JP2011122986A - き裂検査装置及びき裂解析装置、方法、並びにプログラム - Google Patents

き裂検査装置及びき裂解析装置、方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】き裂の損傷を精度よく評価し、損傷の度合いをランク分けすること。
【解決手段】被測定物20に照明光を照射する照明部21と、照明部21により照明光が照明された被測定物20の画像を取得する撮像部22と、撮像部22および照明部21を被測定物20の表面に沿って移動させる移動部23と、撮像部22により取得された画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、き裂の性状に関する指標に基づいて被測定物20の損傷の度合いをランク分けする損傷度合い決定部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、き裂検査装置及びき裂解析装置、方法、並びにプログラムに関するものである。
例えば、火力発電装置の運転環境はボイラ設備にとって過酷であるため、ボイラ設備は経年劣化することが知られており、特に、ボイラ設備の配管部分においては、周方向に密集したき裂等の損傷が生じる。また、経年劣化が進行し、き裂が進展すると水漏れ、蒸気漏れ等の事故を発生する恐れがあり、さらには高圧・高温水及び蒸気等による人身事故に繋がる危険性がある。従来、こうした損傷に対して、作業員は、被測定物(ボイラ設備の配管等)のき裂の下側から懐中電灯等の照明を当て、目視によってき裂の評価を定期的に行うことで検査し、事故の防止に努めている。
また、特許文献1には、検査対象を撮像し、その撮像画像と所定の数式とに基づいてき裂の深さを推定し、検査対象の寿命を評価する技術が開示されている。
特開2009−175110号公報
しかしながら、上記のようにき裂を目視して評価する方法では、き裂の評価に対する判断は各作業員に委ねられていたため、同じ損傷に対する評価を複数の作業員で行った場合には、作業員に応じて評価結果が異なり、評価結果の信頼性が乏しくなるという問題があった。また、上記特許文献1では、推定されるき裂の深さに基づいて検査対象の寿命を評価しており、き裂の損傷の度合いを判断できないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、き裂の損傷を精度よく評価し、損傷の度合いをランク分けするき裂検査装置及びき裂解析装置、方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、被測定物に照明光を照射する照明手段と、該照明手段により照明光が照明された被測定物の画像を取得する撮像手段と、該撮像手段および前記照明手段を前記被測定物の表面に沿って移動させる移動手段と、前記撮像手段により取得された画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けする損傷度合い決定手段とを備えるき裂検査装置を提供する。
このような構成によれば、照明光を照射する照明手段と照明光が照明された被測定物の画像を撮像する撮像手段とが移動手段によって被測定物の表面に沿って移動させられることによって得られる画像に基づいて、き裂が検出され、検出されたき裂は、性状に関する指標に基づいて被測定物の損傷の度合いにランク分けされる。
このように、き裂の状態は、被測定物を撮像した画像と、予め定められるき裂の性状に関する指標とに基づいて評価されるので、従来のように、作業員に依存する評価結果のばらつきを低減し、評価結果の信頼性を向上させることができる。また、被測定物のき裂が、損傷の度合いに応じてランク分けされるので、操作者は各き裂に対して、ランクの度合いに応じた対処を行うことができる。
上記き裂検査装置の前記照明手段が、前記被測定物に異なる方向から照明光を照射するように配置された複数のLEDを備えることが好ましい。
複数のLEDによって、被測定物に対して異なる方向から照明光を照射するので、周囲に他の照明があった場合であっても、他の照明の外乱の影響を低減させ、被測定物の照明領域を明確にし、撮像することができる。
上記き裂検査装置の前記移動手段が、前記被測定物に着脱可能に固定されるベースと、該ベースに対して、前記照明手段および撮像手段を一体的に移動させる移動機構とを備えることとしてもよい。
これにより、ベースを取り付けた位置における被測定物の画像を容易に取得することができる。
上記き裂検査装置の前記指標は、き裂の長さ、幅、及び数に基づいて定義されることが好ましい。
このようにすることで、き裂の状態を簡易に判定することができる。指標としては、例えば、き裂の最大長さ(平均値+3σ)、き裂の平均長さ、き裂の最大幅(平均+3σ)、き裂の最大幅、き裂の密度、き裂の本数等を採用することができる。
上記き裂検査装置の前記損傷度合い決定手段は、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には、補修または交換を要するランクに分類することとしてもよい。
き裂の性状に関する指標は単一の条件を複数設けるが、各条件でみた場合に、深さが不明であるために非破壊のX線検査が必要であると判定されるき裂であっても、組合せ条件(所定幅のき裂が所定の閾値以上の本数)に応じてX線検査をするまでもなく深いき裂であると推定される場合には、予めX線検査から除外する。このように、所定幅のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には補修または交換をするランクに分類するので、深さが深いと推定されるき裂に対しては、高額な費用のかかるX線検査を行わずに済むので、X線検査にかかる費用を低減できる。
上記き裂検査装置の前記損傷度合い決定手段が、前記画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成することとしてもよい。
被測定物を撮像した画像の輝度情報に基づいて生成された評価画像が、き裂の性状に関する指標と比較されてランク分けされるので簡便にき裂をランク分けすることができる。
本発明は、照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力手段と、前記画像入力手段に入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定手段とを具備するき裂解析装置を提供する。
このような構成によれば、画像入力手段に入力された、照明光が照射された被測定物を撮像した画像が画像処理されてき裂が検出され、検出されたき裂は、性状に関する指標に基づいて、損傷の度合いがランク分けされる。
このように、き裂の状態が指標に基づいて分類されるので、簡便にき裂の状態を把握でき、き裂の損傷の度合いに応じた対処ができるようになる。また、目視でなく、被測定物を撮像した画像に基づいて、き裂の損傷の度合いがランク分けされるので、作業員に応じてき裂の損傷に対する評価結果がばらつくことを防ぐことができ、評価結果の信頼性が向上する。
上記き裂解析装置の前記照明光は、前記被測定物に異なる方向から照射されるように配置された複数のLEDを光源とすることが好ましい。
複数のLEDによって、被測定物に対して異なる方向から照明光が照射されるので、周囲に他の照明があった場合であっても、他の照明の外乱の影響を低減させ、被測定物の照明領域を明確にさせ、撮像することができる。
上記き裂解析装置の前記指標は、き裂の長さ、幅、及び数に基づいて定義されることが好ましい。
このようにすることで、き裂の状態を簡易に判定することができる。指標としては、例えば、き裂の最大長さ(平均値+3σ)、き裂の平均長さ、き裂の最大幅(平均+3σ)、き裂の最大幅、き裂の密度、き裂の本数等を採用することができる。
上記き裂解析装置の前記ランク決定手段は、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には、補修または交換を要するランクに分類することとしてもよい。
き裂の性状に関する指標は単一の条件を複数設けるが、各条件でみた場合に、深さが不明であるために非破壊のX線検査が必要であると判定されるき裂であっても、組合せ条件(所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数)に応じてX線検査をするまでもなく深いき裂であると推定される場合には、予めX線検査から除外する。このように、所定幅のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には補修または交換をするランクに分類するので、深さが深いと推定されるき裂に対しては、高額な費用のかかるX線検査を行わずに済むので、X線検査にかかる費用を低減できる。
上記き裂解析装置の前記ランク決定手段が、前記画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成することとしてもよい。
被測定物を撮像した画像の輝度情報に基づいて生成された評価画像が、き裂の性状に関する指標と比較されてランク分けされるので簡便にき裂をランク分けすることができる。
本発明は、被測定物に照明光を照射させ、前記照明光が照明された被測定物の画像を取得し、前記照明光を前記被測定物の表面に沿って移動させ、取得された画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするき裂検査方法を提供する。
本発明は、照明手段によって被測定物に照明光を照射させる照射処理と、照明光が照明された被測定物の画像を撮像手段により取得させる撮像処理と、前記撮像手段および前記照明手段を前記被測定物の表面に沿って移動させる移動処理と、前記撮像手段により取得させた画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けする損傷度合い決定処理とをコンピュータに実行させるためのき裂検査プログラムを提供する。
本発明は、照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力過程と、前記画像入力過程で入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定過程とを有するき裂解析方法を提供する。
本発明は、照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力処理と、前記画像入力手段に入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定処理とをコンピュータに実行させるためのき裂解析プログラムを提供する。
本発明は、き裂の度合いの評価を精度よく行うことができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るき裂検査装置の概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るき裂検査装置の機能ブロック図の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るき裂解析装置の概略構成を示した図である。 き裂検査装置の動作フローを説明した図である。
以下に、本発明に係るき裂検査装置及びき裂解析装置、方法、並びにプログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図を用いて説明する。
き裂検査装置1は、図1に示されるように、被測定物20に取り付けられる。被測定物20は、き裂検査が行われる対象となる測定物である。本実施形態においては、被測定物20は、火力発電装置のボイラ設備の配管(ボイラチューブ)であることとして説明するが、被測定物はこれに限定されない。
また、図2は、本実施形態に係るき裂検査装置1の機能ブロック図である。
図2に示されるように、き裂検査装置1は、画像取得装置2、及びき裂解析装置3を備えている。また、画像取得装置2とき裂解析装置3とはネットワーク5によって接続されており、相互に通信可能とされている。
画像取得装置2は、照明部(照明手段)21、撮像部(撮像手段)22、及び移動部(移動手段)23を備えている。
照明部21は、被測定物に照明光を照射する。また、照明部21は、被測定物20に異なる方向から照明光を照射するように配置された複数のLEDを備えることが好ましい。本実施形態においては、2個のLEDを備えていることとして説明するが、LEDの個数はこれに限定されない。
また、例えば、ボイラ設備は周囲が暗いために、き裂検査で使用する照明以外の照明が付けられているが、き裂検査で使用する照明以外の照明が外乱となって、被測定物20を撮像する領域の明るさが均一にならない場合がある。明るさが均一でない場合に、被測定物20のき裂を撮像すると、き裂の損傷度合いを正しく評価できないので、明るさを均一にすることが重要となる。
これらのことから、き裂検査で使用する照明以外の照明による外乱の影響を防ぎ、かつ、被測定物20の撮像する領域の明るさを均一にするべく、明確に被測定物20を照射する照明部21が配置される。また、照明部21は、被測定物20のき裂の状態が撮像部22によって撮像可能となるように、被測定物20に照射光を照射する角度をつける(換言すると、コントラストを付ける)等の調整がなされ、照射されることが好ましい。具体的には、上記照射光を照射する角度は、10°〜80°とすることが好ましい。
撮像部22は、照明部21により照明光が照明された被測定物20の画像を取得する。また、撮像部22は、取得した画像をき裂解析装置3に出力する。
移動部23は、撮像部22および照明部21を被測定物20の表面に沿って移動させる。具体的には、図1に示されるように、移動部23は、被測定物20に着脱可能に固定されるベース24と、ベース24に対して照明部21および撮像部22を一体的に移動させる移動機構25と、駆動モータ26とを備えている。
ベース24は、被測定物20と着脱可能に固定する複数のマグネット27と、各マグネット27間を接続し、移動機構25を移動可能にさせる冶具28とを備えている。移動機構25は、垂直方向に取りつけられた冶具28間を接続するように取りつけられ、駆動モータ26の動力によって、照明部21と撮像部22とを一体的に上下に移動させられる。
また、移動部23は、ベース24にマグネット27が備えられることによって、ボイラの配管に対して容易に着脱が可能となるので、被測定物20の測定領域が広範囲に及ぶ場合であっても、ベース24の位置をずらしていくことで、被測定物20全体を撮像することができる。
例えば、撮像部22に対し、被測定物20を撮像させる撮像指示が入力されると、撮像部22は、照明部21によって被測定物20を照明する領域を撮像し、この撮像画像をき裂解析装置3に入力する。
図3は、本実施形態に係るき裂解析装置3の概略構成を示したブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係るき裂解析装置3は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)11、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置12、補助記憶装置13、キーボードやマウスなどの入力装置14、及びディスプレイやプリンタなどの出力装置15、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置16などで構成されている。
補助記憶装置13は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。この補助記憶装置13には、各種プログラム(例えば、き裂解析プログラム)が格納されており、CPU11が補助記憶装置13から主記憶装置12にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
次に、上述したき裂解析装置3が備える各部において実行される処理内容について図2を参照して説明する。なお、図2に示した各部により実現される後述の各種処理は、CPU11が補助記憶装置13に記憶されているき裂解析プログラムを主記憶装置12に読み出して実行することにより実現されるものである。
き裂解析装置3は、損傷度合い決定部(損傷度合い決定手段)31を備えている。
具体的には、き裂解析装置3の損傷度合い決定部31は、図2に示されるように、画像入力部(画像入力手段)301とランク決定部(ランク決定手段)302とを備えている。
画像入力部301は、撮像部22により取得された画像が入力される。
ランク決定部302は、入力された画像を画像処理することによって、き裂を検出するとともに、このき裂の性状に関する指標に基づいて被測定物20の損傷の度合いをランク分けする。より具体的には、ランク決定部302は、画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成し、評価画像に基づいてき裂の性状をランク分けする。
指標は、き裂の長さ、幅、及び数に基づいて定義される。指標としては、例えば、き裂の最大長さ(平均値+3σ)、き裂の平均長さ、き裂の最大幅(平均+3σ)、き裂の最大幅、き裂の密度、き裂の本数等を採用することができる。また、「き裂の密度」とは、ここでは、2値化時の所定面積当たりの全体の白色と黒色との面積比である。
より具体的には、ランク決定部302は、画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成し、評価画像に基づいてき裂の性状をランク分けする。例えば、ランク決定部302は、ランクA,B,C,Dの4つのランクを規定した情報を有しており、評価画像に基づいてき裂の性状のランク分けをする。ここでは、ランクAは定期的な経過観察を必要とするランク、ランクBは要経過観察を必要とするランク、ランクCは補修または交換を必要とするランク、ランクDは交換を必要とするランク等のように、損傷の度合いに応じて必要と推定される対処と対応付けたランクを規定する。なお、本実施形態においては4つのランクを用いて説明するが、ランクの数はこれに限定されない。
また、上述のように複数のランクを決定する場合には、上述した指標を用いた単一の条件に対して異なる閾値を設け、順次比較する。例えば、A1,A2,A3(n=1〜N、N=単一の条件の個数)をそれぞれ数値とし、A1<A2<A3である場合に、ランクAか否かを判定するには、「最大き裂長さ(平均+3σ)はA1mm(ミリメートル)以下」、「平均き裂長さはA1mm以下」、「最大幅(平均+3σ)はA1mm以下」、「平均幅はA1mm以下」、「密度はA1以下」、「き裂本数はA1以下」の6つの単一の条件に合致しているか否かを比較する。比較の結果、合致する場合にはランク決定部302は、検査対象とするき裂のランクを「ランクA」に決定する。
また、上記ランクAに合致しない場合には、続いて、上記6つの単一の条件のうち、A1をそれぞれA2に置き換え、全ての条件と合致しているか否かを比較し、合致していれば、ランク決定部302は検査対象とするき裂のランクを「ランクB」に決定する。さらに、ランクBの条件にも合致していない場合には、A2をそれぞれA3に置き換え、全ての条件と合致するか否かを比較し、合致していれば「ランクC」とし、合致しなければ「ランクD」とする。
なお、ここでは、ランクAから順に条件に合致するか否かを判定することとして説明していたが、これに限定されず、ランクDから順に条件に合致するか否かを判定することとしてもよい。
ここで、本実施形態においてランクCは、補修または交換が必要となるランクとしているが、補修と交換のうちどちらの対処をするかは、き裂の深さを測定(または推定)し、その深さに応じて決定するとよい。例えば、き裂の深さは、非破壊検査であるX線検査によって測定する。X線検査の結果、き裂が所定以上の深さであると判定される場合には交換し、所定より浅い深さであると判定される場合には補修する。
また、より好ましくは、単一の条件を指標とする比較方法の他に、複数の条件を組み合わせて、速やかにランクを決定する。例えば、ランク決定部302は、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合に、交換を要するランク(例えば、ランクD)等の重要度の高いランクに分類する。
これは、単一のそれぞれの条件でき裂を見た場合には、深さが不明であるために非破壊のX線検査が必要であると判定されるき裂であっても、組合せ条件(所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数)に応じてX線検査をするまでもなく深いき裂であると推定することができる。このように、組合せ条件によって深いき裂を推定することによって、高額な費用のかかるX線検査の対象から除外して、交換する対象であると速やかに判定することによって、X線検査にかかる費用を低減できる。
き裂の幅と本数とに応じて判断する根拠は、き裂の「長さ」と比較してき裂の「幅」の方が、き裂の「深さ」に大きく寄与するためであり、き裂の深さが深いほど、ボイラ設備の水漏れ、蒸気漏れ等の事故が発生する恐れが大きくなるためである。
このように、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には交換をするランク(または、緊急度の高いランク、早急な対応が必要とされるランク等の重要度の高いランク)に分類することによって、深さが深いと推定されるき裂に対しては、速やかに交換を必要とするランクに分類できる。
次に、本実施形態に係るき裂検査装置1の作用について、図4を用いて説明する。
また、ランクを4つに分けることとして説明するが、分けるランクの個数はこれに限定されない。
作業員によってボイラチューブに画像取得装置2が取り付けられ、画像取得装置2に画像を取得する指示が入力される。画像取得指示が受信された移動部23は、照明部21と撮像部22とを一体的に画像取得装置2の上から下(または、下から上)に順に移動させ、ボイラチューブの画像取得装置2が取り付けられた領域の画像が取得される(ステップSA1)。取得された画像は、ネットワーク5を介してき裂解析装置3に出力される(ステップSA2)。き裂解析装置3の画像入力部301に画像が入力されると、続いて、ランク決定部302において、入力された画像が画像処理され、画像の輝度に基づいて、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数存在するか否かが判定される(ステップSA3)。所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数存在する場合には「ランクD」と判定される(ステップSA4)。また、所定の幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数存在しないと判定された場合には、画像から検出されたき裂が、ランクCと合致するか否かが判定される(ステップSA5)。画像から検出されたき裂が、ランクCと合致する場合には、き裂のランクが「ランクC」と判定される(ステップSA6)。
画像から検出されたき裂が、ランクCと合致しないと判定された場合には、より明確にランクCか否かを判定するべくボイラチューブのき裂に対してX線検査がなされ、X線検査の結果に基づいてランクCであるか否かが判定される(ステップSA7)。X線検査の結果、ランクCと判定された場合には、ランクが「ランクC」と判定され、X線検査の結果に応じた補修または交換の対処が決定される(ステップSA6)。X線検査の結果、ランクCでないと判定された場合には、画像から検出されたき裂が、ランクBと合致するか否かが判定される(ステップSA8)。判定の結果、ランクBと合致する場合には、「ランクB」としてランクが決定され(ステップSA9)、ランクBと合致しない場合には、「ランクA」としてランクが決定される(ステップSA10)。ランクを決定すると、本処理を終了する。
以上説明してきたように、本実施形態に係るき裂検査装置1及びき裂解析装置3、方法、並びにプログラムによれば、照明部21と被測定物20の画像を撮像する撮像部22とが移動部23によって被測定物の表面に沿って移動させられることによって得られる画像に基づいて、き裂が検出され、検出されたき裂は、性状に関する指標に基づいて被測定物20の損傷の度合いにランク分けされる。
このように、き裂の状態は、被測定物20を撮像した画像と、予め定められるき裂の性状に関する指標とに基づいて評価されるので、従来のように、作業員に依存する評価結果のばらつきを低減し、評価結果の信頼性を向上させることができる。また、被測定物20のき裂が、損傷の度合いに応じてランク分けされるので、操作者は各き裂に対して、ランクの度合いに応じた対処(例えば、定期的な経過観察、要経過観察、修理、交換等)を行うことができる。
また、き裂の性状に関する指標は単一の条件を複数設けるが、各条件でみた場合に、深さが不明であるために非破壊のX線検査が必要であると判定されるき裂であっても、組合せ条件(所定幅のき裂が所定の閾値以上の本数)に応じてX線検査をするまでもなく深いき裂であると推定される場合には、予めX線検査から除外する。このように、所定幅のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には補修または交換をするランクに分類するので、深さが深いと推定されるき裂に対しては、高額な費用のかかるX線検査を行わずに済むので、X線検査にかかる費用を低減できる。
また、本実施形態においては、き裂検査装置1で取得した被測定物20の撮像画像は、ネットワーク5を介してき裂解析装置3に入力されることとしていたが、き裂検査装置1とき裂解析装置3との画像の受け渡し方法はこれに限定されない。例えば、き裂検査装置1から撮像された画像の情報をUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記憶装置に記憶させておき、USBメモリをき裂解析装置に接続することによって、き裂解析装置3に画像を入力させることとしてもよい。
1 き裂検査装置
2 画像取得装置
3 き裂解析装置
20 被測定物
21 照明部
22 撮像部
23 移動部
31 損傷度合い決定部
301 画像入力部
302 ランク決定部

Claims (15)

  1. 被測定物に照明光を照射する照明手段と、
    該照明手段により照明光が照明された被測定物の画像を取得する撮像手段と、
    該撮像手段および前記照明手段を前記被測定物の表面に沿って移動させる移動手段と、
    前記撮像手段により取得された画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けする損傷度合い決定手段とを備えるき裂検査装置。
  2. 前記照明手段が、前記被測定物に異なる方向から照明光を照射するように配置された複数のLEDを備える請求項1に記載のき裂検査装置。
  3. 前記移動手段が、前記被測定物に着脱可能に固定されるベースと、該ベースに対して、前記照明手段および撮像手段を一体的に移動させる移動機構とを備える請求項1または請求項2に記載のき裂検査装置。
  4. 前記指標は、き裂の長さ、幅、及び数に基づいて定義される請求項1から請求項3のいずれかに記載のき裂検査装置。
  5. 前記損傷度合い決定手段は、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には、補修または交換を要するランクに分類する請求項1から請求項4のいずれかに記載のき裂検査装置。
  6. 前記損傷度合い決定手段が、前記画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成する請求項1から請求項5のいずれかに記載のき裂検査装置。
  7. 照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力手段と、
    前記画像入力手段に入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定手段と
    を具備するき裂解析装置。
  8. 前記照明光は、前記被測定物に異なる方向から照射されるように配置された複数のLEDを光源とする請求項7に記載のき裂解析装置。
  9. 前記指標は、き裂の長さ、幅、及び数に基づいて定義される請求項7または請求項8に記載のき裂解析装置。
  10. 前記ランク決定手段は、所定幅以上のき裂が所定の閾値以上の本数ある場合には、補修または交換を要するランクに分類する請求項7から請求項9のいずれかに記載のき裂解析装置。
  11. 前記ランク決定手段が、前記画像の輝度の情報に基づいて2値化して評価画像を生成する請求項7から請求項10のいずれかに記載のき裂解析装置。
  12. 被測定物に照明光を照射させ、
    前記照明光が照明された被測定物の画像を取得し、
    前記照明光を前記被測定物の表面に沿って移動させ、取得された画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするき裂検査方法。
  13. 照明手段によって被測定物に照明光を照射させる照射処理と、
    照明光が照明された被測定物の画像を撮像手段により取得させる撮像処理と、
    前記撮像手段および前記照明手段を前記被測定物の表面に沿って移動させる移動処理と、
    前記撮像手段により取得させた画像を画像処理して、き裂を検出するとともに、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けする損傷度合い決定処理とをコンピュータに実行させるためのき裂検査プログラム。
  14. 照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力過程と、
    前記画像入力過程で入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定過程と
    を有するき裂解析方法。
  15. 照明光が照射された被測定物の画像が入力される画像入力処理と、
    前記画像入力手段に入力された前記画像を画像処理して、き裂を検出し、該き裂の性状に関する指標に基づいて前記被測定物の損傷の度合いをランク分けするランク決定処理と
    をコンピュータに実行させるためのき裂解析プログラム。
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