JP2011189814A - 四輪駆動車の制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動力源ブレーキトルクを作用させる際の減速時のドライバビリティを向上する。
【解決手段】モータ効率ηm、4WD用オルタ効率ηa、及びワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)に基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTaが算出されるので、駆動力源(エンジン14及びモータ20)による駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際には、エンジンブレーキトルクTBeの一部TBerを相殺する4WD用オルタ駆動トルクTaが精度良く算出される。このことから、目標駆動力源ブレーキトルクTB*に一致するように実際の駆動力源ブレーキトルクTBを適切に作用させることが可能になると共に、総駆動力源ブレーキトルクTBをエンジンブレーキトルクTBeの他部(余部)TBefにより作用する前輪ブレーキトルクTBfと、モータ回生制動トルクTBmにより作用する後輪ブレーキトルクTBrとで適切に制動力配分することが可能になる。
【選択図】図9
【解決手段】モータ効率ηm、4WD用オルタ効率ηa、及びワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)に基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTaが算出されるので、駆動力源(エンジン14及びモータ20)による駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際には、エンジンブレーキトルクTBeの一部TBerを相殺する4WD用オルタ駆動トルクTaが精度良く算出される。このことから、目標駆動力源ブレーキトルクTB*に一致するように実際の駆動力源ブレーキトルクTBを適切に作用させることが可能になると共に、総駆動力源ブレーキトルクTBをエンジンブレーキトルクTBeの他部(余部)TBefにより作用する前輪ブレーキトルクTBfと、モータ回生制動トルクTBmにより作用する後輪ブレーキトルクTBrとで適切に制動力配分することが可能になる。
【選択図】図9
Description
本発明は、主駆動輪を駆動するエンジンにより回転駆動される発電機の発電電力が直接的に供給されて副駆動輪を駆動する電動機を備え、エンジンブレーキと電動機回生制動とにより主駆動輪と副駆動輪とに制動力を作用させることができる四輪駆動車の制動制御装置に関するものである。
主駆動輪を駆動するエンジンと、そのエンジンに回転駆動されて発電を行う発電機と、その発電機の発電電力が直接的に或いは蓄電装置等を介して間接的に供給されて副駆動輪を駆動する電動機とを備える四輪駆動車が良く知られている。例えば、特許文献1−3に記載された車両がそれである。このような四輪駆動車では、例えば減速時にはエンジンによる回転抵抗制動力と電動機による回生制動力とにより主駆動輪と副駆動輪とに駆動力源(すなわちエンジン及び電動機)による制動力を共に作用させることができる。特に、特許文献1に記載されたような発電機の発電電力や電動機の回生電力を蓄える為の蓄電装置を備えないバッテリレス四輪駆動車では、電動機による回生制動力を作用させるときに発生する回生電力の行き先がない為すなわち電力収支がとれない為に副駆動輪に回生制動力を作用させることができないことに対し、その回生電力を発電機に直接的に供給して発電機を駆動し、主駆動輪に実質的に作用するエンジンによる回転抵抗制動力を低減することにより、主駆動輪に作用する回転抵抗制動力と副駆動輪に作用する回生制動力とを理想的な制動力配分とするように副駆動輪に回生制動力を作用させている。
ところで、上記電動機や発電機等の回転機は、駆動効率や発電効率が一定ではなく、駆動時や発電時の回転速度やトルクに因ってその効率が変化する。また、電動機と発電機との間の電力授受に関連する機器(例えば電動機と発電機との間で電流を流すワイヤハーネス等)の電力損失も発生する。しかしながら、従来のバッテリレス四輪駆動車の場合、特許文献1にも記載されているように、電動機を回生作動させて得られた電力で発電機を直接駆動することができるので電力の無駄がないとされており、上記回転機効率や電力損失を考慮することなく、主駆動輪に作用する回転抵抗制動力と副駆動輪に作用する回生制動力とで制動力配分されている。その為、制動力配分させる際、上記回転機効率の低下や電力損失等のロス分が車両を減速させる方向に働き、所望する駆動力源による制動力に対して大きな制動力が発生する可能性がある。特に、低回転速度である程、回転機効率が低下し易い為、例えば車両停車まで制動力配分を実施した場合、車両停止に向けて制動力(減速力)が増大し、運転者に違和感を与える可能性がある。また、電動機の低回転速度すなわち低車速で上記現象が顕著に表れる為、車速に依っては、駆動力源による総制動力を主駆動輪と副駆動輪とに所定比で適切に配分することができない可能性がある。尚、このような、課題は未公知である。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動力源による制動力を作用させる際の減速時のドライバビリティを向上することができる四輪駆動車の制動制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) 主駆動輪を駆動するエンジンと、そのエンジンに回転駆動されて発電を行う発電機と、その発電機の発電電力が直接的に供給されて副駆動輪を駆動する電動機とを備え、減速時には前記エンジンによる回転抵抗制動力と前記電動機による回生制動力とにより駆動力源による制動力をその主駆動輪とその副駆動輪とに作用させることができる四輪駆動車の制動制御装置であって、(b) 前記駆動力源による制動力を作用させる際には、前記電動機による回生制動力を作用させるときに発生する回生電力を前記発電機に直接的に供給してその発電機を駆動し、その発電機の駆動力によって前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の一部を相殺することにより、前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の全部によって作用させられる前記駆動力源による総制動力を前記主駆動輪と前記副駆動輪とに所定比で配分するものであり、(c) 前記電動機の効率、前記発電機の効率、及びその発電機への前記回生電力の供給に関連する機器の電力損失に基づいて、前記発電機の駆動力を算出することにある。
このようにすれば、例えば前記電動機の効率、前記発電機の効率、及びその発電機への前記回生電力の供給に関連する機器の電力損失に基づいて、前記発電機の駆動力が算出されるので、前記駆動力源(すなわちエンジン及び電動機)による制動力を作用させる際には、エンジンが発生する回転抵抗制動力の一部を相殺する発電機の駆動力が精度良く算出される。このことから、前記駆動力源による総制動力をエンジンが発生する回転抵抗制動力の他部(余部)により主駆動輪に実際に作用する制動力と、前記電動機による回生制動力により副駆動輪に実際に作用する制動力とで適切に制動力配分することが可能になる。従って、例えばどの車速域でも車両のピッチングを抑制することが可能になり、乗り心地向上に繋がるすなわちドライバビリティが向上する。また、エンジンが発生する回転抵抗制動力の一部を相殺する発電機の駆動力が精度良く算出されることから、例えば所望する駆動力源による制動力に一致するように実際の駆動力源による制動力を適切に作用させることが可能になり、ドライバビリティが向上する。
ここで、好適には、前記主駆動輪に前記所定比で配分される前記エンジンによる回転抵抗制動力と前記算出した発電機の駆動力とに基づいて、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力を算出することにある。このようにすれば、例えば所望する駆動力源による制動力に一致するように実際の駆動力源による制動力を適切に作用させることができる。また、前記駆動力源による総制動力を前記主駆動輪と前記副駆動輪とに所定比で適切に配分することができる。
また、好適には、アクセル開度とは独立に開閉を制御することができる電子スロットル弁を前記エンジンの吸気配管に備え、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が得られるように、前記電子スロットル弁を作動させることにある。このようにすれば、例えば前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が適切に出力させられる。
また、好適には、減速時の前記駆動力源による目標減速力を前記総制動力によって得る為に前記エンジンが発生すべき本来の回転抵抗制動力と、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力との差分に応じて、前記電子スロットル弁を作動させることにある。このようにすれば、例えば前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が適切に出力させられる。
また、好適には、前記エンジンに回転駆動されて車両補機を駆動する為の電力を発電する補機用発電機を備え、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が得られるように、前記補機用発電機を作動させることにある。このようにすれば、例えば前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が適切に出力させられる。
また、好適には、減速時の前記駆動力源による目標減速力を前記総制動力によって得る為に前記エンジンが発生すべき本来の回転抵抗制動力と、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力との差分に応じて、前記補機用発電機を作動させることにある。このようにすれば、例えば前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が適切に出力させられる。
また、好適には、前記発電機の発電電力或いは前記電動機の回生電力を蓄える為の蓄電装置を備えていないことにある。その為、例えば前記駆動力源による制動力を作用させる際には、前記電動機による回生電力を前記発電機に直接的に供給してその発電機を駆動し、その発電機の駆動力によって前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の一部を相殺する。これにより、前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の全部によって作用させられる前記駆動力源による総制動力を前記主駆動輪と前記副駆動輪とに所定比で配分することができる。
また、好適には、前記四輪駆動車の制動制御装置を備える車両は、前記エンジンから前記主駆動輪までの動力伝達経路に車両用動力伝達装置を備えている。前記エンジンとしては、例えば燃料の燃焼によって動力を発生する内燃機関等のガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が好適に用いられるが、電動機等の他の原動機をエンジンと組み合わせて採用することもできる。
また、好適には、前記車両用動力伝達装置は、変速機構部単体、トルクコンバータ及び複数の変速比を有する変速機構部、或いはこの変速機構部等に加え減速機構部やディファレンシャル機構部により構成される。この変速機構部は、複数組の遊星歯車装置の回転要素が係合装置によって選択的に連結されることにより複数のギヤ段(変速段)が択一的に達成される例えば前進4段、前進5段、前進6段、更にはそれ以上の変速段を有する等の種々の遊星歯車式自動変速機、常時噛み合う複数対の変速ギヤを2軸間に備えてそれら複数対の変速ギヤのいずれかを同期装置によって択一的に動力伝達状態とする同期噛合型平行2軸式変速機、その同期噛合型平行2軸式変速機ではあるが油圧アクチュエータにより駆動される同期装置によって変速段が自動的に切換られることが可能な同期噛合型平行2軸式自動変速機、同期噛合型平行2軸式自動変速機であるが入力軸を2系統備えて各系統の入力軸にクラッチがそれぞれつながり更にそれぞれ偶数段と奇数段へと繋がっている型式の変速機である所謂DCT(Dual Clutch Transmission)、動力伝達部材として機能する伝動ベルトが有効径が可変である一対の可変プーリに巻き掛けられ変速比が無段階に連続的に変化させられる所謂ベルト式無段変速機、或いは共通の軸心まわりに回転させられる一対のコーンとその軸心と交差する回転中心回転可能な複数個のローラがそれら一対のコーンの間で挟圧されそのローラの回転中心と軸心との交差角が変化させられることによって変速比が可変とされた所謂トラクション型無段変速機などにより構成される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の構成を説明する図であると共に、車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図1において、車両10は、左右の主駆動輪12FR,12FLとしての前輪12を駆動するエンジン14と、エンジン14に回転駆動されて発電を行う発電機としての4WD用オルタネータ16と、左右の副駆動輪18RR,18RLとしての後輪18を駆動する電動機としてのモータ20とを備えている。主駆動力源としての内燃機関であるエンジン14の動力は、変速機構部22や差動歯車装置(ディファレンシャルギヤ)24や前輪車軸(ドライブシャフト(D/S))26等の動力伝達経路(動力伝達装置)を順次介して一対の前輪12へ伝達される。
4WD用オルタネータ16は、例えば不図示のプーリを介してエンジン14により回転駆動可能に連結されており、エンジン14の回転速度(エンジン回転速度)Neにプーリ比γa(=Na/Ne)を掛けた回転速度(4WD用オルタ回転速度)Naで回転させられる。このとき、4WD用オルタネータ16は、電子制御装置70によって電流Iaが制御されてエンジン14に対して負荷となり、その負荷トルクに応じた発電電力Paを発生する。この発電電力Paは、電線28aや電線28aの途中に設けられたジャンクションボックス28bなどを含むワイヤハーネス28を介してモータ20へ供給可能とされている。
モータ20は、4WD用オルタネータ16が発電した発電電力Paにより駆動トルクを発生する。副駆動力源としてのモータ20の動力は、減速機構部30やクラッチ32や差動歯車装置(ディファレンシャルギヤ)34や後輪車軸(ドライブシャフト)36等を順次介して一対の後輪18へ伝達される。尚、本実施例の車両10は4WD用オルタネータ16が発電した発電電力Paを蓄える為の蓄電装置(バッテリ)を備えておらず、4WD用オルタネータ16の発電電力Paは蓄電装置等を介さずにワイヤハーネス28を介して直接的にモータ20へ供給される。
このように車両10は、駆動力源(エンジン14及びモータ20)による駆動力を前輪12と後輪18とに作用させることができる四輪駆動車である。加えて、モータ20は後輪18により回転駆動されて電力を発生する発電機としても機能するように構成されており、車両10は、例えば減速時には、前輪12に作用するエンジン14による回転抵抗制動力(エンジンブレーキ力)と後輪18に作用するモータ20による回生制動力(モータ回生制動力)とにより駆動力源による減速力(駆動力源減速力)すなわち駆動力源制動力(駆動力源ブレーキ力)を前輪12と後輪18とに作用させることができる。つまり、車両10の駆動力源はエンジン14やモータ20であり、駆動力源ブレーキ力はエンジンブレーキ力やモータ回生制動力である。尚、上記駆動力、エンジンブレーキ力、モータ回生制動力、駆動力源ブレーキ力などの力は、ある軸心からある半径にて軸回りに作用する力であり、ある軸心から1mの半径に加えたときの回転力であるトルクとは、略同じ意味で用いることができる。以下、本実施例では、力とトルクとを特に区別しない場合には、トルクを用いることとする。従って、上記駆動力、エンジンブレーキ力、モータ回生制動力、駆動力源ブレーキ力などとして、駆動トルクT、エンジンブレーキトルクTBe、モータ回生制動トルクTBm、駆動力源ブレーキトルクTBなどを用いる。
ここで、駆動力源ブレーキを前輪12と後輪18とに作用させる際には、モータ20は、電子制御装置70によって電流Imが制御されて後輪18に対して負荷となり、その負荷トルクに応じた回生電力(モータ回生電力)Pmを発生する。ところで、本実施例の車両10は、モータ20によるモータ回生制動トルクTBmを後輪18に作用させるときに発生するモータ回生電力Pmを蓄える為の蓄電装置(バッテリ)を備えていない。そうすると、モータ回生電力Pmの行き先が無い為に後輪18に対して駆動力源ブレーキを作用させることができない。そこで、駆動力源ブレーキトルクTBを前輪12と後輪18とに作用させる際には、このモータ回生電力Pmを蓄電装置等を介さずにワイヤハーネス28を介して直接的に4WD用オルタネータ16へ供給する。その為、4WD用オルタネータ16は、モータ回生電力Pmの供給を受けてエンジン14を回転駆動する電動機としても機能するように構成されている。すなわち、例えば車両10の減速時に駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際には、モータ20によるモータ回生制動トルクTBmを後輪18に作用させるときに発生するモータ回生電力Pmを4WD用オルタネータ16に直接的に供給して4WD用オルタネータ16を駆動する。そして、このときの4WD用オルタネータ16の駆動トルク(4WD用オルタ駆動トルク)Taによってエンジン14自体が発生しているエンジンブレーキトルクTBeの一部が相殺される。これにより、エンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの全部TBeによって作用させられる総駆動力源ブレーキトルクTBを前輪12と後輪18とに作用させることが可能になる。つまり、前輪12と後輪18とに、エンジンブレーキトルクTBeの全部TBeから4WD用オルタ駆動トルクTaによってその一部が相殺された残りのエンジンブレーキトルクTBeの余部(他部)TBefによる前輪車軸26上のブレーキトルク(前輪ブレーキトルク)TBfと、4WD用オルタ駆動トルクTaの基であるモータ回生制動トルクTBmによる後輪車軸36上のブレーキトルク(後輪ブレーキトルク)TBrとをそれぞれ作用させて、総駆動力源ブレーキトルクTBを例えば所定の前後輪ブレーキトルク配分比Pf/r(=TBf:TBr=TBf/TBr)すなわち所定比Pf/rで配分することが可能になる。
また、車両10には、例えばエンジン14に回転駆動されて車両補機38を駆動する為の電力を発電する補機用発電機としての補機用オルタネータ40が備えられている。例えば、補機用オルタネータ40は、電子制御装置70によって電流Ihが制御されてエンジン14に対して負荷となり、その負荷トルクに応じた発電電力Phを発生する。車両10は補機用オルタネータ40の発電電力Phを蓄える為の蓄電装置42を備えており、この発電電力Phは蓄電装置42等を介してエアコンや窓ヒータ等の車両補機38へ供給される。
更に、車両10には、例えば駆動力源ブレーキトルクTBを前輪12と後輪18とに作用させる為の四輪駆動車の制動制御装置の一部を含む電子制御装置70が備えられている。電子制御装置70は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン14の出力制御、変速機構部22の変速制御などを実行する。
電子制御装置70には、例えばエンジン回転速度センサ44により検出されたエンジン14のクランク軸のクランク角度(位置)ACR及びエンジン回転速度Neを表す信号、出力回転速度センサ46により検出された変速機構部22の出力回転速度NOUTに対応する車速Vを表す信号、各車輪速センサ48により検出された各車輪(すなわち前輪12FR,12FL及び後輪18RR,18RL)の回転速度に対応する車輪速NFR,NFL,NRR,NRLを表す信号、スロットルセンサ50により検出されたエンジン14の吸気配管52に備えられた電子スロットル弁54のスロットル弁開度θTHを表す信号、アクセル開度センサ56により検出された運転者の加速要求量としてのアクセルペダル58の操作量であるアクセル開度Accを表す信号、フットブレーキスイッチ60により検出された常用ブレーキであるフットブレーキ62が操作されたブレーキオンBONを表す信号、モータ回転速度センサ64により検出されたモータ20の回転速度(モータ回転速度)Nmを表す信号などが供給されている。
また、電子制御装置70からは、例えばエンジン14の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号として、電子スロットル弁54の開閉を制御する為のスロットルアクチュエータ66への駆動信号や燃料噴射装置から噴射される燃料の量を制御する為の噴射信号や点火装置によるエンジン14の点火時期を制御する為の点火時期信号などが出力される。また、例えば変速機構部22の変速制御の為の変速制御指令信号が出力される。また、例えば4WD用オルタネータ16とモータ20との間の電流の流れを断接する為のジャンクションボックス28b内のリレーへの駆動信号や、クラッチ32の係合と解放とを切り換える為の切換制御指令信号などが出力される。また、例えば4WD用オルタネータ16の発電電力Paを制御する為の制御指令信号やモータ20のモータ回生電力Pm(見方を換えればモータ回生制動トルクTBm)を制御する為の制御指令信号や補機用オルタネータ40の発電電力Phを制御する為の制御指令信号などが出力される。尚、スロットルアクチュエータ66への駆動信号では、基本的には、例えばアクセル開度Accに応じた要求駆動トルクが得られる為のスロットル弁開度θTHとなるように電子スロットル弁54の開閉を制御する為の信号が出力されるが、アクセル開度Accとは独立にすなわちアクセル開度Accに拘わらず電子スロットル弁54の開閉を制御することが可能である。
ところで、モータ20や4WD用オルタネータ16などの回転機Mは、駆動効率や発電効率(回生効率)が一定ではなく、電力効率の良い動作点(例えば、回転速度と出力トルクとで表される運転点)が異なると考えられる。図2は、例えば回転機回転速度と回転機トルクとを変数とする二次元座標内において予め実験的に定められた回転機Mの等効率線(等効率マップ、関係)の一例を示す図である。図2において、回転機Mの動作点が斜線(破線)部分に近くなる程最大効率ηMaxに近くなって効率ηが良くなる。また、モータ20と4WD用オルタネータ16との間の電力授受に関連する機器(例えばワイヤハーネス28等)の電力損失も発生する。そうすると、例えば車両10の減速時に駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際、上記回転機Mの効率低下やワイヤハーネス28の電力損失等のロス分が車両10を減速させる方向に働き、所望する駆動力源ブレーキトルクTBよりも大きな制動トルクが発生する可能性がある。例えば、回転機Mの効率低下により4WD用オルタ駆動トルクTaによって相殺されるエンジンブレーキトルクTBeの一部が減少し、実質的に前輪ブレーキトルクTBfが増大して駆動力源ブレーキトルクTBが所望する制動トルクよりも増大する可能性がある。また、これにより、例えば総駆動力源ブレーキトルクTBを所定比Pf/rで適切に配分することができなくなる可能がある。特に、図2に示す等効率マップからも明らかなように、回転機Mが低回転速度である程回転機効率が低下し易い為、例えばモータ20の低回転速度例えば低車速で上記現象が顕著に表れる可能性がある。
そこで、本実施例の電子制御装置70は、例えばモータ20の効率(モータ効率)ηm、4WD用オルタネータ16の効率(4WD用オルタ効率)ηa、及びワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)に基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTaを算出する。そして、前輪12に所定比Pf/rで配分されるエンジンブレーキトルクTBefとその4WD用オルタ駆動トルクTaとに基づいて、エンジン14が発生すべき必要なエンジンブレーキトルク(要求エンジンブレーキトルクTBe*)を算出する。
より具体的には、図3は、電子制御装置70による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図3において、目標制動トルク算出部すなわち目標制動トルク算出手段72は、例えば図4に示すような予め実験的に求められた車速Vと目標減速度G*との関係(目標減速度マップ)から実際の車速Vに基づいて減速走行中の目標減速度G*を算出する。また、目標制動トルク算出手段72は、例えば図5に示すような予め実験的に求められた目標減速度G*と目標制動トルクTB*との関係(目標制動トルクマップ)から上記算出した目標減速度G*に基づいて、目標減速度G*を達成する為に必要な駆動力源による制動トルクの目標値である目標制動トルクTB*すなわち目標駆動力源ブレーキトルクTB*を算出する。図5において、実線は例えば平坦路走行時に目標減速度G*を達成する為の目標駆動力源ブレーキトルクTB*であり、破線は例えば平坦路走行時に比較して大きくされた下り勾配走行時の目標駆動力源ブレーキトルクTB*の一例である。
前後輪制動トルク算出部すなわち前後輪制動トルク算出手段74は、例えば図6に示すような車両減速度Gをパラメータとして前輪ブレーキトルクTBfと後輪ブレーキトルクTBrとの予め設定された関係(前後輪制動トルク配分比マップ)から車両減速度Gに基づいて、理想的な駆動力源ブレーキ分配比としての所定比Pf/r(前後輪ブレーキトルク配分比Pf/r=TBf:TBr=TBf/TBr)を算出する。図6において、破線は所定比Pf/rが「1」すなわち「TBf:TBr=1:1」となる場合の線であり、車両減速度Gが大きくなる程前輪ブレーキトルクTBfの比率が大きくなるように設定されている。尚、所定比Pf/rを算出する際に用いる車両減速度Gとしては、例えば目標制動トルク算出手段72により算出された目標減速度G*や加速度センサにより検出される車両10の前後方向の加速度Gなどを用いれば良い。また、平坦路走行時と登降坂路走行時とで各々別の前後輪制動トルク配分比マップを予め設定し、平坦路走行時と登降坂路走行時とで所定比Pf/rを変化させても良い。
また、前後輪制動トルク算出手段74は、例えば目標制動トルク算出手段72により算出された目標駆動力源ブレーキトルクTB*及び上記算出した所定比Pf/rに基づいて、前輪ブレーキトルクTBf(=TB*×Pf/r/(Pf/r+1))と後輪ブレーキトルクTBr(=TB*/(Pf/r+1))とを算出する。
モータ回生電力算出部すなわちモータ回生電力算出手段76は、例えば前後輪制動トルク算出手段74により算出された後輪ブレーキトルクTBrをモータ20軸上のトルクすなわちモータ回生制動トルクTBm(=TBr/(γr×ir);γrは減速機構部30の減速比,irは差動歯車装置34等の減速比)に換算する。また、モータ回生電力算出手段76は、例えば図2に示すようなモータ20の等効率マップから上記算出したモータ回生制動トルクTBm及び実際のモータ回転速度Nmに基づいてモータ効率ηmを算出する。そして、モータ回生電力算出手段76は、例えば上記算出したモータ回生制動トルクTBm及びモータ効率ηmと実際のモータ回転速度Nmとに基づいて、モータ回生電力Pm(=TBm×Nm×ηm)を算出する。
4WD用オルタトルク算出部すなわち4WD用オルタトルク算出手段78は、例えば図2に示すような4WD用オルタネータ16の等効率マップから仮の4WD用オルタ駆動トルクTa(=Pm/Na)及び実際の4WD用オルタ回転速度Na(=Ne×γa)に基づいて4WD用オルタ効率ηaを算出する。上記仮の4WD用オルタ駆動トルクTaは、例えば4WD用オルタネータ16の等効率マップから4WD用オルタ効率ηaを算出する為だけに用いる4WD用オルタ駆動トルクTaである。ここでは、実際の4WD用オルタ回転速度Naの精度が良ければ、4WD用オルタ駆動トルクTaの精度が多少劣ったとしても、4WD用オルタ効率ηaの算出精度への影響が小さくて済むという観点から、仮の4WD用オルタ駆動トルクTaを用いるのである。そして、4WD用オルタトルク算出手段78は、例えばモータ回生電力算出手段76により算出されたモータ回生電力Pm、上記算出した4WD用オルタ効率ηa、ワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)、及び実際の4WD用オルタ回転速度Naに基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTa(=(Pm×ηa−Pw/h(-))/Na)を算出する。上記ワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)は、例えば予め求められた一定値であっても良いし、ワイヤハーネス28の温度やモータ回生電力Pmなどによって変化させても良い。
要求エンジンブレーキトルク算出部すなわち要求エンジンブレーキトルク算出手段80は、例えば前後輪制動トルク算出手段74により算出された前輪ブレーキトルクTBfをエンジン14のクランク軸上のトルクすなわちエンジンブレーキトルクTBef(=TBf/(γf×if);γfは変速機構部22の変速比,ifは差動歯車装置24等の減速比)に換算する。このエンジンブレーキトルクTBefは、エンジン14が発生する全エンジンブレーキトルクTBeから4WD用オルタ駆動トルクTaによってその一部が相殺された残りのエンジンブレーキトルクTBeの余部(他部)に相当する。また、要求エンジンブレーキトルク算出手段80は、例えば4WD用オルタトルク算出手段78により算出された4WD用オルタ駆動トルクTaをエンジン14のクランク軸上のトルクすなわちエンジンブレーキトルクTBer(=Ta×γa)に換算する。このエンジンブレーキトルクTBerは、エンジン14が発生する全エンジンブレーキトルクTBeから4WD用オルタ駆動トルクTaによって相殺されるエンジンブレーキトルクTBeの一部に相当する。そして、要求エンジンブレーキトルク算出手段80は、例えば上記算出したエンジンブレーキトルクTBefとエンジンブレーキトルクTBerとを合算して、要求エンジンブレーキトルクTBe*(=TBef+TBer)を算出する。
エンジンブレーキトルク出力部すなわちエンジンブレーキトルク出力手段82は、例えば要求エンジンブレーキトルク算出手段80により算出された要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、例えば図7に示すようなスロットル弁開度θTHをパラメータとしてエンジン回転速度NeとエンジンブレーキトルクTBeとの予め実験的に求められて設定された関係(エンジンブレーキトルクマップ)から上記要求エンジンブレーキトルクTBe*及び実際のエンジン回転速度Neに基づいてスロットル弁開度θTHを算出する。そして、エンジンブレーキトルク出力手段82は、例えば上記算出したスロットル弁開度θTHとなるように電子スロットル弁54の開閉を制御する為のスロットルアクチュエータ66への駆動信号を出力し、上記要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように電子スロットル弁54を作動させる。図7において、エンジン回転速度Neが高い程、エンジンブレーキトルクTBeは大きくされ、またスロットル弁開度θTHが大きくされる程すなわち電子スロットル弁54が開けられる程、エンジンブレーキトルクTBeが小さくされる(すなわちエンジンブレーキ効果が緩められる)。
また、エンジンブレーキトルク出力手段82は、上記電子スロットル弁54の開閉制御に替えて或いは加えて、例えば要求エンジンブレーキトルク算出手段80により算出された要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、例えば図8に示すような補機用オルタネータ40の発電電力(発電量)Phをパラメータとしてエンジン回転速度NeとエンジンブレーキトルクTBeとの予め実験的に求められて設定された関係(エンジンブレーキトルクマップ)から上記要求エンジンブレーキトルクTBe*及び実際のエンジン回転速度Neに基づいて補機用オルタネータ40の発電電力Phを算出する。そして、エンジンブレーキトルク出力手段82は、例えば上記算出した補機用オルタネータ40の発電電力Phが得られるように電流Ihを制御し、上記要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように補機用オルタネータ40を作動させる。図8において、エンジン回転速度Neが高い程、エンジンブレーキトルクTBeは大きくされ、また補機用オルタネータ40の発電電力Phが小さくされる程すなわち蓄電装置42への充電が抑制される程、エンジンブレーキトルクTBeが小さくされる(すなわちエンジンブレーキ効果が緩められる)。
ここで、要求エンジンブレーキトルクTBe*を得る為の上記電子スロットル弁54の開閉制御と補機用オルタネータ40の発電制御との使い分けの一態様としては、例えば基本的にはあるスロットル弁開度θTHとして、そのときのエンジン回転速度Neで得られるエンジンブレーキトルクTBeでは上記要求エンジンブレーキトルクTBe*とならない場合に、あるスロットル弁開度θTHに対してスロットル弁開度θTHの大きさを調整し、そのスロットル弁開度θTHの調整でも上記要求エンジンブレーキトルクTBe*とならない場合に、そのときの補機用オルタネータ40の発電電力Phに対して発電電力Phの大きさを調整する。或いは、先に発電電力Phの大きさを調整し、その調整でも上記要求エンジンブレーキトルクTBe*とならない場合に、スロットル弁開度θTHの大きさを調整するなどしても良い。
図9は、電子制御装置70の制御作動の要部すなわち駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際の減速時のドライバビリティを向上する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。また、図10は、図9のフローチャートに示す制御作動に対応するブロック図である。
図9において、先ず、目標制動トルク算出手段72に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、例えば図4に示すような目標減速度マップから実際の車速Vに基づいて減速走行中の目標減速度G*が算出され、例えば図5に示すような目標制動トルクマップから上記算出した目標減速度G*に基づいて目標駆動力源ブレーキトルクTB*が算出される(図10のB10)。次いで、前後輪制動トルク算出手段74に対応するS20において、例えば図6に示すような前後輪制動トルク配分比マップから車両減速度Gに基づいて、理想的な駆動力源ブレーキ分配比としての所定比Pf/r(前後輪ブレーキトルク配分比Pf/r)が算出される。次いで、同じく前後輪制動トルク算出手段74に対応するS30において、例えば上記S10にて算出された目標駆動力源ブレーキトルクTB*及び上記S20にて算出された所定比Pf/rに基づいて、前輪ブレーキトルクTBf(=TB*×Pf/r/(Pf/r+1))と後輪ブレーキトルクTBr(=TB*/(Pf/r+1))とが算出される(図10のB20)。次いで、要求エンジンブレーキトルク算出手段80に対応するS40において、例えば上記S30にて算出された前輪ブレーキトルクTBfがエンジン14のクランク軸上のトルクであるエンジンブレーキトルクTBef(=TBf/(γf×if))に換算される(図10のB30)。次いで、モータ回生電力算出手段76に対応するS50において、例えば上記S30にて算出された後輪ブレーキトルクTBrがモータ20軸上のトルクであるモータ回生制動トルクTBm(=TBr/(γr×ir))に換算される(図10のB40)。次いで、同じくモータ回生電力算出手段76に対応するS60において、例えば図2に示すようなモータ20の等効率マップから上記S50にて算出されたモータ回生制動トルクTBm及び実際のモータ回転速度Nmに基づいてモータ効率ηmが算出され、そのモータ回生制動トルクTBm、モータ効率ηm、及び実際のモータ回転速度Nmに基づいてモータ回生電力Pm(=TBm×Nm×ηm)が算出される(図10のB50)。次いで、4WD用オルタトルク算出手段78に対応するS70において、例えば図2に示すような4WD用オルタネータ16の等効率マップから仮の4WD用オルタ駆動トルクTa(=Pm/Na)及び実際の4WD用オルタ回転速度Na(=Ne×γa)に基づいて4WD用オルタ効率ηaが算出され、その4WD用オルタ効率ηa、上記S60にて算出されたモータ回生電力Pm、ワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)、及び実際の4WD用オルタ回転速度Naに基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTa(=(Pm×ηa−Pw/h(-))/Na)が算出される(図10のB60)。次いで、要求エンジンブレーキトルク算出手段80に対応するS80において、例えば上記S70にて算出された4WD用オルタ駆動トルクTaがエンジン14のクランク軸上のトルクであるエンジンブレーキトルクTBer(=Ta×γa)に換算され(図10のB70)、そのエンジンブレーキトルクTBerと上記S40にて算出されたエンジンブレーキトルクTBefとが合算されて、要求エンジンブレーキトルクTBe*(=TBef+TBer)が算出される(図10のB80)。次いで、エンジンブレーキトルク出力手段82に対応するS90において、例えば上記S80にて算出された要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、例えば図7に示すようなエンジンブレーキトルクマップからその要求エンジンブレーキトルクTBe*及び実際のエンジン回転速度Neに基づいてスロットル弁開度θTHが算出され、そのスロットル弁開度θTHとなるように電子スロットル弁54の開閉を制御する為のスロットルアクチュエータ66への駆動信号が出力され、その要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように電子スロットル弁54が作動させられる。或いは、例えば上記S80にて算出された要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、例えば図8に示すようなエンジンブレーキトルクマップからその要求エンジンブレーキトルクTBe*及び実際のエンジン回転速度Neに基づいて補機用オルタネータ40の発電電力Phが算出され、その補機用オルタネータ40の発電電力Phが得られるように電流Ihが制御され、その要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように補機用オルタネータ40が作動させられる。尚、このS90では、例えば基本的にはあるスロットル弁開度θTHとして、そのときのエンジン回転速度Neで得られるエンジンブレーキトルクTBeでは上記要求エンジンブレーキトルクTBe*とならない場合に、あるスロットル弁開度θTHに対してスロットル弁開度θTHの大きさが調整され、そのスロットル弁開度θTHの調整でも上記要求エンジンブレーキトルクTBe*とならない場合に、そのときの補機用オルタネータ40の発電電力Phに対して発電電力Phの大きさが調整されるなど、要求エンジンブレーキトルクTBe*を得る為の上記電子スロットル弁54の開閉制御と補機用オルタネータ40の発電制御との用い方として、種々の態様が考えられる。
図10において、ブロックB90に示すエンジンブレーキトルクTBe’は、例えばモータ効率ηm、4WD用オルタ効率ηa、及びワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)などを考慮しない場合に、ブロックB10に示す目標駆動力源ブレーキトルクTB*をエンジン14のクランク軸上に換算したエンジン14が本来発生すべきエンジンブレーキトルクである。図10に示すように、エンジンブレーキトルクTBe’はモータ効率ηmや4WD用オルタ効率ηa等が考慮されていない為に、ブロックB80に示す要求エンジンブレーキトルクTBe*よりも大きくされており、このままエンジンブレーキトルクTBe’を出力すれば駆動力源ブレーキトルクTBが目標駆動力源ブレーキトルクTB*よりも大きくなると共に、当然前輪ブレーキトルクTBfと後輪ブレーキトルクTBrとの比も理想的な駆動力源ブレーキ分配比(所定比)Pf/rとはならない。そこで、本実施例では、エンジンブレーキトルクTBe’はモータ効率ηmや4WD用オルタ効率ηa等が考慮された要求エンジンブレーキトルクTBe*を算出し、その要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように電子スロットル弁54や補機用オルタネータ40が作動させられる。つまり、要求エンジンブレーキトルクTBe*を得るにはエンジンブレーキトルクTBe’よりも小さな要求エンジンブレーキトルクTBe*が出力されれば良いのである。これにより、駆動力源ブレーキトルクTBが目標駆動力源ブレーキトルクTB*とされると共に、当然前輪ブレーキトルクTBfと後輪ブレーキトルクTBrとの比も理想的な駆動力源ブレーキ分配比(所定比)Pf/rとされる。
ブロックB80に示す要求エンジンブレーキトルクTBe*とブロックB90に示すエンジンブレーキトルクTBe’との関係に注目すれば、例えばブロックB10に示す目標駆動力源ブレーキトルクTB*を総駆動力源ブレーキトルクTBによって得る為にエンジン14が発生すべき本来のエンジンブレーキトルクTBe’と、モータ効率ηmや4WD用オルタ効率ηa等が考慮されたエンジン14が発生すべき必要な要求エンジンブレーキトルクTBe*との差分D(=TBe’−TBe*)に応じて、電子スロットル弁54や補機用オルタネータ40を作動させると見ることもできる。つまり、この差分Dに相当するエンジンブレーキトルク分が目標駆動力源ブレーキトルクTB*に対して総駆動力源ブレーキトルクTBを増大させるトルク分である。その為、エンジンブレーキトルクTBe’を得る為のスロットル弁開度θTH及び補機用オルタネータ40の発電電力Phに対して、そのスロットル弁開度θTHを大きくしたり、発電電力Phを小さくしたりするなどの調整を行うことにより、総駆動力源ブレーキトルクTBを目標駆動力源ブレーキトルクTB*とするように差分Dに相当するエンジンブレーキトルク分だけエンジンブレーキトルクを低下させるのである。
上述のように、本実施例によれば、例えばモータ効率ηm、4WD用オルタ効率ηa、及びワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)に基づいて、4WD用オルタ駆動トルクTaが算出されるので、駆動力源(すなわちエンジン14及びモータ20)による制動トルク(駆動力源ブレーキトルク)TBを作用させる際には、エンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの一部TBerを相殺する4WD用オルタ駆動トルクTaが精度良く算出される。このことから、総駆動力源ブレーキトルクTBをエンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの他部(余部)TBefにより前輪12に実際に作用する前輪ブレーキトルクTBfと、モータ20によるモータ回生制動トルクTBmにより後輪18に実際に作用する後輪ブレーキトルクTBrとで適切に制動力配分することが可能になる。従って、例えばどの車速V域でも車両10のピッチングを抑制することが可能になり、乗り心地向上に繋がるすなわちドライバビリティが向上する。また、エンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの一部TBerを相殺する4WD用オルタ駆動トルクTaが精度良く算出されることから、例えば所望する駆動力源による制動トルク(目標駆動力源ブレーキトルクTB*)に一致するように実際の駆動力源ブレーキトルクTBを適切に作用させることが可能になり、ドライバビリティが向上する。
また、本実施例によれば、前輪12に所定比Pf/rで配分されるエンジンブレーキトルクTBefと4WD用オルタ駆動トルクTaとに基づいて、エンジン14が発生すべき必要なエンジンブレーキトルク(要求エンジンブレーキトルクTBe*)を算出するので、例えば目標駆動力源ブレーキトルクTB*に一致するように実際の駆動力源ブレーキトルクTBを適切に作用させることができる。また、総駆動力源ブレーキトルクTBを前輪12と後輪18とに所定比Pf/rで適切に配分することができる。
また、本実施例によれば、要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、電子スロットル弁54を作動させるので、例えば要求エンジンブレーキトルクTBe*が適切に出力させられる。
また、本実施例によれば、減速時の目標駆動力源ブレーキトルクTB*を総駆動力源ブレーキトルクTBによって得る為にエンジン14が発生すべき本来のエンジンブレーキトルクTBe’と、モータ効率ηmや4WD用オルタ効率ηa等が考慮されたエンジン14が発生すべき必要な要求エンジンブレーキトルクTBe*との差分D(=TBe’−TBe*)に応じて、電子スロットル弁54を作動させるので、例えば要求エンジンブレーキトルクTBe*が適切に出力させられる。
また、本実施例によれば、要求エンジンブレーキトルクTBe*が得られるように、補機用オルタネータ40を作動させるので、例えば要求エンジンブレーキトルクTBe*が適切に出力させられる。
また、本実施例によれば、減速時の目標駆動力源ブレーキトルクTB*を総駆動力源ブレーキトルクTBによって得る為にエンジン14が発生すべき本来のエンジンブレーキトルクTBe’と、モータ効率ηmや4WD用オルタ効率ηa等が考慮されたエンジン14が発生すべき必要な要求エンジンブレーキトルクTBe*との差分Dに応じて、補機用オルタネータ40を作動させるので、例えば要求エンジンブレーキトルクTBe*が適切に出力させられる。
また、本実施例によれば、車両10は4WD用オルタネータ16が発電した発電電力Paを蓄える為の蓄電装置(バッテリ)及びモータ20によるモータ回生制動トルクTBmを後輪18に作用させるときに発生するモータ回生電力Pmを蓄える為の蓄電装置を備えていない。その為、例えば駆動力源ブレーキトルクTBを作用させる際には、モータ20によるモータ回生電力Pmを4WD用オルタネータ16に直接的に供給して4WD用オルタネータ16を駆動し、その4WD用オルタネータ16の4WD用オルタ駆動トルクTaによってエンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの一部TBerを相殺する。これにより、エンジン14が発生するエンジンブレーキトルクTBeの全部TBeによって作用させられる総駆動力源ブレーキトルクTBを前輪12と後輪18とに所定比Pf/rで配分することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、4WD用オルタ駆動トルクTa(=(Pm×ηa−Pw/h(-))/Na)を算出する際に、モータ回生電力Pmと4WD用オルタ効率ηaとの乗算値からワイヤハーネス28の電力損失Pw/h(-)を減算したが、必ずしもこのように算出する必要はない。例えば、電力損失Pw/h(-)を電力損失率としてモータ回生電力Pmと4WD用オルタ効率ηaとの乗算値に更に電力損失Pw/h(-)を乗算するなど種々の方法がある。このような場合の電力損失Pw/h(-)も前述の実施例と同様に、例えば予め求められた一定値であっても良いし、ワイヤハーネス28の温度やモータ回生電力Pmなどによって変化させても良い。また、上記4WD用オルタ効率ηaを仮の4WD用オルタ駆動トルクTa(=Pm/Na)に基づいて算出したが、必ずしもこのように算出する必要はなく、他の種々の方法により算出されても良い。モータ効率ηmの算出も同様である。
また、前述の実施例では、車両10は、前輪12をエンジン14により駆動される主駆動輪とし、後輪18をモータ20により駆動される副駆動輪としたが、必ずしもこの様な形態に限らなくとも本発明は適用され得る。要は、エンジン14の動力が機械的に主駆動輪へ伝達されることによりその主駆動輪が駆動され、副駆動輪がエンジン14とは機械的に動力伝達経路が繋がっておらず且つモータ20の動力が機械的に副駆動輪へ伝達されることによりその副駆動輪が駆動される形態であれば良い。
また、前述の実施例では、例えば図4に示すような目標減速度マップから実際の車速Vに基づいて減速走行中の目標減速度G*を算出したが、必ずしもこのように算出する必要はない。例えば、アクセルペダル58の戻し量ΔAccに基づいて、戻し量ΔAccが大きい程目標減速度G*を大きくするようにマップ等からその減速走行中の目標減速度G*を算出するようにしても良い。
また、前述の実施例では、エンジン14に回転駆動されて発電を行うオルタネータとして、4WD用オルタネータ16と補機用オルタネータ40とを備えていたが、必ずしもこの様な形態に限らなくとも本発明は適用され得る。例えば、補機用オルタネータ40の機能を兼ね備えた4WD用オルタネータ16のみを備えるようにしても良い。このような場合、例えば4WD用オルタネータ16の発電電力Paの一部は蓄電装置を介さずに直接的にモータ20へ供給されるが、その発電電力Paの他部は車両補機38の作動電圧に合わせた電圧に変換されて蓄電装置42を介して車両補機38へ供給される。
また、前述の実施例では、車両10は4WD用オルタネータ16が発電した発電電力Paを蓄える為の蓄電装置及びモータ20によるモータ回生制動トルクTBmを後輪18に作用させるときに発生するモータ回生電力Pmを蓄える為の蓄電装置を備えておらず、4WD用オルタネータ16の発電電力Paは蓄電装置を介さずにワイヤハーネス28を介して直接的にモータ20へ供給されると共に、モータ回生電力Pmは蓄電装置を介さずにワイヤハーネス28を介して直接的に4WD用オルタネータ16へ供給されていたが、必ずしも上記蓄電装置を備えていない構成でなくとも本発明は適用され得る。例えば、容量の小さな蓄電装置を備え、発電電力Paやモータ回生電力Pmの多くの部分は相互に直接的に供給され、その残りの部分が蓄電装置に蓄えられるという態様であっても良い。このような場合にも、例えばモータ回生電力Pmの行き先が無い為に後輪18に対して適切に駆動力源ブレーキを作用させることができないという、蓄電装置を備えていないときと同様の現象が生じる。従って、上記直接的に供給されるという態様には、4WD用オルタネータ16とモータ20との間でやりとりされる電力の一部分(例えば多くの部分)が直接的に供給されるという態様も含まれる。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両(四輪駆動車)
12,12FR,12FL:前輪(主駆動輪)
14:エンジン(駆動力源)
16:4WD用オルタネータ(発電機)
18,18RR,18RL:後輪(副駆動輪)
20:モータ(電動機、駆動力源)
28:ワイヤハーネス(回生電力の供給に関連する機器)
38:車両補機
40:補機用オルタネータ(補機用発電機)
52:吸気配管
54:電子スロットル弁
70:電子制御装置(制動制御装置)
12,12FR,12FL:前輪(主駆動輪)
14:エンジン(駆動力源)
16:4WD用オルタネータ(発電機)
18,18RR,18RL:後輪(副駆動輪)
20:モータ(電動機、駆動力源)
28:ワイヤハーネス(回生電力の供給に関連する機器)
38:車両補機
40:補機用オルタネータ(補機用発電機)
52:吸気配管
54:電子スロットル弁
70:電子制御装置(制動制御装置)
Claims (7)
- 主駆動輪を駆動するエンジンと、該エンジンに回転駆動されて発電を行う発電機と、該発電機の発電電力が直接的に供給されて副駆動輪を駆動する電動機とを備え、減速時には前記エンジンによる回転抵抗制動力と前記電動機による回生制動力とにより駆動力源による制動力を該主駆動輪と該副駆動輪とに作用させることができる四輪駆動車の制動制御装置であって、
前記駆動力源による制動力を作用させる際には、前記電動機による回生制動力を作用させるときに発生する回生電力を前記発電機に直接的に供給して該発電機を駆動し、該発電機の駆動力によって前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の一部を相殺することにより、前記エンジンが発生する回転抵抗制動力の全部によって作用させられる前記駆動力源による総制動力を前記主駆動輪と前記副駆動輪とに所定比で配分するものであり、
前記電動機の効率、前記発電機の効率、及び該発電機への前記回生電力の供給に関連する機器の電力損失に基づいて、前記発電機の駆動力を算出することを特徴とする四輪駆動車の制動制御装置。 - 前記主駆動輪に前記所定比で配分される前記エンジンによる回転抵抗制動力と前記算出した発電機の駆動力とに基づいて、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力を算出することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車の制動制御装置。
- アクセル開度とは独立に開閉を制御することができる電子スロットル弁を前記エンジンの吸気配管に備え、
前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が得られるように、前記電子スロットル弁を作動させることを特徴とする請求項2に記載の四輪駆動車の制動制御装置。 - 減速時の前記駆動力源による目標減速力を前記総制動力によって得る為に前記エンジンが発生すべき本来の回転抵抗制動力と、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力との差分に応じて、前記電子スロットル弁を作動させることを特徴とする請求項3に記載の四輪駆動車の制動制御装置。
- 前記エンジンに回転駆動されて車両補機を駆動する為の電力を発電する補機用発電機を備え、
前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力が得られるように、前記補機用発電機を作動させることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の四輪駆動車の制動制御装置。 - 減速時の前記駆動力源による目標減速力を前記総制動力によって得る為に前記エンジンが発生すべき本来の回転抵抗制動力と、前記エンジンが発生すべき必要な回転抵抗制動力との差分に応じて、前記補機用発電機を作動させることを特徴とする請求項5に記載の四輪駆動車の制動制御装置。
- 前記発電機の発電電力或いは前記電動機の回生電力を蓄える為の蓄電装置を備えていないことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の四輪駆動車の制動制御装置。
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