JP2011198657A - 非水電解質二次電池用電極及び非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リチウムとバナジウムを含み、ナシコン型結晶構造を有するリチウムバナジウムリン酸化合物からなる第1の活物質と、リチウム、ニッケル、マンガン及びコバルトを含み、α−NaFeO2型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の活物質とを少なくとも含有し、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下である非水電解質二次電池用電極を用いることで、優れた低温出力性能を備えた非水電解質二次電池を提供できる。
【選択図】図1
Description
非水電解質二次電池を構成する正極活物質としてはリチウム遷移金属複合酸化物が、負極活物質としてはグラファイトに代表される炭素材料が、非水電解質としては、エチレンカーボネートを主構成成分とする非水溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等の電解質を溶解したものが広く知られている。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、リチウムとバナジウムを含み、ナシコン型結晶構造を有するリチウムバナジウムリン酸化合物からなる第1の活物質と、リチウム、ニッケル、マンガン及びコバルトを含み、α−NaFeO2型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の活物質とを少なくとも含有し、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極である。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、LiaV2(PO4)3(0≦a≦3)からなる第1の活物質と、Lib[LicNidMneCof]O2(0≦b≦1.2、c+d+e+f=1)からなる第2の活物質とを少なくとも含有し、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極である。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上30質量%以下とすることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用電極は、前記第1の活物質に導電性炭素質材料が配されていることが好ましい。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記非水電解質二次電池用電極を用いることを特徴とする非水電解質二次電池である。
本発明に係る第1の活物質は、上記一般式におけるV及び/又はLiの一部が、本発明の効果を損なわない範囲で、Fe、Al、Cr、Mg、Mn、Ni、Ti等の、V又はLi以外の金属元素で置換されているものを排除するものではない。また、リン酸部分(PO4)は、微量の(BO3)、(WO4)、(MoO4)、(SiO4)等の他のアニオンが固溶していてもよく、そのようなものも本発明の権利範囲に含まれる。
また、Lib[LicNidMneCof]O2において、c=0であるとき、|d−e|≦0.05であるものが、熱的安定性及び充放電サイクル性能に優れる点で好ましい。また、c≠0であるとき、c=x/3、d=y/2、e=(2x/3)+(y/2)、f=1−x−y、x≧0、y≧0、及びx+y≦1を同時に満たすものが、比較的大きな放電容量を得られる点で好ましく、1/3<x<2/3であるものがより好ましい。
また、本発明に係る第2の活物質は、上記一般式におけるLi、Ni、Mn及び/又はCoの一部が、本発明の効果を損なわない範囲で、Fe、Al、Cr、Mg、V、Ti等の金属元素で置換されていてもよく、また酸素の一部がF、Sなどで置換されていてもよい。
上記第2の活物質としては、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、LiNi1/6Mn1/6Co2/3O2、Li1.2Ni0.15Mn0.55Co0.1O2、などが挙げられる。
特に、本発明に係る第1の活物質であるリチウムバナジウムリン酸化合物においては、本発明の効果を充分に発現させるため、カーボン等により粒子同士の電子伝導を十分に確保することが重要である。
なお、二次粒子の平均粒子径は液相沈降法又はレーザー回折・散乱法による粒度分布測定により、一次粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察の結果を画像解析することにより求めることができる。
本発明に係る電極に含有される第2の活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物の窒素吸着法によるBET比表面積は、本発明の効果を顕著に奏させるためには大きい方が良く、0.1m2/g以上が好ましく、0.5m2/g以上がより好ましい。また、リチウム遷移金属複合酸化物の比表面積を好ましくは20m2/g以下、より好ましくは10m2/g以下とすることにより、充電状態における正極の熱安定性が向上すると共に、充放電容量を充分に高いものとすることができる。
本発明においては、リチウムバナジウムリン酸化合物の粒子の比表面積は、リチウム遷移金属複合酸化物の比表面積よりも大きいことが好ましい。
また、本発明に係る電極に用いられる活物質に配された導電性炭素質材料の量は、酸素気流中高周波過熱焼成−赤外線吸収法、熱重量測定(TG)などにより求めることができる。本発明に係る第1の活物質であるリチウムバナジウムリン酸化合物は、高温に加熱すると酸化されるとともに重量が変化するので、導電性炭素材料の量を測定するには、酸素気流中高周波加熱焼成−赤外線吸収法を用いるのが好ましい。また、前記導電性炭素質材料が活物質に配されていることは、透過型電子顕微鏡(TEM)をもちいた観察などによって確かめることができる。
例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、スチレンカーボネート、カテコールカーボネート、1−フェニルビニレンカーボネート、1,2−ジフェニルビニレンカーボネート等の環状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、プロピオラクトン等の環状カルボン酸エステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等の鎖状カーボネート、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状カルボン酸エステル、テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,3−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジオキサランまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、これらの有機溶媒は、任意の割合で混合して用いることができる。
このような他の化合物としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、3,5−ジフルオロアニソール等の含フッ素アニソール化合物等の過充電防止剤;ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の負極被膜形成剤;亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、プロパンスルトン、プロペンスルトン、ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィド等の正極保護剤等が挙げられる。
リチウム源として水酸化リチウム・一水和物(LiOH・H2O)、バナジウム源として五酸化バナジウム(V2O5)、還元剤兼炭素源としてクエン酸・一水和物、リン酸源としてリン酸二水素アンモニウム(NH4H2PO4)を、この順で精製水50mlに加えて溶解させ、溶解したことを確認してから次の原料を加えた。仕込み比率が、モル比でLiOH・H2O:V2O5:クエン酸・一水和物:NH4H2PO4=3.03:2:1.5:3とし、前駆体溶液中のLiOHの濃度が1mol/lとなるように調整した。この溶液をマグネティックスターラー付きホットプレートで蒸発乾固した。乾固した前駆体を自動乳鉢で粉砕し、アルミナ製の匣鉢(外形寸法90×90×50mm)に入れ、雰囲気置換式焼成炉(デンケン社製卓上真空ガス置換炉KDF−75、容積2.4l)を用いて、窒素ガスの流通下(流速1.0l/min)で焼成を行った。仮焼成の焼成温度は350℃とし、焼成時間(前記焼成温度を維持する時間)は3時間、本焼成の焼成温度は850℃とし、焼成時間6時間とした。なお、昇温速度は5℃/分、降温は自然放冷とし、生成物の酸化を避けるために、50℃以下まで炉の温度が下がってから取り出した。なお、窒素ガスは、試料を炉内に導入したのち、昇温時から取り出す際まで常に流通させ続けた。次に、自動乳鉢で1時間粉砕することによって、最大二次粒子径を50μm以下とした。二次粒子径は、液相沈降法による粒度分布測定により求めた。この状態において、Li3V2(PO4)3の一次粒子の表面には、クエン酸に由来する炭素質材料が配されていることを透過型電子顕微鏡(TEM)観察により確認した。堀場製作所社製カーボン・硫黄分析装置EMIA−320Vを使用して、カーボン量を測定したところ、1.10質量%であった。また、窒素吸着法により求めたBET比表面積は11.6m2/gだった。さらに、CuKα線を用いたエックス線回折(XRD)測定によって、ナシコン構造を有するLi3V2(PO4)3の結晶構造を主相とする、目的の結晶構造体が得られていることを確認した。
(正極の作製)
上記のようにして合成した第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2とを、質量比50:50で混合した。なお、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2は、周知の方法により合成したものを用いた。LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2の平均粒子径及び窒素吸着法によるBET比表面積は、それぞれ12.0μm及び0.8m2/gだった。この混合活物質と、導電剤であるアセチレンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを混合活物質:アセチレンブラック:PVdF=90:5:5の質量比で含有し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒とする正極ペーストを調整した。該正極ペーストを、20μmのアルミニウム箔集電体の片面に塗布し、80℃でNMPを除去した。正極活物質の塗布面積は12cm2、塗布質量は89.5mgである。該正極を120℃に加熱したローラープレス機により加圧成型して正極活物質層を成型した後、150℃で12時間減圧乾燥して、本発明正極aを作製した。極板の空孔率が35%となるように、アルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計は48μmとなるようにした。
負極活物質として(株)クレハ製のカーボトロンPと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、負極活物質:PVdF=95:5の質量比で含有し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒とする負極ペーストを調整した。該負極ペーストを、10μmの銅箔集電体の片面に塗布し、80℃でNMPを除去した。負極活物質の塗布面積は12cm2、塗布質量は35.2mgである。該負極を120℃に加熱したローラープレス機により加圧成型して負極活物質層を成型した後、130℃で12時間減圧乾燥して、負極を作製した。極板の空孔率が38%となるように、銅箔と負極活物質層の厚みの合計は36μmとなるようにした。
エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比1:1:1の割合で混合した混合溶媒に、含フッ素系電解質塩であるLiPF6を1.0mol/lの濃度で溶解させ、非水電解質を作製した。該非水電解質中の水分量は50ppm未満とした。
上記のようにして作製した本発明正極a、負極、電解液及びポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを用いて、外装体にアルミニウムラミネートフィルムを用いた容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、本発明電池Aとした。
第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2とを、質量比30:70で混合した混合活物質を用いたこと、負極容量との容量バランスを合わせるために塗布質量を84.9mgとしたこと、及び、極板の空孔率を35%とするためにアルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計が45μmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして本発明正極bを作製した。本発明正極bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、本発明電池Bとした。
第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2とを、質量比20:80で混合した混合活物質を用いたこと、負極容量との容量バランスを合わせるために塗布質量を81.8mgとしたこと、及び、極板の空孔率を35%とするためにアルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計が43μmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして本発明正極cを作製した。本発明正極cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、本発明電池Cとした。
第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2とを、質量比10:90で混合した混合活物質を用いたこと、負極容量との容量バランスを合わせるために塗布質量を80.0mgとしたこと、及び、極板の空孔率を35%とするためにアルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計が41μmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして本発明正極dを作製した。本発明正極dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、本発明電池Dとした。
第1の活物質であるLi3V2(PO4)3のみを活物質として用いたこと、負極容量との容量バランスを合わせるために塗布質量を107mgとしたこと、及び、アルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計が72μmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして比較正極eを作製した。このときの極板の空孔率は40%とした。これは、極板の空孔率を35%とすると、正極活物質層の剥離が観察されたためである。比較正極eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、比較電池Eとした。
第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2のみを活物質として用いたこと、負極容量との容量バランスを合わせるために塗布質量を77.6mgとしたこと、及び、極板の空孔率を35%とするためにアルミニウム箔と正極活物質層の厚みの合計が40μmとなるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして比較正極fを作製した。比較正極fを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、容量8.7mAhのリチウムイオン二次電池を作製し、比較電池Fとした。
上記のようにして作製した本発明電池A〜D及び比較電池E、Fは、出力試験に先立ち、温度25℃において、容量確認試験に供した。
作製した本発明電池A〜D及び比較電池E、Fに対して、充電電流0.87mA、充電電圧4.2V、合計充電時間20時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流0.87mA、終止電圧2.5Vの定電流放電からなる1サイクルの充放電を行った。引き続き、充電電流1.74mA、充電電圧4.2V、合計充電時間7時間30分の定電流定電圧充電、及び、放電電流1.74mA、終止電圧2.5Vの定電流放電からなる2サイクルの充放電を行った。このときの2サイクル目の放電カーブを図1に示す。定格放電容量を1時間で放電する電流の値を1CmAといい、本発明電池A〜D及び比較電池E、Fにおいて1CmA=8.7mAである。
容量確認試験を経た本発明電池A〜D及び比較電池E、Fを温度25℃において、出力試験に供した。
まず、25℃における出力試験を次のようにして行った。充電電流0.07CmAで10時間の定電流充電を行い、総充電電気量の70%の充電状態とした。その後、放電電流1CmAにて10秒間放電したのち、30分の休止時間を設け、その後直前の放電容量と同じ電気量を充電電流1CmAで充電した。同様に、放電電流の値を2、3及び5CmAに変更したこと以外は同様にして、前記放電及び充電を行った。それぞれの放電電流における1秒後の電圧と、そのときの放電電流値とをプロットしてV−I特性を描画した。そのV−I特性において、最小二乗法で直線近似をおこなった後、放電終止電圧に対応する最大出力電流値を算出し、さらに、前記最大出力電流値と前記放電終止電圧とを乗算することによって25℃出力を求めた。
つぎに、放電後の充電電流を0.1CmAにしたこと以外は、25℃における出力試験と同様にして、−20℃の出力試験を行い、−20℃出力を算出した。その結果を表1に示す。
一方、−20℃の出力は、驚くべきことに、本発明電池A〜Dの全てが比較電池E、Fよりも高い出力を示すことがわかった。第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2との和に対する第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下とすることで、Li3V2(PO4)3又はLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2を単独で用いた場合よりも−20℃における出力が向上する理由は定かではないが、−20℃という低温では、25℃の場合に比べて、Li3V2(PO4)3の高い比表面積が出力性能に大きな影響を及ぼすのではないかと推測される。
したがって、第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2との和に対する第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下とすることで、低温出力性能に優れた非水電解質二次電池が得られることがわかった。また、第1の活物質であるLi3V2(PO4)3と、第2の活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2との和に対する第1の活物質の割合が10質量%以上30質量%以下とすることで、25℃出力性能に対する−20℃出力性能の比が高い非水電解質二次電池が得られることがわかった。
Claims (5)
- リチウムとバナジウムを含み、ナシコン型結晶構造を有するリチウムバナジウムリン酸化合物からなる第1の活物質と、リチウム、ニッケル、マンガン及びコバルトを含み、α−NaFeO2型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物からなる第2の活物質とを少なくとも含有し、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
- 一般式LiaV2(PO4)3(0≦a≦3)からなる第1の活物質と、一般式Lib[LicNidMneCof]O2(0≦b≦1.2、c+d+e+f=1)からなる第2の活物質とを少なくとも含有し、前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上50質量%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極。
- 前記第1の活物質と前記第2の活物質との和に対する前記第1の活物質の割合が10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質二次電池用電極。
- 前記第1の活物質に導電性炭素質材料が配されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用電極。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用電極を用いることを特徴とする非水電解質二次電池。
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