JP2011210549A - 非水電解質二次電池、車両及び電池使用機器 - Google Patents

非水電解質二次電池、車両及び電池使用機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 電極体を構成する正極板の正極集電部と負極板の負極部とが接触して短絡することを防止できる非水電解質二次電池等を提供することを目的とする。
【解決手段】 リチウム二次電池100は、電極体120を備える。これを構成する正極板121の正極集電部121mは、負極板131の負極部131wと対向する正極内側集電部121m1と、負極板131とは対向しない正極外側集電部131m2とを有する。そして、この正極板121は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有する正極被覆層であって、正極内側集電部121m1の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部125aを含む正極被覆層125を有する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、正極板と負極板とをセパレータを介して互いに重ねた電極体を備える非水電解質二次電池に関する。また、この非水電解質二次電池を搭載する車両、及び、この非水電解質二次電池を搭載する電池使用機器に関する。
従来より、非水電解質二次電池として、正極集電箔の一部に正極活物質層が形成された正極板と、負極集電箔の一部に負極活物質層が形成された負極板とを、セパレータを介して互いに重ね、軸線周りに捲回しまたは積層してなる電極体を備える二次電池が知られている。
例えば捲回型電極体を構成する正極板の形態としては、その長手方向に延びる帯状をなし、正極活物質層が存在する正極部と、長手方向に延びる帯状をなし、正極活物質層が存在しない正極集電部とを有する正極板がある。同様に、負極板の形態としては、その長手方向に延びる帯状をなし、負極活物質層が存在する負極部と、長手方向に延びる帯状をなし、負極活物質層が存在しない負極集電部とを有する負極板がある。そして、捲回型電極体を構成した状態では、その軸線方向の一方側に、正極板の正極集電部が渦巻き状をなしてセパレータから突出すると共に、軸線方向の他方側に、負極板の負極集電部が渦巻き状をなしてセパレータから突出している。このような形態を有する非水電解質二次電池に関連する従来技術として、例えば下記の特許文献1,2が挙げられる。
特開平10−83833号公報 特開平10−261441号公報
しかしながら、前述した形態の非水電解質二次電池では、正極集電部(または負極集電部)には正極活物質層(または負極活物質層)が存在しない分だけ、正極集電部(または負極集電部)の厚みが正極部(または負極部)の厚みよりも薄いため、捲回型電極体の軸線方向の両端部分は、拘束圧が殆ど掛かっていない状態にある。このため、過充電末期などに生じる発熱により非水電解質二次電池が高温になると、捲回型電極体の軸線方向の両端部分において、セパレータが軸線方向に熱収縮し易いことを、本発明者は見出した。
特に、捲回型電極体の軸線方向一方側では、正極板の正極集電部の一部と負極板の負極部の一部とがセパレータを介して対向する形態となる。このため、セパレータが軸線方向に大きく熱収縮すると、正極集電部と負極部との間にセパレータが介在しない部分が生じて、正極集電部(正極集電箔)と負極部(その負極活物質層)とが接触するおそれがある。正極集電部は、正極活物質層が存在せずに正極集電箔が露出しているので、電気抵抗が小さい。また、炭素等からなる負極活物質層も電気抵抗が小さい。従って、上記のように正極集電部(正極集電箔)と負極部(負極活物質層)とが接触すると、短絡電流が大きく発熱量も大きくなりがちで好ましくない。
また、電極体が積層型電極体である場合も同様に、正極集電部(または負極集電部)の厚みが正極部(または負極部)の厚みよりも薄いため、正極集電部(または負極集電部)には、拘束圧が殆ど掛かっていない状態にある。このため、非水電解質二次電池が高温になると、正極集電部(または負極集電部)において、セパレータが大きく熱収縮し易い。
特に、正極板の正極集電部の一部と負極板の負極部の一部とがセパレータを介して対向した部位では、セパレータが大きく熱収縮すると、正極集電部と負極部との間にセパレータが介在しない部分が生じて、正極集電部(正極集電箔)と負極部(その負極活物質層)とが接触し、前述のように短絡するおそれがある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、正極板の正極集電部と負極板の負極部との間に介在するセパレータが大きく熱収縮するなどしても、正極集電部と負極部とが接触して短絡することを防止できる非水電解質二次電池、この非水電解質二次電池を搭載する車両、及び、この非水電解質二次電池を搭載する電池使用機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、正極集電箔の一部に正極活物質層が形成された正極板であって、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在する正極部、及び、前記正極集電箔の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在しない正極集電部を含む正極板と、負極集電箔の一部に負極活物質層が形成された負極板であって、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在する負極部、及び、前記負極集電箔の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在しない負極集電部を含む負極板と、セパレータと、を有し、前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して互いに重ねてなる電極体を備える非水電解質二次電池であって、前記電極体において、前記正極板の前記正極集電部は、前記正極部に隣在し、前記負極板の前記負極部と対向する正極内側集電部と、この正極内側集電部に隣在し、前記負極板とは対向しない正極外側集電部と、を有し、前記正極板は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記正極部及び前記正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層であって、少なくとも、前記正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含む正極被覆層を有する非水電解質二次電池である。
この非水電解質二次電池では、電極体を構成する正極板が、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、正極部及び正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層を有する。しかも、この正極被覆層は、少なくとも、正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含んでいる。このため、過充電末期などに生じる発熱により非水電解質二次電池が高温になり、正極板の正極集電部(正極内側集電部)と負極板の負極部との間に介在していたセパレータが大きく熱収縮するなどして、正極集電部(正極内側集電部)と負極部との間にセパレータが介在しない部分が生じたとしても、この内側集電部全域被覆部の介在により、正極内側集電部を構成する正極集電箔と負極部の負極活物質層とが接触して短絡することを防止できる。従って、この非水電解質二次電池を従来よりも安全性の高い電池とすることができる。
また、他の態様は、正極集電箔の一部に正極活物質層が形成された長尺状の正極板であって、この正極板の長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在する正極部、及び、この正極板の幅方向の一端に位置して、前記長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在しない正極集電部を含む正極板と、負極集電箔の一部に負極活物質層が形成された長尺状の負極板であって、この負極板の長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在する負極部、及び、この負極板の幅方向の一端に位置して、前記長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在しない負極集電部を含む負極板と、長尺状のセパレータと、を有し、前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して互いに重ね、軸線周りに捲回してなる捲回型電極体を備える非水電解質二次電池であって、前記捲回型電極体において、前記正極板の前記正極集電部は、前記正極部の前記軸線方向の一方側に隣在し、前記負極板の前記負極部と対向する正極内側集電部と、この正極内側集電部の前記軸線方向の一方側に隣在し、前記負極板とは対向しない正極外側集電部と、を有し、前記正極板は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記正極部及び前記正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層であって、少なくとも、前記正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含む正極被覆層を有する非水電解質二次電池である。
この非水電解質二次電池では、捲回型電極体を構成する正極板が、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、正極部及び正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層を有する。しかも、この正極被覆層は、少なくとも、正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含んでいる。このため、過充電末期などに生じる発熱により非水電解質二次電池が高温になり、セパレータが軸線方向の一方側で軸線方向に大きく熱収縮するなどして、元々はセパレータが介在していた正極板の正極集電部(正極内側集電部)と負極板の負極部との間に、セパレータが介在しない部分が生じたとしても、この内側集電部全域被覆部の介在により、正極内側集電部を構成する正極集電箔と負極部の負極活物質層とが接触して短絡することを防止できる。従って、この非水電解質二次電池を従来よりも安全性の高い電池とすることができる。
更に、上記のいずれかに記載の非水電解質二次電池であって、前記正極被覆層を含めた前記正極板の、前記正極集電部における厚みを、前記正極部における厚み以下としてなる非水電解質二次電池とすると良い。
正極板の正極集電部の厚みが正極部の厚みよりも大きいと、正極板の一端のみが厚くなるので、電極体を形成する際(積層時や捲回時)に位置ズレや巻きズレが生じ易い。これに対し、この非水電解質二次電池では、正極被覆層を含めた正極集電部の全体の厚みを正極部の全体の厚み以下としているので、このような位置ズレや巻きズレが生じ難い。従って、位置ズレや巻きズレがなく信頼性の高い電極体を有する非水電解質二次電池とすることができる。
更に、上記のいずれかに記載の非水電解質二次電池であって、前記正極被覆層は、前記正極部の少なくとも一部を覆う正極部被覆部を含み、前記正極被覆層のうち、少なくとも前記正極部被覆部は、多孔質である非水電解質二次電池とすると良い。
この非水電解質二次電池では、正極被覆層が正極部の少なくとも一部を覆う正極部被覆部をも有し、この正極部被覆部は多孔質とされている。このため、この正極部被覆部が正極活物質層と負極活物質層との間に介在しているにも拘わらず、正極活物質層と負極活物質層との間でイオンの移動が制限され難いので、電池容量が低下することを抑制できる。
更に、上記の非水電解質二次電池であって、前記正極部被覆部は、前記正極部の表面全域を覆う正極部全域被覆部である非水電解質二次電池とすると良い。
この非水電解質二次電池では、前述の正極部被覆部が正極部の表面全域を覆う正極部全域被覆部である。このため、例えば熱や衝撃によりセパレータが破損するなどして、正極板の正極部と負極板の負極部との間にセパレータが介在しない部分が生じたとしても、この正極部全域被覆部の介在により、正極部の正極活物質層と負極部の負極活物質層とが接触して短絡することを防止できる。
また、この正極部全域被覆部は、正極部の表面全域に形成されているので、正極部の一部分にのみ形成する場合に比して、電極体を形成する際に位置ズレや巻きズレが生じ難い。
更に、上記のいずれかに記載の非水電解質二次電池であって、前記負極板は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記負極部及び前記負極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う負極被覆層であって、少なくとも、前記負極部の少なくとも一部を覆う負極部被覆部を含む負極被覆層を有し、前記負極被覆層のうち、少なくとも前記負極部被覆部は、多孔質である非水電解質二次電池とすると良い。
この非水電解質二次電池では、負極板が、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、負極部及び負極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う負極被覆層を有する。この負極被覆層は、少なくとも、負極部の少なくとも一部を覆う負極部被覆部を含んでおり、この負極部被覆部は多孔質とされている。このため、この負極部被覆部が正極活物質層と負極活物質層との間に介在しているにも拘わらず、正極活物質層と負極活物質層との間でイオンの移動が制限され難いので、電池容量が低下することを抑制できる。
更に、上記の非水電解質二次電池であって、前記負極部被覆部は、前記負極部の表面全域を覆う負極部全域被覆部である非水電解質二次電池とすると良い。
この非水電解質二次電池では、前述の負極部被覆部が負極部の表面全域を覆う負極部全域被覆部である。このため、例えば熱や衝撃によりセパレータが破損するなどして、正極板の正極部と負極板の負極部との間にセパレータが介在しない部分が生じたとしても、この負極部全域被覆部の介在により、正極部の正極活物質層と負極部の負極活物質層とが接触して短絡することを防止できる。
また、この負極部全域被覆部は、負極部の表面全域に形成されているので、負極部の一部分にのみ形成する場合に比して、電極体を形成する際に位置ズレや巻きズレが生じ難い。
また、他の態様は、上記のいずれかに記載の非水電解質二次電池を搭載し、この非水電解質二次電池に蓄えた電気エネルギーを駆動源の駆動エネルギーの全部または一部として使用する車両である。
前述の非水電解質二次電池は、前述したように安全性が高いので、この非水電解質二次電池を搭載する車両の安全性を良好にすることができる。
なお、「車両」としては、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータなどが挙げられる。
また、他の態様は、上記のいずれかに記載の非水電解質二次電池を搭載し、この非水電解質二次電池をエネルギー源の少なくとも1つとして使用する電池使用機器である。
前述の非水電解質二次電池は、前述したように安全性が高いので、この非水電解質二次電池を搭載する電池使用機器の安全性を良好にすることができる。
なお、「電池使用機器」としては、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。
実施形態1に係るリチウム二次電池の縦断面図である。 実施形態1に係り、捲回型電極体の斜視図である。 実施形態1に係り、正極板の平面図である。 実施形態1に係り、正極板の図3におけるA−A断面図である。 実施形態1に係り、負極板の平面図である。 実施形態1に係り、負極板の図5におけるB−B断面図である。 実施形態1に係り、セパレータの平面図である。 実施形態1に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態1に係り、ケース蓋部材、正極電極端子部材及び負極電極端子部材等を示す分解斜視図である。 実施形態2に係り、正極板の平面図である。 実施形態2に係り、正極板の図10おけるC−C断面図である。 実施形態2に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態3に係り、負極板の平面図である。 実施形態3に係り、正極板の図13おけるD−D断面図である。 実施形態3に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態4に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態5に係る車両を示す説明図である。 実施形態6に係るハンマードリルを示す説明図である。 比較例2に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して重ねた状態を示す部分平面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係るリチウム二次電池(非水電解質二次電池)100を示す。また、図2に、このリチウム二次電池100を構成する捲回型電極体(電極体)120を示す。更に、捲回型電極体120を構成する正極板121を図3及び図4に示し、負極板131を図5及び図6に示し、セパレータ141を図7に示す。また、図8に、正極板121と負極板131とをセパレータ141を介して重ねた状態を示す。また、図9に、ケース蓋部材113、正極電極端子部材150及び負極電極端子部材160等の詳細を示す。
このリチウム二次電池100は、ハイブリッドカーや電気自動車等の車両や、ハンマードリル等の電池使用機器に搭載される角型電池である。その電池容量は、4000mAhである。このリチウム二次電池100は、角型の電池ケース110、この電池ケース110内に収容された捲回型電極体120、電池ケース110に支持された正極電極端子部材150及び負極電極端子部材160等から構成されている(図1参照)。また、電池ケース110内には、図示しない電解液が注入されている。本実施形態1では、この電解液として、炭酸エチレン(EC)とエチルメチル炭酸(EMC)とジメチル炭酸塩(DMC)とを、EC:EMC:DMC=3:4:3の体積比で混合した溶液に、1M LiPF6 を溶解した電解液を用いている。
このうち、電池ケース110は、金属(本実施形態1では、表面にニッケルメッキを施した鉄)からなり、直方体状に形成されている。この電池ケース110は、上側のみが開口した箱状をなし、後述する捲回型電極体120を収容するケース本体部材111と、このケース本体部材111の開口111hを閉塞する形態で溶接された矩形板状のケース蓋部材113とから構成されている。
ケース蓋部材113の所定位置には、正極電極端子部材150と負極電極端子部材160とが、それぞれ3つの絶縁部材181,183,185を介して固設されている(図1及び図9参照)。これら正極電極端子部材150及び負極電極端子部材160は、それぞれ3つの端子金具151,153,155により構成されている。電池ケース110内において、正極電極端子部材150は、捲回型電極体120の正極板121(正極集電部121m)に接続され、負極電極端子部材160は、捲回型電極体120の負極板131(負極集電部131m)に接続されている。
また、ケース蓋部材113の長手方向中央には、電池ケース110の内圧が所定圧力に達した際に破断する安全弁部113jが設けられている。また、ケース蓋部材113の長手方向中央よりも負極電極端子部材160側の所定位置には、電解液を電池ケース110内に注入する為の電解液注入口部113dが設けられている。
次に、捲回型電極体120について説明する。この捲回型電極体120は、絶縁フィルムを上側のみが開口した袋状に形成した絶縁フィルム包囲体170内に収容され、横倒しにした状態で、電池ケース110内に収容されている(図1参照)。
この捲回型電極体120は、長尺状の正極板121(図3及び図4参照)と長尺状の負極板131(図5及び図6参照)とを、通気性を有する長尺状のセパレータ141(図7参照)を介して互いに重ねて軸線AX周りに捲回し、扁平状に圧縮したものである(図8及び図2参照)。
捲回型電極体120の軸線AX方向一方側SA(図1中、左側、図2及び図8中、下方)には、正極板121のうち、後述する正極集電部121m(詳細には、第2正極外側集電部121m22)が渦巻き状をなして、セパレータ141から突出している。一方、捲回型電極体120の軸線AX方向他方側SB(図1中、右側、図2及び図8中、上方)には、負極板131のうち、後述する負極集電部131m(詳細には、第2負極集電部131m2)が渦巻き状をなして、セパレータ141から突出している。
このうち、正極板121は、図3、図4及び図8に示すように、芯材として、厚み15μm、幅90mmの長尺状のアルミニウム箔からなる正極集電箔122を有する。この正極集電箔122の両面には、それぞれ、正極活物質、導電剤及び結着剤を含む厚み42.5μmの正極活物質層123が、長手方向(図3及び図8中、左右方向、図4中、紙面に直交する方向)に幅74mmの帯状に設けられている。本実施形態1では、正極活物質としてリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物を、導電剤としてアセチレンブラックを、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、正極活物質:導電剤:結着剤=100:5:3の重量比で用いている。
正極板121のうち、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在する帯状の部位が、正極部121wである。この正極部121wの厚みTsw(図4参照)は、前述のように、正極集電箔122の厚みが15μm、正極活物質層123の厚みがそれぞれ42.5μmであるので、合わせて100μmである。捲回型電極体120を形成した状態では、この正極部121wの全面が、セパレータ141を介して、後述する負極板131の負極部131w(詳細には、負極中央部131w1)と対向している(図8参照)。
また、正極板121に正極部121wを形成したことに伴い、正極集電箔122の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在しない正極集電部121mが形成されている。具体的には、正極集電箔122のうち、幅方向の一端(図3及び図8中、下方、図4中、右側)が、長手方向(図3及び図8中、左右方向、図4中、紙面に直交する方向)に幅16mmの帯状に延びる正極集電部121mとなっている。
捲回型電極体120を形成した状態において、この正極集電部121mは、正極内側集電部121m1と正極外側集電部121m2とを有する。このうち、正極内側集電部121m1は、正極部121wの軸線AX方向一方側SA(図2及び図8中、下方)に隣在し、セパレータ141を介して、後述する負極板131の負極部131w(詳細には、負極一方側部131w2)と対向する幅3mmの帯状の部位である。また、正極外側集電部121m2は、この正極内側集電部121m1の更に軸線AX方向一方側SAに隣在し、負極板131とは対向しない幅13mmの帯状の部位である。
更に、この正極外側集電部121m2は、第1正極外側集電部121m21と第2正極外側集電部121m22とからなる。このうち、第1正極外側集電部121m21は、正極内側集電部121m1の軸線AX方向一方側SAに隣在し、セパレータ141のみと対向する幅2mmの帯状の部位である。また、第2正極外側集電部121m22は、この第1正極外側集電部121m21の更に線AX方向一方側SAに隣在し、負極板131ともセパレータ141とも対向しないで、セパレータ141から軸線AX方向一方側SAに突出する幅11mの帯状の部位である。
また、正極板121は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有する厚み5μmの正極被覆層125を有する。この正極被覆層125は、正極集電部121mの両面に、長手方向(図3及び図8中、左右方向、図4中、紙面に直交する方向)に延びる幅6mmの帯状に形成されている。この正極被覆層125は、アルミナ粒子とポリフッ化ビニリデン(PVDF)とから形成されて多孔質層をなす。正極被覆層125を含めた正極集電部121mの厚みTsm(図4参照)は、正極集電箔122の厚みが15μm、正極被覆層125の厚みがそれぞれ5μmであるので、合わせて25μmである。従って、本実施形態1では、正極集電部121mの厚みTsm(=25μm)が、正極部121wの厚みTsw(=100μm)よりも薄くなっている。
捲回型電極体120を形成した状態において、この正極被覆層125は、内側集電部全域被覆部125aと外側集電部被覆部125bとを有する。このうち、内側集電部全域被覆部125aは、正極集電部121mのうち、正極内側集電部121m1の表面全域を覆う幅3mmの帯状の部位であり、セパレータ141を介して、後述する負極板131の負極部131w(詳細には、負極一方側部131w2)と対向している。また、外側集電部被覆部125bは、内側集電部全域被覆部125aの軸線AX方向一方側SA(図2及び図8中、下方、図4中、右側)に隣在し、正極集電部121mのうち、正極外側集電部121m2の一部を覆う幅3mmの帯状の部位である。
更に、この外側集電部被覆部125bは、第1外側集電部被覆部125b1と第2外側集電部被覆部125b2とからなる。このうち、第1外側集電部被覆部125b1は、内側集電部全域被覆部125aの軸線AX方向一方側SAに隣在し、第1正極外側集電部121m21の表面全域を覆う幅2mmの帯状の部位である。この第1外側集電部被覆部125b1は、負極板131とは対向しないで、セパレータ141のみと対向している。また、第2外側集電部被覆部125b2は、第1外側集電部被覆部125b1の軸線AX方向一方側SAに隣在し、第2正極外側集電部121m22の一部を覆う幅1mmの帯状の部位である。この第2外側集電部被覆部125b2は、負極板131ともセパレータ141とも対向しないで、セパレータ141から軸線AX方向一方側SAに突出している。
次に、負極板131について説明する。負極板131は、図5、図6及び図8に示すように、芯材として、厚み10μm、幅95mの長尺状の銅箔からなる負極集電箔132を有する。この負極集電箔132の両面には、それぞれ、負極活物質、結着剤及び増粘剤を含む厚み45μmの負極活物質層133が、長手方向(図5及び図8中、左右方向、図6中、紙面に直交する方向)に幅80mmの帯状に設けられている。本実施形態1では、負極活物質として黒鉛を、結着剤としてスチレンブタジエンゴム(SBR)を、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を、負極活物質:結着剤:増粘剤=100:1:1の重量比で用いている。
負極板131のうち、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在する帯状の部位が、負極部131wである。この負極部131wの厚みTfw(図6参照)は、前述のように、負極集電箔122の厚みが10μm、正極活物質層123の厚みがそれぞれ45μmであるので、合わせて100μmである。
捲回型電極体120を形成した状態において、この負極部131wは、負極中央部131w1と負極一方側部131w2と負極他方側部131w3とを有する。このうち、負極中央部131w1は、負極部131wの軸線AX方向の中央に位置し、セパレータ141を介して、正極板121の正極部121wと対向する幅74mmの帯状の部位である(図8参照)。また、負極一方側部131w2は、負極中央部131w1の軸線AX方向一方側SA(図2及び図8中、下方)に隣在し、セパレータ141を介して、正極板121の正極集電部121m(詳細には、正極内側集電部121m1)と対向する幅3mmの帯状の部位である。また、負極他方側部131w3は、負極中央部131w1の軸線AX方向他方側SB(図2及び図8中、上方)に隣在し、正極板121とは対向しないで、セパレータ141のみと対向する幅3mmの帯状の部位である。
また、負極板131に負極部131wを形成したことに伴い、負極集電箔132の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在しない負極集電部131mが形成されている。具体的には、負極集電箔132のうち、幅方向の他端(図5及び図8中、上方、図6中、右側)が、長手方向に幅15mmの帯状に延びる負極集電部131mとなっている。この負極集電部131mは、負極集電箔132のみからなるので、その厚みTfm(図6参照)は、10μmである。
捲回型電極体120を形成した状態において、この負極集電部131mは、第1負極集電部131m1と第2負極集電部131m2とを有する。このうち、第1負極集電部131m1は、負極部121wの軸線AX方向他方側SB(図2及び図8中、上方)に隣在し、正極板121とは対向しないで、セパレータ141のみと対向する幅2mmの帯状の部位である。また、第2負極集電部131m2は、負極内側集電部131m1の更に軸線AX方向他方側SBに隣在し、正極板121ともセパレータ141とも対向しないで、セパレータ141から軸線AX方向他方側SBに突出する幅13mmの帯状の部位である。
セパレータ141(図7参照)は、ポリオレフィン系樹脂(本実施形態1では、ポリエチレン)からなり、幅84mmの長尺状をなす。
このリチウム二次電池100では、前述のように、正極被覆層125を含めた正極集電部121mの厚みTsmが正極部121wの厚みTswよりも薄いため(図4参照)、捲回型電極体120の軸線AX方向一方側SA(図2及び図8中、下方)は、拘束圧が殆ど掛かっていない状態にある。このため、過充電末期などの発熱によりリチウム二次電池100が高温になったときに、捲回型電極体120の軸線AX方向一方側SAにおいて、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。特に、本実施形態1では、正極集電箔122がアルミニウムにより形成され、負極集電箔132が銅により形成されるために、正極集電箔122の方が電気抵抗が大きく発熱量も大きくなることから、正極集電箔122(正極集電部121m)が突出する捲回型電極体120の軸線AX方向一方側SAにおいて、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。
軸線AX方向一方側SAでセパレータ141が軸線AX方向に大きく熱収縮すると、正極集電部121m(詳細には、正極内側集電部121m1)と負極部131w(詳細には、負極一方側部131w2)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)と負極部131w(負極一方側部131w2)とが接触するおそれがある(図8参照)。正極集電部121m(正極内側集電部121m1)は、正極活物質層123が存在しないので、電気抵抗が小さい。また、負極部131wの負極活物質層133も電気抵抗が小さい。従って、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)を構成する正極集電箔122と負極部131w(負極一方側部131w2)の負極活物質層133とが接触すると、短絡電流が大きくなり発熱量も大きくなる。
これに対し、このリチウム二次電池100では、前述したように、正極板121が、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有する正極被覆層125を有する。そして、この正極被覆層125は、正極内側集電部121m1の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部125aを含んでいる。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮して、正極板121の正極集電部121m(正極内側集電部121m1)と負極板131の負極部131wとの間にセパレータが介在しない部分が生じたとしても、この内側集電部全域被覆部125aの介在により、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)を構成する正極集電箔122と負極部131w(負極一方側部131w2)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池100を、正極被覆層125(内側集電部全域被覆部125a)が無い場合に比して、より安全性の高い電池とすることができる。
また、本実施形態1では、前述のように、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)に正極被覆層125(内側集電部全域被覆部125a)を形成しているが、正極被覆層125を含めた正極集電部121mの厚みTsmを正極部121wの厚みTsw以下としているので、捲回型電極体120の形成時(捲回時)に巻きズレが生じ難い。従って、巻きズレがなく信頼性の高い捲回型電極体120を有するリチウム二次電池100とすることができる。
次いで、上記リチウム二次電池100の製造方法について説明する。
まず、正極板121を製造する。長尺状のアルミニウム箔からなる正極集電箔122を用意する。そして、この正極集電箔122の両面に、その幅方向の一端に長手方向に延びる帯状の正極集電部121mを形成しつつ、正極活物質、導電材及び結着剤を含む正極活物質ペーストを塗布して、帯状の正極部121wを形成する。その後、熱風を吹きかけて、塗布された正極活物質ペーストを乾燥させ、正極活物質層123を形成する。その後、電極密度を向上させるために、加圧ロールにより、正極活物質層123を圧縮する。
次に、これに正極被覆層125を形成する。具体的には、具体的には、アルミナ粒子とポリフッ化ビニリデン(PVDF)とをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶媒で混練したペーストを作成する。本実施形態1では、アルミナ粒子(平均粒径D50=0.7μm)とPVDFの配合比(重量比)を、Al23 :PVDF=100:5とした。そして、このペーストを、正極集電部121m(詳細には、正極内側集電部121m1及び第1正極外側集電部121m21)の両面に塗布する。その後、これに熱風を吹きかけて、塗布されたペーストを乾燥させ、正極被覆層125を形成すれば、前述の正極板121ができる(図3及び図4参照)。
また別途、負極板131を製造する。長尺状の銅箔からなる負極集電箔132を用意する。そして、この負極集電箔132の両面に、その幅方向の一端に長手方向に延びる帯状の負極集電部131mを形成しつつ、負極活物質、結着剤及び増粘剤を含む負極活物質ペーストを塗布して、帯状の負極部131wを形成する。その後、熱風を吹きかけて、塗布された負極活物質ペーストを乾燥させ、負極活物質層133を形成する。その後、電極密度を向上させるために、加圧ロールにより、負極活物質層133を圧縮する。かくして、負極板131が形成される(図5及び図6参照)。
また、長尺状のセパレータ本体141を用意する。そして、正極板121と負極板131とをセパレータ141を介して互いに重ね(図8参照)、直径10mmの巻き芯を用いて軸線AX周りに捲回して、前述の捲回型電極体120を形成する(図2参照)。その際、本実施形態1では、前述のように、正極被覆層125を含めた正極集電部121mの厚みTsmを正極部121wの厚みTsw以下としているので、捲回時の巻きズレが生じ難い。
次に、この捲回型電極体120を用いて電池を組み立てる。その後、電解液注入口部113dから電池ケース110内に電解液を注入し、この電解液注液口部113dを封止する。かくして、リチウム二次電池100が完成する。
(実施形態2)
次いで、第2の実施の形態について説明する。本実施形態2では、正極被覆層225の形態が、上記実施形態1の正極被覆層125の形態と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態2に係る正極板221は、図10〜図12に示すように、芯材として、上記実施形態1と同様な正極集電箔122を有し、その両面には、それぞれ上記実施形態1と同様な正極活物質層123が形成されている。
正極板221のうち、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在する帯状の部位が、正極部221wであり、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在しない部位が正極集電部221mである。捲回型電極体220を形成した状態において、正極集電部221mは、正極内側集電部221m1と正極外側集電部221m2とを有し、このうち、正極外側集電部221m2は、第1正極外側集電部221m21と第2正極外側集電部221m22とからなる。
また、正極板221は、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有する厚み5μmの正極被覆層225を有する。本実施形態2では、この正極被覆層225は、長手方向(図10及び図12中、左右方向、図11中、紙面に直交する方向)に延びる幅80mmの帯状とされ、正極集電部221mだけでなく、正極部221wにも形成されている。この正極被覆層225は、上記実施形態1の正極被覆層125と同様に、アルミナ粒子とポリフッ化ビニリデン(PVDF)とから形成されて多孔質層をなす。
正極被覆層225を含めた正極部221wの厚みTsw(図11参照)は、正極集電箔122の厚みが15μm、正極活物質層123の厚みがそれぞれ42.5μm、正極被覆層225の厚みがそれぞれ5μmであるので、合わせて110μmである。一方、正極被覆層225を含めた正極集電部221mの厚みTsmは、正極集電箔122の厚みが15μm、正極被覆層225の厚みがそれぞれ5μmであるので、合わせて25μmである。従って、本実施形態2でも、正極被覆層225を形成した状態で、正極集電部221mの厚みTsm(=25μm)が、正極部221wの厚みTsw(=110μm)よりも薄くなっている。
捲回型電極体220を形成した状態において、正極被覆層225は、内側集電部全域被覆部225aと、第1外側集電部被覆部225b1及び第2外側集電部被覆部225b2からなる外側集電部被覆部225bと、正極部全域被覆部(正極部被覆部)225cとを有する。このうち、内側集電部全域被覆部225a及び外側集電部被覆部225bは、上記実施形態1の内側集電部全域被覆部125a及び外側集電部被覆部125bと同様である。
一方、正極部全域被覆部225cは、内側集電部全域被覆部225aの軸線AX方向他方側SB(図10及び図12中、上方、図11中、左側)に隣在し、正極部221wの表面全域を覆う幅74mmの帯状の部位である。この正極部全域被覆部225cは、セパレータ141を介して、負極板131の負極部131w(詳細には、負極中央部131w1)と対向している。
本実施形態2のリチウム二次電池200でも、正極被覆層225を形成した状態で、正極集電部221mの厚みTsmが正極部221wの厚みTswよりも薄く、セパレータ141に拘束圧が掛からないなどの理由から、上記実施形態1で述べたように、リチウム二次電池200が高温になったときに、捲回型電極体220の軸線AX方向一方側SAでセパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。そして、この熱収縮により、正極集電部221m(詳細には、正極内側集電部221m1)と負極部131w(詳細には、負極一方側部131w2)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極集電部221m(正極内側集電部221m1)と負極部131w(負極一方側部131w2)とが接触するおそれがある(図12参照)。
これに対し、このリチウム二次電池200でも、正極板221が、正極内側集電部221m1の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部225aを含む正極被覆層225を有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、内側集電部全域被覆部225aの介在により、正極集電部221m(正極内側集電部221m1)を構成する正極集電箔122と負極部131w(負極一方側部131w2)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池200を、正極被覆層225(内側集電部全域被覆部225a)が無い場合に比して、より安全性の高い電池とすることができる。
また、このリチウム二次電池200では、負極集電部131mの厚みTfmが負極部131wの厚みTfwよりも薄いため(図6参照)、捲回型電極体220の軸線AX方向他方側SB(図2及び図12中、上方)も、拘束圧が殆ど掛かっていない状態にある。このため、リチウム二次電池200が高温になったときに、捲回型電極体220の軸線AX方向他方側SBにおいても、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。そして、この熱収縮により、正極部221wと負極部131w(詳細には、負極中央部131w1)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極部221wと負極部131w(負極中央部131w1)とが接触するおそれがある(図12参照)。
これに対し、本実施形態2のリチウム二次電池200では、前述したように、正極被覆層225が、正極集電部221mだけでなく、正極部221wにも形成されている。即ち、正極被覆層225が、正極集電部221mを覆う内側集電部全域被覆部225a及び外側集電部被覆部225bを有するだけでなく、正極部221wの表面全域を覆う正極部全域被覆部225cをも有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、或いは、例えば熱や衝撃によりセパレータ141が破損しても、この正極部全域被覆部225cの介在により、正極部121wの正極活物質層123と負極部131w(負極中央部131w1)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池200を、正極部全域被覆部225cが無い場合に比して、より一層、安全性の高い電池とすることができる。
また、正極部全域被覆部225cは、多孔質とされているので、正極部被覆部225cが正極活物質層123と負極活物質層133との間に介在しているにも拘わらず、正極活物質層123と負極活物質層133との間でイオンの移動が制限され難いので、電池容量が低下することを抑制できる。
また、この正極部全域被覆部225cは、正極部221wの表面全域に設けているため、正極部221wの厚みTswに場所による差がない。このため、捲回型電極体220を形成する際(捲回時)に巻きズレが生じ難い。
その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
(実施形態3)
次いで、第3の実施の形態について説明する。本実施形態3では、正極板121に被覆層(正極被覆層125)を設けるだけでなく、負極板331にも被覆層(負極被覆層335)を設けている点が、正極板121に正極被覆層125を設けただけの上記実施形態1と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態3に係る負極板331は、図13〜図15に示すように、芯材として、上記実施形態1と同様な負極集電箔132を有し、その両面には、それぞれ上記実施形態1と同様な負極活物質層133が形成されている。
負極板331のうち、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在する帯状の部位が、負極部331wであり、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在しない部位が負極集電部331mである。捲回型電極体320を形成した状態において、負極部331wは、負極中央部331w1と負極一方側部331w2と負極他方側部331w3とを有する。また、負極集電部331mは、第1負極集電部331m1と第2負極集電部331m2とを有する。
本実施形態3の負極板331は、図13〜図15に示すように、電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有する厚み5μm、幅80mmの帯状をなす負極被覆層335を有する。この負極被覆層335は、負極部331wの表面全域を覆う負極部全域被覆部(負極部被覆部)335cのみからなる。この負極被覆層335(負極部全域被覆部335c)は、負極中央部331w1の表面全域を覆う中央部被覆部335dと、負極一方側部331w2の表面全域を覆う一方側部被覆部335eと、負極他方側部331w3の表面全域を覆う他方側部被覆部335fとからなる。
捲回型電極体120を形成した状態において、中央部被覆部335dは、セパレータ141を介して、正極板121の正極部121wと対向している。また、一方側部被覆部335eは、セパレータ141を介して、正極板121の正極内側集電部121m1と対向している。また、他方側部被覆部335fは、正極板121とは対向しないで、セパレータ141のみと対向している。
この負極被覆層335は、上記実施形態1の正極被覆層125と同様に、アルミナ粒子とポリフッ化ビニリデン(PVDF)とから形成された多孔質層をなす。なお、本実施形態3では、負極部331wの厚みTfwは110μmであり、負極集電部331mの厚みTfmは15μmである(図14参照)。
本実施形態3のリチウム二次電池300では、上記実施形態1,2と同様に、リチウム二次電池300が高温になったときに、捲回型電極体320の軸線AX方向一方側SAにおいて、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。そして、この熱収縮により、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)と負極部331w(負極一方側部331w2)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)と負極部331w(負極一方側部331w2)とが接触するおそれがある(図15参照)。
これに対し、このリチウム二次電池300でも、正極板121が、正極内側集電部121m1の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部125aを含む極被覆層125を有する。加えて、本実施形態3では、負極板331が、負極一方側部331w2の表面全域を覆う一方側部被覆部335eを含む負極被覆層335を有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、内側集電部全域被覆部125a及び一方側部被覆部335eの介在により、正極集電部121m(正極内側集電部121m1)を構成する正極集電箔122と負極部331w(負極一方側部331w2)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池300を、安全性の高い電池とすることができる。
また、リチウム二次電池300では、高温になったときに、捲回型電極体320の軸線AX方向他方側SBにおいても、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。この熱収縮により、正極部121wと負極部331w(負極中央部331w1)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極部121wに形成された正極活物質層123と負極部331w(負極中央部331w1)に形成された負極活物質層133とが接触するおそれがある(図15参照)。
これに対し、本実施形態3では、負極被覆層335が、負極中央部331w1の表面全域を覆う中央部被覆部335dを有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、或いは、例えば熱や衝撃などによりセパレータ141が破損しても、この中央部被覆部335dの介在により、正極部121wの正極活物質層123と負極部331w(負極中央部331w1)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池300を、より一層、安全性の高い電池とすることができる。
また、負極被覆層335(負極部被覆部335c)は、多孔質とされているので、負極被覆層335(負極部被覆部335c)が正極活物質層123と負極活物質層133との間に介在しているにも拘わらず、正極活物質層123と負極活物質層133との間でイオンの移動が制限され難いので、電池容量が低下することを抑制できる。
また、負極被覆層335(負極部被覆部335c)は、負極部321wの表面全域に設けているため、負極部331wの厚みTfwに場所による差がない。このため、捲回型電極体320を形成する際(捲回時)に巻きズレが生じ難い。
その他、上記実施形態1または2と同様な部分は、上記実施形態1または2と同様な作用効果を奏する。
(実施形態4)
次いで、第4の実施の形態について説明する。本実施形態4のリチウム二次電池400は、正極板として上記実施形態2の正極板221を有すると共に、負極板として上記実施形態3の負極板331を有する点が、上記実施形態1〜3のリチウム二次電池100,200,300と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1〜3のいずれかと同様であるので、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
本実施形態4に係る正極板221は、上記実施形態2と同様である(図10、図11及び図16参照)。また、負極板331は、上記実施形態3と同様である図13、図14及び図16参照)。
本実施形態4のリチウム二次電池400でも、高温になったときに、捲回型電極体420の軸線AX方向一方側SAにおいて、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。そして、この熱収縮により、正極集電部221m(正極内側集電部221m1)と負極部331w(負極一方側部331w2)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極集電部221m(正極内側集電部221m1)と負極部331w(負極一方側部331w2)とが接触するおそれがある(図16参照)。
これに対し、このリチウム二次電池400では、正極板221が、正極内側集電部221m1の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部225aを含む正極被覆層225を有する。加えて、負極板331が、負極一方側部331w2の表面全域を覆う一方側部被覆部335eを含む負極被覆層335を有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、内側集電部全域被覆部225a及び一方側部被覆部335eの介在により、正極集電部221m(正極内側集電部221m1)を構成する正極集電箔122と負極部331w(負極一方側部331w2)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池400を、安全性の高い電池とすることができる。
また、リチウム二次電池400では、高温になったときに、捲回型電極体420の軸線AX方向他方側SBにおいても、セパレータ141が軸線AX方向に熱収縮し易い。そして、この熱収縮により、正極部221wと負極部331w(負極中央部331w1)との間にセパレータ141が介在しない部分が生じて、正極部221wに形成された正極活物質層123と負極部331w(負極中央部331w1)に形成された負極活物質層133とが接触するおそれがある(図16参照)。
これに対し、このリチウム二次電池400では、正極被覆層225が、正極部221wの表面全域を覆う正極部全域被覆部225cを有する。加えて、負極被覆層335が、負極中央部331w1の表面全域を覆う中央部被覆部335dを有する。このため、セパレータ141が上述のように熱収縮しても、或いは、例えば熱や衝撃などによりセパレータ141が破損しても、正極部全域被覆部225c及び中央部被覆部335dの介在により、正極部221wの正極活物質層123と負極部331w(負極中央部331w1)の負極活物質層133とが接触して短絡することを防止できる。従って、このリチウム二次電池400を、より一層、安全性の高い電池とすることができる。
その他、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な作用効果を奏する。
(実施例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。
本発明の実施例1〜5として、被覆層(正極被覆層及び負極被覆層)の形態を変更した5種類のリチウム二次電池を用意した。具体的には、実施例1として上記実施形態1のリチウム二次電池100を、実施例2として上記実施形態2のリチウム二次電池200を、実施例3として上記実施形態3のリチウム二次電池300を、実施例4として上記実施形態4のリチウム二次電池400を用意した。
また、実施例5として、上記実施形態1のリチウム二次電池100において、正極被覆層125を、ポリテトラフルオロエチレンを分散剤と共に水溶剤で分散したペーストを塗布し乾燥させることにより形成し、それ以外は上記実施形態1と同様に製造したリチウム二次電池を用意した。実施形態1の正極被覆層125が前述のように多孔質であるのに対し、この正極被覆層は無孔である。
また、比較例1として、被覆層を全く有しないリチウム二次電池を用意した。即ち、上記実施形態1のリチウム二次電池100において、正極被覆層125を形成することなく、それ以外は上記実施形態1と同様に製造したリチウム二次電池を用意した。
また、比較例2として、図19に示すように、上記実施形態1の正極被覆層125とは形態の異なる正極被覆層925を有し、それ以外は上記実施形態1と同様としたリチウム二次電池を用意した。
具体的には、この比較例2では、正極被覆層925を、正極板921の正極内側集電部921m1の表面全域に設けるのではなく、正極内側集電部921m1のうち、正極部121w側の一部にのみ、帯状に形成している。従って、この比較例2では、正極内側集電部921m1のうち、自身の厚み方向に正極被覆層925を有する部位については、この正極被覆層925がセパレータ141を介して負極板131の負極部131wに対向している。一方、正極内側集電部921m1のうち、自身の厚み方向に正極被覆層925を有しない部位については、正極集電箔122がセパレータ141を介して負極板131の負極部131wに対向している。
そして、これら実施例1〜5及び比較例1,2のリチウム二次電池100等について、160℃まで加熱し、その後、短絡の有無を調べた。
その結果、実施例1〜5のリチウム二次電池100等には、いずれにも短絡が生じなかった。一方、比較例1,2のリチウム二次電池には、短絡が生じた。具体的には、セパレータが軸線方向に大きく熱収縮して、正極集電部(正極内側集電部)と負極部(負極一方側部)との間にセパレータが介在しない部分が生じ、正極集電部(正極内側集電部)の正極集電箔と負極部(負極一方側部)の負極活物質層とが接触して、短絡していた。このことから、正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を有する正極被覆層を形成することで、正極集電部(正極内側集電部)と負極部(負極一方側部)とが接触して短絡することを防止できることが判る。
(実施形態5)
次いで、第5の実施の形態について説明する。本実施形態5に係る車両700は、上記実施形態1のリチウム二次電池(非水電解質二次電池)100を複数搭載したものである。具体的には、図17に示すように、この車両700は、エンジン740、フロントモータ720及びリアモータ730を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両700は、車体790、エンジン740、これに取り付けられたフロントモータ720、リアモータ730、ケーブル750、インバータ760を備える。更に、この車両700は、複数のリチウム二次電池100を自身の内部に有する組電池710を備え、この組電池710に蓄えられた電気エネルギーを、フロントモータ720及びリアモータ730の駆動に利用している。
前述したように、リチウム二次電池100は、正極被覆層125(内側集電部全域被覆部125a)を設けたことにより、より安全性が高くなっている。従って、このリチウム二次電池100を搭載する車両700を、安全性が高い車両とすることができる。
(実施形態6)
次いで、第3の実施の形態について説明する。本実施形態3のハンマードリル800は、上記実施形態1のリチウム二次電池(非水電解質二次電池)100を含むバッテリパック810を搭載した電池使用機器である。図18に示すように、このハンマードリル800は、本体820の底部821に、バッテリパック810が収容されており、このバッテリパック810を、ドリルを駆動するためのエネルギー源として利用している。
前述したように、リチウム二次電池100は、正極被覆層125(内側集電部全域被覆部125a)を設けたことにより、より安全性が高くなっている。従って、このリチウム二次電池100を搭載するハンマードリル800を、安全性が高いものとすることができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1〜6に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態1〜6では、正極被覆層125,225や負極被覆層335を、ペーストを塗布し乾燥させることにより形成しているが、例えば、耐熱性テープを貼り付けることにより、これら正極被覆層125,225及び負極被覆層335を形成してもよい。
また、上記実施形態1〜6では、電極体を扁平状の捲回型電極体120,220,320,420としているが、電極体の形態はこれに限定されない。例えば、電極体を、円筒状の捲回型電極体とすることができる。また例えば、電極体を、正極板と負極板とをセパレータを介して互いに重ねて積層した積層型電極体とすることもできる。
100,200,300,400 リチウム二次電池(非水電解質二次電池)
110 電池ケース
120,220,320,420 捲回型電極体(電極体)
121,221 正極板
121w,221w 正極部
121m,221m 正極集電部
121m1,221m1 正極内側集電部
121m2,221m2 正極外側集電部
122 正極集電箔
123 正極活物質層
125,225 正極被覆層
125a,225a 内側集電部全域被覆部
125b,225b 外側集電部被覆部
225c 正極部全域被覆部(正極部被覆部)
131,331 負極板
131w,331w 負極部
131m,331m 負極集電部
132 負極集電箔
133 負極活物質層
335 負極被覆層
335c 負極部全域被覆部(負極部被覆部)
141 セパレータ
150 正極電極端子部材
160 負極電極端子部材
700 車両
710 組電池
800 ハンマードリル
810 バッテリパック
Tsw 厚み
Tsm 厚み

Claims (9)

  1. 正極集電箔の一部に正極活物質層が形成された正極板であって、
    自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在する正極部、及び、
    前記正極集電箔の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在しない正極集電部を含む
    正極板と、
    負極集電箔の一部に負極活物質層が形成された負極板であって、
    自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在する負極部、及び、
    前記負極集電箔の外周縁の一部に沿い、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在しない負極集電部を含む
    負極板と、
    セパレータと、を有し、
    前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して互いに重ねてなる電極体を備える
    非水電解質二次電池であって、
    前記電極体において、前記正極板の前記正極集電部は、
    前記正極部に隣在し、前記負極板の前記負極部と対向する正極内側集電部と、
    この正極内側集電部に隣在し、前記負極板とは対向しない正極外側集電部と、を有し、
    前記正極板は、
    電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記正極部及び前記正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層であって、
    少なくとも、前記正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含む正極被覆層を有する
    非水電解質二次電池。
  2. 正極集電箔の一部に正極活物質層が形成された長尺状の正極板であって、
    この正極板の長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在する正極部、及び、
    この正極板の幅方向の一端に位置して、前記長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記正極活物質層が存在しない正極集電部を含む
    正極板と、
    負極集電箔の一部に負極活物質層が形成された長尺状の負極板であって、
    この負極板の長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在する負極部、及び、
    この負極板の幅方向の一端に位置して、前記長手方向に延びる帯状をなし、自身の厚み方向に前記負極活物質層が存在しない負極集電部を含む
    負極板と、
    長尺状のセパレータと、を有し、
    前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して互いに重ね、軸線周りに捲回してなる捲回型電極体を備える
    非水電解質二次電池であって、
    前記捲回型電極体において、前記正極板の前記正極集電部は、
    前記正極部の前記軸線方向の一方側に隣在し、前記負極板の前記負極部と対向する正極内側集電部と、
    この正極内側集電部の前記軸線方向の一方側に隣在し、前記負極板とは対向しない正極外側集電部と、を有し、
    前記正極板は、
    電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記正極部及び前記正極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う正極被覆層であって、
    少なくとも、前記正極内側集電部の表面全域を覆う内側集電部全域被覆部を含む正極被覆層を有する
    非水電解質二次電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池であって、
    前記正極被覆層を含めた前記正極板の、前記正極集電部における厚みを、前記正極部における厚み以下としてなる
    非水電解質二次電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であって、
    前記正極被覆層は、前記正極部の少なくとも一部を覆う正極部被覆部を含み、
    前記正極被覆層のうち、少なくとも前記正極部被覆部は、多孔質である
    非水電解質二次電池。
  5. 請求項4に記載の非水電解質二次電池であって、
    前記正極部被覆部は、前記正極部の表面全域を覆う正極部全域被覆部である
    非水電解質二次電池。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であって、
    前記負極板は、
    電気絶縁性及び融点180℃以上の耐熱性を有し、前記負極部及び前記負極集電部のうちこれらの少なくとも一部を覆う負極被覆層であって、
    少なくとも、前記負極部の少なくとも一部を覆う負極部被覆部を含む負極被覆層を有し、
    前記負極被覆層のうち、少なくとも前記負極部被覆部は、多孔質である
    非水電解質二次電池。
  7. 請求項6に記載の非水電解質二次電池であって、
    前記負極部被覆部は、前記負極部の表面全域を覆う負極部全域被覆部である
    非水電解質二次電池。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池を搭載し、この非水電解質二次電池に蓄えた電気エネルギーを駆動源の駆動エネルギーの全部または一部として使用する車両。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池を搭載し、この非水電解質二次電池をエネルギー源の少なくとも1つとして使用する電池使用機器。
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