JP2011046346A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左右一対のメインフレーム13とエンジン30との間にヒートガード部材60が設けられ、ヒートガード部材60は、燃料タンク50のフレームまたぎ部下方からエンジン30のカムチェーン室にかけて設けられる左右一対の板部61Aと、カムチェーン室30Gを車幅方向にまたぐまたぎ部63と、を有するとともに、ヒートガード部材60は、またぎ部63の前後方向中間部で前側と後側とに分割された前側ヒートガード61と後側ヒートガード62とが組まれて設けられる。
【選択図】図4
Description
このため、メインフレームが左右一対に設けられたダブルクレードルフレームまたはセミダブルクレードルフレームと、当該左右一対のメインフレームをまたぐような形状に形成された燃料タンクと、フレーム下方で車幅方向中央上部にカムチェーン室が設けられたエンジンとが配された自動二輪車にヒートガード部材(遮熱板)を設ける場合、図10(A)の平面図、(B)の側面図に示すように、後方ほど高さが高くなるまたぎ部102とその車幅方向両側に設けた板部101とを備えたヒートガード部材100が想到できる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、左右一対のメインフレームと、これに近接するカムチェーン室を有するエンジンとの間に、カムチェーン室をまたぐようにヒートガード部材を配設した場合であっても、燃料タンク容量を十分に確保するとともに、シリンダヘッドの高いメンテナンス性を可能とする自動二輪車を提供することを目的とする。
また、上述構成において、前記後側ヒートガードには電装品取付部が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、後側ヒートガードに電装部品をサブアセンブリしておくことが可能となり、車両の組立作業を効率よく行うことが可能となる。また、後側ヒートガードは、電装品が外観されることを防止しつつ、電装品の熱対策も兼ねることが可能となる。
また、上述構成において、前記左右一対のメインフレームの車幅方向内側部には左右一対の係止部が設けられ、前記後側ヒートガードの両側面には前記係止部と係合する溝部が形成されるようにしてもよい。この構成によれば、左右一対のメインフレームの車幅方向内側部に設けられた左右一対の係止部に、後側ヒートガードの両側面に設けられた溝部を係合させるといった簡易な構成で、メインフレームによって後側ヒートガードを確実に支持することが可能となる。
また、左右一対前後方向に延びる分割線は左右一対のメインフレームよりも車幅方向内側となるように設ければ、前側ヒートガードを車両から取り外す際は、後側ヒートガードとの組み付けを外した後、持ち上げて、回動させながら車両側方に抜き出すことが可能となる。また、後側ヒートガードは、メインフレーム間から持ち上げれば、そのまま抜き出すことができる。
また、前記左右一対のメインフレームに、前側ヒートガードの上方位置でクロス部材を設け、このクロス部材の下部にはステー部を設け、このステー部で支持したイグニッションコイルステーの後端に後側ヒートガードを支持するようにすれば、イグニッションコイルステーにより、イグニッションコイルおよび後側ヒートガードを支持しつつ、前側ヒートガードでイグニッションコイルを遮熱することができる。
また、左右一対のメインフレームの車幅方向内側部に左右一対の係止部を設ける一方、後側ヒートガードの両側面に係止部と係合する溝部を形成すれば、簡単な構成で、メインフレームにより後側ヒートガードを支持できる。
自動二輪車10は、図1に示すように、車体フレーム11を備えている。なお、本構成の車体フレーム11は、いわゆるダブルクレードル形のフレームである。
この車体フレーム11は、図1に示すように、その前端部に配置されたヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から左右に分岐して緩やかに後ろ下がりで後方に延びた後、湾曲部13Aを介して略下方に延びる左右一対のメインフレーム13と、同じくヘッドパイプ12から左右に分岐して、メインフレーム13の下方を、後ろ斜め下方に延びた後、湾曲部14Aを介して略水平に後方に延びる左右一対のダウンパイプ14とを有している。車体フレーム11は、さらに、左右一対のメインフレーム13のそれぞれの湾曲部13A近傍から後方やや後ろ上がりに延びる左右一対のシートレール15と、それぞれのメインフレーム13の下部に配設された左右一対のピボットプレート16と、これらピボットプレート16から斜め後ろ上がりに延びてシートレール15にそれぞれ接続された左右一対の補強用のステー17とを有している。左右一対のピボットプレート16には、ピボット18が設けられている。
エンジン30は、ダウンパイプ14の下部に固定されたエンジンマウント31等に取り付けられ、クランクケース30Aを有している。エンジン30は、さらに、クランクケース30Aの前部上方に連結されたシリンダブロック30Bと、このシリンダブロック30Bの上部に連結されたシリンダヘッド30Cと、このシリンダヘッド30Cの上部に連結されたヘッドカバー30Dとを有している。
また、シリンダヘッド30Cの前方には、オイルクーラー36がダウンパイプ14の前側に固定されており、一方、シリンダヘッド30Cの後方には、エアクリーナーやスロットルボディが配設されている。
また、ピボットプレート16には、後方に延びるステップホルダ43が固定されており、このステップホルダ43の前部と後部とには、運転者用および同乗者用のステップ44,45が装着されている。
車体フレーム11のシートレール15における後部には、同乗者が把持するグラブバー54、リアウインカ55が取り付けられ、また、側面視略円弧状のリアフェンダ56が外装品として取り付けられている。そして、このリアフェンダ56には、テールランプ57、ライセンスプレート58が取り付けられている。
図2は、図1中のヒートガード部材60近傍の拡大図である。ただし、同図では、燃料タンク50は、二点鎖線で示している。また、図3は、図2中のIII−III線矢視図であり、略上方から順に燃料キャップ50C、燃料タンク50、メインフレーム13、クロス部材74、イグニッションコイル70、ヒートガード部材60、カムチェーン室30Gの上縁30H、カムチェーン室30G、およびヘッドカバー30D等を前方から見た断面が図示されている。
図4は、燃料タンク50を取り外した状態におけるヒートガード部材60を、車体の前側左斜め上方から見た斜視図を示し、同図中の左下が、車体の前方に対応する。なお、同図では、左右一対のメインフレーム13を二点鎖線で図示している。
ここで、図5,図6を参照して、相互に組み合わされてヒートガード部材60を構成する前側ヒートガード61、後側ヒートガード62について説明する。図5は前側ヒートガード61を説明する図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は(A)中のC−C線矢視図である。一方、図6は、後側ヒートガード62を説明する図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図、(C)は(B)中のC−C断面図、(D)は(B)中のD−D断面図である。
前側またぎ部61Bは、後側ほど高さが高くなる左右一対の壁部61Cとこれらの上端を連結する天井部61Dとを有していて、下方が開口されている。天井部61Dは、後側が高くなるように傾斜しながら、板部61Aの前後方向の略中央まで延びるように形成されている。なお、天井部61Dの傾斜は、エンジン30(図2参照)のカムチェーン室30Gの上縁30Hの傾斜に対応している。天井部61Dの後端近傍には、車幅方向に長い略矩形の係止孔61Eが穿設されている。この係止孔61Eには、後述する後側ヒートガード62の爪部62I(図6参照)が係合される。
一方、後側ヒートガード62は、前側ヒートガード61と同様、例えば、ガラス繊維粉末入りのPP(ポリプロピレン)を材料として、平均肉厚が2.0mm程度となるように形成されている。後側ヒートガード62は、図6(A)に示すように、平面視形状が略矩形に形成されており、図6(B)に示すように、下側部分と上側部分とに大別すると、下側部分は、後側またぎ部62Aを構成し、上側部分は、電装品等が装着されるトレー部62Bを構成している。上述の後側ヒートガード62の略矩形の平面視形状は、上側部分のトレー部62Bの平面視形状と略一致している。
上述のように、前側ヒートガード61と後側ヒートガード62とが組み合わされて構成されたヒートガード部材60は、前者の前側またぎ部61Bと後者の後側またぎ部62Aとが前後に隣接するように配置されて、全体として、ヒートガード部材60のまたぎ部63(図9参照)を構成している。すなわち、ヒートガード部材60は、言い換えれば、全体として、エンジン30のカムチェーン室30Gを避けるようにまたぐまたぎ部63と、このまたぎ部63の車幅方向両側に設けられて、またぎ部63と略同じ前後方向の長さを有する板部61Aと、またぎ部63における後半部分(後側またぎ部62A)の上部に設けられて電装品が装着されるトレー部62Bとを有しているともいえる。
すなわち、前側ヒートガード61に対し、その前側またぎ部61Bの後端61Jよりも、爪部62Iが少し後方に位置するようにして、上方から後側ヒートガード62の左右の側壁62Cの下端62X(図6(B)参照)を、それぞれ前側ヒートガード61の後部内端61Iに載せる。このとき、後部内端61Iに立設されている舌片61L,61Mは、それぞれ左右の側壁62Cの内側に位置する。この状態で、後側ヒートガード62を前方に押す。これにより、後側ヒートガード62の爪部62Iが、前側ヒートガード61の係止孔61Eに係合されるとともに、当接部62Gが前側またぎ部61Bの後端61Jの裏面側に当接する。このとき、前側ヒートガード61の舌片61L,61Mの透孔に対して、後側ヒートガード62の左右の側壁62Cの透孔62J,62Kがそれぞれ一致する。そして、側壁62Cの透孔62Jと舌片61Lの透孔とに締結部材としてのプラスチック製のクリップトリムT(図4参照)を挿入し、同様に、他方の側壁62Cの透孔62Kと舌片61Mの透孔とにクリップトリムを挿入する。これにより、工具等を使用することなく簡単に前側ヒートガード61と後側ヒートガード62とを組み合わせてヒートガード部材60を構成することができる。
図4に示すように、ヒートガード部材60全体は、後側ヒートガード62の前端側上部の連結部62Yが、イグニッションコイルステー76の後端の取付部76Cに締結され、また、後側ヒートガード62の後部における左右両端の溝部62V,62Wがメインフレーム13の内側の係合ピン13Bに係合され、さらに、前側ヒートガード61の前側の舌片61N,61Oが、イグニッションコイルステー76に連結された別のステー(図示略)に締結されることで、車体に取り付けられている。
ここで、後側ヒートガード62の連結部62Yが締結されるイグニッションコイルステー76について説明する。
図7に示すように、左右の一対のメインフレーム13は、クロス部材74によって連結されており、このクロス部材74の車幅方向略中央には、ステー部75が固定されている。ステー部75は、図2,図4に示すように、カムチェーン室30Gの上縁30Hと同様の前傾姿勢で固定されており、このステー部75には、イグニッションコイルステー76が2本のボルト75Aによって前傾姿勢で締結されている。
すなわち、後側ヒートガード62の連結部62Yのスリット62Lに挿入されているイグニッションコイルステー76の舌片状の取付部76Cの透孔と、連結部の透孔62MとにクリップトリムTを挿入する。これにより、後側ヒートガード62の連結部62Yをイグニッションコイルステー76の後端の取付部76Cに締結する。また、後側ヒートガード62の後端側の左右にそれぞれ設けられた溝部62V,62Wを、左右一対のメインフレーム13の内側にそれぞれ突設された係合ピン13Bに係合させることで、後側ヒートガード62の後部上端側がメインフレーム13によって支持される。さらに、前側ヒートガード61の前端側の左右の舌片61N,61Oの透孔と、別のステーの透孔とにクリップトリムTを挿入することで、前側ヒートガード61の前端側の左右を、イグニッションコイルステー76に締結する。これにより、ヒートガード部材60全体が車体側に取り付けられる。この車体に対するヒートガード部材60の取り付けも、クリップトリムによる締結および係合によるものであるので、工具を使用することなく簡単に取付作業を行うことができる。なお、車体からのヒートガード部材60の取り外しも、工具を不要とした簡単な取付作業となる。
図8は、車体に取り付けられた状態のヒートガード部材60の平面図を示している。すなわち、図7に示す状態から、後側ヒートガード62の上面に装着されているウインカリレー71、バンク角センサ72、ECU73等の電装品を取り外し、さらに、クロス部材74に固定されているステー部75から、イグニッションコイルステー76、およびこれに取り付けられているイグニッションコイルステー76、IACV79等を取り外した状態、つまり、ヒートガード部材60の上方、および上端に配置されている角部材を取り外した状態を示している。
これに対し、前後方向に延びて相互に対向する分割線L1,L3は、図6(A)に示す後側ヒートガード62の左右の側壁62Cによって形成される。そして、図8に示すように、車幅方向の分割線L2が、クロス部材74と同じかこれよりも後方に位置し、また、前後方向の分割線L1,L3が、左右一対のメインフレーム13の車幅方向内側の部分よりもさらに内側に位置している。これにより、ヒートガード部材60は、前側ヒートガード61と後側ヒートガード62とに分割することにより、後側ヒートガード62を左右一対のメインフレーム13の間から上方に引き抜き、一方、前側ヒートガード61を側方から引き抜くことが可能となる。
まず、図2,図4に示す、ヒートガード部材60の上方や上面に配設されている各部材を取り外す。
イグニッションコイルステー76を車体側のステー部75に締結している2本のボルト75Aを外し、イグニッションコイルステー76の取付部76Cを後側ヒートガード62の連結部62Yに締結しているクリップトリムTを引き抜き、さらに、イグニッションコイルステー76に接続されている別のステーを、前側ヒートガード61の前側の左右の舌片61N,61Oに締結しているクリップトリムTを引き抜く。これにより、イグニッションコイルステー76を、左右のイグニッションコイル70、IACV79ともに取り外すことができる。さらに、後側ヒートガード62の上面の、電装品取付部62N,62O,62Pにそれぞれ装着されているウインカリレー71、バンク角センサ72、ECU73等の電装品を取り外す。
つづいて、ヒートガード部材60の後側ヒートガード62の後端の位置を規制している規制部材82を左右のサイドフレームから取り外し、さらに、後側ヒートガード62の左右の側壁62Cと、前側ヒートガード61の舌片61L,61Mとを締結しているクリップトリムTを引き抜く。これにより、後側ヒートガード62は、前側ヒートガード61から分離され、後方へのスライド移動が可能となる。
後側ヒートガード62を少し後方にスライド移動させることで、後端側左右の溝部62V,62Wを、左右のメインフレーム13の内側の係合ピン13Bから外すことができ、上方への移動が可能となる。後側ヒートガード62を左右のメインフレーム13の間から上方に引き抜く。
後側ヒートガード62が取り外された前側ヒートガード61は、車体の側方から引き抜くことが可能となる。
前側ヒートガード61は、図9に示すように、その高さ寸法Hが、後側ヒートガード62が取り外される以前のヒートガード部材60の高さ寸法に対して小さくなっている。このため、前側ヒートガード61を側方から引き抜く際に、前側ヒートガード61の引き抜く際に、側面視においてメインフレーム13に当たる位置まで持ち上げたとき(図7中では、二点鎖線で図示)に、その下縁Rの位置がエンジン30のカムチェーン室30Gの上縁30Hよりも高い位置に位置すれば、前側ヒートガード61をそのまま側方に引き抜くことができる。
ここで、図7に二点鎖線で示すように、前側ヒートガード61の下縁Rが上縁30Hに対して完全に高い位置にない場合であっても、つまり、下縁Rと上縁30Hが多少オーバーラップしている場合であっても、図5(A)に示すように、前側ヒートガード61の後部には、矩形の取付空間61Kが形成されているので、例えば、図5(A)中に矢印Pで示す、左の板部61Aの後部を基準として、左周り(半時計周り)に前側ヒートガード61を回転させることにより、取付空間61Kが円運動して、カムチェーン室30Gの上縁30Hから抜けるので、前側ヒートガード61を車体の側方から引き抜くことが可能となる。このとき、前側ヒートガード61の板部61Aの前端側外側には、湾曲部61Gが設けてあるので、板部61Aの先端が車体側の他部材に当たりにくくして、前側ヒートガード61を円滑に引き抜くことができる。
なお、上述では、ヒートガード部材60の後側ヒートガード62を左右のメインフレーム13の間から上方に引き抜く前に、後側ヒートガード62の上面に装着されたウインカリレー71、バンク角センサ72、ECU73等の電装品を後側ヒートガード62から取り外したが、これら電装品が図7に示す平面視において、クロス部材74よりも後方で、かつ左右のメインフレーム13よりも車幅方向内側に位置するように配置しておけば、これら電装品が装着されたままの状態で、後側ヒートガード62を上方に引き抜くことができる。また、逆に、組立自動二輪車は、これら電装品を後側ヒートガード62にサブアッセンブリした状態で、後側ヒートガード62を取り付けることが可能である。これにより、組立作業を効率化することができる。
また、イグニッションコイル70、ウインカリレー71、バンク角センサ72、ECU73等をヒートガード部材60の上方または上面に配置することにより、これら電装品は、燃料タンク50およびヒートガード部材60によって覆われることになるので、これら外装品の外観視を防止し、さらに、エンジン30の熱による影響を低減することができる。
また、ヒートガード部材60のまたぎ部63を、前側ヒートガード61の前側またぎ部61Bと、後側ヒートガード62とによって構成し、後側ヒートガード62を左右のメインフレーム13の間から上方に引き抜くことを可能としたので、前側ヒートガード61を車体側方から引き抜くことが可能になった。これにより、エンジン30のシリンダヘッド30Cのメンテナンス性を向上させることができる。
また、前側ヒートガード61に対する後側ヒートガード62との取り付けは、前側ヒートガード61の係止孔61Eと後側ヒートガード62の爪部62Iとの係合、および後側ヒートガード62の左右の側壁62Cの透孔62J,62Kと前側ヒートガード61の舌片61L,61Mのそれぞれに挿着したクリップトリムによる締結によって行われているので、取り付け、さらにはこの逆に取り外しが容易である。
また、車体側に対するヒートガード部材60の取り付けは、左右のメインフレーム13の内側の係合ピン13Bに対する、後側ヒートガード62の溝部62V,62Wの係合、およびイグニッションコイルステー76に取付部76Cに対する後側ヒートガード62の連結部62YのクリップトリムTによる締結、およびイグニッションコイルステー76に連結された他のステーに対する前側ヒートガード61の前側の左右の舌片61N、61OのクリップトリムTによる締結によって行われるので、車体に対するヒートガード部材60の取り付け、取り外しが容易である。
また、図2,図3に示すように、ヒートガード部材60を、燃料タンク50のフレームまたぎ部50Aの間で、かつフレームまたぎ部50Aの下端50Bよりも高い位置に配置すれば、ヒートガード部材60が外部から視認できないようにすることができる。
また、図4に示すように、前側ヒートガード61の板部61Aの前端に切欠部61Fを設けて、ここにAIチューブ77,78を通し、また、前側ヒートガード61の板部61Aの後端に凹部61Hを設けて、ここにバキュームホース80を通すことにより、これらAIチューブ77,78、バキュームホース80の配管を可能にしつつ、板部61Aの前後方向の長さを長く確保して、シリンダヘッド30Cの上方をより広い面積で覆うことが可能となる。
また、図9に示すように、後側ヒートガード62の後側またぎ部62Aを、カムチェーン室30Gの後端よりもさらに後方に延長することにより、この延長部分に、カムチェーン室30Gの後端と、エアクリーナー38の前面上部とを連結するブリーザーチューブ83を通すようにすれば、ヒートガード部材60を設けた場合であっても、ブリーザーチューブ83がカムチェーン室30Gの後端とエアクリーナー38の前面上部とを最短距離で連結することが可能となる。
11 車体フレーム
12 ヘッドパイプ
13 メインフレーム
13B 係合ピン(係止部)
30 エンジン(並列多気筒エンジン)
30C ヘッドカバー
30G カムチェーン室
30H 上縁
50 燃料タンク
50A フレームまたぎ部
60 ヒートガード部材
61 前側ヒートガード
61A 板部
61B 前側またぎ部
62 後側ヒートガード
62A 後側またぎ部
62N,62O,62P 電装品取付部
62V,62W 溝部
63 またぎ部
74 クロス部材
75 ステー部
76 イグニッションコイルステー
L1,L2,L3 分割線
Claims (5)
- ヘッドパイプから後下方に延びる左右一対のメインフレームを有する車体フレームと、当該車体フレームに前記左右一対のメインフレーム下方で締結される並列多気筒エンジンと、前記左右一対のメインフレームを車幅方向にまたぐ形状のフレームまたぎ部を有するとともに、前記左右一対のメインフレーム上部に支持される燃料タンクと、が備えられ、前記並列多気筒エンジンは、車幅方向中央上部にカムチェーン室が設けられ、当該カムチェーン室の上縁が前記並列多気筒エンジンの車体締結状態で前傾するように配された自動二輪車において、
前記左右一対のメインフレームと前記並列多気筒エンジンとの間にヒートガード部材が設けられ、
当該ヒートガード部材は、前記燃料タンクの前記フレームまたぎ部下方から前記並列多気筒エンジンの前記カムチェーン室にかけて設けられる左右一対の板部と、前記カムチェーン室をまたぐまたぎ部と、を有するとともに、
前記ヒートガード部材は、前記またぎ部の前後方向中間部で前側と後側とに分割された前側ヒートガードと後側ヒートガードとが組まれて設けられることを特徴とする自動二輪車。 - 前記前側ヒートガードと前記後側ヒートガードは平面視で後側に開放した略U字状に分割線が形成され、前記略U字状の分割線のうち左右一対前後方向に延びる分割線は前記左右一対のメインフレームよりも車幅方向内側となるように設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
- 前記後側ヒートガードには電装品取付部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車。
- 前記左右一対のメインフレームには、前記前側ヒートガードの上方位置でクロス部材が設けられ、当該クロス部材の下部にはステー部が設けられ、当該ステー部にはイグニッションコイルを支持するイグニッションコイルステーが支持され、前記後側ヒートガードは前記イグニッションコイルステーの後端に支持されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
- 前記左右一対のメインフレームの車幅方向内側部には左右一対の係止部が設けられ、前記後側ヒートガードの両側面には当該係止部と係合する溝部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車。
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