JP2011155571A - 信号補償装置及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばフィルタの設計に必要な高度な専門知識を必要とすることなく、フィルタを含む増幅器を通信装置に対して適用する。
【解決手段】信号補償装置(200)は、(i)入力される信号に対して、可変な帯域設定値に基づく帯域制限を行うと共に、(ii)帯域制限が行われた信号を増幅手段(100)に対して出力する帯域制限手段(205、206)と、増幅手段の出力の一部を帰還信号として帯域制限手段に負帰還する帰還手段(210)と、帰還信号のうち、(i)帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが小さくなる特性を有する第1信号成分及び(ii)帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが大きくなる特性を有する第2信号成分の夫々の信号レベルを測定する測定手段(223、224)と、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて帯域設定値を調整する調整手段(227)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば負帰還増幅器等の増幅器における信号波形を補償する信号補償装置及びこのような信号補償装置を備える通信装置の技術分野に関する。
携帯電話や無線基地局等の通信装置に用いられるパワーアンプ等を含む増幅器では、入力信号(例えば、送信信号)を低歪みで増幅する線形性が求められる。増幅器の線形性を実現するためには、増幅器において発生する非線形歪み(非線形波形歪み)を補償する対応策が行われる。非線形歪みを補償する方式の一例として、負帰還方式等が知られている。
負帰還方式を用いて非線形歪みを補償する場合には、基板配線や使用する回路部品や回路構成等に依存して、負帰還ループ内での遅延が生じることが知られている。この遅延により、負帰還ループ内において、入力信号の周波数に応じた位相シフトが発生してしまう。このとき、180°以上の位相シフトを有する信号成分が負帰還されることも想定される。しかしながら、180°以上の位相シフトを有する信号成分の負帰還は、実質的には入力信号に対する正帰還となってしまう。ところが、入力信号に対する正帰還は、増幅器の発振を引き起こしてしまうため好ましくない。従って、負帰還ループ内での遅延を考慮して、180°以上の位相シフトを有する信号成分のゲインを0dB未満にするためのフィルタを負帰還ループ内に設置する必要が出てくる。
従来、負帰還ループ内に設置されるフィルタの設計(例えば、フィルタの帯域の設計)は、以下のような手順で、フィルタそのものやフィルタを組み込んだ増幅器を製造するメーカによって行われている。まず、フィルタを設置しない場合の負帰還ループの特性が測定される。その後、フィルタを設置することによって負帰還ループ内に生ずる180°以上の位相シフトを有する信号成分のゲインを0dB未満にすることができるように、フィルタの帯域が適宜調整される。これにより、フィルタの設計が行われる。
特開2006−279775号公報
一方で、近年、通信装置では、チップ単位での部品供給が行われることが多い。例えば、通信装置を製造するメーカは、パワーアンプを含むチップや当該パワーアンプ以外のアナログ回路を含むチップやその他のチップを個別に入手すると共に、これらのチップを組み合わせることで、上述の負帰還方式を用いて非線形歪みを補償する増幅器を備える通信装置を製造している。しかしながら、パワーアンプの特性や基板配線等によって負帰還ループ内での遅延が変わってしまう。このため、上述したフィルタを負帰還ループ内に設置するためには、通信装置を製造するメーカ自身も、負帰還ループ内に設置されるフィルタの設計を行う高度な専門知識を有している必要が出てくる。しかしながら、フィルタの設計を行う高度な専門知識を有している人員が通信装置を製造するメーカにおいて確保されているとは限らない。このため、増幅器を適切に製造することが難しいという技術的な問題点が生ずる。
また、入力信号の帯域幅が狭ければ、帯域を厳密に考慮しなくともフィルタを設計することができるとも考えられる。しかしながら、CDMA(Code Division Multiple Access)方式やLTE(Long Term Evolution)方式等に代表される近年の通信方式では、入力信号の帯域幅が広い。このため、負帰還ループ内での遅延によって生ずる信号成分の周波数と入力信号の周波数とが近接しかねない。従って、単に負帰還ループ内での遅延によって生ずる信号成分をカットすることのみを目的としてフィルタの帯域を設計するだけでは、負帰還ループ内での遅延によって生ずる信号成分をカットするために設定したフィルタの帯域(フィルタのカットオフ周波数)が、入力信号の帯域に入り込みかねない。これにより、負帰還ループ内での遅延によって生ずる信号成分をカットする一方で、非線形歪みを十分に補償することが困難となりかねない。このため、結局は、フィルタの設計に必要な高度な専門知識が必要となってしまう。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、例えばフィルタの設計に必要な高度な専門知識を必要とすることなく、フィルタを含む増幅器を通信装置に対して適用することを可能とならしめる信号補償装置及びこのような信号補償装置を備える通信装置を提供することを目的とする。
上記課題は、帯域制限手段と、帰還手段と、測定手段と、調整手段とを備える信号補償装置によって解決され得る。帯域制限手段は、当該帯域制限手段に入力される信号に対して、帯域設定値に基づく帯域制限を行う。帯域設定値は、調整手段の制御の下に可変に調整可能である。また、帯域制限手段は、帯域制限が行われた信号を、増幅処理を行う増幅手段に対して出力する。帰還手段は、増幅手段の出力の少なくとも一部を帰還信号として帯域制限手段に負帰還する。測定手段は、帰還信号のうち帯域制限手段の帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが小さくなる特性を有する第1信号成分の信号レベルを測定する。加えて、測定手段は、帰還信号のうち帯域制限手段の帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが大きくなる特性を有する第2信号成分の信号レベルを測定する。つまり、測定手段は、帯域設定値の調整の態様に対して相反するように信号レベルが変化する2種類の信号成分の夫々の信号レベルを測定する。調整手段は、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて、帯域設定値を調整する。
上記課題はまた、上述の信号補償装置と、上述の増幅手段とを備える通信装置によって解決され得る。
以上説明した信号補償装置によれば、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて帯域設定値を調整することができる。加えて、信号補償装置によれば、帯域設定値の調整が、調整手段の動作によって、いわば自動的にないしは自律的に行われる。従って、帯域設定値の調整(つまり、帯域制限手段の設計)に必要な高度な専門知識を有していなくとも、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルを適切に制御することができる。言い換えれば、人手を用いて帯域設定値の調整を行わなくとも、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルを適切に制御することができる。このため、信号補償装置を含むチップとパワーアンプ等の増幅手段を含むチップとを別々に入手した後に組み合わせることで増幅器(或いは、当該増幅器を備える通信装置等)を製造する場合であっても、第1信号成分及び第2信号成分の夫々の信号レベルを適切に制御することができる。
また、以上説明した通信装置によれば、上述した信号補償装置が享受する効果と同様の効果を享受することができる。
第1実施形態の増幅器の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の増幅器中の特定の回路部分において観測される信号の波形を示す波形図である。 第1実施形態の増幅器が備える帯域可変フィルタの帯域を調整した場合に観測される信号波形を示す波形図である。 第2実施形態の増幅器の構成を示すブロック図である。 第3実施形態の増幅器の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の増幅器の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の増幅器を通信装置に対して適用した場合の構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態の一例として、増幅器の実施形態について説明を進める。尚、以下の例では、増幅器の一例として、直交変調処理を行う変調器を備える増幅器について説明を進める。このような増幅器は、例えば、携帯電話や無線基地局等の通信装置に対して適用することができる。
(1)第1実施形態
初めに、図1から図3を参照して、第1実施形態の増幅器1について説明を進める。ここに、図1は、第1実施形態の増幅器1の構成を示すブロック図であり、図2は、第1実施形態の増幅器1中の特定の回路部分において観測される信号の波形を示す波形図であり、図3は、第1実施形態の増幅器1が備える帯域可変フィルタ205及び206の帯域を調整した場合に観測される信号波形を示す波形図である。
図1に示すように、第1実施形態の増幅器1は、「増幅手段」の一実施例であるパワーアンプ100と、「信号補償装置」の一実施例である歪み補償回路200とを備えている。歪み補償回路200は、減算器201と、減算器202と、ループゲイン用アンプ203と、ループゲイン用アンプ204と、「帯域制限手段」の一実施例である帯域可変フィルタ205と、「帯域制限手段」の一実施例である帯域可変フィルタ206と、直交変調器207と、「帰還手段」の一実施例である帰還回路210と、帯域調整回路220とを備えている。帰還回路210は、直交復調器211を備えている。帯域調整回路220は、フィルタ221と、フィルタ222と、「測定手段」の一実施例である電力検出部223と、「測定手段」の一実施例である電力検出部224と、比較器225と、比較器226と、「調整手段」の一実施例である帯域調整部227とを備えている。このような構成を有する増幅器1は、以下のように動作する。
減算器201には、入力信号としての送信ベースバンド信号(Ich:同相成分)及び帰還回路210から帰還されるフィードバックベースバンド信号(Ich)の夫々が入力される。減算器201は、送信ベースバンド信号(Ich)からフィードバックベースバンド信号(Ich)を減算することで得られるベースバンド信号(Ich)を、ループゲイン用アンプ203へと出力する。
減算器202には、入力信号としての送信ベースバンド信号(Qch:逆相成分)及び帰還回路210から帰還されるフィードバックベースバンド信号(Qch)の夫々が入力される。減算器202は、送信ベースバンド信号(Qch)からフィードバックベースバンド信号(Qch)を減算することで得られるベースバンド信号(Qch)を、ループゲイン用アンプ204へと出力する。
ループゲイン用アンプ203は、減算器201から出力されるベースバンド信号(Ich)に対して、所定のループゲインに応じた増幅処理(或いは、減衰処理)を行う。ループゲイン用アンプ203は、増幅処理を行ったベースバンド信号(Ich)を帯域可変フィルタ205へと出力する。
ループゲイン用アンプ204は、減算器202から出力されるベースバンド信号(Qch)に対して、所定のループゲインに応じた増幅処理(或いは、減衰処理)を行う。ループゲイン用アンプ204は、増幅処理を行ったベースバンド信号(Qch)を帯域可変フィルタ206へと出力する。
帯域可変フィルタ205は、ループゲイン用アンプ203から出力されるベースバンド信号(Ich)に対して、帯域調整回路220によって設定される帯域設定値(例えば、カットオフ周波数設定値)に応じた帯域制限処理を行う。帯域可変フィルタ205は、帯域制限処理を行ったベースバンド信号(Ich)を直交変調器207へと出力する。
帯域可変フィルタ206は、ループゲイン用アンプ204から出力されるベースバンド信号(Qch)に対して、帯域調整回路220によって設定される帯域設定値(例えば、カットオフ周波数設定値)に応じた帯域制限処理を行う。帯域可変フィルタ206は、帯域制限処理を行ったベースバンド信号(Qch)を直交変調器207へと出力する。
直交変調器207は、帯域可変フィルタ205から出力されるベースバンド信号(Ich)及び帯域可変フィルタ206から出力されるベースバンド信号(Qch)に対して、直交変調処理を行う。これにより、直交変調器207は、送信信号を生成することができる。直交変調器207は、生成した送信信号をパワーアンプ100へと出力する。
パワーアンプ100は、送信信号に対して、所定の送信ゲインに応じた増幅処理(或いは、減衰処理)を行う。パワーアンプ100は、増幅処理を行った送信信号を、例えば不図示のアンテナ等に出力する。
ここで、図2(a)を参照して、パワーアンプ100から出力される送信信号(つまり、図1中A点において観測される送信信号)について説明する。図2(a)に示すように、パワーアンプ100から出力される送信信号は、(i)送信ベースバンド信号(Ich)及び送信ベースバンド信号(Qch)に相当する、周波数f1付近の信号波と、(ii)減算器201及び202から帰還回路210を経て再度減算器201及び202へと至るフィードバックループにおける遅延に起因して生ずる、周波数f1±f3付近の不要波1と、(iii)パワーアンプ100における非線形歪みに起因して信号波の裾野に現れる不要波2とを含んでいる。
不要波1及び不要波2は、以下に示す特性を有している。まず、不要波1は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を小さくする(つまり、帯域を小さくする)につれて、信号レベルが小さくなるという特性を有している。一方で、不要波2は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を小さくする(つまり、帯域を小さくする)につれて、信号レベルが大きくなるという特性を有している。係る特性について、具体的に図3を参照して説明する。
図3(a)は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値の調整前の、減算器201及び202から帰還回路210を経て再度減算器201及び202へと至るフィードバックループにおけるゲイン(ループゲイン)の周波数特性と、信号波、不要波1及び不要波2の信号レベルとを示している。図3(a)に示す状態を初期状態として、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値が小さくすることで、ループゲイン特性が図3(b)に示すように変化したとする。図3(b)に示す例では、帯域設定値の調整後のループゲイン特性は、帯域設定値の調整前のループゲイン特性と比較して、カットオフ周波数が小さくなるように変化している。従って、周波数f1+f3付近におけるゲインが小さくなるため、不要波1の信号レベルは小さくなる。一方で、周波数f1付近のゲインも小さくなってしまうため、非線形歪みの圧縮効果が薄れてしまう。その結果、信号波の裾野に現れる不要波2の信号レベルは大きくなってしまう。このように、不要波1及び不要波2は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値の調整量に対して、信号レベルが相反するように変化するという特性を有している。
信号特性を向上させるためには、不要波1及び不要波2を減衰する又はなくすことが好ましい。この不要波1及び2を減衰する又はなくすため、第1実施形態の増幅器1においては、(i)送信信号がフィードバックベースバンド信号として送信ベースバンド信号に対して負帰還されると共に、(ii)帯域調整回路220の制御の下に帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値が調整される。このため、パワーアンプ100から出力される送信信号の全部又は一部は、帰還回路210へと出力される。
帰還回路210が備える直交復調器211は、パワーアンプ100から出力される送信信号に対して、直交復調処理を行う。これにより、直交復調器211は、フィードバックベースバンド信号(Ich)及びフィードバックベースバンド信号(Qch)を生成することができる。直交復調器211は、生成したフィードバックベースバンド信号(Ich)を減算器201に対して出力する。これにより、フィードバックベースバンド信号(Ich)が減算器201へと帰還される。加えて、直交復調器211は、生成したフィードバックベースバンド信号(Qch)を減算器202に対して出力する。これにより、フィードバックベースバンド信号(Qch)が減算器202へと帰還される。
直交復調器211はまた、生成したフィードバックベースバンド信号(Ich)及びフィードバックベースバンド信号(Qch)を、帯域調整回路220が備えるフィルタ221及び222の夫々へと出力する。
フィルタ221は、フィードバックベースバンド信号(Ich)及びフィードバックベースバンド信号(Qch)の夫々に対して、不要波1のみを透過し且つ信号波及び不要波2を遮断するフィルタリング処理を行う。その後、フィルタ221は、フィルタリング処理を行ったベースバンド信号を、電力検出部223へと出力する。このとき、フィルタ221が出力するベースバンド信号(つまり、図1中B点におけるおいて観測されるベースバンド信号)は、図2(b)のスペクトル図に示すように、不要波1を含んでおり、信号波及び不要波2を殆ど或いは全く含んでいない。
フィルタ222は、フィードバックベースバンド信号(Qch)及びフィードバックベースバンド信号(Ich)の夫々に対して、不要波2のみを透過し且つ信号波及び不要波1を遮断するフィルタリング処理を行う。その後、フィルタ222は、フィルタリング処理を行ったベースバンド信号を、電力検出部224へと出力する。このとき、フィルタ222が出力するベースバンド信号(つまり、図1中C点におけるおいて観測されるベースバンド信号)は、図2(c)のスペクトル図に示すように、不要波2を含んでおり、信号波及び不要波1を殆ど或いは全く含んでいない。
電力検出部223は、フィルタ221より出力されるベースバンド信号(つまり、不要波1を含むベースバンド信号)の信号レベル(電力値)を検出する。その結果、電力検出部223は、不要波1の信号レベルを検出する。その後、電力検出部223は、検出した不要波1の信号レベルを比較器225へと出力する。
電力検出部224は、フィルタ222より出力されるベースバンド信号(つまり、不要波2を含むベースバンド信号)の信号レベル(電力値)を検出する。その結果、電力検出部224は、不要波2の信号レベルを検出する。その後、電力検出部224は、検出した不要波2の信号レベルを比較器226へと出力する。
比較器225は、不要波1の信号レベルと所定の第1スレッシュホールド値とを比較する。第1スレッシュホールド値には、増幅器1(或いは、増幅器1を使用する通信装置)の仕様に応じて定まる不要波1の信号レベル上限値が設定されることが好ましい。比較器225は、不要波1の信号レベルと所定の第1スレッシュホールド値との比較結果(例えば、大小関係等)を、帯域調整部227へと出力する。
比較器226は、不要波2の信号レベルと所定の第2スレッシュホールド値とを比較する。第2スレッシュホールド値には、増幅器1(或いは、増幅器1を使用する通信装置)の仕様に応じて定まる不要波2の信号レベル上限値が設定されることが好ましい。比較器226は、不要波2の信号レベルと所定の第2スレッシュホールド値との比較結果(例えば、大小関係等)を、帯域調整部227へと出力する。
帯域調整部227は、比較器225における比較結果及び比較器226における比較結果に基づいて、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整する。例えば、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも大きいか又は不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも大きい場合には、帯域調整部227は、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整する。一方で、例えば、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さく且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さい場合には、帯域調整部227は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整しなくともよい。
ここで、帯域調整部227は、上述した不要波1及び2の特性(具体的には、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値の調整量に対して相反するように不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが変化するという特性)を考慮して、以下に示す手順で帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整してもよい。初めに、帯域調整部227は、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を上限に設定した上で、不要波2の信号レベルが第2のスレッシュホールド値よりも小さいか否かを確認する。その後、帯域調整部227は、不要波2の信号レベルが第2のスレッシュホールド値よりも小さくなる状態を維持していることを確認しながら、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を徐々に小さくしていくことで、不要波1の信号レベルが第1のスレッシュホールド値よりも小さくなるポイントを探す。その後、帯域調整部227は、不要波1の信号レベルが第1のスレッシュホールド値よりも小さくなった時点で、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値の調整を終了する。これにより、帯域調整部227は、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができる。
以上説明したように、第1実施形態の増幅器1によれば、フィードバックループにおける遅延に起因して生ずる不要波1及びパワーアンプ100における非線形歪みに起因して生ずる不要波2の夫々の信号レベルを小さくすることができる。
加えて、第1実施形態の増幅器1によれば、不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルを小さくするための帯域設定値の調整が、帯域調整部227の動作によって、いわば自動的にないしは自律的に行われる。従って、帯域設定値の調整(つまり、帯域可変フィルタ205及び206の設計)に必要な高度な専門知識を有していなくとも、不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが小さくなる増幅器1を実現することができる。言い換えれば、人手を用いて帯域設定値の調整(つまり、帯域可変フィルタ205及び206の設計)を行わなくとも、不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが小さくなる増幅器1を実現することができる。このため、帯域可変フィルタ205及び206を含むチップ(例えば、上述の信号補償回路200)とパワーアンプ100を含むチップとを別々に入手した後に組み合わせることで増幅器1(或いは、後述する増幅器1を備える通信装置)を製造する場合であっても、不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが小さくなる増幅器1(或いは、後述する増幅器1を備える通信装置)を実現することができる。
尚、上述した第1実施形態は、直交変調を行う変調器を備える増幅器1について説明している。しかしながら、直交変調以外の変調処理を行う変調器を備える増幅器であってもよい。また、変調方式に応じて、増幅器に入力される入力信号の系列もまた、第1実施形態に示す「2系統」に限定されることはない。このように構成したとしても、上述した各種効果が得られることは言うまでもない。加えて、増幅器は、変調処理を行う変調器を備えていなくともよい。例えば、入力信号及びフィードバック信号が入力される減算器(例えば、減算器201)と、減算器の出力が入力される帯域可変フィルタ(例えば、帯域可変フィルタ205)と、帯域可変フィルタの出力が入力されるパワーアンプ(例えば、パワーアンプ100)と、パワーアンプの出力をフィードバック信号として減算器へと帰還する帰還回路(例えば、直交復調器を備えない帰還回路210)と、帯域調整回路(例えば、フィルタ221及び222のうちのいずれか一方、電力検出部223及び224のいずれか一方、比較器225及び226のいずれか一方、並びに帯域調整部227を備える帯域調整回路220)を備える増幅器であっても、上述した各種効果を好適に享受することができる。以下に説明する第2実施形態から第4実施形態についても同様である。
(2)第2実施形態
続いて、図4を参照して、第2実施形態の増幅器2について説明を進める。ここに、図4は、第2実施形態の増幅器2の構成を示すブロック図である。尚、上述した第1実施形態の増幅器1と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図4に示すように、第2実施形態の増幅器2は、第1実施形態の増幅器1と同様に、パワーアンプ100と、歪み補償回路200aとを備えている。第2実施形態の歪み補償回路200aは、第1実施形態の歪み補償回路200と同様に、減算器201と、減算器202と、ループゲイン用アンプ203と、ループゲイン用アンプ204と、帯域可変フィルタ205と、帯域可変フィルタ206と、直交変調器207と、帰還回路210と、帯域調整回路220とを備えている。
第2実施形態の歪み補償回路200aは更に、「通知手段」の一実施例であるインジケータ230を備えている。第2実施形態では、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができない場合には、帯域調整部227が、「調整不可能」である旨をインジケータ230に対して通知する。インジケータ230は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、「調整不可能」である旨を、増幅器2を使用して通信装置等を製造する製造者(或いは、増幅器2の製造者等)に対して通知する。例えば、インジケータ230は、「調整不可能」である旨が通知された場合に「H(High)レベル」の制御信号を外部のLSI等に出力し且つ「調整不可能」である旨が通知されない場合に「L(Low)レベル」の制御信号を外部のLSI等に出力することで、「調整不可能」である旨を、増幅器2を使用して通信装置等を製造する製造者等に対して通知してもよい。或いは、例えば、インジケータ230がLED等の明滅手段を備えている場合には、インジケータ230は、「調整不可能」である旨が通知された場合に明滅手段を点灯することで、「調整不可能」である旨を、増幅器2を使用して通信装置等を製造する製造者等に対して通知してもよい。或いは、例えば、インジケータ230がディスプレイ等の表示手段を備えている場合には、インジケータ230は、「調整不可能」である旨が通知された場合に表示手段上にその旨を表示することで、「調整不可能」である旨を、増幅器2を使用して通信装置等を製造する製造者等に対して通知してもよい。或いは、インジケータ230がスピーカ等の音声出力手段を備えている場合には、インジケータ230は、「調整不可能」である旨が通知された場合に音声出力手段から警告音声を出力することで、「調整不可能」である旨を、増幅器2を使用して通信装置等を製造する製造者等に対して通知してもよい。或いは、インジケータ230は、その他の態様で、「調整不可能」である旨を増幅器2の製造者に対して通知してもよい。
以上説明した第2実施形態の増幅器2によれば、第1実施形態の増幅器1が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。
また、第2実施形態の増幅器2によれば、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を適切に調整することができない場合には、「調整不可能」である旨を増幅器2の製造者等に対して通知することができる。このため、増幅器2の製造者等は、現在組み合わせようとしているパワーアンプ100と歪み補償回路200では所望の特性を得ることができないということを比較的容易に認識することができる。
(3)第3実施形態
続いて、図5を参照して、第3実施形態の増幅器3について説明を進める。ここに、図5は、第3実施形態の増幅器3の構成を示すブロック図である。尚、上述した第1実施形態の増幅器1と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図5に示すように、第3実施形態の増幅器3は、第1実施形態の増幅器1と同様に、パワーアンプ100と、歪み補償回路200bとを備えている。第3実施形態の歪み補償回路200bは、第1実施形態の歪み補償回路200と同様に、減算器201と、減算器202と、ループゲイン用アンプ203と、ループゲイン用アンプ204と、帯域可変フィルタ205と、帯域可変フィルタ206と、直交変調器207と、帰還回路210と、帯域調整回路220とを備えている。
第3実施形態の歪み補償回路200bは更に、「変更手段」の一実施例であるアンプ電源電圧変更部240を備えている。第3実施形態では、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができない場合には、帯域調整部227が、「調整不可能」である旨をアンプ電源電圧変更部240に対して通知する。アンプ電源電圧変更部240は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、パワーアンプ100の電源電圧を変更する。例えば、アンプ電源電圧変更部240は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、パワーアンプ100の電源電圧を所定値Δvだけ大きくすることが好ましい。
パワーアンプ100の電源電圧が変更された状態で、帯域調整部227は、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を再度調整する。この再度の調整によっても帯域設定値を調整することができない場合には、帯域調整部227は、「調整不可能」である旨をアンプ電源電圧変更部240に対して再度通知する。アンプ電源電圧変更240部は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、パワーアンプ100の電源電圧を再度変更する。例えば、アンプ電源電圧変更部240は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、パワーアンプ100の電源電圧を所定値Δvだけ更に大きくすることが好ましい。つまり、アンプ電源電圧変更部240は、「調整不可能」である旨が通知される都度、パワーアンプ100の電源電圧所定値Δvずつ大きくすることが好ましい。以降、上述の動作が、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値が調整されるまで繰り返される。
以上説明した第3実施形態の増幅器3によれば、第1実施形態の増幅器1が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。
また、第3実施形態の増幅器3によれば、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を適切に調整することができない場合には、パワーアンプ100の電源電圧を変更することで、帯域設定値の適切な調整を試みることができる。従って、パワーアンプ100の電源電圧を変更しない構成と比較して、帯域設定値を適切に調整することができる確率を増加させることができる。
(4)第4実施形態
続いて、図6を参照して、第4実施形態の増幅器4について説明を進める。ここに、図6は、第4実施形態の増幅器4の構成を示すブロック図である。尚、上述した第1実施形態の増幅器1と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図5に示すように、第4実施形態の増幅器4は、第1実施形態の増幅器1と同様に、パワーアンプ100と、歪み補償回路200cとを備えている。第4実施形態の歪み補償回路200cは、第1実施形態の歪み補償回路200と同様に、減算器201と、減算器202と、ループゲイン用アンプ203と、ループゲイン用アンプ204と、帯域可変フィルタ205と、帯域可変フィルタ206と、直交変調器207と、帰還回路210cと、帯域調整回路220とを備えている。第4実施形態の帰還回路210cは、第1実施形態の帰還回路210と同様に、直交復調器211を備えている。
第4実施形態の帰還回路210cは更に、直交復調器211から減算器201に至るまでの信号経路上に配置されるスイッチ212と、直交復調器211から減算器202に至るまでの信号経路上に配置されるスイッチ213とを備えている。また、第4実施形態の歪み補償回路200cは更に、「制御手段」の一実施例であるループ制御部250を備えている。
第4実施形態では、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができない場合には、帯域調整部227が、「調整不可能」である旨をループ制御部250に対して通知する。ループ制御部250は、「調整不可能」である旨が通知された場合には、スイッチ212及び213の夫々が開状態(つまり、オフ状態又は切断状態)となるように、スイッチ212及び213の状態を制御する。他方で、ループ制御部250は、「調整不可能」である旨が通知されていない場合には、スイッチ212及び213の夫々が閉状態(つまり、オン状態又は導通状態)となるように、スイッチ212及び213の状態を制御する。つまり、第4実施形態では、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができない場合には、帰還回路210cによるフィードバックループが動作しなくなる。言い換えれば、不要波1の信号レベルが第1スレッシュホールド値よりも小さくなり且つ不要波2の信号レベルが第2スレッシュホールド値よりも小さくなるように帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を調整することができる場合に選択的に、帰還回路210cによるフィードバックループが動作する。
以上説明した第4実施形態の増幅器4によれば、第1実施形態の増幅器1が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。
また、第4実施形態の増幅器4によれば、帯域可変フィルタ205及び206の夫々の帯域設定値を適切に調整することができない場合には、帰還回路210cによるフィードバックループを電気的に切り離すことができる。このため、帯域設定値を適切に調整することができない状況下でのフィードバックループの動作の継続によって発生し得る不都合があったしても、当該不都合の発生を好適に抑制することができる。
(5)通信装置への適用例
続いて、図7を参照して、上述した第1実施形態の増幅器1を通信装置に対して適用した場合の例について説明する。ここに、図7は、上述した第1実施形態の増幅器1を通信装置に対して適用した場合の構成の一例を示すブロック図である。尚、第1実施形態の増幅器1を通信装置に対して適用する場合と同様の態様で、第2実施形態の増幅器2、第3実施形態の増幅器3又は第4実施形態の増幅器4を通信装置に対して適用することができる。
図7に示すように、通信装置300は、データ処理部301と、ベースバンド信号処理部302と、D/Aコンバータ303と、変調器を含む歪み補償回路200と、RF送信部304と、パワーアンプ100と、アンテナ305と、RF受信部306と、復調器307と、A/Dコンバータ308とを備えている。尚、このような通信装置として、例えば携帯電話や無線基地局等の無線通信システムにおいて用いられる通信装置が一例としてあげられる。
通信装置300では、データの送信時には、以下の動作が行われる。まず、データ処理部301は、送信するべきデータに対してデータ処理(例えば、暗号化処理や、符号化処理や、エラー訂正符号付加処理等)を行う。これにより、データ処理部301は、送信データを生成する。その後、ベースバンド信号処理部302は、送信データに対してベースバンド処理を行う。これにより、ベースバンド信号処理部302は、ベースバンド信号を生成する。その後、D/Aコンバータ303は、デジタル信号であるベースバンド信号をアナログ信号に変換する。その後、変調器を含む歪み補償回路200は、アナログ信号に変換されたベースバンド信号に対して変調処理を行う。これにより、変調器を含む歪み補償回路200は、変調信号を生成する。その後、RF送信部304は、変調信号に対して各種RF処理を行う。これにより、RF送信部304は、RF信号を生成する。その後、パワーアンプ100は、RF信号に対して増幅処理を行う。これにより、パワーアンプ10は、送信信号を生成する。その後、アンテナ305は、送信信号を無線電波として送信する。これにより、データの送信が行われる。
一方、データの受信時には、以下の動作が行われる。まず、アンテナ305は、受信信号を含む無線電波を受信する。その後、RF受信部306は、アンテナ305において受信された受信信号に対して各種RF処理を行う。これにより、RF受信部306は、変調信号を生成する。その後、復調器307は、変調信号に対して復調処理を行う。これにより、復調器307は、ベースバンド信号を生成する。その後、A/Dコンバータ308は、アナログ信号であるベースバンド信号をデジタル信号に変換する。その後、ベースバンド信号処理部302は、デジタル信号に変換されたベースバンド信号に対してベースバンド処理を行う。これにより、ベースバンド信号処理部302は、受信データを生成する。その後、データ処理部301は、受信データに対してデータ処理(例えば、復号化処理や、エラー訂正処理等)を行う。これにより、データの受信が行われる。
このような通信装置300によれば、上述した歪み補償回路200及びパワーアンプ100がデータの送信系に対して適用されているため、上述した増幅器1が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。より具体的には、例えば、図7中点線で囲まれている回路部分を含むチップとパワーアンプ100を含むチップとを別々に入手した後に組み合わせることで通信装置300を製造する場合であっても、人手を用いて帯域設定値の調整を通信装置300の製造者自身が行うことなく、上述した不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが小さくなる通信装置300を実現することができる。或いは、例えば、図7中一点鎖線又は二点鎖線で囲まれている回路部分を含むチップとパワーアンプ100を含むチップとを別々に入手した後に組み合わせることで通信装置300を製造する場合であっても同様に、人手を用いて帯域設定値の調整を通信装置300の製造者自身が行うことなく、上述した不要波1及び不要波2の夫々の信号レベルが小さくなる通信装置300を実現することができる。
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
(i)入力される信号に対して、可変に調整される帯域設定値に基づく帯域制限を行うと共に、(ii)前記帯域制限が行われた信号を、増幅処理を行う増幅手段に対して出力する帯域制限手段と、前記増幅手段の出力の一部を帰還信号として前記帯域制限手段に負帰還する帰還手段と、前記帰還信号のうち、(i)前記帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが小さくなる特性を有する第1信号成分及び(ii)前記帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが大きくなる特性を有する第2信号成分の夫々の信号レベルを測定する測定手段と、前記第1信号成分及び前記第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて、前記帯域設定値を調整する調整手段とを備えることを特徴とする信号補償装置。
(付記2)
(i)入力される信号に対して、可変に調整される帯域設定値に基づく帯域制限を行うと共に、(ii)前記帯域制限が行われた信号を、増幅処理を行う増幅手段に対して出力する帯域制限手段と、前記増幅手段の出力の一部を帰還信号として前記帯域制限手段に負帰還する帰還手段と、前記帰還信号のうち、(i)前記帰還手段による前記帰還信号の帰還に起因して生ずる第1信号成分及び(ii)前記増幅手段の非線形歪みに起因して生ずる第2信号成分の夫々の信号レベルを測定する測定手段と、前記第1信号成分及び前記第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて、前記帯域設定値を調整する調整手段とを備えることを特徴とする信号補償装置。
(付記3)
前記調整手段は、前記第1信号成分の信号レベルが所定の第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが所定の第2閾値以下となるように、前記帯域設定値を調整することを特徴とする付記1又は2に記載の信号補償装置。
(付記4)
前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下とならず且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下とならない旨を外部に通知する通知手段を更に備えることを特徴とする付記3に記載の信号補償装置。
(付記5)
前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記増幅手段を動作させるための動作電圧を変更する変更手段を更に備えることを特徴とする付記3又は4に記載の信号補償装置。
(付記6)
前記変更手段は、前記動作電圧を増加させることを特徴とする付記5に記載の信号補償装置。
(付記7)
前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記帰還信号が前記帯域制限手段に帰還されないように前記帰還手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする付記3から6のいずれか一項に記載の信号補償装置。
(付記8)
前記第1信号成分は、前記帰還手段による前記帰還信号の帰還に起因して生ずる信号成分であり、前記第2信号成分は、前記増幅手段の非線形歪みに起因して生ずる信号成分であることを特徴とする付記1に記載の信号補償装置。
(付記9)
付記1から8のいずれか一項に記載の信号補償装置と、増幅処理を行う処理を行う増幅手段とを備えることを特徴とする通信装置。
1、2、3、4 増幅器
100 パワーアンプ
200 歪み補償回路
201、202 減算器
203、204 ループゲイン用フィルタ
205、206 帯域可変フィルタ
207 直交変調器
210 帰還回路
211 直交復調器
212、213 スイッチ
220 帯域調整回路
221、222 フィルタ
223、224 電力検出部
225、226 比較器
227 帯域調整部
230 インジケータ
240 アンプ電源電圧変更部
250 ループ制御部

Claims (8)

  1. (i)入力される信号に対して、可変に調整される帯域設定値に基づく帯域制限を行うと共に、(ii)前記帯域制限が行われた信号を、増幅処理を行う増幅手段に対して出力する帯域制限手段と、
    前記増幅手段の出力の少なくとも一部を帰還信号として前記帯域制限手段に負帰還する帰還手段と、
    前記帰還信号のうち、(i)前記帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが小さくなる特性を有する第1信号成分及び(ii)前記帯域設定値を小さくするにつれて信号レベルが大きくなる特性を有する第2信号成分の夫々の信号レベルを測定する測定手段と、
    前記第1信号成分及び前記第2信号成分の夫々の信号レベルに基づいて前記帯域設定値を調整する調整手段と
    を備えることを特徴とする信号補償装置。
  2. 前記調整手段は、前記第1信号成分の信号レベルが所定の第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが所定の第2閾値以下となるように、前記帯域設定値を調整することを特徴とする請求項1に記載の信号補償装置。
  3. 前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下とならず且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下とならない旨を外部に通知する通知手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の信号補償装置。
  4. 前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記増幅手段を動作させるための動作電圧を変更する変更手段を更に備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の信号補償装置。
  5. 前記変更手段は、前記動作電圧を増加させることを特徴とする請求項4に記載の信号補償装置。
  6. 前記第1信号成分の信号レベルが前記第1閾値以下となり且つ前記第2信号成分の信号レベルが前記第2閾値以下となるように前記帯域設定値を調整することができない場合に、前記帰還信号が前記帯域制限手段に帰還されないように前記帰還手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の信号補償装置。
  7. 前記第1信号成分は、前記帰還手段による前記帰還信号の帰還に起因して生ずる信号成分であり、前記第2信号成分は、前記増幅手段の非線形歪みに起因して生ずる信号成分であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の信号補償装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の信号補償装置と、
    増幅処理を行う増幅手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
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