JP2011066911A - 無線端末装置、無線中継装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】無線端末装置の省電力化を図る。
【解決手段】ビーコンを受信する無線受信部27を備えた無線端末装置2において、ビーコンは、ビーコンの受信対象となる無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報を含み、自己を識別するノードアドレスが記憶されているアドレス用メモリ22と、無線受信部により受信したビーコンに含まれているグループ識別情報とノードアドレスとに基づいて、無線受信部を起動させる起動タイミングを算出し、算出した起動タイミングまで無線受信部の動作を停止させる制御部と、を備える無線端末装置2。
【選択図】図4
【解決手段】ビーコンを受信する無線受信部27を備えた無線端末装置2において、ビーコンは、ビーコンの受信対象となる無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報を含み、自己を識別するノードアドレスが記憶されているアドレス用メモリ22と、無線受信部により受信したビーコンに含まれているグループ識別情報とノードアドレスとに基づいて、無線受信部を起動させる起動タイミングを算出し、算出した起動タイミングまで無線受信部の動作を停止させる制御部と、を備える無線端末装置2。
【選択図】図4
Description
本発明は、無線端末装置、無線中継装置及びプログラムに関する。
近年、複数の電子機器間で無線ネットワークを構築して情報通信を行なう無線通信システムの開発が進められている。特に、人の身の回りを通信範囲とする小規模な無線PAN(Personal Area Network)の分野の開発が進められ、急速に普及している。この無線PANは、例えば、IEEE802.15で物理層とMAC層の標準化がなされているZigBee(登録商標)やIEEE802.15.1で物理層とMAC層の標準化がなされているBluetooth(登録商標)などを用いて実現されている。
ZigBeeは、ZigBeeアライアンスで標準化され、物理層及びMAC層にIEEE802.15.4を利用したものである。従って、ZigBeeは、Bluetoothよりも低速ながら低価格、低消費電力、設置が容易であり、無線中継装置が多数の無線端末装置と接続可能であるという特徴がある。
ZigBeeは、ZigBeeアライアンスで標準化され、物理層及びMAC層にIEEE802.15.4を利用したものである。従って、ZigBeeは、Bluetoothよりも低速ながら低価格、低消費電力、設置が容易であり、無線中継装置が多数の無線端末装置と接続可能であるという特徴がある。
ZigBeeを用いた無線通信システムは、無線中継装置と無線端末装置とから構成される。この無線通信システムの通信方式として、ビーコン・モードが用いられることが多い。ビーコン・モードは、無線中継装置が所定の周期で定期的にビーコン(Beacon)信号を送信し、全ての無線端末装置がビーコンを受信し、受信したビーコンに同期して無線端末装置が無線中継装置と無線通信を行うものである。
無線中継装置から無線端末装置へデータを送信する場合、無線中継装置は、ビーコン内のペンディングアドレス内にデータを送信する無線端末装置のアドレスを格納して送信する。そしてビーコンを受信した無線端末装置は、ビーコン内に自身のアドレスがある場合にはデータリクエストを無線中継装置に送信してデータを受信する。
無線中継装置から無線端末装置へデータを送信する場合、無線中継装置は、ビーコン内のペンディングアドレス内にデータを送信する無線端末装置のアドレスを格納して送信する。そしてビーコンを受信した無線端末装置は、ビーコン内に自身のアドレスがある場合にはデータリクエストを無線中継装置に送信してデータを受信する。
上述したような無線通信システムでは、ペンディングアドレス内に格納できる無線端末装置のアドレスの数は、最大7つまでとIEEE802.15.4により規定されている。そのため、例えば、1台の無線中継装置と、8台以上の多数の無線端末装置とから構成さえる無線通信システムであって、全ての無線端末装置にデータを送信する場合でも、1つのビーコン内に最大7つまでしかアドレスを格納することができない。従って、1回のビーコンの送信で最大7台の無線端末装置しかデータを受信できないのにもかかわらず、全ての無線端末装置がビーコンの送信回毎に受信動作を行うことになる。このことから、無線端末装置は、データを受信する必要がない場合でもビーコンの受信を行なうため、無駄に電力を消費するという問題がある。
そこで、無線通信システムにおいて、無線端末装置の省電力化を図る技術として、アクセスポイント(無線中継装置)が無線端末装置へデータを送信する際、データとともに次にデータ伝送する時間を示すデータを送り、無線端末装置が自局宛以外のデータを受信することを防止することが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の発明をビーコン・モードを有する無線通信システムに適用する場合、無線端末装置は、自身宛のビーコンが受信できるまでビーコンの受信可能状態を維持し続けなくてはならない。そのため、電子棚札等のように多数の無線端末装置が存在する無線通信システムの場合には、長時間無駄な受信動作を維持しなくてはならない無線端末装置が多数発生するという問題がある。
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、無線端末装置の省電力化を図ることである。
請求項1記載の発明は、無線中継装置から送信される無線信号を受信する受信部を備えた無線端末装置において、前記無線信号は、当該無線信号の受信対象となるグループであって当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含み、自己を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶部と、前記無線信号に含まれている前記グループ識別情報に基づいて前記受信部を動作させるタイミングを決定し、その決定したタイミングで前記受信部を起動させる制御部と、を備えることを特徴とする。
更に、コンピュータを上述した請求項1記載の発明に示した各部として機能させるためのプログラムを提供する(請求項8記載の発明)。
更に、コンピュータを上述した請求項1記載の発明に示した各部として機能させるためのプログラムを提供する(請求項8記載の発明)。
請求項2記載の発明は、更に、前記制御部が、前記決定したタイミング以外では前記受信部の動作を停止させること、を特徴とする。
請求項3記載の発明は、更に、前記グループ識別情報が、前記無線信号の送信回毎に値が増加するシーケンス番号と、複数の前記無線端末装置を分けるグループの総数に基づき前記シーケンス番号のうち抽出する値が定められたマスク情報と、を含み、前記制御部が、前記シーケンス番号から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第1値と、前記端末識別情報から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第2値との差分値を算出し、前記無線信号が送信される間隔に前記差分値を乗算した値を示す第3値を算出し、前記無線信号を受信した時刻に前記第3値を加算した時刻に基づくタイミングで前記受信部の動作させること、を特徴とする。
請求項3記載の発明は、更に、前記グループ識別情報が、前記無線信号の送信回毎に値が増加するシーケンス番号と、複数の前記無線端末装置を分けるグループの総数に基づき前記シーケンス番号のうち抽出する値が定められたマスク情報と、を含み、前記制御部が、前記シーケンス番号から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第1値と、前記端末識別情報から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第2値との差分値を算出し、前記無線信号が送信される間隔に前記差分値を乗算した値を示す第3値を算出し、前記無線信号を受信した時刻に前記第3値を加算した時刻に基づくタイミングで前記受信部の動作させること、を特徴とする。
請求項4記載の発明は、更に、前記制御部が、前記グループ識別情報と前記端末識別情報とに基づき、前記受信部により受信した無線信号が自己が属するグループ宛の無線信号であると判別すること、を特徴とする。
請求項5記載の発明は、更に、前記無線信号が、データの送信対象となる前記無線端末装置の端末識別情報を含み、前記制御部は、前記受信部により受信した無線信号が自己が属するグループ宛の無線信号である場合、前記無線信号に自己の端末識別情報が含まれている場合には前記受信部によりデータを受信すること、を特徴とする。
請求項5記載の発明は、更に、前記無線信号が、データの送信対象となる前記無線端末装置の端末識別情報を含み、前記制御部は、前記受信部により受信した無線信号が自己が属するグループ宛の無線信号である場合、前記無線信号に自己の端末識別情報が含まれている場合には前記受信部によりデータを受信すること、を特徴とする。
請求項6記載の発明は、無線端末装置に無線信号を繰り返し送信する送信部を備えた無線中継装置において、前記無線信号の受信対象となる無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報であって、当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含む無線信号を生成し、生成した前記無線信号を前記送信部により前記無線端末装置へ送信させる制御部と、を備えることを特徴とする。
更に、コンピュータを上述した請求項6記載の発明に示した各部として機能させるためのプログラムを提供する(請求項9記載の発明)。
更に、コンピュータを上述した請求項6記載の発明に示した各部として機能させるためのプログラムを提供する(請求項9記載の発明)。
請求項7記載の発明は、更に、通信可能な無線端末装置毎の情報を記憶している端末情報記憶部を備え、前記グループ識別情報は、更に、無線信号の送信回毎に値が増加するシーケンス番号と、複数の前記無線端末装置を分けるグループの総数に基づき前記シーケンス番号のうち抽出する値が定められたマスク情報と、を含み、前記制御部は、更に、前記端末情報記憶部に記憶されている前記無線端末装置の数に応じて、前記マスク情報を決定すること、を特徴とする。
本発明によれば、無線端末装置の省電力化を図ることができる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、この発明にはこの実施の形態に限定されるものではない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における無線通信システムAの概略構成図を示す。
図1に示すように、無線通信システムAは、有線ネットワーク3を介して他の無線中継装置又は外部装置と接続された無線中継装置1と、無線中継装置1と無線を介して接続される複数の無線端末装置2と、を備えている。
図1に、本実施の形態における無線通信システムAの概略構成図を示す。
図1に示すように、無線通信システムAは、有線ネットワーク3を介して他の無線中継装置又は外部装置と接続された無線中継装置1と、無線中継装置1と無線を介して接続される複数の無線端末装置2と、を備えている。
図2に、無線中継装置1の概略構成図を示す。
図2に示すように、無線中継装置1は、制御部10、記憶部11、端末情報用メモリ12、ビーコン送信タイマ13、無線送信部14、無線受信部15、SW(切替部)16、有線I/F(InterFace)部17、バッファ18、アンテナ19等を備え、各部が電気的に接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部10は、記憶部11や端末情報用メモリ12に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータ等の中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM又は記憶部11や端末情報用メモリ12のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM内又は記憶部11や端末情報用メモリ12の所定の領域に格納するとともに、無線中継装置1内の各部に指示して、無線中継装置1の動作全般を統括的に制御する。
制御部10は、グループ識別情報を含むビーコンを生成し、生成したビーコンを無線送信部14により無線端末装置2へ定期的に送信させるビーコン送信処理を実行する。ビーコンとは、無線中継装置1から一定間隔で送信されるパケットデータであり、無線通信システムAに接続される無線端末装置2と無線中継装置1とを同期させるためのものである。
図2に示すように、無線中継装置1は、制御部10、記憶部11、端末情報用メモリ12、ビーコン送信タイマ13、無線送信部14、無線受信部15、SW(切替部)16、有線I/F(InterFace)部17、バッファ18、アンテナ19等を備え、各部が電気的に接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部10は、記憶部11や端末情報用メモリ12に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータ等の中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM又は記憶部11や端末情報用メモリ12のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM内又は記憶部11や端末情報用メモリ12の所定の領域に格納するとともに、無線中継装置1内の各部に指示して、無線中継装置1の動作全般を統括的に制御する。
制御部10は、グループ識別情報を含むビーコンを生成し、生成したビーコンを無線送信部14により無線端末装置2へ定期的に送信させるビーコン送信処理を実行する。ビーコンとは、無線中継装置1から一定間隔で送信されるパケットデータであり、無線通信システムAに接続される無線端末装置2と無線中継装置1とを同期させるためのものである。
図3に、本実施の形態におけるビーコンフォーマットの例を示す。
図3に示すように、ビーコンは、MAC(Media Access Control)ヘッダ領域B1と、MACペイロード領域B2と、MFR(MAC Footer)領域B3とを有している。
MACペイロード領域B2には、SS(Superframe Specification)B21、GTS(Guaranteed Time Slot)フィールドB22、PA(Pending Address)フィールドB23、ビーコンペイロードB24等が含まれている。
SSは、スーパーフレームの詳細情報フィールドであり、ビーコンを受信した際の時間管理を行うためのビーコン送信間隔やビーコンの通信方式が定義されている。GTSフィールドには、特定の無線端末装置に保障された通信方式(例えば、GTS)の情報が含まれている。PAフィールドには、無線端末装置に送信するデータがある場合、データを送信する無線端末装置を識別する識別情報(ノードアドレス)が含まれている。ビーコンペイロードB24には、拡張シーケンスナンバーB24aとマスクビットB24bが含まれている。
図3に示すように、ビーコンは、MAC(Media Access Control)ヘッダ領域B1と、MACペイロード領域B2と、MFR(MAC Footer)領域B3とを有している。
MACペイロード領域B2には、SS(Superframe Specification)B21、GTS(Guaranteed Time Slot)フィールドB22、PA(Pending Address)フィールドB23、ビーコンペイロードB24等が含まれている。
SSは、スーパーフレームの詳細情報フィールドであり、ビーコンを受信した際の時間管理を行うためのビーコン送信間隔やビーコンの通信方式が定義されている。GTSフィールドには、特定の無線端末装置に保障された通信方式(例えば、GTS)の情報が含まれている。PAフィールドには、無線端末装置に送信するデータがある場合、データを送信する無線端末装置を識別する識別情報(ノードアドレス)が含まれている。ビーコンペイロードB24には、拡張シーケンスナンバーB24aとマスクビットB24bが含まれている。
拡張シーケンスナンバーは、ビーコンの送信回毎に値が増加するものでありシーケンス番号として機能する。マスクビットは、複数の無線端末装置を分けるグループの総数に基づき拡張シーケンスナンバーのうち抽出する値が定められたものでありマスク情報として機能する。この拡張シーケンスナンバーとマスクビットとが、ビーコンの受信対象となる無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報として機能する。
記憶部11は、磁気的、光学的記録媒体又は半導体等の電気的に消去及び書き換えが可能な不揮発性メモリで構成されており、無線中継装置1に固定的に設けられたもの又は着脱自在に装着されるものである。例えば、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(Magneto resistive Random Access Memory)、OUM(カルコゲニド合金による相変化記録メモリ)等を挙げることができる。また、記憶部11には、制御部10により実行される各種プログラム及びこれらプログラムで使用される各種テーブルやデータ等が予め記憶されている。
端末情報用メモリ12は、電気的に消去及び書き換えが可能なメモリで構成されている。端末情報用メモリ12には、無線中継装置1自身の通信可能な領域内に存在する無線端末装置2のノードアドレス等の情報が格納されており、端末情報記憶部として機能する。
ビーコン送信タイマ13は、ビーコンの送信間隔を計時するタイマであり、計時時間が送信間隔に達した旨を示すビーコン送信タイミング信号を制御部10に出力する。
無線送信部14は、変調回路やRF(Radio Frequency)回路等を備えており、パケットの送信電力の調整を行うと共に、制御部10からの指示に応じて送信するデータの符号化を行なってパケットを構成し、構成したパケットの変調を行い、アンテナ19を介して無線端末装置2へパケットの送信を行う。
無線受信部15は、復調回路やRF回路等を備えており、パケットの受信感度の調整を行うと共に、アンテナ19を介して受信したパケットの復調を行い、復調したパケットの解析を行って得られたデータを制御部10に出力する。
ビーコン送信タイマ13は、ビーコンの送信間隔を計時するタイマであり、計時時間が送信間隔に達した旨を示すビーコン送信タイミング信号を制御部10に出力する。
無線送信部14は、変調回路やRF(Radio Frequency)回路等を備えており、パケットの送信電力の調整を行うと共に、制御部10からの指示に応じて送信するデータの符号化を行なってパケットを構成し、構成したパケットの変調を行い、アンテナ19を介して無線端末装置2へパケットの送信を行う。
無線受信部15は、復調回路やRF回路等を備えており、パケットの受信感度の調整を行うと共に、アンテナ19を介して受信したパケットの復調を行い、復調したパケットの解析を行って得られたデータを制御部10に出力する。
SW16は、アンテナ19と無線送信部14又は無線受信部15との間に設けられており、制御部10からの指示に従って、無線送信部14からのパケットの送信又はアンテナ19からのパケットの受信を切替える。
有線I/F17は、所定の通信方式により有線ネットワーク3を介して接続されている他の無線中継装置1又は外部装置と通信を行うための通信制御を行う。
バッファ18は、有線I/F17を介して受信したデータを一時的に記憶する。
アンテナ19は、設定された送信電力に応じてパケットの送信、又は設定された受信感度に応じてパケットの受信を行なう。
有線I/F17は、所定の通信方式により有線ネットワーク3を介して接続されている他の無線中継装置1又は外部装置と通信を行うための通信制御を行う。
バッファ18は、有線I/F17を介して受信したデータを一時的に記憶する。
アンテナ19は、設定された送信電力に応じてパケットの送信、又は設定された受信感度に応じてパケットの受信を行なう。
図4に、無線端末装置2の概略構成図を示す。
図4に示すように、無線端末装置2は、制御部20、記憶部21、アドレス用メモリ22、起動用タイマ23、電源制御部24、表示制御部25a、表示部25b、無線送信部26、無線受信部27、SW(切替部)28、アンテナ29等を備え、各部が電気的に接続されている。また、無線端末装置2は、バッテリBを備え、電源制御部24からの制御信号に応じてバッテリBから各部へ電力が供給される。
図4に示すように、無線端末装置2は、制御部20、記憶部21、アドレス用メモリ22、起動用タイマ23、電源制御部24、表示制御部25a、表示部25b、無線送信部26、無線受信部27、SW(切替部)28、アンテナ29等を備え、各部が電気的に接続されている。また、無線端末装置2は、バッテリBを備え、電源制御部24からの制御信号に応じてバッテリBから各部へ電力が供給される。
制御部20は、CPU、ROM、RAM等を備え、記憶部21に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータの中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM内又は記憶部21内のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM又は記憶部21の所定の領域に格納するとともに、無線端末装置2内の各部に指示して、無線端末装置2の動作全般を統括的に制御する。
制御部20は、無線受信部27により受信したビーコンに含まれているグループ識別情報(拡張シーケンスナンバー及びマスクビット)と、アドレス用メモリ22に保持している自身のノードアドレスとに基づいて、無線受信部を起動させるタイミング(起動タイミング)を算出し、算出した起動タイミングまで無線受信部27の動作を停止させるビーコン受信処理を実行する。
制御部20は、無線受信部27により受信したビーコンに含まれているグループ識別情報(拡張シーケンスナンバー及びマスクビット)と、アドレス用メモリ22に保持している自身のノードアドレスとに基づいて、無線受信部を起動させるタイミング(起動タイミング)を算出し、算出した起動タイミングまで無線受信部27の動作を停止させるビーコン受信処理を実行する。
起動タイミングの算出として、制御部20は、拡張シーケンスナンバーからマスビットを用いて抽出した値を示す第1算出値と、自身のノードアドレスからマスクビットを用いて抽出した値を示す第2算出値との差分値を算出し、予め設定されたビーコンが送信される間隔(ビーコン間隔)に差分値を乗算した値を示す第3算出値を算出し、ビーコンを受信した時刻(T)に第3算出値を加算した時刻を起動タイミングとして算出する。
更に制御部20は、拡張シーケンスナンバー及びマスクビットとノードアドレスとに基づき、無線受信部27により受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンであると判別する。そして無線受信部27により受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンである場合、制御部20はビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれている場合には、無線送信部26によりデータリクエストを送信し、無線受信部27により無線中継装置1からデータを受信する処理を実行させる。
更に制御部20は、拡張シーケンスナンバー及びマスクビットとノードアドレスとに基づき、無線受信部27により受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンであると判別する。そして無線受信部27により受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンである場合、制御部20はビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれている場合には、無線送信部26によりデータリクエストを送信し、無線受信部27により無線中継装置1からデータを受信する処理を実行させる。
図5に、拡張シーケンスナンバー、マスクビット、ノードアドレスの例を示す。図5を参照して第1算出値と第2算出値の算出例を説明する。
図5に示すように、拡張シーケンスナンバー、マスクビット、ノードアドレスをそれぞれ2進数で2Byte(16bit)とする。図5では、16進数で拡張シーケンスナンバーが「AAAA」、マスクビットが「0003」、ノードアドレスが「FFAA」と表される場合の例を用いて説明する。図5には、4bit毎に示される2進数の値に対応する16進数の値を示す。
図5に示すように、拡張シーケンスナンバー、マスクビット、ノードアドレスをそれぞれ2進数で2Byte(16bit)とする。図5では、16進数で拡張シーケンスナンバーが「AAAA」、マスクビットが「0003」、ノードアドレスが「FFAA」と表される場合の例を用いて説明する。図5には、4bit毎に示される2進数の値に対応する16進数の値を示す。
第1算出値は、拡張シーケンスナンバーとマスクビットとをANDして得られた値である。図5では、マスクビットの1がたっているbitに対応する拡張シーケンスナンバーの網掛けされているbitの値「10」が第1算出値として算出される。また、第2算出値は、ノードアドレスとマスクビットとをANDして得られた値である。図5では、マスクビットの1がたっているbitに対応するノードアドレスの網掛けされているbitの値「10」が第2算出として算出される。
マスクビットの下位2bitが1である場合、拡張シーケンナンバー、ノードアドレスから抽出される第1算出値、第2算出値は、「00」、「01」、「10」、「11」の4通りである。従って、制御部20は、マスクビット及びノードアドレスにより、複数の無線端末装置をノードアドレスの下位2bitが同一である無線端末装置毎のグループに分けて識別する。マスクビットの下位2bitが1である場合には、複数の無線端末装置は4つのグループに分けられる。
マスクビットの値(マスクビットの1となるbit数)は、ビーコンを送信する無線中継装置1と接続可能な無線端末装置の数に応じて変更されるものである。IEEE802.15.4では、1つのビーコンで最大7つのノードアドレスを格納するものと規定されていることから、無線端末装置の総数と7の倍数とに応じてマスクビットの値が定められる。
マスクビットの値(マスクビットの1となるbit数)は、ビーコンを送信する無線中継装置1と接続可能な無線端末装置の数に応じて変更されるものである。IEEE802.15.4では、1つのビーコンで最大7つのノードアドレスを格納するものと規定されていることから、無線端末装置の総数と7の倍数とに応じてマスクビットの値が定められる。
算出した第1算出値と第2算出値とが一致する場合、制御部20は、受信したビーコンは自己が属するグループ宛のビーコンであると判別する。
記憶部21は、磁気的、光学的記録媒体又は半導体等の電気的に消去及び書き換えが可能な不揮発性メモリで構成されており、無線端末装置2に固定的に設けられたもの又は着脱自在に装着されるものである。例えば、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(Magneto resistive Random Access Memory)、OUM(カルコゲニド合金による相変化記録メモリ)等を挙げることができる。また、記憶部21には、制御部20により実行される各種プログラム及びこれらプログラムで使用される各種テーブルやデータ等が予め記憶されている。
記憶部21は、磁気的、光学的記録媒体又は半導体等の電気的に消去及び書き換えが可能な不揮発性メモリで構成されており、無線端末装置2に固定的に設けられたもの又は着脱自在に装着されるものである。例えば、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(Magneto resistive Random Access Memory)、OUM(カルコゲニド合金による相変化記録メモリ)等を挙げることができる。また、記憶部21には、制御部20により実行される各種プログラム及びこれらプログラムで使用される各種テーブルやデータ等が予め記憶されている。
アドレス用メモリ22は、電気的に消去及び書き換えが可能な不揮発性メモリで構成されている。アドレス用メモリ22には、無線端末装置2の自己を識別する端末識別情報(ノードアドレス)が記憶されており、アドレス用メモリ22は識別情報記憶部として機能する。
起動用タイマ23は、制御部20により算出された無線受信部27の起動タイミング(起動時刻)を計時するタイマであり、起動タイミングに達した旨を示す起動タイミング信号を制御部20に出力する。
電源制御部24は、制御部20からの指示に従い、無線端末装置2全体の電源を制御し、無線端末装置2内の各部にバッテリBからの電力を供給する。
バッテリBは、例えば、アルカリ乾電池やマンガン乾電池等の一次電池や、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池等である。
起動用タイマ23は、制御部20により算出された無線受信部27の起動タイミング(起動時刻)を計時するタイマであり、起動タイミングに達した旨を示す起動タイミング信号を制御部20に出力する。
電源制御部24は、制御部20からの指示に従い、無線端末装置2全体の電源を制御し、無線端末装置2内の各部にバッテリBからの電力を供給する。
バッテリBは、例えば、アルカリ乾電池やマンガン乾電池等の一次電池や、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池等である。
表示制御部25aは、制御部20から入力される表示指示に従って、各種情報を表示部25bに表示させる。
表示部25bは、LCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって構成され、表示制御部25aから入力される信号に応じて各種画面をディスプレイ上に表示する。
無線送信部26は、変調回路やRF(Radio Frequency)回路等を備えており、パケットの送信電力の調整を行うと共に、制御部20からの指示に応じて送信するデータの符号化を行なってパケットを構成し、構成したパケットの変調を行い、アンテナ29を介して無線中継装置1へパケットの送信を行う。
無線受信部27は、復調回路やRF回路等を備えており、パケットの受信感度の調整を行うと共に、アンテナ29を介して受信したパケットの復調を行い、復調したパケットの解析を行って得られたデータを制御部20に出力する。
表示部25bは、LCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって構成され、表示制御部25aから入力される信号に応じて各種画面をディスプレイ上に表示する。
無線送信部26は、変調回路やRF(Radio Frequency)回路等を備えており、パケットの送信電力の調整を行うと共に、制御部20からの指示に応じて送信するデータの符号化を行なってパケットを構成し、構成したパケットの変調を行い、アンテナ29を介して無線中継装置1へパケットの送信を行う。
無線受信部27は、復調回路やRF回路等を備えており、パケットの受信感度の調整を行うと共に、アンテナ29を介して受信したパケットの復調を行い、復調したパケットの解析を行って得られたデータを制御部20に出力する。
SW28は、アンテナ29と無線送信部26又は無線受信部27との間に設けられており、制御部20からの指示に従って、無線送信部26からのパケットの送信又はアンテナ29からのパケットの受信を切替える。
アンテナ29は、設定された送信電力に応じてパケットの送信、又は設定された受信感度に応じてパケットの受信を行なう。
アンテナ29は、設定された送信電力に応じてパケットの送信、又は設定された受信感度に応じてパケットの受信を行なう。
次に、図6〜8を参照して本実施の形態の動作を説明する。
図6に、無線中継装置1において実行されるビーコン送信処理のフローチャートを示す。なお、図6に示す処理は、無線中継装置1内の制御部10と各部との協働により実行されるものであり、無線中継装置1に電力が供給されている間に実行されるものである。
なお、本実施の形態において、端末情報用メモリ12に記憶されるノードアドレスの数は56を超えないものとする。
図6に、無線中継装置1において実行されるビーコン送信処理のフローチャートを示す。なお、図6に示す処理は、無線中継装置1内の制御部10と各部との協働により実行されるものであり、無線中継装置1に電力が供給されている間に実行されるものである。
なお、本実施の形態において、端末情報用メモリ12に記憶されるノードアドレスの数は56を超えないものとする。
まず、制御部10は、無線受信部15を介して無線端末装置2からノードアドレスを含むパケットを受信したか否かを判別する(ステップS1)。ノードアドレスを含むパケットを受信した場合(ステップS1;YES)、制御部10は、受信したパケットに含まれるノードアドレスを端末情報用メモリ12に記憶させ(ステップS2)、ステップS1の処理に戻る。
ノードアドレスを含むパケットを受信していない場合(ステップS1;NO)、制御部10は、端末情報用メモリ12に記憶されているノードアドレスの数、即ち、接続可能な無線端末装置の数に応じてマスクビットの値を設定する(ステップS3〜6)。
ノードアドレスを含むパケットを受信していない場合(ステップS1;NO)、制御部10は、端末情報用メモリ12に記憶されているノードアドレスの数、即ち、接続可能な無線端末装置の数に応じてマスクビットの値を設定する(ステップS3〜6)。
制御部10は、ノードアドレスの数が14以下である場合、マスクビットが示す値を1(マスクビットの下位1bitを1)に設定する(ステップS4)。ステップS4により、最大14台の無線端末装置を、ノードアドレスの下位1bitが「0」又は「1」の2つのグループに分ける。
制御部10は、ノードアドレスの数が15以上28以下である場合、マスクビットが示す値を3(マスクビットの下位2bitを1)に設定する(ステップS5)。ステップS5により、最大28台の無線端末装置を、ノードアドレスの下位2bitが「00」、「01」、「10」、「11」の4つのグループに分ける。
制御部10は、ノードアドレスの数が15以上28以下である場合、マスクビットが示す値を3(マスクビットの下位2bitを1)に設定する(ステップS5)。ステップS5により、最大28台の無線端末装置を、ノードアドレスの下位2bitが「00」、「01」、「10」、「11」の4つのグループに分ける。
制御部10は、ノードアドレスの数が29以上である場合、マスクビットが示す値を7(マスクビットの下位3bitを1)に設定する(ステプS6)。ステップS6により、最大56台の無線端末装置をノードアドレスの下位3bitが「000」、「001」、「010」、「011」、「100」、「101」、「110」、「111」の8つのグループに分ける。
制御部10は、マスクビットの設定後、拡張シーケンスナンバーをインクリメントし(ステップS7)、設定したマスクビットと拡張シーケンスナンバーを含むビーコンのパケットを生成する(ステップS8)。
制御部10は、マスクビットの設定後、拡張シーケンスナンバーをインクリメントし(ステップS7)、設定したマスクビットと拡張シーケンスナンバーを含むビーコンのパケットを生成する(ステップS8)。
制御部10は、ビーコン送信タイマ13からビーコン送信タイミング信号が入力されたか否かを判別する(ステップS9)。ビーコン送信タイミング信号が入力されていない場合(ステップS9;NO)、制御部10は、ステップS9の処理に戻る。
ビーコン送信タイミング信号が入力された場合(ステップS9;YES)、制御部10は、生成したビーコンをアンテナ19を介して無線送信部14により送信させ(ステップS10)、ビーコン送信タイマをクリアしてビーコン送信間隔の計時を開始させる(ステップS11)。
ビーコン送信タイミング信号が入力された場合(ステップS9;YES)、制御部10は、生成したビーコンをアンテナ19を介して無線送信部14により送信させ(ステップS10)、ビーコン送信タイマをクリアしてビーコン送信間隔の計時を開始させる(ステップS11)。
制御部10は、無線受信部15を介して無線端末装置2からデータリクエストを受信したか否かを判別する(ステップS12)。
データリクエストを受信していない場合(ステップS12;NO)、制御部10は、ビーコン送信タイマによる計時から予め設定された時間(所定時間)が経過したか否かを判別する(ステップS13)。制御部10は、所定時間が経過していない場合(ステップS13;NO)、ステップS12の処理に戻り、処理時間が経過した場合(ステップS13;YES)、ステップS1の処理に戻る。
データリクエストを受信した場合(ステップS12;YES)、制御部10は、データリクエストを送信してきた無線端末装置2宛てのデータを生成し、当該データを送信し(ステップS14)、ステップS1の処理に戻る。
このように、無線中継装置1は、通信可能な無線端末装置2の数に応じて、無線端末装置が属するグループの総数を示すマスクビットを決定し、当該マスクビットと拡張シーケンスナンバーを含むビーコンを定期的に無線端末装置2へ送信することができる。
データリクエストを受信していない場合(ステップS12;NO)、制御部10は、ビーコン送信タイマによる計時から予め設定された時間(所定時間)が経過したか否かを判別する(ステップS13)。制御部10は、所定時間が経過していない場合(ステップS13;NO)、ステップS12の処理に戻り、処理時間が経過した場合(ステップS13;YES)、ステップS1の処理に戻る。
データリクエストを受信した場合(ステップS12;YES)、制御部10は、データリクエストを送信してきた無線端末装置2宛てのデータを生成し、当該データを送信し(ステップS14)、ステップS1の処理に戻る。
このように、無線中継装置1は、通信可能な無線端末装置2の数に応じて、無線端末装置が属するグループの総数を示すマスクビットを決定し、当該マスクビットと拡張シーケンスナンバーを含むビーコンを定期的に無線端末装置2へ送信することができる。
図7に、無線端末装置2において実行されるビーコン受信処理のフローチャートを示す。なお、図7に示す処理は、無線端末装置2内の制御部20と各部との協働により実行されるものであり、無線端末装置2に電力が供給されている間に実行されるものである。
制御部20は、アドレス用メモリ22に記憶されている自己のノードアドレスを含むパケットを生成し、当該パケットを無線送信部26を介して無線中継装置1に送信する(ステップS21)。
制御部20は、無線中継装置1との間の無線回路を確保するため、無線中継装置1から周期的に送信されているビーコンを検索(ビーコンサーチ)する(ステップS22)。ビーコンサーチが終了して無線中継装置1との間の無線回路が確保されると、制御部10は後述する起動タイミング算出処理を実行する(ステップS23)。
制御部10は、無線受信部27によりビーコンを受信すると(ステップS24)、無線受信部27によるビーコンの解析結果により、自己が属するグループ宛のビーコンか否かを判別する(ステップS25)。
制御部20は、アドレス用メモリ22に記憶されている自己のノードアドレスを含むパケットを生成し、当該パケットを無線送信部26を介して無線中継装置1に送信する(ステップS21)。
制御部20は、無線中継装置1との間の無線回路を確保するため、無線中継装置1から周期的に送信されているビーコンを検索(ビーコンサーチ)する(ステップS22)。ビーコンサーチが終了して無線中継装置1との間の無線回路が確保されると、制御部10は後述する起動タイミング算出処理を実行する(ステップS23)。
制御部10は、無線受信部27によりビーコンを受信すると(ステップS24)、無線受信部27によるビーコンの解析結果により、自己が属するグループ宛のビーコンか否かを判別する(ステップS25)。
ステップS25では、受信されたビーコンから拡張シーケンスナンバー及びマスクビットが抽出される。そして、当該ビーコンに含まれる拡張シーケンスナンバー及びマスクビットにより算出された第1算出値と、自己のノードアドレス及びマスクビットにより算出された第2算出値とが一致するか否かが判別される。第1算出値と第2算出値とが一致する場合、受信したビーコンは、自己が属するグループ宛のビーコンであると判別される。
受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンでない場合(ステップS25;NO)、制御部20は、ステップS22の処理に戻る。
受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンでない場合(ステップS25;NO)、制御部20は、ステップS22の処理に戻る。
受信したビーコンが自己が属するグループ宛のビーコンである場合(ステップS25;YES)、制御部20は、受信したビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれているか否かを判別する(ステップS26)。
受信したビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれていない場合(ステップS26;NO)、制御部20は、ステップS28の処理に進む。
受信したビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれている場合(ステップS26;YES)、制御部20は、データ受信処理を実行する(ステップS27)。ステップS27におけるデータ受信処理は、無線中継装置1にデータの送信要求を示すデータリクエストのパケットを送信し、当該パケットに対して無線中継装置1から送信されるデータのパケットを受信する処理である。
制御部10は、ステップS26;NO後、又はステップS27後、起動タイミング算出処理を実行し(ステップS28)、ステップS24の処理に戻る。
受信したビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれていない場合(ステップS26;NO)、制御部20は、ステップS28の処理に進む。
受信したビーコンのPAフィールドに自己のノードアドレスが含まれている場合(ステップS26;YES)、制御部20は、データ受信処理を実行する(ステップS27)。ステップS27におけるデータ受信処理は、無線中継装置1にデータの送信要求を示すデータリクエストのパケットを送信し、当該パケットに対して無線中継装置1から送信されるデータのパケットを受信する処理である。
制御部10は、ステップS26;NO後、又はステップS27後、起動タイミング算出処理を実行し(ステップS28)、ステップS24の処理に戻る。
図8に、起動タイミング算出処理のフローチャートを示す。なお、図8に示す処理は、無線端末装置2内の制御部20と各部との協働により実行されるものである。
制御部20は、無線中継装置1からビーコンを受信した時刻をTに設定し(ステップS31)、受信したビーコンに含まれているビーコン送信間隔をSFIに設定する(ステップS32)。
また、制御部20は、受信したビーコンのビーコンペイロードに含まれている拡張シーケンスナンバーをSCNに設定し(ステップS33)、マスクビットをMに設定する(ステップS34)。更に、制御部20は、自己のノードアドレスをADDRに設定する(ステップS35)。
制御部20は、無線中継装置1からビーコンを受信した時刻をTに設定し(ステップS31)、受信したビーコンに含まれているビーコン送信間隔をSFIに設定する(ステップS32)。
また、制御部20は、受信したビーコンのビーコンペイロードに含まれている拡張シーケンスナンバーをSCNに設定し(ステップS33)、マスクビットをMに設定する(ステップS34)。更に、制御部20は、自己のノードアドレスをADDRに設定する(ステップS35)。
制御部20は、SCNとMとのANDの値をSCNに設定し、ADDRとMとのANDの値をADDRに設定する(ステップS36)。ステップS36により設定されたSCNが第1算出値、ADDRが第2算出値となる。
制御部20は、ADDRがSCNよりも大きいか否かを判別する(ステップS37)。ADDRがSCN以下である場合(ステップS37;NO)、制御部20は、Mに1を加算した値にADDRを加算して、新たなADDRを設定する(ステップS38)。例えば、ステップS38では、Mが「11」、ADDRが「10」である場合、Mに1を加算すると「100」となる。そしてこの「100」にADDRの値「10」を加算した「110」が新たなADDRとして設定される。
制御部20は、ADDRがSCNよりも大きいか否かを判別する(ステップS37)。ADDRがSCN以下である場合(ステップS37;NO)、制御部20は、Mに1を加算した値にADDRを加算して、新たなADDRを設定する(ステップS38)。例えば、ステップS38では、Mが「11」、ADDRが「10」である場合、Mに1を加算すると「100」となる。そしてこの「100」にADDRの値「10」を加算した「110」が新たなADDRとして設定される。
ADDRがSCNよりも大きい場合(ステップS37;YES)、又はステップS38後、制御部20は、ADDRからSCNを差分した値(差分値)をNSFIに設定する(ステップS39)。このNSFIは、ビーコンを受信してから次にビーコンを受信するまでのビーコン送信間隔の数となる。例えば、ADDRが「10」、SCNが「00」である場合、NSFIは「10」となる。この場合NSFIは10進数で示すと「2」である。従って、ビーコンを受信してから次にビーコンを受信するまでのビーコン送信間隔の数、即ちNSFIは2に設定されることとなる。
制御部20は、NSFIとSFIを乗算した値(第3算出値)にTを加算し、予め設定された余裕時間αを減算し、起動タイミング(起動時刻)を算出する(ステップS40)。制御部20は、算出した起動タイミングを起動用タイマにセットし(ステップ41)、起動用タイマによる計時を開始させ、無線送信部26や無線受信部27等の各部への電力供給を最低限に設定し、無線送信部26や無線受信部27等の動作を停止させ、無線端末装置2をスリープ状態とする(ステップS42)。
制御部20は、起動用タイマ23から起動タイミング信号が入力されたか否かを判別して起動時刻か否かを判別する(ステップS43)。起動時刻でない場合(ステップS43;NO)、制御部20は、ステップS43の処理に戻る。
起動時刻である場合(ステップS43;YES)、制御部20は、起動用タイマ23をクリアし、スリープ状態である各部を起動させ(ステップS44)、本処理を終了する。
起動時刻である場合(ステップS43;YES)、制御部20は、起動用タイマ23をクリアし、スリープ状態である各部を起動させ(ステップS44)、本処理を終了する。
図9、10に、ビーコン受信処理を行っている無線端末装置の動作例を示す。
図9には、マスクビットが3(下位2bitが1)である場合の例を示し、拡張シーケンスナンバーの下位2bitを示す。図9に示すように、ビーコンに含まれている拡張シーケンスナンバーはビーコンの送信回毎にインクリメントされている。
各無線端末装置のノードアドレス及びビーコンに含まれるマスクビットにより、複数の無線端末装置は、4つのグループに分けられる。例えば、複数の無線端末装置は、ノードアドレスの下位2bitが「00」である無線端末装置をグループ0、ノードアドレスの下位2bitが「01」である無線端末装置をグループ1、ノードアドレスの下位2bitが「10」である無線端末装置をグループ2、ノードアドレスの下位2bitが「11」である無線端末装置をグループ3、に分けられる。
図9には、マスクビットが3(下位2bitが1)である場合の例を示し、拡張シーケンスナンバーの下位2bitを示す。図9に示すように、ビーコンに含まれている拡張シーケンスナンバーはビーコンの送信回毎にインクリメントされている。
各無線端末装置のノードアドレス及びビーコンに含まれるマスクビットにより、複数の無線端末装置は、4つのグループに分けられる。例えば、複数の無線端末装置は、ノードアドレスの下位2bitが「00」である無線端末装置をグループ0、ノードアドレスの下位2bitが「01」である無線端末装置をグループ1、ノードアドレスの下位2bitが「10」である無線端末装置をグループ2、ノードアドレスの下位2bitが「11」である無線端末装置をグループ3、に分けられる。
グループ0に属する無線端末装置は、マスクビットにより抽出された拡張シーケンスナンバーの値が「00」であるビーコンを受信し、3つのビーコン送信間隔の間(拡張シーケンスナンバーが01、10、11のビーコンが送信されている期間)スリープ状態となる。グループ0と同様に、グループ1、2、3にそれぞれ属する無線端末装置は、マスクビットにより抽出された拡張シーケンスナンバーの値がそれぞれ「01」、「10」、「11」であるビーコンを受信し、3つのビーコン送信間隔の間、スリープ状態となる。
従って、無線端末装置2は、無線中継装置1から周期的に送信されるビーコン全てを受信する必要がなくなり、4回に1回送信されるビーコンを受信すればよいこととなる。
従って、無線端末装置2は、無線中継装置1から周期的に送信されるビーコン全てを受信する必要がなくなり、4回に1回送信されるビーコンを受信すればよいこととなる。
図10には、マスクビットがF(下位4bitが1)である場合の例を示し、拡張シーケンスナンバーの下位4bitを示す。図10に示すように、ビーコンに含まれている拡張シーケンスナンバーはビーコンの送信回毎にインクリメントされている。
各無線端末装置のノードアドレス及びビーコンに含まれるマスクビットにより、複数の無線端末装置は、16のグループに分けられる。例えば、複数の無線端末装置は、ノードアドレスの下位4bitが「0000」である無線端末装置をグループ0、ノードアドレスの下位4bitが「0001」である無線端末装置をグループ1、ノードアドレスの下位4bitが「0010」である無線端末装置をグループ2、・・・ノードアドレスの下位4bitが「1111」である無線端末装置をグループF(15)、に分けられる。
各無線端末装置のノードアドレス及びビーコンに含まれるマスクビットにより、複数の無線端末装置は、16のグループに分けられる。例えば、複数の無線端末装置は、ノードアドレスの下位4bitが「0000」である無線端末装置をグループ0、ノードアドレスの下位4bitが「0001」である無線端末装置をグループ1、ノードアドレスの下位4bitが「0010」である無線端末装置をグループ2、・・・ノードアドレスの下位4bitが「1111」である無線端末装置をグループF(15)、に分けられる。
グループ0に属する無線端末装置は、マスクビットより抽出された拡張シーケンスナンバーの値が「0000」であるビーコンを受信し、15のビーコン送信間隔の間(拡張シーケンスナンバーが0001〜1111のビーコンが送信されている期間)スリープ状態となる。グループ0と同様に、グループ1〜Fにそれぞれ属する無線端末装置は、マスクビットにより抽出された拡張シーケンスナンバーの値とノードアドレスの値とが一致するビーコンを受信し、15のビーコン送信間隔の間、スリープ状態となる。
従って、無線端末装置2は、無線中継装置1から周期的に送信されるビーコン全てを受信する必要がなくなり、16回に1回送信されるビーコンを受信すればよいこととなる。
従って、無線端末装置2は、無線中継装置1から周期的に送信されるビーコン全てを受信する必要がなくなり、16回に1回送信されるビーコンを受信すればよいこととなる。
このように、無線端末装置2は、グループ識別情報としての拡張シーケンスナンバー及びマスクビットとノードアドレスとを用いて無線受信部を起動させるタイミングを算出でき、算出したタイミングまで、スリープ状態となるため無線受信部の動作を停止できる。従って、不要なビーコンの待ち受け受信が無くなり、消費電力の削減が図られ、省電力化を図ることができる。
また、無線端末装置2は、拡張シーケンスナンバー及びマスクビットとノードアドレスとに基づいて、自己が属するグループ宛のビーコンを判別でき、自己が属するグループ宛のビーコンである場合であって、当該ビーコンに自己のノードアドレスが含まれている場合、データを受信することができる。
また、無線端末装置2は、拡張シーケンスナンバー及びマスクビットとノードアドレスとに基づいて、自己が属するグループ宛のビーコンを判別でき、自己が属するグループ宛のビーコンである場合であって、当該ビーコンに自己のノードアドレスが含まれている場合、データを受信することができる。
1 無線中継装置
2 無線端末装置
3 有線ネットワーク
2 無線端末装置
3 有線ネットワーク
Claims (9)
- 無線中継装置から送信される無線信号を受信する受信部を備えた無線端末装置において、
前記無線信号は、当該無線信号の受信対象となるグループであって当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含み、
自己を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶部と、
前記受信部により受信した無線信号に含まれている前記グループ識別情報に基づいて前記受信部を動作させるタイミングを決定し、その決定したタイミングで前記受信部を起動させる制御部と、
を備えることを特徴とする無線端末装置。 - 前記制御部は、前記決定したタイミング以外では前記受信部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。 - 前記グループ識別情報は、前記無線信号の送信回毎に値が増加するシーケンス番号と、複数の前記無線端末装置を分けるグループの総数に基づき前記シーケンス番号のうち抽出する値が定められたマスク情報と、を含み、
前記制御部は、前記シーケンス番号から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第1値と、前記端末識別情報から前記マスク情報を用いて抽出した値を示す第2値との差分値を算出し、前記無線信号が送信される間隔に前記差分値を乗算した値を示す第3値を算出し、前記無線信号を受信した時刻に前記第3値を加算した時刻に基づくタイミングで前記受信部の動作させること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の無線端末装置。 - 前記制御部は、前記グループ識別情報と前記端末識別情報とに基づき、前記受信部により受信した無線信号が自己が属するグループ宛の無線信号であると判別すること、
を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線端末装置。 - 前記無線信号は、データの送信対象となる前記無線端末装置の端末識別情報を含み、
前記制御部は、前記受信部により受信した無線信号が自己が属するグループ宛の無線信号である場合、前記無線信号に自己の端末識別情報が含まれている場合には前記受信部によりデータを受信すること、
を特徴とする請求項4に記載の無線端末装置。 - 無線端末装置に無線信号を繰り返し送信する送信部を備えた無線中継装置において、
前記無線信号の受信対象となる無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報であって、当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含む無線信号を生成し、生成した前記無線信号を前記送信部により前記無線端末装置へ送信させる制御部と、
を備えることを特徴とする無線中継装置。 - 通信可能な無線端末装置毎の情報を記憶している端末情報記憶部を備え、
前記グループ識別情報は、無線信号の送信回毎に値が増加するシーケンス番号と、複数の前記無線端末装置を分けるグループの総数に基づき前記シーケンス番号のうち抽出する値が定められたマスク情報と、を含み、
前記制御部は、前記端末情報記憶部に記憶されている前記無線端末装置の数に応じて、前記マスク情報を決定すること、
を特徴とする請求項6に記載の無線中継装置。 - コンピュータを、
受信対象となる無線端末装置が属するグループであって当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含む無線信号を受信する受信手段、
受信した無線信号に含まれている前記グループ識別情報に基づいて前記受信手段を動作させるタイミングを決定し、その決定したタイミングで前記受信部を起動させる制御手段、
として機能させるプログラム。 - コンピュータを、
無線端末装置に繰り返し無線信号を送信する送信手段、
前記無線信号の受信対象となる前記無線端末装置が属するグループを示すグループ識別情報であって、当該グループに属する無線端末装置の受信部を動作させるタイミングと動作させないタイミングとを決定するためのグループ識別情報を含む無線信号を生成し、生成した前記無線信号を前記送信手段により前記無線端末装置へ送信させる制御手段、
として機能させるプログラム。
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