JP2011216694A - 薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】TFT特性が良好であり、かつ信頼性も高い薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】薄膜電界効果型トランジスタは、基板上に、少なくともゲート電極、絶縁膜、活性層、エッチングストッパ層、ソース電極、およびドレイン電極が形成されており、活性層上にエッチングストッパ層が形成され、エッチングストッパ層上にソース電極およびドレイン電極が形成されている。エッチングストッパ層はZn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成されている。活性層はIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成されており、Zn濃度がエッチングストッパ層のZn濃度よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、アモルファス酸化物半導体を用いた薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法に関し、特に、エッチングストッパ層を有し、TTFT特性が良好であり、かつ信頼性も高い薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法に関する。
現在、電界効果型トランジスタは、半導体メモリ集積回路、高周波信号増幅素子等として広く用いられている。
また、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等の平面薄型画像表示装置(Flat Panel Display:FPD)のスイッチング素子として、電界効果型トランジスタのうち、薄膜電界効果型トランジスタ(以下、TFTともいう)が用いられている。FPDに用いられるTFTは、ガラス基板上に活性層として非晶質シリコン薄膜または多結晶シリコン薄膜が形成されている。
上述の非晶質シリコン薄膜または多結晶シリコン薄膜を活性層に用いるTFTは、比較的高温の熱工程を要する。このため、ガラス基板は用いることができるものの、耐熱性が低い樹脂製の基板を用いることは困難である。
また、FPDについて、より一層の薄型化、軽量化、耐破損性が要求されており、ガラス基板の替わりに軽量で可撓性のある樹脂製の基板を用いることも検討されている。このため、低温での成膜が可能なアモルファス酸化物を用いたTFTの開発が活発に行われている。
アモルファス酸化物を用いたTFTは、基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、アモルファス酸化物半導体により構成された活性層、ソース電極およびドレイン電極を有するものであり、活性層上にソース電極およびドレイン電極が形成されている。
アモルファス酸化物を用いたTFTにおいて、ソース電極およびドレイン電極は、導電膜をエッチングすることにより形成される。このため、活性層上に、これを保護するエッチングストッパ層を形成しない場合、ソース電極およびドレイン電極の形成時に活性層もエッチングされてしまうことがあり、TFTの特性不良および特性ムラが生じることがある。極端な場合、活性層が全てエッチングされてしまい、TFT特性を示さないこともある。このようなことから、活性層を保護するためのエッチングストッパ層等を設けたTFTが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1のボトムゲート型薄膜トランジスタは、基板上に、ゲート電極と、ゲート絶縁膜としての第1の絶縁膜と、チャネル層としての酸化物半導体層(活性層に相当)と、保護層としての第2の絶縁膜と、ソース電極と、ドレイン電極とを有するものである。この薄膜トランジスタにおいて、酸化物半導体層は、In、Zn及びSnの少なくとも一つを含む酸化物を含み、第2の絶縁膜は、酸化物半導体層と接するよう形成されたアモルファス酸化物絶縁体を含み、昇温脱離分析により酸素として観測される脱離ガスを3.8×1019個/cm以上含有するものである。
第2の絶縁膜は、エッチングストップ層として機能するものであり、チャネル領域の一部を覆うように、好ましくは、チャネル領域の全体を覆うように設けられている。
なお、第2の絶縁膜は、アモルファスSiOx、アモルファスシリコンオキシナイトライド、またはアモルファスアルミニウムオキサイドで構成される。
特許文献2には、チャネル保護型の薄膜トランジスタが開示されている。この薄膜トランジスタにおいては、基板上にゲート電極が形成されており、このゲート電極を覆うように第1のゲート絶縁膜が形成され、この第1のゲート絶縁膜上に第2のゲート絶縁膜が形成されている。また、第2のゲート絶縁膜上に、ゲート電極を覆うようにして酸化物半導体膜(活性層に相当)が形成されている。この酸化物半導体膜上に、ゲート電極と重なる領域にチャネル保護膜が形成されている。さらに、酸化物半導体膜上にソース電極およびドレイン電極が形成されている。
チャネル保護膜は、ソース電極、ドレイン電極を形成する際にチャネル部の半導体層のエッチングを防ぐものである。このチャネル保護膜は、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などで構成される。
特許文献3には、基板上に、少なくともゲート電極、ゲート絶縁膜、アモルファス酸化物半導体を含有する活性層、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜電界効果型トランジスタが記載されている。この薄膜電界効果型トランジスタは、ゲート絶縁膜と活性層の界面の平均二乗粗さが2nm未満であり、活性層のキャリア濃度が1×1015/cm以上であり、かつ活性層の膜厚が0.5nm以上20nm未満である。また、活性層と接してキャリア濃度が1016/cm以下のアモルファス酸化物半導体層からなる低キャリア濃度層が積層されている。この低キャリア濃度層は、環境(水分、酸素)から活性層を保護する保護膜としても機能するものである。
特開2008−166716号公報 特開2009−21612号公報 特開2009−141342号公報
上述のように、特許文献1のボトムゲート型薄膜トランジスタには、エッチングストップ層として機能する第2の絶縁膜が設けられている。また、特許文献2の薄膜トランジスタにもチャネル部の半導体層のエッチングを防ぐチャネル保護膜が設けられている。このように特許文献1、2にはエッチングストッパ層となるものが設けられている。
上述のように、エッチングストッパ層は活性層上に形成されており、しかも、ソース電極およびドレイン電極も活性層上に形成されるものである。このため、ソース電極およびドレイン電極を形成するには、エッチングストッパ層を加工する必要がある。
しかしながら、特許文献1、2のように、エッチングストッパ層をアモルファスSiOx、SiO等で形成した場合、ドライエッチングで加工するか、またはウエットエッチングの場合にはバッファードフッ酸を用いて加工する必要があり、エッチングストッパ層の加工は困難である。
また、活性層上にエッチングストッパ層としてSiO膜、SiNx膜を形成した場合、活性層がダメージを受ける。このダメージにより、活性層が低抵抗化し、TFTの閾値がマイナスにシフトしたり、TFTがオフにならずTFT動作を示さないこともある。
なお、高濃度の酸素雰囲気下で、エッチングストッパ層であるSiO膜をスパッタ法で成膜する場合、成膜条件によっては、上述の活性層の低抵抗化を防ぐことができる。このように、低抵抗化を回避することができても、下地の活性層のバックチャネルが酸素イオンによりダメージを受ける。活性層が酸素イオンによるダメージを受けると、TFTの信頼性を評価すると閾値シフトが大きいものとなる。
また、特許文献3においては、活性層と同様の組成の低キャリア濃度層を、保護膜としても機能するものとして形成している。しかしながら、この低キャリア濃度層は、ソース電極およびドレイン電極の形成時のエッチング条件によっては、活性層までエッチングされてしまうこともある。これにより、TFTの特性不良および特性ムラが生じたり、TFTの信頼性が低下することがある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、TFT特性が良好であり、かつ信頼性も高い薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、基板上に、少なくともゲート電極、絶縁膜、活性層、エッチングストッパ層、ソース電極、およびドレイン電極が形成され、前記活性層上に前記エッチングストッパ層が形成され、前記エッチングストッパ層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極が形成された薄膜電界効果型トランジスタであって、前記エッチングストッパ層は、Zn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成されており、前記活性層は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成されるものであり、Zn濃度が前記エッチングストッパ層のZn濃度よりも高いことを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタを提供するものである。
ここで、本発明において、活性層におけるZn濃度とは、酸素原子を除いたアモルファス酸化物半導体膜中に含まれるZn原子量濃度のことを示す。このZn濃度の計算方法としては、Zn濃度=[アモルファス酸化物半導体膜中に含まれるZn原子量/(アモルファス酸化物半導体膜中に含まれるIn原子量+アモルファス酸化物半導体膜中に含まれるGa原子量+アモルファス酸化物半導体膜中に含まれるZn原子量)]を用いることができる。活性層におけるIn濃度およびGa濃度についてもZn濃度と同様の定義であり、In濃度およびGa濃度もZn濃度と同様にして求められる。
なお、本発明において、エッチングストッパ層におけるZn濃度、In濃度およびGa濃度は、上述の活性層のZn濃度、In濃度およびGa濃度の定義と同じであり、上述の活性層のZn濃度、In濃度およびGa濃度の定義、計算方法において、「アモルファス酸化物半導体」を「アモルファス酸化物膜」に読み替えたものである。
この場合、前記エッチングストッパ層は、In濃度が40%以上であり、Ga濃度が37%以上であることが好ましい。
また、前記ソース電極および前記ドレイン電極は、モリブデンまたはモリブデン合金により構成されることが好ましく、特に、モリブデンが好ましい。
また、前記薄膜電界効果型トランジスタは、トップコンタクト型ボトムゲート構造またはトップコンタクト型トップゲート構造のどちらでもよい。
また、前記活性層と前記エッチングストッパ層とは同一形状であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、基板上に、少なくともゲート電極、絶縁膜、活性層、エッチングストッパ層、ソース電極、およびドレイン電極が形成され、前記活性層上に前記エッチングストッパ層が形成され、前記エッチングストッパ層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極が形成された薄膜電界効果型トランジスタの製造方法であって、エッチング液として、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液を用いて、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程を有し、前記エッチングストッパ層は、Zn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成されており、前記活性層は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成されるものであり、Zn濃度が前記エッチングストッパ層のZn濃度よりも高いことを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を提供するものである。
この場合、前記エッチングストッパ層は、In濃度が40%以上であり、Ga濃度が37%以上であることが好ましい。
また、前記混酸水溶液は、りん酸を70〜75質量%、酢酸を5〜10質量%、硝酸を1〜5質量%含有することが好ましい。
また、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の前に、前記基板上に前記ゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を覆うように前記基板上に前記絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に前記活性層を形成する工程と、前記活性層上に前記エッチングストッパ層を形成する工程を有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程において、前記ソース電極および前記ドレイン電極を、前記エッチングストッパ層の一部を覆うように前記基板上に形成することが好ましい。
また、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の後に、前記エッチングストッパ層、前記ソース電極および前記ドレイン電極を覆うように前記基板上に保護層を形成する工程を有することが好ましい。
さらに別の形態としては、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の前に、前記基板上に前記活性層を形成する工程と、前記活性層上に前記エッチングストッパ層とを形成する工程とを有し、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程において、前記ソース電極および前記ドレイン電極を、前記エッチングストッパ層の一部を覆うように前記基板上に形成し、さらに前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の後に、前記エッチングストッパ層、前記ソース電極および前記ドレイン電極を覆うように前記基板上に前記絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程とを有することが好ましい。
さらに、前記活性層と前記エッチングストッパ層とは同一形状に形成されることが好ましい。また、前記各工程は、200℃以下の温度でなされることが好ましい。
本発明によれば、エッチングストッパ層をZn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成することにより、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成される活性層と組成が近く、活性層がダメージを受けず、低抵抗化もしない。このため、閾値がマイナスにシフトすることもなく良好なTFT動作を示す薄膜電界効果型トランジスタを得ることができる。
また、エッチングストッパ層を上記組成とすることにより、ソース電極およびドレイン電極を形成するためのりん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液に対して、ソース電極およびドレイン電極とエッチングストッパ層とのエッチングレート比を十分に大きくすることができる。このため、ソース電極およびドレイン電極の形成時に、活性層がエッチングストッパ層で保護されて活性層がダメージを受けることがない。これにより、TFT特性が良好であり、かつ信頼性も高い薄膜電界効果型トランジスタを得ることができる。
さらには、本発明のエッチングストッパ層は、活性層と組成が近く、活性層と同じエッチング液でエッチングが可能である。このため、エッチングストッパ層にSiO膜を用いた場合に比して、エッチングストッパ層を容易に加工することができる。しかも、エッチングストッパ層を設けても活性層は、ダメージも受けず低抵抗化もしないため、高濃度の酸素雰囲気下でスパッタすることが不要となり、閾値シフトが小さい信頼性の良いTFTを提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。 エッチング液に、りん酸73質量%、酢酸7質量%、硝酸3質量%含有し、温度が25℃の混酸水溶液を用いた時のZn濃度によるIGZO膜のモリブデンに対するエッチングレート比を示すグラフである。 エッチング液に、りん酸73質量%、酢酸7質量%、硝酸3質量%含有し、温度が25℃の混酸水溶液を用いた時のIn濃度、Ga濃度によるIGZO膜のモリブデンに対するエッチングレート比を示すグラフである。 (a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第4の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の薄膜電界効果型トランジスタを詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。
図1に示す薄膜電界効果型トランジスタ(以下、単に、TFTという)10は、基板12と、ゲート電極14と、ゲート絶縁膜16と、チャネル層として機能する活性層18と、エッチングストッパ層(以下、ES層という)30と、ソース電極20aと、ドレイン電極20bと、保護層22とを有するものである。このTFT10は、ゲート電極14に電圧を印加して、活性層18に流れる電流を制御し、ソース電極20aとドレイン電極20b間の電流をスイッチングする機能を有するアクティブ素子である。図1に示すTFT10は、一般的にトップコンタクト型ボトムゲート構造と呼ばれるものである。
TFT10においては、基板12の表面12aにゲート電極14が形成されており、このゲート電極14を覆うようにして基板12の表面12aにゲート絶縁膜16が形成されている。このゲート絶縁膜16の表面16aに活性層18が形成されている。この活性層18の表面18aに、ES層30が設けられている。
活性層18の表面18aおよびES層30の表面30aの一部を覆うようにしてゲート絶縁膜16の表面16aにソース電極20aが形成されている。また、このソース電極20aと対をなすドレイン電極20bが、活性層18の表面18aおよびES層30の表面30aの一部を覆うようにしてゲート絶縁膜16の表面16aに、ソース電極20aと対向して形成されている。すなわち、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、ES層30の表面30aの上方をあけて、活性層18の表面18aおよびES層30の表面30aの一部を覆うようにして形成されている。ソース電極20a、ES層30およびドレイン電極20bを覆うようにして保護層22が形成されている。
基板12は、特に限定されるものではい。基板12には、例えば、YSZ(ジルコニア安定化イットリウム)およびガラス等の無機材料を用いることができる。また、基板12には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料も用いることができる。
基板12に、有機材料を用いた場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、および低吸湿性等が優れていることが好ましい。
また、基板12に、ガラスを用いる場合、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。なお、基板12に、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカ等のバリアコートを施したものを使用することが好ましい。
基板12には、可撓性基板を用いることもできる。この可撓性基板は、厚さを50μm〜500μmとすることが好ましい。これは、可撓性基板の厚さが50μm未満では、基板自体が十分な平坦性を保持することが難しいためである。また、可撓性基板の厚さが500μmを超えると、基板自体の可撓性が乏しくなり、基板自体を自由に曲げることが困難になるためである。
可撓性基板としては、透過率の高い有機プラスチックフィルムが好ましい。この有機プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、またはポリ(クロロトリフルオロエチレン)等のプラスチックフィルムが用いられる。
基板12にプラスチックフィルム等を用いた場合、電気絶縁性が不十分であれば、絶縁層を形成して用いられる。
基板12には、水蒸気および酸素の透過を防止するためにその表面または裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素等の無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタ法等により形成することができる。
なお、熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層等を設けてもよい。
ゲート電極14は、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、またはAg等の金属もしくはそれらの合金、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物導電物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ル等の有機導電性化合物、またはこれらの混合物を用いて形成される。ゲート電極14としては、TFT特性の信頼性という観点から、Mo、Mo合金またはCrを用いることが好ましい。このゲート電極14の厚さは、例えば、10nm〜1000nmである。
ゲート電極14の形成方法は、特に限定されるものではない。ゲート電極14は、例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式等を用いて形成される。これらの中から、ゲート電極14を構成する材料との適性を考慮して適宜形成方法が選択される。例えば、MoまたはMo合金を用いてゲート電極14を形成する場合、DCスパッタ法が用いられる。また、ゲート電極14に、有機導電性化合物を用いる場合、湿式製膜法が利用される。
ゲート絶縁膜16にはSiO、SiNx、SiON、Al、YsO、Ta、もしくはHfO等の絶縁体、またはそれらの化合物を少なくとも二つ以上含む混晶化合物が用いられる。また、ポリイミドのような高分子絶縁体もゲート絶縁膜16に用いることができる。
ゲート絶縁膜16の厚さは、10nm〜10μmが好ましい。ゲート絶縁膜16は、リーク電流を減らすため、電圧耐性を上げるために、ある程度膜厚を厚くする必要がある。しかしながら、ゲート絶縁膜16の膜厚を厚くすると、TFT10の駆動電圧の上昇を招く。このため、ゲート絶縁膜16の厚さは、無機絶縁体の場合、50nm〜1000nmであることがより好ましく、高分子絶縁体の場合、0.5μm〜5μmであることがより好ましい。
なお、HfOのような高誘電率絶縁体をゲート絶縁膜16に用いた場合、膜厚を厚くしても、低電圧でのトランジスタの駆動が可能であるため、ゲート絶縁膜16には、高誘電率絶縁体を用いることが特に好ましい。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、またはAg等の金属もしくはこれらの合金、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の金属酸化物導電物質を用いて形成される。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bとしては、TFT特性の信頼性およびES層30とのエッチングレート比という観点から、MoまたはMo合金を用いることが好ましく、特にMoが好ましい。なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの厚さは、例えば、10nm〜1000nmである。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、上述の膜を形成し、フォトリソグラフィー法を用いて、この膜にレジストパターンを形成し、この膜をエッチングすることにより形成される。
なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの構成する上述の膜の形成方法は特に限定されるものではない。上述の膜は、例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式等を用いて形成される。
例えば、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを、MoまたはMo合金で形成する場合、例えば、DCスパッタ法を用いて、Mo膜またはMo合金膜が形成される。
そして、フォトリソグラフィー法を用いて、Mo膜またはMo合金膜にレジストパターンを形成し、エッチング液により、Mo膜またはMo合金膜をエッチングしてソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する。
エッチング液として、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液が用いられる。この混酸水溶液は、例えば、りん酸を70〜75質量%、酢酸を5〜10質量%、硝酸を1〜5質量%を含有し、残部が水である。
活性層18は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体により構成されるものである。活性層18は、Zn濃度がES層30のZn濃度よりも高い。
活性層18においては、酸素を除いた原子量全体を100%とした場合、Zn濃度(Zn/(Zn+In+Ga))が20〜50%であることが好ましい。
ES層30は、活性層18がソース電極20aおよびドレイン電極20bの形成時にエッチングされないように保護するものである。このES層30は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物により構成されるものである。
ES層30においては、酸素を除いた原子量全体を100%とした場合において、Zn濃度(Zn/(Zn+In+Ga))が20%未満である。このES層30においては、更にIn濃度(In/(Zn+In+Ga))が40%以上であり、Ga濃度(Ga/(Zn+In+Ga))が37%以上であることが好ましい。
ここでいう活性層18およびES層30におけるZn濃度とは、前述の通り、酸素原子を除いたアモルファス酸化物半導体膜またはアモルファス酸化物膜中に含まれるZn原子量濃度のことを示す。
活性層18およびES層30におけるZn濃度の計算方法としては、Zn濃度=[アモルファス酸化物半導体膜(アモルファス酸化物膜)中に含まれるZn原子量/(アモルファス酸化物半導体膜(アモルファス酸化物膜)中に含まれるIn原子量+アモルファス酸化物半導体膜(アモルファス酸化物膜)中に含まれるGa原子量+アモルファス酸化物半導体膜(アモルファス酸化物膜)中に含まれるZn原子量)]を用いることができる。活性層18およびES層30におけるIn濃度およびGa濃度についてもZn濃度と同様の定義であり、In濃度およびGa濃度もZn濃度と同様にして求められる。
なお、アモルファス酸化物半導体膜(アモルファス酸化物膜)中のZn原子量、In原子量およびGa原子量は、XRF(蛍光X線分析)によって求めた値が用いられる。
ES層30におけるZn濃度、In濃度およびGa濃度は、ES層30全体でもよく、ES層30がソース電極20aおよびドレイン電極20bと接触する表面30a部分、または上面における濃度であってもよい。
なお、ES層30のZn濃度に関しては、5%以上20%未満にすることが好ましい。Zn濃度が5%未満の場合、酸化物半導体膜のアモルファス性が悪くなり、結晶化しやすくなるためである。
また、ES層30のIn濃度に関しては、40%〜58%であることが好ましく、ES層30のGa濃度に関しては、37%〜55%であることが好ましい。
上述の混酸水溶液をエッチング液として用いて、MoまたはMo合金からなるソース電極20aおよびドレイン電極20bの形成する際には、ES層30もエッチング液と接触する。この場合、ES層30にエッチング液に対して耐性がないと、ES層30もエッチングされてしまう。このため、本発明では、ES層30がエッチングされないようにES層30の混酸水溶液に対するエッチングレートを低下させている。すなわち、ES層30について、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを構成するMoとのエッチングレート比(選択比)を十分に高くしている。
本発明において、ES層30のZn濃度が20%未満であると、図2に示すように、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液に対して、モリブデンとのエッチングレート比が10を超える。このため、ソース電極20aおよびドレイン電極20b形成時において、活性層18のエッチングが抑制される。
ES層30のGa濃度が37%以上であると、図3に示すように、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液に対して、モリブデンとのエッチングレート比が10を超える。このため、ソース電極20aおよびドレイン電極20b形成時において、ES層30のエッチングが抑制される。
また、ES層30のIn濃度が40%以上であっても、図3に示すように、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液に対して、モリブデンとのエッチングレート比が10を超える。このため、ソース電極20aおよびドレイン電極20b形成時において、ES層30のエッチングが抑制される。
このように、本発明においては、ES層30の組成を、Zn濃度を20%未満として、混酸水溶液に対するソース電極20aおよびドレイン電極20bとのエッチングレート比を十分に高く、例えば、10を超えるものとしている。これにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する際、ES層30のエッチングを抑制することができ、エッチングストッパ層としての機能を十分に果たすことができる。
なお、ES層30の組成について、Zn濃度を20%未満とし、さらにIn濃度を40%以上とし、Ga濃度を37%以上とすることにより、混酸水溶液に対するソース電極20aおよびドレイン電極20bとのエッチングレート比をより十分に高くすることができる。これにより、ES層30のエッチングをより確実に抑制することができる。
保護層22は、活性層18、ES層30、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを大気による劣化を保護する目的、トランジスタ上に作製される電子デバイスと絶縁する目的ために形成されるものである。
本実施形態の保護層22は、例えば、感光性アクリル樹脂が窒素雰囲気で加熱硬化処理されて形成されたものである。
保護層22は、上述の感光性アクリル樹脂以外に、例えば、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、GaまたはTiO等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、またはCaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等を用いることもできる。
保護層22の形成方法は、特に限定されるものではない。保護層22は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、反応性スパッタ法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、または転写法を適用できる。
次に、本実施形態のTFT10の製造方法について図4(a)〜(c)に基づいて説明する。
まず、基板12として、例えば、ガラス基板を用意する。
次に、基板12の表面12aに、例えば、厚さが40nmのモリブデン膜(図示せず)を、DCスパッタ法を用いて成膜する。
次に、モリブデン膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用い、レジストパターンを形成する。
次に、例えば、りん酸を70〜75質量%、酢酸を5〜10質量%、硝酸を1〜5質量%を含有し、残部が水で構成される混酸水溶液を用いて、モリブデン膜をエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、図4(a)に示すように、モリブデンからなるゲート電極14が基板12の表面12aに形成される。
次に、ゲート電極14を覆うようにして、基板12の表面12aの全面に、ゲート絶縁膜16となるSiO膜(図示せず)を、例えば、200nmの厚さにRFスパッタ法を用いて形成する。
次に、SiO膜の表面に、活性層18となる第1のIGZO膜(図示せず)を、例えば、30nmの厚さにDCスパッタ法を用いて成膜する。
次に、第1のIGZO膜の表面に、ES層30となる第2のIGZO膜(図示せず)を、例えば、20nmの厚さにDCスパッタ法を用いて圧力0.37Paの条件で成膜する。このように、SiO膜、第1のIGZO膜および第2のIGZO膜を、その順で基板12上に連続して形成する。
次に、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、例えば、5%シュウ酸水を用いて、第2のIGZO膜と第1のIGZO膜とをエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、活性層18が形成される。
次に、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、例えば、5%シュウ酸水を用いて、第2のIGZO膜のみをエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、ES層30が形成される。
再度、SiO膜/第1のIGZO膜/第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用いて、レジストパターンを形成する。そして、例えば、バッファードフッ酸を用いて、SiO膜をエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。このようにして、図4(b)に示すように、ES層30、活性層18およびゲート絶縁膜16がパターン形成される。
なお、活性層18を構成する第1のIGZO膜は、In、GaおよびZnを含みZn濃度が20%以上であり、ES層30よりもZn濃度が高い。
ES層30を構成する第2のIGZO膜は、In、GaおよびZnを含みZn濃度が20%未満であり、好ましくは、In濃度が40%以上であり、Ga濃度が37%以上である。
また、第1のIGZO膜、第2のIGZO膜をDCスパッタ法で形成する場合、上述の第1のIGZO膜、第2のIGZO膜の各組成となるように予め組成が調整されたターゲットが用いられる。
次に、ES層30および活性層18を覆うにようにして、ゲート絶縁膜16の表面16aにソース電極20aおよびドレイン電極20bとなる、例えば、モリブデン膜(図示せず)を、DCスパッタ法を用いて、圧力0.37Paの条件で、100nmの厚さに形成する。
次に、モリブデン膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、ゲート電極14と同様にフォトリソグラフィー法を用いて、レジストパターンを形成する。その後、例えば、りん酸を70〜75質量%、酢酸を5〜10質量%、硝酸を1〜5質量%を含有し、残部が水で構成される混酸水溶液を用いてモリブデン膜をエッチングする。なお、エッチングは、エッチング時の混酸水溶液の液温が35℃以下で行うことが好ましく、更には液温が15℃〜25℃で行うことがより好ましい。エッチング後、レジスト膜を剥離する。これにより、図4(c)に示すように、ES層30の表面30aの一部および活性層18の表面18aの一部を覆うようにして形成されたソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
次に、ES層30、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、例えば、感光性アクリル樹脂を塗布する。そして、フォトリソグラフィー法を用いて、アクリル樹脂膜をパターン形成する。なお、パターン形成の際のアクリル樹脂の硬化条件は、例えば、温度180℃、30分である。
次に、窒素雰囲気下で、180℃の温度で、ポストアニ−ルを1時間行う。以上のようにして、図1に示すTFT10を形成することができる。
本実施形態のTFT10において、活性層18の表面18aに活性層18がエッチングをされないように保護するES層30を設けても、ES層30と活性層18とは組成が近いため、活性層18はダメージを受けず低抵抗化もしない。このため、TFT10は、閾値がマイナスにシフトすることもなく良好なTFT動作を示す。
また、エッチング液に対するソース電極20aおよびドレイン電極20bとES層30とのエッチングレート比を10以上と高くし、ES層30のエッチング耐性を高めている。これにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する際のエッチング時に下地のES層30のエッチングを低減し、下地の活性層18に何のダメージも与えることがない。このため、良好なTFT特性を示し、かつ信頼性も高いTFT10を面内に均一に形成することができる。
さらには、TFT10の製造工程において、ES層30は、活性層18と同じエッチング液でエッチングが可能であり、エッチングストッパ層としてSiO膜を用いた場合に比して、ES層30を容易に加工することができる。しかも、ES層30を設けても活性層18はダメージを受けず低抵抗化もしないため、高濃度の酸素雰囲気下でスパッタ法を用いてES層を形成することが不要となり、閾値シフトが小さい信頼性の良いTFTを提供できる。
また、TFT10の製造工程においては、レジスト膜の形成、レジストパターン形成、各種膜の形成、保護層22の形成は、いずれも温度が200℃以下でなされる。このように、各工程が200℃以下の温度でなされるため、基板12に、耐熱性が低い、例えば、PET、PEN等を用いることができる。これらのPET、PENは可撓性を有するものであるため、可撓性を有するトランジスタを得ることができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態のTFT10と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図5に示すTFT10aは、図1に示すTFT10に比して、ES層32が活性層18と同一形状である点が異なり、それ以外の構成は図1に示すTFT10と同様の構成である。なお、ES層32は、形状が異なる以外、第1の実施形態のES層30と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態のTFT10aの製造方法について説明する。
図6(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
なお、TFT10aの製造方法において、図4(a)〜(c)に示す第1の実施形態のTFT10の製造方法と同じ工程については、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のTFT10aの製造方法においては、ES層32の形成工程が、第1の実施形態のTFT10の製造方法と異なる以外、第1の実施形態のTFT10の製造方法と同様の工程である。このため、ES層32の形成工程以外の図6(a)、図6(c)の工程について、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のTFT10aの製造方法においては、まず、第1の実施形態と同様にして、図6(a)に示すように、基板12の表面12aにゲート電極14を形成する。
次に、第1の実施形態と同様にして、ゲート絶縁膜16となるSiO膜、活性層18となる第1のIGZO膜(図示せず)およびES層32となる第2のIGZO膜(図示せず)の順で、基板12上に連続して形成する。
次に、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後、第2のIGZO膜および第1のIGZO膜をエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、ES層32および活性層18が形成される。
再度、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、SiO膜をエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、図6(b)に示すように、ゲート絶縁膜16の表面16aにES層32および活性層18がパターン形成される。この場合、活性層18の表面18aに形成されたES層32は、活性層18と同じ形状に形成される。
なお、ゲート絶縁膜16、ES層32および活性層18のエッチングは、第1の実施形態と同様にして行うことができる。
また、ES層32を構成する第2のIGZO膜は、第1の実施形態のES層30を構成する第2のIGZO膜と同じ組成である。
第1のIGZO膜および第2のIGZO膜は、第1の実施形態と同様に、DCスパッタ法で形成する場合、予め組成が調整されたターゲットが用いられる。
次に、第1の実施形態と同様にして、ES層32および活性層18を覆うにようにして、ゲート絶縁膜16の表面16aにソース電極20aおよびドレイン電極20bとなるモリブデン膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いて、レジストパターンを形成する。その後、モリブデン膜を第1の実施形態と成分が同じ混酸水溶液を用いてエッチングする。これにより、図6(c)に示すように、ES層32の表面32aの一部を覆うようにして形成されたソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
次に、第1の実施形態と同様にして、ES層32、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆う保護層22を形成する。以上のようにして、図5に示すTFT10aを形成することができる。
なお、ES層32および活性層18を1度にまとめて形成したが、これに限定されるものではない。ES層32および活性層18を、それぞれフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成してエッチングすることにより形成してもよい。
本実施形態においては、ES層32を活性層18と同一形状としても、ES層32が活性層18と組成が近く、ES層32も活性層として機能し、TFTとして動作する。
また、ES層32を活性層18と同一形状とすることにより、同じマスクで形成されたレジストパターンを用いて、ES層32と活性層18とを形成することができる。これにより、レジストパターンを形成するに必要なマスクの数を減らすことができ、コストを低減することができるとともに、製造工程を簡略化することができる。これにより、生産効率も向上させることができる。
加えて、本実施形態においては、第1の実施形態のTFT10およびその製造方法と同様の効果を得ることができる。このため、本実施形態のTFT10aは、閾値がマイナスにシフトすることもなく、良好なTFT動作を示す。また、良好なTFT特性を示し、かつ信頼性も高いTFT10aを面内に均一に形成することができる。
さらに、従来に比して、ES層32を容易形成することができ、しかも、加工も容易にすることができる。
また、TFT10aの製造工程においても、レジスト膜の形成、レジストパターン形成、各種膜の形成、保護層22の形成は、いずれも温度が200℃以下でなされる。このように、各工程が温度200℃以下でなされるため、PET、PEN等の耐熱性が低い基板12を用いることができる。これにより、可撓性を有するトランジスタを得ることができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態のTFT10と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図7に示すTFT10bは、一般的に、トップコンタクト型トップゲート構造と呼ばれるものである。このTFT10bは、図1に示すTFT10に比して、ゲート電極14の配置位置とES層30および活性層18ならびにソース電極20aおよびドレイン電極20bの配置位置とが上下で逆になっている点が異なり、それ以外の構成は図1に示すTFT10と同様の構成である。
図7に示すTFT10bは、基板12の表面12aに活性層18が形成されている。この活性層18の表面18aにES層30が形成されている。活性層18の表面18aおよびES層30の表面30aの一部を覆うようにして基板12の表面12aにソース電極20aが形成されている。また、このソース電極20aと対をなすドレイン電極20bが、活性層18の表面18aおよびES層30の表面30aの一部を覆うようにして基板12の表面12aに、ソース電極20aと対向して形成されている。ES層30および活性層18ならびにソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うようにして絶縁膜24が基板12上に形成されている。この絶縁膜24の表面24aにゲート電極14が形成されている。このゲート電極14を覆うようにして、絶縁膜24の表面24aに保護層22が形成されている。
なお、絶縁膜24は、ES層30および活性層18ならびにソース電極20aおよびドレイン電極20bとゲート電極14とを絶縁するためのものである。絶縁膜24は、図1に示すTFT10のゲート絶縁層16と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態のTFT10bの製造方法について説明する。
図8(a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
なお、TFT10bの製造方法において、図4(a)〜(c)に示す第1の実施形態のTFT10の製造方法と同じ工程については、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のTFT10bの製造方法においては、まず、基板12として、例えば、ガラス基板を用意する。
次に、基板12の表面12aに、活性層18となる第1のIGZO膜(図示せず)を、例えば、30nmの厚さにDCスパッタ法を用いて成膜する。
次に、第1のIGZO膜の表面に、ES層30となる第2のIGZO膜(図示せず)を、例えば、20nmの厚さにDCスパッタ法を用いて圧力0.37Paの条件で成膜する。このように、第1のIGZO膜および第2のIGZO膜を連続して形成する。
次に、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後、第2のIGZO膜および第1のIGZO膜を、例えば、5%シュウ酸水を用いてエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。
再度、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用いて、レジストパターンを形成する。そして、第2のIGZO膜のみを、例えば、5%シュウ酸水を用いてエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、図8(a)に示すように、基板12の表面12aに、活性層18が形成され、その表面18aにES層30が形成される。
次に、ES層30および活性層18を覆うにようにして基板12の表面12aにソース電極20aおよびドレイン電極20bとなる、例えば、モリブデン膜(図示せず)を100nmの厚さに、DCスパッタ法を用いて0.37Paの条件で形成する。
次に、モリブデン膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、第1の実施形態と成分が同じ混酸水溶液を用いてモリブデン膜をエッチングする。エッチング後、レジスト膜を剥離する。これにより、図8(b)に示すように、ES層30の表面30aおよび活性層18の表面18aの一部を覆うようにして形成されたソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
次に、図8(c)に示すように、活性層18、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、絶縁膜24となる、例えば、厚さが200nmのSiO膜(図示せず)をRFスパッタ法を用いて形成する。このSiO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用い、レジストパターンを形成する。そして、例えば、バッファードフッ酸を用いてSiO膜をエッチングして絶縁膜24を形成する。
次に、絶縁膜24の表面24aに、例えば、厚さが40nmのゲート電極14となるモリブデン膜(図示せず)を、DCスパッタ法を用いて成膜する。
次に、モリブデン膜上にレジスト膜(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィー法を用い、レジストパターンを形成する。
次に、第1の実施形態と成分が同じ混酸水溶液を用いて、モリブデン膜をエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、図8(d)に示すように、モリブデンからなるゲート電極14が絶縁膜24の表面24aに形成される。
次に、ゲート電極14を覆うようにして絶縁膜24の表面24aに、例えば、感光性アクリル樹脂を塗布する。そして、フォトリソグラフィー法を用いて、アクリル樹脂膜をパターン形成する。なお、パターン形成の際のアクリル樹脂の硬化条件は、例えば、温度180℃、30分である。
次に、窒素雰囲気下で、180℃の温度で、ポストアニ−ルを1時間行う。以上のようにして、図7に示すTFT10bを形成することができる。
本実施形態においても、第1の実施形態のTFT10およびその製造方法と同様の効果を得ることができる。このため、本実施形態のTFT10bは、閾値がマイナスにシフトすることもなく、良好なTFT動作を示す。また、良好なTFT特性を示し、かつ信頼性も高いTFT10bを面内に均一に形成することができる。
さらに、従来に比して、ES層32を容易形成することができ、しかも、加工も容易にすることができる。
また、本実施形態のTFT10bの製造工程においても、レジスト膜の形成、レジストパターン形成、各種膜の形成、保護層22の形成は、いずれも温度が200℃以下でなされる。このように、各工程が温度200℃以下でなされるため、PET、PEN等の耐熱性が低い基板12を用いることができる。これにより、可撓性を有するTFTを得ることができる。
次に、第4の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図7に示す第3の実施形態のTFT10bと同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図9に示すTFT10cは、図7に示すTFT10bに比して、ES層32が、活性層18と同一形状である点が異なり、それ以外の構成は図7に示すTFT10bと同様の構成である。なお、上述のように、ES層32は、第1の実施形態のES層30と同じ組成である。このため、その詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態のTFT10cの製造方法について説明する。
図10(a)〜(d)は、本発明の第4の実施形態に係る薄膜電界効果型トランジスタの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
なお、TFT10cの製造方法において、図8(a)〜(d)に示す第3の実施形態のTFT10bの製造方法と同じ工程については、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のTFT10cの製造方法においては、ES層32の形成工程が、第3の実施形態のTFT10bの製造方法と異なる以外、第3の実施形態のTFT10bの製造方法と同様の工程である。このため、ES層32の形成工程以外の図10(b)〜図10(d)の工程について、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のTFT10cの製造方法においては、まず、第3の実施形態と同様にして、基板12の表面12aに活性層18となる第1のIGZO膜(図示せず)と、この第1のIGZO膜の表面にES層32となる第2のIGZO膜(図示せず)を連続して形成する。
次に、第2のIGZO膜上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、第2のIGZO膜および第1のIGZO膜を、例えば、5%シュウ酸水を用いてエッチングする。その後、レジスト膜を剥離する。これにより、図10(a)に示すように、ES層32および活性層18がパターン形成される。この場合、活性層18の表面18aに形成されたES層32は、活性層18と同じ形状に形成される。
なお、ES層32を構成する第2のIGZO膜は、第1の実施形態のES層30を構成する第2のIGZO膜と同じ組成である。
第1のIGZO膜および第2のIGZO膜は、第3の実施形態と同様に、DCスパッタ法で形成する場合、予め組成が調整されたターゲットが用いられる。
次に、第3の実施形態と同様にして、ES層32および活性層18を覆うにようにして、基板12の表面12aにソース電極20aおよびドレイン電極20bとなるモリブデン膜(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィー法を用いて、レジストパターンを形成する。その後、モリブデン膜を、第3の実施形態と同じく、第1の実施形態と成分が同じ混酸水溶液を用いてエッチングする。これにより、図10(b)に示すように、ES層32の表面32aの一部を覆うようにして形成されたソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
次に、第3の実施形態と同様にして、図10(c)に示すように、ES層32、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆う絶縁膜24を形成する。
次に、第3の実施形態と同様にして、図10(d)に示すように、絶縁膜24の表面24aにモリブデンからなるゲート電極14を形成し、そして、ゲート電極14を覆うようにして絶縁膜24の表面24aに保護層22を形成する。その後、窒素雰囲気下で180℃の温度で、1時間、ポストアニ−ルを行うことにより、TFT10cを形成することができる。
なお、ES層32および活性層18を1度にまとめて形成したが、これに限定されるものではない。ES層32および活性層18を、それぞれフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成してエッチングすることにより形成してもよい。
本実施形態においては、ES層32を活性層18と同一形状としても、ES層32が活性層18と組成が近く、ES層32が活性層として機能し、TFTとして動作する。
また、ES層32を活性層18と同一形状とすることにより、同じマスクで形成されたレジストパターンを用いて、ES層32と活性層18とを形成することができる。これにより、レジストパターンを形成するに必要なマスクの数を減らすことができ、コストを低減することができるとともに、製造工程を簡略化することができる。これにより、生産効率も向上させることができる。
加えて、本実施形態においては、第3の実施形態と同様に、第1の実施形態のTFT10およびその製造方法と同様の効果を得ることができる。このため、TFT10cは、閾値がマイナスにシフトすることもなく、良好なTFT動作を示す。また、良好なTFT特性を示し、かつ信頼性も高いTFT10cを面内に均一に形成することができる。
さらに、従来に比して、ES層32を容易形成することができ、しかも、加工も容易にすることができる。
また、TFT10cの製造工程においても、レジスト膜の形成、レジストパターン形成、各種膜の形成、保護層22の形成は、いずれも温度が200℃以下でなされる。このように、各工程が温度200℃以下でなされるため、PET、PEN等の耐熱性が低い基板12を用いることができる。これにより、可撓性を有するTFTを得ることができる。
本発明は、基本的に以上のようなものである。以上、本発明の薄膜電界効果型トランジスタおよびその製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明の薄膜電界効果型トランジスタの実施例について、具体的に説明する。
本実施例においては、以下の実施例1、実施例2および比較例1〜比較例3に示すTFTを作製し、各実施例1、実施例2および比較例1〜比較例3のTFTについて評価した。なお、実施例1、実施例2および比較例1〜比較例3のTFTは、図1に示す構成のTFT10を用いた。
実施例1、実施例2および比較例1〜比較例3の各TFTは、基本的に上述の図4(a)〜(c)に示す製造方法により製造した。
実施例1、実施例2、比較例1および比較例2の各TFTにおいて、ゲート電極14については、DCスパッタ法により厚さが40nmのモリブデン膜を形成し、このモリブデン膜にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成し、りん酸を73質量%、酢酸を7質量%、硝酸を3質量%含有し、残部が水である混酸水溶液(液温35℃)を用いてエッチングして形成した。
次に、RFスパッタ法を用いて、ゲート絶縁膜16となる厚さが200nmのSiO膜を形成する。次に、SiO膜の表面に、DCスパッタ法を用いて、活性層18となる後述する組成の第1のIGZO膜を30nmの厚さに形成する。この第1のIGZO膜の表面に、DCスパッタ法を用いて、ES層30となる後述する各組成の第2のIGZO膜を30nmの厚さに形成する。そして、第2のIGZO膜上にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、5%シュウ酸水を用いて、第2のIGZO膜および第1のIGZO膜をエッチングして形成した。
活性層18としては、Zn濃度(Zn/In+Ga+Zn)が26.9%、Ga濃度(Ga/In+Ga+Zn)が34.6%、In濃度(In/In+Ga+Zn)が38.5%である第1のIGZO膜を用いた。なお、第1のIGZO膜の濃度分析は、前述のようにXRF分析によって行った。
ES層30については、活性層18を形成した後、第2のIGZO膜上にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、5%シュウ酸水を用いて、第2のIGZO膜のみをエッチングして形成した。
ゲート絶縁膜16については、SiO膜/第1のIGZO膜/第2のIGZO膜上にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成し、バッファードフッ酸を用いてSiO膜をエッチングして形成した。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bについては、DCスパッタ法を用いて、圧力0.37Paの条件で、モリブデン膜を100nmの厚さに形成する。このモリブデン膜にフォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成する。そして、エッチング液として、りん酸を73質量%、酢酸を7質量%、硝酸を3質量%含有し、残部が水である混酸水溶液(液温25℃)を用いてモリブデン膜をエッチングして形成した。
保護層22については、活性層18、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、感光性アクリル樹脂(PC405G(JSR株式会社製))を塗布して、フォトリソグラフィー法を用いて、アクリル樹脂膜をパターン形成した。パターン形成の際のアクリル樹脂の硬化条件は、温度180℃、30分である。その後、窒素雰囲気下で180℃の温度で、1時間、ポストアニ−ルを行ってTFT10を形成した。
実施例1においては、ES層として、Zn濃度(Zn/In+Ga+Zn)が14.6%、Ga濃度(Ga/In+Ga+Zn)が41.6%、In濃度(In/In+Ga+Zn)が43.8%である第2のIGZO膜を用いた。なお、第2のIGZO膜の濃度分析は、前述のようにXRF分析によって行った。
実施例1において、上述のエッチング液(りん酸73質量%、酢酸7質量%および硝酸3質量%の混酸水溶液(液温25℃))による、ソース電極、ドレイン電極を構成するモリブデンとのエッチングレート比(IGZO:Mo)は1:13.8である。実施例1は、図2に示す符号Aに相当するものである。
実施例2においては、ES層として、Zn濃度(Zn/In+Ga+Zn)が19.2%、Ga濃度(Ga/In+Ga+Zn)が38.8%、In濃度(In/In+Ga+Zn)が42.0%である第2のIGZO膜を用いた。
実施例2において、上述のエッチング液(りん酸73質量%、酢酸7質量%および硝酸3質量%の混酸水溶液(液温25℃))による、ソース電極、ドレイン電極を構成するモリブデンとのエッチングレート比(IGZO:Mo)は1:10.6である。実施例2は、図2に示す符号Bに相当するものである。
比較例1は、ES層として、厚さが20nmのSiO膜を用いたものである。比較例1ではES層の構成および形成方法が異なる以外は、実施例1と同じである。比較例1は、ES層を以下のようにして形成した。
比較例1においては、第1のIGZO膜を形成した後、活性層18をパターン形成した。その後、活性層18を覆うようにしてゲート絶縁膜16の表面16aに、RFスパッタ法を用いて、厚さが20nmのSiO膜を形成した。次に、SiO膜上にレジストパターンを形成し、バッファードフッ酸を用いてSiO膜をエッチングしてES層を形成した。
比較例2においては、ES層として、Zn濃度(Zn/In+Ga+Zn)が34.7%、Ga濃度(Ga/In+Ga+Zn)が30.3%、In濃度(In/In+Ga+Zn)が35.0%である第2のIGZO膜を用いた。
比較例2において、上述のエッチング液(りん酸73質量%、酢酸7質量%および硝酸3質量%の混酸水溶液(液温25℃))による、ソース電極、ドレイン電極を構成するモリブデンとのエッチングレート比(IGZO:Mo)は1:3.1である。比較例2は、図2に示す符号Cに相当するものである。
比較例3においては、ES層として、Zn濃度(Zn/In+Ga+Zn)が25.1%、Ga濃度(Ga/In+Ga+Zn)が36.5%、In濃度(In/In+Ga+Zn)が35%である第2のIGZO膜を用いた。
比較例3において、上述のエッチング液(りん酸73質量%、酢酸7質量%および硝酸3質量%の混酸水溶液(液温25℃))による、ソース電極、ドレイン電極を構成するモリブデンとのエッチングレート比(IGZO:Mo)は1:9.0である。比較例3は、図2に示す符号Dに相当するものである。
実施例1、実施例2および比較例1〜比較例3のトランジスタについて、それぞれ移動度を測定した。その結果、実施例1、2は、移動度が10cm/Vs以上であり、TFT特性の均一性が良好なTFTであった。
一方、比較例1は、ES層を形成する際のエッチングにより、下地の活性層もエッチングされてしまい、ソース電極、ドレイン電極とのコンタクトが不充分となり、オン電流が悪化し、信頼性試験でも実施例1、2よりも劣る結果となった。
また、比較例2はES層が機能せず、ソース電極、ドレイン電極の形成時のエッチングにより活性層が消滅し、TFTを形成することができず、TFT動作はしなかった。比較例3は、ES層機能が不充分であり、TFT動作はしたもののTFT特性の面内均一性が悪かった。
本実施例においては、以下の実施例3および比較例4に示すTFTを作製し、各実施例3および比較例4のTFTについて評価した。なお、実施例3および比較例4のTFTは、図5に示す構成のTFT10aを用いた。
本実施例においては、第1の実施例に比して、ES層と活性層とを同一形状とした以外は、第1の実施例と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
実施例3においては、ES層と活性層とを同一形状としたものである。この実施例3は、ES層と活性層とを同一形状とした以外は、第1の実施例の実施例1と同じである。
比較例4においては、ES層と活性層とを同一形状としたものである。この比較例4は、ES層と活性層とを同一形状とした以外は、第1の実施例の比較例1と同じである。
実施例3、および比較例4のTFTについて、それぞれ移動度を測定した。その結果、実施例3は、移動度が10cm/Vs以上であり、TFT特性の均一性が良好なTFTであった。一方、比較例4はTFT動作を示さなかった。
なお、実施例3は、ES層と活性層を同一のマスクで形成できるため、マスク数を低減でき、コスト低減が可能となる。
10、10a 薄膜電界効果型トランジスタ(TFT)
12 基板
14 ゲート電極
16 ゲート絶縁膜
18 活性層
20a ソース電極
20bドレイン電極
22 保護層
24 絶縁膜
30、32 エッチングストッパ層(ES層)

Claims (13)

  1. 基板上に、少なくともゲート電極、絶縁膜、活性層、エッチングストッパ層、ソース電極、およびドレイン電極が形成され、前記活性層上に前記エッチングストッパ層が形成され、前記エッチングストッパ層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極が形成された薄膜電界効果型トランジスタであって、
    前記エッチングストッパ層は、Zn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成されており、
    前記活性層は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成されるものであり、Zn濃度が前記エッチングストッパ層のZn濃度よりも高いことを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタ。
  2. 前記エッチングストッパ層は、In濃度が40%以上であり、Ga濃度が37%以上である請求項1に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  3. 前記ソース電極および前記ドレイン電極は、モリブデンまたはモリブデン合金により構成される請求項1または2に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  4. 前記薄膜電界効果型トランジスタは、トップコンタクト型ボトムゲート構造である請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  5. 前記薄膜電界効果型トランジスタは、トップコンタクト型トップゲート構造である請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  6. 前記活性層と前記エッチングストッパ層とは同一形状である請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  7. 基板上に、少なくともゲート電極、絶縁膜、活性層、エッチングストッパ層、ソース電極、およびドレイン電極が形成され、前記活性層上に前記エッチングストッパ層が形成され、前記エッチングストッパ層上に前記ソース電極および前記ドレイン電極が形成された薄膜電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    エッチング液として、りん酸、酢酸、および硝酸を含む混酸水溶液を用いて、前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程を有し、
    前記エッチングストッパ層は、Zn濃度が20%未満のIn、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物で構成されており、
    前記活性層は、In、GaおよびZnを含むアモルファス酸化物半導体で構成されるものであり、Zn濃度が前記エッチングストッパ層のZn濃度よりも高いことを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  8. 前記エッチングストッパ層は、In濃度が40%以上であり、Ga濃度が37%以上である請求項7に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  9. 前記混酸水溶液は、りん酸を70〜75質量%、酢酸を5〜10質量%、硝酸を1〜5質量%含有する請求項7または8に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  10. 前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の前に、前記基板上に前記ゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を覆うように前記基板上に前記絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に前記活性層を形成する工程と、前記活性層上に前記エッチングストッパ層を形成する工程を有し、
    前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程において、前記ソース電極および前記ドレイン電極を、前記エッチングストッパ層の一部を覆うように前記基板上に形成する請求項7〜9のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  11. 前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の後に、前記エッチングストッパ層、前記ソース電極および前記ドレイン電極を覆うように前記基板上に保護層を形成する工程を有する請求項10に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  12. 前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の前に、前記基板上に前記活性層を形成する工程と、前記活性層上に前記エッチングストッパ層とを形成する工程とを有し、
    前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程において、前記ソース電極および前記ドレイン電極を、前記エッチングストッパ層の一部を覆うように前記基板上に形成し、
    さらに前記ソース電極および前記ドレイン電極を形成する工程の後に、前記エッチングストッパ層、前記ソース電極および前記ドレイン電極を覆うように前記基板上に前記絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に前記ゲート電極を形成する工程とを有する請求項7〜9のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
  13. 前記活性層と前記エッチングストッパ層とは同一形状に形成されるものである請求項7〜12のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタの製造方法。
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