JP2011104804A - 積層フィルム及び成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱仮硬化した硬化性組成物の保管形状保持性及び硬化性組成物を電離放射線で完全硬化した成形体の耐擦傷性の両方が優れた積層フィルム、当該積層フィルムを使用した成形体、及び当該成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエポキシド(A)、フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、重合平均分子量が500,000〜1,000,000であるビニルポリマー(F)及び体積平均粒径が10〜100nmであるシリカ微粒子(G)を含有することを特徴とする硬化性組成物2をプラスチックフィルム1に塗布・乾燥し、60℃以上170℃以下の温度で加熱した後、硬化性組成物2を塗布した面に保護フィルム3を積層することにより得られる積層フィルム、当該積層フィルムを使用した成形体、並びに当該成形体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は積層フィルムに関し、更に当該積層フィルムを使用した成形体及びその製造方法に関する。
従来から、例えばプラスチック、金属、木材などの種々の三次元成形品に対しては、その表面の耐摩耗性や耐擦傷性を向上させる目的で、成形品の表面に加飾シートを積層することにより加飾を施すことが行われている。
このような加飾シートを積層する方法としては、離型性を有するプラスチックフィルム上に形成された転写材を成形品表面に接着させ、プラスチックフィルムを剥離する方法、及び離型性を有しないプラスチックフィルムの片面に保護層が設けられた加飾シートを成形品表面に接着させる方法等がある。
また、成形体の成形方法としては、成形同時加飾方法であるインモールド成形(転写成形)やインサート成形などがある(特許文献1、特許文献2等参照)。
インモールド成形としては、基材シートの片面に、転写層を設けた転写フィルムを用い、転写層を内側にして成形樹脂と接着するようにこの転写フィルムを成形用金型内に挿入配置し、金型を閉じて金型内に溶融状態の成形樹脂を射出充満させることにより、樹脂成形品を得るのと同時にその表面に表面保護層を有する転写層を接着被覆させ、金型内より成形品を取り出して基材シートを剥離除去し、その後に活性化エネルギーを照射させることにより転写層を硬化させる方法がある(特許文献1)。
特許文献1には、このようなインモールド成形に用いる転写フィルムの保護層の活性エネルギー線硬化性組成物として、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5000〜50000のポリマーと多官能イソシアネートとを有効成分として含有することを特徴とするものが記載されている。
特開平10−58895号公報 特開2007−291380号公報
成形体の表面保護に使用する従来の硬化性組成物を用いた積層フィルム(熱成形フィルム、熱成形積層体等)では、加熱仮硬化した硬化性組成物の保管形状保持性(保管時に塗膜が変形しにくい特性)と、当該硬化性組成物を電離放射線で完全硬化して表面に保護層を形成した成形体の耐擦傷性との両立ができないという問題がある。
すなわち、本発明の目的は、加熱仮硬化した硬化性組成物の保管形状保持性及び硬化性組成物を電離放射線で完全硬化した成形体の耐擦傷性の両方が優れた積層フィルム、当該積層フィルムを使用した成形体、並びに当該成形体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、ポリエポキシド(A)、フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、重合平均分子量が500,000〜1,000,000であるビニルポリマー(F)及び体積平均粒径が10〜100nmであるシリカ微粒子(G)を含有することを特徴とする硬化性組成物を用いることによって、上記目的を達成することができるという知見を得た。本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次の積層フィルム、当該積層フィルムを使用した成形体、及び当該成形体の製造方法を提供するものである。
項1.ポリエポキシド(A)、フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、重合平均分子量が500,000〜1,000,000であるビニルポリマー(F)及び体積平均粒径が10〜100nmであるシリカ微粒子(G)を含有することを特徴とする硬化性組成物をプラスチックフィルムに塗布・乾燥し、60℃以上170℃以下の温度で加熱した後、硬化性組成物を塗布した面に保護フィルムを積層することにより得られる積層フィルム。
項2.前記保護フィルムは、硬化性組成物を塗布・乾燥した面に合成樹脂の水溶液又はエマルジョンを塗布し、これを乾燥して形成する、項1に記載の積層フィルム。
項3.基材の表面に、項1又は2に記載の積層フィルムを加熱し、プラスチックフィルムの側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
項4.基材の表面に、保護フィルムが剥離された項1又は2に記載の積層フィルムを加熱し、硬化性組成物が塗布された側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムからプラスチックフィルムを剥離する成形体の製造方法。
項5.項1又は2に記載の積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
項6.保護フィルムが剥離された項1又は2に記載の積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムの硬化性組成物が塗布された側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムのプラスチックフィルムを剥離する成形体の製造方法。
項7.項1又は2に記載の積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルムの周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
項8.項1又は2に記載の積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルム表面に紫外線を照射し、周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化する成形体の製造方法。
項9.積層フィルムの基材に貼合する面に印刷層を形成する、項3〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
項10.更に積層フィルムの基材に貼合する面に接着剤を塗布する、項3〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
項11.項3〜10のいずれか一項に記載の製造方法により得られる成形体。
本発明の積層フィルムによると、上記の硬化性組成物を用いるため、積層フィルムの保管中に加熱仮硬化した硬化性組成物が変形することがない。更に、この積層フィルムを用いて硬化性組成物を完全硬化して製造される成形体は、成形体表面の耐擦傷性が劣るという問題がない。
本発明の積層フィルムの断面を示す模式図である。 本発明の成形体の製造方法1及び2の実施態様で使用する装置を示す断面図である。 本発明の成形体の製造方法1及び2の実施態様で使用する装置を示す断面図である。 本発明の成形体の製造方法3〜6の実施態様で使用する装置を示す断面図である。
以下、本発明の積層フィルム及び成形体の製造方法について詳細に説明する。
積層フィルム
本発明の積層フィルムは、ポリエポキシド(A)、フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、重合平均分子量が500,000〜1,000,000であるビニルポリマー(F)及び体積平均粒径が10〜100nmであるシリカ微粒子(G)を含有することを特徴とする硬化性組成物をプラスチックフィルムに塗布・乾燥し、60℃以上170℃以下の温度で加熱した後、硬化性組成物を塗布した面に保護フィルムを積層することにより得られることを特徴とする。
図1は本発明の積層フィルムの断面を示す模式図である。図1に示す例では、プラスチックフィルム1上に硬化性樹脂層2(硬化性組成物を塗布した層)を有し、硬化性樹脂層2の上には保護フィルム3を有する。
・硬化性組成物
硬化性組成物の各成分について以下説明する。
<ポリエポキシド(A)>
ポリエポキシド(A)としては、芳香族ポリエポキシド、脂肪族ポリエポキシド、脂環式ポリエポキシド及び複素環式ポリエポキシドが含まれる。
芳香族ポリエポキシドとしては、多価フェノールのグリシジルエーテル及びグリシジル芳香族ポリアミンが含まれる。
多価フェノールのグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド及び/又はホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル、トリレンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、トリレンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールとポリオールとの反応によって得られるグリシジル基含有ポリウレタン、並びに多価フェノール(ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラクロロビスフェノールA、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、1,5−ジヒドロキシナフタリン、ジヒドロキシビフェニル及びオクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等)のアルキレンオキシド(エチレンオキシド又はプロピレンオキシド)付加体のジグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン及びN,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。
脂肪族ポリエポキシドとしては、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル及びグリシジル脂肪族アミンが含まれる。
多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル及びグリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体等が挙げられる。
多価脂肪酸のポリグリシジルエステルとしては、ジグリシジルアジペート等が挙げられる。
グリシジル脂肪族アミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式ポリエポキシドとしては、ビニルシクロへキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロへキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロへキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロへキシルメチル)ブチルアミン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物及び芳香族ポリエポキシドの核水添化体等が挙げられる。
複素環式ポリエポキシドとしては、トリグリシジルイソシアヌレート及びトリスグリシジルメラミン等が挙げられる。
これらのポリエポキシドのうち、硬化性等の観点から、脂環式ポリエポキシド、脂肪族ポリエポキシド及び芳香族ポリエポキシドが好ましく、さらに好ましくは脂環式ポリエポキシド及び芳香族ポリエポキシド、特に好ましくは芳香族ポリエポキシドである。
ポリエポキシドの軟化点は、保存安定性の観点から、室温(25℃)以上であることが好ましく、さらに好ましくは50〜150℃、特に好ましくは80〜130℃である。なお、軟化点はJIS K7234−1986「エポキシ樹脂の軟化点試験方法」に準拠して測定される。
<エステル(B)>
フェノール性水酸基を1個有する化合物としては、炭素数6〜22のモノフェノール化合物が含まれ、フェノール、クレゾール、ナフトール、ノニルフェノール、ジオクチルフェノール、フェニルフェノール及びアントラセノール等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、炭素数2〜12のアルカンポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、セバシン酸及びヘキサントリカルボン酸等)及び炭素数8〜12のアレンポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びナフタレンジカルボン酸等)等が含まれる。
エステル(B)のうち、アレンポリカルボン酸とモノフェノール化合物とのエステルが好ましく、さらに好ましくはフタル酸ジフェニルエステル、トリメリット酸トリフェニルエステル及びピロメリット酸テトラフエニルである。
エステル(B)は、それぞれ、単独で用いてもかまわないし、またそれぞれ2種類以上を併用してもかまわない。
フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)は、公知の方法{特開2003−345004号公報等}で容易に得ることができる。
エステル(B)の含有量は、ポリエポキシド(A)のエポキシ基1モルに対し、エステル結合のモル数が0.05〜1.0モルとなる量が好ましく、さらに好ましくは0.15〜0.90モルとなる量、特に好ましくは0.30〜0.80モルとなる量である。この範囲であると、硬化性組成物の成形性及び熱成形体の保管形状保持性がさらに向上する。
ポリエポキシド(A)とエステル(B)の合計含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、ビニルポリマー(F)及びにシリカ微粒子(G)の合計重量に基づいて、1.0〜30が好ましく、さらに好ましくは1.5〜25、特に好ましくは1.7〜17である。この範囲であると、保管形状保持性及び耐擦傷性がさらに良好となる。
<熱重合触媒(C)>
熱重合触媒(C)としては、エポキシドと酸無水物やフェノール化合物との硬化反応の促進に用いられる熱重合触媒等が使用でき、第3級アミン、イミダゾール、これらの塩及び有機フォスフィンが含まれる。
第3級アミンとしては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール、N,N’−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン−7(DBU、「DBU」はサンアプロ株式会社の登録商標である。)及びDBUの塩(DBUのフェノール塩、DBUのオクチル酸塩、DBUのギ酸塩、DBUのパラトルエンスルフォン酸塩、DBUのフタル酸塩、DBUのフェノールノボラック塩、DBUのテトラフェニルフォスフォニウム塩及びDBUのテトラフェニルボーレート塩等)等が挙げられる。
イミダゾールとしては、2−ウンデシルイミダゾール、2−へプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウム・トリメリテート、2−メチルイミダゾリウム・イソシアヌレート、2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレート、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウム・クロライド、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウム・クロライド、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1H)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1H)]−エチル−S−トリアジン及び2,4−ジアミノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1H)]−エチル−S−トリアジン等が挙げられる。
有機フォスフィンとしては、トリフェニルフォスフィン、トリオルトトリルフォスフィン、トリパラトリルフォスフィン、トリス(パラメトキシフェニル)フォスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)フォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィンオキサイド、テトラフェニルフォスフォニウムブロマイド及びテトラフェニルフォスフォニウムテトラフェニルボーレート等が挙げられる。
これらの熱重合触媒のうち、第3級アミン及び有機フォスフィンが好ましく、さらに好ましくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン−7(DBU)、DBUの塩及び有機フォスフィンである。
熱重合触媒(C)の含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)及びエステル(B)の合計重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.5〜8、特に好ましくは1〜7である。この範囲であると、硬化性組成物の熱硬化性がさらに向上する。
<(メタ)アクリレート(D)及び光ラジカル重合開始剤(E)>
(メタ)アクタリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を意味する。
(メタ)アクリレート(D)としては、光ラジカル重合開始剤(E)とともに電離放射線の照射を受けた際に、硬化反応を開始する単量体やオリゴマー等であれば制限がなく、公知の単量体及びオリゴマー{たとえば、特開2005−154609号公報に記載された(メタ)アクリレートやアクリロイル基含有オリゴマー等}等が使用できる。
公知の単量体{(メタ)アクリレート}のうち、(メタ)アクリロイル基を分子中に1〜8個含有する(メタ)アクリレートが好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリロイル基を分子中に2〜6個含有する(メタ)アクリレート、特に好ましくはペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート及びビスフェノールAエチレンオキシド2〜4モル付加物のジ(メタ)アクリレートである。
公知のオリゴマー{(メタ)アクリロイル基含有オリゴマー}のうち、イソシアナト基含有ウレタンプレポリマーとヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとを反応させて製造され得るウレタンアクリレートオリゴマーが好ましく、さらに好ましくはイソシアナト基を2〜5個有するウレタンプレポリマーと(メタ)アクリロイル基を2〜5個有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物、特に好ましくはイソシアナト基を2〜3個有する脂環式ウレタンプレポリマーと(メタ)アクリロイル基を2〜5個有するヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物である。
(メタ)アクリロイル基含有オリゴマーは公知の方法{たとえば特開2003−342525号公報及び特開2006−028499号公報等}等により調製できるが、市場から入手できるものをそのまま用いてもよい。市場から入手できるオリゴマーとしては、アートレジンUN−904、アートレジンUN−903、アートレジンHMP−2、アートレジンUN−3320HA及びアートレジンUN−3320HC{以上、根上工業(株)製};NKオリゴ U−15HA及びNKオリゴ U−9HA{以上、新中村化学工業(株)製};並びにUA−306I及びUA−306H{以上、共栄社化学(株)製}等が挙げられる。
なお、これらの(メタ)アクリレートは単独で用いてもよいし、また2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリレート(D)の含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)の合計重量に基づいて、20〜65が好ましく、さらに好ましくは25〜60、特に好ましくは30〜55である。この範囲であると、耐擦傷性がさらに良好となる。
光ラジカル重合開始剤(E)としては、紫外線(波長200〜400nm程度)を受けることによりラジカルを発生する化合物であれば制限なく使用でき、ベンゾイル基含有ラジカル開始剤、モルフォニル基含有ラジカル開始剤、リン原子含有ラジカル開始剤及びイオウ原子含有ラジカル開始剤等が使用できる。
ベンゾイル基含有ラジカル開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン及びベンゾフェノン等が挙げられる。
モルフォニル基含有ラジカル開始剤としては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等が挙げられる。
リン原子含有ラジカル開始剤としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
イオウ原子含有ラジカル開始剤としては、2,4−ジエチルチオキサントン及びイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
これらの光ラジカル重合開始剤(E)は単独で用いてもよいし、また2種類以上を併用してもよい。これらの光ラジカル重合開始剤(E)のうち、ベンゾイル基含有ラジカル開始剤、モルフォニル基含有ラジカル開始剤及びリン原子含有ラジカル開始剤が好ましく、さらに好ましくはベンゾイル基含有ラジカル開始剤及びモルフォニル基含有ラジカル開始剤である。
光ラジカル重合開始剤(E)の含有量(重量%)は、(メタ)アクリレート(D)の重量に基づいて、1〜15が好ましく、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜8である。この範囲であると、硬化性組成物の電離放射線硬化性がさらに良好となる。
<ビニルポリマー(F)>
ビニルポリマー(F)としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(ビニルモノマー)を必須構成単量体としたポリマーを意味する。
エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(ビニルモノマー)としては、スチレン骨格を有するモノマー、(メタ)アクリレート、アクリルアミド及びその他のモノマーが含まれる。
スチレン骨格を有するモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン及びp−ブロモスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル及び(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
アクリルアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジルメチル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジルブチル(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド及びジアセトン(メタ)アクリルアミド{CH=CH(CONHC(CHCHCOCH}等が挙げられる。
その他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸及びクロトン酸等が挙げられる。
これらのビニルポリマーのうち、(メタ)アクリレートを必須構成単量体とする{50〜100重量%}ポリマー又はスチレン骨格を有するモノマーを必須構成単量体とする{50〜100重量%}ポリマーが好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレートを必須構成単量体とするポリマー、特に好ましくはメチルメタクリレート又はブチルアクリレートを必須構成単量体とするポリマーである。
ビニルポリマー(F)の重量平均分子量は、500,000〜1,000,000が好ましく、さらに好ましくは550,000〜950,000、特に好ましくは600,000〜900,000である。この範囲であると、硬化性組成物の保管形状保持性がさらに良好となる。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより、分子量既知のポリスチレンを標準物質として測定される。
ビニルポリマー(F)は市場から容易に入手でき、たとえば、アロンタックS−1511K、アロンタックS−3403、アロンS−1017、アロンS−2060、レゼダGP−310S、ARUFON UH−2000、ARUFON UH−2170、ARUFON UC−3000及びARUFON UF−200(東亞合成株式会社製、「アロンタック」、「アロン」及び「レゼタ」は同社の登録商標である);M−1002B、M−2000、UME−2005、UMB−2005B、UMM−4005及びASM−4001(綜研化学株式会社製);ポリメントNK−350及びポリメントNK−380(日本触媒株式会社製、「ポリメント」は同社の登録商標である);パラクロンSN−50、パラクロンSS−2500、パラクロンAM−200T、パラクロンAS−3000E、パラクロンME−2000、W−197C及びパラクロン プレコート200(根上工業株式会社製、「パラクロン」は同社の登録商標である):及びアクリットシリーズ(大成ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
ビニルポリマー(F)の含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)の合計重量に基づいて、3〜50が好ましく、さらに好ましくは5〜40、特に好ましくは8〜35である。この範囲であると、形状保持性及び成形性がさらに良好となる。
<シリカ微粒子(G)>
シリカ微粒子(G)は、二酸化ケイ素の微粒子であれば制限なく使用でき、水等に分散されたシリカ微粒子ゾル分散液の形態で用いてもよい。このような無機フィラーゾル分散液は、市場から容易に入手でき、たとえば、オルガノシリカゾルシリーズ(日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
シリカ微粒子(G)の体積平均粒子径(nm)は、10〜100が好ましく、さらに好ましくは12〜95、特に好ましくは15〜90である。この範囲であると、耐擦傷性がさらに良好となる。
なお、体積平均粒子径は、測定試料を適当な分散媒(例えば、水、メタノール及びこれらの混合物)に分散させ、JIS Z8825−1−2001「粒子径解析−レーザー回折法−第1部」:測定原理に記載された測定原理を有するレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば(株)島津製作所製SALD−1100、(株)堀場製作所製LA−950、日機装(株)製マイクロトラック粒度分布測定装置UPA−ST150等、「マイクロトラック」はリーズ、アンド、ノースラップ、カンパニーの登録商標である。)等により測定される。
シリカ微粒子(G)の含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)の合計重量に基づいて、5〜50が好ましく、さらに好ましくは8〜45、特に好ましくは10〜40である。この範囲であると、保管形状保持性及び耐擦傷性がさらに良好となる。
<溶剤(H)>
本発明の硬化性組成物には、取扱性(コーティング性等)をさらに向上させること等を目的として、さらに必要に応じて溶剤(H)を含有させることができる。
溶剤(H)としては、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)並びにポリマー(F)等を均一に溶解でき、かつシリカ微粒子(G)を均一に分散できる溶剤であればよく、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、グリコールエーテル(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノエチルエーテル等)、グリコールエステル(メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール等)及び芳香族炭化水素(トルエン及びキシレン等)が含まれる。これらの溶剤は単独または混合して用いられる。
溶剤(H)を含有する場合、溶剤(H)の含有量(重量%)は、硬化性組成物の粘度、塗工方法、乾燥後の膜厚等によって適宜決定される。
<エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する単量体(J)>
本発明の硬化性組成物には、1分子中にエポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する単量体(J)を含有することができる。
このような単量体(J)としては、ポリエポキシド(A)のエポキシ基1当量に対して、(メタ)アクリル酸を0.1〜0.9当量反応させた化合物、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、N−グリシジルアミノエチル(メタ)アクリレート及び3,4−エポキシシクロへキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
単量体(J)を含有する場合、単量体(J)の含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)及びエステル(B)の合計重量に基づいて、10〜1000が好ましく、さらに好ましくは20〜500、特に好ましくは30〜200である。この範囲であると、硬化性組成物の硬化性がさらに良好となる。
単量体(J)は単独で用いてもよいし、また2種類以上を併用してもよい。また、単量体(J)を含む場合、光ラジカル重合開始剤(E)の含有量(重量%)は、(メタ)アクリレート(D)及び単量体(J)の合計重量に基づいて、1〜15が好ましく、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜8である。この範囲であると、硬化性組成物の硬化性がさらに良好となる。
<光増感剤(K)>
本発明の硬化性組成物には、硬化性をさらに向上させる目的で、さらに光増感剤(K)を含有できる。
光増感剤(K)としては、公知の光増感剤等が使用でき、アルキルアミノ光増感剤(K1)及びジアルキルアミノフェニル光増感剤(K2)等が含まれる。
アルキルアミノ光増感剤(K1)としては、モノアルキルアミン(n−ブチルアミン及び2−エチルへキシルアミン等)、ジアルキルアミン(ジn−ブチルアミン、ジエタノールアミン及びメチルデシルアミン等)、トリアルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン及び2−ジメチルアミノエチル安息香酸等)等が挙げられる。
ジアルキルアミノフェニル光増感剤(K2)としては、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸2−(n−ブトキシ)エチル及びジメチルアミノ安息香酸イソアシル等が挙げられる。
これらの他に、トリn−ブチルホスフィン等のりん化合物も使用できる。
これらの光増感剤のうち、トリアルキリアミン及びジアルキルアミノフェニル光増感剤(K2)が好ましく、さらに好ましくはジアルキルアミノフェニル増感剤、特に好ましくは4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノンである。
光増感剤(K)を含有する場合、この含有量(重量%)は、光ラジカル重合開始剤(E)の重量に基づいて、0.1〜100が好ましく、さらに好ましくは、1〜50、特に好ましくは5〜50である。
<紫外線吸収剤(M)>
本発明の硬化性組成物には、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収剤(光安定剤を含む)(M)を含有することができる。紫外線吸収剤(M)としては、ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤(M1)、ヒンダードアミン紫外線吸収剤(M2)、ベンゾフェノン紫外線吸収剤(M3)、サリチル酸紫外線吸収剤(M4)及びトリアジン紫外線吸収剤(M5)等が含まれる。
ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤(M1)としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
ヒンダードアミン紫外線吸収剤(M2)としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等が挙げられ
る。
ベンゾフェノン紫外線吸収剤(M3)としては、2,4−ジヒドロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン及び2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
サリチル酸紫外線吸収剤(M4)としては、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート及びp−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。
トリアジン紫外線吸収剤(M5)としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン及び2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤は単独で用いてもよいし、また2種類以上を併用してもよく、2種以上併用する場合、ヒンダードアミン紫外線吸収剤(M2)とトリアジン紫外線吸収剤(M5)との併用が好ましい。これらの紫外線吸収剤(M)のうち、ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤(M1)、ヒンダードアミン紫外線吸収剤(M2)及びトリアジン紫外線吸収剤(M5)が好ましく、さらに好ましくはヒンダードアミン紫外線吸収剤(M2)及びトリアジン紫外線吸収剤(M5)である。
紫外線吸収剤(M)を含有する場合、この含有量(重量%)は、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.3〜8、特に好ましくは0.5〜5である。
<他の添加剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、他の添加剤(たとえば、染料、顔料、熱安定剤、密着促進剤、消泡剤、レベリング剤、垂れ防止剤及び/又は難燃剤等)を添加することができる。
他の添加剤を含有する場合、他の添加剤の含有量(重量%)は、各添加剤の特性を発揮でき、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができ、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)の合計重量に基づいて、0.01〜50が好ましく、さらに好ましくは0.1〜30、特に好ましくは1〜10である。
本発明の硬化性組成物は、構成成分を安定に均一混合できれば製造方法に制限なく得ることができ、たとえば、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)、並びに必要により、溶剤(H)、単量体(J)、光増感剤(K)、紫外線吸収剤(M)及び/又は他の添加剤を均一混合した後、熱重合触媒(C)を加えて均一混合することにより得ることができる。
ビニルポリマー(F)は、ビニルポリマー(F)を溶剤(H)に均一溶解させてポリマー溶液を得てから、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)及び光ラジカル重合開始剤(E)とポリマー溶液とを均一混合することが好ましい。
シリカ微粒子(G)は、シリカ微粒子(G)を溶剤(H)に均一分散させてから、ポリエポキシド(A)、エステル(B)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)及びビニルポリマー(F)と分散混合することが好ましい。
シリカ微粒子(G)を分散混合するための分散機としては均一に分散できれば特に制限はないが、たとえば、ディゾルパー、2軸ミキサー、3軸ミキサー、プラネタリーミキサー、3軸プラネタリーミキサー、3本ロール、ボールミル及びビーズミル等が挙げられる。これらのうち、ディゾルバー、2軸ミキサー、3軸ミキサー及び3軸プラネタリーミキサーが好ましく、さらに好ましくはディゾルバー、3軸ミキサー及び3軸プラネタリーミキサー、特に好ましくはディゾルバー及び3軸プラネタリーミキサーである。
分散混合の温度(℃)としては均一分散できれば特に制限はないが、10〜60が好ましく、さらに好ましくは15〜50、特に好ましくは20〜40である。
分散混合の時間(分)としては均一分散できれば特に制限はないが、10〜600が好ましく、さらに好ましくは20〜300、特に好ましくは30〜180である。
均一混合の温度(℃)としては均一混合できれば特に制限はないが、25〜60が好ましく、さらに好ましくは30〜50、特に好ましくは35〜45である。
均一混合の時間(時間)としては均一混合できれば特に制限はないが、0.5〜4が好ましく、さらに好ましくは0.8〜3、特に好ましくは1〜2である。
本発明の硬化性組成物は、成形体用の積層フィルム(熱成形体)を調製し、これを成形した後、完全硬化させる成形体のコーティング剤として適している。
・積層フィルムの製造方法
積層フィルムは、本発明の硬化性組成物をプラスチックフィルムに塗布・乾燥し、加熱した後、塗布・乾燥した面に保護フィルムを積層する工程を有する製造方法により得ることができる。
塗布方法としては、ロールコート法、ダイコート法、ディップ法、スプレー法、フローコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
加熱温度(℃)としては、60〜170、好ましくは70〜160、更に好ましくは80〜150である。加熱温度はこの範囲で段階的に変化(たとえば昇温)させてもかまわない。この範囲であると、硬化性組成物の熱硬化性がさらに良好となる。
加熱時間(分)としては、0.2〜15が好ましく、さらに好ましくは0.3〜10である。
また、積層フィルムとして60〜170℃の温度範囲に加熱される合計時間(分)は0.2〜100が好ましく、更に好ましくは0.3〜80である。この範囲であると、成形後の耐擦傷性がさらに良好となる。
なお、積層フィルムとして60〜170℃の温度範囲に加熱される合計時間とは、積層フィルムが成形物として製造されるまでに60〜170℃の温度範囲に加熱される合計時間のことを意味し、本発明の硬化性組成物以外の積層物、例えば、保護フィルム、粘着剤等を積層する時に、積層フィルムが60〜170℃の温度範囲に入る場合はその時間を含み、成形物として製造する時に積層フィルムが60〜170℃の温度範囲に入る時間は含まない。
加熱方法としては、熱風、赤外線、および遠赤外線等が挙げられる。
乾燥方法としては、自然乾燥や熱風、赤外線、遠赤外線等を使用して乾燥を行うことが挙げられる。
硬化性組成物中に、溶剤を含む場合には、溶剤を乾燥により除去したのち、硬化性組成物表面を平滑鏡面、マット等の凹凸面、ヘアライン等の意匠を有するフィルムないしはロールの表面に押し付けた状態で加熱を行うことにより、硬化性組成物表面に平滑鏡面、マット等の凹凸面、ヘアライン等の意匠を付与することも可能である。
本発明の硬化性組成物を塗布した層(硬化性樹脂層)の厚み(μm)としては、0.1〜100が好ましく、さらに好ましくは1〜30である。
プラスチックフィルムの材質としては、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ノルボルネン重縮合物等)、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース等)、ポリエチレンテレフタレート(二軸延伸、無延伸、A−PET、PETG)、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートとポリメチルメタクリレートの多層等が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、及びポリカーボネートとポリメチルメタクリレートの多層が好ましい。
積層フィルムをインモールド成形に用いる場合、離型剤(メラミン樹脂等)で離型処理したプラスチックフィルムを用いることが好ましい。
プラスチックフィルムは、表面処理がされて意匠(平滑鏡面、マット等の凹凸面、ヘアライン等)が付加されたものであってもよい。
プラスチックフィルムの厚さ(μm)は、10〜1000が好ましく、さらに好ましくは50〜300である。
本発明の積層フィルムは、硬化性樹脂層を塗布・乾燥した面に更に保護フィルムが積層される。保護フィルムの材質としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
保護フィルムは、硬化性組成物を塗布・乾燥した面に合成樹脂の水溶液又はエマルジョンを塗布し、これを乾燥することにより形成してもよい。
合成樹脂の水溶液としては、特に限定されるものではなく市販の合成樹脂の水溶液を使用でき、例えば、完全けん価ポリビニルアルコール、部分けん価ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロイルモルホリン、ポリエチレングリコール、エチレンオキサイド変性グリセリン、これらの混合物等の水溶液が挙げられる。
合成樹脂のエマルジョンとしては、特に限定されるものではなく市販の合成樹脂のエマルジョンを使用でき、例えば、エチレン・酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、アクリルエマルジョン、合成ゴムラテックス等が挙げられる。
保護フィルムとして、合成樹脂の水溶液及びエマルションを使用する場合、離形剤、アンチブロック剤、スリップ剤、レベリング剤、帯電防止剤、フィラー、架橋剤等を合成樹脂の水溶液及びエマルションに混合することができる。
保護フィルムは、合成樹脂の水溶液、特に完全けん価ポリビニルアルコール、及び部分けん価ポリビニルアルコールを塗布し、これを乾燥することにより形成されることが好ましい。
合成樹脂の水溶液又はエマルジョンの塗布方法としては、バーコート法、フローコート法、ディップコート法、ロールコート法等が挙げられる。
合成樹脂の水溶液又はエマルジョンの乾燥方法としては、乾燥できれば特に制限はないが、加熱温度以下、例えば40〜100℃、好ましくは60〜90℃の熱風、赤外線、遠赤外線等を使用して乾燥を行うことができる。
保護フィルムの厚さ(μm)は、5〜200が好ましく、さらに好ましくは10〜100である。
積層フィルムはそのままか、又は保護フィルムを積層してから、ロール状に巻き取り保存できる。
本発明の積層フィルムは、硬化性組成物をコーティングした後に加熱することにより、ポリエポキシド(A)とエステル(B)との硬化反応が進行することと、ビニルポリマー(F)及びシリカ微粒子(G)を含有することにより固体化するので、積層フィルムとして保管してもロール端部からのしみだしや、保護フィルム痕が残ったりすることはなく、保管形状保持性に優れている。
また、本発明の積層フィルムは、常温(10〜35℃程度)ではさらに反応は進行しないので、保管中にさらに反応が進行して塗膜の収縮などによる外観異状がない。
本発明の積層フィルムは、熱成形後に電離放射線を照射することにより、さらに硬化反応が進行して、硬度、耐擦傷性及び耐薬品性に優れた成形体を得ることができる。
成形体の製造方法
本発明の成形体は、積層フィルムを成形した後、以下に示す成形体の製造方法1〜6により得ることができる。
本発明において、積層フィルムの基材に貼合する面(成形体の製造方法3〜6では合成樹脂を射出する面)に印刷、塗装、蒸着などによって印刷層を形成することにより加飾処理を施すことができる。
印刷層は、例えば、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、公知の着色剤(顔料又は染料)を含有する着色インキを用いた印刷法により形成できる。印刷法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の公知の印刷方法が挙げられる。
また、積層フィルムの基材に貼合する面(成形体の製造方法3〜6では合成樹脂を射出する面)に接着剤を塗布することで密着向上処理をすることができる(印刷層が形成されている場合はその上から接着剤を塗布する)。接着剤としては、特に限定されるものではなく市販の接着剤が使用でき、たとえば酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、合成ゴム系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系等のホットメルト接着剤、アクリル系、ゴム系等の粘着剤等が挙げられる。接着剤の種類を選定する場合には、高温での貼合にはホットメルト接着剤が好適であり、低温での貼合には粘着剤が好適である。接着剤層の厚さは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
本発明の成形体の製造方法において、積層フィルムの硬化性樹脂層は、電子線、紫外線等の電離放射線を照射することで完全硬化させる。
電離放射線として紫外線を用いる場合、紫外線の照射量(mJ/cm)としては、100〜10,000程度が好ましく、さらに好ましくは200〜2,000である。紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常190〜380nmが好ましい。また、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂等により適宜選択できる。電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。
本発明の成形体の製造方法1及び2では、予め成形された基材に積層フィルムを貼合することにより成形体を製造する。この基材の材質としては、金属、木材、陶器、合成樹脂が挙げられる。成形体の製造方法1及び2で基材が合成樹脂製である場合の合成樹脂、並びに成形体の製造方法3〜6で射出する合成樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂やウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
本発明の成形体の製造方法3〜6における積層フィルムを成形する工程では、積層フィルムをヒーター等により加熱した上で、真空成形や圧空成形により成形を行うことができる。積層フィルムを成形する工程では、必要に応じて保護フィルムを積層した状態で成形を行ってもよい。
本発明の成形体の製造方法により、自動車ダッシュボード等の車両の内装パネル、ヘッドランプレンズ、ウインカーレンズ、サンルーフ、メーターカバー、バイクの風防、ヘルメットシールド、フロントグリル等の車両の外装部品、車両・航空機の内装材料、冷蔵庫、エアコン、オーディオ、ビデオ、テレビ等の家電製品の装飾部品、携帯電話、ゲーム機、パソコン、PDA等の携帯機器のハウジング、液晶等の保護板、カウンター、テーブル、高速道路防音壁、間仕切り板、採光窓等の家具・建材、ヨット、ボート等の船舶の内外装、額縁用プラスチック板、展示用パネル、光学レンズ、プラスチック容器、装飾品等の成形体を製造することができる。
<成形体の製造方法1>
本発明の成形体の製造方法1は、基材の表面に、上記積層フィルムを加熱し、プラスチックフィルムの側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射することを特徴とする。
図2及び3を参照して以下、成形体の製造方法1の実施態様について具体的に説明する。
図2に示すように本発明の積層フィルム4をプラスチックフィルムの側の面を下にして固定し、ヒーター7により加熱する。この際、積層フィルムが垂れ下がるのを防ぐために、上下の成形室間の真空度の差圧を調整してもよい。次に、図3に示すようにテーブル6を上昇させて基材5の表面に積層フィルムを貼合する。この際、上成形室内を大気圧とすることにより、積層フィルム4が基材5に押しつけられて貼合される。最後に、紫外線を照射して硬化性樹脂層を完全硬化させ、表面に完全硬化した硬化性樹脂層を有する成形体が得られる。
<成形体の製造方法2>
本発明の成形体の製造方法2は、基材の表面に、保護フィルムが剥離された上記積層フィルムを加熱し、硬化性組成物が塗布された側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムからプラスチックフィルムを剥離することを特徴とする。
図2及び3を参照して以下、成形体の製造方法2の実施態様について具体的に説明する。
図2に示すように本発明の積層フィルム4を硬化性組成物が塗布された側の面を下にして固定し、ヒーター7により加熱する。この際、積層フィルム4が垂れ下がるのを防ぐために、上下の成形室間の真空度の差圧を調整してもよい。次に、図3に示すようにテーブル6を上昇させて基材5の表面に積層フィルムを貼合する。この際、上成形室内を大気圧とすることにより、積層フィルム4が基材5に押しつけられて貼合される。貼合した後、紫外線を照射して硬化性樹脂層を完全硬化させる。最後に、積層フィルムからプラスチックフィルムを剥離することにより、基材上に完全硬化した硬化性樹脂層が転写された成形体が得られる。
<成形体の製造方法3>
本発明の成形体の製造方法3は、上記積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射することを特徴とする。
図4を参照して以下、成形体の製造方法3の実施態様について具体的に説明する。
成形用金型内にプラスチックフィルム側の面に合成樹脂を射出するように本発明の積層フィルム4を送り込み、積層フィルム4をヒーターにより加熱し、積層フィルム4の成形を行う。積層フィルム4の成形後、成形用金型8を閉じ、図中の矢印で示すように合成樹脂を金型内8に射出充満させる。成形体を冷却した後、成形用金型8を開いて成形体を取り出す。最後に、必要に応じて余分な部分をトリミングし、紫外線を照射することにより硬化性樹脂層を完全硬化させ、表面に完全硬化した硬化性樹脂層を有する成形体が得られる。
<成形体の製造方法4>
本発明の成形体の製造方法4は、保護フィルムが剥離された上記積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムの硬化性組成物が塗布された側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムのプラスチックフィルムを剥離することを特徴とする。
図4を参照して以下、成形体の製造方法4の実施態様について具体的に説明する。
成形用金型内に硬化性組成物が塗布された側の面に合成樹脂を射出するように保護フィルムが剥離された本発明の積層フィルム4を送り込み、積層フィルム4をヒーターにより加熱し、積層フィルム4の成形を行う。積層フィルム4の成形後、成形用金型8を閉じ、図中の矢印で示すように合成樹脂を金型内に射出充満させる。成形体を冷却した後、成形用金型8を開いて成形体を取り出す。成形体を取り出した後、必要に応じて余分な部分をトリミングし、紫外線を照射することにより硬化性樹脂層を完全硬化させる。最後に、積層フィルムからプラスチックフィルムを剥離することにより、基材上に完全硬化した硬化性樹脂層が転写された成形体が得られる。
<成形体の製造方法5>
本発明の成形体の製造方法5は、上記積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルムの周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射することを特徴とする。
図4を参照して以下、成形体の製造方法5の実施態様について具体的に説明する。
本発明の積層フィルムをヒーターにより加熱し、予め成形体品表面形状に成形し、次いで余分な部分をトリミングして成形した積層フィルムを得る。成形した積層フィルム4をプラスチックフィルム側の面に合成樹脂を射出するように成形用金型8に挿入した後、成形用金型8を閉じ、図中の矢印で示すように合成樹脂を金型内に射出充満させる。成形体を冷却した後、成形用金型を開いて成形体を取り出す。最後に、紫外線を照射することにより硬化性樹脂層を完全硬化させ、表面に完全硬化した硬化性樹脂層を有する成形体が得られる。
<成形体の製造方法6>
本発明の成形体の製造方法6は、上記積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルム表面に紫外線を照射し、周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化することを特徴とする。
図4を参照して以下、成形体の製造方法6の実施態様について具体的に説明する。
本発明の積層フィルムをヒーターにより加熱し、予め成形品表面形状に成形し、紫外線を照射することにより硬化性樹脂層を完全硬化させる。次いで余分な部分をトリミングして成形した積層フィルムを得る。成形した積層フィルム4をプラスチックフィルム側の面に合成樹脂を射出するように射出成形型8に挿入した後、成形用金型8を閉じ、図中の矢印で示すように合成樹脂を金型内に射出充満させる。成形体を冷却した後、成形用金型を開いて成形体を取り出し、表面に完全硬化した硬化性樹脂層を有する成形体が得られる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、特記しない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
<製造例1>
冷却管及び攪拌装置を備えた反応容器に、無水フタル酸296部及びメチルイソブチルケトン2000部を投入し、攪拌して溶解させた後、フェノール282部及び炭酸カリウム5部を加えて攪拌しながら還流下で4時間反応させた。反応物を冷却した後、3%炭酸水素ナトリウム水溶液1000部を加え、さらに水層が中性になるまで3%炭酸水素ナトリウム水溶液を追加し、水層を分離し、有機層を得た。有機層を2回水洗した後、減圧脱溶剤して、エステル(b1){フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル、ジフェニルフタレート(エステル結合当量:159)}を得た。ここでエステル結合当量はエステル結合1個あたりの分子量(計算値)を表す(以下、同じである。)。
<製造例2>
撹拌機、温度計、還流冷却管を付したガラス製容器に15℃のイオン交換水180部を仕込み、ポリビニルアルコール{J−POVAL JP−45、日本酢ビポバール社製、ケン化度88モル%、重合度4500(「J−POVAL」は同社の登録商標である)}20部を空気雰囲気下で、イオン交換水に分散した後、大気圧(約1013hPa)下で45分かけて90℃まで昇温し、そのまま6時間撹拌することによりポリビニルアルコール水溶液を作成した。その後加熱残分を測定し加熱残分が10%となるようイオン交換水で調整しポリビニルアルコール水溶液を(n1)を得た。
なお、加熱残分はJIS K5601−1−2(2008)に準拠し、105℃、60分間で測定した(以下同じである。)。
<製造例3>
ポリビニルアルコール{J−POVAL JP−45、日本酢ビポバール社製、ケン化度88モル%、重合度4500}を{J−POVAL JP−35、日本酢ビポバール社製、ケン化度88モル%、重合度3500}に変更した以外は製造例2と同様にして、ポリビニルアルコール水溶液を(n2)を得た。
<製造例4>
攪拌羽及びモーター付ステンレス製配合槽に、製造例1で作成したエステル(b1){ジフェニルフタレート}0.2部、ポリエポキシド(a1){ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名:jER1004F、エポキシ当量(エポキシ基1個あたりの分子量)925、軟化点103℃、ジャパンエポキシレジン(株)製}1.5部及び溶剤(h1){メチルエチルケトン}30部を仕込み、80℃で1時間攪拌混合した後、40℃まで冷却し、熱重合触媒(c1){1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン−7のオクチル酸塩、サンアプロ(株)製U−CAT SA102}0.1部、(メタ)アクリレート(d1){ジペンタエリストールヘキサアクリレート、商品名:ライトアクリレートDPE−6A、共栄社(株)製}47.8部、光ラジカル重合開始剤(e1){1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、商品名:イルガキュア184 チバ・ジャパン(株)製}2.4部、ビニルポリマー(f1){(メタ)アクリレートを必須構成単量体とするポリマー(加熱残分20%、トルエン溶液)、商品名:パラクロン プレコート200 根上工業(株)製}77.5部(加熱残分として15.5部)、シリカ微粒子(g1){シリカゾル・メチルエチルケトン分散液(加熱残分30%) 日産化学工業(株)製MEK−ST 体積平均粒子径18nm}116.4部(加熱残分として35.0部)、レベリング剤{分岐型ポリエーテル変性シリコーン、商品名:FZ−2110、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)製}0.1部及び溶剤(h1){メチルエチルケトン}40部を加えて1時間混合し、その後加熱残分を測定し加熱残分が30%となるよう溶剤(h1){メチルエチルケトン}で調整し、硬化性組成物1を得た。
<製造例5>
ポリエポキシド(a1)80.0部、ポリイソシアネート{ヘキサメチレンジイソシアネート、日本ポリウレタン(株)製HDI}20.0部、熱重合触媒(c1)5.0部、レベリング剤{分岐型ポリエーテル変性シリコーン、商品名:FZ−2110、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)製}0.1部及び溶剤(h1){メチルエチルケトン}40部(加熱残分が30%となる理論値)を加えて1時間混合し、その後加熱残分を測定し加熱残分が30%となるよう溶剤(h1){メチルエチルケトン}で調整し、硬化性組成物2を得た。
<評価用積層フィルムの調製>
<実施例1>
厚み175μmのポリメチルメタクリレートフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例2で作成したポリビニルアルコール水溶液(n1)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥し、保護フィルムを形成した。さらにポリメチルメタクリレートフィルムのもう一方の面に、膜厚が20μmになるように、シルクスクリーンにて粘着剤(ビッグテクノス製リキダインAR-2426)を塗布し、80℃で60分乾燥して接着剤層を形成し、セパレーターを貼付して、評価用積層フィルムが得られた。
得られた評価用積層フィルムのセパレーターを剥離して、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、厚み2 mm高さ15 mm×横175 mm×縦285 mmのトレイ状のABS成型品凸側に、積層フィルムの接着剤層側を押し当て、圧力でABS成形品に接着させ、積層フィルムとABS成形品を一体化させた。次に、積層フィルムと一体化させたABS成形品に高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、保護フィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<実施例2>
厚み50μmのポリプロピレンフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で130℃で3分間加熱した。塗工面に、保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例2で作成したポリビニルアルコール水溶液(n1)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥し、保護フィルムを形成した。その後、保護フィルムを剥離し、膜厚が20μmになるように、シルクスクリーンにて粘着剤(ビッグテクノス製リキダインAR-2426)を硬化性組成物の塗工面に塗布し、80℃で60分乾燥して接着剤層を形成し、セパレーターを貼付して評価用積層フィルムを調製した。
得られた評価用積層フィルムのセパレーターを剥離して、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、厚み2 mm高さ15 mm×横175 mm×縦285 mmのトレイ状のABS成型品凸側に、積層フィルムの接着剤層側を押し当て、圧力でABS成形品に接着させ、積層フィルムとABS成形品を一体化させた。次に、積層フィルムと一体化させたABS成形品に高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、ポリプロピレンフィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<実施例3>
厚み175μmのポリメチルメタクリレートフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例2で作成した水溶液(n1)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥して保護層を形成し、評価用積層フィルムを得た。
この評価用積層フィルムの保護フィルム側が金型面に向くようにして、射出成型金型が開いた状態でセットし、ヒーターにて加熱する。加熱ができると、ヒーターを金型内から金型外に移動させ、金型面に沿うように積層フィルムを成型するとともに、金型を閉じ、通常の射出成型の方法に従ってABS樹脂を成形することにより、積層フィルムとABS樹脂とを一体化させた。この成形品を金型から取り出し、積層フィルムの表面側から高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、ポリビニルアルコールフィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<実施例4>
厚み50μmのポリプロピレンフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で130℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例3で作成した水溶液(n2)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥して保護層を形成し、評価用積層フィルムを得た。評価用積層フィルムの保護層を剥離し、硬化性組成物1を塗工・乾燥した面に、帝国インキ製造株式会社製IMB-003 バインダーをスクリーン印刷し、80℃で30分間乾燥して印刷積層フィルムを調製した。
この印刷積層フィルムのポリプロピレンフィルム側が金型面に向くようにして、射出成型金型が開いた状態でセットし、ヒーターにて加熱する。加熱後、ヒーターを金型内から金型外に移動させ、金型面に沿うように積層フィルムを成型するとともに、金型を閉じ、通常の射出成型の方法に従ってABS樹脂を成形することにより、印刷積層フィルムとABS樹脂とを一体化させた。この成形品を金型から取り出し、成形品のポリプロピレンフィルム表面側から高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、ポリプロピレンフィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<実施例5>
厚み250μmのポリカーボネートとポリメチルメタクリレートの2層フィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、ポリメチルメタクリレート面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムのポリメチルメタクリレート面に、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間放置した後、循風式乾燥機内で130℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例3で作成したポリビニルアルコール水溶液(n2)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間放置した後、循風式乾燥機内にて80℃で10分間乾燥して保護フィルムを形成し、評価用積層フィルムを調製した。
得られた評価用積層フィルムを、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、高さ8 mm×横150 mm×縦225 mmの形状の型にポリカーボネート側の面を押し当てトレイ状に成形し、成形した積層フィルムの周囲の余分な部分を取り除いた。次に、成形した積層フィルムを射出成形金型に挿入し、積層フィルムのポリカーボネート側の面に対して金型内にABS樹脂を射出し、成形した積層フィルムとABS樹脂とを一体化させた後、高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、保護フィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<実施例6>
厚み250μmのポリカーボネートとポリメチルメタクリレートの2層フィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、ポリメチルメタクリレート面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物1)を被塗工フィルムのポリメチルメタクリレート面に、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で130℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例3で作成したポリビニルアルコール水溶液(n2)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥して保護フィルムを形成し、評価用積層フィルムを調製した。
得られた評価用積層フィルムを、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、高さ8 mm×横150 mm×縦225 mmの形状の型にポリカーボネート側の面を押し当てトレイ状に成形し、高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした。次に成形した積層フィルムの周囲の余分な部分を取り除き、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのポリカーボネート側の面に対して金型内にABS樹脂を射出し、成形した積層フィルムとABS樹脂とを一体化させた後、保護フィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<比較例1>
厚み175μmのポリメチルメタクリレートフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物2)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で3分間加熱した。塗工面に、ポリエステルフィルム{東レ(株)製、品名ルミラーS10、厚み12μm}(保護フィルムS10)をラミネートした。さらにポリメチルメタクリレートフィルムのもう一方の面に、膜厚が20μmになるように、シルクスクリーンにて粘着剤(ビッグテクノス製リキダインAR-2426)を塗布し、80℃で60分乾燥して接着剤層を形成し、セパレーターを貼付して、評価用積層フィルムが得られた。
得られた評価用積層フィルムのセパレーターを剥離して、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、厚み2 mm高さ15 mm×横175 mm×縦285 mmのトレイ状のABS成型品凸側に、積層フィルムの接着剤層側を押し当て、圧力でABS成形品に接着させ、積層フィルムとABS成形品を一体化させた。次に、積層フィルムと一体化させたABS成形品に高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、保護フィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<比較例2>
厚み175μmのポリメチルメタクリレートフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、硬化性組成物の硬化膜厚が5μmとなるよう、評価試料(硬化性組成物2)を被塗工フィルムに、縦方向にバーコーターを移動させて塗工して塗装フィルムを得た。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で3分間加熱した。塗工面に保護フィルムの膜厚(ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚)が15μmとなるよう、バーコーターを用いて、製造例2で作成した水溶液(n1)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥して保護フィルムを形成し、積層フィルムを得た。
この積層フィルムの保護フィルム側が金型面に向くようにして、射出成型金型が開いた状態でセットし、ヒーターにて加熱する。加熱ができると、ヒーターを金型内から金型外に移動させるとともに、金型を閉じ、通常の射出成型の方法に従ってABS樹脂を成形することにより、積層フィルムとABS樹脂とを一体化させた。この成形品を金型から取り出し、積層フィルムの表面側から高圧水銀灯を用いて積算光量が1000 mJ/cm2となるように紫外線照射をした後、ポリビニルアルコールフィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<比較例3>
厚み175μmのポリメチルメタクリレートフィルムを50cm(縦)×50cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工フィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4(2004)「顔料試験方法−第4部:隠蔽力−隠蔽率試験紙法−4(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.6:ステンレス綱径0.15mm)を用いて、ポリビニルアルコール水溶液の乾燥膜厚が15μmとなるよう、製造例2で作成したポリビニルアルコール水溶液(n1)を、縦方向にバーコーターを移動させて塗工した。引き続き、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを22℃で1分間で放置した後、循風式乾燥機内で80℃で10分間乾燥し、保護フィルムを形成した。さらにポリメチルメタクリレートフィルムのもう一方の面に、膜厚が20μmになるように、シルクスクリーンにて粘着剤(ビッグテクノス製リキダインAR-2426)を塗布し、80℃で60分乾燥して接着剤層を形成し、セパレーターを貼付して、評価用積層フィルムが得られた。
得られた評価用積層フィルムのセパレーターを剥離して、近赤外線放射方式で130℃に加熱し、厚み2 mm高さ15 mm×横175 mm×縦285 mmのトレイ状のABS成型品凸側に、積層フィルムの接着剤層側を押し当て、圧力でABS成形品に接着させ、積層フィルムとABS成形品を一体化させた。次に、保護フィルムを剥離した。これにより成形体が得られた。
<保管形状保持性>
得られた評価用積層フィルムについて、試料作成24時間後(初期)と、合計重量1kgに調整した15cm×15cmのガラス板をのせ、23±2℃で1ヶ月保管後(保管後)に、保護フィルムを剥離し、外観観察及びJIS K7105(1981)5.5に準処した装置(日本電色工業(株)製NDH2000)を用い、23±2℃、相対湿度50±10%環境下、ヘイズを測定し、以下の基準で保管形状保持性を判定した。得られた結果を表1に示した。
○:外観異常なし、且つ初期と保管後のへイズ値の差が0.2%未満
△:外観異常なし、且つ初期と保管後のヘイズ値の差が0.2%以上0.5%未満
×:外観異常あり、又は初期と保管後のヘイズ値の差が0.5%以上
なお、外観異常とは塗膜の表面に凹凸が生じることや、塗膜の一部がラミネートフィルへ転写することを意味する。
得られた成形体について、以下の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
以下、試験方法を示す。
<耐擦傷性>
500 gのスチール製円柱にスチールウール(日本スチールウール(株)製ボンスターNo.0000)を取り付け、得られた成形体の表面を、荷重250 g/cm2で10往復し摩耗した。摩耗後の表面を観察して以下の基準で評価した。
◎:傷が発生しない
○:傷が数本発生した
△:傷が数十本発生した
×:全面に傷が発生した
<鉛筆硬度試験>
得られた成形体の表面を、JIS K5600−5−4に準じて鉛筆硬度試験を行い、以下の基準で評価した。
◎:4H以上
○:H〜3H
△:2B〜F
×:3B以下
<密着性>
得られた成形体の表面を、JIS K5600−5−6に準じてテープ密着試験を行い、以下の基準で評価した。
◎:100/100(剥離なし)
×:99〜0/100(剥離あり)
<加工性>
得られた成形体を観察し、積層フィルムの加工性を以下の基準で評価した。
◎:異常なし
○:角コーナー部の下に微小なクラック発生
△:フラット部の表面にクラックや外観異常がみられる
×:全面にクラックまたは絞れていない
<外観>
得られた成形体を観察し、成形体の外観を以下の基準で評価した。
◎:異常なし
○:干渉縞が見られる
△:表面にオレンジピールや薄曇りが見られる
×:表面全面に異常が見られる
<実用性>
得られた成形体の実用性について以下の基準で評価した。
◎:実用性に優れる:すべて◎か○
○:実用性に問題がない:×がなく△が1個
△:実用性に多少問題がある:×がなく△が2個
×:実用性に劣る:△が3個以上。又は×がある
Figure 2011104804
表中の加工法は、該当する本発明の製造方法を記載している。
本発明の成形体は、比較例の成形体に比較して実用性に極めて優れていた。すなわち、本発明の硬化性組成物を使用した成形体は、比較例の成形体に比べて、耐擦傷性、密着性、加工性、及び外観のすべてにおいて優れていた。
本発明の積層フィルムは、木材、石、ガラス、コンクリート、金属、プラスチック、金属蒸着プラスチック等のコーティング剤として使用することができる。これらのうち、プラスチック、金属蒸着プラスチック等のコーティング剤として好適であり、特にプラスチックのコーティング剤として好適である。プラスチックのコーティング剤のうち、インモールド成形(転写成形)、インサート成形等に使用する熱成形フィルム用コーティング剤として最適である。
1 プラスチックフィルム
2 硬化性樹脂層
3 保護フィルム
4 積層フィルム
5 基材
8 成形用金型

Claims (11)

  1. ポリエポキシド(A)、フェノール性水酸基を1個有する化合物と多価カルボン酸とのエステル(B)、熱重合触媒(C)、(メタ)アクリレート(D)、光ラジカル重合開始剤(E)、重合平均分子量が500,000〜1,000,000であるビニルポリマー(F)及び体積平均粒径が10〜100nmであるシリカ微粒子(G)を含有することを特徴とする硬化性組成物をプラスチックフィルムに塗布・乾燥し、60℃以上170℃以下の温度で加熱した後、硬化性組成物を塗布した面に保護フィルムを積層することにより得られる積層フィルム。
  2. 前記保護フィルムは、硬化性組成物を塗布・乾燥した面に合成樹脂の水溶液又はエマルジョンを塗布し、これを乾燥して形成する、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 基材の表面に、請求項1又は2に記載の積層フィルムを加熱し、プラスチックフィルムの側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
  4. 基材の表面に、保護フィルムが剥離された請求項1又は2に記載の積層フィルムを加熱し、硬化性組成物が塗布された側の面を貼合した後に、貼合された積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムからプラスチックフィルムを剥離する成形体の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
  6. 保護フィルムが剥離された請求項1又は2に記載の積層フィルムを射出成形金型内で成形した後、積層フィルムの硬化性組成物が塗布された側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射し、積層フィルムのプラスチックフィルムを剥離する成形体の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルムの周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化した後に、積層フィルムの表面に紫外線を照射する成形体の製造方法。
  8. 請求項1又は2に記載の積層フィルムを熱成形し、成形された積層フィルム表面に紫外線を照射し、周辺の余分な部分を取り除いた後、射出成形金型に挿入し、積層フィルムのプラスチックフィルム側の面に対して金型内に合成樹脂を射出し、成形された積層フィルムと合成樹脂とを一体化する成形体の製造方法。
  9. 積層フィルムの基材に貼合する面に印刷層を形成する、請求項3〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 更に積層フィルムの基材に貼合する面に接着剤を塗布する、請求項3〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 請求項3〜10のいずれか一項に記載の製造方法により得られる成形体。
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