JP2011152863A - 車両用ヒートポンプ式空調システム及びその暖房始動方法 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式空調システム及びその暖房始動方法 Download PDF

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航介 増沢
Hidenori Ezaki
秀範 江崎
Daisuke Yamaoka
大祐 山岡
Kengo Hayashi
謙吾 林
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Abstract

【課題】簡単且つ経済的に、低温時の効率的な昇温が遂行されるとともに、キャビン内の暖房を迅速に行うことを可能にする。
【解決手段】車両用ヒートポンプ式空調システム10は、コンプレッサ16を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路18を備える。ヒートポンプ循環路18には、冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサ20と、前記コンデンサ20から送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁22と、前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータ24と、前記冷媒体と前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータ26と、キャビン14から排出される熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータ30と、前記ヒートポンプ循環路18に配置され、電源44から供給されるエネルギにより前記冷媒体を加熱する第2ヒータ42とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行うための車両用ヒートポンプ式空調システム及びその暖房始動方法に関する。
車両、例えば、内燃エンジンを組み込むエンジン自動車、エンジンと二次電池(又は二次電池と燃料電池等)とを併用するハイブリッド自動車、電気自動車及び燃料電池自動車等の自動車に対応して、種々の車両用空調システムが採用されている。
例えば、特許文献1に開示されている車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、図16に示すように、暖房運転時にコンプレッサ1a、三方弁2a、放熱器3a、液タンク4a、膨張弁5a、上流側加熱器6a、吸熱器7a、下流側加熱器8a及び前記コンプレッサ1aに循環する流路が設定されている。
放熱器3aは、コンプレッサ1aから吐出された高温の冷媒の熱を、外部から導入された空気に放熱し、吸熱器7aは、送風された空気の熱を、冷媒に吸熱している。上流側加熱器6a及び下流側加熱器8aは、低温起動時等に電圧を印加することにより、冷媒の加熱を行っている。
また、特許文献2に開示されている自動車用空気調和装置は、ヒートポンプ式空気調和装置である。この空気調和装置は、図17に示すように、送風機1bにより取り入れられた空気を車室内に向かって送るための通風ダクト2bを有しており、この通風ダクト2b内には、エバポレータ3b及び第1コンデンサ4bが配設されている。通風ダクト2bの外には、第2コンデンサ5bが配設されており、第1コンデンサ4bは、主に暖房運転時に作用し、前記第2コンデンサ5bは、主に冷房運転時に作用している。
エバポレータ3b、第1コンデンサ4b及び第2コンデンサ5bは、配管によりリキッドタンク6bや膨張弁7bとともに、コンプレッサ8bに連結されて、冷凍サイクルを構成している。
通風ダクト2b内には、第1コンデンサ4bの上流側近傍に、電気加熱ヒータとしてのPTCヒータ9bが設置されている。このPTCヒータ9bは、暖房性能が不足しがちな起動時や低負荷時に、通電されることによって、暖房性能不足を補うことができる、としている。
特開平7−4755号公報 実開平7−5825号公報
上記の特許文献1では、暖房運転時に吸熱器7aで吸熱を行うとともに、PTCヒータが内設された上流側加熱器6a及び下流側加熱器8aをオン(ON)している。しかしながら、吸熱器7aは、氷点下で吸熱を行う際に、着霜が生じて吸熱ができなくなるという問題がある。
しかも、吸熱器7aと上流側加熱器6a及び下流側加熱器8aとを吸熱源としており、キャビン排熱等の熱源を活用することができない。従って、キャビンの暖房熱源として昇温即効性を得ることが困難であるという問題がある。
また、上記の特許文献2では、PTCヒータ9bは、エバポレータ3bを通過した冷却空気を加熱して昇温させ、第1コンデンサ4bに送り込まれる空気の温度を高くすることにより、前記第1コンデンサ4bの熱交換率を下げる機能を有している。このため、コンプレッサ8bの吐出圧力が上昇するものの、外気温度にのみ依存するため、効率的な暖房運転が遂行されないという問題がある。
しかも、PTCヒータ9bの効率的な運転が考慮されないという問題がある。その上、外気温度が低温である際に、エバポレータ3bに着霜が発生するおそれがある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単且つ経済的に、低温時の効率的な昇温が遂行されるとともに、キャビン内の暖房を迅速に行うことが可能な車両用ヒートポンプ式空調システム及びその暖房始動方法を提供することを目的とする。
本発明は、車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行う車両用ヒートポンプ式空調システムに関するものである。
この空調システムは、圧縮機を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路に配置され、前記冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサと、前記コンデンサから送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁と、前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記膨張弁を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータと、前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記圧縮機から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータを通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータと、前記ヒートポンプ循環路から分岐する分岐路に配置され、前記車両の内外から得られて前記冷媒体よりも高い温度である熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータと、前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記空調システムの外部から供給されるエネルギにより前記冷媒体を加熱する第2ヒータとを備えている。そして、第2ヒータは、第2エバポレータの上流又は下流に配置されている。
また、第2ヒータは、圧縮機の上流に配設されることが好ましい。
さらに、本発明に係る空調システムは、圧縮機を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路に配置され、前記冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサと、前記コンデンサから送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁と、前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記膨張弁を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータと、前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記圧縮機から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータを通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータと、前記ヒートポンプ循環路から分岐する分岐路に配置され、車両の内外から得られて前記冷媒体よりも高い温度である熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータと、前記第2エバポレータに近接して配置され、前記第2エバポレータに導入される前の前記熱媒体を、外部から供給されるエネルギにより加熱する第2ヒータとを備えている。
さらにまた、第2ヒータは、ヒートポンプ循環路外の発熱体から供給されるエネルギにより、冷媒体に熱を与える熱交換器であることが好ましい。
また、この空調システムは、暖房始動時にヒートポンプ循環路を循環する冷媒体のみでキャビンの温度が上昇可能な目標送出温度になるまで、第2ヒータを稼動させる制御部を備えることが好ましい。
さらに、制御部は、キャビンの温度が上昇するのに伴い、第2ヒータの出力を小さく調整することが好ましい。
さらにまた、第2エバポレータで冷媒体と熱交換を行う熱媒体は、キャビンからの排熱気体であることが好ましい。
また、本発明は、車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行う車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法に関するものである。
この暖房始動方法は、第1ヒータの作用下に、冷媒体と熱交換された空調用空気をキャビンに送出する工程と、キャビンへの送出温度を検出する工程と、前記送出温度が目標送出温度よりも低いと判断された際、第2ヒータを駆動させて前記冷媒体又は熱媒体を加熱する工程と、前記第2ヒータの駆動後に、前記送出温度が前記目標送出温度を超えたと判断された際、前記第2ヒータの駆動を停止する工程とを有している。
さらに、この暖房始動方法は、キャビンの温度が上昇するのに伴って、第2ヒータの出力を小さくすることが好ましい。
さらにまた、ヒートポンプ循環路には、圧力センサが設けられるとともに、この暖房始動方法は、前記ヒートポンプ循環路内の圧力が規定値以上である際、送出温度が目標送出温度を超えても、第2ヒータの駆動を継続することが好ましい。
また、この暖房始動方法は、キャビン内の空気を循環させる内気循環モードである際、第2ヒータの駆動を継続することが好ましい。
さらに、車両は、電力の供給が可能な電池を搭載するとともに、この暖房始動方法は、前記電池が低温運転モードである際、第2ヒータの駆動を継続することが好ましい。
さらにまた、日照センサを備えるとともに、この暖房始動方法は、前記日照センサによりキャビン内が昇温可能であると判断された際、送出温度が目標送出温度以下であっても、第2ヒータの駆動を停止することが好ましい。
また、第2ヒータのオン及びオフの切り換えを行う切り換えスイッチを備えるとともに、この暖房始動方法は、前記切り換えスイッチがオフに切り換えられる際、送出温度が目標送出温度以下であっても、第2ヒータの駆動を停止することが好ましい。
さらに、第2ヒータに対し、車両の外部からエネルギを供給することが好ましい。
本発明では、ヒートポンプ循環路に、空調システムの外部から供給されるエネルギにより冷媒体を加熱する第2ヒータが配置されるため、特に低温時にヒートポンプの熱源として有効に利用することができる。しかも、第2ヒータは、第2エバポレータの上流又は下流に配置されており、キャビンの暖房熱源として良好に機能し、前記キャビンを迅速に昇温させることが可能になる。
しかも、外気温度が低く、ヒートポンプの熱源が不足する際にも、キャビンから排出される熱媒体を、第2エバポレータを介して前記ヒートポンプの熱源として利用することが可能になる。これにより、簡単且つ経済的に、着霜を防止して低温時の効率的な昇温が遂行されるとともに、キャビン内の暖房を迅速に行うことができる。
また、本発明では、第2エバポレータに近接して配置され、前記第2エバポレータに導入される前の熱媒体を、空調システムの外部から供給されるエネルギにより加熱する第2ヒータを備えている。従って、キャビンから第2エバポレータに導入される熱媒体を、さらに昇温させることができ、前記第2エバポレータによる吸熱量が良好に増加可能になる。このため、キャビン内の暖房を迅速に行うことができる。
さらに、本発明では、ヒートポンプの熱源のみでキャビンの暖房が可能な状態になった際には、第2ヒータの駆動が停止される。これにより、ヒートポンプの熱源のみによる高効率運転が容易に遂行可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略ブロック図である。 前記空調システムの暖房運転時の概略説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る暖房始動方法を説明するフローチャートである。 第2ヒータの有無によるキャビン温度及び送出温度の説明図である。 暖房性能の説明図である。 消費電力の説明図である。 前記空調システムの内部循環モードの暖房運転時の概略説明図である。 前記空調システムの冷房運転時の概略説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る暖房始動方法を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る暖房始動方法を説明するフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略説明図である。 本発明の第7の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略説明図である。 本発明の第8の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システムの概略説明図である。 特許文献1に開示されている車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の説明図である。 特許文献2に開示されている自動車用空気調和装置の説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム10は、自動車(車両)12に搭載されており、乗員用のキャビン(車室)14の空調を行う。自動車12は、エンジン自動車、エンジンと二次電池(又は二次電池と燃料電池等)とを併用するハイブリッド自動車、電気自動車又は燃料電池自動車等のいずれであってもよい。
空調システム10は、コンプレッサ(圧縮機)16を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路18を備える。ヒートポンプ循環路18には、冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサ20と、前記コンデンサ20から送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁22と、前記膨張弁22を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータ24と、前記コンプレッサ16から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータ24を通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータ(コンデンサ)26とが配置される。
ヒートポンプ循環路18から分岐路28が分岐されるとともに、前記分岐路28には、自動車12の内外から得られる熱媒体、例えば、キャビン14から前記自動車12の外に排出される熱媒体(キャビン14からの排熱気体)と冷媒体で熱交換を行う第2エバポレータ30が配置される。
ここで熱交換される熱媒体は、キャビン14からの排熱気体であるため、前記キャビン14の持つ熱を無駄に捨てずに有効利用することができる。また、空調システム10の暖気起動時に、キャビン14の暖気に供された熱を回収し、再投入することができるため、迅速な立ち上がりが遂行されるという利点がある。
コンデンサ20は、例えば、ラジエータを構成しており、自動車12の前方側に配置されるとともに、前記コンデンサ20の両側には、電磁弁32aと逆止弁34とが配置される。ヒートポンプ循環路18には、コンデンサ20と平行に第1バイパス路36aが設けられ、前記第1バイパス路36aには、電磁弁32bが配置される。
膨張弁22は、空調用空気を冷却する第1エバポレータ24から送出された冷媒体の温度を検出する手段(図示せず)を有する。この膨張弁22は、第1エバポレータ24から送出された冷媒体の温度に応じて、開度を自動的に変更させることにより、冷媒体流量を変更可能に構成される。
ヒートポンプ循環路18には、膨張弁22に近接する部位と、分岐路28の入り口側との接続部位に対応して、三方弁38aが配置される。ヒートポンプ循環路18には、第1エバポレータ24をバイパスする第2バイパス路36bの出口部と前記ヒートポンプ循環路18との接続部位に対応して、三方弁38bが配置される。第2エバポレータ30は、自動車12の後部側に配置される(図2参照)。
第1エバポレータ24と第1ヒータ26との間には、前記第1エバポレータ24により冷却された空調用空気を、前記第1ヒータ26を迂回させてキャビン14に送出するためのエアミックスダンパ40が設けられる。
ヒートポンプ循環路18には、第2エバポレータ30の下流に位置して、具体的には、コンプレッサ16の上流側であって膨張弁22と三方弁38bとの間に位置して、第2ヒータ42が配置される。第2ヒータ42は、電気ヒータで構成されており、空調システム10の外部から電源供給がある場合として、個別の電源(熱源)44から供給されるエネルギにより、又は前記空調システム10の外部から電源供給がない場合には、例えば、車両の電池の発電電力により冷媒体を加熱する。
自動車12には、外気を空調用空気として取り入れるための外気取り入れ口46が形成される。この外気取り入れ口46の下流には、第1エバポレータ24及び第1ヒータ26が、この順に配置される。
第2ヒータ42は、出力調整可能であり、暖房始動時に冷媒体のみでキャビン14の温度が調整可能になるまで、制御部(ECU)48により稼動される(図1参照)。制御部48は、空調システム10全体の駆動制御を行う。
このように構成される空調システム10の動作について、第1の実施形態に係る暖気始動方法との関連で、図3に示すフローチャートに沿って、以下に説明する。
先ず、空調システム10の暖房がオンされると(ステップS1中、YES)、ステップS2に進んで、コンプレッサ16が駆動される。コンプレッサ16は、例えば、最低回転数を維持して駆動される。このため、コンプレッサ16からヒートポンプ循環路18に送出される冷媒体は、図2に示すように、第1ヒータ26に供給され、この第1ヒータ26で空調用空気と熱交換(放熱)を行い、前記空調用空気を昇温させる。
電磁弁32aが閉塞される一方、電磁弁32bが開放されるため、第1ヒータ26から排出される冷媒体は、放熱器であるコンデンサ20を迂回して第1バイパス路36aを通り、膨張弁22に送られる。膨張弁22で減圧された冷媒体は、三方弁38aを介して分岐路28に分岐され、第2エバポレータ30に導入される。第2エバポレータ30では、冷媒体がキャビン14内の熱源と熱交換(吸熱)を行った後、第1エバポレータ24を迂回して第2バイパス路36bから膨張弁22を通って、再度、コンプレッサ16に送られる。
次に、ステップS3に進んで、キャビン14に送出される空調用空気の温度(以下、送出温度ともいう)が検出される。この送出温度が閾値(予め設定される目標送出温度)以下であると判断されると(ステップS3中、YES)、ステップS4に進んで、コンプレッサ16の回転数が最大回転数であるか否かが判断される。
コンプレッサ16の回転数が最大回転数であると判断されると(ステップS4中、YES)、ステップS5に進んで、暖房がオンされているか否かが判断される。そして、暖房がオフであれば(ステップS5中、NO)、処理が終了する一方、暖房がオンであれば(ステップS5中、YES)、ステップS6に進んで、第2ヒータ42が駆動(電源44がオン)される。このため、第2エバポレータ30でキャビン14内の熱源と熱交換を行って吸熱した冷媒体は、さらに第2ヒータ42により吸熱して昇温された後、膨張弁22に送られる。
なお、ステップS3で、送出温度が閾値を超えていると判断されると(ステップS3中、NO)、ステップS7に進んで、コンプレッサ16の回転数が低減される。一方、ステップS4で、コンプレッサ16の回転数が最大回転数以下であると判断されると(ステップS4中、NO)、ステップS8に進んで、前記コンプレッサ16の回転数の増加が行われる。
ステップS6では、制御部48を介して第2ヒータ42が駆動されるため、図4に示すように、キャビン14に送出される空調用空気は、ヒートポンプと第2ヒータ42とにより加温されている。このため、ヒートポンプのみによる加温に比べて、キャビン14の温度が迅速に昇温し、目標送出温度まで一気に上昇させることができる。ここで、目標送出温度は、外気温度、車内温度及び日射等から決定される。
そして、送出温度(吐気温度)が閾値(目標送出温度)以上であると判断されると(ステップS9中、YES)、ステップS10に進んで、第2ヒータ42の出力が低下される。また、キャビン温度が閾値未満であると判断された際には(ステップS9中、NO)、ステップS11に進んで、第2ヒータ42の出力が増加される。
ステップS10で、第2ヒータ42の出力が低下された後、ステップS12に進んで、送出温度が閾値以上であるか否かが判断される。第2ヒータ42の出力が低下され、且つ送出温度が閾値以上であると判断されると(ステップS12中、YES)、ステップS13に進んで、第2ヒータ42による補助量が0(電源44がオフ)であるか否かが判断される。第2ヒータ42による補助量が0であると判断されると(ステップS13中、YES)、ステップS1に戻る。
また、ステップS12において、送出温度が閾値未満であると判断されると(ステップS12中、NO)、ステップS14に進んで、第2ヒータ42の出力増加が行われる。
このように、第1の実施形態では、ヒートポンプ循環路18に、第2エバポレータ30の下流に位置し、個別の熱源である電源44を介して冷媒体を加熱するための第2ヒータ(電気ヒータ)42が配置されている。このため、冷媒体がヒートポンプ循環路18を循環するだけでは、キャビン14の温度を目標送出温度まで上昇し難い際に、第2ヒータ42を前記冷媒体の吸熱用熱源として良好に機能させることが可能になる。これにより、キャビン14の温度を迅速に昇温させることができるという利点がある(図4及び図5参照)。
しかも、第1の実施形態では、送出温度が閾値以上であると判断された際には、ヒートポンプによる暖房を継続する一方、第2ヒータ42の出力を低下させている。そして、ヒートポンプのみによりキャビン温度が目標送出温度を維持し得ると判断された際には、第2ヒータ42の電源44がオフされている。従って、補助熱源である第2ヒータ42の消費電力は、図6に示すように、有効に低減され、ヒートポンプのみによる高効率運転が遂行可能になるという効果がある。
さらにまた、第1の実施形態では、ヒートポンプ循環路18に分岐路28を介して第2エバポレータ30が接続されている。第2エバポレータ30は、暖房運転時に、キャビン14から排出される排熱気体を熱源として冷媒体に吸熱処理を施すことにより、前記冷媒体の温度を一層高めることができる。
これにより、特に外気温度が低く、ヒートポンプの熱源が不足する際にも、第2エバポレータ30を介してキャビン14から排出される排熱気体を前記ヒートポンプの熱源として利用することが可能になる。このため、簡単且つ経済的に、低温時の効率的な昇温が遂行されるとともに、キャビン14内の暖房を迅速に行うことができる。
また、第1の実施形態では、第2ヒータ42が、コンプレッサ16の上流側、すなわち、ヒートポンプ循環路18の低圧側の冷媒体を加熱している。従って、低圧側圧力が向上し、コンプレッサ16における冷媒体量の不足による貧潤滑を良好に回避するとともに、吸熱器である第1エバポレータ24が着霜することを阻止することが可能になる。
次に、空調システム10による内気循環モードの湿暖房運転について、図7を参照しながら説明する。
内気循環モードの暖房運転時には、三方弁38aが操作されることにより、分岐路28がヒートポンプ循環路18から遮断される。このため、コンプレッサ16の作用下に、ヒートポンプ循環路18に送出される冷媒体は、第1ヒータ26を通って放熱された後、膨張弁22を通過して低圧及び低温となり、第2ヒータ42で吸熱された後、コンプレッサ16に送られる。
その際、キャビン14から排出される排熱気体が熱源として不足しても、第2ヒータ42により冷媒体を温めることができ、前記キャビン14を良好に昇温させることが可能になる。
さらにまた、空調システム10による冷房運転が、図8に示されている。
この冷房運転時には、電磁弁32aが開放されるとともに、電磁弁32bが閉塞されて、コンデンサ20がヒートポンプ循環路18に接続される。一方、三方弁38a、38bの切替作用下に、分岐路28がヒートポンプ循環路18から遮断され、且つ第1エバポレータ24が前記ヒートポンプ循環路18に接続される。そして、エアミックスダンパ40は、全閉姿勢に配置される。
このため、コンプレッサ16の作用下に、圧縮されて高温となった冷媒体は、第1ヒータ26を通過してコンデンサ20で冷却された後、膨張弁22でさらに低温及び低圧の冷媒体となった後、第1エバポレータ24に供給される。従って、第1エバポレータ24では、低温の冷媒体が通過して空調用空気と熱交換することにより、前記空調用空気が冷却される一方、冷媒体は、吸熱後に膨張弁22からコンプレッサ16に戻される。
第1エバポレータ24により冷却された空調用空気は、エアミックスダンパ40の閉塞によって第1ヒータ26で暖められることがなく、キャビン14に送出されるため、前記キャビン14の冷房が行われる。その際、第2ヒータ42は、オフされている。
なお、第1の実施形態では、キャビン14の温度が昇温するのに従って、補助ヒータである第2ヒータ42の出力を低下させているが、場合によっては、前記電気ヒータ42を継続して使用することが好ましい。
例えば、キャビン14の温度が目標送出温度に上昇する一方、ヒートポンプ循環路18におけるヒートポンプ圧力が規定値以上の値である際には、コンプレッサ16の回転数を上昇させることができないため、第2ヒータ42を継続使用することが好ましい。また、内気循環モードにおいて、上記の暖房運転でヒートポンプが作動する際には、第2エバポレータ30による吸熱が行われないため、第2ヒータ42を継続使用することが好ましい。
さらに、電力を供給可能な種々の電池、例えば、燃料電池を搭載した燃料電池車のように、燃料電池の発電安定性を考慮し、特に前記燃料電池が低温運転モードである際、自己発熱による昇温を迅速に遂行するために、第2ヒータ42を継続使用することが好ましい。なお、第2ヒータ42の電源としては、燃料電池が用いられ、この第2ヒータ42が負荷となって前記燃料電池の自己発熱を促進させることができる。
さらにまた、起動時に発電量を多くして水温を上昇させたい場合、燃料電池車を極寒冷地で始動させる場合、又はアイドリング条件や排気管の凍結条件等により水温が低下した場合には、第2ヒータ42を継続使用することが好ましい。
一方、第2ヒータ42は、キャビン14の温度の上昇に応じて出力を低下させることが、省エネ運転において望ましい。但し、場合によっては、キャビン14の温度が目標送出温度に到達する前に、第2ヒータ42をオフすることにより、省エネ運転を一層向上させることもできる。
例えば、日射量が充分にあり、第2ヒータ42を停止してもキャビン14の温度が上昇している際や、エコモード等の運転者の意思により、前記第2ヒータを停止する際等に好適である。
具体的には、通常用いられている日照センサ(図示せず)を備え、この日照センサによりキャビン14内が昇温可能であると判断された際、送出温度が目標送出温度以下であっても、第2ヒータ42の駆動を停止する。また、第2ヒータ42のオン及びオフの切り換えを行う切り換えスイッチ(図示せず)を備えるとともに、前記切り換えスイッチが、運転者の意思によりオフに切り替えられる際、送出温度が目標送出温度以下であっても、第2ヒータ42の駆動を停止する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る暖房始動方法を説明するフローチャートである。なお、第1の実施形態に係る暖房始動方法と同一の工程については、その詳細な説明は省略する。
空調システム10の暖房がオンされると(ステップS101中、YES)、ステップS102に進んで、コンプレッサ16が最大回転数で運転を開始する。そして、外気温度、キャビン温度又は冷媒体温度が、閾値以下であると判断されると(ステップS103中、YES)、ステップS104に進む。ステップS104では、キャビン14に送出される空調用空気の送出温度が、閾値以下であると判断されると(ステップS104中、YES)、ステップS105に進んで、コンプレッサ16が最大回転数の回転を維持しながら、第2ヒータ42がオンされる。
さらに、送出温度が閾値(目標送出温度)以上であると判断されると(ステップS106中、YES)、ステップS107に進んで、暖房がオンであるか否かが判断される。暖房がオンであれば(ステップS107中、YES)、ステップS108に進んで、第2ヒータ42の出力が低下される。次いで、送出温度が閾値以上であると判断されると(ステップS109中、YES)、ステップS110に進んで、第2ヒータ42がオフされたか否かが判断される。
なお、ステップS106で、送出温度が閾値未満であると判断されると(ステップS106中、NO)、ステップS111に進んで、第2ヒータ42の出力が増加される。一方、ステップS109で、送出温度が閾値未満であると判断されると(ステップS109中、NO)、ステップS112に進んで、第2ヒータ42の出力が増加される。
ステップS110において、第2ヒータ42がオフされたと判断されると(ステップS110中、YES)、ステップS113に進んで、送出温度が閾値以上であると判断される。送出温度が閾値以上であると判断されると(ステップS113中、YES)、ステップS114に進んで、暖房がオンであるか否かが判断される。暖房がオンであれば(ステップS114中、YES)、ステップS115に進んで、コンプレッサ16の回転数が低減される。
また、送出温度が閾値未満であると判断されると(ステップS113中、NO)、ステップS116に進んで、コンプレッサ16の回転数が最大値であるか否かが判断される。コンプレッサ16の回転数が最大値ではないと判断されると(ステップS116中、NO)、ステップ117に進んで、前記コンプレッサ16の回転数が高められる。
このように、第2の実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る暖房始動方法を説明するフローチャートである。なお、第1の実施形態に係る暖房始動方法と同一の工程については、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態では、ステップS204で、コンプレッサ16の回転数が最大回転数以下であると判断された際(ステップS204中、NO)、ステップS208に進んで、前記コンプレッサ16の吸い込み冷媒体圧力が、下限値PL以下であるか否かが判断される。この下限値PLは、コンプレッサ16における冷媒体量の不足による貧潤滑に基因して、前記コンプレッサ16の耐久性が低下することや第1エバポレータ24が着霜することを阻止するために設定される。
従って、ステップS208で、コンプレッサ16の吸入圧力が下限値PL以下であると判断されると(ステップS208中、YES)、ステップS205以降に進む。これにより、第2ヒータ42を吸熱源として、コンプレッサ16の貧潤滑を回避して良好な暖房が遂行可能になる。
図11は、本発明の第4の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム60の概略構成説明図である。なお、第1の実施形態に係る空調システム10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第5の実施形態以降においても同様に、その詳細な説明は省略する。
この空調システム60では、第2ヒータ42が、分岐路28上に第2エバポレータ30の下流に近接して設置される。
図12は、発明の第5の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム70の概略構成説明図である。
この空調システム70では、第2ヒータ42が、分岐路28上に第2エバポレータ30の上流に近接して設置される。
上記の第4及び第5の実施形態では、第2ヒータ42が、分岐路28上に第2エバポレータ30の下流又は上流に近接して配置されている。このため、特に、第2ヒータ42の伝熱面積を良好に拡大させることができるという利点がある。これにより、第2ヒータ42の電力密度を小さくすることが可能になるとともに、床下スペース等を有効利用することができる。
図13は、本発明の第6の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム80の概略構成説明図である。
この空調システム80では、第2ヒータ42がコンプレッサ16と膨張弁22との間に配置されている。従って、コンプレッサ16の上流に近接して、電気ヒータである第2ヒータ42が設置されている。このため、開度を自動的に変更可能な膨張弁22と第2ヒータ42との協調制御によって、コンプレッサ16の吸い込み状態を確実に調整することが可能になる。
図14は、本発明の第7の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム90の概略構成説明図である。
この空調システム90では、第2ヒータ42が、第2エバポレータ30に近接して且つヒートポンプ循環路18の外部に配置される。この第7の実施形態では、第2ヒータ42が第2エバポレータ30に近接して配置されるため、前記第2エバポレータ30に導入される前のキャビン14からの熱媒体を加熱することができる。
従って、キャビン14から第2エバポレータ30に導入される熱媒体を、さらに昇温させることが可能になり、前記第2エバポレータ30による吸熱量が良好に増加されるという利点がある。このため、キャビン14内の暖房を迅速に行うことができるととともに、第2エバポレータ30が凍結した際の解氷機能を有することが可能になる。
図15は、本発明の第8の実施形態に係る車両用ヒートポンプ式空調システム100の概略構成説明図である。
空調システム100は、熱交換器である第2ヒータ102を備えるとともに、前記第2ヒータ102は、コンプレッサ16の上流側であって膨張弁22と三方弁38bとの間に位置して配置される。この第2ヒータ102には、熱源104が温水循環路106を介して接続される。
熱源104は、特に排熱が多量に存在する車両において、例えば、燃料電池用冷却水、エンジン用冷却水、ドライブトレイン用冷却水、バッテリ用冷却水又は排気熱等から回収された熱を利用した温水が、温水循環路106を介して第2ヒータ102に循環される。
このように構成される第8の実施形態では、排熱が多量に発生する車両において、前記排熱を有効利用することができ、電力消費が削減されて経済的であるという効果が得られる。なお、第2ヒータ102は、第7の実施形態に係る空調システム90の第2ヒータ42に代えて用いることもできる。
なお、上記の各実施形態に対し、第2エバポレータ30と熱交換される熱媒体は、キャビン14からの排熱気体の他、モータ類の放熱やバッテリの放熱、内燃機関を備える際には、該内燃機関の放熱、制御部52からの熱、さらには外気熱等、前記第2エバポレータ30に流れ込む冷媒体よりも高温な媒体であれば、いずれでも適用可能である。
このため、エネルギ供給源を車両に搭載する必要がなく、簡単且つ経済的に昇温、暖房を行うことができる。具体的には、駐車場において、駐車中の車両に対し、100Vや200Vの家庭用に据え付けられた商用電源からエネルギを得ることが可能になる。
また、流路切り換え用の三方弁46a、46bは、3方向の分岐と弁機構とが一体に構成されるもの以外に、分岐ブロックと電磁弁との組み合わせで流路切り換え可能に構成されていてもよい。
10、60、70、80、90、100…空調システム
12…自動車 14…キャビン
16…コンプレッサ 18…ヒートポンプ循環路
20…コンデンサ 22…膨張弁
24、30…エバポレータ 26、42、102…ヒータ
28…分岐路 44…電源
46…外気取り入れ口 48…制御部
104…熱源 106…温水循環路

Claims (15)

  1. 車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行う車両用ヒートポンプ式空調システムであって、
    圧縮機を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路に配置され、前記冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサと、
    前記コンデンサから送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁と、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記膨張弁を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータと、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記圧縮機から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータを通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータと、
    前記ヒートポンプ循環路から分岐する分岐路に配置され、前記車両の内外から得られて前記冷媒体よりも高い温度である熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータと、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記車両用ヒートポンプ式空調システムの外部から供給されるエネルギにより前記冷媒体を加熱する第2ヒータと、
    を備え、
    前記第2ヒータは、前記第2エバポレータの上流又は下流に配置されることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  2. 請求項1記載の空調システムにおいて、前記第2ヒータは、前記圧縮機の上流に配設されることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  3. 車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行う車両用ヒートポンプ式空調システムであって、
    圧縮機を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路に配置され、前記冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサと、
    前記コンデンサから送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁と、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記膨張弁を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータと、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記圧縮機から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータを通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータと、
    前記ヒートポンプ循環路から分岐する分岐路に配置され、前記車両の内外から得られて前記冷媒体よりも高い温度である熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータと、
    前記第2エバポレータに近接して配置され、前記第2エバポレータに導入される前の前記熱媒体を、外部から供給されるエネルギにより加熱する第2ヒータと、
    を備えることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記第2ヒータは、前記ヒートポンプ循環路外の発熱体から供給されるエネルギにより、前記冷媒体に熱を与える熱交換器であることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、暖房始動時に前記ヒートポンプ循環路を循環する前記冷媒体のみで前記キャビンの温度が上昇可能な目標送出温度になるまで、前記第2ヒータを稼動させる制御部を備えることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  6. 請求項5記載の空調システムにおいて、前記制御部は、前記キャビンの温度が上昇するのに伴い、前記第2ヒータの出力を小さく調整することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、前記第2エバポレータで前記冷媒体と熱交換を行う前記熱媒体は、前記キャビンからの排熱気体であることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システム。
  8. 車両に搭載されて乗員用のキャビンの空調を行う車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法であって、
    前記車両用ヒートポンプ式空調システムは、圧縮機を介して冷媒体を循環させるヒートポンプ循環路に配置され、前記冷媒体と外気とで熱交換を行うコンデンサと、
    前記コンデンサから送られる前記冷媒体を減圧させる膨張弁と、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記膨張弁を通過した前記冷媒体と空調用空気とで熱交換を行う第1エバポレータと、
    前記ヒートポンプ循環路に配置され、前記圧縮機から送出される前記冷媒体と前記第1エバポレータを通過した前記空調用空気とで熱交換を行う第1ヒータと、
    前記ヒートポンプ循環路から分岐する分岐路に配置され、前記車両の内外から得られて前記冷媒体よりも高い温度である熱媒体と前記冷媒体とで熱交換を行う第2エバポレータと、
    前記車両用ヒートポンプ式空調システムの外部から供給されるエネルギにより前記冷媒体又は前記熱媒体を加熱する第2ヒータと、
    を備え、
    前記暖房始動方法は、前記第1ヒータの作用下に、前記冷媒体と熱交換された前記空調用空気を前記キャビンに送出する工程と、
    前記キャビンへの送出温度を検出する工程と、
    前記送出温度が目標送出温度よりも低いと判断された際、前記第2ヒータを駆動させて前記冷媒体又は前記熱媒体を加熱する工程と、
    前記第2ヒータの駆動後に、前記送出温度が前記目標送出温度を超えたと判断された際、前記第2ヒータの駆動を停止する工程と、
    を有することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  9. 請求項8記載の暖房始動方法において、前記キャビンの温度が上昇するのに伴って、前記第2ヒータの出力を小さくすることを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  10. 請求項8又は9記載の暖房始動方法において、前記ヒートポンプ循環路には、圧力センサが設けられるとともに、
    前記ヒートポンプ循環路内の圧力が規定値以上である際、前記送出温度が前記目標送出温度を超えても、前記第2ヒータの駆動を継続することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の暖房始動方法において、前記キャビン内の空気を循環させる内気循環モードである際、前記第2ヒータの駆動を継続することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の暖房始動方法において、前記車両は、電力の供給が可能な電池を搭載するとともに、
    前記電池が低温運転モードである際、前記第2ヒータの駆動を継続することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の暖房始動方法において、日照センサを備えるとともに、
    前記日照センサにより前記キャビン内が昇温可能であると判断された際、前記送出温度が前記目標送出温度以下であっても、前記第2ヒータの駆動を停止することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  14. 請求項8〜13のいずれか1項に記載の暖房始動方法において、前記第2ヒータのオン及びオフの切り換えを行う切り換えスイッチを備えるとともに、
    前記切り換えスイッチがオフに切り換えられる際、前記送出温度が前記目標送出温度以下であっても、前記第2ヒータの駆動を停止することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
  15. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の暖房始動方法において、前記第2ヒータに対し、前記車両の外部からエネルギを供給することを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調システムの暖房始動方法。
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JP2018188141A (ja) * 2017-05-02 2018-11-29 ハンオン システムズ 車両の空調システム及びその作動方法

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