JP2011120568A

JP2011120568A - アルコール製剤充填容器

Info

Publication number: JP2011120568A
Application number: JP2010058593A
Authority: JP
Inventors: Chika Sasaki; 千佳佐々木; Hiroki Ito; 宏樹伊藤; Tomoyuki Shobu; 智之菖蒲
Original assignee: Freund Corp
Current assignee: Freund Corp
Priority date: 2010-03-16
Filing date: 2010-03-16
Publication date: 2011-06-23

Abstract

【課題】短時間で殺菌もでき、少量添加でも日持ち向上効果を有する、安価なアルコール製剤充填容器を提供すること。
【解決手段】容器にエタノールを５５．００〜６０．００質量％、グリセリン脂肪酸エステルを０．１０〜０．１５質量％、茶抽出物製剤を０．０２〜０．０３質量％、精製水３９．８２〜４４．８８質量％のエタノール製剤を充填する。なお、この充填されたアルコール製剤に含まれている茶抽出物製剤は、茶抽出物、クエン酸、澱粉分解物からなる。
【選択図】図１

Description

本考案は、食品の日持ち向上効果を有するアルコール製剤を充填した容器に関するものである。

従来から様々なアルコール製剤があり、アルコールの他に様々な物質を添加していた。

たとえば特許文献１では竹及び／又は竹茹から水系溶媒で抽出された成分を添加している。

特開２００２−１７２４８号公報

ところが、日持ち効果を向上させるためにアルコール製剤に添加剤を使用していたが、その添加剤が高価なため、その価格を抑えようとして添加剤を減らした結果、食品に添加するアルコール製剤の量が多くなったりすることがあった。

本考案の目的は、少量でも日持ち向上効果を有するアルコール製剤充填容器を提供することにある。

本考案の容器は、エタノールを５５．００〜６０．００％、グリセリン脂肪酸エステルを０．１０〜０．１５％、茶抽出物製剤を０．０２〜０．０３％、精製水を３９．８２〜４４．８８％のアルコール製剤を充填したものである。

なお、前記茶抽出物製剤は茶抽出物、クエン酸、澱粉分解物からなる。

本考案のアルコール製剤容器を使うことによって、少量でも食品の日持ちを向上させることができる。

本考案の一実施例であるアルコール製剤充填容器のポリタンクを側方から見た断面図である。本考案のもう一つの実施例で、アルコール製剤充填容器のスプレーボトルを側方から見た断面図である。本考案のさらにもう一つの実施例で、アルコール製剤充填容器の一斗缶の斜視図である。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本考案の実施例である容器１を側方から見た断面図である。

図１に示すように、容器のポリタンク１にエタノール５８．０００質量％、グリセリン脂肪酸エステル０．１２５質量％、茶抽出物製剤０．０２５質量％、精製水４１．８５０質量％のアルコール製剤２が４Ｌ充填されている。食品に対して添加、浸漬することにより、その食品の保存性を高めることができる。

もう一つの実施例である図２では、容器をスプレー３とし、その中に実施例１と同組成のアルコール製剤４が５００ｍｌ充填されている。トリガー５を引くことによって充填されたアルコール製剤ミストを噴霧する。実施例１では特定質量を対象物に添加、浸漬する時に便利だが、スプレーに入れることによって、食品の外側に噴霧するときに便利である。

さらにもう一つの実施例である図３では、容器を一斗缶６とし、その中に実施例１と同組成のアルコール製剤７が５００ｍｌ充填されている。大量に使用するときや、コストを下げるのに使用される。

本実施例１のアルコール製剤２を用いて、除菌力のテストを行った。１ｍｌのアルコール製剤２に、１０^８ｃｆｕ／ｍｌに調整した大腸菌（Ｅｓｃｈｅｒｉｃｈｉａｃｏｌｉ）懸濁液若しくは黄色ブドウ球菌（Ｓ．ａｕｒｅｕｓ）懸濁液を１０μｌ加えて撹拌し、菌入りアルコール製剤を調整した。この菌入りアルコール製剤から白金耳で１μｌを採取して、標準寒天培地のプレートに塗抹し、３５℃で２日間培養した。この作業の中の各種菌懸濁液をアルコール製剤に加えてから１μｌ採取するまでの時間を１５、３０、６０秒に分けた。その結果、大腸菌若しくは黄色ブドウ球菌でも、１５〜６０秒の各時間に採取した全てのシャーレで生菌コロニーを確認できなかった。

本実施例１のアルコール製剤２を用いて、２０℃保存のカスタードクリームにおける一般生菌の増殖抑制効果を確認した。市販の粉末カスタードクリームと牛乳と混ぜてカスタードクリームを作製し、エタノール濃度が２％となるようにアルコール製剤２を添加し、添加カスタードクリーム１を調製した。またエタノール濃度２％になるようにエタノールのみをカスタードクリームに添加し、添加カスタードクリーム２を調製した。これら添加カスタードクリーム１および２に加え、アルコール製剤無添加のカスタードクリームの３種類を２０℃で９日目まで保存し、経時的に一般生菌数を測定した。

無添加のカスタードクリームは、喫食可能の目安である一般生菌数１０^５ｃｆｕ／ｇを４日目で越え、９日目には５．８×１０^８ｃｆｕ／ｇとなった。添加カスタードクリーム２および１の９日目での一般生菌数はそれぞれ１．８×１０^４ｃｆｕ／ｇ、１．７×１０^３ｃｆｕ／ｇとなり、アルコール製剤２を添加したものが最も菌の増殖を抑制した。

本実施例１のアルコール製剤２を用いて、３０℃保存のカスタードクリームにおける一般生菌の増殖抑制効果を確認した。実施例５同様に、無添加カスタードクリーム、添加カスタードクリーム１および２を調製し、３０℃で４日目まで保存して一般生菌数を測定した。

無添加のカスタードクリームは２日目に１０^５ｃｆｕ／ｇを越え、４．０×１０^８ｃｆｕ／ｇとなった。添加カスタードクリーム２および１の４日目での一般生菌数はそれぞれ７．０×１０^７ｃｆｕ／ｇ、１．４×１０^３ｃｆｕ／ｇとなり、アルコール製剤２を添加したものが最も菌の増殖を抑制した。

本考案は前記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば容器の形状は図１に限らず、また収容できるアルコール製剤の量も本実施例に限らない。

１ポリタンク
２アルコール製剤
３スプレー
４アルコール製剤
５トリガー
６一斗缶
７アルコール製剤

Claims

エタノール５５．００〜６０．００質量％、グリセリン脂肪酸エステル０．１０〜０．１５質量％、茶抽出物製剤０．０２〜０．０３質量％、精製水３９．８２〜４４．８８質量％のエタノール溶液を充填した、アルコール製剤充填容器。
前記茶抽出物製剤が、茶抽出物、クエン酸、澱粉分解物からなる請求項１記載のアルコール製剤充填容器。