JP2011239646A - 蓄電装置の制御装置およびそれを搭載する車両 - Google Patents

蓄電装置の制御装置およびそれを搭載する車両 Download PDF

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Abstract

【課題】車載の蓄電装置の充放電制御において、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域外となることを抑制して蓄電装置の劣化を防止するとともに、蓄電装置の充放電性能を十分に引出すことを可能にする。
【解決手段】ECU300は、負荷装置20へ電源を供給するための蓄電装置110の充放電電力を制御する。ECU300は、負荷装置20の動作状態に基づいて、充放電電力の変化速度を設定するように構成された電力変化速度設定部340と、蓄電装置110の電圧の変化速度を演算するように構成された電圧変化速度演算部310と、充放電電力の変化速度および蓄電装置110の電圧の変化速度に基づいて、充放電電力を制限するための制限値を設定する制限値設定部380とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、蓄電装置の制御装置およびそれを搭載する車両に関し、より特定的には、車両に搭載した蓄電装置の充放電制御に関する。
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタなど)を搭載し、蓄電装置に蓄えられた電力から生じる駆動力を用いて走行する車両が注目されている。この車両には、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが含まれる。
このような車両においては、搭載された蓄電装置が過充電となったり過放電となったりすることによる蓄電装置の故障や劣化を防止するために、蓄電装置の充電電力および放電電力を適切に制御することが必要とされる。
特開2006−166559号公報(特許文献1)は、二次電池を搭載する車両において、電池電圧および電池電圧の変化速度に基づいて、二次電池の入出力電力の制限値を設定する技術を開示する。
特開2006−166559号公報(特許文献1)に開示された技術によれば、二次電池の電池電圧の変化速度の大きさが大きいほど、二次電池の入出力電力の制限値が設定される。これによって、二次電池の電圧の制御目標上下限値に対するオーバーシュートを抑制することができるので、二次電池の使用上下限電圧に対するマージンを小さくして制御目標上下限値を設定することができる。これによって、電池の充放電性能を十分引出すことができるとともに電池の搭載量を最適にできるので、コストと性能のバランスの取れた車両を提供することができる。
特開2006−166559号公報 特開2000−270488号公報 特開平11−187577号公報
搭載された蓄電装置に蓄えられた電力から生じる駆動力を用いて走行する車両において、充放電電力を制限する手法として、電池電圧が所定の上下限電圧を超えてから制限を開始する場合がある。このような場合、制限が開始されると、充電電力あるいは放電電力を急激に変化させることが必要となる。そうすると、急激な電力制限に伴って発生するトルク変動によって、運転者がショックを感じることがあり、ドライバビリティを損なうおそれがある。その一方で、ドライバビリティを優先させて、電力のフィードバックゲインを低下させるなどして電力制限速度を緩やかにすると、電池電圧が所定の上下限電圧を超えてしまう可能性があり、電池の劣化の原因となり電池寿命が短くなってしまうおそれがある。
また、特開2006−166559号公報(特許文献1)に開示された技術では、電池電圧と電池電圧の変化速度とを考慮して充放電電力の制限値が設定され、上述のような電池電圧が所定の上下限電圧を超えてから制限する場合と比較して、充放電電力の変化を緩やかにすることができる。しかしながら、特開2006−166559号公報(特許文献1)に開示された技術においてはまだ改善の余地がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車載の蓄電装置の充放電制御において、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域外となることを抑制して蓄電装置の劣化を防止するとともに、蓄電装置の充放電性能を十分に引出すことを可能にすることである。
本発明による蓄電装置の制御装置は、電力変化速度設定部と、電圧変化速度演算部と、制限値設定部とを備え、負荷装置へ電源を供給するための蓄電装置の充放電電力を制御する。電力変化速度設定部は、負荷装置の動作状態に基づいて、充放電電力の変化速度を設定する。電圧変化速度演算部は、蓄電装置の電圧の変化速度を演算する。制限値設定部は、充放電電力の変化速度および蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて、充放電電力を制限するための制限値を設定する。
好ましくは、制限値設定部は、蓄電装置の電圧が、充放電電力の変化速度および蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて定められる基準領域内となった場合は、充放電電力の変化速度に従って制限値の大きさを減少させる。
好ましくは、基準領域は、充放電電力の変化速度および蓄電装置の電圧の変化速度に加えて、蓄電装置の温度および蓄電装置の入出力電力に基づいて定められる。
好ましくは、制限値設定部は、制限値の大きさが目標値に到達した場合は、制限値の大きさの減少を中止する。
好ましくは、制限値設定部は、制限値の大きさを減少させている間に、蓄電装置の電圧が基準領域外となった場合は、制限値の大きさの減少を中止する。
本発明による車両は、蓄電装置と、駆動装置と、制御装置とを備える。駆動装置は、蓄電装置からの電力を用いて、車両を走行させるための駆動力を発生させる。制御装置は、蓄電装置の充放電電力を制御する。そして、制御装置は、車両の走行状態に基づいて設定される充放電電力の変化速度と、蓄電装置の電圧の変化速度とに基づいて、充放電電力を制限するための制限値を設定する。
好ましくは、制御装置は、車両の走行状態は、車両の走行速度を含む。そして、充放電電力の変化速度の大きさは、走行速度が大きくなるほど大きく設定される。
好ましくは、制御装置は、蓄電装置の電圧が、充放電電力の変化速度および蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて定められる基準領域内となった場合は、充放電電力の変化速度に従って制限値の大きさを減少させる。
好ましくは、基準領域は、充放電電力の変化速度および蓄電装置の電圧の変化速度に加えて、蓄電装置の温度および蓄電装置の入出力電力に基づいて定められる。
好ましくは、制御装置は、制限値が目標値に到達した場合は、制限値の大きさの減少を中止する。
好ましくは、制御装置は、制限値の大きさを減少させている間に、蓄電装置の電圧が基準領域外となった場合は、制限値の大きさの減少を中止する。
本発明によれば、車載の蓄電装置の充放電制御において、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域外となることを抑制して蓄電装置の劣化を防止するとともに、蓄電装置の充放電性能を十分に引出すことが可能になる。
本実施の形態に従う蓄電装置の制御装置を搭載した車両の全体ブロック図である。 本実施の形態の放電電力制限値の設定制御を適用しない場合の比較例における、放電電力制限値および蓄電装置の電圧の変化についての一例を示す図である。 本実施の形態における放電電力制限値の設定制御の概要を説明するための図である。 車両速度と充放電電力の許容変化速度との関係の一例を示す図である。 本実施の形態の放電電力制限値の設定制御における、放電電力制限値の変更期間および変更開始電圧の具体的な演算手法を説明するための図である。 本実施の形態において、放電電力制限値の変更を解除する場合を説明するための図である。 本実施の形態において、ECUで実行される放電電力制限値の設定制御を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態において、ECUで実行される放電電力制限値の設定制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の充電電力制限値の設定制御における、充電電力制限値の変更期間および変更開始電圧の具体的な演算手法を説明するための図である。 本実施の形態において、ECUで実行される充電電力制限値の設定制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態に従う蓄電装置110の制御装置を搭載した車両100の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、負荷装置20と、蓄電装置110と、システムメインリレー(以下、SMR(System Main Relay)とも称する。)115と、制御装置(以下、ECU(Electronic Control Unit)とも称する。)300とを備える。負荷装置20は、駆動装置30と、低電圧系(補機系)の構成として、DC/DCコンバータ160と、補機バッテリ180と、補機負荷190とを含む。駆動装置30は、PCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、動力伝達ギア140と、駆動輪150とを含む。また、PCU120は、コンバータ121と、インバータ122と、コンデンサC1,C2とを含む。
蓄電装置110は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置110は、SMR115を介してモータジェネレータ130を駆動するためのPCU120に接続される。そして、蓄電装置110は、車両100の駆動力を発生させるための電力をPCU120に供給する。また、蓄電装置110は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置110の出力は、たとえば200Vである。
SMR115に含まれるリレーの一方端は、蓄電装置110の正極端子および負極端子にそれぞれ接続される。SMR115に含まれるリレーの他方端は、コンバータ121に接続された電力線PL1および接地線NL1にそれぞれ接続される。そして、SMR115は、ECU300からの制御信号SE1に基づいて、蓄電装置110とコンバータ121との間での電力の供給と遮断とを切替える。
コンバータ121は、ECU300からの制御信号PWCに基づいて、電力線PL1および接地線NL1と電力線HPLおよび接地線NL1との間で電圧変換を行なう。
インバータ122は、電力線HPLおよび接地線NL1に接続される。インバータ122は、ECU300からの制御信号PWIに基づいて、コンバータ121から供給される直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータ130を駆動する。なお、本実施の形態においては、モータジェネレータおよびインバータの対が1つ設けられる構成を一例として示すが、モータジェネレータおよびインバータの対を複数備える構成としてもよい。
コンデンサC1は、電力線PL1および接地線NL1の間に設けられ、電力線PL1および接地線NL1間の電圧変動を減少させる。また、コンデンサC2は、電力線HPLおよび接地線NL1の間に設けられ、電力線HPLおよび接地線NL1間の電圧変動を減少させる。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ130の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギア140を介して駆動輪150に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電装置110の充電電力に変換される。
また、モータジェネレータ130の他にエンジン(図示せず)が搭載されたハイブリッド自動車では、このエンジンおよびモータジェネレータ130を協調的に動作させることによって、必要な車両駆動力が発生される。この場合、エンジンの回転による発電電力を用いて、蓄電装置110を充電することも可能である。
すなわち、本実施の形態における車両100は、車両駆動力を発生するための電動機を搭載する車両を示すものであり、エンジンおよび電動機により車両駆動力を発生するハイブリッド自動車、ならびにエンジンを搭載しない電気自動車および燃料電池自動車などを含む。
DC/DCコンバータ160は、電力線PL1および接地線NL1に接続される。そして、DC/DCコンバータ160は、ECU300からの制御信号PWDに基づいて、蓄電装置110から供給される直流電圧を降圧する。そして、DC/DCコンバータ160は、電力線PL2を介して補機バッテリ180、補機負荷190およびECU300などの車両全体の低電圧系に電力を供給する。
補機バッテリ180は、代表的には鉛蓄電池によって構成される。補機バッテリ180の出力電圧は、蓄電装置110の出力電圧よりも低く、たとえば12V程度である。
補機負荷190には、たとえばランプ類、ワイパー、ヒータ、オーディオ、ナビゲーションシステムなどが含まれる。
ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力および各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
ECU300は、PCU120、DC/DCコンバータ160、およびSMR115などを制御するための制御信号を出力する。
ECU300は、図示しない上位ECUから伝達されるモータジェネレータ130のトルク指令値および駆動状態、ならびに蓄電装置110の状態に基づいて、モータジェネレータ130を駆動するために、PCU120内のコンバータ121およびインバータ122の制御信号PWC,PWIを生成する。
また、ECU300は、蓄電装置110に含まれるセンサ(図示せず)からの電圧VB,電流IBおよび温度TBの検出値を受ける。ECU300は、これらの情報に基づいて、蓄電装置110の充電状態SOC(State of Charge)を演算する。さらに、ECU300は、図示しない車速センサからの車両の走行速度SPDを受ける。そして、ECU300は、この充電状態SOCおよび車両100の駆動状態に基づいて、蓄電装置110の充放電電力を制御する。
このような車両においては、搭載された蓄電装置が過充電となったり過放電となったりすることによる蓄電装置の故障や劣化を防止するために、蓄電装置の充電電力および放電電力の制限値が設定され、その制限値を超えないように制御される。
図2は、後述する本実施の形態の充放電電力制限値の設定制御を適用しない場合の比較例における、充放電電力制限値および蓄電装置の電圧VBの変化についての一例を示す図である。以降の説明においては、理解を容易にするために主に放電電力について説明する。なお、本実施の形態においては、放電電力を正値とし充電電力を負値とする。
図2を参照して、図2の上段および下段のグラフにおいて、横軸には時間が示され、縦軸には放電電力上限値Wout(上段)および蓄電装置の電圧VB(下段)が示される。
この比較例においては、放電が進むにつれて図2中の実線の曲線W2のように蓄電装置110の電圧VBが低下する。このとき、放電電力上限値Woutはほぼ一定値の値に設定され、実際の放電電力がこの放電電力上限値Woutに沿って変化する状態を考える。
時刻t1において、蓄電装置110の電圧下限値V0まで電圧VBが低下すると、電圧VBが電圧下限値V0を下回らないようにするために、放電電力上限値WoutをWtagとするようにフィードバック制御する。このとき、上段の実線の曲線W1のように、急激に放電電力上限値Woutが低下される。そして、放電電力上限値Woutの低下によって蓄電装置110から出力可能な電力が減少するので、それにともなってモータジェネレータ130の出力トルクが急激に低下してしまい、運転者にいわゆるトルクショックを与えてしまう場合がある。これによって、ドライバビリティを悪化させる要因となり得る。
また、逆にドライバビリティを優先して、図2中の破線の曲線W2のように、充放電電力のフィードバック制御におけるゲインを下げるなどして、放電電力上限値Woutの減少速度を制限した場合には、下段の破線の曲線W4のように、蓄電装置110の電圧VBが下限電圧V0を下回るおそれがあり、蓄電装置110の劣化の要因となり得る。
そこで、本実施の形態においては、ドライバビリティを損なわないレベルの充放電電力の許容変化速度と蓄電装置の電圧変化速度とに基づいて、充放電電力上限値の変更を開始するタイミングを設定する充放電電力制限値の設定制御を行なう。このようにすることによって、ドライバビリティを損なわず、かつ蓄電装置の出力電圧を所定の上下限範囲内として蓄電装置の故障や劣化を抑制することができる。
図3は、本実施の形態における放電電力制限値の設定制御の概要を説明するための、放電電力上限値Woutおよび蓄電装置の電圧VBの変化についての一例を示す図である。図3においても、図2と同様に、時刻t11までは、蓄電装置110の電圧VBが低下するとともに、このときの放電電力上限値Woutはほぼ一定値の値に設定され、実際の放電電力がこの放電電力上限値Woutに沿って変化する状態を考える。
図3を参照して、電圧VBは、時刻t11までは変化速度dVB/dtの割合で減少し、時刻t12において、電圧下限値V0となるように制御されるものとする。
このとき、放電電力上限値Woutの変更期間において、放電電力上限値Woutの変化速度が、ドライバビリティに影響を与えない程度の放電電力の許容変化速度ΔPとなるようにする。そして、蓄電装置110の電圧VBの変化速度dVB/dtとこの許容変化速度ΔPとから、放電電力上限値Woutの変更期間Tを求め、これに基づいて放電電力上限値Woutの低下を開始する時刻t11を演算する。そして、時刻t11のときの変更開始電圧Vxを演算により求める。
このようにすることによって、放電電力上限値Woutの変更期間中においては、放電電力上限値Woutが、ドライバビリティを損なわないレベルの充放電電力の許容変化速度ΔPとでき、さらに蓄電装置110の電圧VBが電圧下限値V0を下回ることを防止できる。その結果、蓄電装置110の性能をより十分に発揮することができるので、蓄電装置110の容量を低減して低コスト化を行なうことも可能であるし、同じ蓄電装置110の容量であれば性能の向上が期待できる。
ここで、図4に、車両速度SPDと充放電電力の許容変化速度ΔPとの関係の一例を示す。図4においては、横軸に車両速度SPDが示され、縦軸に充放電電力の許容変化速度ΔPが示される。
図4からわかるように、充放電電力の許容変化速度ΔPは、車両速度SPDが大きいほど大きくなるように設定される。これは、車両速度SPDが増加すると、車両の有する慣性力(イナーシャ)が大きくなるので、充放電電力の低下によって発生するトルク低下の影響を運転者が感じにくくなるためである。本実施の形態においては、このような関係に基づいて定められる充放電電力の許容変化速度ΔPを用いて、上述のように充放電電力上限値を制限するタイミングを調整する。
図5は、本実施の形態の充放電電力制限値の設定制御における、充放電電力制限値の変更期間Tおよび変更開始電圧Vxの具体的な演算手法を説明するための図である。図5においては、横軸には時間が示され、縦軸には蓄電装置110の電圧VB(上段)、電圧VBの変化速度dVB/dt(中段)、および放電電力PW(下段)が示される。
図5での説明においては、上段に示すように、時刻t20までは電圧VBは一定の減少レート(dVB/dt=−β)で低下し、時刻t20から時刻t21までの間、すなわち電圧VBがV0からVxの間の領域(基準領域)において、出力電力PW(すなわち、放電電力上限値Wout)を低下させ、時刻t21において下限電圧V0となるようにする場合を考える。
ここで、電圧VBの変化速度dVB/dtは、たとえば、電圧VBの検出値について演算周期あるいは所定時間Δtごとの変化量(すなわち、β=−(VB(t)−VB(t−Δt))/Δt)を求めることにより算出することができる。なお、この変化速度βの算出においては、演算周期の数周期分の移動平均などを用いることによって、電圧センサの検出誤差やノイズなどによる急峻な変動が発生しないようにすることが好ましい。
また、変化速度βは、放電の継続に伴う電圧低下速度であるが、電流IBが低下することによる、蓄電装置110の内部抵抗RBによる電圧変動の影響を考慮して、式(1)のように補正することも好適である。
β=−{VB(t)−VB(t−Δt)+RB・(IB(t)−IB(t−Δt))}/Δt … (1)
さらに、蓄電装置110が、複数のブロックに分割され、各ブロックに対応した複数の電圧センサが設けられる場合には、上述の電圧VBとして、複数の電圧検出値の中の最小電圧を用いて上記βを算出することが好ましい。
そして、現在の車両速度SPDにおいて、ドライバビリティを損なわないレベルの充放電電力の許容変化速度ΔPが図4のようなマップを用いて算出される。
このとき、許容変化速度ΔPで出力電力PWが低下される期間(時刻t20から時刻t21の間)においては、電流減少に伴って蓄電装置110の内部抵抗RBによる電圧低下分が減少することによって、電圧VBの変化速度dVB/dtが式(2)だけ緩和される。ここで、内部抵抗RBは、蓄電装置110の温度TBから、予め記憶されたマップ等を用いることによって設定される。
α=RB・ΔP/V0 … (2)
また、一般的に、電流減少に伴って蓄電装置の放電分極による電圧の変化速度についても、電力に比例して減少する。そのため、変更前の出力電力をP0、変更後の出力電力をP1とすると、図5中の中段および下段から式(3)の関係が成立する。
P0:P1=β:α … (3)
さらに、図5中の下段より、式(4)の関係が成立する。
P1=P0−ΔP・T …(4)
そして、式(3)および式(4)からP1を消去することによって、変更期間Tは、式(5)のように導き出すことができる。
T=(β−α)・P0/(β・ΔP) … (5)
ここで、時刻t20から時刻t21における電圧VBの変化速度dVB/dtを、dVB/dt=a・t+bとすると、時刻t21(t=0)のときにdVB/dt=0、および時刻t20(t=−T)のときにdVB/dt=−(β−α)となる関係から、式(6)の関係が導き出せる。
a=(β−α)/T … (6)
そして、VB=∫(dVB/dt)・dt+C=a・t2/2+C(Cは定数)であり、時刻t21(t=0)のときにVB=V0、および時刻t20(t=−T)のときにVB=Vxとなるので、これらの関係から、C=V0が導き出せる。
これによって、β>α>0の場合に、出力電力の変更開始電圧Vxは、式(7)によって求めることができる。
Vx=P0・(β−α)2/(2・β・ΔP)+V0 … (7)
なお、上述の説明において、出力電力P0は、時刻t20における実電力であり、これは、蓄電装置110の電圧VBおよび電流IBのそれぞれの検出値の積として演算することができる。ただし、出力電力P0を電圧VBおよび電流IBの検出値の積とした場合は、センサの検出誤差やノイズなどの影響によって、演算値P0が変動する可能性があるので、安定化を目的として、出力電力P0に代えて放電電力上限値Woutを用いて上記のVxを演算するようにしてもよい。
また、このとき、変更後の出力電力の目標値P1(=Wtag)は、式(8)のように算出することができる。
Wtag=P0−ΔP・T=α・P0/β … (8)
また、本実施の形態においては、放電電力上限値Woutの変更期間Tの間に、たとえば、電圧VBが電圧下限値V0以下(VB≦V0)となったり、急ブレーキなどによって車両走行状態が変更されて電圧VBが変更開始電圧Vxよりも大きく(VB>Vx)なったりした場合には、図6のように、放電電力上限値Woutが変更後の目標値Wtagに到達しなくとも、放電電力上限値Woutの変更を中止する。このようにすることによって、不必要な場合にまで放電電力が制限されてしまうことを防止することができる。
次に図7および図8を用いて、ECU300で実行される制御について説明する。
図7は、本実施の形態において、ECU300で実行される放電電力制限値の設定制御を説明するための機能ブロック図である。図7で説明される機能ブロック図に記載された各機能ブロックは、ECU300によるハードウェア的あるいはソフトウェア的な処理によって実現される。
図1および図7を参照して、ECU300は、電圧変化速度演算部310と、電力演算部320と、内部抵抗演算部330と、電力変化速度設定部340と、電圧低下量演算部350と、基準値設定部360と、判定部370と、制限値設定部380とを含む。
電圧変化速度演算部310は、蓄電装置110からの電圧VBを受ける。電圧変化速度演算部310は、所定の時間間隔での電圧VBの変化量を逐次演算することによって、電圧変化速度β(=dVB/dt)を演算する。そして、電圧変化速度演算部310は、演算結果を基準値設定部360へ出力する。
電力演算部320は、蓄電装置110からの電圧VBおよび電流IBを受ける。電力演算部320は、電圧VBおよび電流IBの積を逐次演算することによって、現在の実電力P0を演算する。そして、電力演算部320は、演算結果を基準値設定部360へ出力する。
内部抵抗演算部330は、蓄電装置110からの温度TBを受ける。内部抵抗演算部330は、この温度TBに基づいて、予め記憶されたマップ等を用いることによって、蓄電装置110の内部抵抗RBを演算する。そして、内部抵抗演算部330は、演算結果を電圧低下量演算部350へ出力する。
電力変化速度設定部340は、図示しない車速センサからの車両速度SPDを受ける。電力変化速度設定部340は、この車両速度SPDに基づいて、図4で説明したような予め記憶されたマップ等を参照することによって、ドライバビリティを損なわないレベルの充放電電力の許容変化速度ΔPを設定する。そして、電力変化速度設定部340は、設定した許容変化速度ΔPを、電圧低下量演算部350、基準値設定部360および制限値設定部380へ出力する。
電圧低下量演算部350は、内部抵抗演算部330によって演算された内部抵抗RB、および電力変化速度設定部340によって設定された許容変化速度ΔPを受ける。電圧低下量演算部350は、これらの情報と、予め定められた電圧下限値V0とに基づいて、電流減少に伴って蓄電装置110の内部抵抗RBによる電圧低下分の緩和量αを、上述の式(2)によって演算する。そして、電圧低下量演算部350は、演算した緩和量αを基準値設定部360へ出力する。
基準値設定部360は、電圧変化速度演算部310からの電圧変化速度β、電力演算部320からの実電力P0、電力変化速度設定部340からの許容変化速度ΔP、および電圧低下量演算部350からの緩和量αを受ける。基準値設定部360は、これらの情報と、予め定められた電圧下限値V0とに基づいて、上述の式(7)を用いて変更開始電圧Vxを設定する。
また、基準値設定部360は、電圧変化速度演算部310からの電圧変化速度β、電力演算部320からの実電力P0、および電圧低下量演算部350からの緩和量αに基づいて、変更後の放電電力上限値の目標値Wtagを設定する。そして、基準値設定部360は、変更開始電圧Vxを判定部370へ出力するとともに、目標値Wtagを制限値設定部380へ出力する。
判定部370は、蓄電装置110からの電圧VB、および基準値設定部360からの変更開始電圧Vxを受ける。判定部370は、電圧VBが変更開始電圧Vxに到達したか否かを判定する。そして、判定部370は、電圧VBが変更開始電圧Vxに到達した場合には、放電電力上限値Woutを変更するための変更フラグFLGをオンに設定して制限値設定部380へ出力する。
なお、判定部370は、一旦変更フラグFLGをオンに設定して制限値設定部380へ出力した後に、電圧VBが電圧下限値V0以下となった場合、または、電圧VBが変更開始電圧Vxよりも大きくなった場合には、変更フラグFLGをオフに設定する。
制限値設定部380は、電力変化速度設定部340からの許容変化速度ΔP、基準値設定部360からの目標値Wtag、および判定部370からの変更フラグFLGを受ける。また、制限値設定部380は、蓄電装置110の電圧VB、電流IBおよび温度TBに基づいて算出された蓄電装置110のSOCを受ける。
制限値設定部380は、変更フラグFLGがオフに設定されているときは、このSOCに基づいて放電電力上限値Woutを設定する。制限値設定部380は、変更フラグFLGがオンに設定されると、変更フラグFLGがオンになったときの放電電力上限値Woutを基準として、その値が目標値Wtagになるまで、許容変化速度ΔPの割合で放電電力上限値Woutを低下させる。
そして、制限値設定部380で設定された放電電力上限値Woutに基づいて、放電電力指令値が演算される。
図8は、本実施の形態において、ECU300で実行される放電電力制限値の設定制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図8および後述する図10に示される充電電力制限値の設定制御処理のフローチャートについては、ECU300に予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて、所定周期で実行されることによって処理が実現される。また、その一部または全部のステップについて、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図1および図8を参照して、ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、蓄電装置110の電圧VB,電流IB,温度TB、および車両速度SPDを取得する。そして、ECU300は、S110にて、上述の式(1)〜(8)を用いて、緩和量α、電圧変化速度β、変更開始電圧Vx、許容変化速度ΔPおよび目標値Wtagを演算により求める。また、ECU300は、蓄電装置110のSOCを演算して放電電力上限値Woutを算出する。
次に、ECU300は、S120にて、電圧変化速度βが緩和量αより大きいか否かを判定する。
電圧変化速度βが緩和量α以下の場合(S120にてNO)は、電圧変化速度がもともと緩やかであり、電圧VBが電圧下限値V0に到達してから放電電力上限値Woutを低下させても、ドライバビリティを損なうことなく、かつ電圧VBが電圧下限値V0を下回るおそれもないので、処理がS100に戻される。
電圧変化速度βが緩和量αより大きい場合(S120にてYES)は、S130に処理が進められ、ECU300は、蓄電装置110の電圧VBが変更開始電圧Vx以下であるか否かをさらに判定する。
電圧VBが変更開始電圧Vxより大きい場合(S130にてNO)は、まだ電圧VBが変更開始電圧Vxまで低下していないため、処理がS100に戻される。
一方、電圧VBが変更開始電圧Vx以下の場合(S130にてYES)は、ECU300は、電圧VBが変更開始電圧Vxまで低下したと判断し、S140に処理を進めて放電電力上限値Woutの修正を開始する。
ECU300は、S140にて、許容変化速度ΔPのレートで放電電力上限値Woutを低下させる。
そして、ECU300は、S150にて、放電電力上限値Woutが目標値Wtag以下となったか否かを判定する。
放電電力上限値Woutが目標値Wtag以下となった場合(S150にてYES)は、放電電力上限値Woutが目標値Wtagまで低下しているので、ECU300は、放電電力上限値Woutの修正処理を終了する。
放電電力上限値Woutが目標値Wtagよりも大きい場合(S150にてNO)は、ECU300は、S160にて、現在の蓄電装置110の電圧VBを再度取得する。そして、ECU300は、S170にて、電圧VBが電圧下限値V0以下となっているか否かを判定する。
電圧VBが電圧下限値V0以下の場合(S170にてYES)は、ECU300は、放電電力上限値Woutの修正処理を終了する。
一方、電圧VBが電圧下限値V0よりも大きいときは、S180に処理が進められ、ECU300は、電圧VBが変更開始電圧Vxよりも大きくなっているか否かをさらに判定する。
電圧VBが変更開始電圧Vxよりも大きい場合(S180にてYES)は、放電電力上限値Woutの修正は不要であるので、ECU300は、放電電力上限値Woutの修正処理を終了する。
電圧VBが変更開始電圧Vx以下の場合(S180にてNO)は、まだ放電電力上限値Woutが目標値Wtagにも到達しておらず、かつ、電圧VBが下限電圧V0まで到達していないので、S140に処理が戻されて、ECU300は、さらに放電電力上限値Woutを低下させて、S140からS180までの処理を繰り返す。
このような処理に従って制御することによって、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域を超えることを抑制して蓄電装置の劣化を防止するとともに、蓄電装置の放電性能を十分に引出すことが可能になる。
上記においては、放電電力の場合について説明したが、充電電力の場合についても同様の制御を適用することができる。
図9は、充電電力の場合における図5に対応する図である。すなわち、図9は、充電電力制限値の設定制御における、充電電力制限値の変更期間および変更開始電圧の具体的な演算手法を説明するための図である。
図9を参照して、蓄電装置110を充電する場合には、蓄電装置110の電圧VBは充電が進むにつれて増加する。そして、電圧VBの増加速度βと、ドライバビリティを損なわないレベルの充電電力の許容変化速度ΔPとに基づいて、充電電力上限値Winを修正するための変更開始電圧Vyを、放電電力の場合の式(1)〜(8)と同様の手法によって設定する。そして、電圧VBが変更開始電圧Vyから電圧上限値VEまでの領域(基準領域)の範囲になると、充電電力上限値Winの大きさ(絶対値)が許容変化速度ΔPのレートで小さくなるように修正される。
このようにすることによって、充電電力の場合においても、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域を超えることを抑制して蓄電装置の劣化を防止するとともに、蓄電装置の充電性能を十分に引出すことが可能になる。
図10は、本実施の形態において、ECU300で実行される充電電力制限値の設定制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
図1および図10を参照して、ECU300は、S200にて、蓄電装置110の電圧VB,電流IB,温度TB、および車両速度SPDを取得する。そして、ECU300は、S210にて、緩和量α、電圧変化速度β、変更開始電圧Vy、許容変化速度ΔPおよび目標値Wtagを演算により求める。また、ECU300は、蓄電装置110のSOCを演算して充電電力上限値Winを算出する。
次に、ECU300は、S220にて、電圧変化速度βが緩和量αより大きいか否かを判定する。
電圧変化速度βが緩和量α以下の場合(S220にてNO)は、電圧変化速度がもともと緩やかであり、電圧VBが電圧上限値VEに到達してから充電電力上限値Winの大きさを低下させても、ドライバビリティを損なうことなく、かつ電圧VBが電圧上限値VEを上回るおそれもないので、処理がS200に戻される。
電圧変化速度βが緩和量αより大きい場合(S220にてYES)は、S230に処理が進められ、ECU300は、蓄電装置110の電圧VBが変更開始電圧Vy以上であるか否かをさらに判定する。
電圧VBが変更開始電圧Vyより小さい場合(S230にてNO)は、まだ電圧VBが変更開始電圧Vyまで上昇していないため、処理がS200に戻される。
一方、電圧VBが変更開始電圧Vy以上の場合(S230にてYES)は、ECU300は、電圧VBが変更開始電圧Vyまで上昇したと判断し、S240に処理を進めて充電電力上限値Winの修正を開始する。
ECU300は、S240にて、許容変化速度ΔPのレートで充電電力上限値Winの大きさが小さくなるように修正する。
そして、ECU300は、S250にて、充電電力上限値Winの大きさ(絶対値)が目標値Wtagの絶対値以下となったか否かを判定する。
充電電力上限値Winの大きさが目標値Wtagの絶対値以下となった場合(S250にてYES)は、充電電力上限値Winが目標値Wtagまで到達しているので、ECU300は、充電電力上限値Winの修正処理を終了する。
充電電力上限値Winの大きさが目標値Wtagの絶対値よりも大きい場合(S250にてNO)は、ECU300は、S260にて、現在の蓄電装置110の電圧VBを再度取得する。そして、ECU300は、S270にて、電圧VBが電圧上限値VE以上となっているか否かを判定する。
電圧VBが電圧上限値VE以上の場合(S270にてYES)は、ECU300は、充電電力上限値Winの修正処理を終了する。
一方、電圧VBが電圧上限値VEよりも小さいときは、S280に処理が進められ、ECU300は、電圧VBが変更開始電圧Vyよりも小さくなっているか否かをさらに判定する。
電圧VBが変更開始電圧Vyよりも小さい場合(S280にてYES)は、充電電力上限値Winの修正は不要であるので、ECU300は、充電電力上限値Winの修正処理を終了する。
電圧VBが変更開始電圧Vy以上の場合(S280にてNO)は、まだ充電電力上限値Winが目標値Wtagにも到達しておらず、かつ、電圧VBが上限電圧VEまで到達していないので、S240に処理が戻されて、ECU300は、さらに充電電力上限値Winを修正して、S240からS280までの処理を繰り返す。
このような処理に従って制御することによって、ドライバビリティを損なうことなく、蓄電装置の電圧が使用可能領域を超えることを抑制して蓄電装置の劣化を防止し、蓄電装置の充電性能を十分に引出すことが可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
20 負荷装置、30 駆動装置、100 車両、110 蓄電装置、120 PCU、121 コンバータ、122 インバータ、130 モータジェネレータ、140 動力伝達ギア、150 駆動輪、160 DC/DCコンバータ、180 補機バッテリ、190 補機負荷、300 ECU、310 電圧変化速度演算部、320 電力演算部、330 内部抵抗演算部、340 電力変化速度設定部、350 電圧低下量演算部、360 基準値設定部、370 判定部、380 制限値設定部、C1,C2 コンデンサ、HPL,PL1,PL2 電力線、NL1 接地線。

Claims (11)

  1. 負荷装置へ電源を供給するための蓄電装置の充放電電力を制御するための制御装置であって、
    前記負荷装置の動作状態に基づいて、前記充放電電力の変化速度を設定するように構成された電力変化速度設定部と、
    前記蓄電装置の電圧の変化速度を演算するように構成された電圧変化速度演算部と、
    前記充放電電力の変化速度および前記蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて、前記充放電電力を制限するための制限値を設定する制限値設定部とを備える、蓄電装置の制御装置。
  2. 前記制限値設定部は、前記蓄電装置の電圧が、前記充放電電力の変化速度および前記蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて定められる基準領域内となった場合は、前記充放電電力の変化速度に従って前記制限値の大きさを減少させる、請求項1に記載の蓄電装置の制御装置。
  3. 前記基準領域は、前記充放電電力の変化速度および前記蓄電装置の電圧の変化速度に加えて、前記蓄電装置の温度および前記蓄電装置の入出力電力に基づいて定められる、請求項2に記載の蓄電装置の制御装置。
  4. 前記制限値設定部は、前記制限値の大きさが目標値に到達した場合は、前記制限値の大きさの減少を中止する、請求項2または3に記載の蓄電装置の制御装置。
  5. 前記制限値設定部は、前記制限値の大きさを減少させている間に、前記蓄電装置の電圧が前記基準領域外となった場合は、前記制限値の大きさの減少を中止する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置の制御装置。
  6. 車両であって、
    蓄電装置と、
    前記蓄電装置からの電力を用いて、前記車両を走行させるための駆動力を発生させるように構成された駆動装置と、
    前記蓄電装置の充放電電力を制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記車両の走行状態に基づいて設定される前記充放電電力の変化速度と、前記蓄電装置の電圧の変化速度とに基づいて、前記充放電電力を制限するための制限値を設定する、車両。
  7. 前記車両の走行状態は、前記車両の走行速度を含み、
    前記充放電電力の変化速度の大きさは、前記走行速度が大きくなるほど大きく設定される、請求項6に記載の車両。
  8. 前記制御装置は、前記蓄電装置の電圧が、前記充放電電力の変化速度および前記蓄電装置の電圧の変化速度に基づいて定められる基準領域内となった場合は、前記充放電電力の変化速度に従って前記制限値の大きさを減少させる、請求項7に記載の車両。
  9. 前記基準領域は、前記充放電電力の変化速度および前記蓄電装置の電圧の変化速度に加えて、前記蓄電装置の温度および前記蓄電装置の入出力電力に基づいて定められる、請求項8に記載の車両。
  10. 前記制御装置は、前記制限値が目標値に到達した場合は、前記制限値の大きさの減少を中止する、請求項8または9に記載の車両。
  11. 前記制御装置は、前記制限値の大きさを減少させている間に、前記蓄電装置の電圧が前記基準領域外となった場合は、前記制限値の大きさの減少を中止する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の車両。
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