JP2011171937A - 振動片のマウント装置及びマウント方法、圧電振動子、並びに発振器 - Google Patents

振動片のマウント装置及びマウント方法、圧電振動子、並びに発振器 Download PDF

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Abstract

【課題】プラグのインナーリードに振動片のマウント部を接合する際に、振動片の変質・変形・破壊、もしくはリードの変形を防止する。
【解決手段】プラグ5のインナーリード3aに、水晶振動片2のマウント部2aを接合する水晶振動片2のマウント装置であって、プラグ5を支持するノッチプレート12と、ノッチプレート12に隣接して配置され、水晶振動片2を支持する振動片支持体11と、振動片支持体11の上方に配置され、インナーリード3aとマウント部2aに高温ガスを噴射するノズル15と、ノッチプレート12とノズル15との間に配置され、インナーリード3aをマウント部2aに対して接触させるインナーリード押さえ17と、インナーリード3aとマウント部2aとの過剰な接触を構造的に規制するために、インナーリード押さえ17に設けられて振動片支持体11に接触する下方突出部17aと、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、振動片のマウント装置及びマウント方法、圧電振動子、並びにこれを備える発振器に関する。
時計や発振器、電子機器等の工業製品の製造に不可欠な電子素子として、圧電振動子があり、時刻源やタイミング源あるいは信号の基準源として用いられている。この圧電振動子のパッケージとして、円筒状のシリンダ型パッケージが慣用されている。このシリンダ型パッケージの圧電振動子について、図面を参照して説明する。
図6は、シリンダ型パッケージ圧電振動子(以下、圧電振動子と略す。)の構成の一例を示す斜視図である。この図6では、圧電振動子の内部構造の説明のため、円筒状のケースが透明体であると仮定して示してある。図7は、圧電振動子のプラグの構成の一例を示す断面図である。
図6に示すように、圧電振動子1は、有底円筒状の金属製ケース6内に一対の音叉腕を有する音叉型の水晶振動片2を備えている。この水晶振動片2の基部には一対のマウント部2aが設けられ、一対のリード3のインナーリード3aと電気的に接続されている。この一対のリード3は、気密端子とも呼ばれるプラグ5の環状のステム4内を貫通し、アウターリード3bとなって、図示しない外部の駆動電圧源に接続される。金属製のケース6とプラグ5の環状のステム4とは気密に嵌合されており、ケース6内は水晶振動片2の屈曲振動の妨げにならないように真空状態に保たれている。
図7に示すように、プラグ5は、環状のステム4内に貫通するリード3を、絶縁材料であるほう珪酸ガラス7を介して埋め固めて構成させたものである。ステム4は、鉄とニッケルの合金からなっており、その表面は、下地用の銅メッキ層4aが形成された後、錫および鉛からなる半田メッキ層4bが形成されている。尚、メッキ層は、その他に鉛の代替材料として、銅を添加したSnCuメッキや、更にSnCuメッキ表面に銀メッキを施したものなどが適宜選択される。
この圧電振動子1の製造においては、金属製のケース6をプラグ5に嵌合する前の工程で、水晶振動片2の一対のマウント部2aとインナーリード3aとが半田や導電性接着剤によって接合される工程を有する。この工程はマウント工程と呼ばれる。以下に、半田メッキを用いたマウント工程について、図面を参照して説明する(特許文献1参照)。
図8及び図9は、マウント工程で用いられる従来の振動片のマウント装置の一例を示す図であり、図8は、振動片の長手方向における断面図、図9は、図8における切断線XI−XIでの断面図である。図9において、符号10は振動片支持体ベースを示しており、この振動片支持体ベース10上には耐熱ガラスからなる振動片支持体11が設けられている。この振動片支持体11によって、水晶振動片2が所定位置に載置状態で支持される。マウント装置には、振動片支持体ベース10に対して水晶振動片2の長手方向に隣接するように、プラグ支持体であるノッチプレート12が配置されている。
図9に示すように、ノッチプレート12のU字溝状に切り欠かれたノッチ部13には、プラグ5の径方向が規制されるように支持される。プラグ5の動きが拘束されることにより、インナーリード3aが、振動片支持体11上に載置された水晶振動片2のマウント部2aに対して正しく位置決めされる。インナーリード3aがマウント部2aに対して位置決めされた状態で、上方からインナーリード押さえ14によって押圧され、インナーリード3aがマウント部2aに接触する。このインナーリード押さえ14の下部には、インナーリード3aを押さえる部分を跨いで下方に突出する下方突出部14aが備えられている。従って、インナーリード押さえ14が動作した時点で、下方突出部14aも下方の位置に自動的に移動し、プラグ5は高温ガスから遮断される準備が整うことになる。
この状態で、ヒータ15aが内蔵されたノズル15の先端から、水晶振動片2のマウント部2aとインナーリード3aとの接合部分16に向けて、所定温度に加温された例えば窒素ガスが吹き付けられる。これにより、インナーリード3aの表面に予めメッキされた半田が溶融して、その一部がマウント部2a側に流れる。このようにして、マウント部2aとインナーリード3aとの半田接合が行われる。このとき、下方突出部14aは、ノズル15から噴射される高温ガスが、ノッチプレート12側へ回り込むのを防止する高温ガス遮断手段を構成している。
特開2007−306102
前述した従来の振動片のマウント装置を用いたマウント方法にあっては、次の問題があった。インナーリード3aと水晶振動片2の半田接合を行うのに、インナーリード3aとマウント部2aの接触は不可欠である。ここでは、インナーリード3aをその上方からインナーリード押さえ14によって押圧することで、インナーリード3aをマウント部2aに接触させている。しかし、インナーリード3aの上下方向の位置にはバラツキがあり、押圧力が低い場合、1つのプラグ5につき2本あるインナーリード3aのうち1本のみがマウント部2aに接触し、片方のインナーリード3aが浮いてしまうといったことが起こる。このため、インナーリード押さえ14の押圧力は全てのインナーリード3aをマウント部2aへ接触させるのに十分な値に設定されている。この押圧力は、インナーリード3aの位置が正常なものにとっては過剰であり、それゆえリード3の変形、さらにはインナーリード3a下部にある水晶振動片2には変質・変形・破壊が生じてしまう。
また、プラグ5と水晶振動片2の接触姿勢は、水晶振動片2先端がケース6の中心に配置されるよう、ある程度角度を持って接合されるのが望ましい。このため、装置・治具構成としては水平に置かれている水晶振動片2に対して、プラグ5に角度を持たせて接触するよう設計されている。しかし、この押圧力でインナーリード3aを水晶振動片2へ押し付けた場合、リード3が変形してしまうことで、プラグ5と水晶振動片2の接触姿勢が変化してしまい、ものによってはプラグ5と水晶振動片2が平行な状態で接合してしまう。
さらに、過剰な押圧力がかかると、インナーリード押さえ14がインナーリード3a上の半田メッキ層に深く食い込み、それによりインナーリード押さえ14とインナーリード3aの接触面積が増加し、インナーリード3aからインナーリード押さえ14に逃げる熱が増大してしまう。熱を奪われたインナーリード3aは、表面に予めメッキされた半田が融点に達することができずに、溶融しないといったことが起こる。ここで、半田を溶融温度まで上げるためにガスの温度を上げるという手段が考えられるが、この場合、水晶振動片2がより高温に熱せられてしまうため、マウント部2a表面に酸化物が生じて半田が流れなくなる。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の構成を採用した。すなわち、本発明に係る振動片のマウント装置は、プラグのインナーリードに、圧電材料からなる振動片のマウント部を接合する振動片のマウント装置であって、前記プラグを支持するプラグ支持体と、前記プラグ支持体に隣接して配置され、前記振動片を支持する振動片支持体と、前記振動片支持体の上方に配置され、前記インナーリードと前記マウント部に高温ガスを噴射するガス噴射手段と、前記プラグ支持体と前記ガス噴射手段との間に配置され、前記インナーリードを前記マウント部に対して接触させるインナーリード押さえと、前記インナーリード押さえに設けられ、前記インナーリードと前記マウント部との過剰な接触を構造的に規制する接触規制手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る振動片のマウント装置によれば、インナーリード押さえに設けられたインナーリードと振動片のマウント部の接触規制手段によって、リードと水晶振動片に過剰な押圧力を加えることなくインナーリードとマウント部を接触させる。つまり、インナーリード押さえはインナーリードとマウント部を接触させるために、過剰な押圧力を与えてしまう場合がある。この場合に、インナーリードとマウント部の接触規制手段によって、過剰な押圧力を加えることなくインナーリードとマウント部を接触させることができる。
本発明に係る振動片のマウント装置において、前記接触規制手段は、前記インナーリード押さえに設けられ、前記振動片支持体に接触することにより前記接触状態を規制するものであってもよいし、前記インナーリード押さえと連動するように前記プラグ支持体の上方に配置され、前記プラグ支持体に接触することにより前記接触状態を規制するものであってもよい。
本発明に係る振動片のマウント方法は、プラグのインナーリードに、圧電材料からなる振動片のマウント部を接合する振動片のマウント方法であって、前記プラグをプラグ支持体に載せ、前記振動片を振動片支持体に載せ、前記インナーリードと前記マウント部との過剰な接触状態を構造的に規制しつつ、前記インナーリードと前記マウント部とを接触させて固定し、前記インナーリードと前記マウント部に高温ガスを噴射することを特徴とする。
本発明に係る振動片のマウント方法によれば、本発明に係る振動片のマウント装置と同様な効果を奏する。
本発明に係る圧電振動子は、本発明における振動片のマウント方法によって作られることを特徴とする。
本発明に係る圧電振動子によれば、振動片がマウントされる際に、振動片が変質・変形・破壊することなく、またリードが変形することなく、振動片先端がケースの中心に配置されるよう製造され、さらには、インナーリードとマウント部の半田接合が十分な強度を持って製造されるため、信頼性が高く品質の安定した圧電振動子となる。
本発明に係る発振器は、本発明に係る圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明に係る発振器は、本発明に係る圧電振動子と同様の効果を奏する。
本発明によれば、プラグのインナーリードに振動片のマウント部を接合する際に、振動片の変質・変形・破壊を防止することができる。また、マウント時にリードが変形することなく、振動片先端がケースの中心に配置される。さらには、リード表面の半田メッキへのインナーリード押さえの食い込みが減り、半田未溶融を防止できる。
本発明の第1の実施形態に係る振動片のマウント装置の全体概要を説明するための機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動片のマウント装置において、ワークの搬送とマウントに使用されるマウントプレートの構成を模式的に示す図であり、(a)は上方から見た平面図、(b)は右側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動片のマウント装置の要部を説明するための図であり、(a)は、横方向から見た部分断面図、(b)は、(a)に示される切断線b−bにおける部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動片のマウント装置の変形例の要部を説明するための図であり、(a)は、横方向から見た部分断面図、(b)は、(a)に示される切断線b−bにおける部分断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る発振器を示す平面図である。 シリンダ型パッケージの圧電振動子の構成の一例を示す斜視図である。 圧電振動子のプラグの構成の一例を示す断面図である。 従来の振動片のマウント装置を示す断面図である。 図8におけるXI−XI線に沿う断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態である振動片のマウント装置および振動片のマウント方法について、図面を参照しながら説明する。なお、前述の背景技術の項で説明した、従来の振動片のマウント装置で用いられた構成要素と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図1は、本発明に係る振動片のマウント装置の全体概要を説明するための機能的なブロック図である。図2は、本発明に係る振動片のマウント装置において、ワークの搬送とマウントに使用されるマウントプレートの構成を模式的に示す図であり、(a)は上方から見た平面図、(b)は右側面図である。
まず、マウントプレートについて図2を参照して簡潔に説明する。このマウントプレート8は、図2(a)及び(b)に示すように、複数の部材の組み合わせで構成される治具である。マウントプレート8は、平板状の金属板からなるベース9の上に、プラグ支持体である1個のノッチプレート12と、これに対向した位置に、振動片支持体ベース10及び振動片支持体11が配置されて構成されている。
ノッチプレート12及び振動片支持体ベース10、振動片支持体11を搭載するベース9は、長期の使用においても反りなどが発生することがないように、約3mm以上の厚みを持つ金属板で、かつ、穴加工等の機械加工が一方の面に偏らないように設計されている。ベース9とノッチプレート12及び振動片支持体ベース10との互いの固定は、位置決めピンとねじの併用によるものであり、プラグ5と水晶振動片2の配置関係が最適になるように固定されている。ベース9の具体的な寸法の1例としては、長辺と短辺がそれぞれ約120mmと50mmである。また、ノッチプレート12上のノッチ部13のピッチは例えば4mm程度であり、長辺が前記の120mmの場合は、合計22個のプラグ5の整列が可能になっている。ノッチプレート12、振動片支持体11の詳細な形状とその説明は後述する。
続いて振動片のマウント装置の概要について、図1の機能ブロック図を参照して簡潔に説明する。図1に示すように、マウント装置は、ワーク供給ステーション、加熱ステーション、取出しステーションの3つの処理ステーションを備えている。そしてまた、この3つの処理ステーションでは、上述のマウントプレート8に整列されたワーク(プラグ5及び水晶振動片2)に対して、一括して所定の処理動作が実施される。
ワーク供給ステーションでは、まず、図示しないハンドリングロボットを介して複数個の水晶振動片2を把持し、振動片支持体11上の所定箇所に位置決めした状態で所定数を載置する。次いで、所定数のプラグ5を図示しない他のハンドリングロボットを介してノッチ部13に嵌入させる。これにより、プラグ5が左右にずれないようノッチプレート12により支持される。ただし、この時点では、先に載置された水晶振動片2のマウント部2aと、プラグ5のインナーリード3aとはわずかに接触する程度であり、密着した状態とはなっていない。マウント部2aとインナーリード3aは、次のステーションで確実に密着させる。ここでプラグ5は、予め別途の装置で、キャリアプレートのような保持具に、ノッチプレート12上に形成されたノッチ部13と同一ピッチで整列・保持させておくことが望ましい。これにより、キャリアプレートごと一括して移載できるので、複数のプラグ5を個々に移載するのに比較して、移載のタクトタイムを格段に短縮できる。
続いて、マウントプレート8は次の加熱ステーションに搬送される。加熱ステーションには、高温ガス噴射用のノズル15、インナーリード押さえ17、マウントプレート送り機構が備えられている。水晶振動片2とプラグ5が整列載置されているマウントプレート8は、加熱ステーションに送られてきて所定の位置で停止する。停止直後、マウントプレート8の上方から、インナーリード押さえ17が動作して、全てのプラグ5のインナーリード3aを押さえる。
本インナーリード押さえ17は、前述のように、一度に22組すべてのインナーリード3aを押さえることができる。そして、このインナーリード押さえ17の下部には、22組のインナーリード3aそれぞれの押さえる部分を跨いで下方に突出する下方突出部17a(インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aの接触規制手段:図3参照)が23箇所備えられている。この下方突出部17aの長さはリード径よりリード3の半田メッキ層の厚さを除したものに水晶振動片2の厚さを加えた値に設定する。従って、インナーリード押さえ17が動作した時点で、23箇所の下方突出部17aも全て下方の位置に自動的に移動して、下方突出部17aが振動片支持体11に接触する位置まで降下する。下方突出部17の長さはリード径よりリード3の半田メッキ層の厚さを除したものに水晶振動片2の厚さを加えた値に設定しているので、インナーリード押さえ17下部とリード3の半田メッキが接触したところで、それ以上降下することなく、固定される。
尚、インナーリード押さえ17は、バネ性を有する弾性材料で加工されている。これにより、どのプラグ5のインナーリード3aも安定して押さえることが可能になる。更に、インナーリード押さえ17は二体もので構成され、バネ性を要求される部分には、熱風により昇温してもバネ性が変化しないコバルト・ニッケル基の高弾性合金やベリリウム銅等の合金材料が用いられている。そして、インナーリード3aと直接接触する部分は、インナーリード3aの半田が付着せず、かつ耐食性と耐熱性に優れたステンレスが用いられる。インナーリード押さえ17が動作することにより、インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aは位置決めされ、かつ当接されることで密着状態になる。
また、接触規制手段はインナーリード押さえ17の下方突出部17aに設けず、インナーリード3aと共に動作するノッチプレート押さえ18(インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aの接触規制手段:図4参照)として、ノッチプレート12上部に設けても良い。この場合、マウントプレート8が加熱ステーションで停止し、インナーリード押さえ3aが動作して、全てのプラグ5のインナーリード3aを押さえると同時に、ノッチプレート押さえ18を、ノッチ形成部12a上に形成されたノッチ部13以外の箇所に当接させることで、インナーリード押さえ17の下方突出部17aと同様に、インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aを適切に接触させて固定することができる。
次に、これらのようにインナーリード押さえ17により位置決めされた後、この状態を保ったまま、マウントプレート8とインナーリード押さえ17が、共に水平に移動する。この水平移動は、マウントプレート送り機構によって一定速度で行われる。水平移動の途中で、マウントプレート8は高温ガス噴射用のノズル15の下を通過する。マウントプレート8上に整列・配置された所定数のインナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aは、ノズル15から噴出されたガスにより、マウントプレート8の端に配置されたインナーリード3aとマウント部2aの組から、順次加熱される。マウントプレート8の反対の端までノズル15の下を通過した時点で、加熱が終了となる。このようにして、1枚のマウントプレート8上のインナーリード3aと、水晶振動片2のマウント部2aとの全ての組の接合が行われることになる。
加熱が終了した時点でマウントプレート8の水平移動は停止し、インナーリード押さえ17は上昇動作を行い、押さえ力が解除され、マウントプレート8とは分離される。そして、インナーリード押さえ17とマウントプレート送り機構は、元の位置に復帰して、ワーク供給ステーションから続いて送られて来る次のマウントプレート8に対応する。
尚、ここで、加熱時のマウントプレート8の送り速度はおよそ9mm/秒〜6mm/秒程度である。この条件は、プラグ5のリード3のメッキ材料とインナーリード3aの熱容量、熱風の流量等を考慮して調整する。例えば、リード3のメッキが鉛の含有量が約90%程度(重量比)のSnPbメッキ(耐熱半田メッキ)や、Cuの含有率の高いSnCuメッキ等である場合は、固相線温度が高く溶融しにくいので、送り速度をやや低速に調整し、高温ガスの単位面積当りの照射時間を長くする。換言すれば、高温ガスの単位時間当りの照射面積を狭くする。
また、マウントプレート8の送りは、間欠移動よりも一定速度で滑らかに移動させることが望ましい。これは、加熱溶融したメッキが、室温まで下がり切らない状態で停止・起動を繰り返すと、インナーリード3aと水晶振動片2のマウントパッド2a間で位置ずれが発生する懸念があるからである。前述のように4mmピッチでプラグ5が22個整列している場合は、21回の停止・起動が必要となる。しかも、1ピッチ4mm移動する毎に停止する必要があり、頻繁に繰り返される停止・起動による振動の他、機構への負荷も大きく、実用的な方法ではないからである。
そしてまた、ノズル15から噴射させるガスは、マウント装置が稼動中は、1枚のマウントプレート8上での接合が終了しても噴射を止めることなく出し続け、ガス流量とガス温度を定常状態に保っている。ガス流量は、通常毎分数リットルに設定され、マスフローコントローラーにより精密かつ再現性良く制御されている。また加熱用ヒータ15aは、精密な温度制御を実施している。
加熱ステーション内で、インナーリード押さえ17が上昇し、押さえ力が解除されて分離されたマウントプレート8は、続いて取出しステーションに送られる。取出しステーションでは、水晶振動片2を接合したプラグ5は、図示しないハンドリングロボット等でノッチプレート12から取出され、例えば次工程の整列用のプレートに並べられる。一方、ワークが取出されたマウントプレート8は、回収用のベルトラインに移され、最初のワーク供給用ステーションに自動的に戻される。ここでも、プラグ5の取出しは、一括して取出すことが可能なように、キャリアプレートに保持させておくと良い。このようにして一連のマウント工程が繰り返し実施される。
以下に、図3を参照して、本実施形態に係る振動片のマウント装置について詳細に説明する。以下の図においては、1組のプラグと振動片に絞って図示している。図3は、本発明に係る振動片のマウント装置の要部を説明するための図であり、(a)は、横方向から見た部分断面図、(b)は、(a)に示される切断線b−bにおける部分断面図である。
図3に示すように、本実施形態では、ベース9上に、振動片支持体ベース10が配置される。振動片支持体ベース10のインナーリード3a近傍は、インナーリード3aに加えられた熱を放熱させないように耐熱ガラスで構成されている。さらに振動片支持体ベース10の上に、金属製の平板状の振動片支持体11を備えており、水晶振動片2を載置状態で支持する。1つの振動片支持体ベース10及び振動片支持体11には、例えば、22個の水晶振動片2をその幅方向に所定の間隔で整列支持できるようになっている。
水晶振動片2の寸法諸元は、幅が約0.5mm〜0.6mm、全長が約2.0mm〜3.5mm、厚さは、約50μm〜150μmである。水晶振動片2の重量は1mg以下であるため、振動や風などで簡単に動いてしまう。水晶振動片2がこのように、小型・軽量であるため、振動片支持体11は、金属薄板をエッチング処理等で精密に外形加工して、振動片支持体11の水晶振動片2を囲む輪郭と水晶振動片2の隙間を適切な値に設定して、水晶振動片2を確実に保持する必要がある。
この振動片支持体ベース10及び振動片支持体11に隣接して、ノッチプレート12が設けられている。ノッチプレート12には、振動片支持体11に隣接する側の上面にノッチ形成部12aが形成されている。ノッチ形成部12aには、U字溝状に形成された22個のノッチ部13が、振動片支持体11に配置された水晶振動片2用の配列ピッチと同間隔で設けられている。
加熱ステーションには、インナーリード押さえ17を備え、インナーリード3aを上方から押し付けることで、インナーリード3aの先端を水晶振動片2のマウント部2aに当接させて、インナーリード3aとマウント部2aを密着させる構成になっている。さらに、加熱ステーションには、このインナーリード押さえ17は、図示しない上下移動機構に取り付けられており、下方に移動する場合に、適度な荷重を加えることで押さえる動作を行い、上方に戻したときに、荷重による押さえを解除するようになっている。
また、前記インナーリード押さえ17の下部であって、前記インナーリード3aから左右外側方向へそれぞれ張り出す部分には、下方突出部17aが形成されている。左右の下方突出部17aは、図3(b)に示すように、それぞれ内側が傾斜するとともに外側が下方に向けてストレート状に延びる台形状に形成されている。これら下方突出部17の長さはリード径より半田メッキ層の厚さを除したものに水晶振動片の厚さを加えた値に設定しているので、押さえ下部とリード2の半田メッキが接触したところで、それ以上降下することなく、固定される。
また、接触規制手段はインナーリード押さえ17の下方突出部17aに設けず、インナーリード3aと共に動作するノッチプレート押さえ18(インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aの接触規制手段:図4参照)として、ノッチプレート12上部に設けても良い。この場合、マウントプレート8が加熱ステーションで停止し、インナーリード押さえ3aが動作して、全てのプラグ5のインナーリード3aを押さえると同時に、ノッチプレート押さえ18を、ノッチ形成部12a上に形成されたノッチ部13以外の箇所に当接させることで、インナーリード押さえ17の下方突出部17aと同様に、インナーリード3aと水晶振動片2のマウント部2aを適切に接触させて固定することができる。
加熱ステーションには、高温ガス噴射ノズル15が備えられている。図3(a)に示すように、ノズル15は、振動片支持体11の所定箇所に位置決めされた水晶振動片2のマウント部2aと、ノッチプレート12上のインナーリード3aとの接合部分16に、指向するように配置されている。より具体的には、振動片支持体11の上方、詳しくは、振動片支持体11によって支持される水晶振動片2の上方に配置されている。この高温ガス噴射ノズル15は、内部にヒータ15aが組み込まれている。ノズル15から吹き出される高温ガス(例えば窒素ガス)は、インナーリード3aの先端部および前記接合部分16にあたってインナーリード3aの先端部表面に付着している半田を溶融させ、この溶融させた半田を水晶振動片2のマウント部2aまで流すことによって、インナーリード3aと水晶振動片2とを電気的に接続させる。
尚、インナーリード押さえ17は、加熱ステーションに設置されて、持続して流動してくるマウントプレート8ごとに加熱される。マウントプレート8の流動のタクトタイムは約10秒〜15秒程度であるので、インナーリード押さえ17の部分の温度が大幅に低下することがなく、所定の温度範囲の中に維持させることができる。
以上の方法で、インナーリード3aと水晶振動片2とをマウントできる。その後、不要なひずみを除去するベーキング工程、および水晶振動片2に対する周波数調整工程を経た後、金属製ケース6にプラグ5を圧入することで、図6に示すような水晶振動子1を得ることができる。
以上のように、この第1の実施形態の振動片のマウント装置では、インナーリード押さえ17の下方突出部17a、もしくはノッチプレート押さえ18によって、インナーリード押さえ17と振動片のマウント部2aを適切に接触させることにより、接合する際に、振動片の変質・変形・破壊、もしくはリード3の変形を防止することができる。また、マウント時にリード3が変形することなく振動片先端がケースの中心に配置される。さらには、リード3表面の半田メッキへのインナーリード押さえ17の食い込みが減り、半田未溶融を防止できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5において、符号30は、本発明の第2の実施形態に係る発振器を示すものである。
発振器30は、上記第1の実施形態の水晶振動子1が発振子として用いられて構成されたものである。
発振器30は、コンデンサなどの電子部品39が実装された基板40を備えている。基板40には、発振器用の集積回路43が実装されており、この集積回路43の近傍に、水晶振動子1が実装されている。そして、これら電子部品39、集積回路43及び水晶振動子1は、不図示の配線パターンによって電気的に接続されている。なお、各構成部品は、不図示の樹脂によりモールドされている。
このような構成のもと、水晶振動子1に電圧を印加すると、上述の水晶振動片2が振動し、その振動が、水晶の持つ圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路43に電気信号として入力される。この入力された電気信号は、集積回路43によって、各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、水晶振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路43の構成を、例えばRTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、時計用単機能発振器などの他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダーなどを提供したりする機能を付与することができる。
以上より、本実施形態における発振器30によれば、上記第1の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、水晶振動子1が強固に実装されることから、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
1 水晶振動子(圧電振動子)
2 水晶振動片(振動片)
2a マウント部
3 リード
3a インナーリード
3b アウターリード
4 ステム
4a 銅メッキ層
4b 半田メッキ層
5 プラグ
6 ケース
7 ほう珪酸ガラス
8 マウントプレート
9 ベース
10 振動片支持体ベース
11 振動片支持体
12 ノッチプレート
12a ノッチ形成部
13 ノッチ部
14 インナーリード押さえ
14a 下方突出部
15 ノズル
15a ヒータ
16 接合部分
17 インナーリード押さえ
17a 下方突出部(接触規制手段)
18 ノッチプレート押さえ
30 発信器
43 集積回路

Claims (6)

  1. プラグのインナーリードに、圧電材料からなる振動片のマウント部を接合する振動片のマウント装置であって、
    前記プラグを支持するプラグ支持体と、
    前記プラグ支持体に隣接して配置され、前記振動片を支持する振動片支持体と、
    前記振動片支持体の上方に配置され、前記インナーリードと前記マウント部に高温ガスを噴射するガス噴射手段と、
    前記プラグ支持体と前記ガス噴射手段との間に配置され、前記インナーリードを前記マウント部に対して接触させるインナーリード押さえと、
    前記インナーリードと前記マウント部との過剰な接触状態を構造的に規制する接触規制手段と、
    を備えることを特徴とする振動片のマウント装置。
  2. 請求項1に記載の振動片のマウント装置において、
    前記接触規制手段は、前記インナーリード押さえに設けられ、前記振動片支持体に接触することにより前記接触状態を規制することを特徴とする振動片のマウント装置。
  3. 請求項1に記載の振動片のマウント装置において、
    前記接触規制手段は、前記インナーリード押さえと連動するように前記プラグ支持体の上方に配置され、前記プラグ支持体に接触することにより前記接触状態を規制することを特徴とする振動片のマウント装置。
  4. プラグのインナーリードに、圧電材料からなる振動片のマウント部を接合する振動片のマウント方法であって、
    前記プラグをプラグ支持体に載せ、
    前記振動片を振動片支持体に載せ、
    前記インナーリードと前記マウント部との過剰な接触状態を構造的に規制しつつ、前記インナーリードと前記マウント部とを接触させて固定し、
    前記インナーリードと前記マウント部に高温ガスを噴射することを特徴とする振動片のマウント方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動片のマウント方法によって作られることを特徴とする圧電振動子。
  6. 請求項5に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018017138A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 株式会社ケーヒン 筒内圧センサ付き燃料噴射弁及びその製造方法

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