JP2011112896A - 振動ミラー用台座および光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状の自由度が高く、薄型化・軽量化が容易で、配線形成コストが低く、且つ、寸法変動が小さい振動ミラー用台座およびこれを用いた光走査装置を提供する。
【解決手段】レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する振動ミラーと、該振動ミラーを支持する台座とを備える光走査装置において、台座を液晶ポリエステルから構成する。台座の成形方法としては、例えば射出成形を使用することができるが、他の方法でもよい。
【選択図】無し

Description

本発明は、レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する光走査装置に関し、より詳細には、かかる光走査装置の振動ミラーを支持する台座の材料に関する。
従来より、振動ミラーを用いてレーザ光を走査する小型の光走査装置が知られている。この光走査装置を用いることで、例えば携帯型の投影機を作製することができる。
図1は、光走査装置の原理を説明するための概念図である。図1に示したように、光走査装置101の振動ミラー102には、レーザ光源103からレーザ光が投射される。そして、振動ミラー102で反射したレーザ光は、被投影面104に照射される。ここで、振動ミラー102がx軸を回転中心として回転振動すると、レーザ光の照射位置はX方向に沿って振動する。一方、振動ミラー102がy軸を回転中心として回転振動すると、レーザ光の照射位置はY方向に沿って振動する。従って、x軸方向の振動とy軸方向の振動とを組み合わせることにより、被投影面104に、動画や静止画などの映像を投影することができる。各方向の振動周波数は、1〜200kHz程度であり、共振周波数であってもよい。
図2は、光走査装置の一構造例を概念的に示す斜視図である。振動ミラー102を振動させる方式としては、電磁誘導方式、静電誘導方式、圧電体(例えばチタン酸ジルコン酸鉛)方式などがあるが、図2は電磁誘導方式の例である。図2において、ミラー素子220のミラー221はトーションバー224a,224bによって可動枠222に支持され、可動枠222はトーションバー225a,225bによって固定枠223に支持されている。固定枠223は、台座210に固定されている。台座210は、ミラー221の振動を阻害しないように、中央部に開口または凹部が形成されている。ミラー221に形成されたコイル(図示せず)の電流制御により、ミラー221と永久磁石231,233との間に引力および斥力を発生させて、α方向の回転振動を発生させることができる。また、可動枠222に形成されたコイル(図示せず)の電流制御により、可動枠222と永久磁石232,234との間に引力および斥力を発生させて、β方向の回転振動を発生させることができる。ミラー素子220は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて、半導体チップ用のシリコンウェハから作製することができる。
図3は、光走査装置とレーザ光源とを一体に形成した例であり、下記特許文献1の図3と同一である。図3の例では、台座301に、光走査装置302およびレーザ光源303が搭載されている。
図2、図3の光走査装置は、二次元のミラー素子(すなわち、二つの回転軸x,yを中心とした回転振動を行うミラー素子)を使用しているが、一次元のミラー素子(下記特許文献2、3参照)を2個用いて二次元投影を行うことも可能である。
米国特許第7616366号明細書 特許第2924200号公報 特開2002−321198号公報
上述した特許文献1の光走査装置では、台座301をプラスチックなどで構成している(特許文献1の第6カラム第13行〜第14行参照)。また、特許文献2および3の光走査装置では、台座として、ガラス基板を使用している(特許文献2の段落[0005]、特許文献3の段落[0045]参照)。
しかしながら、ガラス基板を台座として使用する場合(特許文献2参照)、台座を薄くすると割れ易くなることから余り薄くすることができず、このため、光走査装置の小型化が困難であるとともに、重くなってしまうという欠点がある。また、ガラス基板を台座として使用する場合、形状の自由度が低く、図3に示した台座301のような立体的且つ複雑な形状を成形し難いという欠点もある。さらに、通常、ガラス基板上に配線パターンを形成する場合は銅薄膜などをそのパターンにくり抜いて貼り付けるため、配線形成工程のコストが高くなるという欠点もある。
一方、台座をプラスチックで構成する場合には、ガラス基板の場合と比較して、形状の自由度が高く且つ薄型化、軽量化が容易である。さらには、配線パターンをめっきで形成したりインサート成形したりすることが容易であるため、配線形成工程を低コストで行うことができる。しかし、プラスチックの種類によっては、吸湿性が高いことや、熱により膨張しやすいことなどの理由から、使用時に台座の寸法が変動しやすいという欠点があった。台座の寸法が変化した場合、被投影面に照射されるレーザ光の位置が変化してしまい、これにより、映像の品質(すなわち、投影画像の解像度など)が悪化するおそれがある。
本発明は、形状の自由度が高く、薄型化・軽量化が容易で、配線形成コストが低く、且つ、寸法変動が小さい振動ミラー用台座およびこれを用いた光走査装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者は、振動ミラー用台座の材料について検討し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する振動ミラーを支持する振動ミラー用台座であって、液晶ポリエステルから構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する振動ミラーと、該振動ミラーを支持する台座とを備える光走査装置であって、前記台座が液晶ポリエステルから構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、液晶ポリエステルを用いて振動ミラー用の台座を構成したので耐吸湿性が高く、従って、使用時の台座寸法の変動が小さい。このため、本発明によれば、台座寸法の変動による映像品質の悪化などを抑制することができる。
さらに、台座を液晶ポリエステルで構成するため、形状の自由度が高く、薄型化や軽量化が容易であり、且つ、配線形成を低コストで行うことができる。
光走査装置の原理を説明するための概念図である。 従来の光走査装置の一構造例を概念的に示す斜視図である。 従来の光走査装置の他の構造例を概念的に示す斜視図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の一実施の形態に係る振動ミラー用台座および光走査装置について説明する。
本実施の形態では、光走査装置の振動ミラー用台座を、液晶ポリエステルを用いて構成する。台座の形状は、上述の図2に示したような形状であっても良いし、図3に示したような形状であっても良いし、他の形状であってもよい。また、台座の成形方法としては、例えば射出成形を使用することができるが、他の方法でもよい。
以下、本実施の形態で使用する液晶ポリエステルについて説明する。
液晶ポリエステルは、サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルであり、好適には、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオールを重合させて得られ、400℃以下の温度で異方性溶融体を形成する。
なお、より容易に液晶ポリエステルを製造するために、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオールといった原料モノマーの一部をエステル形成性誘導体にしてから重合させることもできる。
このエステル形成性誘導体としては、例えば、次のようなものがある。分子内にカルボキシル基を有する芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジカルボン酸としては、このカルボキシル基を高反応性の酸ハロゲン基や酸無水物などの基に転化したエステル形成性誘導体、このカルボキシル基をエステル交換反応によりポリエステルを生成するようなエステルに転化したエステル形成性誘導体などを挙げることができる。また、分子内にフェノール性ヒドロキシル基(フェノール性水酸基)を有する芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジオールとしては、このフェノール性ヒドロキシル基を、エステル交換反応によりポリエステルを生成するようにエステルに転化したエステル形成性誘導体などが挙げられる。このようなエステル形成性誘導体を用いて好適な液晶ポリエステルを製造する方法については、後述する。
液晶ポリエステルを構成している構造単位の具体例を、以下に示す。
芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構造単位:
Figure 2011112896
これらの構造単位は、芳香環にある水素原子の一部が、ハロゲン原子、アルキル基およびアリール基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
芳香族ジカルボン酸に由来する構造単位:
Figure 2011112896
これらの構造単位は、芳香環にある水素原子の一部が、ハロゲン原子、アルキル基およびアリール基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
芳香族ジオールに由来する構造単位:
Figure 2011112896
これらの構造単位は、芳香環にある水素原子の一部が、ハロゲン原子、アルキル基およびアリール基から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
前記の構造単位に任意に有していてもよい置換基について、簡単に説明する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子または臭素原子が挙げられる。また、アルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基などの炭素数1〜4程度の低級アルキル基が挙げられる。さらに、アリール基としては、典型的にはフェニル基が挙げられる。但し、液晶ポリエステルは、後述するように、流動開始温度が360℃以上であることが好ましいが、このような流動開始温度の液晶ポリエステルを得るためにはこれらの置換基を有しないことが望ましい。
次に、先に例示した液晶ポリエステルの構造単位の好適な組み合わせについて詳述する。
液晶ポリエステルの構造単位の組み合わせとしては、以下の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に示すもの(以下、「(a)〜(f)」ということがある)が好ましい。
(a):(A1 )と、(B1 )および/または(B2 )と、(C1 )との組み合わせ
(b):(A1 )および(A2 )の組み合わせ。
(c):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(A1 )の一部を(A2 )で置き換えた組み合わせ
(d):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(B1 )の一部を(B1 )で置き換えた組み合わせ
(e):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(C1 )の一部を(C3 )で置き換えた組み合わせ
(f):(b)の構造単位の組み合わせに(B1 )と(C1 )の構造単位を加えた組み合わせ
前記(a)〜(f)に示した組み合わせにおいて、p−ヒドロキシ安息香酸から誘導される(A1 )の構造単位は、全構造単位の合計に対して30モル%以上が好ましく、45モル%以上がさらに好ましい。(A1 )のモル比率をこのようにすれば、得られる液晶ポリエステルは、耐熱性、機械的強度などの特性においてバランスの優れたものとなる。
また、前記(a)〜(f)に示す構造単位の組み合わせにおいて、液晶ポリエステルの分子鎖の直線性を向上させると、その流動開始温度が上がることを利用して、好適な流動開始温度、すなわち360℃以上の流動開始温度の液晶ポリエステルを製造することができる。より具体的には、前記の(B1 )と(B2 )において、(B1 )は液晶ポリエステル分子の直線性を向上させ、(B2 )は液晶ポリエステル分子の屈曲性を向上させる(直線性を低下させる)ので、この(B1 )と(B2 )の共重合比を増減することにより、流動開始温度を調整することができる。
先ほど例示した中でも、液晶ポリエステルとしては、前記(a)の液晶ポリエステル、すなわち、p−ヒドロキシ安息香酸から誘導される構造単位[(A1 )]と、4,4−ジヒドロキシビフェニルから誘導される構造単位[(C1 )]と、テレフタル酸から誘導される構造単位および/またはイソフタルから誘導される構造単位[(B1 )および/または(B2 )]とを有する液晶ポリエステルが好ましい。
また、この場合、(C1 )/(A1 )のモル比率は、0.2以上1以下であることが好ましく、[(B1 )+(B2 )]/(C1 )のモル比率は、0.9以上1.1以下であることが好ましく、(B2 )/(B1 )のモル比率は、0より大きく1以下であると好ましく、0より大きく0.3以下であるとさらに好ましい。
上述したように、液晶ポリエステルは、その流動開始温度が360℃以上が好ましく、360〜410℃であることがより好ましく、370〜400℃であることが特に好ましい。液晶ポリエステルの流動開始温度が、このような範囲である場合、液晶ポリエステル自体の耐熱性が十分に発現され、液晶ポリエステルを用いて得られる成形体の耐はんだ性が極めて良好となり、実用的な成形温度で成形体を得ることが可能である。なお、ここでいう流動開始温度とは、内径1mm、長さ10mmのダイスを取付けた毛細管型レオメーターを用い、9.8MPa(100kgf/cm2 )の荷重下において昇温速度4℃/分で液晶ポリエステルをノズルから押出すときに、溶融粘度が4800Pa・s(48000ポアズ)を示す温度を意味し、こうした流動開始温度は、当分野で周知の液晶ポリエステルの分子量を表す指標である(例えば、小出直之編「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」第95〜105頁、シーエムシー、1987年6月5日発行を参照)。
次に、この液晶ポリエステルの製造方法について説明する。
液晶ポリエステルは、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸のフェノール性ヒドロキシル基を脂肪酸無水物(無水酢酸など)によりアシル化してアシル化物(芳香族ジオールアシル化物および芳香族ヒドロキシカルボン酸アシル化物)を得るアシル化工程と、得られたアシル化物のアシル基と、芳香族ジカルボン酸および芳香族ヒドロキシカルボン酸のアシル化物のカルボキシル基とが、エステル交換を起こすようにして重合して液晶ポリエステルを得る重合工程とを有する製造方法により製造されることが好ましい。
無水酢酸などの脂肪酸無水物の使用量は、芳香族ジオールおよび/または芳香族ヒドロキシカルボン酸の使用量を考慮し、これらの原料モノマーにあるフェノール性ヒドロキシル基の合計モル量に対して、1〜1.2モル倍が好ましく、1〜1.15モル倍がより好ましく、1.03〜1.12モル倍がさらに好ましく、1.05〜1.1モル倍が特に好ましい。
アシル化工程における芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸のアシル化反応は、130〜180℃で30分〜20時間行うことが好ましく、140〜160℃で1〜5時間行うことがより好ましい。
次に、前記アシル化工程によって得られたアシル化物(芳香族ジオールアシル化物および芳香族ヒドロキシカルボン酸のアシル化物)のアシル基と、芳香族ジカルボン酸および芳香族ヒドロキシカルボン酸のアシル化物のカルボキシル基とをエステル交換させて(エステル交換反応)重合させる重合工程について説明する。なお、この芳香族ジカルボン酸は、アシル化工程の際に、反応系中に存在させていてもよく、換言すれば、アシル化工程において、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジカルボン酸を同一反応系中に存在させていてもよい。これは、芳香族ジカルボン酸にあるカルボキシル基および任意に置換されていてもよい置換基は、いずれも脂肪酸無水物によって何ら影響を受けないためである。よって、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ジカルボン酸を同一の反応器に仕込んで、脂肪酸無水物によってアシル化する形式でもよく、先に、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応器に仕込んで、脂肪酸無水物によってこれらをアシル化した後に、芳香族ジカルボン酸を反応器に仕込む形式でもよい。操作上の簡便さから前者の形式がより好ましい。
前記エステル交換反応による重合は、130〜400℃の範囲で0.1〜50℃/分の割合で昇温させながら反応させることが好ましく、150〜350℃の範囲で0.3〜5℃/分の割合で昇温させながら反応させることがより好ましい。
また、前記エステル交換反応を行う際には、ル・シャトリエ‐ブラウンの法則(平衡移動の原理)により平衡を移動させるため、副生する脂肪酸(酢酸など)と未反応の脂肪酸無水物(無水酢酸など)は、蒸発させて系外へ留去させることが好ましい。また、留出する脂肪酸の一部を還流させて反応器に戻すことによって、脂肪酸と同伴して蒸発または昇華する原料モノマーなどを凝縮または逆昇華し、反応器に戻すこともできる。
アシル化反応およびエステル交換反応は、回分装置を用いて行っても、連続装置を用いて行ってもよい。いずれの反応装置(反応器)を用いても、本発明に適用する液晶ポリエステルを得ることができる。
また、前記重合工程の後に、得られた液晶ポリエステルを冷却して取り出し、この液晶ポリエステルを粉砕によって粉体状としたり、粉体状にした液晶ポリエステルを造粒してペレット状としたりして、得られる固体状(粉体状またはペレット状)の液晶ポリエステルをさらに加熱して高分子量化することもできる。このような液晶ポリエステルの高分子量化は、当分野で固相重合と呼ばれている。この固相重合は、液晶ポリエステルの高分子量化に特に有効であり、この高分子量化により、上述したような好適な流動開始温度を有する液晶ポリエステルを得ることが容易になる。この固相重合の反応条件としては、固体状の液晶ポリエステルを不活性気体(窒素など)雰囲気下または減圧下で1〜20時間熱処理する方法などが採用される。この場合、熱処理に使用される装置としては、既知の乾燥機、反応機、イナートオーブン、混合機、電気炉などが挙げられる。
上述のように、本実施の形態の振動ミラー用台座を構成する成形体の成形手段としては、薄肉部を有する成形体が得られやすい点で射出成形が特に好ましい。
この射出成形について、さらに詳しく説明する。成形温度は、液晶ポリエステルの流動開始温度を基準として、この流動開始温度より10〜80℃ほど高い温度とすることが好ましい。成形温度がこの範囲内であれば、液晶ポリエステルが優れた溶融流動性を発現し、良好な成形性を発現することができる。また、液晶ポリエステルによれば、成形体を薄くすることも容易である。
[発明のその他の実施の形態]
上述の実施の形態1では、液晶ポリエステルのみを使用して振動ミラー用台座を成形する場合を説明したが、本発明の目的を損なわない範囲内で、液晶ポリエステル以外の樹脂、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルおよびその変性物、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミドなどの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂の1種または2種以上を任意成分として配合することもできる。
また、本発明に係る液晶ポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲内で、充填剤や添加剤を任意成分として配合することもできる。
充填剤としては、例えば、板状のもの、中空のもの、繊維状のもの、球状のものがある。
板状の充填剤としては、タルク、マイカ(雲母)、ガラスフレーク、モンモリロナイト、スメクタイト、黒鉛、窒化ホウ素、二硫化モリブデンなどを、配合することができる。これらは、単独で使用してもよく、2種類以上を同時に使用しても構わない。これらの中では、マイカが最も好ましく用いられる。
中空の充填剤としては、シラスバルーン、ガラスバルーン、セラミックバルーン、有機樹脂バルーン、フラーレンなどを、配合することができる。これらの中でも、入手の容易さおよびより破損し難いという点で、ガラスバルーンが特に好ましい。
繊維状の充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウムウイスカ、チタン酸カリウムウイスカ、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維などを、配合することができる。これらは、単独で使用してもよく、2種類以上を使用しても構わない。
球状の充填剤としては、ガラスビーズ、シリカビーズなどを、配合することができる。
一方、添加剤としては、離型改良剤(例えばフッ素樹脂、金属石鹸類など)、着色剤(例えば染料、顔料など)、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤など、当分野で通常使用されているような添加剤を配合してもよい。
加えて、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤などの外部滑剤効果を有する添加剤を用いてもよい。
本実施の形態によれば、振動ミラー用の台座を液晶ポリエステルで構成したので、非常に高い耐吸湿性を得ることができる。従って、使用時に、台座寸法の変動が非常に小さい。このため、本発明によれば、台座寸法の変動による映像品質の悪化などを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、台座を液晶ポリエステルで構成したので、形状の自由度が高い。
さらには、液晶ポリエステルは、薄型化しても割れにくいので、かかる薄型化が容易であり、このため、軽量化も容易である。
加えて、配線パターンをめっきで形成したりインサート成形したりすることが容易であるため、配線形成を低コストで行うことができる。
101,302 光走査装置
102 振動ミラー
103,303 レーザ光源
210,301 台座
220 ミラー素子
221 ミラー
222 可動枠
223 固定枠
224a,224b,225a,225b トーションバー
231,232,233,234 永久磁石

Claims (2)

  1. レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する振動ミラーを支持する振動ミラー用台座であって、
    液晶ポリエステルから構成されていることを特徴とする振動ミラー用台座。
  2. レーザ光を走査して被投影面に映像を投影する振動ミラーと、該振動ミラーを支持する台座とを備える光走査装置であって、
    前記台座が液晶ポリエステルから構成されていることを特徴とする光走査装置。
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