JP2011064126A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】噴流の微粒化を促進しつつ燃料噴射量を増加でき、かつ燃料圧の制御により噴流の拡がり角度を変更して噴流パターンを調整できる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】ケーシングの先端に、複数組の隣り合う燃料噴射孔18a〜18f,19a〜19fを有するノズルプレート17を設けて、ノズルプレート17の中心近傍に、隣合う大径の燃料噴射孔18e,18f,19e,19fを配置し、燃料噴射孔18e,18f,19e,19fの近傍、且つノズルプレート17の径方向外側に、隣合う小径の燃料噴射孔18a〜18d,19a〜19dを配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、微粒化した燃料噴流を吸気ポートに吹き付ける燃料噴射弁に関する。
この種の燃料噴射弁では、複数組の隣り合う燃料噴射孔から噴射した噴流同士が衝突すると、その際の衝突エネルギで噴流が形成されるとともに液膜が生じて分裂することにより、微粒化した噴流が内燃機関の吸気ポートに吹き付けられるので、エアとの良好な混合が可能になる。その結果、内燃機関の排気エミッションの改善、及び馬力や燃費性の向上を図ることができる。そこで上記噴流の微粒化を促進するため、例えば、燃料噴射孔の内径を小さくしたり、衝突角度を大きくするなどの対応策が施されている。なお、燃料圧の高圧化によって衝突エネルギ(流速)を増加させることができるが、この場合には衝突エネルギ(流速)と噴流の液膜形成とのバランスが崩れるため、噴流の液膜が減少することが分かっている。
特開平9−42118号公報 特開2003−28024号公報
ところで、燃料噴射量の増加(燃料の高流量化)を考えた場合、特許文献1に記載されている燃料噴射弁では、燃料噴射孔の内径をすべて大きくすることが考えられるが、この場合には噴流の微粒化を安定した状態で維持することが困難であった。また、ケーシングの先端部の燃料噴射孔の個数を増やすことによっても燃料噴射量を増加させることができるが、この場合にはケーシングの先端部の制約上、燃料噴射孔の配置が困難であるという問題がある。また、特許文献2に記載されている燃料噴射弁でも特許文献1の場合と同様の問題を抱えるとともに、ケーシングの先端部の燃料噴射孔の個数を増やした場合には、噴流の個数も増えるので互いに干渉しやすくなり、やはり噴流の微粒化を損なうという問題があった。
本発明は前述した事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、燃料噴流の微粒化を促進しつつ燃料噴射量を増加させることができ、かつ燃料圧の制御により噴流の拡がり角度を変更して噴流パターンを調整することができる燃料噴射弁を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、ケーシングの先端に配設されるノズルプレートを貫通する貫通孔からなる複数の燃料噴射孔を備え、これら複数の燃料噴射孔から射出される燃料噴流同士が衝突するように、燃料噴射孔が設定された燃料噴射弁について、大径の複数の燃料噴射孔が、ノズルプレートの中央部寄りに、噴射された噴流同士が衝突するように配置され、小径の複数の燃料噴射孔が、大径の燃料噴射孔近傍に、且つ大径の燃料噴射孔よりもノズルプレートの周縁側に、噴射された噴流同士が衝突するように配置されたことを趣旨としている。
本発明によれば、燃料がケーシング先端のノズルプレートの燃料噴射孔を介して噴射されると、隣り合う燃料噴射孔からそれぞれ射出した燃料同士が衝突して、微粒化した噴流が吸気ポートに吹き付けられる。このとき、大径の燃料噴射孔から多くの燃料を射出するので燃料噴射量が増加するとともに、小径の燃料噴射孔からの噴射で細かな燃料粒子を多く形成させることにより、燃料を微粒化した状態で噴射することができる。
本発明の一実施形態を示し、燃料噴射弁の断面図である。 本発明の一実施形態を示し、ノズルプレート及び噴流パターンを下方から見た底面図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のIII−III線に沿うノズルプレートの要部拡大縦断面図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のIV−IV線に沿うノズルプレートの要部拡大縦断面図である。 本発明の一実施形態を示し、1組の大径燃料噴射孔を拡大して示す部分斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、ケーシング先端部を拡大して示す縦断面図である。 本発明の一実施形態を示し、図6のVII−VII線に沿う横断面図である。 本発明の一実施形態を示し、ノズルプレート及び一部の噴流パターンを斜め下方から見た斜視図で、(a)は通常燃料圧で噴射する状態を示す図、(b)は高燃料圧で噴射する状態を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、ノズルプレート及び一部の噴流パターンを側方から見た側面図で、(a)は通常燃料圧で噴射する状態を示す図、(b)は高燃料圧で噴射する状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図9は本発明の一実施形態を示している。
図1において、燃料噴射弁1は、内部に燃料通路2が形成されたケーシング3と、燃料通路2を開閉する弁手段4と、この弁手段4を開弁位置と閉弁位置との間で移動させる電磁アクチュエータ5と、この電磁アクチュエータ5に通電するためのコネクタ6とから主に構成されている。
ケーシング3は、金属パイプ(磁性筒体)10と、この金属パイプ10の上半分の全外周を覆うように配置された樹脂モールド部12とを備えている。金属パイプ10は円筒状を有し、その内部が燃料通路2として形成されている。ケーシング3の樹脂モールド部12には導電性ロッド13が埋設されている。
金属パイプ10の上端にはデリバリパイプ(図示せず)が接続され、フューエルポンプ(図示せず)で圧送された燃料がデリバリパイプを経て燃料通路2の上方より供給されるようになっている。金属パイプ10内の上端にはフィルタ14が配置され、このフィルタ14によって燃料中の不純物がトラップされるようになっている。
弁手段4は、金属パイプ10内の下端部に固定され、上下方向に貫通された弁体用孔15aを有する弁座部材15と、この弁座部材15の弁体用孔15a内で移動自在に配置された略球状の弁体16とから構成されている。弁体用孔15aは、上方から下方に向かって径が段差状に小さく設定され、その段面のーつが座面15cとして形成されている。弁体用孔15aの下方には噴射口15bを有するオリフィスが設けられている。弁座部材15の下端には、図2及び図3に示す円盤状のノズルプレート17が固定されており、噴射口15bは、ノズルプレート17を介して図示しない吸気管内に開口されている。
噴射口15bの中央部には、図6及び図7に示すように、燃料が安定した状態で流動する安定域A1が形成され、この安定域A1の周囲には、燃料が不安定した状態で流動し、渦が発生する渦流域A2が形成される。この渦流域A2は、座面15cを斜め下方に延長した面、噴射口15bの外周面、及びノズルプレート17の上面で囲まれている。そして、ノズルプレート17の後述する噴射孔群18,19は、それぞれ安定域A1、渦流域A2のどちらに設けられても良い。安定域A1に噴射孔群18,19を設けた場合には、燃料が流速を落とすことなく噴射孔へ突入するため、衝突時の微粒化が促進される。渦流域A2に噴射孔群18,19を設けた場合には、噴流の流速は低下するが、高燃圧時に大径孔の噴流と小径孔の噴流の流速の差が大きくなり、噴流18g、18h、19g、19hをよりプレート中心に向けることができる。
弁体16は、電磁アクチュエータ5の駆動力によって弁座部材15の座面15cに密着する閉弁位置(図1の位置)と、弁座部材15の座面15cより上方に離間する開弁位置との間で移動される。すなわち、弁手段4の閉弁位置では、弁座部材15の座面15cが弁体16で閉塞されて燃料が噴射口15bより噴射されず、弁手段4の開弁位置では、弁座部材15の弁体用孔15aが開口されて燃料が噴射口15bよりノズルプレート17を介して噴射されるようになっている。
ノズルプレート17には、複数組の隣り合う噴射孔群18,19が設けられている。また、一方の噴射孔群18は燃料噴射孔18a〜18fによって、他方の噴射孔群19は燃料噴射孔19a〜19fによってそれぞれ構成されている。噴射孔群18,19は、図2の中心線L1を挟んで線対称に配置されている。さらに、一方の噴射孔群18を構成する燃料噴射孔18a,18b,18eと燃料噴射孔18c,18d,18fとは、中心線L1に垂直な中心線L2を挟んで線対称に配置されている。同様に、他方の噴射孔群19を構成する燃料噴射孔19a,19b,19eと燃料噴射孔19c,19d,19fとは、中心線L1に垂直な中心線L2を挟んで線対称に配置されている。また、噴射孔群18,19は、それぞれが2孔を1組とする3組の孔組に分けられる。
一方の噴射孔群18について、1つ目の孔組は、燃料噴射孔18e,18fで構成され、ノズルプレート17の中心近傍に中心線L2を挟んで線対称の位置に配置されている。また、燃料噴射孔18e,18fは、比較的大径で、かつ互いに同径設定されるとともに、燃料噴射孔18e,18fの各中心線が、噴射した先で交差するように各燃料噴射孔18e,18fの角度が設定されている。
例えば、燃料噴射孔18e,18fは、中心線L2に対して2〜45°程度の予め定められた角度αで交差するように配置されている。また、図3に示すように、燃料噴射孔18eの軸線A−Aと燃料噴射孔18fの軸線B−Bとは、中心線L2と直交する平面に投影してみたとき、例えば10〜80°程度の予め定められた傾斜角θyをもって傾斜し、ノズルプレート17の中心を通り中心線L1,L2に対して垂直なZ−Z軸を挟んで略V字状に形成されている。また、これらの軸線A−Aと軸線B−Bとは、図4に示すように、中心線L1と直交する平面に投影してみたときに、前記Z−Z軸に対して例えば5〜80°程度の傾斜角θxをもって中心線L2方向の左側に傾斜している。
また、燃料噴射孔18e,18fは、図5に示すように、軸線A−Aと軸線B−Bとがノズルプレート17の下方となる点Cで例えば30〜170°程度の角度θcをもって交差している。そして、燃料噴射孔19e,19fから噴射される燃料噴流を互いに衝突させて微粒化しつつ、この燃料は右方向に噴射される。
2つ目の孔組は、燃料噴射孔18a,18bで構成され、1つ目の孔組よりもノズルプレート17の径方向外側(周縁側)に、且つ燃料噴射孔18e,18fの近傍に配置されている。また、燃料噴射孔18a,18bは、大径の燃料噴射孔18e,18fよりも小径で、かつ互いに同径設定されるとともに、燃料噴射孔18a,18bの各中心線が、噴射した先で交差するように各燃料噴射孔18a,18bの角度が設定されている。
同様に、3つ目の孔組は、燃料噴射孔18c,18dで構成され、1つ目の孔組よりもノズルプレート17の径方向外側(周縁側)に、且つ燃料噴射孔18e,18fの近傍に配置されるとともに、2つ目の孔組と同様のノズルプレート17中心からの距離に配置されている。また、燃料噴射孔18c,18dは、大径の燃料噴射孔18e,18fよりも小径(燃料噴射孔18a,18bと同径)で、かつ互いに同径設定されるとともに、燃料噴射孔18c,18dの各中心線が、噴射した先で交差するように各燃料噴射孔18a,18bの角度が設定されている。さらに、燃料噴射孔18cは、中心線L2を挟んで燃料噴射孔18bと線対称の位置に配置され、燃料噴射孔18dは、中心線L2を挟んで燃料噴射孔18aと線対称の位置に配置されている。なお、2つ目の孔組の燃料噴射孔18a,18bの角度、及び3つ目の孔組の燃料噴射孔18c,18dの角度は、それぞれ1つ目の孔組の燃料噴射孔18e,18fの角度とたとえば同様に設定されている。
他方の噴射孔群19についても一方の噴射孔群18と同様に、2孔を1組とする3組の孔組に分けられ、中心線L2を挟んで線対称に配置されているとともに、一方の噴射孔群18と中心線L1を挟んで線対称に配置されている。
電磁アクチュエータ5は、金属パイプ10の内部に固定された固定鉄心(コア筒)20と、金属パイプ10の内部に移動自在に配置された可動鉄心21と、固定鉄心20及び可動鉄心21の外周位置でケーシング3に内装された電磁コイル22と、この電磁コイル22の内周側に配置され、電磁コイル22を巻き付けるためのボビン23と、電磁コイル22の外周側に配置され、磁路を形成するための磁路形成部としてのヨーク24とを備えている。
固定鉄心20には、上下面に開口する軸孔20aが形成されている。可動鉄心21には上面に開口する連通孔としての軸孔21aと、この軸孔21aに連通し、かつ、側周面に開口する連通孔としての横孔21bとが形成されている。可動鉄心21は、固定鉄心20の下方に近接配置され、上部側の大径部21cと下部側の小径部21dとが一体に形成されている。大径部21cは、金属パイプ10の内径より若干だけ小さい外径を有し、金属パイプ10の内壁に摺動しつつ移動する。小径部21dは、金属パイプ10の内径より十分に小さい外径を有し、その外周側は燃料通路2に臨んでいる。燃料通路2に臨む小径部21dの側周に横孔21bが開口し、この開口部分が連通孔の出口である。小径部21dの下端は、弁体16に溶接等で固定されている。したがって、可動鉄心21と共に弁体16が―体に変移し、可動鉄心21が固定鉄心20に突き当たる位置が開弁位置に、弁体16が座面15cに突き当たる位置(密着する位置)が閉弁位置になっている。
また、固定鉄心20の内部にはバネ受け部材25が固定され、このバネ受け部材25に圧縮コイルバネ(付勢手段)26の上端が当接されている。この圧縮コイルバネ26の下端は、可動鉄心21に当接されており、圧縮コイルバネ26のバネ力によって弁体16は閉弁位置側に付勢されている。そして、電磁コイル22に通電されると、可動鉄心21が電磁力によって上方に変位して弁体16が開弁位置に変移し、電磁コイル22への通電が終わると、可動鉄心21が圧縮コイルバネ26のバネ力によって閉弁位置に戻る。
また、電磁アクチュエータ5が配置された箇所の燃料通路2間は、バネ受け部材25の貫通孔25a、固定鉄心20の軸孔20a、可動鉄心21の軸孔21a及び可動鉄心21の横孔21bによって連通されている。したがって、電磁アクチュエータ5より上方側の燃料通路2の燃料は、バネ受け部材25の貫通孔25a、固定鉄心20の軸孔20a、可動鉄心21の軸孔21a及び可動鉄心21の横孔21bの順に導かれることによって電磁アクチュエータ5の下方側の燃料通路2に流入される。
コネクタ6は、導電性ロッド13の一端側によって形成された端子部30と、樹脂モールド部12によって一体成形されたコネクタハウジング部31とから構成されている。導電性ロッド13の他端は電磁アクチュエータ5の電磁コイル22に接続され、コネクタ6より電磁コイル22に通電されるようになっている。
なお、ケーシング3の外周の上端側及び下端側にはパッキン32,33がそれぞれ嵌合されている。上端側のパッキン32はデリバリパイプ(図示せず)をシールド接続するためのものであり、下端側のパッキン33は燃料噴射弁1を吸気管にシールド接続するためのものである。
次に、燃料噴射弁1の作用を説明する。弁体16は閉弁位置に位置され、燃料通路2には加圧された燃料が充填されている。この状態にあって、電磁アクチュエータ5に通電されると、弁体16が閉弁位置から開弁位置に変移し、燃料通路2内の燃料が噴射口15bよりノズルプレート17の燃料噴射孔18a〜18f,19a〜19fを介して噴射される。電磁アクチュエータ5の通電が停止されると、弁体16が閉弁位置に戻されて燃料の噴射が停止される。このように電磁アクチュエータ5の通電・非通電によって燃料が吸気管内に所定のタイミングで、かつ、所望の量だけ噴射される。
上記のように燃料がノズルプレート17の燃料噴射孔18a〜18fを介して噴射されると、小径の燃料噴射孔18a,18b及び燃料噴射孔18c,18dからそれぞれ噴射した燃料同士が各孔組毎に衝突し、微粒化した比較的小さな質量の噴流18g,18h(小径側の燃料噴流)が一方の吸気ポートに吹き付けられる。同時に、大径の燃料噴射孔18e,18fからそれぞれ噴射した燃料同士が衝突し、微粒化した比較的大きな質量の噴流18i(大径側の燃料噴流)が一方の吸気ポートに吹き付けられる。さらに、噴流18g,18hと、噴流18g,18hの中間に位置する噴流18iとの間には噴流18iと噴流18gの衝突により生じ微粒化された飛散噴流18jと、噴流18iと噴流18hの衝突により生じ微粒化された飛散噴流18kが形成され、これらの飛散噴流18j,18kも一方の吸気ポートに吹き付けられる。
同様に、他方の噴射孔群19でも、小径の燃料噴射孔19a,19b及び燃料噴射孔19c,19dからそれぞれ噴射した燃料同士が各孔組毎に衝突し、微粒化した比較的小さな質量の噴流19g,19h(小径側の燃料噴流)が一方の吸気ポートに吹き付けられる。同時に、大径の燃料噴射孔19e,19fからそれぞれ噴射した燃料同士が衝突し、微粒化した比較的大きな質量の噴流19i(大径側の燃料噴流)が一方の吸気ポートに吹き付けられる。さらに、噴流19g,19hと噴流19g,19hの中間に位置する噴流19iとの間には噴流19iと噴流19gの衝突により生じ微粒化された飛散噴流19jと、噴流19iと噴流19hの衝突により生じ微粒化された飛散噴流19kが形成され、これらの飛散噴流19j,19kも一方の吸気ポートに吹き付けられる。
このとき、一方の噴射孔群18では、小径の燃料噴射孔18a,18b及び燃料噴射孔18c,18dから噴射した燃料の噴出量と大径の燃料噴射孔18e,18fからそれぞれ噴射した燃料の噴出量とが異なり大径の燃料噴射孔18e,18fの噴射指向に燃料噴流が左右されることから、燃料圧の低いときと高いときでは、燃料同士が衝突することにより形成される比較的小さな質量の噴流18g,18hの噴流方向が、比較的大きな質量の噴流18iの噴流状態に依存し、噴流18g,18hの吸気バルブへの方向が可変となる。また、他方の噴射孔群19の噴流19g,19hもそれぞれ同様である。
例えば、当該燃料噴射弁1から低い燃料圧で燃料を噴射するとき、図8(a)及び図9(a)に示すように、比較的小さな質量の噴流18g及び比較的大きな質量の噴流18iが吸気バルブへ向けて移動する。これにより、噴流18gが吸気ポート内で浮遊しているため、吸気ポートに燃料が付着せず、エミッションが低減できる。一方、当該燃料噴射弁1から高い燃料圧で燃料を噴射するとき(車両加速時)、図8(b)及び図9(b)に示すように、比較的大きな質量の噴流18iの流速が速くなり、噴流18i周囲圧力が低下し、比較的小さな質量の噴流18gが比較的大きな質量の噴流18iの方向、すなわち図2の中心線L2に向かう方向へ近づく。これにより、微粒化された噴流が燃焼されるため、車両のパワーを上げつつ、エミッションを低減できる。なお、図8(a)、図8(b)、図9(a)及び図9(b)ではそれぞれ図示を省略したが、他の比較的小さな質量の噴流18gも同様であるとともに、他方の噴射孔群19でも同様である。
上記実施形態では、大径の燃料噴射孔18e,18f,19e,19fから多くの燃料を噴射するので燃料噴射量が増加するとともに、小径の燃料噴射孔18a〜18d,19a〜19dからの噴射で細かな燃料粒子を多く形成させることにより、燃料を微粒化した状態で噴射することができる。また、本願は上述したように衝突噴霧のため、速度の速い微細粒が非衝突噴霧に比べ多くなる。その微細粒を吸気ポートに吹付けるため、大径孔と小径孔を設け、その噴流流速の違いと燃圧を上げることにより、微細粒を確実に吸気ポートへ噴流を向けることができる。内燃機関の運転状態に応じて燃料圧を上下することにより、燃料噴射弁1の側面側から見た状態での噴流18g〜18iの拡がり角度及び噴流19g〜19iの拡がり角度を変更して噴流パターンを調整することができ、いわゆる可変噴流を行なえるので、内燃機関の排気エミッションの改善、及び馬力や燃費性の向上を図ることができる。車両のエンジン始動時、またはアイドリング時は燃料圧を低くし、微粒化噴霧をポート内に噴射させて浮遊させ、ポート壁に燃料が付着するのを防止し、燃料の不完全燃焼を防ぎ、エミッションが向上する。
また、上記実施形態では、小径の燃料噴射孔18a〜18d,19a〜19dが大径の燃料噴射孔18e,18f,19e,19fと比べてノズルプレート17の周縁寄りに設けられているが、燃料噴射孔18a〜18dの内径が比較的小さいことから、ノズルプレート17の中心寄りに近付けて配置することができる。そのため、例えば前記燃料噴射孔18a〜18d,19a〜19dをそれぞれ噴射口15b内の安定域A1に配置することにより、燃料噴射孔18a〜18dから燃料を安定した状態で噴射でき、燃料の流量や衝突の安定性を高めることできる。
なお、本実施形態では、各孔組が2つの燃料噴射孔で構成されているが、要求される燃料噴射量や、噴流の拡がり角度に応じて、各孔組を構成する燃料噴射孔の数を3つや4つ以上に増やしても良い。
1 燃料噴射弁
2 燃料通路
3 ケーシング
5 電磁アクチュエータ
15b 噴射口
16 弁体
17 ノズルプレート
18a〜18d 小径の燃料噴射孔
18e,18f 大径の燃料噴射孔
18g〜18i 噴流
19a〜19d 小径の燃料噴射孔
19e,19f 大径の燃料噴射孔
19g〜19i 噴流
A1 安定域

Claims (2)

  1. ケーシングの先端に配設されるノズルプレートと、
    該ノズルプレートを貫通する貫通孔からなる複数の燃料噴射孔とを備え、
    該ケーシング内に供給され、複数の該燃料噴射孔から射出される燃料噴流同士が衝突するように、該燃料噴射孔が設定された燃料噴射弁であって、
    大径の前記複数の燃料噴射孔が、前記ノズルプレートの中央部に、噴射された噴流同士が衝突するように配置された第1の燃料噴射孔群と、
    該第1の噴射孔群より小径の前記複数の燃料噴射孔が、該第1の燃料噴射孔群近傍に、且つ該大径の燃料噴射孔よりも該ノズルプレートの周縁側に、噴射された噴流同士が衝突するように配置され、
    該大径の燃料噴射孔から噴射された燃料噴流の流速に応じて、燃料噴流周囲の圧力が低下し、生じる圧力差によって燃料噴流に燃料噴流が引寄せられることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記燃料噴射孔のそれぞれが、前記ノズルプレートの上流側の燃料が安定した状態で流動する安定域内に配置されたことを特徴とする燃料噴射弁。
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CN104929837A (zh) * 2015-05-24 2015-09-23 北京工业大学 一种气液两态混合喷射的柴油喷油嘴

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