JP2011140420A - 水素発生装置及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水素発生物質を反応室の雰囲気から遮断すると共に、水素を発生させた際には必要な水素を反応室に流通させる。
【解決手段】フィルム状の弾性膜8により水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断すると共に、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により弾性膜8を破壊させ、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止し、必要な時に水素を反応室3に流通させる。
【選択図】図1

Description

本発明は水素発生装置及び水素発生装置を備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池は、固体高分子電解質膜を挟んでアノードとカソードを有する発電部のアノード側に例えば水素ガスやメタノール等の燃料流体と、カソード側に酸化用流体例えば酸素や空気を供給し電気化学反応により電力を発生する。
水素ガスを燃料とする場合の水素を低エネルギーで得る方法として、ケミカルハイドライドと呼ばれる金属水素化物を加水分解する方法が知られている。ケミカルハイドライドとして、例えば金属水素化物の一種である水素化ホウ素リチウムや水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウムがある。
金属水素化物を加水分解して水素を得る場合、加水分解により生成される生成物は水和性を有するため、反応式で理論上必要とされる量よりも多量の水が必要となり、水を供給するためのスペースが多くなってしまう。このため、金属水素化物を微粉化し、微粉化した金属水素化物に水蒸気を反応させることで、水素を発生させる技術が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、必要最小限の量の水により水素を発生させて無駄な水の供給をなくすことができる。
しかし、金属水素化物を微粉化する装置及び水蒸気を発生させる装置、微粉化した金属水素化物及び水蒸気を供給する機構が必要であり、構造が複雑になって大型化が避けられない技術であった。また、水蒸気と反応する前の金属水素化物に対して外部の水分が接触する虞があり、水素を必要としない場合にも水素が発生してしまうことがあった。
特開2002−137903号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、未使用時の水素発生物質が外部の水分に接触することがない水素発生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、未使用時の水素発生物質が外部の水分に接触することがない水素発生装置を備えた燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の水素発生装置は、反応用溶液と反応して水素を生成する水素発生物質が収容される反応室と、前記反応室に設けられ前記反応室の前記水素発生物質に前記反応用溶液を送液する送液手段と、前記反応室に連通して設けられ生成された水素を水素供給部側に排出する排出手段と、前記水素発生物質を前記反応室の雰囲気から遮断すると共に水素の発生に応じて前記排出手段が連通する部位の前記反応室内に水素が流通自在とされる隔壁部材とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、隔壁部材により水素発生物質が反応室の雰囲気から遮断されるので、未使用時の水素発生物質が反応室の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがなくなり、必要な時以外に水素が発生することを防止することができる。このため、水素発生物質と水との不測の混合による水素発生がなくなり、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させることができる。
また、作成された反応室に多少の水分が残留していても隔壁部材により未使用の水素発生物質との反応が生じることがないので、反応室を完全に乾燥させる等の工程が不要となり、機器の作成工程を簡素化することができる。
そして、請求項2に係る本発明の水素発生装置は、請求項1に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う圧力上昇により前記反応室内に水素が流通する状態にされることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、隔壁部材は、水素の発生に伴って隔壁部材で囲まれた部位の雰囲気の圧力が上昇して水素が流通する状態にされるので、水素が所要量発生するまで水素発生物質を反応室の雰囲気から遮断することができ、必要量の水素だけを反応室で発生させることができる。
また、請求項3に係る本発明の水素発生装置は、請求項2に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う圧力上昇により破壊されることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、水素の発生に伴って隔壁部材が破壊されて水素が流通する状態にされるので、水素が所要量発生するまで水素発生物質を反応室の雰囲気から確実に遮断することができる。
また、請求項4に係る本発明の水素発生装置は、請求項3に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、弾性部材で形成されていることを特徴とし、請求項5に係る本発明の水素発生装置は、請求項3に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、弾性率の異なる少なくとも2種類の部材で形成されていることを特徴とする。
請求項4及び請求項5に係る本発明では、簡単な構造で隔壁部材を設けることができる。
また、請求項6に係る本発明の水素発生装置は、請求項4もしくは請求項5に記載の水素発生装置において、前記水素の発生に伴う圧力上昇により前記隔壁部材に相対的に押し付けられて破壊を促進する破壊促進部材を備えたことを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、水素が発生した際に破壊促進部材が隔壁部材に相対的に押し付けられて破壊が促進されるので、反応室内に水素を確実に流通させることができる。隔壁部材としてフィルム状の弾性部材を用いた場合、反応室に破壊促進部材として針を固定することにより、水素の発生圧力によるフィルム状の弾性部材の膨張に応じて針が刺さり、弾性部材を容易に破壊して反応室内に水素を流通させることができる。
また、請求項7に係る本発明の水素発生装置は、請求項3に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、剛性部材で形成されていることを特徴とし、請求項8に係る本発明の水素発生装置は、請求項7に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、開口を有する本体と、前記開口に嵌合され前記水素の発生圧力により前記開口に対する嵌合状態が解除される蓋部材とからなることを特徴とし、請求項9に係る本発明の水素発生装置は、請求項7に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、開口を有する本体と、前記開口に接合され前記水素の発生圧力により前記開口に対する接合状態が解除される蓋部材とからなることを特徴とし、請求項10に係る本発明の水素発生装置は、請求項7に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、剛性部材の壁面に切欠きが形成されていることを特徴する。
請求項7から請求項10に係る本発明では、簡単な構造で隔壁部材を設けることができる。
また、請求項11に係る本発明の水素発生装置は、請求項1に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う反応熱により前記反応室内に水素が流通する状態にされることを特徴とする。
請求項11に係る本発明では、水素の発生に伴う反応熱により隔壁部材による遮断が解放されて水素が流通する状態にされるので、水素が所要量発生するまで水素発生物質を反応室の雰囲気から遮断し、必要時には水素を確実に反応室に流通させることができる。
また、請求項12に係る本発明の水素発生装置は、請求項11に記載の水素発生装置において、前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う反応熱により前記隔壁部材が開放される開放手段を有することを特徴とする。
請求項12に係る本発明では、水素の発生に伴う反応熱により隔壁部材の開放手段を開放し、水素が発生した状態で水素を確実に流通させることができる。
また、請求項13に係る本発明の水素発生装置は、請求項12に記載の水素発生装置において、前記開放手段は、前記反応熱により前記隔壁部材が開放される開閉部材であることを特徴とする。
請求項13に係る本発明では、開閉部材により隔壁部材を開放して水素を反応室に流通させることができる。隔壁部材を開閉する開閉部材としては、熱により移動体を移動させることにより隔壁部材を開閉したり、熱変形により自身の形状を変化させて隔壁部材を開閉する部材が適用可能である。
また、請求項14に係る本発明の水素発生装置は、請求項13に記載の水素発生装置において、前記開閉部材は、前記隔壁部材を閉じる弁体と、前記弁体に設けられ前記反応熱により変形することで前記弁体を開弁させる熱変位部材とからなることを特徴とする。
請求項14に係る本発明では、弁体により隔壁部材を開放して水素を反応室に流通させることができる。
また、請求項15に係る本発明の水素発生装置は、請求項14に記載の水素発生装置において、前記熱変位部材は、熱膨張率が異なる異種金属を張り合わせたバイメタルであることを特徴とする。
請求項15に係る本発明では、バイメタルにより弁体を動作させて隔壁部材を開放することで水素を反応室に流通させることができる。バイメタルで弁体を開弁さる場合、繰り返し弁体を使用することができる。
また、請求項16に係る本発明の水素発生装置は、請求項12に記載の水素発生装置において、前記開放手段は、前記隔壁部材の一部に形成された被溶解部と、前記被溶解部に接触して配され前記反応熱が伝わることで前記被溶解部を溶かす熱伝導部材とからなることを特徴とする。
請求項16に係る本発明では、熱伝導部材により被溶解部を溶かして隔壁部材を開放し、水素を反応室に流通させることができる。
また、請求項17に係る本発明の水素発生装置は、請求項12に記載の水素発生装置において、前記開放手段は、前記反応熱で接着力が失われる接着剤により前記隔壁部材が前記反応室に接着されていることを特徴とする。
請求項17に係る本発明では、水素の発生に伴う反応熱により接着剤の接着力を失わせて隔壁部材の接着をなくし、水素が発生した状態で水素を反応室に流通させることができる。
上記目的を達成するための請求項18に係る本発明の燃料電池システムは、請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の水素発生装置の前記排出路が燃料電池の燃料極室に接続され、発生した水素が燃料極に供給されることを特徴とする。
請求項18に係る本発明では、未使用時の水素発生物質が反応室の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがなくなり、必要な時以外に水素が発生することを防止することができる水素発生装置を備えた燃料電池システムとすることが可能になる。
本発明の水素発生装置は、未使用時の水素発生物質が外部の水分に接触することがない水素発生装置とすることが可能になる。
また、本発明の燃料電池システムは、未使用時の水素発生物質が外部の水分に接触することがない水素発生装置を備えた燃料電池システムとすることが可能になる。
本発明の第1実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第1実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第2実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第2実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第3実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第3実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第4実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第4実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第5実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第5実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第6実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第6実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第7実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第7実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第8実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第8実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第9実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の第9実施例に係る水素発生装置の全体構成図である。 本発明の一実施例に係る燃料電池システムの全体構成図である。
図1、図2に基づいて水素発生装置の第1実施例を説明する。
図1には水素発生前の状態の第1実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図2には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第1実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。
水素発生装置1は反応容器2を備え、反応容器2の内部が反応室3とされている。反応室3には保持部材4が設けられ、保持部材4には水素発生物質(例えば、金属水素化物)5が保持されている。反応容器2には送液手段としての溶液流入路6が設けられ、溶液流入路6は保持部材4に接続されている。図示しない溶液容器からの反応用溶液が溶液流入路6を通して水素発生物質5に送液され、水素の発生反応が生じて水素が生成される。
水素発生物質としては、例えば、水素化ホウ素塩、水素化アルミニウム塩、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウム等が挙げられ、特に、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。反応用溶液である水素発生触媒としては、例えば、硫酸、リンゴ酸、クエン酸水等が挙げられ、特に、リンゴ酸が好ましい。
反応容器2には排出手段としての排出路7が接続され、生成された水素は排出路7から図示しない水素消費部に供給される。図示しない反応用溶液貯蔵用の容器から溶液流入路6への反応用溶液の送液は、溶液送液手段により送液と停止が制御されて行われる。
反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆うフィルム状の弾性膜8が設けられている。弾性膜8により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。また、弾性膜8はフィルム状となっているので、水素発生物質5を覆うためのスペースが必要なく、反応室3の雰囲気と遮断するための空間を最小限にすることができる。
反応容器2の反応室3には破壊促進部材としての針9がフレーム10を介して取り付けられ、針9は弾性膜8に針先が向けられている。弾性膜8が膨らんだ際に針9は相対的に弾性膜8に押し付けられ、針9により弾性膜8の破壊が促進される。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。弾性膜8の内部で水素が発生すると内部の圧力が上昇して弾性膜8が膨張して膨らみ、図2に示すように、針9により弾性膜8が相対的に押し付けられて破壊する。これにより、水素発生物質5と反応用溶液との接触により生成された水素が反応室3に放出される。
第1実施例の水素発生装置1では、フィルム状の弾性膜8により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、遮断のための空間を最小限にして未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により弾性膜8が膨張して針9で破壊されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3に流通させることができる。この結果、極めて簡単な構造の弾性膜8により、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。
また、反応容器2を作成する際に反応室3に多少の水分が残留していても、即ち、乾燥工程を厳格に実施しなくても、弾性膜8により未使用の水素発生物質5と残留する水分とが接触して不必要な水素が発生することがない。このため、反応容器2を作成する工程での水分処理(乾燥)を簡素化(削除)することができ、機器の作成の工数削減を図ることが可能になる。
図3、図4に基づいて水素発生装置の第2実施例を説明する。
図3には水素発生前の状態の第2実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図4には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第2実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置11は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う樹脂製の隔壁12が設けられている。隔壁12の壁面には開口13が形成され、開口13にはフィルム状の弾性膜材14が設けられている。即ち、隔壁部材は弾性率の異なる2種類の部材で構成されている。弾性膜材14を備えた隔壁12により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。弾性膜材14を備えた隔壁12の内部で水素が発生すると内部の圧力が上昇して弾性膜材14が膨張して膨らみ、図4に示すように、弾性膜材14が破壊する。これにより、水素発生物質5と反応用溶液との接触により生成された水素が開口13から反応室3に放出される。
第2実施例の水素発生装置11では、弾性膜材14を備えた隔壁12により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により、弾性膜材14が膨張して破壊されて開口13から水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3の内部に流通させることができる。この結果、簡単な構造の隔壁12及び弾性膜材14により水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。
尚、第1実施例と同様に、弾性膜材14に対向して針を設けることも可能である。
図5、図6に基づいて水素発生装置の第3実施例を説明する。
図5には水素発生前の状態の第3実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図6には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第3実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置15は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う剛性部材としての樹脂製の隔壁箱16が設けられている。隔壁箱16は一端(図中右端)が開口し、開口には蓋部材としての樹脂製の嵌合蓋17が被せられて嵌合蓋17が隔壁箱16に嵌合している。嵌合蓋17が嵌合された隔壁箱16により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。隔壁箱16の嵌合蓋17は、水素の発生圧力により嵌合状態が解除される。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。嵌合蓋17が嵌合された隔壁箱16の内部で水素が発生すると、内部の圧力が上昇して嵌合蓋17の嵌合状態が解除され、図6に示すように、隔壁箱16から嵌合蓋17が外れる。これにより、水素発生物質5と反応用溶液との接触により生成された水素が隔壁箱16の開口から反応室3に放出される。
第3実施例の水素発生装置15では、嵌合蓋17が嵌合された隔壁箱16により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により、隔壁箱16から嵌合蓋17が外れて開口から水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3の内部に流通させることができる。この結果、極めて簡単な構造の隔壁箱16により水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。また、使い捨ての部材がなく、嵌合蓋17を備えた隔壁箱16を繰り返して使用することができる。
尚、上記実施例では、一端が開口する隔壁箱16を用い、開口の部位に嵌合蓋17を嵌合した例を挙げて説明したが、開口がない隔壁箱の壁面の一部に孔部を形成し、形成された孔部に同一形状の蓋部材を嵌合する構成にすることも可能である。
図7、図8に基づいて水素発生装置の第4実施例を説明する。
図7には水素発生前の状態の第4実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図8には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第4実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例及び第3実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置18は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う剛性部材としての樹脂製の隔壁箱16が設けられている。隔壁箱16は一端(図中右端)が開口し、隔壁箱16の開口の縁部には蓋部材としての樹脂製の蓋板19が接着剤19aで接着(接合)され、開口が蓋板19で覆われている。隔壁箱16に接着された蓋板19は、水素の発生圧力により接着状態が解除される。蓋板19が接着された隔壁箱16により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。蓋板19が接着された隔壁箱16の内部で水素が発生すると、内部の圧力が上昇して蓋板19の接着状態が解除され、図8に示すように、隔壁箱16から蓋板19が外れる。これにより、水素発生物質5と反応用溶液との接触により生成された水素が隔壁箱16の開口から反応室3に放出される。
第4実施例の水素発生装置18では、蓋板19が接着された隔壁箱16により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により、隔壁箱16から蓋板19が外れて開口から水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3の内部に流通させることができる。この結果、極めて簡単な構造の隔壁箱16により水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。また、使い捨ての部材がなく、接着剤19aで蓋板19を隔壁箱16に再度接着することにより繰り返して使用することができる。
尚、上記実施例では、一端が開口する隔壁箱16を用い、開口の部位に蓋板19を接着した例を挙げて説明したが、開口がない隔壁箱の壁面の一部に孔部を形成し、形成された孔部に蓋部材を接着する構成にすることも可能である。
図9、図10に基づいて水素発生装置の第5実施例を説明する。
図9には水素発生前の状態の第5実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図10には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第5実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置21は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う剛性部材としての樹脂製の隔壁22(隔壁部材)が設けられ、隔壁22の壁面には切欠き23が形成されている。隔壁22により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。隔壁22の内部で水素が発生すると隔壁22の内部の圧力が上昇し、内部の圧力が所定の圧力以上になると、図10に示すように、切欠き23の部位から隔壁22が破断する。これにより、水素発生物質5と反応用溶液との接触により生成された水素が反応室3に放出される。
第5実施例の水素発生装置21では、樹脂製の隔壁22により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがなく、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う発生圧力の上昇により隔壁22が破壊されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させて反応室3に流通させることができる。この結果、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。
図11、図12に基づいて水素発生装置の第6実施例を説明する。
図11には水素発生前の状態の第6実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図12には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第6実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置25は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う樹脂製の隔壁26が設けられている。保持部材4寄りの隔壁26の下側壁には開閉手段27(開放手段)が設けられ、開閉手段27は水素の発生に伴う反応熱により隔壁26が開放されて水素が放出可能となる。開閉手段27を備えた隔壁26により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
開閉手段27は、反応部に取り付けられる伝熱板28を備え、伝熱板28には熱変位部材としてのバイメタル29の一端が取り付けられている。バイメタル29は熱膨張率が異なる2種類の金属(異種金属)が張り合わされて形成され、反応熱により変形するようになっている。隔壁26には弁孔30が形成され、弁孔30は弁体31で閉じられている。弁体31の弁軸部にはバイメタル29の他端が接続され、バイメタル29が変形した際に、図12に示すように、弁体31が下側に押し下げられて弁孔30が開口(開弁)する。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。水素の発生による反応熱が伝熱板28を通してバイメタル29に伝わり、反応熱によりバイメタル29が変形する。バイメタル29が変形することにより弁体31が下側に押し下げられ、隔壁26の弁孔30が開放され、生成された水素が弁孔30から反応室3に放出される。
第6実施例の水素発生装置25では、開閉手段27を備えた隔壁26により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う反応熱により隔壁26の弁孔30が開放されて弁孔30から水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3に流通させることができる。この結果、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に確実に流通させることができる。
また、バイメタル29の変形により開弁される弁体31により弁孔30が開放されるので、使い捨ての部材がなく、開閉手段27を備えた隔壁26を繰り返して使用することができる。
図13、図14に基づいて水素発生装置の第7実施例を説明する。
図13には水素発生前の状態の第7実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図14には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第7実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置41は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う樹脂製の隔壁42が設けられている。保持部材4寄りの隔壁42の下側壁には開放手段43が設けられ、開放手段43は水素の発生に伴う反応熱により隔壁42が開放されて水素が放出可能となる。開放手段43を備えた隔壁42により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
開放手段43は、反応部に取り付けられる伝熱部材44を備えている。隔壁42には弁孔45が形成され、弁孔45は弁部材46で閉じられている。弁部材46の弁軸47は伝熱部材44に接続支持され、弁孔45を閉じた状態に保持されている。弁軸47は熱により溶ける溶融材で形成され、水素の発生による反応熱が伝熱部材44から伝わると、図14に示すように、弁軸47が溶けて弁部材46が落下し、弁孔45が開口(開弁)する。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。水素の発生による反応熱が伝熱部材44を通して弁部材46に伝わると、弁軸47が溶けて弁部材46が落下し、弁孔45が開口する。隔壁42が弁孔45で開放され、生成された水素が弁孔45から反応室3に放出される。
第7実施例の水素発生装置41では、開放手段43を備えた隔壁42により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う反応熱により隔壁42の弁孔45が開口して弁孔45から水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3に流通させることができる。この結果、簡素な弁部材46を用いることで、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。
尚、開放手段として、水素の発生に伴う反応熱により弁部材の座面が変形して弁孔45を開閉させる構成を用いることも可能である。また、水素の発生に伴う反応熱により隔壁部材を開閉する機構としては、ワックスを感温容器内に密閉し、反応熱によりワックスが膨張収縮することを利用して開閉部材を動作させる構成を用いることも可能である。
図15、図16に基づいて水素発生装置の第8実施例を説明する。
図15には水素発生前の状態の第8実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図16には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第8実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置51は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う樹脂製の隔壁52が設けられている。保持部材4寄りの隔壁52の下側壁には開放手段53が設けられ、開放手段53は水素の発生に伴う反応熱により隔壁52が開放されて水素が放出可能となる。開放手段53を備えた隔壁52により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
開放手段53は、反応部に取り付けられる伝熱部材54を備えている。隔壁52には開口部55が形成され、開口部55には熱により溶ける溶融部材56が設けられている。溶融部材56には伝熱部材54の端部が接触して配され、水素の発生による反応熱が伝熱部材54から溶融部材56に伝わると、図16に示すように、溶融部材56が溶けて開口部55が開口する。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。水素の発生による反応熱が伝熱部材54を通して溶融部材56に伝わると、溶融部材56が溶けて開口部55が開口し、隔壁52が開放されて生成された水素が開口部55から反応室3に放出される。
第8実施例の水素発生装置51では、開放手段53を備えた隔壁52により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う反応熱により隔壁52の開口部55が開口して水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3に流通させることができる。この結果、複雑な機構を用いることなく、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に流通させることができる。
図17、図18に基づいて水素発生装置の第9実施例を説明する。
図17には水素発生前の状態の第9実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図18には水素が発生した後に反応室に水素が流通している状態の第9実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成を示してある。尚、第1実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図に示すように、水素発生装置61は反応容器2を備え、反応室3の保持部材4には水素発生物質5を覆う箱型の樹脂製の隔壁62が取り付けられている。隔壁62は熱により接着力が失われる接着剤63により保持部材4の縁部(反応室)に接着されている。水素の発生に伴う反応熱により接着剤63の接着力が失われ、図18に示すように、隔壁62が保持部材4から脱落し、隔壁62の脱落により水素が放出可能となる。
接着剤63で接着された隔壁62により、水素発生物質5は反応室3の雰囲気から遮断され、未使用の水素発生物質5が反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)と接触することがない。
このため、溶液流入路6から反応用溶液が送液された時以外(必要な時以外)に水素が発生することを防止することができ、水素発生物質5と水との不測の混合による水素発生がなくなる。
溶液流入路6を通して反応用溶液が水素発生物質5に送液されると、水素の発生反応が生じて水素が生成される。水素の発生による反応熱により接着剤63の接着力が失われ、隔壁62が保持部材4から脱落して水素が反応室3に放出される。
第9実施例の水素発生装置61では、接着剤63で保持部材4に接着された隔壁62により水素発生物質5が反応室3の雰囲気から遮断されるので、未使用の水素発生物質5と反応室3の雰囲気中に存在する水(水蒸気)との接触をなくし、不測の混合による水素発生を防止することができる。
そして、水素の発生に伴う反応熱により接着剤63の接着力が失われ、隔壁62が脱落して水素が放出されるので、必要な時に必要な量の水素を的確に発生させ、発生させた水素を確実に反応室3に流通させることができる。この結果、極めて簡単な構成で、水素が所要量発生するまで水素発生物質5を反応室3の雰囲気から遮断できると共に、必要な水素を反応室3に確実に流通させることができる。
尚、上述した第2実施例の隔壁12、第3、第4実施例の隔壁箱16、第3実施例の嵌合蓋17、第5実施例から第9実施例の隔壁22、26、42、52、62は樹脂製の部材を用いた例を挙げて説明したが、金属製の部材を用いることも可能である。また、樹脂製の部材の内面に金属膜を形成したものを用いることも可能である。
図19に基づいて本発明の燃料電池システムを説明する。図19には本発明の一実施例に係る燃料電池システムの全体の状況を示してある。
図示の燃料電池システムは、図1、図2に示した第1実施例の水素発生装置1を燃料電池70に接続したシステムである。即ち、燃料電池70には燃料極室72が備えられ、燃料極室72は燃料電池セル71の燃料極に接する空間を構成している。燃料極室72には水素発生装置1の排出路7が接続されている。
また、水素発生装置1の溶液流入路6は溶液容器73に接続され、溶液容器73内の反応用溶液74が溶液送液手段75によって水素発生装置1に送られる。水素発生装置1で発生した水素は反応室3に放出された後、排出路7から燃料極室72に送液され、燃料極での燃料電池反応で消費される。燃料極室72の燃料極での水素の消費量は燃料電池70の出力に応じて決定される。
上述した燃料電池設システムは、未使用時の水素発生物質5が外部の水分に接触することがない水素発生装置1を備えた燃料電池システムとなる。
尚、図示の燃料電池システムは第1実施例の水素発生装置1を用いた例を挙げて説明したが、本発明の燃料電池システムとしては、第2実施例から第9実施例の水素発生装置を用いることが可能である。
本発明は、水素発生装置の産業分野で利用することができる。
また、本発明は、水素発生装置を備えた燃料電池システムの産業分野で利用することができる。
1、11、15、18、21、25、41、51、61 水素発生装置
2 反応容器
3 反応室
4 保持部材
5 水素発生物質
6 溶液流入路
7 排出路
8 弾性膜
9 針
10 フレーム
12、22、26、42、52、62 隔壁
13 開口
14 弾性膜材
16 隔壁箱
17 嵌合蓋
19 蓋板
23 切欠き
27 開閉手段
28 伝熱板
29 バイメタル
30、45 弁孔
31 弁体
43、53 開放手段
44、54 伝熱部材
46 弁部材
55 開口部
56 溶融部材
63 接着剤
70 燃料電池
71 燃料電池セル
72 燃料極室
73 溶液容器
74 反応用溶液

Claims (18)

  1. 反応用溶液と反応して水素を生成する水素発生物質が収容される反応室と、
    前記反応室に設けられ前記反応室の前記水素発生物質に前記反応用溶液を送液する送液手段と、
    前記反応室に連通して設けられ生成された水素を水素供給部側に排出する排出手段と、
    前記水素発生物質を前記反応室の雰囲気から遮断すると共に水素の発生に応じて前記排出手段が連通する部位の前記反応室内に水素が流通自在とされる隔壁部材とを備えた
    ことを特徴とする水素発生装置。
  2. 請求項1に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う圧力上昇により前記反応室内に水素が流通する状態にされる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  3. 請求項2に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う圧力上昇により破壊される
    ことを特徴とする水素発生装置。
  4. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、弾性部材で形成されている
    ことを特徴とする水素発生装置。
  5. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、弾性率の異なる少なくとも2種類の部材で形成されている
    ことを特徴とする水素発生装置。
  6. 請求項4もしくは請求項5に記載の水素発生装置において、
    前記水素の発生に伴う圧力上昇により前記隔壁部材に相対的に押し付けられて破壊を促進する破壊促進部材を備えた
    ことを特徴とする水素発生装置。
  7. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、剛性部材で形成されている
    ことを特徴とする水素発生装置。
  8. 請求項7に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、
    開口を有する本体と、前記開口に嵌合され前記水素の発生圧力により前記開口に対する嵌合状態が解除される蓋部材とからなる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  9. 請求項7に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、
    開口を有する本体と、前記開口に接合され前記水素の発生圧力により前記開口に対する接合状態が解除される蓋部材とからなる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  10. 請求項7に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、剛性部材の壁面に切欠きが形成されている
    ことを特徴とする水素発生装置。
  11. 請求項1に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う反応熱により前記反応室内に水素が流通する状態にされる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  12. 請求項11に記載の水素発生装置において、
    前記隔壁部材は、前記水素の発生に伴う反応熱により前記隔壁部材が開放される開放手段を有する
    ことを特徴とする水素発生装置。
  13. 請求項12に記載の水素発生装置において、
    前記開放手段は、前記反応熱により前記隔壁部材が開放される開閉部材である
    ことを特徴とする水素発生装置。
  14. 請求項13に記載の水素発生装置において、
    前記開閉部材は、
    前記隔壁部材を閉じる弁体と、
    前記弁体に設けられ前記反応熱により変形することで前記弁体を開弁させる熱変位部材とからなる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  15. 請求項14に記載の水素発生装置において、
    前記熱変位部材は、熱膨張率が異なる異種金属を張り合わせたバイメタルである
    ことを特徴とする水素発生装置。
  16. 請求項12に記載の水素発生装置において、
    前記開放手段は、
    前記隔壁部材の一部に形成された被溶解部と、
    前記被溶解部に接触して配され前記反応熱が伝わることで前記被溶解部を溶かす熱伝導部材とからなる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  17. 請求項12に記載の水素発生装置において、
    前記開放手段は、
    前記反応熱で接着力が失われる接着剤により前記隔壁部材が前記反応室に接着されている
    ことを特徴とする水素発生装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の水素発生装置の前記排出路が燃料電池の燃料極室に接続され、発生した水素が燃料極に供給されることを特徴とする燃料電池システム。
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