JP2011193088A - 高周波結合器並びに通信装置 - Google Patents

高周波結合器並びに通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011193088A
JP2011193088A JP2010055639A JP2010055639A JP2011193088A JP 2011193088 A JP2011193088 A JP 2011193088A JP 2010055639 A JP2010055639 A JP 2010055639A JP 2010055639 A JP2010055639 A JP 2010055639A JP 2011193088 A JP2011193088 A JP 2011193088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupling electrode
electric field
frequency
frequency signal
coupling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010055639A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Washiro
賢典 和城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2010055639A priority Critical patent/JP2011193088A/ja
Priority to TW100105267A priority patent/TWI425778B/zh
Priority to US13/039,038 priority patent/US8558634B2/en
Priority to CN201110054846XA priority patent/CN102195115A/zh
Publication of JP2011193088A publication Critical patent/JP2011193088A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/08Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices
    • H01P5/085Coaxial-line/strip-line transitions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/0485Dielectric resonator antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/16Resonant antennas with feed intermediate between the extremities of the antenna, e.g. centre-fed dipole
    • H01Q9/18Vertical disposition of the antenna
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/16Resonant antennas with feed intermediate between the extremities of the antenna, e.g. centre-fed dipole
    • H01Q9/28Conical, cylindrical, cage, strip, gauze, or like elements having an extended radiating surface; Elements comprising two conical surfaces having collinear axes and adjacent apices and fed by two-conductor transmission lines
    • H01Q9/285Planar dipole

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】微弱UWB方式の近接無線転送において横方向の通信可能範囲を確保する。
【解決手段】定在波が立つとき、電界の放射方向に向かって前方の方向に同じ符号の電荷が揃うように、結合用電極の逆符号の電荷が蓄積される場所に折り曲げ部を形設して、貯まった電荷の符号が逆向きとなる隣り合う部分での電界の打ち消し合いを防止し、電界結合作用が得られない不感点(ヌル点)を除去することができる。この結果、結合用電極のサイズを大きくして、広範囲に電界信号を放射することによって、とりわけ横方向の通信可能範囲を広くすることができる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なう高周波結合器並びに通信装置に係り、特に、電界結合を利用した微弱UWB通信において横方向に通信可能範囲を確保する高周波結合器並びに通信装置に関する。
非接触通信は、認証情報や電子マネーその他の価値情報のメディアとして広く利用されている。例えば、ソニーとPhilips社が開発したNFC(Near Field Communication)は、ISO/IEC14443に準拠するTypeA、TypeB、FeliCaの各ICカードと通信可能なNFC通信装置(リーダー/ライター)の仕様を規定したRFID規格であり、13.56MHz帯を使い、電磁誘導方式により近接型(0〜10cm以下:Proximity)の非接触双方向通信が可能である。また、最近では、非接触通信システムのさらなるアプリケーションとして、動画像や音楽などのダウンロードやストリーミングといった大容量データ伝送を挙げることができる。大容量データ伝送も、単一のユーザー操作で済み、且つ、従来の認証・課金処理と同じアクセス時間の感覚で完結することが好ましく、それゆえ通信レートの高速化が必須となる。
一般的なRFID規格は、13.56MHz帯を使い、電磁誘導を主原理とする近接型(0〜10cm以下:Proximity)の非接触双方向通信であり、その通信レートは106kbps〜424kbps程度に過ぎない。これに対し、高速通信に適用可能な近接無線転送技術として、微弱なUWB(Ultra Wide Band)信号を用いたTransferJet(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照のこと)を挙げることができる。この近接無線転送技術(TransferJet)は、基本的に、電界結合作用を利用して信号を伝送する方式であり、その通信装置の高周波結合器は、高周波信号の処理を行なう通信回路部と、グランドに対しある程度の高さで離間して配置された結合用電極と、結合用電極に高周波信号を効率的に供給する共振部で構成される。
微弱UWBを利用した近接無線転送は、2〜3cm程度の通信距離であり、偏波を持たず、高さ方向にも横方向にもほぼ同程度の広さしかなく、ほぼ半球ドーム状の通信可能範囲となる。このため、データ転送を行なう通信装置同士で、互いの結合用電極を適切に対向させ、十分な電界結合を作用させる必要がある。
近接無線転送機能を小型に製作すれば、組み込み用途にも適し、例えばパーソナル・コンピューターや携帯電話機などの各種情報機器に搭載することができる。ところが、高周波結合器の結合用電極を小型化すると、とりわけ横方向の通信可能範囲を縮小してしまうという問題がある。例えば情報機器の筐体表面に、高周波結合器が埋め込まれた部位を示す、ターゲット・ポイントのマークを付しておけば、ユーザーはターゲット・ポイントを目指して位置合わせすればよい。しかしながら、横方向の通信可能範囲が狭いと、機器同士を近接させた際にターゲット・ポイントが陰に隠れ、中心位置から横方向にずれてタッチしてしまうことがある。
近接無線転送機能の実用上の使い勝手を上げるには、横方向の通信可能範囲を広げることが必要である。ところが、単純に高周波結合器の結合用電極のサイズを大きくすると、結合用電極の表面上に定在波が立つ。そして、この定在波の振幅が逆向きとなる隣り合う部分で互いの電界を打ち消し合ってしまうため、電界強度の強い場所と弱い場所が生じる。電界強度の弱い場所は、通信相手の結合用電極を接近させても、良好な電界結合作用を得ることは困難な不感点(ヌル点)となる。
特許第4345849号公報
www.transferjet.org/en/index.html(平成22年3月2日現在)
本発明の目的は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なうことができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、微弱UWBを利用した偏波のない近接無線転送において横方向に十分な通信可能範囲を確保することができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
グランドと、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
を具備し、
前記結合用電極は、前記伝送路を介して高周波信号が入力されて定在波が立ったときに、電界の放射方向に向かって前方の面に第1の符号の電荷が揃うように、第2の符号の電荷が貯まる部分に折り曲げ部を有し、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する高周波結合器である。
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の高周波結合器の折り曲げ部は、前記結合用電極の先端からほぼ2分の1波長の奇数倍毎の部分に形設される。
また、本願の請求項3に記載の発明は、
データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
グランドと、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
を具備し、
前記結合用電極は、前記伝送路を介して高周波信号が入力されて定在波が立ったときに、電界の放射方向に向かって前方の面に第1の符号の電荷が揃うように、第2の符号の電荷が貯まる部分に折り曲げ部を有し、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する通信装置である。
本願の請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の通信装置の折り曲げ部は、前記結合用電極の先端からほぼ2分の1波長の奇数倍毎の部分に形設される。
本発明によれば、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なうことができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、微弱UWBを利用した偏波のない近接無線転送において横方向に十分な通信可能範囲を確保することができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、結合用電極のサイズを大きくして広範囲に電界信号を放射することによって、とりわけ横方向の通信可能範囲を広くすることができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、電界の放射方向に向かって前方の方向に同じ符号の電荷が揃うように、結合用電極の逆符号の電荷が蓄積される場所に折り曲げ部を形設することによって、貯まった電荷の符号が逆向きとなる隣り合う部分での電界の打ち消し合いを防止することによって、電界結合作用が得られない不感点(ヌル点)を除去することができる。この結果、結合用電極のサイズを大きくして、広範囲に電界信号を放射することによって、とりわけ横方向の通信可能範囲を広くすることができる。
本発明によれば、主に結合用電極の中心位置から横方向に通信可能範囲を広げることができるので、例えば高周波結合器を組み込んだ情報機器同士を対向させるときに、ユーザーは位置合わせのためのターゲット・ポイントのマーク同士を厳密に近接させなくても、安定して通信を行なうことができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、微弱UWB通信方式による近接無線転送システムの構成を模式的に示した図である。 図2は、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器の基本構成を示した図である。 図3は、図2に示した高周波結合器の一実装例を示した図である。 図4は、微小ダイポールによる電界を表した図である。 図5は、図4に示した電界を結合用電極上にマッピングした図である。 図6は、容量装荷型アンテナの構成例を示した図である。 図7は、共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示した図である。 図8は、図7に示した高周波結合器において、スタブ73上に定在波が発生している様子を示した図である。 図9は、グランド基板91上に結合用電極92を実装して構成される高周波結合器90において、結合用電極に高周波信号が入力されたときに結合用電極に電荷が貯まっている様子を示した図である。 図10は、根元から先端までが2分の1波長以上の長さを持つ結合用電極102をグランド基板101上に実装して構成される高周波結合器100において、結合用電極102高周波信号が入力されたときに結合用電極102に電荷が貯まっている様子を示した図である。 図11は、図10に示した高周波結合器を情報機器内に収容した様子を示した図である。 図12は、根元から先端までが2分の1波長以上の長さを持ち、結合用電極122の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分に折り曲げ部を形設した結合用電極122を、グランド基板121上に実装して構成される高周波結合器120を、結合用電極122に高周波信号が入力されたときに結合用電極122に電荷が貯まっている様子とともに示した図である。 図13は、折り曲げ部が形設された結合用電極を斜視した様子を示した図である。 図14は、図12に示した高周波結合器を情報機器内に収容した様子を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、微弱UWB通信方式による近接無線転送の動作原理について説明する。
図1には、電界結合作用を利用した微弱UWB通信方式による近接無線転送システムの構成を模式的に示している。同図において、送信機10及び受信機20がそれぞれ持つ送受信に用いられる結合用電極14及び24は、例えば3cm程度(若しくは使用周波数帯の2分の1波長程度)だけ離間して対向して配置され、電界結合が可能である。送信機側の送信回路部11は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいてUWB信号などの高周波送信信号を生成し、送信用電極14から受信用電極24へ電界信号として伝搬する。そして、受信機20側の受信回路部21は、受信した高周波の電界信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションへ渡す。
近接無線転送においてUWBを使用すると、100Mbps程度の超高速データ伝送を実現することができる。また、近接無線転送では、後述するように放射電界ではなく静電界若しくは誘導電界の結合作用を利用する。その電界強度は距離の3乗若しくは2乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度が所定レベル以下に抑制することで、近接無線転送システムは、無線局の免許が不要となる微弱無線とすることが可能であり、安価に構成することができる。また、近接無線転送では、電界結合方式によりデータ通信を行なうので、周辺に存在する反射物からの反射波が小さいため干渉の影響が少ない、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない、といった利点がある。
一方、無線通信では、波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が大きくなる。UWB信号のように高周波数の広帯域信号を利用した近接無線転送では、3cm程度の通信距離は約2分の1波長に相当する。すなわち、通信距離は近接といえども無視することはできない長さであり、伝搬損を十分低く抑える必要がある。とりわけ、高周波回路では、低周波回路に比べると特性インピーダンスの問題はより深刻であり、送受信機の電極間の結合点においてインピーダンス不整合による影響は顕在化する。
例えば、図1に示した近接無線転送システムにおいて、送信回路部11と送信用電極14を結ぶ高周波電界信号の伝送路が例えば50Ωのインピーダンス整合がとられた同軸線路であったとしても、送信用電極14と受信用電極24間の結合部におけるインピーダンスが不整合であると、電界信号は反射して伝搬損を生じることから、通信効率が低下する。
そこで、図2に示すように、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器を、平板状の電極14、24と、直列インダクタ12、22、並びに、並列インダクタ13、23からなる共振部を高周波信号伝送路に接続して構成している。ここで言う高周波信号伝送路とは、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで構成することができる。このような高周波結合器を向かい合わせて配置すると、準静電界が支配的な極近距離では結合部分がバンドパス・フィルタのように動作して、高周波信号を伝達することができる。また、誘導電界が支配的な、波長に対して無視できない距離であっても、結合用電極とグランドにそれぞれたまる電荷並びに鏡像電荷によって形成される微小ダイポール(後述)から発生する誘導電界を介して2つの高周波結合器の間で効率よく高周波信号を伝達することができる。
ここで、送信機10と受信機20の電極間すなわち結合部分において、単にインピーダンス・マッチングを取り、反射波を抑えることだけを目的とするのであれば、各結合器を平板状の電極14、24と直列インダクタ12、22を高周波信号伝送路上に直列接続するという簡素な構造であっても、結合部分におけるインピーダンスが連続的となるように設計することは可能である。しかしながら、結合部分の前後における特性インピーダンスに変化はないので電流の大きさも変わらない。これに対し、並列インダクタ13、23を設けることによって、より大きな電荷を結合用電極14に送り込み、結合用電極14、24間で強い電界結合作用を生じさせることができる。また、結合用電極14の表面の近傍に大きな電界を誘起したとき、発生した電界は進行方向(微小ダイポールの方向:後述)に振動する縦波の電界信号として、結合用電極14の表面から伝搬する。この電界の波により、結合用電極14、24間の距離(位相長さ)が比較的大きな場合であっても電界信号を伝搬することが可能になる。
以上を要約すると、微弱UWB通信方式による近接無線転送システムでは、高周波結合器として必須の条件は以下の通りとなる。
(1)グランドに対向して高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間した位置に電界で結合するための結合用電極があること。
(2)より強い電界で結合させるための共振部があること。
(3)通信に使用する周波数帯において、結合用電極を向かい合わせに置いたときにインピーダンス・マッチングが取れるように、直列・並列インダクタ、及び、結合用電極によるコンデンサの定数、あるいはスタブの長さが設定されていること。
図1に示した近接無線転送システムにおいて、送信機10及び受信機20の各結合用電極14及び24が適当な距離を隔てて対向すると、2つの高周波結合器は、所望の高周波数帯の電界信号を通過するバンドパス・フィルタとして動作するとともに、単体の高周波結合器としては電流を増幅するインピーダンス変換回路として作用して、結合用電極には振幅の大きな電流が流入する。他方、高周波結合器が自由空間に単独で置かれるとき、高周波結合器の入力インピーダンスは高周波信号伝送路の特性インピーダンスと一致しないので、高周波信号伝送路に入った信号は高周波結合器内で反射され、外部に放射されないことから、近隣の他の通信システムへの影響はない。すなわち、送信機側では、通信相手が存在しないときには、旧来のアンテナのように電波を垂れ流すことはなく、通信相手が近づいたときのみインピーダンス整合がとれることによって高周波の電界信号の伝達が行なわれる。
図3には、図2に示した高周波結合器の一実装例を示している。送信機10及び受信機20側のいずれの高周波結合器も同様に構成することができる。同図において、結合用電極14は誘電体からなるスペーサー15の上面に配設され、プリント基板17上の高周波信号伝送路とはこのスペーサー15内を貫挿するスルーホール16を通して電気的に接続されている。同図では、スペーサー15は略円柱状で、結合用電極14は略円形あるが、特定の形状に限定されるものではない。
例えば、所望の高さを持つ誘電体にスルーホール16を形成した後、スルーホール16中に導体を充填させるとともに、この誘電体の上端面に結合用電極14となるべき導体パターンを、例えば鍍金技術により蒸着する。また、プリント基板17上には、高周波伝送線路となる配線パターンが形成されている。そして、プリント基板17上にこのスペーサー15をリフロー半田などにより実装することによって、高周波結合器を製作することができる。プリント基板17の回路実装面(若しくはグランド18)から結合用電極14までの高さ、すなわちスルーホール16の長さ(位相長さ)を使用波長に応じて適当に調整することで、スルーホール16がインダクタンスを持ち、図2に示した直列インダクタ12と代用することができる。また、高周波信号伝送路はチップ状の並列インダクタ13を介してグランド18に接続されている。
ここで、送信機10側の結合用電極14において発生する電磁界について考察してみる。
図1並びに図2に示すように、結合用電極14は、高周波信号の伝送路の一端に接続され、送信回路部11から出力される高周波信号が流れ込んで、電荷を蓄える。このとき、直列インダクタ12及び並列インダクタ13からなる共振部の共振作用によって、伝送路を介して結合用電極14に流れ込む電流は増幅され、より大きな電荷が蓄えられる。
また、結合用電極14に対向するように、高周波信号の波長に対して無視し得る高さ(位相長さ)だけ離間して、グランド18が配置されている。そして、上述のように結合用電極14に電荷が蓄えられると、グランド18には鏡像電荷が蓄えられる。平面導体の外部に点電荷Qを置くと、平面導体内には(表面電荷分布を置き換えた仮想的な)鏡像電荷−Qが配置されるが、このことは、例えば溝口正著「電磁気学」(裳華房、第54頁乃至第57頁)にも記載されているように、当業界で周知である。
上述のように点電荷Q及び鏡像電荷−Qが蓄えられた結果、結合用電極14に蓄えられた電荷の中心とグランド18に蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールが形成される。厳密に言うと、電荷Qと鏡像電荷−Qは体積を持ち、微小ダイポールが電荷の中心と鏡像電荷の中心を結ぶように形成される。ここで言う「微小ダイポール」は、「電気ダイポールの電荷間の距離が非常に短いもの」を指す。例えば虫明康人著「アンテナ・電波伝搬」(コロナ社、16頁〜18頁)にも、「微小ダイポール」が記載されている。そして、微小ダイポールによって、電界の横波成分Eθ、電界の縦波成分ER、微小ダイポール回りの磁界Hφが発生する。
図4には、微小ダイポールによる電界を表している。また、図5には、この電界を結合用電極上にマッピングした様子を示している。図示のように、電界の横波成分Eθは伝搬方向と垂直な方向に振動し、電界の縦波成分ERは伝搬方向と平行な向きに振動する。また、微小ダイポール回りには磁界Hφが発生する。下式(1)〜(3)は微小ダイポールによって生成される電磁界を表している。同式中、距離Rの3乗に反比例する成分は静電磁界、距離Rの2乗に反比例する成分は誘導電磁界、距離Rに反比例する成分は放射電磁界である。
図1に示した近接無線転送システムにおいて、周辺システムへの妨害波を抑制するには、放射電界の成分を含む横波Eθを抑制しながら、放射電界の成分を含まない縦波ERを利用することが好ましいと考えられる。何故ならば、上式(1)、(2)から分かるように、電界の横波成分Eθは距離に反比例する(すなわち、距離減衰の小さい)放射電界を含むのに対して、縦波成分ERは放射電界を含まないからである。
まず、電界の横波成分Eθを生じないようにするには、高周波結合器がアンテナとして動作しないようにする必要がある。図2に示した高周波結合器は、一見すると、アンテナ素子の先端に金属を取り付けて静電容量を持たせ、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナと構造が類似する。したがって、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして動作しないようにする必要がある。図6には、容量装荷型アンテナの構成例を示しているが、同図中で矢印A方向に主に電界の縦波成分ERが発生するとともに、矢印B1、B2方向には電界の横波成分Eθが発生する。
図3に示した結合用電極の構成例では、誘電体15とスルーホール16は、結合用電極14とグランド18との結合を回避する役割と、直列インダクタ12を形成する役割を兼ね備えている。プリント基板17の回路実装面から電極14まで十分な高さをとって直列インダクタ12を構成することによって、グランド18と電極14との電界結合を回避して、受信機側の高周波結合器との電界結合作用を確保する。但し、誘電体15の高さが大きい、すなわちプリント基板17の回路実装面から電極14までの距離が使用波長に対して無視できない長さになると、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして作用してしまい、図6中の矢印B1、B2方向で示したような横波成分Eθが発生する。よって、誘電体15の高さは、電極14とグランド18との結合を回避して高周波結合器としての特性を得るとともに、インピーダンス・マッチング回路として作用するために必要な直列インダクタ12を構成するために十分な長さとし、直列インダクタ12に流れる電流による不要電波Eθの放射が大きくならない程度に短いことが条件となる。
他方、上式(2)から、縦波ER成分は微小ダイポールの方向となす角θ=0度で極大となることが分かる。したがって、電界の縦波ERを効率的に利用して非接触通信を行なうには、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して通信相手側の高周波結合器を配置して、高周波の電界信号を伝送することが好ましい。
また、直列インダクタ12と並列インダクタ13からなる共振部によって、結合用電極14に流れ込む高周波信号の電流をより大きくすることができる。この結果、結合用電極14に蓄積される電荷とグランド側の鏡像電荷によって形成される微小ダイポールのモーメントを大きくすることができ、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる伝搬方向に向かって、縦波ERからなる高周波の電界信号を効率的に放出することができる。
図2に示した高周波結合器では、インピーダンス整合部は並列インダクタ及び直列インダクタの定数L1、L2により動作周波数f0が決定される。ところが、高周波回路では集中定数回路は分布定数回路よりも帯域が狭いことが知られており、また周波数が高いときインダクタの定数は小さくなるので、定数のばらつきによって共振周波数がずれるという問題がある。これに対し、インピーダンス整合部や共振部を集中定数回路から分布定数回路に代えて高周波結合器を構成することで、広帯域化を実現するという解決方法が考えられる。
図7には、インピーダンス整合部や共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示している。図示の例では、下面にグランド導体72が形成されるとともに、上面に印刷パターンが形成されたプリント基板上71に、高周波結合器が配設されている。高周波結合器のインピーダンス整合部並びに共振部として、並列インダクタと直列インダクタの代わりに、分布定数回路として作用するマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路すなわちスタブ73が形成され、信号線パターン74を介して送受信回路モジュール75と結線している。スタブ73は、先端においてプリント基板71を貫挿するスルーホール76を介して下面のグランド72に接続してショートされる。また、スタブ73の中央付近において、細い金属線からなる1本の端子77を介して結合用電極78に接続される。
なお、電子工学の技術分野で言う「スタブ(stub)」は、一端を接続、他端を未接続又はグランド接続した電線の総称であり、調整、測定、インピーダンス整合、フィルタなどの用途で回路の途中に設けられる。
ここで、信号線を介して送受信回路から入力された信号は、スタブ73の先端部で反射し、スタブ73内には定在波が立つことになる。スタブ73の位相長さは高周波信号の2分の1波長(位相にして、180度)程度とし、信号線74とスタブ73はプリント基板71上のマイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで形成される。図8に示すように、スタブ73の位相長さが2分の1波長で先端がショートしているときには、スタブ73内に発生する定在波の電圧振幅はスタブ73の先端で0となり、スタブ73の中央、すなわちスタブ73の先端から4分の1波長(90度)のところで最大となる。定在波の電圧振幅が最大となるスタブ73の中央付近に結合用電極78を1本の端子77で接続することで、伝搬効率の良い高周波結合器を作ることができる。
図7中に示すスタブ73は、プリント基板71上のマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路であり、その直流抵抗が小さいことから、高周波信号でも損失が少なく、高周波結合器間の伝搬損を小さくすることができる。また、分布定数回路を構成するスタブ73のサイズは高周波信号の2分の1波長程度と大きいことから、製造時の公差による寸法の誤差は全体の位相長さに比較すると微量であり、特性のバラツキが生じにくい。
続いて、微弱UWBを利用した近接無線転送において、通信可能範囲を広くする方法について考察する。
近接無線転送機能を情報機器への組み込み用途で適用する場合、ユーザーは、機器の筐体に付された位置合わせのためのターゲット・ポイントのマークを目視することができず、中心位置から横方向にずれてタッチしてしまうことがある。このため、近接無線転送機能の実用上の使い勝手を上げるには、横方向の通信可能範囲を広げることが必要である
図9には、グランド基板91上に結合用電極92を実装して構成される高周波結合器90において、結合用電極に高周波信号が入力されたときに結合用電極に電荷が貯まっている様子を示している。図示のように、結合用電極92に貯まる電荷の量は、正弦波で変動する。UWBのように波長が短いGHzクラスの高周波帯域では、結合用電極のサイズが波長に比べて無視できない大きさになる。このため、結合用電極92上で定在波のような電荷の分布が生じる。また、同図では、結合用基板92から発生する電界を点線で示している。
図9に示した例では、結合用電極92のサイズは、グランド基板91に植設された根元から先端までの長さが4分の1波長になるように設計されている。また、結合用電極92の先端はオープン状態である。オープン状態は、電流定在波の固定端に相当し、先端部分に貯まる電荷は正弦波の振幅が最大となる腹に相当する。この場合、結合用電極92上で、各部分に貯まる電荷の符号は常に同じになる。また、グランド基板91には、各部分に貯まった電荷に応じた、逆符号となる鏡像電荷が貯まる。
高周波結合器の横方向の通信可能範囲を広げる単純な方法は、結合用電極のサイズを大きくすることである。しかしながら、高周波結合器の結合用電極のサイズを大きくすると、結合用電極の表面上に定在波が立ち、電界の放射方向に向かって前方の方向に同じ符号の電荷が貯まる部分の他に、これとは逆の符号の電荷が貯まる部分が現れる。そして、この定在波の振幅が逆向きとなる隣り合う部分で互いの電界を打ち消し合ってしまうため、電界強度の強い場所と弱い場所が生じる。電界強度の弱い場所は、通信相手の結合用電極を接近させても、良好な電界結合作用を得ることは困難な不感点(ヌル点)となる。
図10には、根元から先端までが2分の1波長以上の長さを持つ結合用電極102をグランド基板101上に実装して構成される高周波結合器100において、結合用電極102に高周波信号が入力されたときに結合用電極102に電荷が貯まっている様子を示している。図示のように、結合用電極102に貯まる電荷の量は、正弦波で変動する。UWBのように波長が短いGHzクラスの高周波帯域では、結合用電極のサイズが波長に比べて無視できない大きさになる。このため、結合用電極102上で定在波のような電荷の分布が生じる。また、同図では、結合用基板102から発生する電界を点線で示している。
結合用電極102の先端はオープン状態であり、先端部分に貯まる電荷は正弦波の振幅が最大となる腹に相当する。図10中、4分の1波長を1単位として、結合用電極102の先端部分からの長さを表記している。定在波が立ったときに、結合用電極102上には、異なる符号の電荷が揃う場所が交互に生じる。すなわち、結合用電極102の先端から1波長毎の部分(すなわち、4分の1波長の0倍、4倍、8倍、…の部分)を正弦波の振幅が最大となる腹として、同じ符号の電荷が揃い、結合用電極102の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)を正弦波の振幅が最大となる腹として、且つ、上記とは異なる符号の電荷が揃い、結合用電極102の先端からの距離が4分の1波長の奇数倍毎の各部分において、電荷の符号が反転する。このため、貯まった電荷の符号が逆向きとなる隣り合う部分で互いの電界を打ち消し合ってしまう。
図11には、図10に示した高周波結合器100を情報機器内に収容した様子を示している。また、同図では、結合用基板102から発生する電界を点線で示している。情報機器の筐体表面から放射される電界が到達する範囲が通信可能範囲となる。図示のように、結合用電極102上で、貯まった電荷の符号が逆向きとなる隣り合う部分で互いの電界を打ち消し合う結果として、電界強度の強い場所と弱い場所が生じる。そして、電界強度の弱い場所は、通信相手の結合用電極を接近させても、良好な電界結合作用を得ることは困難な不感点(ヌル点)となる。
なお、図10及び図11中では、図面の簡素化のため、グランド基板101に発生する鏡像電荷を描いていない。結合用電極102に貯まる電荷と同じ大きさで符号が反転した鏡像電荷がグランド基板101上に分布しているものと理解されたい。
結合用電極102の先端から1波長毎の部分(すなわち、4分の1波長の0倍、4倍、8倍、…の部分)を正弦波の振幅が最大となる腹として、同じ符号の電荷が発生するとともに、結合用電極102の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)を正弦波の振幅が最大となる腹として、且つ、上記とは反対符号の電荷が発生する(前述)。このため、結合用電極のサイズを大きくして、広範囲に電界信号を放射するには、結合用電極102の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)で発生する電界による打ち消し合いを防止する必要がある。
そこで、本発明者は、定在波が立ったときに電界の放射方向に向かって前方の方向に同じ符号の電荷が揃うように、結合用電極の逆符号の電荷が蓄積される場所に折り曲げ部を形設することを提案する。
図12には、根元から先端までが2分の1波長以上の長さを持ち、結合用電極122の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)に折り曲げ部を形設した結合用電極122を、グランド基板121上に実装して構成される高周波結合器120を、結合用電極122に高周波信号が入力されたときに結合用電極122に電荷が貯まっている様子とともに示している。また、同図では、結合用基板102から発生する電界を点線で示している。図13には、結合用電極122の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分折り曲げ部が形設された結合用電122を斜視した様子を併せて示している(但し、奥行き方向の幅は、波長長さに対し無視できるサイズを想定する)。
図12中、4分の1波長を1単位として、結合用電極102の先端部分からの長さを表記している。結合用電極122の先端から1波長毎の部分(すなわち、4分の1波長の0倍、4倍、8倍、…の部分)では、同じ符号の電荷が貯まる。また、結合用電極122の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)には、上記とは異なる符号の電荷が貯まるが、折り曲げ部が形設されている。
結合用電極122の電界の放射方向に向かって前方の面には、結合用電極122の先端から1波長毎の部分(すなわち、4分の1波長の0倍、4倍、8倍、…の部分)のみが揃い、この前方の面に分布する電荷の符号は同じになる。一方、結合用電極122の先端から2分の1波長の奇数倍毎の部分(すなわち、4分の1波長の2倍、6倍、10倍、…の部分)は、上記とは反対符号の電荷が貯まるが、折り曲げ部を形設することによって、異符号の電荷は結合用電極122の表面(通信用の電界を放射する通信面)からは後方に離間した面に揃う。結合用電極122の後方に離間した面に揃う。言い換えれば、結合用電極122の電界の放射方向に向かって前方の面で、隣接する電荷の溜まり場所には、同符号の電荷が貯められることになる。したがって、電界放射方向の前方の面において放射方向に向かって作用する電界を打ち消すような電界が、異符号電荷が貯まった箇所から作用することはない。
図14には、図12に示した高周波結合器120を情報機器内に収容した様子を示している。また、同図では、結合用基板122から発生する電界を点線で示している。情報機器の筐体表面から放射される電界が到達する範囲が通信可能範囲となる。図示のように、結合用電極122の前方の面と後方の面には、異符号の電荷がそれぞれ揃うので、互いの電界を打ち消し合うことはなくなる結果として、電界強度の弱い場所すなわち不感点(ヌル点)は生じなくなり、横方向に広い範囲にわたって安定した通信が可能になる。
図12〜図14に示した高周波結合器の構成例によれば、主に結合用電極の中心位置から横方向に通信可能範囲を広げることができるので、例えば高周波結合器を組み込んだ情報機器同士を対向させるときに、ユーザーは位置合わせのためのターゲット・ポイントのマーク同士を厳密に近接させなくても、安定して通信を行なうことができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、UWB信号を電界結合によりケーブルレスでデータ伝送する通信システムに適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、UWB通信方式以外の高周波信号を使用する通信システムや、比較的低い周波数信号を用いて電界結合、あるいはその他の電気磁気的作用によりデータ伝送を行なう通信システムに対しても、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
10…送信機、
11…送信回路部
12、22…直列インダクタ
13、23…並列インダクタ
14…送信用電極
15…誘電体(スペーサー)
16…スルーホール
17…プリント基板
18…グランド
20…受信機
21…受信回路部
24…受信用電極
71…プリント基板
72…グランド導体
73…スタブ
74…信号線パターン
75…送受信回路モジュール
76…スルーホール
77…端子
78…結合用電極
90、100、120…高周波結合器
91、101、121…グランド基板
92、102、122…結合用電極

Claims (4)

  1. グランドと、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    を具備し、
    前記結合用電極は、前記伝送路を介して高周波信号が入力されて定在波が立ったときに、電界の放射方向に向かって前方の面に第1の符号の電荷が揃うように、第2の符号の電荷が貯まる部分に折り曲げ部を有し、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する高周波結合器。
  2. 前記折り曲げ部は、前記結合用電極の先端からほぼ2分の1波長の奇数倍毎の部分に形設される、
    請求項1に記載の高周波結合器。
  3. データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
    前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
    グランドと、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    を具備し、
    前記結合用電極は、前記伝送路を介して高周波信号が入力されて定在波が立ったときに、電界の放射方向に向かって前方の面に第1の符号の電荷が揃うように、第2の符号の電荷が貯まる部分に折り曲げ部を有し、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する通信装置。
  4. 前記折り曲げ部は、前記結合用電極の先端からほぼ2分の1波長の奇数倍毎の部分に形設される、
    請求項3に記載の通信装置。
JP2010055639A 2010-03-12 2010-03-12 高周波結合器並びに通信装置 Withdrawn JP2011193088A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010055639A JP2011193088A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 高周波結合器並びに通信装置
TW100105267A TWI425778B (zh) 2010-03-12 2011-02-17 高頻耦合器及通訊裝置
US13/039,038 US8558634B2 (en) 2010-03-12 2011-03-02 High-frequency coupler and communication device
CN201110054846XA CN102195115A (zh) 2010-03-12 2011-03-07 高频耦合器及通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010055639A JP2011193088A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 高周波結合器並びに通信装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011193088A true JP2011193088A (ja) 2011-09-29

Family

ID=44559944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010055639A Withdrawn JP2011193088A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 高周波結合器並びに通信装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8558634B2 (ja)
JP (1) JP2011193088A (ja)
CN (1) CN102195115A (ja)
TW (1) TWI425778B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011199510A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Sony Corp 通信装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4605203B2 (ja) * 2007-10-15 2011-01-05 ソニー株式会社 通信システム並びに通信装置
JP5282626B2 (ja) * 2009-03-30 2013-09-04 ソニー株式会社 通信装置並びに高周波結合器
US9634737B2 (en) * 2009-06-10 2017-04-25 The Regents Of The University Of California Periodic near field directors (PNFD) for short-range milli-meter-wave-wireless-interconnect (M2W2-interconnect)
JP2011193151A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Sony Corp 高周波結合器並びに通信装置
JP2011199484A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Sony Corp 通信装置
RU2689415C1 (ru) 2018-08-10 2019-05-28 Самсунг Электроникс Ко., Лтд. Устройство и способ для улучшения nfc-канала посредством применения поверхностных волн
JP7286389B2 (ja) * 2019-04-15 2023-06-05 キヤノン株式会社 無線通信装置、無線通信システムおよび通信方法
WO2021124691A1 (ja) * 2019-12-20 2021-06-24 株式会社村田製作所 高周波モジュール及び通信装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2959179B2 (ja) 1991-05-23 1999-10-06 ソニー株式会社 インキ自動供給装置
KR20010012617A (ko) * 1998-03-16 2001-02-26 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 무전극 방전에너지 공급장치 및 무전극 방전램프장치
US6426514B1 (en) * 1999-01-22 2002-07-30 Defence Science And Technology Organisation Dual non-parallel electronic field electro-optic effect device
JP3639767B2 (ja) * 1999-06-24 2005-04-20 株式会社村田製作所 表面実装型アンテナおよびそれを用いた通信機
US6900773B2 (en) * 2002-11-18 2005-05-31 Ethertronics, Inc. Active configurable capacitively loaded magnetic diploe
JP4871516B2 (ja) * 2004-05-18 2012-02-08 パナソニック株式会社 アンテナ装置およびアンテナ装置を用いた無線機
US7755275B2 (en) * 2005-03-28 2010-07-13 Panasonic Corporation Cascaded light emitting devices based on mixed conductor electroluminescence
JP4311576B2 (ja) * 2005-11-18 2009-08-12 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 折り返しダイポールアンテナ装置および携帯無線端末
US7696932B2 (en) * 2006-04-03 2010-04-13 Ethertronics Antenna configured for low frequency applications
JP4345849B2 (ja) 2006-11-21 2009-10-14 ソニー株式会社 通信システム、通信装置、並びに高周波結合器
EP1926223B1 (en) 2006-11-21 2018-02-28 Sony Corporation Communication system and communication apparatus
JP4403431B2 (ja) * 2007-06-14 2010-01-27 ソニー株式会社 通信システム並びに通信装置
JP4983425B2 (ja) * 2007-06-18 2012-07-25 ソニー株式会社 通信装置
JP4605203B2 (ja) * 2007-10-15 2011-01-05 ソニー株式会社 通信システム並びに通信装置
JP4650536B2 (ja) * 2008-07-28 2011-03-16 ソニー株式会社 電界結合器、通信装置、通信システム及び電界結合器の製造方法。
JP5282626B2 (ja) * 2009-03-30 2013-09-04 ソニー株式会社 通信装置並びに高周波結合器
JP5310316B2 (ja) * 2009-06-30 2013-10-09 ソニー株式会社 高周波結合器並びに通信装置
JP2011023775A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Sony Corp 高周波結合器並びに通信装置
JP2011193151A (ja) 2010-03-12 2011-09-29 Sony Corp 高周波結合器並びに通信装置
JP5560802B2 (ja) 2010-03-18 2014-07-30 ソニー株式会社 通信装置
JP2011199484A (ja) 2010-03-18 2011-10-06 Sony Corp 通信装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011199510A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Sony Corp 通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW201203900A (en) 2012-01-16
US8558634B2 (en) 2013-10-15
CN102195115A (zh) 2011-09-21
US20110222585A1 (en) 2011-09-15
TWI425778B (zh) 2014-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5560802B2 (ja) 通信装置
JP5282626B2 (ja) 通信装置並びに高周波結合器
JP5287423B2 (ja) 通信装置並びに高周波結合器
JP4345849B2 (ja) 通信システム、通信装置、並びに高周波結合器
KR101413276B1 (ko) 통신 시스템, 통신 장치 및 고주파 결합기
JP2011199484A (ja) 通信装置
JP2011193151A (ja) 高周波結合器並びに通信装置
JP2011193088A (ja) 高周波結合器並びに通信装置
JP2008182714A (ja) 通信システム、通信装置、並びに高周波結合器
JP2010213197A (ja) 通信装置、高周波結合器、結合用電極、並びに複合通信装置
JP5310316B2 (ja) 高周波結合器並びに通信装置
JP2011023775A (ja) 高周波結合器並びに通信装置
JP4983425B2 (ja) 通信装置
US8331859B2 (en) Communication apparatus
JP4983749B2 (ja) 高周波結合器並びに電界信号放射エレメント
JP4983418B2 (ja) 通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130604