JP2011126967A - 重合体の製造方法 - Google Patents

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【課題】2−ヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を高濃度で含む構成単位からなる低分子量の重合体を、高い重合率で簡便に製造できる方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される単量体を全単量体中70重量%以上含む単量体を、過硫酸塩及び重亜硫酸塩の存在下、水を含有するpH2〜5.5の反応溶液中で、10℃以上50℃未満の反応温度で重合させる、重合体の製造方法。
2C=CHCOOCH2CH2OH (1)
【選択図】なし

Description

本発明は、重合体を含有する水溶液の製造方法に関する。
水硬性組成物には従来、種々の混和剤が添加されており、例えば、水硬性組成物の流動性を向上させる目的で、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸塩等の高分子化合物が使用されている。これらの高分子化合物は、それぞれ特有の性質を持ち、水硬性組成物の用途などを考慮して適宜使い分けられているが、これら高分子化合物を複数組み合わせて使用することも知られている。特許文献1には、重量平均分子量2000〜150000のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの重合体が、セメント組成物のワーカビリティを改善することが記載されている。
特許文献2には、アクリル酸アルカリ金属塩を含むアクリル酸塩系単量体と、亜硫酸水素ナトリウムとを水系反応媒体中に連続的に添加し、所定量の空気を連続的に吹き込むアクリル酸塩系低分子量重合体の製法が記載されており、単量体としてアクリル酸2−ヒドロキシエチルを使用できることが記載されている。
また、特許文献3には、熱交換機能を有する、外部循環装置および内部コイル装置の少なくともいずれか一方の装置を用いて温度制御して単量体を水溶液系重合する重合体の製造方法が記載されており、単量体として、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のラジカル重合性単量体が使用できることが記載されている。
米国特許第4792360号明細書 特開昭56−55407号公報 特開2004−244617号公報
本出願人は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を多量に含む構成単位からなる重合体が、水硬性組成物用の添加剤として有用であることを見出している。また、水硬性組成物用の添加剤としては、例えば特許文献1に記載されているように、比較的に低分子領域の重合体が好ましいが、低分子量の重合体を得る為には、通常、多量のメルカプタン類からなる連鎖移動剤を用いて重合を行わせることが必要であるが、メルカプタン類に由来する匂いが強い為に後工程にて脱臭操作が必要となる場合があったり、重合率を高くし難い等の問題により、目的とする低分子の重合体を簡便に得ることが困難である。
本発明の課題は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を高濃度で含む構成単位からなる低分子量の重合体を、高い重合率で簡便に製造できる方法を提供することである。
本発明は、下記式(1)で表される単量体〔以下、単量体(1)という〕を全単量体中70重量%以上含む単量体を、過硫酸塩及び重亜硫酸塩の存在下、水を含有するpH2〜5.5の反応溶液中で、10℃以上50℃未満の反応温度で重合させる、重合体の製造方法に関する。
本発明によれば、ゲル状物質を生じやすいヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を高濃度で、即ち70重量%以上含む構成単位からなる重合体を、悪臭が少なく、高い重合率でかつ所望の低分子量で安定に製造できる方法が提供される。本発明の製造方法で得られた重合体は、セメント用添加剤として好適である。なかでも、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物と併用する流動保持剤として用いることができる。
単量体(1)を含む単量体の重合は、過硫酸塩及び重亜硫酸塩の存在下で行われる。これらは、重合開始剤として用いられる。また、連鎖移動剤としても用いられる。過硫酸塩としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等が挙げられる。これらのうち、過硫酸ナトリウムが好ましい。また、重亜硫酸塩としては、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等が挙げられる。これらのうち、重亜硫酸ナトリウムが好ましい。過硫酸塩は、単量体総量100重量部に対して、0.5〜10 重量部の比率で用いられることが好ましい。また、重亜硫酸塩は、単量体総量100重量部に対して、0.5〜20重量部の比率で用いられることが好ましい。
また、単量体(1)を含む単量体の重合は、水を含有する反応溶液中で行われる。すなわち、本発明では、水溶液重合法により単量体(1)を重合させる。
反応溶液のpHは、2〜5.5である。耐食性の高い装置を用いなくても良い観点からpHの下限値は2.5が好ましく、更に3.5が好ましい。また、分子量を低くする観点及び重合の反応率を高める観点からpHの上限値は5が好ましく、更に4.5が好ましい。反応溶液のpHは、重合反応の間、この範囲のpHを維持することが好ましく、前記範囲でpHが変動してもよい。
また、反応温度は10℃以上50℃未満であり、反応温度の下限値は冷却負荷を低減する観点から15℃が好ましく、更に20℃が好ましい。また、反応温度の上限値は装置の腐食性が低い観点及びSO2の発生が少ない観点から45℃が好ましく、更に40℃が好ましい。通常、反応溶液をこの範囲の温度とすればよい。重合反応の間、この反応温度を維持することが好ましく、前記範囲で反応温度が変動してもよい。
反応時間は、0.1〜30時間、更に1〜15時間、より更に2〜10時間が好ましい。
反応溶液中の単量体の濃度は、5〜60重量%、更に20〜55重量%、より更に30〜50重量%が好ましい。
本発明では、より少ない過硫酸塩及び重亜硫酸塩により目的とする低い分子量を得る観点から、反応溶液が重金属イオンを含有することが好ましい。ここで、重金属とは、比重が4g/cm3以上の金属を意味する。具体的な重金属としては、鉄、コバルト、マンガン、クロム、モリブデン、タングステン、銅、銀、金、鉛、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどが挙げられる。2種以上の重金属が用いられてもよい。反応溶液は、これら重金属のイオンを含むことが好ましく、鉄イオンを含むことがより好ましい。重金属イオンのイオン価については特に限定しない。例えば、重金属として鉄が用いられる場合には、重合反応中に溶解している鉄イオンは、Fe2+であっても、Fe3+であってもよい。これらが組み合わされていても良い。重金属イオンは、重金属化合物を溶解してなる溶液を用いて添加することが好ましい。その際に用いられる重金属化合物は、重合反応液中に含有されることを所望する重金属イオンに応じて決定される。重金属イオンは、重金属化合物を溶解してなる溶液を用いて添加することが好ましい。その際に用いられる重金属化合物は、反応溶液中に含有されることを所望する重金属イオンに応じて決定される。水溶性の重金属塩が好ましい。水溶性の重金属塩としては、モール塩(Fe(NH42(SO42・6H2O)、硫酸第一鉄・7水和物、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化マンガンなどが挙げられる。重金属イオンの含有量は、反応溶液中、0.1〜1000ppm、更に0.5〜200ppm、より更に1〜20ppmが好ましい。
本発明では、単量体(1)以外の単量体を用いることができる。例えば、(I)(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸又はそれらの塩(例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アンモニウム塩)もしくはそれらのエステル(例えば単量体(1)以外のアクリル酸エステル、あるいはメタクリル酸エステル)が挙げられる。さらに、例えば、(II)マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカルボン酸系単量体、又はその無水物もしくは塩(例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アンモニウム塩)もしくはエステルが挙げられる。これらの中でも好ましくは(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又はこれらのアルカリ金属塩である。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸の意味である(以下同様)。
本発明により製造された重合体の重量平均分子量は、セメント用添加剤として用いる場合、2,000〜150,000、更に5,000〜60,000が好ましい。この重量平均分子量は、後述の実施例1の方法で測定されたものである。
本発明は、単量体(1)を単量体総量中70重量%以上含有する単量体の水溶液と、過硫酸塩と、重亜硫酸塩とを用いて前記単量体を重合させるものであり、水溶液のpHを2〜5.5、反応温度を10℃以上50℃以下とするものであり、これにより、重合体を含有する水溶液を製造することができる。すなわち、本発明では、目的とする重合体は水溶液(重合体を含有する水溶液)の形態で得られる。用途に応じてかかる水溶液をそのまま使用することができ、セメント用添加剤としては、20℃でのpHを4〜8に調整した水溶液を用いることができる。pH調整した重合体水溶液は、セメント用添加剤、なかでもセメント分散剤、さらには、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物と併用する流動保持剤等として用いることができる。その際、重合体水溶液は、そのまま、あるいは適宜重合体の濃度を調整して用いることができる。
例えば、中和を終えた重合体水溶液と、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物とを含有する水硬性組成物用分散剤は、経時的な水硬性組成物の分散性の低下と粘性の増加を抑制して作業性を改善できる。この水硬性組成物用分散剤は、均一透明な1液型の液体組成物(均一溶液)とすることができる。
本発明の製造方法において、単量体(1)を含む単量体の重合反応は、水を主溶媒として用い、単量体を一括仕込みで重合する方法と、単量体を滴下しながら重合する方法、単量体の一部を一括で仕込んでおき、残りの単量体を滴下しながら重合する方法等、いずれも採用できる。過硫酸塩及び重亜硫酸塩においても、単量体と共に一括仕込みで重合する方法、単量体を一括で仕込み、過硫酸塩及び重亜硫酸塩をそれぞれ滴下しながら重合する方法、単量体と共に滴下しながら重合する方法(一部仕込み、一部滴下も含む)等、適宜選択可能である。具体的には、以下のような方法で行うことができる。
(I)反応装置に、単量体(1)を含む単量体、過硫酸塩、重亜硫酸塩、水を一括で仕込んで重合反応を行う。
(II)反応装置に、水を仕込み、単量体(1)を含む単量体、過硫酸塩、重亜硫酸塩を、それぞれ別々に、一定時間で導入(好ましくは滴下)して、目的とする量が導入された後、重合反応を行う。この方法では、単量体(1)を含む単量体の水溶液、過硫酸塩の水溶液、重亜硫酸塩の水溶液を用いることが好ましい。
<合成原料>
・ヒドロキシエチルアクリレート(以下HEAと記載):Aldrich社製
・ペルオキソ二硫酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
・亜硫酸水素ナトリウム:和光純薬工業(株)製
・クエン酸アンモニウム鉄:和光純薬工業(株)製
・中性りん酸塩pH標準液(pH:6.86(25℃)):和光純薬工業(株)製
・標準緩衝液(フタル酸塩pH標準液、pH:4.01(25℃)):和光純薬工業(株)社製
<測定方法>
1.残存モノマーは下記の条件でHPLCにて分析した。
・装置:LC−2000Plus series(日本分光社製)
・カラム:TSK−GEL ODSA−80TS
・溶離液:0.2Mリン酸バッファー/アセトニトリル=9/1
・UV:205nm
・サンプル量:20μL
2.生成したポリマーの分子量は下記の条件でGPCにて測定した。
・標準物質:ポリスチレン換算
・カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー)
・溶離液:0.2Mリン酸バッファー/アセトニトリル=9/1
・流量:1.0mL/min
・カラム温度:40℃
・溶離液:RI
・サンプル量:0.5mg/mL
<実施例及び比較例>
実施例1
三日月型の攪拌翼を供えた500mLの4つ口フラスコ反応容器にイオン交換水160.4gを仕込み、その後HEA 29.0gを仕込み攪拌混合し、単量体水溶液を調整した。
引き続き、ペルオキソ二硫酸ナトリウム3.0gをイオン交換水50.0gに溶解し水溶液(1)を調製し、亜硫酸水素ナトリウム2.6gをイオン交換水4.8gに溶解し水溶液(2)を調製した。
反応容器を150r/mで攪拌しながら、25℃に調整した後に水溶液(1)、水溶液(2)を同時に一気に投入した。この時のpHは4.0であった。約2分後から重合熱により、徐々に反応器温度が40℃まで上昇した。その後の反応は40℃でおこなった。反応開始から約15分後には発熱が停止した。そのまま攪拌混合を行い、水溶液(1)、水溶液(2)を添加してから45分後に20℃以下まで冷却し、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
実施例2
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水を163.2g、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.5gを、亜硫酸水素ナトリウム1.3gとする以外は実施例1と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
実施例3
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水を163.9g、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.5gを、亜硫酸水素ナトリウム0.65gとする以外は実施例1と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
実施例4
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水を161.9g、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.5gをとする以外は実施例1と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
実施例5
反応容器の三日月型の攪拌翼を供えた3000mLの4つ口フラスコにイオン交換水1300g、クエン酸アンモニウム鉄0.20g(鉄分として0.03g)を仕込み攪拌混合して均一溶解させた。
引き続き、ペルオキソ二硫酸ナトリウム36.9gをイオン交換水147.8gに溶解し水溶液(1)を調製し、亜硫酸水素ナトリウム107.7gをイオン交換水199.9gに溶解し水溶液(2)を調製した。
反応容器を200r/mで攪拌しながら、25℃に調整した後に水溶液(1)、水溶液(2)及びHEA 1200gを2時間かけて一定速度で反応容器に滴下した。
約5分後から重合熱により、徐々に反応器温度が上昇してきたので、反応容器を水浴につけて冷却し、温度を25〜30℃に保った。滴下終了後、温度を25〜30℃に保ちながら更に1時間混合して、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
実施例6
クエン酸アンモニウム鉄を添加せず、ペルオキソ二硫酸ナトリウム22.2g、亜硫酸水素ナトリウム95.8g、滴下時間を2時間45分とする以外は実施例5と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例1
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水のうち、50gを中性りん酸塩pH標準液に置き換えて、実施例2と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例2
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水のうち、50gを中性りん酸塩pH標準液に置き換えて、実施例4と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例3
三日月型の攪拌翼を供えた3000mLの4つ口フラスコ反応容器にイオン交換水1058g、クエン酸アンモニウム鉄0.20g(鉄分として0.03g)、炭酸水素ナトリウム43.5gを仕込み攪拌混合して均一溶解させた。
引き続き、ペルオキソ二硫酸ナトリウム36.9gをイオン交換水147.8gに溶解し水溶液(1)を調製し、亜硫酸水素ナトリウム107.7gをイオン交換水199.9gに溶解し水溶液(2)を調製した。
反応容器を200r/mで攪拌しながら、25℃に調整した後に水溶液(1)、水溶液(2)及びHEA 1200gを2時間で滴下する速度で反応容器に滴下した。
約30分後から、容器内が急激に増粘し、攪拌翼の回転が停止した為、滴下を中断した。
比較例4(一括仕込み空気系)
反応容器の三日月型の攪拌翼を供えた500mlの4つ口フラスコにイオン交換水141.9g、中性りん酸塩pH標準液50gを仕込み、その後HEA 29.7gを仕込み攪拌混合し、単量体水溶液を調整した。また反応容器内にシンタードグラスを通して、溶液内に空気をエアーポンプを用いて吹き込み量80ml/minで吹き込んだ。
引き続き、亜硫酸水素ナトリウム10.4gをイオン交換水19.3gに溶解し亜硫酸水素ナトリウム水溶液を調製した。
反応溶液内への空気吹き込みを行いながら、反応容器を150r/mで攪拌し、温度を25℃に調整した後に水溶液を一気に投入した。約2分後から重合熱により、徐々に反応器温度が上昇し始めた。そのまま攪拌混合を行い、水溶液を添加してから45分後に20℃以下まで冷却し、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例5
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水を156.1g、亜硫酸水素ナトリウム水溶液を亜硫酸水素ナトリウム5.2gとイオン交換水9.4gに変更する以外は比較例4と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例6
4つ口フラスコ仕込むイオン交換水を仕込んだ後に、クエン酸アンモニウム鉄2.0gを添加して、それ以外は比較例5と同様の操作を行い、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例7
反応容器の三日月型の攪拌翼を供えた500mLの4つ口フラスコにイオン交換水172.5gを仕込み、その後HEA 148.0gを仕込み攪拌混合し、単量体水溶液を調整した。また反応容器内にシンタードグラスを通して、溶液内に空気をエアーポンプを用いて吹き込み量80ml/minで吹き込んだ。
引き続き、亜硫酸水素ナトリウム13.3gをイオン交換水24.7gに溶解し亜硫酸水素ナトリウム水溶液を調製した。
反応容器を150r/mで攪拌しながら、25℃に調整した後に水溶液を一気に投入した。約2分後から重合熱により、徐々に反応器温度が上昇し始めた。そのまま攪拌混合を行い、水溶液を添加してから45分後に20℃以下まで冷却し、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例8
反応容器の三日月型の攪拌翼を供えた500mLの4つ口フラスコにイオン交換水164.3g、pH4.01の標準緩衝液50gを仕込み、その後HEA 29.0gを仕込み攪拌混合し、単量体水溶液を調整した。また反応容器内にシンタードグラスを通して、溶液内に空気をエアーポンプを用いて吹き込み量80ml/minで吹き込んだ。
引き続き、亜硫酸水素ナトリウム2.6gをイオン交換水4.8gに溶解し亜硫酸水素ナトリウム水溶液を調製した。
反応溶液内への空気吹き込みを行いながら、反応容器を150r/mで攪拌し、温度を25℃に調整した後に水溶液を一気に投入した。そのまま攪拌混合を行い、水溶液を添加してから45分後に20℃以下まで冷却し、重合体の水溶液を得た。結果を表1に示す。
比較例9
反応開始時、反応中の温度を60℃に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。しかし反応中に亜硫酸水素ナトリウムの分解によると思われるSO2ガスが発生したために反応を中止した。
Figure 2011126967
*1:全反応液に対する重量%
*2:モル(対モノマー100モル)
*3:モル(対モノマー100モル)
*4:対全反応液重量
以上の実施例及び比較例から、反応液のpHを2〜5.5、かつ反応温度を10℃以上50℃未満で重合した実施例1〜6は反応率が98%以上であり、残存モノマーが0.3%以下の重合体が得られた。これに対して反応中のpHを5以上で重合した比較例1〜7では収率が低く、残存モノマー量も多い重合体しか得られなかった。
また重合開始剤の過硫酸塩を空気に変えた比較例8では反応液のpHを2〜5.5、かつ反応温度を10℃以上50℃未満で重合したが、収率が低く、残存モノマー量も多い重合体しか得られなかった。
更に反応液のpHを4.5、かつ反応温度を60℃で重合した比較例9では反応中に亜硫酸水素ナトリウムの分解によると思われるSO2ガスが発生した。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される単量体を全単量体中70重量%以上含む単量体を、過硫酸塩及び重亜硫酸塩の存在下、水を含有するpH2〜5.5の反応溶液中で、10℃以上50℃未満の反応温度で重合させる、重合体の製造方法。
    2C=CHCOOCH2CH2OH (1)
  2. 過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである請求項1記載の重合体の製造方法。
  3. 重亜硫酸塩が重亜硫酸ナトリウムである請求項1又は2記載の重合体の製造方法。
  4. 反応溶液のpHが4〜5.5である請求項1〜3の何れか1項記載の重合体の製造方法。
  5. 反応溶液が重金属イオンを含有する請求項1〜4の何れか1項記載の重合体の製造方法。
  6. 重合体の重量平均分子量が5,000〜60,000である請求項1〜5の何れか1項記載の重合体の製造方法。
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