JP2011013388A - カプセルトナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 カプセルトナーの製造方法は、樹脂微粒子とシリカ微粒子とを混合し、得られた微粒子混合物をトナー母粒子表面に付着させる微粒子混合物付着工程と、流動状態にあるトナー母粒子および微粒子混合物に、これらの粒子を可塑化させる液体を噴霧する噴霧工程と、トナー母粒子に付着した樹脂微粒子を軟化し、膜化させる膜化工程とを含み、前記微粒子混合物は、前記樹脂微粒子の粒子径に対して50%以上100%以下の粒子径を有するシリカ微粒子を、前記樹脂微粒子に対して10重量%以上30重量%以下含む。
【選択図】 図1
Description
流動状態にあるトナー母粒子および微粒子混合物に、これらの粒子を可塑化させる液体を噴霧手段からキャリアガスによって噴霧する噴霧工程と、
トナー母粒子に付着した樹脂微粒子が軟化して膜化するまで回転撹拌手段の回転を続けてトナー母粒子および樹脂微粒子を流動させる膜化工程とを含み、
前記微粒子混合物は、前記樹脂微粒子の粒子径に対して50%以上100%以下の粒子径を有するシリカ微粒子を、前記樹脂微粒子に対して10重量%以上30重量%以下含むことを特徴とするカプセルトナーの製造方法である。
また本発明は、樹脂微粒子のガラス転移温度が60℃以上であることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係るトナーの製造方法の手順の一例を示す工程図である。本発明のトナーの製造方法は、トナー母粒子を作製するトナー母粒子作製工程S1と、樹脂微粒子を調製する樹脂微粒子調製工程S2と、トナー母粒子に樹脂微粒子を被覆する被覆工程S3とを含む。
トナー母粒子作製工程S1では、樹脂層によって被覆されるべきトナー母粒子を作製する。トナー母粒子は、結着樹脂および着色剤を含む粒子であり、その作製方法は特に限定されることなく、公知の方法によって行うことができる。トナー母粒子の作製方法としては、たとえば、粉砕法などの乾式法、懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、溶解懸濁法、溶融乳化法などの湿式法が挙げられる。以下、粉砕法によってトナー母粒子を作製する方法を説明する。
粉砕法によるトナー母粒子の作製では、結着樹脂、着色剤およびその他の添加剤を含むトナー組成物を、混合機で乾式混合した後、混練機によって溶融混練する。溶融混練によって得られる混練物を冷却固化し、固化物を粉砕機によって粉砕する。その後必要に応じて分級などの粒度調整を行い、トナー母粒子を得る。
前述のように、トナー母粒子は、結着樹脂と着色剤とを含む。結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、黒トナーまたはカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができ、たとえば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが挙げられる。また原料モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応を行って得られる樹脂を用いてもよい。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
樹脂微粒子調製工程S2では、乾燥した樹脂微粒子を調製する。乾燥にはどのような方法を用いてもよく、たとえば熱風受熱式乾燥、伝導伝熱式乾燥、遠赤外線乾燥、マイクロ波乾燥などの方法で乾燥樹脂微粒子を得られる。樹脂微粒子は、後の被覆工程S3において、トナー母粒子を膜化するシェル剤として用いられる。トナー母粒子表面を膜化することにより、たとえばトナー母粒子に含まれる離型剤などの低融点成分の溶融による、保存中のトナー凝集の発生を防止できる。また、たとえば樹脂微粒子を分散させた液体を噴霧してトナー母粒子を被覆した場合、樹脂微粒子の形状がトナー母粒子表面に残るので、表面が平滑なトナーに比べクリーニング性に優れるトナーを得られる。
<トナーの製造装置>
図2は、本発明のカプセルトナーの製造方法で用いるトナーの製造装置201の構成を示す正面図である。図3は、図2に示すトナーの製造装置201を切断面線A200―A200からみた概略断面図である。被覆工程S3では、たとえば図2に示すトナーの製造装置201を用い、トナー母粒子作製工程S1で作製したトナー母粒子に樹脂微粒子調製工程S2で調製した微粒子混合物を付着させ、前記装置内での循環と撹拌の相乗効果による衝撃力でトナー母粒子に樹脂膜を形成する。トナーの製造装置201は回転撹拌装置であり、粉体流路202と、噴霧手段203と、回転撹拌手段204と、図示しない温度調整用ジャケットと、粉体投入部206と、粉体回収部207とを含んで構成される。回転撹拌手段204と、粉体流路202とは循環手段を構成する。
粉体流路202は、撹拌部208と、粉体流過部209とから構成される。撹拌部208は、内部空間を有する円筒形状の容器状部材である。回転撹拌室である撹拌部208には、開口部210、211が形成される。開口部210は、撹拌部208の軸線方向一方側の面208aにおける略中央部において、撹拌部208の面208aを含む側壁を厚み方向に貫通するように形成される。また、開口部211は、撹拌部208の前記軸方向片側の面208aに垂直な側面208bにおいて、撹拌部208の側面208bを含む側壁を厚み方向に貫通するよう形成される。循環管である粉体流過部209は、一端が開口部210と接続され、他端が開口部211と接続される。これによって撹拌部208の内部空間と粉体流過部209の内部空間とが連通され、粉体流路202が形成される。この粉体流路202を、トナー母粒子および樹脂微粒子および気体が流過する。粉体流路202は、トナー母粒子および樹脂微粒子が流動する方向である粉体流動方向が一定となるよう設けられる。
回転撹拌手段204は、回転軸部材218と、円盤状の回転盤219と、複数の撹拌羽根220とを含む。回転軸部材218は、撹拌部208の軸線に一致する軸線を有しかつ撹拌部208の軸線方向他方側の面208cに、面208cを含む側壁を厚み方向に貫通するように形成される貫通孔221に挿通されるように設けられ、図示しないモータによって軸線回りに回転する円柱棒状部材である。回転盤219は、その軸線が回転軸部材218の軸線に一致するように回転軸部材218に支持され、回転軸部材218の回転に伴い回転する円盤状部材である。複数の撹拌羽根220は、回転盤219の周縁部分によって支持され、回転盤219の回転に伴って回転する。
噴霧手段203は、粉体流路202の外壁に形成される開口に挿通されて設けられ、粉体流過部209において、トナー母粒子および樹脂微粒子の流動方向における開口部211に最も近い側の粉体流過部に設けられる。噴霧手段203は、液体を貯留する液体貯留部と、キャリアガスを供給するキャリアガス供給部と、液体とキャリアガスとを混合し得られる混合物を粉体流路202内に存在するトナー母粒子に向けて噴射し、液体の液滴をトナー母粒子に噴霧する二流体ノズルとを備える。キャリアガスとしては、圧縮エアなどを用いることができる。送液ポンプによって一定流量で噴霧手段203に送液され、噴霧手段203によって噴霧された液体はガス化し、トナー母粒子および樹脂微粒子表面にガス化した液体が展延する。これによってトナー母粒子および樹脂微粒子が可塑化する。
温度調整手段である図示しない温度調整用ジャケットは、粉体流路202の外側の少なくとも一部に設けられ、ジャケット内部の空間に冷却媒または加温媒を通して粉体流路202内と回転撹拌手段204を所定の温度に調整する。これによって、後述の温度調整工程S3aにおいて、粉体流路内および回転撹拌手段の外側の温度をトナー母粒子および樹脂微粒子が軟化変形しない温度以下に制御することができる。また噴霧工程S3cおよび膜化工程S3dにおいて、トナー母粒子、樹脂微粒子および液体にかかる温度のばらつきを少なくし、トナー母粒子および樹脂微粒子の安定な流動状態を保つことが可能となる。
粉体流路202の粉体流過部209には、粉体投入部206と、粉体回収部207とが接続される。図4は、粉体投入部206および粉体回収部207まわりの構成を示す正面図である。
温度調整工程S3aでは、回転撹拌手段204を回転させながら、粉体流路202内および回転撹拌手段204をこれらの外側に配設した温度調整用ジャケットに媒体を通じて所定の温度に調整する。これにより粉体流路202内の温度を、後述する微粒子混合物付着工程で投入されるトナー母粒子および樹脂微粒子が軟化変形しない温度以下に制御できる。
微粒子混合物付着工程S3bでは、回転撹拌手段204の回転軸部材218が回転している状態で、粉体投入部206からトナー母粒子と、樹脂微粒子およびシリカ微粒子からなる微粒子混合物とを粉体流路202に供給する。
噴霧工程S3cでは、流動状態にあるトナー母粒子および樹脂微粒子に、それらの粒子を溶解せずに可塑化する効果のある液体を、前述の噴霧手段203からキャリアガスによって噴霧する。
膜化工程S3dでは、トナー母粒子に付着した樹脂微粒子が軟化し膜化するまで、所定の温度で回転撹拌手段204の撹拌を続けトナー母粒子、樹脂微粒子、およびシリカ微粒子を流動させ、シリカ微粒子を含む樹脂層でトナー母粒子を被覆する。
回収工程S3eでは、噴霧手段からの液体噴霧と回転撹拌手段204の回転を停止し、粉体回収部207からカプセルトナーを装置外に排出し回収する。
本発明の実施形態であるトナーは、上記のトナーの製造方法で製造される。上記のトナーの製造方法によって得られるトナーは、樹脂微粒子による被覆層の厚みが均一であるため、個々のトナー粒子間におけるトナー特性が均一となる。したがって、高温での安定性に優れ、定着性も向上する。また、このようなトナーを画像形成に用いると、高精細で、濃度むらのない画質の良好な画像を得られる。
本発明の実施形態である現像剤は、上記の実施形態であるトナーを含む。トナー特性が均一な現像剤とすることができるので、良好な現像性を維持可能な現像剤が得られる。本実施形態の現像剤は、1成分現像剤としても2成分現像剤としても使用できる。1成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いることなくトナー単体で使用する。また、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させスリーブ上にトナーを付着させることでトナーを搬送し、画像形成を行う。2成分現像剤として使用する場合、上記の実施形態のトナーをキャリアとともに用いる。
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線において、ガラス転移に相当する吸熱ピークより高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)を用い試料1gを昇温速度毎分6℃で加熱し、荷重20kgf/cm2(9.8×105Pa)を与えてダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料の半分量が流出したときの温度を求め、軟化温度(Tm)とした。
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、試料1gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とした。
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:卓上型2周波超音波洗浄器VS−D100、アズワン株式会社製)を用い周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料とした。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer3、ベックマン・コールター社製)を用い、アパーチャ径:100μm、測定粒子数:50000カウントの条件下で測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒径を求めた。
〔トナー母粒子作製工程S1〕
ポリエステル樹脂(商品名:ダイヤクロン、三菱レイヨン株式会社製、ガラス転移温度55℃、軟化温度130℃) 87.5%(100部)
C.I.Pigment Blue 15:3 5.0%(5.7部)
離型剤(パラフィンワックス、融点75℃) 6.0%(6.9部)
帯電制御剤(商品名:ボントロンE84、オリエント化学工業株式会社)
1.5%(1.7部)
(樹脂微粒子A)
スチレンとアクリル酸ブチルとを重合したものを凍結乾燥し、体積平均粒径0.1μmのスチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂微粒子A(ガラス転移温度61℃、軟化温度110℃)を得た。
樹脂微粒子Aと混合するシリカ微粒子として、シリカ微粒子A(商品名:H05TD(クラリアント)、粒子径50nm)を用いた。
トナー母粒子100部に対して、樹脂微粒子A3部およびシリカ微粒子A0.6部を混合した。なお、シリカ微粒子Aの粒子径は、樹脂微粒子Aの粒子径の50%であり、シリカ微粒子Aの添加量は、樹脂微粒子Aに対して20重量%である。
キャリアとして、体積平均粒子径が45μmであるフェライトコアキャリアを用いて、キャリアに対するトナーの被覆率が60%となるようにV型混合機(商品名:V−5、株式会社特寿工作所製)で20分間混合することによって、実施例1のトナーを含む二成分現像剤を作製した。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子B(商品名:HMN−4N、株式会社トクヤマ製、粒子径90nm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.45部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.75部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例4のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子C(商品名:EP−C243−57、キャボット社製、粒子径100nm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例5のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子D(商品名:MSP−005、テイカ株式会社製、粒子径80nm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例6のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.9部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例7のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.3部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例8のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子C(商品名:EP−C243−57、キャボット社製、粒子径100nm)に変更し、トナー母粒子100部に対し0.9部添加したこと以外は実施例1と同様にして、実施例9のトナーおよび現像剤を得た。
樹脂微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し2部に変更し、シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.4部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例10のトナーおよび現像剤を得た。
(樹脂微粒子Bの調製)
スチレンとアクリル酸ブチルとの重合条件を変更した以外は樹脂微粒子Aと同様にして、体積平均粒径0.1μmのスチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂微粒子B(ガラス転移温度58℃、軟化温度111℃)を得た。
樹脂微粒子Aを樹脂微粒子Bに変更し、トナー母粒子100部に対し2部添加したこと以外は実施例1と同様にして、実施例12のトナーおよび現像剤を得た。
被覆工程S3でシリカ微粒子Aを添加しないこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のトナーおよび現像剤を得た。
被覆工程S3でエタノールを噴霧しないこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子C(商品名:RX50、日本アエロジル株式会社製、粒子径40nm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較例3のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aをシリカ微粒子D(商品名:HNM−4N、日本触媒株式会社製、粒子径110nm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較例4のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し0.15部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較例5のトナーおよび現像剤を得た。
シリカ微粒子Aの添加量をトナー母粒子100部に対し1.05部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較例6のトナーおよび現像剤を得た。
被覆工程S3を行わず、トナー母粒子のみで比較例7のトナーおよび現像剤を得た。
被覆層の状態を電子顕微鏡により観察し、均一性を評価した。
○(良好):厚さが0.05μm以上0.2μm以下
×(不良):厚さが0.05μm未満または0.2μmを上回る
○(良好):B/Aが2未満
×(不良):B/Aが2以上
○(良好):いずれの評価も○
×(不良):どちらか片方の評価が×、またはいずれの評価も×
市販複写機(商品名:MX−4500、シャープ株式会社製)に実施例1〜6および比較例1〜7で得られた2成分現像剤をそれぞれ充填し、感光体上のトナー付着量が0.4mg/cm2となるよう調節して印字したときの初期の画像濃度(ID0)および10,000(以下「10k」と記す)枚印字後の画像濃度(ID10k)を測色色差計(商品名:X−Rite938、X−Rite社製)を用いて測定した。
画像安定率(%)=(ID10k/ID0)×100
◎(非常に良好):画像安定率が95%以上
○(良好):画像安定率が90%以上95%未満
△(可):画像安定率が80%以上90%未満
×(不良):画像安定率が80%未満
市販複写機(商品名:MX−4500、シャープ株式会社製)を改造したものを用い、実施例および比較例の2成分現像剤による定着画像を作製した。まず、記録媒体である記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)に、べた画像部(縦20mm、横50mmの長方形)を含むサンプル画像を未定着画像として形成した。この際、べた画像部のトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2となるよう調整した。次に、カラー複合機の定着部を利用した外部定着器を用いて定着画像を作製した。定着プロセス速度は124mm/secとし、定着ローラの温度を130℃から5℃刻みで上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を測定し、その温度幅を定着非オフセット域とした。本実施形態において、高温オフセットおよび低温オフセットとは、定着時にトナーが記録用紙に定着せずに、前記トナーが定着ローラに付着したまま定着ローラが一周した後に記録用紙に付着することと定義する。
◎(非常に良好):定着非オフセット域が50℃以上
○(良好):定着非オフセット域が35℃以上50℃未満
△(やや悪い):定着非オフセット域が25℃以上35℃未満
×(不良):定着非オフセット域が25℃未満
被覆層均一性、画像安定性および定着性の評価に基づき、本発明のカプセルトナーの製造方法によるカプセルトナーの総合評価を行った。評価基準は以下のとおりである。
◎(非常に良好):被覆層均一性が○であり、画像安定性および定着性がいずれも◎である
○(良好):いずれの評価も◎または○である
△(やや悪い):いずれかの評価が△であるが、×はない
×(不良):いずれかの評価が×である、もしくはいずれの評価も△である
202 粉体流路
203 噴霧手段
204 回転撹拌手段
206 粉体投入部
207 粉体回収部
220 撹拌羽根
Claims (3)
- 樹脂微粒子とシリカ微粒子とを混合し、得られた微粒子混合物を、粉砕法で製造されたトナー母粒子の表面に付着させる微粒子混合物付着工程と、
流動状態にあるトナー母粒子および微粒子混合物に、これらの粒子を可塑化させる液体を噴霧手段からキャリアガスによって噴霧する噴霧工程と、
トナー母粒子に付着した樹脂微粒子が軟化して膜化するまで回転撹拌手段の回転を続けてトナー母粒子および樹脂微粒子を流動させる膜化工程とを含み、
前記微粒子混合物は、前記樹脂微粒子の粒子径に対して50%以上100%以下の粒子径を有するシリカ微粒子を、前記樹脂微粒子に対して10重量%以上30重量%以下含むことを特徴とするカプセルトナーの製造方法。 - 微粒子混合物付着工程における樹脂微粒子の添加量が、トナー母粒子100重量部に対して3重量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のカプセルトナーの製造方法。
- 樹脂微粒子のガラス転移温度が60℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のカプセルトナーの製造方法。
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