との接触圧力、第1クラッチ摩擦板19を滑らせている累積時間などから換算する。このようにして第2クラッチ摩耗量算出手段を構成してもよい。更に、クラッチ磨耗量算出手段と第2クラッチ磨耗量算出手段が求めた値のうち、信頼度の高い方を選択して用いたり、双方を適宜混在して用いて、各クラッチ摩擦板の摩耗量の差を求めてもよい。

本発明は、ツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御に用いることができる。

10…ツインクラッチ変速機
12…クラッチユニット
14…歯車機構
16…制御装置
18…第1クラッチ機構
19…第1クラッチ摩擦板
20…クラッチ機構
21…第1プレッシャー板
22…センタープレート
23…第1駆動機構
24…第1入力軸
25…第1電動機
26…第2入力軸
27、39…送りねじ機構
29…押圧部材
31…第2クラッチ摩擦板
33…第2プレッシャー板
35…第2駆動機構
36.38…モータ駆動部
37…第2電動機
41…押圧部材
92…アクセル開度センサ
94…ブレーキセンサ
96…シフトレバーポジションセンサ
98…速度センサ
100…エンジン
102…駆動軸
106…エンジン回転数センサ

Claims (6)

  1. 2群に区分された各変速段群のそれぞれにクラッチ機構を具え、前記各クラッチ機構を個別に操作して、駆動力を駆動軸に伝達させるツインクラッチ変速機を搭載した車両の発進制御装置であり、
    前記各クラッチ機構に設けられたクラッチ摩擦板の磨耗量を、前記各クラッチ機構の使用状態に基づき算出するクラッチ磨耗量算出手段と、
    運転者による前記車両の発進要求を検知する車両発進要求検知手段と、を具え、
    前記車両発進要求検知手段が、前記運転者による発進要求を検知すると、前記クラッチ磨耗量算出手段が算出した前記各クラッチ摩擦板の磨耗量の差を求め、求められた前記磨耗量の差に基づいて、前記各クラッチ機構の駆動力伝達量を所定の配分に設定することを特徴とした車両の発進制御装置。
  2. 前記磨耗量算出手段が算出した前記クラッチ摩擦板の磨耗量に基づき、前記各クラッチ機構での伝達可能な最大駆動力を算出する最大伝達駆動力算出手段、を更に具え、
    前記磨耗量の差が所定値以上であると判断されたときに、磨耗量が少ないクラッチ摩擦板の前記クラッチ機構を使用するとともに、前記最大伝達駆動力算出手段により、前記磨耗量が少ないクラッチ摩擦板の最大伝達駆動力を算出し、
    前記磨耗量が少ないクラッチ機構の最大伝達駆動力を超える駆動力の伝達が必要と判断されたときには、他方のクラッチ機構を合わせて使用することを特徴とした請求項1に記載の車両の発進制御装置。
  3. 前記磨耗量算出手段は、前記クラッチ機構を駆動させるクラッチ駆動機構の作動量と、該クラッチ機構の接続状態から算出する該クラッチ機構のクラッチ摩擦板の残存量から、該クラッチ機構のクラッチ摩擦板の磨耗量を算出することを特徴とした請求項1または2に記載の車両の発進制御装置。
  4. 前記磨耗量算出手段は、前記クラッチ機構を作動させた際の前記クラッチ摩擦板に加えられる押圧力と、押圧状態の積算時間から、該クラッチ機構のクラッチ摩擦板の磨耗量を算出すること特徴とした請求項1または2に記載の車両の発進制御装置。
  5. 運転者が要求している前記車両の加速状態を算出する要求加速算出手段と、
    前記車両の走行負荷を算出する車両負荷算出手段と、を更に具え、
    前記要求加速算出手段が算出した運転者の要求加速と前記車両負荷算出手段が算出した前記車両の走行負荷の状態から、必要な駆動力伝達量を算出することを特徴とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置。
  6. 前記車両負荷算出手段は、車両に積載されている積載量を算出する積載量算出手段と車両が走行する路面の勾配を算出する路面勾配算出手段の、少なくとも一方の手段からなることを特徴とした請求項5に記載の車両の発進制御装置。
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