JP2011084029A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙搬送スキューが調整時に対して変化したとしても適切なつなぎ目処理を行い、濃度ムラに起因する黒スジや白スジの発生を防止するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知するトップエッジセンサ32a及び角度検知部21と、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知する用紙幅検知CIS30と、用紙の搬送速度と、角度検知部21により検知された傾きと、用紙幅検知CIS30により検知された端部位置の移動量とに基づいて用紙の用紙搬送スキューを算出するスキュー算出部22と、用紙搬送スキューに応じて複数のインクジェットヘッド37の各々によるインク吐出量を制御する吐出量制御部23とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、千鳥に配置されたインクジェットヘッドを用いてインクを吐出することにより画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
近年、複写装置や通信機器、あるいはコンピュータ等の情報処理機器のデジタル画像を記録する手段としてインクジェット方式を採用したインクジェット記録装置が多く普及している。このインクジェット記録装置は、複数の記録素子(ノズル)を配列した記録ヘッド(インクジェットヘッド)を用いて紙等の記録媒体上にインクを吐出して着弾させることで記録を行うものであり、低騒音や低ランニングコストといった利点を有している。
ここで、ライン型のインクジェット記録装置は、記録する画像の幅以上に記録素子が配列された長尺な記録ヘッド(ライン型長尺記録ヘッド)を用い、記録ヘッド自体は動かさずに記録素子の配列方向と交差した方向に記録媒体を相対的に1度だけ移動搬送させることにより画像を形成する。したがって、ライン型のインクジェット記録装置は、記録走査を何度も行うシリアル型のインクジェット記録装置に比べて高速に画像を形成することができる。
複数のインクジェットヘッドは、記録媒体の相対移動方向と交差する方向に左右交互に千鳥状に配置されて連結されており、これによって長尺記録ヘッドが構成されている。ここで、従来のインクジェット記録装置は、隣接するインクジェットヘッドの端部において、端部ノズルの距離がヘッド解像度よりも近づいてしまう場合に、つなぎ目部の画像に黒スジあるいは白スジが発生するという問題がある。図10は、従来のインクジェット記録装置による白スジ及び黒スジの発生をイメージした図である。従来のインクジェット記録装置は、つなぎ目処理において用紙搬送スキューが調整時に対して変化すると、図10に示すような濃い縦スジや白ヌケを発生させてしまう。1枚の用紙を搬送中にスキューが変化すると、従来のインクジェット記録装置は、例えばトップで黒スジ、ボトムで白スジを記録媒体に記録する場合がある。
図11は、用紙搬送スキューが変化しない場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。上述したように複数のインクジェットヘッドが左右交互に千鳥状に配置されている場合に、あるヘッドと他のヘッドのつなぎ部分における白スジ、あるいは黒スジを回避するために、両ヘッドは、端部ノズルによる記録領域が重なりあうように配置されている。図11に記載された3つのヘッド37−1〜37−3は、従来のインクジェット記録装置が有するヘッドの一部を示したものであり、各ヘッドに複数の記録素子(ノズル)39が配列されている。また、図11において、記録媒体たる紙は左から右に向かって搬送されるものとする。複数のノズル39の各々により吐出されるインクは、図11において塗りつぶされた円として記載されており、円の大きさはインクの吐出量を示す。また、各ヘッドの端部ノズルは、通常は使用されない。
図11において、ヘッド37−1の下端部の1つ上のノズル39−1とヘッド37−2の上端部のノズル39−2とは、同じ記録領域をカバーする。したがって、この記録領域においてはヘッド37−1のノズル39−1のみが印字を行い、ヘッド37−2のノズル39−2は印字を行わない。一方、ヘッド37−2の下端部の一つ上のノズル39−3とヘッド37−3の上端部の1つ下のノズル39−4とは、ヘッド取り付けの調整が不十分であり、記録領域が完全には一致していない場合を示す。したがって、ヘッド37−2とヘッド37−3とは、つなぎ目部分において他の部分とインク吐出量が異なることによる白スジあるいは黒スジの発生を回避するために、それぞれが有するノズル39−3とノズル39−4とによるインク吐出量を通常よりも減らし、2つのノズルによる吐出量の合計が、1つのノズルによる通常の吐出量と同等になるように調整する。このようにして、従来のインクジェット記録装置は、つなぎ目部分におけるインク吐出量が他の部分における吐出量と異なることによる白スジや黒スジの発生を回避することができる。
特許文献1には、複数のヘッドチップが並んだ記録ヘッドを用いた記録装置において、記録ヘッドが傾いた場合においてもヘッドチップ間のつなぎ目で綺麗に見えるようなつなぎ処理を行うインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置は、記録素子列方向に複数のヘッドチップを並べた記録ヘッドを用いたシリアル記録装置あるいはフルライン記録装置の記録ヘッドチップ間のつなぎ目で記録素子列方向に重複して記録可能な領域が有る場合において、記録ヘッドの記録素子列に垂直な方向に対する被記録媒体の記録ヘッドとの相対移動方向の傾きを検出し、それを基に記録素子列に垂直な方向に存在する記録素子列毎に記録素子列方向の記録データの画素ずらし量を記録ヘッドの傾き量に応じて設定する。
したがって、このインクジェット記録装置によれば、記録ヘッドと記録メディアとが設計通りの角度からずれても、隣接するより近い画素にデータをずらせばよいので、ずれは最大半画素以下となり、記録ヘッドチップ間のつなぎ目で記録メディア上での記録素子列方向のずれを画素単位の半分以下の最小限に抑え、記録ヘッドチップ端部での濃度スジムラを低減することができる。
特許文献2には、複数のチップをつないで構成される記録ヘッドが正規の配置位置に対して傾いて配置された場合にも、つなぎ目にスジ状の濃度ムラが発生するのを防止するインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置は、インクを吐出することが可能な複数のノズルを一定の配列方向に沿って配列したノズル列を有する複数のチップを、配列方向に沿ってつないだ記録ヘッドを用い、記録ヘッドを記録媒体に対して相対移動させつつノズルから記録媒体へとインクを吐出させることによって記録を行う装置であって、記録ヘッドと記録媒体との相対移動方向に対して直交する基準方向と、複数のノズル列の配列方向とのなす角度に基づいて、複数のチップのつなぎ部分におけるノズルのインク吐出動作を制御する制御手段を備えている。
このインクジェット記録装置によれば、予め実験等により記録ヘッドの傾きに応じた適切なインク吐出量を確認してデータを保存しておき、測定された傾きに応じてノズルの駆動パルスを決定するので、記録ヘッドの傾きに応じた適正な吐出量制御を行うことが可能になり、記録画像内における白スジや黒スジの発生を低減することができる。
特開2007−196483号公報 特開2008−221832号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載されているインクジェット記録装置は、調整時に測定した用紙搬送スキューが用紙を搬送中においても変化しない場合には有効であるが、1枚の用紙を搬送中にスキューが調整時に対して変化すると対応が困難であり、例えばトップで黒スジ、ボトムで白スジを記録媒体に記録する場合がある。用紙スキューがインク吐出量の調整時に対して変化する要因は、プリンタ設置時の傾きや搬送に用いられるベルトの挙動の不具合、あるいは給紙部とベルト搬送部との角度不一致等であると考えられる。これらの要因により、用紙搬送スキューが調整時に対して一定角度変化するケースや搬送途中にスキュー量が変化するケースが現象として発生する。
図12は、用紙搬送スキューが調整時に対して変化した場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。図12において、記録媒体たる紙が左から右に向かって搬送される点や塗りつぶされた円の大きさがインクの吐出量を示す点は図11と同様である。図12に示すインクジェット記録装置の調整時において、ヘッド37−1の下端部の1つ上のノズル39−1とヘッド37−2の上端部のノズル39−2とは、同じ記録領域をカバーするものであったため、図11と同様に、この記録領域においてはノズル39−1のみが印字を行い、ノズル39−2は印字を行わない。しかしながら、図12に示すようにスキューが変化すると、ノズル39−1によるインク吐出とヘッド37−2のノズル39−5によるインク吐出とが重なり合い、結果としてヘッド37−1とヘッド37−2とのつなぎ目に濃い黒スジを発生させてしまう。
一方、図12に示すインクジェット記録装置の調整時において、ヘッド37−2のノズル39−3とヘッド37−3のノズル39−4とは、ヘッド取り付けの調整が不十分であり、記録領域が完全には一致していないため、図11と同様に、ノズル39−3とノズル39−4とによるインク吐出量を通常よりも減らし、2つのノズルによる吐出量の合計が、1つのノズルによる通常の吐出量と同等になるように調整する。しかしながら、図12に示すようにスキューが変化すると、ノズル39−3によるインク吐出場所とノズル39−4によるインク吐出場所とが離れてしまい、結果としてヘッド37−1とヘッド37−2とのつなぎ目に薄い白スジを発生させてしまう。
また、図13は、用紙搬送スキューが調整時に対して変化した場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理の別例を説明する図であり、図12に示す場合と逆側にスキューが変化している。図13に示すインクジェット記録装置において、図12の場合と同様に、調整時において同じ記録領域をカバーするものであったためにノズル39−1のみが印字を行いノズル39−2は印字を行わないが、図13に示すようにスキューが変化したため、ノズル39−1によるインク吐出場所とノズル39−2によるインク吐出場所とがずれてしまい、結果としてヘッド37−1とヘッド37−2とのつなぎ目に薄い部分(白スジ)を発生させてしまう。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するもので、用紙搬送スキューが調整時に対して変化したとしても適切なつなぎ目処理を行い、濃度ムラに起因する黒スジや白スジの発生を防止するインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明に係るインクジェット記録装置は、上記課題を解決するために、用紙を搬送する用紙搬送部と、複数のインクジェットヘッドが千鳥状に配置され、前記用紙にインクを吐出するラインヘッドとを有するインクジェット記録装置において、前記用紙搬送部により副走査方向に前記用紙が搬送される際に、前記用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する第1検知部と、前記用紙搬送部により副走査方向に前記用紙が搬送される際に、前記用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知する第2検知部と、前記用紙の搬送速度と、前記第1検知部により検知された傾きと、前記第2検知部により検知された端部位置の移動量とに基づいて前記用紙の用紙搬送スキューを算出するスキュー算出部と、前記スキュー算出部により算出された用紙搬送スキューに応じて前記複数のインクジェットヘッドの各々によるインク吐出量を制御する吐出量制御部とを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録装置の第2の特徴は、前記第1検知部は、主走査方向に並べられた複数の光センサを有することにより構成されることである。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録装置の第3の特徴は、前記吐出量制御部は、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避するように前記複数のインクジェットヘッドの各々の端部から吐出されるインク量を制御することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録装置の第4の特徴は、前記第2検知部により検知された前記用紙の端部位置移動量を記憶する記憶部を更に備え、前記スキュー算出部は、前記用紙の後端部が前記第2検知部を通過した後は、前記記憶部に記憶された当該用紙の直前の端部位置移動量を使用することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録装置の第5の特徴は、前記第1検知部の後段に配置されて前記用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する1以上の第3検知部を備え、前記スキュー算出部は、前記第3検知部により傾きが検知されると、前記第1検知部により検知された傾きを前記第3検知部により検知された傾きに更新することである。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット記録装置の第6の特徴は、前記第3検知部は、前記インクジェットヘッドの色間に配置されることである。
請求項1記載の発明によれば、用紙搬送スキューが調整時に対して変化したとしても適切なつなぎ目処理を行い、濃度ムラに起因する黒スジや白スジの発生を防止することができる。すなわち、請求項1記載のインクジェット記録装置は、第1検知部と第2検知部とスキュー算出部とを備えていることにより、連続的に用紙搬送スキューを算出することができるので、搬送途中でスキューが変化したとしても吐出量制御部が適切にインク吐出量を制御してスジの発生を防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、第1検知部が複数の光センサを設けて構成されるので、用紙の先端部の位置のみならず先端部のエッジ角度も同時に検知することができ、簡易な構成で低コストに抑えることができる。
請求項3記載の発明によれば、吐出量制御部が用紙搬送スキューに応じて各インクジェットヘッドのインク吐出量を制御する際に、特にヘッド端部に設けられたノズルによるインクの吐出量を制御し、あるいは普段使用されないヘッド最端部のノズルを用紙搬送スキューに応じて使用することにより、ヘッド間のつなぎ目におけるスジ発生を効果的に回避することができる。
請求項4記載の発明によれば、用紙が第2検知部を通過した場合においても、記憶された当該用紙の直前の端部位置の移動量を使用して用紙搬送スキューを継続して算出することができる。
請求項5記載の発明によれば、印刷部が長いことに起因して用紙が搬送される間に用紙先端部のエッジ角度が変化する場合であっても、第3検知部を備えることにより、エッジ角度の情報を新しいものに更新して用紙搬送スキューを適切に算出することができる。
請求項6記載の発明によれば、第3検知部をインクジェットヘッドの色間に配置するので、各色を印字する直前に適切な用紙搬送スキューを算出して濃度ムラによるスジ発生を回避することができる。
本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置のインクジェットヘッドの構成を示す上面図及び断面図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置の制御装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置によるスキュー算出動作を説明する図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置によるスキュー算出動作の別例を説明する図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置によるスキュー算出動作の別例を説明する図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。 本発明の実施例1の形態のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理の別例を説明する図である。 本発明の実施例2の形態のインクジェット記録装置によるスキュー算出動作を説明する図である。 従来のインクジェット記録装置による白スジ及び黒スジの発生をイメージした図である。 用紙搬送スキューが変化しない場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。 用紙搬送スキューが調整時に対して変化した場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。 用紙搬送スキューが調整時に対して変化した場合における従来のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理の別例を説明する図である。
以下、本発明のインクジェット記録装置の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず、本実施の形態の構成を説明する。図1は、本発明の実施例1のインクジェット記録装置1の構成を示すブロック図である。図1においては、特に印刷用紙搬送経路を中心に示している。このインクジェット記録装置1は、印刷用紙の供給を行なう給紙機構、用紙を搬送する用紙搬送部(搬送ベルト14を含む)、及び印刷済の印刷用紙を排出する排紙機構としての排紙口18等を備えたインクジェット方式のラインカラープリンタである。このインクジェット記録装置1は、印字機構として、用紙搬送方向に直交する方向に伸び、多数のノズルが形成された複数のインクジェットヘッド37を備え、それぞれのインクジェットヘッドから黒またはカラーのインクを吐出してライン単位で画像形成を行なう。
さらに、インクジェット記録装置1は、CPU、メモリ等が配置されたコントローラ基板等で構成される制御装置20や、メニューを表示したりユーザからの操作を受け付けたりする操作パネル、及びその他の機能部(図示しない)を備えている。
サイド給紙台や給紙トレイ等の給紙機構から1枚ずつ給紙された印刷用紙は、ローラ等の駆動機構によって筐体内の給紙系搬送路に沿って搬送され、レジストローラ10に導かれる。ここでレジストローラ10は、印刷用紙の先端の位置あわせと斜行修正を行なうために設けられた一対のローラである。給紙された印刷用紙はレジストローラ10で一時停止し、所定のタイミングで印字機構方向に搬送される。
レジストローラ10のさらに搬送方向側には、複数のインクジェットヘッド37が設けられている。これらの複数のインクジェットヘッド37は、上面からみて千鳥状に配置されて用紙にインクを吐出するものであり、レジストローラ10から近い順に、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の順に4本のヘッド列を構成しているものとする。また、各インクジェットヘッドは、用紙の搬送方向と直交する方向に複数のノズルが配列されている。
印刷用紙は、インクジェットヘッド37の対向面に設けられた環状の搬送ベルト14によって印刷条件に応じた速度で搬送されながら、複数のインクジェットヘッド37の各々が吐出したインクによりライン単位で画像形成される。搬送ベルト14の内側にはエア吸引ファン16が設けられている。搬送ベルト14の表面には多数の通気孔が形成されており、エア吸引ファン16の回転によって生じる吸引力で、印刷用紙は搬送ベルト14に吸着されて搬送される。
図2は、本実施例のインクジェット記録装置1のインクジェットヘッド37の構成を示す上面図及び断面図である。上述したように、複数のインクジェットヘッド37は、上面からみて千鳥状に配置されており、各色に対応したヘッド列(ラインヘッド)を構成している。また、ヘッド間には、ローラー支持機構34に支えられたローラー36が設けられている。
インクジェットヘッド37は、印刷時において、同一画素に各色インクを重ねて打ち込むことにより、様々な色を形成していく。
図2に示すように、本実施例のインクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド37の前段において、用紙幅検知CIS(Contact Image Sensor)30とトップエッジセンサ32aとを備えている。搬送された印刷用紙は、インクジェットヘッド37に到達する前に用紙幅検知CIS30とトップエッジセンサ32aとを通過する。
ここで、用紙幅検知CIS30とトップエッジセンサ32aとは、制御装置20に接続されている。図3は、本実施例のインクジェット記録装置1の制御装置20の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置20は、角度検知部21、スキュー算出部22、吐出量制御部23、及び記憶部24により構成されている。用紙幅検知CIS30は、制御装置20内のスキュー算出部22に接続されている。また、トップエッジセンサ32aは、制御装置20内の角度検知部21に接続されている。さらに、吐出量制御部23は、複数のインクジェットヘッド37の各々に接続されている。
トップエッジセンサ32aと角度検知部21とは、本発明の第1検知部に対応し、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する。具体的な傾きの検知方法については後述する。なお、本実施例において、トップエッジセンサ32aと角度検知部21とは別々の構成としているが、トップエッジセンサ32aが角度検知部21の機能を併せ持っているものとしてもよい。その場合には、トップエッジセンサ32aは、測定した用紙の傾きを角度情報として直接スキュー算出部22に出力する。
用紙幅検知CIS30は、本発明の第2検知部に対応し、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知する。用紙幅検知CIS30は、本来は用紙の両端部の位置を検出して用紙幅を特定するためのセンサであるが、本発明においては、用紙の端部の位置を連続的に検知してスキュー算出に利用する。
スキュー算出部22は、用紙の搬送速度と、第1検知部(角度検知部21)により検知された傾きと、第2検知部(用紙幅検知CIS30)により検知された端部位置の移動量とに基づいて用紙の用紙搬送スキューを算出する。
吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューに応じて複数のインクジェットヘッド37の各々によるインク吐出量を制御する。具体的には、吐出量制御部23は、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避するように複数のインクジェットヘッド37の各々の端部から吐出されるインク量を制御する。
記憶部24は、例えばフレームメモリであり、吐出量制御部23が画像読み取り装置等から受け取った画像データのデジタル画像信号を、画像1枚分ずつ各成分ごとに記憶する。吐出量制御部23は、記憶部24に記憶されたデジタル画像信号を所定のタイミングでインクジェットヘッド37に出力することにより、用紙に画像を記録(印刷)する。
印刷済の印刷用紙は、さらに、ローラ等の駆動機構によって筐体内を搬送される。印刷用紙の片側の面のみに印刷を行なう片面印刷の場合は、そのまま排紙口18に導かれて排紙され、排紙口18の受台として設けられた排紙台に印刷面を下にして積載されていく。また、印刷用紙の両面に印刷を行なう両面印刷の場合は、表面(最初に印刷される面を「表面」、次に印刷される面を「裏面」とする)印刷終了時には排紙口18に導かれずに、表裏が反転されてさらに筐体内を搬送され、レジストローラ10に導かれて、表面と同様の手順によって裏面の印刷が行なわれる。裏面の印刷が行なわれ、両面に画像が形成された印刷用紙は、排紙口18に導かれて排紙され、排紙口18の受台として設けられた排紙台に積載される。
<インクジェット記録装置の作用>
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。まず、従来のトップエッジセンサは、中央に光センサを1つ有しており、副走査方向に搬送されてきた印刷用紙の先端部が光センサを遮ることによって用紙の先端部を検知する。したがって、従来のインクジェット記録装置は、トップエッジセンサにより検知された印刷用紙の先端部の位置及び搬送速度を考慮して、適切なタイミングでインクジェットヘッドに設けられたノズルからインクを印刷用紙に対して吐出することができるが、印刷用紙の角度ずれ等を検出することはできない。
これに対し、本発明のインクジェット記録装置1のトップエッジセンサ32aは、用紙の先端部を検知するために設けられているとともに、主走査方向に並べられた複数の光センサ(本実施例においては2つの光センサ41a,41b)を有することにより、用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する。
図4は、本実施例のインクジェット記録装置1によるスキュー算出動作を説明する図であり、印刷用紙の用紙エッジが傾いた状態であるが、搬送自体は水平に搬送されている場合を示している。すなわち、図4に示す場合において、レジストローラ10は傾いているが、搬送ベルト14自体は傾いていない。この場合において、搬送された印刷用紙は、インクジェットヘッド37に到達する前に用紙幅検知CIS30とトップエッジセンサ32aとを通過する。
最初に印刷用紙が用紙31aの位置に搬送されてきた際に、トップエッジセンサ32aは、光センサ41a,41bが用紙により遮られたタイミングの情報を角度検知部21に出力する。角度検知部21は、トップエッジセンサ32aにより出力されたタイミング情報と搬送速度情報とに基づいてエッジ角度θ1を算出し、算出結果をスキュー算出部22に出力する。このエッジ角度θ1は、用紙31aの先端部における主走査方向に対する傾きである。例えば、光センサ41aと光センサ41bとの間の距離をxとし、タイミング情報と搬送速度情報とに基づいて求めた搬送距離をyとすると、エッジ角度θ1は、θ1=tan−1(y/x)により求められる。本実施例において、エッジ角度θ1は、5°であるものとする。
用紙幅検知CIS30は、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知する。例えば、印刷用紙が用紙31aの位置から用紙の先端部がインクジェットヘッド37−1に到達した位置(用紙31bの位置)まで搬送された場合に、用紙幅検知CIS30は、用紙の下端部(用紙エッジ部)の移動量を検知してスキュー算出部22に出力する。
スキュー算出部22は、用紙の搬送速度と、第1検知部(角度検知部21)により検知された傾きと、第2検知部(用紙幅検知CIS30)により検知された端部位置の移動量とに基づいて用紙の用紙搬送スキューを算出する。具体的には、スキュー算出部22は、最初に用紙検知CIS30により検知された端部位置の移動量と搬送速度に基づく副走査送り量とに基づいてエッジ角度θ2を算出する。このエッジ角度θ2は、図4に示すように、搬送した距離と搬送後の用紙エッジ部とによる角度である。例えば、搬送速度に基づく副走査送り量をxとし、端部位置の移動量をyとすると、エッジ角度θ2は、θ2=tan−1(y/x)により求められる。本実施例において、エッジ角度θ2は、5°であるものとする。
次にスキュー算出部22は、θ3=θ1−θ2の式に基づいて用紙搬送スキューθ3の値を算出する。したがって、図4に示す場合における用紙搬送スキューθ3は、5°−5°=0°となり、用紙が水平に搬送されていることを示す。スキュー算出部22は、角度検知部21と用紙幅検知CIS30とから連続的に送られてくる情報に基づいて、用紙搬送スキューθ3を連続的に算出し、算出結果を吐出量制御部23に出力する。
なお、インクジェット記録装置1が印刷用紙の当初(例えばレジストローラ10付近)の用紙搬送スキューを測定する機構を有している場合には、スキュー算出部22は、現在の用紙搬送スキューと比較することによりスキュー変化量やスキュー変化量予測値を算出することもできる。
吐出量制御部23は、記憶部24に記憶された画像データのデジタル画像信号を複数のインクジェットヘッド37の各々に所定のタイミングで出力する際に、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューに応じて複数のインクジェットヘッド37の各々によるインク吐出量を制御する。具体的には、吐出量制御部23は、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避するように複数のインクジェットヘッド37の各々の端部から吐出されるインク量を制御する。ただし、図4に示す場合には用紙が傾いているものの、搬送方向自体は水平であるため、吐出量制御部23は、図11で説明したような通常のインク量制御によりつなぎ目のスジ発生を回避することができる。
図5は、本実施例のインクジェット記録装置1によるスキュー算出動作を説明する図であり、印刷用紙の用紙エッジが傾いた状態であるとともに、搬送自体も傾いて搬送されている場合を示している。すなわち、図5に示す場合において、レジストローラ10も搬送ベルト14も同じ方向に傾いている。この場合において、搬送された印刷用紙は、インクジェットヘッド37に到達する前に用紙幅検知CIS30とトップエッジセンサ32aとを通過する。
図4の場合と同様に、最初に印刷用紙が用紙31cの位置に搬送されてきた際に、トップエッジセンサ32aは、光センサ41a,41bが用紙により遮られたタイミングの情報を角度検知部21に出力する。角度検知部21は、トップエッジセンサ32aにより出力されたタイミング情報と搬送速度情報とに基づいてエッジ角度θ1を算出し、算出結果をスキュー算出部22に出力する。図5において、エッジ角度θ1は、5°であるものとする。
用紙幅検知CIS30は、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知し、スキュー算出部22に出力する。図5において、印刷用紙が用紙31cの位置から用紙31dの位置まで搬送された場合に、用紙幅検知CIS30は、用紙の下端部(用紙エッジ部)の移動量を検知してスキュー算出部22に出力する。
スキュー算出部22は、最初に用紙検知CIS30により検知された端部位置の移動量と搬送速度に基づく副走査送り量とに基づいてエッジ角度θ2を算出する。このエッジ角度θ2は、搬送した距離と搬送後の用紙エッジ部とによる角度であるが、図5に示すように用紙検知CIS30における用紙エッジ部の位置が動いていないため、θ2=0°となる。
次にスキュー算出部22は、θ3=θ1−θ2の式に基づいて用紙搬送スキューθ3の値を算出する。したがって、図4に示す場合における用紙搬送スキューθ3は、5°−0°=5°となり、用紙が傾いて搬送されていることを示す。
もう一つ別の例を示す。図6は、本実施例のインクジェット記録装置1によるスキュー算出動作を説明する図であり、印刷用紙の用紙トップは傾いていないが、搬送方向が傾いている場合を示している。すなわち、図6に示す場合において、レジストローラ10は水平だが、搬送ベルト14は傾いている。この場合において、搬送された印刷用紙は、インクジェットヘッド37に到達する前に用紙幅検知CIS30とトップエッジセンサ32aとを通過する。
図4の場合と同様に、最初に印刷用紙が用紙31eの位置に搬送されてきた際に、トップエッジセンサ32aは、光センサ41a,41bが用紙により遮られたタイミングの情報を角度検知部21に出力する。角度検知部21は、トップエッジセンサ32aにより出力されたタイミング情報と搬送速度情報とに基づいてエッジ角度θ1を算出し、算出結果をスキュー算出部22に出力する。図6において、光センサ41aと光センサ41bとは同時に用紙のトップを検知するため、エッジ角度θ1=0°となる。
用紙幅検知CIS30は、用紙搬送部により副走査方向に用紙が搬送される際に、用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知し、スキュー算出部22に出力する。図6において、印刷用紙が用紙31eの位置から用紙31fの位置まで搬送された場合に、用紙幅検知CIS30は、用紙の下端部(用紙エッジ部)の移動量を検知してスキュー算出部22に出力する。
スキュー算出部22は、最初に用紙検知CIS30により検知された端部位置の移動量と搬送速度に基づく副走査送り量とに基づいてエッジ角度θ2を算出する。このエッジ角度θ2は、図6においてθ2=5°であるものとする。
次にスキュー算出部22は、θ3=θ1−θ2の式に基づいて用紙搬送スキューθ3の値を算出する。したがって、図4に示す場合における用紙搬送スキューθ3は、0°−5°=−5°となり、用紙が傾いて搬送されていることを示す。
吐出量制御部23は、記憶部24に記憶された画像データのデジタル画像信号を複数のインクジェットヘッド37の各々に所定のタイミングで出力する際に、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューに応じて複数のインクジェットヘッド37の各々によるインク吐出量を制御する。具体的には、吐出量制御部23は、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避するように複数のインクジェットヘッド37の各々の端部から吐出されるインク量を制御する。
図7は、本実施例のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理を説明する図である。図7は、図11乃至図13の場合と同様に、記録媒体たる用紙が左から右に向かって搬送され、塗りつぶされた円の大きさがインクの吐出量を示す。図5で説明したように用紙搬送スキューθ3=5°の場合には、用紙は、図7に示すように斜め下方向に搬送される。この場合において、用紙搬送スキューを考慮しない場合には、図12で説明したように濃い黒スジや薄い白スジを作る原因となる。そこで、本実施例の吐出量制御部23は、図7に示すようにインク量を制御することで、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避する。
すなわち、吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューθ3に基づいて、ヘッド37−1のノズル39−1とヘッド37−2のノズル39−5とが同じ記録領域をカバーするものであると判断し、ノズル39−2によるインク吐出を行わず、ノズル39−1とノズル39−5とによるインク吐出をそれぞれ減少させて、インクジェットヘッド37−1,37−2間における黒スジの発生を回避している。
さらに、吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューθ3に基づいて、ヘッド37−3のノズル39−4とヘッド37−2のノズル39−6とが同じ記録領域をカバーするものであると判断し、ノズル39−6によるインク吐出を行わず、且つノズル39−3に通常通りインク吐出を行わせて、インクジェットヘッド37−3,37−2間における白スジの発生を回避している。
また、図8は、本実施例のインクジェット記録装置によるつなぎ目処理の別例を説明する図である。図6で説明したように用紙搬送スキューθ3=−5°の場合には、用紙は、図7に示すように斜め上方向に搬送される。この場合において、用紙搬送スキューを考慮しない場合には、図13で説明したように薄い白スジを作る原因となる。そこで、本実施例の吐出量制御部23は、図8に示すようにインク量を制御することで、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避する。
すなわち、吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューθ3に基づいて、ヘッド37−1のノズル39−1とヘッド37−2のノズル39−2とが同じ記録領域をカバーするものであると判断し、ノズル39−1とノズル39−2とによるインク吐出をそれぞれ減少させて、インクジェットヘッド37−1,37−2間における白スジの発生を回避している。
上述のとおり、本発明の実施例1の形態に係るインクジェット記録装置1によれば、用紙搬送スキューが調整時に対して変化したとしても適切なつなぎ目処理を行い、濃度ムラに起因する黒スジや白スジの発生を防止することができる。
すなわち、本実施例のインクジェット記録装置1は、第1検知部たるトップエッジセンサ32a及び角度検知部21と、第2検知部たる用紙幅検知CIS30と、スキュー算出部22とを備えていることにより、連続的に用紙搬送スキューを算出することができるので、搬送途中でスキューが変化したとしても吐出量制御部23が適切にインク吐出量を制御してスジの発生を防止することができる。
また、トップエッジセンサは用紙の先端部の位置を検出するために従来のインクジェット記録装置にも設けられていたものであるが、本実施例のインクジェット記録装置1は、トップエッジセンサ32aに2つの光センサ41a,41bを設けることにより、用紙の先端部の位置のみならず先端部のエッジ角度も同時に検知することができ、簡易な構成で低コストに抑えることができるという利点も有している。
さらに、吐出量制御部23は、用紙搬送スキューに応じて各インクジェットヘッドのインク吐出量を制御する際に、特にヘッド端部に設けられたノズルによるインクの吐出量を制御し、あるいは普段使用されないヘッド最端部のノズルを用紙搬送スキューに応じて使用することにより、ヘッド間のつなぎ目におけるスジ発生を効果的に回避することができる。
次に、本発明の実施例2の形態の構成を説明する。基本的には、実施例1で説明したインクジェット記録装置1の構成と同様であり、重複した説明を省略する。ただし、本実施例のインクジェット記録装置1は、KCMYの4列のインクジェットヘッドの間に色間センサ35を備えている。また、図3には記載されていないが、本実施例のインクジェット記録装置は、スキュー算出部22に接続された第2記憶部を更に備えているものとする。この第2記憶部は、本発明の記憶部に対応し、用紙幅検知CIS30により検知された用紙の端部位置移動量を記憶する。
図9は、本実施例のインクジェット記録装置1によるスキュー算出動作を説明する図である。色間センサ35と角度検知部21とは、本発明の第3検知部に対応し、第1検知部(トップエッジセンサ32a)の後段に配置されて、用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する。すなわち、色間センサ35は、機能自体はトップエッジセンサ32aと同様であり、光センサ43a,43bを備えている。
図9において、インクジェットヘッド42−1,42−2は、K(黒)のヘッド列であるものとする。また、インクジェットヘッド44−1,44−2は、C(シアン)のヘッド列であるものとする。色間センサ35は、1つとは限らず複数でもよく、インクジェットヘッドの色間に配置されている。本実施例において、色間センサ35は、図9に示すようにKのヘッド列とCのヘッド列との間に設けられているが、これ以外に図9に示されていないCのヘッド列とMのヘッド列との間やMのヘッド列とYのヘッド列との間にも設けられていてもよい。また、各色間センサは、角度検知部21に接続されている。
その他の構成は、実施例1と同様であり、重複した説明を省略する。
<インクジェット記録装置の作用>
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。図9において、印刷用紙が用紙31gの位置から用紙31hの位置まで移動した場合の動作は、実施例1の図5で説明したとおりである。すなわち、スキュー算出部22は、θ3=θ1−θ2の式に基づいて用紙搬送スキューθ3の値を算出し、θ1=5°とすると、用紙搬送スキューθ3=5°−0°=5°として、用紙が傾いて搬送されている旨の情報を吐出量制御部23に出力する。
吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューに応じてインクジェットヘッド42−1,42−2によるインク吐出量を制御し、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避する。
次に印刷用紙が用紙31iの位置まで移動すると、色間センサ35と角度検知部21とは、主走査方向に並べられた複数の光センサ(本実施例においては2つの光センサ43a,43b)を有することにより、用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する。
すなわち、印刷用紙が用紙31iの位置に搬送されてきた際に、色間センサ35は、光センサ43a,43bが用紙により遮られたタイミングの情報を角度検知部21に出力する。角度検知部21は、色間センサ35により出力されたタイミング情報と搬送速度情報とに基づいてエッジ角度θ4を算出し、算出結果をスキュー算出部22に出力する。
なお、印刷用紙が用紙31iの位置まで搬送された場合において、用紙は、用紙幅検知CIS30を通過している。このように用紙が通過した後においては、用紙幅検知CIS30は、用紙の主走査方向に対する端部の位置を検知することができず、下端部の移動量をスキュー算出部22に出力することもできない。
そこで、スキュー算出部22は、用紙の後端部が用紙幅検知CIS30を通過した後は、上述した第2記憶部に記憶された当該用紙の直前の端部位置移動量を使用し、用紙搬送スキューを算出する。なお、用紙が用紙幅検知CIS30を通過した場合において、その先に色間センサも存在しない場合には、スキュー算出部22は、直前に算出した用紙搬送スキューを保持する構成としてもよい。
さらに、スキュー算出部22は、第3検知部(色間センサ)により傾きが検知されると、第1検知部(トップエッジセンサ32a)により検知された傾きを第3検知部(色間センサ)により検知された傾きに更新する。したがって、スキュー算出部22は、色間センサ35と角度検知部21とからエッジ角度θ4が情報として送られてきた場合には、エッジ角度θ1の代わりにエッジ角度θ4を用紙搬送スキュー算出に使用する。
すなわち、スキュー算出部22は、用紙の搬送速度と、第3検知部(色間センサ35及び角度検知部21)により検知された傾きと、保持している印刷用紙の端部位置の移動量とに基づいて用紙の用紙搬送スキューを算出する。
具体的には、スキュー算出部22は、直前に用紙検知CIS30により検知されて保持している端部位置の移動量と搬送速度に基づく副走査送り量とに基づいてエッジ角度θ2を算出する。次にスキュー算出部22は、θ3=θ4−θ2の式に基づいて用紙搬送スキューθ3の値を算出する。
吐出量制御部23は、スキュー算出部22により算出された用紙搬送スキューに応じてインクジェットヘッド44−1,44−2によるインク吐出量を制御し、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避する。
その後、スキュー算出部22は、これまでの用紙搬送スキューの変化量に基づいて、これ以降の用紙搬送スキューの値を予測することができる。また、色間センサがこの先にも存在する場合には、スキュー算出部22は、当該色間センサ及び角度検知部21から用紙の先端におけるエッジ角度情報を入手し、エッジ角度θ4の値を更新して最新の用紙搬送スキューを算出することができる。
上述のとおり、本発明の実施例2の形態に係るインクジェット記録装置1によれば、実施例1と同様の効果を得ることができるとともに、用紙が用紙幅検知CIS30を通過した場合においても、保持した端部位置の移動量を使用して用紙搬送スキューを継続して算出することができる。
さらに、印刷部が長いことに起因して用紙が搬送される間に用紙先端部のエッジ角度が変化する場合であっても、本実施例のインクジェット記録装置1は、色間センサ35を備えることにより、エッジ角度の情報を新しいものに更新して用紙搬送スキューを適切に算出することができる。
また、本実施例のインクジェット記録装置1は、色間センサをインクジェットヘッドの色間に配置するので、各色を印字する直前に適切な用紙搬送スキューを算出して濃度ムラによるスジ発生を回避することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置は、千鳥に配置されたインクジェットヘッドを用いてインクを吐出することにより画像を記録するインクジェット記録装置に利用可能である。
1 インクジェット記録装置
10 レジストローラ
14 搬送ベルト
16 エア吸引ファン
18 排紙口
20 制御装置
21 角度検知部
22 スキュー算出部
23 吐出量制御部
24 記憶部
30 用紙幅検知CIS
31a〜31i 用紙
32,32a トップエッジセンサ
34 ローラー支持機構
35 色間センサ
36 ローラー
37 インクジェットヘッド
39 ノズル
41,41a,41b 光センサ
42 インクジェットヘッド
43a,43b 光センサ
44 インクジェットヘッド

Claims (6)

  1. 用紙を搬送する用紙搬送部と、複数のインクジェットヘッドが千鳥状に配置され、前記用紙にインクを吐出するラインヘッドとを有するインクジェット記録装置において、
    前記用紙搬送部により副走査方向に前記用紙が搬送される際に、前記用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する第1検知部と、
    前記用紙搬送部により副走査方向に前記用紙が搬送される際に、前記用紙の主走査方向に対する端部の位置を連続的に検知する第2検知部と、
    前記用紙の搬送速度と、前記第1検知部により検知された傾きと、前記第2検知部により検知された端部位置の移動量とに基づいて前記用紙の用紙搬送スキューを算出するスキュー算出部と、
    前記スキュー算出部により算出された用紙搬送スキューに応じて前記複数のインクジェットヘッドの各々によるインク吐出量を制御する吐出量制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1検知部は、主走査方向に並べられた複数の光センサを有することにより構成されることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記吐出量制御部は、ヘッド間におけるつなぎ目のスジ発生を回避するように前記複数のインクジェットヘッドの各々の端部から吐出されるインク量を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第2検知部により検知された前記用紙の端部位置移動量を記憶する記憶部を更に備え、
    前記スキュー算出部は、前記用紙の後端部が前記第2検知部を通過した後は、前記記憶部に記憶された当該用紙の直前の端部位置移動量を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1検知部の後段に配置されて前記用紙の先端部における主走査方向に対する傾きを検知する1以上の第3検知部を備え、
    前記スキュー算出部は、前記第3検知部により傾きが検知されると、前記第1検知部により検知された傾きを前記第3検知部により検知された傾きに更新することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第3検知部は、前記インクジェットヘッドの色間に配置されることを特徴とする請求項5記載のインクジェット記録装置。
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