JP2011006281A - 炭素材料及びその製造方法 - Google Patents

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真之 畳開
Akinori Moriya
彰悟 守屋
Katsuyuki Matsubayashi
克征 松林
Takeshi Shinoda
剛 信田
Teruaki Hayakawa
晃鏡 早川
Hirota Nanbae
裕太 難波江
Shigeki Kuroki
重樹 黒木
Masaaki Kakimoto
雅明 柿本
Junichi Ozaki
純一 尾崎
Seizo Miyata
清藏 宮田
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Abstract

【課題】高価な白金等貴金属及びそれらの合金を含まない、燃料電池用電極触媒等に好適な炭素材料を提供すること。
【解決手段】上記炭素材料は、下記一般式(1)
Figure 2011006281

(上記一般式(1)において、Ar及びArは、それぞれ、炭素数6〜20の2価の芳香族基である。)
で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド100質量部と金属ハロゲン化物1〜150質量部とからなる全芳香族ポリアミド組成物を、不活性ガス雰囲気下、500〜1,500℃において焼成することにより得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素材料及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物とからなる組成物を焼成して得られる炭素材料及びその製造方法に関する。該炭素材料は良好な酸素還元作用を有し、燃料電池用電極触媒として好適である。
高効率、無公害の燃料電池、特に電気自動車(FCEV)や定置用電熱併供システム(CG−FC)に用いられる固体高分子型燃料電池の実用化は、地球温暖化、環境汚染問題に対する重要な解決策の一つとして注目されている。燃料電池では、そのカソードで起こる酸素還元反応を促進するために、資源量が少なく極めて高価な白金を触媒として多量に使用する必要があり、これが燃料電池の実用化の大きな障壁になっている。そこで白金等の高価な貴金属を必要としない、燃料電池用電極触媒の開発が大きな注目を集め、わが国はもとより米国をはじめとする世界中で精力的にその研究開発が行われている。それらの研究の主流は鉄やコバルトなどの卑金属を活性中心とする電極触媒の開発であったが、得られた電極触媒の発電性能は十分ではなく、また耐久性の面でも問題があり実用化に至ってはいない。
例えば特許文献1は、炭素材料の原料となる有機物として熱硬化性樹脂類を用いて、貴金属以外の遷移金属及び窒素が添加された炭素材料を調製し、この炭素材料を用いた燃料電池用電極触媒及びその製造方法が開示されている。この電極触媒は、従来のものに比べて優れた性能を示してはいるが、白金を使用した電極触媒にはまだ及ばないばかりか、多量の金属化合物をポリマーに添加する必要があるためコスト削減の効果は小さい。
そこで、より優れた活性を有する安価な電極触媒及びその材料が求められている。
特開2007−26746号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は高価な白金等貴金属及びそれらの合金を含まない、燃料電池用電極触媒等に好適な炭素材料及びその製造方法を提供することにある。
本願発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物との組成物を焼成して得られる炭素材料が、優れた酸化還元活性を有し燃料電池用電極触媒として好適であることを見出して本発明を完成するに至った。即ち、本発明によると、本発明の上記目的及び利点は、第一に、
下記一般式(1)
Figure 2011006281
(上記一般式(1)において、Ar及びArは、それぞれ、炭素数6〜20の2価の芳香族基である。)
で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド100質量部と、
下記一般式(2)
MY (2)
(上記一般式(2)において、MはFe2+、Co2+及びNi2+よりなる群から選択される金属イオンであり、YはF、Cl、Br及びIよりなる群から選択されるハロゲンイオンである。)
で表される金属ハロゲン化物1〜150質量部と
からなる全芳香族ポリアミド組成物を、不活性ガス雰囲気下、500〜1,500℃において焼成して得られる炭素材料によって達成される。
本発明の上記目的及び利点は、第二に、
上記一般式(1)で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド100質量部と、
上記一般式(2)で表される金属ハロゲン化物1〜150質量部と
からなる全芳香族ポリアミド組成物を、不活性ガス雰囲気下、500〜1,500℃において焼成する炭素材料の製造方法によって達成される。
本発明の炭素材料は、高い酸素還元活性を有し、燃料電池用電極触媒として用いられるほか、各種化学反応の触媒として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施するための形態の例について述べるが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<全芳香族ポリアミド>
本発明において使用される全芳香族ポリアミドは、上記一般式(1)で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミドである。
上記一般式(1)におけるAr及びArは、それぞれ同一であっても互いに異なっていてもよい。さらに、全芳香族ポリアミド中に存在する複数個のArはそれぞれ同一であっても互いに異なっていてもよく、複数個のArはそれぞれ同一であっても互いに異なっていてもよい。Ar及びArは、それぞれ、
Figure 2011006281
よりなる群から選択される芳香族基であることが好ましい。
上記一般式(1)におけるArとしては、
Figure 2011006281
よりなる群から選択される一種以上であることがより好ましく、Arとしては、
Figure 2011006281
よりなる群から選択される一種以上であることがより好ましい。
上記一般式(1)におけるAr
Figure 2011006281
よりなる群から選択される一種以上である場合には、後述する焼成過程において閉環反応が進行し、炭素化前にポリベンゾオキサゾールを含有する組成物が生成する。即ち本発明は、ポリベンゾオキサゾールおよび金属ハロゲン化物を焼成してなる炭素材料も包含するものと理解されるべきである。
上記Ar及びArにおいて、その芳香環上の水素原子のうちの1つ又は複数が、それぞれ独立に、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン基;メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数5〜10のシクロアルキル基;フェニル基等の炭素数6〜10の芳香族基で置換されていてもよい。
本発明において使用される全芳香族ポリアミドは、その特有粘度が好ましくは0.1〜20dL/gであり、より好ましくは0.5〜10dL/gである。この特有粘度は、濃硫酸溶媒に、全芳香族族ポリアミドを濃度0.5g/100mLにて溶解した試料を用い、30℃において測定した相対粘度(ηrel)から、下記数式(i)
ηinh=(lnηrel)/C (i)
(上記数式(i)中、ηrelは相対粘度であり、Cは溶液中の全芳香族族ポリアミド濃度0.5g/100mLである。)
により求めた値である。
<全芳香族ポリアミドの製造方法>
上記の如き芳香族ポリアミドは、例えば次の方法によって良好な生産性で工業的に製造することができる。
本発明において使用される芳香族ポリアミドは、例えば下記一般式(3)
XOC―Ar―COX (3)
(上記一般式(3)において、Arは上記一般式(1)におけるのと同義であり、Xはハロゲン原子である。)
で表される芳香族ジカルボン酸ジハライドと、下記一般式(4)
N―Ar―NH (4)
(上記一般式(4)において、Arは上記一般式(1)におけるのと同義である。)
で表される芳香族ジアミンとを、好ましくは適当な溶媒中において所定の割合で反応させることにより、合成することができる。
上記式(3)におけるXのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を挙げることができ、この中でも反応性、安定性及びコストの点で塩素が好ましい。
上記一般式(3)で表される芳香族ジカルボン酸ジハライドと、上記一般式(4)で表される芳香族ジアミンとを反応させる際の両者の使用割合としては、芳香族ジカルボン酸ジハライドの使用モル数(a)と芳香族ジアミンの使用モル数(b)とが、下記数式(ii)を満足する割合であることが好ましい。
0.8≦a/b≦1.2 (ii)
ここで、上記a/bが0.8より小さい場合や1.2より大きい場合には、重合度の十分なポリマーを得ることが困難となることがある。a/bの好ましい下限は0.9以上であり、より好ましくは0.93以上、さらに好ましくは0.95以上である。また、a/bの好ましい上限は1.1以下であり、より好ましくは1.07以下、さらに好ましくは1.05以下である。従って、本発明におけるa/bの最適範囲は0.95≦a/b≦1.05である。
重合を行う際に用いる溶媒については、特に限定はされないが原料モノマーである上記の如き芳香族ジカルボン酸ジハライド及び芳香族ジアミンを溶解し、かつそれらと非反応性であり、好ましくは上記の特有粘度(分子量)を有するポリマーを得ることが可能なものであれば如何なる溶媒も使用できる。例えばN,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジエチルアセトアミド(DEAC)、N,N−ジメチルプロピオンアミド(DMPR)、N,N−ジメチルブチルアミド(NMBA)、N,N−ジメチルイソブチルアミド(NMIB)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン(NCP)、N−エチルピロリドン−2(NEP)、N−メチルカプロラクタム(NMC)、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−アセチルピロリジン(NARP)、N−アセチルピペリジン、N−メチルピペリドン−2(NMPD)、N,N’−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロンアミド、N−アセチルピロリドン等のアミド系溶媒;若しくはp−クロルフェノール、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,4−ジクロルフェノール等のフェノール系溶媒又はこれらの混合物を挙げることができる。
これらの中でも好ましい溶媒はN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)又はN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)である。
これらの溶媒は、使用前に公知の方法により脱水して用いることが好ましい。
溶媒の使用割合は、溶液中のモノマー濃度として、1〜20質量%程度となる割合とすることが好ましい。
反応温度は80℃以下であることが好ましく、−20〜60℃であることがより好ましい。反応時間は、好ましくは0.1〜24時間であり、より好ましくは1〜10時間である。
なお、上記の如き溶媒中で芳香族ジカルボン酸ジハライドと芳香族ジアミンとを反応させるに際し、全芳香族ポリアミドの溶解性を挙げるために重合前、途中又は終了時に公知の無機塩を適当量添加しても差し支えない。このような無機塩として例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム等を挙げることができる。また、芳香族ジカルボン酸ジハライドと芳香族ジアミンとを反応させるに際し、トリアルキルシリルクロライドを得られるポリマーをより高重合度化する目的で使用することも可能である。
<金属ハロゲン化物>
本発明において用いられる金属ハロゲン化物は、上記一般式(2)で表されるものであり、1種類を用いても複数の種類のものを混合して用いてもよい。
上記一般式(2)におけるMはFe2+であることが好ましい。
上記一般式(2)にYはClまたはBrであることが好ましい。
<全芳香族ポリアミド組成物の製造方法>
本発明における全芳香族ポリアミド組成物は、上記の如き全芳香族ポリアミド100質量部と金属ハロゲン化物1〜150質量部とからなる。金属ハロゲン化物の割合としては、全芳香族ポリアミド100質量部に対して、3〜100質量部であることが好ましく、4〜50質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることがさらに好ましい。
本発明における全芳香族ポリアミド組成物を製造するには、溶媒中において、全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物とを混合する方法によることが好ましい。ここで使用する溶媒としては、上記一般式(1)で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミドを合成する際の溶媒として前記したものでよい。
全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物との混合方法としては、全芳香族ポリアミドが溶解した溶液中に金属ハロゲン化物を加える方法、全芳香族ポリアミドが溶解した溶液中に金属ハロゲン化物を分散させた分散液を加える方法、全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物を同時に溶媒に加える方法等が好ましく用いられるが、この限りではない。
両者を混合するに際しては、例えばメカニカルスターラー、遊星攪拌機、1軸ルーダー及び2軸ルーダーなど公知の混錬装置を用いることができるほか、超音波分散によってもよい。
両者を混合後、全芳香族ポリアミドと金属ハロゲン化物とを含有する液から溶媒を除去することにより、全芳香族ポリアミド組成物を得ることができる。溶媒の除去方法としては、乾式、湿式等従来公知の方法やそれらを組み合わせた方法を用いることができる。また全芳香族ポリアミド組成物の溶液をそのまま用いて繊維状、フィルム状等に成型して溶液を除去することにより組成物の成型体を得て、該成型体を焼成処理に付してもよい。
<全芳香族ポリアミド組成物の焼成>
上記のようにして調製した全芳香族ポリアミド組成物を焼成、即ち高温で熱処理することによって炭素化が起こり、本発明の炭素材料(炭素化物)を得ることができる。この焼成の際の加熱温度としては500〜1,500℃の温度が採用され、好ましくは600〜1,200℃であり、より好ましくは650〜1,000℃である。焼成時間は、1〜300分であることが好ましく、10〜180分であることがより好ましく、さらに30〜100分であることが好ましい。
焼成は、不活性ガス雰囲気下において行われる。ここで、好ましい不活性ガスとして窒素、アルゴン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。上記不活性ガスは、その酸素濃度が体積基準で100ppm以下であることが好ましく、20ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。
<炭素材料>
本発明の炭素材料は、その酸素還元開始電位が0.8〜1.0Vと高いものである。そのため、本発明の炭素材料は、燃料電池用電極触媒として好適に使用することができるほか、各種化学反応、例えば酸化物の還元反応等の触媒として好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明方法をさらに詳しく具体的に説明する。ただし、これらの実施例により本発明の範囲が限定されるものではない。
以下において、全芳香族族ポリアミドの特有粘度(ηinh)、炭素化収率及び酸素還元活性は、それぞれ、以下のようにして求めた。
(1)全芳香族族ポリアミドの特有粘度(ηinh
濃硫酸溶媒に、全芳香族族ポリアミドを濃度0.5g/100mLにて溶解した試料を用い、30℃において測定した相対粘度(ηrel)から上記数式(i)により求めた。
(2)炭素化収率
炭素化収率は、焼成後の炭素化物の重量及び焼成前の全芳香族族ポリアミド組成物の重量から、下記数式(iii)により求めた。
炭素化収率(%)=(焼成後の炭素化物の重量)/(焼成前の全芳香族族ポリアミド組成物の重量)×100 (iii)
(3)酸素還元活性
酸素還元活性は、回転電極法によりリニアスイープボルタンメトリーを行って測定した酸素還元開始電位として求めた。
なお、リニアスイープボルタンメトリーの手順は以下A〜Eに示したとおりである。
A.プラスチックバイアルに、焼成により得られた炭素材料5mgをとり、ガラスビーズをスパチュラ一杯、ナフィオン50μL並びに蒸留水及びエタノールをそれぞれ150μLずつ加え、20分間超音波をあててスラリーとした。
B.上記スラリーを4μLとり、回転電極のガラス状炭素上に塗付し、飽和水蒸気雰囲気下で乾燥した。
C.乾燥後の回転電極を作用極とし、Ag/AgCl電極を参照極とし、白金線を対極とした。電解液である0.5M硫酸に酸素を30分バブリングした後、自然電位を測定した。
D.次いで、600s初期電位を印加した後に、掃引速度1mV/s、回転速度1,500rpmで、0.8V vs.Ag/AgClから−0.2V vs.Ag/AgClまで測定を行った。
E.上記測定で、−10μA・cm−2における電圧値を酸素還元開始電位として算出した。なお、酸素還元開始電位は、銀/塩化銀(Ag/AgCl)電極を用いて測定した値を標準水素電極(NHE)基準値に換算して示した。
合成例1<全芳香族ポリアミドの合成>
十分に乾燥した攪拌装置付きの三口フラスコに、脱水精製したNMP250質量部及びm−フェニレンジアミン22質量部を常温下で添加して窒素中で溶解した後、氷冷し、攪拌しながらイソフタル酸ジクロリド41.302質量部を添加した。その後徐々に昇温して最終的に60℃において120分反応させたところで水酸化カルシウム15.07質量部を添加して中和反応を行い、下記式(I)
Figure 2011006281
で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド(I)のNMP溶液を得た。
得られた溶液を大量のイオン交換水中に投入して全芳香族ポリアミド(I)を析出させた。この析出物をろ取し、水で2回及びメタノールで1回、順次に洗浄後、真空乾燥することにより、全芳香族ポリアミド(I)を単離した。この単離した全芳香族ポリアミド(I)の特有粘度(ηinh)を測定したところ、1.36であった。
実施例1<全芳香族ポリアミド(I)及びFeClからなる全芳香族ポリアミド組成物(I)の調製、該全芳香族ポリアミド組成物(I)を用いた炭素材料の調製及び炭素材料の酸素還元活性の測定>
上記合成例1で得た全芳香族ポリアミド(I)0.807質量部にDMAc9.3質量部を加え、全芳香族ポリアミド(I)のDMAc溶液を調製した。これに、DMAc5重量部に分散させておいたFeCl0.056質量部を加え、室温にて12時間攪拌した。得られた混合液をガラス板上に流延し、120℃で6時間減圧乾燥を行い、全芳香族ポリアミド(I)100質量部あたり、6.9質量部のFeClを含む全芳香族ポリアミド組成物(I)を得た。
上記組成物を、窒素ガス雰囲気下、900℃で60分焼成して炭素化した後、ボールミルを用いて粉砕することにより、炭素材料を得た。このときの炭素化収率及び得られた炭素材料の酸素還元開始電位の測定結果を、それぞれ表1に示した。
比較例1<フェノール樹脂及び鉄フタロシアニンからなるフェノール樹脂組成物の調製、該組成物を用いた炭素材料の調製及び該炭素材料の酸素還元開始電位の測定>
フェノール樹脂3.3質量部をアセトン237質量部に溶解し、ここに1.0質量部の鉄フタロシアニンを加えた後にアセトンを減圧留去することにより、フェノール樹脂100質量部に対して30質量部の鉄フタロシアニンを含むフェノール樹脂組成物を得た。このフェノール樹脂組成物を窒素雰囲気下、800℃において60分焼成することにより炭素化した後、ボールミルを用いて粉砕することにより、炭素材料を得た。このときの炭素化収率及び得られた炭素材料の酸素還元開始電位の測定結果を、それぞれ表1に示した。
Figure 2011006281
本発明の炭素材料は、燃料電池用の電極触媒、各種化学反応の触媒等として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2011006281
    (上記一般式(1)において、Ar及びArは、それぞれ、炭素数6〜20の2価の芳香族基である。)
    で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド100質量部と、
    下記一般式(2)
    MY (2)
    (上記一般式(2)において、MはFe2+、Co2+及びNi2+よりなる群から選択される金属イオンであり、YはF、Cl、Br及びIよりなる群から選択されるハロゲンイオンである。)
    で表される金属ハロゲン化物1〜150質量部と
    からなる全芳香族ポリアミド組成物を、不活性ガス雰囲気下、500〜1,500℃において焼成して得られることを特徴とする、炭素材料。
  2. 上記一般式(1)におけるAr及びArが、それぞれ、
    Figure 2011006281
    よりなる群から選択される芳香族基である、請求項1に記載の炭素材料。
  3. 上記一般式(2)におけるMがFe2+である、請求項1又は2に記載の炭素材料。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素材料を製造するための方法であって、
    上記一般式(1)で表される繰り返し単位からなる全芳香族ポリアミド100質量部と、
    上記一般式(2)で表される金属ハロゲン化物1〜150質量部とからなる全芳香族ポリアミド組成物と
    からなる全芳香族ポリアミド組成物を、不活性ガス雰囲気下、500〜1,500℃において焼成することを特徴とする、炭素材料の製造方法。
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