JP2011255530A - 液体噴射装置 - Google Patents

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JP2011255530A JP2010129669A JP2010129669A JP2011255530A JP 2011255530 A JP2011255530 A JP 2011255530A JP 2010129669 A JP2010129669 A JP 2010129669A JP 2010129669 A JP2010129669 A JP 2010129669A JP 2011255530 A JP2011255530 A JP 2011255530A
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貞治 小森
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Abstract

【課題】噴射ノズルから紫外線の照射によって硬化するインクを噴射する液体噴射装置に
おいて、ノズル抜けの検査にかかるコストを抑制可能とする。
【解決手段】噴射ノズルから、電磁波の照射によって硬化する液体を液体受部材に噴射し
て検査パターンを生成する。液体受部材の表面は液体をはじく特性を有しており、内部に
液体が浸透しないようになっているので、液体受部材に噴射した液体に電磁波が照射され
ることにより、液体が液体受部材の表面で硬化する。従って、液体受部材の表面で硬化し
た液体を剥がし取ることで、液体受部材を再利用することができる。その結果、ノズル抜
けの検査の度に液体受部材を交換する必要が無くなるので、検査にかかるコストを抑制す
ることが可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから液体を噴射する技術に関する。
噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから媒体上に液体を噴射する液体噴射装置が知られ
ている。また、紫外線の照射によって硬化する液体を噴射ノズルから媒体上に噴射すると
ともに、噴射した液体に紫外線を照射して液体を硬化させる技術が開発されている。この
技術では、瞬時に液体を硬化させて媒体に定着させることができるので、プラスチックや
金属など、液体を吸収しない素材に対しても液体を良好に定着させることが可能である。
また、噴射ノズルから液体を噴射する関係上、ほこりなどの異物が噴射ノズルに付着す
るなどして噴射ノズルを塞ぐと、塞がれた噴射ノズルからは液体を正常に噴射することが
できなくなる。その結果、例えば、噴射ノズルから印刷媒体にインクを噴射する画像印刷
では、画像に白筋が入るなどの不具合(いわゆるノズル抜け)が生ずる。こうした不具合
を防止すべく、印刷前に検査用の画像パターンを印刷媒体に印刷することで、ノズル抜け
の有無を確認することが行われている。また、印刷媒体ではなく、検査用の媒体に画像パ
ターンを印刷してノズル抜けの有無を確認することで、印刷媒体の消費を抑制する技術も
提案されている(特許文献1)
特開2004−299160号公報
しかし、上述した従来技術では、ノズル抜けの検査時に検査用の媒体が消費されるので
、結局は、液体噴射装置のランニングコストが高くなってしまうという問題があった。
この発明は、従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、噴射ノ
ズルから紫外線の照射によって硬化するインクを噴射する液体噴射装置において、ノズル
抜けの検査にかかるコストを抑制可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の液体噴射装置は次の構成を
採用した。すなわち、
噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから、電磁波の照射によって硬化する液体を噴射す
る液体噴射装置であって、
前記噴射ノズルから噴射された前記液体に電磁波を照射する電磁波照射手段と、
前記噴射ノズルから噴射された前記液体により検査パターンが形成される液体受部材と
を備え、
前記液体受部材は、該液体受部材の表面が前記液体をはじく特性を有する部材であるこ
とを要旨とする。
このような本発明の液体噴射装置では、噴射ノズルから液体受部材に液体(電磁波の照
射によって硬化する液体)を噴射して検査パターンを生成する。この検査パターンから、
液体の噴射が正常に行われていたか否かを確認することで、噴射ノズルからの液体の噴射
に抜けが無いかや、液体の噴射位置にずれが生じないか等を検査することが可能となって
いる。また、液体受部材の表面は液体をはじく特性を有しており、内部に液体が浸透しな
いようになっているので、液体受部材に噴射した液体に電磁波が照射されることにより、
液体が液体受部材の表面で硬化する。
尚、本発明の電磁波照射手段から液体に照射される電磁波の種類には、紫外線や熱線等
が含まれる。また、液体受部材は、表面で液体をはじく特性を有していればどのような形
状であっても良く、例えば、液体をはじく表面加工が施された薄い平板状の部材であって
もよいし、また、撥液体性のシートを張設してベルト状に形成したものであってもよい。
上述のような表面特性を有する本発明の液体受部材を採用すれば、液体受部材の表面で
硬化した液体を剥がし取ることで、液体受部材を再利用することができる。従って、ノズ
ル抜けの検査の度に液体受部材を交換する必要が無くなるので、検査にかかるコストを抑
制することが可能となる。また、液体を硬化させた状態で剥がし取ることで、液体が飛散
するなどして周囲を汚す心配が無くなったり、剥がし取った液体(硬化物)を装置内から
除去するときに、硬化物を回収する作業が容易となる。
また、上述した本発明の液体噴射装置において、液体受部材は、液体受部材の表面が、
液体に対して30度から120度の接触角をなす特性を有することとしてもよい
詳細なメカニズムについては後述するが、液体受部材の表面に対する液体の接触角が大
きいほど、液体受部材の表面で硬化した液体の接着力は小さくなる。従って、硬化した液
体を剥がし取る観点からは、液体受部材の表面は、液体の接触角が大きくなるような特性
を有することが望ましい。一方で、あまりに接触角が大きくなると、液体受部材上を液体
が滑ってしまい、検査パターンが上手く生成されなくなる虞がある。以上のことから、液
体受部材の表面が、液体に対して30度から120度の接触角をなす特性を有していれば
、液体受部材の表面で硬化した液体を容易に剥がし取ることができるので、液体受部材を
効率よく再生させることが可能となる。
また、上述した本発明の液体噴射装置においては、液体受部材の表面に生成された検査
パターンを確認する検査パターン確認手段を設けるとともに、検査パターンの確認後に、
液体受部材の表面で硬化した液体をはがし取る剥離手段を設けることとしてもよい。
このような構成の液体噴射装置では、検査パターンの確認作業と、液体受部材の表面で
硬化した液体の剥離作業とが自動で行われる。尚、検査パターンの全体を確認し終えた後
に液体受部材表面の硬化した液体を剥がし取ってもよいし、検査パターンの確認が終了し
た部分から、順次、硬化した液体を剥がし取っていくこととしてもよい。こうすれば、検
査パターンの確認作業や、硬化した液体の剥離作業を操作者が行う必要がないので、ノズ
ル抜けの検査時の操作者の手間を低減することが可能となる。
本実施例の液体噴射装置の大まかな構成を示した斜視図である。 噴射ユニットの構造を示した斜視図である。 印刷媒体上に噴射されたインクを、UVランプを用いて硬化させる様子を示した説明図である。 検査ユニットの構造を示した斜視図である。 本実施例のノズル抜け検査処理を示したフローチャートである。 液体の接触角を解説した説明図である。 検査媒体に対するインクの接触角が所定の範囲内となることが望ましい理由を示した説明図である。 第1変形例の検査ユニットの構造を示した説明図である。 第1変形例の検査ユニットによって、検査媒体の表面で硬化したインクが剥がし取られる様子を示した説明図である。 第2変形例の検査ユニットの構造を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.装置構成:
B.本実施例の検査ユニットの構成:
C.変形例:
C−1.第1変形例:
C−2.第2変形例:
A.装置構成 :
図1は、いわゆるインクジェットプリンターを例に用いて本実施例の液体噴射装置の大
まかな構成を示した説明図である。図示されるように、インクジェットプリンター10は
、インクジェットプリンター10の土台部分を構成する支持部20と、支持部20の上を
左右に跨ぐようにして設けられた印刷部50などから構成されている。
支持部20は、略テーブル形状の本体フレーム22に、各種の機構が取り付けられるこ
とによって構成されている。本体フレーム22の上面(すなわち、テーブルの天板部分)
には、印刷媒体を背面から支持するプラテン24が設けられている。プラテン24の表面
には、上下に貫通する微細な空気穴が多数、形成されており、これらの空気穴はプラテン
24の下面側に設けられた図示しない減圧室を介して真空ポンプ26に接続されている。
従って、印刷媒体をプラテン24上にセットした状態で、真空ポンプ26を作動させるこ
とにより、プラテン24表面の空気穴に負圧を作用させて、印刷媒体をプラテン24上に
吸着させることが可能となっている。
また、本体フレーム22の天板部分の左右側面には、ガイド溝28a,28bが延設さ
れている。ガイド溝28a,28bには、後述する印刷部50の左右に設けられたガイド
機構が摺動可能に取り付けられるようになっている。また、本体フレーム22の手前には
コントローラー30が設けられている。コントローラー30の上面には、操作者が印刷の
設定などを行うための操作ボタン32や、各種の情報が表示される液晶パネル34などが
設けられており、コントローラー30の内部には、インクジェットプリンター10の動作
を制御する制御ユニット40が搭載されている。
印刷部50は、インクを印刷媒体上に噴射するための各種の機構が収められた略直方体
の本体ケース52や、本体ケース52の下方に設けられたガイド機構54a,54bなど
から構成される。本体ケース52の内部には、主走査方向に往復動しながら印刷媒体上に
インクドットを形成する噴射ユニット60や、噴射ユニット60を往復動させる駆動機構
70や、印刷不良を防ぐ目的で噴射ユニット60の検査を行う検査ユニット90などが搭
載されている。後述するように、噴射ユニット60の内部には、インクを噴射する噴射ヘ
ッドが設けられており、噴射ヘッドの底面側(印刷媒体に向いた側)に設けられた複数の
噴射ノズルから印刷媒体に向かってインクを噴射する。
また、噴射ノズルから噴射するインクは、インクカートリッジ80に収容されている。
インクカートリッジ80は、本体ケース52の右上に設けられたカートリッジホルダー8
2に装填され、カートリッジ内のインクはインクチューブ84を介して噴射ユニット60
に供給される。
尚、図示したインクジェットプリンター10では、シアンインク(Cインク)、マゼン
タインク(Mインク)、イエローインク(Yインク)、黒インク(Kインク)の4種類の
インクを用いてカラー画像を印刷することが可能であり、このことと対応して、インクの
種類毎に噴射ヘッドが設けられている。そして、それぞれの噴射ヘッドに対して、対応す
るインクカートリッジ80内のインクが、インクの種類毎に設けられたインクチューブ8
4を介して供給されるようになっている。
噴射ユニット60を往復動させる駆動機構70は、内側に複数の歯形が形成されたタイ
ミングベルト72と、タイミングベルト72を駆動するための駆動モーター74などから
構成されている。タイミングベルト72の一部は噴射ユニット60に固定されており、タ
イミングベルト72を駆動すると、主走査方向に延設された図示しないガイドレールによ
ってガイドされながら、噴射ユニット60を主走査方向に往復動させることが可能となる
噴射ユニット60を主走査方向に移動させた印刷領域外の位置には、本体ケース52の
左端が前方に突出して箱形に成形された部分が設けられており、この箱型部分の内部の領
域(検査領域)には検査ユニット90が収められている。詳細には後述するが、検査ユニ
ット90では、噴射ノズルに異物が付着するなどしてインクを上手く噴射できなくなるこ
と(例えば、インクが噴射できなかったり、インクの噴射方向が変わるなど)により、画
像に白筋が入るなどの不具合(いわゆるノズル抜け)が生ずることを防止するための検査
が行われる。また、本体ケース52の箱型部分の上面には、一端が開閉可能に軸支された
開閉扉92が設けられており、開閉扉92を持ち上げると、本体ケース52内部の検査ユ
ニット90の修理や清掃などを行うことが可能となっている。
ガイド機構54a,54bには、前述した本体フレーム22側面のガイド溝28に嵌合
する凸部が設けられている。このうち、本体ケース52の右側(図面上では左側)に設け
られたガイド機構54aの凸部は、本体フレーム22右側面のガイド溝(ガイド溝28a
)に嵌合され、また、本体ケース52の左側(図面上では右側)に設けられたガイド機構
54bの凸部は、本体フレーム左側面のガイド溝(ガイド溝28b)に嵌合される。そし
て、ガイド機構54a,54bの凸部がガイド溝28a,28bにそれぞれ嵌合された状
態で、図示しない移動機構を駆動することにより、ガイド溝28a,28bに沿って、ガ
イド機構54a,54bを本体フレーム22の前後方向(すなわち副走査方向)に摺動さ
せることができるようになっており、こうすることで、印刷部50の全体を復走査方向に
移動させることが可能となっている。
このような構成を有するインクジェットプリンター10では、先ず、駆動機構70によ
って噴射ユニット60を主走査方向に移動させながら印刷媒体上にインクを噴射する。そ
して、噴射ユニット60が印刷媒体の端まで移動したら、今度はガイド機構54によって
印刷部50を副走査方向に少しずらした後に、噴射ユニット60を先に移動してきた方向
とは反対方向に移動させながら印刷媒体上にインクを噴射する。更に、噴射ユニット60
が印刷媒体の端まで移動したら印刷部50を復走査方向にずらして、噴射ユニット60を
反対方向に折り返し移動させながらインクを噴射する。
以上のように、噴射ユニット60を主走査方向に往復動させると共に、往動、あるいは
復動する際に印刷媒体上を通過する位置を少しずつずらしながらインクを噴射することで
、印刷媒体上に画像を印刷していく。また、本実施例のインクジェットプリンター10で
は、噴射ノズルから噴射するインクとして、紫外線の照射によって硬化するインク(以下
、UVインクと呼ぶ)を採用している関係上、噴射ユニット60は以下のように構成され
ている。
図2は、本実施例の噴射ユニット60の構造を示した斜視図である。前述したように、
本実施例のインクジェットプリンター10では、4種類のインク(Cインク、Mインク、
Yインク、Kインク)を用いて画像を印刷することが可能である。このことに伴って、図
2に示されるように、インクの種類ごとに、Yインクを噴射する噴射ヘッド62y、Mイ
ンクを噴射する噴射ヘッド62m、Cインクを噴射する噴射ヘッド62c、Kインクを噴
射する噴射ヘッド62kが設けられている。それぞれの噴射ヘッド62には、対応する色
のインクカートリッジ80からのインクチューブ84が接続され、対応する色のインクが
噴射ヘッド62に供給される。
また、4つの噴射ヘッド62の左右の両脇には、紫外線を照射するUVランプ64a,
64bが設けられている。そして、噴射ヘッド62から噴射したUVインクに対して、次
のようにしてUVランプ64から紫外線を照射することにより、噴射したインクを印刷媒
体上で硬化させる。
図3は、UVランプ64を用いて、印刷媒体上に噴射したインクを硬化させる様子を示
した説明図である。尚、図3には、インクジェットプリンター10の正面から噴射ユニッ
ト60を見たときの様子が示されている。
前述したように、本実施例のインクジェットプリンター10は、噴射ユニット60を往
復動させながら印刷媒体にインクを噴射していく。そして、図3(a)に示されるように
、噴射ユニット60の往動時には、噴射ヘッド62の左右の両脇に設けられたUVランプ
64a,64bのうち、右側のUVランプ64bを点灯させた状態で噴射ノズルからイン
クを噴射する。UVランプ64bは、噴射ユニット60の進行方向に対して噴射ヘッド6
2よりも後ろ側に設けられているので、噴射ノズルから印刷媒体上に噴射されたインクの
上を点灯状態のUVランプ64bが通過する。その結果、UVランプ64bが通過中に照
射された紫外線によって印刷媒体上のインクが硬化されて、インクが印刷媒体上に定着す
る。図中には、印刷媒体上に噴射されたインク(白色で表示)が、UVランプ64bから
の紫外線を受けて硬化した状態(黒色で表示)に変化する様子が示されている。
また、噴射ユニット60の復動時には、図3(b)に示されるように、左右のUVラン
プ64a,64bのうち、左側のUVランプ64aを点灯させた状態で噴射ノズルからイ
ンクを噴射する。すると、印刷媒体上に噴射されたインクの上をUVランプ64aが通過
することで、UVランプ64aが通過中に照射された紫外線によってインクが硬化され、
印刷媒体上に定着する。
このように、印刷中は、噴射ユニット60の進行方向の後方のUVランプ64を点灯さ
せることで、噴射したUVインクに紫外線が照射されて、印刷媒体上でインクが速やかに
硬化する。従って、インクジェットプリンター10を用いた画像印刷では、例えば、プラ
スチックや金属など、インクが浸透しないような素材に対してもインクを良好に定着させ
ることが可能である。また、本実施例のインクジェットプリンター10には、噴射ノズル
が異物などで塞がれることによる印刷不良(ノズル抜け)の発生を防ぐ目的で、以下のよ
うな検査ユニット90が搭載されている。
B.本実施例の検査ユニットの構成 :
図4は、本実施例の検査ユニット90の構造を示した斜視図である。前述したように、
本実施例の検査ユニット90は、主走査方向の印刷領域外(検査領域)に設けられており
(図1を参照)、大まかには、図4に示されるように、噴射ユニット60の移動方向(主
走査方向)と直行する方向に設けられた略平板のベース部100と、ベース部100の上
を左右に跨ぐようにして設けられた撮影部110などから構成されている。
図示されるように、噴射ユニット60を検査領域まで移動させると、噴射ヘッド62の
底面側に設けられた複数の噴射ノズルが、ベース部100の略中央部とちょうど向かい合
うようになっている。また、ベース部100の略中央の領域(図中では噴射領域と表示)
には、噴射ノズルからのインクを受ける検査媒体102がセットされる。尚、本実施例の
検査媒体102には、セラミック製(あるいは金属製)の薄い平板が採用されているが、
こうした部材を検査媒体102に採用する理由については後述する。
撮影部110は、ベース部100の左右側面に延設されたガイド溝104a,104b
に取り付けられるガイド機構112a,112bや、ガイド機構112a,112bから
立設された支持部材114によって、ベース部100の表面から一定の高さに支持された
カメラ116などから構成される。ガイド機構112a,112bには、ガイド溝104
a,104bに嵌合する凸部が設けられており、撮影部110右側(図面上では左側)の
ガイド機構114aの凸部はベース部100右側面のガイド溝(ガイド溝104a)に嵌
合され、また、撮影部110左側のガイド機構112bの凸部はベース部100左側面の
ガイド溝104bに嵌合される。この状態で、図示しない駆動機構を用いて、ガイド機構
112a,112bをガイド溝104a,104bに沿って摺動させることにより、撮影
部110の全体をベース部100の前後方向に移動させることが可能となっている。以上
のような検査ユニット90を搭載した本実施例のインクジェットプリンター10では、次
のようにしてノズル抜けの有無を検査する。
図5は、本実施例のノズル抜け検査処理を示したフローチャートである。ノズル抜け検
査処理は、画像の印刷を開始するに先立って、インクジェットプリンター10の動作を制
御する制御ユニット40によって実行される処理である。
ノズル抜け検査処理を開始すると、先ず始めに、駆動機構70によって噴射ユニット6
0を検査ユニット90の噴射領域の真上に移動させる。続いて、噴射領域上にセットされ
た検査媒体102に向かって、噴射ヘッド62の全ての噴射ノズルから微量のインクを噴
射させることにより、検査媒体102上に複数のドットから成るテストパターンを印刷す
る(ステップS100)。
このとき、通常であれば、検査媒体102上には、それぞれの噴射ノズルと向かい合う
位置にドットが印刷されるが、噴射ノズルが異物などによって塞がれた状態では、塞がれ
た噴射ノズルと向かい合う位置にはドットが印刷されなかったり、あるいは噴射されたイ
ンクの進路がそれてドットの印刷位置がずれたりする。結局、検査媒体102上に印刷さ
れたドットの位置を確認することで、画像の印刷中にノズル抜けが起こり得るか否かを判
断することが可能である。そこで、検査媒体102上にテストパターンを印刷したら(ス
テップS100)、検査ユニット90の撮影部110を移動させながら、検査媒体102
上に印刷されたテストパターンの画像をカメラ116で撮影すると共に、撮影したテスト
パターンからドットの印刷位置を検査する(ステップS102)。
こうしてテストパターンを検査した結果(ステップS102)、検査媒体102上に印
刷された全てのドットが、噴射ノズルとちょうど向かい合う位置に印刷されていること(
パターン正常)が確認された場合には(ステップS104:yes)、印刷中にノズル抜
けは発生しないと判断し、印刷媒体への印刷を開始させて(ステップS106)、ノズル
抜け検査処理を終了する。一方で、テストパターンを検査した結果(ステップS102)
、何れかのドットが印刷されなかったり、あるいはドットの印刷位置がずれたりするなど
、テストパターンに異常がある場合には(ステップS104:no)、ノズル抜けが発生
する虞があると考えられる。この場合は、前述したコントローラー30の液晶パネル34
にノズル抜けを警告する旨のエラーメッセージを表示させると共に、以降の印刷動作を中
止させた後(ステップS108)、ノズル抜け検査処理を終了する。
以上のようなノズル抜け検査処理が実行されることにより、操作者は、ノズル抜けが生
ずるか否かを印刷前に知ることができる。従って、必要に応じて噴射ノズルの清掃を行う
などして異物を除去することで、画像に白筋が入るなどの印刷不良が起こることを回避す
ることができる。その結果、印刷時間の無駄となってしまうことを防止するとともに、高
価な印刷媒体が無駄に消費されてしまうこと防ぐことが可能となる。
加えて、本実施例のインクジェットプリンター10では、印刷媒体を節約することが可
能となるだけでなく、検査に使用した検査媒体102を再利用することもできるようにな
っている。すなわち、前述したように、本実施例の検査媒体102には、セラミック製ま
たは金属製の薄い平板が採用されているので(図4を参照)、検査媒体102に噴射され
たインクは検査媒体102の内部には浸透せずに表面に留まる。この状態で、インクに紫
外線が照射されて速やかに固化するので、検査媒体102の表面に張り付いたインクをヘ
ラなどで剥がし取ることで、検査媒体102を再利用することが可能である。
もっとも、検査媒体102を再利用する為には、検査媒体102の表面に張り付いたイ
ンクを残さずに剥がし取ることが必要となる。従って、検査媒体102を再利用すること
は必ずしも容易ではないが、本発明の発明者らは、検査媒体102に後述する表面特性を
持たせれば、検査媒体102の表面上に張り付いたインクを容易に剥がし取ることが可能
となることを見出した。以下ではこの点について説明するが、説明の前提として、本実施
例の検査媒体102の表面特性を表す指標となっている、液体の「接触角」について簡単
に説明しておく。
図6は、液体の「接触角」について解説した説明図である。図6には、平板の上に液滴
を落としたとき様子が示されている。平板上に液体を滴下すると、図6に示されるように
、平板の表面に液膜が形成される。このとき、液膜の端部に引いた接線(図中ではaと表
示)と平板の表面とがなす角(図中ではbと表示)のことを「接触角」という。一般に、
平板上に滴下した液滴が広がりやすい(濡れが良い)場合には、接触角は小さくなり、逆
に、滴下した液滴が平板にはじかれてしまう(濡れが悪い)場合には、接触角は大きくな
る。このことから、「接触角」は固体表面に対する液体の濡れやすさを示す指標として用
いられる。そして、検査媒体102の表面に対するインクの接触角の大きさが所定の範囲
内であれば、本発明の発明者らは、検査媒体102に張り付いたインクを容易に剥がし取
ることが可能となることが見出された。
図7は、検査媒体102に対するインクの接触角が所定の範囲内となることが望ましい
理由を示した説明図である。先ず、媒体表面に張り付いたインクの剥がし易さという観点
からすれば、検査媒体102に対するインクの接触角は、できるだけ大きい方がよい。す
なわち、図7(a)に示されるように、インクの接触角が小さいと、検査媒体102の表
面にインクが広がり易くなることで、インクが硬化したときの検査媒体102に対する接
地面積が広くなる。これにより、検査媒体102へのインクの接着力が大きくなることで
、硬化したインクを剥がし取ることが困難となってしまう。従って、図7(b)に示した
ように、インクの接触角が大きい方が、検査媒体102に対するインクの接地面積が小さ
くなるので、検査媒体102からインクを剥がし取りやすくなる。
一方、あまりに接触角が大きくなると、検査媒体102の濡れが悪くなる影響で、媒体
表面でインクが滑ってしまい、結果として、ドットの印刷位置がずれてテストパターンが
乱れてしまう虞もある。以上のことを勘案すれば、検査媒体102に対するインクの接触
角は、小さすぎず、かつ大きすぎない所定の範囲内の値を取ることが適当である。実際に
実験を行って確認したところ、検査媒体102の表面に対するインクの接触角が、30度
から120度の範囲となる表面特性を有する検査媒体102を採用すると、テストパター
ンの乱れを防止しつつ、検査媒体102の表面に張り付いたインクを容易に剥がし取れる
ことが確かめられた。
以上のような表面特性の検査媒体102を採用したインクジェットプリンター10では
、ノズル抜けの検査に用いる検査媒体102を再利用することができる。従って、検査媒
体102を検査の度に交換する必要が無いので、検査にかかるコストを大幅に低減するこ
とが可能である。また、検査媒体102を再利用する方法としては、インクを検査媒体1
02に噴射した後に、インクを固化させることなく、ワイパー等でぬぐい取る方法も考え
られるが、UVインクのように比較的、粘度の高いインクでは、インクが検査媒体102
上に粘着してしまい、ぬぐい残しが生じることとなる。この点で、本実施例のように、イ
ンクを硬化させてから剥がし取る方法をとれば、インクをぬぐい残すことがなく、より確
実に検査媒体102を再生させることが可能である。更に、検査媒体102の清掃時には
インクが固まった状態となっているので、剥がし取ったインクが飛散しても、飛散したイ
ンクが周りに付着するなどして汚れる心配もなく、また、清掃に用いるヘラなどにインク
が付着して汚れることもない。
C.変形例 :
上述した実施例には、いくつかの変形例が考えられる。以下では、これらの変形例につ
いて簡単に説明する。尚、以下に説明する変形例において、上述した本実施例と同様の構
成部分については、本実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
C−1.第1変形例 :
前述した実施例では、ノズル抜けの検査によって検査媒体102に噴射されたインクは
、検査後、ヘラなどを用いて操作者自らが清掃するものと説明した。しかし、操作者の手
間を低減するために、検査ユニット90を以下のように構成することとしてもよい。
図8は、第1変形例のインクジェットプリンター10に搭載された検査ユニット90の
構造を示した斜視図である。図示されるように、第1変形例の検査ユニット90では、図
4を用いて前述した検査ユニット90のカメラ116の後方にスクレーパー120が設け
られており、スクレーパー120はガイド機構112a,112bから立設された支持部
材122によって支持されることで、撮影部110と一体となってベース部100の前後
方向に移動することが可能となっている。また、検査媒体102がセットされる噴射領域
の前方には、ベース部100の表面を掘り下げて成形された回収穴106が設けられてい
る。このように構成される第1変形例の検査ユニット90では、前述したノズル抜けの検
査が実行されると、以下のようにして検査媒体102上のインクが剥がし取られる。
図9は、ノズル抜けの検査時に、検査媒体102上のインクが剥がし取られる様子を示
した説明図である。尚、図9には検査ユニット90を側方から見た時の様子が示されてお
り、図が複雑となることを避けるために、ガイド機構112a,112bや支持部材11
4,122は図示を省略している。
図9(a)に示されるように、撮影部110がベース部の後方に待機した状態で、検査
媒体102の表面にテストパターンが印刷されると、ノズル抜けの検査を行うべく撮影部
110がベース部100の前方へと移動する。そして、検査媒体102上のテストパター
ンを撮影しながら撮影部110の全体が更に前方へと移動すると、図9(b)に示される
ように、カメラ116の後方に設けられたスクレーパー120の刃の先端部分によって、
撮影が終了した部分のドットから順に剥がし取られていく。こうして検査媒体102から
剥がし取られたドットは、スクレーパー120の刃に引っ掛かりながらベース部100の
前方へと運ばれていき、最終的には図9(c)に示されるように、検査媒体102の前方
に掘られた回収穴106に集められる。
以上のような第1変形例の検査ユニット90では、ノズル抜けの検査を行うと、自動的
に、検査媒体102の表面のインクが剥がし取られる。従って、ノズル抜けの検査の度に
検査媒体102に張り付いたインクを剥がし取る必要が無いので、検査における操作者の
負担を軽減することができる。また、検査媒体102から剥がし取られたインクは、回収
穴106に集められるようになっているので、インクの塊が、装置内の他の場所に転がり
こんでしまうこともない。
C−2.第2変形例 :
前述した実施例、および第1変形例では、検査媒体102としてセラミック製や金属製
などの不透明な材料で形成された平板を使用するものと説明した。しかし、検査媒体10
2は前述した表面特性を備えたものであればどのような素材を用いてもよく、例えば、ガ
ラスや、樹脂製などの透明な材質で形成された平板を検査媒体102として採用してもよ
い。この場合は、検査ユニット90を以下のような構成とすることが可能である。
図10は、第2変形例のインクジェットプリンター10に搭載された検査ユニット90
の構造を示した説明図である。図示した第2変形例の検査ユニット90では、透明な検査
媒体102(例えばガラスの平板)を採用することにより、検査媒体102の背面からで
も検査媒体102に印刷されたテストパターンを撮影することができるようになっている
。このことに伴い、第2変形例の検査ユニット90では、ベース部100の上方から検査
媒体102を撮影するカメラ116の代わりに、検査媒体102の背面から検査媒体10
2を撮影するスキャナー118が設けられている。
このような構成の検査ユニット90を用いてテストパターンを撮影することとすれば、
スキャナー118が直接インクに触れる虞がない。従って、前述したように、カメラ11
6を用いて検査媒体102の上方からテストパターンを撮影する場合と比較して、検査媒
体102上のテストパターンにスキャナー118のレンズ部分を接近させた状態で撮影す
ることができる。これにより、テストパターンをより鮮明に撮影できるので、ノズル抜け
の検査の精度を高めることが可能となる。
以上、本願発明の実施例について説明したが、本発明は上記に限られるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
10…インクジェットプリンター、 20…支持部、 22…本体フレーム、
24…プラテン、 26…真空ポンプ、 28…ガイド溝、
30…コントローラー、 32…操作ボタン、 34…液晶パネル、
40…制御ユニット、 50…印刷部、 52…本体ケース、
54…ガイド機構、 60…噴射ユニット、 62…噴射ヘッド、
70…駆動機構、 72…タイミングベルト、 74…駆動モーター、
80…インクカートリッジ、 82…カートリッジホルダー、
84…インクチューブ、 90…検査ユニット、 92…開閉扉、
100…ベース部、 102…検査媒体、 104…ガイド溝、
106…回収穴、 110…撮影部、 112…ガイド機構、
114…支持部材、 116…カメラ、 118…スキャナー、
120…スクレーパー、 122…支持部材

Claims (3)

  1. 噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから、電磁波の照射によって硬化する液体を噴射す
    る液体噴射装置であって、
    前記噴射ノズルから噴射された前記液体に電磁波を照射する電磁波照射手段と、
    前記噴射ノズルから噴射された前記液体により検査パターンが形成される液体受部材と
    を備え、
    前記液体受部材は、該液体受部材の表面が前記液体をはじく特性を有する部材である液
    体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体受部材は、該液体受部材の表面が、前記液体に対して30度から120度の範
    囲の接触角をなす特性を有する部材である液体噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体受部材の表面に生成された前記検査パターンを確認する検査パターン確認手段
    と、
    前記検査パターン確認手段による確認が行われると、前記液体受部材の表面で硬化した
    前記液体をはがし取る剥離手段と
    を備える液体噴射装置。
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