JP2011162109A - 発電可能な吊り革 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電車、バスなどの車両に配設された吊り革をを揺動または引っ張ることで発電を可能にする。
【解決手段】 発電可能な吊り革200は、厚さ3〜4mm程度、幅25mm程度の帯状の樹脂製シートたとえば塩化ビニールシートを用いて細長の略8の字状懸吊帯4を構成し、該懸吊帯4の一端側にたとえばアクリル樹脂製握り環2を懸吊してなり、さらに、懸吊帯4の内面側の一部にPVDFからなる起電用圧電フィルム20を接着した構成。圧電フィルム20の両面には屈曲可能な電極と、保護被膜のシリコン樹脂を塗布している。
【選択図】 図3
【解決手段】 発電可能な吊り革200は、厚さ3〜4mm程度、幅25mm程度の帯状の樹脂製シートたとえば塩化ビニールシートを用いて細長の略8の字状懸吊帯4を構成し、該懸吊帯4の一端側にたとえばアクリル樹脂製握り環2を懸吊してなり、さらに、懸吊帯4の内面側の一部にPVDFからなる起電用圧電フィルム20を接着した構成。圧電フィルム20の両面には屈曲可能な電極と、保護被膜のシリコン樹脂を塗布している。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電車やバス等の車両に吊り下げて配設される吊り革に関し、詳しくは吊り革が車両の運行過程で揺れたり、吊り革に人がぶら下がったり、吊り革を人が引っ張ったりすることにより発電する吊り革に関する。
電車やバス等には多数の人が乗降する。電車やバス等の車両で商品やサービス等の広告、宣伝を行うことは広告宣伝効果が高い。
このため、前記車両の吊り革に商品名やメーカー名等を記載して広告宣伝することが広く行われている。また、情報提供のディスプレイを備えた吊り革も提案されている。
このため、前記車両の吊り革に商品名やメーカー名等を記載して広告宣伝することが広く行われている。また、情報提供のディスプレイを備えた吊り革も提案されている。
しかし特許文献1、2における吊り革は自ら発電機能を備えるものでない。
本発明は吊り革を構成する懸吊帯を押圧、揺動または引っ張ることで発電を可能にすることを目的とする。
本発明は吊り革を構成する懸吊帯を押圧、揺動または引っ張ることで発電を可能にすることを目的とする。
本発明にかかる発電可能な吊り革は、懸吊帯に握り環を懸吊してなり、前記懸吊帯が圧電部材シート,または主面に圧電部材シートを配設した帯状部材のいずれか一方からなり、前記懸吊帯が揺れるまたは引っ張られることにより発電することを特徴としたもので、これにより吊り革が車両運行過程で揺れる、または乗客がぶら下がったり引っ張ることにより発電(起電)する。
さらに本発明にかかる発電可能な吊り革は、圧電部材シートがポリフッ化ビニリデンシートから成り、前記ポリフッ化ビニリデンシートの両面に電極を備えたことを特徴としたもので、これにより従来の吊り革の構成を大きく変えることがない。即ち、懸吊帯の部材変更のみで安価に発電できる。
さらに本発明にかかる発電可能な吊り革は、圧電部材シートがポリフッ化ビニリデンシートから成り、前記ポリフッ化ビニリデンシートの両面に電極を備えたことを特徴としたもので、これにより従来の吊り革の構成を大きく変えることがない。即ち、懸吊帯の部材変更のみで安価に発電できる。
上記構成により本発明の発電可能な吊り革は、車両運行過程で揺れる、または乗客がぶら下がったり引っ張ることにより発電できる。懸吊帯の部材変更のみで安価に発電できる。乗客搬送過程で自然に、安価に発電できる。その結果、車内に配設したディスプレイや懸吊帯に配設したディスプレイ等への電力供給を可能にし地球温暖化防止に貢献する。電線を通じて外部から電力供給手段を持たないジーゼル車両やバスなどに特に有効である。
本発明にかかる発電可能な吊り革は上述の通りである。吊り革を構成する懸吊帯に圧電部材を備える手段は二通りに大別される。一つは懸吊帯そのものを所望の厚さと幅を備えた圧電シート(例えば圧電性高分子シート)で構成するもの。もう一つは従来の樹脂製懸吊帯の主面に圧電フィルム(例えば圧電性高分子フィルム)を接着、縫製、ねじ締結、鋲かしめ等の手段の一つで配設する構成である。
圧電シートや圧電フィルムの代表的なものとしてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)がよく知られている。ポリフッ化ビニリデンは優れた柔軟性、加工性、耐衝撃性、耐水性、化学的安定性を兼ね備えており、圧電セラミックスのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)と比較した場合、およそ20倍に及ぶ高耐電圧性と、およそ10倍の高い電圧出力を得られる。
圧電フィルム(または圧電シート)の利点は、前記高い高耐電圧性と電圧出力の他、その柔軟性と耐衝撃性にある。圧電セラミックスでは不可能な押圧力が働いても、圧電セラミックスでは破損してしまう衝撃力を加えても、問題無く電圧を発生する。また、圧電フィルム(または圧電シート)は軽く、柔らかで、特定の固有振動数を持ちにくい。
圧電フィルムは例えば、厚さ10μm〜100μmなどのシート状に成形される。しかし、圧電効果で発生する電力は静電気に似ており、電極が無ければ発生した電力を取り出すことはできない。従って、圧電フィルムの表面、裏面に各々全面にわたる導電性の皮膜層を設けて電極とし、無用な電荷の漏れ防止を図っている。さらに、全体を絶縁体の保護皮膜で覆ったものを発電部材として使用するのが好ましい。同様の構造のものがピエゾフィルムと呼称され、両面の電極や保護皮膜を含めて40μm〜200μmの厚さの起電用圧電フィルムが製造・販売されている。例えば、株式会社東京センサのホームページにピエゾフィルムLTDシリーズなどが記載されている。
圧電フィルム(または圧電シート)の表裏面に配設する電極と保護被膜は、シート状態で予め配設しておくのが望ましい。勿論、懸吊帯を構成した後、電極と保護被膜を配設する手順にしてもよい。前記電極は電気めっき、蒸着、スパッタ、印刷、スプレーなど任意の手段から選択すればよい。電極材料は金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル等から選んだ一つまたはその組み合わせを厚さ0.01μm〜1μm程度に配設するのが好ましい。
保護皮膜は樹脂フィルム、例えば、透明性、柔軟性および耐衝撃性のいずれにも優れ、包装材として好適なポリプロピレン系フィルム(PP)やシリコン樹脂等で構成するのが好ましい。PPフィルムの厚さは0.5μm〜数μm程度とするのが好ましい。また、次の要件(1)〜(3)を満たすことが望ましい。(1)JIS K6781に準じて測定したヤング率が10〜500MPaである、(2)0℃で測定した引張衝撃強度が、50〜1000KJ/m2である、(3)光線透過率が85〜99%であり、かつ120℃および30分間の熱水処理後の光線透過率の減少率が0〜15%の範囲にあること。保護皮膜の積層に際し接着剤を用いることの他に、熱圧着(熱接着)、スプレー塗布など任意の手段を用いてよいことは自明である。
圧電フィルム(または圧電シート)の利点は、前記高い高耐電圧性と電圧出力の他、その柔軟性と耐衝撃性にある。圧電セラミックスでは不可能な押圧力が働いても、圧電セラミックスでは破損してしまう衝撃力を加えても、問題無く電圧を発生する。また、圧電フィルム(または圧電シート)は軽く、柔らかで、特定の固有振動数を持ちにくい。
圧電フィルムは例えば、厚さ10μm〜100μmなどのシート状に成形される。しかし、圧電効果で発生する電力は静電気に似ており、電極が無ければ発生した電力を取り出すことはできない。従って、圧電フィルムの表面、裏面に各々全面にわたる導電性の皮膜層を設けて電極とし、無用な電荷の漏れ防止を図っている。さらに、全体を絶縁体の保護皮膜で覆ったものを発電部材として使用するのが好ましい。同様の構造のものがピエゾフィルムと呼称され、両面の電極や保護皮膜を含めて40μm〜200μmの厚さの起電用圧電フィルムが製造・販売されている。例えば、株式会社東京センサのホームページにピエゾフィルムLTDシリーズなどが記載されている。
圧電フィルム(または圧電シート)の表裏面に配設する電極と保護被膜は、シート状態で予め配設しておくのが望ましい。勿論、懸吊帯を構成した後、電極と保護被膜を配設する手順にしてもよい。前記電極は電気めっき、蒸着、スパッタ、印刷、スプレーなど任意の手段から選択すればよい。電極材料は金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル等から選んだ一つまたはその組み合わせを厚さ0.01μm〜1μm程度に配設するのが好ましい。
保護皮膜は樹脂フィルム、例えば、透明性、柔軟性および耐衝撃性のいずれにも優れ、包装材として好適なポリプロピレン系フィルム(PP)やシリコン樹脂等で構成するのが好ましい。PPフィルムの厚さは0.5μm〜数μm程度とするのが好ましい。また、次の要件(1)〜(3)を満たすことが望ましい。(1)JIS K6781に準じて測定したヤング率が10〜500MPaである、(2)0℃で測定した引張衝撃強度が、50〜1000KJ/m2である、(3)光線透過率が85〜99%であり、かつ120℃および30分間の熱水処理後の光線透過率の減少率が0〜15%の範囲にあること。保護皮膜の積層に際し接着剤を用いることの他に、熱圧着(熱接着)、スプレー塗布など任意の手段を用いてよいことは自明である。
発電した電気を取り出してコンデンサなどに蓄積する場合、前記圧電フィルム(または圧電シート)の表裏面に配設した電極にそれぞれリード線を電気的に接続しておくのが好ましい。リード線の接続は半田付け、または一般的な導電性接着剤等で接続するのが好ましい(図示せず)。以下、本発明の一実施例における吊り革を図面とともに説明する。
図1は本発明の一実施例における発電可能な吊り革の平面図、図2は図1のA部拡大断面図を示す。図1、図2に示す発電可能な吊り革100は、厚さ3〜4mm程度、幅25mm程度の帯状の圧電シート(PVDFシート)を用いて細長の略8の字状懸吊帯1を構成し、該懸吊帯1の一端側にたとえばアクリル樹脂製握り環2を懸吊した構成とした。図2に示すように、圧電シート10は両主面のそれぞれに銀を含んだ導電性接着剤を厚さ0.1μm〜0.5μm程度にスプレー塗布し屈曲可能な電極11とした。さらに、前記電極11の保護被膜12としてシリコン樹脂を厚さ0.5μm〜数μm程度の厚さにスプレー塗布してなる。符号3は握り環2の一部表面に設けた掌のツボを刺激する突起を示す。
上記構成により発電可能な吊り革100は乗り物の運行過程で揺れる、または握り環2に人がぶら下がって懸吊帯1が引っ張られるなどにより発電する。
なお、前記握り環2は略三角形、丸い輪状など任意の形状としてよいことは自明である。また、圧電シートもPVDF以外に任意の圧電部材としてよいことも同様である。さらに、圧電シートは単層のほか、多層に構成してよいことも自明である。
上記構成により発電可能な吊り革100は乗り物の運行過程で揺れる、または握り環2に人がぶら下がって懸吊帯1が引っ張られるなどにより発電する。
なお、前記握り環2は略三角形、丸い輪状など任意の形状としてよいことは自明である。また、圧電シートもPVDF以外に任意の圧電部材としてよいことも同様である。さらに、圧電シートは単層のほか、多層に構成してよいことも自明である。
図3は本発明のもう一つの実施例における発電可能な吊り革の斜視図を示す。この場合の吊り革200は、厚さ3〜4mm程度、幅25mm程度の帯状の樹脂製シートたとえば塩化ビニールシートを用いて細長の略8の字状の懸吊帯4を構成し、懸吊帯4の一端側にたとえばアクリル樹脂製握り環2を懸吊した構成とした。さらに図3に示すように前記懸吊帯4の内面側の一部または全面にPVDFからなる起電用圧電フィルム20を接着してなる。
圧電フィルム20は厚さ略100μmとし、圧電フィルムの両主面のそれぞれに銀を含んだ導電性接着剤を厚さ0.1μm〜0.5μm程度にスプレー塗布し屈曲可能な電極とした。さらに、前記電極の保護被膜としてシリコン樹脂を厚さ0.5μm〜数μm程度の厚さにスプレー塗布してなる。(図示せず。)接着剤はたとえばエポキシ系樹脂を用いた。
実施例2の場合においても吊り革200は乗り物の運行過程で揺れる、または握り環2に人がぶら下がって懸吊帯4が引っ張られるなどにより発電する。
なお、上記実施例2において圧電フィルム20を樹脂製懸吊帯4の内面側に配設する例を述べたが、圧電フィルム20を懸吊帯4の外面側にも配設する構成としてもよい。また、樹脂シート間に圧電フィルムを挟持する構成としてもよい(図示せず)。
実施例2の場合においても吊り革200は乗り物の運行過程で揺れる、または握り環2に人がぶら下がって懸吊帯4が引っ張られるなどにより発電する。
なお、上記実施例2において圧電フィルム20を樹脂製懸吊帯4の内面側に配設する例を述べたが、圧電フィルム20を懸吊帯4の外面側にも配設する構成としてもよい。また、樹脂シート間に圧電フィルムを挟持する構成としてもよい(図示せず)。
さらに、実施例1、2において握り環に圧電部材を備える構成としてもよい。即ち、懸吊帯と握り環の少なくとも一方に圧電部材を備えた構成としてもよい。圧電部材は任意の部材としてよいことは自明で、PVDFシートやPVDFフィルムの他に圧電セラミックスであってもよい。圧電フィルムは単層または多層であってもよい。
本発明の発電可能な吊り革は車両に配設するものに限らず、吊り輪などの運道具を構成する懸吊帯、介護用品の吊り籠を構成する懸吊帯などに応用し、使用過程で発電を可能にする。
1.4 懸吊帯
2 握り環
3 突起
10 圧電シート(PVDFシート)
11 電極
12 保護被膜
20 圧電フィルム(PVDFフィルム)
100、200 吊り革
2 握り環
3 突起
10 圧電シート(PVDFシート)
11 電極
12 保護被膜
20 圧電フィルム(PVDFフィルム)
100、200 吊り革
Claims (2)
- 懸吊帯に握り環を懸吊してなり、前記懸吊帯が圧電部材シート,または主面に圧電部材シートを配設した帯状部材のいずれか一方からなり、前記懸吊帯が揺れるまたは引っ張られることにより発電することを特徴とする発電可能な吊り革。
- 圧電部材シートがポリフッ化ビニリデンシートから成り、前記ポリフッ化ビニリデンシートの両面に電極を備えたことを特徴とする請求項1記載の発電可能な吊り革。
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CN104175925A (zh) * | 2014-09-10 | 2014-12-03 | 费志勤 | 具有防滑功能的公交拉手装置 |
CN104192039A (zh) * | 2014-09-11 | 2014-12-10 | 费志勤 | 一种用于公交车上的拉手装置 |
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CN112026612A (zh) * | 2020-07-20 | 2020-12-04 | 姜友菊 | 一种基于介电弹性体的惯性力吸收自发电的扶手 |
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2010
- 2010-02-12 JP JP2010028792A patent/JP2011162109A/ja active Pending
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