JP2011225001A - チップホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】スクライブラインの形成位置を安定させ、所望の位置からのずれが生じないようにすることを目的とする。
【解決手段】スクライビングホイール12Bの側面に貫通孔を形成し、かつ外周に沿って稜線をなす刃先を形成する。ホルダ11Cに、スクライビングホイール12Bを挿入するホルダ溝14を形成し、ホルダ溝14を傾いて貫通するピン孔15Cを形成する。円柱部材であるピン13Cを、ピン孔15C及びスクライビングホイール12Bの貫通孔に挿入し、ホルダ溝14内でスクライビングホイール12Bを回転自在に保持してチップホルダ10Cを構成する。これによってスクライブ中のスクライビングホイール12Bは、ピン13Cに沿ってホルダ溝14の側面と接するところまで移動する。
【選択図】図11

Description

本発明は、脆性材料基板を分断するためのスクライブラインを形成するスクライブ装置のチップホルダに関する。
脆性材料基板を所望の寸法にスクライブするためのスクライブ装置がある。スクライブ装置は、脆性材料基板と対向するスクライブヘッドにホルダユニットを備えており、ホルダユニットにはスクライビングホイールを有するチップホルダが取り付けられている。図1は、従来のチップホルダの構成を示す図である。図1(a)は正面図、図1(b)は側面図、図1(c)は下面を表す図である。チップホルダ100は、ホルダ101、スクライビングホイール102、及びピン103を有している。
図1に示すようにチップホルダ100の下部には、ホルダ溝104及びピン孔105が形成されている。スクライビングホイール102は円板状の部材であり、2つの円形の側面の中心を貫通する貫通孔、及びスクライビングホイール102の外周部に沿ったV字形の刃を有するものである。V字形の刃先は、スクライビングホイール102の外周に沿った稜線を形成している。稜線の両側の傾斜面(外周辺部)は、通常、90〜160°の角度(収束角)で相互に交差し稜線を形成する。ピン103は円柱形の部材であり、スクライビングホイール102の貫通孔及びホルダ101のピン孔105に挿入されて、スクライビングホイール102を回転自在に保持するものである。
チップホルダ100は、スクライビングホイール102をホルダ溝104内で保持し、ピン103をピン孔105、及びスクライビングホイール102の貫通孔に挿入して固定している。このようなチップホルダを備えるスクライブ装置として、特許文献1に示すものがある。
国際特許公開 WO2007/063979号公報
スクライビングホイールの厚みは例えば0.65mm程である。ホルダ溝の幅はスクライビングホイールの厚みよりも例えば0.02mm程広く、スクライビングホイールとホルダ溝との間にはクリアランスが確保されている。このクリアランスによりスクライビングホイールは、ホルダ溝内でピンに沿って0.02mm程度移動することができる。しかしクリアランスが設けられているため、スクライブラインの形成位置が安定せず所望の位置からずれる原因となっていた。
本発明は、このような従来のスクライブ装置において、スクライブラインの形成位置がずれるという問題点に鑑みてなされたものであって、スクライブラインの形成位置を安定させ、所望の位置からのずれが生じないようにすることを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のチップホルダは、スクライビングホイールを挿入するためのホルダ溝、前記ホルダ溝の形成部を直線状に貫通するピン孔を有するホルダであって、前記ピン孔がホルダ溝に対して垂直から傾けて形成されたものである。
この課題を解決するために、本発明のチップホルダは、前記スクライビングホイールの回転によって前記スクライビングホイールをホルダ溝の一方の側面に移動させ当接させるものである。
このような特徴を有する本発明によれば、脆性材料基板上のスクライブラインの形成位置を安定させることができ、スクライブラインの形成精度のばらつきを解消することができる。
図1は従来のチップホルダの構成を示す図である。 図2は本発明の第1の参考例によるスクライブヘッドの構成を示す図である。 図3は本発明の第1の参考例によるホルダユニットの構成を示す図である。 図4は本発明の第1の参考例によるホルダジョイントにチップホルダを挿入するときの状態を示す図である。 図5は本発明の第1の参考例によるチップホルダの構成を示す図である。 図6はチップホルダに用いられるピンを示す図である。 図7は本発明の第1の参考例によるチップホルダのスクライビングホイールの移動を示す図である。 図8は本発明の第2の参考例によるチップホルダの構成を示す図である。 図9はチップホルダに用いられるピンを示す図である。 図10は本発明の第2の参考例によるチップホルダのスクライビングホイールの移動を示す図である。 図11は本発明の実施の形態によるチップホルダの構成を示す図である。 図12はチップホルダに用いられるピンを示す図である。 図13は本発明の実施の形態によるチップホルダのスクライビングホイールの移動を示す図である。 図14は本発明の第3の参考例によるチップホルダの構成を示す図である。 図15は本発明の第3の参考例によるスクライビングホイール12Cの断面を拡大して示す図である。 図16は本発明の第3の参考例によるチップホルダのスクライビングホイールの移動を示す図である。 図17は本発明の第3の参考例の第1の変形例によるスクライビングホイール12D及びその断面を拡大して示す図である。 図18は本発明の第3の参考例の第2の変形例によるスクライビングホイール12E及びその断面を拡大して示す図である。
(第1の参考例)
本発明のチップホルダ及びホルダユニットの第1の参考例について図2〜図7を用いて説明する。図2は、本実施の形態のスクライブヘッド及びホルダユニットの構成を示す図である。スクライブヘッド1の下部には、チップホルダ10A及びホルダジョイント20からなるホルダユニットが取り付けられている。
図3及び図4は、チップホルダ及びホルダジョイントを示す図である。図3に示すようにチップホルダ10Aは、ホルダ11Aの上部を切り欠いてできた取付部、及びホルダ11Aの下部にスクライビングホイール12Aを有している。
次にホルダジョイント20は、図3及び図4に示すように、上部にベアリング21a、21bを有しており、下部がチップホルダを保持する保持部22となっている。ホルダジョイント20の保持部22には、図示のように円形の開口23が形成されており、その内側にマグネット24が埋設されている。又開口23の内部には中心軸から隔てた位置に中心軸と垂直な平行ピン25が設けられる。平行ピン25は円柱の部材であって、図示のようにホルダ11Aの取付部に接してチップホルダ10Aを位置決めするものである。
このチップホルダ10Aをホルダジョイント20に取付ける際には、図4に示すようにホルダジョイント20の開口23にチップホルダ10Aをその取付部から挿入する。そうすればチップホルダ10Aの先端部がマグネット24によって吸引され、更に取付部が平行ピン25に接触して位置決め固定される。
このようにホルダジョイント20に固定されたチップホルダ10Aは、ベアリング21a、21bの中心軸周りに保持部22とともに回転自在となる。通常、チップホルダ10Aのスクライビングホイール12Aの中心は、ベアリング21a、21bの中心軸から一定距離を隔てた位置にオフセットして配置される。このオフセットによって保持部22は、スクライブ中にスクライブの方向が変化しても、スクライビングホイール12Aが常にホルダジョイント20の移動方向に向かってベアリング21a、21bの中心軸の後方に位置するように、ベアリング21a、21bによって回転する。よって、スクライブ中のスクライビングホイール12Aは、一定の方向に回転する。
図5は、チップホルダ10Aの構成を簡便に示す図である。図5(a)は正面図、図5(b)は側面図、図5(c)は下面を示す図である。図中矢印で示すX軸方向は紙面水平方向を示し、Y軸方向は紙面上下方向を示す。図5(a)及び(b)のチップホルダ10Aは、上面及び下面がX軸方向と平行になるように描かれている。チップホルダ10Aは、ホルダ11A、スクライビングホイール12A、及びピン13Aを有している。
ホルダ11Aは、例えば金属で形成された円柱形の部材であって、図5(b)に示すように、上部の一部が切り欠かれてできた取付部を有している。図5(a)に示すように、ホルダ11Aはホルダ溝14を有している。ホルダ溝14は例えば幅約0.67mmであって、Y軸方向に平行に形成されている。さらにホルダ11Aはピン孔15Aを有している。ピン孔15Aは円形の貫通孔であって、X軸方向に平行にホルダ11Aを貫通してホルダ溝14と垂直に交差している。さらにピン孔15Aは、図5(a)の右端の開口付近に段部を有している。この段部によって、一方の開口は他方の開口よりも口径が小さくなっている。
スクライビングホイール12Aは、例えば焼結ダイヤモンドで形成された、例えば厚さ約0.65mmの円板状の部材であって、中心に貫通孔を有している。またスクライビングホイール12Aは、外周部に沿ってV字形の刃を有するものであり、V字形の刃先はスクライビングホイール12Aの外周に沿った稜線を形成し、スクライビングホイール12Aの厚さ方向の真中に位置している。稜線の両側の傾斜面(外周辺部)は、通常、90〜160°の角度(収束角)で相互に交差し稜線を形成する。
図6は、ピン13Aを示す図である。ピン13Aは、例えば、超硬合金等の金属、焼結ダイヤモンドで形成された円柱形の部材であって、一端が尖頭形状を有している。またピン13Aの表面には、螺旋状の溝が刻まれている。螺旋状の溝の溝幅及び溝の深さは、ともに例えば数μmとする。
スクライビングホイール12Aをホルダ溝14内に挿入して保持し、ピン13Aを尖頭形状の部分からピン孔15A、及びスクライビングホイール12Aの貫通孔に挿入する。ピン13Aの尖頭形状の部分が、ピン孔15Aの一方の開口付近にある段部と接するところでピン13Aをピン孔15Aに固定する。これによってスクライビングホイール12Aはピン13Aに回転自在に保持され、図5に示すチップホルダ10Aが得られる。
このチップホルダ10Aをホルダジョイントに取り付け、更にスクライブヘッドに固定して、スクライビングホイール12Aを脆性材料基板に当接させながらチップホルダ10Aを脆性材料基板と相対移動させると、スクライビングホイール12Aはチップホルダ10Aの移動にしたがって回転ながら脆性材料基板上を相対移動することとなり、脆性材料基板上にスクライブラインが形成される。このとき回転するスクライビングホイール12Aとピン13Aとの間で摺動摩擦力が発生し、この摺動摩擦力がピン13A表面のスパイラル溝から受ける影響によって、スクライビングホイール12Aはピン13Aに沿って図5(a)の右方向に移動する。移動したスクライビングホイール12Aは、図7に示すようにホルダ溝14の側面と接するところまで移動して、スクライブラインを形成し続ける。
この例では、スクライビングホイール12Aがホルダ溝14の側面と接すると、接していない側面との間に約0.02mmの隙間が生じるが、スクライビングホイール12Aが回転している間は、この状態が維持される。よってスクライビングホイール12Aのホルダ溝14内での位置が安定するので、スクライビングホイール12Aの進行方向に対する左右のぶれがなくなり、形成されるスクライブラインの位置が安定する。
なお、スクライビングホイール12Aの貫通孔の内壁に、ピン13Aのような螺旋状の溝を刻んでもよい。スクライビングホイール12Aの回転方向を考慮して螺旋状の溝を刻む方向を決定すれば、より確実にスクライビングホイール12Aをホルダ溝14の側面と接する位置まで移動させ保持することができる。
また、スクライビングホイール12Aの貫通孔の内壁に螺旋状の溝を刻み、かつピン13Aの表面を平滑な状態にしてチップホルダ10Aを構成しても、この参考例と同じ効果を得ることができる。
(第2の参考例)
本発明の第2の参考例によるチップホルダについて図8〜図10を用いて説明する。本実施の形態によるスクライブヘッドの構成は、第1の参考例と同じである。図8は、本実施の形態によるチップホルダ10Bの構成を示す正面図である。チップホルダ10Bは、ホルダ11B、スクライビングホイール12A、及びピン13Bを有している。第1の参考例で用いられた構成要素と同じのものについては同一の符号を付している。
ホルダ11Bの構成は、第1の参考例のホルダ11Aとほぼ同じであり、ホルダ溝14及びピン孔15Bを有している。ピン孔15Bは、第1の参考例のピン孔15Aと同様にX軸方向に平行にホルダ11Bを貫通してホルダ溝14と垂直に交差するが、形状は第1の参考例のピン孔15Aとは異なっており、図8に示すようにテーパー状になっている。ホルダ11を貫通するピン孔15Bは、第1の参考例のピン孔15Aと同様に図8の右端の開口付近に段部を有している。
図9は、ピン13Bを示す図である。ピン13Bは、例えば、超硬合金等の金属製、焼結ダイヤモンド製等のテーパー状に形成された部材であって、径の小さな右端は尖頭形状である。ピン孔15Bの内径とピン13Bの外径とは、ピン13Bをピン孔15Bに隙間なく挿入することができる大きさとなっている。
これらホルダ11B、スクライビングホイール12A、及びピン13Bを用いてチップホルダ10Bを構成する。スクライビングホイール12Aをホルダ溝14内に挿入して保持し、ピン13Bをその尖頭形状の部分からピン孔15B、及びスクライビングホイール12Aの貫通孔に挿入する。ピン13Bの尖頭形状の部分が、ピン孔15Bの開口付近にある段部と接するところでピン13Bをピン孔15Bに固定する。これによってスクライビングホイール12Aはピン13Bに回転自在に保持され、図8に示すチップホルダ10Bが構成される。
このチップホルダ10Bをホルダジョイントに取り付け、更にスクライブヘッドに固定して、チップホルダ10Bのスクライビングホイール12Aを脆性材料基板に当接させながらチップホルダ10Bを脆性材料基板と相対移動させると、スクライビングホイール12Aはチップホルダ10Bの移動にしたがって回転ながら脆性材料基板上を相対移動することとなり、脆性材料基板上にスクライブラインが形成される。このとき回転するスクライビングホイール12Aは、図中右方向のピン13Bの径が小さな方向へ移動する。移動したスクライビングホイール12Aは、図10に示すようにホルダ溝14の側面と接するところまで移動して、スクライブラインを形成し続ける。
この例においてもスクライビングホイール12Aのホルダ溝14内での位置が安定するので、スクライビングホイール12Aの進行方向に対する左右のぶれがなくなり、形成されるスクライブラインの位置が安定する。
(実施の形態)
本発明の実施の形態によるチップホルダについて図11〜図13を用いて説明する。本実施の形態によるスクライブヘッドの構成は、第1の参考例と同じである。図11は、本実施の形態によるチップホルダ10Cの構成を示す正面図である。チップホルダ10Cは、ホルダ11C、スクライビングホイール12B、及びピン13Cを有している。第1の参考例で用いられた構成要素と同じのものについては同一の符号を付している。
ホルダ11Cの構成は、第1の参考例のホルダ11Aとほぼ同じであり、ホルダ溝14及びピン孔15Cを有している。ピン孔15Cは、第1の参考例のピン孔15Aと同様の円形の貫通孔であるが、図面左側から右側に向かってY軸方向上側に変位している。その結果ホルダ11Cの表面にある2つの開口のうち、図面右側の開口は図面左側の開口に比べてY軸方向上側に変位している。なお、ピン孔15Cは、第1の参考例のピン孔15Aと同様に2つの開口のうちの1つの開口付近に段部を有している。
ピン13Cは第1の参考例のピン13Aと同様の形状を有するものであるが、表面は螺旋状のスパイラル溝を有しておらず、図12に示すように平滑である。
スクライビングホイール12Bは、第1の参考例のスクライビングホイール12Aと同様の構成を有するものであるが、スクライビングホイール12Aの貫通孔よりも直径の大きい貫通孔を有している。この貫通孔によってスクライビングホイール12Bは、X軸方向に対して傾斜して配置されるピン13Cを貫通孔に通しても、スクライビングホイールを回転自在に保持することができる。
これらホルダ11C、スクライビングホイール12B、及びピン13Cを用いてチップホルダ10Cを構成する。スクライビングホイール12Bをホルダ溝14内で保持し、ピン13Cを尖頭形状を有する部分からピン孔15C、及びスクライビングホイール12Bの貫通孔に挿入する。ピン13Cの尖頭部分が、ピン孔15Cの開口付近にある段部と接するところでピン13Cをピン孔15Cに固定する。これによってスクライビングホイール12Bはピン13Cに回転自在に保持され、図11に示すチップホルダ10Cが構成される。
このチップホルダ10Cをホルダジョイントに取り付け、更にスクライブヘッドに固定して、チップホルダ10Cのスクライビングホイール12Bを脆性材料基板に当接させながらチップホルダ10Cを脆性材料基板と相対移動させると、スクライビングホイール12Bはチップホルダ10Cの移動にしたがって回転しながら脆性材料基板上を相対移動することとなり、脆性材料基板上にスクライブラインが形成される。このとき回転するスクライビングホイール12Bは、ピン13Cに沿ってY軸方向上側へ移動する。移動したスクライビングホイール12Bは、図13に示すようにホルダ溝14の側面と接するところまで図中右方向へ移動して、スクライブラインを形成し続ける。
本実施の形態においてもスクライビングホイール12Bのホルダ溝14内での位置が安定するので、スクライビングホイール12Bの進行方向に対する左右のぶれがなくなり、形成されるスクライブラインの位置が安定する。
(第3の参考例)
本発明の第3の参考例によるチップホルダについて図14〜図16を用いて説明する。本実施の形態によるスクライブヘッドの構成は、第1の参考例と同じである。チップホルダ10Dは、ホルダ11A、スクライビングホイール12C、及びピン13Cを有している。ホルダ11A、ピン13Cなど、本実施の形態で用いられた構成要素と同じものについては同一の符号を付している。
スクライビングホイール12Cは、例えば超硬合金、焼結ダイヤモンドで形成された部材である。スクライビングホイール12Cは、互いに合同な底面を有し且つ高さの異なる2つの円錐台を底面で重ね合わせた形状であり、対向する2つの円形の側面12a、12bと、円錐台の側面である曲面12c、12dを有している。側面12a、12bは、中心を貫く貫通孔を有している。曲面12c、12dはV字形の刃を形成しており、曲面12c、12dの接線には刃先の稜線が形成されている。この稜線は、図14に示すようにスクライビングホイール12Cの厚さ方向の真中ではなく側面12a寄りに形成されている。
図15は、スクライビングホイール12Cを側面12a、12bの貫通孔の中心軸を通る平面で切断したときの断面を、拡大して示す断面図である。図15は、曲面12c、12d、及び貫通孔を示している。破線は紙面背後に隠れた稜線である。図15の破線は、稜線を含む平面(図示せず、以下、稜線面という)の位置と一致している。この稜線面に垂直な面、即ち図15の紙面に平行な面と曲面12cとが交わる部分にできる線の、稜線面に対する角度を角度θ1とする。また、図15の紙面に平行な面と曲面12dとが交わる部分にできる線の、稜線面に対する角度を角度θ2とする。スクライビングホイール12Cは、角度θ1と角度θ2が等しくなるように構成されている。
なお、稜線面に垂直な面と曲面12c及び12dとが交わる部分にできる線は、少なくとも稜線面との交点部分では直線状であるので、角度θ1及び角度θ2を定義することができる。
これらホルダ11A、スクライビングホイール12C、及びピン13Cを用いてチップホルダ10Dを構成する。スクライビングホイール12Cをホルダ溝14内に挿入して保持し、ピン13Cをその尖頭形状を有する部分からピン孔15A、及びスクライビングホイール12Cの貫通孔に挿入する。ピン13Cは、尖頭部分がピン孔15Aの開口付近にある段部と接するところでピン孔15Aに固定される。これによってスクライビングホイール12Cはピン13Cに回転自在に保持され、図14に示すチップホルダ10Dが構成される。
このチップホルダ10Dをホルダジョイントに取り付け、更にスクライブヘッドに固定して、チップホルダ10Dのスクライビングホイール12Cを脆性材料基板に当接させながらチップホルダ10Dを脆性材料基板と相対移動させると、スクライビングホイール12Cはチップホルダ10Dの移動にしたがって回転ながら脆性材料基板上を相対移動することとなり、脆性材料基板上にスクライブラインが形成される。このとき回転するスクライビングホイール12Cは、刃先の稜線が厚さ方向の真中には無いため、ピン13Cに沿って稜線に近い側面の方向へ向かって移動する。移動したスクライビングホイール12Cは、図16に示すようにホルダ溝14の側面と接するところまで図中右側の側面12aの方向に移動して、スクライブラインを形成し続ける。
スクライビングホイール12Cのホルダ溝14内での位置が安定するので、スクライビングホイール12Cの進行方向に対する左右のぶれがなくなり、形成されるスクライブラインの位置が安定する。
スクライビングホイール12Cの第1の変形例について説明する。図17(a)は、第1の変形例であるスクライビングホイール12Dを拡大して示す図である。スクライビングホイール12Dは、例えば超硬合金、焼結ダイヤモンドで形成された部材である。スクライビングホイール12Dは、互いに合同な底面を有し且つ高さの等しい2つの円錐台を底面で重ね合わせた形状であり、対向する2つの円状の側面12e、12fと、円錐台の側面である曲面12g、12hを有している。側面12e、12fは、中心に円筒状の貫通孔を有している。曲面12g、12hはV字形の刃を形成しており、曲面12g、12hの接線には刃先の稜線が形成されている。この稜線は、図17(a)に示すようにスクライビングホイール12Dの厚さ方向の真中に形成されている。
図17(b)は、スクライビングホイール12Dを側面12e、12fの貫通孔の中心軸を通る平面で切断したときの断面を、拡大して示す断面図である。図17(b)は、曲面12g、12h、及び貫通孔を示している。破線は紙面背後に隠れた稜線である。図17(b)の破線は、稜線面(図示せず)の位置と一致しており、稜線面に垂直な面と曲面12g、12hとが交わる部分にできる2本の線の、稜線面に対する角度をそれぞれ角度θ3、θ4とする。スクライビングホイール12Dは、角度θ3と角度θ4が異なるように構成されている。図17(b)では、θ3<θ4となっており、角度θ3と角度θ4は、例えば角度θ3を45°〜65°(例えば、55°)とし、角度θ4を55°〜75°(例えば、65°)とすることができる。
スクライブラインを形成する際に、スクライビングホイール12Dをスクライビングホイール12Cの代わりに用いても、スクライビングホイール12Dはピン13Cに沿って図面右側の側面12eの方向へ移動するので、スクライビングホイール12Cと同様の効果を得ることができる。
スクライビングホイール12Cの第2の変形例について説明する。図18(a)は、第2の変形例であるスクライビングホイール12Eを拡大して示す図である。スクライビングホイール12Eは、例えば超硬合金、焼結ダイヤモンドで形成された部材である。スクライビングホイール12Eは、互いに合同な底面を有し且つ高さの異なる2つの円錐台を底面で重ね合わせた形状であり、対向する2つの円状の側面12i、12jと、円錐台の側面である曲面12k、12lを有している。側面12i、12jは、中心に円筒状の貫通孔を有している。曲面12k、12lはV字形の刃を形成しており、曲面12k、12lの接線には刃先の稜線が形成されている。この稜線は、図18に示すようにスクライビングホイール12Eの厚さ方向の真中ではなく側面12i寄りに形成されている。
図18(b)は、スクライビングホイール12Eを側面12i、12jの貫通孔の中心軸を通る平面で切断したときの断面を、拡大して示す断面図である。図18(b)は、曲面12k、12l、及び貫通孔を示している。破線は紙面背後に隠れた稜線である。図18(b)の破線は、稜線面(図示せず)の位置と一致しており、稜線面に垂直な面と曲面12k、12lとが交わる部分にできる2本の線の、稜線面に対する角度をそれぞれ角度θ5、θ6とする。スクライビングホイール12Eは、角度θ5と角度θ6が異なるように構成されている。図18(b)では、θ5<θ6となっている。角度θ5と角度θ6は、例えば、角度θ5を45°〜65°(例えば、55°)とし、角度θ6を55°〜75°(例えば、65°)とすることができる。
スクライブラインを形成する際に、スクライビングホイール12Eをスクライビングホイール12Cの代わりに用いても、スクライビングホイール12Eはピン13Cに沿って図面右側の側面12iの方向へ移動するので、スクライビングホイール12Cと同様の効果を得ることができる。
なお、スクライビングホイール12C〜12Eの貫通孔の内壁に、第1の参考例のピン13Aのような螺旋状の溝を刻んでもよい。これによって確実に、スクライビングホイール12C〜12Eをホルダ溝14の側面と接するところまで移動させることができる。
また、平滑な表面のピン13Cの代わりに、第1の参考例のピン13Aを用いてもよい。これによって確実に、スクライビングホイール12C〜12Eをホルダ溝14の側面と接するところまで移動させることができる。
ここで例示したスクライビングホイールの厚み及びホルダ溝の幅は、この例示に限らず任意に選択できるものであることは言うまでもない。
チップホルダは、自動的に脆性材料基板をスクライブする自動スクライブ装置に限らず、脆性材料基板を手切りする脆性材料切断用カッターに取り付けて用いることもできる。
本発明は、スクライブ中のスクライビングホイールの位置を安定させることができるので、スクライブを自動で行うスクライブ装置や、脆性材料基板を手切りする脆性材料切断用カッターに用いることができる。
1 スクライブヘッド
10A〜10D チップホルダ
11A〜11C ホルダ
12a、12b、12e、12f、12i、12j 側面
12c、12d、12g、12h、12k、12l 曲面
12A〜12E スクライビングホイール
13A〜13C ピン
14 ホルダ溝
15A〜15C ピン孔
20 ホルダジョイント

Claims (2)

  1. スクライビングホイールを挿入するためのホルダ溝、前記ホルダ溝の形成部を直線状に貫通するピン孔を有するホルダであって、
    前記ピン孔がホルダ溝に対して垂直から傾けて形成されたチップホルダ。
  2. 前記スクライビングホイールの回転によって前記スクライビングホイールをホルダ溝の一方の側面に移動させ当接させる請求項1記載のチップホルダ。
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