JP2011111960A - 4サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンがどんな姿勢でも各部の潤滑を適正に行なえるとともに、動弁室内等の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力を向上させ得、動弁室に設けられたブリーザ口からのオイル流出を確実に防止できる4サイクルエンジンの潤滑装置を提供する。
【解決手段】オイル室17からクランク室15へのオイル流入は許容するが、クランク室15からオイル室17へのオイル流入は阻止するリード弁40と、クランク室15から動弁室18にオイルを供給するためのオイル供給通路35と、動弁室18の余剰オイルをオイル室17に回収するための、入出口の位置が異なる複数本の独立したオイル回収通路51、52と、を備え、運転時にはオイル室17が常時負圧を維持するように各部の寸法形状が設定されるとともに、オイル室17の負圧を利用してクランク室15内の余剰オイルをオイル室17に戻すようにされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、刈払機、チェーンソー等の携帯型作業機の動力源として好適な4サイクルエンジンの潤滑装置に係り、特に、前記作業機(エンジン)がどんな姿勢でも各部の潤滑を適正に行なえるとともに、動弁室内等の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力を向上させ得、動弁室に設けられるブリーザ口(ブローバイガス排出口)からのオイル流出を確実に防止できるようにした4サイクルエンジンの潤滑装置に関する。
刈払機、チェーンソー等の携帯型作業機の動力源として好適な4サイクルエンジンとして、特許文献1等にも見られるように、ピストンが嵌挿されたシリンダ部、該シリンダ部の上方に形成された動弁室、前記シリンダ部の下方に形成されたクランク室、及び該クランク室の外周に形成されたオイル室(油溜め室)を有するオーバーヘッドカム式のものが知られており、このものでは、前記ピストンの上下動(で生じる正圧・負圧)を利用して、前記オイル室内のオイルを前記クランク室にミスト状で流入させ、クランク室内のオイルミストを、クランク軸内に形成されたL形通路部、その外周に設けられた気液分離室、及びシリンダ部に形成されたオイル供給通路を介して動弁室に供給するようになっている。
また、特許文献2等に見られるように、クランク室とオイル室との間に一方向弁を設け、各部へのオイル供給にはクランク室の正圧を利用し、クランク室から動弁室を経てオイル室に至る一定方向のオイル循環路を形成するようにしたものも知られている。
特開2002−188423号公報 特開平11−36839号公報
しかしながら、上記した如くの従来の4サイクルエンジンの潤滑装置では、エンジンの姿勢の変化に対する対応が不十分であるとともに、動弁室内等の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力にも難があり、動弁室内の余剰オイルがブリーザ口(ブローバイガス排出装置)から外部に流出する等の問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エンジンがどんな姿勢でも各部の潤滑を適正に行なえるとともに、動弁室内等の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力を向上させ得、動弁室に設けられたブリーザ口(ブローバイガス排出口)からのオイル流出を確実に防止できる4サイクルエンジンの潤滑装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る4サイクルエンジンの潤滑装置は、基本的には、ピストンが嵌挿されたシリンダ部、該シリンダ部の上方に形成された動弁室、前記シリンダ部の下方に形成されたクランク室、及び該クランク室の外周に形成されたオイル室を有し、前記ピストンの上下動を利用して、前記オイル室内のオイルを前記クランク室にミスト状で流入させるようにされていて、前記オイル室から前記クランク室へのオイル流入は許容するが、前記クランク室から前記オイル室へのオイル流入は阻止する一方向弁と、前記クランク室から前記動弁室にオイルを供給するためのオイル供給通路と、前記動弁室の余剰オイルを前記オイル室に回収するための、入出口の位置が異なる複数本の独立したオイル回収通路と、を備え、運転時には前記オイル室を常時負圧に維持するように各部の寸法形状が設定されるとともに、前記オイル室の負圧を利用して前記クランク室内の余剰オイルを前記オイル室に戻すようにされていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記一方向弁として、リード弁が用いられる。
他の好ましい態様では、前記オイル室が前記クランク室を囲繞するように隔壁を挟んで隣接配置されるとともに、前記オイル室の負圧を利用して前記クランク室内の余剰オイルを前記オイル室に戻すべく、前記隔壁に所定個数の細孔が形成される。
他の好ましい態様では、前記オイル室へのオイル吸込能力の向上並びに逆流防止を図るべく、前記オイル回収通路における最細部の実効通路断面積が所定値以下に設定される。
他の好ましい態様では、前記クランク室内のオイルミストは、クランク軸内に形成されたL形通路部、その外周に設けられた気液分離室、及び前記オイル供給通路を介して前記動弁室に供給されるようになっている。
更に他の好ましい態様では、前記クランク室を囲繞する前記オイル室の形状が、クランク軸より下側でエンジン中心線から見て前記リード弁の弁口が位置する側に、他の側よりも外方に大きく張り出す拡張膨出部を設けている。
本発明に係る4サイクルエンジンの潤滑装置では、クランク室とオイル室との間にリード弁等の一方向弁が所定の態様で配置されているので、クランク室内に発生する圧力変動を正圧と負圧に分けることが可能となり、これにより、正圧はオイル圧送(各部への供給)に、負圧はオイル室へのオイル吸込(回収)とオイル室を常時負圧に保つことに使用することができる。
また、一方向弁としてリード弁を用いた場合には、ピストンの上昇によりクランク室が負圧(オイル室より低圧)になると、リード弁が開き、これによってオイル室からクランク室内にオイルが流入する際、リード弁の弁体と弁シートとの間に形成される小さな隙間(通常は約1mm程度)を空気と共にオイルが高速で通過することになり、これによって、オイルのミスト化がさらに促進されてクランク室内に流入する(リード弁がオイルミスト生成を促進する手段として働く)。
ピストンの下降によりクランク室が正圧(オイル室より高圧)になると、リード弁が閉じ、クランク室内のオイルミストが各部に供給される。この場合、クランク室内のオイルミストの一部は、クランク軸内に形成されたL形通路部、その外周に設けられた気液分離室、及びオイル供給通路を介して動弁室に供給される。このときは、オイル室は負圧で維持されるので、動弁室の余剰オイルが、入出口の位置が異なる複数本の独立したオイル回収通路を介して負圧状態のオイル室に吸い込まれて回収されるとともに、クランク室の余剰オイルも例えば隔壁に形成された細孔を通じてオイル室に戻される。
このように、オイル室を負圧にすることにより、各オイル通路に流れの方向性を持たせることができ、エンジンの姿勢(正立、傾斜、倒立等)に関わりなく、オイル回収が可能となる。なお、オイル室内は気体、液体部共に負圧になるので、オイル回収通路の出口(終端部)の配置自由度(通路レイアウトの自由度)は極めて高く、全方位運転を可能としている。
このように、本発明の潤滑装置によれば、エンジンがどんな姿勢でも各部の潤滑を適正に行なえるとともに、動弁室内の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力を向上させ得、動弁室に設けられたブリーザ口(ブローバイガス排出口)からのオイル流出を確実に防止できる。
また、上記のようにオイル回収能力を向上させたことで、オイルを各部に充分に大量に送り込むことができ(オイル循環流量の増大)、結果として潤滑性の向上を図ることができると同時に、エンジン各部の冷却性を向上させることができる。
さらに、複数本のオイル回収通路を途中で統合(合流)させた場合には、液体より気体を吸い込むことがが多くなり、オイル回収が難しくなるが、本発明のように入出口の位置が異なる複数本のオイル回収通路を独立して設けることにより、各オイル回収通路の吸込能力を低下させることなくオイル回収が可能となる。
また、オイル室の負圧を利用してクランク室内の余剰オイルをオイル室に戻すためのオイル戻し手段として、オイル室とクランク室とを仕切る隔壁に所定個数の細孔(正圧には鈍感で負圧には敏感)を形成しているので、弁装置等の他のオイル戻し手段を用いる場合に比してに全体の簡素化、低コスト化等を図ることができる。
また、前記クランク室を囲繞する前記オイル室は、エンジンの姿勢に関わらず、常に一方向弁の位置が油面より高く維持されるように、一方向弁を配設する方向に拡張膨出部を有する形状をしているので、オイルが液体のままクランク室へ流入することを回避し、確実にミスト化されたオイルをクランク室へ供給することができる。
本発明に係る潤滑装置の一実施形態が適用されたオーバーヘッドカム式4サイクルエンジンの部分切欠正面図。 図1のX矢視線に従う部分切欠側面図。 オイル供給経路及びオイル回収経路の説明に供される、図1に対応した模式図。 オイル供給経路及びオイル回収経路の説明に供される、図2に対応した模式図。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る潤滑装置の一実施形態が適用されたオーバーヘッドカム式4サイクルエンジンの部分切欠正面図、図2は、図1のX矢視線に従う部分切欠側面図である。
なお、図1、2の模式図である図3、図4中の白抜き矢印は、オイル供給経路を、また、ハッチング入矢印は、オイル回収経路を示している。
図1のエンジン10は、刈払機、チェーンソー等の携帯型作業機の動力源として好適な排気量が約30cc程度のオーバーヘッドカム式4サイクルエンジンであり、ピストン11が嵌挿されたシリンダ部12、該シリンダ部12の上方に設けられた上部室形成部13、及びシリンダ部12の下方に設けられた二つ割り構造の下部室形成部14からなっており、上部室形成部13には、吸排気弁開閉駆動用のカム軸25が配在された動弁室18が形成され、下部室形成部14には、ピストン11にコンロッド22を介して連結されたクランク軸20が配在されたクランク室15とこのクランク室15を囲繞するように隔壁16を挟んで隣接配置されたオイル室17(オイル5の溜め室)が形成されている。
クランク室15とオイル室17を仕切る隔壁16の正面視斜め左下部は開口しており、該開口部を塞ぐようにリード弁40が取着されている。
ここで、リード弁40が取り付けられた正面視斜め左下部に対応して、オイル室の同方向位置の容積が、他の方向に比して大きく設けられている。これは、いかなる姿勢や状態によってもリード弁40が油面位置よりも高く維持され、オイルが液体の状態でクランク室へ流入することを回避するためである。この観点で、オイル室の拡張部分とリード弁の相対位置が保たれる限り、いずれの方向にも拡張部分とリード弁を配設することが可能である。
なお、本実施形態のように正面視斜め左下部に配設すれば、デッドスペースを有効に活用でき、エンジンの縦方向長さを大きくすることなくオイル室の容積が確保され、かつ、いかなる姿勢においても、ミスト化されたオイルのみがクランク室に流入して好適である。
リード弁40は、所定口径の弁口42が形成された金属板材からなる弁シート41と、この弁シート41のクランク室15側の面に一端側が固着され、他端側で前記弁口42を覆って閉塞するようにされた弾性撓曲性を持つ舌状の弁体43から構成されている。したがって、このリード弁40は、オイル室17からクランク室15へのオイル流入は許容するが、クランク室15からオイル室17へのオイル流入は阻止するように働く。
また、前記隔壁16には、オイル室17の負圧を利用してクランク室15内の余剰オイルをオイル室17に戻すべく、細孔45が3個(3箇所)に設けられている。細孔45の断面形状は、正圧には鈍感、負圧には敏感となるように、ここでは直径約1mmの円形に設定されている。
また、前記動弁室18の中央部には、ブリーザ口(ブローバイガス排出口)19が設けられている。
前記シリンダ部12、下部室形成部14、及び上部室形成部13の壁部内には、クランク室15から動弁室18にオイルを供給するためのオイル供給通路35と、動弁室18内の余剰オイルをオイル室17に回収するための、2本の独立したオイル回収通路51、52とが形成されている。
ここでは、動弁室18へのオイル供給はクランク室15の正圧が使用され、クランク室15内のオイルミストは、クランク軸20内に形成されたL形通路部31、その外周に設けられた気液分離室32、及び前記オイル供給通路35を介して動弁室18に供給されるようになっている(詳細は、必要なら、前記特許文献1を参照されたい)。なお、供給量(循環量)の増大を図るべく、通路35の通路径(断面直径)は約3mm以上に設定されている。
前記2本の独立したオイル回収通路51、52のうちの一方(第1のオイル回収通路51)は、その入口(上端部)51aが動弁室18の底部側の側面視左側に設けられた余剰オイル溜め室18a(主にエンジン正立時用)に開口せしめられ、他方(第2のオイル回収通路52)の入口(上端部)52aは、動弁室18の天井部側の側面視右側に設けられた余剰オイル溜め室18b(主にエンジン倒立時用)に開口せしめられている。また、第1及び第2のオイル回収通路51、52の出口(下端部)51b、52bは、オイル室17の上部に開口せしめられている。
加えて、オイル室17へのオイル吸込能力の向上並びに逆流防止を図るべく、前記オイル回収通路51、52における出口51b、52b部分(下流部分)は上流部分に比して細くされている。具体的には、オイル回収通路51、52の上流部分の通路径(断面直径)は、十分な吸込能力が得られる約2.5mmに設定されており、その出口51b、52b部分(下流部分)は、逆流(オイル室17→動弁室18)防止のため、その通路径が約1mmに設定されている。なお、通路51、52を細くする代わりに通路途中にオリフィスを設けてもよく、また、前記通路35、51、52の断面形状はここでは円形とされているが、他の形状でも同じ実効通路断面積であれば略同様の作用効果が得られる。
このような構成とされた本実施形態の4サイクルエンジンの潤滑装置では、クランク室15とオイル室17との間にリード弁40が所定の態様で配置されているので、クランク室15内に発生する圧力変動を正圧と負圧に分けることが可能となり、これにより、正圧はオイル圧送(各部への供給)に、負圧はオイル室へのオイル吸込(回収)とオイル室を常時負圧に保つことに使用することができる。
ピストン11の上昇によりクランク室15が負圧(オイル室より低圧)になると、リード弁40が開き、これによってオイル室17からクランク室15内にオイルが流入する際、リード弁40の弁体43と弁シート41との間に形成される小さな隙間(通常は約1mm程度)を空気と共にオイルが高速で通過することになり、これによって、オイルがミスト状となってクランク室内に流入する(リード弁40がオイルミスト生成手段として働く)。なお、前記オイル室内のオイルを前記クランク室にミスト状で流入させるオイルミスト生成手段として、前記オイル室内に振動体を設けてもよい。
また、このときには、クランク室の負圧により、気液分離室32内のオイルがオイル回収通路38を介してクランク室15に流入する。
一方、ピストンの下降によりクランク室15が正圧(オイル室より高圧)になると、リード弁40が閉じ、クランク室15内のオイルミストが各部に供給される。この場合、クランク室15内のオイルミストの一部は、クランク軸20内に形成されたL形通路部31、その外周に設けられた気液分離室32、及びオイル供給通路35を介して動弁室18に供給される。このときは、オイル室17は負圧で維持されるので、動弁室18の余剰オイルが、入出口の位置が異なる2本の独立したオイル回収通路51、52を介して負圧状態のオイル室17に吸い込まれて回収されるとともに、クランク室15の余剰オイルも隔壁16に形成された3個の細孔45、45、45を通じてオイル室17に戻される。
このように、オイル室17を負圧にすることにより、各オイル通路に流れの方向性を持たせることができ、エンジン10の姿勢(正立、傾斜、倒立等)に関わりなく、オイル回収が可能となる。なお、オイル室17内は気体、液体部共に負圧になるので、オイル回収通路51、52の出口(下流端部)51b、52bの配置自由度(通路レイアウトの自由度)は極めて高く、全方位運転を可能としている。
以上のように、本実施形態の潤滑装置によれば、エンジンがどんな姿勢でも各部の潤滑を適正に行なえるとともに、動弁室18内の余剰オイルの回収能力及び各部へのオイル供給能力を向上させ得、動弁室18に設けられたブリーザ口(ブローバイガス排出口)19からのオイル流出を確実に防止できる。
また、上記のようにオイル回収能力を向上させたことで、オイルを各部に充分に送り込むことができ(オイル循環流量の増大)、結果として潤滑性の向上を図ることができると同時に、エンジン各部の冷却性を向上させることができる。
さらに、2本のオイル回収通路51、52を途中で統合(合流)させた場合には、いずれか一方が気体を吸い込むと、液体より気体を優先的に吸い込むことがあり、オイル回収が難しくなるが、本発明実施形態のように入出口の位置が異なる2本のオイル回収通路51、52を独立して設けることにより、各オイル回収通路51、52の吸込能力を低下させることなくオイル回収が可能となる。
また、オイル室17の負圧を利用してクランク室15内の余剰オイルをオイル室17に戻すためのオイル戻し手段として、オイル室17とクランク室15とを仕切る隔壁16に3個の細孔45(正圧には鈍感で負圧には敏感)を形成しているので、弁装置等の他のオイル戻し手段を用いる場合に比して全体の簡素化、低コスト化等を図ることができる。
10 オーバーヘッドカム式4サイクルエンジン
11 ピストン
15 クランク室
16 隔壁
17 オイル室
18 動弁室
20 クランク軸
35 オイル供給通路
40 リード弁(一方向弁)
45 細孔(戻し孔)
51、52 オイル回収通路

Claims (6)

  1. ピストンが嵌挿されたシリンダ部、該シリンダ部の上方に形成された動弁室、前記シリンダ部の下方に形成されたクランク室、及び該クランク室の外周に形成されたオイル室を有し、前記ピストンの上下動を利用して、前記オイル室内のオイルを前記クランク室にミスト状で流入させるようにされている4サイクルエンジンの潤滑装置であって、
    前記オイル室から前記クランク室へのオイル流入は許容するが、前記クランク室から前記オイル室へのオイル流入は阻止する一方向弁と、前記クランク室から前記動弁室にオイルを供給するためのオイル供給通路と、前記動弁室の余剰オイルを前記オイル室に回収するための、入出口の位置が異なる複数本の独立したオイル回収通路と、を備え、
    運転時には前記オイル室を常時負圧に維持するように各部の寸法形状が設定されるとともに、前記オイル室の負圧を利用して前記クランク室内の余剰オイルを前記オイル室に戻すようにされていることを特徴とする4サイクルエンジンの潤滑装置。
  2. 前記一方向弁として、リード弁が用いられていることを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  3. 前記オイル室が前記クランク室を囲繞するように隔壁を挟んで隣接配置されるとともに、前記オイル室の負圧を利用して前記クランク室内の余剰オイルを前記オイル室に戻すべく、前記隔壁に所定個数の細孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  4. 前記オイル室へのオイル吸込能力の向上並びに逆流防止を図るべく、前記オイル回収通路における最細部の実効通路断面積が所定値以下に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  5. 前記クランク室内のオイルミストは、クランク軸内に形成されたL形通路部、その外周に設けられた気液分離室、及び前記オイル供給通路を介して前記動弁室に供給されるようになっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  6. 前記リード弁の弁口が、クランク軸より下側でエンジン中心線より特定方向に所定の距離だけ離れた位置に配在され、これに合わせて、エンジンがいかなる姿勢にされても、前記リード弁の弁口がオイル室内のオイルの液面より高い位置をとるように、前記クランク室を囲繞する前記オイル室の形状は、クランク軸より下側でエンジン中心線から見て前記リード弁の弁口が位置する側に、他の側よりも外方に大きく張り出す拡張膨出部を設けていることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
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