JP2011113006A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要最小限の温度検知手段により、定着フィルムの変形を検出することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】レーザプリンタ1は、筒状の定着フィルム81と、定着フィルムを加熱するハロゲンランプ82と、定着フィルムに間接的に回転力を付与するモータMと、定着フィルムの回転時に、定着フィルムの回転軸方向における一端部の位置を規制するために、少なくとも定着フィルムの当該一端部側に設けられたガイド部材87(フランジ部87B)と、定着フィルムにおけるガイド部材87が設けられた端部の温度を検知する少なくとも1つの温度センサS1と、温度センサS1の検知温度Tの変動に基づいて、定着フィルムの変形を判定する判定手段110とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録シートに転写された現像剤像を熱定着する定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
一般に、電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置としては、無端状の定着フィルムと、定着フィルムを加熱するヒータと、定着フィルムを介して加圧ローラとの間にニップ部を形成する加熱板(ニップ板)と、定着フィルムに回転力を付与する回転力付与手段とを備えたものが知られている。
このような定着装置では、回転する定着フィルムを案内するため、定着フィルムの回転軸方向における両端部を回転自在に支持するとともに、定着フィルムの軸方向への移動を規制するためのガイド部材が設けられる。
一方、定着フィルムの変形・破損を検知する手段を備えた定着装置も公知である。例えば、特許文献1に開示された定着装置は、定着ベルト(定着フィルム)の内側でヒータの温度を検出するヒータサーミスタと、上加圧ローラと定着ベルトとの接触領域の近傍に設けたベルトサーミスタとを備え、ヒータサーミスタから検出されるヒータ検出温度とベルトサーミスタから検出されるベルト検出温度との温度差と、ベルト検出温度の変化の傾きとに基づいて、定着ベルトの異常を判断するものである。
特開2008−58645号公報
上述した定着フィルムの変形・破損検知手段を備えた定着装置は、2つのサーミスタを必要とするだけでなく、ヒータ検出温度とベルト検出温度との温度差およびベルト検出温度の変化の傾きを算出し、これらを所定の閾値と比較する必要がある。
そこで、本発明は、必要最小限の温度検知手段により、定着フィルムの変形を検出することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムを加熱する発熱体と、前記定着フィルムに回転力を付与する回転力付与手段と、前記定着フィルムの回転時に、前記定着フィルムの回転軸方向における一端部の位置を規制するために、少なくとも前記定着フィルムの前記一端部側に設けられた規制部材と、前記定着フィルムの前記一端部の温度を検知する少なくとも1つの温度検知手段と、前記温度検知手段の検知温度の変動に基づいて、前記定着フィルムの変形を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
より詳細には、判定手段は、定着フィルムの昇温時において、所定値以上の温度下降幅をもった一時的温度下降が周期的に所定回数以上検出されると、前記定着フィルムが変形していると判定する。
このように構成された画像形成装置によれば、回転する定着フィルムの一端部の位置を規制する規制部材を少なくとも1つ設け、この端部の温度を検知する温度検知手段から得られる検知温度の変動に基づいて定着フィルムの変形を判定するので、必要となる温度検知手段の個数を少なくすることができる。
また、定着フィルムの変形は、2つの温度検知手段による温度差および傾きに基づいて判定するのではなく、1つの温度検知手段の検知温度の変動に基づいて判定することができる。
本発明によれば、必要最小限の温度検知手段により、定着フィルムの変形を検出することができる。
本発明の実施形態に係る定着装置を備えたレーザプリンタの全体構成を示す側断面図である。 定着装置の概略構成を示す説明図である。 スラスト付与手段を備えた定着装置の概略図である。 判定手段の構成を示すブロック図である。 定着フィルムの変形を判定する手順を示すフローチャートである。 定着フィルムが変形した状態の定着装置の概略図である。 検知温度の時間的変化を示すグラフである。 (a)〜(c)は、スラスト付与手段の変形例を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本実施形態に係るレーザプリンタ1(画像形成装置)の概略構成について説明した後、定着装置80の詳細な構成について説明する。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙SHを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙SH上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙SH上のトナー像を熱定着する定着装置80と、制御装置100とを主に備えている。
なお、以下の説明において、方向は、レーザプリンタを使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙SHを収容する給紙トレイ31と、用紙SHの前側を持ち上げる用紙押圧板32と、給紙ローラ33と、給紙パット34と、紙粉取りローラ35,36と、レジストローラ37とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙SHは、用紙押圧板32によって給紙ローラ33に寄せられ、給紙ローラ33と給紙パット34によって1枚ずつ分離され、紙粉取りローラ35,36およびレジストローラ37を通ってプロセスカートリッジ5に向けて搬送される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、レーザ発光部(図示せず)と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44,45,46とを主に備えている。露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44,45、レンズ43、反射鏡46の順に反射または通過して、感光体ドラム61の表面で高速走査される。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙SHが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙SH上に転写される。
定着装置80は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙SH上に転写されたトナー像(トナー)は、定着装置80を通過することで用紙SH上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙SHは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
制御装置100は、CPU,ROM,RAMなどを有し、予め用意されたプログラムに従って、印刷データの受信、給紙部3、露光装置4、プロセスカートリッジ5、定着装置80等の制御を行うように構成されている。
<定着装置の構成>
図2および図3に示すように、定着装置80は用紙SHの幅方向に延設されており、定着フィルム81と、発熱体の一例としてのハロゲンランプ82と、ニップ板83と、反射板84と、加圧ローラ85と、ステイ86と、ガイド部材87とを主に備えている。
なお、以下の説明においては、用紙SHの搬送方向(略前後方向)を単に「搬送方向」といい、用紙SHの幅方向(略左右方向)と定着フィルム81の回転軸方向を単に「幅方向」という。また、加圧ローラ85の押圧方向(略上下方向)を単に「押圧方向」という。
定着フィルム81は、耐熱性と可撓性を有する無端状(筒状)のフィルムである。定着フィルム81の幅方向両端部は、図3に示すガイド部材87により回転が案内されている。
図2に示すように、ハロゲンランプ82は、ニップ板83および定着フィルム81を加熱することで用紙SH上のトナーを加熱する公知の発熱体であり、定着フィルム81の内側において定着フィルム81およびニップ板83の内面から所定の間隔をあけて配置されている。
ニップ板83は、加圧ローラ85の押圧力を受けるとともに、ハロゲンランプ82からの輻射熱を定着フィルム81を介して用紙SH上のトナーに伝達する板状の部材であり、筒状の定着フィルム81の内面に摺接するように配置されている。
このニップ板83は、後述するスチール製のステイ86よりも熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視略U形状に折り曲げることで形成されている。
反射板84は、ハロゲンランプ82からの輻射熱(主に前後方向や上方向に向けて放射された輻射熱)をニップ板83に向けて反射する部材であり、定着フィルム81の内側においてハロゲンランプ82を取り囲むように、ハロゲンランプ82から所定の間隔をあけて配置されている。
このような反射板84によってハロゲンランプ82からの輻射熱をニップ板83に集めることで、ハロゲンランプ82からの輻射熱を効率良く利用することができ、ニップ板83および定着フィルム81を速やかに加熱することができる。
反射板84は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視略U形状に湾曲させて形成されている。
加圧ローラ85は、ニップ板83との間で定着フィルム81を挟むことで定着フィルム81との間にニップ部を形成する部材であり、ニップ板83の下方に配置されている。
加圧ローラ85は回転軸85Aを備えており、本体筐体2内に設けられた回転力付与手段の一例としてのモータM(図1参照)から回転軸85Aを介して駆動力が伝達されることで回転駆動されるように構成されている。加圧ローラ85が回転すると、定着フィルム81(または用紙SH)との摩擦力により定着フィルム81が従動回転される。
図3に示すように、加圧ローラ85は、幅方向の一端から他端に向けて徐々に直径が変化するテーパ面85Bを有している。このテーパ面85Bはスラスト付与手段を構成する。
このようにスラスト付与手段として加圧ローラ85にテーパ面85Bを形成すると、定着フィルム81の従動回転に伴って、定着フィルム81には常に幅方向における左右一方の端部側へのスラストを発生させることができる。
図2に示すように、ステイ86は、搬送方向におけるニップ板83の両端部を支持することでニップ板83の剛性を確保する部材であり、反射板84の外面形状に沿った形状(断面視略U形状)を有して反射板84を覆うように配置されている。
このようなステイ86は、比較的剛性が大きい、例えば、鋼板などを断面視略U形状に折り曲げることで形成されている。
ガイド部材87は、図3に示すように、定着フィルム81の幅方向両端部に設けられ、定着フィルム81の内面と摺接するように構成される。ガイド部材87は、定着フィルム81が従動回転される際、定着フィルム81を所定形状に保持した状態で回転させる支持部87Aを備えている。
さらに、各ガイド部材87は、定着フィルム81の幅方向の移動を規制する規制部材の一例としてフランジ部87Bを備えている。
なお、ニップ板83および反射板84を保持するステイ86と、ハロゲンランプ82は、両ガイド部材87の支持部87Aにそれぞれ両端部が保持されている。そして、これらのガイド部材87が定着装置80の筐体(図示せず)に固定されることで、定着フィルム81、ハロゲンランプ82、ニップ板83、反射板84およびステイ86が定着装置80の筐体に保持されている。
以上のように構成された定着装置80では、加熱された定着フィルム81と加圧ローラ85との間(ニップ部)を用紙SHが通過すると、用紙SHの上に転写されたトナー像が熱により定着される。
<定着フィルムの変形検知手段の構成>
次に、本発明の一部を構成する定着フィルムの変形検知手段について説明する。
図2および図3に示すように、定着フィルム81の一端部における表面温度を検知するため、定着フィルム81の外側で各ガイド部材87に近接する位置には、温度検知手段として第1温度センサS1と第2温度センサS2が設けられている。
これらの温度センサS1,S2は、公知のサーミスタを用いることができる。
なお、スラスト付与手段を設けることにより、定着フィルム81が変形する場合には、その変形は常に一方の端部に生じるので、温度センサS1,S2を2つ設ける必要はなくなり、どちらか1つのみを設ける構成とすることができる。
図3および図4に示すように、制御装置100は、第1温度センサS1と第2温度センサS2からの検知温度を示す信号が入出力インターフェース105を介して入力されると、各入力信号に基づいて定着フィルム81の各端部における表面温度を検出する。検出した温度は、制御装置100のRAM(図示せず)に格納される。
そして、端部ごとに検出した表面温度の変動により、制御装置100の判定手段110が定着フィルム81の変形を判定する。
なお、以下の説明では、各温度センサからの検知信号に基づいて検出した温度を「温度センサの検知温度」と称する。
図4に示すように、判定手段110は、レディ状態判定手段112と、一時的温度下降判定手段114と、周期判定手段116と、計数手段118とを含んで構成される。
レディ状態判定手段112は、定着フィルム81の加熱開始時の第1温度センサS1と第2温度センサS2のそれぞれの検知温度Tが、制御装置100のROM(図示せず)に格納された所定の温度Tよりも低いかどうかの判定を行うものである。各温度センサS1,S2の検知温度Tが温度Tよりも低い場合、定着装置80はレディ状態でないと判定される。この温度Tは、定着装置80が速やかに定着処理を開始できる基準となる温度である。
一時的温度下降判定手段114は、定着装置80のウォーミングアップ中(定着フィルム81の昇温時)に、第1温度センサS1と第2温度センサS2のそれぞれの検知温度Tが所定の温度下降幅以上の下降幅で下降するかどうかの判定を行うものである。具体的には、定着装置80のウォーミングアップ中、各温度センサS1,S2の検知温度Tをプロットした温度プロファイルが極小値を持つ場合、この極小値における下降温度が所定の温度下降幅である基準下降温度ΔT1よりも大きいかどうかの判定を行う。そして、一時的温度下降判定手段114は、基準下降温度ΔT1よりも大きい下降温度を検出すると、制御装置100のRAM(図示せず)にその履歴を格納する。
この基準下降温度ΔT1は、各温度センサS1,S2からのノイズを考慮して、定着装置80のウォーミングアップ中に、定着フィルム81が正常の状態では起こり得ない温度下降幅を持つ下降温度として設定される。
なお、基準下降温度ΔT1は、制御装置100のROM(図示せず)に格納されている。
周期判定手段116は、一時的温度下降判定手段114によって検出された一時的温度下降が所定の周期で起こるかどうかの判定を行うものである。具体的には、制御装置100のRAM(図示せず)に格納された履歴を参照して、一時的温度下降が起きる周期(極小値間の時間的間隔)Pが、定着フィルム81の回転周期と略同じであるかどうかの判定を行う。詳細には、周期Pが所定の範囲P〜Pにあるかどうかの判定を行う。
下限値Pと上限値Pは、様々な変形の態様を考慮して予め行った実験等の結果に基づいて、誤判定を排除するように設定することが望ましい。
計数手段118は、周期判定手段116によって、所定の温度下降幅以上の下降幅を持つ一時的温度下降が周期的に検出された場合、その回数をカウントするものである。
判定手段110は、計数手段118の計数値が所定の基準回数C(例えば、2回)よりも多く検出された場合、定着フィルム81が破損していると判断する。そして、定着フィルム81の破損が検出されると、制御装置100が警告手段120に警告信号を送信し、レーザプリンタ1は定着フィルム81の異常を示すエラーメッセージを表示するとともに、加圧ローラ85の回転を停止する。
<定着フィルムの変形検知の動作説明>
以上のような構成のレーザプリンタ1において、図5を参照して、定着フィルム81の変形を検知する動作について説明する。
なお、スラスト付与手段として加圧ローラ85にテーパ面85Bを設けたことにより、以下の説明では、第1温度センサS1のみを設けた場合について説明する。
しかしながら、判定精度を向上させる目的から、第2温度センサS2を設け、第2温度センサS2の検知温度と第1温度センサS1の検知温度の比較等をした上で定着フィルム81の変形判定を行っても構わない。
制御装置100が印刷ジョブを受信すると(S101)、第1温度センサS1が温度Tの検知を開始する(S102)。
レディ状態判定手段112は、第1温度センサS1の検知温度Tが基準温度Tよりも低いかどうか判定する(S103)。
検知温度Tが基準温度T以上の場合(S103:No)、制御装置100は、定着装置80がウォーミングアップを完了してレディ状態にあると判断して、レーザプリンタ1に通常印刷を行うように指令する(S111)。
一方、検知温度Tが基準温度Tよりも小さい場合(S103:Yes)、制御装置100は、定着装置80がウォーミングアップ中であると判断して、定着フィルム81の変形を判定する処理を行う。
具体的には、図6に示すように、第1温度センサS1が設けられた端部側で定着フィルム81に変形が起こり、定着フィルム81が内側に撓むと、第1温度センサS1と定着フィルム81との距離が大きくなることで、第1温度センサS1によって検知される温度が下がることになる。
図7に示すように、定着装置80のウォーミングアップ中は、時間の経過に伴って第1温度センサS1の検知温度Tが上昇していくので、検知温度Tをプロットした温度プロファイルは曲線を描いて上昇していく。しかし、定着フィルム81の一端部における一点で変形が生じると、第1温度センサS1の検知温度Tが、所定の温度下降幅以上の下降幅Dで一時的に下降した後、定着フィルム81の従動回転に従って、すぐに下降前の温度Tに戻る。その後は、検知温度Tが上昇していくものの、定着フィルム81が一回転して変形箇所が第1温度センサS1に対向する位置にくると、検知温度Tが再度下降する。第1温度センサS1による定着フィルム81の変形箇所の検知は、定着フィルム81の回転周期と略同じ周期で繰り返されることになる。
このような一時的温度下降と検知温度Tの上昇を繰り返しながら、定着装置80がウォーミングアップを終了してレディ状態へと移行する。
図5のフローチャートに戻って、定着フィルム81の変形判定処理を説明する。
第1温度センサS1が温度Tを検知すると(S104)、一時的温度下降判定手段114は、検知温度Tをプロットして作成される温度プロファイルに極小値があるかどうか判定する(S105)。
温度プロファイルに極小値が検出された場合(S105:Yes)、一時的温度下降判定手段114は、さらに、極小値の下降温度が基準下降温度ΔT1よりも大きいかどうか判定する(S106)。
下降温度が基準下降温度ΔT1よりも大きい場合(S106:Yes)、一時的温度下降判定手段114は、制御装置100のRAM(図示せず)にその履歴を格納する。
一時的温度下降判定手段114が基準下降温度ΔT1よりも大きい下降温度を二度検出すると、周期判定手段116は、RAM(図示せず)の履歴を参照して、そのような温度下降が周期的に起こっているかどうか判定する。具体的には、極小値間の時間的間隔Pが所定の範囲内、すなわちP<P<Pを満たす範囲内にあるかどうか判定する(S107)。
そして、極小値間の時間的間隔Pが所定の範囲内にある場合(S107:Yes)、計数手段118は、カウントCの値を「1」だけ増加する(S108)。
次に、判定手段110は、カウントCの値が基準回数C(=2)よりも大きいかどうか判定する(S109)。
その結果、所定の温度下降幅以上の下降幅を持つ一時的温度下降が周期的に所定回数(3回)検出されて、S109におけるカウントCの値が基準回数C(=2)よりも大きくなると(S109:Yes)、判定手段110は、定着フィルム81が変形により破損したと判定する(S112)。
そして、制御装置100は、警告手段120に警告信号を送信し(S113)、レーザプリンタ1は定着フィルム81の異常を示すエラーメッセージを表示するとともに、加圧ローラ85の回転を停止する。
S105〜S109までの処理を行う間、温度プロファイルに極小値が検出されない場合(S105:No)、極小値の下降温度が基準下降温度ΔT1以下である場合(S106:No)、極小値間の時間的間隔Pが所定の範囲内(P<P<P)にない場合(S107:No)、カウントCの値が基準回数C以下である場合(S109:No)には、S110で検知温度Tが基準温度Tよりも大きいかどうか判定する。
S110での判定の結果、検知温度Tが基準温度Tよりも大きい場合には、定着装置80がレディ状態にあると判断して、レーザプリンタ1が通常印刷を行う。一方、検知温度Tが基準温度T以下の場合には、S104〜S109の処理を繰り返して、ウォーミングアップ中における定着フィルム81の変形判定処理を行う。
以上に述べたレーザプリンタ1では、制御装置100が印刷ジョブを受信した際に定着フィルム81の変形を検知する処理を行っているが、レーザプリンタ1の電源投入時に同様の処理を行うこともできる。
本実施形態のレーザプリンタ1によると、以下のような効果を奏することができる。
(1)従動回転する定着フィルム81の一端部の位置を規制するフランジ部87Bを設けて、この端部の温度を検知する第1温度センサS1の検知温度Tの変動に基づいて定着フィルム81の変形を判定することにより、判定に必要となる温度センサの個数を少なくすることができる。
(2)定着フィルム81の破損は、定着装置80の昇温時(ウォーミングアップ時)において、1つの温度センサS1の検知温度Tの変動に基づき、所定値以上の温度下降幅をもった一時的温度下降が周期的に所定回数以上検出されるかどうか判定することにより、高い確実性で判定を行うことができる。
なお、レディ状態へと移行する前のウォーミングアップ時においては、ハロゲンランプ82を常にONにし続けるので、レディ状態に移行した後、ニップ部における温度を一定温度に保つ際に生じる温度のゆらぎの影響を受けずに判定を行うことができる。
(3)定着フィルム81に対して第1温度センサS1が設けられた端部側へのスラストを発生させるスラスト付与手段として、加圧ローラ85にテーパ面85Bを設けたことにより、必要となる温度センサの個数を1つとすることができる。
(4)温度センサS1,S2を定着フィルム81の幅方向における両端部に設けて、判定手段110は、各端部に設けた温度センサS1,S2の検知温度Tの変動に基づいて、各端部における定着フィルム81の変形をそれぞれ判定することにより、定着フィルム81の変形判定の精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、スラスト付与手段は、図8に示すように構成することもできる。
具体的に説明すると、図8(a)に示すスラスト付与手段は、両端のガイド部材87の中心を通る軸線を加圧ローラ85の回転軸に対して傾け、両端のガイド部材87を定着装置80の筐体(図示せず)に斜めに固定している。このような構成によると、定着フィルム81にねじれを発生させて、一方の端部側へのスラストを発生させることができる。
なお、ガイド部材87の軸線を加圧ローラ85の回転軸に対して平行に維持したままで、2つのガイド部材87を搬送方向に互いにオフセットさせて、定着フィルム81にねじれを発生させることもできる。
図8(b)に示すスラスト付与手段は、定着フィルム81の内側に螺旋状の溝部または凸部81Aを形成したものである。このような定着フィルム81が従動回転すると、一方の端部側へのスラストを発生させることができる。
図8(c)に示すスラスト付与手段は、一方のガイド部材87を変形して、テーパ面を有する支持部88を設けることで構成される。定着フィルム81が従動回転すると、支持部88から離れる方向に定着フィルム81が片寄るようなスラストが発生する。
なお、スラスト付与手段は、いずれか1つを用いることも、複数のスラスト付与手段を組み合わせて用いることもできる。
また、スラスト付与手段を設ける場合には、定着フィルム81の変形が生じ得る一端部側にのみガイド部材87のフランジ部87Bを設けてもよい。
上述した実施形態では、発熱体としてハロゲンランプ82(ハロゲンヒータ)を例示したが、このような例に限定されず、例えば、赤外線ヒータやカーボンヒータなどを用いることもできる。
また、発熱体の構成や配置として、発熱体が定着フィルム81を直接加熱する構成、定着フィルム81の回転方向においてニップ位置よりも上流側に発熱体を設ける構成等も可能である。
上述した実施形態では、第1温度センサS1と第2温度センサS2を定着フィルム81の外側に配置したが、定着フィルム81の内側に配置してもよい。さらに、第1温度センサS1と第2温度センサS2は、定着フィルム81の回転方向におけるニップ位置の上流側に限らず、定着フィルム81の周囲における様々な近接位置に配置することもできる。
また、第1温度センサS1と第2温度センサS2はサーミスタに限定されず、定着フィルム81の表面温度を検知できるものであればよい。
上述した実施形態では、本発明の定着装置を備えた画像形成装置として、レーザプリンタ1を例示したが、例えば、LEDによって露光を行うLEDプリンタ、或いはプリンタ以外の複写機や複合機に本発明を適用することもできる。また、前記実施形態では、モノクロ画像を形成する画像形成装置を例示したが、このような例に限定されず、カラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。
1 レーザプリンタ
80 定着装置
81 定着フィルム
82 ハロゲンランプ
83 ニップ板
84 反射板
85 加圧ローラ
85A 回転軸
85B テーパ面
87 ガイド部材
87A 支持部
87B フランジ部
100 制御装置
110 判定手段
112 レディ状態判定手段
114 一時的温度下降判定手段
116 周期判定手段
118 計数手段
M モータ
S1 第1温度センサ
S2 第2温度センサ
SH 用紙

Claims (4)

  1. 筒状の定着フィルムと、
    前記定着フィルムを加熱する発熱体と、
    前記定着フィルムに回転力を付与する回転力付与手段と、
    前記定着フィルムの回転時に、前記定着フィルムの回転軸方向における一端部の位置を規制するために、少なくとも前記定着フィルムの前記一端部側に設けられた規制部材と、
    前記定着フィルムの前記一端部の温度を検知する少なくとも1つの温度検知手段と、
    前記温度検知手段の検知温度の変動に基づいて、前記定着フィルムの変形を判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記判定手段は、前記定着フィルムの昇温時において、所定値以上の温度下降幅をもった一時的温度下降が周期的に所定回数以上検出されると、前記定着フィルムが変形していると判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着フィルムに対して、前記規制部材が設けられた前記一端部側へのスラストを発生させるスラスト付与手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記温度検知手段は、前記定着フィルムの回転軸方向における両端部に配置され、前記判定手段は、各端部の温度検知手段で検知された検知温度の変動に基づき、各端部における前記定着フィルムの変形をそれぞれ判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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