JP2011244513A - Pwmインバータ装置およびpwmリプル抑制回路 - Google Patents

Pwmインバータ装置およびpwmリプル抑制回路 Download PDF

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Abstract

【課題】PWMリプル成分を含む電流検出信号または電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制した検出により、検出または制御を精度良く、かつ遅れを小さくする。
【解決手段】出力電流の検出回路は、PWMリプル成分を含む3相電流検出信号をA/D変換器3でディジタル信号に変換し、さらに、ディジタル信号を変換器10で回転座標変換した後に、移動平均回路14による移動平均処理によってPWMリプル成分を抑制した検出をする。
または、3相電流検出信号をΔΣ変調器で各相1ビットの時系列データに変換し、これら時系列データの組み合わせにより、加減算器を用いて3相/2相変換や回転座標演算によってPWMリプル成分を抑制した検出をする。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランジスタやIGBTなどの電力用スイッチング素子で主回路を構成し、スイッチング素子のPWM(パルス幅変調)制御により直流を交流に変換するPWMインバータ装置、およびPWMインバータ装置の出力電流または電圧検出信号からPWMリプル成分(PWMキャリア周波数成分)を抑制して検出するPWMリプル抑制回路に関する。
直流電力を交流電力に変換してモータなどを駆動するインバータ装置として、電圧型PWM制御方式を利用したものがある。この電圧型PWM制御方式では、直流電圧のP側とN側電位を2個のスイッチング素子で選択出力し、さらにその平均電圧が電圧指令と等価になるように2個のスイッチング素子の選択比率を制御するものである。そのため出力電圧は矩形波になる。さらにこれが多相出力されたうえ、負荷のインダクタンス成分によって平滑されるため、電流波形には複雑な鋸波状のリプルを含むことになる。つまり、正弦波状の電圧指令が入力されても出力電圧や出力電流には高周波成分が含まれる。
PWMインバータ装置を電流制御するためには、PWM制御回路の他に、電流指令入力手段と出力電流検出手段および電流指令と出力電流との比較で電流制御出力を得る電流制御手段を追加しなくてはならない。インバータ装置によるモータ駆動時には、インバータ出力電流に含まれる高調波電流はモータ内部の損失やトルクリプルになるだけで、平均的な出力トルクには寄与しない。そのため、モータのトルク制御のためにインバータ装置に電流制御系を設ける場合には、PWMキャリア周波数による高調波を除いた基本波成分の電流だけを検出できる装置が必要になる。
また、近年、CPUによる複雑な離散系の演算やFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)という大規模なディジタル回路が比較的利用しやすくなったこと、また、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換素子も高速・低価格になったため、電流検出信号を直接A/D変換してディジタル信号で制御することが行なわれている。つまり、この離散系のディジタル信号として取り扱う必要もある。
ここで、問題になるのは、PWMキャリア周波数成分により正確な電流検出が困難になることである。例えば、電流検出装置に、PWMリプルを抑制する低域通過フィルタ(LPF)を介挿すると、電流検出に遅れ時間が発生してムダ時間となり、電流制御の応答特性を高く設定することができない。
そこで、非特許文献1では、PWMリプルを低減するために、PWM周期と電流波形の周期性を利用したPWM同期電流サンプル方法を提案している。これは、PWMキャリアの一周期中に、電流波形にはこの基本波成分と交差(一致)する点が2カ所存在するので、その時刻で電流をサンプルする方法である。
一方、特許文献1では、図7のような回路を提案しており、図8のような動作となることを示している。これは、図7の電流検出器1で検出する電流波形をサンプルホールド回路2でPWMキャリア(三角波)周期間に多数回サンプリングしておき、このサンプルごとにA/D変換器3でディジタルデータに変換し、そのデータをサンプル値補償器4内で移動平均を取っている。これは、キャリア周波数と同期した移動平均演算には、一種のディジタルフィルタ効果があることを利用してPWMリプル成分を抑制するものである。5は電流制御器、6はPWM変換器、7は電力変換器(インバータ)、8は負荷(モータ)である。
特許文献2では図9のような回路を提案しており、図10のような動作となることを示している。これは、電流検出のアナログ信号の時点で、アナログ平均化回路21を利用してPWMキャリア周期間の平均処理をすることでPWMキャリア成分を抑制し、その後、サンプルホールド回路22によるサンプリングと、A/D変換器23によるディジタルデータへの変換を行う。
特許文献1では電流演算方式については詳細に記載していないが、特許文献2では電流制御系に回転座標変換を適用することも記載されている。これはA/D変換後の電流検出値を3相2相変換や基準周波数で回転する座標上に回転座標変換を行ってから、dq変換と呼ばれる回転座標上の2軸成分として電流制御演算を行うものである。図7のように固定座標上で電流制御演算を構成すると電流制御の積分出力は正弦波状に変化する。しかし、回転座標上の電流制御では直流成分で取り扱うことができるようになり、位相追従遅れの少ない制御特性が得られるという利点がある。
特許文献1においても、図7の電流制御系の構成を回転座標変換回路で構成することは可能であり、図11のような構成が想定できる。なお、図7と同等のものは同一符号で示す。図11では、電流のサンプルホールド回路2と、A/D変換器3および移動平均回路9の後段に3相(uvw)/2相(dq)座標変換器10を設け、電圧指令の出力側にも2相(dq)/3相(uvw)逆座標変換器11を設けて3相電圧成分に戻している。これら座標変換の基準位相θは回転座標変換基準位相発生部12により発生する。13は負荷(モータ)8のロータ回転角θrの検出器である。
図11の動作タイミングチャートは図12のようになる。図12では電流演算周期(Sacr)のタイミングで回転座標変換の位相θ(m)を一定に保持した例を示している。
特開平10−42569号公報 特開2002−199735号公報
山本 他、「PWM同期電流サンプルによる誘導電動機のディジタル電流制御法」、電気学会論文D、112巻7号、平成4年
特許文献2では、アナログ回路で平均処理を行っているために回路が複雑になる。これに対し近年の大規模FPGAというディジタルLSIを使用すれば、複雑な回路もコンパクトに実現できるようになった。
また、特許文献2のアナログ回路では平均演算周期ごとにA/D変換結果が更新される。そのため、特許文献2の図9の回路では特許文献1の図8のi0、i1、i2のように平均区間を逐次ずらした移動平均を適用することはできない。つまり、図9のアナログ回路ではA/D変換周期よりも短い周期で平均演算結果を出力することができない。これは、電流検出のムダ時間が長くなることを意味しており、電流制御の高速な応答を制限してしまう。
一方、特許文献1では電流制御を固定座標上で構成しているので位相遅れの課題がある。そこで、特許文献1に回転座標変換の対策を追加した例が図11である。図12のタイミングチャートは電流制御をSadサンプル(Nクロック周期)で、電流制御演算をSacrサンプル(SadサンプルM回に1回に相当)で動作させた例である。また、移動平均期間はキャリア周期としている。
図12を詳細に説明する。同図の最上段は、サンプルタイミングの基準となるPWMキャリア信号を示している。2段目は電流のこのPWMキャリア信号に同期した、電流のサンプルタイミングである。3段目は電流のサンプル値(時刻番号:n)であり、実電流i(t)の連続波形とサンプルした電流i_ad(n)を丸印で示している。この例ではPWM一周期間に8回サンプルして移動平均演算を行う。たとえば、t(n)時刻で電流をサンプルおよびA/D変換した場合には、矢印で示したt(n−7)からt(n)までの8サンプルの平均を演算し、PWMリプルを抑制した電流検出信号(図中の○印)として出力する。この処理は、常に現在の電流検出から7サンプル前のデータまでを使用した移動平均になる。
図12の6段目は回転座標に使用する位相であり、実際には鎖線のように連続的に変化するが、○印の時点で5段目の電流制御周期タイミング信号Sacr(m)発生時にサンプリングして、6段目のθ(m)のようなサンプリング間は一定の位相としている。例えばt(m)の時刻では、最新の電流検出ave(i_ad(tn−7)〜i_ad(tn))と、6段目の最新の回転座標変換の基準位相θ(m)により7段目の回転座標上の電流検出(○印)に変換することを矢印で示している。
しかし、図11の方式では以下の2つの問題が存在する。
(問題1)例えば、図12の4段目の●印で示した移動平均出力ave(i_ad(tn−7)〜i_ad(tn))の全てをそのまま回転座標変換すれば、6段目に●印で示したid_ave・iq_ave信号のように、回転座標変換に使用した位相が一定であるため少し脈動(リプル)が生じる。特に、回転位相θrの周波数が高くなると、電流検出信号を座標変換する際に、この位相サンプル誤差の影響が大きくなって無視できなくなる。さらに、回転位相θrの検出は回転角検出器13の検出周期やデータの伝送時間などにより制限を受けることがある。例えば、シリアル通信で17ビット長のデータを送信する場合には、数十μsの伝送時間を要するため、この電流サンプルと同期して位相検出できない場合がある。
(問題2)理想的には、電流サンプル自体も移動平均期間のサンプル点数を多くするほど統計的に電流検出精度が向上する。しかし、A/D変換器には、変換時間が必要でありサンプル周期をそれ以上に短くすることはできない。仮に、高速で変換可能なA/D変換器が存在したとしても、3相/2相変換と回転座標変換を行うためには、(1)式のようにsin/cosといった三角関数や行列の乗算などの演算が必要である。そのため、いくら大規模なFPGAであっても演算時間の制限により、(1)式の演算が実現できない場合もあり、電流検出精度に限度がある。
Figure 2011244513
これらの2つの問題点は、特に周波数が高くなると顕著に誤差が大きくなり、電流検出精度の低下や電流制御精度の低下を引き起こし、さらには電流検出遅れや電流制御遅れを起こす。同様に、PWMインバータ装置が電圧制御系を有して出力電圧検出による電圧制御を行う場合に、電圧検出信号に含まれるPWMリプル成分が電圧検出精度の低下や電圧制御精度の低下を引き起こし、さらには電流検出遅れや電流制御遅れを起こす。
本発明の目的は、PWMリプル成分を含む電流検出信号による電流制御または電圧検出信号による電圧制御に、PWMリプル成分を抑制した検出により制御精度良く、かつ制御遅れを小さくできるPWMインバータ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、PWMリプル成分を含む電流検出信号または電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制した検出により、検出精度良く、かつ検出遅れを小さくできるPWMリプル抑制回路を提供することになる。
本発明は、前記の課題を解決するため、出力電流または電圧の検出回路は、PWMリプル成分を含む3相電流検出信号または電圧検出信号をA/D変換器でディジタル信号に変換および回転座標変換した後に、移動平均処理によってPWMリプル成分を抑制して検出する構成、またはPWMリプル成分を含む3相電流検出信号または3相電圧検出信号をΔΣ変調器で各相1ビットの時系列データに変換し、これら時系列データの組み合わせにより、加減算器を用いて3相/2相変換や回転座標演算によってPWMリプル成分を抑制して検出する構成とするもので、以下のPWMインバータ装置およびPWMリプル抑制回路を特徴とする。
(PWMインバータ装置の発明)
(1)2相の電流制御器または電圧制御器の制御出力から2相/3相座標変換した3相電圧指令値に従ってインバータをPWM制御し、このインバータの3相出力電流検出信号または3相出力電圧検出信号を3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号を前記電流制御器または電圧制御器の検出信号にするPWMインバータ装置において、
前記ディジタル信号の検出回路は、
前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号をサンプル周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、
前記3相電流または電圧のサンプル値をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器で変換したディジタル信号を回転座標変換する3相/2相座標変換器と、
前記回転座標変換したディジタル信号をPWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期で、かつ前記サンプル周期時点の位相におけるサンプル値を移動平均処理して前記ディジタル信号とする移動平均回路と、
前記PWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期における基準位相θr(m)の今回値と速度検出情報から前記サンプル周期時点の位相を推定して前記移動平均処理の基準位相θ^(n)を発生する回転座標変換基準位相発生部と、
を備えたことを特徴とする。
(2)2相の電流制御器または電圧制御器の制御出力から2相/3相座標変換した3相電圧指令値に従ってインバータをPWM制御し、このインバータの3相出力電流検出信号または3相出力電圧検出信号を3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号を前記電流制御器または電圧制御器の検出信号にするPWMインバータ装置において、
前記ディジタル信号の検出回路は、
前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号を各相1ビットの信号に変換して時系列データSu、Sv、Swを得るΔΣ変調器と、
前記時系列データSu、Sv、Swの論理値を関数F()で検出電流または電圧単位に戻した行列F(Su)、F(Sv)、F(Sw)と、三角関数行列と、係数行列を使った下記式の三角関数値の加減算により、前記時系列データSu、Sv、Swを3相/2相回転座標変換した電流または電圧成分Fd、Fqを位相θ(t)毎に求める三角関数演算部と、
Figure 2011244513
前記成分Fd、Fqの演算タイミングSacr(m)毎の該成分Fd、Fqの積算と平均演算で電流または電圧の移動平均値を求める積算・除算回路と、
を備えたことを特徴とする。
(3)前記積算・除算回路は、前記回転座標変換した成分Fd、Fqの積算には平均演算期間の開始時に前記積算値をクリアし、終了時に該積算値をラッチし、平均演算には該積算値を平均演算期間で除算することを特徴とする。
(4)前記積算・除算回路は、前記三角関数演算部で位相θ(t)毎に求めた演算結果を累算しておき、今回と前回の累算値のサンプル値を保持し、今回のサンプル値から前回のサンプル値を減算したものをサンプル回数Nで除算して、検出周期の短い移動平均を求めることを特徴とする。
(PWMリプル抑制回路の発明)
(5)PWMインバータ装置の3相電流検出信号または3相電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制し、3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号で検出するPWMリプル抑制回路であって、
前記ディジタル信号の検出回路は、
前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号をサンプル周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、
前記3相電流または電圧のサンプル値をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器で変換したディジタル信号を回転座標変換する3相/2相座標変換器と、
前記回転座標変換したディジタル信号をPWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期で、かつ前記サンプル周期時点の位相におけるサンプル値を移動平均処理して前記ディジタル信号とする移動平均回路と、
前記PWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期における基準位相θr(m)の今回値と速度検出情報から前記サンプル周期時点の位相を推定して前記移動平均処理の基準位相θ^(n)を発生する回転座標変換基準位相発生部と、
を備えたことを特徴とする。
(6)PWMインバータ装置の3相電流検出信号または3相電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制し、3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号で検出するPWMリプル抑制回路であって、
前記ディジタル信号の検出回路は、
前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号を各相1ビットの信号に変換して時系列データSu、Sv、Swを得るΔΣ変調器と、
前記時系列データSu、Sv、Swの論理値を関数F()で検出電流または電圧単位に戻した行列F(Su)、F(Sv)、F(Sw)と、三角関数行列と、係数行列を使った下記式の三角関数値の加減算により、前記時系列データSu、Sv、Swを3相/2相回転座標変換した電流または電圧成分Fd、Fqを位相θ(t)毎に求める三角関数演算部と、
Figure 2011244513
前記成分Fd、Fqの演算タイミングSacr(m)毎の該成分Fd、Fqの積算と平均演算で電流または電圧の移動平均値を求める積算・除算回路と、
を備えたことを特徴とする。
(7)前記積算・除算回路は、前記回転座標変換した成分Fd、Fqの積算には平均演算期間の開始時に前記積算値をクリアし、終了時に該積算値をラッチし、平均演算には該積算値を平均演算期間で除算することを特徴とする。
(8)前記積算・除算回路は、前記三角関数演算部で位相θ(t)毎に求めた演算結果を累算しておき、今回と前回の累算値のサンプル値を保持し、今回のサンプル値から前回のサンプル値を減算したものをサンプル回数Nで除算して、検出周期の短い移動平均を求めることを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、出力電流または電圧の検出回路は、PWMリプル成分を含む3相電流検出信号または電圧検出信号をA/D変換器でディジタル信号に変換および回転座標変換した後に、移動平均処理によってPWMリプル成分を抑制して検出するため、PWMリプル成分を抑制した検出により検出精度良く、かつ検出遅れを小さくでき、さらには制御精度良く、かつ制御遅れを小さくできる。
また、本発明によれば、出力電流または電圧の検出回路は、PWMリプル成分を含む3相電流検出信号または3相電圧検出信号をΔΣ変調器で各相1ビットの時系列データに変換し、これら時系列データの組み合わせにより、加減算器を用いて3相/2相変換や回転座標演算によってPWMリプル成分を抑制して検出するため、PWMリプル成分を抑制した検出により検出精度良く、かつ検出遅れを小さくでき、さらには制御精度良く、かつ制御遅れを小さくできる。
実施形態1におけるPWMインバータ装置のブロック図。 実施形態1における位相推定による移動平均処理の動作タイミングチャート。 実施形態2におけるPWMインバータ装置のブロック図。 ΔΣ変調器の構成図 実施形態2における電流検出回路の演算ブロック図。 実施形態3における電流検出回路の他の演算ブロック図。 特許文献1における電流検出回路。 図7における電流検出タイミングチャート。 特許文献2における電流検出回路。 図9における電流検出タイミングチャート。 特許文献1における検出電流の移動平均処理の回路図。 図11における電流検出タイミングチャート。
(実施形態1)
図1は、本実施形態におけるPWMインバータ装置のブロック図である。同図が図11と異なる部分は、位相補正機能の追加と電流検出信号の回転座標変換の適用箇所を変更した点にある。
図1において、電流検出信号の回転座標変換には、電流検出器1で検出する電流検出信号をサンプルホールド回路2でサンプリングし、このサンプル値をA/D変換器3でディジタル信号に変換した後、3相(uvw)/2相(dq)座標変換器10で2相電流成分id_ad(n)、iq_ad(n)に変換し、この2相電流成分を移動平均回路14によって移動平均処理した2相移動平均電流成分id_ave(n)、iq_ave(n)を求める。
位相補正機能は、回転角検出器13で検出するロータ回転角θrをサンプルホールド回路15によって電流演算周期(Sacr)のタイミングでサンプリングしてサンプル値θr(m)を検出し、回転座標変換基準位相発生部12ではサンプル値θr(m)の前回値と今回値の変化率からA/D変換タイミングtn毎の推定位相θ^(n)として求める。
移動平均回路14は推定位相θ^(n)を使って2相電流成分id_ad(n)、iq_ad(n)の移動平均電流成分id_ave(n)、iq_ave(n)を求め、サンプルホールド回路16は移動平均電流成分id_ave(n)、iq_ave(n)を電流演算タイミングSacr(m)でサンプリングし、このサンプル値を電流検出信号id_ave(m)、iq_ave(m)として電流制御器5による電流制御に供する。
速度演算部17は、サンプル値θr(m)の前回値と今回値の変化率から速度検出値ωr(m)を求め、基準位相発生部12による位相補正のための時間差分データを与え、さらには、PWMインバータ装置がモータ8の速度制御系をもつ場合の速度検出値を得る。
前記の「発明が解決しようとする課題」の最初の(問題1)に記載するように、従来は回転座標の基準位相θ(m)が固定であることがリプル発生の原因であったが、本実施形態では、基準位相θr(m)の代わりに、後に示す(2)式の速度検出情報ω(tm)を用いて推定する電流サンプル周期時点の位相推定値θ^(n)を代用して、電流サンプルの移動平均値を求めることで、リプルを低減する。
この位相推定による移動平均処理は、図2に示す動作タイミングチャートになり、位相検出とそれを時間差分した速度演算結果の両方を用いて位相を補正する。この位相検出のサンプルタイミングmと、電流検出のサンプルタイミングnは一致している(tm=tn)例で説明する。この位相補正を数式で表すと、下記(2)式のように、位相の時間差分(ty−tn)により速度を計算する。例えば図2では、tn=tm、ty=tn+1などが相当する。そして、この最新位相θr(m)と速度ω(tm)より、(3)式により時刻ty時の推定位相θ^(ty)を計算する。これは、図2のθ^(n+1)やθ^(n+2)のように位相を補正することに相当する。
Figure 2011244513
ここで、θr(tn):時刻tn時の検出位相(ただし、ty>tnとする)、ω(tm):時刻tm時の速度検出値、θ^(ty):時刻ty時の推定位相(ただし、tn<tyとする)
この推定位相θ^(ty)を利用して座標変換を行うことにより、図2のようにd−q座標に変換した電流の誤差を抑制する。ここで、位相推定だけでなく三角関数演算も必要であるが、テーブル読み出しなどを利用すれば物理的なメモリさえあれば簡単に三角関数を得ることができるので実用上は問題ない。
したがって、本実施形態によれば、電流検出信号をA/D変換器でアナログ信号からディジタル信号に変換および回転座標変換した後に、電流検出タイミング毎に推定した位相を用いて移動平均を取ることより、PWMリプル成分間の位相誤差による外乱を抑制した検出ができ、高い周波数(モータの高速回転領域)であっても電流検出精度を高めたり、電圧制御精度などを高めることができる。
なお、回転座標変換と3相/2相変換の処理順序は逆であってもよく、これら処理後に移動平均を行うことで同等の作用効果を得ることができる。
(実施形態2)
図3は、本実施形態におけるPWMインバータ装置のブロック図である。同図が図11と異なる部分は、電流検出信号のA/D変換にΔΣ変調器を利用する点にある。
図3に示すΔΣ変調器21の構成図を図4に示す。これは電流検出信号iu,iv,iwになるアナログ入力信号を1ビットの時系列データSu,Sv,Swに変換する。積分器21Aは入力信号と出力信号の差分を積分する。比較器21Bは積分器出力を1クロックごとに1ビットの信号「0」,「1」に変換することで、時系列データSu,Sv,Swを得る。遅延器21Cは、時系列データSu,Sv,Swを1クロック分遅延「Z-1」させ、D/A変換回路21Dは1ビットデータをアナログ信号に逆変換する。
このΔΣ変調器を図1の回路に適用したものが図3である。しかし、図1による前記(2)式の周期ω(tn)による位相補正では、1クロックごとに何とか演算可能であっても、前記(1)式の演算は複数の行列演算を行っているため、電流データを多ビットで取り扱うと、かなりの演算時間や回路規模が必要である。そこで、図3では以下に説明するように(1)式の演算を簡略化した構成とする。
図3では、三相の電流検出をそれぞれΔΣ変調器21を使用して各相u,v,wの1ビットの時系列データ(Su,Sv,Sw)に変換している。具体的には時系列信号(Su,Sv,Sw)を移動平均するmクロック期間全て1ビットデータが”1”を出力し続けた場合の検出電流は√(3/2)・Imax[A]、mクロック期間全て1ビットデータが”0”を出力し続けた場合の検出電流は−√(3/2)・Imax[A]と定義する。ここで、√(3/2)の係数は、3相2相変換の係数√(2/3)を含めて設定している。そうすると、A/D変換の出力値(論理値)を元の電流単位[A]に戻す関数は以下の(4)式を利用してF(Sx)・√(3/2)・Imax[A/clk]となる。ここで、xはu、v、wのいずれかの相を意味するものとする。
Figure 2011244513
こうすると、ΔΣ変換器21の出力をmクロック期間の移動平均を求めれば、下記(5)式のように従来のA/D変換と3相/2相変換および回転座標変換を適用したものと等価な結果が得られる。この(5)式の演算は、三角関数演算部22では(5)式の{}内の演算を行い、この演算で必要な三角関数cosθnなどの値を三角関数テーブル26に予めデータ化しておくことで、演算速度を速くする。積算バッファ23は、三角関数演算部22による1回の演算結果を電流演算タイミングSacr(m)ごとに一時的に記憶し、積算部24は電流演算タイミングSacr(m)ごとに積算バッファ23から読み出した前回の値と今回の演算結果の値の加算を演算回数mクロック分だけ繰り返し、除算部25は積算部24の積算結果を演算回数mで除算することで電流の移動平均値id_ave(m)、iq_ave(m)を求める。
なお、回路23〜25による積算と除算は、三角関数演算部22で求める成分Fd、Fqの積算には平均演算期間の開始時に積算値をクリアし、終了時に該積算値をラッチし、該積算値を平均演算期間で除算することでも実現できる。
サンプルホールド回路27は、電流演算タイミングSacr(m)でθ(t)をサンプリングしたもの、又は実施形態1で補正した位相より、2相/3相座標変換の基準位相θ(n)を得る。
Figure 2011244513
詳細な説明は省略するが、(5)式の両辺を√(3/2)・Imaxで除算すると、定常時の正弦波状の相電流の電流振幅がImaxのときを1.0p.u.とする単位で下記(6)式のように直接A/D変換値を単位法の電流検出値Id_pu、Iq_puに変換することもできる。この単位法の方がディジタル信号で取り扱いやすいことが多い。今回用いた変換係数は、あくまで基準を何にするかであり、ここでは√(3/2)・Imaxの例で示しているだけであって、この値に制約されるものではない。
Figure 2011244513
さらに、演算量を削減するために、(5)式の係数部分をまとめた方が回路規模を小さくできるので、(6)式の{}内部を(7)式のように変形する。
Figure 2011244513
こうすると、cosθn、sinθn、√3cosθn、√3sinθnの三角関数をテーブル26に4種類のテーブルデータとして設定しておけば、F(Su)(F(Sv)+F(Sw))/2および(F(Sv)+F(Sw))/2を計算してこの三角関数に乗算すればよい。さらにこの乗算を簡素化するために、(8)式のようにSu、Sv、Swに応じた係数k1(Su)、k2(Sv,Sw)、k3(Sv,Sw)を定義して、乗算回路を加減算回路に置き換えることができる。
Figure 2011244513
F(Su)は(4)式のように−1と1の2値しか存在しない。また、(F(Sv)+F(Sw))/2と(F(Sv)−F(Sw))/2は{−1、0、1}の3種類の値しか存在しない。
したがって、三角関数演算部22は(7)式または(8)式の演算機能をもつ構成であればよい。これら演算は図5に示す演算ブロックで実現される。図5において、三角関数テーブル31A〜31Dは図3のテーブル26に相当する。加減算器32A〜32Dはテーブル31A〜31Dが出力する係数√3付きの正弦、余弦関数値をD型フリップフロップ(D−FF)の入力とし、加減算制御信号生成部33で生成するSu、Sv、Swと係数k1〜k3の論理積演算をした制御信号en2、en3、neg1、neg2、neg3でD−FFの入力の加減算の制御をする。なお、ckは共通クロックが入力される。加算器32Eは加減算器32Aと32Bの出力を移動平均タイミングSacr(m)で加算してFd出力を得、加算器32Fは加減算器32Cと32Dの出力を移動平均タイミングSacr(m)で加算してFq出力を得る。
加減算制御信号生成部33では、1ビットデータの(3相/2相変換と回転座標変換)のId、Iq成分の計算ロジックをもつ下記の表1のようなテーブルを利用して加減算器32A〜32Dに対する制御信号を出力する。
加減算器32A〜32DのD−FFの各信号は下記の値と制御入力になる。
D:加減算をする値
clr:≡1≡=加算器をクリア、≡0≡=加減算演算を実行
Q:加減算結果の出力
加減算制御信号生成部33の出力は下記の加減算制御信号を出力する。
en2、en3:≡1≡=加減算の許可、≡0≡=前回値保持(加減算の禁止)
neg1、neg2、neg3:≡1≡=減算、≡0≡=加算、≡x≡=不定(加減算の禁止なので何でもよい)
Figure 2011244513
図5に示す各演算ブロックには、三角関数と加減算の制御信号をテーブルなどで実現可能であり、電流検出の3相2相変換と三角関数値との乗算が、この加減算の制御信号によって三角関数値を加減算する積算器とその次段の加算器により実現できる。したがって、2〜3クロック程度のパイプライン演算回路を組めば、1クロックごとに電流検出の3相/2相変換と回転座標変換を行うことが可能になる。
したがって、本実施形態では、実施形態1におけるA/D変換による電流検出に代えて、ΔΣ変調器を適用して各相1ビットの時系列データとして取り扱い、さらにこの三相信号の組み合わせにより、加減算器を用いて3相/2相変換や回転座標演算を行うようにしたため、1クロックごとに電流サンプルを行うことができ、さらに1クロックごとに3相/2相変換と回転座標変換を出力することもディジタル回路で実現できるため、周波数が高く複雑なPWMリプル波形であってもその抑制ができ、精度良い電流検出が可能となり、さらには精度よい電流制御が可能となる。
(実施形態3)
実施形態2では、電流演算のサンプル周期Sacrの期間で電流検出の平均を更新している。本実施形態では、これをさらに短い周期で移動平均した出力を得るように修正する。
本実施形態3の構成は、図3の演算ブロック21〜26を図6に示す演算ブロック41〜48に置き換えた構成とし、実施形態2において、加減算器の値を零にリセットせず十分なビット長で常に累算しておき、現在と前回の累算値のサンプル値を保持し、任意のサンプル周期で今回値と前回値の差分をとってその間隔のサンプル回数Nで除算する構成にすることで、より細かな移動平均と等価な逐次データを得る。
図6において、ΔΣ変調器41とテーブル42は図3のそれと同等のものである。制御信号生成部43は図5の加減算制御信号生成部33に相当するもので、表1における加減算許可/不許可制御信号enと加算/減算制御信号negおよび演算クロックωを生成する。三角関数演算部44は図5の加減算器32A〜32Dに相当し、除算部45は加減算演算結果の累算値ΣFd、ΣFqをSu、Sv、Swの時系列データ数nで除算し、バッファ46は除算部45の前回の演算結果をサンプル値として保持しておき、加減算器47は除算部45で求める今回のサンプル値とバッファ46の前回のサンプル値との差分を求め、除算部48は加減算器47の演算結果をサンプル回数Nで除算することで移動平均と等価な逐次データid_ave(n)、iq_ave(n)を得る。
したがって、本実施形態によれば、実施形態2における平均演算機能に対して、逐次移動平均出力する方に改良したため、移動平均の出力周期を短くでき、ひいては、電流の微分演算などをより正確に演算可能になる。
なお、各実施形態1〜3は、PWMインバータ装置の電流検出と制御に適用した場合を示すが、PWMキャリア周期のリプル成分を含む信号からPWMリプルを抑制する他の装置に適用でき、例えばインバータ装置の出力電圧制御系における電圧検出信号にも適用して同等の作用効果を得ることができる。
また、実施形態2,3で必要となる除算は、除数値が2の整数乗(21,22,23、…)の場合は、シフト回路で代用できるため、移動平均間隔をうまく選定すれば、さらに簡単な回路にできる。
1 電流検出器
2、15、16,27 サンプルホールド回路
3 A/D変換器
5 電流制御器
9、14 移動平均回路
10 3相/2相座標変換器
11 2相/3相逆座標変換器
12 回転座標変換基準位相発生部
17 速度演算部
21、41 ΔΣ変調器
22、44 三角関数演算部
23、46 バッファ
24 積算部
25、45、48 除算部
26、31A〜31D、42 三角関数テーブル
32A〜32D、47 加減算器
32E、32F 加算器
33 加減算制御信号生成部
43 制御信号生成部

Claims (8)

  1. 2相の電流制御器または電圧制御器の制御出力から2相/3相座標変換した3相電圧指令値に従ってインバータをPWM制御し、このインバータの3相出力電流検出信号または3相出力電圧検出信号を3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号を前記電流制御器または電圧制御器の検出信号にするPWMインバータ装置において、
    前記ディジタル信号の検出回路は、
    前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号をサンプル周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、
    前記3相電流または電圧のサンプル値をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器で変換したディジタル信号を回転座標変換する3相/2相座標変換器と、
    前記回転座標変換したディジタル信号をPWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期で、かつ前記サンプル周期時点の位相におけるサンプル値を移動平均処理して前記ディジタル信号とする移動平均回路と、
    前記PWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期における基準位相θr(m)の今回値と速度検出情報から前記サンプル周期時点の位相を推定して前記移動平均処理の基準位相θ^(n)を発生する回転座標変換基準位相発生部と、
    を備えたことを特徴とするPWMインバータ装置。
  2. 2相の電流制御器または電圧制御器の制御出力から2相/3相座標変換した3相電圧指令値に従ってインバータをPWM制御し、このインバータの3相出力電流検出信号または3相出力電圧検出信号を3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号を前記電流制御器または電圧制御器の検出信号にするPWMインバータ装置において、
    前記ディジタル信号の検出回路は、
    前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号を各相1ビットの信号に変換して時系列データSu、Sv、Swを得るΔΣ変調器と、
    前記時系列データSu、Sv、Swの論理値を関数F()で検出電流または電圧単位に戻した行列F(Su)、F(Sv)、F(Sw)と、三角関数行列と、係数行列を使った下記式の三角関数値の加減算により、前記時系列データSu、Sv、Swを3相/2相回転座標変換した電流または電圧成分Fd、Fqを位相θ(t)毎に求める三角関数演算部と、
    Figure 2011244513
    前記成分Fd、Fqの演算タイミングSacr(m)毎の該成分Fd、Fqの積算と平均演算で電流または電圧の移動平均値を求める積算・除算回路と、
    を備えたことを特徴とするPWMインバータ装置。
  3. 前記積算・除算回路は、前記回転座標変換した成分Fd、Fqの積算には平均演算期間の開始時に前記積算値をクリアし、終了時に該積算値をラッチし、平均演算には該積算値を平均演算期間で除算することを特徴とする請求項2に記載のPWMインバータ装置。
  4. 前記積算・除算回路は、前記三角関数演算部で位相θ(t)毎に求めた演算結果を累算しておき、今回と前回の累算値のサンプル値を保持し、今回のサンプル値から前回のサンプル値を減算したものをサンプル回数Nで除算して、検出周期の短い移動平均を求めることを特徴とする請求項2に記載のPWMインバータ装置。
  5. PWMインバータ装置の3相電流検出信号または3相電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制し、3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号で検出するPWMリプル抑制回路であって、
    前記ディジタル信号の検出回路は、
    前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号をサンプル周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、
    前記3相電流または電圧のサンプル値をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器で変換したディジタル信号を回転座標変換する3相/2相座標変換器と、
    前記回転座標変換したディジタル信号をPWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期で、かつ前記サンプル周期時点の位相におけるサンプル値を移動平均処理して前記ディジタル信号とする移動平均回路と、
    前記PWMキャリア信号の1周期またはその整数倍の周期における基準位相θr(m)の今回値と速度検出情報から前記サンプル周期時点の位相を推定して前記移動平均処理の基準位相θ^(n)を発生する回転座標変換基準位相発生部と、
    を備えたことを特徴とするPWMリプル抑制回路。
  6. PWMインバータ装置の3相電流検出信号または3相電圧検出信号からPWMリプル成分を抑制し、3相/2相座標変換およびA/D変換したディジタル信号で検出するPWMリプル抑制回路であって、
    前記ディジタル信号の検出回路は、
    前記3相電流検出信号または3相電圧検出信号を各相1ビットの信号に変換して時系列データSu、Sv、Swを得るΔΣ変調器と、
    前記時系列データSu、Sv、Swの論理値を関数F()で検出電流または電圧単位に戻した行列F(Su)、F(Sv)、F(Sw)と、三角関数行列と、係数行列を使った下記式の三角関数値の加減算により、前記時系列データSu、Sv、Swを3相/2相回転座標変換した電流または電圧成分Fd、Fqを位相θ(t)毎に求める三角関数演算部と、
    Figure 2011244513
    前記成分Fd、Fqの演算タイミングSacr(m)毎の該成分Fd、Fqの積算と平均演算で電流または電圧の移動平均値を求める積算・除算回路と、
    を備えたことを特徴とするPWMリプル抑制回路。
  7. 前記積算・除算回路は、前記回転座標変換した成分Fd、Fqの積算には平均演算期間の開始時に前記積算値をクリアし、終了時に該積算値をラッチし、平均演算には該積算値を平均演算期間で除算することを特徴とする請求項6に記載のPWMリプル抑制回路。
  8. 前記積算・除算回路は、前記三角関数演算部で位相θ(t)毎に求めた演算結果を累算しておき、今回と前回の累算値のサンプル値を保持し、今回のサンプル値から前回のサンプル値を減算したものをサンプル回数Nで除算して、検出周期の短い移動平均を求めることを特徴とする請求項6に記載のPWMリプル抑制回路。
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