JP2011033989A - レンズ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ枠の熱カシメされる端部側に、精度よく遮光用マスクを取り付けることができ、良好にフレアやゴースト等の発生を防止することができるレンズ装置を提供する。
【解決手段】前マスターレンズ34が固定されるプラスチック製のレンズ枠35には、遮光用マスク37が取り付けられる第1の外周面(取付面)35B、この第1の外周面よりも径の小さい第2の外周面35C、及び熱カシメにより変形させられるテーパー面35D等が形成されている。遮光用マスク37は、レンズ枠35の第1の外周面35Bに、その筒体部37Aが被さるようにして装着され、筒体部37Aの一端から内径側に延びる所定の開口を有する遮光部37Bにより不要光を遮るように構成されている。前記レンズ枠35と遮光用マスク37とは、熱カシメ部との干渉を回避するための空間が生じるように形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明はレンズ装置に係り、特にフレアやゴースト等の発生を防止するための遮光技術に関する。
従来、被写界からの正規の光が通過する光路以外の領域をふさぐ遮光部材を、レンズ鏡胴内に配設し、フレアやゴースト等の発生を防止する遮光対策がとられている。
特許文献1には、レンズ鏡胴内のレンズ枠の出射側の端面に、薄い板状の遮光板が配設されたレンズ装置が記載されている。
また、レンズ枠にレンズを固定する方法として、レンズ枠の一部を熱変形させることでレンズを固定する熱カシメが知られている(特許文献2)。
特開2006−243384号公報 特開2005−316044号公報
特許文献1に記載の発明のように、薄い板状の遮光板をレンズ枠の端部にねじ等により固定する場合には、レンズ枠の端部に遮光板を安定して固定するための平坦面が必要であり、レンズ枠の外形が大きくなるという問題がある。
また、レンズ枠にレンズを熱カシメにより固定する場合、熱カシメによりレンズ枠の端部が熱変形するため、そのレンズ枠の熱変形した端部側に板状の遮光板を取り付けることができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、レンズ枠の熱カシメされる端部側に、精度よく遮光用マスクを取り付けることができ、良好にフレアやゴースト等の発生を防止することができるレンズ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、レンズ鏡胴本体にレンズ枠を介して配設されるレンズと、前記レンズから出射する光束又は前記レンズに入射する光束を通過させる開口を有する遮光用マスクとを有するレンズ装置において、前記レンズを固定するためにレンズ挿入側の端部が熱カシメされたプラスチック製の前記レンズ枠と、前記レンズ枠のレンズ挿入側の外周面に装着される筒体部と、該筒体部の一端から内径側に延びる所定の開口を有する遮光部とが一体成形されてなる前記遮光用マスクと、を備え、前記レンズ枠と前記遮光用マスクとは、前記レンズ枠の熱カシメ部との干渉を回避するための空間が生じるように形成されていることを特徴としている。
上記遮光用マスクは、レンズ枠の熱カシメが行われた端部側の外周面(熱カシメによる熱変形を受けていない外周面)に、その筒体部が被さるようにして装着され、筒体部の一端から内径側に延びる所定の開口を有する遮光部により不要光を遮るように構成されている。また、前記レンズ枠と前記遮光用マスクとは、前記レンズ枠の熱カシメ部との干渉を回避するための空間が生じるように形成されている。これにより、熱カシメが行われたレンズ枠の端部側に遮光用マスクを精度よく取り付けることができ、また、レンズ枠の外形を最小限にしつつ、前記遮光用マスクを良好に取り付けることができる。
請求項2に示すように請求項1に記載のレンズ装置において、前記レンズ枠は、前記遮光用マスクの筒体部の基端部が装着される第1の外周面が形成されるとともに、前記第1の外周面よりも径の小さい第2の外周面が形成され、前記第2の外周面と前記遮光用マスクの内周面との間に空間が生じるようにしたことを特徴としている。即ち、前記レンズ枠の第1の外周面と第2の外周面とは異なる径の外周面として構成されており、これにより熱カシメによるレンズ枠の端部の変形が、前記遮光用マスクが装着される第1の外周面に及ばないようにしている。尚、前記第2の外周面は、光軸方向と平行な面に限らず、所定の傾斜を有するテーパー面でもよい。
請求項3に示すように請求項2に記載のレンズ装置において、前記レンズ枠は、前記第1の外周面の奥行き端に、前記遮光用マスクの筒体部の端面が当接する段部が形成されていることを特徴としている。これにより、前記レンズ枠に対する遮光用マスクの位置(光軸方向の位置)を精度よく位置決めすることができる。
請求項4に示すように請求項1から3のいずれかに記載のレンズ装置において、前記遮光用マスクは、前記筒体部の端面に接着剤を溜めておくための複数の接着用切欠きが形成され、前記接着用切欠きに接着剤が注入されて前記レンズ枠に固定されることを特徴としている。尚、前記接着剤としては、紫外線硬化型接着剤(UV接着剤)を適用することができる。
請求項5に示すように請求項1から4のいずれかに記載のレンズ装置において、前記遮光用マスクは、プラスチックにより形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、レンズ枠の熱カシメされる端部側の外周面に、遮光用マスクの筒体部が被さるように装着するようにしたため、レンズ枠の外形を最小限にしつつ、前記遮光用マスクを精度良くレンズ枠に取り付けることができ、特に前記レンズ枠と前記遮光用マスクとは、前記レンズ枠の熱カシメ部との干渉を回避するための空間が生じるように形成されているため、熱カシメ部の変形の影響を受けずに前記遮光用マスクをレンズ枠に取り付けることができる。
本発明に係るレンズ装置を側面から見た断面図 レンズ枠にレンズを熱カシメにより固定する様子を示す要部断面図 図1の要部を拡大した断面図 図3に示したレンズ枠を含むレンズ(前マスターレンズ)の外観を示す斜視図 本発明の他の実施の形態を示すレンズ装置の要部断面図
以下、添付図面に従って本発明に係るレンズ装置の実施の形態について説明する。
[レンズ装置の全体構成]
図1は、本発明が適用された例えば民生用のビデオカメラ、テレビ放送用のENG(Electronic News Gathering)カメラ、監視用カメラ等に適用されるリアフォーカス式で可変焦点距離のレンズ装置を側面から見た断面図であり、光軸Oから上半分に関して示している。
図1において、レンズ装置1のレンズ鏡胴本体は、主として前枠10、前固定環12、第1本体環14、第2本体環16、後固定環18、マウント取付枠20、及びマウント環22によって略円筒状に構成されている。
第1本体環14は、レンズ鏡胴本体の最内周の構成部材であり、この第1本体環14の外周前方側に前固定環12がねじにより固定され、前固定環12の前方に前枠10がねじにより固定されている。また、第1本体環14の外周後方側に第2本体環16がねじにより固定され、第2本体環16の後方に後固定環18が、後固定環18の後方にマウント取付枠20が、マウント取付枠20の後方にマウント環22がそれぞれねじにより固定されている。
尚、前枠10には、レンズフード24が装着できるようになっている。また、レンズ装置1は、マウント環22を介してレンズ交換式のカメラ本体に装着される。
このレンズ装置1における光学系は、物体側から順に、固定レンズ(第1群レンズ)30、ズーム(変倍)レンズ(第2群レンズ)32、前マスターレンズ(第3群レンズ)34、フォーカスレンズ(第4群レンズ)36、及び後マスターレンズ(第5群レンズ)38の5群から構成されている。また、前マスターレンズ34の直前には、虹彩絞り40が設けられている。
ズームレンズ32が取り付けられたレンズ枠42は、押え環44により移動枠46に固定されている。第1本体環14の内周部にはカム筒48が回動可能に保持されており、移動枠46は、カムピン46Aを介してカム筒48の内周部に保持されている。
即ち、第1本体環14の内周面には光軸O方向の直進溝14Aが形成されるとともに、カム筒48にはカム溝(カム形状の孔)48Aが形成されており、移動枠46に固定されたカムピン46Aが、カム筒48のカム溝48Aを挿通して第1本体環14の直進溝14Aに係合されている。これによって移動枠46は、回転が規制された状態で光軸O方向に直進可能に保持されるとともに、カムピン46Aがカム溝48Aに係合する位置に保持される。
従って、カム筒48が回動すると、カム筒48のカム溝48Aと第1本体環14の直進溝46Aとの交差位置がカム形状に応じた位置に変化し、その交差位置へのカムピン46Aの移動によって移動枠46が光軸O方向に進退移動する。
一方、第2本体環16の外周部には、ズームリング50が回動可能に配置されており、そのズームリング50の内周面の径方向内向きに棒状の連結軸52が取り付けられている。この連結軸52は、第1本体環14に形成された周方向の長孔(図示せず)を挿通してカム筒48に連結されている。これにより、ズームリング50を回動操作すると、それに連動してカム筒48が回動する。カム筒48が回動すると、上述のように移動枠46が進退移動し、移動枠46と連動してズームレンズ32が光軸O方向に移動する。従って、ズームリング50の回動操作によりズーム倍率が変更されるようになっている。
虹彩絞り40は、主としてプラスチック製の地板(絞り枠)54と、菊座(カム板)56と、絞り枠54とカム板56との間に配置された複数枚の絞り羽根58とによって構成されている。後固定環18とマウント取付枠20との間には、アイリスリング60が回動可能に配設され、このアイリスリング60には、カム板56から延出する連結軸56Aが連結されている。これにより、アイリスリング60の回動によりカム板56が回動し、絞り羽根58が開閉動作するようになっている。
フォーカスレンズ36は、光学系の焦点位置を変更するもので、前マスターレンズ34等を保持する保持枠62と、この保持枠62の後端に配設される後マスターレンズ38のレンズ枠64との間に保持されている基準のガイド軸及び回転規制用のガイド軸(図示せず)により、光軸O方向に移動可能に支持されている。また、保持枠62には、ガイド軸を挟んで一対のボイスコイルモータ(VCM)66が配設されており、フォーカスレンズ36は、このVCM66の動力によって電動で駆動されるようになっている。
前固定環12の外周部には、第1フォーカスリング70、及び第2フォーカスリング72がそれぞれ回動可能に配置されている。第1フォーカスリング70は、回動範囲が規制されておらず、エンドレスに回転させることができるとともに、光軸方向にスライド可能に配設されている。また、第2フォーカスリング72は、ストッパー軸74により約120度の範囲内で回動できるように規制されている。
第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72とが対向する端面には、それぞれ鋸歯状のクラッチ部70A、72Aが形成されており、図1に示す状態では、クラッチ部70A,72Aが連結(噛合)し、第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72とが一体的に回動する。従って、この状態で、第1フォーカスリング70を手動で回動させる場合には、約120度の範囲内でのみ回動させることができる。
一方、第1フォーカスリング70を、クリック用弾性部材76を乗り越えるように前方にスライドさせると、前記クラッチ部70A、72Aの連結が外れる。これにより第1フォーカスリング70は、エンドレスで回転できるようになる。
上記構成のレンズ装置1の側面には、ねじ孔80、82を介してグリップ部を兼ねた駆動部(図示せず)が取り付けられる。
駆動部は、ズームリング50、アイリスリング60を駆動するための駆動手段を有するとともに、内部に制御基板が配設され、シーソー式のズームスイッチにより電動でズームレンズ32等を駆動制御するとともに、フォーカスレンズ36や虹彩絞り40を制御する。
<各種の検出手段>
第1本体環14の外周面には、光軸方向に沿ってリニアポテンショメータが配設されており、このリニアポテンショメータ(ズームリニアPOT)は、カム筒48の回転によりズームレンズ32が光軸方向に移動すると、その移動位置に対応した位置信号(絶対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。
カム筒48の後端面には、N極、S極が着磁された磁気リング84が接着されており、第1本体環14には、前記磁気リング84に対向して磁気センサ(MRセンサ)が配設されている。カム筒48とともに磁気リング84が回転すると、MRセンサはその回転量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。
尚、ズームリニアPOTの出力は、電源投入時に使用され、その後は、ズーム位置検出用のMRセンサの出力が使用される。
フォーカスレンズ36のガイド軸に対向する保持枠62には、フォーカスレンズ位置検出用のMRセンサが配設されており、このMRセンサは、フォーカスレンズ36の移動量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。また、フォーカスレンズ36の基準位置を検出するためのホームポジションセンサ(フォトインタラプタ)が保持枠62内に配設されており、駆動部は、ホームポジションセンサによって検出されたフォーカスレンズ36の基準位置を基準にしてMRセンサの出力信号をカウントすることによりフォーカスレンズ36の絶対位置を検知している。
第1フォーカスリング70及び第2フォーカスリング72の周囲には、それぞれ歯車70B,72Bが形成されており、これらの歯車70B,72Bは、それぞれ駆動部側に設けられた相対位置検出型センサ(インクリメンタルエンコーダ)、及び絶対位置検出型センサ(アブソリュートエンコーダ)の検出軸の歯車に連結している。
これにより、駆動部は、第1フォーカスリング70の相対的な回転量を検知することができるとともに、第2フォーカスリング72の絶対的な回転位置を検知することができる。
また、前固定環12の先端部には、フォトインタラプタ86が配設されており、一方、第1フォーカスリング70の先端には、遮光板70Cが設けられている。このフォトインタラプタ86は、遮光板70Cの有無を示す検出信号を駆動部に出力する。これにより駆動部は、フォトインタラプタ86からの検出信号により第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否かを検知することができる。
[レンズ制御]
マウント取付枠20の側面には、スライド式のマクロON/OFFスイッチと、AF/MF切替えスイッチと、ノンロック式のAFプッシュスイッチとが配設されており、これらのスイッチの操作に伴う出力信号は、リード線を介して駆動部に加えられるようになっている。
ここで、マクロON/OFFスイッチは、マクロ撮影モードをON/OFFさせるスイッチである。AF/MF切替えスイッチは、被写体像のコントラストが最大になるように自動的にフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うオートフォーカス(AF)モードと、第1フォーカスリングを手動で回動操作することによりフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うマニュアルフォーカス(MF)モードとを切り替えるスイッチである。AFプッシュスイッチは、AF/MF切替えスイッチによりMFモードに切り替えられている場合に、キートップが押下(プッシュ)されている期間だけAFモードに切り替えるスイッチである。
<フォーカス制御>
AF/MF切替えスイッチによりAFモードに切り替えられている場合には、駆動部は、第1フォーカスリング70、第2フォーカスリング72の操作にかかわらず、自動的にフォーカスレンズ36を合焦位置に移動させるAF制御を行う。
一方、AF/MF切替えスイッチによりMFモードに切り替えられている場合には、第1フォーカスリング70のスライド位置に応じて、フルMFモード(端付き)とAF/MFモード(エンドレス)とが切り替えられるようになっている。
即ち、駆動部は、前述したフォトインタラプタ86からの検出信号により第1フォーカスリング70のスライド位置(第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否か)を検知することができ、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結している場合にはフルMFモードに切り替え、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していない場合にはAF/MFモードに切り替える。
駆動部は、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているフルMFモード時には、第2フォーカスリング72の歯車72Bに連結している絶対位置検出型センサからの絶対位置信号(至近から無限遠の範囲内の撮影距離を指令する信号)と、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から得られるズーム位置の絶対位置を示す信号(ズーム倍率を示す信号)とに基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御する。即ち、撮影距離に対応するフォーカスレンズ36の移動すべき位置は、ズームレンズ32の現在のズーム位置(ズーム倍率)に応じて予め設定されており、駆動部は、第1フォーカスリング70の手動操作に連動して第2フォーカスリング72が回動すると、その回動位置を示す信号(撮影距離を指令する信号)と現在のズーム倍率とに基づいてフォーカスレンズ36を対応する位置に移動させる。
このようにフルMFモードに切り替えられると、第1フォーカスリング70を手動で操作することにより、フォーカスレンズ36を所望の撮影距離に対応する位置に移動させることができる。尚、第1フォーカスリング70は、ストッパー軸74によって回動範囲が規制されている端付きの第2フォーカスリング72に連結しているため、その回動範囲が第2フォーカスリング72と同様に規制され、至近端から無限遠端に対応する回動範囲内で回動できるようになっている。
上記フルMFモードは、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72を介して回動範囲が制限されており、操作者は、第1フォーカスリング70が端に到達したときの操作感によってフォーカスレンズ36が至近端又は無限遠端に到達したことを認識することができる。このような第1フォーカスリング70のみによるフォーカス操作は、本職のカメラマン等が使い慣れた方式である。
一方、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していないAF/MFモード時には、第1フォーカスリング70を回動させることによりフォーカスレンズ36を移動させるMFモードと、前述したAFプッシュスイッチの押下によるAFモードとを適宜使い分けてフォーカス制御を行うことができる。
即ち、駆動部は、AF/MFモード時に第1フォーカスリング70が操作され、第1フォーカスリング70の歯車70Bに連結している相対位置検出型センサからの相対位置信号を入力すると、その相対位置信号に基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御し、第1フォーカスリング70の回動量に対応した移動量だけフォーカスレンズ36を移動させる。
尚、AF/MFモード時には第1フォーカスリング70は、第2フォーカスリング72に連結していないため、その回動範囲が規制されずエンドレスで回転できるが、駆動部は、フォーカスレンズ36が無限遠端又は至近端の位置まで移動すると、その端を超える移動指令は出力しないようにしている。
また、AF/MFモード時にAFプッシュスイッチの押下によりAFモードに一時的に切り替え、その後、AFプッシュスイッチから手を離してMFモードに切り替えると、AFモードによって自動的に合焦したフォーカスレンズ36の位置を引き継いで、第1フォーカスリング70を操作した分だけフォーカスレンズ36を変位させることができ、使い勝手がよくなる。
<ズーム制御>
駆動部に設けられているシーソー式のズームスイッチを操作すると、駆動部内の電動モータからズームリング50の周囲に形成されている歯車50Aに回転駆動力が伝達され、これによりズームリング50を回動させることができるようになっている。また、ズームリング50(ズームリング50に植設された図示しないズームレバー)を手動で操作することにより、ズームリング50を回動させることができるようになっている。
ズームリング50が回動すると、連結軸52を介して連結されているカム筒48が回動し、カム筒48が回動すると、第1本体環14に形成されている直進溝14A及びカム筒48のカム溝48Aに係合しているカムピン46Aを介して移動枠46が光軸O方向に進退移動する。このようにズームリング50を回動させると、ズームレンズ32を光軸O方向に移動させることができ、ズーム倍率を変更させることができる。
上記のようにしてズームレンズ32の移動によりズーム倍率が変化すると、焦点面が移動するが、駆動部は、ズーム倍率の変化に伴う焦点面の移動を補正する補正光学系としてフォーカスレンズ36を兼用し、ズーム倍率にかかわらず焦点面が移動しないようにフォーカスレンズ36の位置を制御している。
即ち、駆動部は、ズーム操作前の現在のズームレンズ32のズーム位置を、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から取得するとともに、現在のフォーカスレンズ36の位置をフォーカスレンズ位置検出用のMRセンサから取得し、予め撮影距離毎に準備されている焦点面を移動させないズーム位置とフォーカスレンズ位置との関係を示す補正曲線から、前記取得したズーム位置及びフォーカスレンズ位置に基づいて対応する補正曲線を選択し、その後、ズームレンズ32の移動量が、ズームレンズ位置検出用のMRセンサの出力信号に基づいて検出されると、この検出されたズーム位置に対応するフォーカスレンズ位置(焦点面を移動させないフォーカスレンズ位置)を前記選択した補正曲線から読み出し、読み出したフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ36を移動させる。
これにより、フォーカス制御により焦点面が、レンズ装置1が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整した後、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにする(ピントがずれないようにする)ことができる。
これにより、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにすることができる。従って、一旦、フォーカス制御により焦点面がレンズ装置1が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整すると、その後、ズーム操作してもピントがずれないようにすることができる。
[実施の形態]
次に、上記構成のレンズ装置1に適用された前マスターレンズ34における遮光構造について詳述する。
まず、前マスターレンズ34のレンズ枠35に、前マスターレンズ34を固定するレンズ固定方法について説明する。
前マスターレンズ34は、複数枚のレンズから構成されており、各レンズはレンズ枠35のレンズ挿入側(像面側)から順次挿入される。ここで、物体側の先頭のレンズは、プラスチック製のレンズ枠35の物体側のフランジ部により係止され、後続のレンズは直前のレンズ又はスペーサに当接するように挿入され、最後のレンズはレンズ枠35の熱カシメによりレンズ枠35に固定される。
図2はレンズ枠35に前マスターレンズ34を熱カシメにより固定する様子を示す要部断面図である。
図2に示すようにレンズ枠35には、レンズ枠35の外周面35Aよりも像面側に該外周面35Aよりも径の小さい第1の外周面35Bが形成され、また、第1の外周面35Bよりも像面側に該第1の外周面35Bよりも径の小さい第2の外周面35Cが形成され、更に第2の外周面35Cよりも像面側にテーパー面35Dが形成されている。
前記レンズ枠35の第1の外周面35Bは、後述する遮光用マスク37の取付面として使用され、第2の外周面35C及びテーパー面35Dを含むレンズ挿入側の端部は、熱カシメされる端部であり、熱カシメ時にその一部が溶融し又は熱変形する部分である。
前マスターレンズ34の出射面と側面とのコーナー部分には、面取りされた面取り部34Aが形成されており、前マスターレンズ34の側面及び面取り部34Aには、筆等を用いて反射防止用の塗料(例えば、黒色つや消し塗料)が塗布(以下、「面塗り」という)されている。
レンズ枠35に前マスターレンズ34を熱カシメにより固定する場合には、前マスターレンズ34を構成する複数のレンズのうちの最後のレンズをレンズ枠35のレンズ挿入側(像面側)から挿入した後、図2に示すように熱カシメ装置の加熱された治具100を矢印A方向に移動させ、レンズ枠35のレンズ挿入側の端部(特に、テーパー面35Dを含む端部)の一部を熱で溶かしてレンズを固定する。
上記熱カシメにより熱変形したレンズ枠35のレンズ挿入側の端部は、図3に示すように前マスターレンズ34の面取り部34Aを覆うようになる。
次に、上記前マスターレンズ34が固定されたレンズ枠35に取り付けられる遮光用マスク37について説明する。
図3は図1の要部を拡大した断面図であり、前マスターレンズ34が固定されたレンズ枠35及び遮光用マスク37を含む断面図である。また、図4は前マスターレンズ34が固定されたレンズ枠35及び遮光用マスク37の外観を示す斜視図である。
これらの図面に示すように、遮光用マスク37は、レンズ枠35の第1の外周面35B(取付面)と同径の内周面を有する筒体部37Aと、この筒体部37Aの一端から内径側に延びる所定の開口を有する遮光部37Bとがプラスチック(黒色のポリカーボネート)により一体成形されて構成されている。また、上記筒体部37Aの端面には、接着剤(UV接着剤)を溜めておくための接着用切欠き37C(図4参照)が4箇所設けられている。
上記構成の遮光用マスク37をレンズ枠35に取り付ける場合には、レンズ枠35のレンズ挿入側の端部を覆うように遮光用マスク37をレンズ枠35に被せる。このとき、遮光用マスク37の筒体部37Aの内周面が、レンズ枠35の第1の外周面35B(取付面)と面接触し、かつ筒体部37Aの端面が、第1の外周面35Bの奥行き端の段部(レンズ枠35の外周面35Aと第1の外周面35Bとの段部)に当接させられる。
これにより、遮光用マスク37は、レンズ枠35に対して精度よく位置決めすることができる。
続いて、遮光用マスク37の筒体部37Aの端面に形成された4箇所の接着用切欠き37CにUV接着剤を注入し、UV光を照射してUV接着剤を硬化させて遮光用マスク37をレンズ枠35に固定する。
図3に示すように、レンズ枠35に遮光用マスク37が取り付けられた状態において、レンズ枠35の第2の外周面35C,テーパー面35Dと、遮光用マスク37の内面との間には空間が生じるようになっている。
即ち、熱カシメによりレンズ枠35のテーパー面35Dは変形し、また、第2の外周面35Cにも熱カシメの熱が伝わって変形することがあるが、前記遮光用マスク37の内面と熱カシメ部との間の空間が形成されるため、遮光用マスク37と熱カシメ部とが干渉するのを回避することができる。尚、遮光用マスク37の取付面となるレンズ枠35の第1の外周面35Bは、熱カシメ部から離れた位置にあるため、熱カシメによる変形等の影響を受けないようになっている。
[他の実施の形態]
図5は本発明の他の実施の形態を示すレンズ装置の要部断面図である。尚、図3に示した実施の形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示す実施の形態では、レンズ枠35’の形状が、図3に示したレンズ枠35と相違しており、特にレンズ枠35’の像面側の端部の形状が相違している。
即ち、レンズ枠35’は、遮光用マスク37の取付面となるレンズ枠35’の第1の外周面35Bと熱カシメにより変形させられるテーパー面35Dとの間に、両者の面を連続的に結ぶテーパー面35C’が形成されている。
このテーパー面35C’と遮光用マスク37の筒体部37Aの内周面との間には、断面形状が三角形の空間が生じるため、仮にテーパー面35C’の一部が熱カシメにより変形しても遮光用マスク37の取り付けには支障がない。
また、レンズ枠35’のテーパー面35C’は、第1の外周面35B(取付面)と連続しているため、遮光用マスク37をレンズ枠35’に装着する際のガイドとなる。
尚、テーパー面35C’とテーパー面35Dとはテーパー角が異なるが、同じテーパー角(即ち、テーパー面35C’とテーパー面35Dとを同一のテーパー面)にしてもよい。
[その他]
この実施の形態のレンズ装置1では、前マスターレンズ34が取り付けられたレンズ枠35の像面側の端部に遮光用マスク37を取り付けるようにしたが、本発明はこれに限定されず、他のレンズのレンズ枠の熱カシメ部側に遮光用マスクを取り付ける場合に適用できる。即ち、図1に示したレンズ装置1は、ズームレンズ32の物体側、フォーカスレンズ36の像面側、後マスターレンズ38の像面側のレンズ枠の端部が熱カシメされるが、これらのレンズの熱カシメされるレンズ枠の端部に遮光用マスクを取り付ける必要がある場合に、本発明を適用することができる。
また、レンズ枠の形状は、この実施の形態に限定されず、少なくとも熱カシメ部よりも奥行き側の外周面に遮光用マスクが装着される取付面を有し、この取付面よりもレンズ挿入側の外周面が、前記取付面よりも内径側に位置し、遮光用マスクとの間に空間が形成されるものであれば、如何なる形状でもよい。
また、本発明に付随する効果として、遮光用マスクにより光束が遮られるため、レンズのカシメ部における面塗りのはみ出し量規格の緩和が可能であり、面塗り作業が容易になるという効果がある。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1…レンズ装置、18…後固定環、34…前マスターレンズ、34A…面取り部、35…レンズ枠、35B…第1の外周面、35C…第2の外周面、35C’、35D…テーパー面、37…遮光用マスク、37A…筒体部、37B…遮光部、37C…接着用切欠き、62…保持枠

Claims (5)

  1. レンズ鏡胴本体にレンズ枠を介して配設されるレンズと、前記レンズから出射する光束又は前記レンズに入射する光束を通過させる開口を有する遮光用マスクとを有するレンズ装置において、
    前記レンズを固定するためにレンズ挿入側の端部が熱カシメされたプラスチック製の前記レンズ枠と、
    前記レンズ枠のレンズ挿入側の外周面に装着される筒体部と、該筒体部の一端から内径側に延びる所定の開口を有する遮光部とが一体成形されてなる前記遮光用マスクと、を備え、
    前記レンズ枠と前記遮光用マスクとは、前記レンズ枠の熱カシメ部との干渉を回避するための空間が生じるように形成されていることを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記レンズ枠は、前記遮光用マスクの筒体部の基端部が装着される第1の外周面が形成されるとともに、前記第1の外周面よりも径の小さい第2の外周面が形成され、前記第2の外周面と前記遮光用マスクの内周面との間に空間が生じるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記レンズ枠は、前記第1の外周面の奥行き端に、前記遮光用マスクの筒体部の端面が当接する段部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ装置。
  4. 前記遮光用マスクは、前記筒体部の端面に接着剤を溜めておくための複数の接着用切欠きが形成され、前記接着用切欠きに接着剤が注入されて前記レンズ枠に固定されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のレンズ装置。
  5. 前記遮光用マスクは、プラスチックにより形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレンズ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013073044A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Fujifilm Corp ガラス・レンズおよびその製造方法

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