JP2011240308A - 粘性体塗工方法および粘性体塗工装置 - Google Patents

粘性体塗工方法および粘性体塗工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粘性体を介して積層される複合フィルムおいて、該粘性体の塗工均一性、塗工量を確保し、層間接着性や印刷絵柄の意匠、塗工外観品質を維持し、且つ生産性を向上させることができる粘性体の塗工方法および塗工装置を提供する。
【解決手段】回転するメタリングロールから溶融状態の粘性体を回転するコーティングロールに転移させ、そのコーティングロールに巻き付いた溶融状態の粘性体をシート状の被コーティング基材へ塗工した後の当該コーティングロール表面に付着している残液を、上記残液と接触する部分がコーティングロールの軸に沿って延在する残液平準化治具で均す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加熱溶融された粘性体をロールコートによりオレフィン基材等のシート状の被コーティング基材へ塗工する粘性体の塗工方法および塗工装置に関する。さらに詳しくは、塗工後のコーティングロール上の残液を均し、これをメタリングロールから粘性体を更に巻き付かせる際の膜厚を一定にさせ被コーティング基材への塗工を安定させる方法および塗工装置に関する。
従来から、各種プラスチックフィルム、金属蒸着プラスチックフィルムおよび金属箔等をラミネート接着剤で貼り合わせた複合フィルムは、包装用分野において広く使用されている。上記ラミネート接着剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオール又はこれらの任意の混合物を含む主剤と、有機ポリイソシアネート化合物を含む硬化剤と、有機溶剤とを配合した2液硬化型ラミネート接着剤が広く使用されている。
しかし、近年、環境負荷の低減および作業環境の改善の観点から、有機溶剤の使用が規制されつつあり、ラミネート複合フィルムの製造においても、それに伴って、有機溶剤を含有した接着剤から無溶剤型接着剤への移行が進んでいる。このような無溶剤型ラミネート用接着剤としては、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを配合した接着剤組成物が使用されている。
無溶剤型接着剤組成物を用いたラミネート複合フィルムは、加熱溶融させた無溶剤型接着剤組成物を粘性体としてロールコートで被コーティング基材に塗工する装置を具備したラミネート装置によって製造される。
この接着剤からなる粘性体の塗工装置について、本発明の実施形態に係るラミネート装置の図である図1を参照して説明する。
通常、ポリオール成分を含む主剤とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とは別々のタンク(不図示)から供給され、ラミネート装置の塗工部に至る前にミキサー(不図示)によって混合される。その混合された接着剤1は、互いに反対方向に回転するドクターロール2とメタリングロール3との間に供給される。供給された接着剤1はメタリングロール3からコーティングロール4に転移され、コーティングロール4と圧胴ロール5との間に供給された被コーティング基材7に塗工される。
接着剤が塗工された被コーティング基材7を他のフィルム8と貼り合わせ、巻き取り機により巻き取られて二層構造のラミネート複合フィルム9とする。また、必要に応じて、同様の操作で、三層以上のラミネート複合フィルムを作製する場合もある。
なお、ドクターロール2、メタリングロール3、コーティングロール4の塗工部分の形状および配置、また、接着剤供給部を形成するロールからコーティングロール4までのロール本数および形状、配置は装置によって異なり、図1の構成は一例である。
ここで、無溶剤2液硬化型ラミネート接着剤は、有機溶剤が無くても塗工できる程度に低粘度にしなくてはならず、少なくともドクターロールからコーティングロールまで搬送する金属ロールと、ラミニップ部の金属ロールは加温し、接着剤を温度によって溶融させ粘度を落として塗工および貼り合わせ加工を行うのが前提となる。
多くの場合、被コーティング基材には絵柄印刷が施されており、積層するフィルムと該接着剤を介して貼り合せた場合の被コーティング基材の意匠性や、複合フィルムにおける接着性などの機能品質を確保するため接着剤をより均一に塗工する必要があり、そのためには、ラミネート装置に供給し塗工する際にかける温度および接着剤を溶融させる粘度の設定、コーティングロールから被コーティング基材への塗工方法には工夫が必要である。
従来の無溶剤型ラミネート装置において、コーティングロールから被コーティング基材に接着剤を塗工すると、塗工する際に空気同伴によって空気を巻き込んで、複合フィルムの接着剤層に微細な気泡を生じる場合がある。また、コーティングロールから被コーティング基材が離間する際に糸引き現象が発生することが知られている。ラミネート条件によっては、糸引き現象が発生すると、被コーティング基材における接着剤の塗工面が荒らされて、複合フィルムの接着剤層に微細な空隙が生じる。
このような問題に対し、無溶剤型ラミネート装置を改良する方法として、例えば特許文献1では、コーティングロールをフィルム走行方向と逆方向に回転させることによって、糸引き現象の発生を抑える方法が提案されている。
この方法を採用すると、被コーティング基材がコーティングロールから離間する際、空気同伴や糸引き現象は抑えられる。しかし、塗工する接着剤に対し摩擦熱などによりダメージを与え、熱によりロールそのものが変形することで、塗工均一性を阻害するなどの不具合が生じるという問題が発生する。また、既存のラミネート装置を改造するなどの費用発生は否めず、経済的に膨大な負担がかかる。
一方、無溶剤2液硬化型ラミネート接着剤は、前述した糸引き現象も低い粘度の方が出にくい傾向であることは知られている。このため、主剤および硬化剤の平均分子量を、有機溶剤が配合される場合に比べて、はるかに小さくしたり、ある程度平均分子量を高めにして、塗工の際に、接着剤を高温で低粘度化して塗工する方法などさまざまな方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような対処を行うと、外観不具合が目立ちにくい延伸ポリプロピレンと無延伸ポリプロピレンなど透明フィルム同士の接着では適用できなくはないが、200m/minを超える加工速度にして生産性を上げようとすると、塗工量が安定せず、接着力を低下させて機能的な品質問題が生じたり、延伸ポリプロピレンと金属蒸着フィルムとの接着では斑点状(梨肌状、ゆず肌状)の外観を形成し、印刷絵柄の意匠性、塗工外観品質を損なうという不具合が生じる。
特開2008−303274号公報 特開平11−58585号公報
本発明は、上述のような課題に対しなされたもので、上記従来技術の問題点、すなわち加熱溶融され塗工される粘性体を介して積層される複合フィルムにおいて、該粘性体の塗工均一性、塗工量を確保し、層間接着性や印刷絵柄の意匠、塗工外観品質を維持し、且つ生産性を向上させることができる、粘性体の塗工方法および塗工装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、塗工後のコーティングロール表面上の残液を均すことによって、更にメタリングロールからコーティングロールへ粘性体を巻き付ける際の膜厚を一定にさせ被コーティング基材への塗工を安定に出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のうち請求項1に記載した発明は、回転するメタリングロールから溶融状態の粘性体を回転するコーティングロールに転移させ、そのコーティングロールに巻き付いた溶融状態の粘性体をシート状の被コーティング基材へ塗工した後の当該コーティングロール表面に付着している残液を、上記残液と接触する部分がコーティングロールの軸に沿って延在する残液平準化治具で均すことを特徴とする粘性体塗工方法を提供するものである。
次に、請求項2に記載した発明は、上記残液平準化治具における上記残液と接触する部分は、コーティングロール表面を傷つけない軟らかい部材からなることを特徴するものである。
次に、請求項3に記載した発明は、上記残液平準化治具は、コーティングロールに対する加圧を調整可能となっていることを特徴とするものである。
次に、請求項4に記載した発明は、絵柄印刷が施されている被コーティング基材に粘性体を塗工する方法であって、
上記残液平準化治具によるコーティングロールに対する加圧を、残液に残る絵柄の押し跡が見えなくできる圧のうちの最小の圧、若しくはその近傍の圧に調整することを特徴とするものである。
次に、請求項5に記載した発明は、上記コーティングロールから粘性体をシート状の被コーティング基材に塗工する部分から上記粘性体をコーティングロールに巻き付かせるメタリングロールとの接触部までの間に配置されて、残液と接触する部分がコーティングロールの軸に沿って延在する部分で、上記コーティングロール表面に付着している残液を均す残液平準化治具を備えることを特徴とする粘性体塗工装置を提供するものである。
次に、請求項6に記載した発明は、上記残液平準化治具における上記残液と接触する部分は、コーティングロール表面を傷つけない軟らかい材料からなることを特徴とするものである。
次に、請求項7に記載した発明は、上記残液平準化治具は、コーティングロールに対する加圧を調整可能に設置されていることを特徴とするものである。
本発明は、加熱溶融させた粘性体を塗工後、コーティングロール表面上の残液を均すことによって、更にメタリングロールからコーティングロールへ粘性体を巻き付ける際の膜厚を一定にさせることが可能となる。この結果、被コーティング基材への塗工を安定させられることにより、この接着剤を介してラミネートされる複合フィルムの層間接着性や印刷絵柄の意匠、塗工外観品質を維持し、且つ生産性を向上させることができる。
被コーティング基材としては、オレフィン基材を例示出来る。
本発明に基づく実施形態に係る粘性体塗工装置の説明用概略図である。 本発明に基づく実施形態に係る塗工部の斜視模式図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、ラミネート装置に設けられた粘性体塗工装置を例にして説明する。 また、塗工剤である粘性体として粘度の高い無溶剤2液型接着剤を用いた包装材料などに用いられる複合フィルムの製造工程を例に挙げて本実施形態を説明する。
粘性体塗工装置を備えるラミネート装置は、図1に示すような構成となっていて、その基本的構成は、上記背景技術で説明した通りである。
すなわち、図1中、符号1は加熱溶融された粘性体で、符号2はドクターロール、符号3はメタリングロール、符号4はコーティングロール、符号5は圧胴ロール、符号6は残液平準化治具、符号7はシート状の被コーティング基材、符号8は貼り合せるフィルム、符号9は複合フィルム、符号10はラミロール、符号11はバックロールである。被コーティング基材7としては、オレフィン基材を例示出来る。
上記残液平準化治具6は、図2に示すように、コーティングロール4に沿って延在して不図示の支持部に支持されている。図2中Lは、塗工剤である粘性体が巻き付いて残液が存在する範囲を示している。上記残液平準化治具6における残液と接触する部分は、コーティングロール4の軸に沿って延在し、且つコーティングロール4の回転方向に刃部を向けた状態に配置されている。
次に、上記のように構成されたロールコートによる塗工工程、およびその後の残液1aを均す平準化工程について説明する。
図1において、ドクターロール2とメタリングロール3で形成された液留部に粘性体1が塗工工程の消費量に見合った量が供給されている。供給される粘性体1と塗工工程のロールは加熱されており、粘性体1の粘度を下げて流動性を保させている。
液溜部の粘性体1がメタリングロール3からコーティングロール4に転移して巻き付けられ、コーティングロール4と圧胴ロール5でウェブ(帯状体)の被コーティング基材7を加圧ニップし塗工する。
塗工部からコーティングロール4が離れるとき、その半量は被コーティング基材7へ塗工液1bとして塗工されるが、残りは塗工液の残液1aとしてコーティングロールの表面上に付着したままメタリングロール3との接触部まで移動して、その上に粘性体1が巻き付けられる。塗工液1bを塗工された被コーティング基材7はラミロール10とバックアップロール11とのラミネート部でフィルム8と貼り合せて、複合フィルム9を得て巻取り、スリッター加工や製袋加工を経て包装材製品にする。
ここで、シート状の被コーティング基材7の表面には包装材としての絵柄印刷が施されている場合が多く、表面が平滑でないために、コーティングロール4の表面の残液もその絵柄印刷の凹凸による影響で平滑性を欠き、メタリングロール3と接触する際にこのロール表面状態が影響する。この結果、新たに巻き付けられる粘性体1の膜厚の不均一さが増長し、被コーティング基材7への粘性体塗布が不安定になるおそれがある。
また、200m/min以上の加工速度で塗工を行うと、コーティングロール表面の凹凸により空気同伴を招く状況になり、被コーティング基材7への塗工均一性を欠く結果になる。
これに対し本実施形態では、被コーティング基材7への塗工部からメタリングロール3と接触するまでの途中に設けられた、残液を均す平準化治具6によってコーティングロール4の表面に付着する残液の状態は均一に均される。この結果、メタリングロール3から新たに巻き付けられる粘性体1もより均一に巻き付けられ、また、200m/min以上の高速での加工速度であっても空気同伴を防ぐことができる。
ここで使用される残液平準化治具6は、図2に示すように、コーティング幅Lより広い幅でコーティングロール4に接触させることにより、全幅を均すことができる。
使用する無溶剤2液型接着剤の組成により、塗工装置のロールを加熱する温度や粘性体1の粘度、また被コーティング基材7の印刷状態によって、塗工後のコーティングロール4表面上の平滑性は一様ではないため、残液平準化治具6は、コーティングロール4に対して加圧調整を可能に独立して軸支するように設置する。従って、残液平準化治具6をどの程度の圧力でコーティングロール4に対してかけることが最良であるかについては個々調整することが好ましい。例えば、全く圧をかけない状態から徐々に圧をかけていき、コーティングロール4上の残液に残る絵柄の押し跡が見えなくなる状態の圧を求め、その圧に調整するのが好ましい。カメラなどで均した後の表面を撮像して、その撮像に基づきフィードバックで圧を調整するようにしても良い。
ここで、圧力をかけ過ぎると、コーティングロール4上の残液を完全に掻き取ってしまうことになる。掻き取られたものを液溜部に戻し循環させて再利用することも検討されるが、加熱溶融している粘性体1が冷えることによって、液溜部内の粘性体1の粘度に偏りが生じるため、掻き取ることは経済的にも安定塗工の観点からも不適切である。
残液平準化治具6の残液との接触部分(刃部)の材質としては、コーティングロール4表面を傷つけない程度の軟らかい材料で構成されることが適切である。例えば、コーティングロールよりも剛性の低い材料を使用し、金属製であるよりもプラスチック樹脂であることが好ましい。また無溶剤2液型接着剤を用いる場合には、一般的にロールの温度を50℃から100℃程度に設定することが多い。以上のことから、残液との接触部分(刃部)には、耐摩擦性、耐熱性、洗浄時の耐溶剤性が必要である。これらを考慮すると、残液との接触部分(刃部)の材質としては、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂などが好ましいが、何らこれに限定されるものではない。
被コーティング基材7やフィルムに関しては種々の材質のものでもよいが、本発明の効果が十分に発現されることを考慮するならば、被コーティング基材7には、被塗工面に印刷が施された厚み20〜40μmの延伸ポリプロピレンが適しており、貼り合せ相手基材としてのフィルム8には、厚み20〜40μmの無延伸ポリプロピレン、金属蒸着された無延伸ポリプロピレンが好適である。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されない。
(実施例1)
図1に示す粘性体塗工装置およびラミネート装置を備えたラミネーター機で貼り合わせを行った。粘性体1として、三井化学社製「タケネートA−244A」100質量部に対して、三井化学社製「タケラックA−244B」100質量部を2液混合供給装置で混合し、液温80℃で準備し、被コーティング基材7はあらかじめグラビア印刷法によって絵柄印刷がされた延伸ポリプロピレン(20μm厚)とし、そのインキ面に塗布量が2.0g/m2になるように、ドクターロール2およびコーティングロール4を80℃に加温し塗工を行い、ラミネート相手基材としてフィルム8としてアルミ蒸着無延伸ポリプロピレン(20μm厚)と貼り合せを、加工速度250m/minで実施して、複合フィルム9を得た。
(実施例2)
図1に示す粘性体塗工装置およびラミネート装置を備えたラミネーター機で貼り合わせを行った。粘性体1として、三井化学社製「タケネートA−244A」100質量部に対して、三井化学社製「タケラックA−244B」100質量部を2液混合供給装置で混合し、液温80℃で準備し、被コーティング基材7はあらかじめグラビア印刷法によって絵柄印刷がされた延伸ポリプロピレン(20μm厚)とし、そのインキ面に塗布量が2.0g/m2になるように、ドクターロール2およびコーティングロール4を80℃に加温し塗工を行い、ラミネート相手基材としてフィルム8としてアルミ蒸着無延伸ポリプロピレン(20μm厚)と貼り合せを、加工速度180m/minで実施して、複合フィルム9を得た。
(比較例1)
実施例1と同様に図1に示す粘性体塗工装置およびラミネート装置を備えたラミネーター機で、塗工工程の残液平準化治具6を使用せずに貼り合せを実施した。粘性体1として、三井化学社製「タケネートA−244A」100質量部に対して、三井化学社製「タケラックA−244B」100質量部を2液混合供給装置で混合し、液温80℃で準備し、被コーティング基材7はあらかじめグラビア印刷法によって絵柄印刷がされた延伸ポリプロピレン(20μm厚)とし、そのインキ面に塗布量が2.0g/m2になるように、ドクターロール2およびコーティングロール4を80℃に加温し塗工を行い、ラミネート相手基材としてフィルム8としてアルミ蒸着無延伸ポリプロピレン(20μm厚)と貼り合せを加工速度250m/minで実施して、複合フィルム9を得た。
(比較例2)
実施例1と同様に図1に示す粘性体塗工装置およびラミネート装置を備えたラミネーター機で、塗工工程の残液平準化治具6を使用せずに貼り合せを実施した。粘性体1として、三井化学社製「タケネートA−244A」100質量部に対して、三井化学社製「タケラックA−244B」100質量部を2液混合供給装置で混合し、液温80℃で準備し、被コーティング基材7はあらかじめグラビア印刷法によって絵柄印刷がされた延伸ポリプロピレン(20μm厚)とし、そのインキ面に塗布量が2.0g/m2になるように、ドクターロール2およびコーティングロール4を80℃に加温し塗工を行い、ラミネート相手基材としてフィルム8としてアルミ蒸着無延伸ポリプロピレン(20μm厚)と貼り合せを加工速度180m/minで実施して、複合フィルム9を得た。
(評価)
実施例1,2および比較例1,2で得られた複合フィルムに対して、加工直後の目視による絵柄外観評価と、40℃48時間の条件でエージングを行った後、層間強度を計測した。その結果を表1に示す。
層間強度に関しては、複合フィルムを15mm×100mmに切り、被コーティング基材7とラミネート相手基材フィルム8を引張試験機で、引張り速度300mm/minでT型剥離で引き剥がした荷重を測定した。
Figure 2011240308
表1から分かるように、加工速度が200m/min未満の比較例2の場合は、本発明の治具を用いなくても外観、ラミネート強度とも良好な結果が得られるが、加工速度を250m/minに上げた比較例1では、絵柄外観とラミネート強度共に劣る。本発明に基づき、残液平準化治具を用いた実施例1および実施例2においては、絵柄外観とラミネート強度は共に優れていることが確認される。
本発明の塗工方法および塗工装置は、包装材料分野における複合フィルムを製造するために有用であり、特に、層間接着性や印刷絵柄の意匠、塗工外観品質を維持し、且つ生産性も十分に満足し得るものである。
1 粘性体
1a 残液
1b 塗工液
2 ドクターロール
3 メタリングロール
4 コーティングロール
5 圧胴ロール
6 残液平準化治具
7 被コーティング基材
8 フィルム
9 ラミネート複合フィルム
10 ラミロール
11 バックロール
L コーティング幅

Claims (7)

  1. 回転するメタリングロールから溶融状態の粘性体を回転するコーティングロールに転移させ、そのコーティングロールに巻き付いた溶融状態の粘性体をシート状の被コーティング基材へ塗工した後の当該コーティングロール表面に付着している残液を、上記残液と接触する部分がコーティングロールの軸に沿って延在する残液平準化治具で均すことを特徴とする粘性体塗工方法。
  2. 上記残液平準化治具における上記残液と接触する部分は、コーティングロール表面を傷つけない軟らかい部材からなることを特徴する請求項1に記載の粘性体塗工方法。
  3. 上記残液平準化治具は、コーティングロールに対する加圧を調整可能となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粘性体塗工方法。
  4. 絵柄印刷が施されている被コーティング基材に粘性体を塗工する方法であって、
    上記残液平準化治具によるコーティングロールに対する加圧を、残液に残る絵柄の押し跡が見えなくできる圧のうちの最小の圧、若しくはその近傍の圧に調整することを特徴とする請求項3に記載の粘性体塗工方法。
  5. 上記コーティングロールから粘性体をシート状の被コーティング基材に塗工する部分から上記粘性体をコーティングロールに巻き付かせるメタリングロールとの接触部までの間に配置されて、残液と接触する部分がコーティングロールの軸に沿って延在する部分で、上記コーティングロール表面に付着している残液を均す残液平準化治具を備えることを特徴とする粘性体塗工装置。
  6. 上記残液平準化治具における上記残液と接触する部分は、コーティングロール表面を傷つけない軟らかい材料からなることを特徴とする請求項5に記載の粘性体塗工装置。
  7. 上記残液平準化治具は、コーティングロールに対する加圧を調整可能に設置されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の粘性体塗工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112176767A (zh) * 2020-09-11 2021-01-05 全利机械股份有限公司 纤维制品的液体涂布机台
EP3943199A1 (en) * 2015-05-15 2022-01-26 Dow Global Technologies Llc Material delivery system for laminator

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